JP5918108B2 - プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

本発明の種々の側面及び実施形態は、プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置に関するものである。
特許文献1には、一種のプラズマ処理方法が記載されている。このプラズマ処理方法では、絶縁層が、下部磁性層及び上部磁性層により挟まれた磁気トンネル接合(MTJ)を含む多層膜基体を処理してMRAM素子を形成している。ここで、絶縁層の材料としてはAlが用いられている。下部磁性層は磁化方向が固定されており、上部磁性層は外部磁界によって磁化方向が変化する。具体的には、特許文献1に記載された方法では、(a)上部電極層上に第1のマスクを形成し、(b)上部電極層、上部磁性層、及び絶縁層をプラズマエッチングし、(c)第1のマスクを取り除き、(d)上部電極層上に第2のマスクを形成し、(e)下部電極層をエッチングして、MRAM素子を形成している。
米国特許出願公開2004/0137749号明細書
特許文献1に記載の装置では、多層膜基体をエッチングする際に、絶縁層の側壁に導電性物質を含む残留物が付着する場合がある。絶縁層の側壁に残留物が付着すると、MTJでリーク電流が発生し、MRAM素子の特性が劣化してしまう。このような課題を解決するために、絶縁層の上面で一旦エッチングを止めることにより、絶縁層の側壁への残留物の付着を抑制することが考えられる。このような処理方法を行う場合には、磁性層と絶縁層とのエッチングレートの選択比を高くする必要がある。
ところで、MTJ素子の絶縁層の材料としてMgOを採用すると高いMR比を実現できることが知られている。しかしながら、MgOはMTJ素子の絶縁層の材料としては新規の材料であるため、磁性層とMgOから構成される絶縁層との間で高い選択比を実現するエッチング条件は知られていない。
さらに、磁性層をエッチングするためには、磁性層上に金属マスクをエッチング等により形成する必要がある。しかし、金属マスクを磁性層上に形成する際に、磁性層の上面(表面)が変質して磁性層とは異なる変質層が形成される場合がある。このような変質層を含めた磁性層のエッチング条件については知られていない。
このため、当技術分野においては、磁性層のエッチングをMgOからなる絶縁層の上面で一旦止めることを実現することにより、リーク電流を防止してMRAM素子の特性を向上させることができるプラズマ処理方法及びプラズマ処理装置が望まれている。
本発明の一側面に係るプラズマ処理方法は、プラズマ処理装置を用いて多層膜材料をエッチングする方法である。該装置は、処理容器及びガス供給部を備える。処理容器は、プラズマが生成される処理空間を画成する。ガス供給部は、処理空間内に処理ガスを供給する。多層膜材料は、第1磁性層、絶縁層、第2磁性層及びマスク材料の順に積層された積層構造を含む。該方法は、マスクを形成する工程及びエッチング工程を備える。マスクを形成する工程では、マスク材料をエッチングして第2磁性層上にマスクを形成する。エッチング工程では、処理容器に処理ガスを供給し、プラズマを発生させ、マスクを用いて第2磁性層をエッチングし、絶縁層の表面でエッチングを終了する。ここで、第2磁性層は、CoFeBを含む。絶縁層は、MgOを含む。処理ガスは、H及びFもしくはフッ素化合物を含む。
このプラズマ処理装置によれば、F又はフッ素化合物を含んだ処理ガスによって第2磁性層がエッチングされる。Fラジカルは、第2磁性層に含まれるCoFeBに反応し、絶縁層に含まれるMgOに反応しないため、CoFeBを含む第2磁性層とMgOを含む絶縁層とのエッチングレートの選択比を向上することができる。さらに、フッ素は他のハロゲン元素に比べて残留物の発生が少ない傾向にある。このため、第2磁性層の垂直性を向上しつつ、後述する絶縁層のエッチングの際に残留物が飛散して絶縁層の側壁へ残留物が付着することを回避することができる。また、CoFeBを含む第2磁性層の表面は変質し易く、条件によってはマスク処理後において第2磁性層の表面に変質層が形成される場合がある。処理ガスとしてFを含むことにより、変質層が形成された場合であっても容易に第2磁性層をエッチングすることができる。また、このプラズマ処理方法によれば、Hを含んだ処理ガスにより、第2磁性層の側面及び絶縁層の上面に付着した残留物が除去されるので、第1磁性層の垂直性を向上しつつ、後述する絶縁層のエッチングの際に残留物が飛散して絶縁層の側壁へ残留物が付着することを一層回避することが可能となる。よって、本発明の一側面に係るプラズマ処理方法によれば、磁性層のエッチングをMgOからなる絶縁層の上面で一旦止めることができるため、リーク電流を防止してMRAM素子の特性を向上させることが可能となる。
一実施形態において、エッチング工程では、その表面に形成された変質層を含む第2磁性層をエッチングしてもよい。変質層が第2磁性層の表面に形成された場合であっても、処理ガスがFを含むことにより容易に第2磁性層をエッチングすることができる。
一実施形態において、変質層は、マスク材料に含まれる金属元素を含んでもよい。一実施形態において、金属元素は、Taを含んでもよい。このように変質層が金属元素を含有する難エッチング材料である場合であっても、処理ガスがFを含むことにより、容易に第2磁性層をエッチングすることができる。
一実施形態では、エッチング工程は、第1エッチング工程、第2エッチング工程及び第3エッチング工程を有してもよい。第1エッチング工程は、処理容器に第1処理ガスを供給し、プラズマを発生させて、変質層を含む第2磁性層の表面をエッチングしてもよい。第2エッチング工程は、処理容器に第2処理ガスを供給し、プラズマを発生させて、第2磁性層をエッチングし、絶縁層の表面でエッチングを終了してもよい。第3エッチング工程は、処理容器に第3処理ガスを供給し、プラズマを発生させて第2エッチング工程で生成された残留物を除去してもよい。ここで、第1処理ガスは、F又はフッ素化合物を含み、第2処理ガスは、ハロゲン元素を有するガスを含み、第3処理ガスは、Hを含んでもよい。このように、エッチング工程を3つの工程に分けて実施してもよい。
一実施形態では、処理容器に第1処理ガス及び第2処理ガスを同時に供給し、第1エッチング工程と第2エッチング工程とを同時に行ってもよい。一実施形態では、処理容器に第2処理ガス及び第3処理ガスを同時に供給し、第2エッチング工程と第3エッチング工程とを同時に行ってもよい。このように構成することで、エッチング処理時間を短縮することができる。
一実施形態では、第3の処理ガスは、少なくともN、Ar、及びHeのうち、いずれ一種のガスを更に含んでもよい。この場合には、第1磁性層の側面及び絶縁層の上面に付着した残留物を確実に除去することができる。
