JP5924770B2 - メカニカルシール - Google Patents
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Description
図8に示される従来技術の高温用ベローズシール型式のメカニカルシールは、回転軸50とハウジング51との間に形成した軸封部53に装着されて、回転軸50とハウジング51との間をシールするメカニカルシールであって、ハウジング51側に取り付けられるカラー54と、カラー54に連結されるベローズ55と、ベローズ55に連結されるリテーナ56と、リテーナ56に嵌合されるシールリング57と、回転軸50側に取り付けられるメイティングリング58と、カラー54の内周側に所定の間隔をおいて設けられた筒状のバッフルスリーブ59を備えている。また、スチームクエンチをシールカバー60の供給孔64からメカニカルシールの静止側内周とバッフルスリーブ59外周とで形成された隙間を流路としてシール端面部に供給し、メカニカルシール部を冷却するとともに、シール端面からにじみ漏れした液を洗浄し、排出している。
シールカバー60に各種部材を装着する際、カラー54、ベローズ55、リテーナ56及びシールリング57(以下、「静止側シール部材」という。)はシールカバー60の機内側(被密封流体側)に装着されるようになっているのに対し、バッフルスリーブ59は断面形状がL字型の一体加工品であるため、シールカバー60の機外側(大気側)からしか装着できない。このため、静止側シール部材等とバッフルスリーブ59を予めプレアッセンブリすることができず、現地で組み立てざるを得なかった。また、その際、ベローズ55の内周面とバッフルスリーブ59の外面との間に装着されるダンパー61をバッフルスリーブ59に巻き付け、その後、ベローズ55を挿入するという困難な作業を現地で行わざるを得ないという問題があった。
この特徴によれば、工場、サービスセンターにおいて、カラー、ベローズ、リテーナ及びシールリングとバッフルスリーブの筒状部及びダンパー等の関連部品とを確実かつ制御された状態でプレアッセンブリすることができ、現地工事における部材の組立工程を省くことができる。このため、組み込み性が向上すると共に、現場作業でのミスを低減することができる。さらに、従来、断面略L字状の一体的なバッフルスリーブを丸棒からに削り出す場合、フランジ部の「外径×筒状部の長さ」の材料が必要であり、また、丸棒断面から略L字状に加工するためには、その大部分を削る必要があり、無駄が多かったが、本発明に係るバッフルスリーブは、フランジ部と筒状部とが別の材料から形成されるため、従来技術におけるような無駄を無くすことができる。さらに、本発明のメカニカルシールではシールカバーの機外側における設置スペースを従来技術に比べて著しく小さくできるため、省スペースでの組立が可能である。さらに、フランジ部をシールカバーに固定すると、径方向のクランプ力が作用し、一体型のバッフルスリーブと同等にフランジ部と筒状部との連結形状を保持することができる。このため、振動等の外乱にも十分に耐える機能を備えたバッフルスリーブを得ることができる。
この特徴によれば、フランジ部をシールカバーに固定すると、径方向のクランプ力が作用し、一体型のバッフルスリーブと同等にフランジ部と筒状部との連結形状を保持することができることはもちろん、周溝の加工及びリング状部材の形成を容易に行うことができる。
この特徴によれば、フランジ部をシールカバーに固定すると、径方向のクランプ力が作用し、一体型のバッフルスリーブと同等にフランジ部と筒状部との連結形状を保持することができることはもちろん、リング状部材が圧縮される際に、周溝の略凧形断面の外径側の一部である逃げ部が筒状部の外周面に作用するリング状部材の圧縮反力、すなわち、クランプ力の生成を有効ならしめことができる。さらに、逃げ部の大きさ、すなわち、リング状部材の周溝に対する充填率を変更することでクランプ力を調節することができる。
この特徴によれば、リング状部材が外径方向から圧縮された場合、リング状部材は容易に縮径されるので、フランジ部の筒状部に対するクランプ力を確実なものとすることができる。
この特徴によれば、必要とされるクランプ力に応じた材料の選択ができる。
この特徴によれば、クランプ力の調節が可能となる。
この特徴によれば、クランプ力を最適なものに設定することができる。
