JP5921339B2 - 繊維複合材料およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂の種々の物性改良のために有用なセルロース繊維を含有する繊維複合材料、および該繊維複合材料とマトリックス樹脂とを含む樹脂複合材料に関する。
従来、樹脂の物性改良、例えば、弾性率や曲げ強度等の機械的強度の向上、熱膨張率の低減等のために、有機もしくは無機の粒状フィラー、または繊維状フィラーの配合が行われている。更に微粒子製造技術の発展に伴い、シリカもしくは金属微粒子、またはウィスカータイプのフィラーの配合も盛んに行われるようになった。近年ではこれらのフィラー類に変えて、高強度、高弾性、低熱膨張等の力学特性の改良に優れ、入手が容易であり、環境にも優しいセルロース繊維を樹脂中に分散させて利用することが盛んに検討されている。
セルロース繊維を樹脂中に分散させた樹脂成形体を得るために、セルロース繊維と樹脂とを混合させる従来技術として、例えば、セルロース繊維を水中で湿式粉砕し、その後水を樹脂溶解性の溶媒へ2段階で置換したセルロース膜を作成し、それに樹脂モノマー液を浸漬させた後硬化させる方法が開示されている(特許文献1)。また、セルロース繊維の分散性と樹脂の溶解性を備えた溶媒に、セルロース繊維の分散および樹脂の溶解を行い、混合した後、溶媒を除去して成形体を製造する方法(特許文献2)、親水性樹脂で表面処理されたミクロフィブリル化セルロースを含有する樹脂複合材料(特許文献3)等も開示されている。
特開2006−241450号公報 特開2008−024795号公報 特開2008−184492号公報
セルロース繊維は、例えば、水等の溶媒中で一度分散させておいても、乾燥時または樹脂との混合時にお互いの繊維が凝集してしまうという特性がある。その結果、樹脂は所望の性能を発現できなくなる場合がある。したがって、セルロース繊維と樹脂とを混合する際は、セルロース繊維を樹脂中に均一に分散させる必要がある。
しかしながら、特許文献1、2の方法等の従来技術によると、セルロース繊維自体に凝集を防ぐ処理が行われていないため、樹脂と混合した際に、セルロース繊維を均一に分散できない場合があった。また、特許文献3で提案されている親水性樹脂は熱可塑性がないため、加工性やマトリックス樹脂と繊維との界面の強度の低下等が懸念される。
従って、本発明の目的は、セルロース繊維が均一に分散された繊維複合材料、および該繊維複合材料とマトリックス樹脂とを含む樹脂複合材料を提供することである。
本発明者らは、上記課題に対し鋭意検討を進めた結果、セルロース自身が保有する水酸基またはメチロール基に親水性または水溶性の熱可塑性樹脂を親和させることにより、セルロース繊維間の水素結合を阻害し、凝集を防ぐことができ、その結果、セルロース繊維を樹脂中に均一に分散させることができることを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明は、
項1.水溶性または親水性の熱可塑性樹脂と、該熱可塑性樹脂中に分散されたセルロース繊維とを含有する繊維複合材料;
項2.熱可塑性樹脂の融点または軟化点が40〜120℃である項1に記載の繊維複合材料;
項3.熱可塑性樹脂が、会合型ポリウレタン、架橋型ポリウレタンおよび共重合ナイロンから選ばれた少なくとも1種である項1または2に記載の繊維複合材料;
項4.セルロース繊維が含水率30質量%以上の含水物である項1〜3のいずれか1項に記載の繊維複合材料;
項5.セルロース繊維の含有量が繊維複合材料全体に対して0.5〜50質量%である項1〜4のいずれか1項に記載の繊維複合材料;
項6.熱可塑性樹脂にセルロース繊維を添加し、40〜130℃で混練してセルロース繊維を熱可塑性樹脂中に分散させる繊維複合材料の製造方法;
項7.項1〜5のいずれか1項に記載の繊維複合材料とマトリックス樹脂とを含む樹脂複合材料;および
項8.項7記載の樹脂複合材料を成形してなる樹脂成形体
に関する。
本発明によれば、マトリックス樹脂と混合した際に、凝集することの無い、または凝集を起こしている部分が非常に少ない繊維複合材料を提供できる。したがって、繊維複合材料とマトリックス樹脂とを混合した際に、セルロース繊維を樹脂中に均一に分散することができ、セルロース繊維を配合することにより期待される樹脂の物性改良、例えば、弾性率や曲げ強度等の機械的強度の向上、熱膨張率の低減等の効果が期待通りに発揮される。
本発明の繊維複合材料は、水溶性または親水性の熱可塑性樹脂と、該熱可塑性樹脂中に分散されたセルロース繊維とを含有する。