一実施形態では、第1処理ガス及び第2処理ガスが同一成分であってもよい。このように構成することで、ガス供給部を簡素化することができる。
一実施形態では、該方法は、エッチング工程よりも後に、多層膜材料の表面を絶縁膜で被覆する被覆工程を更に備えてもよい。この場合には、後段の処理において、絶縁層の側壁へ残留物が付着することを確実に防止することができる。
一実施形態では、該方法は、被覆工程よりも後に、処理容器に第4の処理ガスを供給し、プラズマを発生させて絶縁層及び第1磁性層をエッチングする第4エッチング工程を更に備えてもよい。そして、第1磁性層は、CoFeBを含み、第4の処理ガスは、CHを含んでもよい。この場合には、多層膜材料からMRAM素子を形成することができる。
一実施形態では、プラズマ処理装置が、処理容器内に配置される第1電極と、第1電極に対して対向して配置される第2電極と、第1電極に第1周波数の電力を供給する第1電源部と、第2電極に第2周波数の電力を供給する第2電源部と、を備え、第2電源部から第2周波数として1MHz以下の周波数の電力を第2電極に供給して、処理容器にプラズマを発生させてもよい。この場合には、第2電極に比較的低い周波数が供給されることにより、被処理体に対して離間した位置にプラズマが生成される。これにより、第2電極により引き込まれるイオンの垂直性が向上し、その結果、被処理体の側壁の垂直性を向上することができる。
一実施形態では、第2電源部から第2周波数として400kHz以下の周波数の電力を第2電極に供給して、処理容器内にプラズマを発生させてもよい。この場合には、第2電極に400kHzという比較的低い周波数が供給されることにより、被処理体に対して離間した位置にプラズマが生成される。これにより、エッチングされる多層膜材料の側壁の垂直性を向上することができる。
一実施形態では、第1電源部から100W〜300Wの電力を第1電極に供給して、処理容器にプラズマを発生させてもよい。この場合には、第1電極に比較的低い電力が供給されることにより、プラズマ着火マージンの低限界にて低密度のプラズマが生成され、例えばエッチングされた絶縁層や第2磁性層を大きい分子構造を有する有機金属錯体の状態で外部に排出することができる。
一実施形態では、プラズマ処理装置が、処理空間を所望の気圧まで減圧することができる排気部と、排気部を制御する制御部を更に備え、制御部が処理空間の圧力を10mTorr〜30mTorr(1.33Pa〜4.00Pa)になるように排気部を制御してもよい。この場合には、処理空間Sの圧力を低く設定することで、処理空間に発生するプラズマの密度を低下させ、イオン平均自由行程を長くすることにより、エッチングの垂直性を向上させることができる。
一実施形態では、処理空間は、20mm〜30mmのギャップを有していてもよい。このような形態によれば、スパッタ効果が強まり、低いレジデンスタイム(短い滞留時間)による排気を促進することができる。
本発明の他の側面に係るプラズマ処理装置は、第1磁性層、絶縁層、第2磁性層及びマスク材料の順に積層された積層構造を含む多層膜材料をエッチングするプラズマ処理装置である。該装置は、処理容器、ガス供給部及び制御部を備える。処理容器は、プラズマが生成される処理空間を画成する。ガス供給部は、処理空間内に処理ガスを供給する。制御部は、ガス供給部を制御する。ここで、制御部は、マスク材料をエッチングして第2磁性層上にマスクを形成し、処理容器に処理ガスを供給し、プラズマを発生させ、マスクを用いて第2磁性層をエッチングし、絶縁層の表面でエッチングを終了する。第2磁性層は、CoFeBを含み、絶縁層は、MgOを含み、処理ガスは、H及びFもしくはフッ素化合物を含む。
本発明の他の側面に係るプラズマ処理装置によれば、上述したプラズマ処理方法と同様の効果を奏する。
本発明の種々の側面及び一実施形態によれば、リーク電流を防止してMRAM素子の特性を向上させることができるプラズマ処理方法及びプラズマ処理装置が提供される。
一実施形態に係るプラズマ処理方法で製造されるMRAM素子の一例を模式的に示す図である。 一実施形態に係るプラズマ処理装置を備える基板処理システムの概要図である。 一実施形態に係るプラズマ処理装置を示す断面図である。 一実施形態に係るプラズマ処理方法を示す流れ図である。 一実施形態に係るプラズマ処理方法を用いたMRAM素子の製造工程を示す図である。 一実施形態に係るプラズマ処理方法を用いたMRAM素子の製造工程を示す図である。 一実施形態に係るプラズマ処理方法を用いたMRAM素子の製造工程を示す図である。 一実施形態に係るプラズマ処理方法を用いたMRAM素子の製造工程を示す図である。 一実施形態に係るプラズマ処理方法を用いたMRAM素子の製造工程を示す図である。 一実施形態に係るプラズマ処理方法を用いたMRAM素子の製造工程を示す図である。 一実施形態に係るプラズマ処理方法を用いたMRAM素子の製造工程を示す図である。 一実施形態に係るプラズマ処理方法を用いたMRAM素子の製造工程を示す図である。 被処理体のTEM像の模式図である。 図13に示す箇所におけるEDX測定結果である。 比較例で得られた被処理体のTEM像の模式図である。 実施例で得られた被処理体のTEM像の模式図である。 実施例で得られた被処理体のTEM像の模式図である。 比較例で得られた被処理体のSEM像の模式図である。 実施例で得られた被処理体のSEM像の模式図である。
以下、図面を参照して種々の実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
図1は、一実施形態に係るプラズマ処理方法で製造されるMRAM素子100の断面図である。図1に示すMRAM素子100は、基板B上に配置されており、下層から順に下部電極層101、ピン止め層102、第1磁性層103、絶縁層104、第2磁性層105及びエッチングマスク107が積層されている。また、MRAM素子100の第2磁性層105及びエッチングマスク107の側壁には、絶縁膜108が設けられている。
下部電極層101は、基板B上に形成される電気伝導性を有する電極部材である。下部電極層101の厚さは、例えば約5nmである。ピン止め層102は、下部電極層101及び第1磁性層103の間に配置される。ピン止め層102は、反強磁性体によるピン止め効果により第1磁性層103の磁化の方向を固定する。ピン止め層102としては、例えばIrMn(イリジウムマンガン)、PtMn(プラチナマンガン)等の反強磁性体材料が用いられ、その厚さは、例えば約7nmである。
第1磁性層103は、ピン止め層102上に配置される強磁性体を含む層である。第1磁性層103は、ピン止め層102によるピン止め効果により、磁化の方向が外部磁界の影響を受けず一定に保持されるいわゆるピンド層として機能する。第1磁性層103としては、CoFeBが用いられ、その厚さは、例えば約2.5nmである。
