JP5922820B1 - 海底送電線の敷設方法、送電網、及び送電経路作成装置 - Google Patents

海底送電線の敷設方法、送電網、及び送電経路作成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高い信頼性を維持しながら、送電網の一部が断線しても安定的に送電可能な送電網を構築可能な、海底送電線の敷設方法を提供する。【解決手段】海底送電線を敷設する敷設方法であって、海域310により隔てられ、4.5km2以上の沿岸地域である陸上部210を囲むように送電線が敷設された開環状の既設送電経路110を閉塞するとともに既設送電経路110と比べて熱損失または抵抗値が小さくなる海域送電経路に、海底送電線を敷設し、敷設した海底送電線を既設送電経路110に接続して、閉環状の送電経路を構築する。【選択図】図1

Description

本発明は、既設送電経路に接続される海底送電線の敷設方法、当該敷設方法により実現される送電網、及び送電経路作成装置に関する。
発電設備で発電した電力を需要家の受電設備に供給するため、発電所で発電した電力を配電網に供給する送電網システムが構築されている。例えば特許文献1に記載されているように、日本国土全体に送電線が張り巡らされている。また、東日本の電力会社が50Hzの送電系統を構築し、西日本の電力会社が60Hzの送電系統を構築し、50Hzの送電系統と60Hzの送電系統との境界では周波数変換所が稼働して系統連系を行っている。
特開2014−158363号公報
上記のように日本国土全体に送電線が張り巡らされているが、大都市圏で大地震や津波等の災害が発生した場合、送電網の一部が断線するなどの虞がある。つまり、一部の送電線が送電できなくなると送電網全体が機能しなくなる虞がある。例えば、湾岸部の大都市圏を囲むような、開環状の送電網の一部が断線すると、断線した一方の送電網の地域で電力需給が逼迫する虞がある。
本発明の目的は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、高い信頼性を維持しながら、送電網の一部が断線しても安定的に送電可能な送電網を構築可能な、海底送電線の敷設方法、当該方法により構築される送電網、及び送電経路作成装置を提供することを目的とする。
本発明の態様に係る海底送電線の敷設方法は、海域により隔てられた開環状の既設送電経路を閉塞するとともに前記既設送電経路と比べて熱損失または抵抗値が小さくなる海域送電経路に、海底送電線を敷設し、前記敷設した海底送電線を前記既設送電経路に接続して、閉環状の送電経路を構築することを特徴とする。
本態様によれば、送電線網が開環状であるがゆえ閉塞していない水域に、海底送電線を敷設して、送電線網を閉塞化することで、例えば災害時にも対応できる安定的な電力供給体制を整えることができる。具体的には、災害などで湾岸部に集まる一部の発電所や送電線が断線等で送電不能になった場合でも、海底送電線を経由した送電を可能とすることで、開環状の送電経路では安定的に電力を供給できなかった地域に電力供給をする事ができる。また、海底送電線は架空送電線などに比べて経時劣化が早いため、何ら制限なく線路長が長くなるような海底送電線を敷設することは信頼性を損なう虞があるが、本発明によれば、既設送電経路と比べて熱損失が小さくなる海域送電経路に海底送電線を敷設することで、高い信頼性を維持しながら、送電網の一部が断線しても安定的に送電可能な送電網を構築することができる。
本発明に係る海底送電線の敷設方法の好ましい態様によれば、前記海域送電経路に、前記既設送電経路の断線時に対応する電力供給用の海底送電線を敷設し、前記敷設した海底送電線を前記既設送電経路に接続して、前記既設送電経路が断線した場合に送電不能となる地域に前記海底送電線を経由した送電を行う閉環状の送電経路を構築することを特徴とする。