(1)シールカバーの機外側において固定されて前記シールリング及び前記ベローズ等の内周側に延在する断面略L字状のバッフルスリーブを備え、前記バッフルスリーブはフランジ部と筒状部とが分割された構成であることにより、工場、サービスセンターにおいて、カラー、ベローズ、リテーナ及びシールリングとバッフルスリーブの筒状部及びダンパー等の関連部品とを確実かつ制御された状態でプレアッセンブリすることができ、現地工事における部材の組立工程を省くことができる。このため、組み込み性が向上すると共に、現場作業でのミスを低減することができる。さらに、従来、断面略L字状の一体的なバッフルスリーブを丸棒からに削り出す場合、フランジ部の「外径×筒状部の長さ」の材料が必要であり、また、丸棒断面から略L字状に加工するためには、その大部分を削る必要があり、無駄が多かったが、本発明に係るバッフルスリーブは、フランジ部と筒状部とが別の材料から形成されるため、従来技術におけるような無駄を無くすことができる。さらに、本発明のメカニカルシールではシールカバーの機外側における設置スペースを従来技術に比べて著しく小さくできるため、省スペースでの組立が可能である。さらに、フランジ部は軸方向において2分割され、筒状部の外周面とフランジ部の分割面とにまたがって形成された周溝に弾性変形可能な材料からなるリング状部材が配設され、分割されたフランジ部の締結によりリング状部材が周溝内に圧縮された状態で装着されるため、フランジ部をシールカバーに固定すると、径方向のクランプ力が作用し、一体型のバッフルスリーブと同等にフランジ部と筒状部との連結形状を保持することができる。このため、振動等の外乱にも十分に耐える機能を備えたバッフルスリーブを得ることができる。
(5)リング状部材は、金属、ゴムまたはプラスチックから形成されることにより、必要とされるクランプ力に応じた材料の選択ができる。
(6)リング状部材は、中実または中空の断面を有することにより、クランプ力の調節が可能となる。
図1及び2を参照しながら、本発明の実施形態1に係るメカニカルシールを説明する。
図1は、本発明の実施形態1に係るメカニカルシールの一例を示す縦断面図であり、図1において、参照符号1は、石油精製、石油化学および製鉄化学等において200℃を越えるような高温液、たとえば、石油精製プラントの減圧蒸留設備の熱油を扱う機器、例えば、ポンプ等における軸封部のハウジング、参照符号2はハウジング1にボルト等(図示省略)の固定手段により装着されるシールカバーである。また、図中左側が機内側、図中右側が機外側(大気側)である。
ベローズ7は、打抜き加工等によって波形環状に形成した金属製のダイアフラム板を複数枚一列に並べて、隣接するダイアフラム板の外径部間及び内径部間をガス溶接等によって交互に連結して、全体を蛇腹筒状に形成したものであって、一端がカラー6側にガス溶接等によって一体に連結されるようになっている。
通常、リテーナ8、ベローズ7およびカラー6を溶接により一体物として製作後、これらの全表面に特殊窒化クロムや窒化チタンなどの10μm以下の厚みの耐食・耐摩耗性のイオンプレーティングを均一に施工する。これにより、リテーナ8、ベローズ7およびカラー6の全表面が均一な耐食性をもつので、耐食性の低い材料で構成されていても、イオンプレーティングの耐食性が全体の耐食性となり、材料選定の制限が大幅に少なくなる。
図2に示すメカニカルシールは、回転軸3とハウジング1との間に形成した軸封部4に装着されて、回転軸3とハウジング1との間をシールするメカニカルシールであって、シールカバー2の機内側に装着されたカラー6と、該カラー6に連結されるベローズ7と、該ベローズ7に連結されるリテーナ11と、該リテーナ11端面とラップジョイントをもって密封的に接触するシールリング12と、回転軸3側に取り付けられるメイティングリング10とを備えている。
シールリング12の内周側に切り欠きを設け、バッフルスリーブ17の歯部とが軸方向に可動可能に互いに噛み合うクラッチ構造18が形成されている。
また、リテーナ11及びシールリング12の外周面において外径を部分的に縮径する環状の凹部14が形成され、この凹部14にリテーナ11とシールリング12との芯出しをするための芯出しケース13が装着されている。
筒状部22の先端部にはリテーナ8の切り欠きと軸方向に可動可能に互いに噛み合うクラッチ構造18(図2に示すメカニカルシールにおいてはシールリング12の切り欠きと軸方向に可動可能に互いに噛み合うクラッチ構造18)が形成され、また、筒状部22の外周面にはベローズ7の内周面との間でベローズ7の振れ止めを行うためのダンパー19を配設するための環状溝20が形成されている。
なお、上記「略正方形」における「略」は、製造時における誤差等により正確な正方形でない場合も包含されるという趣旨であり、以下の記述における「略」も同趣旨である。
図3では、周溝26は断面形状が略正方形の場合が示されているが、これに限らず、略菱形であってもよい。