絶縁層104は、第1磁性層103及び第2磁性層105により挟まれて配置される。第1磁性層103と第2磁性層105との間に絶縁層104が介在することにより、第1磁性層103と第2磁性層105との間には、トンネル磁気抵抗効果が生じる。すなわち、第1磁性層103と第2磁性層105との間には、第1磁性層103の磁化方向と第2磁性層105の磁化方向との相対関係(平行または反平行)に応じた電気抵抗が生じる。絶縁層104としては、MgOが用いられ、その厚さは、例えば1.3nmである。
第2磁性層105は、絶縁層104上に配置される強磁性体を含む層である。第2磁性層105は、磁気情報である外部磁場に磁化の向きが追従する、いわゆるフリー層として機能する。第2磁性層105としては、CoFeBが用いられ、その厚さは、例えば約2.5nmである。
エッチングマスク107は、第2磁性層105上に形成される。エッチングマスク107は、MRAM100の平面形状に応じた形状に形成される。エッチングマスク107としては、例えばTa(タンタル)、TiN(チタンナイトライド)等が用いられ、その厚さは例えば50nmである。なお、第2磁性層105とエッチングマスク107との間に上部電極層が形成されてもよい。上部電極層は、基板B上に形成される電気伝導性を有する電極部材である。上部電極層の厚さは、例えば約5nmである。
次に、MRAM100の製造システムについて説明する。MRAM100は、例えば図2に示す基板処理システムを用いて製造される。図2は、一実施形態に係る基板処理システムを概略的に示す平面図である。図2に示す基板処理システム200は、基板載置台22a〜22d、収容容器24a〜24d、ローダモジュールLM、ロードロックチャンバLL1、LL2、プロセスモジュールPM1、PM2、PM3、及び、トランスファーチャンバ21を備えている。
基板載置台22a〜22dは、ローダモジュールLMの一縁に沿って配列されている。これら基板載置台22a〜22dの上には、収容容器24a〜24dがそれぞれ載置されている。収容容器24a〜24d内には、被処理体Wが収容されている。
ローダモジュールLM内には、搬送ロボットRb1が設けられている。搬送ロボットRb1は、収容容器24a〜24dの何れかに収容されている被処理体Wを取り出して、当該被処理体Wを、ロードロックチャンバLL1又はLL2に搬送する。
ロードロックチャンバLL1及びLL2は、ローダモジュールLMの別の一縁に沿って設けられており、予備減圧室を構成している。ロードロックチャンバLL1及びLL2は、トランスファーチャンバ21にゲートバルブを介してそれぞれ接続されている。
トランスファーチャンバ21は、減圧可能なチャンバであり、当該チャンバ内には別の搬送ロボットRb2が設けられている。トランスファーチャンバ21には、プロセスモジュールPM1〜PM3が対応のゲートバルブを介してそれぞれ接続されている。搬送ロボットRb2は、ロードロックチャンバLL1又はLL2から被処理体Wを取り出して、プロセスモジュールPM1、PM2、及びPM3に順に搬送する。基板処理システム200のプロセスモジュールPM1、PM2、PM3はそれぞれ、基板処理装置(反応生成物を除去する基板処理装置)、成膜装置、プラズマエッチング装置であり得る。成膜装置としては、CVD(Chemical Vapor Deposition)を用いた成膜装置であり得る。以下では説明理解の容易性を考慮して、プロセスモジュールPM1として反応生成物を除去する基板処理装置が採用され、プロセスモジュールPM2として成膜装置が採用され、プロセスモジュールPM3としてプラズマエッチング装置が採用された基板処理システムを例に説明する。
以下では、プロセスモジュールPM3として採用されたプラズマ処理装置であるプラズマエッチング装置の詳細を説明する。図3は、MRAM100を製造するためのプラズマ処理装置の断面を示している。
プラズマ処理装置10は、処理容器12を備えている。処理容器12は、略円筒形状を有しており、その内部空間として処理空間Sを画成している。プラズマ処理装置10は、処理容器12内に、略円板形状のベース14を備えている。ベース14は、処理空間Sの下方に設けられている。ベース14は、例えばアルミニウム製であり、第2電極を構成している。ベース14は、プロセスにおいて後述する静電チャック50の熱を吸熱して、静電チャック50を冷却する機能を有する。
ベース14の内部には、冷媒流路15が形成されており、冷媒流路15には、冷媒入口配管、冷媒出口配管が接続される。そして、冷媒流路15の中に適宜の冷媒、例えば冷却水等を循環させることによって、ベース14及び静電チャック50を所定の温度に制御可能な構成とされている。
一実施形態においては、プラズマ処理装置10は、筒状保持部16及び筒状支持部17を更に備えている。筒状保持部16は、ベース14の側面及び底面の縁部に接して、ベース14を保持している。筒状支持部17は、処理容器12の底部から垂直方向に延在し、筒状保持部16を介してベース14を支持している。プラズマ処理装置10は、この筒状保持部16の上面に載置されるフォーカスリング18を更に備えている。フォーカスリング18は、例えば、シリコン又は石英から構成され得る。
一実施形態においては、処理容器12の側壁と筒状支持部17との間には、排気路20が形成されている。排気路20の入口又はその途中には、バッフル板22が取り付けられている。また、排気路20の底部には、排気口24が設けられている。排気口24は、処理容器12の底部に嵌め込まれた排気管28によって画成されている。この排気管28には、排気装置(排気部)26が接続されている。排気装置26は、真空ポンプを有しており、処理容器12内の処理空間Sを所定の真空度まで減圧することができる。処理容器12の側壁には、被処理体(基板)Wの搬入出口を開閉するゲートバルブ30が取り付けられている。
ベース14には、プラズマ生成用の第2高周波電源(第2電源部)32が整合器34を介して電気的に接続されている。第2高周波電源32は、第2周波数(例えば、400KHz)の高周波電力を第2電極、即ち、ベース14に印加する。
プラズマ処理装置10は、更に、内にシャワーヘッド38を備えている。シャワーヘッド38は、処理空間Sの上方に設けられている。シャワーヘッド38は、電極板40及び電極支持体42を含んでいる。
電極板40は、略円板形状を有する導電性の板であり、第1電極を構成している。電極板40には、プラズマ生成用の第1高周波電源(第1電源部)35が整合器36を介して電気的に接続されている。第1高周波電源35は、第1周波数(例えば60MHz)の高周波電力を電極板40に印加する。第2高周波電源32及び第1高周波電源35によってベース14及び電極板40に高周波電力がそれぞれ与えられると、ベース14と電極板40との間の空間、即ち、処理空間Sには高周波電界が形成される。
