JP5924197B2 - 遮光体検知装置及び操作表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、遮光体検知装置及び操作表示装置に関する。
近年、人による操作を検知するための多様な装置が使用されているが、その中でも画面を表示する機能を兼ね備えた操作表示装置である、タッチパネルが様々な機器に使用されている。そのようなタッチパネルの一例として光学式タッチパネルがあり、業務用ゲーム機やキオスク端末などの多様な機器に光学式タッチパネルが使用されている。
ここで、光学式タッチパネルは、発光素子が発光した光線が受光素子に受光されたか否かを示す受光結果によって遮光体の位置を検出する。例えば、特許文献1では、一組の相対する発光素子と受光素子とによって形成される光路が、マトリクス状に形成されるように複数の発光素子および受光素子を配設して、マトリクス状の光路によって遮光体の位置を検出する技術が開示されている。また、特許文献2では、斜め方向に向けて発光素子および受光素子を配設して、斜め軸で交差するマトリクス状の光路によって遮光体の位置を検出する技術が開示されている。
特開2012−53840号公報 開平11−353102号公報
しかし、光学式タッチパネルが遮光体の位置をより詳細に特定するためには、例えば、受光素子および発光素子の配設密度を高めるなどの、ハードウェアの向上が求められる場合があるという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、遮光体の位置をより簡易且つ詳細に特定することが可能な、新規かつ改良された遮光体検知装置及び操作表示装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、拡散性を有する光線を発光する発光素子と、前記発光素子が発光した光線を受光する複数の受光素子と、前記発光素子が光線を発光した際に、当該光線が拡散する範囲に配設された複数の受光素子の受光結果を検知する検知部と、前記検知部が検知した前記受光結果によって前記発光素子と前記複数の受光素子とを結ぶ各線上の遮光体の有無を判定する判定部と、を備える遮光体検知装置が提供される。
前記遮光体検知装置は、前記判定部による判定結果によって遮光体が存在する範囲を算出する算出部をさらに備えてもよい。
前記判定部は、前記複数の受光素子のうち受光した受光素子と前記発光素子とを結んだ受光線上には遮光体が存在しないと判定し、前記算出部は、複数の前記受光線を組み合わせて前記遮光体が存在する範囲を算出してもよい。
前記判定部は、前記複数の受光素子のうち受光に失敗した受光素子と前記発光素子とを結んだ遮光線上に遮光体が存在すると判定し、前記算出部は、複数の前記遮光線をさらに組み合わせて前記遮光体が存在する範囲を算出してもよい。
前記遮光体検知装置は、前記発光素子を複数備え、前記発光素子は第1の発光を行い、前記検知部は、前記複数の受光素子のひとつである第1の受光素子の第1の受光結果を検知し、前記判定部は、前記第1の受光結果によって前記発光素子と前記第1の受光素子とを結ぶ線上の遮光体の有無を判定し、前記算出部は、前記第1の受光結果に対する前記判定部の判定結果によって遮光体が存在する範囲の候補を算出し、前記複数の発光素子のうち、当該発光素子が光線を発光した際に、当該光線が拡散する範囲と前記候補とが重なる発光素子が第2の発光を行い、前記検知部は、前記第2の発光による光線が拡散する範囲に配設された複数の受光素子の第2の受光結果を検知し、前記判定部は、前記第2の受光結果によって前記各線上の遮光体の有無を判定し、前記算出部は、前記第1の受光結果および前記第2の受光結果に対する前記判定部の判定結果によって遮光体が存在する範囲を算出してもよい。
前記算出部は、前記第2の受光結果に対する前記判定部の判定結果に基づいて前記候補から遮光体が存在する範囲を選出してもよい。
前記第1の受光結果において、第1の受光素子が受光に失敗した際に発光していた発光素子と前記第2の発光を行う発光素子とは隣接してもよい。
前記算出部は、受光線によって囲まれる領域であり、且つ当該領域内に他の受光線が存在しない領域の中で、所定の閾値よりも面積の大きい領域を、遮光体が存在する範囲として算出してもよい。
前記算出部は、受光線によって囲まれる領域であり、且つ当該領域内に遮光線が存在し他の受光線が存在しない領域の中で、所定の閾値よりも面積の大きい領域を、遮光体が存在する範囲として算出してもよい。
前記遮光体検知装置は、枠状に形成された素子配設部をさらに備え、前記発光素子は、前記素子配設部に配設され、前記受光素子は、前記素子配設部に配設されてもよい。
前記素子配設部は、複数の辺を有する多角形の枠状に形成され、ひとつの辺には発光素子または受光素子のどちらか一種のみが配設されてもよい。
前記素子配設部は、長方形の枠状に形成され、相対する辺の一方には発光素子が、他方には受光素子が配設され、前記受光素子は、相対する辺に配設された発光素子が発光した光線を受光してもよい。
前記光線は赤外線であってもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、拡散性を有する光線を発光する発光素子と、前記発光素子が発光した光線を受光する複数の受光素子と、前記発光素子が光線を発光した際に、当該光線が拡散する範囲に配設された複数の受光素子の受光結果を検知する検知部と、前記検知部が検知した前記受光結果によって前記発光素子と前記複数の受光素子とを結ぶ各線上の遮光体の有無を判定する判定部と、を備える遮光体検知装置と、前記遮光体検知装置と積層され、画像を表示する表示装置と、
を備える操作表示装置が提供される。
以上説明したように本発明によれば、遮光体の位置をより簡易且つ詳細に特定することが可能である。
