JP5909438B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置での通常電力モードと省電力モードとの切り換え制御に関する。
画像形成装置の電力モードには、通常電力モードと省電力モードとがある。通常電力モードは画像形成装置の各部に電力を供給し、画像形成装置が印刷ジョブを実行できるモードである。省電力モードは待機電力モード又はスリープモードとも称されており、画像形成装置が使用されないときに、定着部のヒーターをオフする等によって、画像形成装置の消費電力を少なくするモードである。
従来の画像形成装置として、ネットワークを経由してパーソナルコンピューター等から受信したプロトコルの種類に応じて、スリープモードから通常電力モードへ切り換えたり、切り換えなかったりすることにより、省電力化を図るものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の情報処理装置として、省電力モード時にパケットを受信したとき、パケットの処理の要否を判定し、パケットの処理が必要であれば、パケットに応じてCPUの電力モードを切り換えることにより、省電力化を図るものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2010−234726号公報 特開2009−119617号公報
画像形成装置は画像処理部で印刷データに所定の画像処理をして、その印刷データが示す画像を用紙に印刷する。画像処理部はCPU、RAM及びROM等を備える。ROMに格納されているプログラムを、揮発性メモリーであるRAMに展開し、CPUがそのプログラムを実行することにより、画像処理をする。
省電力モードにおいて画像処理部のRAMに展開されているプログラムの記憶を保持していれば、省電力モードから通常電力モードに復帰したときに、画像処理を早く開始できる。このためには、省電力モードで画像処理部のRAMに電力を供給する必要がある。
電子機器の電源として、DCDCコンバーターが知られている。通常電力モードで必要とされる大電力を出力する必要があるので、DCDCコンバーターを電源として用いる場合、DCDCコンバーターのスイッチング素子に、電力定格の大きなものが用いられる。しかしながら、電力定格の大きなスイッチング素子は、スイッチング時の損失が大きい。このため、消費電力が少ない省電力モードでは、電圧の変換効率が低下する問題があった。
本発明は、通常電力モード及び省電力モードのいずれのモードでも電圧の変換効率を良くすることができる電源を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の一の局面に係る画像形成装置は、画像処理をするためのプログラムが展開される揮発性メモリーと、前記揮発性メモリーに展開されている前記プログラムを実行して画像処理をするCPUと、を含む画像処理部を備える画像形成装置であって、前記画像処理部に電力を供給することにより、前記画像処理部が画像処理をできる状態となる通常電力モードと、前記通常電力モードより前記画像処理部に供給する電力を減らすことにより、前記画像処理部が画像処理をできない状態となる省電力モードと、を選択して実行する電力モード制御部と、前記通常電力モード時に前記揮発性メモリーに電力を供給する第1のDCDCコンバーターと、前記揮発性メモリーに展開されている前記プログラムの記憶を保持するために、前記省電力モード時に前記揮発性メモリーに電力を供給する第1のLDO(Low DropOut)レギュレーターと、前記電力モード制御部によって前記通常電力モードから前記省電力モードに選択を切り換える決定がされた後に、前記第1のDCDCコンバーターの動作を停止させてから前記第1のLDOレギュレーターの動作を開始させる電源切換制御を、前記第1のDCDCコンバーターの動作の停止と前記第1のLDOレギュレーターの動作の開始とを同期させて実行する電源制御部と、を備える。
電子機器の電源として、DCDCコンバーターとLDOレギュレーターとが知られている。DCDCコンバーターは電圧を効率的に変換できる。しかし、省電力モードでは消費される電流が少ないので、LDOレギュレーターのほうがDCDCコンバーターより電圧を効率的に変換することができる。
本発明の一の局面に係る画像形成装置によれば、通常電力モード時に揮発性メモリーに電力を供給する電源として、第1のDCDCコンバーターを用いている。揮発性メモリーに展開されているプログラムの記憶を保持するために、省電力モード時に揮発性メモリーに電力を供給する電源として、第1のLDOレギュレーターを用いている。従って、通常電力モード及び省電力モードのいずれのモードでも電圧の変換効率を良くすることができる。
通常電力モードから省電力モードに移行する際に、第1のDCDCコンバーターの動作の停止と第1のLDOレギュレーターの動作の開始とを同期させていないと、この動作の停止から動作の開始までの時間が一定しない。このため、ある場合は、その時間が長くなり、その結果、瞬時電圧低下が発生して揮発性メモリーに展開されているプログラムが消去されてしまう。省電力モードから通常電力モードへの移行についても、同じことが言える。
本発明の一局面に係る画像形成装置によれば、通常電力モードから省電力モードに移行する際に、第1のDCDCコンバーターの動作を停止させてから第1のLDOレギュレーターの動作を開始させる電源切換制御を、第1のDCDCコンバーターの動作の停止と第1のLDOレギュレーターの動作の開始とを同期させている。これにより、第1のDCDCコンバーターの動作の停止から第1のLDOレギュレーターの動作の開始までの時間を一定にすることができ、この動作の停止から動作の開始までの時間が長くなりすぎることを回避できる。従って、画像処理部のプログラムが展開される揮発性メモリーの電源として、通常電力モードでは第1のDCDCコンバーターが選択され、省電力モードでは第1のLDOレギュレーターが選択される場合に、電源の切り換え時に瞬時電圧低下が発生して揮発性メモリーに展開されているプログラムが消去されること防止できる。
