以下、図面を用いて、本発明の遊技台の実施形態に係るスロットマシンについて説明する。
[第1実施形態]
以下に説明する本実施形態のスロットマシンは、投入された遊技媒体を受け付けたこと、あるいは所定の賭け数加算操作を受け付けたことにより、遊技媒体を賭け数として設定し、賭け数として設定された所定数の遊技媒体を、所定の回転開始指示操作を受け付けたことで使用し、且つ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールがその回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
まず、図1、図2、および図3を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図2は、入賞ラインの一例を示す図である。図3は、スロットマシン100に設けられたランプを示す拡大図である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110〜112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。図2を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す4の位置)に表示される図柄を中リール上段図柄、左リール111の中段(図に示す5の位置)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す7の位置)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110〜112のそれぞれの図柄は図柄表示窓113を通して各リール110〜112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110〜112は複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110〜112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、このバックライトは、本発明の演出実行手段の一例に相当する。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。入賞ラインとは、後述する図6で説明する入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことである。
本実施形態では左リール中段図柄、中リール中段図柄および右リール中段図柄で構成される中段入賞ラインL1、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインL2、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインL3、左リール下段図柄、中リール下段図柄および右リール下段図柄で構成される下段入賞ラインL4、の計4つの入賞ラインが設けられている。図2には、これらの入賞ラインが示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、賭け数(遊技に使用される遊技媒体の数)によって予め定まっている。本実施形態のスロットマシン100は3枚賭け専用機であり、賭け数が3枚未満のときはどの入賞ラインも有効にはならず、賭け数が3枚になると全入賞ラインL1〜L4が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、入賞ラインの数については4ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1、右下がり入賞ラインL2および右上がり入賞ラインL3の3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、賭け数(ベット数)に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定しても
よい。
特別役内部当選ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役(BB))に内部当選していること、または、後述するボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入可能ランプ124は、遊技者がメダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であることを遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。なお、図3(a)には、再遊技ランプ122、特別役内部当選ランプ123、メダル投入可能ランプ124の位置が具体的に示されている。
ベットボタン130〜132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を減じるとともに、これと同じ数を賭け数に加算するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に賭け数に1が加算され、ベットボタン131が押下されると賭け数に2が加算され、ベットボタン132が押下されると賭け数に3が加算されるようになっている。なお、加算の結果が規定枚数(本実施形態では3枚)よりも大きくなる場合には、この規定枚数を超える部分については加算されない。従って、この規定枚数が賭け数の上限となる。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、賭け数ランプ129は、賭け数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数(3枚)に達した場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。なお、図3(a)には、遊技開始ランプ121、賭け数ランプ129の位置が具体的に示されている。
メダル投入口141は、遊技者がメダルを投入するための投入口である。このメダル投入口141からメダルが投入されることにより、賭け数を加算させることができる。また、この賭け数が規定枚数(本実施形態では3枚)となっている場合には、電子的に貯留されているメダルの枚数が加算される。電子的に貯留可能なメダルの枚数には上限があり(本実施形態では50枚)、この上限に達している場合には投入されたメダルが受け付けられずにそのまま排出される。
貯留数ランプ125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数(以下、貯留数と称する)を表示するための表示器である。遊技情報ランプ126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出数ランプ127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留数ランプ125、遊技情報ランプ126、および、払出数ランプ127は、7セグメント(SEG)表示器とした。なお、図3(b)には、これらのランプに用いられる7セグメント(SEG)表示器が示されている。
スタートレバー135は、リール110〜112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130〜132を操作することによって賭け数が規定枚数に達した後、スタートレバー135を操作すると、リール110〜112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。また、賭け数に相当するメダルが、この開始操作によって使用されることになる。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137〜139が設けられている。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであ
り、各リール110〜112に対応づけられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。以下、ストップボタン137〜139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第一停止操作、次の停止操作を第二停止操作、最後の停止操作を第三停止操作という。また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを順に第一停止リール、第二停止リール、第三停止リールと称する。さらに、回転中の各リール110〜112を全て停止させるためにストップボタン137〜139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。さらに、第一停止操作を左リール110の停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第一停止操作を右リール112の停止操作とする停止操作を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137〜139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137〜139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、および賭け数に設定されたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔145はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。なお、この液晶表示装置157は、本発明の演出実行手段の一例に相当する。
次に、図4を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマ
ンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。なお、以下に説明する主制御部300は、本発明の貯留手段、精算処理手段の一例に相当するものである。また、第1副制御部400と第2副制御部500の組合せは、本発明の演出実行手段の一例に相当するものである。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、右リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、および、右ストップボタン139センサは、各々対応するストップボタン137〜139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、対応するベットボタン130〜132のそれぞれに設置されており、ベットボタン130〜132に対する操作(賭け数の加算操作)を検出する。
精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルの精算や、設定されている賭け数の精算を行う。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、および、右リール112のインデックスセンサは、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。この回転位置情報は、主制御部300のRAM308に格納されている。
主制御部300は、リール装置110〜112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ339(入賞ライン表示ランプ120、特別役内部当選ランプ123、メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、賭け数ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留数ランプ125、遊技情報ランプ126、払出数ランプ127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態を示す情報)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406には、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。このスピーカ272、277は、本発明の演出実行手段の一例に相当する。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、ベットボタンランプ、リールバックライト等)が接続されている。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路530を設けており、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第2副制御部500には、センサ回路532を設けており、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538を接続している。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538状態を監視している。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図5を用いて、上述の各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110〜112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では10種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110〜112上の図柄の配置位置を示す番号(図柄位置番号)である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「スイカ図柄」、中リール111の番号0のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号2のコマには「セブン1図柄」、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図6を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の作動または払出を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、特別役と、一般役(再遊技役1〜再遊技役4、小役1〜小役3)がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
本実施形態における入賞役のうち、特別役は、遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態に移行する役である。また、再遊技役1〜再遊技役4は、新たにメダルを使用することなく再遊技が可能となる役である。これらの入賞役は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役および再遊技役1〜再遊技役4への入賞が含まれる。
特別役は、入賞により特別遊技状態に移行する役(作動役)である。ただし、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、「セブン1−セブン1−セブン1(BB)」又は「セブン2−セブン2−セブン2(BB)」である。
特別役に内部当選すると、この内部当選した役に対応する特別役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。このフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技状態を特別役内部当選状態(以下、この状態をRT3と称することがある)に移行させる。このフラグは、その内部当選した役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、特別役に内部当選した遊技においてその特別役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でその特別役に内部当選した状態となり、特別役に対応する図柄組み合わせが揃って入賞しやすい状態になる。この特別役内部当選状態(RT3)については後述する。
主制御部300は、特別役に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を特別遊技状態(以下、この状態をRT4と称することがある)に移行させる。さらにこの特別遊技状態において、所定の枚数の払出しがされると再遊技低確率状態(以下、この状態をRT1と称することがある)に移行させる。この特別遊技状態(RT4)および再遊技低確率状態(RT1)については後述する。
再遊技役(再遊技役1から再遊技役4)は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)を使用することなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組み合わせは、再遊技役1は「リプレイ−リプレイ−リプレイ(通常リプレイ)」、再遊技役2は「リプレイ−リプレイ−ベル(昇格リプレイ)」、再遊技役3は「ベル−リプレイ−リプレイ(転落リプレイ)」、再遊技役4は「BAR−BAR−BAR(特典リプレイ)」である。なお、主制御部300は、再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を再遊技高確率状態(以下、この状態をRT2と称することがある)に移行させる。また、再遊技役3に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を再遊技低確率状態(RT1)に移行させる。この再遊技高確率状態(RT2)については後述する。
上記再遊技役は、遊技者がメダルを使用することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、再遊技役に入賞すると、電子的に貯留されたメダルの数を変更することなしに、その再遊技役に入賞した遊技で使用したメダルと同数のメダルに相当する賭け数の値が設定されるものであってもよいし、再遊技に入賞した遊技で使用されたメダルがそのまま次回の遊技に持ち越して使用されるものであってもよい。
「小役(小役1〜小役3)」(以下、それぞれ「小役1」、「小役2」、「小役3」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組み合わせは、小役1が「スイカ−スイカ−スイカ(スイカ)」、小役2が「ANY−チェリー−ANY(チェリー)」、小役3が「ANY−ベル−ANY(ベル)」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「ANY−チェリー−ANY」の場合、中リール111の図柄が「チェリー」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。また、「ANY−ベル−ANY」の場合、中リール111の図柄が「ベル」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類および変遷について説明する。図7は、スロットマシン100の遊技状態の遷移図である。
スロットマシン100は、大別すると再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率状態(RT2)、特別役内部当選状態(RT3)、特別遊技状態(RT4)の計4つの遊技状態があり、これらの遊技状態は主制御部300によって制御されている。図7(a)には、これらの4つの遊技状態が示されている。また、図7(b)には各遊技状態の移行条件が記載され、図7(a)には、各遊技状態を結ぶ矢印上に図7(b)に示す移行条件に対応する記号が記載されている。各矢印に記載された記号に対応する移行条件が成立すると、その矢印方向に向かって遊技状態が遷移する。この遊技状態が移行する条件には、例えば、所定の役に入賞すること、所定の役に内部当選すること、特定の入賞ラインに特定の図柄組み合わせが停止表示すること、規定回数の遊技が消化されたこと、および所定枚数の払出しがされることなどがある。
図8は、各遊技状態における入賞役の抽選テーブルを示す図である。横軸はそれぞれの遊技状態を表し、縦軸はそれぞれの入賞役の抽選値を示す。以降説明する各遊技状態における役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。例えば、RT1(再遊技低確率状態)においては、小役1の抽選値が512であり、小役1の当選確率は512/65536*100≒0.8%である。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
以降、図面を適宜参照しながら、スロットマシン100の遊技状態について説明する。
<再遊技低確率状態(RT1)>
再遊技低確率状態は、再遊技の内部当選確率が他の遊技状態(例えば特別遊技状態を除く遊技状態)のうち最も低い(遊技者にとって不利な)遊技状態であり、通常遊技状態と称することもある。再遊技低確率状態では、図8に示す横軸の「RT1」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技低確率状態において内部当選する入賞役には、特別役、再遊技役1、再遊技役1−2、小役1、小役2、小役3aがある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」、と称する場合がある。また、入賞役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
