JP5925439B2 - 基準圧計測補助具および基準圧計測方法 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の箇所における空気の基準圧の計測に使用する基準圧計測補助具および所定の箇所における空気の基準圧を計測する基準圧計測方法に関する。
空気取り入れ用に設置されるダクトの中間部にベンチュリ流量計を備え、ダクトの上端部に裾空きのフードをそのフードの下端縁部がダクトの上端縁より下になるように被せた形で取り付け、ダクトのフードの下端縁部よりも上の部分に全周にわたって仕切り板を取り付けるとともに、ダクトの上端縁に内側に傾斜する傾斜板を取り付けた空気取り入れ用吸気筒がある(特許文献1参照)。この空気取り入れ用吸気筒は、外気圧が大きく変動したとしても、それによってベンチュリ流量計の計測値が真の値から外れるという不具合を解消することができ、吸気筒からの空気取り入れ流量の計測値を真の流量に一致させることができる。
特開平10−160531号公報
前記公報に開示の空気取り入れ用吸気筒は、外気の大きな変動に対してベンチュリ流量計の計測値を真の値に保持することはできるが、吸気筒の空気圧の振幅の変動を小さくすることができず、さらに、吸気筒の空気圧の周期を長くすることができないから、外気が変動した場合における吸気筒内部の静圧を安定させることができない。静圧を安定化させることができないと、所定の箇所における空気の基準圧の不規則かつ急激な変化を防ぐことができず、その基準圧を利用した制御装置の制御動作に誤作動や過作動が生じる場合がある。
本発明の目的は、屋外気圧の変動に対して屋内静圧を安定化させることができ、所定の箇所における空気の基準圧の不規則かつ急激な変化を防ぐことができる基準圧計測補助具および基準圧計測方法を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の第1の前提は、所定の箇所における空気の基準圧の計測に使用する基準圧計測補助具である。
前記第1の前提における基準圧計測補助具の特徴は、基準圧計測補助具が一方向へ長い長尺の可撓性を有する中空管から形成され、中空管が、空気第1出入口を備えた検出端部と、検出端部の反対側に位置して空気第2出入口を備えた接続端部と、検出端部と接続端部との間に位置してコイル状に巻かれた中間部とを有し、中空管の検出端部の先端から接続端部の後端までの長さが50〜500mの範囲にあり、検出端部とコイル状に巻かれた中間部とが空気流通窓を有して建造物近傍の屋外または建造物の屋内に設置される通気性の筐体内部に収容され、中空管の接続端部が筐体から外側に露出し、基準圧計測補助具では、検出端部と中間部と接続端部とにおいて気圧の伝達が遮断されないように中空管の検出端部とコイル状に巻かれた中間部とが筐体の内部に設置され、中空管内部の圧力抵抗によって中空管内部の静圧が検出端部から接続端部に向かって次第に安定することにある。
基準圧計測補助具の一例としては、筐体が互いに対向する頂底壁と頂底壁の間に延びる各側壁とから形成された六面体の箱であり、筐体では、空気流通窓が側壁に作られ、一方の空気流通窓から進入した空気が他方の空気流通窓から外部に流出する
基準圧計測補助具の他の一例としては、中空管の検出端部がコイル状に巻かれた中間部から少なくとも2つに分岐し、それら検出端部とコイル状に巻かれた中間部とが筐体内部に収容されている。
基準圧計測補助具の他の一例としては、中空管が接続端部から分岐する少なくとも2つのコイル状に巻かれた中間部と、それら中間部につながる少なくとも2つの検出端部とを有し、一方の検出端部と一方のコイル状に巻かれた中間部とが一方の筐体内部に収容され、他方の検出端部と他方のコイル状に巻かれた中間部とが他方の筐体内部に収容されている。
基準圧計測補助具の他の一例としては、筐体の一方が第1の方角における屋外に設置され、筐体の他方が第1の方角とは反対の第2の方角における屋外に設置され、検出端部の一方が第1の方角における屋外に設置され、検出端部の他方が第2の方角における屋外に設置されている。
基準圧計測補助具の他の一例としては、中空管の検出端部が閉塞先端と閉塞先端から続く周側面とを有し、空気第1出入口が周側面に形成されている。
基準圧計測補助具の他の一例としては、空気第1出入口が周側面に複数個形成され、空気第1出入口の開口面積が10〜20mmの範囲にある。
基準圧計測補助具の他の一例としては、基準圧計測補助具が中空管の接続端部に接続されて中空管内部の静圧を検出する検出装置を含み、検出装置では、中空管の基準圧がリアルタイムで連続的に測定される。
基準圧計測補助具の他の一例としては、中空管の検出端部と接続端部と中間部と内径が4〜20mmの範囲にある。
基準圧計測補助具の他の一例として、中空管は、検出端部と接続端部との圧力差±10〜±150Paの範囲における検出端部近傍の気圧変動に対して中空管内部の静圧を安定させる。
前記課題を解決するための本発明の第2の前提は、所定の箇所における空気の基準圧を計測する基準圧計測方法である。
前記第2の前提における基準圧計測方法の特徴は、基準圧計測方法が一方向へ長い長尺の可撓性を有する中空管を使用し、中空管が、空気第1出入口を備えた検出端部と、検出端部の反対側に位置して空気第2出入口を備えた接続端部と、検出端部と接続端部との間に位置してコイル状に巻かれた中間部とを有し、中空管の検出端部の先端から接続端部の後端までの長さが50〜500mの範囲にあり、検出端部とコイル状に巻かれた中間部とが空気流通窓を有して建造物近傍の屋外または建造物の屋内に設置される通気性の筐体内部に収容され、中空管の接続端部が筐体から外側に露出し、基準圧計測方法では、検出端部と中間部と接続端部とにおいて気圧の伝達が遮断されないように中空管の検出端部とコイル状に巻かれた中間部とが筐体の内部に設置され、中空管内部の圧力抵抗によって中空管内部の静圧が検出端部から接続端部に向かって次第に安定することにある。
基準圧計測方法の一例としては、筐体が互いに対向する頂底壁と頂底壁の間に延びる各側壁とから形成された六面体の箱であり、空気流通窓が側壁に作られ、一方の空気流通窓から進入した空気が他方の空気流通窓から外部に流出する
基準圧計測方法の他の一例としては、中空管の検出端部が中間部から少なくとも2つに分岐し、それら検出端部とコイル状に巻かれた中間部とが筐体内部に収容されている。
基準圧計測方法の他の一例としては、中空管が接続端部から分岐する少なくとも2つのコイル状に巻かれた中間部とそれら中間部につながる少なくとも2つの検出端部とを有し、一方の検出端部と一方のコイル状に巻かれた中間部とが一方の筐体内部に収容され、他方の検出端部と他方のコイル状に巻かれた中間部とが他方の筐体内部に収容されている。
基準圧計測方法の他の一例としては、筐体の一方が第1の方角における屋外に設置され、筐体の他方が第1の方角とは反対の第2の方角における屋外に設置され、検出端部の一方が第1の方角における屋外に設置され、検出端部の他方が前記第2の方角における屋外に設置されている。
基準圧計測方法の他の一例としては、検出端部が閉塞先端と閉塞先端から続く周側面とを有し、空気第1出入口が周側面に形成されている。
基準圧計測方法の他の一例としては、空気第1出入口が周側面に複数個形成され、空気第1出入口の開口面積が10〜20mmの範囲にある。
基準圧計測方法の他の一例としては、中空管の内部の静圧を検出する検出機器が中空管の接続端部に接続され、検出機器が中空管の基準圧をリアルタイムで連続的に測定する。
基準圧計測方法の他の一例としては、中空管の検出端部と接続端部と中間部と内径が4〜20mmの範囲にある。
基準圧計測方法の他の一例として、中空管は、検出端部と接続端部との圧力差±10〜±150Paの範囲における検出端部近傍の気圧変動に対して中空管内部の静圧を安定させる。