電極板40には、複数のガス通気孔40hが形成されている。電極板40は、電極支持体42によって着脱可能に支持されている。電極支持体42の内部には、バッファ室42aが設けられている。プラズマ処理装置10は、ガス供給部44を更に備えており、バッファ室42aのガス導入口25にはガス供給導管46を介してガス供給部44が接続されている。ガス供給部44は、処理空間Sに処理ガスを供給する。ガス供給部44は、複数種のエッチングガスを供給し得る。電極支持体42には、複数のガス通気孔40hにそれぞれ連続する複数の孔が形成されており、当該複数の孔はバッファ室42aに連通している。したがって、ガス供給部44から供給されるガスは、バッファ室42a、ガス通気孔40hを経由して、処理空間Sに供給される。また、ラジカル分布を制御するために、被処理体Wの中心領域における処理ガスの流量(F)と、被処理体Wの周囲領域における処理ガスの流量(F)とを制御してもよい。
一実施形態においては、処理容器12の天井部に、環状又は同心状に延在する磁場形成機構48が設けられている。この磁場形成機構48は、処理空間Sにおける高周波放電の開始(プラズマ着火)を容易にして放電を安定に維持するよう機能する。
一実施形態においては、ベース14の上面に静電チャック50が設けられている。この静電チャック50は、電極52、並びに、一対の絶縁膜54a及び54bを含んでいる。絶縁膜54a及び54bは、セラミック等の絶縁体により形成される膜である。電極52は、導電膜であり、絶縁膜54aと絶縁膜54bの間に設けられている。この電極52には、スイッチSWを介して直流電源56が接続されている。直流電源56から電極52に直流電圧が与えられると、クーロン力が発生し、当該クーロン力によって被処理体Wが静電チャック50上に吸着保持される。静電チャック50の内部には、加熱素子であるヒータ53が埋め込まれ、被処理体Wを所定温度に加熱できるようになっている。ヒータ53は、配線を介してヒータ電源に接続される。ベース14及び静電チャック50は、載置台70を構成している。
一実施形態においては、プラズマ処理装置10は、ガス供給ライン58及び60、並びに、伝熱ガス供給部62及び64を更に備えている。伝熱ガス供給部62は、ガス供給ライン58に接続されている。このガス供給ライン58は、静電チャック50の上面まで延びて、当該上面の中央部分において環状に延在している。伝熱ガス供給部62は、例えばHeガスといった伝熱ガスを、静電チャック50の上面と被処理体Wとの間に供給する。また、伝熱ガス供給部64はガス供給ライン60に接続されている。ガス供給ライン60は、静電チャック50の上面まで延びて、当該上面においてガス供給ライン58を囲むように環状に延在している。伝熱ガス供給部64は、例えばHeガスといった伝熱ガスを、静電チャック50の上面と被処理体Wとの間に供給する。
一実施形態においては、プラズマ処理装置10は、制御部66を更に備えている。この制御部66は、排気装置26、スイッチSW、第2高周波電源32、整合器34、第1高周波電源35、整合器36、ガス供給部44、並びに、伝熱ガス供給部62及び64に接続されている。制御部66は、排気装置26、スイッチSW、第2高周波電源32、整合器34、第1高周波電源35、整合器36、ガス供給部44、並びに、伝熱ガス供給部62及び64のそれぞれに制御信号を送出する。制御部66からの制御信号により、排気装置26による排気、スイッチSWの開閉、第2高周波電源32からの電力供給、整合器34のインピーダンス調整、第1高周波電源35からの電力供給、整合器36のインピーダンス調整、ガス供給部44による処理ガスの供給、伝熱ガス供給部62及び64それぞれによる伝熱ガスの供給が制御される。
このプラズマ処理装置10では、ガス供給部44から処理空間Sに処理ガスが供給される。また、電極板40とベース14との間、即ち処理空間Sにおいて高周波電界が形成される。これにより、処理空間Sにおいてプラズマが発生し、処理ガスに含まれる元素のラジカル等により、被処理体Wのエッチングが行われる。
以下、上述したプラズマ処理装置10を用いたプラズマ処理方法の一実施形態について説明する。図4は、一実施形態に係るプラズマ処理方法を示す流れ図である。一実施形態のプラズマ処理方法では、図4に示すように、まず工程S1において被処理体Wが準備され、被処理体Wが処理容器12の静電チャック50に載置される。図5には、MRAM100の製造方法の中間工程において生成される被処理体Wの一例が示されている。この被処理体Wは、プロセスモジュールPM2として採用された成膜装置によって基板B上に積層された多層膜材料である。多層膜材料は、基板B上に下部電極層101、ピン止め層102、第1磁性層103、絶縁層104、第2磁性層105及びマスク材料107を順に積層した積層構造を含む。以下、図5に示す被処理体Wを例に挙げて、一実施形態のプラズマ処理方法について説明する。
工程S2(マスク形成工程)においては、マスク材料107をエッチングする。この際に用いられるエッチングガスが任意であるが、例えばBCl、Cl、CF、NF、CH又はSF等を用いることができる。なお、マスク材料107をエッチングするためのマスクとしては、例えばカーボンが用いられる。エッチングの際に、図6に示すように、エッチングによって露出した第2磁性層105の表面が、マスク材料に含まれる金属の反応生成物と結合等することにより変質し、変質層106が形成される。あるいは、エッチングによって露出した第2磁性層105の表面上にエッチング残留物が堆積して変質層106が形成される。あるいは、第2磁性層105及びマスク材料107の成膜時に第2磁性層105の表面が変質し、変質層106が形成される。このため、少なくとも変質層106は、マスク材料107に含まれる金属元素を含み得る。例えば変質層106は、Taを含有する。また、この変質層106は、第2磁性層105の構成元素を含み得る。すなわち、変質層106は、Co,Fe,Oを含み得る。なお、マスク形成工程においては、マスク107の表面が変質することでマスク変質層110が形成される。
このため、工程S31(第1エッチング形成工程)において、マスク形成工程で副次的に形成された変質層106を除去する。ガス供給部44から処理容器12にフッ素F又はフッ素化合物(NF又はSF等)を含む第1処理ガスを供給し、プラズマを発生させて被処理体Wをエッチングする。変質層106は金属元素を含有するため、Fラジカルを用いることによりエッチングすることができる。例えばマスク材料107がTaを含有している場合には、変質層106にはTaが含まれる。このため、Fラジカルを変質層106に作用させることでTaFを形成して蒸発及び排気させることによりエッチングすることができる。なお、塩素Clを用いることによりTaを含有する変質層106をエッチングすることもできるものの、TaFの方がTaClよりも飽和蒸気圧が低いため、第1処理ガスとしてはフッ素F又はフッ素化合物が有効である。第1処理ガスとしては、He、N、Ar等の不活性ガス、Hを含み得る。図7に示すように、工程S31において第1処理ガスにより変質層106がエッチングされる。