本概要によれば、災害などで沿岸部に集まる一部の発電所や送電線が断線で送電不能になっても、海底送電線を経由した送電を可能とすることで、既設送電経路では断線時に安定的に電力供給できなかった地域に電力を供給することができる。
本発明に係る海底送電線の敷設方法の好ましい態様によれば、前記既設送電経路を閉塞するとともに前記既設送電経路と比べて熱損失または抵抗値が小さくなり、さらに下記式により定まる海域送電経路に、海底送電線を敷設することを特徴とする。
X<1/(a+1)
aは、前記既設送電経路に沿って新たな送電線を敷設する場合の単位長さ当たりに要する敷設費用を分母とし、前記海域送電線経路を敷設する場合の単位長さ当たりに要する敷設費用を分子とした比率である。Xは、前記閉環状の送電経路全体に対して前記海域送電経路が占める長さの比率である。
本態様によれば、既設送電経路に並行して新たな送電経路を敷設する費用と、海底送電線を敷設する費用とを経路長を基準として比較して、コストを抑えることが可能な海域送電経路に、海底送電線を敷設することができる。つまり、コストをできるだけ抑制しつつ、高い信頼性を維持しながら、送電網の一部が断線しても安定的に送電可能な送電網を構築することができる。
本発明に係る海底送電線の敷設方法の好ましい態様によれば、前記既設送電経路を閉塞するとともに前記既設送電経路と比べて熱損失または抵抗値が小さくなり、さらに下記式により定まる海域送電経路に、海底送電線を敷設することを特徴とする。
X<1/(a+1)
aは、前記既設送電経路に沿って新たな送電線を敷設する場合の単位電気抵抗当たりに要する敷設費用を分母とし、前記海域送電線経路を敷設する場合の前記単位電気抵抗当たりに要する敷設費用を分子とした比率である。
Xは、前記閉環状の送電経路全体に対して前記海域送電経路が占める電気抵抗値の比率である。
本態様によれば、既設送電経路に並行して新たな送電経路を敷設する費用と、海底送電線を敷設する費用とを電気抵抗値を基準として比較して、コストを抑えることが可能な海域送電経路に、海底送電線を敷設することができる。つまり、コストをできるだけ抑制しつつ、高い信頼性を維持しながら、送電網の一部が断線しても安定的に送電可能な送電網を構築することができる。
本発明は、上記態様に限らず、上記態様による海底送電線の敷設方法により構築される送電網、及び送電経路作成装置としても捉えることができる。
本発明によれば、高い信頼性を維持しながら、送電網の一部が断線しても安定的に送電可能な送電網を構築可能な、海底送電線の敷設方法、当該方法により構築される送電網、及び送電経路作成装置を提供することができる。
開環状の既設送電経路の具体例を示した図である。 本発明が適用された第1実施形態に係る海底送電線の敷設方法である。 送電経路作成装置を実現するためのハードウェア構成を示す図である。 開環状の既設送電経路の他の具体例を示した図である。 開環状の既設送電経路の更に他の具体例を示した図である。 本発明が適用された第2実施形態に係る海底送電線の敷設方法である。
本発明を実施するための形態(以下、本実施形態という。)について具体例を示して説明する。本実施形態は、既設送電経路に接続される海底送電線の敷設方法、及び当該敷設方法により実現される送電網に関するものである。
(1)第1実施形態
図1は、開環状の既設送電経路110を示す図である。既設送電経路110は、その経路終端に当たる送電線が敷設されている終端領域111、112の間が、海域310によって隔てられた開環状の送電経路である。具体的に、既設送電経路110は、例えば4.5km以上の沿岸地域である陸上部210を囲むように、架空送電線と地中送電線とが陸上に敷設された経路である。上述した既設送電経路110を日本国土の事例に当てはめれば、三浦半島(終端領域111)から関東平野内陸部(陸上部210)を介して房総半島(終端領域112)までを結ぶ送電経路が該当する。また、他の例として、伊勢志摩地域(終端領域111)から濃尾平野内陸部(陸上部210)を介して渥美半島(終端領域112)までを結ぶ送電経路が該当する。
