JP5915232B2 - スイッチング素子の制御回路及びスイッチング素子の制御方法 - Google Patents

スイッチング素子の制御回路及びスイッチング素子の制御方法 Download PDF

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本発明は、スイッチング素子と逆並列に接続されるフリーホイールダイオードとが同一半導体基板に搭載される半導体デバイスで構成されたアームを有する電力変換回路に適用されるスイッチング素子の制御回路及び制御方法に関する。
インバータ回路を構成するパワー系半導体スイッチング素子として用いられるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)のコレクタ−エミッタ間には、フリーホイールダイオードが並列に接続される。そして、IGBTとフリーホイールダイオードとが同一の基板上に搭載されたダイオード内蔵型のIGBTモジュール,若しくはそれらをブリッジ接続してなるインバータモジュールが実用化されている。
上記ダイオード内蔵型IGBTにおいては、フリーホイールダイオードに順方向電流が流れる際の電圧降下量が、IGBTのゲートに電圧が印加されることで増大することが知られている。このため、インバータ回路についてIGBTのスイッチング制御を行うと、フリーホイールダイオードに順方向電流が流れる際に発生する電力損失が大きくなり、ひいてはIGBTモジュールの発熱量が増大するおそれがある。
このような問題に対処するため、例えば特許文献1には、フリーホイールダイオードに流れる順方向電流を分流させて検出し、順方向電流が流れたと判断するとIGBTを強制的にオフ状態にすることで、電力損失の増大を抑制する技術が開示されている。具体的には、外部抵抗9に流れる順方向電流をコンパレータ7aにより参照電圧Vsと比較して検出している。また、引用文献1の図3〜図5には、コンパレータ7aにヒステリシス特性を付与する構成が開示されている。このように、ヒステリシス特性を付与する理由は制御応答におけるチャタリングの発生を防止するためである。
また、特許文献1に明確な記載はないが、ヒステリシス特性を付与する他の理由としては、特許文献2の図4に示すように、IGBTのゲートに印加される電圧Vgeの高低に応じて、電流検出用のシャント抵抗に発生する電圧降下量が変化する点がある。順方向電流が検出されて(還流モード)IGBTをオフすると、電圧降下量が低下して判定値を下回るため再度IGBTがオンになる。すると再度還流モードと判定されてIGBTをオフする…といったシーケンスが繰り返される。このようなチャタリングの発生を防止するため、ヒステリシス幅はIGBTのオンオフ状態に応じたシャント抵抗における電圧降下量を考慮する必要がある。そして、ヒステリシス特性を付与することで判定値を上昇させると、それに伴い損失の発生も上昇する。
また、ヒステリシス特性の付与に伴う影響を軽減するため、IGBTに付随する電流検出用素子の分流比を変更したり、シャント抵抗の抵抗値を高くすることも考えられる。しかし、IGBTについては同様の構成により過電流検出も行っているので、上記のような調整を行うと過電流検出への影響が及ぶことになる。そこで、特許文献3では、IGBTに流れる電流と、フリーホイールダイオードに還流電流が流れる場合とで検出経路を分離する構成を採用している。
特開2008−72848号公報 特開2010−246175号公報 特開2010−183765号公報
しかしながら、特許文献3の構成においても、電流経路を分けるために挿入しているダイオードが有する温度特性のばらつきによって、IGBT側に流れる電流の判定がばらついたり検出端子が増えることが問題となる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ヒステリシス特性を付与することなく、簡単な構成で還流電流を検出できるスイッチング素子の制御回路及びスイッチング素子の制御方法を提供することにある。
