JP5910022B2 - 液滴吐出装置および画像形成装置 - Google Patents
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ノズル機能維持回復装置に設定されている機能としては、インクの蒸発を抑えるために、ノズル面を高い密閉性を持たせる保湿用キャップで覆うキャップ機能や、ノズル孔内に発生した気泡などによる吐出不良を記録液の充填圧送により排出する排出回復機能と、ノズル面に付着して液滴の飛翔状態を変化させる原因となる残留インクを払拭するワイピング機能などがある。
図9において、ミストの誘引に吸引ダクトや吸引ファンが各ヘッドにそれぞれ備えられている。
また、図9(A)において一点鎖線で示すように、空吐出受け内の殆どを吸引する構成であるために、ミストの吸引に関わらない部分にも吸引作用が及び、吸引効率が悪化する虞もある。
また、空吐出の廃液を空吐出受けのメインタンクでなく、維持回復時の吸引での廃液を蓄積する廃液タンクに送ろうとしても、複数のチューブを配置して、メインタンクから廃液タンクに送り込まなければならず、コストが大きくなってしまうという新たな問題が生じる。
前記ノズルから空吐出された空吐出液を収容する液体受け部とを備えた画像形成装置であって、
前記液体受け部には、前記ラインヘッドに対応して複数設けられた液体吸引部が設けられ、
前記液体吸引部は、前記複数の記録ヘッドを所定条件で区分けしたもの同士を纏めた吸引路を備え、
前記吸引路には、前記纏められた記録ヘッドに連通する吸引路間での吸引状態を選択する吸引選択機構が設けられており、
前記ラインヘッドは、複数の前記記録ヘッドが前記ラインヘッドの長手方向に沿って奇数列と偶数列で千鳥配列されており、
複数の前記液体吸引部は、前記ラインヘッドの複数の前記記録ヘッドの配列条件である奇数列および偶数列に合わせた配列で設けられており、
前記奇数列で区分けされる吸引路は、前記奇数列で区分けされた前記液体吸引部を纏めて接続し、前記偶数列で区分けされる吸引路は、前記偶数列で区分けされた前記液体吸引部を纏めて接続することを特徴とする画像形成装置にある。
これにより、複数の記録ヘッドを一括して吸引する場合と違って、吸引部に作用する吸引力を強くすることができる。この結果、小スペースであっても高効率により、空吐出される主滴はもちろん、浮遊しようとするミストの捕捉力も強められてミストが外部に漏洩するのを防止することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置1000の全体を説明する概略構成図である。
同図において、用紙100の移動を用いて機能と共に構成を説明すると次の通りである。
搬送経路に搬送された用紙100は、レジストローラ対103を経由して、ベルト搬送ユニット104へ搬送される。
ベルト搬送ユニット104は、所定のタイミングにて駆動される搬送ローラ105とテンションローラ106と搬送ベルト107によって構成されている。搬送ベルト107は、無端状ベルトとなっている。
ベルト搬送ユニット104による用紙100の保持は、静電吸着、空気吸引による吸着等による手段や、その他の公知の手段を用いることができる。
記録ヘッドユニット108で画像を形成した用紙100上には、未乾燥インクが付着している。この未乾燥インクを乾燥するために、図示はしないが、デカーラユニット109までの間に、ヒータや温風などの乾燥機構を設けることもできる。
デカーラユニット109を通過した用紙100は、そのまま排紙の場合、分離爪110によって、搬送経路111を経て、そのまま排紙ローラ112へ搬送されて排紙される。
反転排紙もしくは裏面を印字する場合は、分離爪110から、搬送経路113を通過し、分離爪114を経て、たたきコロ115に送られる。
記録ヘッドユニット108は、液滴を吐出する複数のノズルを用紙幅相当分の長さに配列したノズル列を有するライン型液体吐出ヘッドから構成されている。
記録ヘッドユニット108は、イエロー(Y)とマゼンタ(M)の記録ヘッド(便宜上、色を区別する意味でハイフォンを付けて108m-yと表示する)、シアン(C)とブラック(K)の記録ヘッド(便宜上、色を区別する意味でハイフォンを付けて108k-cと表示する)をそれぞれ備えている。
