JP5912679B2 - 保護カバーホースの製造方法 - Google Patents
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Description
油圧ホースから油が漏洩し、油が飛散するのを防止するため、油圧ホースの外周を覆って、油圧ホースを保護するための保護ホースを取り付けることが特許文献1で提案されている。
すなわち、特許文献1の保護ホースは中空状で切れ目がないため、油圧ホースを接続する前に、予め油圧ホースの外周に保護ホースを装着しておく必要があった。そのため、柔軟性が少なく取り扱いの難しい油圧ホースの取り扱いが更に困難となる問題があった。また、油が飛散しても問題のないような余分な箇所まで保護ホースを装着することとなり、コストアップする問題もあった。
ここで、油は空気と違って非圧縮性流体であり、漏れ始めたときに亀裂から噴水のように噴き出し飛散するが、時間がたてば飛散は終了する。飛散することの問題点は、周囲に飛散した油を拭き取る作業に時間がかかることにある。したがって、金属カバー等により外部から遮られている油圧ホースでは、亀裂が入って油が飛散しても、金属カバーの内面が汚れるだけで問題は少ないのである。
(1)建設用機械を構成する油圧ホースの外周に取り付けられ、油圧ホースを保護する保護カバーホースの製造方法において、ホースの外周に螺旋状の強度増強樹脂部が形成されており、ホースの外周に軸心方向に連続する直線状の切れ目を形成すること、ホースは、切れ目を拡大することにより油圧ホースに装着され、油圧ホースに亀裂が発生したときに、噴出する油が飛散するのを防止すること、回転刃が突出する作業台の回転刃の後方に位置し、回転刃により切断された切れ目の幅を拡大する楔状の案内ガイドを有すること、切断された切れ目が、案内ガイドにより離されることにより、切断された切れ目の切断面が回転刃に接触しないこと、を特徴とする。
(2)(1)に記載する保護カバーホースの製造方法において、前工程として、前記ホースの切れ目を形成する予定箇所の反対側の部位に、直線状凹部を形成すること、前記直線状凹部を真上に位置させ、前記直線状凹部を上部ガイドによりガイドしながら、前記切れ目を形成すること、を特徴とする。
(4)(3)に記載する保護カバーホースにおいて、軸心方向の長さが、前記油圧ホースの両端に配置された配管まで覆うものであること、を特徴とする。
(5)(3)または(4)に記載する保護カバーホースにおいて、前記切れ目と反対側の部位の前記強度増強樹脂部に、直線状凹部が形成されていること、を特徴とする。
(1)建設用機械を構成する油圧ホースの外周に取り付けられ、油圧ホースを保護する保護カバーホースの製造方法において、ホースの外周に螺旋状の強度増強樹脂部が形成されており、ホースの外周に軸心方向に連続する直線状の切れ目を形成すること、保護カバーホースは、切れ目を拡大することにより油圧ホースに装着され、油圧ホースに亀裂が発生したときに、噴出する油が飛散するのを防止すること、回転刃が突出する作業台の回転刃の後方に位置し、回転刃により切断された切れ目の幅を拡大する楔状の案内ガイドを有すること、切断された切れ目が、案内ガイドにより離されることにより、切断された切れ目の切断面が回転刃に接触しないこと、を特徴とする。
ホースの外周に螺旋状の強度増強樹脂が形成されているため、回転刃でホースを切断したときに、回転刃に当たる螺旋状の強度増強樹脂は斜めになっているため、回転刃の力により、ホースが回転してしまい、切れ目を一直線状に形成することが難しい。
本発明では、回転刃が突出する作業台の回転刃の後方に位置し、回転刃により切断された切れ目の幅を拡大する楔状の案内ガイドを有するので、保護ホースが回転することなく、切れ目を一直線状に形成することができる。
本発明では、回転刃が突出する作業台の回転刃の後方に位置し、回転刃により切断された切れ目の幅を拡大する楔状の案内ガイドを有すること、切断された切れ目が、案内ガイドにより離されることにより、切断された切れ目の切断面が回転刃の側面に接触しないため、回転刃の損傷を低減でき、コストダウンを実現できる。
すなわち、切れ目を形成する予定箇所の反対側の部位に、直線状凹部が形成されているので、切れ目を切断加工した後、切れ目の切断面が案内ガイドの側面を強い力で押圧することがないため、材料ホースをスムーズに回転刃に送り込むことができ、切れ目23を安定して形成することができる。
保護カバーホース20は、材料として、主に水の吸排水に広く使用されている市販のホースを用いている。中空形状のホース部21の外周に、螺旋状の強度増強樹脂22が半分程度埋め込まれて構成されている。ホース部21の材質は、EPDM等のゴムであり、強度増強樹脂22の材質は、ポリエチレンである。保護カバーホース20には、直線状の切り目23が形成されている。