図3では、リング状部材27の断面形状が円形の場合が示されているが、これに限らず、楕円形または多角形であってもよい。
また、リング状部材27の断面は、中実に限らず中空であってもよい。
フランジ部21の筒状部22に対するクランプ力は、周溝26により圧縮されるリング状部材27の材質、断面形状及び圧縮率、並びに、周溝26の形状により変更自在である。例えば、リング状部材27が硬いほど、あるいは、リング状部材27の圧縮率が大きいほど、クランプ力は大きくなる。また、例えば、フランジ部21−1及び21−2の締結によりリング状部材27に対する半径方向の変形率を大きくするような周溝26の形状であれば、クランプ力は大きくなる。
図4に基づいて、本発明の実施形態2に係るメカニカルシールのバッフルスリーブを説明する。
実施形態2に係るメカニカルシールは、バッフルスリーブに設けられる周溝及びリング状部材の断面形状において実施形態1と相違するが、その他は実施形態1と同じであり、図4において、図3と同じ符号は同じ部材を指している。以下、実施形態1と相違する部分について主に説明する。
なお、本明細書において「凧形」とは、隣り合った2本の辺の長さが等しい組が2組ある四角形のことを指すものであり、該「凧形」では対角線は直交し、異なる長さを持つ2辺によってつくられる2つの向かい合う角の大きさは互いに等しい。
逃げ部36の大きさ、すなわち、リング状部材32の周溝33に対する充填率を変更することでクランプ力を調節することができる。
リング状部材32は、例えば、金属、ゴムまたはプラスチックから形成される。
また、リング状部材32の断面は、中実に限らず中空であってもよい。
本発明のメカニカルシールでは、工場、サービスセンター(以下、「工場等」という。)において、カラー6、ベローズ7、リテーナ8及びシールリング9とバッフルスリーブ17の筒状部22及びダンパー19とを確実かつ制御された状態でプレアッセンブリする(以下、プレアッセンブリされた部材を「プレアッセンブリ部材」という。)ため、現地工事でプレアッセンブリ部材の組立工程を省くことができる。
これに対して、従来技術のメカニカルシールは、カラー54、ベローズ55、リテーナ56及びシールリング57等の静止側シール部材と断面略L字状で一体型のバッフルスリーブ59とは、シールカバー60の反対側からしか装着できないため、静止側シール部材とバッフルスリーブ59を予めプレアッセンブリすることができない。
(2)現地等における初期状態
本発明のメカニカルシールでは、シールカバー2の機内側にプレアッセンブリ部材及びガスケット15が配置され、機外側にバッフルスリーブ17の分割されたフランジ部21−1及び21−2と、リング状部材27、並びにボルト29が配置される。
これに対して、従来技術のメカニカルシールは、シールカバー60の機内側に静止側シール部材、ダンパー61及びガスケット62が配置され、機外側に一体型のバッフルスリーブ59及びボルト63が配置される。
説明図からわかるように、本発明のメカニカルシールにおける設置スペースL’は従来技術のメカニカルシールにおける設置スペースLに比べて著しく小さい。このように、本発明のメカニカルシールでは、省スペースでの組立が可能である。
(3)二次シール装着
本発明のメカニカルシール及び従来技術のメカニカルシール共に、それぞれ二次シール部材であるガスケット15、ガスケット62がシールカバー側に装着される
(4)スリーブの挿入
従来技術のメカニカルシールでは、シールカバー60の機外側に配置された一体型のバッフルスリーブ59がシールカバー60に挿入される。これに対して、本発明のメカニカルシールでは、バッフルスリーブ17の筒状部22はプレアッセンブリされているので、シールカバー2へのバッフルスリーブ17の挿入は不要である。
(5)関連部品の装着
従来技術のメカニカルシールでは、関連部品であるダンパー61をシールカバー60の機内側からバッフルスリーブ59に巻き付け、その後、静止側シール部材をバッフルスリーブ59の外径側に挿入するが、この作業は若干の困難を伴う。これに対して、本発明のメカニカルシールでは、関連部品であるダンパー19はプレアッセンブリされているので、バッフルスリーブ17の筒状部22に対するダンパー19の装着作業は不要であり、装着ミス、装着漏れなどはなく、設計した性能を確保することができる。
(6)シールの装着
本発明のメカニカルシールでは、バッフルスリーブ17の筒状部22及びダンパー19を含むプレアッセンブリ部材を機内側からシールカバー2に直接装着する。
これに対して、従来技術のメカニカルシールは、ダンパー61をバッフルスリーブ59に巻き付けた状態を維持しつつ、静止側シール部材をバッフルスリーブ59の外径側に挿入するため、正確に装着することが困難である。
