JP5925294B2 - 電磁波発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、テラヘルツ波の発生に好適な電磁波発生装置に関するものである。
従来、半導体単結晶基板と、半導体単結晶基板上にエピタキシャル成長させ、表面に向かうに従ってIII族原子の濃度に対するV族原子の濃度の割合を増加させ、表面近傍においてV族原子の濃度をIII族原子の濃度より高くしたIII−V族化合物半導体層と、を備えた光伝導基板が知られている(特許文献1参照)。
この光伝導基板では、表面近傍におけるV族原子クラスターが、光励起キャリアの捕捉に大きく寄与することを利用して、フェムト秒レーザパルスの照射によってIII−V族化合物半導体層内に発生する光励起キャリアのキャリア寿命を短寿命化している。これにより、残留キャリアによる、テラヘルツ波の検出および発生のS/N比が低下することを防止している。
特許第4095486号公報
ところで、光伝導基板に一対のアンテナを設けた光伝導アンテナ素子は、一対のアンテナ(電極)間に電圧を印加することで、テラヘルツ波発生装置として利用され、また一対のアンテナ(電極)間に流れる瞬時電流を検出することで、テラヘルツ波検出装置として利用される。
このため、上記従来の光伝導基板等においては、常にテラヘルツ波の発生および検出に好適な兼用(共用)基板を構成すべく、キャリア寿命を短寿命化(例えば、1psec以下)を図るようにしている。
この点において、本出願人は、発生専用の光伝導基板、或いは検出専用の光伝導基板の存在を肯定し、その開発過程で、発生専用の光伝導基板においては、キャリア寿命の短寿命化が、必ずしもS/N比またはダイナミックレンジの向上に相関しないことを見出した。
本発明は、上記の知見にかんがみて為されたものであり、発生する電磁波のS/N比またはダイナミックレンジを向上させることができる電磁波発生装置を提供することを課題としている。
本発明の電磁波発生装置は、テラヘルツ波を発生させるための、光伝導基板および光伝導基板上に形成された平行伝送線路を備え、光伝導基板は、基板と、基板上にエピタキシャル成長させたIII−V族化合物半導体から成る光伝導層と、を有し、光伝導層は、光電効果によって生ずるキャリア寿命が、10psec以上、20psec以下であることを特徴とする。
この構成によれば、発生させた電磁時間波形をフーリエ変換して得た電磁波スペクトルにおいて評価される、S/N比またはダイナミックレンジが、光伝導層におけるキャリア寿命がサブピコ秒のものに比して、全周波数帯域で向上することが確認された。電磁波の発生において、キャリア寿命が2psec以上のものであると、S/N比またはダイナミックレンジが向上するが、50psecを越えると、V族原子のクラスターが存在しなくなる。これにより、キァリアー(光励起キャリア)の捕捉ができなくなり、残留キャリアに起因するノイズが大きくなる。また、キャリア寿命が50psecを越えると、V族原子のクラスターが存在しなくなると共に結晶性の高い層となるため、アンテナ(電極)における絶縁破壊が生じ易くなる。したがって、キャリア寿命が2psec以上、50psec以下となる光伝導層とすること、特に10psec以上、20psec以下とすることにより、高い結晶性とV族原子クラスターが存在する構成とし、キャリアの高い移動度(高い電磁波発生効率)を実現すると共に、ノイズの抑制と耐絶縁破壊性の向上を図った。
この10psec〜20psecのキャリア寿命は、例えばMBE(分子線エピタキシー)装置において、III−V族化合物半導体を低温成長させた後、V族原子クラスターを析出させるべく、分子線を照射した状態で熱処理を行うことで実現される。なお、この場合の電磁波は、数十GHz〜数百THzの電磁波を対象とするものである。
この場合、光伝導層は、GaAs化合物半導体層であることが好ましい。
この構成によれば、光伝導層の高い結晶性が維持されるため、電磁波の発生効率(キャリアの移動度)を高めることができる。
