JP5913434B2 - 植物における異種タンパク質の改善された発現のための、5’(5’−utr)における最適化されたリーダー機能を有する人工dna配列 - Google Patents

植物における異種タンパク質の改善された発現のための、5’(5’−utr)における最適化されたリーダー機能を有する人工dna配列 Download PDF

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Description

本発明は、植物における異種タンパク質発現を改善するための人工DNA配列に関する。
バイオテクノロジー分野において、生物に導入した遺伝子の当該生物内での発現レベルを上げる必要が高まっている。この発現レベルは多くの場合満足のいくものではなく、植物や動物のバイオテクノロジーにおける技術革新を産業に利用する際の障害となっている。遺伝子発現レベルの調節能力を特徴付ける多様な構造要素が存在するが、多くのデータが遺伝子発現レベルの調節におけるリーダー領域の重要性を支持している。
この場合、広く普及したベクター(例えば、pBI121とその派生物や、pCAMBIAとその派生物)において提案されている、5’(5’−UTR)における非翻訳リーダー配列は、遺伝子組み換え生物における適切な遺伝子発現レベルを目的とするには不適切な多くの問題を抱えている。特に、最大限の収量を確保しなければならない場合(例えば、ヒトにとって有用な化合物の生産のために植物を細胞工場として使用する場合)、5’−UTR配列からくる生産関連の制約を取り除くことが必要とされる。この目的のため、リーダーΩ(タバコモザイクウイルス(TMV)に元来存在する配列)の使用が植物において提案された。しかしこれもまた不完全で余分なものを含み、改良の余地がある。
TMVのリーダーΩに存在する翻訳エンハンサーにおけるpoly(CAA)領域(Gallie and Walbot 1992 Nucleic Acids Res., 20, 4631-4638(非特許文献1))は、発現レベルを有意に高める(即ち、in vitro及びin vivoの異種タンパク質翻訳レベルにおけるポジティブな効果がある)ことが知られている(Gallie et al. 1988a Nucleic Acids Res., 16, 883-893(非特許文献2), Gallie et al. 1988b Nucleic Acids Res., 16, 8675-8694(非特許文献3), Gallie 2002 Nucleic Acids Res., 30, 3401-3411(非特許文献4))。リーダーΩにおいて、poly(CAA)配列はACAATTAC配列の3回繰返しと関連があるが(非特許文献2)、デリーション実験により、発現レベルの増強に関与する調節エレメントはACAATTAC配列の単一コピーと(CAA)nモチーフの組合せで成り立っている可能性が示された(非特許文献1)。
また、CaMV35Sプロモーター(Guilley et al. 1982 Cell, 30, 763-773(非特許文献5))の転写開始部位(Inr)は、mRNAの効率的なキャッピングを有利に行うことも知られている。
更に、多くの植物のリーダー(Bolle et al. 1996 Plant Mol. Biol. 32, 861-868(非特許文献6))はCTエレメントに富む配列を有し、このCTリッチ配列は転写レベルを変化させることができることが知られている(Chen et al. 1996 J. Virol., 70, 8411-8421(非特許文献7))。
41ヌクレオチド以上の長さの配列は、最初のAUGを真正の翻訳開始コドンとして認識させることを促すことも知られている(Kozak 1989 J. Cell. Biol., 108, 229-241(非特許文献8))。例えば、リーダーを29ntから74ntに延長すると、in vitro(Kozak 1991, J. Biol. Chem., 266, 19867-19870(非特許文献9))及びin vivo(非特許文献1)におけるmRNA翻訳レベルの上昇が観察されている。A/T含量がより多いリーダー配列は発現レベルを向上させるが、これは2本鎖mRNA部分の形成(分子がそれ自身の上に折り畳まれることによってもたらされる)が妨げられるからである。実際、この様な二次構造には確かに翻訳効率を抑制する効果がある(Pelletier and Sonenberg 1985 Cell, 40, 515-526(非特許文献10)及びKozak 1986 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 83, 2850-2854(非特許文献11))。更に、ウイルス由来の5’−UTRの一部を植物リーダーに導入すると、レポータータンパク質の発現レベルの上昇が反映されることが知られている(Dowson Day et al. 1993 Plant Mol. Biol., 23, 97-109(非特許文献12))。
Gallie and Walbot 1992 Nucleic Acids Res., 20, 4631-4638 Gallie et al. 1988a Nucleic Acids Res., 16, 883-893 Gallie et al. 1988b Nucleic Acids Res., 16, 8675-8694 Gallie 2002 Nucleic Acids Res., 30, 3401-3411 Guilley et al. 1982 Cell, 30, 763-773 Bolle et al. 1996 Plant Mol. Biol. 32, 861-868 Chen et al. 1996 J. Virol., 70, 8411-8421 Kozak 1989 J. Cell. Biol., 108, 229-241 Kozak 1991, J. Biol. Chem., 266, 19867-19870 Pelletier and Sonenberg 1985 Cell, 40, 515-526 Kozak 1986 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 83, 2850-2854 Dowson Day et al. 1993 Plant Mol. Biol., 23, 97-109 Tyc et al. 1984 Eur. J. Biochem., 140, 503-511 Schmitz et al. 1996 Nucleic Acids Res., 24, 257-263 Jefferson et al. 1987 EMBO J., 6, 3901-3907 Podromou and Pearl 1992 Protein Eng., 5, 827-829 Wheeler et al. 1996 Gene, 169, 251-255 Prytulla et al. 1996 FEBS Letters, 399, 283-289 Doyle and Doyle 1990 Jefferson 1989