ここで、「再遊技役1−2」とは、再遊技役1および再遊技役2が同時に当選したことを指す。この場合、遊技者の停止操作順序に応じてどの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、予め定められた停止操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合は、再遊技役2に対応する図柄組み合わせ(昇格リプレイ)が表示され(図8備考欄中、押し順正解時参照)、それ以外の場合には、再遊技役1に対応する図柄組み合わせ(通常リプレイ)が表示される(図8備考欄中、押し順不正解時参照)。
本実施形態のスロットマシン100においては、第一停止操作、第二停止操作、第三停止操作の組み合わせによって複数の停止操作順序がある(例えば、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の計6通り)。上記説明した「再遊技役1−2」は、これらの停止操作順序のうちの一つを上記正解操作順序とする「再遊技役1−2」が、複数の停止操作順序のそれぞれに応じて複数種類存在する。なお、これら複数種類の「再遊技役1−2」の内部当選確率は均等であっても、偏りがあってもよい。また、図8に示す内部当選確率は、これら複数種類の「再遊技役1−2」の内部当選確率の総和である。この「再遊技役1−2」のように、当選役に対応する図柄組み合わせが押し順によって決定される再遊技役を「押し順リプレイ」と呼ぶ場合がある。
また、「小役3a」に内部当選した場合、遊技者の停止操作順序に応じて小役3に対応する図柄組み合わせが表示される入賞ラインが決定される(図8備考欄参照)。より具体的には、予め定められた停止操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合には、「ベル図柄」が中リール111の中段(図2に示す番号5の位置参照)に表示され、それ以外の場合には、「ベル図柄」が中リール111の上段(図2に示す番号4の位置参照)に表示される。
「ベル図柄」が中リール111の中段(図2に示す番号5の位置参照)に表示されると、図2に示す中段入賞ラインL1、右下がり入賞ラインL2、および右上がり入賞ラインL3の3つの入賞ラインで小役3に対応する図柄組み合わせが揃い、12枚のメダルが払出される(図8備考欄中、押し順正解時参照)。また、「ベル図柄」が中リール111の下段(図2に示す番号6の位置参照)に表示されると、図2に示す下段入賞ラインL4に対応する図柄組み合わせが揃い、4枚のメダルが払出される(図8備考欄中、押し順不正解時参照)。
本実施形態のスロットマシン100においては、第一停止操作、第二停止操作、第三停止操作の組み合わせによって複数の停止操作順序がある(例えば、左右中、中左右、中右左、右左中、中第1停止の計5通り)。上記説明した「小役3a」は、これらの停止操作順序のうちの一つを上記正解操作順序とする「小役3a」が、複数の停止操作順序のそれぞれに応じて複数存在する。なお、これらの「小役3a」の内部当選確率も均等であっても、偏りがあってもよい。この「小役3a」のように、当選役に対応する図柄組み合わせが押し順によって決定される小役を「押し順小役」と呼ぶ場合がある。なお、ここで説明した「小役3a」については、以降説明する遊技状態でも同様である。
なお、上記説明した「押し順リプレイ」「押し順小役」のような押し順に関しては、他の条件装置(図示省略)との組合せで区別されて抽選されるように構成してもよいし、条件装置が当選した段階で抽選によって押し順を決定するように構成してもよい。
図7には、再遊技低確率状態(RT1)において、再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合(再遊技役2に入賞した場合)には、後述する再遊技高確率状態(RT2)に移行することが示されている。また、同図には、特別役に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態(RT3)に移行することが示されている。さらに、特別役に対応する図柄組み合わせが表示された場合(特別役に入賞した場合)には、後述する特別遊技状態(RT4)に移行することが示されている。
<再遊技高確率状態(RT2)>
再遊技高確率状態(RT2)は、全ての遊技状態中で最も再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態である。再遊技高確率状態(RT2)では、図8に示す横軸の「RT2」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技高確率状態(RT2)において内部当選する入賞役には、特別役、再遊技役1、再遊技役1−3、再遊技役1−4、小役1、小役2、小役3aがある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
ここで「再遊技役1−3」とは、再遊技役1および再遊技役3が同時に当選したことを指す。この場合、遊技者の停止操作順序に応じてどの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、予め定められた停止操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合は、再遊技役1に対応する図柄組み合わせ(通常リプレイ)が表示され(図8備考欄中、押し順正解時参照)、それ以外の場合には、再遊技役3に対応する図柄組み合わせ(転落リプレイ)が表示される(図8備考欄中、押し順不正解時参照)。
本実施形態のスロットマシン100においては、第一停止操作、第二停止操作、第三停止操作の組み合わせによって複数の停止操作順序がある(例えば、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の計6通り)。上記説明した「再遊技役1−3」は、これらの停止操作順序のうちの一つを上記正解操作順序とする「再遊技役1−3」が、複数の停止操作順序のそれぞれに応じて複数種類存在する。なお、これら複数種類の「再遊技役1−3」の内部当選確率は均等であっても、偏りがあってもよい。また、図8に示す内部当選確率は、これら複数種類の「再遊技役1−3」の内部当選確率の総和である。この「再遊技役1−3」も、「再遊技役1−2」と同様に「押し順リプレイ」と呼ぶ場合がある。
また「再遊技役1−4」とは、再遊技役1および再遊技役4が同時に当選したことを指す。この場合、遊技者の停止操作順序および停止操作のタイミングに応じていずれかの役に対応する図柄組み合わせが入賞ラインに表示されるかが決定される。より具体的には、予め定められた停止操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合に、入賞ラインのいずれかにおいて再遊技役4(特典リプレイ)の入賞が不可能でない限り、その入賞ラインに再遊技役4を構成する図柄(BAR図柄)を停止させる。一方、全ての入賞ラインで再遊技役4の入賞が不可能な場合には、いずれかの入賞ラインに再遊技役1に対応する図柄組み合わせが表示される。
本実施形態のスロットマシン100においては、第一停止操作、第二停止操作、第三停止操作の組み合わせによって複数の停止操作順序がある(例えば、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の計6通り)。上記説明した「再遊技役1−4」は、これらの停止操作順序のうちの一つを上記正解操作順序とする「再遊技役1−4」が、複数の停止操作順序のそれぞれに応じて複数種類存在する。なお、これら複数種類の「再遊技役1−4」の内部当選確率は均等であっても、偏りがあってもよい。また、図8に示す内部当選確率は、これら複数種類の「再遊技役1−4」の内部当選確率の総和である。
本実施形態のスロットマシン100は、表示窓113内の所定の領域からリールの回転方向上流側の所定の範囲内にある図柄を、この所定の領域に停止させる停止制御(いわゆる引込み制御)を行うことが可能となっている。この引込み制御によって、内部当選した役に応じた図柄を表示窓113の中に停止させやすくなっている。「再遊技役1−4」に内部当選した場合には、この引込み制御により、再遊技役1または再遊技役4を構成する図柄がいずれかの入賞ラインに停止することになる。ただし、再遊技役4に入賞する可能性がある場合には、再遊技役4を構成する図柄の停止が優先される。
再遊技役1−4に内部当選すると、後述するAT遊技回数を付与するか否かの抽選が実行される。このAT遊技回数の抽選に当選すると、AT遊技回数が付与されるだけでなく、再遊技役4に入賞するための正解操作順序に加え、BAR図柄を狙って停止操作を行うこと(操作タイミング)を報知する演出データが設定される(図27のステップS3107)。これによって、AT遊技回数が付与される場合には、再遊技役4に入賞する頻度が高まることになる。すなわち、再遊技役4は、遊技者の利益を示唆する再遊技役であると言える。
ここで、図9を用いて、「再遊技役1−4」に内部当選した場合に、停止操作順序と、停止操作のタイミングに応じて入賞する役が異なる例について説明する。図9は、再遊技役1−4に内部当選した場合の停止態様の一例を示す図である。なお、この図9では、右、中、左の順の停止操作が正解操作順序となっているものとする。
図9の左側の列(a)には、再遊技役1−4に内部当選し、左、中、右、の順で停止操作がされた場合が示されている。この停止操作は、正解操作順序とは異なる停止操作であるため、再遊技役4には入賞しない。図9の左側の列(a)には、再遊技役1に対応する図柄組み合わせが右下がり入賞ラインL2に揃った様子が示されている。
一方、図9の真ん中の列(b)には、再遊技役1−4に内部当選し、右、中、左、の順で停止操作がされた場合が示されている。この停止操作は、正解操作順序と一致する停止操作であり、かつ、再遊技役4を構成する図柄(BAR図柄)を入賞ラインに停止させることができるタイミング(入賞ラインから最大引込み範囲内にあるタイミング、第二停止操作以降は再遊技役4が揃う可能性のある入賞ラインから最大引込み範囲内にあるタイミング)での停止操作である。この場合、再遊技役4に入賞することになる。図9の真ん中の列(b)には、再遊技役4に対応する図柄組み合わせが中段入賞ラインL1に揃った様子が示されている。
さらに、図9の右側の列(c)には、真ん中の列(b)と同様に、再遊技役1−4に内部当選し、右、中、左、の順で停止操作がされた場合が示されている。この停止操作は、正解操作順序と一致する停止操作であるが、その停止操作のタイミングは、再遊技役4を構成する図柄(BAR図柄)を入賞ラインに停止させることができるタイミング(入賞ラインから最大引込み範囲内にあるタイミング、第二停止操作以降は再遊技役4が揃う可能性のある入賞ラインから最大引込み範囲内にあるタイミング)とは異なるタイミングである。この右側の列(c)の例では、第二停止操作まで真ん中の列(b)と同じ態様となっているが、第三停止操作が中段入賞ラインL1にBAR図柄を停止させることができるタイミングと異なるタイミングでされている。この場合、真ん中の列(b)とは異なり再遊技役4には入賞しない。図9の右側の列(c)には、再遊技役1に対応する図柄組み合わせが下段入賞ラインL4に揃った様子が示されている。
図7には、再遊技高確率状態(RT2)において、再遊技役3に対応する図柄組み合わせが表示された場合(再遊技役3に入賞した場合)には、再遊技低確率状態(RT1)に移行することが示されている。また、同図には、特別役に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態(RT3)に移行することが示されている。さらに、特別役に対応する図柄組み合わせが表示された場合(特別役に入賞した場合)には、後述する特別遊技状態(RT4)に移行することが示されている。
<特別役内部当選状態(RT3)>
特別役内部当選状態(RT3)は、特別役内部当選フラグがオンに設定された状態であり、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで特別役に対応する図柄組み合わせを表示させることができる遊技状態である。特別役内部当選状態では、図8に示す横軸の「RT3」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別役内部当選状態において内部当選する入賞役には、再遊技役1、小役1、小役2、小役3aがある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
また、図7には、特別役内部当選状態(RT3)において、特別役に対応する図柄組み合わせが表示された場合に、後述する特別遊技状態(RT4)に移行することが示されている。
<特別遊技状態(RT4)>
特別遊技状態(RT4)は、全ての遊技状態中で最も遊技者に有利な遊技状態である。特別遊技状態では、図8に示す横軸の「RT4」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別遊技状態において内部当選する入賞役には、小役3bがある。また、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
ここで、「小役3b」に内部当選した場合には、停止操作順序に関わらず「ベル図柄」が中リール111の中段(図2に示す番号5の位置参照)に表示される(図8備考欄参照)。このことによって、図2に示す中段入賞ラインL1、右下がり入賞ラインL2、および右上がり入賞ラインL3の3つの入賞ラインで小役3に対応する図柄組み合わせが揃うため、12枚のメダルが払出される。
図7には、特別遊技状態(RT4)において、規定枚数が払い出された場合に再遊技低確率状態(RT1)に移行することが示されている。具体的には、360枚以上のメダルの払出しが終了すると再遊技低確率状態(RT1)に移行する。
なお、本実施形態では、特別遊技状態が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。
<AT遊技状態>
本実施形態のスロットマシン100の主制御部300は、4つの遊技状態(RT1、RT2、RT3、RT4)を制御している。一方、第1副制御部400では、遊技状態が、再遊技低確率状態(RT1)および再遊技高確率状態(RT2)のいずれかである場合に、内部当選した役に関する情報を報知する停止操作演出が開始される場合がある。以下、この停止操作演出が実行されている状態をAT(アシストタイム)遊技状態と称する。ここで、このAT遊技状態の詳細について説明する。
AT遊技状態では、役に内部当選すると、遊技者に有利な結果がもたらされるように停止操作手段の操作タイミング又は押す順番を報知する演出が実行される。具体的には、「再遊技役1−2」に内部当選した場合には再遊技役2に入賞するための押し順を報知し、「再遊技役1−3」に内部当選した場合には再遊技役1に入賞するための押し順を報知する。さらに、「小役3a」に内部当選した場合には、「ベル図柄」を中リール111中段(図2に示す番号5の位置参照)に表示させるための押し順を報知する。なお、これらの内部当選役をAT役と称することがある。
「再遊技役1−2」は、再遊技低確率状態(RT1)において内部当選する役である。この役に内部当選すると、再遊技役1(通常リプレイ)または再遊技役2(昇格リプレイ)のいずれかの役に入賞する。これらの役は、再遊技が付与される点で共通するものの、再遊技役2が遊技者にとってより有利な遊技状態である再遊技高確率状態(RT2)に移行する役である点が異なる。すなわち、再遊技役1に入賞するよりも再遊技役2に入賞する方が遊技者にとって有利な結果になる。このため、AT遊技状態において、「再遊技役1−2」に内部当選した場合には、再遊技役2に対応する図柄を揃えるための停止操作順序を報知する演出が実行される。
「再遊技役1−3」は、再遊技高確率状態(RT2)において内部当選する役である。この役に内部当選すると、再遊技役1(通常リプレイ)または再遊技役3(転落リプレイ)のいずれかの役に入賞する。これらの役は、再遊技が付与される点で共通するものの、再遊技役3が遊技者にとって不利な遊技状態である再遊技低確率状態(RT1)に移行するのに対し、再遊技役1が遊技者にとって有利な遊技状態である再遊技高確率状態(RT2)を維持する点が異なる。すなわち、再遊技役3に入賞するよりも再遊技役1に入賞する方が遊技者にとって有利な結果になる。このため、AT遊技状態において、「再遊技役1−3」に内部当選した場合には、再遊技役1に対応する図柄を揃えるための停止操作順序を報知する演出が実行される。
「小役3a」は、特別遊技状態(RT4)を除く遊技状態において内部当選する役である。この役に内部当選すると、「ベル図柄」が中リール111の中段(図2に示す番号5の位置参照)または中リール111の下段(図2に示す番号6の位置参照)のいずれかに表示される。上述したように「ベル図柄」が中リール111の中段に表示されると12枚のメダルが払い出され、「ベル図柄」が中リール111の下段に表示されると4枚のメダルが払い出される。すなわち、「ベル図柄」が中リール111の下段に表示されるよりも中リール111の中段に表示される方が遊技者にとって有利な結果になる。このため、AT遊技状態において、「小役3a」に内部当選した場合には、「ベル図柄」を中リール111の中段に表示させるための停止操作順序を報知する演出が実行される。
本実施形態のスロットマシン100では、第1副制御部400のRAM408に設けられたATフラグがオンに設定されることにより、第1副制御部メイン処理において、AT遊技状態が設定される。このATフラグは、RAM408に設けられたATセット回数がある場合に設定されるとともに、AT遊技回数に初期値が設定される。なお、AT遊技状態は、このAT遊技回数が残っている限り設定されたAT遊技状態が維持される。すなわち、AT遊技回数とは、ATフラグがオンの状態となる遊技回数を示すものである。本実施形態では、遊技状態が、再遊技低確率状態(RT1)および再遊技高確率状態(RT2)のいずれかであって、かつATフラグがオフの場合に、ATセット回数が1以上であればATフラグがオンに設定される。ATフラグがオンに設定された状態では1回の遊技毎にAT遊技回数から1が減算され、AT遊技回数が0になるとATフラグがオフに設定される。なお、遊技状態が特別遊技状態(RT4)の間は、AT遊技回数は減算されない。このATセット回数は、第1副制御部400のRAM408に記憶されており、例えば、非AT遊技状態における小役1や小役2に内部当選した際の抽選に当選した場合に加算されるものである。また、AT遊技回数は、所定の条件が成立した場合(本実施形態では、再遊技役1−4に内部当選した際の抽選に当選した場合)に加算される。
なお、このAT遊技が実行されている状態では、遊技者がメダルを得やすくなる。この期間の長さ等によっては、上記説明した特別遊技状態(RT4)よりも遊技者に有利な状態になる場合がある。
<スロットマシン100の動作>
以下、上記説明した主制御部300、第1副制御部400、および第2副制御部500における処理、すなわち、スロットマシン100の動作を、フローチャートを用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図10を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図10に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で初期設定処理を行う。この初期設定処理では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS103では、遊技開始処理が実行され、ステップS105に進む。なお、この遊技開始処理の詳細については、図12を用いて後述する。
ステップS105では、使用されたメダル枚数に応じて有効な入賞ラインを確定する。
ステップS107では、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS109では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS107で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行うとともに、この内部抽選の結果を示す内部当選コマンドを第1副制御部400へ送信するための準備を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。
ステップS111では、内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。なお、このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。
ステップS113では、リール回転開始処理が実行され、全リール110〜112の回転を開始させる。
ステップS115では、リール停止制御処理が実行される。この処理において、ストップボタン137〜139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従ってリール110〜112の何れかを停止させる。全リール110〜112が停止するとステップS117へ進む。
ステップS117では、入賞判定処理を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ANY−チェリー−ANY」が揃っていたならばチェリーに入賞したと判定する。なお、この入賞判定処理の詳細については図17を用いて後述する。
ステップS119では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す(払出処理(メイン))。なお、この払出処理(メイン)の詳細については図18を用いて後述する。
ステップS121では遊技状態更新処理を行う。遊技状態更新処理では、図7(b)に示す開始条件又は終了条件の成立により、遊技状態を移行させる処理を行う。また、現在の遊技状態を示す遊技状態更新コマンドの送信準備を行う。以上により1遊技が終了する。以降、ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部タイマ割込処理>
次に図11を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶し、記憶された信号状態記憶領域の情報に基づいてエラーステータスを設定する処理を実行する。なお、このエラーステータスは、デバイスに異常があるか否かと、その内容を示すものである。