本発明の実施形態に係る遮光体検知装置が含まれた自動取引装置の構成を示した説明図である。 本発明の実施形態に係る遮光体検知装置の外観構成を示した説明図である。 本発明の実施形態に係る遮光体検知装置の構成を断面図で示した説明図である。 本発明の実施形態に係る遮光体検知装置の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施形態に係る遮光体検知装置の基本動作を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る遮光体検知装置上に存在する遮光体の一例を示した説明図である。 比較例に係る遮光体検知装置における、横方向に配設された発光素子および受光素子による時系列の動作を説明するための説明図である。 比較例に係る遮光体検知装置における、横方向に配設された発光素子および受光素子による時系列の動作を説明するための説明図である。 比較例に係る遮光体検知装置における、横方向に配設された発光素子および受光素子による時系列の動作を説明するための説明図である。 比較例に係る遮光体検知装置における、縦方向に配設された発光素子および受光素子による時系列の動作を説明するための説明図である。 比較例に係る遮光体検知装置における、縦方向に配設された発光素子および受光素子による時系列の動作を説明するための説明図である。 比較例に係る遮光体検知装置における、縦方向に配設された発光素子および受光素子による時系列の動作を説明するための説明図である。 比較例に係る遮光体検知装置が算出した、遮光体の存在範囲の一例を示した説明図である。 第1の実施形態に係る遮光体検知装置の動作を示す説明図である。 第1の実施形態に係る遮光体検知装置における、横方向に配設された発光素子および受光素子による時系列の動作を説明するための説明図である。 第1の実施形態に係る遮光体検知装置における、横方向に配設された発光素子および受光素子による時系列の動作を説明するための説明図である。 第1の実施形態に係る遮光体検知装置における、横方向に配設された発光素子および受光素子による時系列の動作を説明するための説明図である。 第1の実施形態に係る遮光体検知装置における、縦方向に配設された発光素子および受光素子による時系列の動作を説明するための説明図である。 第1の実施形態に係る遮光体検知装置における、縦方向に配設された発光素子および受光素子による時系列の動作を説明するための説明図である。 第1の実施形態に係る遮光体検知装置における、縦方向に配設された発光素子および受光素子による時系列の動作を説明するための説明図である。 第1の実施形態に係る遮光体検知装置が、横方向に配設された受光素子についての判定部による判定結果を用いて算出した、遮光体の存在範囲の一例を示した説明図である。 第1の実施形態に係る遮光体検知装置の、横方向に配設された一部の受光素子に係る受光線の一例を拡大して示した説明図である。 第1の実施形態に係る遮光体検知装置の、横方向に配設された一部の受光素子に係る遮光線および受光線の一例を拡大して示した説明図である。 第1の実施形態に係る遮光体検知装置が、縦方向に配設された受光素子についての判定部による判定結果を用いて算出した、遮光体の存在範囲の一例を示した説明図である。 第1の実施形態に係る遮光体検知装置が算出した、遮光体の存在範囲の一例を示した説明図である。 第2の実施形態に係る遮光体検知装置の動作を示す説明図である。 第2の実施形態に係る遮光体検知装置による、遮光体の存在範囲の候補から遮光体の存在範囲を特定する動作を説明するための説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.遮光体検知装置の概要>
[1−1.遮光体検知装置および自動取引装置の基本構成]
本発明は、一例として<3.第1の実施形態>〜<4.第2の実施形態>において詳細に説明するように、多様な形態で実施され得る。また、各実施形態による遮光体検知装置(100)は、
A.拡散性を有する光線を発光する発光素子(104)と、
B.前記発光素子が発光した光線を受光する複数の受光素子(108)と、
C.前記発光素子が光線を発光した際に、当該光線が拡散する範囲に配設された複数の受光素子の受光結果を検知する検知部(122)と、
D.前記検知部が検知した前記受光結果によって前記発光素子と前記複数の受光素子とを結ぶ各線上の遮光体の有無を判定する判定部(124)と、
を備える。
以下では、まず、このような各実施形態において共通する遮光体検知装置、および遮光体検知装置を含む自動取引装置の基本構成について、図1〜3を参照して説明する。なお、以下では遮光体検知装置が自動取引装置に含まれる例を説明するが、本発明に係る遮光体検知装置は、業務用ゲーム機やキオスク端末などの多様な機器に含まれてもよい。
図1は、本発明の実施形態に係る遮光体検知装置が含まれた自動取引装置の構成を示した説明図である。図1に示したように、自動取引装置10は、通帳挿入排出口22と、カード挿入排出口26と、硬貨投入口30と、紙幣投入口34と、遮光体検知装置100と、を含む。
自動取引装置10は、金融機関の顧客による操作に基づいて金銭の取引を実行する顧客操作型端末である。この自動取引装置10は、金融機関の営業店、コンビニエンスストア、駅構内、ホテル、病院、アミューズメントパーク、飲食店、オフィスビルディングなどの多様な施設に設置される。
通帳挿入排出口22は、顧客の通帳の挿入および排出を行う。また、カード挿入排出口26は、顧客のカードの挿入および排出を行う。また、硬貨投入口30は、顧客による硬貨の入金口、および顧客への硬貨の出金口としての機能を有する。また、紙幣投入口34は、顧客による紙幣の入金口、および顧客への紙幣の出金口としての機能を有する。
遮光体検知装置100は、顧客による操作を検出する顧客操作部としての機能を有する。遮光体検知装置100は、光線を発光および受光する素子を備え、顧客の指や指示棒などの遮光体による光線の遮光を検知することで、顧客の操作を検出する。そして、自動取引装置10は、遮光体検知装置100が検出した顧客操作に基づいて取引を行う。以下、図2を参照し、遮光体検知装置100の外観構成を説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る遮光体検知装置100の外観構成を示した説明図である。図2に示したように、遮光体検知装置100は、発光素子104と、受光素子108と、を含む。なお、遮光体検知装置100が遮光体を検知する範囲は、後述の素子配設部112(図3参照)によって定義される境界線に囲まれた範囲である。
発光素子104は、拡散性を有する光線を発光する素子である。発光素子104は、赤外線や紫外線などの光線を発光し得るが、以下では赤外線を発光する例を説明する。受光素子108は、発光素子104が発光した赤外線を受光する素子である。図2に示したように、遮光体検知装置100は、横方向に配設された発光素子104−X1〜104X14、および縦方向に配設された発光素子104−Y1〜104Y10を、含んでもよい。また、遮光体検知装置100は、横方向に配設された受光素子108−X1〜108X14、および縦方向に配設された受光素子108−Y1〜108Y10を、含んでもよい。
