JP5913815B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、始動領域に遊技球が進入することにより抽選が行われる遊技機に関する。
従来、始動口に遊技球が入球したことを条件として大当たりの抽選が行われるとともに、大当たりに当選した場合には、遊技者に有利な特別遊技が実行可能となる遊技機が知られている。こうした遊技機においては、複数の遊技状態が設けられており、特別遊技の終了後に、大当たりの当選確率が低い低確率遊技状態と、この低確率遊技状態よりも大当たりの当選確率が高く設定された高確率遊技状態と、のいずれかの遊技状態に設定されるのが一般的である。
また、特許文献1には、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかに遊技状態が設定される場合に、これと同時に、遊技球の発射数と賞球数との比率を示す発射賞球比率を異にする複数の遊技状態から、いずれかの遊技状態が設定される遊技機が開示されている。この遊技機によれば、特別遊技の終了後の遊技状態として低確率遊技状態に設定された場合には、通常よりも発射賞球比率が高い遊技状態に設定して遊技者利益を補填することにより、遊技者の遊技継続意欲が減退するのを防止するようにしている。
特開2006−158580号公報
上記の遊技機においては、遊技者の有利度合いが異なる複数の遊技状態が設けられているので、多様な遊技性がもたらされるものの、いずれの遊技状態に設定されるのかについては、常に一定の確率でなされる大当たりの抽選結果にのみ委ねられている。その結果、遊技者は、遊技中に倦怠感を覚えやすくなる傾向にあり、遊技の興趣が低下するという問題があった。
本発明は、新たな遊技性を提供することにより、遊技の興趣を向上することができる遊技機の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、発射手段によって発射された遊技球が流下する遊技領域と、前記遊技領域に設けられた第1始動領域および第2始動領域と、前記第1始動領域および第2始動領域に遊技球が進入したことを条件として乱数を取得する乱数取得手段と、前記第1始動領域に遊技球が進入して取得された乱数を第1保留として記憶部に記憶し、前記第2始動領域に遊技球が進入して取得された乱数を第2保留として記憶部に記憶する保留記憶手段と、前記記憶部に第1保留または第2保留のいずれか一方のみが記憶されている場合には、当該第1保留または第2保留として記憶された乱数の中でもっとも先に記憶された乱数に基づいて、少なくとも、前記遊技領域に設けられた大入賞口が所定の態様で開閉する特別遊技の実行可否、および、前記特別遊技を実行することが決定された場合に、前記特別遊技の終了後の遊技状態決定するとともに、前記記憶部に第1保留および第2保留の双方が記憶されている場合には、前記第2保留として記憶された乱数の中でもっとも先に記憶された乱数に基づいて、前記特別遊技の実行可否、および、前記特別遊技の終了後の遊技状態を決定する遊技利益決定手段と、前記遊技利益決定手段によって前記特別遊技を実行可能とする決定がなされたことを条件として、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記特別遊技実行手段による特別遊技の終了後の遊技状態を前記遊技利益決定手段によって決定された遊技状態に設定する遊技状態設定手段と、を備え、前記遊技状態設定手段は、前記遊技状態として、遊技進行中における遊技球の発射数に対する賞球数の比率である発射賞球比率を互いに異にする三以上のベース状態のいずれかに設定するとともに、前記遊技利益決定手段により前記特別遊技の実行が所定の確率で決定される低確率遊技状態、および、該低確率遊技状態よりも前記特別遊技の実行が高確率で決定される高確率遊技状態のいずれかの確率状態に設定し、前記遊技利益決定手段は、設定中の前記確率状態に対応する確率で前記特別遊技の実行可否を決定し、前記第1保留として記憶された乱数によって特別遊技の実行を決定した場合よりも、第2保留として記憶された乱数によって特別遊技の実行を決定した場合の方が、当該特別遊技の終了後の遊技状態として、前記発射賞球比率が高いベース状態を高確率で決定し、前記発射賞球比率が相対的に高いベース状態に設定されている場合に特別遊技を実行可能とする決定をしたときの方が、前記発射賞球比率が相対的に低いベース状態に設定されている場合に特別遊技を実行可能とする決定をしたときよりも、当該特別遊技の終了後の遊技状態として、前記発射賞球比率が高いベース状態を高確率で決定し、前記高確率遊技状態と同時に設定可能な前記ベース状態は、前記低確率遊技状態と同時に設定可能な前記ベース状態よりも、前記発射賞球比率が高いことを特徴とする。
扉が開放された状態を示す遊技機の斜視図である。 遊技機の正面図である。 遊技機のブロック図である。 特別図柄判定テーブルを説明する図である。 図柄種別判定テーブルを説明する図である。 変動パターンコマンド決定テーブルを説明する図である。 特別電動役物作動テーブルを説明する図である。 遊技状態設定テーブル1を説明する図である。 遊技状態設定テーブル2を説明する図である。 遊技状態設定テーブル3を説明する図である。 普通図柄判定テーブルを説明する図である。 普通図柄変動パターン決定テーブルおよび第2始動口開放制御テーブルを説明する図である。 主制御基板におけるメイン処理を示す図である。 主制御基板におけるタイマ割込処理を示す図である。 主制御基板における入力制御処理を示す図である。 主制御基板における第1始動口検出スイッチ入力処理を示す図である。 主制御基板におけるゲート検出スイッチ入力処理を示す図である。 主制御基板における特図特電処理を示す図である。 主制御基板における特別図柄変動開始処理を示す図である。 主制御基板における特別図柄変動停止処理を説明する図である。 主制御基板における停止後処理を示す図である。 主制御基板における特別電動役物制御処理を示す図である。 主制御基板における特別遊技終了処理を示す図である。 主制御基板における普図普電処理を示す図である。 主制御基板における普通図柄変動開始処理を示す図である。 主制御基板における普通図柄変動停止処理を示す図である。 主制御基板における普通図柄停止後処理を示す図である。 主制御基板における普通電動役物制御処理を示す図である。 実施形態の遊技性を説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
図1は、本実施形態の遊技機1の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機1は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠2と、この外枠2にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠4と、この中枠4と同様に、ヒンジ機構によって外枠2に開閉自在に取り付けられた前枠6と、を備えている。
中枠4は、外枠2と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤8が保持されている。また、前枠6には、ガラス製または樹脂製の透過板10が保持されている。そして、これら中枠4および前枠6を外枠2に対して閉じると、遊技盤8と透過板10とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機1の正面側から、透過板10を介して遊技盤8が視認可能となる。
図2は、遊技機1の正面図である。この図に示すように、前枠6の下部には、遊技機1の正面側に突出する操作ハンドル12が設けられている。この操作ハンドル12は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル12を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル12の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤8に設けられたレール14a、14b間を上昇して遊技領域16に導かれることとなる。
遊技領域16は、遊技盤8と透過板10との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤8には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域16に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
また、遊技領域16には、遊技球が入球可能な一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22が設けられており、これら一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な特別遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益(状態)が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
また、第2始動口22は、図中実線で示す閉状態と、図中点線で示す開状態とに変位可能な可動片22bを有しており、この可動片22bの態様によって第2始動口22への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、第2始動口22の真上には第1始動口20が配置されているため、可動片22bが閉状態に維持された状態では、第1始動口20が障害物となって、第2始動口22への遊技球の入球が不可能もしくは困難となっている。
これに対して、遊技領域16に設けられたゲート24を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片22bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片22bが開状態になると、当該可動片22bが遊技球を第2始動口22に導く受け皿として機能し、第1始動口20よりも第2始動口22への遊技球の入球が容易となる。
さらに、第1始動口20および第2始動口22よりも下方にはアタッカー装置26が設けられている。このアタッカー装置26は、遊技球が入球可能な大入賞口28と、この大入賞口28を開閉する開閉扉28bと、を備えており、通常、開閉扉28bが閉扉して、大入賞口28への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の特別遊技が実行されると、開閉扉28bが所定の態様で開放されるとともに、この開閉扉28bが遊技球を大入賞口28内に導く受け皿として機能する。そして、大入賞口28に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
なお、遊技領域16の最下部には、一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22、大入賞口28のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域16から遊技盤8の背面側に排出する排出口30が設けられている。
そして、遊技盤8には、遊技の進行中などに演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置50と、可動装置からなる演出役物装置52とが設けられている。演出表示装置50は、画像を表示する演出表示部50aを備えており、この演出表示部50aを、遊技盤8の略中央部分において、遊技機1の正面側から視認可能に配置している。また、演出表示部50aの上方には、演出役物装置52が設けられている。この演出役物装置52は、図示の位置から下方に落下して演出表示部50aの前面に重なるなど、さまざまな態様で可動するものである。
また、遊技機1の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板10よりも下方位置には、遊技者の押下操作を受け付けるボタンからなる演出操作装置56が設けられている。さらに、前枠6の上部位置や外枠2の最下部位置には、遊技機1の正面側に向けられたスピーカからなる音声出力装置58が設けられている。なお、図1および図2においては図示していないが、前枠6には、点灯態様や発光色をさまざまに制御して演出を行うためのランプからなる演出照明装置54が複数設けられている(図3参照)。