第1実施形態に係る海底送電線の敷設方法では、上記のような既設送電経路110の終端領域111、112の間、図1の点線で結ばれる海域310に、海底送電線を敷設する。具体的には、図2に示すようなフローチャートに従って海域送電経路を設定し、設定した海域送電経路に沿って海底送電線を敷設する。
まず、ステップS201において、開環状の既設送電経路110の経路全体の熱損失(送電損失)を算出する。ここで、熱損失は、経路全体の抵抗値に、経路全体に流れる電流の二乗値を乗算することで算出される。
ステップS202において、既設送電経路110の熱損失と比べて熱損失が小さくなるような海域送電経路を設定する。つまり、既設送電経路110の終端領域111、112の間において、既設送電経路110の熱損失と比べて熱損失が小さくなる条件、つまり、経路長および経路抵抗値の条件を満たす海域送電経路を設定する。
ステップS203において、ステップS202により設定された海域送電経路にそって、海底送電線を敷設する。具体的に、海底送電線とは、水圧への耐圧力と耐水性を有するケーブルである。
ステップS204において、敷設した海底送電線を、既設送電経路110の終端領域111、112に敷設された送電線に接続して閉環状の送電経路を構築し、図2に示す敷設処理を終了する。
また、上記図2に示す敷設処理のうち、ステップS201及びステップS202に係る処理は、図3に示すようなハードウェア構成からなるコンピュータ(送電経路作成装置1)を用いて行ってもよい。送電経路作成装置1は、操作入力部11と演算処理部12とメインメモリ13と記憶装置14とディスプレイ15とを備える。このような構成からなる送電経路作成装置1は、上述したステップS201及びステップS202に係る処理の実行用プログラムを記憶装置14にインストールすることで、演算処理部12に、算出部121と設定部122とが実現される。
また、記憶装置14には、ステップS201及びステップS202に係る処理を実行するため、次の情報を記憶する。具体的には、既設送電経路に関する情報として、経路長、送電電流、電気抵抗率および位置情報を記憶する。また、海底送電経路に関する情報として、送電電流及び電気抵抗率を記憶する。
算出部121は、記憶装置に記憶された情報を読み出してステップS201に係る処理を行う。すなわち、算出部121は、記憶装置14が記憶する開環状の既設送電経路に関する情報(経路長、送電電流、電気抵抗率)に基づいて、開環状の既設送電経路の経路全体の熱損失または抵抗値を算出する。ここで、算出部121は、記憶装置14に記憶された位置情報に基づいて、既存の送電網から開環状の既設送電経路を検索して、検索により該当した1以上の既設送電経路について、熱損失または抵抗値を算出してもよい。
設定部122は、ステップS202に係る処理を行う。すなわち、設定部122は、算出部121による算出結果と、海底送電線に関する情報(経路長、送電電流、電気抵抗率)とに基づいて、開環状の既設送電経路を閉塞するとともに既設送電経路と比べて熱損失または抵抗値が小さくなる海域送電経路を設定する。
このようにして送電経路作成装置1が海底送電経路を作成することで、ステップS202に係る条件を満たす海底送電経路を容易に設定する、つまり見つけ出すことができる。そして、経路長、位置情報などの海底送電経路に関する情報をディスプレイ15に表示することで、当該情報を送電経路管理者に対して容易に通知することができる。