(7)ボルト締結
本発明のメカニカルシールでは、バッフルスリーブ17の機内側のフランジ部21−1、リング状部材27及び機外側のフランジ部21−2をシールカバー2の凹部25に位置合わせしながら順次嵌入し、ボルト29を締結する。ボルト29が締め込まれると、フランジ部21−1及び21−2は分割面Cが密着するように締結され、その際、リング状部材27が圧縮され、フランジ部21が筒状部22をクランプした状態、すなわち、しまりばめの状態となる。このため、フランジ部21と筒状部22とは一体的にシールカバー2に固定される。
これに対して、従来技術のメカニカルシールは、バッフルスリーブ59のフランジ部を介してシールカバー60にボルト63を締結する。
(1)本発明に係るバッフルスリーブ17、37はフランジ部21、38と筒状部22、39とが分割された構成であるため、工場等において、カラー6、ベローズ7、リテーナ8及びシールリング9とバッフルスリーブ17、37の筒状部22、39及びダンパー19とを確実かつ制御された状態でプレアッセンブリすることができ、現地工事で部材の組立工程を省くことができる。このため、組み込み性が向上すると共に、現場作業でのミスを低減することができる。さらに、従来、断面略L字状の一体的なバッフルスリーブを丸棒から削り出す場合、「フランジ部の外径×筒状部の長さ」の材料が必要であり、また、丸棒から断面略L字状に加工するためには、その大部分を削る必要があり、無駄が多かったが、本発明に係るバッフルスリーブ17、37は、フランジ部21、38と筒状部22、39とを別の材料から形成するため従来技術におけるような無駄を無くすことができる。
(2)本発明のメカニカルシールではシールカバー2の機外側における設置スペースを従来技術に比べて著しく小さくできるため、省スペースでの組立が可能である。
(3)本発明に係るバッフルスリーブ17、37では、フランジ部21、38は軸方向において2分割され、筒状部22、39の外周面とフランジ部21、38の分割面とにまたがって形成された周溝26、33に弾性変形可能な材料からなるリング状部材27、32が配設され、分割されたフランジ部21−1、21−2、38−1、38−2の締結によりリング状部材27、32が周溝26、33により圧縮された状態で装着されるため、フランジ部21、38をシールカバー2に固定すると、径方向のクランプ力が作用し、一体型のバッフルスリーブと同等にフランジ部21、38と筒状部22、39との連結形状を保持することができる。このため、振動等の外乱にも十分に耐える機能を備えたバッフルスリーブを得ることができる。
(4)本発明の実施形態1に係るバッフルスリーブ17の周溝26は、断面形状が略正方形または略菱形であって、略正方形または略菱形の2組の対角のうち、一方の対角がフランジ部21−1、21−2の内周面と筒状部22の外周面24との接合部の近傍に位置し、他方の対角がフランジ部21−1、21−2の分割面Cの近傍に位置するように設けられ、リング状部材27は、断面形状が円形、楕円形または多角形であり、分割されたフランジ部21−1、21−2が締結された場合、周溝26により圧縮される大きさであるため、フランジ部21をシールカバー2に固定すると、径方向のクランプ力が作用し、一体型のバッフルスリーブと同等にフランジ部21と筒状部22との連結形状を保持することができることはもちろん、周溝26の加工及びリング状部材27の形成を容易に行うことができる。
(5)本発明の実施形態2に係るバッフルスリーブ37の周溝33は、断面形状が略凧形であって、略凧形の2組の対角のうち、短い対角線を有する1組の対角がフランジ部38−1、38−2の内周面と筒状部39の外周面31との接合部の近傍に位置し、長い対角線を有する1組の対角がフランジ部38−1、38−2の分割面Cの近傍に位置し、かつ、長さの長い2本の辺が外径側に位置するように設けられ、リング状部材32は、周溝33の略凧形断面の外径側の一部を除く略五角形の断面形状であり、分割されたフランジ部38−1、38−2が締結された場合、周溝33により圧縮される大きさであるため、フランジ部38をシールカバー2に固定すると、径方向のクランプ力が作用し、一体型のバッフルスリーブと同等にフランジ部38と筒状部39との連結形状を保持することができることはもちろん、リング状部材32が圧縮される際に、逃げ部36が筒状部39の外周面31に作用するリング状部材32の圧縮反力、すなわち、クランプ力の生成を有効ならしめことができる。さらに、周溝33の略凧形断面の外径側の一部である逃げ部36の大きさ、すなわち、リング状部材32の周溝33に対する充填率を変更することでクランプ力を調節することができる。