なお、発光素子104が発光する赤外線は拡散性を有するので、赤外線が拡散する範囲に配設された複数の受光素子108が受光し得る。例えば、図2に示したように、発光素子104−Y3が発光した赤外線は、発光素子104−Y3と相対する受光素子108−Y3、並びに受光素子108−Y1、108−Y2、108−Y4および108−Y5が受光し得る。以下、図3を参照し、遮光体検知装置100の内部構成、および遮光体検知装置100が積層される表示装置について説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る遮光体検知装置100の構成を断面図で示した説明図である。図3に示したように、遮光体検知装置100は、素子配設部112と、透明パネル116と、制御部120と、を含み、表示装置132に積層される。
表示装置132は、顧客の取引を誘導するための画面を表示する。例えば、表示装置132は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置により実現される。
なお、遮光体検知装置100と表示装置132とを、操作表示装置として捉えることも可能である。また、図3では、ひとつの遮光体検知装置100が表示装置132に積層される例を示したが、複数の遮光体検知装置100が表示装置132に重層的に積層されてもよい。
素子配設部112は、発光素子104と受光素子108とが配設される、中空状のフレームである。素子配設部112は、複数の辺を有する多角形状に形成され、ひとつの辺には発光素子104または受光素子108のどちらか一種のみが配設されてもよい。他にも、素子配設部112は、円形状に形成され、発光素子104と受光素子108とが任意の順に配設されてもよい。なお、以下では、図2に示したように、素子配設部112が長方形状に形成され、相対する辺の一方には発光素子104が、他方には受光素子108が配設され、受光素子108は相対する辺に配設された発光素子104が発光した赤外線を受光する例を説明する。なお、素子配設部112を、遮光体検知装置100が遮光体を検知する範囲を定義する境界線として捉えてもよい。
透明パネル116は、透明な板状部材であり、例えばガラスやプラスチックなどにより構成される。自動取引装置10を操作する顧客は、表示装置132が表示する画面を、透明パネル116を通して見ることができる。なお、この透明パネル116により、素子配設部112の変形は防がれる。
制御部120は、発光素子104の発光および受光素子108の受光などを制御して顧客による操作を検出し、検出した顧客操作を自動取引装置10の有する取引制御部へ通知する。そして、自動取引装置10は、制御部120から通知された顧客操作に基づいて取引を行う。他にも、制御部120は図4に示したように複数の機能を有する。
図4は、本発明の実施形態に係る遮光体検知装置100の構成を示す機能ブロック図である。図4に示したように、制御部120は、検知部122と、判定部124と、算出部126と、を含む。
検知部122は、発光素子104が赤外線を発光した際に、当該赤外線が拡散する範囲に配設された複数の受光素子108の受光結果を検知する。例えば、図2に示したように、検知部122は、発光素子104−Y3が発光した際には、受光素子108−Y1〜108−Y5が受光したか否かを検知する。そして、検知部122は、検知した受光結果を判定部124に通知する。
判定部124は、検知部122が検知した受光結果によって、発光素子104と発光素子104が発光した赤外線が拡散する範囲に配設された複数の受光素子108とを結ぶ各線上の遮光体の有無を判定する。詳しくは、判定部124は、当該複数の受光素子108のうち、受光に失敗した受光素子108と発光素子104とを結んだ線(以下、遮光線と呼称する)上に遮光体が存在すると判定する。一方で、判定部124は、受光した受光素子108と発光素子104とを結んだ線(以下、受光線と呼称する)上に遮光体が存在しないと判定する。そして、判定部124は、発光素子104と発光素子104が発光した赤外線が拡散する範囲に配設された複数の受光素子108とを結ぶ各線上の遮光体の有無を示す判定結果を、算出部126に通知する。
算出部126は、判定部124による判定結果によって、遮光体が存在する範囲を算出する。そして、算出部126は、算出した遮光体の存在範囲を、制御部120に通知し、制御部120は、通知された遮光体の存在範囲を、顧客による操作として自動取引装置10の取引制御部へ通知する。
[1−2.遮光体検知装置の基本動作]
以上、遮光体検知装置100、および遮光体検知装置100を含む自動取引装置10の基本構成について説明した。以下では、図5を参照し、遮光体検知装置100の基本動作について説明する。
図5は、本発明の実施形態に係る遮光体検知装置100の基本動作を示す説明図である。図5に示したように、まず、ステップS14で、発光素子104が発光する。続いて、ステップS18で、検知部122は、発光素子104が発光した赤外線が拡散する範囲に配設された複数の受光素子108による、当該赤外線の受光結果を検知する。そして、ステップS22で、判定部124は、検知部122が検知した受光結果によって、発光素子104と受光素子108とを結ぶ各線上の、遮光体の有無を判定する。
本発明の実施形態は、上述した遮光体検知装置100による遮光体の検知処理に関する。そこで、以下、本発明の比較例に係る遮光体検知装置における遮光体の検知処理を説明した後に、本発明の各実施形態について詳細に説明する。なお、遮光体検知装置100の動作および効果を明瞭且つ簡潔に説明するために、図6に示す例に沿って遮光体の検知処理を説明する。
図6は、本発明の実施形態に係る遮光体検知装置100上に存在する遮光体の一例を示した説明図である。図6に示した例では、遮光体4aと遮光体4bとが、遮光体検知装置100上に存在する。なお、以下では、遮光体4aと遮光体4bとを特に区別する必要がない場合は、遮光体4aと遮光体4bとを単に遮光体4と呼称する。
<2.比較例に係る遮光体検知装置>
(動作)
比較例に係る遮光体検知装置は、発光素子104が発光した際のひとつの受光素子108の受光結果に応じて遮光体4の存在範囲を算出する。以下、図7〜13を参照して、比較例に係る遮光体検知装置の動作を説明する。