また、図中符号70は、遊技機1から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿であり、この上皿70が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿72に導かれることとなる。
また、遊技盤8には、遊技領域16の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器80、第2特別図柄表示器82、第1特別図柄保留表示器84、第2特別図柄保留表示器86、普通図柄表示器88、普通図柄保留表示器90が設けられている。これら各表示器80〜90は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
(制御手段の内部構成)
図3は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
主制御基板100は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板100は、メインCPU100a、メインROM100b、メインRAM100cを備えている。メインCPU100aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM100bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM100cは、メインCPU100aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板100には、一般入賞口18に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ18a、第1始動口20に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ20a、第2始動口22に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ22a、ゲート24を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ24a、大入賞口28に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ28aが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板100に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板100には、第2始動口22の可動片22bを作動する始動口開閉ソレノイド22cと、大入賞口28を開閉する開閉扉28bを作動する大入賞口開閉ソレノイド28cと、が接続されており、主制御基板100によって、第2始動口22および大入賞口28の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板100には、第1特別図柄表示器80、第2特別図柄表示器82、第1特別図柄保留表示器84、第2特別図柄保留表示器86、普通図柄表示器88、普通図柄保留表示器90が接続されており、主制御基板100によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、本実施形態の遊技機1は、主に第1始動口20または第2始動口22への遊技球の入球によって開始される特別図柄遊技と、ゲート24を遊技球が通過することによって開始される普通図柄遊技とに大別される。そして、主制御基板100のメインROM100bには、特別図柄遊技および普通図柄遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、特別図柄遊技の進行にあたって必要となるテーブルとして、特別図柄判定テーブル(図4を用いて後述する)、図柄種別判定テーブル(図5を用いて後述する)、変動パターンコマンド決定テーブル(図6を用いて後述する)、特別電動役物作動テーブル(図7を用いて後述する)、遊技状態設定テーブル(図8〜図10を用いて後述する)が記憶されている。また、普通図柄遊技の進行に当たって必要となるテーブルとして、普通図柄判定テーブル(図11を用いて後述する)、普通図柄変動パターン決定テーブル(図12を用いて説明する)、第2始動口開放制御テーブル(図12を用いて説明する)が記憶されている。なお、ここでは、本実施形態の特徴に関係するテーブルのみを列挙したが、メインROM100bには、これとは別にさらに種々のテーブルが記憶されている。また、各テーブルの詳細については、主制御基板100における遊技進行上の処理とともに後で詳しく説明する。
また、主制御基板100には、遊技情報出力端子板110、払出制御基板120、副制御基板200が接続されている。
遊技情報出力端子板110は、遊技店のホールコンピュータ等に遊技進行上の種々の情報を出力するためのものであり、主制御基板100から遊技情報出力端子板110に向けて、必要な外部情報信号が出力されるようになっている。
払出制御基板120は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板120も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板100に対して双方向に通信可能に接続されている。払出制御基板120には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ121が接続されている。
払出制御基板120においては、主制御基板100から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ121を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ122によって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。また、払出制御基板120には、中枠4または前枠6の開閉状態を検出する扉開放検出スイッチ123が接続されており、払出制御基板120に扉開放検出信号が入力されるようになっている。さらに、払出制御基板120には、発射制御基板130が双方向に通信可能に接続されている。
発射制御基板130は、払出制御基板120から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。この発射制御基板130には、操作ハンドル12に設けられ、当該操作ハンドル12に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ12aと、操作ハンドル12の操作角度を検出する操作ボリューム12bと、が接続されている。そして、タッチセンサ12aおよび発射ボリューム12bから信号が入力されると、発射制御基板130において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド131を通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板200は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板200は、サブCPU200a、サブROM200b、サブRAM200cを備えており、主制御基板100に対して、当該主制御基板100から副制御基板200への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU200aは、主制御基板100から送信されたコマンド、上記演出操作装置56が押下操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ56aから入力される操作検出信号、あるいはタイマからの入力信号に基づいて、サブROM200bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行するためのコマンドを、画像制御基板210またはランプ制御基板220に送信する。このとき、サブRAM200cは、サブCPU200aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
画像制御基板210は、上記演出表示部50aに画像を表示させる画像表示制御を行ったり、音声出力装置58から音声を出力させる音声出力制御を行ったりするものであり、CPU、ROM、RAM、VRAMを備えている。ROMには、演出表示部50aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて、CPUが、画像データをROMからVRAMに読み出して、演出表示部50aの画像表示を制御する。また、画像制御基板210においては、ROMに音声のデータが多数格納されており、CPUは、副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、画像の表示制御と同時に、音声出力装置58における音声出力も制御する。
ランプ制御基板220は、副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて、演出役物装置52を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源を通電制御したり、演出照明装置54を点灯制御したりする。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されている。この電源基板は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板100に出力するようになっている。
次に、本実施形態の遊技機1における遊技について、メインROM100bに記憶されている各種テーブルを参照しながら説明する。
前述したように、本実施形態の遊技機1は、特別図柄遊技と普通図柄遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際には、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非特定遊技状態または特定遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされた遊技状態に設定される。
なお、本実施形態においては、特定遊技状態として、特定1遊技状態、特定2遊技状態、特定3遊技状態が設けられている。これら特定1遊技状態、特定2遊技状態、特定3遊技状態は、遊技球の発射数に対する賞球数の比率がそれぞれ異なるように設定されている。そして、ここでは、低確率遊技状態であって、かつ、非特定遊技状態である場合(以下「モード1」という)、低確率遊技状態であって、かつ、特定1遊技状態である場合(以下「モード2」という)、高確率遊技状態であって、かつ、特定2遊技状態である場合(以下「モード3」という)、高確率遊技状態であって、かつ、特定3遊技状態である場合(以下「モード4」という)のいずれかのモードにて遊技が進行するように設定されている。
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、大入賞口28が開放される特別遊技を実行する権利獲得の確率が低く(本実施形態では1/399)設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、特別遊技を実行する権利獲得の確率が高く(本実施形態では1/39.9)設定された遊技状態である。
また、非特定遊技状態というのは、可動片22bが開状態になりにくく、第2始動口22に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、特定1〜3遊技状態というのは、非特定遊技状態よりも可動片22bが開状態になりやすく、第2始動口22に遊技球が入球しやすい遊技状態である。
遊技者が操作ハンドル12を操作して遊技領域16に遊技球を発射させるとともに、遊技領域16を流下する遊技球が第1始動口20または第2始動口22に入球すると、遊技者に付与される遊技利益が対応付けられた特別図柄の決定処理(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。この大当たりの抽選において、大当たりに当選すると、大入賞口28が開放されるとともに当該大入賞口28への遊技球の入球が可能となる特別遊技が実行され、また、当該特別遊技の終了後の遊技状態が、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大当たりの抽選方法について説明する。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、大当たりの抽選に係る種々の乱数値(特別図柄乱数、大当たり乱数、第1変動パターン乱数、第2変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM100cの保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口20に遊技球が入球して保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して第1保留とよび、第2始動口22に遊技球が入球して保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して第2保留とよぶ。