記録ヘッドユニット108は、各ヘッドが奇数列と偶数列の千鳥配列されている。図2では、括弧書きの数字により奇数列及び偶数列がわかるように表示されている。
維持ユニット200は、ヘッドユニット108のインクを吸引するキャップ201、吸引した際にヘッドに付着したインクを払拭するワイパー202、空吐出のインクを収容する空吐出受け300を備えている。
非印刷時には、ヘッドユニット108が上昇して、維持ユニット200と保湿キャップユニット203は各ヘッドユニット108の下まで移動して、保湿キャッピングを行う。
図3は、図1において符号300で示した空吐出受けの構成を示しており、図3(A)は、平面図、図3(B)は側面図である。
図3において空吐出受け300は、記録ヘッドユニット108側の記録ヘッドから空吐出される空吐出液を収容する液体受け部であり、記録ヘッドに対向する面には、ヘッドユニット108の大きさとほぼ同じ程度の開口部301を持ち、空吐出によるインク的を収容する空間302を備えている。
液体吸引部は、空吐出により空間302に溜まったインク滴を吸引する複数の吸引孔群303と、空吐出の際に空吐出受け300から外部に漏れ出るミストを吸引する複数の吸引孔群304を備えており、これら各吸引孔群303,304は、後述する吸引路に接続されているバキュームポンプ306を介して、図示しない廃液タンクに連通している。
これら吸引孔群303,304は、記録ヘッドに対応して複数設けられ、空間302内の開口位置とバキュームポンプ306との間に設けられる吸引路が次の条件で纏められている。
図2において、各記録ヘッドを対象として数字により奇数列および偶数列の該当ヘッドを示すと、これに対応して図3において同じく数字により示す奇数列および偶数列に吸引孔303,304が設けられている。
ここで各吸引孔303,304の設置位置を説明すると、図4に示すように、空間302の底面に設けられている吸引孔303は、図3において上下方向中央に配列され、吸引孔304は、奇数列と偶数列とで互い違いの関係で吸引孔303の中心線上に配列されている。
奇数列での吸引孔303は纏められてバキュームポンプ306に連通する第1の吸引路3030に接続され、偶数列での吸引孔303は纏められてバキュームポンプ306に連通する第2の吸引路303Eに接続されている。
偶数列の吸引孔303は、第3の吸引路303Eに纏めて接続され、偶数列の吸引孔304は、第4の吸引路304Eに纏めて接続されている。
つまり、吸引選択機構は、各吸引路が接続された電磁式3ポート2方向切替弁3100が用いられている。
方向切替弁3100の駆動形態を選択することにより上述した場合と同様な吸引路への吸引状態の切替が行える。
これにより、一方の吸引路に対してのみ重点的に吸引力が作用することになるので、ミストやインク滴に対する吸引力が集中して吸引効果が高められることになる。
そして、図3に示した吸引選択機構の場合、弁3050が閉じられ、弁305Eが開いて、吸引路303E及び吸引路304Eで吸引が行われながら、偶数列のヘッドユニット108が空吐出を行う。
吸引孔303と304の奇数列と偶数列に分けて吸引を行っているが、それぞれの吸引孔に弁を取り付けて、個別に吸引を行ってもよい。
また、空吐出の廃液だけでなく、維持回復時のキャップ201を用いた際の吸引での廃液やワイパー202で払拭した際の廃液を吸引する回路と弁を空吐出受けの回路に設けて、一つのポンプ306で全ての廃液を吸引しても良い。
さらに、空吐出の廃液を吸引孔303で回収しやすくするために、吸引孔303付近をスロープ形状にするのが望ましい。
図6に示す構成は、図3に示した開口301の構成に特徴がある。
つまり、図3に示した開口301は、ヘッドユニット108側での記録ヘッド全体が空間302に対向できるサイズとされていた。
これに対し、図6に示す開口301は、図2に示したように、記録ヘッドユニット108の奇数列と偶数列との間隔により前後にずらして形成されている。