請求項1記載のスイッチング素子の制御回路によれば、還流電流検出手段によって、スイッチング素子に逆並列に接続されるフリーホイールダイオードに還流電流が流れたことを検出する。そして、強制オフ設定手段は、スイッチング素子がオンされている期間に当該素子に接続されているフリーホイールダイオードに還流電流が流れたことが検出されると、前記スイッチング素子を前記検出の時点から所定時間以上オフ状態にして、前記所定時間が経過しても前記還流電流が検出されている期間は前記オフ状態を継続する。
このように構成すれば、スイッチング素子がオンオフを繰り返すチャタリングを防止するために、特許文献1のように還流電流を検出する判定値にヒステリシス特性を付与する必要がないので、判定値を低く設定することが可能となり損失の発生を抑制できる。また、特許文献3のように電流経路を分ける必要もないので、判定精度が低下することがなく、検出端子が増加することもない。
請求項記載のスイッチング素子の制御回路によれば、半導体デバイスに、スイッチング素子及び当該素子に接続されているフリーホイールダイオードに流れる電流と相関を有するより少ない電流を出力する電流出力端子を備え、還流電流検出手段は、電流出力端子を介して流れる電流に応じた電圧の変化に基づいて検出を行う。したがって、還流電流検出手段を、より小さい電流容量の素子によって構成できる。
請求項記載のスイッチング素子の制御回路によれば、還流電流検出手段は、スイッチング素子の導通端子間電圧に基づいて検出を行う。すなわち、フリーホイールダイオードに還流電流が流れると、導通端子間電圧は前記ダイオードのアノード側基準で順方向電圧だけ低下するので、その電圧低下を捉えることで還流電流を検出できる。
請求項記載のスイッチング素子の制御回路によれば、還流電流検出手段は、コンパレータによって前記電圧の変化を基準電圧と比較する。したがって、前記基準電圧を単一の判定値として還流電流を検出できる。
請求項記載のスイッチング素子の制御回路によれば、電流周期検出手段によりスイッチング素子を介して流れる電流の周期を検出し、強制オフ設定手段は、前記電流の周期の長さに応じて所定時間を長くするように変化させる。すなわち、上記電流の周期が短かければ電流の極性が反転する間隔が短くなることから、それに応じて所定時間を短くすることで、スイッチング素子をオフさせる最小期間を適切に設定して還流電流を確実に検出できるようになる。
請求項記載のスイッチング素子の制御回路によれば、電流振幅検出手段によりスイッチング素子を介して流れる電流の振幅を検出し、強制オフ設定手段は、前記電流の振幅の大きさに応じて所定時間を短くするように変化させる。すなわち、上記電流の振幅が大きくなれば、時間当たりの電流変化が大きくなるので、それに応じて所定時間を短くすることで、スイッチング素子をオフさせる最小期間を適切に設定して還流電流を確実に検出できるようになる。
第1実施例であり、駆動制御回路の構成を示す図 各信号波形を示すタイミングチャート 第2実施例を示す図1相当図 第3実施例を示す図1相当図 第4実施例を示す図1相当図
(第1実施例)
以下、第1実施例について図1及び図2を参照して説明する。図1は、インバータ回路のような電力変換回路を構成するIGBT(スイッチング素子)の1つを駆動する駆動回路に付随して設けられる駆動制御回路の構成を示す。IGBT1は、例えばモータに交流電源を出力するインバータ回路の下アームを構成しており、図示しない制御装置によってIGBT駆動信号(IN)が与えられると、駆動回路2及びプリドライバ3を介して駆動される。
IGBT1のコレクタ,エミッタ間には、フリーホイールダイオード4が逆方向に接続されている。また、IGBT1には、電流検出用のセンスIGBT5が併設されており(図1ではそのエミッタのみ図示する)、センスIGBT5は、IGBT1を介して流れる電流を小さい電流比でエミッタ(電流出力端子)より出力する。そして、IGBT1,フリーホイールダイオード4及びセンスIGBT5は同一の基板上に搭載されており、IGBTモジュール6(半導体デバイス)を構成している。尚、IGBT1のコレクタは、図示しない上アーム側のIGBTのエミッタ,及びモータの巻線の一端に接続されている。
