JP5910537B2 - ステアリングシャフトの支持構造 - Google Patents

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Description

この発明は、運転席前方に設けられ、ステアリングホイールと前輪とを連結するステアリングシャフトを、上記運転席前方の車体側部材にて支持するステアリングシャフトの支持構造に関する。
車両のステアリングシャフトは、運転者の操作によってステアリングホイールに生じる回転動作を前輪のステアリング動作に変換するものであり、前端がステアリングラック、中間部が車両のダッシュパネルにそれぞれ支持されるとともに、運転者に近い側となる後部が、車幅方向に延びてインストルメントパネルを支持する車体側部材としてのインパネメンバに支持されるのが一般的とされている。
下記特許文献1には、ステアリングシャフトをインパネメンバにて支持する構造の一例が開示されており、同文献では、インパネメンバから下方に垂下するステアリングシャフトブラケットによりステアリングシャフトを支持している。
ところで、運転者に対する安全性を考慮して、例えば、車両の前面衝突により運転者からステアリングホイールに対して車両前方(ステアリングシャフトの軸方向に沿って車両前方)に荷重が加わった場合に運転者への衝撃を吸収するよう、ステアリングシャフトの車両前方側がテレスコ式に短縮(コラプス)する、いわゆるデュアルシャフトと呼ばれるものが採用される場合もある。
また、上述したデュアルシャフトに加え、車両の前面衝突により運転者からステアリングホイールに対して前方に荷重が加わった場合の運転者に対する安全性を確保するため、例えば、下記特許文献2に開示されているように、ステアリングシャフトとインパネメンバとの間を相対変位可能とするとともに、両者間に、上記相対変位に伴って変形しながら衝撃を吸収する衝撃吸収部材(エネルギー吸収プレート)を設けることも一般的とされている。
特開2011−42305号公報 特開2004−338509号公報
しかしながら、特に、上述したデュアルシャフトを採用した場合には、ステアリングシャフトの軸方向剛性が低くなりがちなため、車両の走行中にステアリングシャフトが上下に振動しやすい傾向にある。この場合、ステアリングシャフトがインパネメンバに支持される部分が振動すると、その部分が運転者に近い位置にあることに起因して、その振動が不快な振動として運転者に伝わることとなってしまう。
本発明者は、ステアリングシャフトの支持構造を開発するにあたり、ステアリングシャフトの上記振動について解析を行った。そして、この振動を解析した結果、図12に二点鎖線で示すように、ステアリングシャフトブラケット130(以下、ブラケット130と略記する)において、インパネメンバ106から下方に垂下する垂下部132と、水平方向に延びてインパネメンバ106に固定されるフランジ部(固定部)131との間の角度が変化する振動が生じていることを発見した。
上述した振動は、ブラケット130の板厚を厚く設定することにより低減可能である。しかしながら、例えば、ステアリングシャフト108をチルト方向に位置調整するチルト機構を設けた場合、以下に述べるような問題が生じる。詳しくは、チルト機構を設けた場合には、ステアリングシャフト108の調整幅に対応するだけの長穴を垂下部132に形成する必要があり、その分垂下部132が長くなる。このため、上述のようにブラケット130の板厚を厚く設定すると、垂下部132が比較的長くなっていることも相俟って、ブラケット130の重量増加を招いてしまう。
また、フランジ部131と垂下部132とを連結する補強部を設けることによって上記振動を低減することも考えられる。しかしながら、ステアリングホイールの周辺には、上述のチルト機構によってステアリングシャフト108の位置を調整する際に操作する調整レバーが設けられることや、上記衝撃吸収部材を配置する空間も必要なため、上記補強部のレイアウトは実質的に困難となる。また、補強部の存在によって、運転者の膝周りの空間が制約される、という問題も生じてしまう。
この発明は、ステアリングシャフトが車体側部材により支持される部分における振動を、レイアウトの制約なく、かつ重量増加を抑制しながら低減することができるステアリングシャフトの支持構造を提供することを目的とする。