従って、本発明の目的は、現在の技術水準の問題点を取り除き、植物における組み換えタンパク質の発現レベルを上昇させるリーダー配列を得ることである。
本出願人は現在の技術水準の問題点を克服し、上述の目的や利点及びその他の目的や利点を得るため、本発明を創出し、試験し、具現化した。
本発明は独立クレームに記述され特徴付けられており、一方、従属クレームは本発明の他の特徴或いは主たる発明思想の変形態様を記述している。
前述の目的を達成するために、本発明に係るリーダー機能を有する5’(5’−UTR)人工DNA配列(以後、LL−TCKと表す)は、CAAトリヌクレオチドエレメントの繰返しとCTジヌクレオチドエレメントの繰返しの組合せ等の、遺伝子発現に有利なエレメントも含む。
本発明に係るLL−TCK配列は人工合成により得られた。この配列は自然には存在しないため、知的活動の成果である。
有利な一解決法においては、本発明に係るLL−TCK配列は、CAAトリヌクレオチドエレメントとCTジヌクレオチドエレメントの組合せと、リーダーΩ配列に存在する翻訳を活性化する配列の改変物とを提供する。
本発明の一変形態様によれば、本発明に係る配列はpoly(CAA)領域(即ち、必須ではないが好ましくは互いに隣接する、2コピー以上のCAAエレメントからなるオリゴヌクレオチド)を含む。
本発明の他の変形態様においては、本発明に係る配列はpoly(CT)領域(即ち、必須ではないが好ましくは互いに隣接する、2コピー以上のCTエレメントからなるオリゴヌクレオチド)を含む。
本発明の一変形態様においては、配列が1コピー以上のACAATTACオクタマーを含むものとして提供される。
poly(CAA)領域の配列とpoly(CT)領域の配列の組合せから得られる配列もまた、本発明の範囲に含まれる。
poly(CAA)領域の配列と1コピー以上のACAATTACCオクタマーの配列の組合せから得られる配列もまた、本発明の範囲に含まれる。
更に、poly(CT)領域の配列と1コピー以上のACAATTACCオクタマーの配列の組合せから得られる配列もまた、本発明の範囲に含まれる。
本発明においては、poly(CAA)領域の配列、poly(CT)領域の配列及び1コピー以上のACAATTACCオクタマーの配列の組合せから得られる配列を提供することが可能である。
更にまた本発明においては、前記配列の内の1以上の配列と、CaMV35SのInr部位(即ち、カリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーターの転写開始部位)との組合せから得られる配列を提供することが可能である。
従って、本発明に係るLL−TCK配列は、トランスジェニック植物における異種タンパク質の発現レベルを上昇させることができる。本発明の有利な解決法においては、その種類独自の本来のパターンに従って次のエレメントの組合せが創出されるよう、新規のLL−TCK配列が合成される:
(1)効率的なmRNAキャッピングのための、CaMV35Sプロモーターの転写開始部位(Inr);
(2)TMVリーダーΩに存在する翻訳エンハンサーと同様のpoly(CAA)領域;
(3)多くの植物リーダーと同様のCTエレメントリッチ配列。
更に、LL−TCK配列は、最初のAUGを真正の翻訳開始コドンとして認識させることを促すため(非特許文献8)、41ヌクレオチド以上の長さを有し、全体のG+C含量は40%未満である。
本発明における特定の一解決法においては、LL−TCK配列は配列番号1(5’−3’)に示される配列である。
LL−TCKに僅かな変異が入っても、その効果に変化がないことは予想できる。この理由から本発明はまた、本配列に由来するリーダー配列(例えば、CAAトリプレットの欠失や重複、単一の塩基の置換や欠失等の結果生じる配列等)に係るものでもある。
LL−TCKの技術革新は、単一のリーダー中に、修飾poly(CAA)エレメント、TMVリーダーΩ由来のオクタマー及び植物由来のCTリッチ配列を合せ加えたものであるという点にある。
従って、本発明の有利な解決法におけるLL−TCK人工配列は、単一のACAATTACオクタマーと、該オクタマーに対して5’位置に配されたCAA9回繰返しとの存在を提供する。
ACAATTACエレメント内のATTトリプレットが標準的でない翻訳開始部位を表し得るため(Tyc et al. 1984 Eur. J. Biochem., 140, 503-511(非特許文献13)及びSchmitz et al. 1996 Nucleic Acids Res., 24, 257-263(非特許文献14))、LL−TCKリーダーにおいてこのトリプレットは終止コドンと共にフレーム中に挿入された。
更に、人工LL−TCKリーダーにおいて、(CT)4エレメントはACAATTACオクタマーとpoly(CAA)配列の結合によって得られる調節エレメントの3’末端に付加された。これら2種のエレメントの組合せ(両者どちらも遺伝子発現においてポジティブな効果を有することが知られている)は、自然界には発見されておらず、またこれまでに人間の手によって作成されたことはない。
これら2種のエレメントの組合せであるLL−TCKリーダーは、対象遺伝子の翻訳レベルと転写レベルの両方を増強させることができる。