ステップS207では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。なお、この各種遊技処理の詳細については、図19を用いて後述する。
ステップS209では、ランプ更新処理を行う。なお、このランプ更新処理の詳細については、図23を用いて後述する。
ステップS211では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS213では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、遊技開始コマンド、メダル投入コマンド、スタートレバー受付コマンド、内部当選コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110〜112の回転の開始に伴うリール回転開始コマンド、ストップボタン137〜139の操作の受け付けに伴うストップボタン操作コマンド、リール110〜112の停止処理に伴う回胴停止コマンド、入賞判定コマンド、メダル払出コマンド、リール停止コマンド、遊技状態更新コマンド、エラー発生コマンド、エラー解除コマンド)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS215では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図10に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図10に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<遊技開始処理>
次に、図12を用いて、図10の主制御部メイン処理における遊技開始処理(ステップS103)の詳細について説明する。同図は、図10に示す遊技開始処理(ステップS103)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1001では、エラー確認処理が実行される。
このエラー確認処理では、まず、主制御部タイマ割込処理で設定されたエラーステータス(図11のステップS205)を参照し、エラーが検出されたか否かが判定される。エラーを検出したと判定されない場合には、次の処理に進む。エラーを検出したと判定された場合には、後述する割込み制御状態が「特殊処理なし」に設定され、エラー発生コマンドを第1副制御部400へ送信する準備が実行され、エラーの内容に応じて表示エラーコードが設定される。ここで設定されたエラー発生コマンドは、図11の主制御部タイマ割込み処理のステップS213によって第1副制御部400へ送信される。また、表示エラーコードが設定されると、遊技情報ランプ126の点灯態様が変化するため、実行されたことを遊技者が認識できるように構成されている。なお、この状態は、エラーの解除操作がされるまで維持される。その後、エラーの解除操作がされると表示エラーコードがクリアされ、エラー解除コマンドを第1副制御部400へ送信する準備が実行され、エラーステータスがクリアされ、このエラー確認処理が終了となる(次の処理に進む)。
なお、割込み制御状態とは、主制御部タイマ割込み処理において状況に応じた処理を実行させる際の判定に用いられる情報であり、RAM308内に格納される。
ステップS1003では、割込み制御状態が「特殊処理なし」に設定され、ステップS1005に進む。
ステップS1005では、遊技開始コマンドを第1副制御部400へ送信する準備が実行される。なお、ここで設定された遊技開始コマンドは、図11の主制御部タイマ割込み処理のステップS213によって第1副制御部400へ送信される。
ステップS1007では、前回遊技の賭け数をクリアする処理が実行される。なお、この処理を実行することにより、後に実行されるランプ更新処理において賭け数ランプの制御状態が切り換えられ、この処理が実行されたことを遊技者に認識させることができる。
<スタート受付処理>
ステップS1009では、スタート操作受付処理が実行される。なお、このスタート操作受付処理の詳細については、図13を用いて後述する。
次に、図13を用いて、図12の遊技開始処理におけるスタート操作受付処理(ステップS1009)の詳細について説明する。同図は、図12に示すスタート操作受付処理(ステップS1009)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1101では、エラー確認処理が実行される。なお、この処理は、遊技開始処理におけるエラー確認処理(図12のステップS1001)と同様であるため、ここでの説明は省略する。
ステップS1103では、割込み制御状態が「メダル投入中」に設定され、ステップS1105に進む。
ステップS1105では、メダルブロッカ制御処理が実行され、ステップS1107に進む。なお、このメダルブロッカ制御処理の詳細については図14を用いて後述する。
ステップS1107では、メダル投入数を取得し、ステップS1109に進む。なお、メダル投入数は、後述する投入処理において加算される(図20のステップS2105)。
ステップS1109では、ステップS1107で取得したメダル投入数の値が0であり、かつベットボタンの操作がされていないか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1111に進み、そうでない場合にはステップS1119に進む。
ステップS1111では、エラー確認処理(ステップS1101、図12のステップS1001と同様)が実行され、ステップS1113に進む。
ステップS1113では、スタートレバー135の操作がされたか否か判定される。スタートレバー135の操作がされた場合にはステップS1115に進み、そうでない場合にはステップS1121に進む。
ステップS1115では、賭け数の値が規定数となったか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS1117に進み、そうでない場合にはステップS1121に進む。なお、本実施形態では、ステップS1113の後にステップS1115が実行されるように構成されているが、ステップS1115に示す判定処理の後にステップS1113に示す判定処理を実行するように構成してもよい。
ステップS1117では、メダルブロッカの状態が返却状態に設定され、このスタート操作受付処理を終了する。なお、既にメダルブロッカの状態が返却状態になっている場合にはその状態が維持される。
ステップS1109で、メダル投入数の値が0でない場合またはベットボタンの操作がされた場合に進むステップS1119では、賭け数、貯留数の更新処理が実行され、ステップS1121に進む。なお、この賭け数、貯留数の更新処理の詳細については図15を用いて後述する。
ステップS1121では、精算ボタン134の操作がされたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1123に進み、そうでない場合にはステップS1107に進む。
ステップS1123では、精算処理(メイン)が実行され、ステップS1107に進む。なお、この精算処理(メイン)の詳細については図16を用いて後述する。
<メダルブロッカ制御処理>
次に、図14を用いて、図13のスタート操作受付処理におけるメダルブロッカ制御処理(ステップS1105)の詳細について説明する。同図は、図13に示すメダルブロッカ制御処理(ステップS1105)の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS1201では、再遊技作動フラグがオンに設定されているか判定される。このフラグがオンに設定されている場合にはステップS1203に進み、そうでない場合にはステップS1209に進む。なお、このフラグは後述する入賞判定処理でオンに設定される(図17のステップS1517)。
ステップS1203では、賭け数の値に前回遊技の賭け数の値が設定され、ステップS1205に進む。
ステップS1205では、前回遊技で再遊技役4に入賞したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1207に進み、そうでない場合には、このメダルブロッカ制御処理を終了する。
ステップS1207では、貯留数の値が50であるか否か判定される。この条件を満たす場合にはこのメダルブロッカ制御処理を終了し、そうでない場合にはステップS1209に進む。
ステップS1209では、メダルブロッカの状態が通過状態に設定され、このメダルブロッカ制御処理を終了する。このメダルブロッカは、メダル投入口141からのメダルの投入を制限するためのものであり、メダル投入口141の内部に設けられている。より具体的には、このメダルブロッカが通過状態に設定されている場合にはメダル投入口141から投入されたメダルを受け付けることが可能となり(以下、受付状態)、返却状態に設定されている場合にはメダル投入口141へ投入されたメダルがメダル払出口155から排出(返却)される(以下、非受付状態)。すなわち、メダルブロッカの状態を通過状態に設定する処理は、メダルを受付状態にする処理であるとも言える。
<賭け数・貯留数の更新処理>
次に、図15を用いて、図13のスタート操作受付処理における賭け数・貯留数の更新処理(ステップS1119)の詳細について説明する。同図は、図13に示す賭け数・貯留数の更新処理(ステップS1119)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1301では、取得したメダル投入数の値(図13のステップS1107)から1を減算し、ステップS1303に進む。
ステップS1303では、再遊技作動フラグがオンに設定されているか判定される。このフラグがオンに設定されている場合にはステップS1307に進み、そうでない場合にはステップS1305に進む。なお、このフラグは後述する入賞判定処理でオンに設定される(図17のステップS1517)。
ステップS1305では、賭け数の値が規定数と等しいか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS1307に進み、そうでない場合にはステップS1309に進む。なお、規定数が一定でない場合には、それらの最大値と等しいか否か判定すればよい。
ステップS1307では、貯留数の値が1加算され、この賭け数・貯留数の更新処理を終了する。
ステップS1309では、賭け数の値が1加算され、この賭け数・貯留数の更新処理を終了する。
なお、メダルが投入されたことにより投入数の値が加算され、加算された投入数に従って上記ステップS1307、ステップS1309により賭け数または貯留数が加算されるまでの一連の処理が完了することをメダルが受け付けられたと称することがある。言い換えると、これらの処理が実行されることで、投入されたメダルの遊技台内部への取り込み(受け付け)が完了すると言える。
<精算処理>
次に、図16を用いて、図13のスタート操作受付処理における精算処理(メイン)(ステップS1123)の詳細について説明する。同図は、図13に示す精算処理(メイン)(ステップS1123)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1401では再遊技作動フラグがオンに設定されているか判定される。このフラグがオンに設定されている場合にはこの精算処理(メイン)を終了し、そうでない場合にはステップS1403に進む。なお、このフラグは後述する入賞判定処理でオンに設定される(図17のステップS1517)。
ステップS1403では、賭け数の値が0より大きいか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS1405に進み、そうでない場合にはステップS1417に進む。
ステップS1405では、賭け数の値が払出要求数に設定され、ステップS1407に進む。なお、この払出要求数は、後述する精算処理(割込み)において0になるまで減算される(図22)。
ステップS1407では、割込み制御状態が「精算中」に設定され、ステップS1409に進む。
ステップS1409では、精算開始コマンドを第1副制御部400へ送信する準備が実行され、ステップS1411に進む。なお、ここで設定された精算開始コマンドは、図11の主制御部タイマ割込み処理のステップS213によって第1副制御部400へ送信される。
ステップS1411では、払出要求数が0であるか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS1413に進み、そうでない場合には再度このステップS1411を実行する。
ステップS1413では、精算終了コマンドを第1副制御部400へ送信する準備が実行され、ステップS1415に進む。なお、ここで設定された精算終了コマンドは、図11の主制御部タイマ割込み処理のステップS213によって第1副制御部400へ送信される。
ステップS1415では、割込み制御状態が「メダル投入中」に設定され、この精算処理(メイン)を終了する。
ステップS1403で賭け数の値が0より大きくないと判定された場合に進むステップS1417では、貯留数が0より大きいか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS1419に進み、そうでない場合にはこの精算処理(メイン)を終了する。
ステップS1419では、貯留数の値が払出要求数に設定され、ステップS1407に進む。なお、この払出要求数は、後述する精算処理(割込み)において0になるまで減算される(図22)。
<入賞判定処理>
次に、図17を用いて、図10の主制御部メイン処理における入賞判定処理(ステップS117)の詳細について説明する。同図は、図10に示す入賞判定処理(ステップS117)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1501では、割込み制御状態が「特殊処理なし」に設定され、ステップS1503に進む。
ステップS1503では、図6に示す図柄組合せが図2に示す入賞ラインに揃った停止態様となったか否かに基づいて入賞判定が実行され、ステップS1505に進む。
ステップS1505では、ステップS1503の判定結果に従い、入賞判定結果が設定され、ステップS1507に進む。
ステップS1507では、入賞判定コマンドを第1副制御部400へ送信する準備が実行され、ステップS1509に進む。なお、ここで設定された入賞判定コマンドは、図11の主制御部タイマ割込み処理のステップS213によって第1副制御部400へ送信される。
ステップS1509では、ステップS1505で設定された入賞判定結果に基づいて、再遊技役に入賞したか否かが判定される。再遊技役に入賞した場合にはステップS1515に進み、再遊技役に入賞していない場合にはステップS1511に進む。
ステップS1511では、再遊技作動フラグがオンに設定されているか否かが判定される。このフラグがオンに設定されている場合にはステップS1513に進み、そうでない場合にはこの入賞判定処理を終了する。
ステップS1513では、再遊技作動フラグがオフに設定され、この入賞判定処理を終了する。
ステップS1515では、再遊技作動フラグがオンに設定されているか否かが判定される。このフラグがオンに設定されている場合にはこの入賞判定処理を終了し、そうでない場合にはステップS1517に進む。
ステップS1517では、再遊技作動フラグがオンに設定され、この入賞判定処理を終了する。
<払出処理(メイン)>
次に、図18を用いて、図10の主制御部メイン処理における払出処理(メイン)(ステップS119)の詳細について説明する。同図は、図10に示す払出処理(メイン)(ステップS119)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1601では、エラー確認処理が実行される。なお、この処理は、遊技開始処理におけるエラー確認処理(図12のステップS1001)と同様であるため、ここでの説明は省略する。
ステップS1603では、入賞判定結果(図17のステップS1505で設定)に基づいて、払出要求数が設定され、ステップS1605に進む。
ステップS1605では、割込み制御状態が「メダル払出中」に設定され、ステップS1607に進む。
ステップS1607では、払出要求数が0であるか否かが判定される。払出要求数が0の場合はステップS1609に進み、払出要求数が0でない場合にはこのステップS1607が再度実行される。なお、この払出要求数は、後述する払出処理(割込み)において0になるまで減算される(図21)。
ステップS1609では、遊技状態が特別遊技状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1611に進み、そうでない場合にはステップS1613に進む。
ステップS1611では、払出数の値が獲得メダル数の値に加算され、ステップS1613に進む。なお、この払出数は、払出要求数に応じて実際に払い出されたメダルの数を示すものとして使用される値である。
ステップS1613では、払出数がクリアされ、ステップS1615に進む。
ステップS1615では、割込み制御状態が「特殊処理なし」に設定され、この払出処理(メイン)を終了する。
<各種遊技処理>
次に、図19を用いて、図11の主制御部タイマ割込処理における各種遊技処理(ステップS207)の詳細について説明する。同図は、図11に示す各種遊技処理(ステップS207)の流れを示すフローチャートである。
ステップS2001では、RAM308に記憶されている割込み制御状態の情報を参照する。そしてこの情報が「メダル投入中」である場合にはステップS2003に進み、そうでない場合にはステップS2005に進む。
ステップS2003では、投入処理が実行され、各種遊技処理を終了する。なお、この投入処理の詳細については、図20を用いて後述する。
ステップS2005では、RAM308に記憶されている割込み制御状態の情報を参照する。そしてこの情報が「メダル払出中」である場合にはステップS2007に進み、そうでない場合にはステップS2009に進む。
ステップS2007では、払出処理(割込み)が実行され、各種遊技処理を終了する。なお、この払出処理(割込み)の詳細については、図21を用いて後述する。
ステップS2009では、RAM308に記憶されている割込み制御状態の情報を参照する。そしてこの情報が「精算中」である場合にはステップS2011に進み、そうでない場合にはステップS2013に進む。
ステップS2011では、精算処理(割込み)が実行され、各種遊技処理を終了する。なお、この精算処理(割込み)の詳細については、図22を用いて後述する。
ステップS2013では、その他各種遊技処理が実行され、各種遊技処理を終了する。
<投入処理>
次に、図20を用いて、図19の各種遊技処理における投入処理(ステップS2003)の詳細について説明する。同図は、図19に示す投入処理(ステップS2003)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS2101では、ベットボタンの操作がされたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS2113に進み、そうでない場合にはステップS2103に進む。
ステップS2103では、メダル投入がされたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS2105に進み、そうでない場合にはこの投入処理を終了する。なお、メダル投入については図11のステップS205に示す入力ポート状態更新処理によって検出される。
ステップS2105では、メダルの投入に従ってメダル投入数が加算され、ステップS2107に進む。なお、1割込みで投入数が1を超えることはないため、この処理において加算される投入数は最大で1となる。
ステップS2107では、再遊技作動フラグがオンに設定されているか判定される。このフラグがオンに設定されている場合にはステップS2109に進み、そうでない場合にはステップS2115に進む。なお、このフラグは入賞判定処理でオンに設定される(図17のステップS1517)。
ステップS2109では、「メダル投入数+貯留数」の値が50であるか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS2111に進み、そうでない場合にはこの投入処理を終了する。
ステップS2111では、メダルブロッカの状態が返却状態に設定され、この投入処理を終了する。
ステップS2101でベットボタンが操作されたと判定された場合に進むステップS2113では、賭け数および貯留数が更新される。具体的には、再遊技作動フラグがオンか否かが判定され、この再遊技作動フラグがオンでない場合には、賭け数が規定数になるまで、ベットボタンに応じた数が貯留数から賭け数に転送される。その後、この投入処理を終了する。なお、賭け数が規定数になるまでに貯留数がなくなった場合はこの処理を終了する。
ステップS2107で、再遊技作動フラグがオンでない場合に進むステップS2115では、「メダル投入数+貯留数+賭け数」の値が50であるか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS2111に進み、そうでない場合にはこの投入処理を終了する。
<払出処理>
次に、図21を用いて、図19の各種遊技処理における払出処理(割込み)(ステップS2007)の詳細について説明する。同図は、図19に示す払出処理(割込み)(ステップS2007)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS2201では、払出要求数の値が0であるか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS2217に進み、そうでない場合にはステップS2203に進む。
ステップS2203では、貯留数の値が50であるか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS2205に進み、そうでない場合にはステップS2209に進む。