第1実施形態に係る光伝導アンテナ素子の斜視図である。 光伝導層のキャリア寿命が10psecと1psec未満との場合における、テラヘルツ波スペクトルの図である。 光伝導層のキャリア寿命を可変として測定した、キャリア寿命とダイナミックレンジと関係を表した図(a)、およびそのキャリア寿命を対数表示とした図(b)である。 光伝導層の成長温度を可変として測定した、成長温度とダイナミックレンジとの関係を表した図である。 光伝導層の成長温度を可変として測定した、成長温度とキャリア寿命との関係を表した図である。 第2実施形態に係る光伝導アンテナ素子の断面構成図である。 第3実施形態に係る光伝導アンテナ素子の断面構成図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明の一実施形態の係る光伝導基板および電磁波発生装置を適用した光伝導アンテナ素子について説明する。この光伝導アンテナ素子は、これに電圧を印加することにより、テラヘルツ波を発生させる発生専用の素子として開発されたものである。また、ここで規定するテラヘルツ波とは、狭義のテラヘルツ波(0.1THz〜10THzの電磁波)は元より、広義のテラヘルツ波(数十GHz〜数百THzの電磁波)も含む概念である。
図1は、光伝導アンテナ素子を模式的に表した斜視図である。同図に示すように、光伝導アンテナ素子1は、主体を為す光伝導基板2と、光伝導基板2上に成膜され、電圧を印加するための平行伝送線路3と、により構成されている。
光伝導基板2は、基板11と、基板11上に形成されたバッファ層12と、バッファ層12上に形成された光伝導層13と、を備えている。また、平行伝送線路3は、一対のアンテナ21,21を備えている。なお、バッファ層12は省略してもよい。
基板11は、化合物半導体の単結晶基板であり、SI−GaAs(半絶縁性ガリウム砒素)により構成されている。基板11の材料としては、SI−GaAsの他、バッファ層12や光伝導層13の材料(の格子定数)に応じて、例えばSi、Ge、InP等の単結晶半導体を用いることもできる。
バッファ層12は、基板11の格子定数以上、光伝導層13の格子定数以下もしくは基板11の格子定数以下、光伝導層13の格子定数以上となる材料を用いて、基板11上にエピタキシャル成長させた薄膜であり、実施形態のものは、GaAs(ガリウム砒素)により構成されている。バッファ層12は、この上に積層する光伝導層13の結晶性を制御するために設けられている。このため、バッファ層12を構成する半導体材料は、Si、AlGaAs(LT−AlGaAs)、InGaP、AlAs、InP、InAlAs、InGaAs(LT-InGaAs)、GaAsSb、InGaAsP、InAs(LT−InAs)、InSb等を、基板11および光伝導層13の材料(の格子定数)に応じて任意に選択して用いることができる。また、これらを複数層としてもよい。
光伝導層13は、LT−GaAs(低温成長ガリウム砒素)を、バッファ層12を介して基板11上にエピタキシャル成長させたものであり、表面(上面)に垂直に入射した励起光(フェムト秒パルスレーザ等)により、キャリア(電子)を発生させる(詳細は後述する)。この場合、光伝導層13は、キャリアの応答速度(移動度)の高速化に鑑み、III−V族化合物半導体であるGaAsを材料として低温でエピタキシャル成長(LT−GaAs)させて形成されている。
そして、光伝導層13は、このエピタキシャル成長の過程で、光電効果によって生ずるキャリア寿命が、下限においてサブピコ秒を越え、上限においてV族原子のクラスターの存在が維持される時間範囲内となるように、構成されている。すなわち、LT−GaAsの光伝導層13は、電圧の印加により発生するキャリア(光励起キャリア)のキャリア寿命が、2psec以上、50psec以下となるように、より好ましくはキャリア寿命が、6psec以上、35psec以下となるように、構成されている。
なお、光伝導層13を構成するIII−V族化合物半導体は、上記のLT−GaAsの他、基板11がGaAsやGeの場合には、GaAs、AlGaAs(LT−AlGaAs)、InGaP、AlAsであってもよいし、基板11がInPの場合には、InP、InAlAs、InGaAs(LT-InGaAs)、GaAsSb、InGaAsPであってもよい。さらに、光伝導層13が、InAs(LT−InAs)、InSb等であってもよい。
一方、平行伝送線路3は、光伝導層13上に形成したダイポール型の一対のアンテナ21,21で構成されている。各アンテナ21は、線状に延びるライン部22と、ライン部22の中央から内側に延設した電極部(電極)23と、を有しており、ライン部22の少なくとも一方の端部が電極パッド24として機能する。一対のアンテナ21,21は、そのライン部22,22同士が平行に配置され、且つ相互の電極部23,23が所定のギャップを存して対向配置されている。
すなわち、相互の電極部23,23の対向端部間には、数μmの幅(実施形態のものは、5μm程度)のギャップ部25が構成されている。実施形態の各アンテナ21は、Au(金)で構成されているが、Al、Ti、Cr、Pd、Pt、Au−Ge合金、Al−Ti合金等の導電性材料であってもよい。なお、平行伝送線路(アンテナ21)3の形式は、ボウタイ型、ストリップライン型、スパイラル型等であってもよい。