35S−LL−TCK::uidA(pSTART)コンストラクトと35S::uidAコンストラクト(元来のリーダーpBI121)をそれぞれ用いて形質転換したタバコ植物体(Nicotiana tabaccum)から得られるuidA遺伝子の発現レベルを比較することにより、その効果が示された。pSTARTベクターはpBI121(クロンテック(Clontech))中のリーダー配列をLL−TCKに置換することにより得られた。特に、置換及び操作の対象は、Inr(ACACG)と制限酵素認識部位XbaI(TCTAGA)との間に含まれるpBI121配列であった。AUGコドンの認識の可変性を抑制するため、uidAの翻訳開始コドンに隣接する塩基配列は、両コンストラクトにおいて変化させなかった。
レポータータンパク質として、uidA遺伝子によりコードされる酵素β−グルクロニダーゼ(GUS)を用いるという選択は、タバコには本来のGUS様活性が観察されず、uidA導入遺伝子の発現レベルを、感度、正確性、速度に優れ、容易に実行できるという特徴を有する蛍光定量的検定により測定することができる(Jefferson et al. 1987 EMBO J., 6, 3901-3907(非特許文献15))という事実により決定された。
Jefferson(1987;非特許文献15)の記載に従って測定された、形質転換の後に再生した植物体(T1世代)におけるGUS酵素活性に関する蛍光定量的測定値は、LL−TCKリーダーの存在が、元来のコンストラクトと比べてどの様にuidA遺伝子発現レベルの大幅な増加(15倍まで)を引き起こすかを示した。
分散分析の結果、検討対象であるタバコ2個体群(pSTART及びpBI121で形質転換されたもの)に見られる相違は、これら2群における最良発現個体間の差の場合と同様、統計的に有意であることが立証された。
エピジェネティックな変化に由来する効果を除外するため、最初の形質転換の中で最良の個体を自家受精させて得られた後代のT2を用いて解析を繰返した。この場合もまた、pSTARTで形質転換した植物体は、pBI121のものよりも非常に高いuidA遺伝子発現レベルを示した。特に、全ての植物体を全体として考慮した場合、8.6倍相当の活性の増加が観察され、上記の平均的な発現個体のみを考慮した場合は12.5倍相当の増加が観察された。
uidA遺伝子の転写におけるLL−TCKの効果を決定するため、T2植物体を選択(pBI121から10個体、pSTARTから13個体)し、リアルタイムRT−PCRを用いる転写レベル解析のために、中間物GUSのレベルによって特徴付けた。各植物体から抽出した全RNAから、リアルタイムRT−PCRのテンプレートに用いるcDNAを合成した。2組のプライマー(1組はuidA遺伝子、もう1組は内在性遺伝子の18S RNAに特異的)と、SYBR−Green PCR Master Mix(アプライドバイオシステムズ(Applied Biosystems))を使用した。コントロールプラスミドを連続希釈したものを用いて2本の検量線(1本は導入遺伝子、もう1本は内在性遺伝子)を作成することにより、正確な定量が可能となった。次に各サンプルにおいて、uidA遺伝子の転写レベルを、導入遺伝子について検出されたmRNA量とリボソーマル18S RNAの対応する量との間の%比によって、相対値として算出した。
この解析により、pSTART植物体におけるuidA遺伝子の平均転写レベルが、pBI121植物体で観察されたものよりも1.7倍高かったことを証明できた。
同様の転写値によって特徴付けられる7対のpSTARTとpBI121植物体に対してTEI(翻訳効率指数)を計算した。TEIは蛍光定量アッセイで測定したGUSタンパク質の値と、リアルタイムRT−PCRで決定した相対的に標準化されたmRNAの値との比率に等しい。TEIを比較することによって、新規のLL−TCKリーダーがmRNAレベルに効果があるだけではなく、mRNAの翻訳効率を増加させることもできることが明らかになった。
LL−TCK配列は、対象遺伝子に関するmRNA含有量レベルと、存在するタンパク質の最終量レベルの両方に作用することによって、異種タンパク質の発現レベルを増加させることができる。
構成要素であるCaMV35Sプロモーターと酵素β−グルクロニダーゼ(GUS)をコードするuidA遺伝子とを用いてLL−TCKの効果をタバコで研究したが、他のプロモーターや他の遺伝子を組合せれば、他の用途も可能である。
本明細書で報告される実施例において、LL−TCKリーダーはタバコ植物体においてuidAの発現を増強するためCaMV35Sプロモーターと組合せて用いられるが、該リーダーはまたタバコ及びジャガイモにおいて、光誘導可能なrbcS1プロモーター(GenBank受託番号:AY163904)の下流や、イネにおいて胚乳特異的、フェーズ依存的なglub4プロモーター(GenBank受託番号:AY427571)の下流にも良好に用いられる。これらの実験に用いられる遺伝子は、マウスBCL1抗体、ヒトβ−グルコシダーゼ及び合成エラスチン様ポリマーをコードする遺伝子であった。異なる長さ、塩基組成、構造によって特徴付けられる関連のない遺伝子を、本質的に異なる活性のプロモーターの制御下に置き、単子葉だけでなく双子葉でも発現させる実験を行った。この実験において機能の欠失は記録されなかったため、LL−TCKリーダー又は同様に構成された5’−UTRの有用性は、非特異的(即ち、特定のプロモーター及び/又はコード配列との組合せに限定されず、特定の宿主生物種に限定されない)であると言える。従って、本発明の好ましい実施形態は、バイオテクノロジーへの応用を含み、これらは生物的/非生物的ストレス及び除草剤に対する抵抗性;バイオ燃料、バイオプラスチック、合成ポリマー及び工業用酵素の生産;バイオ医薬品(例えば、抗体及びその断片、ワクチン、ヒト酵素、サイトカイン及び成長因子)の分子農業;食料、飼料及び繊維の品質改良;レポーター及びマーカー遺伝子システムの開発を含む。
更に、植物の発現ベクター内に次のエレメント、即ち、CaMV35SのInr部位、poly(CAA)n、ACAATTACオクタマー、poly(CT)n(nは2以上のいかなる数字であっても良い)、が同時に存在する5’−UTRを構築することは、本発明の範囲に含まれる:
上述の様に発現する5’−UTRリーダー配列を構成するエレメントの全ての可能な組合せ又は関連する変種(その相対的な5’−3’位置に関係なく)は、本発明の範囲に含まれる。
更に本発明はまた、前記配列又はその変種に相補的な配列にも関する。
本発明の一変形態様においては、本発明に係る配列は、20〜200ヌクレオチド、好ましくは40〜150ヌクレオチドの長さを有する。
本発明の一変形態様においては、本発明に係る配列は60%未満、好ましくは50%未満のG+C含量を有する。
配列番号2〜7に示されるヌクレオチド配列又はそれらの相補配列からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む1種以上の増幅プライマーもまた、本発明の範囲に含まれる。
本発明の他の実施形態においては、本発明の配列は:
a)人工合成;
b)自然又は人工の配列内における、自然又は誘導される組み換え又は突然変異;
により得ることができる。
本発明の一特徴はまた、1種以上の該増幅プライマーを用いた、前述の配列の人工合成法に関する。
本発明に係る配列の自然界に発見される可能性のある、且つ、当業者には重要でない(non-significant)変種とも思われる5’−UTRリーダー配列も、機能的に類似であるならば、本発明の範囲に含まれる。
本発明に係る配列の突然変異プロセスに由来する配列であって、且つ、当業者には重要でない変種と思われる配列であっても、機能的に類似であるならば、本発明の一部である。この突然変異は、本発明に係る配列又はその相補的な配列における1以上のヌクレオチドの欠失、挿入、トランジション、トランスバージョンのいずれかに関する。
本発明はまた、本発明に係る配列を含むプラスミドを運ぶ細菌株(特に、Escherichia coliAgrobacterium tumefaciens及びAgrobacterium rhizogenesの種に関連する)に関する。
本発明はまた、宿主生物の種類を問わず、本発明に係る配列を含む人工の細菌株に関する。
更に、構成プロモーターの制御下にある、本発明に係る配列を含む発現ベクターで形質転換した植物細胞もまた、本発明の範囲に含まれる。
本発明は次のものも含む:
− 組織特異的プロモーター、特に種子特異的プロモーターの制御下にある、本発明に係る配列を含む発現ベクターで形質転換した植物細胞;
− 誘導可能なプロモーターの制御下にある、本発明に係る配列を含む発現ベクターで形質転換した植物細胞;
− フェーズ依存的転写活性を有するプロモーターの制御下にある、本発明に係る配列を含む発現ベクターで形質転換した植物細胞;
− 葉緑体で活性を有するプロモーターの制御下にある、本発明に係る配列を含む発現ベクターで形質転換した植物細胞;
− ミトコンドリアで活性を有するプロモーターの制御下にある、本発明に係る配列を含む発現ベクターで形質転換した植物細胞。
本発明はまた、そのメッセンジャーRNAが本発明に係る配列を含む、あらゆるタンパク質を一過的に発現することを特徴とする植物を含む。一過的な発現とは、ウイルスベクター、アグロ浸潤法(agroinfiltration)、エレクトロポレーション、粒子を用いた導入法(particle delivery)による該タンパク質の生産を意味すると解釈されたい。
本発明はまた、本発明に係る配列を含む発現ベクターで安定的に形質転換した双子葉植物(特に、ナス科(Solanaceae)、マメ科(Papilonaceae)、アブラナ科(Cruciferae)に属する種に関連するが、これらに限定されない)と、該双子葉植物の後代に関する。
本発明はまた、本発明に係る配列を含む発現ベクターで形質転換した単子葉植物(特に、イネ科(Graminaceae(Poaceae))に属する種に関連するが、これに限定されない)と、該単子葉植物の後代に関する。
本発明は、次の活動の内のいずれかのために本発明に係る配列を使用することにも関するため、産業的に有利な用途を提供する。
− バイオテクノロジーによる分子の生産;
− 組み換えタンパク質の合成;
− ウイルス性、細菌性又は真菌性の病原体に対する抵抗性を誘導することを目的とする組み換えタンパク質の合成;
− 除草剤に対する抵抗性を誘導することを目的とする組み換えタンパク質の合成;
− 原料とそれに由来する製品において脂肪酸の組成を変えることを目的とする組み換えタンパク質の合成;
− 原料とそれに由来する製品において栄養価を変えることを目的とする組み換えタンパク質の合成;
− 燃料、ゴム及びバイオプラスチックの生産を目的とする組み換えタンパク質の合成;
− 工業用酵素と商業用タンパク質の合成;
− 医薬用タンパク質の合成;
− ヒト又は動物を対象とする経口投与ワクチンの合成;
− ヒト又は動物を対象とする注射可能なワクチンの合成;
− 好ましくはイディオタイプ特異的でリンパ系腫瘍の治療に用いられる、患者特異的で注射可能なワクチンの合成;
− 二次代謝産物の生成に関わるタンパク質の合成;及び
− 形質転換細胞を同定及び/又は選抜する因子として、直接的又は間接的に用いられるタンパク質の合成。
本発明のこれら及び他の特徴は、以下、添付図面を参照しつつ、数例の好ましい実施形態の説明により明らかとなるが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
pBI121のリーダー配列とpSTARTのリーダー配列との比較である。図中の下線は、転写開始部位を示す。EcoRV部位と転写開始部位との間の配列と、XbaI部位とuidAのATGトリプレットとの間の配列は、pSTARTとpBI121で同一であり、これら配列は一部省略する(ドット)。 トランスジェニックT1植物体におけるβ−グルクロニダーゼ(GUS)の発現レベルを示す。 トランスジェニックT2植物体におけるβ−グルクロニダーゼ(GUS)の発現レベルを示す。植物体は、各群が最良のT1形質転換体に由来する姉妹植物体を表すよう4群に分けられる。最少の有意差(P=0.01)は、4.7U/mg(全タンパク質)である。 図4aは、中間β−グルクロニダーゼ発現レベルにより特徴付けられ、リアルタイムRT−PCRにより決定される、pSTART及びpBI121により得られるT2植物体におけるuidA(gusA)の相対転写レベルを示す。類似の転写レベルの7対の植物体が同定されている。図4bは、類似の転写レベルのT2植物体の翻訳効率指数(TEI)の値を示す。TEIは次のように計算される。各形質転換体に関して、β−グルクロニダーゼ(GUS)濃度[U/mg(全タンパク質)]をmRNAの相対標準化レベルで割る。最大のTEIは1.00相当と考えられ、各トランスジェニック植物で記録される値はそれに従って表わされる。 繰返しPCR(recursive PCR)によるLL−TCK合成のためのリバースプライマーとフォワードプライマーが重なっている図である。