ステップS2205では、メダル払出装置180(ホッパー)の駆動状態を設定し、ステップS2207に進む。この処理によってメダル払出装置180(ホッパー)からのメダルの払出しが開始される。
ステップS2207では、メダル払出装置180(ホッパー)に設けられたセンサの検知結果に基づいて、メダルの払出しを検知したか否かが判定される。メダルの払出しを検知した場合にはステップS2211に進み、そうでない場合にはこの払出処理(割込み)を終了する。
ステップS2203で貯留数の値が50でない場合に進むステップS2209では、貯留数の値に1が加算され、ステップS2211に進む。
ステップS2211では、払出要求数の値が1減算され、ステップS2213に進む。
ステップS2213では、払出数の値に1が加算され、ステップS2215に進む。
ステップS2215では、メダル払出コマンドを第1副制御部400へ送信する準備が実行され、この払出処理(割込み)を終了する。なお、ここで設定されたメダル払出コマンドは、図11の主制御部タイマ割込み処理のステップS213によって第1副制御部400へ送信される。
ステップS2201で払出要求数の値が0の場合に進むステップS2217では、メダル払出装置180(ホッパー)の駆動状態を解除し、この払出処理(割込み)を終了する。この処理によってメダル払出装置180(ホッパー)からのメダルの払出しが停止される。
<精算処理>
次に、図22を用いて、図19の各種遊技処理における精算処理(割込み)(ステップS2011)の詳細について説明する。同図は、図19に示す精算処理(割込み)(ステップS2011)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS2301では、メダル払出装置180(ホッパー)の駆動状態を設定し、ステップS2303に進む。この処理によってメダル払出装置180(ホッパー)からのメダルの払出しが開始される。
ステップS2303では、メダル払出装置180(ホッパー)に設けられたセンサの検知結果に基づいて、メダルの払出しを検知したか否かが判定される。メダルの払出しを検知した場合にはステップS2305に進み、そうでない場合にはこの精算処理(割込み)を終了する。
ステップS2305では、払出要求数の値が1減算され、ステップS2307に進む。
ステップS2307では、払出要求数の値が0であるか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS2309に進み、そうでない場合にはこの精算処理(割込み)を終了する。
ステップS2309では、メダル払出装置180(ホッパー)の駆動状態を解除し、この精算処理(割込み)を終了する。この処理によってメダル払出装置180(ホッパー)からのメダルの払出しが停止される。
<ランプ更新処理>
次に、図23を用いて、図11の主制御部タイマ割込処理におけるランプ更新処理(ステップS209)の詳細について説明する。同図は、図11に示すランプ更新処理(ステップS209)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS2401では、各ランプの状態を消灯状態に設定し、ステップS2403に進む。
ステップS2403では、再遊技作動フラグがオンに設定されているか否かが判定される。このフラグがオンの場合にはステップS2405に進み、そうでない場合にはステップS2407に進む。なお、この再起動作動フラグは、入賞判定処理でオンに設定されるフラグである(図17のステップS1517)。
ステップS2405では、再遊技ランプ122の点灯態様が点灯状態に設定され、ステップS2407に進む。
ステップS2407では、遊技状態が特別役内部当選状態か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS2409に進み、そうでない場合にはステップS2411に進む。
ステップS2409では、特別役内部当選ランプ123の点灯態様が点灯状態に設定され、ステップS2411に進む。
ステップS2411では、割込み制御状態が「メダル投入中」であるか否かが判定される。割込み制御状態が「メダル投入中」である場合にはステップS2413に進み、そうでない場合にはステップS2415に進む。
ステップS2413では、メダル投入中ランプ更新処理が実行され、ステップS2415に進む。なお、このメダル投入中ランプ更新処理の詳細については図24を用いて後述する。
ステップS2415では、その他ランプ更新処理が実行される。例えば、表示エラーコードに基づく遊技情報ランプ126の点灯状態の設定、賭け数に基づく賭け数ランプ129の点灯状態の設定、貯留数に基づく貯留数ランプ125の点灯状態の設定、等の処理が実行される。その後、このランプ更新処理を終了する。
<メダル投入中ランプ更新処理>
次に、図24を用いて、図23のランプ更新処理におけるメダル投入中ランプ更新処理(ステップS2413)の詳細について説明する。同図は、図23に示すメダル投入中ランプ更新処理(ステップS2413)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS2501では、メダル投入数が規定数(本実施形態では3)であるか否かが判定される。メダル投入数が規定数である場合にはステップS2503に進み、そうでない場合にはステップS2505に進む。
ステップS2503では、遊技開始ランプ121の点灯態様が点灯状態に設定され、ステップS2505に進む。
ステップS2505では、メダルブロッカの状態が通過状態に設定されているか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS2507に進み、そうでない場合にはこのメダル投入中ランプ更新処理を終了する。
ステップS2507では、メダル投入可能ランプ124の状態が点灯状態に設定され、このメダル投入中ランプ更新処理を終了する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図25を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図25(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図25(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図25(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図25(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理である第1副制御部コマンド処理が実行される。
ステップS309では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。なお、この演出制御処理の詳細については図26を用いて後述する。
ステップS311では、ステップS309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS313では、ステップS309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、図25(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS321では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図25(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS331では、図25(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が
10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS333では、ステップS315で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<演出制御処理>
次に、図26を用いて、図25(a)の第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)の詳細について説明する。同図は、図25(a)に示す演出制御処理(ステップS309)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3001では、内部当選コマンドを受け付けたか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3003に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3005に進む。
ステップS3003では、内部当選コマンド受付時処理が実行される。この処理の詳細は図27を用いて後述する。その後、ステップS3005に進む。
ステップS3005では、内部当選コマンド以外のコマンドを受け付けた場合の処理が実行される。その後、この演出制御処理を終了する。
<内部当選コマンド受付時処理>
次に、図27を用いて、図26の演出制御処理における内部当選コマンド受付時処理(ステップS3003)の詳細について説明する。同図は、図26に示す内部当選コマンド受付時処理(ステップS3003)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3101では、AT遊技状態管理処理が実行される。具体的には、非AT遊技状態においてAT遊技状態とするための権利(本実施形態においては、ATセット回数)を付与するか否かの抽選、AT遊技状態の延長処理(本実施形態においては、AT遊技回数の加算処理)、AT遊技状態の開始、終了に関する処理が実行される。本実施形態では、再遊技役1−4に内部当選した場合にAT遊技回数を付与するか否かの抽選が実行され、この抽選に当選した場合にAT遊技回数が加算される。その後、ステップS3103に進む。なお、上記したAT遊技状態管理処理の処理内容は、内部当選コマンド受付時に限らず、遊技状態更新処理において送信されるコマンド受付時など任意のコマンドの受付時に実行するように構成してもよい。
ステップS3103では、AT遊技状態であるか否かが判定される。AT遊技状態である場合にはステップS3105に進み、そうでない場合にはステップS3107に進む。
ステップS3105では、内部当選した役に応じた報知を行うための演出データが設定される。具体的には、再遊技役1−2、再遊技役1−3、小役3aに内部当選している場合には正解操作順序(図8備考欄参照)を報知するための演出データが設定される。その後、ステップS3107に進む。
ステップS3107では、その他内部当選コマンド受付時処理が実行される。ここでは、例えば、再遊技役1−4に内部当選し、上記AT遊技回数を付与する抽選に当選した場合には、正解操作順序に加え、BAR図柄を狙って停止操作を行うこと(操作タイミング)を報知する演出データが設定される。この処理の後、この内部当選コマンド受付時処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
次に、図28を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図28(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートであ
る。図28(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図28(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図28(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図28(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。
ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS407では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS409では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データおよびシャッタ演出に関する演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS411では、ステップS409の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS409で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS413では、ステップS409の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS409読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理については、図28(d)を用いて後述する。この画像制御処理が終了すると、ステップS403へ戻る。
次に、図28(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS421では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図28(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS431では、図28(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS403において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS433では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図28(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS413の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS441では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS443では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS445に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS445では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS441でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS447では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS449では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS451に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS451では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第1実施形態動作概要>
以下、本実施形態が解決しようとする問題点を挙げた後、上記説明した内容を踏まえ、本実施形態のスロットマシン100の特徴的な動作について説明する。
従来の遊技台には、遊技のスムーズな進行を促すために、再遊技役に入賞した場合に遊技媒体の投入が禁止されるものがある。なお、この再遊技役とは、入賞すると、新たに遊技媒体を使用することなく再び遊技が実行可能になる役をいう。
さらに上記のような遊技台において再遊技役が複数種類設けられている場合がある。これら複数の再遊技役の中には、単に再び遊技が実行可能になるだけではなく、例えば特典の付与や、遊技状態以降の契機といった、様々な役割を担うものがある。
ここで、例えば、上述した再遊技役4のように遊技者に有利な再遊技役に入賞した場合、遊技者が停止態様に集中するあまり、禁止されている遊技媒体の投入を行ってしまう場合がある。この場合、折角投入した遊技媒体が排出されてしまうため、遊技に水を差される結果となる。この例のように、一律に遊技媒体の投入を禁止してしまうと、遊技の興趣の低下を招いてしまう虞がある。
第1実施形態のスロットマシン100では、再遊技役4に入賞した場合に遊技媒体の投入を可能とすることで、上記のような遊技の興趣の低下を防止する構成を採用している。以下、具体的に説明する。
<再遊技役に入賞しなかった場合の投入について>
まず、再遊技役に入賞しなかった場合(再遊技役以外の役の入賞、およびハズレの場合)における、次の遊技開始までの動作について説明する。遊技における入賞役は、主制御部メイン処理の入賞判定処理(図10のステップS117、図17)で判定される。ここで、再遊技役に入賞していない場合、再遊技作動フラグがオフに設定される(図17のステップS1511、ステップS1513)。さらに処理が進み、遊技開始処理(図10のステップS103、図12)のスタート操作受付処理(図12のステップS1009、図13)では、割込み制御状態が「メダル投入中」に設定され(図13のステップS1103)、再遊技作動フラグがオフになっているためメダルブロッカが通過状態に設定される(図13のステップS1105、図14のステップS1201、ステップS1209)。その後、賭け数が規定数に設定され、かつ、スタートレバー135が操作されるまで、このスタート操作受付処理において所定の処理が繰り返される状態となる(図13のステップS1113、ステップS1115のいずれかがNoの場合に、ステップS1107に戻る)。
この状態で、主制御部タイマ割込み処理(図11)の各種遊技処理(図11のステップS207、図19)が実行されると、割込み制御状態が「メダル投入中」に設定されているため、投入処理(図19のステップS2003、図20)が実行される。この投入処理では、メダル投入口141から投入されたメダルの数が投入数に加算される(図20のステップS2105)。
スタート操作受付処理(図12のステップS1009、図13)において投入数が加算されると、賭け数・貯留数の更新処理が実行される(図13のステップS1119)。この賭け数・貯留数の更新処理では、投入数の値から1が減算され、賭け数に1が加算される(図15のステップS1309)。また、賭け数が規定数に到達している場合には、賭け数ではなく貯留数に1が加算される(図15のステップS1307)。この処理によって、投入されたメダルの数が賭け数、または貯留数に転換される。また、貯留数が0より大きい場合には、ベットボタンを操作することで、貯留数の値を賭け数に転換することができる(図20のステップS2113)。
賭け数の値が規定数となっている場合には、スタートレバー135を操作することで遊技を開始することができる(図13のステップS1113、ステップS1115のいずれもYesの場合)。なお、賭け数、貯留数の双方が最大値を超えることがないように、賭け数、貯留数の双方が最大値となるメダルが投入された時点でメダルブロッカが返却状態に設定される(図20のステップS2115でYesの判定、図20のステップS2111)。
<再遊技役4以外の再遊技役に入賞した場合の投入について>
次に、再遊技役4以外の再遊技役(再遊技役1〜3)に入賞した場合における、次の遊技開始までの動作について説明する。遊技における入賞役は、主制御部メイン処理の入賞判定処理(図10のステップS117、図17)で判定される。ここで、再遊技役1〜3に入賞した場合、再遊技作動フラグがオンに設定される(図17のステップS1515、ステップS1517)。さらに処理が進み、遊技開始処理(図10のステップS103、図12)のスタート操作受付処理(図12のステップS1009、図13)では、割込み制御状態が「メダル投入中」に設定され(図13のステップS1103)、再遊技作動フラグがオンになっているため賭け数に前回遊技の賭け数が設定される(図14のステップS1203)。なお、メダルブロッカは通過状態には設定されず、返却状態のまま維持される(図13のステップS1117が実行された後、図14のステップS1209が実行されない)。この場合、賭け数が規定数に設定されているため、スタートレバー135が操作されるまで、このスタート操作受付処理において所定の処理が繰り返される状態となる(図13のステップS1113がNoの場合に、ステップS1107に戻る)。
この状態で、主制御部タイマ割込み処理(図11)の各種遊技処理(図11のステップS207、図19)が実行されると、割込み制御状態が「メダル投入中」に設定されているため、投入処理(図19のステップS2003、図20)が実行される。しかし、メダルブロッカが返却状態のままであるため、メダルが投入されたことが検出されない(図20のステップS2103でNo判定)。また、ベットボタンの操作がされた場合は、再遊技作動フラグがオンに設定されているため、賭け数または貯留数は変更されない(図20のステップS2113)。
すなわち、スタート操作受付処理(図12のステップS1009、図13)において投入数は0のままとなり、賭け数または貯留数は変更されない。ただし、賭け数の値は規定数となっているため、スタートレバー135を操作することで遊技を開始することができる(図13のステップS1113、ステップS1115のいずれもYesの場合)。上記説明したように、再遊技役1〜3に入賞した場合には、新たにメダルを使用することなく遊技を行うことができる。
<再遊技役4に入賞した場合の投入について>