本発明に用いられる水溶性または親水性の熱可塑性樹脂としては、水溶性または親水性であり、かつ熱可塑性の樹脂であれば特に限定されず、例えば、会合型ポリウレタン、架橋型ポリウレタン、共重合ナイロン、ポリエチレンオキサイド、エチレン酢酸ビニル共重合物の加水分解物、無水マレイン酸変成ポリオレフィン等が挙げられる。これらの水溶性または親水性の熱可塑性樹脂は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記の水溶性または親水性の熱可塑性樹脂がセルロース繊維の凝集を阻害する理由は詳らかではないが、セルロース繊維を分散している水分により水溶性または親水性の熱可塑性樹脂が溶解もしくは膨潤されることでセルロースとの親和力がより高まるとともに、水溶性もしくは親水性の熱可塑性樹脂自身の凝集力が強いため、セルロース繊維間に一度配合し挿入されてしまうと、セルロース繊維同士の凝集を阻害する効果があるのではないかと考えられる。
前記水溶性または親水性の熱可塑性樹脂としては、セルロース繊維の分散性の観点から、融点または軟化点が40〜120℃である樹脂が好ましく用いられる。
水溶性の熱可塑性樹脂としては、例えば、会合型ポリウレタン、ポリエチレンオキサイド等が挙げられる。
会合型ポリウレタンは、ポリアルキレンオキシド化合物と炭素数6〜24の2種の一価の疎水性アルコール(A、B)とジイソシアネート化合物とを反応させて得られる水溶性ポリアルキレンオキシド変性物である。
前記ポリアルキレンオキシド化合物の数平均分子量としては、4,000〜30,000が好ましく、6,000〜20,000がより好ましい。ポリアルキレンオキシド化合物の数平均分子量が4,000未満の場合、得られるポリアルキレンオキシド変成物の溶融粘度が低下し加工性が低下するおそれがある。ポリアルキレンオキシド化合物の数平均分子量が30,000を超える場合、得られるポリアルキレンオキシド変成物の溶融粘度が高くなり加工性が低下するおそれがある。
一価の疎水性アルコール(A)としては炭素数6〜10の直鎖アルキル基、分岐アルキル基等のアルキル基を有し、水への溶解度が0.4質量%以下の範囲にあるアルコールが挙げられる。例えば、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール等が挙げられ、オクチルアルコール、デシルアルコールが好適に用いられる。
一価の疎水性アルコール(B)としては炭素数11〜24の直鎖アルキル基、分岐アルキル基等のアルキル基を有し、水への溶解度が20質量ppm以下であるアルコールが挙げられる。例えば、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、オクタデシルアルコール、ノナデシルアルコール、アラキルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベヘニルアルコール等が挙げられ、セチルアルコール、ベヘニルアルコールが好適に用いられる。2種類の一価のアルコールの合計の使用量はポリアルキレンオキシド化合物1モルに対して、好ましくは1.2〜2.5モルであり、より好ましくは1.5〜2.2モルである。2種類の一価の疎水性アルコールの合計の使用量が1.2モル未満の場合、得られるポリアルキレンオキシド変成物の溶融粘度が低くなり加工性が低下するおそれがある。2種類の一価の疎水性アルコールの合計の使用量が2.5モルを超える場合、得られるポリアルキレンオキシド変成物の溶融粘度が高くなり加工性が低下するおそれがある。
ジイソシアネート化合物は、メチルジフェニル基、ヘキサメチレン基、メチルジシクロヘキシレン基、3−メチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン基、ジメチルフェニレン基、またはトリレン基を有する。ジイソシアネート化合物としては、具体的には、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(HMDI)、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(IPDI)および2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)等が挙げられる。好ましくは、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(HMDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)である。
前記イソシアネート化合物の使用割合は、イソシアネート基([−NCO])のモル数と、ポリアルキレンオキシド化合物および2種の一価の疎水性アルコール化合物の末端OH基の合計モル数との比([−NCO]/[OH])が、好ましくは、0.80〜1.35であり、より好ましくは0.90〜1.20である。前記比が0.8未満の場合、未反応の一価の疎水性アルコールの残存量が多くなり、得られるポリアルキレンオキシド変成物の溶融粘度が低下し加工性が悪化するおそれがある。前記比が1.35を超える場合、得られるポリアルキレンオキシド変成物の溶融粘度が高くなり加工性が悪化するおそれがある。
前記会合型ポリウレタンとしては、具体的には、例えば、住友精化株式会社より製造販売されている「アクペック HUタイプC」等が挙げられる。