本発明にかかる基準圧計測補助具および基準圧計測方法によれば、所定の箇所における空気の基準圧の計測に一方向へ長い長尺の可撓性を有する中空管が使用され、風の影響によって空気第1出入口を備えた検出端部の近傍の気圧が変動したとしても、中空管の内部の圧力抵抗によって気圧の変動に対する中空管内部における静圧の振幅の変動が検出端部から接続端部に向かって次第に小さくなるとともに、気圧の変動に対する中空管内部における静圧の周期が検出端部から接続端部に向かって次第に長くなるから、屋外気圧の変動に対して中空管内部の静圧を安定化させることができ、計測した基準圧の不規則かつ急激な変化を防ぐことができる。基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、空気第1出入口を備えた検出端部の近傍において気圧が変動したとしても、安定した基準圧を計測することができるから、基準圧が不規則かつ急激に変化することによる制御動作の誤作動や過作動を防止することができる。基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、中空管の中間部がコイル状に巻かれており、中空管の中間部をコイル状に巻くことによって長尺の中空管をコンパクトにすることができるから、場所を取らずに中空管を所定の箇所に設置することができる。基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、風の影響によって空気第1出入口を備えた検出端部の近傍の気圧が変動したとしても、コイル状に巻かれた中空管の内部の圧力抵抗によって気圧の変動に対する中空管内部における静圧の振幅の変動が検出端部から接続端部に向かって次第に小さくなるとともに、気圧の変動に対する中空管内部における静圧の周期が検出端部から接続端部に向かって次第に長くなるから、屋外気圧の変動に対して中空管内部の静圧を安定化させることができ、計測した基準圧の不規則かつ急激な変化を防ぐことができ、安定した基準圧を計測することができる。基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、中空管の検出端部とコイル状に巻かれた中間部とが空気流通窓を有する通気性の筐体内部に収容され、中空管の接続端部が筐体から露出しているから、検出端部と中間部とが筐体に収容されていない場合と比較し、空気第1出入口を備えた検出端部が受ける風の影響を筐体によって緩和することができるから、空気第1出入口から出入する空気量の大きな変動を防ぐことができ、中空管内部の静圧の不規則かつ急激な変化を防ぐことができる。中空管の検出端部の先端から接続端部の後端までの長さが50m未満では中空管の内部抵抗が十分に作用せず、検出端部近傍の気圧の変動にともなう中空管内部の静圧の振幅変動を検出端部から接続端部に向かって小さくすることができず、中空管内部の静圧の周期を検出端部から接続端部に向かって長くすることができない。その結果、気圧変動に対して中空管内部の静圧を安定化させることができない。また、中空管の検出端部の先端から接続端部の後端までの長さが500mを超過すると、長さがそれ以上長くなったとしても、中空管内部の静圧の振幅変動を検出端部から接続端部に向かって小さくする効果が向上せず、中空管内部の静圧の周期を検出端部から接続端部に向かって長くする効果が向上しないばかりか、中空管が嵩張り、設置箇所において中空管が場所を取り、邪魔になる場合がある。しかし、基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、中空管の検出端部の先端から接続端部の後端までの長さが50〜500mの範囲にあるから、検出端部近傍の気圧の変動にともなう中空管内部の静圧の振幅変動を検出端部から接続端部に向かって確実に小さくすることができ、中空管内部の静圧の周期を検出端部から接続端部に向かって確実に長くすることができるとともに、屋外気圧の変動に対して中空管内部の静圧を確実に安定化させることができ、計測した基準圧の不規則かつ急激な変化を確実に防ぐことができる。また、中空管が嵩張ることはなく、中空管が場所を取らずに邪魔にならない。
中空管の検出端部がコイル状に巻かれた中間部から少なくとも2つに分岐し、それら検出端部と前記コイル状に巻かれた中間部とが筐体内部に収容されている基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、一方の検出端部が何らかの原因によって閉塞したとしても、他方の検出端部によって基準圧を計測することができ、検出端部が閉塞することによる基準圧の計測不能を防ぐことができる。基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、風の影響によって空気第1出入口を備えた検出端部の近傍の気圧が変動したとしても、中空管内部の静圧を安定化させることができ、安定した基準圧を計測することができる。
中空管が接続端部から分岐する少なくとも2つのコイル状に巻かれた中間部とそれら中間部につながる少なくとも2つの検出端部とを有し、一方の検出端部と一方のコイル状に巻かれた中間部とが一方の筐体内部に収容され、他方の検出端部と他方のコイル状に巻かれた中間部とが他方の筐体内部に収容されている基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、少なくとも2つ以上の中間部および少なくとも2つ以上の検出端部において複数箇所の基準圧を計測し、計測した複数の基準圧の平均を採ることができるから、基準圧を平均化することができ、1つ箇所において基準圧を計測することによる基準圧の偏りを防ぐことができる。基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、風の影響によって空気第1出入口を備えた検出端部の近傍の気圧が変動したとしても、中空管内部の静圧を安定化させることができ、安定かつ平均化した基準圧を計測することができる。
筐体の一方が第1の方角における屋外に設置され、筐体の他方が第1の方角とは反対の第2の方角における屋外に設置され、検出端部の一方が第1の方角における屋外に設置され、検出端部の他方が第2の方角における屋外に設置されている基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、たとえば、2つの検出端部の一方を北側に設置し、他方を南側に設置することにより、北風が強い場合において北風の影響を直接受ける検出端部と北風の影響を間接的に受ける検出端部とから基準圧を計測することができ、一方の箇所のみにおいて基準圧を検出することによる基準圧の偏りを防ぐことができる。基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、全く逆の方角において計測した基準圧の平均を採ることができるから、基準圧を平均化することができ、1つ箇所において基準圧を計測することによる基準圧の偏りを防ぐことができる。基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、風の影響によって空気第1出入口を備えた検出端部の近傍の気圧が変動したとしても、中空管内部の静圧を安定化させることができ、安定かつ平均化した基準圧を計測することができる。
中空管の検出端部が閉塞先端と閉塞先端から続く周側面とを有し、空気第1出入口が周側面に形成されている基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、空気第1出入口が検出端部の先端に形成されている場合と比較し、空気第1出入口における風の影響を緩和することができるから、空気第1出入口から出入する空気量の大きな変動を防ぐことができ、中空管内部の静圧の不規則かつ急激な変化を防ぐことができる。基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、風の影響によって空気第1出入口を備えた検出端部の近傍の気圧が変動したとしても、中空管内部の静圧を安定化させることができ、安定した基準圧を計測することができる。
空気第1出入口が周側面に複数個形成され、空気第1出入口の開口面積が10〜20mmの範囲にある基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、空気第1出入口を周側面に複数個形成しつつ、空気第1出入口の開口面積を前記範囲にすることで、空気第1出入口から出入する空気量の大きな変動を防ぐことができ、中空管内部の静圧の不規則かつ急激な変化を防ぐことができる。基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、風の影響によって空気第1出入口を備えた検出端部の近傍の気圧が変動したとしても、中空管内部の静圧を安定化させることができ、安定した基準圧を計測することができる。
中空管の接続端部に接続されて中空管内部の静圧を検出する検出機器を含み、検出機器において中空管の基準圧がリアルタイムで連続的に測定される基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、中空管から安定した静圧が検出装置に作用するから、検出機器において安定した基準圧を測定することができ、検出機器において計測した基準圧を利用して各種の制御動作を正確に実行させることができる。