次に、再遊技役4に入賞した場合における、次の遊技開始までの動作について説明する。遊技における入賞役は、主制御部メイン処理の入賞判定処理(図10のステップS117、図17)で判定される。ここで、再遊技役4に入賞した場合、再遊技作動フラグがオンに設定される(図17のステップS1515、ステップS1517)。さらに処理が進み、遊技開始処理(図10のステップS103、図12)のスタート操作受付処理(図12のステップS1009、図13)では、割込み制御状態が「メダル投入中」に設定され(図13のステップS1103)、再遊技作動フラグがオンになっているため賭け数に前回遊技の賭け数が設定される(図14のステップS1203)。続いて、再遊技役4に入賞しているため、貯留数が50(最大値)でなければ、メダルブロッカが通過状態に設定される(図14のステップS1209)。この場合、賭け数が規定数に設定されているため、スタートレバー135が操作されるまで、このスタート操作受付処理において所定の処理が繰り返される状態となる(図13のステップS1113がNoの場合に、ステップS1107に戻る)。
この状態で、主制御部タイマ割込み処理(図11)の各種遊技処理(図11のステップS207、図19)が実行されると、割込み制御状態が「メダル投入中」に設定されているため、投入処理(図19のステップS2003、図20)が実行される。ここで、メダルブロッカが通過状態となっているため、メダルが投入されると投入数が加算される(図
20のステップS2105)。
スタート操作受付処理(図12のステップS1009、図13)において投入数が加算されると、賭け数・貯留数の更新処理が実行される(図13のステップS1119)。この賭け数・貯留数の更新処理では、再遊技役4の入賞により再遊技作動フラグがオンになっているため、投入数の値から1が減算され、貯留数に1が加算される(図15のステップS1307)。この処理によって、投入されたメダルの数が貯留数に転換される。ただし、賭け数の値は規定数のまま変更されることはないため、スタートレバー135を操作することで遊技を開始することができる(図13のステップS1113、ステップS1115のいずれもYesの場合)。なお、ベットボタンの操作がされた場合は、再遊技作動フラグがオンに設定されているため、賭け数または貯留数は変更されない(図20のステップS2113)。上記説明したように、再遊技役4に入賞した場合には、新たにメダルを使用することなく遊技を行うことができる。また、再遊技役1〜3に入賞した場合とは異なり、メダルを投入することができる。なお、貯留数が50(最大値)を超えることがないように、再遊技役4に入賞した時点で貯留数が最大値となっている場合はメダルブロッカが通過状態に設定されない(図14のステップS1207でYesの判定)。また、貯留数が最大値となるメダルが投入された時点でメダルブロッカが返却状態に設定される(図20のステップS2109でYesの判定、図20のステップS2111)。
<精算について>
スタート操作受付処理において所定の処理(図13のステップS1107以降の処理)が繰り返されている間に精算ボタン134を押下すると、精算処理が実行される(図13のステップS1123、図16)。再遊技役に入賞している場合は、再遊技作動フラグがオンに設定されているため、メダルが精算されることはない(図16のステップS1401でYesの判定)。これ以外の場合には、賭け数、貯留数の順で精算されるように構成されている(一回の精算ボタン134の押下で図16のステップS1405、ステップS1419のいずれかが実行される)。なお、この構成は一例であって、賭け数、貯留数が同時に精算される構成を採用してもよい。
<その他第1実施形態について>
以上説明した第1実施形態では、再遊技役1〜3と再遊技役4で、次の3つの違いがある。一つ目の違いは、図6に示すように、再遊技役1〜3と再遊技役4では、役を構成する図柄の種類が異なっている点である。二つ目の違いは、図8に示すように、再遊技役1〜3の入賞確率に対し、再遊技役4の入賞確率が低くなっている点である。三つ目の違いは、再遊技役4は、入賞するとAT遊技回数の加算が期待できる(有利になることが期待できる)役である点である。
第1実施形態では上記三つの違いを持つ再遊技役4について、入賞時に投入操作を可能とする構成を採用したが、これは、再遊技役4に入賞した時に、遊技媒体の投入が行われる可能性が高いと考えられるためである。しかし、上記三つの違いを全て満たす必要はなく、例えば、一つ目の違い(図柄の種類が異なる(特に、最も導出される割合が高い再遊技役と異なる))だけを満たす場合には、再遊技役4に入賞しても再遊技役とは認識されずに遊技媒体が投入される可能性がある。また、二つ目の違い(出現頻度が低い)だけを満たす場合には、再遊技役4に入賞することがまれであるため、再遊技役とは認識されずに遊技媒体が投入される可能性がある。さらに、三つ目の違い(有利になることが期待できる)だけを満たす場合には、再遊技役4に入賞したときに停止態様に集中するあまり、遊技媒体が投入される可能性がある。
このように、上記三つの違いのうち一つ以上の違いを満たすものであっても、入賞時に投入操作を可能とする構成を採用してもよい。さらに、上記三つの違いについても、一例にすぎず、例えば、再遊技役4が、入賞すると特別役の内部当選が期待できる役(特別役と再遊技役の重複内部当選役)や、遊技者に有利な遊技状態に移行する役といったように、入賞すると、主制御部、副制御部に関係なく、有利な状態が期待できる役であってもよい。
ここで、上記第1実施形態では、再遊技役4に入賞した時に演出用の待機タイマ(いわゆるフリーズ)を設定する構成を採用していないが、このような構成を採用してもよい。この構成を採用した場合、その演出を目にした遊技者が思わず遊技媒体を投入してしまう場合がある。このように他の演出との関係によっても遊技媒体が投入される可能性がある。
以上のことからすると、入賞時に投入操作が不可能となる第一の再遊技役(例えば第1実施形態の再遊技役1)と、この第一の再遊技役とは異なり、入賞時に投入操作が可能となる第二の再遊技役(例えば第1実施形態の再遊技役4)とが、入賞役に含まれる構成を採用すればよく、この構成により、遊技媒体の投入が行われる可能性が高い再遊技役を第二の再遊技役として設計すれば、遊技の興趣の減退を防止することが出来る。言い換えると、遊技の興趣の減退を防止する構成を容易に設計することができるとも言える。なお、その他の再遊技役の有無については任意に設定することができる。また、その他の再遊技役の内部当選確率や有利度も任意に設定することができる。
なお、第1実施形態では、再遊技役4は再遊技役1と重複して内部当選する構成について説明したが、再遊技役4が単独で内部当選する構成であってもよい。なお、この構成の場合、再遊技役4の入賞ではなく、再遊技役4の内部当選に基づいて遊技媒体の投入可否の判定を行う構成にしてもよい。
また、第1実施形態では、再遊技役4は操作順序と操作タイミングに応じて入賞する構成について説明したが、例えば再遊技役1−2のように操作順序だけで入賞の可否が決定する構成であってもよい。なお、この構成の場合、再遊技役4の入賞ではなく、内部当選結果と操作順序に基づいて遊技媒体の投入可否の判定を行う構成にしてもよい。
また、第1実施形態では、再遊技役4の入賞によって遊技媒体の投入可否の判定を行う構成について説明したが、例えば、操作順序に基づいて遊技媒体の投入可否の判定を行う構成にしてもよい。この構成の場合でも、遊技の興趣の減退を防止できる場合がある。
なお、第1実施形態では、再遊技役1−4に内部当選した際の抽選に当選したことを条件にAT遊技回数が加算される構成について説明したが、このAT遊技回数の加算条件は、これに限定されるものではない。例えば、再遊技役1−4に内部当選したことを条件としてもよく、また、再遊技役1−4に内部当選し、かつ再遊技役4に入賞可能な押し順で停止操作がされたことを条件としてもよく、さらに、再遊技役4に入賞したことを条件としてもよい。このような場合であったとしても、再遊技役4は、遊技者にとって有利な再遊技役であると言える。
また、第1実施形態とは異なり、再遊技役1−4に押し順の概念がない場合には、AT遊技回数の加算条件として、再遊技役1−4に内部当選したこと、再遊技役1−4に内部当選した際の抽選に当選したこと、再遊技役4に入賞したこと、のいずれを採用してもよい。このような場合であっても、再遊技役4は、遊技者にとって有利な再遊技役であると言える。
また、第1実施形態では、再遊技役1−4に内部当選した際の抽選に当選した場合に再遊技役4に入賞するための停止操作条件を報知(図27のステップS3107)する構成について説明したが、例えば、このAT抽選に当選しなかった場合に、再遊技役4に入賞しない操作条件(例えば、押し順)を報知する構成、再遊技役4に入賞するための停止操作条件を特定できないような報知を行う構成や、何の報知も行わない構成を採用してもよい。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、再遊技役4の入賞時に投入を可能とする構成について説明した。上記の構成では再遊技役4の入賞時に遊技媒体の投入は可能であるが、再遊技役(再遊技役1〜4)の入賞時の精算は不可能な構成となっている。以下説明する第2実施形態は、全ての再遊技役の入賞時に精算が可能な構成となっている。以下、第1実施形態との変更点について説明する。なお、特に説明のない構成については上記第1実施形態に準ずるものとし、説明を省略する。
<メダルブロッカ制御処理>
まず、図29を用いて、図13のスタート操作受付処理におけるメダルブロッカ制御処理(ステップS1105)の第2実施形態における詳細について説明する。同図は、図13に示すメダルブロッカ制御処理(ステップS1105)の第2実施形態における流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS1211では、再遊技作動フラグがオンに設定されているか判定される。このフラグがオンに設定されている場合にはステップS1213に進み、そうでない場合にはステップS1215に進む。なお、このフラグは入賞判定処理でオンに設定される(図17のステップS1517)。
ステップS1213では、賭け数の値に前回遊技の賭け数の値が設定され、このメダルブロッカ制御処理を終了する。
ステップS1215では、メダルブロッカの状態が通過状態に設定され、このメダルブロッカ制御処理を終了する。
<賭け数・貯留数の更新処理>
次に、図30を用いて、図13のスタート操作受付処理における賭け数・貯留数の更新処理(ステップS1119)の第2実施形態における詳細について説明する。同図は、図13に示す賭け数・貯留数の更新処理(ステップS1119)の第2実施形態における流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1311では、取得したメダル投入数の値(図13のステップS1107)から1を減算し、ステップS1313に進む。
ステップS1313では、賭け数の値が規定数と等しいか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS1315に進み、そうでない場合にはステップS1317に進む。なお、規定数が一定でない場合には、それらの最大値と等しいか否か判定すればよい。
ステップS1315では、貯留数の値が1加算され、この賭け数・貯留数の更新処理を終了する。
ステップS1317では、賭け数の値が1加算され、この賭け数・貯留数の更新処理を終了する。
<精算処理(メイン)>
次に、図31を用いて、図13のスタート操作受付処理における精算処理(メイン)(ステップS1123)の第2実施形態における詳細について説明する。同図は、図13に示す精算処理(メイン)(ステップS1123)の第2実施形態における流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1421では再遊技作動フラグがオンに設定されているか判定される。このフラグがオンに設定されている場合にはステップS1437に進み、そうでない場合にはステップS1423に進む。なお、このフラグは入賞判定処理でオンに設定される(図17のステップS1517)。
ステップS1423では、賭け数の値が0より大きいか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS1425に進み、そうでない場合にはステップS1437に進む。
ステップS1425では、賭け数の値が払出要求数に設定され、ステップS1427に進む。なお、この払出要求数は、精算処理(割込み)において0になるまで減算される(図22)。
ステップS1427では、割込み制御状態が「精算中」に設定され、ステップS1429に進む。
ステップS1429では、精算開始コマンドを第1副制御部400へ送信する準備が実行され、ステップS1431に進む。なお、ここで設定された精算開始コマンドは、図11の主制御部タイマ割込み処理のステップS213によって第1副制御部400へ送信される。
ステップS1431では、払出要求数が0であるか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS1433に進み、そうでない場合には再度このステップS1431を実行する。
ステップS1433では、精算終了コマンドを第1副制御部400へ送信する準備が実行され、ステップS1435に進む。なお、ここで設定された精算終了コマンドは、図11の主制御部タイマ割込み処理のステップS213によって第1副制御部400へ送信される。
ステップS1435では、割込み制御状態が「メダル投入中」に設定され、この精算処理(メイン)を終了する。
ステップS1421で再遊技作動フラグがオンと判定された場合、またはステップS1423で賭け数の値が0より大きくないと判定された場合に進むステップS1437では、貯留数が0より大きいか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS1439に進み、そうでない場合にはこの精算処理(メイン)を終了する。
ステップS1439では、貯留数の値が払出要求数に設定され、ステップS1427に進む。なお、この払出要求数は、精算処理(割込み)において0になるまで減算される(図22)。
<演出制御処理>
次に、図32を用いて、図25(a)の第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)の第2実施形態における詳細について説明する。同図は、図25(a)に示す演出制御処理(ステップS309)の第2実施形態における流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3011では、内部当選コマンドを受け付けたか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3013に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3015に進む。
ステップS3013では、内部当選コマンド受付時処理が実行される。この処理は、第1実施形態において図27を用いて説明した内部当選コマンド受付時処理と同一であるため、説明を省略する。その後、ステップS3015に進む。
ステップS3015では、精算終了コマンドを受け付けたか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3017に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3019に進む。
ステップS3017では、精算終了コマンド受付時処理が実行される。この処理の詳細は図33を用いて後述する。その後、ステップS3019に進む。
ステップS3019では、内部当選コマンドおよび精算終了コマンド以外のコマンドを受け付けた場合の処理が実行される。その後、この演出制御処理を終了する。
<精算終了コマンド受付時処理>
次に、図33を用いて、図32の演出制御処理における精算終了コマンド受付時処理(ステップS3017)の詳細について説明する。同図は、図32に示す精算終了コマンド受付時処理(ステップS3017)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3201では、再遊技作動フラグがオンに設定されているか判定される。このフラグがオンに設定されている場合にはステップS3203に進み、そうでない場合にはステップS3205に進む。なお、このフラグは入賞判定処理でオンに設定される(図17のステップS1517)。
ステップS3203では、再遊技役4に入賞したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこの精算終了コマンド受付時処理を終了し、そうでない場合にはステップS3205へ進む。
ステップS3205では、待機状態用の演出データが設定され、この精算終了コマンド受付時処理を終了する。この演出データは、空き台であることを分かり易くしたり、消費電力を抑えるために用いられる。
<第2実施形態動作概要>
以下、第2実施形態が解決しようとする問題点を挙げた後、上記説明した内容を踏まえ、本実施形態のスロットマシン100の特徴的な動作について説明する。
従来の遊技台には、再遊技役に入賞した場合に遊技媒体の精算が禁止されるものがある。このような仕様であると、遊技者が好きなタイミングで遊技媒体の精算を行えず、遊技の興趣を減退させてしまう虞があり、再遊技役であっても遊技媒体の精算を禁止しないことが求められる場合がある。ところで、このような再遊技役は、複数種類設けられている場合があり、さらに、これら複数の再遊技役の中には、単に再び遊技が実行可能になるだけではなく、例えば特典の付与や、有利な遊技状態への以降契機といった役割を担うものがある。また、従来の遊技台には、空き台であることを分かり易くしたり、消費電力を抑えるために、遊技媒体の精算が行われたことを契機に遊技台を待機状態とするものが存在する。
これらの構成を組み合わせて、例えば、上述した再遊技役4のように有利な再遊技役に入賞したときに、遊技媒体の精算を可能にする構成を採用したとする。この場合、有利な状態であっても精算して席を離れてしまう虞があり、遊技者に不利益になる場合がある。
第2実施形態のスロットマシン100では、上記のような不利益が生じにくくするために、再遊技役に入賞した場合に精算を可能とする構成を採用した上で、再遊技役に応じて精算後の動作を異ならせている。以下、具体的に説明する。
<再遊技役に入賞しなかった場合の精算について>
まず、再遊技役に入賞しなかった場合(再遊技役以外の役の入賞、およびハズレの場合)における、次の遊技開始までの動作について説明する。遊技における入賞役は、主制御部メイン処理の入賞判定処理(図10のステップS117、図17)で判定される。ここで、再遊技役に入賞していない場合、再遊技作動フラグがオフに設定される(図17のステップS1511、ステップS1513)。さらに処理が進み、遊技開始処理(図10のステップS103、図12)のスタート操作受付処理(図12のステップS1009、図13)では、割込み制御状態が「メダル投入中」に設定され(図13のステップS1103)、再遊技作動フラグがオフになっているためメダルブロッカが通過状態に設定される(図13のステップS1105、図29のステップS1211、ステップS1215)。その後、賭け数が規定数に設定され、かつ、スタートレバー135が操作されるまで、このスタート操作受付処理において所定の処理が繰り返される状態となる(図13のステップS1113、ステップS1115のいずれかがNoの場合に、ステップS1107に戻る)。
この状態で、精算ボタン134が押下されると、精算処理が実行される(図13のステップS1123、図31)。この処理では、賭け数または貯留数の値が払出要求数に設定され(図31のステップS1425、ステップS1439)、割込み制御状態が「精算中」に設定される(図31のステップS1427)。この状態で主制御部タイマ割込み処理(図11)の各種遊技処理(図11のステップS207、図19)が実行されると、割込み制御状態が「精算中」に設定されているため、精算処理(割込み)(図19のステップS2011、図22)が実行される。この処理では、払出要求数が1減算されてメダルが1枚排出される。この処理が、払出要求数が0になるまで継続することで、払出要求数に設定された数に相当するメダルがホッパーから排出されることになる。
本実施形態では、再遊技役に入賞していない場合は、賭け数、貯留数の順で精算されるように構成されている(一回の精算ボタン134の押下で図31のステップS1425、ステップS1439のいずれかが実行される)。なお、この構成は一例であって、賭け数、貯留数が同時に精算される構成を採用してもよい。
払出要求数が0になると、精算処理(メイン)では、精算終了コマンドが第1副制御部400に送信され(図31のステップS1433)、このコマンドを受信した第1副制御部400では、精算終了コマンド受付時処理が実行される(図32のステップS3017、図33)。この精算終了コマンド受付時処理では、遊技台を待機状態にするための演出データが設定される。この演出データによる演出によって、遊技が行われていない間の消費電力を抑え、かつ、空き台であることを分かり易くしている。
なお、本実施形態における待機状態は、上記した通り、消費電力を抑え、かつ、空き台であることを分かり易くするものとしているが、このような機能を全て備えるものでなくとも良く、少なくともいずれか一方の機能を備えるものであればよい。
<再遊技役に入賞した場合の精算について>
次に、再遊技役に入賞した場合における、次の遊技開始までの動作について説明する。遊技における入賞役は、主制御部メイン処理の入賞判定処理(図10のステップS117、図17)で判定される。ここで、再遊技役に入賞したと判定された場合、再遊技作動フ
ラグがオンに設定される(図17のステップS1515、ステップS1517)。さらに処理が進み、遊技開始処理(図10のステップS103、図12)のスタート操作受付処理(図12のステップS1009、図13)では、割込み制御状態が「メダル投入中」に設定され(図13のステップS1103)、再遊技作動フラグがオンになっているため賭け数に前回遊技の賭け数が設定される(図13のステップS1105、図29のステップS1213)。なお、メダルブロッカは通過状態には設定されず、返却状態のまま維持される(図13のステップS1117が実行された後、図29のステップS1215が実行されない)。この場合、賭け数が規定数に設定されているため、スタートレバー135が操作されるまで、このスタート操作受付処理において所定の処理が繰り返される状態となる(図13のステップS1113がNoの場合に、ステップS1107に戻る)。