ポリエチレンオキサイドとしては、粘度平均分子量が10万〜150万のものが好ましく、加工性の観点から15万〜100万のものがよりこのましい。具体的には、例えば、住友精化株式会社より製造販売されている「PEO−1」、「PEO−3」等が挙げられる。
親水性の熱可塑性樹脂としては、例えば、架橋型ポリウレタン、共重合ナイロン、エチレン酢酸ビニル共重合物の加水分解物、無水マレイン酸変成ポリオレフィン等が挙げられる。
架橋型ポリウレタンとしては、イソシアネート化合物と活性水素化合物との反応により製造され、一般的に市販または製造されているものであれば特に限定されない。イソシアネート化合物としては、イソシアネート基を2個以上有する多官能イソシアネート化合物が好ましい。また、安全性の観点等から、脂肪族イソシアネート化合物が好適に用いられる。
活性水素化合物としては、水酸基を2個以上保有するポリアルキレンオキシドが挙げられる。これらは2種以上を混合して用いてもよい。
本発明においては、ポリアルキレンオキシドとして、比較的分子量の大きいポリアルキレンオキシドを用い、ポリオール化合物を添加して製造された架橋型ポリウレタンが好ましい。より具体的には、例えば、質量平均分子量500〜50万のポリアルキレンオキシドと1,4−ブタンジオールとジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートを反応させることにより得られる架橋型ポリウレタン等が挙げられる。前記の方法により得られる架橋型ポリウレタンは、アルコール水溶液に可溶であり、さらに吸水性を有している。
前記質量平均分子量500〜50万ポリアルキレンオキシドとしては、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体を挙げることができる。特に、質量平均分子量2,000〜10万のポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドおよびエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体が好適に使用される。
質量平均分子量が500未満であると、得られる架橋型ポリウレタンの溶融粘度が低すぎて加工性が低下するおそれがある。
本発明において、質量平均分子量500〜50万のポリアルキレンオキシドと1,4−ブタンジオールとジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートを反応させる際のジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートの使用割合は、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートイソシアネートの有するイソシアネート基のモル数と、ポリアルキレンオキシドの末端水酸基と1,4−ブタンジオールの有する水酸基のモル数の和との比(R値)(−NCO基/−OH基)が0.5〜3.0となる範囲、好ましくは、0.7〜2.0となる範囲から選択されることが好ましい。なお、ポリアルキレンオキシド、ポリオ−ル化合物のモル数は、その質量を質量平均分子量で除することにより求めることができる。
質量平均分子量500〜50万のポリアルキレンオキシドと1,4−ブタンジオールとジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートを反応させる方法としては、適当な溶媒、例えば、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド等を用いた溶液状で反応させることも可能であるが、分散状で反応させる方法や、粉末状または固体状で両者を均一に混合した後、所定の温度に加熱して反応させることもできる。工業的実施の見地からは、各原料を溶融状態で連続的に供給し多軸押出機中で混合、反応させる方法が好ましい。上記反応の温度は、通常70〜210℃である。なお、この反応系にトリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、スタナスオクトエート、トリエチレンジアミン等を少量添加することにより、反応を促進させることもできる。
また、重量平均分子量500〜50万のポリアルキレンオキシドと1,4−ブタンジオールとジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートとの反応は、前記ポリアルキレンオキシドと1,4−ブタンジオールとの混合物に、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートを反応させることにより実施してもよい。
前記架橋型ポリウレタンとしては、具体的には、例えば、住友精化株式会社より製造販売されている「アクアコーク」、荒川化学工業株式会社より製造販売されている「ユリアーノ」等が挙げられる。