この発明によるステアリングシャフトの支持構造は、運転席前方に設けられ、ステアリングホイールと前輪とを連結するステアリングシャフトを、上記運転席前方の車体側部材にて支持するステアリングシャフトの支持構造であって、上記車体側部材に対して車幅方向に離間した2か所にて固定される固定部と、該両固定部の間にて下方に屈曲するとともに、上記ステアリングシャフトを支持する垂下部とを有するステアリングシャフトブラケットを備え、上記両固定部を連結し、上面または下面が上記固定部に接触する橋渡し部材を備え、該橋渡し部材は、上記両固定部の間で、少なくとも該固定部に接触する位置において上下方向に所定の厚みを有する中間部を有し、該中間部は、上記橋渡し部材に形成された複数のリブ及び空間部により構成され、該複数のリブは、複数のリブの間に穴部が形成され、該空間部内に、上記ステアリングシャフトと上記車体側部材との間の相対変位に対して抵抗となりつつ、該相対変位を許容する単一の衝撃吸収部材を収容したものである。
この構成によれば、固定部に接触する位置で橋渡し部材の中間部が上記所定の厚みを有することにより、ステアリングシャフトブラケットに生じる振動、つまりは、ステアリングシャフトが車体側部材に支持される部分の振動を、固定部と垂下部とを連結する補強部を設けることなく、上記所定の厚みを有する部位の剛性によって低減できる。このため、上記振動の低減を、レイアウトの制限なく実現することができる。
そして、上記所定の厚みを有する部位を利用して単一の衝撃吸収部材を収容する空間部を形成したことにより、構造全体の軽量化を図ることができる。
また、上記中間部は、上記橋渡し部材に形成された複数のリブにより構成されるものであるから、橋渡し部材において上記振動を低減するのに必要な剛性をリブによって確保しつつ、橋渡し部材の軽量化を図ることができる。
さらに、上記複数のリブは、複数のリブの間に、穴部が形成されたものであるから、橋渡し部材において上記振動を低減するのに必要な剛性をリブによって確保しつつ、橋渡し部材のさらなる軽量化を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記橋渡し部材は、上記中間部の車幅方向両側方において上記中間部の下面より下方に突出する下方突出部と、該下方突出部下端から車幅方向に突出する車幅方向突出部とからなる支持部を有し、上記中間部の下面と上記支持部とにより、上記固定部と嵌合する嵌合溝部が形成され、上記固定部が上記嵌合溝部に嵌合することにより、上記固定部の上面が、上記中間部の下面に接触する一方、上記固定部の下面が、上記車幅方向突出部の上面に接触しているものである。
この構成によれば、固定部の嵌合溝部への嵌合によって、その上面、下面がそれぞれ中間部の下面、車幅方向突出部の上面に接触していることで、固定部の上方及び下方への振れをより効果的に低減できる。このため、上記振動を橋渡し部材によってより確実に低減できる。
この発明によれば、ステアリングシャフトが車体側部材により支持される部分における振動を、レイアウトの制約なくかつ重量増加を抑制しながら低減することができるステアリングシャフトの支持構造を提供することができる。
本発明の実施形態に係るステアリングシャフトの支持構造を示す側断面図。 図1の要部を示す正面図。 図2の斜視図。 図2の分解斜視図。 橋渡し部材を示す斜視図であって、(a)は、橋渡し部材を車両後方かつ上方から見た斜視図、(b)は、橋渡し部材を車両前方かつ上方から見た斜視図。 ステアリングシャフトブラケットおよびEAストラップを車両前方かつ上方から見た斜視図。 ステアリングシャフトブラケットと橋渡し部材との嵌合状態を示す平面図。 ステアリングシャフトのコラプス初期の状態を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は側面図。 ステアリングシャフトのコラプス中期の状態を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は側面図。 ステアリングシャフトのコラプス後期の状態を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は側面図。 フランジ部の振れを低減する効果を説明するための説明図。 従来の問題点を説明するための説明図。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