この状態で、精算ボタン134が押下されると、精算処理(メイン)が実行される(図13のステップS1123、図31)。この処理では、再遊技作動フラグがオンに設定されているため貯留数の値が0より大きければその値が払出要求数に設定され(図31のステップS1421でYesの判定、ステップS1437でYesの判定、ステップS1439)、割込み制御状態が「精算中」に設定される(図31のステップS1427)。この状態で主制御部タイマ割込み処理(図11)の各種遊技処理(図11のステップS207、図19)が実行されると、割込み制御状態が「精算中」に設定されているため、精算処理(割込み)(図19のステップS2011、図22)が実行される。この処理では、払出要求数が1減算されてメダルが1枚排出される。この処理が、払出要求数が0になるまで継続することで、払出要求数に設定された数に相当するメダルがホッパーから排出されることになる。
払出要求数が0になると、精算処理(メイン)では、精算終了コマンドが第1副制御部400に送信され(図31のステップS1433)、このコマンドを受信した第1副制御部400では、精算終了コマンド受付時処理が実行される(図32のステップS3017、図33)。この精算終了コマンド受付時処理では、再遊技役1〜3に入賞している場合には遊技台を待機状態にするための演出データが設定される(図33のステップS3205)。この演出データによる演出によって、遊技が行われていない間の消費電力を抑え、かつ、空き台であることを分かり易くしている。一方、再遊技役4に入賞している場合には遊技台を待機状態にするための演出データが設定されない(図33のステップS3205が実行されない)。以下、図34を用いてこの違いについて具体的に説明する。同図は、再遊技役に入賞した後で精算が実行された場合の動作の例を示す図である。
本実施形態で用いる待機状態用の演出データは、各種デバイスで非遊技中(空き台)であることを示す演出を実行する状態や、消費電力を抑えた状態にするためのものである。図34(a)には、この演出データが対象とするデバイスと、その演出内容の一例が示されている。この例では、液晶表示装置157において節電画面を表示し、リール110〜112の背面のバックライトを消灯し、スピーカ272,277(サウンドデバイス)を消音することが示されている。なお、節電画面の例としては、全体として輝度値の低い画像を表示したり、液晶表示装置157自体の明るさを低く抑えたりすることが挙げられる。
再遊技役1〜3に入賞している場合に精算が行われると、この待機状態用の演出データによる演出が実行される。図34(b)の左側には、再遊技役1に入賞したときに、液晶表示装置157に遊技中の画像(動画)が表示され、リール110〜112の背面のバックライトが点灯し、スピーカ272,277から遊技中の音楽が出力されている様子が示されている。また、図34(b)の右側には、再遊技役1に入賞したときに実行されていた演出が、精算後に待機状態用の演出データによって、液晶表示装置157において節電画面が表示され、リール110〜112の背面のバックライトが消灯し、スピーカ272,277が消音していることが示されている。
一方、再遊技役4に入賞した場合には、精算後に待機状態用の演出データが設定されない。上述したように再遊技役4は、AT遊技回数が加算されることが期待できる役であるが、精算によって図34(b)のように待機状態用の演出データが設定されてしまうと、違和感を覚えることなく席を立ってしまい遊技者に不利益になる虞がある。このため、再遊技役4に入賞した場合には、精算後に待機状態用の演出データが設定されない構成を採用している。これにより、通常とは異なり精算後も演出が継続するため、遊技者に違和感を覚えさせることで注意を促し、そのまま席を立つことによる不利益を防止することができる場合がある。図34(c)の左側には、再遊技役4に入賞したときに液晶表示装置157、リール110〜112の背面のバックライト、スピーカ272,277による演出が実行されている様子が示されており、図34(c)の右側には、再遊技役4に入賞したときに実行されていた演出が、精算後にもそのまま実行されている様子が示されている。
なお、図34の例では、再遊技役4に入賞したときに実行されていた演出が、精算後にもそのまま実行されている例について説明したが、他の例について図35を用いて説明する。同図は、再遊技役4に入賞した後で精算が実行された場合の動作の例を示す図である。
まず、再遊技役4に入賞し精算が行われた場合、少なくともリール110〜112の背面のバックライトを点灯させていれば、席を立つことによる不利益を防止することができる場合がある。図35(a)には、再遊技役4に入賞したときに液晶表示装置157、リール110〜112の背面のバックライト、スピーカ272,277による演出が実行されていたものが、精算後にバックライトだけがそのまま点灯状態を維持し、その他のデバイスについては待機状態となっていることが示されている。
また、図34(c)では、再遊技役4に入賞したときに実行されていた演出が、精算後にもそのまま実行されている例について説明したが、この演出が一定時間経過した後に待機状態となるようにしてもよい。一定時間であっても、精算時に通常行われない動作をさせることで遊技者に注意を促し、席を立つことによる不利益を防止することができる場合がある。図35(b)には、再遊技役4に入賞したときに液晶表示装置157、リール110〜112の背面のバックライト、スピーカ272,277による演出が実行されていたものが、精算後一定時間維持された後で、待機状態となっていることが示されている。なお、遊技中の演出を一定時間維持する代わりに、図35(a)に示すバックライトの点灯を一定時間維持させる構成を採用しても、上記の効果を奏する。
<投入について>
スタート操作受付処理において所定の処理(図13のステップS1107以降の処理)が繰り返されている間にメダルが投入された場合、再遊技役に入賞していなければ投入数が加算され(図20のステップS2105)、この投入数に応じて賭け数および貯留数が更新される(図13のステップS1119、図30)。一方、再遊技役に入賞している場合は、再遊技作動フラグがオンに設定されているため、メダルブロッカが返却状態のままとなる。この場合、投入数が加算されないため、投入数に応じて賭け数および貯留数が更新されない。
<その他第2実施形態について>
以上説明した第2実施形態では、再遊技役に入賞した場合に、精算が可能な構成を採用している。ただし、その後に実行される待機状態の演出が、再遊技役1〜3と再遊技役4で異なっている(図34、図35)。上記説明したように、再遊技役4に入賞した場合には通常精算後に実行される待機状態とは異なる状態にすることで、遊技者に有利な状態で
あることに気づかせて不利益を被らないようにすることができる。
上記第2実施形態では、再遊技役4がAT遊技回数の加算が期待できる役である例について説明したが、例えば、再遊技役4が、入賞すると特別役の内部当選が期待できる役(特別役と再遊技役の重複内部当選役)や、遊技者に有利な遊技状態に移行する役といったように、入賞すると、主制御部、副制御部に関係なく、有利な状態が期待できる役であってもよい。なお、その他の再遊技役の有無については任意に設定することができる。また、その他の再遊技役の内部当選確率や有利度も任意に設定することができる。
なお、第2実施形態では、再遊技役4は再遊技役1と重複して内部当選する構成(第1実施形態と共通部分)について説明したが、再遊技役4が単独で内部当選する構成であってもよい。なお、この構成の場合、再遊技役4の入賞ではなく、再遊技役4の内部当選に基づいて待機状態にする演出データの設定を行うか否かの判定を行う構成にしてもよい。
また、第2実施形態では、再遊技役4は操作順序と操作タイミングに応じて入賞する構成(第1実施形態と共通部分)について説明したが、例えば再遊技役1−2のように操作順序だけで入賞の可否が決定する構成であってもよい。なお、この構成の場合、再遊技役4の入賞ではなく、内部当選結果と操作順序に基づいて待機状態にする演出データの設定を行うか否かの判定を行う構成にしてもよい。
また、第2実施形態では、再遊技役4の入賞によって待機状態にする演出データの設定を行うか否かの判定を行う構成について説明したが、例えば、操作順序に基づいて遊技媒体の投入可否の判定を行う構成にしてもよい。この構成の場合でも、遊技の興趣の減退を防止できる場合がある。
上記説明した待機状態の実行契機としては、精算時のタイミングが好ましいため、第2実施形態ではこの構成を採用した例について説明した。しかし、これ以外のタイミングを実行契機として採用してもよい。
また、第2実施形態では、いずれの再遊技役の入賞であっても精算を可能とする構成について説明したが、再遊技役4以外の再遊技役については精算が不可能な構成であってもよい。
なお、第2実施形態では、再遊技役1−4に内部当選した際の抽選に当選したことを条件にAT遊技回数が加算される構成について説明したが、このAT遊技回数の加算条件は、これに限定されるものではない。例えば、再遊技役1−4に内部当選したことを条件としてもよく、また、再遊技役1−4に内部当選し、かつ再遊技役4に入賞可能な押し順で停止操作がされたことを条件としてもよく、さらに、再遊技役4に入賞したことを条件としてもよい。このような場合であっても、再遊技役4は、遊技者にとって有利な再遊技役であると言える。
また、第2実施形態とは異なり、再遊技役1−4に押し順の概念がない場合には、AT遊技回数の加算条件として、再遊技役1−4に内部当選したこと、再遊技役1−4に内部当選した際の抽選に当選したこと、再遊技役4に入賞したこと、のいずれを採用してもよい。このような場合であっても再遊技役4は、遊技者にとって有利な再遊技役であると言える。
また、第2実施形態では、再遊技役1−4に内部当選した際の抽選に当選した場合に再遊技役4に入賞するための停止操作条件を報知(図27のステップS3107)する構成について説明したが、例えば、このAT抽選に当選しなかった場合に、再遊技役4に入賞
しない操作条件(例えば、押し順)を報知する構成、再遊技役4に入賞するための停止操作条件を特定できないような報知を行う構成や、何の報知も行わない構成を採用してもよい。
[第3実施形態]
上記第2実施形態では、全ての再遊技役の入賞時に精算を可能とする構成について説明した。以下説明する第3実施形態は、全ての再遊技役の入賞時に精算を可能とする点では第2実施形態と同一であるが、再遊技役の入賞時に精算が実行された場合の演出が上記第2実施形態と異なっている。以下、第2実施形態との変更点について説明する。なお、特に説明のない構成については上記第2実施形態に準ずるものとし、説明を省略する。
<精算処理(メイン)>
まず、図36を用いて、図13のスタート操作受付処理における精算処理(メイン)(ステップS1123)の第3実施形態について説明する。同図は、図13に示す精算処理(メイン)(ステップS1123)の第3実施形態における流れを詳しく示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1441では再遊技作動フラグがオンに設定されているか判定される。このフラグがオンに設定されている場合にはステップS1457に進み、そうでない場合にはステップS1443に進む。なお、このフラグは入賞判定処理でオンに設定される(図17のステップS1517)。
ステップS1443では、賭け数の値が0より大きいか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS1445に進み、そうでない場合にはステップS1457に進む。
ステップS1445では、賭け数の値が払出要求数に設定され、ステップS1447に進む。なお、この払出要求数は、精算処理(割込み)において0になるまで減算される(図22)。
ステップS1447では、割込み制御状態が「精算中」に設定され、ステップS1449に進む。
ステップS1449では、精算開始コマンドを第1副制御部400へ送信する準備が実行され、ステップS1451に進む。すなわち、精算開始コマンドは、精算処理の開始時に第1副制御部400に送信されるコマンドである。なお、ここで設定された精算開始コマンドは、図11の主制御部タイマ割込み処理のステップS213によって第1副制御部400へ送信される。
ステップS1451では、払出要求数が0であるか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS1453に進み、そうでない場合には再度このステップS1451を実行する。
ステップS1453では、精算終了コマンドを第1副制御部400へ送信する準備が実行され、ステップS1455に進む。すなわち、精算終了コマンドは、精算処理の終了時に第1副制御部400に送信されるコマンドである。なお、ここで設定された精算終了コマンドは、図11の主制御部タイマ割込み処理のステップS213によって第1副制御部400へ送信される。
ステップS1455では、割込み制御状態が「メダル投入中」に設定され、この精算処理(メイン)を終了する。
一方、ステップS1441で再遊技作動フラグがオンと判定された場合、またはステップS1443で賭け数の値が0より大きくないと判定された場合に進むステップS1457では、貯留数が0より大きいか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS1459に進み、そうでない場合にはステップS1461に進む。
ステップS1459では、貯留数の値が払出要求数に設定され、ステップS1447に進む。なお、この払出要求数は、精算処理(割込み)において0になるまで減算される(図22)。
また、ステップS1457で貯留数の値が0より大きくないと判定された場合には、ステップS1461に進み、精算の払出がないことを示す精算払出無コマンドを1副制御部400へ送信する準備が実行され、精算処理(メイン)を終了する。すなわち、精算払出無コマンドは、精算ボタン134が操作されたが精算するメダルがない場合に第1副制御部400に送信されるコマンドである。なお、ここで設定された精算払出無コマンドは、図11の主制御部タイマ割込み処理のステップS213によって第1副制御部400へ送信される。
<演出制御処理>
次に、図37を用いて、図25(a)の第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)の第3実施形態について説明する。同図は、図25(a)に示す演出制御処理(ステップS309)の第3実施形態における流れを詳しく示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3021では、内部当選コマンドを受け付けたか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3023に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3025に進む。
ステップS3023では、内部当選コマンド受付時処理が実行される。この処理は、第1実施形態において図27を用いて説明した内部当選コマンド受付時処理と同一であるため、説明を省略する。その後、ステップS3025に進む。
ステップS3025では、精算開始コマンドを受け付けたか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3027に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3029に進む。
ステップS3027では、精算開始コマンド受付時処理が実行される。この処理の詳細は図38(a)を用いて後述する。その後、ステップS3029に進む。
ステップS3029では、精算報知(詳しくは後述)が終了したか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3031に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3033に進む。
ステップS3031では、精算報知終了時処理が実行される。この処理の詳細は図38(b)を用いて後述する。その後、ステップS3033に進む。
ステップS3033では、精算払出無コマンドを受け付けたか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3035に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3037に進む。
ステップS3035では、精算払出無コマンド受付時処理が実行される。この処理の詳細は図38(c)を用いて後述する。その後、ステップS3037に進む。
ステップS3037では、その他の処理が実行される。その後、この演出制御処理を終了する。なお、その他の処理では、例えば、再遊技報知(詳しくは後述)が終了した場合には、待機状態用の演出を実行する演出制御処理、再遊技役に入賞したことを示す再遊技入賞演出を実行後、一定時間(例えば、10秒など)が経過した場合には、待機状態用の演出を実行する演出制御処理などを実行する。
<精算開始コマンド受付時処理>
次に、図38(a)を用いて、図37の演出制御処理における精算開始コマンド受付時処理(ステップS3027)について説明する。同図は、図37に示す精算開始コマンド受付時処理(ステップS3027)の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS3301では、精算報知の演出データが設定され、この精算開始コマンド受付時処理を終了する。精算報知は、精算中であることを報知する演出である。精算報知の具体的な演出態様は後述する図39において説明する。したがって本実施形態では、精算ボタン134が操作されて、主制御部300による精算処理が開始されると、精算報知が実行されるようになっている。
<精算報知終了時処理>
次に、図38(b)を用いて、図37の演出制御処理における精算報知終了時処理(ステップS3031)について説明する。同図は、図37に示す精算終了コマンド受付時処理(ステップS3031)の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS3401では、再遊技役(再遊技役1から再遊技役4)に入賞したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3402に進み、そうでない場合にはステップS3403へ進む。
ステップS3402では、再遊技報知の演出データが設定され、この精算報知終了時処理を終了する。再遊技報知は、再遊技可能であることを報知する演出である。再遊技報知の具体的な演出態様は後述する図39において説明する。したがって本実施形態では、再遊技役に入賞した場合、精算報知が終了すると、続いて再遊技報知が実行されるようになっている。
ステップS3403では、待機状態用の演出データが設定され、この精算報知終了時処理を終了する。待機状態用の演出は、上述したように、空き台であることを分かり易くしたり、消費電力を抑えたりする演出である。したがって本実施形態では、再遊技役に入賞しなかった場合、精算報知が終了すると、待機状態用の演出が実行されるようになっている。
<精算払出無コマンド受付時処理>
次に、図38(c)を用いて、図37の演出制御処理における精算払出無コマンド受付時処理(ステップS3035)について説明する。同図は、図37に示す精算払出無コマンド受付時処理(ステップS3035)の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS3501では、再遊技役(再遊技役1から再遊技役4)に入賞したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3502に進み、そうでない場合には精算払出無コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3502では、再遊技報知の演出データが設定され、この精算払出無コマンド受付時処理を終了する。再遊技報知は、再遊技可能であることを報知する演出である。したがって本実施形態では、再遊技役に入賞した後、貯留数0の状態で精算ボタン134が操作された場合、再遊技報知が実行される(精算報知は実行されない)。
<第3実施形態動作概要>
以下、第3実施形態が解決しようとする問題点を挙げた後、上記説明した内容を踏まえ、本実施形態のスロットマシン100の特徴的な動作について説明する。
従来の遊技台には、再遊技役に入賞した場合に遊技媒体の精算が禁止されるものがある。このような仕様であると、遊技者が好きなタイミングで遊技媒体の精算を行えず、遊技の興趣を減退させてしまう虞があり、再遊技役であっても遊技媒体の精算を禁止しないことが求められる場合がある。ところで、このような再遊技役は、複数種類設けられている場合があり、さらに、これら複数の再遊技役の中には、単に再び遊技が実行可能になるだけではなく、例えば特典の付与や、有利な遊技状態への以降契機といった役割を担うものがある。また、従来の遊技台には、空き台であることを分かり易くしたり、消費電力を抑えたりするために、遊技媒体の精算が行われたことを契機に遊技台を待機状態とするものが存在する。
これらの構成を組み合わせて、例えば、上述した再遊技役4のように有利な再遊技役に入賞したときに、遊技媒体の精算を可能にする構成を採用したとする。この場合、有利な状態であっても精算して席を離れてしまう虞があり、遊技者に不利益になる場合がある。
第3実施形態のスロットマシン100では、上記のような不利益が生じにくくするため、第2実施形態と同様に、全ての再遊技役に入賞した場合に精算を可能とした上で、さらに再遊技役に入賞した後に遊技媒体の精算を行なった場合の演出に特徴を持たせることにより、精算した後に再遊技可能であることを遊技者に忘れさせないように注意を喚起している。以下、具体的に説明する。
<再遊技役に入賞しなかった場合の精算について>