同期とは、クロック信号のようなタイミング信号と同期させて、第1のDCDCコンバーターの動作の停止と第1のLDOレギュレーターの動作の開始とを実行することである。第1のDCDCコンバーターの動作の停止から第1のLDOレギュレーターの動作の開始までの時間は、画像処理部の揮発性メモリーに供給する電圧が瞬時電圧低下により、揮発性メモリーに展開されているプログラムが消えない範囲で選択することができる。
上記構成において、前記画像形成装置を前記省電力モードから前記通常電力モードに復帰させる命令を受け付ける受付部と、前記省電力モードに移行してから前記受付部が前記命令を受け付けて前記通常電力モードに復帰するまでの時間を記録し、復帰時間の平均を算出する復帰時間算出部と、前記復帰時間算出部で算出された前記平均の復帰時間が、予め設定された禁止基準期間より短ければ、前記電力モード制御部が前記省電力モードを選択することを禁止し、前記平均の復帰時間が、予め設定された許可基準期間より長ければ、前記電力モード制御部が前記省電力モードを選択した場合に、前記電源制御部が前記電源切換制御をすることを許可する制御選択部と、を備える。
この構成は、画像形成装置の利用頻度が、画像形成装置毎に異なることを考慮したものである。通常電力モードから省電力モードに移行すれば、画像形成装置の消費電力を抑制できる。一方、省電力モード状態において、印刷ジョブの命令(省電力モードから通常電力モードに復帰させる命令の一例)が受け付けられた場合、省電力モードから通常電力モードに移行する必要があるので、印刷ジョブを直ぐに実行できない。よって、画像形成装置が省電力モードの状態にあれば、印刷ジョブを受け付けてから印刷ジョブを開始するまでの時間が長くなる。
画像形成装置の利用頻度が多ければ、省電力モードに移行してから、受付部が通常電力モードに復帰させる命令を受け付けて通常電力モードに復帰するまでの平均の復帰時間が比較的短い。このような場合(平均の復帰時間が予め設定された禁止基準期間より短い)、その画像形成装置では、電力モード制御部が省電力モードを選択することを禁止する。よって、印刷ジョブの命令があれば、直ぐに印刷ジョブを実行できる。これに対して、画像形成装置の利用頻度が少なければ、上記平均の復帰時間が比較的長い。このような場合(平均の復帰時間が予め設定された許可基準期間より長い)、その画像形成装置では、電力モード制御部が省電力モードを選択した場合に、電源制御部が上述した電源切換制御をすることを許可する。これにより、画像形成装置の消費電力を抑制する。
以上説明したように、この構成によれば、画像形成装置の利用頻度に応じて、画像形成装置の消費電力の抑制と画像形成装置が印刷ジョブを受け付けてから印刷ジョブを開始するまでの時間の短縮とを切り換えることができる。
上記構成において、前記CPUはCPUコアを含み、前記画像形成装置は、前記通常電力モード時に前記CPUコアに電力を供給する第2のDCDCコンバーターと、前記省電力モード時に前記CPUコアに電力を供給する第2のLDOレギュレーターと、を備え、前記電源制御部は、前記電力モード制御部によって前記通常電力モードから前記省電力モードに選択を切り換える決定がされた後に、前記第2のDCDCコンバーターの動作を停止させてから前記第2のLDOレギュレーターの動作を開始させる電源切換制御を、前記第2のDCDCコンバーターの動作の停止と前記第2のLDOレギュレーターの動作の開始とを同期させて実行する。
通常電力モードから省電力モードに移行する際に、第2のDCDCコンバーターの動作の停止と第2のLDOレギュレーターの動作の開始とを同期させていないと、この動作の停止から動作の開始までの時間が一定しない。このため、ある場合は、その時間が長くなり、その結果、瞬時電圧低下が発生してCPUに内蔵されているタイマーが停止等してしまう。省電力モードから通常電力モードへの移行についても、同じことが言える。
この構成によれば、通常電力モードから省電力モードに移行する際に、第2のDCDCコンバーターの動作を停止させてから第2のLDOレギュレーターの動作を開始させる電源切換制御を、第2のDCDCコンバーターの動作の停止と第2のLDOレギュレーターの動作の開始とを同期させている。これにより、第2のDCDCコンバーターの動作の停止から第2のLDOレギュレーターの動作の開始までの時間を一定にすることができ、この動作の停止から動作の開始までの時間が長くなりすぎることを回避できる。従って、CPUコアの電源として、通常電力モードでは第2のDCDCコンバーターが選択され、省電力モードでは第2のLDOレギュレーターが選択される場合に、電源の切り換え時に瞬時電圧低下が発生してCPUに内蔵されているタイマーが停止等されることを防止できる。
上記構成において、前記CPUはI/O部を含み、前記CPUコアに供給される電圧及び前記揮発性メモリーに供給される電圧と比べて高い電圧の電力を、前記I/O部、前記第1のLDOレギュレーター及び前記第2のLDOレギュレーターに供給する第3のDCDCコンバーターを備える。