共重合ナイロンとしては、カプロラクタム、ラウロラクタム、ジカルボン酸とジアミン(ヘキサメチレンジアミン等)の縮合重合反応で得られ、融点が100℃であるものが挙げられる。具体的には、エムス社から製造販売されている「グリルテックスD1649A」等が挙げられる。
本発明に用いられるセルロース繊維の原料セルロースとしては、植物(例えば、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、農地残廃物、布、パルプ、再生パルプ、古紙)、動物(例えば、ホヤ類)、藻類、微生物(例えば、酢酸菌(アセトバクター))、微生物産生物等を起源とするものが知られているが、本発明ではそのいずれも使用できる。好ましくは植物または微生物由来のセルロースであり、より好ましくは植物由来のセルロースである。
本発明に用いられるセルロース繊維としては、種々の公知の方法により製造されたものが挙げられる。例えば、セルロースを高圧ホモジナイザー、グラインダー、ボールミル、高圧ジェット水等により機械的に解繊を行うことにより製造される。また、TEMPO触媒等の化学的な方法で解繊を行うことにより、またイオン液体を利用し解繊を行うことにより製造される。なお、本発明においては、セルロースが繊維状態である限りにおいては、その製造方法についてはなんら制限なく、市販のものを用いてもよい。
市販品としては、スギノマシン製 「BiNF-IS Cellulose、セルロース含有量5%」、ダイセル株式会社製「セリッシュKY-100G、セルロース含有量10%」、日本製紙製「TEMPO酸化パルプ品、セルロース含有量7%」等が挙げられる。
本発明に用いられるセルロース繊維の繊維径は平均値が10nm〜300μmであることが好ましく、より好ましくは20nm〜200μm、さらに好ましくは25nm〜100μmである。また、セルロース繊維の長さについては、特に限定されるものではないが、平均繊維長で1μm以上であることが好ましく、より好ましくは2μm以上、さらにより好ましくは3μm以上である。セルロース繊維のアスペクト比(繊維長/繊維幅)は10〜10,000 であることが好ましく、より好ましくは20〜5,000である。アスペクト比が10未満の場合は分散状態が悪化する恐れがある。
本発明の繊維複合材料において、セルロース繊維の含有量は繊維複合材料全体に対して0.5〜50質量%が好ましく、1〜40質量%がより好ましい。セルロース繊維の含有量が50質量%を超える場合、繊維複合材料を製造する際に加工性が低下し適正な繊維複合材料が得られないおそれがある。セルロース繊維の含有量が0.5質量%未満の場合、セルロース繊維の添加効果である、軽量化、強度アップの効果を発揮することができないおそれがある。
本発明の繊維複合材料は、水溶性または親水性の熱可塑性樹脂にセルロース繊維を添加し、40〜130℃で混練してセルロース繊維を熱可塑性樹脂中に分散させる方法により製造することができる。
前記セルロース繊維の性状としては、特に限定されないが、取扱いの容易さ、入手容易性の観点等から、含水率が30質量%以上の含水物が好ましく用いられる。これらの中でも、例えば、繊維径がnmサイズのセルロース繊維の場合には含水率が、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90〜99.5質量%である水分散液が好ましく用いられ、繊維径がμmサイズのセルロース繊維の場合には含水率が、好ましくは40〜80質量%、より好ましくは70〜80質量%の水湿潤体のものが用いられる。
セルロース繊維を水分散液または水湿潤体で添加することで、水分により熱可塑性樹脂が膨潤または親水化され、セルロース繊維との相性がよく良くなりセルロース繊維のミクロ分散が可能となるものと推定される。その結果、セルロース繊維の添加効果である引張強度、曲げ応力等の機械的強度アップがより効率よく発揮される。
熱可塑性樹脂とセルロース繊維を混練する際の加工温度は、セルロース繊維の凝集を防止し、効率よく水分を除去する観点から、熱可塑性樹脂の融点または軟化点以上である40〜130℃が好ましく、50〜120℃がより好ましい。
加工温度が40℃未満では水分の除去に時間がかかり効率的ではなく、130℃を超える加工温度では、水分が急激に蒸発しセルロース繊維が部分的に凝集するおそれがある。
熱可塑性樹脂とセルロース繊維を混練する方法としては、特に限定されないが、ベント式2軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、混練ロール等を用いて混練する方法が挙げられる。
本発明の繊維複合材料において、その効果を損なわない範囲内であれば、添加剤として、酸化防止剤、収縮防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、離型剤、潤滑剤、衝撃改良剤、可塑剤、難燃剤、抗菌剤、および防腐剤等を適宜添加してもよい。
このようにして得られた繊維複合材料をマトリックス樹脂と混合することにより、本発明の樹脂複合材料が得られる。