図7〜9は、比較例に係る遮光体検知装置における、横方向に配設された発光素子104および受光素子108による時系列の動作を説明するための説明図である。
まず、図7に示したように、比較例に係る遮光体検知装置は、発光素子104−X1が発光すると、発光素子104−X1に相対する受光素子108−X1が受光したことを受光結果として検知する。なお、図7に示した発光素子104−X1と受光素子108−X1とを結ぶ実線は、受光線を示す。以降の図でも同様である。
次に、図8に示したように、比較例に係る遮光体検知装置は、発光素子104−X2が発光すると、発光素子104−X2に相対する受光素子108−X1が受光したことを受光結果として検知する。
そして、図9に示したように、比較例に係る遮光体検知装置は、発光素子104−X3が発光すると、発光素子104−X2に相対する受光素子108−X3が受光に失敗したことを受光結果として検知する。なぜならば、発光素子104−X3と受光素子108−X3とを結ぶ線上に遮光体4が存在するためである。なお、図9に示した発光素子104−X3と受光素子108−X3とを結ぶ斜線は、遮光線を示す。以降の図でも同様である。
以上説明した動作を、比較例に係る遮光体検知装置は、横方向に配設された発光素子104−X1〜104−X14すべてについて行う。続いて、縦方向に配設された発光素子104についての、比較例に係る遮光体検知装置の動作について説明する。
図10〜12は、比較例に係る遮光体検知装置における、縦方向に配設された発光素子104および受光素子108による時系列の動作を説明するための説明図である。
まず、図10に示したように、比較例に係る遮光体検知装置は、発光素子104−Y1が発光すると、発光素子104−Y1に相対する受光素子108−Y1が受光したことを、受光結果として検知する。
次に、図11に示したように、比較例に係る遮光体検知装置は、発光素子104−Y2が発光すると、発光素子104−Y2に相対する受光素子108−Y2が受光に失敗したことを受光結果として検知する。なぜならば、発光素子104−Y2と受光素子108−Y2とを結ぶ線上に遮光体4が存在するためである。
そして、図12に示したように、比較例に係る遮光体検知装置は、発光素子104−Y6が発光すると、発光素子104−Y6に相対する受光素子108−Y6が受光に失敗したことを受光結果として検知する。なぜならば、発光素子104−Y6と受光素子108−Y6とを結ぶ線上に遮光体4が存在するためである。
以上説明した動作を、比較例に係る遮光体検知装置は、縦方向に配設された発光素子104−Y1〜104−Y10すべてについて行う。そして、比較例に係る遮光体検知装置は、すべての受光結果に基づいて遮光体4の存在範囲を算出する。ここで、図13を参照して、比較例に係る遮光体検知装置が遮光体4の存在範囲を算出する処理について説明する。
図13は、比較例に係る遮光体検知装置が算出した、遮光体4の存在範囲の一例を示した説明図である。比較例に係る遮光体検知装置は、まず、横方向に配設された受光素子108の受光結果に基づく遮光エリアと、縦方向に配設された受光素子108の受光結果に基づく遮光エリアと、の2種類の遮光エリアを算出する。ここで、比較例に係る遮光体検知装置が遮光体4を検知する範囲を示す境界線は、素子配設部112により定義される。そして、遮光エリアとは、隣り合う遮光線と受光線とによって囲まれる領域と、隣り合う遮光線と遮光線によって囲まれる領域と、隣り合う遮光線と境界線とによって囲まれる領域と、を示す。一方で、隣り合う受光線と受光線とによって囲まれる領域と、隣り合う受光線と境界線とによって囲まれる領域を、受光エリアと呼称する。そして、比較例に係る遮光体検知装置は、2種類の遮光エリアが重なる領域を、遮光体4の存在範囲として算出する。
図13に示したように、比較例に係る遮光体検知装置は、2種類の遮光エリアが重なる領域p1〜p4を、遮光体4の存在範囲として算出する。また、比較例に係る遮光体検知装置は、遮光エリアと受光エリアとが重なる領域(例えば領域p5)を、遮光体4が存在しない範囲として算出する。また、比較例に係る遮光体検知装置は、2種類の受光エリアが重なる領域(例えば領域p6)を、遮光体4が存在しない範囲として算出する。
(課題の整理)
以上説明したように、比較例に係る遮光体検知装置は、遮光体4が存在する範囲として、実際に遮光体4が存在する領域p1およびp4だけでなく、遮光体4が存在しない領域p2およびp3までも、遮光体4の存在範囲として算出してしまう。即ち、比較例に係る遮光体検知装置は、遮光体4が複数である場合、遮光体4の存在範囲の候補を算出できるものの、その候補から遮光体4の存在範囲を特定できないという問題があった。
このような問題に対し、例えば遮光体4が検知された時差を記憶しておくことで、遮光体4の存在範囲を特定する方法が考えられる。一例として、先の時刻に受光素子108−X2、108−X3、108Y−2、108−Y3が受光に失敗し、次の時刻に受光素子108−X10、108−X11、108−Y7、108−Y8が受光に失敗した場合について説明する。この場合、比較例に係る遮光体検知装置は、先の時刻に遮光体4は領域p1に存在すると算出する。そして、遮光体4が2つである場合、遮光体4の存在範囲は、領域p1およびp4か、領域p2およびp3か、の2通りであるので、比較例に係る遮光体検知装置は、後の時刻において、領域p4に遮光体4が存在する、と算出する。このように、比較例に係る遮光体検知装置は、領域p1およびp4を遮光体4の存在範囲として算出することができる。
しかしながら、比較例に係る遮光体検知装置は、時差を用いて遮光体4の存在範囲を特定できたとしても、遮光体4aと4bとが横方向または縦方向の同一線上に重なるよう移動すると、その後は遮光体4の存在範囲を特定できない、という問題がある。例えば、遮光体4aおよび4bが横方向の同一線上に重なるよう移動した後、元の位置(領域p1およびp4)に戻った場合、比較例に係る遮光体検知装置は、遮光体4aと4bとが元の位置に戻ったのか、異なる位置(領域p2およびp3)に移動したのか、を判別できない。
また、比較例に係る遮光体検知装置は、同時に遮光体4aと4bとが現れた場合に、時差を用いることができないので、遮光体4の存在範囲を特定することができない、という問題がある。また、比較例に係る遮光体検知装置は、時差を用いて遮光体4の存在範囲を特定するために、過去数点〜数十の座標情報を記憶して処理するので、処理が複雑化して誤作動を引き起こす、という問題がある。