CPUのI/O部に供給される電圧は、CPUコアに供給される電圧及び揮発性メモリーに供給される電圧より高い。CPUのI/O部に供給される電圧とCPUコアに供給される電圧及び揮発性メモリーに供給される電圧との電位差は比較的小さい。従って、この構成によれば、第1のLDOレギュレーターに供給される電圧と第1のLDOレギュレーターが揮発性メモリーに供給する電圧との差を小さくでき、かつ、第2のLDOレギュレーターに供給される電圧と第2のLDOレギュレーターがCPUコアに供給する電圧との差を小さくできる。この結果、第1のLDOレギュレーター及び第2のLDOレギュレーターでの電力損失を少なくできる。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、画像処理をするためのプログラムが展開される揮発性メモリーと、前記揮発性メモリーに展開されている前記プログラムを実行して画像処理をするCPUと、を含む画像処理部を備える画像形成装置であって、前記画像処理部に電力を供給することにより、前記画像処理部が画像処理をできる状態となる通常電力モードと、前記通常電力モードより前記画像処理部に供給する電力を減らすことにより、前記画像処理部が画像処理をできない状態となる省電力モードと、を選択して実行する電力モード制御部と、前記通常電力モード時に前記揮発性メモリーに電力を供給する第1のDCDCコンバーターと、前記揮発性メモリーに展開されている前記プログラムの記憶を保持するために、前記省電力モード時に前記揮発性メモリーに電力を供給する第1のLDOレギュレーターと、前記電力モード制御部によって前記省電力モードから前記通常電力モードに選択を切り換える決定がされた後に、前記第1のLDOレギュレーターの動作を停止させてから前記第1のDCDCコンバーターの動作を開始させる電源切換制御を、前記第1のLDOレギュレーターの動作の停止と前記第1のDCDCコンバーターの動作の開始とを同期させて実行する電源制御部と、を備える。
本発明の他の局面に係る画像形成装置によれば、本発明の一の局面に係る画像形成装置と同様の理由で、通常電力モード及び省電力モードのいずれのモードでも電圧の変換効率を良くすることができる。
また、本発明の他の局面に係る画像形成装置によれば、省電力モードから通常電力モードに移行する際に、第1のLDOレギュレーターの動作を停止させてから第1のDCDCコンバーターの動作を開始させる電源切換制御を、第1のLDOレギュレーターの動作の停止と第1のDCDCコンバーターの動作の開始とを同期させている。これにより、第1のLDOレギュレーターの動作の停止から第1のDCDCコンバーターの動作の開始までの時間を一定にすることができ、この動作の停止から動作の開始までの時間が長くなりすぎることを回避できる。従って、画像処理部のプログラムが展開される揮発性メモリーの電源として、通常電力モードでは第1のDCDCコンバーターが選択され、省電力モードでは第1のLDOレギュレーターが選択される場合に、電源の切り換え時に瞬時電圧低下が発生して揮発性メモリーに展開されているプログラムが消去されること防止できる。
上記構成において、前記電源制御部は、前記電源切換制御を実行する場合に、前記第1のDCDCコンバーターのスロースタート機能を無効にする。
スロースタートはソフトスタートとも称され、DCDCコンバーターの起動時の制御である。DCDCコンバーターの起動開始時は、スイッチング素子のON/OFFの比率を示すデューティ値を小さい値とする。起動開始からの時間の経過に合わせて、デューティ値を大きくする制御をする。これにより、DCDCコンバーターの起動時に流れる突入電流を低減することができる。
電源切換制御時にDCDCコンバーターがスロースタートすると、DCDCコンバーターの出力電圧の立ち上がりが遅れて、瞬時電圧低下が発生する可能性がある。この構成によれば、電源切換制御を実行する場合に、第1のDCDCコンバーターのスロースタート機能を無効にする。従って、電源切り換え時にDCDCコンバーターの出力電圧の立ち上がりを速くできるので、瞬時電圧低下の発生を防止できる。
上記構成において、前記省電力モードで前記揮発性メモリーに供給される第1の電圧は、前記通常電力モードで前記揮発性メモリーに供給される第2の電圧より低くされており、前記電源制御部は、前記電源切換制御を実行する場合に、前記第1のLDOレギュレーターが前記省電力モードで前記揮発性メモリーに供給する電圧を、前記第1の電圧から前記第2の電圧より大きくする制御をした後、前記電源切換制御を実行する。
この構成によれば、省電力モードで揮発性メモリーに供給される第1の電圧が、通常電力モードで揮発性メモリーに供給される第2の電圧より低くされている場合に、第1のLDOレギュレーターから第1のDCDCコンバーターへの切り換えを安全に行うことができる。
上記構成において、前記CPUはCPUコアを含み、前記画像形成装置は、前記通常電力モード時に前記CPUコアに電力を供給する第2のDCDCコンバーターと、前記省電力モード時に前記CPUコアに電力を供給する第2のLDOレギュレーターと、を備え、前記電源制御部は、前記電力モード制御部によって前記省電力モードから前記通常電力モードに選択を切り換える決定がされた後に、前記第2のLDOレギュレーターの動作を停止させてから前記第2のDCDCコンバーターの動作を開始させる電源切換制御を、前記第2のLDOレギュレーターの動作の停止と前記第2のDCDCコンバーターの動作の開始とを同期させて実行する。
この構成によれば、省電力モードから通常電力モードに移行する際に、第2のLDOレギュレーターの動作を停止させてから第2のDCDCコンバーターの動作を開始させる電源切換制御を、第2のLDOレギュレーターの動作の停止と第2のDCDCコンバーターの動作の開始とを同期させている。これにより、第2のLDOレギュレーターの動作の停止から第2のDCDCコンバーターの動作の開始までの時間を一定にすることができ、この動作の停止から動作の開始までの時間が長くなりすぎることを回避できる。従って、CPUコアの電源として、通常電力モードでは第2のDCDCコンバーターが選択され、省電力モードでは第2のLDOレギュレーターが選択される場合に、電源の切り換え時に瞬時電圧低下が発生してCPUに内蔵されているタイマーが停止等されることを防止できる。
上記構成において、前記CPUはI/O部を含み、前記CPUコアに供給される電圧及び前記揮発性メモリーに供給される電圧と比べて高い電圧の電力を、前記I/O部、前記第1のLDOレギュレーター及び前記第2のLDOレギュレーターに供給する第3のDCDCコンバーターを備える。