この保留記憶領域は、第1保留記憶領域および第2保留記憶領域の2つの記憶領域を備えており、また、両保留記憶領域はそれぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動口20に遊技球が入球して取得された乱数値は、4つを上限として第1保留記憶領域の第1〜4記憶部に第1保留として記憶され、第2始動口22に遊技球が入球して取得された乱数値は、4つを上限として第2保留記憶領域の第1〜4記憶部に第2保留として記憶される。
したがって、第1保留記憶領域に4つの第1保留が記憶された状態で、第1始動口20に遊技球が入球した場合には、当該遊技球の入球に基づいて乱数値が記憶されることはなく、また、第2保留記憶領域に4つの第2保留が記憶された状態で、第2始動口22に遊技球が入球した場合には、当該遊技球の入球に基づいて乱数値が記憶されることはない。
図4は、特別図柄判定テーブルを説明する図である。第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜797の範囲内から1つの特別図柄乱数が取得される。そして、遊技球が入球した始動口と、大当たりの抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態と、に応じて特別図柄判定テーブルが選択され、当該選択された特別図柄判定テーブルと取得された特別図柄乱数とによって大当たりの判定が行われる。
低確率遊技状態において、第1保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、図4(a)に示す特別図柄判定テーブル1が参照される。この特別図柄判定テーブル1によれば、特別図柄乱数が0または1であった場合に大当たりと判定し、その他の特別図柄乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/399となる。
また、高確率遊技状態において、第1保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、図4(b)に示す特別図柄判定テーブル2が参照される。この特別図柄判定テーブル2によれば、特別図柄乱数が0〜19であった場合に大当たりと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/39.9となる。このように、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が10倍となる。
また、低確率遊技状態において、第2保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、図4(c)に示す特別図柄判定テーブル3が参照される。この特別図柄判定テーブル3も、特別図柄判定テーブル1と同様に、特別図柄乱数が0または1であった場合に大当たりと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/399となる。
また、高確率遊技状態においてに、第2保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、図4(d)に示す特別図柄判定テーブル4が参照される。この特別図柄判定テーブル4も、特別図柄判定テーブル2と同様に、特別図柄乱数が0〜19であった場合に大当たりと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/39.9となる。このように、第2保留の大当たり判定においても、第1保留の大当たり判定と同様に、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が10倍となる。
図5は、特別図柄の種別を決定するための図柄種別判定テーブルを説明する図である。第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜299の範囲内から1つの大当たり乱数が取得される。そして、遊技球が入球した始動口と、上記の大当たりまたはハズレの判定結果と、に応じて図柄種別判定テーブルが選択され、当該選択された図柄種別判定テーブルと取得された大当たり乱数とによって特別図柄の種別が決定される。
本実施形態においては、種別Aに分類される5種類の特別図柄(特別図柄A1、A2、A3、A4、A5)と、種別Bに分類される5種類の特別図柄(特別図柄B1、B2、B3、B4、B5)と、種別Cに分類される1種類の特別図柄(特別図柄C)と、からなる合計11種類の特別図柄が設けられている。以下では、特別図柄A1、A2、A3、A4、A5を総称して特別図柄Aとよび、特別図柄B1、B2、B3、B4、B5を総称して特別図柄Bとよぶ。
詳しくは後述するが、各特別図柄には、実行される特別遊技の内容が対応付けられており、特別図柄Aおよび特別図柄Bが決定された場合には、獲得可能な賞球数が少ない特別遊技が実行され、特別図柄Cが決定された場合には、獲得可能な賞球数が多い特別遊技が実行される。また、各特別図柄には、特別遊技の終了後の遊技状態が対応付けられており、特別図柄Aが決定された場合には、特別遊技の終了後に低確率遊技状態に設定され、特別図柄B、Cが決定された場合には、特別遊技の終了後に高確率遊技状態に設定される。
なお、各特別図柄には、特別遊技の終了後に設定される遊技状態として、非特定遊技状態、特定1遊技状態、特定2遊技状態、特定3遊技状態も対応付けられているが、これら非特定遊技状態、特定1遊技状態、特定2遊技状態、特定3遊技状態と各特別図柄との関係については後述する。
上記した特別図柄判定テーブルによって第1保留を判定した結果、大当たりの判定結果が得られた場合には、図柄種別判定テーブル1が参照される。この図柄種別判定テーブル1によれば、図示の大当たり乱数の設定により、特別図柄Aが20%、特別図柄Bが60%、特別図柄Cが20%の確率で決定される。
また、上記した特別図柄判定テーブルによって第2保留を判定した結果、大当たりの判定結果が得られた場合には、図柄種別判定テーブル2が参照される。この図柄種別判定テーブル2によれば、図示の大当たり乱数の設定により、特別図柄Aが20%、特別図柄Cが80%の確率で決定される。
また、上記した特別図柄判定テーブルによって第1保留または第2保留を判定した結果、ハズレの判定結果が得られた場合には、図柄種別判定テーブル3が参照される。この図柄種別判定テーブル3によれば、大当たり乱数とは無関係に特別図柄の種別が決定される。ここでは、第1保留についてハズレの判定結果が得られた場合には、特別図柄の種別として特別図柄Xが決定され、第2保留についてハズレの判定結果が得られた場合には、特別図柄の種別として特別図柄Yが決定される。以下では、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
図6は、大当たりの抽選結果を遊技者に報知する際の演出の態様(変動パターン)を決定する変動パターンコマンド決定テーブル(低確率遊技状態用)を説明する図である。第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの第1変動パターン乱数が取得されるとともに、0〜99の範囲内から1つの第2変動パターン乱数が取得される。なお、以下では第1変動パターン乱数と第2変動パターン乱数とを総称して変動パターン乱数とよぶ。
そして、遊技球が入球した始動口、上記の大当たりの抽選によって決定された特別図柄の種別、および、遊技状態(低確率遊技状態または高確率遊技状態)に応じて、前半の演出態様を決定するための第1変動パターンと、後半の演出態様を決定するための第2変動パターンと、が決定される。例えば、低確率遊技状態において、第1保留によって特別図柄Cが決定された場合であって、第1変動パターン乱数が「68」、第2変動パターン乱数が「72」であったとすると、変動パターンの前半として「擬似4」が決定され、変動パターンの後半として「スーパーD」が決定される。このようにして前半および後半の変動パターンが決定されると、それぞれに対応する変動パターンコマンドが副制御基板200に送信され、種々の演出が実行されることとなる。
図7は、大当たりに当選した場合に実行される特別遊技を制御するための特別電動役物作動テーブルを説明する図である。特別電動役物作動テーブルは、特別遊技の実行中に大入賞口開閉ソレノイド28cを通電制御するために参照されるものであり、本実施形態においては、特別電動役物作動テーブルとして、作動TBL1および作動TBL2からなる2種類のテーブルが設けられている。そして、特別遊技を実行するにあたって、これら両作動TBL1、2のいずれを参照するかは、大当たりの抽選によって決定された特別図柄の種別に基づいて決定される。
具体的には、特別図柄Aまたは特別図柄Bが決定された場合には、作動TBL1を参照して特別遊技が実行される。この作動TBL1によれば、大入賞口28が最長で6秒開放すること、または、大入賞口28に9個の遊技球が入球する(カウントC=9)ことのいずれかの条件が成立することによって終了するラウンド遊技が2回実行される。なお、2回のラウンド遊技間に設けられるインターバル時間、すなわち、ラウンド遊技間における大入賞口28の閉鎖時間は2.0秒に設定されている。
一方、特別図柄Cが決定された場合には、作動TBL2を参照して特別遊技が実行される。この作動TBL2によれば、大入賞口28が最長で29秒開放すること、または、大入賞口28に9個の遊技球が入球する(カウントC=9)ことのいずれかの条件が成立することによって終了するラウンド遊技が15回実行される。なお、各ラウンド遊技間における大入賞口28の閉鎖時間は2.0秒に設定されている。このように、本実施形態においては、作動TBL1よりも作動TBL2を参照して特別遊技が実行された場合の方が、遊技者は賞球を多量に獲得することが可能となっている。
図8〜図10は、上記のようにして特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。特別遊技の終了後の遊技状態は、決定された特別図柄の種別と、当該特別図柄が決定されたときの遊技状態、すなわち、大当たり当選時の遊技状態と、によって決定される。
図8は、特別図柄Aが決定されたときに参照される遊技状態設定テーブル1を説明する図である。すでに説明したとおり、本実施形態においては、モード1〜4の4つのモードが設けられており、これら4つのモードのいずれかのモードにて遊技が進行する。ここでは、大当たりの当選確率および第2始動口22への遊技球の入球容易性という2つの要素から、モード1<モード2<モード3<モード4の順に、遊技進行にあたっての遊技者の有利度合いが高くなっていく。
そして、特別図柄Aは、特別遊技の終了後に設定する遊技状態として低確率遊技状態が対応付けられており、特別図柄Aが決定された場合には、低確率遊技状態であって、かつ、非特定遊技状態であるモード1、または、低確率遊技状態であって、かつ、特定1遊技状態であるモード2のいずれかに設定される。
また、特別図柄A1、A2、A3、A4、A5のそれぞれは、大当たり当選時の遊技状態に応じて、非特定遊技状態または特定1遊技状態のいずれかが特別遊技の終了後の遊技状態として対応付けられている。例えば、特別図柄A1が決定された場合、大当たり当選時の遊技状態が、非特定遊技状態(モード1)、特定1遊技状態(モード2)、特定2遊技状態(モード3)であるときには、特別遊技の終了後の遊技状態として、非特定遊技状態(モード1)に設定される。一方、特別図柄A1が決定された場合、大当たり当選時の遊技状態が、特定3遊技状態(モード4)であるときには、特別遊技の終了後の遊技状態として、特定1遊技状態(モード2)に設定される。
そして、特別図柄A1、A2、A3、A4、A5のそれぞれに、大当たり当選時の遊技状態と、特別遊技の終了後の遊技状態と、を図示のとおりに対応付けることにより、モードの移行確率が以下のように設定されることとなる。