このように構成された光伝導アンテナ素子1を、テラヘルツ波発生素子として機能させるには、一対の電極パッド24,24を介して、相互の電極部23,23間に所定のバイアス電圧を印加しておいて、ギャップ部25に、フェムト秒パルスレーザ等の励起光(パルス光)を照射する。すなわち、電極部23,23間に電界を発生させておいて、励起光によりギャップ部25の光伝導層13を励起する。これにより、光伝導層13にキャリア(電子および正孔)が生成され、且つ電極部23,23間の電圧(電界)でキャリアが加速されて瞬時電流が流れる。このパルス状電流の時間変動(超高速電流変調)によりテラヘルツ波(厳密にはテラヘルツパルス波)が発生し、誘電率の大きい基板11側に強く放射される。
ここで、キャリア寿命が2psec〜50psecの光伝導層13を有する光伝導アンテナ素子1の製造方法について、簡単に説明する。この製造方法では、先ずMBE(分子線エピタキシー)装置に基板11をセットし、このSI−GaAsの基板11上に、0.1μm〜0.5μm厚程度のGaAsのバッファ層12をエピタキシャル成長させる(バッファ層成膜工程)。具体的には、基板11の温度を500℃〜600℃、成長速度約1μm/hour、Ga分子線強度に対するAs分子線強度の比(Ga/As供給比)を約5〜30に設定し、バッファ層12を0.1μm〜0.5μm程度の膜厚にエピタキシャル成長させる。
次に、バッファ層12上に、1μm〜2μm厚程度のLT−GaAsの光伝導層13をエピタキシャル成長させる(光伝導層成膜工程)。具体的には、MBE装置にセットした基板11の温度を、400℃以下(実施形態のものは、約300±50℃)に降温させ、成長速度をバッファ層12と同様に約1μm/hとし、Ga/As供給比をバッファ層12の供給比以上として、光伝導層13を1μm〜2μm程度の膜厚にエピタキシャル成長させる。これにより、基板11、バッファ層12および光伝導層13から成る光伝導基板2が形成される。
次に、この光伝導基板2に対し、熱処理を行う(アニール工程)。具体的には、MBE装置内において、光伝導基板2に対しAs分子線を照射した状態のまま、基板11の温度を約600℃とし(昇温)、約5分間の熱処理を行う。このアニール工程により、光伝導層13のAsがAsクラスターとして、GaAsの結晶中に析出する。
このようにして、光伝導基板2が完成したら、光伝導基板2上に真空蒸着により一対のアンテナ21,21を成膜する(アンテナ成膜工程)。具体的には、光伝導基板2(光伝導層13)上にレジスト膜を形成した後、フォトリソグラフィ法により、平行伝送線路(一対のアンテナ21,21)3の形状のレジストパターンを形成し、アンテナ材料のAuを真空蒸着により成膜し、不要部分を剥離除去する。
次に、図2ないし図5を参照して、キャリア寿命が2psec〜50psecの光伝導層13を有する光伝導アンテナ素子1の評価結果等について説明する。この評価は、いわゆる時間領域分光法やポンプ・プローブ法を用い、光伝導アンテナ素子1から発生したテラヘルツ波の波形を、フーリエ変換することにより得られた、テラヘルツ波スペクトルに基づいて、行っている。
図2は、光伝導層13のキャリア寿命が10psecと1psec未満との場合における、テラヘルツ波スペクトルの図である。縦軸はテラヘルツ波の強度、横軸はテラヘルツ波の周波数を表している。同図に示すように、キャリア寿命が1psec未満(サブピコ秒)の光伝導アンテナ素子1に対し、キャリア寿命が10psecの光伝導アンテナ素子1は、全ての周波数帯域において、ダイナミックレンジの向上が確認された。
図3は、テラヘルツ波2.5THz付近において、光伝導層13のキャリア寿命を可変として測定した、キャリア寿命とダイナミックレンジと関係を表した図(図3(a))、およびそのキャリア寿命を対数表示とした図(図3(b))である。同図に示すように、規格化したダイナミックレンジ0.6以上を、従来のものに比して明らかに「効果あり」とした場合、キャリア寿命が2psec〜50psecであることが好ましいことが確認される。さらに、測定数や測定誤差等を考慮する(確実性担保)とキャリア寿命が6psec〜35psecであることが好ましく、製品的には、10psec〜20psecであることが好ましい。