A)配列番号1に示されるLL−TCK人工リーダー配列の合成
A.1)LL−TCK配列又は同様に構成された5’−UTRの合成を達成するには、市販の特注サービスを利用した人工合成によるのが非常に便利である。長さが制限された配列であるため、プロモーター配列(5’フランキング領域の場合)とコード配列(3’フランキング領域の場合)に元来存在する制限酵素認識部位を末端に有するフランキング領域をリーダーの両側に付加する方法が特に有用である。プロモーター及び/又はコード配列の修飾を同時に計画しているのでなければ、これらフランキング領域がそれぞれ開始部位(Inr)の上流配列とコード配列を正確に再生するであろうことは、当業者には明らかである。
A.2)前記リーダー配列を得るための他の手続きとして繰返しPCRがある(Podromou and Pearl 1992 Protein Eng., 5, 827-829(非特許文献16)、Wheeler et al. 1996 Gene, 169, 251-255(非特許文献17)及びPrytulla et al. 1996 FEBS Letters, 399, 283-289(非特許文献18))。
いずれかの方法によって、LL−TCK配列又は同様に構成された5’−UTRが得られれば、PCR又はランダム若しくはin situ突然変異誘発のために開発された他の手続きによって、容易にリーダーの変種を作成することができる。
本実施例では、pBI121(GenBank受託番号AF485783)に挿入(特に、CaMV35SプロモーターとuidAコード配列の間に)するための、繰返しPCRによるLL−TCK合成について報告する。
42〜54ntの間の長さで且つ24nt相当の部分重複を有する、プライマーとして用いられる5本の合成オリゴヌクレオチドと、19ntの末端リバースプライマーをそれぞれ配列番号2、3、4、5、6及び7の配列として示す。
全プライマーは5’−3’方向で記される。配列番号2、4及び6の配列はフォワードプライマー、配列番号3、5及び7はリバースプライマーである。図5によると、フォワードプライマーとリバースプライマーは互いにオーバーラップする。
LL−TCKの操作と、対象ベクター配列への挿入を容易にするため、EcoRV部位で始まる末端部を5’側に付加し、単一のXbaI部位を3’末端に付加した。
従って、35Sプロモーターの3’末端部(EcoRV部位からInr領域の間)の改造を提供するようプライマーを設計し、続くpBI121ベクター(クロンテック)への挿入を容易にした。
外側のリバースプライマーの3’末端にXbaI部位を導入し、一方5’にはEcoRV部位が用いられる。
pBI121においてこれらの部位はそれぞれCaMV35Sプロモーターの内側とuidAの翻訳開始シグナルの近傍に存在する。従ってこの合成には、所望の配列と、[EcoRV−XbaI]断片を置換するためのクローニングとが提供された。
CaMV35SのEcoRV部位と開始部位との間の領域におけるプロモーター配列を確認するため、またLL−TCKを合成し、クローニング用に3’末端に分子フックを提供するため、配列番号2〜7に示されるヌクレオチド配列を含むプライマーを設計、作成した。
LL−TCK合成は1回のPCRによって行われた。該PCRは、外側のプライマーである配列番号2と7(合成部位の両末端に対応する)の濃度が、内側のプライマーである配列番号3、4、5及び6の濃度よりも100倍濃いPCR反応液を用いた。
より厳密なDNA合成を行うため、50%減少させた濃度のdNTPと共に、プルーフリーディングDNAポリメラーゼを用いた。
PCR反応液は次の通りである:
10×Pfuバッファー(15mM Mg2+含有):10μL
配列番号2 プライマー[10μM]:2μL
配列番号3 プライマー[0.1μM]:2μL
配列番号4 プライマー[0.1μM]:2μL
配列番号5 プライマー[0.1μM]:2μL
配列番号6 プライマー[0.1μM]:2μL
配列番号7 プライマー[10μM]:2μL
Pfu DNAポリメラーゼ[3U/μL]:0.8μL
dNTP[各2.5mM]:4μL
最終量100μLになるよう水を加える。
特に、DNAの合成と増幅のために、TaqポリメラーゼPfu(プロメガ(Promega))を用いて次のサイクルに付した(1×(95℃、5分間);40×(95℃、15秒間;48℃、30秒間;72℃、20秒間);1×(72℃、7分間))。
PCR産物をエタノール沈澱により精製し、TAEバッファー中で1%アガロースゲル電気泳動し、市販のキットを利用してゲルから回収し、AmpliTaq Gold(商標)でAテールを付加し、両方のDNA鎖のシーケンス解析のため、pGEM(登録商標)−T(プロメガ)にライゲーションした。
ライゲーション反応液を用いて大腸菌(Escherichia coli)JM101株のコンピテントセルを形質転換した。二本鎖のシーケンス解析によって、クローニングした配列と設計した配列との間に不一致が全くないことを証明した。
B)LL−TCK配列を含む植物の発現ベクターの構築
LL−TCK配列又は同様に構成された5’−UTRに、可能なフランキング領域又は分子フックを付加することにより、異なる種類の発現ベクターにおける広範囲のクローニングの解決法を提供する。本実施例においては、pBI121(GenBank受託番号AF485783)中の[EcoRV−XbaI]断片の代わりに、実施例1の[EcoRV−XbaI]断片をクローニングするのに用いる方法を説明する。pBI121はCaMV35Sプロモーター内部の外に複数のEcoRV部位を有するため、HindIIIとXbaIの制限酵素の使用によって後者のプロモーターをpBI121(クロンテック)から切り出した(非特許文献15)。