上記図2に示す敷設処理を行うことにより、海域310により隔てられた開環状の既設送電経路110を、閉環状の送電経路に閉塞することができる。このようにして送電線網が開環状であるがゆえ閉塞していない海域310に、海底送電線を敷設して送電線網を閉塞化することで、例えば災害時にも対応できる安定的な電力供給体制を整えることができる。具体的には、陸上部210が沿岸部に存在する大都市圏とした場合、災害などで沿岸部に集まる一部の発電所や送電線が断線等で送電不能になっても、海域310に敷設された海底送電線を経由した送電を可能とすることで、既設送電経路110では災害時などに安定的に電力供給できなかった地域に電力を供給することができる。また、海底送電線は、架空送電線や地中送電線などに比べて経時劣化が早いため、何ら制限無く線路長が長くなるような海底送電線を敷設することは信頼性を損なう虞があるが、ステップS202及びS203で述べたように、既設送電経路110と比べて熱損失が小さくなる海域送電経路を設定して海底送電線を敷設することで、高い信頼性を維持しながら、送電網の一部が断線しても安定的に送電可能な送電網を構築することができる。
また、ステップS202では、既設送電経路と比べて抵抗値が小さくなるような海域送電経路を設定してもよい。つまり、熱損失に代えて、線路全体の抵抗値を比較対象として用いてもよい。特に、熱損失は経路に流れる電流量が反映された値となるため、熱損失を評価指標として海域送電経路を設定することが、高い送電効率を実現する観点から好ましい。
なお、本実施形態は、上述した陸上部210を囲む開環状の既設送電経路110に限らず、他の開環状の既設送電経路についても適用してもよい。例えば変形例として、図4に示すような、湾岸部の陸地に沿った海域220があり、当該海域220で隔てられた開環状の既設送電経路120に適用してもよい。この場合には、既設送電経路120の終端領域121、122の間の海上領域320を結ぶように海域送電経路を設定して、当該海域送電経路に沿って海底送電線を敷設すればよい。上述した既設送電経路120を日本国土の事例に当てはめれば、東京湾沿岸部(海域220)を囲み房総半島(終端領域121)と三浦半島(終端領域122)との間が隔てられた送電経路が該当する。他の例として、渥美湾ないし伊勢湾の沿岸部(海域220)を囲み伊勢志摩地域(終端領域121)と渥美半島(終端領域122)の間が隔てられた送電経路が該当する。
さらに他の変形例として、図5に示すような、陸地と、陸地から隔てた10km以上の島231、232に臨まれる海域230を囲む開環状の既設送電経路130に適用してもよい。つまり、開環状の既設送電経路130の終端領域131、132がそれぞれ島231、232に存在している場合、当該終端領域131、132を隔てる海上領域330に海域送電経路を設定して海底送電線を敷設してもよい。上述した既設送電経路130を日本国土の事例に当てはめれば、例えば瀬戸内海(海域230)を囲み、四国(終端領域131)と九州(終端領域132)と間が豊後水道(海上領域330)で隔てられた送電経路が該当する。さらに、上記図4及び図5の例以外にも、例えば、下北半島から津軽海峡(北海道本州間連系設備)を介して渡島半島南東部に亘る開環状の送電経路に適用して、下北半島から渡島半島南東部に海域送電経路を設定して海底送電線を敷設することもできる。
(2)第2実施形態
第2実施形態に係る海底送電線の敷設方法では、図6に示すようなフローチャートに従って、例えば図1に示した既設送電経路110の終端領域111、112の間に海域送電経路を設定して、設定した海域送電経路に沿って海底送電線を敷設する。
まず、ステップS601において、開環状の既設送電経路110における経路全体の熱損失(送電損失)を算出する。ここで、熱損失は、経路全体の抵抗値に、経路全体に流れる電流の二乗値を乗算することで算出される。
ステップS602において、既設送電経路110の熱損失と比べて熱損失が小さくなり、かつ下記式により定まる海域送電経路を設定する。
X<1/(a+1)
上記式は、次の過程により導出することができる。まず、aおよびXは次のとおりである。aは、工事費の比率を示す。具体的に、aは、既設送電経路110に沿って新たな送電線を敷設する場合の単位長さ当たりに要する敷設費用を分母とし、海底送電線経路を敷設する場合の単位長さ当たりに要する敷設費用を分子とした比率である。また、Xは、海域送電経路の閉環状の送電経路全体に占める長さの比率である。
