JP5914209B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
図4、5は、従来技術に係るゲート高耐圧MOSFET(以下、単に「高耐圧MOSFET」ともいう。)110の一般的な構造を模式的に示した図である。ここで、図4は、高耐圧MOSFET110の構造を平面視した平面図(つまり、半導体基板表面1aの法線方向から見た図)である。また、図5は、図4中に示したCC′線に沿った断面図である。なお、図4、5では、pチャネル型のMOSFETを例示している。
まず、「層間絶縁膜18の分極」について説明する。高耐圧MOSFET110において、金属配線20、32を介してゲート電極12にバイアス電圧を印加すると、金属配線20の電界により、はみ出し部20aと層間絶縁膜18とが接する領域において電荷の偏り(いわゆる静電分極)が発生することがある。また、この電荷の偏りは、金属配線32の電界により、平面視ではみ出し部32aの下部にある層間絶縁膜18内にも発生することがある。図5に示された層間絶縁膜18内の「+・−」の記号は、この分極の発生を示すものである。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、高耐圧MOSFETのゲート電極に引出し配線を介してバイアス電圧を印加した場合であっても、ドレイン・ソース間におけるリーク電流の発生を低減することができる半導体装置を提供することを目的とする。
このような構成であれば、前記遮蔽板の電位は、前記半導体基板の電位と同電位であるので、第2の引出し配線と第2の層間絶縁膜との間で起こる電子の移動をより確実に低減することができる。
このような構成であれば、第1の層間絶縁膜はBPSGを含んで構成される膜であるので、例えばリフローによって、容易に層間絶縁膜を平坦化することができる。
また、上記の半導体装置において、前記第2の層間絶縁膜は、TEOSを含んで構成される膜であることとしてもよい。
このような構成であれば、第2の層間絶縁膜はTEOSを含んで構成される膜であるので、容易に層間絶縁膜を形成することができる。
<構造>
本実施形態に係る高耐圧MOSFET100の構造を図1〜3に模式的に示す。ここで、図1は、本実施形態に係る高耐圧MOSFET100の構造を平面視した平面図である。また、図2は、図1中に示したAA′線に沿った断面図である。そして、図3は、図1中に示したBB′線に沿った断面図である。なお、本実施形態では、pチャネル型の高耐圧MOSFETについて説明する。
ウェル領域2内にはp型のソース領域4とp型のドレイン領域6とが互いに分離して形成されている。ソース領域4は、不純物濃度の高い高濃度領域4aと不純物濃度の低い低濃度領域4bとを含んで構成されており、高濃度領域4aは半導体基板1の表面1a近傍に形成されている。同様に、ドレイン領域6は不純物濃度の高い高濃度領域6aと不純物濃度の低い低濃度領域6bとを含んで構成されており、高濃度領域6aは半導体基板1の表面1a近傍に形成されている。なお、ソース領域4及びドレイン領域6の形状は、平面視で例えば矩形状をしている。また、平面視でソース領域4の長手方向とドレイン領域6の長手方向とは、例えば同じ方向である。
ゲート酸化膜10上にはゲート電極12が形成されている。ゲート電極12は、ゲート酸化膜10と後述するフィールド酸化膜14の一部とを連続して覆うものである。そして、高耐圧MOSFET100の動作時には、このゲート電極12に負電圧が印加される。なお、ゲート電極12の形状は、平面視で例えば矩形状をしている。また、平面視でゲート電極12の長手方向は、例えばソース領域4及びドレイン領域6の長手方向と同じ方向である。
また、ウェル領域2内にはガード領域16が形成されている。このガード領域16とソース領域4の高濃度領域4aと間にはフィールド酸化膜14が形成されている。同様に、ガード領域16とドレイン領域6の高濃度領域6aと間にはフィールド酸化膜14が形成されている。つまり、上述のソース領域4、ドレイン領域6、チャネル領域8を含んで構成された領域は、平面視でガード領域16によって取り囲まれている。このガード領域16は、層間絶縁膜18を貫通する貫通電極16a、17aとそれぞれ接続している。そして、貫通電極16aは、層間絶縁膜18上に形成された金属配線16bと接続している。また、貫通電極17aは、層間絶縁膜18上に形成された金属配線44bと接続している。なお、ガード領域16の導電型は、n型である。
BPSG膜18上には引出し配線としての金属配線20が形成されている。そして、この金属配線20は、BPSG膜18を貫通する貫通電極24を介してゲート電極12と電気的に接触している。また、この金属配線20の全部は、平面視でゲート電極12と重なるように形成されている。そして、金属配線20の少なくとも一部は、平面視でフィールド酸化膜14と重なるように形成されている。つまり、金属配線20の下層にはゲート電極12が配置されている。また、金属配線20の下層であって、ゲート電極12下にはフィールド酸化膜14が配置されている。なお、平面視で金属配線20の形状は例えば矩形状であり、その中心線は例えばゲート電極12の中心線と重なっている。
