JP5925200B2 - 微生物検出システム及び方法 - Google Patents

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許仮出願第61/360,166号(2010年6月30日出願)の利益を請求するものであり、参照によりこの開示内容全体が本明細書に組み込まれる。
試料中の細菌を検出するための従来の培養方法は、試料中の微生物の存在、及び、任意に、それらの正体を検出するために、典型的には、細菌コロニーと装置の構成要素(例えば、格納容器、栄養培地、及びゲル化剤)とのコントラストに依存する。
試料中の細菌を検出するための単純な物品及び方法の必要性が存在する。
試料中の微生物の有無を検出する現行の一般法に鑑みて、本発明の培養器具は、試料中の微生物を迅速かつ指示薬を必要とせずに検出する方法を準備する。有利には、本発明の器具及び方法は、そのいくつかは微生物の増殖に対して阻害作用を有するとわかっている指示試薬を使用せずに用いることができる。これに加えて、又はこれに代えて、器具及び方法のいくつかの実施形態は、細菌の計数を準備する。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、細菌の自動検出及び/又は計数を準備する。
したがって、一態様において、本開示は、試料中の微生物の有無を検出する方法を準備する。該方法は、液体試料、及び、基板部材と、カバー層と、基板部材及び/又はカバー層の上に配置された冷水可溶性乾燥ゲル化剤と、を含む培養器具、を準備する工程を含み得る。培養器具は、最も外側の第1の主表面と、最も外側の第2の主表面と、増殖領域と、を含み得る。培養器具は、最も外側の第1の主表面から最も外側の第2の主表面まで延びる高透過性光路を形成するように構成され得る。該方法は、器具の増殖領域を試料で水和する工程と、器具を所定時間の間培養する工程と、増殖領域を光源で照らす工程と、増殖領域内の微生物の有無を検出する工程と、を更に含み得る。微生物の有無を検出する工程は、増殖の兆候を観察することを含み得る。該方法のいくつかの実施形態では、培養器具は、基板部材及び/又はカバーシートと結合された粘着層を更に含むことができ、その場合、ゲル化層は粘着層の上に配置される。
該方法のいくつかの実施形態において、増殖領域を照らす工程は、培養器具の第1の主表面に対向して位置付けられた光源で増殖領域を照らすことを含み得る。該方法の上記実施形態のいずれかにおいて、増殖の兆候を観察する工程は、培養器具の第1の主表面に対向する観察位置から増殖領域を観察することを含み得る。
該方法のいくつかの実施形態において、増殖領域を照らす工程は、培養器具の第2の主表面に対向して位置付けられた光源で増殖領域を照らすことを含み得る。
いくつかの実施形態において、該方法は、第1のコントラスト層を準備する工程と、微生物の有無を検出する前に、培養器具の前記第2の主表面に近接して第1のコントラスト層を位置付ける工程と、を更に含み得る。いくつかの実施形態において、該方法は、第2のコントラスト層を準備する工程と、微生物の有無を検出する前に、培養器具の第2の主表面に近接して第2のコントラスト層を位置付ける工程と、を更に含み得る。
上記実施形態のいずれかにおいて、微生物の有無を検出する工程は、光の散乱、吸光度、又は透過性を検出することを含み得る。上記実施形態のいずれかにおいて、該方法は、指示試薬を添加する工程を更に含み得、微生物の有無を検出する工程が、該指示試薬中の観察可能な変化を検出することを含む。上記実施形態のいずれかにおいて、微生物の有無を検出する工程が、蛍光信号を検出することを含み得る。
別の態様において、本開示は、試料中の微生物の有無を検出する方法を準備し、該方法は、試料、及び、基板部材と、カバー層と、複数の自然発生する気泡を含みかつ基板部材とカバー層と間に配置されるヒドロゲルとを含む培養器具、を準備すること、を含み、ヒドロゲルは増殖領域を画定する。培養器具は、最も外側の第1の主表面と、最も外側の第2の主表面と、を含み得る。該方法は、器具の増殖領域に、第1の時点において試料を植菌する工程と、器具を所定時間の間培養する工程と、増殖領域を光源で照らす工程と、増殖領域内の微生物の有無を、第2の時点において検出する工程と、を更に含む。微生物の有無を検出することは、増殖の兆候を観察することを含み得る。増殖の兆候を観察することは、第2の時点において、ヒドロゲル内の少なくとも1つの自然発生する気泡の減少又は欠如を検出することを含み得る。
該方法のいくつかの実施形態において、培養器具を準備する工程は、乾燥した冷水可溶性ゲル化剤を含む薄膜培養器具を準備することを含み得、該方法は、該ゲル化剤を水性液体で水和することを更に含む。実施形態のいずれかにおいて、水性液体は試料を含み得る。
いくつかの実施形態において、該方法は、第3の時点において、気泡の、小さくなった寸法又は欠如に関して増殖領域を観察する工程と、第2の時点における観察と比較する工程と、を更に含む。実施形態のいずれかにおいて、該方法は、第1のコントラスト層を準備する工程と、微生物の有無を検出する前に、前記培養器具の前記第2の主表面に近接して前記第1のコントラスト層を位置付ける工程と、を更に含み得る。
いくつかの実施形態において、該方法は、第2のコントラスト層を準備する工程と、微生物の有無を検出する前に、培養器具の第2の主表面に近接して第2のコントラスト層を位置付ける工程と、を更に含み得る。実施形態のいずれかにおいて、微生物の有無を検出する工程は、光の散乱、吸光度、又は透過性を検出することを含み得る。上記実施形態のいずれかにおいて、該方法は、指示試薬を添加する工程を更に含み得、微生物の有無を検出する工程が、該指示試薬中の観察可能な変化を検出することを含む。実施形態のいずれかにおいて、微生物の有無を検出することは、微生物を計数することを含み得る。実施形態のいずれかにおいて、該方法は、第1の光学フィルタを準備する工程と、微生物の有無を検出する前に、第1の光学フィルタを光源と培養器具との間に位置付ける工程と、を含み得る。上記実施形態のいずれかにおいて、微生物の有無を検出する工程は、2種類以上の微生物を検出及び分別する工程を含み得る。
上記実施形態のいずれかにおいて、該方法は、撮像システムを準備する工程と、培養器具の増殖領域の画像を得る工程と、を更に含み得、増殖の兆候を観察する工程が、増殖領域の画像を表示する、印刷する、又は分析することを含む。
別の態様において、本開示は、基板部材と、カバー層と、第1の粘着層の上に配置される冷水可溶性のゲル化剤と、を含む、微生物を検出するための器具を準備する。該器具は、ゲル化剤が透明な水性液体で水和されると、実質的に光透過性となる。いくつかの実施形態において、該器具は、基板部材又はカバー層の一方と結合された第1の粘着層を更に含み得る。
上記実施形態のいずれかにおいて、該器具は、基板部材又はカバー層の他方と結合された第2の粘着層を更に含み得る。上記実施形態のいずれかにおいて、該器具は、第1又は第2の粘着層の上に配置された栄養培地を更に含み得る。上記実施形態のいずれかにおいて、該器具は、光学フィルタ層又はコントラスト層を更に含み得る。
上記実施形態のいずれかにおいて、透明な水性液体で水和された後の培養器具の光学ヘイズは、ASTM 1003に従って測定した場合に95%以下である。上記実施形態のいずれかにおいて、透明な水性液体で水和された後の培養器具の光学的透明度は、ASTM 1003に従って測定した場合に10%以上である。
「好ましい」及び「好ましくは」なる語は、特定の状況下で特定の効果をもたらし得る本発明の実施形態のことを指して言う。しかしながら、同じ、又は他の状況下においては他の実施形態が好ましい場合もある。更に、1つ以上の好ましい実施形態の引用は、他の実施形態が有用ではないという意味を含むものではなく、他の実施形態を本発明の範囲から除外することを意図しない。
本明細書で使用するところの「a」、「an」、「the」、「少なくとも1つの」及び「1以上の」は、互換可能に使用される。したがって、例えば、「1つの(a)」微生物を含むことが疑われる試料とは、その試料が「1つ以上の(one or more)」微生物を含み得ることを意味すると解釈され得る。
用語「及び/又は」は、列挙されている要素の1つ又は全て、あるいは、列挙されている要素の任意の2つ以上の組み合わせを意味する。
また、本明細書における端点による数の範囲の記載には、その範囲に含まれる全ての数が含まれる(例えば、1〜5には、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5、などが含まれる)。
上記の本発明の概要は、開示される本発明の実施形態のそれぞれ又は全ての実施の態様を説明することを目的としたものではない。以下の説明は、実例となる実施形態をより詳細に例示するものである。本明細書にわたっていくつかの箇所で、実施例の一覧を通してガイダンスを準備するが、実施例は様々な組合せにおいて使用できる。それぞれの場合において記載される一覧はあくまで代表的な群として与えられるものであって、排他的な羅列として解釈されるべきものではない。
本発明は、以下に列挙される図面を参照して更に説明され、類似構造は、いくつかの図にわたって、類似番号によって参照される。
本開示による、高透過性光路を形成するように構成された培養器具の一実施形態の、一部切り開いた、上面斜視図。 本開示によるコントラスト層を有する培養器具の一実施形態の、一部切り開いた、上面図。 本開示による、第1の時点においてその中に分布している複数の自然発生する気泡を有するヒドロゲルを含む培養器具の一実施形態の上面図。 図3の培養器具の第2の時点における上面図。 図4aの培養器具の一部の拡大図。 図3の培養器具の第3の時点における上面図。 図5aの培養器具の一部の拡大図。 本開示による、高透過性光路を形成するように構成された培養器具内の微生物コロニーの検出の一実施形態の側面図。 本開示による、高透過性光路を形成するように構成された培養器具内の微生物コロニーの検出の別の実施形態の側面図。 本開示による検出系の一実施形態のブロック図。 ゲル化剤を含む薄膜培養器具の光学的透明度測定値の棒グラフ。
本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明はその応用において、下記の説明文に記載されるか又は付属の図面に示される構成の細部及び要素の配置に限定されないものである点は理解されるべきである。本発明には他の実施形態が可能であり、本発明は様々な方法で実施又は実行することが可能である。また、本明細書で使用する語法及び専門用語は、説明を目的としたものであり、発明を限定するものとして見なされるべきでない点は理解されるべきである。本明細書における、「including(含む、有する)」、「comprising(備える、有する、含む)」、「containing(含有する、含む)」、又は「having(有する)」及びこれらの変形の使用は、その後に列記される要素及びその均等物、並びに更なる要素を包含するものとする。特に特定又は限定されない限り、「支持された」及び「結合された」という用語並びにその変形は広義の意味で用いられ、直接的及び間接的な支持及び結合の両方を包含するものである。他の実施形態が利用されてもよく、また、構造的又は論理的な変更が、本開示の範囲から逸脱することなくなされ得ることを理解されたい。更に、「前方」、「後方」、「上」、「下」といった用語は、各要素の互いに対する関係を説明するためにのみ用いられるものであり、装置の特定の向きを説明すること、装置に必要とされる若しくは求められる向きを指示又は示唆すること、又は本明細書に記載される発明が、使用時にどのように使用、装着、表示、又は配置されるかを特定することを目的とするものでは決してない。