次に、保護カバーホース20の使用方法について説明する。
図4に建設機械の一部を示す。本体31に回動可能にアーム30が保持されている。本体31側には、油圧配管継手33A、33Bが固設されている。また、アーム30には、油圧配管継手32A、32Bが固設されている。
すなわち、図3に示すように、保護カバーホース20A、20Bの先端部の切れ目23A、23Bを手で拡げて、油圧配管継手32A、32Bの近くに位置する油圧ホース35A、35Bの外周に装着する。そして、保護カバーホース20A、20Bの切れ目23を更に拡げて、保護カバーホース20A、20Bの先端が油圧配管継手32A、32Bを覆う位置まで、保護カバーホース20A、20Bを移動させる。次に、順次保護カバーホース20A、20Bの切れ目23A、23Bと反対側の箇所を、油圧ホース35A、35Bに対して押圧する。これにより、順次切れ目23A、23Bが拡げられ保護カバーホース20A、20Bが、油圧ホース35A、35Bに装着される。
別の実施例を図5,6に示す。内容は、図3,4とほぼ同じなので、相違する点のみ説明し、他の説明は割愛する。図5に示すように、保護カバーホース20Aの切れ目23Aが本体側に向いていることが確認できる。
図8に製造装置の正面図を示し、図7に図8の平面図を示す。作業台11の中央付近には、長方形状の貫通孔11aが形成されており、貫通孔11aから回転刃12の一部が、作業台11の上面から突出して付設されている。貫通孔11aと平行に、L字形状のガイド13が固定されている。ガイド13は、立設した垂直ガイド部13aを備えている。ガイド13は、切れ目23を形成する材料である材料ホースの大きさにより交換する。回転刃12の中心線と垂直ガイド部13aのガイド面との距離は、材料ホースの半径に設定されている。回転刃12の刃の厚みは、2mmのものを使用している。
案内ガイド14の回転刃12側は鋭角の頂点を形成し、後方に行くにしたがって広がって楔形状を構成している。案内ガイド14の厚みは、最大厚みの材料ホースのホース部21と強度増強樹脂部22の厚みとしている。なお、本実施例では、材料ホースのサイズにより変更していないが、適宜材料ホースの肉厚に応じて交換しても良い。
図9に示すように、切断された切れ目23が、案内ガイド14により、広げられることにより、切れ目23の切断面が回転刃12の側面を押圧する力を弱くしている。同時に、上押さえガイド15は、回転刃12から力を受けた材料ホースが浮き上って、案内ガイド14から外れることを防止している。
また、傾斜ガイド16は、切り目23の形成されたホース部21を上方にガイドしている。材料となるホースは、通常ロール状に巻かれて市販されているため、巻き癖を有している。そのため、上方にガイドすることにより、回転刃12が切れ目23を加工している部位に余分な力を及ぼさないようにしているのである。
すなわち、油圧ホース35の内径が、12mmのときは、保護カバーホース20の内径は、25mmが最適である。同様に、油圧ホース35の内径が、19mmのときは、保護カバーホース20の内径は、32mmが最適である。同様に、油圧ホース35の内径が25mmのときは、保護カバーホース20の内径は、38mmが最適である。同様に、油圧ホース35の内径が、32mmのときは、保護カバーホース20の内径は、50mmが最適である。同様に、油圧ホース35の内径が、38mmのときは、保護カバーホース20の内径は、65mmが最適である。同様に、油圧ホース35の内径が、50mmのときは、保護カバーホース20の内径は、75mmが最適である。
油圧ホース35の外径と保護カバーホースの内径は、ほぼ同じ径となっている。
油圧ホース(スプリング付)の外径と保護カバーホースの内径は、ほぼ同じ径となっている。油圧ホース(スプリング付)の内径が小さいにもかかわらず、外径が大きいのは、ホース保護用のスプリングが取り付けられているためである。油圧ホースにスプリングが取り付けられている場合には、スプリングが取り付けられた状態の外径を基準に、保護カバーケースの内径を調整することになる。
これを回避するために、本実施例では、予め切れ目23を形成する予定箇所の反対側の部位に、直線状の直線凹部24を形成している。直線凹部24の深さは、ホース部21に食込んで、強度増強樹脂22を全て切断する位置までとしている。この加工は、図7において、案内ガイド14が取り外された状態で加工が行われる。