まず、再遊技役に入賞しなかった場合(再遊技役以外の役の入賞、およびハズレの場合)における、次の遊技開始までの動作について説明する。遊技における入賞役は、主制御部メイン処理の入賞判定処理(図10のステップS117、図17)で判定される。ここで、再遊技役に入賞していない場合、再遊技作動フラグがオフに設定される(図17のステップS1511、ステップS1513)。さらに処理が進み、遊技開始処理(図10のステップS103、図12)のスタート操作受付処理(図12のステップS1009、図13)では、割込み制御状態が「メダル投入中」に設定され(図13のステップS1103)、再遊技作動フラグがオフになっているためメダルブロッカが通過状態に設定される(図13のステップS1105、図29のステップS1211、ステップS1215)。その後、賭け数が規定数に設定され、かつ、スタートレバー135が操作されるまで、このスタート操作受付処理において所定の処理が繰り返される状態となる(図13のステップS1113、ステップS1115のいずれかがNoの場合に、ステップS1107に戻る)。
この状態で、精算ボタン134が押下されると、精算処理が実行される(図13のステップS1123、図36)。すなわち、精算ボタン134が押下されて精算処理が実行されるのは、前回遊技の入賞判定処理(再遊技役非入賞)が終了してから、賭け数が規定数に設定され、かつ、スタートレバー135が操作されるまでの間である。この処理では、賭け数または貯留数の値が払出要求数に設定され(図36のステップS1445、ステップS1459)、割込み制御状態が「精算中」に設定される(図36のステップS1447)。この状態で主制御部タイマ割込み処理(図11)の各種遊技処理(図11のステップS207、図19)が実行されると、割込み制御状態が「精算中」に設定されているため、精算処理(割込み)(図19のステップS2011、図22)が実行される。この処理では、払出要求数が1減算されてメダルが1枚排出される。この処理が、払出要求数が0になるまで継続することで、払出要求数に設定された数に相当するメダルがホッパーから排出されることになる。
また、精算開始コマンドが第1副制御部400に送信され(図36のステップS1449)、このコマンドを受信した第1副制御部400では、精算開始コマンド受付時処理が実行される(図37のステップS3027、図38(a))。この精算開始コマンド受付時処理では、精算報知の演出データが設定される(図38のステップS3301)。
精算報知の演出データが設定されることにより、第1副制御部400及び第2副制御部では、精算報知が実行される。なお、本実施形態の精算報知の演出データは、一定時間(例えば、5秒など)の演出時間を有するように構成されている。
そして、第1副制御部400及び第2副制御部による精算報知が終了すると、第1副制御部400では、精算報知終了時処理が実行される(図37のステップS3031、図38(b))。この精算報知終了時処理では、再遊技役に入賞していない場合には遊技台を待機状態にするための演出データが設定される(図38のステップS3403)。
これに対して、精算処理(メイン)において、賭け数の値が0かつ貯留数の値が0の場合には、精算払出無コマンドが第1副制御部400に送信され(図36のステップS1461)、このコマンドを受信した第1副制御部400では、精算払出無コマンド受付時処理が実行されるが(図37のステップS3035、図38(c))、再遊技役に入賞していないので、演出データは設定されない(図38のステップS3501においてNO)。
本実施形態では、再遊技役に入賞していない場合は、賭け数、貯留数の順で精算されるように構成されている(一回の精算ボタン134の押下で図31のステップS1425、ステップS1439のいずれかが実行される)。なお、この構成は一例であって、賭け数、貯留数が同時に精算される構成を採用してもよい。
<再遊技役に入賞した場合の精算について>
次に、再遊技役に入賞した場合における、次の遊技開始までの動作について説明する。遊技における入賞役は、主制御部メイン処理の入賞判定処理(図10のステップS117、図17)で判定される。ここで、再遊技役に入賞したと判定された場合、再遊技作動フラグがオンに設定される(図17のステップS1515、ステップS1517)。さらに処理が進み、遊技開始処理(図10のステップS103、図12)のスタート操作受付処理(図12のステップS1009、図13)では、割込み制御状態が「メダル投入中」に設定され(図13のステップS1103)、再遊技作動フラグがオンになっているため賭け数に前回遊技の賭け数が設定される(図13のステップS1105、図29のステップS1213)。なお、メダルブロッカは通過状態には設定されず、返却状態のまま維持される(図13のステップS1117が実行された後、図29のステップS1215が実行されない)。この場合、賭け数が規定数に設定されているため、スタートレバー135が操作されるまで、このスタート操作受付処理において所定の処理が繰り返される状態となる(図13のステップS1113がNoの場合に、ステップS1107に戻る)。
この状態で、精算ボタン134が押下されると、精算処理(メイン)が実行される(図13のステップS1123、図36)。すなわち、精算ボタン134が押下されて精算処理が実行されるのは、前回遊技の入賞判定処理(再遊技役入賞)が終了してから、スタートレバー135が操作されるまでの間である。この処理では、再遊技作動フラグがオンに設定されているため貯留数の値が0より大きければその値が払出要求数に設定され(図36のステップS1441でYesの判定、ステップS1457でYesの判定、ステップS1459)、割込み制御状態が「精算中」に設定され(図36のステップS1447)、精算処理(割込み)(図19のステップS2011、図22)が実行される。この処理では、払出要求数が1減算されてメダルが1枚排出される。この処理が、払出要求数が0になるまで継続することで、払出要求数に設定された数に相当するメダルがホッパーから排出されることになる。
また、精算開始コマンドが第1副制御部400に送信され(図36のステップS1449)、このコマンドを受信した第1副制御部400では、精算開始コマンド受付時処理が実行される(図37のステップS3027、図38(a))。この精算開始コマンド受付時処理では、精算報知の演出データが設定される(図38のステップS3301)。
精算報知の演出データが設定されることにより、第1副制御部400及び第2副制御部では、精算報知が実行される。なお、本実施形態の精算報知の演出データは、一定時間(例えば、5秒など)の演出時間を有するように構成されている。
そして、第1副制御部400及び第2副制御部による精算報知が終了すると、第1副制御部400では、精算報知終了時処理が実行される(図37のステップS3031、図38(b))。この精算報知終了時処理では、再遊技役に入賞している場合には再遊技報知の演出データが設定される(図38のステップS3402)。
これに対して、精算処理(メイン)において、貯留数の値が0の場合には、精算払出無コマンドが第1副制御部400に送信され(図36のステップS1461)、このコマンドを受信した第1副制御部400では、精算払出無コマンド受付時処理が実行される(図37のステップS3035、図38(c))。この精算払出無コマンド受付時処理では、再遊技役に入賞している場合には再遊技報知の演出データが設定される(図38のステップS3502)。
<精算処理における演出態様及び演出の実行タイミング>
以下、図39〜図42を用いて、精算処理における演出態様及び演出の実行タイミングについて具体的に説明する。
図39は、再遊技役(ここでは再遊技役1)に入賞した後に精算が実行された場合の演出の流れを示す概要図である。なお、本実施形態では、再遊技役に入賞すると、再遊技役が入賞したことを示す再遊技入賞演出を実行するようになっている。再遊技入賞演出では、図39(a)に示すように、液晶表示装置157に再遊技画像(例えば、再遊技入賞時のみ表示される画像)を表示し、リール110〜112の背面のバックライトを点灯(例えば、再遊技入賞時のみ実行される点灯)し、スピーカ272、277から再遊技音(例えば、再遊技入賞を示す効果音など)を出力するようになっている。なお、再遊技役が入賞する頻度は他の役の入賞の頻度より多いので、再遊技入賞演出を実行するかしないかを抽選で決定し、再遊技入賞演出を実行しないと決定した場合には、再遊技入賞演出を実行しないようにしてもよい。再遊技入賞の頻度より再遊技入賞演出の実行の頻度を少なくすることで、長時間の遊技の疲労を軽減できる場合がある。
このような再遊技役に入賞している場合に遊技者が精算ボタン134を操作して、精算処理が行われると(図39(a)参照)、まず、精算報知が一定時間TA(例えば、5秒)実行される(図39(b)参照)。精算報知では、具体的には、液晶表示装置157に精算中を示す画像(例えば、「精算中です」などの文字)を表示するとともに、スピーカ272、277から精算中を示す精算音(例えば、「精算中です」などの音声)を出力する。
精算報知が終了すると、次に、再遊技報知が一定時間TB(例えば、10秒)実行される(図39(c)参照)。再遊技報知では、具体的には、液晶表示装置157に再遊技中であることを示す画像(例えば、「再遊技中です」「一遊技できます」などの文字)を表示し、リール110〜112の背面のバックライトを点灯し、スピーカ272、277から再遊技中であることを示す再遊技音(例えば、「再遊技中です」などの音声)を出力する。
このように本実施形態では、再遊技入賞時に精算ボタン134が操作されると、最初に、精算報知が実行され、次いで、再遊技報知が実行される。この結果、精算後も演出が継続して再遊技可能な旨が報知されるので、遊技者に注意を促し、そのまま席を立つことを防止することができる場合がある。なお、最初に精算報知が実行されるのは、メダル精算に伴う不正行為を防止するためである。メダル精算に伴う不正行為しては、不正にカウントさせたメダル数分のメダルをメダル精算によって払い出させる所謂メダル払い出しゴト行為がある。そこで、再遊技報知を先に実行するようにした場合、払い出させるメダル数がわずかな数の場合、再遊技報知を実行している間に精算処理が終了してしまい、精算報知が実行されなくなるおそれがある。報知が実行されなかったことにより店の係員によるゴト行為の発見が困難になるおそれがある。
なお、図39(a)に示した再遊技入賞演出の再遊技音と、図39(c)に示した再遊技報知の再遊技音は、異なる音であることが好ましい。異なる音とすることにより、遊技者が再遊技中であることに気づきやすくするためである。すなわち、単なる再遊技入賞を示す効果音では、再遊技が可能なことに気づかない場合があるので、再遊技が可能であることをより強調した直接的な音声を出力することにより、再遊技が可能なことを遊技者に確実に把握させることができる。
そして、再遊技報知が終了すると、待機状態用の演出が実行される(図39(d)参照)。待機状態用の演出は、第2実施形態において上述した通りであり、液晶表示装置157に節電画面を表示し、リール110〜112の背面のバックライトを消灯し、スピーカ272、277を消音とする。
なお、図39では、再遊技役1に入賞した場合について説明しているが、その他の再遊技役(再遊技役2〜4)に入賞した場合も同様である。すなわち、再遊技役に入賞した場合に精算処理が実行されると、まず、精算報知が実行され、次いで、再遊技報知が実行される。
図40は、貯留数>0で精算ボタン134が操作された場合の演出の流れを示すタイミングチャートである。より詳しくは、図40(a)は、賭け数>0または貯留数>0であって、再遊技役に入賞しなかった場合の演出の流れを示すタイミングチャートであり、図40(b)は、貯留数>0であって、再遊技役に入賞した場合の演出の流れを示すタイミングチャートである。
図40(a)に示すように、賭け数>0または貯留数>0であって、再遊技役に入賞しなかった場合に精算ボタン134が操作されると、精算ボタン134の操作時点から精算報知が一定時間TA実行される。
一方、図40(b)に示すように、貯留数>0であって、再遊技役に入賞した場合に精算ボタン134が操作されると、まず、精算ボタン134の操作時点から精算報知が一定時間TA実行され、次いで、精算報知の終了後に再遊技報知が一定時間TB実行される。
図41は、貯留数が0で精算ボタン134が操作された場合の演出の流れを示すタイミングチャートである。より詳しくは、図41(a)は、賭け数=0かつ貯留数=0であって、再遊技役に入賞しなかった場合の演出の流れを示すタイミングチャートであり、図41(b)は、貯留数=0であって、再遊技役に入賞した場合の演出の流れを示すタイミングチャートである。
図41(a)に示すように、賭け数=0かつ貯留数=0であって、再遊技役に入賞しなかった場合に精算ボタン134が操作されると、精算処理は実行されない。精算するメダルがないためである。したがって、精算中であることを示す精算報知も実行されない。
一方、図41(b)に示すように、貯留数=0であって、再遊技役に入賞した場合に精算ボタン134が操作されると、精算ボタン134の操作時から再遊技報知が一定時間TB実行される。すなわち、精算するメダルがないので、精算処理及び精算報知は実行されないが、再遊技は可能なので、再遊技報知は実行される。この結果、遊技者は再遊技可能なことに気づきやすくなり、台を離れることを防止することができる場合がある。
なお、図40及び図41は、主制御部300による精算処理の処理時間TCよりも、第1副制御部400及び第2副制御部500による精算報知の報知時間TAの方が長い場合を示している。上述したように本実施形態では、精算報知の報知時間を一定時間TAとしているので、精算処理の処理時間TCが短い場合(メダルの精算数が少ない場合)には、精算報知の報知時間TAが精算処理の処理時間TCよりも長くなる場合がある。精算報知の報知時間を一定時間TAとしたことにより、メダルの精算数の多少に関わらず遊技者の台離れを防止することができる場合がある。
図42は、再遊技役に入賞した場合に精算が行われず、一定時間の経過があった場合の演出の流れを示すタイミングチャートである。この場合には、再遊技役に入賞してから一定時間が経過すると、待機状態用の演出が実行されるようになっている(図42(b)参照)。なお、待機状態用の演出と共に再遊技報知のうちの一部の演出を実行するようにしてもよい。例えば、リール110〜112の背面のバックライトを点灯(例えば、再遊技入賞時のみ実行される点灯)するが、液晶表示装置157に再遊技画像を表示しないようにし、スピーカ272、277から再遊技音を出力しないようにする。待機状態であることと再遊技入賞したことの両者を遊技者が認識できる場合がある。
<投入について>
スタート操作受付処理において所定の処理(図13のステップS1107以降の処理)が繰り返されている間にメダルが投入された場合、再遊技役に入賞していなければ投入数が加算され(図20のステップS2105)、この投入数に応じて賭け数および貯留数が更新される(図13のステップS1119、図30)。一方、再遊技役に入賞している場合は、再遊技作動フラグがオンに設定されているため、メダルブロッカが返却状態のままとなる。この場合、投入数が加算されないため、投入数に応じて賭け数および貯留数が更新されない。
<変形例について>
第3実施形態の精算処理における演出態様及び演出の実行タイミングには種々のバリエーションが考えられる。例えば、第3実施形態では、精算報知が終了した後に再遊技報知を実行開始したが、精算報知が終了しないうちに再遊技報知を実行開始してもよい。この場合には、再遊技報知の実行開始のタイミングが早くなるので、スムーズな遊技進行が可能であり、また、着席中に(離席する前に)再遊技可能なことを遊技者に知らせることがより確実となる。また、例えば、第3実施形態では、第1副制御部400及び第2副制御部500により実行される精算報知の実行期間(報知期間)TAは、主制御部300により実行される精算処理の処理時間TCと同一ではなかったが、同一としてもよい。この場合には、精算開始コマンドの受信に基づいて精算報知を実行し、精算終了コマンドの受信に基づいて精算報知を終了し、かつ再遊技役に入賞した場合は精算終了コマンドの受信に基づいて再遊技報知を実行すればよい。また、第3実施形態では、精算払出無コマンドを受信し、かつ再遊技役に入賞した場合には、再遊技報知を実行するようにしたが、再遊技報知の実行回数に特に上限は設けなかった。すなわち、メダルの貯留がない状態で精算ボタン134が操作されるたび再遊技報知を実行する構成としたので、再遊技報知が周囲に対する迷惑行為となる可能性があった。しかしながら、この問題を解消するために、メダルの貯留がない状態で再遊技報知を実行する場合には、実行回数に上限を設けるようにしてもよい。例えば、実行回数を1回とすれば、誤操作により精算ボタン134を2回操作してしまった場合にでも再遊技報知が2回実行されることが無く、再遊技報知が周囲に対する迷惑行為となる可能性を抑えることができる。例えば、実行回数を2回とすれば、精算ボタン134を2回操作してしまった場合にでも再遊技報知が2回実行されるので、周囲の音が大きい場合でも、再遊技であることを認識でき、さらに、再遊技報知が周囲に対する迷惑行為となる可能性を少なくすることができる。
以下、図面を用いて、その他の代表的な変形例について説明する。
<変形例1>
次に、図43及び図44を用いて、精算処理における演出態様及び演出の実行タイミングの変形例(変形例1)について説明する。
図43は、変形例1において再遊技役(ここでは再遊技1)に入賞した後に精算処理が実行された場合の演出の流れを示す概要図である。再遊技役に入賞している場合に遊技者が精算ボタン134を操作して、精算処理が行われると(図43(a)参照)、精算報知と再遊技報知がそれぞれ一定時間(例えば、精算報知は5秒、再遊技報知は10秒)実行される(図43(b)参照)。精算報知では、具体的には、液晶表示装置157に精算中を示す画像(例えば、「精算中です」などの文字)を表示するとともに、スピーカ272、277から精算中を示す精算音(例えば、「精算中です」などの音声)を出力する。また、再遊技報知では、具体的には、液晶表示装置157に再遊技中であることを示す画像(例えば、「再遊技中です」「一遊技できます」などの文字)を表示し、リール110〜112の背面のバックライトを点灯し、スピーカ272、277から再遊技中であることを示す再遊技音(例えば、「再遊技中です」などの音声)を出力する。すなわち、変形例1では、精算報知と再遊技報知が同時に実行開始される。
また、変形例1では、再遊技報知の報知時間TBは精算報知の報知時間TAよりも長くなっているので、精算報知が終了した後も、再遊技報知は実行されている(図43(c)参照)。これにより、精算報知と再遊技報知との両者が実行される期間に、再遊技報知があったことを認識できなかった場合でも、精算報知が終了した後に再遊技報知が実行されているので、遊技者は再遊技可能なことに気づきやすくなり、台を離れることを防止することができる場合がある。
なお、図43には図示していないが、変形例1でも再遊技報知が終了すると、待機状態用の演出が実行される(図39(d)参照)。また、図43では、再遊技役1に入賞した場合について説明しているが、その他の再遊技役(再遊技役2〜4)に入賞した場合も同様の演出の流れとなる。
図44は、変形例1において、貯留数>0で精算ボタン134が操作された場合の演出の流れを示すタイミングチャートである。より詳しくは、図44(a)は、賭け数>0または貯留数>0であって、再遊技役に入賞しなかった場合の演出の流れを示すタイミングチャートであり、図44(b)は、貯留数>0であって、再遊技役に入賞した場合の演出の流れを示すタイミングチャートである。
図44(a)に示すように、賭け数>0または貯留数>0であって、再遊技役に入賞しなかった場合に精算ボタン134が操作されると、精算ボタン134の操作時点から精算報知が一定時間TA実行される。
一方、図44(b)に示すように、貯留数>0であって、再遊技役に入賞した場合に精算ボタン134が操作されると、まず、精算ボタン134の操作時点から精算報知と再遊技報知が同時に実行開始される。本変形例では、上述したように、再遊技報知の報知時間TBが精算報知の報知時間TAよりも長く設定されているので、精算報知終了後は再遊技報知のみが実行されることとなる。
このように変形例1によれば、再遊技入賞時に精算ボタン134が操作されると、精算報知と再遊技報知が同時に実行開始されるので、再遊技報知の実行開始のタイミングを早くすることができる。その結果、スムーズな遊技進行が可能となり、また、着席中に(離席する前に)再遊技可能なことを遊技者に知らせることがより確実となる。
<変形例2>
なお、第3実施形態では、図41(b)に示したように、貯留数が0であって、再遊技役に入賞した場合に精算ボタン134を操作すると、再遊技報知だけを実行したが、図45(a)に示すように、再遊技報知も実行しないようにしてもよい(変形例2)。すなわち、この場合には、精算ボタン134を操作しても、精算に係わる演出、及び再遊技に係わる演出のいずれも実行されないようにしてもよい。精算が実行されることなく再遊技報知のみを実行するようにした場合、精算ボタン134を操作すると内部抽選によって決定された役が報知される機能が働くことを強く印象付けてしまう可能がある。その結果、再遊技を除く役が内部抽選によって決定された場合であっても、精算ボタン134に操作してしまう遊技者が多発する(貯留数>0であれば操作毎に精算が実行される)可能性がある。このように、精算ボタン134への操作を必要以上に誘引してしまう可能性があるため、再遊技報知も実行しないようにするとよい。さらに、精算が実行されることなく再遊技報知のみを実行するようにした場合、精算ボタン134に対するイタズラ操作(複数回)があると、再遊技報知が複数回実行されるようになる。このように再遊技報知が周囲に対する迷惑行為となる可能性がるため、再遊技報知も実行しないようにするとよい。なお、貯留数が0であって、再遊技役に入賞した場合に精算ボタン134を操作すると、精算無報知(例:スピーカ272、277から「精算するメダルはありません」と音を出力する)と、再遊技報知を実行するようにしてもよい。精算されるメダルがなかったことと、再遊技可能なことの両者を遊技者に知らせることができる場合がある。
<変形例3>
また、第3実施形態では、図40(b)に示したように、貯留数>0であって、再遊技役に入賞した場合に精算ボタン134を操作すると、精算報知を実行した後に再遊技報知を実行したが、図45(b)に示すように、再遊技報知、精算報知、再遊技報知の順序で実行してもよい(変形例3)。図45(b)は、貯留数>0であって、再遊技役に入賞した場合の演出の流れを示すタイミングチャートである。