次に、工程S32(第2エッチング形成工程)において、上部磁性層である第2磁性層105をエッチングする。ガス供給部44から処理容器12にハロゲン元素を含む第2処理ガスを供給し、プラズマを発生させて被処理体Wをエッチングする。ハロゲン元素としては、フッ素F又は塩素Clが用いられる。第2処理ガスとしては、He、N、Ar等の不活性ガス、Hを含み得る。工程S32において第2処理ガスにより、第2磁性層105のうち、エッチングマスク107で覆われていない領域はフッ素F等のハロゲン元素と反応してエッチングされるが、MgOはハロゲン元素に対して反応しないため絶縁層104はエッチングされない。このため、工程S32においては、絶縁層104の表面でエッチングが終了する。
工程S32において第2磁性層105が第2処理ガスを用いてエッチングされる際には、被エッチング材料が第2処理ガスと反応して副生成物が生じる。この副生成物は、第2磁性層105のCoFeBと第2処理ガスに含まれるフッ素F又は塩素Clが反応することで生成される。副生成物は、例えばCoCl、CoFである。
この副生成物は、図8に示すように第2磁性層105及びエッチングマスク107の側壁に残留物Zとして付着することとなる。残留物Zは、導電性物質を含むためMRAM素子にリーク電流を発生させる原因となる。
続く工程S33(第3エッチング工程)において、ガス供給部44から処理容器12に水素(H)を含む第3処理ガスを供給し、プラズマを発生させてS32工程で生成された残留物Zを除去する。第3処理ガスとしては、He、N、Ar等の不活性ガスを含み得る。
工程S33において、処理容器12内では残留物ZのCoCl、CoF等と第3処理ガスに含まれるHとにより、式(1)又は式(2)に示す反応が生じる。
CoCl + H → 2HCl + Co ・・・(1)
2CoF + H → 2HF + 2Co ・・・(2)
工程S33では、上記式(1)又は(2)に示すように、残留物Zを構成するCoCl又はCoF等と第3処理ガスに含まれるHが反応してHCl及びCo、又は、HF及びCoが生成される。工程S33における生成物のうち、HCl又はHFは揮発して外部に排出される。また、工程S33において生成されるCoは、ポーラス状をなしており、例えばN又はArによってスパッタされ離散して除去される。なお、Feについても上記と同様に除去され得る。このような工程S33により、図9に示すように、第2磁性層105及びエッチングマスク107の側壁から残留物Zが除去される。
なお、上記工程S31〜S33は同時に実行可能である。例えば、第1処理ガス及び第2処理ガスを混合して、工程S31及び工程S32を同時に実施してもよい。あるいは、第1処理ガス及び第2処理ガスを同一成分としてもよい。また、例えば、第2処理ガス及び第3処理ガスを混合して、工程S32及び工程S33を同時に実施してもよい。例えば、第1処理ガス、第2処理ガス及び第3処理ガスを混合して、工程S31〜S33を一つの工程S3として同時に実施してもよい。
ここで、工程S3をプラズマ処理装置10で実施する場合の処理条件の一例を以下に示す。
(工程S3)
処理空間Sの圧力:10mTorr(1.33Pa)
第1高周波電源35の電力:500W
第2高周波電源32の電力:500W
第1処理ガス、第2処理ガス及び第3処理ガスの流量
NFガス:10sccm
ガス:300sccm
Arガス:100sccm
ラジカル分布制御(RDC)F/F:50
処理時間:30〜40秒
一実施形態のプラズマ処理方法では、続く工程S4(被覆工程)において、図10に示すように、被処理体Wの表面を絶縁膜108で被覆する。例えば、被処理体Wを、図2に示すプロセスモジュールPM2として採用された成膜装置(例えばRLSA装置やCVD装置)へ移動させて成膜する。この絶縁膜108としては、例えばSiNやSiOが用いられる。その後、被処理体Wを図3に示すプラズマ処理装置10に戻し、第2磁性層105及びエッチングマスク107の側壁に絶縁膜108が残るように、絶縁膜108をエッチングする。
一実施形態のプラズマ処理方法では、続く工程S5(第4エッチング工程)において、ガス供給部44から処理容器12にメタン(CH)を含む第4処理ガスを供給し、プラズマを発生させて、絶縁層104及び第1磁性層103をエッチングする。なお、ピン止め層102まで含めてエッチングしてもよい。工程S5にいて、エッチングされた被処理体Wを図11に示す。第4処理ガスとしては、He、N、Ar等の不活性ガスやカルボニル基を含有するガス、H等、メタン以外のガスを含み得る。工程S5において第4処理ガスにより、絶縁層104、第1磁性層103及びピン止め層102のうち、エッチングマスク107及び絶縁膜108に覆われていない領域がエッチングされる。このとき、被エッチング層に含まれる金属は、有機金属となり、揮発して排気される。これにより、ピン止め層102、第1磁性層103及び絶縁層104は、第2磁性層105及びエッチングマスク107よりも、第2磁性層105及びエッチングマスク107の側壁形成された絶縁膜108の幅の分だけ、幅が広くなるように形成される。
一実施形態のプラズマ処理方法では、続く工程S6において、ガス供給部44から処理容器12に第5処理ガスを供給し、プラズマを発生させて、下部電極層101をエッチングする。工程S6にいて、エッチングされた被処理体Wを図12に示す。第5処理ガスとしては、第4処理ガスと同様の処理ガスを用いることができる。すなわち、第5処理ガスとしては、He、N、Ar等の不活性ガスやカルボニル基を含有するガス、CH、H等のガスを含み得る。工程S6において第4の処理ガスにより、下部電極層101のうち、エッチングマスク107及び絶縁膜108に覆われていない領域がエッチングされる。このとき、被エッチング層に含まれる金属は、有機金属となり、揮発して排気される。これにより、下部電極層101は、第2磁性層105及びエッチングマスク107よりも、第2磁性層105及びエッチングマスク107の側壁形成された絶縁膜108の幅の分だけ、幅が広くなるように形成される。
工程S6が終了すると、図4に示すプラズマ処理が終了する。このようにして、多層膜構造を有する被処理体Wから所望の形状のMRAM素子が形成される。次に、プラズマ処理装置10で実施する場合の処理条件について詳細に説明する。