そこで、上記事情を一着眼点にして本発明の実施形態に係る遮光体検知装置100を創作するに至った。以下、本発明の各実施形態について順次詳細に説明する。
<3.第1の実施形態>
まず、図14〜図25を参照し、本発明の第1の実施形態を説明する。本実施形態によれば、赤外線が拡散する範囲に配設された複数の受光素子108の受光結果を用いることで、遮光体4の位置をより簡易且つ詳細に特定することが可能である。本実施形態の構成は、[1−1.遮光体検知装置および自動取引装置の基本構成]において説明した通りであるので、ここでの詳細な説明を省略する。
(動作)
図14は、第1の実施形態に係る遮光体検知装置100の動作を示す説明図である。図14に示したように、まず、ステップS104〜S112における動作を、発光素子104−X1から発光素子104−X14まで順に繰り返し、続いて、発光素子104−Y1から発光素子104−Y10まで順に繰り返す。
そこで、一例として、図15〜20を参照して、発光素子104−X1〜104−X3、および発光素子104−Y1〜104−Y3についての、ステップS104〜S112における動作を説明する。
図15〜17は、第1の実施形態に係る遮光体検知装置100における、横方向に配設された発光素子104および受光素子108による時系列の動作を説明するための説明図である。
図15に示したように、まず、ステップS104で、発光素子104−X1が発光する。そして、ステップS108で、検知部122は、発光素子104−X1に相対する辺に形成され、且つ、発光素子104−X1が発光した赤外線が拡散する範囲にある受光素子108の受光結果を検知する。即ち、検知部122は、受光素子108−X1および108−X2が受光したこと、および受光素子108−X3が受光に失敗したことを検知する。そして、ステップS112で、判定部124は、検知部122が検知した受光結果によって、発光素子104と受光素子108とを結ぶ各線上の、遮光体4の有無を判定する。即ち、判定部124は、発光素子104と、受光素子108−X1および108−X2とを結ぶ受光線上には遮光体4が存在せず、発光素子104と受光素子108−X3とを結ぶ遮光線上に遮光体4が存在する、と判定する。
図16に示したように、ステップS104で発光素子104−X2が発光すると、ステップS108で検知部122は、受光素子108−X1〜108−X4の受光結果を検知する。そして、ステップS112で、判定部124は、発光素子104X−2と、受光素子108−X1および108−X2とを結ぶ受光線上には遮光体4が存在しない、と判定する。また、判定部124は、発光素子104X−2と受光素子108−X3および108−X4とを結ぶ遮光線上に遮光体4が存在する、と判定する。
図17に示したように、ステップS104で発光素子104−X3が発光すると、ステップS108で検知部122は、受光素子108−X1〜108−X5の受光結果を検知する。そして、ステップS112で、判定部124は、発光素子104−X3と受光素子108−X1、108−X2および108−X5とを結ぶ受光線上には遮光体4が存在しない、と判定する。また、判定部124は、発光素子104−X3と受光素子108−X3および108−X4とを結ぶ遮光線上に遮光体4が存在する、と判定する。
図18〜20は、第1の実施形態に係る遮光体検知装置100における、縦方向に配設された発光素子104および受光素子108による時系列の動作を説明するための説明図である。
図18に示したように、ステップS104で発光素子104−Y1が発光すると、ステップS108で検知部122は、受光素子108−Y1〜108−Y3の受光結果を検知する。そして、ステップS112で、判定部124は、発光素子104−Y1と受光素子108−Y1〜108−Y3とを結ぶ受光線上には遮光体4が存在しない、と判定する。
図19に示したように、ステップS104で発光素子104−Y2が発光すると、ステップS108で検知部122は、受光素子108−Y1〜108−Y4の受光結果を検知する。そして、ステップS112で、判定部124は、発光素子104−Y2と受光素子108−Y1〜108−Y4とを結ぶ遮光線上に遮光体4が存在する、と判定する。
図20に示したように、ステップS104で、発光素子104−Y3が発光すると、ステップS108で、検知部122は、受光素子108−Y1〜108−Y5の受光結果を検知する。そして、ステップS112で、判定部124は、発光素子104−Y3と受光素子108−Y5とを結ぶ受光線上には遮光体4が存在しない、と判定する。また、判定部124は、発光素子104−Y3と受光素子108−Y1〜108−Y4とを結ぶ遮光線上に遮光体4が存在する、と判定する。
このように、遮光体検知装置100は、ステップS104〜S112における動作を、発光素子104−X1〜104−X14まで、続いて発光素子104−Y1〜104−Y10まで順に繰り返す。
次に、ステップS116で、算出部126は、繰り返し行われた上述のステップS104〜S112における判定部124による判定結果によって、遮光体4の存在範囲を算出する。具体的には、算出部126は、上述のステップS104〜S112で判定部124により得た複数の受光線のみ、または複数の遮光線および受光線を組み合わせて、遮光体4の存在範囲を算出する。以下では、ステップS116の動作について、詳細に説明する。
[ステップS116の動作の概要]
まず、算出部126は、横方向に配設された受光素子108の受光結果に基づいて、遮光体4の第1の存在範囲を算出する。続いて、算出部126は、縦方向に配設された受光素子108の受光結果に基づいて、遮光体4の第2の存在範囲を算出する。そして、算出部126は、遮光体4の第1の存在範囲と遮光体4の第2の存在範囲とが重なる領域を、遮光体4の存在範囲として算出する。
[遮光体4の第1の存在範囲を算出]
図21は、第1の実施形態に係る遮光体検知装置100が、横方向に配設された受光素子108についての判定部124による判定結果を用いて算出した、遮光体4の存在範囲の一例を示した説明図である。図21に示したように、算出部126は、領域q1およびq2を、遮光体4の存在範囲として算出する。なお、算出部126が遮光体4の存在範囲を算出する方法は多様に考えられる。例えば、算出部126は、判定部124により得た複数の受光線のみを組み合わせて、遮光体4の存在範囲を算出する。具体的には、算出部126が、受光線によって囲まれる領域であり、且つ当該領域内に他の受光線が存在しない領域の中で、所定の閾値よりも面積の大きい領域を、遮光体4の存在範囲として算出してもよい。ここで、受光線によって囲まれる領域は、受光線と境界線とによって囲まれる領域を含む。なお、遮光体検知装置100が遮光体4を検知する範囲を示す境界線は、素子配設部112により定義される。以下では、上述の例を、図21から一部抜粋し、遮光線を省略した図22を参照して説明する。