上記のようにaおよびXを規定した場合、既設送電経路110に沿った送電線を新設する総工事費を(1−X)とすると、海底送電線を敷設する総工事費は、aXとなる。このため、既設送電経路に沿って送電線を新設するのに比べて、海底送電線を敷設する方が総工事費が低い条件は、次の(1)式で表すことができる。
aX<(1−X) ・・・(1)式
上記式をXについて解くと、下記(2)式を導き出すことができる。
X<1/(a+1) ・・・(2)式
工事費の具体例として、例えばaの値を4とすると、X<1/5となる。つまり、閉環状の送電経路の経路長に対して20%以下となるように、海底送電経路の経路長を設定すればよい。このようにして既設送電経路に並行して新たな送電経路を敷設する費用と、海底送電線を敷設する費用とを経路長を基準として比較して、コストを抑えることが可能な海域送電経路を設定することができる。
なお、敷設工事費は上記のような長さを基準とする場合に限らず、例えば、送電線の単位長さ当たりの抵抗値(電気抵抗率)が一様であれば電気抵抗を基準して本ステップS602を行ってもよい。具体的に、単位電気抵抗当たりの送電線を敷設するコストなど、電気抵抗を基準としてコストを比較する場合には、aは、既設送電経路110に沿って新たな送電線を敷設する場合の単位電気抵抗当たりに要する敷設費用を分母とし、海底送電線経路を敷設する場合の単位電気抵抗当たりに要する敷設費用を分子とした比率とする。さらに、Xは、閉環状の送電経路全体に対して海域送電経路が占める電気抵抗値の比率とする。そして、aの具体的な数値を上記(2)式に当てはめ、Xの条件を満たす海底送電経路を設定する。このようにして海底送電経路を設定することにより、既設送電経路に並行して新たな送電経路を敷設する費用と、海底送電線を敷設する費用とを電気抵抗値を基準にして比較して、コストを抑えることが可能な海域送電経路を設定することができる。
ステップS603において、ステップS602により設定された海域送電経路にそって、海底送電線を敷設する。ここで、海底送電線とは、水圧への耐圧力と耐水性を有するケーブルである。
ステップS604において、敷設した海底送電線を、既設送電経路の終端領域111、112に敷設された送電線に接続して、図6に示す敷設処理を終了する。
上記図6に示す敷設処理を行うことにより、コストをできるだけ抑制しつつ、高い信頼性を維持しながら、送電網の一部が断線しても安定的に送電可能な送電網を構築することができる。
また、上記図6に示す敷設処理のうち、ステップS601及びステップS602に係る処理は、上述した送電経路作成装置1によって行うようにしてもよい。この場合、送電経路作成装置1の記憶装置14は、既設送電経路に関する情報として、経路長、送電電流、電気抵抗率、単位長さ当たりの敷設費用および位置情報を予め記憶装置に記憶する。また、記憶装置14は、海底送電経路に関する情報として、送電電流、電気抵抗率及び単位長さ当たりの敷設費用を予め記憶する。そして、設定部122が、算出部121による算出結果と、海底送電線に関する情報とに基づいて、開環状の既設送電経路を閉塞するとともに既設送電経路と比べて熱損失または抵抗値が小さくなり、(2)式より定まる海域送電経路を設定する。このようにして送電経路作成装置1により海底送電経路を作成することで、ステップS602に係る条件を満たす海底送電経路を容易に設定する、つまり見つけ出すことができる。そして、経路長、位置情報などの海底送電経路に関する情報をディスプレイ15に表示することで、当該情報を送電経路管理者に対して容易に通知することができる。
なお、第2実施形態に係る敷設方法は、上記図1に示した既設送電経路110に限定されず、図4および図5に示した既設送電経路120、130においても適用可能である。