本開示は概して、試料中の微生物を検出するための方法及び物品を目的とする。いくつかの実施形態において、該物品及び方法は、実質的に光透過性の培養器具を使用する。低ヘイズで高い透明度の装置は、微生物のコロニーを培養器具の物質と区別するために必要な高コントラストを準備し、また、互いに非常に近接して位置する2つの微生物コロニーを区別するための高い空間分解能を準備する。いくつかの実施形態では、該方法は、培養器具内の微生物の存在の初期兆候(例えば、視認可能なコロニーが出現する前)として、培養器具中の1つ以上の自然発生する気泡の減少又は消失の観察を採用する。
該物品及び方法を使用して、試料中の微生物を検出する。好適な試料は、様々な供給源から得られるか、又はそれらに由来し得る。「供給源」という用語は、微生物について試験することが望ましい食品又は非食品を指して一般的に用いられる。供給源は、固体、液体、半固体、ゼラチン状物質、気体(例えば、空気)、及びこれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態では、供給源は、例えば、対象とする表面又は空気から供給源を収集するために使用された捕捉要素によって準備され得る。いくつかの実施形態では、液体組成物は、供給源及び目的とする任意の微生物の回収を促進するために(例えば、攪拌又は溶解プロセスの間に)更に破砕することができる捕捉要素を含むことができる。対象とする表面には、これらに限定されるものではないが、壁(ドアを含む)、床、天井、排水管、冷蔵システム、ダクト(例、エアダクト)、通気口、トイレの便座、ハンドル、ドアノブ、手すり、カウンタートップ、テーブルトップ、食事用表面(例、トレイ、皿等)、作業面、機器表面、衣類等、及びこれらの組み合わせを含む様々な表面の少なくとも一部を含むことができる。供給源の全て又は一部分を、使用することができる。供給源の一部が使用される場合、これを供給源の「試料」と呼ぶ場合がある。しかしながら、「試料」という用語は、一般に、供給源から得られ、微生物の検出のための試験器具に導入される材料の容量又は質量の一部を指すために本明細書に使用される。
「食品」という用語は、固体、液体(例えば、これらに限定されないが溶液、分散液、乳濁液、懸濁液など、及びこれらの組み合わせを含む)、及び/又は半固体の食用組成物を指すものとして一般的に用いられる。食品の例としては、これらに限定されるものではないが、肉、鶏肉、卵、魚、魚介類、野菜、果物、調理済み食品(例、スープ、ソース、ペースト)、穀物製品(例、小麦粉、シリアル、パン)、缶詰食品、牛乳、他の乳製品(例、チーズ、ヨーグルト、サワークリーム)、脂肪、油、デザート、香辛料、スパイス、パスタ、飲料、水、動物飼料、他の適当な食用材料、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
「試料取得装置」とは、本明細書では最も広い意味で使用され、液体、半固体、又は固体の試料物質を採取するために使用される器具のことを指して言う。試料取得装置の非限定例には、綿棒、拭取り布、スポンジ、スコップ、へら、舌圧子、フィルタ、ピペット、ピペットチップ、及びサイフォンホースが含まれる。
「実質的に光透過性」とは、本明細書で使用される場合、ASTM方法1003により測定した場合に、光学ヘイズが約95%以下であり、ASTM方法1003により測定した場合に、光学的透明度が約10%以上である光路を指す。
「自然発生する気泡」とは、本明細書で使用される場合、生物活性以外の手段で生じる光学的に検出可能な気泡を指す。「光学的に検出可能」は広義で用いられ、人による視覚的検出に加えてマシンビジョンによる検出を包含する。
培養器具:
本開示は、ある実施形態では、細菌を検出するための培養器具を含む。本発明の培養器具は、例えば、薄膜培養プレート器具を含む。薄膜培養プレート器具は、一般的に、従来の寒天ペトリ皿よりも小型であり、一般的に、乾燥した乾燥培養培地を含んで、ある種の微生物の成長を支持する。薄膜培養プレート器具の非限定例には、米国特許第4,565,783号、同第5,089,413号、及び同第5,681,712号に開示される被覆基質器具が含まれ、これらのそれぞれは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
図1は、本開示による培養器具110の実施形態を示す。培養器具110は、基板部112とカバーシート122とを備える。培養器具110は、最も外側の第1の主表面104と、最も外側の第2の主表面106と、を含む。培養器具110は、液体試料を植菌すると、第1の主表面から第2の主表面まで延びる高透過性光路を形成するように構成される。
任意に、基板部112及びカバーシート122は、(例えば、ヒンジ領域108において、例えばステープル、接着剤、接着テープ、両面接着テープなどの当該技術分野において既知の任意の好適な結合手段(図示せず)を用いて)一体に結合され得る。基板部112及び/又はカバーシート122のいずれかの少なくとも一部は、被覆を含む。図1に示されるように、基板部112は、任意の粘着層114とゲル化層116とを含む被覆を含む。任意に、培養器具は、スペーサ118を更に含んでもよい。スペーサ118は、増殖領域126の境界を画定する開口部120を含む。
図の実施形態では、増殖領域126は円形である。開口部120の壁部は、開口部の中に沈着される液体試料(図示せず)を閉じ込めるための、所定の寸法及び形状(例えば、円形、楕円形、正方形、矩形等)のウェルを準備する。開口部120は、一般に、培養器具110の増殖領域126の境界を線引きする。スペーサ118は、所望の体積、例えば、1、2又は3ミリリットルのウェルを形成できるように十分厚くなければならない。独立気泡ポリエチレン又はポリスチレンフォームは、スペーサ118の好ましい材料であるが、疎水性(非濡れ性)であり、微生物に対して不活性、かつ滅菌に対して耐え得る任意の材料を用いることができる。いくつかの実施形態では(示されていない)、スペーサ118は、複数の開口部20(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、15、又は20の開口部)を含むことができ、それぞれの開口部は違った液体試料により植菌され得る。
スペーサ118の厚さは、器具が植菌されたときに、培養器具に添加された液体容積を封入するのに十分な厚さであるべきである。使用時の膜の厚さに応じて、スペーサ118は、少なくとも約0.5mm、約1mm、約1.5mm及び約2mmの厚さであることができる。
基板部112及びカバー層122は、光透過性材料を使用して製造される。好ましくは、基板部112及びカバー層122は透明である。例えば、基板部112及びカバー層122に適した材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート又はポリエステルフィルムが挙げられる。基板部112及びカバー層122の主表面は、実質的に平坦かつ滑らかでなければならず、例えば、光を散乱することにより光学的透明度を低減する表面特徴(例えば、穴、段差、隆起部、エンボスパターン)を含んではならない。
任意の粘着層114は、当該技術分野において既知である様々な接着剤(例えば、感圧性接着剤)を含むことができる。好適な接着剤の例としては、コポリマーシリコーン接着剤(例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、例えば、米国特許第6,703,120号に記載されているシリコーン接着剤)、及びアクリル酸系接着剤(例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4,565,783に記載されているアクリル酸系接着剤)が挙げられる。粘着層114は、当該技術分野において既知のプロセス(例えば、ナイフコーティング、押出し、剥離ライナからの積層付着等)を用いて、基板部材112及び/又はカバーシート122に適用されることができる。粘着層114を基板部材112及び/又はカバーシート122に適用するときには、散乱特徴体がその中に導入される(例えば、気泡)又はその上に導入される(例えば、窪み、穴、段差、隆起部、谷部分、溝等)のを最小限に抑えるように注意しなければならならず、その理由は、かかる特徴体は、培養器具110の光学的透明度を低下させる可能性があるからである。
このため、基板部材112、カバーシート122、及び粘着層114は、高度な光学的透明度を有する材料から選択され、かつ、培養器具110に高度な光学的透明度をもたらす方法で処理される。光学的透明度は、当該技術分野において既知である方法により測定可能である。光透過率は光学的透明度と関連しており、例えばASTM方法1003により測定することができる。パーセント透明度は光学的透明度と関連しており、例えばASTM方法1003を使用して測定することができる。パーセントヘイズは光学的透明度と関連しており、例えばASTM方法1003を使用して測定することができる。
ゲル化層116で使用されるゲル化剤は、冷水可溶性ゲル化剤を含む。好適な冷水可溶性ゲル化剤としては、例えば、グアーガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、アルギン、及び前述のうちのいずれか2つ以上の組み合わせが挙げられる。液体試料が基板部材112とカバーシート122との間に沈着した後、この液体はゲル化剤を膨潤させて、液体試料を含有したヒドロゲルを形成する。
実施形態のいずれかにおいて、ゲル化層116は、微生物の増殖を促進させる栄養素を更に含んでもよい。実施形態のいずれかにおいて、ゲル化層116は、特定の微生物又は微生物の群の増殖を選択する選択剤を更に含んでもよい。いくつかの実施形態において、ゲル化剤、任意の栄養素、及び任意の選択剤は、例えば、米国特許第4,565,783号に記載されているように、粘着層114の上に粉末被覆されることができる。
本発明の別の実施形態では、粉末116は、溶液に溶解又は懸濁されたゲル化剤及び栄養素、選択剤、並びに/又は指示試薬の混合物を含み、基質112上に被覆されて乾燥された被覆を含み得る。この実施形態においては、被覆は、実質的に水を含まない(即ち、いったん周囲環境と平衡化することが許されると、この被覆は脱水された被覆程度の含水量を有する)。