一実施形態のプラズマ処理方法では、工程S2、S3、S5、S6におけるエッチング処理において、第2高周波電源32から第2周波数として1MHz以下の周波数の電力を第2電極に供給してもよい。特に、第2高周波電源32から第2周波数として400kHz以下の周波数の電力をベース14に供給してもよい。このように、ベース14に比較的低い周波数の電力を供給すると、ベース14に高周波電力を供給する場合よりも、処理空間Sの上部空間、すなわち被処理体Wに対して離間した位置にプラズマが生成される。これにより、陰極降下電圧(Vdc)が高くなり、第2電極により引き込まれるイオンの垂直性が向上し、その結果、エッチングの垂直性が向上する。また、被処理体のWの直上においてはプラズマが発生されないため、工程S5、S6において被処理体Wから分離した有機金属錯体が解離することを防止することができる。
また、一実施形態のプラズマ処理方法では、工程S2、S3、S5、S6におけるエッチング処理、特に工程S5、S6において、第1高周波電源35が100W〜300Wの電力を電極板40に供給して、処理容器にプラズマを発生させてもよい。これにより、低乖離領域でのプラズマを発生させて、CoFeBを含む第1磁性層103をプラズマエッチングすることで、大きい分子構造の有機金属錯体の状態で排気することができる。
また、一実施形態のプラズマ処理方法では、工程S2、S3、S5、S6におけるエッチング処理において、処理空間Sの圧力を10mTorr〜30mTorr(1.33Pa〜4.00Pa)としてもよい。このように、処理空間Sの圧力を30mTorr(4.00Pa)以下に設定することで、処理空間Sに発生するプラズマの密度を低下させ、イオン平均自由行程を長くすることにより、エッチングの垂直性を向上させることができる。一方、処理空間Sの圧力が10mTorr(1.33Pa)以上とすることで絶縁膜108と絶縁層104とのエッチングレートの選択比を適切にとることができる。
また、一実施形態のプラズマ処理方法で用いるプラズマ処理装置10は、例えば20mm〜30mmのギャップを有していてもよい。ここで、ギャップとは、処理容器12に画成される処理空間Sの高さを示している。このような比較的低いギャップを有するプラズマ処理装置10により、スパッタ効果が強まり、低いレジデンスタイムによる排気が促進される。
以上説明したプラズマ処理方法によれば、第1エッチング工程において、フッ素又はフッ素化合物を含む第1処理ガスを供給し、プラズマを発生させて変質層106を含む第2磁性層105をエッチングする。Fラジカルは変質層106に含まれるTaと反応する。このため、フッ素又はフッ素化合物を用いることで、Taを含み難エッチング材となった変質層106をエッチングすることが可能である。そして、第2エッチング工程において、ハロゲン元素を含む第2処理ガスを供給し、プラズマを発生させて第2磁性層105をエッチングし、絶縁層104の表面でエッチングを終了する。ハロゲン元素としてフッ素を採用した場合、Fラジカルは第2磁性層105に含まれるCoFeBに反応し、絶縁層104に含まれるMgOに反応しないため、CoFeBを含む第2磁性層105とMgOを含む絶縁層104とのエッチングレートの選択比を向上することができる。このように、フッ素又はフッ素化合物を用いることで、変質層106及び第2磁性層105を一度にエッチングすることが可能となる。また、フッ素又はフッ素化合物は、MRAM特性を妨げる残留物Zの生成量を塩素に比べて抑制することができる。このため、フッ素又はフッ素化合物を採用することでMRAM特性を一層向上させることができる。また、このプラズマ処理方法によれば、エッチング工程において、Hを用いたエッチングガスにより、第2磁性層105の側面及び絶縁層104の上面に付着した残留物Zが除去されるので、第2磁性層105の垂直性を向上しつつ、後述する絶縁層104のエッチングの際に残留物Zが飛散して絶縁層104の側壁へ残留物Zが付着することを回避することができる。よって、実施形態に係るプラズマ処理方法によれば、リーク電流を防止し、MRAM素子100の特性を向上することができる。そして、フッ素又はフッ素化合物とHとを混合させた処理ガスを用いることで、変質層106及び第2磁性層105をエッチングしながら残留物Zを同時に除去することができるため、生産効率を向上させることが可能となる。
また、第3処理ガスは、少なくともN、Ar、及びHeのうち、いずれ一種のガスを更に含んでいるので、第2磁性層105の側面及び絶縁層104の上面に付着した残留物Zを確実に除去することができる。
また、上記プラズマ処理方法は、被処理体Wの表面を絶縁膜108で被覆する被覆工程を更に含んでいるので、後段の処理において、絶縁層104の側壁へ残留物Zが付着することを確実に防止することができる。
また、上記プラズマ処理方法は、被覆工程よりも後に、処理容器12にCHを含む第3の処理ガスを供給し、プラズマを発生させて絶縁層104及び第1磁性層103をエッチングする第4エッチング工程を更に備えているので、被処理体WからMRAM素子を形成することができる。
また、図3に示すプラズマ処理装置10が、処理容器12内に配置される電極板40と、電極板40に対して対向して配置されるベース14と、電極板40に60MHzの電力を供給する第1高周波電源35と、ベース14に400kHzの電力を供給する第2高周波電源と、を備え、第2高周波電源32から400kHzの周波数の電力をベース14に供給して、処理容器12にプラズマを発生させている。この場合には、ベース14に比較的低い周波数が供給されることにより、被処理体Wに対して離間した位置にプラズマが生成される。これにより、ベース14により引き込まれるイオンの垂直性が向上し、その結果、被処理体Wの側壁の垂直性を向上することができる。
上記プラズマ処理方法は、第1高周波電源35から100W〜300Wの電力を電極板40に供給して、処理容器12にプラズマを発生させている。このため、電極板40に比較的低い電力が供給されることにより、プラズマ着火マージンの低限界にて低密度のプラズマが生成され、例えばエッチングされた絶縁層104や第1磁性層103を大きい分子構造を有する有機金属錯体の状態で外部に排出することができる。
上記プラズマ処理方法は、プラズマ処理装置10が、処理容器12を所望の気圧まで減圧することができる排気装置26と、排気装置26を制御する制御部66を更に備え、制御部66が処理空間の圧力を10mTorr〜30mTorr(1.33Pa〜4.00Pa)になるように排気装置26を制御している。このように、処理空間Sの圧力を低く設定することで、処理空間Sに発生するプラズマの密度を低下させ、イオン平均自由行程を長くすることにより、エッチングの垂直性を向上させることができる。
上記プラズマ処理方法では、処理空間Sは、20mm〜30mmのギャップを有していている。このため、スパッタ効果が強まり、低いレジデンスタイム(短い滞留時間)による排気を促進することができる。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