CPUのI/O部に供給される電圧は、CPUコアに供給される電圧及び揮発性メモリーに供給される電圧より高い。CPUのI/O部に供給される電圧とCPUコアに供給される電圧及び揮発性メモリーに供給される電圧との電位差は比較的小さい。従って、この構成によれば、第1のLDOレギュレーターに供給される電圧と第1のLDOレギュレーターが揮発性メモリーに供給する電圧との差を小さくでき、かつ、第2のLDOレギュレーターに供給される電圧と第2のLDOレギュレーターがCPUコアに供給する電圧との差を小さくできる。この結果、第1のLDOレギュレーター及び第2のLDOレギュレーターでの電力損失を少なくできる。
本発明によれば、通常電力モード及び省電力モードのいずれのモードでも電圧の変換効率を良くすることができる。
本実施形態に係る画像形成装置の内部構造の概略を示す図である。 本実施形態に係る画像形成装置に備えられるネットワーク応答部、画像処理部及び電源部の構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る画像形成装置に備えられる画像処理部のRAM及びCPUにおいて、通常電力モードでの電力供給状態を示す図である。 本実施形態に係る画像形成装置に備えられる画像処理部のRAM及びCPUにおいて、省電力モードでの電力供給状態を示す図である。 本実施形態において、通常電力モードから省電力モードへ移行する制御のフローチャートを示す図である。 本実施形態において、通常電力モードから省電力モードへの移行する際に、I/O電源、メモリー内部電源及びCPUコア電源に供給される電圧のタイムチャートを示す図である。 本実施形態において、省電力モードから通常電力モードへ移行する制御のフローチャートを示す図である。 本実施形態において、省電力モードから通常電力モードへの移行する際に、I/O電源、メモリー内部電源及びCPUコア電源に供給される電圧のタイムチャートを示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部構造の概略を示す図である。画像形成装置1は例えば、コピー、プリンター、スキャナー及びファクシミリーの機能を有するデジタル複合機に適用することができる。画像形成装置1は装置本体100、装置本体100の上に配置された原稿読取部200、原稿読取部200の上に配置された原稿給送部300及び装置本体100の上部前面に配置された操作部400を備える。
原稿給送部300は自動原稿送り装置として機能し、原稿載置部301に置かれた複数枚の原稿を連続的に原稿読取部200に送ることができる。
原稿読取部200は露光ランプ等を搭載したキャリッジ201、ガラス等の透明部材により構成された原稿台203、不図示のCCD(Charge Coupled Device)センサー及び原稿読取スリット205を備える。原稿台203に載置された原稿を読み取る場合、キャリッジ201を原稿台203の長手方向に移動させながらCCDセンサーにより原稿を読み取る。これに対して、原稿給送部300から給送された原稿を読み取る場合、キャリッジ201を原稿読取スリット205と対向する位置に移動させて、原稿給送部300から送られてきた原稿を、原稿読取スリット205を通してCCDセンサーにより読み取る。CCDセンサーは読み取った原稿を画像データとして出力する。
装置本体100は用紙貯留部101、画像形成部103及び定着部105を備える。用紙貯留部101は装置本体100の最下部に配置されており、用紙の束を貯留することができる用紙トレイ107を備える。用紙トレイ107に貯留された用紙の束において、最上位の用紙がピックアップローラー109の駆動により、用紙搬送路111へ向けて送出される。用紙は用紙搬送路111を通って、画像形成部103へ搬送される。
画像形成部103は搬送されてきた用紙にトナー画像を形成する。画像形成部103は感光体ドラム113、露光部115、現像部117及び転写部119を備える。露光部115は画像データ(原稿読取部200から出力された画像データ、パソコンから送信された画像データ、ファクシミリー受信の画像データ等)に対応して変調された光を生成し、一様に帯電された感光体ドラム113の周面に照射する。これにより、感光体ドラム113の周面には画像データに対応する静電潜像が形成される。この状態で感光体ドラム113の周面に現像部117からトナーを供給することにより、周面には画像データに対応するトナー画像が形成される。このトナー画像は転写部119によって先ほど説明した用紙貯留部101から搬送されてきた用紙に転写される。
トナー画像が転写された用紙は定着部105に送られる。定着部105において、トナー画像と用紙に熱と圧力が加えられて、トナー画像は用紙に定着される。用紙はスタックトレイ121又は排紙トレイ123に排紙される。
操作部400は操作キー部401と表示部403を備える。表示部403はタッチパネル機能を有しており、ソフトキーを含む画面が表示される。ユーザーは画面を見ながらソフトキーを操作することによって、コピー等の機能の実行に必要な設定等をする。
操作キー部401にはハードキーからなる操作キーが設けられている。具体的にはスタートキー405、テンキー407、ストップキー409、リセットキー411、コピー、プリンター、スキャナー及びファクシミリーを切り換えるための機能切換キー413等が設けられている。
スタートキー405はコピー、ファクシミリー送信等の動作を開始させるキーである。テンキー407はコピー部数、ファクシミリー番号等の数字を入力するキーである。ストップキー409はコピー動作等を途中で中止させるキーである。リセットキー411は設定された内容を初期設定状態に戻すキーである。
機能切換キー413はコピーキー及び送信キー等を備えており、コピー機能、送信機能等を相互に切り替えるキーである。コピーキーを操作すれば、コピーの初期画面が表示部403に表示される。送信キーを操作すれば、ファクシミリー送信及びメール送信の初期画面が表示部403に表示される。