TAEバッファー中の1%アガロースゲルから断片を回収し、前もって同じ酵素を用いて消化したpUC18(ファルマシア(Pharmacia)、GenBank受託番号L08752)にサブクローニングした。
前述の通り、pBI121が複数のEcoRV部位を有するため、この過程が必要とされる。得られたpUC18/35Sベクターを、35Sプロモーター−LL−TCKリーダーの新規の組合せを作成するために使用した。
EcoRVとXbaI(NEB)の消化によって、pGEM−TベクターからLL−TCK配列を切り出し、アガロースゲル電気泳動を用いてベクター配列から分離し、次に市販のキットを利用してゲルから回収した。次にpUC18/35Sベクターを同じ酵素で消化し、アルカリホスファターゼ(ファルマシア)で処理し、電気泳動し、上記の通りにゲルから回収した。続いてT4DNAライゲース(プロメガ)の存在下4℃で16時間ライゲーション反応を行った。特に、適切な反応バッファーを含む10μL容量中、T4DNAライゲース(1U)の存在下、[EcoRV−XbaI]断片(3.5ng)をベクター(25ng)に組み込んだ。
CaMV35Sプロモーターを除去するため、pBI121ベクター(クロンテック)をXbaIとHindIII(NEB)で消化した。次に同じ酵素を用いて、35S−LL−TCK複合体をクローニングベクターpUC18から切り出した。上述の様にpBI121ベクターフレームと35S−LL−TCKインサートを電気泳動し、ゲルから回収した。最後に、pBI121フレームワークに35S−LL−TCKをライゲーションし、得られたpBI121/35S−LL−TCK::uidA::NOSベクターをpSTART(図1)と命名した。
C)LL−TCK配列を含む発現ベクターによる植物の形質転換
LL−TCK又は同様に構成された5’−UTRを含むトランスジェニック植物は、Agrobacterium spp.人工株による重感染、フィトウイルス人工株による感染又はトランスフェクション、エレクトロポレーション、粒子を用いた導入、DNAマイクロインジェクションを含む一連の方法によって作出できる。
pSTART発現ベクターをアグロバクテリウム(Agrobacterium tumefaciens)EHA105株にエレクトロポレーションし、形質転換したアグロバクテリウム細胞をタバコ(Nicotiana tabacum L., cv. Xanthi)の形質転換に用いた。即ち、カナマイシン(50mg/L)含有LB培地(2mL)に、形質転換したアグロバクテリウム細胞を植菌した。細菌培養液を29℃で16時間インキュベートした。無菌培養した30日目の実生又は後期ロゼットの植物体の成熟葉から、コルクボーラーを用いてリーフディスク(直径7mm)を得た。後者の場合、タバコの葉を蒸留水でリンスし、1%次亜塩素酸ナトリウムで5分間、95%エタノールで30秒表面殺菌し、層流フード下無菌ろ紙上で水気を拭き取った。
ナフタレン酢酸(NAA;0.1mg/L)、6−ベンジルアデニン(BA;1mg/L)、ショ糖(30g/L)を含み、寒天(8g/L)で固めたムラシゲ・スクーグ培地(15mL)の入ったペトリ皿にリーフディスクを置いた。この移動の後すぐに前記アグロバクテリウム培養液(2mL)をペトリ皿に注ぎ、リーフディスクを均一に湿らせた。余剰のLB培地を取り除いた後ペトリ皿を密封し、25℃明条件(30.5μE/平方メートル/秒)で24時間インキュベートした。
ナフタレン酢酸(NAA;0.1mg/L)、6−ベンジルアデニン(BA;1mg/L)、セフォタキシム(500mg/L)、ショ糖(30g/L)を含み、寒天(8g/L)で固めたムラシゲ・スクーグ培地(15mL)の入った新しいペトリ皿に、リーフディスクを移した。これを28℃、16時間/日の照明で1週間インキュベートした;これを、カナマイシン(200mg/L)が加わる以外は前述の基質と同じ培地に最終的に移した。外植片を3週間毎に継代培養し、再生したシュートをカルス組織から分離し、インドール−3−酪酸(2mg/L)、セフォタキシム(500mg/L)、カナマイシン(200mg/L)、ショ糖(30g/L)を含む半固体のムラシゲ・スクーグ培地に植え付けた。
推定トランスジェニック植物体をピートの鉢に植え、Powerstar HQI−Tランプ(Osram)(天蓋レベルにおいて200mMフォトン/平方メートル/秒)照明を16時間/日、25℃/19℃(明/暗)の温室で育成した。
本実施例において、PCRとβ−グルクロニダーゼアッセイにより形質転換の確認を行った。PCRアッセイにおいては、Doyle and Doyle (1990)(非特許文献19)に従って全DNAを抽出し、次のプライマーを使用した。
フォワード 5’−ACAATTACGTATTTCTCTCTCTAGA−3’
リバース 5’−CGATCGGGGAAATTCGAGCTC−3’
フォワードプライマーとリバースプライマーは、それぞれLL−TCK配列の末端と、NOSターミネーターの一部にアニーリングし、形質転換していないXanthi植物体では増幅産物を生じない(トランスジェニック植物体では複製配列の長さは予想通り1936bpである)。
標準的な反応液を作成し、次の温度サイクルを用いた場合、再生した植物体の約93%がトランスジェニックであることが判明した。
サイクル:1×(94℃、5分間);40×(94℃、1分間15秒間;60℃、45秒間;72℃、2分間);1×(72℃、5分間)。
植物の形質転換は、GUS組織化学的アッセイ(非特許文献15)とGUS活性の蛍光定量的測定により更に示された。コントロールは、感染していないディスクからin vitroで育成したXanthi植物体からなる。蛍光定量的アッセイの方法と得られた結果とをポイントDで更に詳しく報告する。
同様の手順に従って、元来のリーダー配列を含むトランスジェニック植物体を作成し、特徴付けた。他の条件が同じであれば、LL−TCK配列は再生と形質転換の比率に影響がないことを記す。
D)導入遺伝子発現レベルにおけるLL−TCK配列の影響