マトリックス樹脂としては、一般的に市販または製造されている汎用プラスチックとして用いられるものが挙げられ、例えば、ポリエチレン(PE)、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、ポリウレタン(PU)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン(PS)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、テフロン(登録商標;ポリテトラフルオロエチレン、PTFE)、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹脂)、アクリロニトリルスチレン樹脂(AS樹脂)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、エチレン酢酸ビニル共重合物(EVA)の加水分解物、ポリアミド(PA)、共重合ナイロン、無水マレイン酸変成ポリオレフィン、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE、変性PPE、PPO)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、グラスファイバー強化ポリエチレンテレフタレート(GF−PET)、環状ポリオレフィン(COP)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、非晶ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性ポリイミド(PI)、およびポリアミドイミド(PAI)等が挙げられる。
これらの中で好ましいマトリックス樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましく、中でもポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、共重合ナイロン、無水マレイン酸変成ポリオレフィン、ポリカーボネート(PC)、エチレン酢酸ビニル共重合物(EVA)の加水分解物、およびポリメタクリル酸メチル(PMMA)が挙げられる。
エチレン酢酸ビニル共重合物(EVA)の加水分解物としては、エチレン酢酸ビニル共重合物を苛性ソーダによりケン化し、分子鎖中に水酸基およびアセトキシ基を有し、エチレン含量が80〜95mol%、ケン化度が20〜100%のものが挙げられる。具体的には、東ソー株式会社より製造販売されている「メルセンH」等が挙げられる。
無水マレイン酸変成ポリオレフィンとしては、ポリオレフィンに無水マレイン酸をグラフトさせたもので、融点が80〜120℃であるものが挙げられる。具体的には、三井化学株式会社より製造販売されている「アドマーPF508」等が挙げられる。
本発明の樹脂複合材料において、繊維複合材料の含有量は樹脂複合材料全体に対してセルロース繊維の含有量として1〜40質量%が含有されることが好ましく、より好ましくは2〜35質量%、さらに好ましくは3〜30質量%である。セルロース繊維としての含有量が1質量%未満の場合、弾性率や曲げ強度等の機械的強度の向上が望めないおそれがある。セルロース繊維としての含有量が40質量%を超えると、樹脂複合体の強度が低下し脆い状態となり、実用に耐えられないおそれがある。
繊維複合材料とマトリックス樹脂とを混合する方法としては、特に限定されないが、ベント式2軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、混練ロール等を用いて混練する方法が挙げられる。
かくして得られた樹脂複合材料を常法により成形して得られる本発明の樹脂成形体は、フィルム形状や発泡体等のものも含み、電気・電子、機械、自動車、建材等の産業分野で繊維強化材料として広く用いられる。
以下実施例および比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
[評価方法]
1.引張試験…JIS K7161に準拠し、以下の試験片および測定装置を用いて、引張弾性率、引張応力、破断応力および破断ひずみを測定した。
試験片:1BA形(小形試験片)
測定器:島津製作所製オートグラフ AGS−J型
Figure 0005921339
(2)引張応力(MPa):2%ひずみおよび5%ひずみ時の引張応力
(3)破断応力(MPa):破断時の引張応力
(4)破断ひずみ(%):破断時の伸び
2.3点曲げ試験…JIS K7171に準拠し、以下の試験片および測定装置を用いて、曲げ応力を測定した。
試験片:ISO527-2-1A
測定器:島津製作所製オートグラフ AGS−J型
(1)曲げ応力(MPa):たわみ量 1mm、2mm、3mm、4mm、5mm時の曲げ応力
(実施例1)