すなわち、特別図柄Aが決定された場合には、モード1またはモード2のいずれかにのみ遊技状態が移行することとなるが、モード1において特別図柄Aが決定された場合には、相対的に有利度合いの高いモード2に移行する確率が40%に設定されている。これに対して、モード2において特別図柄Aが決定された場合には60%の確率でモード2が維持され、モード3において特別図柄Aが決定された場合には80%の確率でモード2に移行し、モード4において特別図柄Aが決定された場合には100%の確率でモード2に移行する。このように、有利度合いが高いモードにおいて大当たりに当選するほど、相対的に有利度合いの高いモード2に移行する確率が高くなっている。
図9は、特別図柄Bが決定されたときに参照される遊技状態設定テーブル2を説明する図である。特別図柄Bは、特別遊技の終了後に設定する遊技状態として高確率遊技状態が対応付けられており、特別図柄Bが決定された場合には、高確率遊技状態であって、かつ、特定2遊技状態であるモード3、または、高確率遊技状態であって、かつ、特定3遊技状態であるモード4のいずれかに設定される。
そして、特別図柄Aと同様に、特別図柄B1、B2、B3、B4、B5のそれぞれに、大当たり当選時の遊技状態と、特別遊技の終了後の遊技状態と、を図示のとおりに対応付けることにより、モードの移行確率が以下のように設定されることとなる。
すなわち、特別図柄Bが決定された場合には、モード3またはモード4のいずれかにのみ遊技状態が移行することとなるが、モード1において特別図柄Bが決定された場合には、相対的に有利度合いの高いモード4に移行する確率が40%に設定されている。これに対して、モード2において特別図柄Bが決定された場合には60%の確率でモード4に移行し、モード3において特別図柄Bが決定された場合には80%の確率でモード4に移行し、モード4において特別図柄Bが決定された場合には100%の確率でモード4が維持される。このように、有利度合いが高いモードにおいて大当たりに当選するほど、相対的に有利度合いの高いモード4に移行する確率が高くなっている。
図10は、特別図柄Cが決定されたときに参照される遊技状態設定テーブル3を説明する図である。特別図柄Cは、特別遊技の終了後に設定する遊技状態として、高確率遊技状態および特定3遊技状態が対応付けられており、特別図柄Cが決定された場合には、必ず、高確率遊技状態であって、かつ、特定3遊技状態であるモード4に設定される。つまり、特別図柄Cは、それが決定されたときの遊技状態とは無関係に、特別遊技の終了後の遊技状態として、もっとも有利度合いの高いモード4が設定されることとなる。
図11は、普通図柄判定テーブルを説明する図である。遊技領域16を流下する遊技球がゲート24を通過すると、第2始動口22の可動片22bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の決定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート24を通過すると、0〜19の範囲内から1つの普通図柄乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM100cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。したがって、普図保留記憶領域に4つの乱数値が記憶された状態で、遊技球がゲート24を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて乱数値が記憶されることはない。以下では、ゲート24を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された乱数値(普通図柄乱数)を普図保留とよぶ。
非特定遊技状態、特定1遊技状態、特定2遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図11(a)に示す普通図柄判定テーブル1が参照される。この普通図柄判定テーブル1によれば、普通図柄乱数が0であった場合に当選と判定し、普通図柄乱数が1〜19あった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の当選確率は1/20となる。
また、特定3遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図11(b)に示す普通図柄判定テーブル2が参照される。この普通図柄判定テーブル2によれば、普通図柄乱数が0〜18であった場合に当選と判定し、普通図柄乱数が19あった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の当選確率は19/20となる。なお、普図抽選によって当選の判定結果が得られた場合には当たり図柄が決定され、ハズレの判定結果が得られた場合にはハズレ図柄が決定される。
図12は、普通図柄変動パターン決定テーブル、および、第2始動口開放制御テーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動パターンが決定される。ここでは、遊技状態が非特定遊技状態、特定1遊技状態、特定2遊技状態に設定されている場合には変動時間が30秒に決定され、遊技状態が特定3遊技状態に設定されている場合には変動時間が5秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器88が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器88が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器88が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器88が点灯した場合には、第2始動口22の可動片22bが、普図抽選が行われたときの遊技状態に応じて図12に示すように通電制御される。
すなわち、非特定遊技状態において行われた普図抽選によって当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド22cが0.1秒×1回=0.1秒通電され、第2始動口22の可動片22bが0.1秒開放する。また、特定1遊技状態において行われた普図抽選によって当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド22cが0.2秒×1回=0.2秒通電され、第2始動口22の可動片22bが0.2秒開放する。また、特定2遊技状態において行われた普図抽選によって当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド22cが0.3秒×1回=0.3秒通電され、第2始動口22の可動片22bが0.3秒開放する。また、特定3遊技状態において行われた普図抽選によって当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド22cが2.9秒×2回=5.8秒通電され、第2始動口22の可動片22bが5.8秒開放する。
上記のように、普図当選確率、変動時間および開放時間を設定することにより、発射賞球比率(遊技領域16に発射される遊技球に対して第1始動口20および第2始動口22に遊技球が入球して遊技者に払い出される賞球数の比率)は、非特定遊技状態では発射数:賞球数=100:20、特定1遊技状態では発射数:賞球数=100:25、特定2遊技状態では発射数:賞球数=100:30、特定3遊技状態では発射数:賞球数=100:99となる。
このように、遊技者にとっては、非特定遊技状態よりも特定1遊技状態が有利となり、特定1遊技状態よりも特定2遊技状態が有利となり、特定3遊技状態がもっとも有利となる。そして、特定3遊技状態に設定されている場合には、ゲート24を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口22が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大当たりの抽選を行うことが可能となる。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図13を用いて、主制御基板100のメイン処理を説明する。
電源基板より電源が供給されると、メインCPU100aにシステムリセットが発生し、メインCPU100aは、以下のメイン処理を行う。
(ステップS1)
メインCPU100aは、初期化処理として、電源投入に応じて、メインROM100bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM100cに記憶されるフラグなどを初期化したり、副制御基板200に送信する各種のコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶したりする。
(ステップS2)
次に、メインCPU100aは、変動パターン乱数を更新する演出乱数更新処理を行う。
(ステップS3)
次に、メインCPU100aは、特別図柄乱数および大当たり乱数を更新する際に参照される初期値乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS2とステップS3との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図14を用いて、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマ割込処理が実行される。
(ステップS100)
まず、メインCPU100aは、各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
(ステップS200)
次に、メインCPU100aは、特別図柄乱数、大当たり乱数、普通図柄乱数を更新する処理を行う。
具体的には、それぞれの乱数カウンタを1加算して、乱数カウンタを更新する。なお、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期値乱数の値から乱数を更新する。
(ステップS300)
次に、メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ18a、第1始動口検出スイッチ20a、第2始動口検出スイッチ22a、ゲート検出スイッチ24a、大入賞口検出スイッチ28aから入力されたか否か判定する入力制御処理を行う。
(ステップS400)
次に、メインCPU100aは、特別図柄、特別電動役物の制御を行うための特図特電処理を行う。
(ステップS500)
次に、メインCPU100aは、普通図柄、普通電動役物の制御を行うための普図普電処理を行う。
(ステップS600)
次に、メインCPU100aは、一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22、大入賞口28に遊技球が入球したか否かを確認するとともに、遊技球の入球があった場合には、それぞれに対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板120に送信する。
(ステップS700)
次に、メインCPU100aは、外部情報データ、第2始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ、各表示器80、82、84、86、88,90の表示データを作成する処理を行う。
(ステップS800)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS700で作成した各データの信号を出力させるポート出力処理、および、上記各ステップでメインRAM100cの演出用伝送データ格納領域にセットされたコマンドを送信するコマンド送信処理を行う。
以下に、上記したタイマ割込処理のうち、ステップS300の入力制御処理、ステップS400の特図特電処理、ステップS500の普図普電処理について、詳細に説明する。
図15は、上記ステップS300の入力制御処理を説明するフローチャートである。
(ステップS310)
まず、メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ18aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が一般入賞口18に入球したか否かを判定する。メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ18aから検出信号が入力された場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