中空管の検出端部と接続端部と中間部と内径が4〜20mmの範囲にある基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、中空管の内径を前記範囲にすることにより、風の影響によって空気第1出入口を備えた検出端部の近傍の気圧が変動したとしても、中空管の内部の圧力抵抗によって気圧の変動に対する中空管内部の静圧の振幅の変動が検出端部から接続端部に向かって次第に小さくなるとともに、気圧の変動に対する中空管内部の静圧の周期が検出端部から接続端部に向かって次第に長くなるから、屋外気圧の変動に対して中空管内部の静圧を確実に安定化させることができ、計測した基準圧の不規則かつ急激な変化を確実に防ぐことができる。基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、風の影響によって空気第1出入口を備えた検出端部の近傍の気圧が変動したとしても、中空管内部の静圧を安定化させることができ、安定した基準圧を計測することができる。
中空管が検出端部と接続端部との圧力差±10〜±150Paの範囲における検出端部近傍の気圧変動に対して中空管内部の静圧を安定させる基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、検出端部近傍の前記範囲における気圧変動によって中空管内部の静圧が不規則かつ急激に変化する場合があるが、中空管の圧力抵抗によって前記範囲の気圧変動に対して中空管内部の静圧の振幅の変動が検出端部から接続端部に向かって次第に小さくなるとともに、中空管内部の静圧の周期が検出端部から接続端部に向かって次第に長くなるから、前記範囲の気圧の変動に対して中空管内部の静圧を確実に安定化させることができ、計測した基準圧の不規則かつ急激な変化を確実に防ぐことができる。基準圧計測補助具および基準圧計測方法は、風の影響によって空気第1出入口を備えた検出端部の近傍の気圧が変動したとしても、中空管内部の静圧を安定化させることができ、安定した基準圧を計測することができる。
一例として示す基準圧計測補助具の斜視図。 一例として示す検出端部の斜視図。 他の一例として示す検出端部の斜視図。 他の一例として示す基準圧計測補助具の斜視図。 他の一例として示す基準圧計測補助具の斜視図。 他の一例として示す基準圧計測補助具の斜視図。 他の一例として示す基準圧計測補助具の斜視図。 他の一例として示す基準圧計測補助具の斜視図。 他の一例として示す基準圧計測補助具の斜視図。 他の一例として示す基準圧計測補助具の斜視図。 基準圧計測補助具(中空管100mの場合)を利用して計測した圧力の時間的な変化を表す図。 基準圧計測補助具(中空管200mの場合)を利用して計測した圧力の時間的な変化を表す図。
一例として示す基準圧計測補助具10Aの斜視図である図1等の添付の図面を参照し、本発明にかかる基準圧計測補助具および基準圧計測方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、一例として示す検出端部12の斜視図であり、図3は、他の一例として示す検出端部12の斜視図である。図2,3では、長さ方向(一方向)を矢印A、周り方向を矢印Bで示し、径方向を矢印Cで示す。この実施態様では、建造物近傍の屋外(所定の箇所)における空気の基準圧の計測に使用する基準圧計測補助具10A(中空管11)を利用して基準圧計測方法を実施する。計測された基準圧は、所定の制御装置(制御系)の制御動作の基準値として利用される。なお、所定の箇所には、屋外のみならず建造物の屋内も含まれる。
基準圧計測補助具10Aは、長さ方向へ長い長尺の中空管11から形成されている。中空管11は、径方向へ切断した切断面の形状(断面形状)が円形のホースであり、ゴム、ビニール、プラスチック、布等から作られ、曲げ延ばしが自在な可撓性を有する。なお、中空管11の断面形状には、円形の他に、四角形や多角形等のあらゆる形状が含まれる。中空管11は、検出端部12(前端部)と、検出端部12の反対側に位置する接続端部14(後端部)と、検出端部12と接続端部14との間に位置する中間部13とを有する。
検出端部12は、空気の基準圧の計測箇所となる建造物近傍の屋外(建造物の屋内も含む)に所定の設置手段を介してずれ動きがないように設置されている。中間部13および接続端部14は、建造物の屋内に設置されている。ただし、中間部13が建造物の屋外に設置される場合もある。接続端部14は、中空管11内部の静圧を検出する検出機器29(図10参照)に接続される。検出機器29としては、微圧計や差圧計、微差圧計がある。中空管11は、検出端部12と中間部13と接続端部14とにおいてそれら部12〜14の内部における気圧の伝達が遮断されないように設置されている。
図2に示す検出端部12は、周り方向へ延びる周側面15を有し、空気第1出入口16を備えている。図2の検出端部12の空気第1出入口16は、検出端部12の先端に形成された断面円形の開口である。図3に示す検出端部12は、閉塞先端17と、閉塞先端17から続く周側面18とを有し、偶数個(複数個)の空気第1出入口19A,19Bを備えている。図3の検出端部12の空気第1出入口19A,19Bは、周側面18に形成された周り方向へ長い矩形の開口である。図3では、周側面18において2つの空気第1出入口19A,19Bが周り方向へ互いに180°離間した位置に形成されている。
なお、図3の検出端部12における空気第1出入口19A,19Bの数に特に限定はなく、4つ以上の出入口が周側面18に形成されていてもよい。接続端部14は、空気第2出入口(図示せず)を備えている。空気第2出入口は、図2の検出端部12の空気第1出入口16と同様に、接続端部14の先端に形成された断面円形の開口である。
本発明では、図3に示す空気第1出入口19A,19Bを採用することが好ましい。図2に示すように、空気第1出入口16が検出端部12の先端に形成された円形の開口である場合、空気第1出入口16が屋外に吹く風の影響を直接受け、不規則かつ急激に変動する屋外の気圧が空気第1出入口16に大きく作用するが、図3に示すように、空気第1出入口19A,19Bが検出端部12の周側面18に形成された矩形の開口である場合、空気第1出入口19A,19Bが風の影響を直接受けることはなく、空気第1出入口19A,19Bにおける風の影響を緩和することができ、屋外の気圧が不規則かつ急激に変動したとしても、第1出入口19A,19Bに接する空気の気圧が大きく変化することはないからである。
基準圧計測補助具10Aでは、計測された中空管11内部(接続端部14内)の静圧(基準圧)を制御装置の制御動作(たとえば、フードバック制御)の基準値として利用することができる。中空管11は、その検出端部12の空気第1出入口16,19A,19Bにおいて空気が出入し、それにともなって接続端部14の空気第2出入口において空気が出入することで、中空管11内部における静圧が所定圧を中心としてプラス側またはマイナス側に変化し、計測される基準圧が所定圧を中心としてプラス側またはマイナス側に変化する。
なお、中空管11の検出端部12を屋外に設置した場合、屋外に吹く風の影響によって検出端部12近傍の気圧が常時変動する。検出端部12近傍の気圧が変動すると(たとえば、検出端部12と接続端部14との圧力差±10〜±150Paの範囲において変動すると)、空気第1出入口16,19A,19Bから伝達される気圧が大きく変化し、中空管11内部の静圧の振幅の変動が大きくなるとともに、中空管11内部の静圧の周期が短くなり、中空管11内部の静圧が不安定となって計測される基準圧が不規則かつ急激に変化する。基準圧が不規則かつ急激に変化すると、制御装置の制御動作の誤作動や過作動が起こる場合がある。
この基準圧計測補助具10Aでは、中空管11の圧力抵抗(中空管11の内周面20と中空管11内部の空気との摩擦抵抗)により、中空管11内部の静圧の振幅変動が検出端部12から接続端部14に向かって次第に小さくなるとともに、中空管11内部の静圧の周期が検出端部12から接続端部14に向かって次第に長くなり、屋外に吹く風の影響による気圧変動に対して中空管11内部の静圧が安定化する。したがって、中空管11では、気圧変動に対して検出端部12や端部12近傍の中間部13における静圧が不安定となったとしても、接続端部14や端部14近傍の中間部13における静圧が安定し、安定した基準圧が計測される。また、図3に示す空気第1出入口19A,19Bを採用することにより、接続端部14において計測される基準圧を一層安定化させることができる。