前記の通り、pBI121プラスミドとpSTARTプラスミドのそれぞれを、アグロバクテリウムを介したタバコリーフディスクの形質転換に用いた。いずれの場合にも、制御される遺伝子はuidA(gusAとしても知られる)であるため、LL−TCKと広く普及したpBI121リーダーとで得られる導入遺伝子の発現レベルは、uidAがコードするβ−グルクロニダーゼ(EC3.2.1.31)酵素活性の測定により直接的に比較することができる。各個体群から約20個体の第一の形質転換体(第一世代T1に属するトランスジェニック植物体)についてPCRにより導入遺伝子の有無をアッセイし、続いてβ−グルクロニダーゼ活性を解析した(図2)。ロゼット後期に達したら(硬化30日)各植物体から最も若い葉3枚を採取し、押しつぶすことにより粗サップを得た(エリッヒ・ポレーネ);粗サップ(100μL)を、高分子ポリビニルピロリドン(PVP)(12mg)を含む2容量の抽出液(Jefferson 1989(非特許文献20))と混合した。11,500×gで15分間遠心分離した後、上清を集め、4−メチルウンベリフェリル−β−D−グルクロニド(MUG;シグマアルドリッチ(Sigma−Aldrich))を基質に用いて2回蛍光定量的に解析した(Dyna Quant200フルオロメーター;GEヘルスケア(GE Healthcare))。サンプルの内因性蛍光、消光及び組み換え酵素以外の要因による基質の分解によるバックグラウンドノイズを測定するための試行を行った。導入遺伝子発現レベルを、粗サップ1mL当たりのβ−グルクロニダーゼユニットとして測定した。1ユニットは前記(非特許文献20)と同じアッセイ条件を用いた際、1分間当たり1nMの4−メチルウンベリフェロン(4−MU)を放出する酵素量によって定義された。分散と平均との間の相互関連を避けるため、データをログ変換して提供した。コロモゴロフ−スミルノフテストによってログデータ分散の正規性を、バートレット検定式によって分散の均一性をチェックした後、分散分析を行った。ダンカンの多重範囲検定法により確率水準P=0.05で平均を比較した。
蛍光データについて行わった分散分析は、同一植物体の若い葉の間では有意な分散はないが、植物体間には大きな差があることを示した。特に、合成リーダーはuidA発現において非常に大きな増加(15倍まで)を測定した(表1)。
Figure 0005913434
エピジェネティックな変化によってこれらの結果が偏向していないことを示すため、分析をT2後代で繰返した。特に、各個体群から最良のT1を4個体自家受粉し、得られた種子を、選抜のためカナマイシンリッチ培地に蒔いた。各後代から抵抗性のある5〜7個体のT2植物体をランダムに選択し、PCRによる遺伝子導入の確認と蛍光定量的アッセイによるβ−グルクロニダーゼ活性の測定のために、ロゼット後期まで育成した。酵素レベルは先の粗サップ1mL当たりのユニットに加えて、植物間の代謝の変化を評価するために全タンパク質1mg当たりのユニット(ブラッドフォードアッセイによって測定)でも示した。
1世代における観察と同様に、新規のリーダーを含むT2トランスジェニック植物体は有意により高いuidA発現レベルを示した(図3);pBI121リーダーと比較した場合、8.6倍と12.5倍の活性増加が、それぞれ全植物個体群又は前記平均的な発現個体の評価によって見積もられた(表2)。
Figure 0005913434
E)遺伝子の転写及び翻訳におけるLL−TCK配列の効果
LL−TCK又は同様に構成された5’−UTRにおける、異なるエレメントの組合せは、得られた導入遺伝子の翻訳効率だけでなく、転写における測定可能な改善として反映される。本実施例においてこの様な改善は、前述の通りpBI121とpSTARTで得られたT2タバコトランスジェニック植物体において観察される。その証拠を集めるため、pBI121群又はpSTART群に属する植物体(それぞれ10個体と13個体のT2)を中間uidA発現レベルによって特徴付け、次のことを決定するため解析した。
i.uidAの平均転写レベル;
ii.18S RNAの平均転写レベル;及び
iii.実際に生産されたβ−グルクロニダーゼの量。
実験上のエラーを最小にするため、各植物体から1枚の若い葉を採取し、2分割し、半分をRNA分離に用い、もう半分をβ−グルクロニダーゼアッセイに用いた。
RNAgents Total RNA Isolation System(プロメガ)を用いて全RNAを抽出した。RNA(1μg)からAMV逆転写酵素(プロメガ)を用いてランダムプライマーの存在下ファーストストランドcDNAを合成した。cDNA合成反応液を1:5に希釈し、1μLをリアルタイムPCR(qRT−PCR)に用いた。
SYBR−Green PCR Master Mix(アプライドバイオシステムズ)と特異的プライマー(各0.3μM最終濃度)を用いてqRT−PCRを行った。全ての反応は、iCycler iQマルチカラーリアルタイムPCRデテクションシステム(バイオラッド(Bio−Rad))を用いて、次のプログラムに従って行った。
プログラム:1×(95℃、10分間);50×(95℃、15秒間;62℃、30秒間;72℃、30秒)。
uidA転写産物を増幅するため、次のプライマーを用いた:
フォワード 5’−TTACGCTGAAGAGATGCTCGAC−3’
リバース 5’−CCTAAAGAGAGGTTAAAGCCGACAG−3’
18S RNA標的配列のため、GenBank受託番号AJ236016を元にプライマーを設計した:
フォワード 5’−ACATCCAAGGAAGGCAGCAG−3’
リバース 5’−GACTCATAGAGCCCGGTATTGTTATT−3’
いずれの場合にも、複製配列の長さは90bpであった。各PCRにおいて、コントロールプラスミドの連続希釈を既知量のインプットコピー数に応じて加え、標準検量線を引いた。特に、10倍連続希釈(105〜102コピー)のuidA含有pBI121プラスミドをテンプレートに用いた。同様の目的のため、18S RNA遺伝子(AJ236016)の550bp断片をpGEM−T Easy(プロメガ)にクローニングし、108〜105コピーの範囲内で使用した。