プリドライバ3は、ゲート駆動用電源とIGBT1のエミッタ(以下、基準電位点)との間に接続されている2つのスイッチ7及び8の直列回路として図示されているが、スイッチ7及び8は実際にはMOSFET等で構成されている。そして、駆動回路2は、入力されるIGBT駆動信号に応じて、スイッチ7及び8の一方を排他的にオンすることで、両者の共通接続点に接続されているIGBT1のゲートをハイレベル,ローレベルにして駆動する。
センスIGBT5のエミッタは、駆動回路2の入力端子に接続されていると共に抵抗素子9(還流電流検出手段)を介して基準電位点に接続され、更にコンパレータ10(還流電流検出手段)の反転入力端子に接続されている。コンパレータ10の非反転入力端子には基準電圧Vrefが与えられており、出力端子は、フィルタ11を介してラッチ12(強制オフ設定手段)の入力端子に接続されている。
フィルタ11は、ノイズ除去用のローパスフィルタである。コンパレータ10は、抵抗素子9の端子電圧VSEが基準電圧Vrefを下回ると出力信号をハイレベルにする。そして、ラッチ12は、その信号の立ち上がりをラッチし、ラッチしたハイレベル信号をIGBT強制オフ信号として駆動回路2に出力する。また、駆動回路2は、端子電圧VSEを監視してIGBT1に過電流が流れたことを検出すると、IGBT1を強制的にオフする過電流保護動作を行う。なお、基準電圧Vrefは、後述するように端子電圧VSEが負極性を示すことを検出するための閾値であるから、基準電位点よりも僅かに高い電圧であれば良い。
タイマ13(強制オフ設定手段)は、ラッチ12よりハイレベル信号が与えられるとカウント動作を開始し、所定時間をカウントアップすると、ラッチ12にリセット信号を出力する。前記所定時間は、例えばPWMキャリア周期の20%等に設定され、キャリア周波数が5kHzの場合は50μsとなる。以上の構成において、符号9〜13からなる部分は駆動制御回路14を構成している。
次に、本実施例の作用について図2を参照して説明する。図2は各信号波形を示すタイミングチャートである。下アーム側の例えばU相のIGBT1は、同じ相の上アーム側IGBTがオンしていればオフしており、他の相,例えばW相の下アーム側IGBTがオンしていれば、U相には正極性電流が流れ、W相には負極性電流が流れる。この状態から、U相上アームIGBTがオフすると、下アーム側のIGBT1はオンするが、W相電流はフリーホイールダイオード4を介して還流電流として流れる。
上記のように還流電流が流れる際には、図示しないセンスIGBT5のフリーホイールダイオードにも電流が流れるので、抵抗素子9において電圧降下が発生し、端子電圧VSEの極性は基準電位点がグランド;0Vであれば負となる。すると、コンパレータ10の出力信号レベルはローからハイに変化する。
駆動回路2は、IGBT駆動信号がローレベル(オン)を示す場合は、オン側のスイッチ7をオンすると共にオフ側のスイッチ8をオフすることでIGBT1をオンさせる((A)参照)。逆に、IGBT駆動信号がハイレベル(オフ)を示す場合は、オン側のスイッチ7をオフすると共にオフ側のスイッチ8をオンすることでIGBT1をオフさせる。IGBT1がオンしても、コレクタ電流が流れなければセンスIGBT5にも電流が流れないので、端子電圧VSEは0Vとなる。
そして、フリーホイールダイオード4に還流電流が流れて端子電圧VSEの極性が負になると((B)参照)、ラッチ12よりIGBT強制オフ信号が出力され(フィルタ11による遅延がある)、IGBT駆動信号がローレベルを示す場合でもIGBT1はオフされる((C)参照)。IGBT強制オフ信号が出力されてからタイマ13が所定時間をカウントするとラッチ12にリセット信号が出力されるが(図2(d)に破線矢印で示す。(D)参照)、この時点ではIGBT駆動信号がハイレベルを示しているので実質的に影響はない。