図1は、本発明の実施形態に係るステアリングシャフトの支持構造を示す側断面図ある。図1に示す車両の車室1には、運転者が着座する運転席2が配設されている。この運転席2が配設される車室1の前部には車幅方向に延びるダッシュパネル3が設けられ、このダッシュパネル3でエンジンやモータ等のパワートレインを収容する収容空間4と車室1とを前後方向に仕切っている。また、このダッシュパネル3の下端からは、車両後方に向けて略水平に延びて図示しないインストルメントパネルを支持するフロアパネル5が連設され、上述した運転席2は、このフロアパネル5上に配設されている。
また、上述のダッシュパネル3の車両後方には、車幅方向に延びる車体側部材としてのインパネメンバ6が配設されている。このインパネメンバ6は車体剛性部材としての左右のヒンジピラー(図示せず)間に略水平に一直線状に張架されたものである。
また、運転席2の前方には、図1に二点鎖線で示すステアリングホイール7と前輪とを連結するステアリングシャフト8が配設され、これが上述したインパネメンバ6により支持される。
ステアリングシャフト8は、筒状をなすステアリングコラム9により回転自在に支持されている。そして、ステアリングコラム9の車両前方側には、インナシャフト10が挿入されており、ステアリングシャフト8およびステアリングコラム9が、このインナシャフト10に対して軸方向に相対変位することにより、ステアリングシャフト8の車両前方側が、テレスコ式に短縮(コラプス)するようになっている。
ステアリングシャフト8は、運転者の操作によってステアリングホイール7に生じる回転動作を前輪のステアリング動作に変換するものであり、ステアリングホイール7の回転動作に伴って生じたステアリングシャフト8の回転力を、インナシャフト10の前端に連結した第2シャフト11、ユニバーサルジョイント12等を介して収容空間4側のステアリングラック(図示せず)に伝達すべく構成している。
上述したインパネメンバ6には、図1〜図4に示すように、断面略コ字状をなすステアリングブラケット13、13が車幅方向に所定間隔を隔てて2か所設けられ、ステアリングブラケット13の上部がインパネメンバ6に溶接固定されている。
ステアリングブラケット13の前部には、図1に示すように、ボルト14によりブラケット15が固定され、上述したインナシャフト10の前端が、このブラケット15を介してステアリングブラケット13に支持されている。
また、ステアリングコラム9の車幅方向両側には、図2〜図4に示すように、断面略コ字状をなすブラケット16の両側面が接合され、ステアリングブラケット13の後部には、ボルト17、ナット18により、後述する橋渡し部材20を介して略L字状をなすステアリング左右一対のステアリングシャフトブラケット30、30(以下、ブラケット30と略記する)が固定されている。
ブラケット30、30は、水平方向に延びるフランジ部31、31と、両フランジ部31、31の間にて下方に屈曲する垂下部32、32とを有している。このうち、垂下部32、32は、上述したブラケット16の側面外側に隣接するように配設されており、このブラケット16を介してステアリングシャフト8を支持している。
詳しくは、ブラケット16の両側面には、図4に示すように挿通穴16a、16aが穿設される一方、ブラケット30の垂下部32には、挿通穴16aに対応して上下方向に延びる長穴32aが穿設されており、これら挿通穴16a及び長穴32aを車幅方向に貫通する軸部材40が配設されている。
この軸部材40の一端には、ステアリングホイール8の位置調整用のレバー41を固定し、軸部材40の他端にはネジ部(図示せず)を一体形成し、予め他端側のブラケット30(図2〜図4において右側のブラケット30)に溶接固定したナット42(図2、図4参照)に対して、ネジ部を締付け操作および緩め操作可能に構成している。
また、正面視で略コ字状をなすバネ43が、ステアリングコラム9を車幅方向両側で挟むように配設されており、このバネ43の一端、他端が、ブラケット16の側面の一方、他方に固定されている。ステアリングコラム9は、バネ43の付勢力によって常時上方に付勢されている。