TEOS膜28上には引出し配線としての金属配線32が形成されている。この金属配線32のはみ出し部32aは、平面視で遮蔽板26と重なるように形成されている。言い換えると、遮蔽板26は、平面視で金属配線32とTEOS膜28とが重なっている部分を覆っている。また、この金属配線32は、TEOS膜28を貫通する貫通電極36を介して金属配線20と電気的に接触している。このため、金属配線32に電圧を印加した場合には、貫通電極36及び金属配線20を通してゲート電極12に電圧を印加することができる。なお、平面視で金属配線32の形状は例えば矩形状であり、その中心線は例えばゲート電極12の長軸と重なっている。
本実施形態に係る高耐圧MOSFET100であれば、金属配線20の下層にはゲート電極12が配置されているので、ゲート電極12にバイアス電圧を印加した場合であっても、金属配線20の電界をゲート電極12で遮蔽することができる。このため、従来技術に係る高耐圧MOSFET110と比較して、金属配線20を介してゲート電極12にバイアス電圧を印加した際に生じるBPSG膜18の分極を低減することができる。よって、BPSG膜18内の残留分極に起因する、半導体基板表面1aにおける寄生チャネル42の形成を低減することができる。ゆえに、金属配線20を介してゲート電極12にバイアス電圧を印加した場合であっても、ドレイン・ソース間におけるリーク電流の発生を低減することができる。
また、本実施形態では、例えば、「第1の層間絶縁膜」が「層間絶縁膜(BPSG膜)18」に対応し、「第1の貫通電極」が「貫通電極24」に対応し、「第1の引出し配線」が「金属配線20」に対応し、「第2の層間絶縁膜」が「層間絶縁膜(TEOS膜)28」に対応し、「第2の貫通電極」が「貫通電極36」に対応し、「第2の引出し配線」が「金属配線32」に対応する。
1a 表面
2 ウェル領域
4 ソース領域
4a 高濃度領域
4b 低濃度領域
6 ドレイン領域
6a 高濃度領域
6b 低濃度領域
8 チャネル領域
10 ゲート絶縁膜
12 ゲート電極
12a 端部
14 フィールド酸化膜
16 ガード領域
16a 貫通電極
16b 金属配線
17a 貫通電極
18 層間絶縁膜
20 金属配線
20a はみ出し部
24 貫通電極
26 遮蔽板
26a 端部
27 配線
28 層間絶縁膜
28a 電子
28b 正電荷
32 金属配線
32a はみ出し部
36 貫通電極
40 リーク電流の流れ
42 寄生チャネル
42a 電荷
44 ソース電極
44a 貫通電極
44b 金属配線
46 ドレイン電極
46a 貫通電極
46b 金属配線
46c 貫通電極
46d 金属配線
100 ゲート高耐圧MOSFET
110 ゲート高耐圧MOSFET
Claims (5)
- 半導体基板の表面に形成されたチャネル領域と、
前記チャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜と、
前記チャネル領域を含む素子領域を区画するフィールド酸化膜と、
前記フィールド酸化膜上の一部及び前記ゲート絶縁膜上に連続して形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極を覆うように、前記半導体基板上に形成された第1の層間絶縁膜と、
前記第1の層間絶縁膜上に形成され、前記第1の層間絶縁膜に設けられた第1の貫通電極を介して前記ゲート電極に接続された第1の引出し配線と、
前記第1の層間絶縁膜上に前記第1の引出し配線と離れて形成された遮蔽板と、
前記遮蔽板と前記第1の引出し配線とを覆うように、前記第1の層間絶縁膜上に形成された第2の層間絶縁膜と、
前記第2の層間絶縁膜上に形成され、前記第2の層間絶縁膜に設けられた第2の貫通電極を介して前記第1の引出し配線に接続された第2の引出し配線と、を備え、
前記第1の引出し配線の全部は、平面視で前記ゲート電極と重なっており、かつ、前記第1の引出し配線の少なくとも一部は、平面視で前記フィールド酸化膜と重なっており、
前記遮蔽板の前記第1の引出し配線に対向する側の端部は、平面視で前記ゲート電極の端部と重なっており、
前記遮蔽板は、前記第1の引出し配線から遠ざかる方向に延在し、
前記第2の引出し配線は、平面視で、前記第2の貫通電極を起点として前記遮蔽板から遠ざかる方向よりも前記遮蔽板に近づく方向に長く延在して、前記遮蔽板と重なっている
ことを特徴とする半導体装置。 - 前記遮蔽板の電位は、前記半導体基板の電位と同電位であることを特徴とする請求項1
に記載の半導体装置。 - 前記第1の層間絶縁膜は、BPSGを含んで構成される膜であることを特徴とする請求
項1または請求項2に記載の半導体装置。 - 前記第2の層間絶縁膜は、TEOSを含んで構成される膜であることを特徴とする請求
項1から請求項3のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記第2の引出し配線は、平面視で、前記遮蔽板を横断するように延在していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
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