次に、IGBT駆動信号が立ち下がったタイミングでIGBT1をオンした際にも、端子電圧VSEの極性が負になり((E)参照)、フィルタ11による遅延後にIGBT強制オフ信号が出力されてIGBT1はオフされる((F)参照)。ここで、端子電圧VSEの極性が負になる期間(図2(b)における(G)まで)が、タイマ13がカウントする所定時間よりも長ければ、ラッチ12にリセット信号が出力されてもIGBT強制オフ信号が出力され続ける。
その次に、IGBT駆動信号が立ち下がったタイミングでIGBT1をオンした際に、端子電圧VSEの極性が僅かな期間(すなわち、所定期間よりも短い期間)だけ負になると((H)参照)、IGBT強制オフ信号が出力された後、タイマ13が所定時間をカウントしてリセット信号を出力した時点でIGBT強制オフ信号はインアクティブとなる((I)参照)。したがって、以降はIGBT駆動信号に従った駆動状態になる。
尚、図2(b)〜(d)について一点鎖線で示すのは、タイマ13によりラッチ12がリセットされなかった場合の信号状態であり、IGBT強制オフ信号がアクティブ状態を維持する結果、IGBT1をオンすべき期間にオンすることができなくなる。
以上のように本実施例によれば、抵抗素子9及びコンパレータ10によって、IGBT1に逆並列に接続されるフリーホイールダイオード4に還流電流が流れたことを検出する。そして、ラッチ12は、IGBT1がオンされている期間にフリーホイールダイオード4に還流電流が流れたことが検出されると、IGBT1を前記検出の時点から、少なくともタイマ13によりカウントされる所定時間以上強制的にオフ状態にする。
したがって、IGBT1がオンオフを繰り返すチャタリングを防止するために、特許文献1のように還流電流を検出する判定値にヒステリシス特性を付与する必要がないので、コンパレータ10に与える判定値;基準電圧Vrefを低く設定でき,損失の発生を抑制できる。また、駆動回路2が過電流保護動作を行うために電流検出を行う経路と同じ経路を用い、特許文献3のように経路を分けないので、判定精度が低下することがなく検出端子が増加することもない。更に、IGBTモジュール6にセンスIGBT5を備え、そのエミッタを介して流れる電流に応じた電圧の変化に基づいて検出を行うので、抵抗素子9をより小さい電流容量の素子によって構成できる。
(第2実施例)
図3は第2実施例であり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第2実施例の駆動制御回路21は、第1実施例の駆動制御回路14に周期検出部22(強制オフ設定手段)を加え、タイマ13をタイマ23(強制オフ設定手段)に置き換えたものである。周期検出部22の入力端子は、フィルタ11の出力端子に接続されており、周期検出部22は、フィルタ11を介してコンパレータ10が出力する信号のエッジ間隔をカウントすることで、IGBT1を介して流れる電流の周期を検出する。例えば図2では、時点(C)〜(F)の間隔をカウントする。
また、周期検出部22は比較値が格納されるレジスタやコンパレータ等も内蔵しており、自身のカウント値が上記比較値以上になると、タイマ23にタイマ値切り替え信号をハイレベルにする。タイマ23は、所定時間としてカウントするカウント値を変更可能に構成されており、上記のタイマ値切り替え信号がハイレベルになると、カウント値を高い値に切り替え、同信号がローレベルになるとカウント値を低い値に切り替えるようになっている。
すなわち、IGBT1を介して流れる電流の周期が短かければ電流の極性が反転する間隔が短くなることから、それに応じてタイマ23がカウントする所定時間を短くし、電流の周期が長ければそれに応じてタイマ23がカウントする所定時間を短くする。これにより、IGBT1をオフさせる最小期間(所定時間)を適切に設定して還流電流を確実に検出できるようになる。
(第3実施例)