培養器具で使用される具体的な栄養素及び/又は選択剤は、本明細書を考慮すれば当業者には明らかであり、培養されるべき及び/又は選択的に検出される又は阻害されるべき特定の細菌用に最適化され得る。例えば、対応する抗生物質耐性微生物を選択するために、ある種の選択剤(例えば、バンコマイシンのような抗生物質)を組成物に添加してもよい。更に、特定の抵抗レベルを選択するように選択剤の濃度を調整することができ、このことは当業者に周知である。
本開示の培養器具は、所望により指示試薬を含んでもよい。指示試薬は、前述のようにゲル化層に組み込まれてもよく、及び/又は、例えば米国特許第4,565,783号記載されているように、粘着層に組み込まれてもよい。
例示的に有用なクラスの指示薬としては、成長する微生物により代謝されるか、さもなければ、成長する微生物と反応する染料であって、それにより微生物コロニーを着色又は蛍光化させて、技術者又は自動読み取りによる検出及び/又は定量を容易にする染料が挙げられる。かかる染料の非限定的な例としては、塩化トリフェニルテトラゾリウム、p−トリルテトラゾリウムレッド、テトラゾリウムバイオレット、ベラトリルテトラゾリウムブルー、及び5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸二ナトリウム塩が挙げられる。しかしながら、同定されるべき微生物に応じて他の好適な染料も使用できることが理解されるであろう。
炭酸ナトリウムなどの緩衝剤を中性のpHを示す培地の準備に使用することができ、かつ参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4,565,783号に記載されるように、「Cab−O−Sil M−5」を粉末被覆混合物のための加工助剤として用いることができる。言うまでもなく、粉末116のために用いられる特定の被覆混合物(例えば、栄養素、指示薬、及び/又はゲル化剤)は、増殖させるべき微生物の種類に応じて調整され得る。
本開示の物品は、分別指試薬を含み得ることが想到される。本明細書で使用するとき、「分別指試薬」とは、培地に加えられ、特定の微生物の存在を表示し、他の微生物を表示しない試薬を指す。分別指試薬の非限定的な例としては、染料(例えば、染色剤、pH指示薬、レドックス指示薬)、酵素基質(例えば、ホスファターゼ、グリコシダーゼ、ペプチダーゼ、ヌクレアーゼ、リパーゼなどの、発色性又は蛍光性基質)、及び特定の微生物により代謝されたときに、検出可能な反応(例えば、コロニー内の色又はコロニーに隣接する色を変化させるpH指示薬)を生じる特定の栄養素(例えば、発酵性糖質、アミノ酸)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、1つ以上の分別指試薬を、薄膜培養器具の基質の上に被覆された水性組成物中に加えることができる。いくつかの実施形態では、1つ以上の分別指試薬を、培養器具に加えられる液体試料に加えることができる。
植菌中に試料を閉じ込めるスペーサ118を培養器具が含まない実施形態(図示せず)では、閉じた後に冷水可溶性の粉末がゲルを形成している間試料を特定領域に閉じ込めるために、テンプレート、例えば、重み付きリング(図示せず)をカバーシートの外側に一時的に適用してもよい。培養器具の試料によって植菌された部分は、一般に、この装置の増殖領域126を表す。
一実施形態では、液体被覆混合物を生成し、この液体被覆混合物を基質に被覆させ、被覆された基質を乾燥させ、任意に、例えば、米国特許第4,565,783号に記載されるプロセスに従ってカバーシートを付着させることによって、薄膜培養プレート器具を作製することができる。
使用するとき、一定量の植菌物、典型的には約1ミリリットルの液状の植菌物は、カバーシート122をめくり、植菌物をゲル化層116の上に沈着させることにより、器具に加えられる。植菌物は、任意に、栄養素、選択剤、指示試薬、又は前述のうちのいずれか2つ以上の組み合わせを含むことができる。次に、カバーシート122を基板部材112の上に戻し、植菌物はスペーサ118の開口部(存在する場合)の内部に均一に広がる。これを行うのに便利な道具は、一般に、培養器具110の増殖領域126と一致するように成形されかつ寸法設定された、平らで重みの付いた物品である。次いで、植菌された装置110を所定期間培養し、この後、基質上に増殖する細菌コロニーの数をカバーシート122を通して観察し、計数することができる。
好ましい被覆混合物は、所定量の試料で水和されるときに、培養培地の成分を表1に示される濃度で含むことができる。いくつかの実施形態では、培養器具用の被覆混合物は、表1に示される成分のいくつかを含むことができ、試料を含有する液体(例えば、希釈剤)は、表1に示される残りの成分のいくつか又は全てを含むことができる。したがって、培養器具内の成分と希釈剤中の成分とを相加すると、表1に示される培養培地を得ることができる。
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任意に、培養培地は緩衝液を含むことができる。好適な緩衝液としては、リン酸緩衝液が挙げられる。いくつかの実施形態では、炭酸塩緩衝液は炭酸ナトリウム緩衝液である。いくつかの実施形態では、リン酸塩緩衝液は、リン酸カリウムである。いくつかの実施形態では、培養培地は、2つ以上の緩衝液(例えば、リン酸カリウム及び酢酸ナトリウム)を含むことができる。リン酸塩緩衝液は、約22mMであり得る。
培養器具が植菌された後、標的微生物の成長及び/又は検出に適した濃度を準備するように、培養培地中のそれぞれの要素の濃度を選択する。培養培地中の特定の微生物を増殖させるのに好適な栄養素及び選択剤の濃度は、当技術分野において既知である。
標的微生物の選択は、標的微生物の増殖を阻害すること、非標的微生物の増殖を促進すること、又は両方を含むことができる。標的微生物の成長の促進は、少なくとも1つの第1の選択物質によって、直接的に(例えば、標的微生物によって使用され得るが、他の微生物によって使用され得ない栄養素)、又は間接的に(例えば、非標的微生物を阻害することによって栄養素に対する競争を軽減することによって)、あるいは直接的及び間接的の両方でもたらされることができる。標的微生物の増殖を選択するあらゆる要素、ラジカル、イオン、又は化合物は、選択剤として使用するのに適している可能性がある。
本発明による乾燥培養培地は、以下の様式で、薄膜培養器具の1つ以上の表面に適用され得る。培養培地の成分は、溶媒(例えば、水)中に溶解され得る。次いで、得られた溶液は、器具の1つ以上の表面上に被覆され得る。次いで、被覆物は、乾燥させ、培養培地溶液で被覆される器具の表面上に乾燥した培養培地を放置する。被覆物は、空気乾燥及び加熱が含まれるが、これらに限定されない任意の好適な様式で、乾燥させることができる。
乾燥培養培地のそれぞれの要素の量は、少なくとも2つの要因:(1)培養培地中のその要素の濃度、及び(2)培養培地の所与の表面積上に被覆された溶液の量(被覆重量)によって少なくとも部分的に判定される。好適な被覆重量は、約0.45mg/cm〜約2.5mg/cmの範囲に及び得る。いくつかの実施形態では、培養培地の栄養素は、指示試薬とは別々に被覆され得る。そのような実施形態では、培養培地の栄養素の被覆重量は、約1.6mg/cm〜約2.5mg/cmの範囲であり得る。一実施形態では、栄養素被覆の被覆重量は、約2.1mg/cmである。指示薬被覆の被覆重量は、約0.45mg/cm〜約0.84mg/cmの範囲であり得る。一実施形態では、指示薬被覆の被覆重量は、約0.62mg/cmである。
図に戻ると、図2は、本開示による培養器具210の別の実施形態を示している。器具210は、図1の培養器具110の記載と同様に、基板部材212と、カバーシート222と、粘着層214と、任意のスペーサ218と、ゲル化層216と、を含む。これに加えて、培養器具210は、培養器具210の第2の主表面に近接して位置付けられたコントラスト層230を更に含む。
コントラスト層230は、光の選択された波長を反射、吸収、又は拡散(例えば、散乱)するために、任意の好適な材料から製造され得る。好適な材料としては、例えば、セルロース系材料、金属、ガラス、有機ポリマー、又は無機ポリマーが挙げられる。こうした材料は、光の選択された波長を吸収、反射、又は拡散する化合物(例えば、顔料、染料、粒子)とブレンドされてもよい。コントラスト層230は、培養器具210に対向する均一表面を含んでもよい。
いくつかの実施形態において、コントラスト層230は、例えば、金属、金属箔、金属化ポリマーフィルム、又は鏡などの反射層を含んでもよい。いくつかの実施形態では、コントラスト層230は、鏡面反射フィルムなどの鏡面反射層を含んでもよい。好適な鏡面反射層の例は、3M Company in St.Paul,MNから入手できるVikuiti Enhanced Specular Reflective(ESR)フィルム(部品番号98044027500)である。
いくつかの実施形態において、コントラスト層230は、培養器具210と結合(例えば、接着剤結合)されてもよい。代替実施形態において、コントラスト層230は、培養器具210の基板部材212の上に被覆される組成物であってもよい。
試料
好適な試験試料は、任意の供給源由来であり得る。対象の試料としては、液体(例えば、飲料、プロセス流、水)、固体(例えば、食品成分、植物、肉、空気、表面(例えば、床、壁、計器、食品加工装置)等)を挙げることができる。試料としては、培養細胞(例えば、細菌培養物、増菌培地)も挙げることができる。
表面上の微生物の検出のための様々なサンプリング技術が周知である。このようなサンプリング技法は、本発明の方法にも適している。例えば、食品加工装置の表面を拭き取って、又は患者の鼻孔を拭き取って試料を採取することが一般的である。特に好ましいサンプリング技術には、滅菌綿棒、スポンジ、又はサンプリング器具と表面を接触させる(例えば、拭う、拭き取る)ことが含まれる。
幅広い種類の綿棒又は他の試料採取器具が市販品として入手可能であり、例えば、3M Company,St.Paul,MNからの商標名3M(商標)Quick Swab、Puritan Medical Products Co.LLC,Guilford,MEからの商標名、PURE−WRAPS、又はCopan Diagnostics,Inc.、Corona,CAからの商標名ESWAB、又はmicroRheologics,S.r.l.,Brescia,ITからの商標名FLOCKEDSWABが挙げられる。所望であれば、例えば、米国特許第5,879,635号(Nason)に開示されているような試料収集手段も用い得る。綿棒は、綿、レーヨン、アルギン酸カルシウム、ダクロン、ポリエステル、ナイロン、ポリウレタン、及び同等物を含む様々な素材のものであることができる。
次いで、試料採取器具(例えば、綿棒)は、直接培養する、直接分析する、又は適切な溶液で抽出(例えば、洗浄、ボルテックスによる溶出によって)することができる。そのような抽出(即ち、溶出)溶液は、典型的に水を含み、任意に緩衝液及び少なくとも1つの界面活性剤を含むことができる。溶出緩衝液の例としては、例えば、TWEEN 20又はPLURONIC L64とともに組み合わせて用い得る、例えば、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)が挙げられる。試験試料(例えば、液体)は、更なる分析の前に処理が施されてよい。これは、濃縮、沈殿、ろ過、遠心分離、透析、希釈、天然成分の不活性化、試薬の添加、化学処理などを含む。