図3の検出端部12の空気第1出入口19A,19Bは、その開口面積が10〜20mmの範囲にある。空気第1出入口19A,19Bの開口面積が10mm未満では、出入口19A,19Bにおける空気の出入が困難となり、基準圧を計測することができない場合がある。空気第1出入口19A,19Bの開口面積が20mmを超過すると、出入口19A,19Bが風の影響を受け易く、不規則かつ急激に変動する外気の気圧が出入口19A,19Bに大きく作用し、出入口19A,19Bにおいて風の影響を緩和することが難しい。
中空管11は、その検出端部12(端部12の先端)から接続端部14(端部14の後端)までの長さが50〜500mの範囲にある。長さが50m未満では、中空管11の内部抵抗が十分に作用せず、検出端部12近傍の気圧の変動にともなう中空管11内部の静圧の振幅変動を検出端部12から接続端部14に向かって小さくすることができず、中空管11内部の静圧の周期を検出端部12から接続端部14に向かって長くすることができない。その結果、気圧変動に対して中空管11内部の静圧を安定化させることができない。長さが500mを超過すると、長さがそれ以上長くなったとしても、中空管11内部の静圧の振幅変動を検出端部12から接続端部14に向かって小さくする効果が向上せず、中空管11内部の静圧の周期を検出端部12から接続端部14に向かって長くする効果が向上しないばかりか、中空管11が嵩張り、設置箇所において中空管11が場所を取り、邪魔になる場合がある。
中空管11は、検出端部12と中間部13と接続端部14との内径L(径方向の直径)が4〜20mmの範囲にある。それら部12〜14の内径Lが4mm未満では、中空管11内部の圧力抵抗が大きくなり過ぎ、検出端部12近傍の気圧の変動にともなう中空管11内部の静圧の振幅変動が小さくなり過ぎるとともに、中空管11内部の静圧の周期が長くなり過ぎ、検出端部12近傍の気圧の変動にともなう適正な基準圧を計測することができない。それら部12〜14の内径Lが20mmを超過すると、中空管11内部の圧力抵抗が小さくなり、検出端部12近傍の気圧の変動にともなう中空管11内部の静圧の振幅変動を検出端部12から接続端部14に向かって小さくすることができず、中空管11内部の静圧の周期を検出端部12から接続端部14に向かって長くすることができない。その結果、気圧変動に対して中空管11内部の静圧を安定化させることができない。
図1に示す基準圧計測補助具10Aおよびその補助具10Aを利用した基準圧計測方法は、建造物近傍の屋外における空気の基準圧の計測に一方向へ長い長尺の可撓性を有する中空管11が使用され、屋外に吹く風の影響によって空気第1出入口16,19A,19Bを備えた検出端部12の近傍の気圧が変動し、出入口16,19A,19Bから伝達される気圧が大きく変化したとしても、中空管11の内部の圧力抵抗によって気圧の変動に対する中空管11内部における静圧の振幅の変動が検出端部12から接続端部14に向かって次第に小さくなるとともに、気圧の変動に対する中空管11内部における静圧の周期が検出端部12から接続端部14に向かって次第に長くなるから、屋外気圧の変動に対して中空管11内部の静圧を安定化させることができ、計測した基準圧の不規則かつ急激な変化を防ぐことができる。
図1に示す基準圧計測補助具10Aおよびその補助具10Aを利用した基準圧計測方法は、検出端部12と接続端部14との圧力差±10〜±150Paの範囲における検出端部12近傍の気圧変動によって中空管11内部の静圧が不規則かつ急激に変化する場合があるが、中空管11の圧力抵抗によって前記範囲の気圧変動に対して中空管11内部の静圧の振幅の変動が検出端部12から接続端部14に向かって次第に小さくなるとともに、中空管11内部の静圧の周期が検出端部12から接続端部14に向かって次第に長くなるから、前記範囲の気圧の変動に対して中空管11内部の静圧を確実に安定化させることができ、計測した基準圧の不規則かつ急激な変化を確実に防ぐことができる。基準圧計測補助具10Aおよびその補助具10Aを使用した基準圧計測方法は、空気第1出入口16,19A,19Bを備えた検出端部12の近傍において気圧が変動したとしても、安定した基準圧を計測することができるから、基準圧が不規則かつ急激に変化することによる制御装置の制御動作の誤作動や過作動を防止することができる。
図4は、他の一例として示す基準圧計測補助具10Bの斜視図である。この基準圧計測補助具10Bが図1のそれと異なるところは、中空管11の中間部13がコイル状に巻かれている点にあり、その他の構成は図1の基準圧計測補助具10Aと同一であるから、図1と同様の符号を付すとともに、図1の説明を援用し、この基準圧計測補助具10Bにおけるその他の構成の詳細な説明は省略する。
基準圧計測補助具10Bは、図1のそれと同様に、長さ方向へ長い長尺の中空管11から形成されている。中空管11は、断面形状が円形のホースであり、曲げ延ばしが自在な可撓性を有する。中空管11は、空気第1出入口16,19A,19Bを備えた検出端部12と、検出端部12の反対側に位置して空気第2出入口を備えた接続端部14と、検出端部12と接続端部14との間に位置する中間部13とを有する。
中空管11は、その中間部13がコイル状に巻かれている。中空管11は、検出端部12と中間部13と接続端部14とにおいてそれら部12〜14の内部における気圧の伝達が遮断されないように設置されている。検出端部12は、建造物近傍の屋外に設置されている。中間部13および接続端部14は、建造物の屋内に設置されている。
基準圧計測補助具10Bにおける空気第1出入口16,19A,19Bや空気第2出入口は、図1の中空管11のそれらと同一である(図2,3参照)。図3の空気第1出入口19A,19Bを採用した場合の出入口19A,19Bの開口面積は、図1の中空管11において説明したそれと同一である。中空管11の検出端部12から接続端部14までの長さや中空管11の検出端部12と中間部13と接続端部14との内径Lは、図1の中空管11において説明したそれらと同一である。
この基準圧計測補助具10Bでは、屋外に吹く風の影響によって空気第1出入口16,19A,19Bを備えた検出端部12の近傍の気圧が変動し、出入口16,19A,19Bから伝達される気圧が大きく変化したとしても、中空管11の圧力抵抗により、中空管11内部の静圧の振幅の変動が検出端部12から接続端部14に向かって次第に小さくなるとともに、中空管11内部の静圧の周期が検出端部12から接続端部14に向かって次第に長くなり、屋外に吹く風の影響による気圧変動に対して中空管11内部の静圧が安定化する。したがって、中空管11では、気圧変動に対して検出端部12や端部12近傍の中間部13における静圧が不安定となったとしても、接続端部14や端部14近傍の中間部13における静圧が安定し、安定した基準圧が計測される。
図4に示す基準圧計測補助具10Bおよびその補助具10Bを利用した基準圧計測方法は、図1の基準圧計測補助具10Aおよびその補助具10Aを利用した基準圧計測方法が有する効果に加え、以下の効果を有する。図4の基準圧計測補助具10Bおよびその補助具10Bを利用した基準圧計測方法は、中空管11の中間部13をコイル状に巻くことによって長尺の中空管11をコンパクトにすることができるから、場所を取らずに中空管11を所定の箇所に設置することができる。
図5は、他の一例として示す基準圧計測補助具10Cの斜視図である。この基準圧計測補助具10Cが図1のそれと異なるところは、中空管11の中間部13がコイル状に巻かれている点、検出端部12が中間部13から2つに分岐している点にあり、その他の構成は図1の基準圧計測補助具10Aと同一であるから、図1と同様の符号を付すとともに、図1の説明を援用し、この基準圧計測補助具10Cにおけるその他の構成の詳細な説明は省略する。
基準圧計測補助具10Cは、図1のそれと同様に、長さ方向へ長い長尺の中空管11から形成されている。中空管11は、断面形状が円形のホースであり、曲げ延ばしが自在な可撓性を有する。中空管11は、空気第1出入口16,19A,19Bを備えた検出端部12と、検出端部12の反対側に位置して空気第2出入口を備えた接続端部14と、検出端部12と接続端部14との間に位置する中間部13とを有する。
中空管11は、その中間部13がコイル状に巻かれている。中空管11は、検出端部12と中間部13と接続端部14とにおいてそれら部12〜14の内部における気圧の伝達が遮断されないように設置されている。検出端部12は、中間部13から2つに分岐する第1検出端部12Aと第2検出端部12Bとから形成されている。第1および第2検出端部12A,12Bは、建造物近傍の屋外に設置されている。それら検出端部12A,12Bは、互いに近接した箇所に設置される場合、または、所定距離離間した箇所に設置される場合がある。なお、検出端部12が中間部13から3つ以上に分岐していてもよい。中間部13および接続端部14は、建造物の屋内に設置されている。