図2は、画像形成装置1に備えられるネットワーク応答部10、画像処理部30及び電源部50の構成を示すブロック図である。ネットワーク応答部10は画像形成装置1の外部のパソコン3やサーバー5と通信をする。ネットワーク応答部10は物理層処理部11、MAC層処理部12、ROM13、RAM14、CPU15及びインターフェイス部16を備える。MAC層処理部12、ROM13、RAM14、CPU15及びインターフェイス部16は、バス17によって相互に接続されている。
物理層処理部11は画像形成装置1の外部に位置するハブ7と接続されている。ハブ7にはパソコン3及びサーバー5がネットワーク接続されている。物理層処理部11は画像形成装置1がパソコン3やサーバー5と通信するときに、物理層の処理を実行する。
MAC層処理部12は物理層処理部11と接続されている。MAC層処理部12は画像形成装置1がパソコン3やサーバー5と通信するときに、MAC(Media Access Control)層の処理を実行する。
ROM(Read Only Memory)13にはネットワーク応答に必要なプログラムが格納されている。RAM(Random Access Memory)14には例えば、ROM13に格納されているプログラムが展開されたり、パソコン3やサーバー5から送信されてきた印刷ジョブの対象となる印刷データが一時記憶されたりする。
CPU(Central Processing Unit)15は例えば、RAM14に展開されているプログラムを実行したり、RAM14に一時記憶されている印刷データを画像処理部30に転送する処理を実行したりする。
RAM14に一時記憶されている印刷データは、インターフェイス部16を経由して画像処理部30に転送される。インターフェイス部16は図1に示す操作部400と接続されており、操作部400が操作された場合、その操作に応じた信号を受け付ける。
ネットワーク応答部10は画像形成装置1を省電力モードから通常電力モードに復帰させる命令を受ける受付部として機能する。この命令は例えば、パソコン3からネットワーク経由で画像形成装置1に送られる印刷ジョブの命令や、操作部400で画像形成装置1を通常電力モードに復帰させるキー操作である。
画像処理部30はネットワーク応答部10から転送されてきた印刷データに対して、画像を用紙に形成するのに必要な所定の画像処理(例えば、RIP(Raster Image Processer))を実行する。また、画像処理部30は図1に示す原稿読取部200で読み取れた原稿の画像データに対して所定の画像処理をする。
画像処理部30はインターフェイス部31、ROM32、RAM33、CPU34、HDD35及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)36を備える。これらはバス37によって相互に接続されている。
インターフェイス部31はインターフェイス部16と接続されており、ネットワーク応答部10から転送されてきた印刷データを受信する。ROM32には画像処理に必要なプログラムが格納されている。
RAM33は例えば、DDR(Double Data Rate)−SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)のような揮発性メモリーであり、CPU34と専用のバス38によって接続されている。RAM33には例えば、ROM32に格納されているプログラムが展開されたり、HDD35に記憶されているデータが一時記憶されたり、ネットワーク応答部10から転送されてきた印刷データが一時記憶されたり、原稿読取部200で読み取れた原稿の画像データが一時記憶されたりする。
CPU34は例えば、RAM33に展開されているプログラムを実行して、RAM33に一時記憶されている印刷データや画像データに対して所定の画像処理を実行する。
ASIC36は画像処理回路として機能し、RAM33に一時記憶されている印刷データや画像データに対して所定の画像処理を実行する。
電源部50はDCDCコンバーター51a〜51e、LDO(Low DropOut)レギュレーター52a,52b、電源制御部53及び電力モード制御部54を備える。
5つのDCDCコンバーター51a〜51eは、それぞれ異なる直流電圧を生成する。DCDCコンバーター51aはI/O電源に供給する電圧(例えば、2.5V)を生成する。DCDCコンバーター51aで生成された電圧は、例えば、画像処理部30のCPU34並びにネットワーク応答部10の物理層処理部11、MAC層処理部12及びCPU15にそれぞれ備えられるI/O電源に供給される。
DCDCコンバーター51bはCPUコア電源に供給する電圧(例えば、1.0V)を生成する。DCDCコンバーター51bで生成された電圧は、例えば、画像処理部30のCPU34及びネットワーク応答部10のCPU15にそれぞれ備えられるCPUコア電源に供給される。
DCDCコンバーター51cはメモリーインターフェイス電源に供給する電圧を生成する。DCDCコンバーター51cで生成された電圧は、画像処理部30のRAM33及びCPU34にそれぞれ備えられるメモリーインターフェイス電源に供給される。
DCDCコンバーター51dはメモリー内部電源の電圧(例えば、1.8V)を生成する。DCDCコンバーター51dで生成された電圧は、例えば、画像処理部30のRAM33に備えられるメモリー内部電源に供給される。
DCDCコンバーター51eはASICの内部電源の電圧を生成する。DCDCコンバーター51eで生成された電圧は、例えば、画像処理部30のASIC36に備えられる内部電源に供給される。
LDOレギュレーター52a,52bは省電力モード時の電源であり、出力段をPNPトランジスターの一段構成とした低飽和三端子レギュレーターである。LDOレギュレーター52a,52bは、出力電圧が可変の可変出力三端子レギュレーターとして構成されている。LDOレギュレーター52a,52bについては、さらに後で説明する。