また、第2実施形態に係る敷設方法は、敷設費用を決めるパラメータaの値が4の場合、4.5km以上の領域を囲む既設送電経路に適用することが特に好ましい。これは、既設送電経路により囲まれる面積が4.5km以上の場合には、既設送電経路の両終端領域を隔てる距離が長く、架空送電線で結ぶことが困難である。具体的には、架空送電線の最大径間長は1.5km程度であることに起因する。すなわち、開環状の既設送電経路の両終端領域を結ぶ海域送電経路の径間長が1.5kmの場合、閉環状送電経路の経路長は7.5kmとなる。閉環状送電経路が略円上とすると、閉環状送電経路により囲まれる面積は、π(7.5/2/π)(7.5/2/π)=4.5kmとなる。
上記の計算結果から明らかなとおり、4.5km以上の領域を囲む既設送電経路では、架空送電線を新たに敷設して閉環状の送電経路を構築することが困難なため、第2実施形態に係る敷設方法を適用することで、従来の送電網構築手法では実現し得なかった送電網、つまり、低コストで安定的に送電可能な送電網を構築することができる。
110、120、130 既設送電経路
111、112、121、122、131、132 終端領域
220、230、310 海域

Claims (6)

  1. 海底送電線を敷設する敷設方法において、
    海域により隔てられた開環状の既設送電経路を閉塞するとともに前記既設送電経路と比べて熱損失または抵抗値が小さくなる海域送電経路に、海底送電線を敷設し、
    前記敷設した海底送電線を前記既設送電経路に接続して、閉環状の送電経路を構築することを特徴とする海底送電線の敷設方法。
  2. 前記海域送電経路に、前記既設送電経路の断線時に対応する電力供給用の海底送電線を敷設し、
    前記敷設した海底送電線を前記既設送電経路に接続して、前記既設送電経路が断線した場合に送電不能となる地域に前記海底送電線を経由した送電を行う閉環状の送電経路を構築することを特徴とする請求項1に記載の海底送電線の敷設方法。
  3. 前記既設送電経路を閉塞するとともに前記既設送電経路と比べて熱損失または抵抗値が小さくなり、さらに下記式により定まる海域送電経路に、海底送電線を敷設することを特徴とする請求項1又は2記載の海底送電線の敷設方法。
    X<1/(a+1)
    aは、前記既設送電経路に沿って新たな送電線を敷設するときに単位長さ当たりに要する敷設費用を分母とし、前記海域送電線経路を敷設するときに単位長さ当たりに要する敷設費用を分子とした比率である。
    Xは、前記閉環状の送電経路全体に対して前記海域送電経路が占める長さの比率である。
  4. 前記既設送電経路を閉塞するとともに前記既設送電経路と比べて熱損失または抵抗値が小さくなり、さらに下記式により定まる海域送電経路に、海底送電線を敷設することを特徴とする請求項1又は2記載の海底送電線の敷設方法。
    X<1/(a+1)
    aは、前記既設送電経路に沿って新たな送電線を敷設するときに単位電気抵抗当たりに要する敷設費用を分母とし、前記海域送電線経路を敷設するときに前記単位電気抵抗当たりに要する敷設費用を分子とした比率である。
    Xは、前記閉環状の送電経路全体に対して前記海域送電経路が占める電気抵抗値の比率である。
  5. 海域により隔てられた開環状に送電線が敷設された開環状送電経路と、
    前記開環状送電経路に接続された海底送電線からなり、前記開環状送電経路を閉塞するとともに前記開環状送電経路と比べて熱損失または抵抗値が小さい海域送電経路と、を備えることを特徴とする送電網。
  6. 海域により隔てられた開環状の既設送電経路に関する情報に基づいて、前記開環状の既設送電経路の経路全体の熱損失または抵抗値を算出する算出部と、
    前記算出部による算出結果と、海底送電線に関する情報とに基づいて、前記開環状の既設送電経路を閉塞するとともに前記既設送電経路と比べて熱損失または抵抗値が小さくなる海域送電経路を設定する設定部と、を備える送電経路作成装置。
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