基準圧計測補助具10Cにおける空気第1出入口16,19A,19Bや空気第2出入口は、図1の中空管11のそれらと同一である(図2,3参照)。図3の空気第1出入口19A,19Bを採用した場合の出入口19A,19Bの開口面積は、図1の中空管11において説明したそれと同一である。中空管11の検出端部12(12Aまたは12B)から接続端部14までの長さや中空管11の検出端部12A,12Bと中間部13と接続端部14との内径Lは、図1の中空管11において説明したそれらと同一である。
この基準圧計測補助具10Cでは、屋外に吹く風の影響によって空気第1出入口16,19A,19Bを備えたそれら検出端部12A,12Bの近傍の気圧が変動し、出入口16,19A,19Bから伝達される気圧が大きく変化したとしても、中空管11の圧力抵抗により、中空管11内部の静圧の振幅の変動が検出端部12から接続端部14に向かって次第に小さくなるとともに、中空管11内部の静圧の周期が検出端部12から接続端部14に向かって次第に長くなり、屋外に吹く風の影響による気圧変動に対して中空管11内部の静圧が安定化する。したがって、中空管11では、気圧変動に対して検出端部12A,12Bや端部12A,12B近傍の中間部13における静圧が不安定となったとしても、接続端部14や端部14近傍の中間部13における静圧が安定し、安定した基準圧が計測される。
図5に示す基準圧計測補助具10Cおよびその補助具10Cを利用した基準圧計測方法は、図1の基準圧計測補助具10Aおよびその補助具10Aを利用した基準圧計測方法が有する効果に加え、以下の効果を有する。図5の基準圧計測補助具10Cおよびその補助具10Cを利用した基準圧計測方法は、中空管11の中間部13をコイル状に巻くことによって長尺の中空管11をコンパクトにすることができるから、場所を取らずに中空管11を所定の箇所に設置することができる。また、検出端部12A,12Bの一方が何らかの原因によって閉塞したとしても、検出端部12A,12Bの他方によって基準圧を計測することができ、検出端部12が閉塞することによる基準圧の計測不能を防ぐことができる。
図6は、他の一例として示す基準圧計測補助具10Dの斜視図である。この基準圧計測補助具10Dが図1のそれと異なるところは、中空管11の中間部13がコイル状に巻かれている点、2つの検出端部12A,12Bと2つの中間部13A,13Bとを有する点にあり、その他の構成は図1の基準圧計測補助具10Aと同一であるから、図1と同様の符号を付すとともに、図1の説明を援用し、この基準圧計測補助具10Dにおけるその他の構成の詳細な説明は省略する。
基準圧計測補助具10Dは、図1のそれと同様に、長さ方向へ長い長尺の中空管11から形成されている。中空管11は、断面形状が円形のホースであり、曲げ延ばしが自在な可撓性を有する。中空管11は、空気第1出入口16,19A,19Bを備えた検出端部12と、検出端部12の反対側に位置して空気第2出入口を備えた接続端部14と、検出端部12と接続端部14との間に位置する中間部13とを有する。中空管11は、検出端部12と中間部13と接続端部14とにおいてそれら部12〜14の内部における気圧の伝達が遮断されないように設置されている。
中間部13は、接続端部14から分岐する2つの第1中間部13Aと第2中間部13Bとから形成されている。それら中間部13A,13Bは、コイル状に巻かれている。検出端部12は、それら中間部13A,13Bにつながる2つの第1検出端部12Aと第2検出端部12Bとから形成されている。それら検出端部12A,12Bは、建造物近傍の屋外に設置されている。それら中間部13A,13Bおよび接続端部14は、建造物の屋内に設置されている。なお、中間部13が接続端部14から分岐する3つ以上のそれらから形成されていてもよく、検出端部12がそれら中間部13から続く3つ以上のそれらから形成されていてもよい。
基準圧計測補助具10Dにおける空気第1出入口16,19A,19Bや空気第2出入口は、図1の中空管11のそれらと同一である(図2,3参照)。図3の空気第1出入口19A,19Bを採用した場合の出入口19A,19Bの開口面積は、図1の中空管11において説明したそれと同一である。中空管11の検出端部12(12Aまたは12B)から接続端部14までの長さや中空管11の検出端部12A,12Bと中間部13A,13Bと接続端部14との内径Lは、図1の中空管11において説明したそれらと同一である。
この基準圧計測補助具10Dでは、屋外に吹く風の影響によって空気第1出入口16,19A,19Bを備えたそれら検出端部12A,12Bの近傍の気圧が変動し、出入口16,19A,19Bから伝達される気圧が大きく変化したとしても、中空管11の内部抵抗により、中空管11内部の静圧の振幅の変動が検出端部12から接続端部14に向かって次第に小さくなるとともに、中空管11内部の静圧の周期が検出端部12から接続端部14に向かって次第に長くなり、屋外に吹く風の影響による気圧変動に対して中空管11内部の静圧が安定化するとともに、2つの検出端部12A,12Bや2つの中間部13A,13Bによって静圧が平均化される。したがって、中空管11では、気圧変動に対してそれら検出端部12A,12Bや端部12A,12B近傍のそれら中間部13A,13Bにおける静圧が不安定となったとしても、接続端部14や端部14近傍の中間部13A,13Bにおける静圧が安定し、安定かつ平均化した基準圧が計測される。
図6に示す基準圧計測補助具10Dおよびその補助具10Dを利用した基準圧計測方法は、図1の基準圧計測補助具10Aおよびその補助具10Aを利用した基準圧計測方法が有する効果に加え、以下の効果を有する。図6の基準圧計測補助具10Dおよびその補助具10Dを利用した基準圧計測方法は、中空管11のそれら中間部13A,13Bをコイル状に巻くことによって長尺の中空管11をコンパクトにすることができるから、場所を取らずに中空管11を所定の箇所に設置することができる。また、2つの中間部13A,13Bおよび2つの検出端部12A,12Bにおいて2箇所の基準圧を計測し、計測した2箇所の基準圧の平均を採ることができるから、基準圧を平均化することができ、1つ箇所において基準圧を計測することによる基準圧の偏りを防ぐことができる。
図7は、他の一例として示す基準圧計測補助具10Eの斜視図である。この基準圧計測補助具10Eが図1のそれと異なるところは、中空管11の中間部13がコイル状に巻かれている点、2つの検出端部12A,12Bと2つの中間部13A,13Bとを有する点、一方の検出端部12Aが第1の方角における屋外に設置され、他方の検出端部12Bが第1の方角とは反対の第2の方角に設置されている点にあり、その他の構成は図1の基準圧計測補助具10Aと同一であるから、図1と同様の符号を付すとともに、図1の説明を援用し、この基準圧計測補助具10Eにおけるその他の構成の詳細な説明は省略する。
基準圧計測補助具10Eは、図1のそれと同様に、長さ方向へ長い長尺の中空管11から形成されている。中空管11は、断面形状が円形のホースであり、曲げ延ばしが自在な可撓性を有する。中空管11は、空気第1出入口16,19A,19Bを備えた検出端部12と、検出端部12の反対側に位置して空気第2出入口を備えた接続端部14と、検出端部12と接続端部14との間に位置する中間部13とを有する。中空管11は、検出端部12と中間部13と接続端部14とにおいてそれら部12〜14の内部における気圧の伝達が遮断されないように設置されている。
中間部13は、接続端部14から分岐する2つの第1中間部13Aと第2中間部13Bとから形成されている。それら中間部13A,13Bは、コイル状に巻かれている。検出端部12は、それら中間部13A,13Bにつながる2つの第1検出端部12Aと第2検出端部12Bとから形成されている。一方の検出端部12Aは、第1の方角(たとえば、建造物の北側)における建造物近傍の屋外に設置され、他方の検出端部12Bは、第1の方角とは反対の第2の方角(たとえば、建造物の南側)における建造物近傍の屋外に設置されている。それら中間部13A,13Bおよび接続端部14は、建造物の屋内に設置されている。
基準圧計測補助具10Eにおける空気第1出入口16,19A,19Bや空気第2出入口は、図1の中空管11のそれらと同一である(図2,3参照)。図3の空気第1出入口19A,19Bを採用した場合の出入口19A,19Bの開口面積は、図1の中空管11において説明したそれと同一である。中空管11の検出端部12(12Aまたは12B)から接続端部14までの長さや中空管11の検出端部12A,12Bと中間部13A,13Bと接続端部14との内径Lは、図1の中空管11において説明したそれらと同一である。