電源制御部53はDCDCコンバーター制御部57とLDOレギュレーター制御部58とを備える。DCDCコンバーター制御部57は5つのDCDCコンバーター51a〜51eのそれぞれに対して、オンオフ制御及びオン時の電圧制御等を実行する。LDOレギュレーター制御部58は2つのLDOレギュレーター52a,52bのそれぞれに対して、オンオフ制御及びオン時の電圧制御等を実行する。
電力モード制御部54は通常電力モードと省電力モードとを選択して実行する。通常電力モードでは、画像形成装置1の各部に電力が供給されており、画像形成装置1が各種ジョブ(例えば、印刷ジョブ)を実行できる。従って、通常電力モードでは画像処理部30に電力が供給されることにより、画像処理部30で画像処理をできる状態となる。
電力モード制御部54が省電力モードを実行することにより、省電力制御が実行される。詳細に説明すると、省電力モードでは通常電力モードより画像処理部30に供給する電力を減らすことによって、画像形成装置1の電力消費量を減らしている。この結果、画像処理部30では画像処理をできない状態となる。但し、画像処理部30のRAM33に展開されているプログラムの記憶を保持するための電力等が画像処理部30に供給される。これにより、省電力モードから通常電力モードに復帰させる命令を画像形成装置1が受け付けたとき、省電力モードから通常電力モードに移行する時間を短くしている。
なお、省電力モードでも、ネットワーク応答部10及び電源部50にはそれぞれ電力が供給されている。よって、ネットワーク応答部10が画像形成装置1を省電力モードから通常電力モードに復帰させる命令を受け付けて、省電力モードから通常電力モードに復帰できるようにしている。
図3は、画像処理部30のRAM33及びCPU34において、通常電力モードでの電力供給状態を示す図である。図4は、画像処理部30のRAM33及びCPU34において、省電力モードでの電力供給状態を示す図である。
図3及び図4に示すように、CPU34はCPUコア341、I/O部342、メモリーインターフェイス343、CPUコア電源344、I/O電源345及びメモリーインターフェイス電源346を備える。I/O部342は図2のバス37と接続されており、CPU34の入出力部となる。メモリーインターフェイス343はRAM33のメモリーインターフェイス332とバス38で接続されている。
CPUコア電源344はCPUコア341に電力を供給する。I/O電源345はI/O部342に電力を供給する。メモリーインターフェイス電源346はメモリーインターフェイス343に電力を供給する。
RAM33はメモリー部331、メモリーインターフェイス332、メモリー内部電源333及びメモリーインターフェイス電源334を備える。メモリー内部電源333はメモリー部331に電力を供給する。メモリーインターフェイス電源334はメモリーインターフェイス332に電力を供給する。
LDOレギュレーター52aは省電力モードにおいて、CPUコア電源344に電力を供給する。LDOレギュレーター52bは省電力モードにおいて、メモリー内部電源333に電力を供給する。LDOレギュレーター52a,52bはDCDCコンバーター51aから電力が供給される。
電源制御部53はDCDCコンバーター制御部57及びLDOレギュレーター制御部58に加えて、同期制御部59を備える。同期制御部59は通常電力モードから省電力モードに移行するとき、DCDCコンバーター51bの動作を停止させてからLDOレギュレーター52aの動作を開始させる電源切換制御を、DCDCコンバーター51bの動作の停止とLDOレギュレーター52aの動作の開始とを同期させて実行する。また、同期制御部59は省電力モードから通常電力モードに移行するとき、LDOレギュレーター52aの動作を停止させてからDCDCコンバーター51bの動作を開始させる電源切換制御を、LDOレギュレーター52aの動作の停止とDCDCコンバーター51bの動作の開始とを同期させて実行する。
同期とはクロック信号のようなタイミング信号と同期させて、通常電力モードから省電力モード移行時において、DCDCコンバーター51bの動作の停止とLDOレギュレーター52aの動作の開始とを実行することであり、省電力モードから通常電力モード移行時において、LDOレギュレーター52aの動作の停止とDCDCコンバーター51bの動作の開始とを実行することである。なお、DCDCコンバーター51bの動作の停止からLDOレギュレーター52aの動作の開始までの時間は、CPUコア電源344を介してCPUコア341に供給される電圧が瞬時電圧低下により、省電力モード時のCPU34の機能(例えば、タイマー)が喪失しない範囲で選択することができる。LDOレギュレーター52aの動作の停止からDCDCコンバーター51bの動作の開始までの時間も同様である。
同期制御部59は、さらに、通常電力モードから省電力モードに移行するとき、DCDCコンバーター51dの動作を停止させてからLDOレギュレーター52bの動作を開始させる電源切換制御を、DCDCコンバーター51dの動作の停止とLDOレギュレーター52bの動作の開始とを同期させて実行する。また、同期制御部59は省電力モードから通常電力モードに移行するとき、LDOレギュレーター52bの動作を停止させてからDCDCコンバーター51dの動作を開始させる電源切換制御を、LDOレギュレーター52bの動作の停止とDCDCコンバーター51dの動作の開始とを同期させて実行する。
ここでの同期とはクロック信号のようなタイミング信号と同期させて、通常電力モードから省電力モード移行時において、DCDCコンバーター51dの動作の停止とLDOレギュレーター52bの動作の開始とを実行することであり、省電力モードから通常電力モード移行時において、LDOレギュレーター52bの動作の停止とDCDCコンバーター51dの動作の開始とを実行することである。DCDCコンバーター51dの動作の停止からLDOレギュレーター52bの動作の開始までの時間は、メモリー内部電源333を介してメモリー部331に供給される電圧が瞬時電圧低下により、メモリー部331に展開されているプログラムが消えない範囲で選択することができる。LDOレギュレーター52bの動作の停止からDCDCコンバーター51dの動作の開始までの時間も同様である。