試料中の微生物を検出する方法
本開示は、試料中の細菌を検出する方法を準備する。いくつかの実施形態において、該方法は、液体試料、及び基板部材と、カバー層と、基板部材及び/又はカバーシートに結合される粘着層と、粘着層の上に配置される冷水可溶性乾燥ゲル化剤とを含み、高透過性光路を形成するように構成された培養器具、を準備することを含む。
いずれの実施形態においても、該方法は、器具の増殖領域を試料で水和することを更に含み得る。試料は、本来、液体試料(例えば、牛乳、プロセス水)及び/又は固体試料(例えば、食物、食品成分、環境在留物(environmental residues))であり得る。液体又は固体試料は、液体培地(例えば、水、緩衝液)中に溶解又は懸濁され得る。培養器具を開き(例えば、カバーシートを持ち上げてこれを基板部の少なくとも一部と分離させることにより)、試料を含有する液体を、基板部材とカバーシートとの間の増殖領域に移し(例えば、ピペットで又は注いで)、それによって液体試料をゲル化剤と接触させる。ゲル化剤は、液体試料と接触した後、ヒドロゲルへと水和される。
いずれの実施形態においても、該方法は、器具を所定時間の間培養することを更に含み得る。期間は所定の期間であってもよい。いくつかの実施形態では、培養器具は、少なくとも約8時間、少なくとも約12時間、少なくとも約18時間、少なくとも約24時間、少なくとも約48時間、又は少なくとも約72時間の間培養され得る。いくつかの実施形態では、培養器具は、約24時間以下、約48時間以下、又は約72時間以下の間培養され得る。培養温度は、検出されるべき微生物に応じて選択される。当業者は、検出されるべき微生物に適した培養温度(例えば、約25℃、約30℃、約35℃、約37°)を選択するであろう。
いずれの実施形態においても、該方法は、増殖領域内の微生物の有無を検出することを更に含む。微生物の有無を検出することは、増殖領域を光源で照らすことを含む。いくつかの実施形態では、光源(例えば、白色光)は、比較的広域スペクトルの波長を準備してもよい。いくつかの実施形態では、光源は、比較的狭帯域の選択波長(例えば、光学的にフィルタリングされた白色光又は紫外線)を準備してもよい。
いずれの実施形態においても、該方法は、増殖の兆候を観察することを更に含む。いくつかの実施形態では、増殖の兆候は、人によって視覚的に観察されてもよい。いくつかの実施形態では、増殖の兆候は、撮像装置を使用して観察されてもよい。いくつかの実施形態では、撮像装置は、増殖領域の画像を表示又は印刷可能であり、それにより、表示された又は印刷された画像を人が視覚的に観察及び分析可能となる。いくつかの実施形態では、撮像装置は、プロセッサを使用して増殖領域の画像を分析してもよく、分析結果は、電子メモリに格納され、表示され、及び/又は印刷され得る。
増殖の兆候を観察することは、培養器具の高透過性光路内の対象を観察することを含む。例えば、対象は、光源からの光を反射する、吸収する、又は屈折させる微生物コロニーであり得る。コロニーは、コロニーと近接するヒドロゲルに対して明暗を有する輝点、灰色点、又は有色点として観察され得る。有利には、高い光学透過率を有する光学装置の構成要素(例えば、基板部材、粘着層、及びカバーシート)を選択することで、増殖の比較的初期段階で微生物コロニーを検出するための強調されたコントラストをもたらす。
図6は、本開示に従って試料中の微生物の有無を検出する一実施形態を示す。この実施形態は、最も外側の第1の主表面604から最も外側の第2の主表面606まで延びる、透過性の高い光路を形成するように構成された培養器具610(側面図で示されている)を準備することを含む。培養器具610は、基板部材612と、基板部材612と結合された任意の粘着層614と、カバーシート622と、粘着層614とカバーシート622との間に配置されるヒドロゲル617(例えば、水和ゲル化層(hydrated gelling layer))と、を含む。図の実施形態では、ヒドロゲル617は液体試料で水和される。
培養器具610は、光源670からの光子によって照らされる。光子は、一般に、光透過性の培養器具610を通過することができる。原試料中に存在する微生物は、培養器具610のヒドロゲル617の中に微生物コロニー660を形成することができる。光源670からの光子は、微生物コロニー660に衝突することができ、そこで光子は反射される(観察者690に向かって反射する光子「A」として示される)又は吸収されることができ、培養器具610の構成要素(例えば、カバー層、ゲル化層、粘着層、及び/又は基板部材)の輝度及び/又は色に対して明暗を有する観察可能な輝点、灰色点、又は有色点を生成する。図の実施形態では、光源は、培養器具610第1の主表面604に対向するように位置付けられている。図の実施形態では、増殖の兆候を観察することは、培養器具の第1の主表面に対向する観察位置(即ち、観察者690)から増殖領域を観察することを含む。
該方法のいくつかの実施形態では、微生物増殖の兆候を観察することは、光学フィルタ650を準備し、かつ光源670と培養器具610との間にこの光学フィルタ650を位置付けることを更に含む。これらの実施形態では、培養器具610は、光の選択された波長(例えば、赤色波長、青色波長、紫外線波長)で照らされ得る。この構成は、微生物コロニー660の色が、培養器具610の1つ以上の構成要素の色とわずかしか異ならない場合に、特に有利であり得る。
該方法のいくつかの実施形態(図示せず)では、微生物増殖の兆候を観察することは、培養器具の第2の主表面に対向する観察者が培養器具を観察することを含み得る。こうした実施形態では(即ち、光源が培養器具の第1の主表面に面し、観察者が培養器具の第2の主表面に面している場合)、微生物の有無を検出することは、微生物のコロニーによる及び/又は指示試薬による光の散乱、吸光度、又は透過性を検出することを含み得る。
該方法のいくつかの実施形態では、微生物増殖の兆候を観察することは、コントラスト層630を準備し、かつ、培養器具610を観察する前に、このコントラスト層630を培養器具610の第2の主表面606に近接して位置付けることを更に含む。これらの実施形態では、コントラスト層630は、光源670からの光子を実質的に反射又は吸収し、それによって、微生物コロニー660と、培養器具610の構成要素の1つ以上との間のコントラストを増加させる。こうした実施形態の好適なコントラスト層630は、本明細書に記載されるコントラスト層のいずれかを含む。コントラスト層630は、培養器具610の増殖領域(図示せず)の全て又は任意の部分に重なるように位置付けられる。
該方法のいくつかの実施形態(図示せず)では、微生物増殖の兆候を観察する工程は、培養器具を観察する前に、培養器具の第2の主表面に近接して第2のコントラスト層を位置付ける工程と、培養器具の第1の主表面に面して位置付けられた光源から培養器具を照らす工程と、微生物増殖の兆候を観察する工程と、を更に含む。こうした実施形態は、2種類の異なる微生物(例えば、別種、異種属、及び例えば大腸菌などの異なる群)を検出する際に特に有利であり得る。このように、こうした実施形態は、微生物の検出及び分別を準備することができる。いくつかの実施において、こうした実施形態は、微生物の特定の種、属、又は群の確認を準備する。例えば、第1のコントラスト層は、特定の微生物の存在の推定に基づく徴候(例えば、大腸菌微生物によるラクトースの代謝からのCOの生成)の観察を準備することができ、第2のコントラスト層は、微生物の存在の確証的な徴候(例えば、大腸菌微生物に見られるβ−ガラクトシダーゼ酵素の発色性酵素基質の加水分解)の観察を準備することができる。これらの実施形態では、増殖の兆候を観察することは、培養器具の第1の主表面に対向する観察位置から増殖領域を観察することを含む。
該方法のいくつかの実施形態では、微生物増殖の兆候を観察することは、指示試薬(例えば、pH指示試薬、又は発色若しくは蛍光性酵素基質)の観察可能な変化を検出することを更に含む。これらの実施形態では、指示試薬は誘導体に変化し(例えば、プロトン化した指示試薬、加水分解した指示試薬)、その場合、指示試薬の変化(例えば、色変化又は蛍光変化)は、微生物コロニー660内及び/又は微生物コロニー660の近くに観察可能な輝点、灰色点、又は色変化をもたらす。好適な指示試薬としては、例えば、蛍光剤又は蛍光性分子及び生物発光化合物が挙げられる。
該方法の他の実施形態では、微生物増殖の兆候を観察することは、図7に示されるように、培養器具の第1の主表面に対向して観察者を位置付けることと、培養器具の第2の主表面に対向して光源を位置付けることとを含む。
図7に示される実施形態は、最も外側の第1の主表面704から最も外側の第2の主表面706まで延びる透過性の高い光路を形成するように構成された培養器具710(側面図で示されている)を準備することを含む。培養器具710は、基板部材712と、基板部材712と結合された任意の粘着層714と、カバーシート722と、粘着層714とカバーシート722との間に配置されるゲル化層716とを含む。図の実施形態では、ゲル化層716は液体試料で水和される。
培養器具10は、光源770からの光子によって照らされる。光子は、一般に、光透過性の培養器具710を通過することができる。原試料中に存在する微生物は、培養器具710のゲル化層716の中に微生物コロニー760を形成することができる。光源770からの光子は、微生物コロニー760に衝突することができ、そこで光子は反射される(観察者790に向かって反射する光子「A」として示される)、透過される、又は吸収されることができ、培養器具710の構成要素(例えば、カバー層、ゲル化層、粘着層、及び/又は基板部材)の輝度及び/又は色に対して明暗を有する観察可能な輝点、灰色点、又は有色点を生成する。図の実施形態では、光源770は、培養器具710第2の主表面706に対向するように位置付けられている。図の実施形態では、増殖の兆候を観察することは、培養器具710の第1の主表面704に対向する観察位置(即ち、観察者790)から増殖領域を観察することを含む。
該方法のいくつかの実施形態では、微生物増殖の兆候を観察することは、光学フィルタ(図示せず)を準備し、かつ光源770と培養器具710との間にこの光学フィルタを位置付けることを更に含む。これらの実施形態では、培養器具710は、光の選択された波長(例えば、赤色波長、青色波長、紫外線波長)で照らされ得る。この構成は、微生物コロニー760の色が、培養器具710の1つ以上の構成要素の色とわずかしか異ならない場合に、特に有利であり得る。
こうした実施形態では(即ち、光源が培養器具の第2の主表面に面し、観察者が培養器具の第2の主表面に面している場合)、微生物の有無を検出することは、微生物のコロニーによる及び/又は指示試薬による、光の散乱、吸光度、又は透過性を検出することを含み得る。
自然発生する気泡を観察することにより微生物の有無を検出する:
別の態様において、本開示は、自然発生する気泡の存在又は寸法を観察することにより、微生物の有無を検出する方法を準備する。該方法は、試料、及び、基板部材と、カバー層と、カバー層の間に配置されたヒドロゲルと、を含む培養器具、を含む。ヒドロゲルは、その中に分布している複数の自然発生する気泡を含む。ヒドロゲルは、培養器具内の増殖領域を画定する。該方法は、器具の増殖領域に試料を植菌する工程と、所定時間の間器具を培養する工程と、培養器具を光源で照らす工程と、第1の時点において培養器具内の少なくとも1つの自然発生する気泡の減少又は欠如を検出することにより、培養器具内の微生物の有無を検出する工程と、を更に含む。該方法は、有利には、コロニーが他の手段によって(例えば、コロニーの視覚的検出による、指示薬(例えば、発色性酵素基質、蛍光性酵素基質、pH指示薬、レドックス指示薬)の光学特性の変化を検出することにより、この場合、該変化は微生物コロニーの存在と関連している)検出可能となる前に微生物コロニーの存在を検出するために使用され得る。
いくつかの実施形態では、培養器具の増殖領域は、微生物の増殖を支持するために、少なくとも1種の栄養素を含む。培養器具の増殖領域は、特定の微生物又は微生物の群(例えば、抗生物質耐性微生物)の増殖を選択するために、少なくとも1種の選択剤を更に含んでもよい。特定の生物又は生物の群(例えば、好気性細菌)の増殖に有利に働く栄養素及び/又は選択剤は、当業者に既知である。栄養素又は選択剤は、ヒドロゲル中に自然発生する気泡の形成及び/又は観察を実質的に妨げないように選択される必要がある。
いくつかの実施形態では、ヒドロゲルは、器具の増殖領域にわたって培養器具の基板部材及びカバー層と均一に接触する(即ち、ヒドロゲルは、基板部材とカバー層との間に「挟まれる」)。いくつかの実施形態では、培養器具は、米国特許第4,565,783号に開示されている器具のような薄膜培養器具であり得る。いくつかの実施形態では、培養器具は、本開示による高光透過性の培養器具であり得る。
自然発生する気泡は、器具が水性液体で水和されたとき、又は液体試料(例えば、水性液体試料)を植菌されたときに、自然発生的に器具の中で形成される。理論に束縛されるものではないが、自然発生する気泡は、乾燥した冷水可溶性のゲル化剤が水性試料で水和されるときに形成され得、ゲル化剤が膨潤するとき、気泡はヒドロゲルの中に封入される。器具が水和又は植菌された後、自然発生する気泡が培養器具内で観察可能になるまでに、約数分から約数時間かかり得る。自然発生する気泡は、培養器具の増殖領域にわたって規則的に分布され得る、又は不規則に分布され得る。好ましくは、自然発生する気泡は、培養器具の増殖領域にわたって均一に分布される。特定の好ましい実施形態において、自然発生する気泡の寸法はほぼ均一である。いくつかの実施形態において、自然発生する気泡の直径は約1mm未満である。特定の好ましい実施形態において、自然発生する気泡の直径は、約0.5mm〜約1.0mmである。いくつかの実施形態において、自然発生する気泡の直径は、約0.5mm未満である。広くは、より小さくて均一に分布された自然発生する気泡は、培養器具内の微生物の別個のコロニーの検出の、より良い感度及び分解能を可能にし得る。
自然発生する気泡の数及び空間分布は、培養器具内の微生物の検出を容易にする。好ましくは、ヒドロゲル1平方センチメートル当たり約50〜100個の自然発生する気泡が存在する。より好ましくは、ヒドロゲル1平方センチメートル当たり約100〜約500個の自然発生する気泡が存在する。いくつかの実施形態では、1平方センチメートル当たり約200個の自然発生する気泡が存在する。
培養器具の増殖領域に試料を植菌する。いくつかの実施形態では、ヒドロゲルは、ゲル化剤(例えば、冷水可溶性ゲル化剤)を水性液体(例えば、滅菌水、滅菌緩衝液)で水和することにより形成される。これらの実施形態では、培養器具を開いて(例えば、カバー層を持ち上げて)ヒドロゲルの少なくとも一部を露出させることができ、ヒドロゲルを試料と接触させることができる。例えば、試料採取器具(例えば、綿棒)をヒドロゲルと接触させて、固体又は液体試料を培養器具に移すことができる。代替実施形態では、液体試料をヒドロゲルの上にピペットで入れることができる。更なる代替実施形態では、ヒドロゲルを表面(例えば、機器、床、壁)と接触させて、該表面上に存在していた物質(例えば、汚れ、埃、残留物)をヒドロゲルに植菌することができる。ヒドロゲルに植菌した後、培養器具を閉じる。
培養器具が乾燥しており再水和可能な冷水可溶性ゲル化剤を含む実施形態では、試料を含む既定容量(例えば、約1mL、約5mL)の水性液体と乾燥ゲル化剤とを接触させることにより、ヒドロゲルを形成することができる。
いくつかの実施形態において、培養器具は、前述の通り、微生物の増殖を支持するために栄養素を含み得る。あるいは又はこれに加えて、微生物の増殖を支持するための栄養素は、液体試料の中に準備される(例えば、器具に液体試料を植菌する前に、液体試料を栄養素と混合する)。植菌後、本明細書に記載の通り、培養器具を所定時間の間培養することができる。
植菌後でかつ実質的な微生物増殖が培養器具内で起こる前に(例えば、約1〜2細胞分裂が起こるのに要する時間未満)、実質的な微生物増殖が起こった後の同じ培養器具と比較するために、培養器具を観察又は撮像してもよい。あるいは、同様の培養器具に、対照として滅菌液を植菌することができる。
培養の後、培養器具は、微生物の有無の兆候に関して観察され得る。微生物の存在は、第1の時点における培養器具内の複数の自然発生する気泡の不連続性によって示され得る。即ち、培養器具は、増殖領域内に分布する複数の自然発生する気泡の存在に関して観察され得る。増殖領域の領域内で、自然発生する気泡の1個以上が、増殖領域内の典型的な自然発生する気泡よりも小さい場合及び/又は1つ以上の自然発生する気泡が存在しない領域が存在する場合に、不連続性が観察され得る。理論に束縛されるものではないが、自然発生する気泡は、微生物による気体(酸素、二酸化炭素、及び/又は窒素)の代謝によって、又は1つ以上の自然発生する気泡を分散する界面活性剤の微生物生産によって、寸法が小さくなる又は消滅する場合がある。いくつかの実施形態では、培養器具内の自然発生する気泡の不連続性の存在は、培養器具を2つ以上の時点(例えば、実質的な微生物増殖が起こる前、及び微生物増殖が起こった後)で観察(又は撮像)し、各時点における観察を比較した場合に、より明らかであり得る。
図に戻ると、図3は、培養器具の一実施形態の第1の時点における上面図を示す。培養器具は自然発生する気泡を含む。図3に示される培養器具310は、自然発生する気泡340が器具内で形成された後であるが、実質的な微生物増殖が起こる前(例えば、植菌後約1〜約15分)の培養器具310を表している。培養器具310は、ヒドロゲル317中に自然発生する気泡340を含んでいる、スペーサ318で囲まれた円形増殖領域326を含む。気泡340は、増殖領域326にわたって不規則に分布している。
図4aは、図3の培養器具の第2の時点(例えば、植菌後約8時間)における上面図を示す。図4bは、図4aの培養器具410の一部を拡大したものを示す。拡大図は、ヒドロゲル417中に分布している複数の自然発生する気泡440、並びに複数の小さくなった自然発生する気泡442を示す。小さくなった気泡442は、増殖領域内の典型的な自然発生する気泡440よりも著しく小さい。培養器具410内の自然発生する気泡の不連続性は、たとえこの時点で微生物コロニーの他の視認可能な徴候が存在しなくても、微生物の存在を示すことができる。
図5aは、図3の培養器具の第3の時点における(例えば、植菌後約12時間)図3の培養器具の上面図を示す。図5bは、図5a培養器具510の一部を拡大して示す。この拡大図は、ヒドロゲル517に分布している複数の自然発生する気泡540、及び複数の著しく小さい自然発生する気泡542を示す。図5bはまた、著しく気泡のないゾーン544を示している。自然発生する気泡540、著しく小さい自然発生する気泡542、及び気泡のないゾーン544は全て、視認可能な微生物コロニー560に近接している。著しく小さい自然発生する気泡542は、ヒドロゲル517にわたって分布している自然発生する気泡542の正常寸法範囲よりも著しく小さいという点で、自然発生する気泡540と区別可能である。
該方法のいくつかの実施形態では、2つ以上の時点における培養器具の観察を比較することにより、培養器具内の自然発生する気泡の(例えば、微生物の存在に起因した)寸法の不連続性又は該気泡の存在の発現を確認することができる。
該方法のいくつかの実施形態では、培養器具は周辺光(例えば、太陽光)で照らされる。いくつかの実施形態では、培養器具は、光の選択された波長(例えば、白色光、紫外線)を放射する光源で照らされる。
いくつかの実施形態において、培養器具を照らす工程は、前述の通り、培養器具の最も外側の第1の主表面又は第2の主表面に対向して位置付けられた光源で培養器具を照らすことを含む。いくつかの実施形態において、増殖の兆候を観察する工程は、前述の通り、培養器具の第1の主表面又は第2の主表面に対向する観察者が増殖の兆候を観察することを含む。
いくつかの実施形態において、増殖の兆候を観察する工程は、(例えば、技師又は撮像装置)が面している主表面と反対側の培養器具の主表面上にコントラスト層を位置付けることを更に含む。実施形態のいずれかにおいて、微生物の有無を検出する工程は、光の散乱、吸光度、又は透過性(例えば、微生物コロニーによる光の散乱、吸光度、又は透過性)を検出すること含む。上記実施形態のいずれかにおいて、微生物の有無を検出することは、微生物を計数することを含み得る。
撮像システムを使用した微生物増殖の兆候の検出:
上記実施形態のいずれかにおいて、方法は、撮像システムを準備する工程と、培養器具の画像を得る工程と、を更に含み得る。これらの実施形態では、微生物の有無を検出する工程は、培養器具の画像を表示する、印刷する、又は分析することを含む。撮像システムは撮像装置を含み、また、プロセッサを含んでもよい。いくつかの実施形態において、撮像装置は、ラインスキャナ又はエリアスキャナ(例えば、カメラ)を含み得る。撮像装置は、単色の(例えば、白黒)又は多色の(例えば、色付き)スキャナを含み得る。有利には、単色の撮像システムは、より解像度の高い画像を準備することができ、結果の精度を向上させる及び/又は培養器具内の微生物の存在を検出するのに必要な時間を低減することが可能である。
いくつかの実施形態において、撮像システムは、照明システムを更に含む。照明システムは、少なくとも1つの広域スペクトル可視光(例えば、「白色」光)源を含み得る。いくつかの実施形態において、照明システムは、少なくとも1つの狭スペクトル可視光源(例えば、例えば、赤色光、緑色光、又は青色光といった比較的狭帯域幅の可視光を放射する発光ダイオード)を含み得る。特定の実施形態において、照明システムは、発光ピークが約525nmである狭スペクトル可視光源(例えば、発光ダイオード)を含み得る。