(ステップS320)
次に、メインCPU100aは、大入賞口検出スイッチ28aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が大入賞口28に入球したか否かを判定する。メインCPU100aは、大入賞口検出スイッチ28aから検出信号が入力された場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口28に入球した遊技球を計数するための大入賞口入球カウンタを加算して更新する。
(ステップS330)
次に、メインCPU100aは、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1始動口20に入球したか否かを判定して、大当たりの抽選を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、図16を用いて後述する。
(ステップS340)
次に、メインCPU100aは、第2始動口検出スイッチ22aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第2始動口22に入球したか否かを判定する。なお、この第2始動口検出スイッチ入力処理は、各種データの記憶領域を異にする点を除いて、上記ステップS330の第1始動口検出スイッチ入力処理と同じである。
(ステップS350)
次に、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球がゲート24を通過したか否かを判定する。このゲート検出スイッチ入力処理については、図17を用いて後述する。
図16は、上記ステップS330の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
(ステップS330−1)
まず、メインCPU100aは、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS330−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS330−2)
上記ステップS330−1において、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたと判定した場合には、メインCPU100aは、賞球のために用いる賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
(ステップS330−3)
次に、メインCPU100aは、保留記憶領域に記憶されている第1保留数(X1)が4未満であるか否かを判定する。その結果、第1保留数(X1)<4と判定した場合にはステップS330−4に処理を移し、第1保留数(X1)≧4と判定した場合には第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS330−4)
上記ステップS330−3において、第1保留数(X1)<4と判定した場合には、メインCPU100aは、第1保留数(X1)に「1」加算した値を新たな第1保留数(X1)として記憶する。
(ステップS330−5)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS200で更新された特別図柄乱数を取得して、第1保留記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索し、空いている記憶部に取得した特別図柄乱数を記憶する。
(ステップS330−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS200で更新された大当たり乱数を取得するとともに、当該取得した大当たり乱数を、上記ステップS330−5で特別図柄乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
(ステップS330−7)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS2で更新された変動パターン乱数を取得するとともに、上記ステップS330−5およびステップS330−6で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
(ステップS330−8)
次に、メインCPU100aは、第1始動口20に遊技球が入球したことを副制御基板200に伝達するための始動入賞コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、当該第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
図17は、上記ステップS350のゲート検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
(ステップS350−1)
まず、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたか否かを判定する。その結果、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS350−2に処理を移し、ゲート検出スイッチ24aから検出信号は入力されていないと判定した場合には、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS350−2)
上記ステップS350−1において、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたと判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)が4未満であるかを判定する。その結果、普図保留数(Y)<4と判定した場合にはステップS350−3に処理を移し、普図保留数(Y)≧4と判定した場合には、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS350−3)
上記ステップS350−2において、普図保留数(Y)<4と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)に「1」加算した値を新たな普図保留数(Y)として記憶する。
(ステップS350−4)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS200で更新された普通図柄乱数を取得して普通図柄保留記憶領域に記憶して、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。なお、普通図柄保留記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部の4つの記憶部を有しており、普通図柄乱数が取得されると、第1記憶部から順に普通図柄乱数が記憶されていない空きの記憶部が検索され、空いている記憶部のうちもっとも番号の小さい記憶部に、取得した普通図柄乱数が記憶される。以下では、普通図柄保留記憶領域の記憶部に記憶された普通図柄乱数を普図保留とよぶ。
次に、図18〜図23を用いて、主制御基板100において実行される上述の特別図柄遊技に係る処理について説明する。
図18は、上記ステップS400の特図特電処理を説明するフローチャートである。
(ステップS410)
まず、メインCPU100aは、特図特電データの値をロードする。この特図特電データは、特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ(00)と、特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ(01)と、停止後処理の実行を示すデータ(02)と、特別電動役物制御処理の実行を示すデータ(03)と、特別遊技終了処理の実行を示すデータ(04)と、が設けられている。
次に、メインCPU100aは、特別図柄変動開始処理(ステップS420)、特別図柄変動停止処理(ステップS430)、停止後処理(ステップS440)、特別電動役物制御処理(ステップS450)、特別遊技終了処理を実行するが、これら各処理について、以下に、図面を参照して説明する。
図19は、上記ステップS420の特別図柄変動開始処理を説明するフローチャートである。
(ステップS420−1)
まず、メインCPU100aは、特図特電データが、特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ(00)であるか否かを判定する。その結果、特図特電データ=00と判定した場合にはステップS420−2に処理を移し、特図特電データ=00ではないと判定した場合には当該特別図柄変動開始処理を終了する。
(ステップS420−2)
上記ステップS420−1において、特図特電データ=00であると判定した場合には、メインCPU100aは、第2保留記憶領域に第2保留が記憶されているかを判定する。その結果、第2保留が記憶されていると判定した場合にはステップS420−3に処理を移し、第2保留は記憶されていないと判定した場合にはステップS420−4に処理を移す。
(ステップS420−3)
上記ステップS420−2において、第2保留記憶領域に第2保留が記憶されていると判定した場合には、メインCPU100aは、第2保留記憶領域に記憶されている第2保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部〜第4記憶部に各乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を1つ前の記憶部にシフトさせる。また、このとき、第2保留数(X2)から「1」減算した値を新たな第2保留数(X2)として記憶する。
(ステップS420−4)
また、上記ステップS420−2において、第2保留記憶領域に第2保留は記憶されていないと判定した場合には、メインCPU100aは、第1保留記憶領域に第1保留が記憶されているかを判定する。その結果、第1保留が記憶されていると判定した場合にはステップS420−5に処理を移し、第1保留は記憶されていないと判定した場合にはステップS420−10に処理を移す。
(ステップS420−5)
上記ステップS420−4において、第1保留記憶領域に第1保留が記憶されていると判定した場合には、メインCPU100aは、第1保留記憶領域に記憶されている第1保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部〜第4記憶部に各乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を1つ前の記憶部にシフトさせる。また、このとき、第1保留数(X1)から「1」減算した値を新たな第1保留数(X1)として記憶する。
(ステップS420−6)
次に、メインCPU100aは、特別図柄判定テーブル(図4参照)および図柄種別判定テーブル(図5参照)のうち、現在の遊技状態に対応するテーブルを選択する。そして、上記ステップS420−3または上記ステップS420−5において処理領域に複写された特別図柄乱数および大当たり乱数を、それぞれ選択したテーブルに基づいて判定して、いずれかの特別図柄を決定するとともに、当該決定した特別図柄に対応するデータを、メインRAM100cの所定の領域に記憶する。また、この特別図柄決定処理においては、現在の遊技状態、すなわち、特別図柄を決定したときの遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。
このように、この特別図柄変動開始処理によれば、第1保留および第2保留の双方が記憶されている場合には、第2保留に基づいて特別図柄決定処理がなされる。つまり、ここでは、第2保留が第1保留に優先して処理されることとなる。
(ステップS421)
次に、メインCPU100aは、変動パターン決定テーブル(図6参照)のうち、現在の遊技状態に対応するテーブルを選択する。そして、上記ステップS420−3または上記ステップS420−5において処理領域に複写された変動パターン乱数を、選択したテーブルに基づいて判定することにより変動パターンを決定する。ここでは、第1変動パターン乱数によって演出の前半部分の変動パターンが決定され、第2変動パターン乱数によって演出の後半部分の変動パターンが決定される。