本実施形態では、ステアリングシャフト8が、上述したステアリングコラム9、ブラケット16、および軸部材40を介して垂下部32(ブラケット30)に支持されており、さらには、ステアリングブラケット13、およ橋渡し部材20を介してインパネメンバ6に支持されている。
そして、ブラケット30の長穴32a、軸部材40、レバー41、およナット42によりチルト機構が構成されており、位置調整用のレバー41、およ軸部材40を介して上述のネジ部を緩めた後に、バネ43の付勢力に抗してステアリングコラム9を上下方向の長穴32aに沿って傾動操作すると、ステアリングホイール7およびステアリングシャフト8をチルト方向に位置調整することができるようになっている。そして、このチルト方向の位置調整後に、軸部材40を締付けると、運転席2に着座した運転者の体格に応じた所望の位置にステアリングホイール7およびステアリングシャフト8を配置することができるようになっている。
ところで、上述した橋渡し部材20は、軽量化の観点からアルミ製とされ、鋳造により成形される。この橋渡し部材20では、図2〜図5に示すように、その車幅方向両側の側部21、21が、ボルト17、ナット18によりステアリングブラケット13に固定され、側部21の中央部には、ボルト17を挿通する挿通穴21aが穿設されている。
一方、車幅方向両側の側部21、21間に位置する中間部22は、側部21から車幅方向中央部に向かうにつれて上下方向の厚みが増すように正面視で略三角形状に形成された複数のリブ23、23、…により構成されている。そして、中間部22の車幅方向中央部は、上下方向の厚みが最も厚くなるように形成されており、この車幅方向中央部には、後述する単一のEAストラップ50を収容する収容部24が形成されている。
また、中間部22では、図5に示すように、その車幅方向両側において前後に3つのリブ23が並設されるとともに、リブ23、23の間には、穴部22a、22aが穿設されている。そして、中間部22の車幅方向中央部の上面、下面には、リブ23が形成されていない車両前後方向の位置、つまりリブ23、23の間の位置に穴部22b、22bが穿設されている。このように、リブ23の間に穴部22a、22bを穿設することにより、リブ23と対応する位置には、車幅方向に延びる荷重伝達経路が形成されており、この荷重伝達経路により、両側部21、21間で荷重を伝達することが可能になっている。
また、両側部21、21では、図2に示すように、その車幅方向両側部および前端において、中間部22の下面から下方に突出する下方突出部25aと、該下方突出部25aから車幅方向に突出する車幅方向突出部25bとが一体形成されており、これら両突出部25a、25bにより支持部25が形成されている。そして、この支持部25と中間部22の下面とにより、車幅方向両側部および前端に亘って嵌合溝部26が形成されている。
これに対し、ブラケット30のフランジ部31には、図4、図6に示すように、車両後方側が開放された嵌合凹部31a形成されている。この嵌合凹部31aの縁部が、図7に示すように橋渡し部材20の嵌合溝部26に嵌合することで、左右一対のブラケット30、30同士が橋渡し部材20を介して連結されるとともに、これら両ブラケット30が、この橋渡し部材20を介してインパネメンバ6に固定されている。
そして、フランジ部31の嵌合凹部31aの縁部が橋渡し部材20の嵌合溝部26に嵌合した状態では、フランジ部31の上面が、中間部22の下面に接触する一方、フランジ部31の下面が、車幅方向突出部25bの上面に接触している。ここで、上述した中間部22では、これが少なくともフランジ部31に接触する位置において上下方向に所定の厚みを有するようにリブ23の厚みが設定されている。
ところで、EAストラップ50は、図6に示すように、車両前方側の基部51と、該基部51の後端中央部から車両後方に突出して収容部24内に収容されるU字プレート部52とにより構成されている。
このうち、基部51は、その車幅方向両側面が、ブラケット30の垂下部32の車幅方向内側の面に接合されている。そして、基部51の上面には、バネ43の上部を嵌め込むためのスリット51aが形成されており、バネ43の上部は、その位置が、図6に二点鎖線で示すように、スリット51a、およブラケット31の前端に形成された規制片33により所定位置に規制されている。