図22は、第1の実施形態に係る遮光体検知装置100の、横方向に配設された一部の受光素子108に係る受光線の一例を拡大して示した説明図である。図22に示したように、受光線によって囲まれる領域であり、且つ当該領域内に他の受光線が存在しない領域には、領域r1〜r8がある。そして、算出部126は、領域r1〜r8の中で、所定の閾値よりも面積の大きい領域として、領域r5を遮光体4の存在範囲として算出する。なお、閾値は、発光素子104および受光素子108の位置、大きさ、配設密度、数、赤外線の拡散性、遮光体4の想定される大きさなどの要素に基づいて定まり得る。
他にも、遮光体4の存在範囲を算出する方法として、算出部126は、判定部124により得た複数の遮光線および受光線を組み合わせて、遮光体4の存在範囲を算出してもよい。具体的には、算出部126は、受光線によって囲まれる領域であり、且つ当該領域内に遮光線が存在し他の受光線が存在しない領域の中で、所定の閾値よりも面積の大きい領域を、遮光体4の存在範囲として算出してもよい。なお、受光線によって囲まれる領域は、受光線と境界線とによって囲まれる領域を含む。以下では、上述の例を、図21から一部抜粋した図23を参照して説明する。
図23は、第1の実施形態に係る遮光体検知装置100の、横方向に配設された一部の受光素子108に係る遮光線および受光線の一例を拡大して示した説明図である。図23に示したように、受光線によって囲まれる領域であり、且つ当該領域内に遮光線が存在し他の受光線が存在しない領域には、領域t1〜t12がある。そして、算出部126は、領域t1〜t12の中で、所定の閾値よりも面積の大きい領域として、領域t6を遮光体4の存在範囲として算出する。
以上、算出部126が、横方向に配設された受光素子108についての判定部124による判定結果を用いて遮光体4の存在範囲を算出する例を説明してきた。なお、算出部126が、複数の受光線のみ、または複数の遮光線および受光線を組み合わせて遮光体4の存在範囲を算出する例を上記説明したが、他にも、複数の遮光線のみを組み合わせて遮光体4の存在範囲を算出してもよい。
[遮光体4の第2の存在範囲を算出]
図24は、第1の実施形態に係る遮光体検知装置100が、縦方向に配設された受光素子108についての判定部124による判定結果を用いて算出した、遮光体4の存在範囲の一例を示した説明図である。図24に示したように、算出部126は、領域u1およびu2を、遮光体4の存在範囲として算出する。なお、算出部126が遮光体4の存在範囲を算出する方法は、上述の通りである。
[遮光体4の存在範囲を算出]
図25は、第1の実施形態に係る遮光体検知装置100が算出した、遮光体4の存在範囲の一例を示した説明図である。図25に示した通り、算出部126は、遮光体4の第1の存在範囲と遮光体4の第2の存在範囲とが重なる領域v1およびv2を、遮光体4の存在範囲として算出する。
(効果)
以上説明したように、本実施形態に係る遮光体検知装置100は、遮光体4が複数存在する場合であっても、遮光体4の存在範囲を特定することができる。よって、遮光体検知装置100は、同時に遮光体4aと4bとが現れた場合、および遮光体4aと4bとが横方向または縦方向の同一線上に重なった場合であっても、遮光体4aと4bの存在範囲を特定することができる。例えば、遮光体検知装置100は、遮光体4aと4bとが回転移動して横方向または縦方向の同一線上に複数回重なる場合であっても、遮光体4aおよび4bの存在範囲を特定することができるので、回転方向を特定することができる。
また、遮光体検知装置100は、比較例に係る遮光体検知装置が算出した領域p1およびp4と比較して、面積の小さい領域v1およびv4を、遮光体4aおよび4bの存在範囲として算出することができる。つまり、遮光体検知装置100は、発光素子104および受光素子108の配設密度を高めるなどのハードウェアの向上を行うことなく、比較例に係る遮光体検知装置と比較して高い解像度で遮光体4を検出することができる。
また、遮光体検知装置100は、時差を記憶することなく、受光結果にのみ基づいて遮光体4の存在範囲を特定することができる。従って、遮光体検知装置100は、時差を用いて遮光体4の存在範囲を特定する比較例に係る処理と比較して簡素な処理で、遮光体4の存在範囲を特定することができる。このため、遮光体検知装置100は、比較例に係る遮光体検知装置と比較して、時差を用いた複雑な処理による誤作動を引き起こすことがない。
なお、本実施形態では、算出部126は、複数の受光線のみを組み合わせて遮光体4の存在範囲を算出することができる。この場合、算出部126は、複数の遮光線および受光線を組み合わせて遮光体4の存在範囲を算出する例と比較して、少ない情報に基づいてより簡易に遮光体4の存在範囲を算出することができる。
一方で、本実施形態では、算出部126は、複数の遮光線および受光線を組み合わせて遮光体4の存在範囲を算出することができる。この場合、算出部126は、内部に遮光線が存在する領域のみを選択的に閾値判定するので、複数の受光線のみを組み合わせて遮光体4の存在範囲を算出する例と比較して、少ない領域の中から遮光体4の存在範囲を算出することができる。
<4.第2の実施形態>
第2の実施形態は、<2.比較例に係る遮光体検知装置>において説明した、遮光体4の存在範囲の候補の算出処理の後に、再度の発光および複数の受光素子108による受光結果に基づいて、その候補の中から遮光体4の存在範囲を選出する形態である。本実施形態の構成は、[1−1.遮光体検知装置および自動取引装置の基本構成]において説明した通りであるので、ここでの詳細な説明を省略する。以下では、図26〜27を参照して、本実施形態の動作を説明する。
(動作)
図26は、第2の実施形態に係る遮光体検知装置100の動作を示す説明図である。
まず、ステップS204で発光素子104が第1の発光を行うと、ステップS208で検知部122は、受光素子108に相対するひとつの受光素子108の第1の受光結果を検知する。そして、ステップS212で、判定部124は、発光した発光素子104と受光素子108に相対する受光素子108とを結ぶ受光線上の遮光体4の有無を判定する。