(ステップS420−7)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82において、特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、第1保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第1特別図柄表示器80が点滅表示を開始するとともに、第2保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第2特別図柄表示器82が点滅表示を開始する。なお、ここで制御される点滅表示とは、各表示器82、84において「−」が所定の間隔で点滅することをいうものである。また、第1保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第1保留が1つ減ることを示すように、第1特別図柄保留表示器84が表示制御され、第2保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第2保留が1つ減ることを示すように、第2特別図柄保留表示器86が表示制御される。
(ステップS420−8)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421で決定した変動時間を変動時間カウンタにセットする。
(ステップS420−9)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別図柄変動停止処理が実行されるように、特図特電データに「01」をセットし、当該特別図柄変動開始処理を終了する。
(ステップS420−10)
また、上記ステップS420−4において、第1保留は記憶されていないと判定した場合には、メインCPU100aは、デモ判定処理を実行する。このデモ判定処理において、メインCPU100aは、特別図柄の変動表示が行われていない時間を計時するとともに、所定時間にわたって特別図柄の変動表示が行われない場合には、演出表示部50aにデモ画面を表示するためのデモコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
図20は、上記ステップS430の特別図柄変動停止処理を説明するフローチャートである。
(ステップS430−1)
まず、メインCPU100aは、特図特電データが、特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ(01)であるか否かを判定する。その結果、特図特電データ=01と判定した場合にはステップS430−2に処理を移し、特図特電データ=01ではないと判定した場合には当該特別図柄変動停止処理を終了する。
(ステップS430−2)
上記ステップS430−1において、特図特電データ=01と判定した場合には、メインCPU100aは、変動時間(ステップS420−8でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、変動時間が経過したと判定した場合にはステップS430−3に処理を移し、変動時間は経過していないと判定した場合には当該特別図柄変動停止処理を終了する。
(ステップS430−3)
上記ステップS430−2において、変動時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、上記ステップS420−6で決定、記憶された特別図柄を、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82に停止表示するための停止表示データをセットする。
(ステップS430−4)
次に、メインCPU100aは、図柄が確定したことを示す図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS430−5)
次に、メインCPU100aは、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、停止表示時間カウンタに図柄を停止表示する時間をセットする。
(ステップS430−6)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において停止後処理が実行されるように、特図特電データに「02」をセットし、当該特別図柄変動停止処理を終了する。
図21は、上記ステップS440の停止後処理を説明するフローチャートである。
(ステップS440−1)
まず、メインCPU100aは、特図特電データが、停止後処理の実行を示すデータ(02)であるか否かを判定する。その結果、特図特電データ=02と判定した場合にはステップS440−2に処理を移し、特図特電データ=02ではないと判定した場合には当該停止後処理を終了する。
(ステップS440−2)
上記ステップS440−1において、特図特電データ=02と判定した場合には、メインCPU100aは、停止表示時間(ステップS430−5でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、停止表示時間は経過していないと判定した場合には当該停止後処理を終了し、停止表示時間を経過したと判定した場合にはステップS440−3に処理を移す。
(ステップS440−3)
上記ステップS440−2において、停止表示時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、特定遊技状態設定処理を行う。ここでは、メインCPU100aは、現在の遊技状態が特定1〜3遊技状態であることを示す特定1〜3フラグのいずれかがONしているか否かを判定する。そして、特定1〜3遊技フラグのいずれかがONしている場合には、メインRAM100cに設けられた特定変動回数記憶領域を更新する。この特定変動回数記憶領域には、特定1〜3遊技状態が終了するまでの残り変動回数が記憶されており、ここでは、現在、記憶されている残り変動回数から「1」減算した値を新たな残り変動回数として記憶することとなる。なお、残り変動回数を更新した結果、残り変動回数=0となった場合には、同時に特定1〜3フラグをOFFする処理が行われることとなる。また、特定1〜3フラグはONしていないと判定した場合には、そのまま次のステップS440−4に処理を移す。
(ステップS440−4)
次に、メインCPU100aは、高確率遊技状態設定処理を行う。ここでは、メインCPU100aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確フラグがONしているか否かを判定する。そして、高確フラグがONしている場合には、メインRAM100cに設けられた高確変動回数記憶領域を更新する。この高確変動回数記憶領域には、高確率遊技状態が終了するまでの残り変動回数が記憶されており、ここでは、現在、記憶されている残り変動回数から「1」減算した値を新たな残り変動回数として記憶することとなる。なお、残り変動回数を更新した結果、残り変動回数=0となった場合には、同時に高確フラグをOFFする処理が行われることとなる。また、高確フラグはONしていないと判定した場合には、そのまま次のステップS440−5に処理を移す。
(ステップS440−5)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS440−6)
次に、メインCPU100aは、停止表示されている図柄が大当たり図柄であるかを判定する。その結果、停止表示されている図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS440−7に処理を移し、停止表示されている図柄は大当たり図柄であると判定した場合にはステップS440−8に処理を移す。
(ステップS440−7)
上記ステップS440−6において、停止表示されている図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合には、メインCPU100aは、特図特電処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、特図特電データに「00」をセットし、当該停止後処理を終了する。これにより、次の特別図柄の変動表示が開始可能となる。
(ステップS440−8)
一方、上記ステップS440−6において、停止表示されている図柄は大当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU100aは、遊技状態をリセットする処理を行う。
(ステップS440−9)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別電動役物制御処理が実行されるように、特図特電データに「03」をセットし、当該停止後処理を終了する。これにより、大当たり図柄が停止表示した後に特別遊技が開始されることとなる。
図22は、上記ステップS450の特別電動役物制御処理を説明するフローチャートである。
(ステップS450−1)
まず、メインCPU100aは、特図特電データが、特別電動役物制御処理の実行を示すデータ(03)であるか否かを判定する。その結果、特図特電データ=03と判定した場合にはステップS450−2に処理を移し、特図特電データ=03ではないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
(ステップS450−2)
上記ステップS450−1において、特図特電データ=03と判定した場合には、メインCPU100aは、特別遊技実行処理を行う。ここでは、ラウンド遊技が開始する前のオープニング処理、図7に示す作動TBL1または作動TBL2を参照して行われるラウンド遊技実行処理、ラウンド遊技の終了後のエンディング処理が行われる。
(ステップS450−3)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS450−2における特別遊技実行処理によって特別遊技が終了したか、より具体的には、全てのラウンド遊技が終了するとともに、エンディング処理によって計時されるエンディング時間が経過したかを判定する。その結果、特別遊技が終了したと判定した場合にはステップS450−4に処理を移し、特別遊技は終了していないと判定した場合には、そのまま当該特別電動役物制御処理を終了する。
(ステップS450−4)
上記ステップS450−3において、特別遊技は終了したと判定した場合には、メインCPU100aは、特図特電処理において特別遊技終了処理が実行されるように、特図特電データに「04」をセットし、当該特別電動役物制御処理を終了する。
図23は、上記ステップS460の特別遊技終了処理を説明するフローチャートである。
(ステップS460−1)
まず、メインCPU100aは、メインRAM100cに記憶された特別図柄データおよび遊技状態バッファにある遊技状態データをロードする。そして、図8〜図10に示す遊技状態設定テーブルを参照し、これら特別図柄データおよび遊技状態データに基づいて、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する。例えば、特別図柄データが特別図柄B5を示すデータであった場合には、特定3フラグおよび高確フラグの双方をONするとともに、特定変動回数記憶領域および高確変動回数記憶領域の双方に、残り変動回数として10000を記憶する。
(ステップS460−2)
次に、メインCPU100aは、遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS460−3)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、特図特電データに「00」をセットし、当該特別遊技終了処理を終了する。
次に、図24〜図28を用いて、主制御基板100において実行される上述の普通図柄遊技に係る処理について説明する。
図24は、上記ステップS500の普図普電処理を説明するフローチャートである。
(ステップS510)
まず、メインCPU100aは、普図普電データの値をロードする。この普図普電データは、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ(10)と、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ(11)と、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ(12)と、普通電動役物制御処理の実行を示すデータ(13)と、が設けられている。
次に、メインCPU100aは、普通図柄変動開始処理(ステップS520)、普通図柄変動停止処理(ステップS530)、普通図柄停止後処理(ステップS540)、普通電動役物制御処理(ステップS550)を実行するが、これら各処理について、以下に、図面を参照して説明する。