この基準圧計測補助具10Eでは、屋外に吹く風の影響によって空気第1出入口16,19A,19Bを備えたそれら検出端部12A,12Bの近傍の気圧が変動し、出入口16,19A,19Bから伝達される気圧が大きく変化したとしても、中空管11の内部抵抗により、中空管11内部の静圧の振幅の変動が検出端部12A,12Bから接続端部14に向かって次第に小さくなるとともに、中空管11内部の静圧の周期が検出端部12A,12Bから接続端部14に向かって次第に長くなり、屋外に吹く風の影響による気圧変動に対して中空管11内部の静圧が安定化するとともに、2つの検出端部12A,12Bや2つの中間部13A,13Bによって静圧が平均化される。したがって、中空管11では、気圧変動に対してそれら検出端部12A,12Bや端部12A,12B近傍のそれら中間部13A,13Bにおける静圧が不安定となったとしても、接続端部14や端部14近傍の中間部13A,13Bにおける静圧が安定し、安定かつ平均化した基準圧が計測される。
図7に示す基準圧計測補助具10Eおよびその補助具10Eを利用した基準圧計測方法は、図1の基準圧計測補助具10Aおよびその補助具10Aを利用した基準圧計測方法が有する効果に加え、以下の効果を有する。図7の基準圧計測補助具10Eおよびその補助具10Eを利用した基準圧計測方法は、中空管11の中間部13A,13Bをコイル状に巻くことによって長尺の中空管11をコンパクトにすることができるから、場所を取らずに中空管11を所定の箇所に設置することができる。
図7の基準圧計測補助具10Eおよびその補助具10Eを利用した基準圧計測方法は、たとえば、2つの検出端部12A,12Bの一方を北側に設置し、他方を南側に設置することにより、北風が強い場合において北風の影響を直接受ける検出端部12Aと北風の影響を間接的に受ける検出端部12Bとから基準圧を計測することができ、一方の箇所のみにおいて基準圧を検出することによる基準圧の偏りを防ぐことができる。また、2つの中間部13A,13Bおよび2つの検出端部12A,12Bにおいて2箇所の基準圧を計測し、全く逆の方角において計測した2箇所の基準圧の平均を採ることができるから、基準圧を平均化することができ、1つ箇所において基準圧を計測することによる基準圧の偏りを防ぐことができる。
図8は、他の一例として示す基準圧計測補助具10Fの斜視図である。この基準圧計測補助具10Fが図1のそれと異なるところは、中空管11の中間部13がコイル状に巻かれている点、2つの検出端部12と2つの中間部13A,13Bとを有する点、検出端部12が中間部13A,13Bから2つに分岐している点、一方の検出端部12A,12Bが第1の方角における屋外に設置され、他方の検出端部12C,12Dが第1の方角とは反対の第2の方角に設置されている点にあり、その他の構成は図1の基準圧計測補助具10Aと同一であるから、図1と同様の符号を付すとともに、図1の説明を援用し、この基準圧計測補助具10Fにおけるその他の構成の詳細な説明は省略する。
基準圧計測補助具10Eは、図1のそれと同様に、長さ方向へ長い長尺の中空管11から形成されている。中空管11は、断面形状が円形のホースであり、曲げ延ばしが自在な可撓性を有する。中空管11は、空気第1出入口16,19A,19Bを備えた検出端部12と、検出端部12の反対側に位置して空気第2出入口を備えた接続端部14と、検出端部12と接続端部14との間に位置する中間部13とを有する。中空管11は、検出端部12と中間部13と接続端部14とにおいてそれら部12〜14の内部における気圧の伝達が遮断されないように設置されている。
中間部13は、接続端部14から分岐する2つの第1中間部13Aと第2中間部13Bとから形成されている。それら中間部13A,13Bは、コイル状に巻かれている。検出端部12は、それら中間部13A,13Bにつながって中間部13A,13Bから2つに分岐する第1および第2検出端部12A,12Bと第3および第4検出端部12C,12Dとから形成されている。一方の検出端部12A,12Bは、第1の方角(たとえば、建造物の北側)における建造物近傍の屋外に設置され、他方の検出端部12C,12Dは、第1の方角とは反対の第2の方角(たとえば、建造物の南側)における建造物近傍の屋外に設置されている。それら中間部13A,13Bおよび接続端部14は、建造物の屋内に設置されている。
基準圧計測補助具10Fにおける空気第1出入口16,19A,19Bや空気第2出入口は、図1の中空管11のそれらと同一である(図2,3参照)。図3の空気第1出入口19A,19Bを採用した場合の出入口19A,19Bの開口面積は、図1の中空管11において説明したそれと同一である。中空管11の検出端部12(12A〜12D)から接続端部14までの長さや中空管11の検出端部12A〜12Dと中間部13A,13Bと接続端部14との内径Lは、図1の中空管11において説明したそれらと同一である。
この基準圧計測補助具10Fでは、屋外に吹く風の影響によって空気第1出入口16,19A,19Bを備えたそれら検出端部12A〜12Dの近傍の気圧が変動し、出入口16,19A,19Bから伝達される気圧が大きく変化したとしても、中空管11の内部抵抗により、中空管11内部の静圧の振幅の変動が検出端部12A〜12Dから接続端部14に向かって次第に小さくなるとともに、中空管11内部の静圧の周期が検出端部12A〜12Dから接続端部14に向かって次第に長くなり、屋外に吹く風の影響による気圧変動に対して中空管11内部の静圧が安定化するとともに、それら検出端部12A〜12Dや2つの中間部13A,13Bによって静圧が平均化される。したがって、中空管11では、気圧変動に対してそれら検出端部12A〜12Dや端部12A〜12D近傍のそれら中間部13A,13Bにおける静圧が不安定となったとしても、接続端部14や端部14近傍の中間部13A,13Bにおける静圧が安定し、安定かつ平均化した基準圧が計測される。
図8に示す基準圧計測補助具10Fおよびその補助具10Fを利用した基準圧計測方法は、図1の基準圧計測補助具10Aおよびその補助具10Aを利用した基準圧計測方法が有する効果に加え、以下の効果を有する。図8の基準圧計測補助具10Fおよびその補助具10Fを利用した基準圧計測方法は、中空管11の中間部13A,13Bをコイル状に巻くことによって長尺の中空管11をコンパクトにすることができるから、場所を取らずに中空管11を所定の箇所に設置することができる。また、検出端部12A,12Bのうちの一方が何らかの原因によって閉塞し、または、検出端部12C,12Dのうちの一方が何らかの原因によって閉塞したとしても、他方の検出端部12A〜12Dによって基準圧を計測することができ、検出端部12A〜12Dが閉塞することによる基準圧の計測不能を防ぐことができる。
図8の基準圧計測補助具10Fおよびその補助具10Fを利用した基準圧計測方法は、たとえば、それら検出端部12A〜12Dのうちの検出端部12A,12Bを北側に設置し、それら検出端部12A〜12Dのうちの検出端部12C,12Dを南側に設置することにより、北風が強い場合において北風の影響を直接受ける検出端部12A,12Bと北風の影響を間接的に受ける検出端部12C,12Dとから基準圧を計測することができ、一方の箇所のみにおいて基準圧を検出することによる基準圧の偏りを防ぐことができる。また、2つの中間部13A,13Bおよび2つの検出端部12A,12Bにおいて2箇所の基準圧を計測し、全く逆の方角において計測した2箇所の基準圧の平均を採ることができるから、基準圧を平均化することができ、1つ箇所において基準圧を計測することによる基準圧の偏りを防ぐことができる。
図9は、他の一例として示す基準圧計測補助具10Gの斜視図である。この基準圧計測補助具10Gが図1のそれと異なるところは、中空管11の中間部13がコイル状に巻かれている点、検出端部12と中間部13とが筐体21の内部に収容されている点にあり、その他の構成は図1の基準圧計測補助具10Aと同一であるから、図1と同様の符号を付すとともに、図1の説明を援用し、この基準圧計測補助具10Gにおけるその他の構成の詳細な説明は省略する。
基準圧計測補助具10Gは、図1のそれと同様に、長さ方向へ長い長尺の中空管11から形成されている。中空管11は、断面形状が円形のホースであり、曲げ延ばしが自在な可撓性を有する。中空管11は、空気第1出入口16,19A,19Bを備えた検出端部12と、検出端部12の反対側に位置して空気第2出入口を備えた接続端部14と、検出端部12と接続端部14との間に位置する中間部13とを有する。