例えば、上記実施形態のプラズマ処理装置10では、電極板40がプラズマ処理装置10上部に配置され、第1高周波電源35により処理空間Sの上方から高周波電力が供給されているが、電極板40をプラズマ処理装置10下部に配置して、第1高周波電源35により処理空間Sの下方から高周波電力が供給してもよい。
また、上記実施形態のMRAM素子100は、第2磁性層105及びエッチングマスク107との間に上部電極層を備えてもよい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(変質層106の確認)
図3に示すプラズマ処理装置10により、第1処理ガスを用いて図5に示す被処理体Wをエッチングした。エッチングは、以下に示す処理条件とした。
(エッチング条件)
処理空間Sの圧力:150mTorr(20Pa)
第1高周波電源35の電力:100W
第2高周波電源32の電力:200W
第1処理ガスの流量
SFガス:30sccm
Arガス:270sccm
ラジカル分布制御(RDC)F/F:9
処理時間:49秒
(被処理体W)
マスク107:Ta
第2磁性層105:CoFeB
絶縁層104:MgO
そして、エッチング後の被処理体Wの断面を電子顕微鏡(TEM)で観察した。結果を図13に示す。図13は、TEM像の模式図である。図13に示すように、エッチング後の被処理体Wの表面には変質層106が形成されていることが確認された。また、被処理体Wに形成された多層膜の組成をエネルギー分散型X線分光法(EDX)で分析した。図13に組成測定点1〜5を示し、EDX分析結果を図14に示す。組成測定点1は、マスク107を覆うように形成された層に位置しており、その組成はTaとOであることから、マスク107の酸化層(マスク変質層110)であると推定される。組成測定点2は、マスク107に位置しており、その組成はTaのみであることから、マスク107である。なお、マスク107上に存在する層はカーボンからなるマスク111であり、112はマスク111の表面改質層である。組成測定点3は、TEM観察用の埋め込み材に位置しており、その組成はPtのみであることから、埋め込み材である。組成測定点5は、第2磁性層105に位置しており、その組成はCo、Fe、Si、S、O及びPtを含む。Siは、下地Waferの成分がSiのため、該Siが混入したと予想される。PtはTEM用の埋め込み材が混入したと予想される。Sはマスク107形成時に用いた処理ガスのSFから得られたものであると予想される。このため、組成測定点5は、その主成分がTa、Co、Fe、Oから成っているため、第2磁性層105である。ここで、図13に示すように、第2磁性層105上に層が一層だけ形成されていることが確認された。組成測定点4は、第2磁性層105上に一層だけ形成された層に位置している。組成測定点4の結果からこの層は、Co、Fe、Si、S、O、Pt及びTaを含むことが明らかになった。Siは、下地Waferの成分がSiのため混入したと予想される。PtはTEM用の埋め込み材が混入したと予想される。Sはマスク107形成時に用いたSFから得られたものであると予想される。このため、第2磁性層105上に形成された層は、第2磁性層105の元素と、マスク107の金属元素とを含むことが確認された。これは、第2磁性層105の表面が変質した変質層106であること、及び、該変質層106はマスク材料のエッチング時以降に形成されたことを示唆している。このように、第2磁性層105上に変質層106が形成されていることが確認された。
(第2磁性層105及び絶縁層104の選択比の確認)
マスク107をTa、第2磁性層105をCoFeB、絶縁層104をMgOとし、図6に示す状態の処理基体Wを初期条件とし、以下の条件でエッチングした。
(実施例1)
処理空間Sの圧力:10mTorr(1.33Pa)
第1高周波電源35の電力:500W
第2高周波電源32の電力:500W
第1処理ガス、第2処理ガス及び第3処理ガスの流量
NFガス:10sccm
ガス:300sccm
Arガス:100sccm
ラジカル分布制御(RDC)F/F:50
処理時間:30秒又は40秒
(比較例1)
処理ガスの流量
CHガス:10sccm
Arガス:200sccm
処理時間:10秒
その他の条件は実施例1と同一とした。
(比較例2)
比較例1の条件でのエッチングのあとにアッシングを行った。
実施例1、比較例1,2について、エッチング後又はアッシング後の被処理体Wの断面を電子顕微鏡で観察した。比較例1の断面TEM像の模式図を図15の(A)、比較例2の断面TEM像の模式図を図15の(B)に示す。また、処理時間が30秒の実施例1の断面TEM像の模式図を図16,処理時間が40秒の実施例1の断面TEM像の模式図を図17に示す。
図15の(A),(B)に示すように、処理ガスとしてCH/Arガスを用いた場合には、第2磁性層105及び絶縁層104の何れもがエッチングされた。図15の(A),(B)に示すように、点線で囲った部分にはMgOからなる絶縁層104を確認することができなかった。このため、第2磁性層105及び絶縁層104の選択比が取れていないことが確認された。
一方、図16に示すように、処理時間が30秒の場合に絶縁層104でエッチングがストップしていることが確認された。さらに、図17に示すように、処理時間が40秒の場合であっても絶縁層104でエッチングがストップしていることが確認された。このように、実施例1のガス種類の条件によって、絶縁層104上面でエッチングを終了できることが確認された。
(残留物発生の抑制効果の確認)
フッ素によるエッチングと塩素によるエッチングとを比較して、残留物の発生の程度を確認した。
(実施例2)
処理時間を30秒とした。その他は実施例1と同様である。
実施例1とした。
(比較例3)
第1高周波電源35の電力:300W
第2高周波電源32の電力:700W
処理ガス
BClガス:10sccm
Arガス:200sccm
処理時間:10秒
その他は実施例2と同様である。
実施例2及び比較例3について、SEMで観察した。比較例3の断面SEM像の模式図を図18の(A)、斜視SEM像の模式図を図18の(B)に示す。また、実施例1の断面SEM像の模式図を図19の(A)、斜視SEM像の模式図を図19の(B)に示す。
図18の(A),(B)に示すように、処理ガスとしてBClを用いた場合には、マスク107及びマスク107間を覆う残留物Z2が形成されていることが確認された。残留物Z2の発生の原因は、消費されなかった余剰なClによって残留塩化物が多量に発生したものと考えられる。