図4は第3実施例であり、第2実施例と異なる部分のみ説明する。第3実施例の駆動制御回路31は、第2実施例の駆動制御回路21の周期検出部22に替えて、コンパレータ32(強制オフ設定手段)を配置したものである。コンパレータ32の反転入力端子は、コンパレータ10の反転入力端子と共通に抵抗素子9の一端に接続されており、非反転入力端子には、基準電圧Vref2が与えられている。そして、コンパレータ32の出力端子は、タイマ23にタイマ値切り替え信号を出力する。尚、基準電圧Vref2は、基準電圧Vrefよりも高い電圧に設定されている。
すなわち、コンパレータ32は、端子電圧VSEが基準電圧Vref2よりも大きくなるとタイマ値切り替え信号をローレベルにする。これによりタイマ23は、所定時間に相当するカウント値を低い値に切り替える。すなわち、IGBT1を介して流れる電流の振幅が大きくなれば時間当たりの電流変化が大きくなるので、それに応じて所定時間を短くすることで、IGBT1をオフさせる最小期間を適切に設定して還流電流を確実に検出できるようになる。
(第4実施例)
図5は第4実施例であり、第1実施例と異なる部分について説明する。第4実施例では、IGBTモジュール6に替えて、センスIGBT5が内蔵されていないIGBTモジュール42(半導体デバイス)を用いる。そして、抵抗素子9は削除されており、コンパレータ10の反転入力端子はダイオード43(還流電流検出手段)を介してIGBT1のコレクタに接続されている。また、コンパレータ44の反転入力端子は、上記ダイオード43のアノードに接続されており、非反転入力端子には、基準電圧Vref2(但し、第3実施例の基準電圧Vref2とは異なる値)が与えられている。コンパレータ44の出力端子は駆動回路2Aの入力端子に接続されており、コンパレータ44は、過電流検出信号を駆動回路2Aに出力する。
次に、第4実施例の作用について説明する。ダイオード43のカソード,アノードの電位をそれぞれV1,V2とする。IGBT1がオンして電流が流れている場合、電圧V1(IGBT1の導通端子間電圧)はエミッタ基準でIGBT1のオン電圧Vonとなるから、ダイオード43の順方向電圧をVD1とすると、コンパレータ44の反転入力端子の電圧V2は、
V2=Von+VD1
になる。IGBT1に過電流が流れると、オン電圧Vonは通常よりも高い電圧となる。したがって、基準電圧Vref2を、
Vref2>Von(通常時の電圧)+VD1
に設定しておくことで、コンパレータ44は、過電流を検出した際に出力信号レベルをハイからローに変化させることになる。
また、フリーホイールダイオード4に還流電流が流れると、電圧V1は、エミッタ基準で同ダイオード4の順方向電圧VD2だけ低下する。このとき、電圧V2は、
V2=VD1−VD2
となるから、基準電圧Vrefを、
Von(最小値)+VD1>Vref>VD1−VD2
の範囲に設定しておくことで、コンパレータ10により還流電流が流れたことを検出できる。
以上のように第4実施例によれば、コンパレータ10及びダイオード43を用いて、IGBT1のコレクタ,エミッタ間電圧V1に基づいて検出を行う。すなわち、フリーホイールダイオード4に還流電流が流れた際に、電圧V1がフリーホイールダイオード43のアノード側電圧V2基準で順方向電圧VD1だけ低下したことを捉えて、第1実施例と同様に還流電流を検出できる。
本発明は上記した、又は図面に記載した実施例に限定されるものではなく、以下のような変形又は拡張が可能である。
第1〜第3実施例に、第4実施例のIGBTモジュールを用い、センスMOS5に替えてIGBTのエミッタに抵抗素子9を挿入して還流電流を検出しても良い。
第4実施例に、第2,第3実施例のようにタイマ23の所定時間を変更する構成を組み合わせて実施しても良い。
タイマはダウンカウント動作を行っても良い。
タイマの所定時間を3段階以上に変更しても良い。
PWMキャリア周波数は、個別の設計に応じて適宜変更すれば良い。
ブリッジ回路の上アーム側に配置されるスイッチング素子に適用しても良い。
スイッチング素子は、IGBTに限ることなくMOSFETやバイポーラトランジスタ等でも良い。