詳しくは、再遊技役に入賞したときに、1回目の再遊技報知を実行し、精算ボタン134を操作されたときに精算報知を一定時間TA実行し、精算報知の終了後に2回目の再遊技報知を一定時間TB実行するようにしてもよい。なお、本変形例では、1回目の再遊技報知の演出態様と、2回目の再遊技報知の演出態様を同一としている。同一の演出態様を再度実行することにより、遊技者が再遊技可能であることに気づきやすい場合があるからである。勿論、1回目の再遊技報知の演出態様と、2回目の再遊技報知の演出態様を異ならせてもよく、この場合には、2回目の再遊技報知の演出態様を、1回目の再遊技報知の演出態様よりも、遊技者の注意をより喚起するような演出態様として、遊技者が再遊技可能であることに気づきやすくなるようにしてもよい。例えば、スピーカ272、277から出力される音量は、1回目の再遊技報知の音量より2回目の再遊技報知の音量の方が大きくしてもよく、また、液晶表示装置157に表示される画像の大きさは、1回目の再遊技報知で表示される画像の大きさより2回目の再遊技報知で表示される画像の大きさの方が大きくしてもよい。また、変形例3では、再遊技報知を2回実行する場合について説明したが、2回目の再遊技報知は、スタートレバー135が操作されるまで繰り返し実行するようにし、スタートレバー135が操作されることで終了するようにしてもよい。遊技者に確実に再遊技を実行させることが可能になる場合がある。
<変形例4、5>
また、第3実施形態では、再遊技役に内部当選せずに再遊技役に入賞しなかった場合の精算報知の演出態様と、再遊技役に内部当選し再遊技役に入賞した場合の精算報知の演出態様を同一としたが(図40(a)、(b)参照)、図46に示すように、再遊技役に内部当選せずに再遊技役に入賞しなかった場合の精算報知の演出態様と、再遊技役に内部当選し再遊技役に入賞した場合の精算報知の演出態様を異なるようにしてもよい(変形例4)。なお、図46(a)は、賭け数>0または貯留数>0であって、再遊技役に内部当選せずに再遊技役に入賞しなかった場合の演出の流れを示すタイミングチャートであり、図46(b)は、貯留数>0であって、再遊技役に内部当選し再遊技役に入賞した場合の演出の流れを示すタイミングチャートである。
詳しくは、図46(a)に示すように、再遊技役に内部当選せずに再遊技役に入賞しなかった場合には、精算ボタン134を操作した時点から精算報知1を一定時間TA実行し、再遊技役に内部当選し再遊技役に入賞した場合には、精算ボタン134を操作した時点から精算報知2を一定時間TA実行するようにしてもよい。このように変形例4では、精算報知の演出態様の相違により、再遊技役に入賞し、再遊技可能なことを示唆するようにしている。したがって、精算報知2は精算報知1よりも注意を喚起する報知態様であることが好ましい。例えば、スピーカ272、277から出力される音量は、精算報知1の音量より精算報知2の音量の方が大きくし、また、液晶表示装置157に表示される画像の大きさは、精算報知1で表示される画像の大きさより精算報知2で表示される画像の大きさの方が大きくするのが好ましい。また、図46では、精算報知1と精算報知2の報知時間を同一としたが、異ならせてもよい。例えば、精算報知2の報知時間を精算報知1の報知時間よりも長くして、遊技者に注意を促し、そのまま席を立つことを防止するようにしてもよい。なお、内部当選した再遊技役の種類(再遊技役1〜再遊技役4の何れかが内部当選したか)に応じて精算報知を異ならせてもよい。例えば、再遊技役1に内部当選していた場合は精算報知1のとし、再遊技役2に内部当選していた場合は精算報知2とする。遊技者は、内部当選した再遊技の種類を判断できることから、それぞれの再遊技役に対応する期待度で遊技を進めることができる場合がある。なお、内部当選した再遊技役の種類(再遊技役1〜再遊技役4の何れかが内部当選したか)に応じて精算報知の報知期間を異ならせてもよい。例えば、再遊技役1に内部当選していた場合は報知期間1(2秒)とし、再遊技役2に内部当選していた場合は報知期間2(4秒)とする。遊技者は、内部当選した再遊技の種類を判断できることから、それぞれの再遊技役に対応する期待度で遊技を進めることができる場合がある。
このように変形例4によれば、再遊技役に内部当選せずに再遊技役に入賞しなかった場合の精算報知の演出態様と、再遊技役に内部当選し再遊技役に入賞した場合の精算報知の演出態様を異ならせるようにしているので、再遊技役に入賞した場合には、この精算報知の演出態様の相違から、遊技者に再遊技可能なことを報知できる場合がある。
また、図47に示すように、再遊技役に内部当選せずに再遊技役に入賞しなかった場合の精算報知の演出態様と、再遊技役に内部当選し再遊技役に入賞した場合の精算報知の演出態様を異ならせるとともに、再遊技役に内部当選し再遊技役に入賞した場合には、精算報知に続いて再遊技報知を実行するようにしてもよい(変形例5)。なお、図47(a)は、賭け数>0または貯留数>0であって、再遊技役に入賞しなかった場合の演出の流れを示すタイミングチャートであり、図47(b)は、貯留数>0であって、再遊技役に入賞した場合の演出の流れを示すタイミングチャートである。
詳しくは、図47(a)に示すように、再遊技役に内部当選せずに再遊技役に入賞しなかった場合には、精算ボタン134を操作した時点から精算報知1を一定時間TA1実行し、図47(b)に示すように、再遊技役に内部当選し再遊技役に入賞した場合には、精算ボタン134を操作した時点から精算報知2を一定時間TA2実行し、次いで、精算報知2の終了後、再遊技報知を一定時間TB実行するようにしてもよい。なお、一定時間TA2は一定時間TA1よりも短い方が好ましい。再遊技役に内部当選し再遊技役に入賞した場合には、精算報知2の後に再遊技報知を実行して、遊技者に再遊技可能なことを早急に知らせる必要があるからである。
このように変形例5によれば、再遊技役に内部当選せずに再遊技役に入賞しなかった場合の精算報知の演出態様と、再遊技役に内部当選し再遊技役に入賞した場合の精算報知の演出態様を異ならせるとともに、再遊技役に内部当選し再遊技役に入賞した場合には、精算報知に続いて再遊技報知を実行するようにして、遊技者に注意を促すので、そのまま席を立つことを防止することができる場合がある。
<その他第3実施形態について>
上記第3実施形態では、再遊技役4がAT遊技回数の加算が期待できる役である例について説明したが、例えば、再遊技役4が、入賞すると特別役の内部当選が期待できる役(特別役と再遊技役の重複内部当選役)や、遊技者に有利な遊技状態に移行する役といったように、入賞すると、主制御部、副制御部に関係なく、有利な状態が期待できる役であってもよい。なお、その他の再遊技役の有無については任意に設定することができる。また、その他の再遊技役の内部当選確率や有利度も任意に設定することができる。
なお、第3実施形態では、再遊技役4は再遊技役1と重複して内部当選する構成(第1実施形態と共通部分)について説明したが、再遊技役4が単独で内部当選する構成であってもよい。なお、この構成の場合、再遊技役4の入賞ではなく、再遊技役4の内部当選に基づいて待機状態にする演出データの設定を行うか否かの判定を行う構成にしてもよい。
また、第3実施形態では、再遊技役4は操作順序と操作タイミングに応じて入賞する構成(第1実施形態と共通部分)について説明したが、例えば再遊技役1−2のように操作順序だけで入賞の可否が決定する構成であってもよい。なお、この構成の場合、再遊技役4の入賞ではなく、内部当選結果と操作順序に基づいて待機状態にする演出データの設定を行うか否かの判定を行う構成にしてもよい。
また、第3実施形態では、いずれの再遊技役の入賞であっても精算を可能とする構成について説明したが、再遊技役4以外の再遊技役については精算が不可能な構成であってもよい。
なお、第3実施形態では、再遊技役1−4に内部当選した際の抽選に当選したことを条件にAT遊技回数が加算される構成について説明したが、このAT遊技回数の加算条件は、これに限定されるものではない。例えば、再遊技役1−4に内部当選したことを条件としてもよく、また、再遊技役1−4に内部当選し、かつ再遊技役4に入賞可能な押し順で停止操作がされたことを条件としてもよく、さらに、再遊技役4に入賞したことを条件としてもよい。このような場合であっても、再遊技役4は、遊技者にとって有利な再遊技役であると言える。
また、第3実施形態とは異なり、再遊技役1−4に押し順の概念がない場合には、AT遊技回数の加算条件として、再遊技役1−4に内部当選したこと、再遊技役1−4に内部当選した際の抽選に当選したこと、再遊技役4に入賞したこと、のいずれを採用してもよい。このような場合であっても再遊技役4は、遊技者にとって有利な再遊技役であると言える。
また、第3実施形態では、再遊技役1−4に内部当選した際の抽選に当選した場合に再遊技役4に入賞するための停止操作条件を報知(図27のステップS3107)する構成について説明したが、例えば、このAT抽選に当選しなかった場合に、再遊技役4に入賞
しない操作条件(例えば、押し順)を報知する構成、再遊技役4に入賞するための停止操作条件を特定できないような報知を行う構成や、何の報知も行わない構成を採用してもよい。
<その他>
以上説明した第1実施形態〜第3実施形態では、再遊技役の入賞時に遊技媒体の投入を可能にする構成と、再遊技役の入賞時に遊技媒体の精算を可能にする構成とについて説明したが、これらの構成を組み合わせた構成としてもよい。例えば、再遊技役の入賞時に遊技媒体の投入と精算の双方を可能にする構成や、いずれか一方を可能にする構成が採用できる。なお、これらの構成を組み合わせる場合には、投入と精算のいずれも可能とする構成が好ましい。
また、再遊技役の入賞時に遊技媒体の精算に関しては、例えば、再遊技役1に入賞した場合には精算を可能とし、再遊技役2に入賞した場合には精算を不可能とする構成を採用してもよい。再遊技低確率状態(RT1)において再遊技役2に入賞した場合には、遊技状態は再遊技低確率状態(RT1)から再遊技高確率状態(RT2)に移行するので、再遊技低確率状態(RT1)においては、再遊技役1に入賞するより再遊技役2に入賞した方が遊技者への利益度は大きいからである。すなわち、利益度が大きい再遊技役2に入賞した場合には、精算不可としたものである。
また、再遊技役2「リプレイ−リプレイ−ベル(昇格リプレイ)」は、再遊技役1「リプレイ−リプレイ−リプレイ(通常リプレイ)」とは、図柄の組み合わせが似ていることから、遊技者は入賞したことに気が付きにくい場合がある。さらに、例えば閉店時間に近くなると再遊技することなく精算処理を実行させて一刻も早く台を離れたいと思う場合があるが、これから得られるであろう利益が大きい場合に精算処理を実行可能にしてしまうと、遊技者は利益を得ずして台を離れてしまう可能性が高まる。
そこで、再遊技低確率状態(RT1)において再遊技役1(利益は小さい)が入賞した場合には精算を可能とし、再遊技役2入賞した場合には精算を不可能とし、遊技者が利益を得る機会を損なう可能性を低くし、さらに台を離れ易くなるようにしてもよい。
また、例えば、再遊技役に入賞した場合に精算が可能な遊技状態と、再遊技役2に入賞した場合に精算が不可能な遊技状態を設定してもよい。再遊技低確率状態(RT1)においては遊技者への利益度は小さく、再遊技高確率状態(RT2)においては遊技者への利益度は大きいため、遊技者への利益度が大きい再遊技高確率状態(RT2)においては精算を不可能とするものである。
そこで、再遊技低確率状態(RT1)において再遊技役が入賞した場合には精算を可能とし、再遊技高確率状態(RT2)において再遊技役が入賞した場合には精算を可能とし、遊技者が利益を得る機会を損なう可能性を低くし、さらに台を離れ易くなるようしてもよい。
[その他実施形態]
なお、上記実施形態においては、遊技台の一例として、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100を示したが、これに限定されるものではなく、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンや、ぱちんこ機、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用可能である。
なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合、遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
また、本発明に係る遊技台は図48(a)に示す、「紙幣投入口2002に紙幣を投入し、ベット2004およびスタート2006操作に基づいて抽選を実行し、抽選結果を抽選結果表示装置2008で表示し、当選時には特典コイン数を残クレジット数に加算し、キャッシュアウト2009が選択された場合には、レシート発行機2010から残クレジット数に対応するコードが記載されたレシートを発行するカジノマシン2000」であってもよい。
さらには、同図(b)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている携帯電話機3000、同図(c)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えているポータブルゲーム機4000、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている家庭用テレビゲーム機5000、に適用してもよい。
より具体的には、同図(b)における携帯電話機3000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを携帯電話回線を通じで取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
同図(c)におけるポータブルゲーム機4000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。同図(c)における家庭用テレビゲーム機5000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
さらには、同図(d)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶したデータサーバ6000に適用してもよい。このデータサーバ6000からインターネット回線を介して同図(d)に示す家庭用テレビゲーム機5000に本発明を実現する電子データをダウンロードするような場合がある。
また、スロットマシン等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
[実施形態のまとめ]
以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、特に第3実施形態によれば、遊技媒体(例えば、メダル)を電子的に貯留する貯留手段(例えば、主制御部300、賭け数、貯留数の更新処理、投入処理、払出処理(割込み)など)と、前記貯留手段に貯留された遊技媒体を外部に排出する精算処理を実行する精算処理手段(例えば、主制御部300、精算処理(メイン)、精算処理(割込み)など)と、演出を実行する演出実行手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500、演出制御処理、演出画像表示装置157、スピーカ272、277など)と、を備え、複数種類の役のうちの再遊技役(例えば、再遊技役1〜4)に入賞したことに基づいて、次遊技において遊技媒体の投入を行うことなく遊技を行うことができる再遊技を付与する遊技台であって、前記演出実行手段は、前記精算処理手段が前記精算処理を実行する場合、精算処理を実行したことを報知する精算演出(例えば、精算報知)を実行することが可能なものであり、前記演出実行手段は、前記再遊技の付与があり、かつ前記精算処理手段が前記精算処理を実行する場合には、前記精算演出と前記再遊技が可能であることを報知する再遊技演出(例えば、再遊技報知)とを実行することが可能なものである、ことを第1の基本的構成とする。
上記第1の基本的構成においては、再遊技役入賞時に精算処理を実行すると、精算演出とともに再遊技演出を実行するので、再遊技役入賞時に精算処理を実行した遊技者が台を離れてしまうことを防止することができる。
また、上記基本的構成において、前記演出実行手段は、前記再遊技の付与があり、かつ前記精算処理手段が前記精算処理を実行する場合には、最初に前記精算演出を実行し、次に前記再遊技演出を実行することが好ましい。
この場合、最初に精算演出を実行するので、不正行為を防止する効果が大きい。
また、前記再遊技演出には、複数種類の再遊技演出があり、前記複数種類の再遊技演出のうちの少なくとも一つは、第一の再遊技演出(例えば、再遊技入賞時の再遊技報知1)であり、前記複数種類の再遊技演出のうちの少なくとも一つは、前記第一の再遊技演出とは異なる第二の再遊技演出(例えば、報知時間TBにおける演出態様の異なる再遊技報知1)であり、前記演出実行手段は、前記再遊技の付与に基づき、前記所定期間の前に、前記第一の再遊技演出を実行開始することが可能なものであり、前記演出実行手段は、前記再遊技の付与があり、かつ前記精算処理手段が前記精算処理を実行する場合には、最初に前記精算演出を実行し、次に前記第二の再遊技演出を実行することが可能なものである、ことが好ましい。
この場合、再遊技演出を2回実行することにより、遊技者は再遊技可能なことにより気づきやすくなるという効果を有する。
また、遊技者に操作される操作手段(例えば、スタートレバー135、ストップボタン137〜139、メダル投入ボタン130〜132など)を備え、前記操作手段には、複数種類の操作手段があり、前記複数種類の操作手段のうちの少なくとも一つは、精算操作手段(例えば、精算ボタン134)であり、前記精算処理手段は、前記貯留手段に前記遊技媒体の貯留がある場合に前記精算操作手段に対する操作が行われると、前記精算処理を実行するものであり、前記精算処理手段は、前記貯留手段に前記遊技媒体の貯留がない場合に前記精算操作手段に対する操作が行われると、前記精算処理を実行しないものであり、前記演出実行手段は、前記再遊技の付与があり、かつ前記貯留手段に前記遊技媒体の貯留がない場合に前記精算操作手段に対する操作が行われると、前記精算演出と前記再遊技演出を実行しないものである、ことが好ましい。
この場合、遊技媒体の貯留がない場合、精算操作手段に対する操作が行われても、精算演出は実行されないので、周囲に対する迷惑行為が減少するとともに処理負担を軽減することができる。
また、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、特に第3実施形態によれば、遊技媒体(例えば、メダル)を電子的に貯留する貯留手段(例えば、主制御部300、賭け数、貯留数の更新処理、投入処理、払出処理(割込み)など)と、前記貯留手段に貯留された遊技媒体を外部に排出する精算処理を実行する精算処理手段(例えば、主制御部300、精算処理(メイン)、精算処理(割込み)など)と、演出を実行する演出実行手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500、演出制御処理、演出画像表示装置157、スピーカ272、277など)と、を備え、複数種類の役のうちの再遊技役(例えば、再遊技役1〜4)に入賞したことに基づいて、次遊技において遊技媒体の投入を行うことなく遊技を行うことができる再遊技を付与する遊技台であって、前記演出実行手段は、前記精算処理手段が前記精算処理を実行する場合、前記精算処理を実行したことを報知する精算演出を実行することが可能なものであり、前記精算演出には、複数種類の精算演出があり、前記複数種類の精算演出のうちの少なくとも一つは、第一の精算演出(例えば、精算報知1)であり、前記複数種類の精算演出のうちの少なくとも一つは、前記第一の精算演出とは異なる第二の精算演出(例えば、精算報知2)であり、前記演出実行手段は、前記再遊技の付与がなく、かつ前記精算処理手段が前記精算処理を実行する場合には、前記第一の精算演出を実行することが可能なものであり、記演出実行手段は、前記再遊技の付与があり、かつ前記精算処理手段が前記精算処理を実行する場合には、前記第二の精算演出を実行することが可能なものである、ことを第2の基本的構成とする。
上記第2の基本的構成においては、再遊技の付与がある場合とない場いで精算演出が異なるので、演出態様の相違から、遊技者は再遊技可能であること把握でき、再遊技役入賞時に精算処理を実行した遊技者が台を離れてしまうことを防止することができる。
また、上述した遊技台の機能を、コンピュータプログラムとして実現してもよい。このコンピュータプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することも、通信ネットワークを介して配信することも可能である。
すなわち、本実施形態に係るコンピュータプログラムは、遊技媒体を電子的に貯留する貯留処理と、前記貯留処理において貯留された遊技媒体を電子的に精算する精算処理と、演出を実行する演出処理と、複数種類の役のうちの再遊技役に入賞したことに基づいて、次遊技において遊技媒体の投入を行うことなく遊技を行うことができる再遊技を付与する再遊技処理と、をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、(A)前記コンピュータは、前記精算処理を実行する場合、前記演出処理において、前記精算処理を実行したことを報知する精算演出を実行することが可能なものであり、(B)前記コンピュータは、前記再遊技処理を実行し、かつ前記精算処理を実行する場合には、前記演出処理において、前記精算演出と前記再遊技が可能であることを報知する再遊技演出とを実行することが可能なものである、ことを基本的構成とするコンピュータプログラムである。
このコンピュータプログラムの基本的構成においては、上記遊技台における効果、つまり、再遊技役入賞時に精算処理を実行した遊技者が遊技を止めることを防止することができるという効果を、家庭用テレビゲーム機5000や携帯情報端末においても実現させることが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。