4インチテストロール(90℃)に架橋型ポリウレタン(住友精化製「アクアコークTWB」、軟化点60℃)28gを巻きつけた後、市販のセルロースナノファイバー(CeNF)水分散液(スギノマシン製「BiNF-I-Sセルロース、濃度5.3質量%」)226.4gを添加し、水を蒸発させながら30分間混練りし繊維複合材料を得た。得られた繊維複合材料を用いて、プレスにて100x100x2mmtのプレスシート(CeNF含量:30質量%)を作製した。得られたシートから物性測定用試験片を作成し物性評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(実施例2)
4インチテストロール(90℃)に会合型ポリウレタン(住友精化製「アクペック HUタイプC」、軟化点60℃)28gを巻きつけた後、コットンリンター12g(バッカイ社製)に水48gを添加し、ディスパーで5,000rpmで5分間処理して得た、セルロース繊維を20質量%含有する水分散液を添加し、水を蒸発させながら30分間混練りし繊維複合材料を得た。実施例1と同様にして物性測定用試験片を作成し物性評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(実施例3)
4インチテストロール(100℃)に共重合ナイロン(エムス社製「グリルテックス D1649AG」、融点90℃)28gを巻きつけた後、市販のセルロースナノファイバー水分散液(ダイセルファインケム株式会社製「セリッシュKY−100G、濃度10質量%」)120gを添加し、水を蒸発させながら30分間混練りし繊維複合材料を得た。実施例1と同様にして物性測定用試験片を作成し物性評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、セルロースナノファイバーを添加しない以外は実施例1と同様に操作し、物性評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例2において、コットンリンターを添加しない以外は実施例2と同様に操作し、物性評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例3において、セルロースナノファイバーを添加しない以外は実施例3と同様に操作し、物性評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1で作製した繊維複合材料12gとエチレン酢酸ビニル共重合物(EVA)の加水分解物(東ソー株式会社製、「メルセンH H68224」)28gを4インチテストロールで100℃、10分間混練りし樹脂複合材料を得た。得られた樹脂複合材料を用いて、プレスにて100x100x2mmtのプレスシート(CeNF含量:9質量%)を作製した。得られたシートから物性測定用試験片を作成し物性評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例4でエチレン酢酸ビニル共重合物(EVA)の加水分解物に代えて共重合ナイロン(エムス社製、「グリルテックス D1649AG」)28gを用いた以外は実施例4と同様に操作し、物性評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例2で作製した繊維複合材料12gと無水マレイン酸変成ポリオレフィン28g(三井化学株式会社製、「アドマーPF508」)を4インチテストロールで100℃、10分間混練りし樹脂複合材料を得た。得られた樹脂複合材料を用いて、プレスにて100x100x2mmtのプレスシート(CeNF含量:9質量%)を作製した。得られたシートから物性測定用試験片を作成し物性評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(比較例4)
実施例4において、実施例1で作製した繊維複合材料12gに代えて、架橋型ポリウレタン(住友精化製「アクアコークTWB」、軟化点60℃)8.4gを用いた以外は実施例4と同様に操作し、物性評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(比較例5)
実施例4において、実施例1で作製した繊維複合材料12gに代えて、架橋型ポリウレタン(住友精化製「アクアコークTWB」、軟化点60℃)8.4gを用い、エチレン酢酸ビニル共重合物(EVA)の加水分解物に代えて共重合ナイロン(エムス社製、「グリルテックス D1649AG」)28gを用いた以外は実施例4と同様に操作し、物性評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(比較例6)
実施例6において、実施例2で作製した繊維複合材料12gに代えて、会合型ポリウレタン(住友精化製「アクペック HUタイプC」、軟化点60℃)8.4gを用いた以外は実施例6と同様に操作し、物性評価を実施した。評価結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例1で作製した繊維複合材料1.33gと架橋型ポリウレタン(住友精化製「アクアコークTWB」、軟化点60℃)18.67gを2軸押出機(レオ・ラボ製、DSM Xplore)で180℃、100rpm、5分間混練し樹脂複合材料を得た。得られた樹脂複合材料を用いて、射出成型機により3点曲げ応力測定用の試験片(CeNF含量:2質量%)を作製し物性評価を実施した。評価結果を表2に示す。