U字プレート部52は、その中間部が円弧状に折り返された状態で収容部24内に収容されており、通常時には、後端の折り返し部が収容部24から突出している。そして、U字プレート部52の自由端には、嵌合凸部52aが形成されており、この嵌合凸部52aが橋渡し部材20にて穴部22bの車両前方に穿設された嵌合穴22cに嵌合している。
ところで、ステアリングシャフト8を車体に組付ける際には、先ず上述したステアリングシャフト8(ステアリングコラム9)、橋渡し部材20、ブラケット30、及びEAストラップ50等をサブアッセンブリする。そして、橋渡し部材20をボルト17、ナット18によりステアリングブラケット13に締結することで、ステアリングシャフト8を車体に組付ける。
次に、図8〜図10を参照して、車両の前面衝突時におけるステアリングシャフト8およその周辺の挙動について説明する。
車両Vの前面衝突により運転席2(図1参照)に着座した運転者からステアリングホイール7(図1参照)に対して車両前方に荷重が加わると、ステアリングシャフト8やステアリングコラム9等を介して上記荷重がブラケット30に伝達される。これにより、ブラケット30は、図8に示す初期状態の位置から、図9に示すように、橋渡し部材20に対して車両前方に相対変位する。詳しくは、ブラケット30の嵌合凹部31aの縁部が橋渡し部材20の嵌合溝部26にガイドされることによって、ブラケット30が橋渡し部材20に対して車両前方にスライドする。
また、このブラケット30の車両前方へのスライドにより、ステアリングシャフト8およびステアリングコラム9が、図9に示すように、インパネメンバ6やインナシャフト10に対して車両前方に相対変位することが可能になる。このステアリングシャフト8およびステアリングコラム9の相対変位により、図9に示すように、ステアリングシャフト8の車両前方側がテレスコ式に短縮(コラプス)し、このコラプスによって運転者への衝撃が吸収される。
さらに、橋渡し部材20とブラケット30との間で相対変位が生じていることから、EAストラップ50では、その基部51と、U字プレート部52の嵌合凸部52aとの相対位置が変化することになる。このとき、U字プレート部52では、基部51側の下部が車両前方に引っ張られることにより、図9に示すように、後端の折り返し部の位置が車両前方に移動するような変形が生じる。そして、このU字プレート部52の変形により、運転者への衝撃がさらに吸収される。このU字プレート部52の変形により、EAストラップ50は、橋渡し部材20とブラケット30との間の相対変位、つまりは、インパネメンバ6とステアリングシャフト8との間の相対変位に対して抵抗となりつつ、該相対変位を許容する衝撃吸収部材として機能する。
また、運転者からステアリングホイール7(図1参照)に対してさらに上記荷重が加わると、図10に示すように、橋渡し部材20とブラケット30との間の相対変位量、およびステアリングシャフト8の車両前方側の短縮幅(コラプス量)がさらに増大する。そして、上記相対変位量の増大に伴い、U字プレート部52がさらに変形し、結果として折り返し部の位置がさらに車両前方に移動する。
ところで、本発明者は、車両の走行時におけるステアリングシャフト8およびその周辺の挙動について解析を行った。そして、この挙動を解析した結果、フランジ部31に接触する位置で中間部22が上記所定の厚みを有することにより、ブラケット30に生じる振動、つまりは、ステアリングシャフト8がインパネメンバ6に支持される部分の振動を、上記所定の厚みを有する部位の剛性によって低減できることを見出した。
また、特に、フランジ部31の嵌合溝部26への嵌合によってその上面が中間部22の下面に接触していることで、図11(a)に二点鎖線で示すような、フランジ部31の上方への振れをより効果的に低減できることが分かった。さらに、フランジ部31の下面が車幅方向突出部25bの上面に接触していることで、図11(b)に二点鎖線で示すような、フランジ部31の下方への振れをより効果的に低減できることも分かった。