一方、図19の(A),(B)に示すように、処理ガスとしてNFを用いた場合には、BClの場合に比べてマスク107及びマスク107間を覆う残留物Z3が少ないことが確認された。すなわち、塩素よりもフッ素を用いた方が良好なMRAM素子を形成することができることが確認された。
10…プラズマ処理装置、12…処理容器、14…ベース(第2電極)、26…排気装置、32…第2高周波電源(第2電源部)、35…第1高周波電源(第1電源部)、40…電極板(第1電極)、100…MRAM素子、101…下部電極層、102…ピン止め層、103…第2磁性層、104…絶縁層、105…第1磁性層、107…エッチングマスク、108…絶縁膜、S…処理空間、W…被処理体、Z,Z2,Z3…残留物。

Claims (17)

  1. プラズマが生成される処理空間を画成する処理容器と、前記処理空間内に処理ガスを供給するガス供給部と、を備えるプラズマ処理装置を用いて、第1磁性層、絶縁層、第2磁性層及びマスク材料の順に積層された積層構造を含む多層膜材料をエッチングするプラズマ処理方法であって、
    前記マスク材料をエッチングして前記第2磁性層上にマスクを形成する工程と、
    前記処理容器に処理ガスを供給し、プラズマを発生させ、前記マスクを用いて前記第2磁性層をエッチングし、前記絶縁層の表面でエッチングを終了するエッチング工程と、
    を備え、
    前記第2磁性層は、CoFeBを含み、
    前記絶縁層は、MgOを含み、
    前記処理ガスは、H及びFもしくはフッ素化合物を含む、
    プラズマ処理方法。
  2. 前記エッチング工程では、その表面に形成された変質層を含む前記第2磁性層をエッチングする請求項1に記載のプラズマ処理方法。
  3. 前記変質層は、前記マスク材料に含まれる金属元素を含む請求項2に記載のプラズマ処理方法。
  4. 前記金属元素は、Taを含む請求項3に記載のプラズマ処理方法。
  5. 前記エッチング工程は、
    前記処理容器に第1処理ガスを供給し、プラズマを発生させて、前記変質層を含む前記第2磁性層の表面をエッチングする第1エッチング工程と、
    前記処理容器に第2処理ガスを供給し、プラズマを発生させて、前記第2磁性層をエッチングし、前記絶縁層の表面でエッチングを終了する第2エッチング工程と、
    前記処理容器に第3処理ガスを供給し、プラズマを発生させて前記第2エッチング工程で生成された残留物を除去する第3エッチング工程と、
    を有し、
    前記第1処理ガスは、F又はフッ素化合物を含み、
    前記第2処理ガスは、ハロゲン元素を有するガスを含み、
    前記第3処理ガスは、Hを含む、
    請求項2〜4の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
  6. 前記処理容器に前記第1処理ガス及び前記第2処理ガスを同時に供給し、前記第1エッチング工程と前記第2エッチング工程とを同時に行う請求項5に記載のプラズマ処理方法。
  7. 前記処理容器に前記第2処理ガス及び前記第3処理ガスを同時に供給し、前記第2エッチング工程と前記第3エッチング工程とを同時に行う請求項5に記載のプラズマ処理方法。
  8. 前記第3の処理ガスは、少なくともN、Ar、及びHeのうち、いずれ一種のガスを更に含む、請求項5〜7の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
  9. 前記第1処理ガス及び前記第2処理ガスが同一成分である請求項5〜8の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
  10. 前記エッチング工程よりも後に、前記多層膜材料の表面を絶縁膜で被覆する被覆工程を更に備える請求項1〜9の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
  11. 前記被覆工程よりも後に、前記処理容器に第4の処理ガスを供給し、プラズマを発生させて前記絶縁層及び前記第1磁性層をエッチングする第4エッチング工程を更に備え、
    前記第1磁性層は、CoFeBを含み、
    前記第4の処理ガスは、CHを含む、請求項10に記載のプラズマ処理方法。
  12. 前記プラズマ処理装置が、前記処理容器内に配置される第1電極と、前記第1電極に対して対向して配置される第2電極と、前記第1電極に第1周波数の電力を供給する第1電源部と、前記第2電極に第2周波数の電力を供給する第2電源部と、を備え、
    前記第2電源部から第2周波数として1MHz以下の周波数の電力を前記第2電極に供給して、前記処理容器にプラズマを発生させる、請求項1〜11の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
  13. 前記第2電源部から第2周波数として400kHz以下の周波数の電力を前記第2電極に供給して、前記処理容器内にプラズマを発生させる、請求項12に記載のプラズマ処理方法。
  14. 前記第1電源部から100W〜300Wの電力を前記第1電極に供給して、前記処理容器にプラズマを発生させる、請求項12又は13に記載のプラズマ処理方法。
  15. 前記プラズマ処理装置が、前記処理空間を所望の気圧まで減圧することができる排気部と、前記排気部を制御する制御部を更に備え、
    前記制御部が処理空間の圧力を10mTorr〜30mTorr(1.33Pa〜4.00Pa)になるように前記排気部を制御する、請求項1〜14の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
  16. 前記処理空間が、20mm〜30mmのギャップを有する、請求項1〜15の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
  17. 第1磁性層、絶縁層、第2磁性層及びマスク材料の順に積層された積層構造を含む多層膜材料をエッチングするプラズマ処理装置であって、
    プラズマが生成される処理空間を画成する処理容器と、
    前記処理空間内に処理ガスを供給するガス供給部と、
    前記ガス供給部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記マスク材料をエッチングして前記第2磁性層上にマスクを形成し、
    前記処理容器に処理ガスを供給し、プラズマを発生させ、前記マスクを用いて前記第2磁性層をエッチングし、前記絶縁層の表面でエッチングを終了し、
    前記第2磁性層は、CoFeBを含み、
    前記絶縁層は、MgOを含み、
    前記処理ガスは、H及びFもしくはフッ素化合物を含む、
    プラズマ処理装置。
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