電源制御部53は電力モード制御部54によって通常電力モードから省電力モードに選択を切り換える決定がされた後に、及び、省電力モードから通常電力モードに選択を切り換える決定がされた後に、上述した電源切換制御を実行する。
電源部50は制御選択部55及び復帰時間算出部56をさらに備える。これらについては後で説明する。
図3に示す通常電力モードにおいて、DCDCコンバーター制御部57はDCDCコンバーター51a〜51eのそれぞれに対してオン制御して、DCDCコンバーター51a〜51eを動作させる。これにより、DCDCコンバーター51aはI/O電源345に電力を供給する。DCDCコンバーター51bはCPUコア電源344に電力を供給する。DCDCコンバーター51cはメモリーインターフェイス電源334,346に電力を供給する。DCDCコンバーター51dはメモリー内部電源333に電力を供給する。DCDCコンバーター51eは図2に示すASIC36の内部電源に電力を供給する。
一方、LDOレギュレーター制御部58は通常電力モードにおいて、LDOレギュレーター52a,52bのそれぞれに対してオフ制御して、LDOレギュレーター52a,52bの動作を停止させる。
図4に示す省電力モードにおいて、DCDCコンバーター制御部57はDCDCコンバーター51aに対してオン制御を継続し、DCDCコンバーター51b〜51eのそれぞれに対してオフ制御する。これにより、DCDCコンバーター51aは動作し、I/O電源345、LDOレギュレーター52a,52bに電力を供給する。これに対して、DCDCコンバーター51b〜51eは動作を停止する。
また、省電力モードにおいて、LDOレギュレーター制御部58はLDOレギュレーター52a,52bのそれぞれに対してオン制御して、LDOレギュレーター52a,52bを動作させる。これにより、LDOレギュレーター52aはCPUコア電源344に電力を供給し、LDOレギュレーター52bはメモリー内部電源333に電力を供給する。
省電力モードでは、RAM33がセルフリフレッシュモードにされており、RAM33(具体的にはメモリー部331)に展開されているプログラムの記憶を保持する。
省電力モードでメモリー内部電源333に供給される電力は、RAM33をセルフリフレッシュモードにするための電力である。省電力モードでCPUコア電源344に供給される電力は、省電力モード時のCPU34の機能(例えば、タイマー)が喪失しない必要最小限の電力である。省電力モードでI/O電源345に供給される電力は、省電力モードから通常電力モードに復帰させる命令の信号を受信するポート用の電力である。以上より、メモリー内部電源333、CPUコア電源344及びI/O電源345に供給される電力は、通常電力モードに比べて省電力モードのほうが小さくなる。
次に、通常電力モードから省電力モードへ移行する制御について、図3、図5及び図6を用いて説明する。図5は、通常電力モードから省電力モードへ移行する制御のフローチャートを示す図である。図6は、通常電力モードから省電力モードへの移行する際に、I/O電源345、メモリー内部電源333及びCPUコア電源344に供給される電圧のタイムチャートを示す図である。
図3及び図6に示すように、通常電力モードにおいて、DCDCコンバーター51aは例えば2.50Vを目標電圧としてI/O電源345に電圧を供給する。I/O電源345に供給される電圧の上限は例えば、2.60Vであり、下限は例えば、2.40Vである。
通常電力モードにおいて、DCDCコンバーター51dは例えば1.80Vを目標電圧として、メモリー内部電源333を介してメモリー部331に電圧を供給する。メモリー内部電源333に供給される電圧の上限は例えば、1.90Vであり、下限は例えば、1.70Vである。
通常電力モードにおいて、DCDCコンバーター51bは例えば1.00Vを目標電圧として、CPUコア電源344を介してCPUコア341に電圧を供給する。CPUコア電源344に供給される電圧の上限は例えば、1.10Vであり、下限は例えば、0.90Vである。
通常電力モードでこれらの電圧が変動しているのは、DCDCコンバーター51a,51d,51bのスイッチング動作のためである。
電力モード制御部54は画像形成装置1が通常電力モードから省電力モードに移行する条件を満たすと判断した場合、通常電力モードから省電力モードに移行する決定をする(ステップS1)。省電力モードに移行する条件とは、例えば、画像形成装置1が操作されない時間が所定時間を超えたときである。
その決定に基づいて画像処理部30のCPU34は、画像処理部30を省電力モードに対応した状態にする。具体的には以下のステップS2,S3を実行する。まず、CPU34はRAM33をセルフリフレッシュモードに切り換える(ステップS2)。
RAM33がセルフリフレッシュモードに切り換えられた後、CPU34はCPUコア341及びI/O部342のうち、省電力モード時に電力供給が必要なブロック以外のブロックに電力が供給されるのを停止し、かつ電力供給が必要なブロックではクロックダウンする(ステップS3)。
ステップS2及びステップS3後、すなわち、画像処理部30が省電力モードに対応した状態になると、CPU34はそれを電力モード制御部54に通知する。電力モード制御部54はDCDCコンバーター制御部57にDCDCコンバーター51b〜51eの動作を停止する制御を実行させる(時刻t1)。これにより、I/O電源345以外の電源に電力が供給されるのが停止される(ステップS4)。
電力モード制御部54は、ステップS4から所定期間が経過した後、LDOレギュレーター制御部58にLDOレギュレーター52a,52bの動作を開始する制御を実行させる(時刻t2)。これにより、LDOレギュレーター52a,52bがそれぞれCPUコア電源344を介してCPUコア341、メモリー内部電源333を介してメモリー部331に電力を供給する(ステップS5)。