本実施形態では、上述したように、フランジ部31に接触する位置で橋渡し部材20の中間部22が上記所定の厚みを有することにより、ブラケット30に生じる振動、つまりは、ステアリングシャフト8がインパネメンバ6に支持される部分の振動を、フランジ部31と垂下部32とを連結する補強部を設けることなく、上記所定の厚みを有する部位の剛性によって低減できる。このため、上記振動の低減を、レイアウトの制限なく実現することができる。
そして、上記所定の厚みを有する部位を利用して単一のEAストラップ50を収容する収容部24を形成したことにより、構造全体の軽量化を図ることができる。
また、複数のリブ23により中間部22を構成することで、橋渡し部材20において上記振動を低減するのに必要な剛性をリブ23によって確保しつつ、橋渡し部材20の軽量化を図ることができる。
また、橋渡し部材20における複数のリブ23の間に穴部22a、22bを形成したことで、橋渡し部材20において上記振動を低減するのに必要な剛性をリブ23によって確保しつつ、橋渡し部材20のさらなる軽量化を図ることができる。
また、フランジ部31の嵌合溝部26への嵌合によって、その上面、下面がそれぞれ中間部22の下面、車幅方向突出部25bの上面に接触していることで、フランジ部31の上方および下方への振れをより効果的に低減できる。このため、上記振動を橋渡し部材20によってより確実に低減できる。
なお、上述した実施形態では、主に橋渡し部材20(中間部22)の下面がフランジ部31に接触する構成となっているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、主に橋渡し部材(中間部)の上面がフランジ部に接触する構成であってもよい。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の、車体側部材は、インパネメンバ6に対応し、
以下同様に、
固定部は、フランジ部31に対応し、
空間部は、収容部24に対応し、
衝撃吸収部材は、EAストラップ50に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
2…運転席
6…インパネメンバ(車体側部材)
7…ステアリングホイール
8…ステアリングシャフト
20…橋渡し部材
22…中間部
22a、22b…穴部
23…リブ
24…収容部(空間部)
25…支持部
25a…下方突出部
25b…車幅方向突出部
26…嵌合溝部
30…ステアリングシャフトブラケット
31…フランジ部(固定部)
32…垂下部
50…EAストラップ(衝撃吸収部材)

Claims (2)

  1. 運転席前方に設けられ、ステアリングホイールと前輪とを連結するステアリングシャフトを、上記運転席前方の車体側部材にて支持するステアリングシャフトの支持構造であって、
    上記車体側部材に対して車幅方向に離間した2か所にて固定される固定部と、
    該両固定部の間にて下方に屈曲するとともに、上記ステアリングシャフトを支持する垂下部とを有するステアリングシャフトブラケットを備え、
    上記両固定部を連結し、上面または下面が上記固定部に接触する橋渡し部材を備え、
    該橋渡し部材は、上記両固定部の間で、少なくとも該固定部に接触する位置において上下方向に所定の厚みを有する中間部を有し、
    該中間部は、上記橋渡し部材に形成された複数のリブ及び空間部により構成され、
    該複数のリブは、複数のリブの間に穴部が形成され、
    該空間部内に、上記ステアリングシャフトと上記車体側部材との間の相対変位に対して抵抗となりつつ、該相対変位を許容する単一の衝撃吸収部材を収容した
    ステアリングシャフトの支持構造。
  2. 上記橋渡し部材は、上記中間部の車幅方向両側方において上記中間部の下面より下方に突出する下方突出部と、該下方突出部下端から車幅方向に突出する車幅方向突出部とからなる支持部を有し、
    上記中間部の下面と上記支持部とにより、上記固定部と嵌合する嵌合溝部が形成され、
    上記固定部が上記嵌合溝部に嵌合することにより、上記固定部の上面が、上記中間部の下面に接触する一方、
    上記固定部の下面が、上記車幅方向突出部の上面に接触している
    請求項1記載のステアリングシャフトの支持構造。
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