画像は、培養器具内のヒドロゲルによって反射された光から得ることができる、又は、画像は、培養器具内のヒドロゲルを透過した光から得ることができる。好適な撮像システム及び対応する照明システムは、例えば、PCT国際公開特許WO 2005/024047、並びに米国特許出願公開第2004/0101954号及び同第2004/0102903号に記載されており、当該文献のそれぞれは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。好適な撮像システムの非限定的な例としては、3M Company(St.Paul,MN)から入手可能なPETRIFILM Plate Reader(PPR)、Spiral Biotech(Norwood,MA)から入手可能なPETRISCAN Colony Counter、及びSynbiosis(Cambridge,U.K.)から入手可能なPROTOCOL及びACOLYTEプレートスキャナーが挙げられる。
いくつかの実施形態において、画像を得ることは、波長バイアス画像(wavelength-biased image)を得ることを含む。例えば、撮像システムは、撮像装置が収集した光にバイアスをかけるバイアス・フィルタを含み得る。フィルタエレメントは当該技術分野において既知であり、「カットオフ」フィルタ(即ち、ある特定の波長より大きい又は小さいのいずれかの光波長を通すことができるフィルタ)及び「バンドパス」フィルタ(即ち、ある特定の上限値と下限値との間の光波長を通すことができるフィルタ)の両方を包含する。バイアス・フィルタは、照明光源と培養器具との間に位置付けることができる。あるいは又はこれに加えて、バイアス・フィルタは、培養器具と撮像装置との間に位置付けることができる。
特定の好ましい実施形態において、画像を得ることは、赤色波長の通過を選択的に可能とするバイアス・フィルタを使用して画像を得ることを含む。いくつかの実施形態において、画像を得ることは、約500nm〜約550nmの波長の通過を選択的に可能とするバイアス・フィルタを使用することを含む。
図8は、撮像システム870の内部操作を図示するブロック図である。図8に示されるように、培養器具882は、撮像システム内の焦点面(例えば、プラットフォーム上、図示せず)に位置付けられる。本発明に従って、画像装置892は、培養培地882の前部及び/又は後部照明用の多色照明システム(示されていない)、並びに培養培地882の画像を捕捉する単色ラインスキャナ又はエリアスキャナを含むことができる。いくつかの実施形態では、例えば、画像装置892は、2次元の単色カメラの形態をとることができる。
概して、画像装置892は、1つ以上の異なる照明色による培養培地の照明中、培養培地882、又は少なくともその一部分の画像を捕捉する。いくつかの実施形態では、同じ培養培地882の複数の画像は、様々な照明の持続時間又は明暗度に伴って生成され得、複数の画像のうちの1つ以上が、分析のために選択され得る。いくつかの実施形態では、培養培地882の第1の側面及び第2の側面の選択的照明が、培養培地の複数の画像を生成するために使用され得、複数の画像のうちの1つ以上が、分析のために選択され得る。分析のための画像の選択は、例えば、個々の画像の色の対比及び/又は対象物の解像度特性に基づき得る。画像の色の対比及び/又は対象物の解像度特性を決定するためのプロセスは、当該技術分野において既知であり、例えば、米国特許第6,243,286号に開示され、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
プロセッサ894は、画像装置892の操作を制御する。また、図8に示されるのは、任意のディスプレイ876であり、操作者による目視レビューのために、プロセッサ894からの画像を受信することができる。操作では、プロセッサ894は、画像装置892を制御し、培養培地882を照射し、画像を取得する。プロセッサ894は、画像装置892からスキャンした画像を示す画像データを受信する。いくつかの実施形態では、プロセッサ894は、分析及び/又は表示のために複数の画像から画像を選択することができる。プロセッサ894は、培養器具882の少なくとも1つの画像を分析し、微生物のコロニーの計数等の分析結果、又は試料中の微生物の有無の決定をもたらし得る。分析結果(例えば、定性的又は定量的結果)は、ディスプレイ876上に表示され、任意のデータ記憶メモリ898に格納され、又は任意のコミュニケーションポート895を介してホストコンピュータ(図示せず)によって検索され得る。
培養器具の画像を解析することは、画像中の色及び/又は様々な色の濃さ(例えば、赤、緑、青、灰色)を検出するシステムを使用することを含む。好適な画像分析システムは、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第5,448,652号、同第6,243,486号、及び同第6,153,400号に記載されている画像分析システムを包含する。
特定の実施形態において、培養器具の画像を分析することは、選択された波長の画像を分析することを含む。いくつかの実施形態において、画像は、広域スペクトル可視光(例えば、「白色」光)源で培養器具を照射することにより集められたカラー画像であってもよい。いくつかの実施形態において、画像は、複数の比較的狭いスペクトルの可視光源(例えば、それぞれが比較的狭い帯域の可視光線、例えば、赤色光、緑色光、又は青色光を放射する発光ダイオードの組み合わせ)で培養器具を照射することにより集められたカラー画像であってもよい。いくつかの実施形態において、画像は、比較的狭いスペクトルの可視光(例えば、赤色光、緑色光、又は青色光)の2つ以上の異なる光源で培養器具を照射している間に集められた2つ以上の画像を組み合わせることによって得られる合成画像であってもよい。いくつかの実施形態において、画像は、比較的狭いスペクトルの可視光(例えば、緑色光)源で培養器具を照射している間に集められた画像であってもよい。これらの実施形態では、画像を表示若しくは印刷するため及び/又は画像分析のために、特定波長の画像を選択することができる。
いくつかの実施形態では(例えば、pH指示薬の色が赤から黄色に及ぶ場合)、画像を分析するために選択される波長は、緑色範囲の波長(例えば、約500nm〜約550nmの波長)であり得る。いくつかの実施形態において、分析のために選択される波長は、約520nm〜約530nmの波長である。いくつかの実施形態において、分析のために選択される波長は約525nmである。
波長は、例えば、表示、印刷、及び/又は分析用の画像の所定範囲の波長を電子的に選択するコンピュータプログラムを用いて選択され得る。例えば、所定の緑色波長又は緑色波長範囲は、赤色化した培養培地(例えば、クロロフェノールレッドを含む培養培地)で増殖する微生物コロニーに隣接した黄色化ゾーンの画像を表示、印刷、又は分析するのに特に好適であり得る。任意の好適なコンピュータプログラムを用いて、画像の所定範囲の波長を選択することができる。好適なコンピュータプログラムの非限定的な例としては、Adobe Systems,Inc.(San Jose,CA)から入手可能なPHOTOSHOP CS4ソフトウェア、及びMedia Cybernetics(Silver Springs,MD)から入手可能なIMAGE−PRO Plusソフトウェアが挙げられる。
培養器具の画像が、培養器具内のヒドロゲルを透過した及び/又はヒドロゲルによって反射されたかのいずれかの緑色波長の画像の収集物にバイアスをかける方法で得られた及び/又は分析された特定の実施形態では、培養培地内のpH指示薬(例えば、赤色化したクロロフェノールレッド)と、細菌コロニーに隣接する酸性ゾーン(例えば、黄色化したクロロフェノールレッド)との間のコントラストは、著しく増強される。したがって、これらの実施形態では、収集された波長の画像にバイアスをかけない他の類似の方法よりも早い時期に乳酸菌を検出することができる。
実施形態
実施形態1は、試料中の微生物の有無を検出する方法であり、該方法は、
液体試料、及び、基板部材と、カバー層と、基板部材及び/又はカバー層の上に配置された冷水可溶性乾燥ゲル化剤と、を含む培養器具、を準備する工程であって、前記培養器具が、最も外側の第1の主表面と、最も外側の第2の主表面と、増殖領域と、を含み、
前記培養器具が、前記第1の主表面から前記第2の主表面まで延びる高透過性光路を形成するように構成される、工程と、前記器具の前記増殖領域を前記試料で水和する工程と、
前記器具を所定時間の間培養する工程と、
増殖領域を光源で照らす工程と、
前記増殖領域内の微生物の有無を検出する工程であって、
微生物の有無を検出することが、増殖の兆候を観察することを含む、工程と、を含む方法。
実施形態2は、前記培養器具が、前記基板部材及び/又は前記カバーシートと結合された粘着層を更に含み、前記ゲル化剤が該粘着層の上に配置される、実施形態1に記載の方法。
実施形態3は、前記増殖領域を照らす工程が、前記培養器具の前記第1の主表面に対向して位置付けられた前記光源で前記増殖領域を照らすことを含む、実施形態1又は実施形態2に記載の方法。
実施形態4は、増殖の兆候を観察することが、前記培養器具の前記第1の主表面に対向する観察位置から前記増殖領域を観察することを含む、実施形態1〜3のいずれか1つに記載の方法。
実施形態5は、前記増殖領域を照らす工程が、前記培養器具の前記第2の主表面に対向して位置付けられた前記光源で前記増殖領域を照らすことを含む、実施形態1又は実施形態2に記載の方法。
実施形態6は、増殖の兆候を観察する工程が、前記培養器具の前記第1の主表面に対向する位置から前記増殖領域を観察することを含む、実施形態5に記載の方法。
実施形態7は、前記培養器具の前記第2の主表面が、前記培養器具の前記増殖領域の少なくとも一部とを重なるようなコントラスト層を含む、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の方法。
実施形態8は実施形態4に記載の方法であって、
第1のコントラスト層を準備する工程と、
微生物の有無を検出する前に、前記培養器具の前記第2の主表面に近接して前記第1のコントラスト層を位置付ける工程と、更に含む方法。
実施形態9は実施形態8に記載の方法であって、
第2のコントラスト層を準備する工程と、
微生物の有無を検出する前に、前記培養器具の前記第2の主表面に近接して前記第2のコントラスト層を位置付ける工程と、を更に含む方法。
実施形態10は、少なくとも1つのコントラスト層が、光を実質的に反射する、実施形態7〜9のいずれか1つに記載の方法。
実施形態11は、少なくとも1つのコントラスト層が、鏡面反射層である、実施形態7〜9のいずれか1つに記載の方法。
実施形態12は、少なくとも1つのコントラスト層が、光の選択された波長を実質的に吸収する、実施形態7〜9のいずれか1つに記載の方法。
実施形態13は、増殖の兆候を観察する工程が、前記培養器具の前記第2の主表面に対向する位置から前記増殖領域を観察することを含む、実施形態1〜3のいずれか1つに記載の方法。
実施形態14は、微生物の有無を検出する工程が、光の散乱、吸光度、又は透過性を検出することを含む、実施形態1〜13のいずれか1つに記載の方法。