以上説明した動作を、遮光体検知装置100は、縦方向に配設された発光素子104−Y1〜104−Y10すべてについて行う。そして、ステップS216で、遮光体検知装置100は、すべての第1の受光結果に基づいて、遮光体4の存在範囲の候補を算出する。以上説明した動作は、<2.比較例に係る遮光体検知装置>において説明した、遮光体4の存在範囲の候補の算出処理と同様であるので、ここでの詳細な説明を省略する。
続いて、ステップS220で、複数の発光素子104のうち、当該発光素子104が赤外線を発光した際に、当該赤外線が拡散する範囲と、算出した遮光体4の存在範囲の候補とが重なる発光素子104が、第2の発光を行う。次に、ステップS224で、検知部122は、第2の発光による赤外線が拡散する範囲に配設された複数の受光素子108の第2の受光結果を検知する。そして、ステップS228で、判定部124は、第2の受光結果によって、第2の発光を行った発光素子104と第2の発光による赤外線が拡散する範囲に配設された複数の受光素子108とを結ぶ各線上の遮光体4の有無を判定する。最後に、ステップS232で、算出部126は、第1の受光結果および第2の受光結果に対する判定部124の判定結果によって、遮光体4の存在範囲を選出する。
より具体的には、ステップS232で、算出部126は、ステップS216で算出した遮光体4の存在範囲の候補から、遮光体4の存在範囲を選出する。以下では、図27を参照し、上述のステップS220〜S232における、遮光体4の存在範囲の候補から遮光体4の存在範囲を特定する動作について説明する。
図27は、第2の実施形態に係る遮光体検知装置100による、遮光体4の存在範囲の候補から遮光体4の存在範囲を特定する動作を説明するための説明図である。図27に示した通り、遮光体4の存在範囲の候補である領域p2と、発光した際の赤外線が拡散する範囲とが重なる発光素子104として、例えば発光素子104−Y1が第2の発光を行う。なお、第2の発光を行う発光素子104−Y1は、第1の発光および受光において、受光素子108−Y2が受光に失敗した際に発光していた発光素子104−Y2と隣接している。
次に、検知部122は、受光素子108−Y1〜108−Y3の受光結果を検知する。そして、判定部124は、発光素子104Y−1と、受光素子108−Y1〜108−Y3とを結ぶ受光線上には遮光体4が存在しない、と判定する。最後に、算出部126は、遮光体4の存在範囲の候補である領域p2には、遮光体4は存在しない、と判定する。そして、遮光体4が2つである場合、遮光体4の存在範囲は、領域p1およびp4か、領域p2およびp3か、の2通りであるので、算出部126は、領域p1およびp4を遮光体4の存在範囲として選出する。
(効果)
以上説明したように、本実施形態に係る遮光体検知装置100は、遮光体4が複数存在する場合であっても、遮光体4の存在範囲を特定することができる。より具体的には、遮光体検知装置100は、遮光体4の存在範囲の候補の算出した後に、再度の発光および複数の受光素子108による受光結果に基づいて、その候補の中から遮光体4の存在範囲を選出することができる。
ここで、検知部122が検知する受光結果の数は、第1の実施形態と比較して少ない。このため、算出部126は、第1の実施形態と比較して少ない情報に基づいて、より簡易に遮光体4の存在範囲を算出することができる。
その他にも、第1の実施形態で説明した効果と同様の効果を得ることが可能である。
<5.まとめ>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、算出部126が、遮光体4の第1の存在範囲と遮光体4の第2の存在範囲とを別箇に算出して、続いてそれらを組み合わせることで遮光体4の存在範囲を算出するとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、算出部126は、
横方向に配設された受光素子108の受光結果と、縦方向に配設された受光素子108の受光結果とに基づいて、一度に遮光体4の存在範囲を算出してもよい。
また、上記実施形態では、発光した発光素子104に相対する辺に配設された受光素子108が赤外線を受光するとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、発光した発光素子104の側面の辺に配設された受光素子108が赤外線を受光してもよい。この場合、検知部122は、上記実施形態における遮光線または受光線と境界線とによって囲まれる領域において、遮光体4の有無をさらに詳細に検知することができる。従って、遮光体検知装置100は、境界線の付近において、上記実施形態と比較して高い解像度で遮光体4を検出することができる。
また、上記第2の実施形態では、ひとつの発光素子104が第2の発光を行うとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、遮光体4の存在範囲の候補と、発光した際の赤外線が拡散する範囲とが重なる複数の発光素子104が、第2の発光を行ってもよい。また、上記第2の実施形態では、遮光体4の存在範囲の候補のひとつに対して、発光素子104が第2の発光を行うとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、遮光体4の存在範囲の候補それぞれに対して、発光した際の赤外線が拡散する範囲が重なる発光素子104が、第2の発光を行ってもよい。この場合、算出部126は、遮光体4の存在範囲をより詳細に特定することができる。
4 遮光体
10 自動取引装置
22 通帳挿入排出口
26 カード挿入排出口
30 硬貨投入口
34 紙幣投入口
100 遮光体検知装置
104 発光素子
108 受光素子
112 素子配設部
116 透明パネル
120 制御部
122 検知部
124 判定部
126 算出部
132 表示装置

Claims (11)

  1. 拡散性を有する光線を発光する発光素子と、
    前記発光素子が発光した光線を受光する複数の受光素子と、
    前記発光素子が光線を発光した際に、当該光線が拡散する範囲に配設された複数の受光素子の受光結果を検知する検知部と、