(実施例8)
実施例1で作製した繊維複合材料6gとポリプロピレン(PP)(住友化学株式会社製、「ノーブレンAZ564」)12.6gと相溶化剤1.4g(三井化学株式会社製、「アドマーQE800」を2軸押出機(レオ・ラボ製、DSM Xplore)で180℃、100rpm、5分間混練し樹脂複合材料を得た。得られた樹脂複合材料を用いて、射出成型機により3点曲げ応力測定用の試験片(CeNF含量:9質量%)を作製し物性評価を実施した。評価結果を表2に示す。
(実施例9)
実施例8において、実施例1で作製した繊維複合材料6gに代えて、実施例3で作製した繊維複合材料6gを用いた以外は実施例8と同様に操作し、物性評価を実施した。評価結果を表2に示す。
(実施例10)
実施例8において、実施例1で作製した繊維複合材料6gに代えて、実施例2で作製した繊維複合材料6gを用いた以外は実施例8と同様に操作し、物性評価を実施した。評価結果を表2に示す。
(比較例7)
架橋型ポリウレタン(住友精化製「アクアコークTWB」、軟化点60℃)を2軸押出機(レオ・ラボ製、DSM Xplore)で180℃、100rpm、5分間混練しセルロース繊維を含まない樹脂複合材料を得た。得られた樹脂複合材料を用いて、射出成型機により3点曲げ応力測定用の試験片を作製し物性評価を実施した。評価結果を表2に示す。
(比較例8)
実施例8において、実施例1で作製した繊維複合材料6gに代えて、架橋型ポリウレタン(住友精化製「アクアコークTWB」)6gを用いた以外は実施例8と同様に操作し、物性評価を実施した。評価結果を表2に示す。
(比較例9)
実施例9において、実施例3で作製した繊維複合材料6gに代えて、共重合ナイロン(エムス社製、「グリルテックス D1649AG」)6gを用いた以外は実施例9と同様に操作し、物性評価を実施した。評価結果を表2に示す。
(比較例10)
実施例10において、実施例2で作製した繊維複合材料6gに代えて、会合型ポリウレタン(住友精化製「アクペック HUタイプC」)6gを用いた以外は実施例10と同様に操作し、物性評価を実施した。評価結果を表2に示す。
Figure 0005921339
Figure 0005921339
本発明により、樹脂と混合した際に、凝集することの無い、または凝集を起こしている部分が非常に少ない繊維複合材料を提供できる。したがって、繊維複合材料と樹脂とを混合した際に、セルロース繊維を均一に分散することができ、セルロース繊維を配合することにより期待される樹脂の物性改良、例えば、弾性率や曲げ強度等の機械的強度の向上、熱膨張率の低減等の効果が期待通りに発揮される。

Claims (6)

  1. 融点または軟化点が40〜120℃である水溶性または親水性の熱可塑性樹脂と、該熱可塑性樹脂中に分散されたセルロース繊維とを含有し、前記熱可塑性樹脂は会合型ポリウレタンまたは架橋型ポリウレタンであって、前記会合型ポリウレタンは、ポリアルキレンオキシド化合物と炭素数6〜24の2種の一価の疎水性アルコールとジイソシアネート化合物との反応物である水溶性ポリアルキレンオキシド変性物であり、前記架橋型ポリウレタンは、イソシアネート基を2個以上有する多官能イソシアネート化合物と水酸基を2個以上保有するポリアルキレンオキシドとポリオール化合物との反応物である、繊維複合材料。
  2. セルロース繊維が含水率30質量%以上の含水物である請求項1に記載の繊維複合材料。
  3. セルロース繊維の含有量が繊維複合材料全体に対して0.5〜50質量%である請求項1または2に記載の繊維複合材料。
  4. 融点または軟化点が40〜120℃である水溶性または親水性の熱可塑性樹脂にセルロース繊維を添加し、40〜130℃で混練してセルロース繊維を熱可塑性樹脂中に分散させる繊維複合材料の製造方法であって、前記熱可塑性樹脂は会合型ポリウレタンまたは架橋型ポリウレタンであって、前記会合型ポリウレタンは、ポリアルキレンオキシド化合物と炭素数6〜24の2種の一価の疎水性アルコールとジイソシアネート化合物との反応物である水溶性ポリアルキレンオキシド変性物であり、前記架橋型ポリウレタンは、イソシアネート基を2個以上有する多官能イソシアネート化合物と水酸基を2個以上保有するポリアルキレンオキシドとポリオール化合物との反応物である、繊維複合材料の製造方法
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の繊維複合材料とマトリックス樹脂とを含む樹脂複合材料。
  6. 請求項記載の樹脂複合材料を成形してなる樹脂成形体。
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