実施形態15は、微生物の有無を検出する工程が、微生物のコロニーによる光の散乱、吸光度、又は透過性を検出することを含む、実施形態14に記載の方法。
実施形態16は、指示試薬を添加する工程を更に含み、微生物の有無を検出することが、該指示試薬中の観察可能な変化を検出することを含む、実施形態1〜15のいずれか1つに記載の方法。
実施形態17は、微生物の有無を検出する工程が、蛍光信号を検出することを含む、実施形態1〜16のいずれか1つに記載の方法。
実施形態18は、試料中の微生物の有無を検出する方法であって、
試料、及び、基板部材と、カバー層と、複数の自然発生する気泡を含み、かつ基板部材及びカバー層の間に配置されるヒドロゲルと、含む培養器具、を準備する工程であって、
前記培養器具が、最も外側の第1の主表面と、最も外側の第2の主表面と、を含み、
前記ヒドロゲルが増殖領域を画定する、準備する工程と、前記器具の前記増殖領域に、第1の時点において前記試料を植菌する工程と、
前記器具を所定時間の間培養する工程と、
増殖領域を光源で照らす工程と、
前記増殖領域内の微生物の有無を、第2の時点において検出する工程であって、
微生物の有無を検出する工程が、増殖の兆候を観察することを含み、
増殖の兆候を観察することが、前記第2の時点において、前記ヒドロゲル内の少なくとも1つの自然発生する気泡の減少又は欠如を検出することを含む、試料中の微生物の有無を検出する方法。
実施形態19は、前記培養器具を準備する工程が、乾燥した冷水可溶性ゲル化剤を含む薄膜培養器具を準備することを含み、前記方法が、該ゲル化剤を水性液体で水和することを更に含む、実施形態18に記載の方法。
実施形態20は、前記水性液体が前記試料を含む、実施形態19に記載の方法。
実施形態21は、前記ゲル化剤が透明な水性液体で水和されると、前記器具が実質的に光透過性となる、実施形態19又は実施形態20に記載の方法。
実施形態22は、第3の時点において、前記気泡の寸法又は欠如に関して前記増殖領域を観察する工程であって、第3の時点が前記第2の時点の後に起きる、観察する工程と、
2つの時点における前記増殖領域の観察を比較する工程と、を含む、実施形態18〜21のいずれか1つに記載の方法。
実施形態23は、前記増殖領域を照らす工程が、前記培養器具の前記第1の主表面に対向して位置付けられた前記光源で前記増殖領域を照らすことを含む、実施形態18〜22のいずれか1つに記載の方法。
実施形態24は、増殖の兆候を観察することが、前記培養器具の前記第1の主表面に対向する観察位置から前記増殖領域を観察することを含む、実施形態18〜23のいずれか1つに記載の方法。
実施形態25は、前記増殖領域を照らす工程が、前記培養器具の前記第2の主表面に対向して位置付けられた前記光源で前記増殖領域を照らすことを含む、実施形態18〜22のいずれか1つに記載の方法。
実施形態26は、増殖の兆候を観察することが、前記培養器具の前記第1の主表面に対向する位置から前記増殖領域を観察することを含む、実施形態23に記載の方法。
実施形態27は、前記培養器具の前記第2の主表面が、前記培養器具の前記増殖領域の少なくとも一部とを重なるようなコントラスト層を含む、実施形態18〜22のいずれか1つに記載の方法。
実施形態28は、
第1のコントラスト層を準備する工程と、
微生物の有無を検出する前に、前記第1のコントラスト層を、前記培養器具の前記第2の主表面に近接して位置付ける、工程と、を含む実施形態22に記載の方法。
実施形態29は実施形態28に記載の方法であり、該方法は更に、
第2のコントラスト層を準備する工程と、
微生物の有無を検出する前に、前記第2のコントラスト層を、前記培養器具の前記第2の主表面に近接して位置付ける工程と、を含む、実施形態28に記載の方法。
実施形態30は、少なくとも1つのコントラスト層が、光を実質的に反射する、実施形態27〜29のいずれか1つに記載の方法。
実施形態31は、少なくとも1つのコントラスト層が、鏡面反射層である、実施形態27〜29のいずれか1つに記載の方法。
実施形態32は、少なくとも1つのコントラスト層が、光の選択された波長を実質的に吸収する、実施形態27〜29のいずれか1つに記載の方法。
実施形態33は、増殖の兆候を観察することが、前記培養器具の前記第2の主表面に対向する位置から前記増殖領域を観察することを含む、実施形態27〜29のいずれか1つに記載の方法。
実施形態34は、微生物の有無を検出する工程が、光の散乱、吸光度、又は透過性を検出することを含む、実施形態1〜33のいずれか1つに記載の方法。
実施形態35は、微生物の有無を検出する工程が、微生物のコロニーによる光の散乱、吸光度、又は透過性を検出することを含む、実施形態32に記載の方法。
実施形態36は、微生物の有無を検出する工程が、微生物を計数することを含む、実施形態1〜35のいずれか1つに記載の方法。
実施形態37は、微生物の有無を検出することが、2種類以上の微生物を検出及び分別することを含む、実施形態1〜36のいずれか1つに記載の方法。
実施形態38は、微生物の有無を検出する工程が、更に、
撮像システムを準備することと、
前記培養器具の前記増殖領域の画像を得ること、を含み、
増殖の兆候を観察することが、前記増殖領域の前記画像を表示する、印刷する、又は分析することを含む、実施形態1〜37のいずれか1つに記載の方法。
実施形態39は、微生物を検出するための器具であって、
基板部材と、
カバー層と、
粘着層の上に配置される冷水可溶性のゲル化剤と、を含み、
前記ゲル化剤が透明な水性液体で水和されると、前記器具が実質的に光透過性となる、微生物を検出するための器具。
実施形態40は、前記基板部材又は前記カバー層の一方と結合された第1の粘着層を更に含む、実施形態39に記載の器具。
実施形態41は、前記基板部材又は前記カバー層の他方と結合された第2の粘着層を更に含む、実施形態40に記載の器具。
実施形態42は、前記第1又は第2の粘着層の上に配置された栄養培地を更に含む、実施形態41に記載の器具。
実施形態43は、指示試薬を更に含む、実施形態40〜42のいずれか1つに記載の器具。
実施形態44は、光学フィルタ層又はコントラスト層を更に含む、実施形態40〜43のいずれか1つに記載の器具。
実施形態45は、前記器具が透明な水性液体で水和された後の前記培養器具の光学ヘイズが、ASTM 1003に従って測定した場合に、95%以下である、実施形態40〜44のいずれか1つに記載の器具。
実施形態46は、前記器具が透明な水性液体で水和された後の前記培養器具の光学的透明度が、ASTM 1003に従って測定した場合に、10%以上である、実施形態40〜45のいずれか1つに記載の器具。
本発明は、以下の非制限的な実施例の参照により更に説明される。他に指定のない限り、全ての部及び百分率は重量部として表される。
(実施例1)
酵母及びかび検出用薄膜培養器具の準備
シリコーン感圧性接着剤(3M Company(St.Paul,MN)より入手可能な3M(商標)Advanced Polyolefin Diagnostic TapeカタログNo.9795R)を有する、感圧性接着剤でコーティングされたポリオレフィンフィルムを使用して、薄膜培養器具用の、粉末でコーティングされた基板部材を調製した。テープは、厚さ2ミル(50.8ミクロン)の透明なポリオレフィン裏材と、厚さ2ミル(50.8ミクロン)のシリコーン感圧性接着剤の層と、白い剥離ライナとを有した。
14.3%(パーセンテージは全て重量%である)のカゼインの膵臓消化物、25.5%の肉ペプトン、9.5%の酵母エキス、43.4%のデキストロース、6%のペプチカーゼ(pepticase)、1%のクエン酸第二鉄アンモニウム、0.3%の塩化カルシウム、及び十分な量の炭酸ナトリウムを含有する粉末を十分に混合し、pHを約7に調整して粉末栄養組成物を調製した。キサンタンガム粉末及びローカストビーンガム粉末(共にSpectrum Chemical Mfg.Corp(Gardena,CA)より入手可能)を1:1の重量比で混合してゲル化粉末組成物を調製した。流れを促進しかつ凝集を防止するのに十分な量のシリカ(Cabot Corp.(Bilerica,MA)より入手可能なCab−O−Sil M5)を加えた。量は約0.5重量%未満である。栄養組成物とゲル化粉末組成物を1:4の重量比で混合した。テープの接着剤でコーティングされた面に過剰な混合粉末組成物をふりかけて基板部材を調製した。シートを傾け手で軽くたたいて余剰粉末を除去した。
500gのキサンタンガム粉末(NF Gradeキサンタンガム、Spectrum Chemical Manufacturing Corp.Corp.,Gardena,CAより入手)及び500gのローカストビーンガム(FCC等級ローカストビーンガム、Spectrum Chemical Manufacturing Corp.Gardena,CAより入手)を約2.9gのシリカ(Cab−O−Sil M5)と混合して粉末ゲル化剤組成物を調製した。透明な接着剤コーティングテープ(3M(商標)Advanced Polyolefin Diagnostic TapeカタログNo.9795R)の上にこの粉末組成物をふりかけ、シートを傾け手で軽くたたいて余剰粉末を除去することでカバーシートを調製した。
3インチ(7.6cm)×3.75インチ(9.5cm)の長方形プレート器具を、コーティングされたシートから切り取って基板部材を形成し、コーティングされたフィルムから切り取ってカバーフィルムを形成した。コーティングされた表面が互いに向き合い、テープがカバーシートを基板部材に対して保持する役割を果たすように、両面感圧性接着テープのストリップをコーティングされた基板部プレートの一端に接着し、カバーシートの一端をこれに接着することで、薄膜培養器具を組み立てた(図1)。
(実施例2)
好気性細菌検出用薄膜培養プレートの調製
22.8部のカゼインの膵臓消化物、15.9部の酵母エキス、45.5部のピルビン酸ナトリウム、4.1部のデキストロース、9.0部のリン酸水素二カリウム、及び2.8gのリン酸2水素カリウムを十分に混合して基板部材用の栄養組成物を調製したことを除き、実施例1の手順に従って薄膜培養器具を調製した。グアーガム(M150グアーMEYPROGATガム、Meyhall Chemical AG)を、凝集を防止しかつ流れを促進するのに十分な量のシリカ(Cab−O−Sil M5シリカ)(約.5%未満)と混合して、ゲル化粉末組成物を調製した。
1:1の重量比のキサンタンガム粉末(Spectrum Chemical Mfg.Corp.(Gardena,CA)より入手可能)及びローカストビーンガム粉末(Spectrum Chemical Mfg.Corp.(Gardena,CA)より入手)を、凝集を防止するためのシリカと混合して粉末ゲル化剤組成物を調製したことを除き、実施例1の手順に従ってカバーシートを調製した。
(実施例3)
酵母及びかびに関する薄膜培養器具の試験