ICycler IQリアルタイムデテクションシステムソフトウエアver.3.0を用いてuidA転写産物とコントロールRNAの開始時の量を測定した。各サンプルに対して、少なくとも3回の独立した測定を行った。全てのケースにおいて、変動係数(VC=SD/平均)の最大値は、20%に固定された。uidAと18S RNAの間の平均転写レベルの%比を各サンプルに対して計算した。データを標準化するため、最大uidA転写レベルは、1.00相当と考えられ、各トランスジェニック植物体で記録される値は、それに従って発現した。
qRT−PCRで得られた結果は、pBI121リーダーをLL−TCKに置換すると、平均uidA転写レベルの明らかな増加が測定されることを示した。特に、転写効率はLL−TCKリーダーを含む植物で、1.7倍高いことが判明した(表3)。
Figure 0005913434
加えて、uidA転写レベルがほぼ同等の7組の植物体を同定した後(図4a)、β−グルクロニダーゼ濃度と相対標準化uidA転写レベルとの間の比をなす翻訳効率指数(TEI)を各植物体で算出した(図4b)。TEI値を比較することにより、2種のリーダーは、uidA転写産物の翻訳効率において明らかに異なることが判明し、その翻訳効率は本発明によるリーダーを用いた場合の方が高かった(表4)。
Figure 0005913434

Claims (17)

  1. 物における異種タンパク質の発現を改良するのに適した5’−UTRリーダー領域の人工DNAであって、少なくとも一つのpoly(CAA)領域及び単一コピーのACAATTACオクタマーを含み、該poly(CAA)領域は、該オクタマーに対して5’位置に配されたCAAの9回繰返しを含み、前記ACAATTACオクタマーは、該オクタマーとpoly(CAA)領域との結合によって得られる調節エレメントの3’末端に付加された(CT)4エレメントを含む少なくとも一つのpoly(CT)領域と組合せられており、
    前記5’−UTRリーダー領域が、43ヌクレオチド以上200ヌクレオチド以下の長さを有する、5’−UTRリーダー領域の人工DNA。
  2. 前記5’−UTRリーダー領域が、前記人工DNAと、カリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーターの転写開始部位であるCaMV35SのInr部位との組合せを含む、請求項1に記載の人工DNA。
  3. 配列番号1に示される配列を含む、請求項1又は2に記載の人工DNA。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の配列に相補的な配列を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の人工DNA。
  5. 前記5’−UTRリーダー領域が、43ヌクレオチド以上150ヌクレオチド以下の長さを有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の人工DNA。
  6. 前記5’−UTRリーダー領域が、60%未満のG+C含量を有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の人工DNA。
  7. 前記5’−UTRリーダー領域が、50%未満のG+C含量を有する、請求項に記載の人工DNA。
  8. 5’−UTR領域に存在する請求項1〜のいずれか1項に記載の人工DNAを含む、5’−UTRの植物発現ベクター中の構築物。
  9. Escherichia coli、Agrobacterium tumefaciens、又はAgrobacterium rhizogenesの種に属する、請求項1〜のいずれか1項に記載の人工DNAを含むプラスミドを有する細胞株。
  10. 宿主生物に関係なく、請求項1〜のいずれか1項に記載の人工DNAを含む人工ウイルス株。
  11. 構成プロモーター若しくは組織特異的プロモーターの制御下にある請求項1〜のいずれか1項に記載の人工DNAを含む発現ベクターで形質転換した植物細胞。
  12. 前記組織特異的プロモーターが、種子特異的プロモーター、誘導可能なプロモーター、フェーズ依存的転写活性を有するプロモーター、葉緑体において活性を有するプロモーター、ミトコンドリアにおいて活性を有するプロモーターからなる群より選択される、請求項11に記載の植物細胞。
  13. 請求項1〜のいずれか1項に記載の人工DNAを含む発現ベクターで安定的に形質転換した植物であって、メッセンジャーRNAが前記5’−UTRリーダー領域を含むいずれかのタンパク質を一過的に発現することを特徴とし、一過的な発現がウイルスベクター、アグロ浸潤法、粒子を用いた導入法、エレクトロポレーションにより該タンパク質の生産を発現する、植物。
  14. 請求項1〜のいずれか1項に記載の人工DNAを含む発現ベクターで安定的に形質転換した植物若しくはその後代。
  15. バイオテクノロジー上の分子生産のため、若しくは
    −組み換えタンパク質、
    −ウイルス性、細菌性、又は真菌性の病原体に対する抵抗性を誘導することを目的とする組み換えタンパク質、
    −除草剤に対する抵抗性を誘導することを目的とする組み換えタンパク質、
    −原料及びそれに由来する製品において脂肪酸の組成を変えることを目的とする組み換えタンパク質、
    −原料及びそれに由来する製品において栄養価を変えることを目的とする組み換えタンパク質、
    −燃料、ゴム、及びバイオプラスチックの生産を目的とする組み換えタンパク質、
    −工業用酵素及びタンパク質商品、
    −医薬用タンパク質、
    −ヒト又は動物を対象とする経口投与ワクチン、
    −ヒト又は動物を対象とする注射可能なワクチン
    の合成のための、請求項1〜のいずれか1項に記載の人工DNAの使用。
  16. 前記ヒト又は動物を対象とする注射可能なワクチンが、患者特異的、イディオタイプ特異的で、リンパ系腫瘍の治療に用いられる、請求項15に記載の人工DNAの使用。
  17. 前記タンパク質が、二次代謝産物の生成に関わるタンパク質、若しくは形質転換細胞を同定及び/又は選択する因子として直接的又は間接的に使用可能なタンパク質である、請求項15に記載の人工DNAの使用。
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