中空管11は、その中間部13がコイル状に巻かれている。中空管11では、検出端部12と中間部13とが筐体21(箱)の内部に収容され、接続端部14が筐体21から外側に露出している。中空管11は、検出端部12と中間部13と接続端部14とにおいてそれら部12〜14の内部における気圧の伝達が遮断されないように筐体21の内部に設置されている。
筐体21は、建造物近傍の屋外に設置されている。なお、筐体21が建造物の屋内に設置される場合がある。筐体21は、四角形の壁が互いに直交する六面体の箱であり、互いに対向する頂底壁22,23と、それら頂底壁22,23の間に延びる各側壁24〜27とから形成されている。側壁24や側壁26には、空気が通る矩形の空気流通窓28が作られている。筐体21は、空気流通窓28から進入した空気が空気流通窓28から外部に流出する。ゆえに、筐体21は、通気性を有する。空気流通窓28は、側壁24や側壁26のみならず、側壁25や側壁27に作られていてもよい。
基準圧計測補助具10Gにおける空気第1出入口16,19A,19Bや空気第2出入口は、図1の中空管11のそれらと同一である(図2,3参照)。図3の空気第1出入口19A,19Bを採用した場合の出入口19A,19Bの開口面積は、図1の中空管11において説明したそれと同一である。中空管11の検出端部12から接続端部14までの長さや中空管11の検出端部12と中間部13と接続端部14との内径Lは、図1の中空管11において説明したそれらと同一である。
図5に示す中空管11(基準圧計測補助具10C)が筐体21の内部に収容されていてもよい。この場合、中間部13および2つに分岐する検出端部12A,12Bが筐体21の内部に収容される。図6に示す中空管11(基準圧計測補助具10D)が筐体21の内部に収容されていてもよい。この場合、2つの検出端部12A,12Bおよび2つの中間部13A,13Bの一方が第1の筐体21の内部に収容され、他方が第2の筐体21の内部に収容される。なお、図7,8に示す中空管11(基準圧計測補助具10E,基準圧計測補助具10D)が筐体21の内部に収容されていてもよい。
この基準圧計測補助具10Gでは、筐体21の外側に吹く風の影響によって空気第1出入口16,19A,19Bを備えた検出端部12の近傍の気圧が変動し、出入口16,19A,19Bから伝達される気圧が大きく変化したとしても、中空管11の内部抵抗により、中空管11内部の静圧の振幅の変動が検出端部12から接続端部14に向かって次第に小さくなるとともに、中空管11内部の静圧の周期が検出端部12から接続端部14に向かって次第に長くなり、屋外に吹く風の影響による気圧変動に対して中空管11内部の静圧が安定化する。したがって、中空管11では、気圧変動に対して検出端部12や端部12近傍の中間部13における静圧が不安定となったとしても、接続端部14や端部14近傍の中間部13における静圧が安定し、安定した基準圧が計測される。
図9に示す基準圧計測補助具10Gおよびその補助具10Gを利用した基準圧計測方法は、図1の基準圧計測補助具10Aおよびその補助具10Aを利用した基準圧計測方法が有する効果に加え、以下の効果を有する。図9の基準圧計測補助具10Gおよびその補助具10Gを利用した基準圧計測方法は、中空管11の中間部12をコイル状に巻くことによって長尺の中空管11をコンパクトにすることができるから、中空管11を筐体21の内部に収容することができ、筐体21を建造物近傍の屋外に設置することで、場所を取らずに中空管11を所定の箇所に設置することができる。また、検出端部12と中間部13とが筐体21に収容されていない場合と比較し、空気第1出入口16,19A,19Bを備えた検出端部12が受ける風の影響を筐体21によって緩和することができるから、空気第1出入口16,19A,19Bから出入する空気量の大きな変動を防ぐことができ、中空管11内部の静圧の不規則かつ急激な変化を防ぐことができる。
図10は、他の一例として示す基準圧計測補助具10Hの斜視図である。この基準圧計測補助具10Hが図1のそれと異なるところは中空管11の中間部13がコイル状に巻かれている点、接続端部14に検出機器29が接続されている点にあり、その他の構成は図1の基準圧計測補助具10Aと同一であるから、図1と同様の符号を付すとともに、図1の説明を援用し、この基準圧計測補助具10Hにおけるその他の構成の詳細な説明は省略する。
基準圧計測補助具10Hは、図1のそれと同様に、長さ方向へ長い長尺の中空管11から形成されている。中空管11は、断面形状が円形のホースであり、曲げ延ばしが自在な可撓性を有する。中空管11は、空気第1出入口16,19A,19Bを備えた検出端部12と、検出端部12の反対側に位置して空気第2出入口を備えた接続端部14と、検出端部12と接続端部14との間に位置する中間部13とを有する。
中空管11は、その中間部13がコイル状に巻かれている。中空管11は、検出端部12と中間部13と接続端部14とにおいてそれら部12〜14の内部における気圧の伝達が遮断されないように設置されている。検出端部12は、建造物近傍の屋外に設置されている。中間部13および接続端部14は、建造物の屋内に設置されている。接続端部14には、中空管11内部の静圧を検出する微圧計や差圧計、微差圧計等の検出機器29が接続されている。なお、図1〜図9に示す中空管11(基準圧計測補助具10A〜10G)の接続端部14に検出機器29が接続されていてもよい。検出機器29では、中空管11の基準圧がリアルタイムで連続的に測定される。
図5に示す中空管11(基準圧計測補助具10C)が筐体21の内部に収容されていてもよい。この場合、中間部13および2つに分岐する検出端部12A,12Bが筐体21の内部に収容される。図6に示す中空管11(基準圧計測補助具10D)が筐体21の内部に収容されていてもよい。この場合、2つの検出端部12A,12Bおよび2つの中間部13A,13Bの一方が第1の筐体21の内部に収容され、他方が第2の筐体21の内部に収容される。なお、図7,8に示す中空管11(基準圧計測補助具10E,基準圧計測補助具10D)が筐体21の内部に収容されていてもよい。
基準圧計測補助具10Hにおける空気第1出入口16,19A,19Bや空気第2出入口は、図1の中空管11のそれらと同一である(図2,3参照)。図3の空気第1出入口19A,19Bを採用した場合の出入口19A,19Bの開口面積は、図1の中空管11において説明したそれと同一である。中空管11の検出端部12から接続端部14までの長さや中空管11の検出端部12と中間部13と接続端部14との内径Lは、図1の中空管11において説明したそれらと同一である。
この基準圧計測補助具10Hでは、屋外に吹く風の影響によって空気第1出入口16,19A,19Bを備えた検出端部12の近傍の気圧が変動し、出入口16,19A,19Bから伝達される気圧が大きく変化したとしても、中空管11の内部抵抗により、中空管11内部の静圧の振幅の変動が検出端部12から接続端部14に向かって次第に小さくなるとともに、中空管11内部の静圧の周期が検出端部12から接続端部14に向かって次第に長くなり、屋外に吹く風の影響による気圧変動に対して中空管11内部の静圧が安定化する。したがって、中空管11では、気圧変動に対して検出端部12や端部12近傍の中間部13における静圧が不安定となったとしても、接続端部14や端部14近傍の中間部13における静圧が安定し、微圧計や差圧計、微差圧計等の検出機器29によって安定した基準圧が計測される。
図10に示す基準圧計測補助具10Hおよびその補助具10Hを利用した基準圧計測方法は、図1の基準圧計測補助具10Aおよびその補助具10Aを利用した基準圧計測方法が有する効果に加え、以下の効果を有する。図10の基準圧計測補助具10Hおよびその補助具10Hを利用した基準圧計測方法は、中空管11の中間部13をコイル状に巻くことによって長尺の中空管11をコンパクトにすることができるから、場所を取らずに中空管11を所定の箇所に設置することができる。また、中空管11から安定した静圧が検出機器29に作用するから、検出機器29において安定した基準圧を測定することができ、検出機器29において計測した基準圧を利用して制御装置に各種の制御動作を正確に実行させることができる。
図11,12は、それら基準圧計測補助具10A〜10H(中空管11)を利用して計測した圧力(Pa)の時間的な変化を表す図である。それら図では、縦軸に圧力(Pa)が表され、横軸に経過時間(秒)が表されている。なお、それら図では、中空管11を利用した圧力の時間的な変化を実線で示し、中空管11を利用しない圧力の時間的な変化を点線で示す。また、図11は、中空管11の検出端部12から接続端部14までの長さが100mの場合の圧力(静圧)の時間的な変化を表し、図12は、中空管11の検出端部12から接続端部14までの長さが200mの場合の圧力(静圧)の時間的な変化を表している。