かび(Microbiologics(St.Cloud,MN)より入手)の1つの凍結乾燥ペレットを、瓶の中のButterfieldのリン酸塩希釈剤(Edge Biologicals(Memphis,TN)より入手のBPD)99mLに無菌で入れ、瓶を振盪し、この混合物を室温(約23℃)で30分間放置して、かび(糸状菌)であるペシロマイセス属(Paecilomyces sp.)(3M Culture Designation M−10)を繁殖させた。懸濁液を再度振盪し、BPD 99mLを収容している第2の瓶に2mLを移し、振盪した。第2の懸濁液1mLを、実施例1で得た薄膜培養器具、及び同様に対照器具(3M Company(St.Paul,MN)より入手の3M PETRIFILM Yeast & Mold Count Plate)の上に製造業者の説明書に従って植菌した。
植菌された装置を、次の通りに培養系及び撮像システムを使用して25℃で同時に培養した。該システムは、温度調節器(TE Technology,Inc.(Traverse City,MI)より入手の製品番号TC−36−25−RS232)と結合されたプラットフォームを有する培養系と、2つの照明ガイド(Schott North America,Inc.(Southbridge,MA)より入手可能なSchott A08975)と結合された照明光源(Leica Microsystems GmbH(Wetzlar,Germany)より入手可能なLeica KL2500LCD 3000度K)と、カメラ(NIKON Coolpix 8400)とを含んだ。カメラをプラットフォームの上方約14インチ(35.6cm)に位置付け、薄膜培養器具の培養中に60分間隔で画像を撮影した。加熱プラットフォーム上の光沢のあるアルミニウムプレートの上に並べて配置された2つの器具を同時に培養して撮像した。2つの照明ガイドを、プラットフォームに対して約45度の角度で両側に約8インチ(20.3cm)離して配置し、光を器具の上面上に斜めに方向付けた。あるいは、アルミニウムプレートの代わりに、Vikuiti(商標)Enhanced Specular Reflector(3M Company(St.Paul,MN)より入手可能)などの鏡又はミラーフィルムを使用してもよい。56時間の培養時間の間に、プレートの一連の固定した時間的(固定した60分自動取得間隔)画像を撮像した。画像は、並んで置かれて同じ培養物を植菌された実施例1の器具と対照の器具の画像であった。
実施例1の器具の検出経過時間は、器具を通る光散乱を観察し、図4a及び図4bの消滅ゾーンによって示されるように散乱の変化が検出された最も早い時間に留意することにより決定した。対照器具の経過時間は、変化が検出された最も早い時間における器具内の指示薬の色変化を観察することにより決定した。実施例1及び対照の器具上のペシロマイセス属(Paecilomyces sp.)の画像からの観察結果が表2に示されている。これら観察結果は、植菌から経過した時間における画像の視覚変化を記載している。視覚認知閾値がコロニー形成単位(CFU)を同定するに至った最も早い時間に加えて、培養時間にわたる継続的変化が記載されている。全プレートの最も早い検出経過時間を表3にまとめる。
酵母菌であるサッカロマイセス・セレヴィシエ(Microbiologic(St.Cloud,MN)より入手)を上記と同じ調製法で実施例1の器具の上で試験し、対照でも試験した。結果を、表3にまとめる。
Figure 0005925200
植菌物の個体群(inoculum population)は意図的に小量に抑えられ、コロニーの数はこの試験では重要な事象と考慮されなかった。
Figure 0005925200
(実施例4)
薄膜培養器具の好気性細菌に関する試験
使用した対照プレートは3M Company(St.Paul,MN)からから市販されている3M PETRIFILM Aerobic Countプレートであった。
American Type Culture Collection(Manasses,VA)より入手した2種類の細菌性生物を使用して、実施例1の培養器具及び対照を評価した。生物は大腸菌(ATCC 51813)及び黄色ブドウ球菌(ATCC 25923)であった。
純粋培養物をトリプティックソイブロス(TSB:Remel(Lenexa KS)より入手可能)に植菌し、35℃で21時間静的に培養して、細菌培養物を調製した。1つのループ(約5マイクロリットル)を新鮮なTSBに移し、35℃で21時間静的に培養した。1次希釈では、10マイクロリットルのボルテックスした培養物を、試料瓶の中の99mLのButterfieldのリン酸塩希釈剤(BPD:Edge Biologicals(Memphis TN)より入手可能)にピペットで加え、振盪して混合した。2次希釈では、1次希釈からの30マイクロリットルを99mLのBPDに加え、振盪して混合した。2次希釈のうち約10個のコロニー形成単位(CFU)を含んでいる1mLを使用し、製造業者の説明書に従って3M PETRIFILM Aerobic Countプレートに植菌した。1mLを使用して、同じやり方で実施例1の器具に植菌した。植菌されたプレートを35℃で48時間培養し、実施例3に記載のシステム及び方法を用いて撮像した。30分間隔で画像を撮像した。第1のCFUの観察経過時間を表4にまとめる。
Figure 0005925200
(実施例5)
検出性能を高めるためのコントラスト層の使用
実施例2の方法に従って培養器具を調製し、実施例4の方法に従って大腸菌(ATCC 51813)を使用して試験を行った。対照器具も調製して試験した。培養器具を35℃で48時間培養した。大腸菌を有する実施例2の器具を反射体(Vikuiti(商標)Enhanced Specular Reflector)の上に置いた。反射体上で器具を観察すると、コロニーを肉眼でよりはっきりと見ることができる。反射体を背景にすると、強調されたコントラストのせいでCFUの形態をより容易に見ることができる。気泡ゾーンと気泡のないゾーンとの間のコントラストもより良好となった。対照で使用する黄色のグリッド線が印刷された白色紙を、反射体と培養器具の下面との間に置いた。形態の変化及び気泡の消失は、この紙を使用するとほとんど見えなかった。
対照のカバーフィルムを注意深く持ち上げ、Vikuiti(商標)Enhanced Specular Reflectorの一片を植菌ゾーンの約1/3を覆うように挿入した。反射体を挿入すると、指示薬からの赤色コロニーを気泡上で非常によく見ることができた。反射体は気泡消滅ゾーンの可視性を高めた。
(実施例6)
変性グアーガムを用いた薄膜培養器具
使用したゴムが変性グアー粉末(Rhodiaより入手なJaguar C162)であったことを除き、実施例2の方法に従って薄膜培養器具を調製した。
(実施例7)
フィルム及び培養器具のヘイズ、透明度、及び透過性特性
薄膜培養器具及び構成要素を、光学特性、つまり光透過率、ヘイズ、及び透明度に関して測定した。%ヘイズは、光散乱量を表し、また、培養中のCFUの形態変化を観察するのがどれだけ容易かを表す。ヘイズ、透明度、及び透過性の測定値を、製造業者の説明書に従いかつASTM 1003に準拠して、光計測器(BYK Gardner Haze−gard plus、カタログNo.4725、シリアルNo.102485、BYK−Gardner USA(Columbia,MD)より入手可能)を使用して透過モードで測定した。計測器の基線は試験用の器具、即ち、テープ又は薄膜培養器具等が試料経路にない状態で設定され、結果は予想通り0%ヘイズ、100%透明度、及び100%透過率であった。
光学特性を表9に示す。グラフの各点は4又は5回読み取りの平均を表している。試料1は、粉末側を光検出器の球面に向けた状態で試験した、3M PETRIFILM Aerobic Countプレート(ACプレート)からの乾燥粉末でコーティングされたカバーシートであった。試料2は、緩衝液を接種したACプレートからの2枚のカバーシートであった。試料3は、ACプレートからの接着剤を有さない二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)フィルムであった。試料4は、ACプレートからの接着剤を有するBOPPフィルムであった。試料5は、3M(商標)Advanced Polyolefin Diagnostic TapeカタログNo.9795Rであった。試料6は、実施例2のカバーシートと結合され、液状希釈剤を接種した基板部材であった。試料7は、液状希釈剤を接種した実施例6の器具であった。
試料5は、ライナを有さず、平均光透過率94.5%、ヘイズ8.8%、及び透明度95.8%を有した。試料6は、植菌後の薄膜培養器具であり、光透過率91.9%、ヘイズ34.7%、及び透明度66%を有した。
(実施例8)
成分の滅菌
実施例1及び2のカバーシート用の粉末をエチレンオキサイドガスによる処理で滅菌した後、コーティングの前に通気してあらゆる残留エチレンオキサイドガスを除去する。
(実施例9)
薄膜培養器具の滅菌
実施例1及び2の薄膜培養器具を密閉チャンバ内のエチレンオキサイド雰囲気に入れて滅菌する。
以上、本発明を、その実施を可能とする説明文が与えられた、発明者によって予見される複数の具体的な実施形態を参照して説明した。しかしながら、現時点において予見されない改変を含む、本発明の実体的でない改変は、これらの実施形態の均等物を構成し得るものである。したがって本発明の範囲は、本明細書に記載された詳細及び構造によって限定されるべきものではなく、以下の請求項及びその均等物によってのみ限定されるべきである。

Claims (3)

  1. 試料中の微生物の有無を検出する方法であって、
    試料、及び、
    基板部材と、カバー層と、複数の自然発生する気泡を含みかつ基板部材とカバー層との間に配置されるヒドロゲルと、を含む培養器具、
    を準備する工程であって、
    前記培養器具が、最も外側の第1の主表面と、最も外側の第2の主表面と、を含み、
    前記ヒドロゲルが増殖領域を画定する、工程と、
    前記器具の前記増殖領域に、第1の時点において前記試料を植菌する工程と、
    前記器具を所定時間の間培養する工程と、
    増殖領域を光源で照らす工程と、
    前記増殖領域内の微生物の有無を、第2の時点において検出する工程であって、
    微生物の有無を検出することが、増殖の兆候を観察することを含み、
    増殖の兆候を観察することが、前記第2の時点において、前記ヒドロゲル内の少なくとも1つの自然発生する気泡の減少又は欠如を検出することを含む、工程と、を含む方法。
  2. 前記第2の時点の後に起きる第3の時点において、前記気泡の寸法又は欠如に関して前記増殖領域を観察する工程と、
    2つの時点における前記増殖領域の観察を比較する工程と、を更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 微生物の有無を検出する工程が、
    撮像システムを準備することと、
    前記培養器具の前記増殖領域の画像を得ることと、を更に含み、
    増殖の兆候を観察することが、前記増殖領域の前記画像を表示する、印刷する、又は分析することを含む、請求項1に記載の方法。
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