(6)リング状部材27、32は、周方向の1箇所が切断された略C字状の形状をなしていることにより、リング状部材27、32が外径方向から圧縮された場合、リング状部材27、32は容易に縮径されるので、フランジ部21、38の筒状部22、39に対するクランプ力を確実なものとすることができる。
(7)本発明に係るバッフルスリーブ17、37では、フランジ部21、38の筒状部22、39に対するクランプ力が、周溝26、33により圧縮されるリング状部材27、32の材質、断面形状及び圧縮率、並びに、周溝26、33の形状により変更自在であるため、クランプ力を最適なものに設定することができる。
2 シールカバー
3 回転軸
4 軸封部
6 カラー
7 ベローズ
8 リテーナ
9 シールリング
10 メイティングリング
11 リテーナ
12 シールリング
13 芯出しケース
14 凹部
15 ガスケット
16 シール面
17 バッフルスリーブ
18 クラッチ構造
19 ダンパー
20 環状溝
21 フランジ部
22 筒状部
23 内周面
24 筒状部の基端の外周面
25 フランジ部嵌合用の凹部
26 周溝
27 リング状部材
28 ボルト孔
29 ボルト
30 内周面
31 筒状部の基端の外周面
32 リング状部材
33 周溝
35 クエンチング流体供給孔
37 バッフルスリーブ
38 フランジ部
39 筒状部
Claims (7)
- ハウジングと回転軸との間に形成した軸封部に装着されて、ハウジングと回転軸との間をシールするメカニカルシールであって、シールリングと、該シールリングに対向摺接するメイティングリングとを具備し、前記シールリングおよび前記メイティングリングの一方がハウジングに装着されたシールカバーの機内側にベローズを介して支持され、他方が回転軸と共に回転するメカニカルシールにおいて、
前記シールカバーの機外側において固定されて前記シールリングと前記メイティングリングとの摺動面にクエンチング流体を誘導する断面略L字状のバッフルスリーブを備え、
前記バッフルスリーブはフランジ部と筒状部とが前記フランジ部の内周面と前記筒状部の外周面とにおいて分割され、さらに、前記フランジ部は軸方向において2分割された構成であり、
前記筒状部の外周面と前記フランジ部の軸方向における分割面とにまたがって形成された周溝に弾性変形可能な材料からなるリング状部材が配設され、
前記分割されたフランジ部の締結により前記リング状部材が前記周溝内に圧縮された状態で装着されることを特徴とするメカニカルシール。 - 前記周溝は、断面形状が略正方形または略菱形であって、前記略正方形または略菱形の2組の対角のうち、一方の対角が前記フランジ部の内周面と前記筒状部の外周面との接合部の近傍に位置し、他方の対角が前記フランジ部の分割面の近傍に位置するように設けられ、前記リング状部材は、断面形状が円形、楕円形または多角形であり、前記分割されたフランジ部が締結された場合、前記周溝により圧縮される大きさであることを特徴とする請求項1記載のメカニカルシール。
- 前記周溝は、断面形状が略凧形であって、前記略凧形の2組の対角のうち、短い対角線を有する1組の対角が前記フランジ部の内周面と前記筒状部の外周面との接合部の近傍に位置し、長い対角線を有する1組の対角が前記フランジ部の分割面の近傍に位置し、かつ、長さの長い2本の辺が外径側に位置するように設けられ、前記リング状部材は、前記周溝の前記略凧形断面の外径側の一部を除く略五角形の断面形状であり、前記分割されたフランジ部が締結された場合、前記周溝により圧縮される大きさであることを特徴とする請求項1記載のメカニカルシール。
- 前記リング状部材は、周方向の1箇所が切断された略C字状の形状をなしていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のメカニカルシール。
- 前記リング状部材は、金属、ゴムまたはプラスチックから形成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のメカニカルシール。
- 前記リング状部材は、中実または中空の断面を有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のメカニカルシール。
- 前記フランジ部の前記筒状部に対するクランプ力が、前記周溝により圧縮される前記リング状部材の材質、断面形状及び圧縮率、並びに、前記周溝の形状により変更自在であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のメカニカルシール。
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