図11,12に示す圧力変化(静圧変化)は、検出端部12(12A〜12D)を建造物近傍の屋外に設置し、中間部13(13A,13B)および接続端部14を屋内に設置するとともに、接続端部14に微差圧計(検出機器29)を設置して測定した。図11,12から分かるように、中空管11を利用した場合では、中空管11を利用しない場合と比較し、中空管11内部の静圧の振幅変動が小さく、静圧の周期が長くなっている。したがって、中空管11を利用することによって、気圧の変動に対して中空管11内部の静圧を確実に安定化させることができ、計測した基準圧の不規則かつ急激な変化を確実に防ぐことができる。
10A〜10H 基準圧計測補助具
11 中空管
12 検出端部
12A 検出端部
12B 検出端部
12C 検出端部
12D 検出端部
13 中間部
13A 中間部
13B 中間部
14 接続端部
15 周側面
16 空気第1出入口
17 閉塞先端
18 周側面
19A 空気第1出入口
19B 空気第1出入口
20 内周面
21 筐体
28 空気流通窓
29 検出機器

Claims (20)

  1. 所定の箇所における空気の基準圧の計測に使用する基準圧計測補助具において、
    前記基準圧計測補助具が、一方向へ長い長尺の可撓性を有する中空管から形成され、前記中空管が、空気第1出入口を備えた検出端部と、前記検出端部の反対側に位置して空気第2出入口を備えた接続端部と、前記検出端部と前記接続端部との間に位置してコイル状に巻かれた中間部とを有し、
    前記中空管の検出端部の先端から接続端部の後端までの長さが、50〜500mの範囲にあり、前記検出端部と前記コイル状に巻かれた中間部とが、空気流通窓を有して建造物近傍の屋外または建造物の屋内に設置される通気性の筐体内部に収容され、前記中空管の接続端部が、前記筐体から外側に露出し、
    前記基準圧計測補助具では、前記検出端部と前記中間部と前記接続端部とにおいて気圧の伝達が遮断されないように前記中空管の検出端部とコイル状に巻かれた中間部とが前記筐体の内部に設置され、前記中空管内部の圧力抵抗によって該中空管内部の静圧が前記検出端部から前記接続端部に向かって次第に安定することを特徴とする基準圧計測補助具。
  2. 前記筐体が、互いに対向する頂底壁と前記頂底壁の間に延びる各側壁とから形成された六面体の箱であり、前記筐体では、前記空気流通窓が前記側壁に作られ、一方の前記空気流通窓から進入した空気が他方の該空気流通窓から外部に流出する請求項1に記載の基準圧計測補助具。
  3. 前記中空管の検出端部が、前記コイル状に巻かれた中間部から少なくとも2つに分岐し、それら検出端部と前記コイル状に巻かれた中間部とが、前記筐体内部に収容されている請求項1または請求項2に記載の基準圧計測補助具。
  4. 前記中空管が、前記接続端部から分岐する少なくとも2つの前記コイル状に巻かれた中間部と、それら中間部につながる少なくとも2つの前記検出端部とを有し、一方の前記検出端部と一方の前記コイル状に巻かれた中間部とが、一方の前記筐体内部に収容され、他方の前記検出端部と他方の前記コイル状に巻かれた中間部とが、他方の前記筐体内部に収容されている請求項1ないし請求項3いずれかに記載の基準圧計測補助具。
  5. 前記筐体の一方が、第1の方角における屋外に設置され、前記筐体の他方が、前記第1の方角とは反対の第2の方角における屋外に設置され、前記検出端部の一方が、前記第1の方角における屋外に設置され、前記検出端部の他方が、前記第2の方角における屋外に設置されている請求項4に記載の基準圧計測補助具。
  6. 前記中空管の検出端部が、閉塞先端と前記閉塞先端から続く周側面とを有し、前記空気第1出入口が、前記周側面に形成されている請求項1ないし請求項5いずれかに記載の基準圧計測補助具。
  7. 前記空気第1出入口が、前記周側面に複数個形成され、前記空気第1出入口の開口面積が、10〜20mmの範囲にある請求項6に記載の基準圧計測補助具。
  8. 前記基準圧計測補助具が、前記中空管の接続端部に接続されて該中空管内部の静圧を検出する検出機器を含み、前記検出機器では、前記中空管の基準圧がリアルタイムで連続的に測定される請求項1ないし請求項7いずれかに記載の基準圧計測補助具。
  9. 前記中空管の検出端部と接続端部と中間部と内径が、4〜20mmの範囲にある請求項1ないし請求項8いずれかに記載の基準圧計測補助具。
  10. 前記中空管は、前記検出端部と前記接続端部との圧力差±10〜±150Paの範囲における該検出端部近傍の気圧変動に対して中空管内部の静圧を安定させる請求項1ないし請求項9いずれかに記載の基準圧計測補助具。
  11. 所定の箇所における空気の基準圧を計測する基準圧計測方法において、
    前記基準圧計測方法が、一方向へ長い長尺の可撓性を有する中空管を使用し、前記中空管が、空気第1出入口を備えた検出端部と、前記検出端部の反対側に位置して空気第2出入口を備えた接続端部と、前記検出端部と前記接続端部との間に位置してコイル状に巻かれた中間部とを有し、
    前記中空管の検出端部の先端から接続端部の後端までの長さが、50〜500mの範囲にあり、前記検出端部と前記コイル状に巻かれた中間部とが、空気流通窓を有して建造物近傍の屋外または建造物の屋内に設置される通気性の筐体内部に収容され、前記中空管の接続端部が、前記筐体から外側に露出し、
    前記基準圧計測方法では、前記検出端部と前記中間部と前記接続端部とにおいて気圧の伝達が遮断されないように前記中空管の検出端部とコイル状に巻かれた中間部とが前記筐体の内部に設置され、前記中空管内部の圧力抵抗によって該中空管内部の静圧が前記検出端部から前記接続端部に向かって次第に安定することを特徴とする基準圧計測方法。
  12. 前記基準圧計測方法では、前記筐体が互いに対向する頂底壁と前記頂底壁の間に延びる各側壁とから形成された六面体の箱であり、前記空気流通窓が前記側壁に作られ、一方の前記空気流通窓から進入した空気が他方の該空気流通窓から外部に流出する請求項11に記載の基準圧計測方法。
  13. 前記基準圧計測方法では、前記中空管の検出端部が中間部から少なくとも2つに分岐し、それら検出端部と前記コイル状に巻かれた中間部とが前記筐体内部に収容されている請求項11または請求項12に記載の基準圧計測方法。
  14. 前記基準圧計測方法では、前記中空管が接続端部から分岐する少なくとも2つの前記コイル状に巻かれた中間部とそれら中間部につながる少なくとも2つの検出端部とを有し、一方の前記検出端部と一方の前記コイル状に巻かれた中間部とが一方の前記筐体内部に収容され、他方の前記検出端部と他方の前記コイル状に巻かれた中間部とが他方の前記筐体内部に収容されている請求項11ないし請求項13いずれかに記載の基準圧計測方法。
  15. 前記基準圧計測方法では、前記筐体の一方が第1の方角における屋外に設置され、前記筐体の他方が前記第1の方角とは反対の第2の方角における屋外に設置され、前記検出端部の一方が前記第1の方角における屋外に設置され、前記検出端部の他方が前記第2の方角における屋外に設置されている請求項14に記載の基準圧計測方法。
  16. 前記基準圧計測方法では、前記検出端部が閉塞先端と該閉塞先端から続く周側面とを有し、前記空気第1出入口が前記周側面に形成されている請求項11ないし請求項15いずれかに記載の基準圧計測方法。
  17. 前記基準圧計測方法では、前記空気第1出入口が前記周側面に複数個形成され、前記空気第1出入口の開口面積が10〜20mmの範囲にある請求項16に記載の基準圧計測方法。
  18. 前記基準圧計測方法では、前記中空管の内部の静圧を検出する検出機器が該中空管の接続端部に接続され、前記検出機器が前記中空管の基準圧をリアルタイムで連続的に測定する請求項11ないし請求項17いずれかに記載の基準圧計測方法。
  19. 前記中空管の検出端部と接続端部と中間部と内径が4〜20mmの範囲にある請求項11ないし請求項18いずれかに記載の基準圧計測方法。
  20. 前記中空管は、前記検出端部と前記接続端部との圧力差±10〜±150Paの範囲における該検出端部近傍の気圧変動に対して中空管内部の静圧を安定させる請求項11ないし請求項19いずれかに記載の基準圧計測方法。
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