    前記検知部が検知した前記受光結果によって前記発光素子と前記複数の受光素子とを結ぶ各線上の遮光体の有無を判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果によって遮光体が存在する範囲を算出する算出部と、
    を備え、
    前記判定部は、前記複数の受光素子のうち受光した受光素子と前記発光素子とを結んだ受光線上には遮光体が存在しないと判定し、
    前記算出部は、複数の前記受光線を組み合わせて、前記受光線によって囲まれる領域であり、且つ当該領域内に他の受光線が存在しない領域の中で、所定の閾値よりも面積の大きい領域を、前記遮光体が存在する範囲として算出する、遮光体検知装置。
  2. 拡散性を有する光線を発光する発光素子と、
    前記発光素子が発光した光線を受光する複数の受光素子と、
    前記発光素子が光線を発光した際に、当該光線が拡散する範囲に配設された複数の受光素子の受光結果を検知する検知部と、
    前記検知部が検知した前記受光結果によって前記発光素子と前記複数の受光素子とを結ぶ各線上の遮光体の有無を判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果によって遮光体が存在する範囲を算出する算出部と、
    を備え、
    前記判定部は、前記複数の受光素子のうち受光に失敗した受光素子と前記発光素子とを結んだ遮光線上に遮光体が存在すると判定し、
    前記算出部は、複数の前記遮光線を組み合わせて、前記複数の受光素子のうち受光した受光素子と前記発光素子とを結んだ受光線によって囲まれる領域であり、且つ当該領域内に前記遮光線が存在し他の受光線が存在しない領域の中で、所定の閾値よりも面積の大きい領域を、前記遮光体が存在する範囲として算出する、遮光体検知装置。
  3. 前記遮光体検知装置は、前記発光素子を複数備え、
    前記発光素子は第1の発光を行い、
    前記検知部は、前記複数の受光素子のひとつである第1の受光素子の第1の受光結果を検知し、
    前記判定部は、前記第1の受光結果によって前記発光素子と前記第1の受光素子とを結ぶ線上の遮光体の有無を判定し、
    前記算出部は、前記第1の受光結果に対する前記判定部の判定結果によって遮光体が存在する範囲の候補を算出し、
    前記複数の発光素子のうち、当該発光素子が光線を発光した際に、当該光線が拡散する範囲と前記候補とが重なる発光素子が第2の発光を行い、
    前記検知部は、前記第2の発光による光線が拡散する範囲に配設された複数の受光素子の第2の受光結果を検知し、
    前記判定部は、前記第2の受光結果によって前記各線上の遮光体の有無を判定し、
    前記算出部は、前記第1の受光結果および前記第2の受光結果に対する前記判定部の判定結果によって遮光体が存在する範囲を算出する、請求項1または2に記載の遮光体検知装置。
  4. 前記算出部は、前記第2の受光結果に対する前記判定部の判定結果に基づいて前記候補から遮光体が存在する範囲を選出する、請求項に記載の遮光体検知装置。
  5. 前記第1の受光結果において、第1の受光素子が受光に失敗した際に発光していた発光素子と前記第2の発光を行う発光素子とは隣接する、請求項またはに記載の遮光体検知装置。
  6. 前記遮光体検知装置は、枠状に形成された素子配設部をさらに備え、
    前記発光素子は、前記素子配設部に配設され、
    前記受光素子は、前記素子配設部に配設される、請求項1〜のいずれか一項に記載の遮光体検知装置。
  7. 前記素子配設部は、複数の辺を有する多角形の枠状に形成され、ひとつの辺には発光素子または受光素子のどちらか一種のみが配設される、請求項に記載の遮光体検知装置。
  8. 前記素子配設部は、長方形の枠状に形成され、相対する辺の一方には発光素子が、他方には受光素子が配設され、
    前記受光素子は、相対する辺に配設された発光素子が発光した光線を受光する、請求項に記載の遮光体検知装置。
  9. 前記光線は赤外線である、請求項1〜のいずれか一項に記載の遮光体検知装置。
  10. 拡散性を有する光線を発光する発光素子と、
    前記発光素子が発光した光線を受光する複数の受光素子と、
    前記発光素子が光線を発光した際に、当該光線が拡散する範囲に配設された複数の受光素子の受光結果を検知する検知部と、
    前記検知部が検知した前記受光結果によって前記発光素子と前記複数の受光素子とを結ぶ各線上の遮光体の有無を判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果によって遮光体が存在する範囲を算出する算出部と、
    を備え、
    前記判定部は、前記複数の受光素子のうち受光した受光素子と前記発光素子とを結んだ受光線上には遮光体が存在しないと判定し、
    前記算出部は、複数の前記受光線を組み合わせて、前記受光線によって囲まれる領域であり、且つ当該領域内に他の受光線が存在しない領域の中で、所定の閾値よりも面積の大きい領域を、前記遮光体が存在する範囲として算出する、遮光体検知装置と、
    前記遮光体検知装置と積層され、画像を表示する表示装置と、
    を備える操作表示装置。
  11. 拡散性を有する光線を発光する発光素子と、
    前記発光素子が発光した光線を受光する複数の受光素子と、
    前記発光素子が光線を発光した際に、当該光線が拡散する範囲に配設された複数の受光素子の受光結果を検知する検知部と、
    前記検知部が検知した前記受光結果によって前記発光素子と前記複数の受光素子とを結ぶ各線上の遮光体の有無を判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果によって遮光体が存在する範囲を算出する算出部と、
    を備え、
    前記判定部は、前記複数の受光素子のうち受光に失敗した受光素子と前記発光素子とを結んだ遮光線上に遮光体が存在すると判定し、
    前記算出部は、複数の前記遮光線を組み合わせて、前記複数の受光素子のうち受光した受光素子と前記発光素子とを結んだ受光線によって囲まれる領域であり、且つ当該領域内に前記遮光線が存在し他の受光線が存在しない領域の中で、所定の閾値よりも面積の大きい領域を、前記遮光体が存在する範囲として算出する、遮光体検知装置と、
    前記遮光体検知装置と積層され、画像を表示する表示装置と、
    を備える操作表示装置。
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