ガイド13の垂直ガイド部13aに、上部ガイド板17が固設されている。上部ガイド板17には、上部ガイド18が固設されている。上部ガイド18は、直線凹部24と嵌合する幅であり、材料ホースが真っ直ぐに移動できるようにガイドしている。
また、切れ目23を形成する予定箇所の反対側の部位に、直線凹部24が形成されているので、切れ目23を切断加工した後、切れ目23の切断面が、案内ガイド14の側面を強い力で押圧することがないため、材料ホースをスムーズに送り込むことができ、切れ目23を安定して形成することができる。
(1)建設用機械を構成する油圧ホース35の外周に取り付けられ、油圧ホース35を保護する保護カバーホース20の製造方法において、ホース部21の外周に螺旋状の強度増強樹脂部22が形成されており、ホース部21及び強度増強樹脂22の外周に軸心方向に連続する直線状の切れ目23を形成すること、保護カバーホース20は、切れ目23を拡大することにより油圧ホース35に装着され、油圧ホース35に亀裂が発生したときに、噴出する油が飛散するのを防止すること、回転刃12が突出する作業台11の回転刃12の後方に位置し、回転刃12により切断された切れ目23の幅を拡大する楔状の案内ガイド14を有すること、切断された切れ目23が、案内ガイド14により離されることにより、切断された切れ目23の切断面が回転刃12に接触しないこと、を特徴とする。
ホース部21の外周に螺旋状の強度増強樹脂22が形成されているため、回転刃12でホース部21及び強度増強樹脂22を切断したときに、回転刃12に当たる螺旋状の強度増強樹脂22は斜めになっているため、回転刃12の力により、ホース部21が回転してしまい、切れ目23を一直線状に形成することが難しい。
本実施例では、回転刃12が突出する作業台11の回転刃12の後方に位置し、回転刃12により切断された切れ目23の幅を拡大する楔状の案内ガイド14を有するので、ホース部21が回転することなく、切れ目23を一直線状に形成することができる。
本実施例では、回転刃12が突出する作業台11の回転刃12の後方に位置し、回転刃12により切断された切れ目23の幅を拡大する楔状の案内ガイド14を有すること、切断された切れ目23が、案内ガイド14により離されることにより、切断された切れ目23の切断面が回転刃12の側面に接触しないため、回転刃12の損傷を低減でき、コストダウンを実現できる。
すなわち、切れ目23を形成する予定箇所の反対側の部位に、直線凹部24が形成されているので、切れ目23を切断加工した後、切れ目23の切断面が案内ガイド14の側面を強い力で押圧することがないため、ホース部21をスムーズに回転刃12に送り込むことができ、切れ目23を安定して形成することができる。
例えば、本実施例では、螺旋状の強度増強樹脂22が、ホース部21の中に埋め込まれて形成されている保護カバーホース20について説明したが、強度増強樹脂22が、ホース部21の外周表面に設けられていても同様である。
本実施例では、建設機械について説明したが、油圧ホースを使用している機械ならば、建設機械以外の機械にも、本発明を適用することはできる。
12 回転刃
14 案内ガイド
15 上押えガイド
18 上部ガイド
20 保護カバーホース
21 ホース部
22 強度増強樹脂
23 切れ目
24 直線凹部
32、33 油圧配管継手
35 油圧ホース
Claims (2)
- 建設用機械を構成する油圧ホースの外周に取り付けられ、該油圧ホースを保護する保護カバーホースの製造方法において、
ホースの外周に螺旋状の強度増強樹脂部が形成されており、前記ホースの外周に軸心方向に連続する直線状の切れ目を形成すること、
前記ホースは、前記切れ目を拡大することにより前記油圧ホースに装着され、前記油圧ホースに亀裂が発生したときに、噴出する油が飛散するのを防止すること、
回転刃が突出する作業台の前記回転刃の後方に離れて位置し、前記回転刃により切断された切れ目の幅を拡大する楔状の案内ガイドを有すること、
前記切断された切れ目が、前記案内ガイドにより離されることにより、前記切断された切れ目の切断面が前記回転刃に接触しないこと、
前記案内ガイドの上面には、前記ホースの浮き上がりを防止する上押えガイドが設けられていること、
を特徴とする保護カバーホースの製造方法。 - 請求項1に記載する保護カバーホースの製造方法において、
前工程として、前記ホースの切れ目を形成する予定箇所の反対側の部位に、直線状凹部を形成すること、
前記直線状凹部を真上に位置させ、前記直線状凹部を上部ガイドによりガイドしながら、前記切れ目を形成すること、
を特徴とする保護カバーホースの製造方法。
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