吐出液受け300は、奇数列及び偶数列の記録ヘッドからの空吐出に際しては、奇数列および偶数列に応じて開口301の位置を記録ヘッドユニット108において対応するノズル群に向けて前後に移動させる。
つまり、空吐出時のインクの挙動を示す図7において説明すると、空吐出受け300に吐出されたインクはミストとなって、矢印のように空吐出をしていな空間に舞い上がり、外部へ漏れ出てしまう。
このため、空吐出をしていないヘッド列部分の開口部はなるべく閉じている方が良い。従って、図6に示すように、空吐出受け開口部301を、ヘッドユニット108の奇数列と偶数列の間隔で、前後にずらすことによって、限られたサイズでも、空吐出をしていないヘッド列部分の開口部が狭くなりミストの外部への漏れ出し少なくすることができる。
図8において空吐出受け300には、図2に示した構成の記録ヘッドユニット108を対象として、奇数列および偶数列のヘッド列のいずれかが空吐出されている場合に、空吐出されないヘッド列が対向する開口を遮蔽する構成が用いられている。
図8(A)は、ヘッドユニット108での奇数列を空吐出した場合を示し、図8(B)は、ヘッドユニット108の偶数列を空吐出した場合を示している。
仕切り板307は、主走査方向に移動することで奇数列の配置間隔から偶数列の配置間隔へと開口301’の位相を変化させることができる。
108m-y,108k-c 記録ヘッド
300 吐出受け
301 開口
302 収容空間
303,304 吸引孔
3030,3040,303E、304E 吸引路
305E、3050 開閉弁
3100 方向切替弁
1000 画像形成装置
Claims (5)
- 液滴を吐出するノズルを備えた記録ヘッドが複数配列されたラインヘッドと、
前記ノズルから空吐出された空吐出液を収容する液体受け部とを備えた画像形成装置であって、
前記液体受け部には、前記ラインヘッドに対応して複数設けられた液体吸引部が設けられ、
前記液体吸引部は、前記複数の記録ヘッドを所定条件で区分けしたもの同士を纏めた吸引路を備え、
前記吸引路には、前記纏められた記録ヘッドに連通する吸引路間での吸引状態を選択する吸引選択機構が設けられており、
前記ラインヘッドは、複数の前記記録ヘッドが前記ラインヘッドの長手方向に沿って奇数列と偶数列で千鳥配列されており、
複数の前記液体吸引部は、前記ラインヘッドの複数の前記記録ヘッドの配列条件である奇数列および偶数列に合わせた配列で設けられており、
前記奇数列で区分けされる吸引路は、前記奇数列で区分けされた前記液体吸引部を纏めて接続し、前記偶数列で区分けされる吸引路は、前記偶数列で区分けされた前記液体吸引部を纏めて接続することを特徴とする画像形成装置。 - 前記吸引選択機構は、複数毎に纏められた記録ヘッドに対応する吸引路に接続された吸引手段と、該吸引手段からの吸引作用を、選択された吸引部に作用させる吸引切り換え手段とを備えていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記吸引選択機構に用いられる吸引手段は前記吸引部を負圧化可能なポンプが用いられ、前記切り換え手段は纏められた記録ヘッド毎に接続されている流路を開閉する遮断弁あるいは方向切替弁が用いられることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
- 前記ラインヘッドは前記記録ヘッドが千鳥状に配列された構成を備え、
前記液体吸引部は、前記記録ヘッドのノズルに対向して空吐出液が通過する開口を備え、該開口は、前記記録ヘッドの配列に合わせて千鳥状にずらして形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記液体吸引部は、前記記録ヘッドのノズルに対向して空吐出液が通過する開口を備え、該開口には、空吐出対象となる開口を選択して開閉可能な開閉機構が設けられていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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2011
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