図25は、上記ステップS520の普通図柄変動開始処理を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ(10)であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=10と判定した場合にはステップS520−2に処理を移し、普図普電データ=10ではないと判定した場合には当該普通図柄変動開始処理を終了する。
(ステップS520−2)
上記ステップS520−1において、普図普電データ=10と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)が1以上であるかを判定する。その結果、普図保留数(Y)≧1と判定した場合にはステップS520−3に処理を移し、普図保留数(Y)<1と判定した場合には当該普通図柄変動開始処理を終了する。
(ステップS520−3)
上記ステップS520−2において、普図保留数(Y)≧1と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)から「1」減算した値を新たな普図保留数(Y)として記憶する。
(ステップS520−4)
次に、メインCPU100aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されている普図保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている普通図柄乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部〜第4記憶部に普通図柄乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を1つ前の記憶部にシフトさせる。
(ステップS520−5)
次に、メインCPU100aは、処理領域に複写された普通図柄乱数の当選判定処理を行う。具体的には、現在の遊技状態が非特定遊技状態である場合には、図11(a)に示す普通図柄判定テーブル1を参照して、処理領域に複写された普通図柄乱数を判定する。また、現在の遊技状態が特定遊技状態である場合には、図11(b)に示す普通図柄判定テーブル2を参照して、処理領域に複写された普通図柄乱数を判定する。
(ステップS520−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS520−5の当選判定処理の結果が当選であるか否かを判定する。その結果、当選の判定結果が得られた場合にはステップS520−7に処理を移し、当選ではなくハズレの判定結果が得られた場合にはステップS520−8に処理を移す。
(ステップS520−7)
上記ステップS520−6において、判定結果が当選であると判定した場合には、メインCPU100aは、当たり図柄データをメインRAM100cの所定の領域に記憶する。
(ステップS520−8)
一方、上記ステップS520−6において、判定結果がハズレであると判定した場合には、メインCPU100aは、ハズレ図柄データをメインRAM100cの所定の領域に記憶する。
(ステップS520−9)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態が、非特定遊技状態、特定1遊技状態、特定2遊技状態、特定3遊技状態のいずれに設定されているかを確認するとともに、現在の遊技状態に応じて普図変動時間をセットする。具体的には、図12に示すように、現在の遊技状態が非特定遊技状態、特定1遊技状態または特定2遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに30秒をセットし、特定3遊技状態である場合には普図変動時間カウンタに5秒をセットする。
(ステップS520−10)
次に、メインCPU100aは、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄の変動表示が行われる場合には、普通図柄表示器88が点滅表示を開始する。また、普通図柄の変動表示が開始するのと同時に、普図保留が1つ減ることを示すように、普通図柄保留表示器90が表示制御される。
(ステップS520−11)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。
(ステップS520−12)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図普電データに「11」をセットし、当該普通図柄変動開始処理を終了する。
図26は、上記ステップS530の普通図柄変動停止処理を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ(11)であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=11と判定した場合にはステップS530−2に処理を移し、普図普電データ=11ではないと判定した場合には当該普通図柄変動停止処理を終了する。
(ステップS530−2)
上記ステップS530−1において、普図普電データ=11と判定した場合には、メインCPU100aは、普図変動時間(ステップS520−9でセット)が経過したかを判定する。その結果、普図変動時間が経過したと判定した場合にはステップS530−3に処理を移し、普図変動時間は経過していないと判定した場合には当該普通図柄変動停止処理を終了する。
(ステップS530−3)
上記ステップS530−2において、普図変動時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、普通図柄表示器88に普通図柄を停止表示するための停止表示データをセットする。
(ステップS530−4)
次に、メインCPU100aは、上記のようにして普通図柄の停止表示を開始したら、停止表示時間カウンタに図柄を停止表示する時間をセットする。
(ステップS530−5)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図普電データに「12」をセットし、当該普通図柄変動停止処理を終了する。
図27は、上記ステップS540の普通図柄停止後処理を説明するフローチャートである。
(ステップS540−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ(12)であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=12と判定した場合にはステップS540−2に処理を移し、普図普電データ=12ではないと判定した場合には当該普通図柄停止後処理を終了する。
(ステップS540−2)
上記ステップS540−1において、普図普電データ=12と判定した場合には、メインCPU100aは、停止表示時間(ステップS530−4でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、停止表示時間は経過していないと判定した場合には当該普通図柄停止後処理を終了し、停止表示時間を経過したと判定した場合にはステップS540−3に処理を移す。
(ステップS540−3)
上記ステップS540−2において、停止表示時間が経過したと判定した場合には、普図普電データ=12と判定した場合には、メインCPU100aは、停止表示されている図柄が当たり図柄であるかを判定する。その結果、停止表示されている図柄は当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS540−5に処理を移し、停止表示されている図柄は当たり図柄であると判定した場合にはステップS540−4に処理を移す。
(ステップS540−4)
上記ステップS540−3において、停止表示されている図柄は当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU100aは、普図普電処理において普通電動役物制御処理が実行されるように、普図普電データに「13」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
(ステップS540−5)
一方、上記ステップS540−3において、停止表示されている図柄は当たり図柄ではない(ハズレ図柄である)と判定した場合には、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図普電データに「10」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
図28は、上記ステップS550の普通電動役物制御処理を説明するフローチャートである。
(ステップS550−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通電動役物制御処理の実行を示すデータ(13)であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=13と判定した場合にはステップS550−2に処理を移し、普図普電データ=13ではないと判定した場合には当該普通電動役物制御処理を終了する。
(ステップS550−2)
上記ステップS550−1において、普図普電データ=13と判定した場合には、メインCPU100aは、普通電動役物が制御中であるか、すなわち、すでに始動口開閉ソレノイド22cが通電制御中であるかを判定する。その結果、普通電動役物が制御中であると判定した場合には、ステップS550−5に処理を移し、普通電動役物は制御中ではないと判定した場合にはステップS550−3に処理を移す。
(ステップS550−3)
上記ステップS550−2において、普通電動役物は制御中ではないと判定した場合には、メインCPU100aは、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非特定遊技状態、特定1遊技状態、特定2遊技状態、特定3遊技状態のいずれであったかを判定する。
(ステップS550−4)
次に、メインCPU100aは、始動口開閉ソレノイド22cの通電制御を開始すべく、上記ステップS550−3において確認した遊技状態に応じて通電制御データをセットする。具体的には、図12に示すように、普通図柄の変動開始時の遊技状態が非特定遊技状態であった場合には始動口開閉ソレノイド22cの通電制御データとして、開放回数=1回、1回の開放時間=0.1秒となる通電制御データをセットする。また、普通図柄の変動開始時の遊技状態が特定1遊技状態であった場合には始動口開閉ソレノイド22cの通電制御データとして、開放回数=1回、1回の開放時間=0.2秒となる通電制御データをセットする。また、普通図柄の変動開始時の遊技状態が特定2遊技状態であった場合には始動口開閉ソレノイド22cの通電制御データとして、開放回数=1回、1回の開放時間=0.3秒となる通電制御データをセットする。また、普通図柄の変動開始時の遊技状態が特定3遊技状態であった場合には、開放回数=2回、1回の開放時間=2.9秒となる通電制御データをセットする。
(ステップS550−5)
また、上記ステップS550−2において、普通電動役物が制御中であると判定した場合には、メインCPU100aは、上記ステップS550−4でセットされた通電時間を経過したかを判定する。その結果、通電時間を経過したと判定した場合にはステップS550−6に処理を移し、通電時間は経過していないと判定した場合には当該普通電動役物制御処理を終了する。
(ステップS550−6)
上記ステップS550−5において、通電時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、始動口開閉ソレノイド22cの通電を停止する処理を行う。
(ステップS550−7)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図普電データに「10」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
以上説明したように、上記の処理が実行される遊技機1によれば、以下に説明する遊技性がもたらされる。すなわち、図29に示すとおり、本実施形態においては、有利度合いを異にする4つのモード(遊技状態の組み合わせ)が設けられている。
モード1は、遊技機1の初期状態として設定されるとともに、低確率遊技状態であって、かつ、発射賞球比率がもっとも低い非特定遊技状態である。モード2は、モード1と大当たりの当選確率は同じであるが、モード1に比べて発射賞球比率がわずかに高く設定されるものであり、発射賞球比率が高くなる分だけ、モード1よりも有利度合いが高いといえる。モード3は、モード1およびモード2よりも、大当たりの当選確率、および、発射賞球比率の双方が高く設定されることから、モード1およびモード2よりも有利度合いが高いといえる。モード4は、モード3と大当たりの当選確率は同じであるが、モード3に比べて発射賞球比率が極めて高く設定されるものであり、発射賞球比率が高くなる分だけ、モード3よりも有利度合いが高いといえる。