図面中、1はIGBT(スイッチング素子)、4はフリーホイールダイオード、5はセンスIGBT(電流出力端子)、6はIGBTモジュール(半導体デバイス)、9は抵抗素子(還流電流検出手段)、10はコンパレータ(還流電流検出手段)、12はラッチ(強制オフ設定手段)、13はタイマ(強制オフ設定手段)、14,21は駆動制御回路、22は周期検出部(強制オフ設定手段)、23はタイマ(強制オフ設定手段)、31は駆動制御回路、32はコンパレータ(強制オフ設定手段)、41は駆動制御回路、42はIGBTモジュール(半導体デバイス)、43はダイオード(還流電流検出手段)を示す。

Claims (9)

  1. スイッチング素子と、このスイッチング素子に逆並列に接続されるフリーホイールダイオードとが同一半導体基板に搭載される半導体デバイスで構成されたアームを有する電力変換回路に適用されるもので、
    前記フリーホイールダイオードに還流電流が流れたことを検出する還流電流検出手段と、
    前記スイッチング素子がオンされている期間に当該素子に接続されているフリーホイールダイオードに還流電流が流れたことが検出されると、前記スイッチング素子を前記検出の時点から所定時間以上オフ状態にして、前記所定時間が経過しても前記還流電流が検出されている期間は前記オフ状態を継続する強制オフ設定手段とを備えことを特徴とするスイッチング素子の制御回路。
  2. 前記強制オフ設定手段は、還流電流が流れたことが検出された状態を保持するラッチと、
    このラッチが前記状態を保持した時点から一定時間が経過すると、前記ラッチにリセット信号を出力するタイマとを備え、
    前記一定時間が経過しても前記還流電流が検出されている際には、前記オフ状態を継続することを特徴とする請求項1記載のスイッチング素子の制御回路。
  3. 前記強制オフ設定手段は、前記還流電流が検出されなくなった時点で、前記オフ状態を解除することを特徴とする請求項2記載のスイッチング素子の制御回路。
  4. 前記半導体デバイスは、前記スイッチング素子及び当該素子に接続されているフリーホイールダイオードに流れる電流と相関を有するより少ない電流を出力する電流出力端子を備え、
    前記還流電流検出手段は、前記電流出力端子を介して流れる電流に応じた電圧の変化に基づいて前記検出を行うことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のスイッチング素子の制御回路。
  5. 前記還流電流検出手段は、前記スイッチング素子の導通端子間電圧に基づいて前記検出を行うことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のスイッチング素子の制御回路。
  6. 前記還流電流検出手段は、前記電圧の変化を基準電圧と比較するコンパレータを備えることを特徴とする請求項または記載のスイッチング素子の制御回路。
  7. 前記スイッチング素子を介して流れる電流の周期を検出する電流周期検出手段を備え、
    前記強制オフ設定手段は、前記電流の周期の長さに応じて前記所定時間を長くするように変化させることを特徴とする請求項1ないしの何れか一項に記載のスイッチング素子の制御回路。
  8. 前記スイッチング素子を介して流れる電流の振幅を検出する電流振幅検出手段を備え、
    前記強制オフ設定手段は、前記電流の振幅の大きさに応じて前記所定時間を短くするように変化させることを特徴とする請求項1ないしの何れか一項に記載のスイッチング素子の制御回路。
  9. スイッチング素子と、このスイッチング素子に逆並列に接続されるフリーホイールダイオードとが同一半導体基板に搭載される半導体デバイスで構成されたアームを有する電力変換回路に適用されるもので、
    前記スイッチング素子がオンされている期間に当該素子に接続されているフリーホイールダイオードに還流電流が流れたことを検出すると、前記スイッチング素子を、前記検出の時点から所定時間以上オフ状態にして、前記所定時間が経過しても前記還流電流が検出されている期間は前記オフ状態を継続することを特徴とするスイッチング素子の制御方法。
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