図4は、テラヘルツ波2.5THz付近において、光伝導層13の成長温度を可変として測定した、成長温度とダイナミックレンジとの関係を表した図である。この場合の横軸は、LT−GaAs(光伝導層13)の低温成長で使用される、一般的な最低温度を基準温度「0度」としたときの相対温度である。この場合、製造方法で説明した「約300±50℃」の「約300℃」は、横軸の相対温度では約100度に相当する。同図に示すように、規格化したダイナミックレンジ0.6以上を、従来のものに比して明らかに「効果あり」とした場合、光伝導層13の成長温度は、相対温度で75度〜130度が好ましいことが分かる。より好ましくは、100度前後である。すなわち、光伝導層13を300℃近辺の温度で低温成長させることが好ましい。
図5は、光伝導層13の成長温度を可変として測定した、成長温度とキャリア寿命との関係を表した図である。すなわち、図5は、成長温度を図4のダイナミックレンジに代えて、キャリア寿命で評価したものである。同図に示すように、キャリア寿命2psec〜50psecを達成するためには、成長温度が相対温度で70度〜130度であることが好ましい。この点においても、光伝導層13を300℃近辺の温度で低温成長させることが好ましいことが分かる。
以上のように、第1実施形態によれば、テラヘルツ波発生における光伝導層13を、キャリア寿命2psec〜50psecのものとすることにより、テラヘルツ波の全ての周波数帯域において、ダイナミックレンジの向上を図ることができる。
次に、図6を参照して、第2実施形態に係る光伝導アンテナ素子1につき、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。この実施形態では、光伝導基板2において、バッファ層12と光伝導層13との間に、キャリア移動阻止層15を有している。この場合の基板11は、そのバンドギャップが、光伝導層13のバンドギャップよりも小さいSiで構成されている(Geでもよい)。また、キャリア移動阻止層15は、そのバンドギャップが、基板11のバンドギャップよりも大きく且つ光伝導層13のバンドギャップよりも大きくなる半導体材料、例えばAlGaAs(アルミニウムガリウム砒素)で構成されている。
このような、第2実施形態の光伝導アンテナ素子1では、キャリア移動阻止層15と光伝導層13との界面の光伝導層13側に、2次元電子ガスが発生する。この2次元電子ガスは、光伝導層13で発生したキャリアを閉じ込め、キャリアの基板11側への移動を阻止する。このため、発生したキャリアが基板11に吸収されることがなく、キャリアをテラヘルツ波の発生に効率良く使用することができる。また、Siの基板11は、安価で強度が高いだけでなく、発生したテラヘルツ波をほとんど吸収することがなく、この点でもテラヘルツ波の発生効率を高めることができる。
次に、図7を参照して、第3実施形態に係る光伝導アンテナ素子1につき、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。この実施形態は、テラヘルツ応答が、一対のアンテナの電極部23間における光伝導層13で行われることに着目したものであり、ギャップ部25にのみ光伝導層13を形成している。具体的には、各電極部23を、光伝導層13およびバッファ層12の厚みに相当する分、基板11から立ち上げるように形成し、この立ち上げた一対の電極部23間に、バッファ層12および光伝導層13を形成(成膜)している(同図(a)参照)。
同様に、図7(b)の光伝導アンテナ素子1では、各電極部23を、光伝導層13の厚みに相当する分、バッファ層12から立ち上げるように形成し、この立ち上げた一対の電極部23間に、光伝導層13を形成(成膜)している。
このような、第3実施形態の光伝導アンテナ素子1では、発生するテラヘルツ波のS/N比またはダイナミックレンジを向上させることができる。
1 光伝導アンテナ素子、2 光伝導基板、3 平行伝送線路、11 基板、12 バッファ層、13 光伝導層

Claims (2)

  1. テラヘルツ波を発生させるための、光伝導基板および前記光伝導基板上に形成された平行伝送線路を備え、
    前記光伝導基板は、
    基板と、
    前記基板上にエピタキシャル成長させたIII−V族化合物半導体から成る光伝導層と、を有し、
    前記光伝導層は、光電効果によって生ずるキャリア寿命が、10psec以上、20psec以下であることを特徴とする電磁波発生装置
  2. 前記光伝導層は、GaAs化合物半導体層であることを特徴とする請求項1に記載の電磁波発生装置
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