そして、図29からも明らかなように、相対的に有利度合いの高いモードにおいて大当たりに当選した方が、相対的に有利度合いの高いモードに高確率で移行することとなる。したがって、有利度合いが高いモードに移行すればするほど、遊技者は、有利度合いが高いモードにて遊技を継続しやすくなる。
こうした新たな遊技性により、遊技者は、もっとも有利度合いの高いモードへの移行を目標にするとともに、当該目標に徐々に近づいているという実感と、目標に達したときの達成感とを受けることができるので、遊技の興趣が向上して、長時間にわたって遊技意欲を持続することができる。
しかも、もっとも有利度合いの高いモード4においては、第2始動口22に遊技球を次々と入球させることが可能になるとともに、第2保留が第1保留に優先して処理されるため、大当たりの抽選の多くを、あるいは全てを第2保留に基づいて行うことが可能となる。第2保留によって大当たりに当選した場合には、図5(b)に示すとおり、80%の確率で特別図柄Cが決定される。つまり、ひとたびモード4に設定された場合には、以後、大当たり当選時に、80%の確率で、多量の賞球を獲得可能な特別遊技が実行可能となる。これにより、モード4に移行した際の遊技利益が一層大きくなり、有利度合いが高いモードに移行することによってもたらされる緊張感と、目標に達したときの達成感と、がさらに増して、遊技の興趣をさらに向上することができる。
なお、上記実施形態においては、第1保留よりも第2保留を優先して処理することとしたが、この構成は必須ではなく、第1保留と第2保留とを区別することなく、記憶された順に保留を処理するようにしても構わない。
また、上記実施形態においては、第1保留によって大当たりに当選した場合よりも、第2保留によって大当たりに当選した場合の方が、遊技者は多量の賞球を獲得することができることとしたが、大当たり当選時に獲得可能な賞球数はこれに限らない。例えば、第1保留によって大当たりに当選した場合と、第2保留によって大当たりに当選した場合とで、遊技者が獲得可能な賞球数を同じにしてもよいし、第1保留によって大当たりに当選した場合の方が、第2保留によって大当たりに当選した場合よりも、多量の賞球を獲得することができるようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、大当たりの当選確率と、発射賞球比率すなわち第2始動口22への遊技球の入球容易性と、を適宜組み合わせることで、遊技進行中の有利度合いが異なる複数の遊技状態を設定することとした。しかしながら、本発明で定義される有利度合いは、これに限られるものではなく、発射賞球比率の相違のみをもって有利度合いを定義するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、有利度合いが高くなる場合に、大当たりの当選確率と発射賞球比率とのいずれか一方または双方が必ず高くなることとした。しかしながら、例えば、特定2遊技状態における発射賞球比率を、特定1遊技状態における発射賞球比率よりも低く設定しても構わない。この場合、モード3は、モード2に比べて大当たりの当選確率は高く設定されるものの、発射賞球比率は低く設定されることとなる。このように、複数のモード間で、遊技者の有利度合いを左右する複数の要素のうち、有利度合いが高い要素と低い要素とが混在する場合には、より影響の大きな要素や差が大きな要素に着目して有利度合いの順位を付ければよい。
また、上記各遊技状態における可動片22bの制御条件や、遊技状態間の移行確率は一例に過ぎない。例えば、上記実施形態においては、発射賞球比率(第2始動口22への遊技球の入球容易性)を異にする4つの遊技状態を設けることとしたが、遊技状態(モード)は少なくとも3つ設けられていればよい。したがって、例えば、上記実施形態において、特定1遊技状態または特定2遊技状態のいずれか一方のみを設けることとしてもよい。
また、発射賞球比率すなわち第2始動口22への遊技球の入球容易性は、普図当選確率、普図変動時間、可動片22bの開放時間からなる3つの制御条件を適宜設定することによって変化する。したがって、上記実施形態の非特定遊技状態と特定3遊技状態との間に位置付けられる特定1遊技状態または特定2遊技状態は、上記3つの制御条件のうち、少なくとも1つの制御条件が、非特定遊技状態よりも有利に設定されていればよい。なお、この場合において、発射賞球比率が明確に変化する程度に上記3つの制御条件を異にする必要はない。
つまり、上記3つの制御条件が僅かでも異なっていれば(理論上、有利となっていれば)、必ずしも発射賞球比率が明確に変化する必要はない。したがって、見た目上は何ら相違がない複数の遊技状態(モード)であっても、遊技進行中の制御条件が異なっている限りにおいて、有利度合いが異なるものとすることができる。ただし、この場合には、現在の遊技状態(モード)がいずれに設定されているのか、換言すれば、もっとも有利度合いの高い遊技状態(相対的に有利な遊技状態)への移行確率がどの程度であるかを、遊技者に報知あるいは示唆することが望ましい。このようにすれば、上記実施形態と同様に、目標とすべきところが徐々に近づいているという実感を遊技者に付与することができるからである。
つまり、特定1遊技状態または特定2遊技状態は、理論上、非特定遊技状態よりも第2始動口22に遊技球が入球しやすければ、上記3つの制御条件のうちの1つの制御条件が非特定遊技状態よりも有利であり、他の2つの制御条件が非特定遊技状態と同じか、もしくは不利に設定されていても構わない。
なお、普図当選確率は、それが高い場合の方が低い場合に比べて有利となり、普図変動時間は、それが短い場合の方が長い場合に比べて有利となり、可動片22bの開放時間は、それが長い場合の方が短い場合に比べて有利となる。
また、上記実施形態においては、大当たりの当選確率を異にする低確率遊技状態および高確率遊技状態が設けられ、これらいずれかの遊技状態が、非特定遊技状態、特定1〜3遊技状態と同時に設定されることとしたが、大当たりの当選確率は常に一定であっても構わない。
また、上記実施形態においては、初期状態として設定される非特定遊技状態では、第2始動口22にほとんど遊技球が入球しない構成としたが、非特定遊技状態においても、所定の割合で第2始動口22に遊技球が入球するようにしてもよい。したがって、第1始動口20および第2始動口22の配置等は適宜設計可能であり、上記実施形態における盤面構成は一例に過ぎない。
また、上記実施形態においては、有利度合いが最も低いモード1からも、有利度合いが最も高いモード4へ移行しうることとしたが、例えば、モード1からはモード1、モード2、モード3のいずれかにのみ移行することとし、モード4へ移行することがないようにしてもよい。いずれにしても、有利度合いの高い遊技状態(モード)に設定されている場合に特別遊技を実行可能とする決定をしたときの方が、有利度合いの低い遊技状態(モード)に設定されている場合に特別遊技を実行可能とする決定をしたときよりも、当該特別遊技の終了後の遊技状態として、有利度合いの高い遊技状態が高確率で決定される構成であれば、各遊技状態(モード)間の移行確率は適宜設定すればよい。
また、上記実施形態においては、遊技球がゲート24を通過するとともに、当該遊技球の通過によって行われる普通図柄の抽選によって当たり図柄が決定されることを条件として、第2始動口22の可動片22bを制御することとしたが、可動片22bの制御条件はこれに限らない。例えば、遊技領域16に設けられた所定の領域に遊技球が進入した場合には、無条件で可動片22bを開放制御するようにしてもよい。いずれにしても、所定条件を設定しておき、当該所定条件の成立によって可動片22bを制御することとすればよい。
なお、上記実施形態における操作ハンドル12、タッチセンサ12a、操作ボリューム12b、発射制御基板130、発射用ソレノイド131によって本発明の発射手段が構成される。また、上記実施形態における第1始動口20内および第2始動口22内の領域が本発明の始動領域に相当する。また、払出制御処理(図14のステップS600)を実行するメインCPU100aが本発明の払出制御手段に相当する。また、上記実施形態において、特別図柄決定処理(図19のステップS420−6)を実行するメインCPU100aが本発明の遊技利益決定手段に相当する。
また、上記実施形態において、特別電動役物制御処理(図22)によって実行される遊技が本発明の特別遊技に相当し、当該特別電動役物制御処理を実行するメインCPU100aが本発明の特別遊技実行手段に相当する。また、上記実施形態において、遊技状態設定処理(図23のステップS460−1)を実行するメインCPU100aが本発明の遊技状態設定手段に相当する。
また、上記実施形態におけるモード1が本発明の第1遊技状態に相当し、上記実施形態におけるモード2が本発明の第2遊技状態に相当し、上記実施形態におけるモード3が本発明の第3遊技状態に相当し、上記実施形態におけるモード4が本発明の第4遊技状態に相当する。
1 遊技機
12 操作ハンドル
12a タッチセンサ
12b 操作ボリューム
16 遊技領域
20 第1始動口
22 第2始動口
100 主制御基板
100a メインCPU
100b メインROM
100c メインRAM
130 発射制御基板
131 発射用ソレノイド
200 副制御基板
200a サブCPU
200b サブROM
200c サブRAM

Claims (1)

  1. 発射手段によって発射された遊技球が流下する遊技領域と、
    前記遊技領域に設けられた第1始動領域および第2始動領域と、
    前記第1始動領域および第2始動領域に遊技球が進入したことを条件として乱数を取得する乱数取得手段と、
    前記第1始動領域に遊技球が進入して取得された乱数を第1保留として記憶部に記憶し、前記第2始動領域に遊技球が進入して取得された乱数を第2保留として記憶部に記憶する保留記憶手段と、
    前記記憶部に第1保留または第2保留のいずれか一方のみが記憶されている場合には、当該第1保留または第2保留として記憶された乱数の中でもっとも先に記憶された乱数に基づいて、少なくとも、前記遊技領域に設けられた大入賞口が所定の態様で開閉する特別遊技の実行可否、および、前記特別遊技を実行することが決定された場合に、前記特別遊技の終了後の遊技状態決定するとともに、前記記憶部に第1保留および第2保留の双方が記憶されている場合には、前記第2保留として記憶された乱数の中でもっとも先に記憶された乱数に基づいて、前記特別遊技の実行可否、および、前記特別遊技の終了後の遊技状態を決定する遊技利益決定手段と、
    前記遊技利益決定手段によって前記特別遊技を実行可能とする決定がなされたことを条件として、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    前記特別遊技実行手段による特別遊技の終了後の遊技状態を前記遊技利益決定手段によって決定された遊技状態に設定する遊技状態設定手段と、を備え、
    前記遊技状態設定手段は、
    前記遊技状態として、遊技進行中における遊技球の発射数に対する賞球数の比率である発射賞球比率を互いに異にする三以上のベース状態のいずれかに設定するとともに、前記遊技利益決定手段により前記特別遊技の実行が所定の確率で決定される低確率遊技状態、および、該低確率遊技状態よりも前記特別遊技の実行が高確率で決定される高確率遊技状態のいずれかの確率状態に設定し、
    前記遊技利益決定手段は、
    設定中の前記確率状態に対応する確率で前記特別遊技の実行可否を決定し、
    前記第1保留として記憶された乱数によって特別遊技の実行を決定した場合よりも、第2保留として記憶された乱数によって特別遊技の実行を決定した場合の方が、当該特別遊技の終了後の遊技状態として、前記発射賞球比率が高いベース状態を高確率で決定し、
    前記発射賞球比率が相対的に高いベース状態に設定されている場合に特別遊技を実行可能とする決定をしたときの方が、前記発射賞球比率が相対的に低いベース状態に設定されている場合に特別遊技を実行可能とする決定をしたときよりも、当該特別遊技の終了後の遊技状態として、前記発射賞球比率が高いベース状態を高確率で決定し、
    前記高確率遊技状態と同時に設定可能な前記ベース状態は、前記低確率遊技状態と同時に設定可能な前記ベース状態よりも、前記発射賞球比率が高いことを特徴とする遊技機。
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