電源制御部53は、上述したDCDCコンバーター51bの動作を停止させてからLDOレギュレーター52aの動作を開始させる電源切換制御を、DCDCコンバーター51bの動作の停止とLDOレギュレーター52aの動作の開始とを同期させて実行する。また、電源制御部53は、上述したDCDCコンバーター51dの動作を停止させてからLDOレギュレーター52bの動作を開始させる電源切換制御を、DCDCコンバーター51dの動作の停止とLDOレギュレーター52bの動作の開始とを同期させて実行する。
次に、電源モード制御部54はDCDCコンバーター51aの消費電力を下げるために、DCDCコンバーター制御部57にDCDCコンバーター51aのスイッチングモードを軽負荷モードにする制御を実行させる(時刻t3、ステップS6)。DCDCコンバーター51aのスイッチングモードが軽負荷モードになると、DCDCコンバーター51aから出力される電圧のリップル電圧が大きくなる。
省電力モードでは通常電力モードに比べて、I/O電源345、メモリー内部電源333及びCPUコア電源344に供給する電圧を下げることにより、I/O部342、メモリー部331及びCPUコア341を構成するトランジスター群のリーク電流を減らす。具体的に説明すると、省電力モードにおいて、DCDCコンバーター51aは例えば2.40Vを目標電圧としてI/O電源345に電圧を供給する。I/O電源345に供給される電圧の上限は例えば、2.60Vであり、下限は例えば、2.00Vである。
省電力モードにおいて、LDOレギュレーター52bは例えば1.45Vを目標電圧としてメモリー内部電源333を介してメモリー部331に電圧を供給する。メモリー内部電源333に供給される電圧の上限は例えば、1.90Vであり、下限は例えば、1.40Vである。
省電力モードにおいて、LDOレギュレーター52aは例えば0.65Vを目標電圧としてCPUコア電源344を介してCPUコア341に電圧を供給する。CPUコア電源344に供給される電圧の上限は例えば、1.10Vであり、下限は例えば、0.60Vである。
以上により、省電力モードへの移行が完了する(ステップS7)。
次に、省電力モードから通常電力モードへ移行する制御について、図4、図7及び図8を用いて説明する。図7は、省電力モードから通常電力モードへ移行する制御のフローチャートを示す図である。図8は、省電力モードから通常電力モードへの移行する際に、I/O電源345、メモリー内部電源333及びCPUコア電源344に供給される電圧のタイムチャートを示す図である。
電力モード制御部54は画像形成装置1が省電力モードから通常電力モードに移行する条件を満たすと判断した場合、省電力モードから通常電力モードに移行する決定をする(ステップS11)。通常電力モードに移行する条件を満たすとは、画像処理部30で処理を実行するジョブが発生した場合である。例えば、パソコン3から印刷データをネットワーク応答部10が受け付けた場合である。
なお、ネットワークからネットワーク応答部10に送られる情報には、ネットワークの接続機能に関する情報(ARP(Address Resolution Protocol)、PING(Packet INternet Groper)、ICMP(Internet Control Message Protocol)等)と、ネットワークを経由して印刷ジョブや画像形成装置1の管理に使用する情報とがある。印刷ジョブや画像形成装置1の管理に関する情報は、画像処理部30で処理がされる。従って、ネットワーク応答部10は省電力モード中にネットワークプロトコルを分析し、画像処理部30で処理が必要な情報を受信した場合、画像形成装置1を省電力モードから通常電力モードに復帰させる。
ステップS11後、電力モード制御部54は、DCDCコンバーター制御部57にDCDCコンバーター51aのスイッチングモードを軽負荷モードから通常モードに切り換える制御を実行させる(時刻t4、ステップS12)。DCDCコンバーター51aのスイッチングモードが通常モードになると、DCDCコンバーター51aから出力される電圧のリップル電圧を小さくできる。
電力モード制御部54はLDOレギュレーター制御部58にLDOレギュレーター52a,52bが出力する電圧を上昇する制御を実行させる(時刻t5、ステップS13)。これにより、LDOレギュレーター52aは、通常電力モード時にCPUコア341(CPUコア電源344)に供給する目標電圧を超える電圧を出力する。また、LDOレギュレーター52bは、通常電力モード時にメモリー部331(メモリー内部電源333)に供給する目標電圧を超える電圧を出力する。
省電力モードは通常電力モードよりも、CPUコア341(CPUコア電源344)及びメモリー部331(メモリー内部電源333)に供給する電圧が小さい。LDOレギュレーター52a,52bが出力する電圧を上昇する制御をした後、電源の切り換えをすることによって、電源の切り換えを安全に行う。
次に、電力モード制御部54はLDOレギュレーター制御部58にLDOレギュレーター52a,52bの動作を停止する制御を実行させる(時刻t6)。これにより、CPUコア電源344及びメモリー内部電源333に電力が供給するのを停止する(ステップS14)。
電力モード制御部54は、ステップS14から所定期間が経過した後、DCDCコンバーター制御部57にDCDCコンバーター51b〜51eの動作を開始する制御を実行させる(時刻t7)。これにより、DCDCコンバーター51bがCPUコア電源344を介してCPUコア341に電力を供給し、かつDCDCコンバーター51dがメモリー内部電源333を介してメモリー部331に電力を供給する(ステップS15)。
電源制御部53は、上述したLDOレギュレーター52aの動作を停止させてからDCDCコンバーター51bの動作を開始させる電源切換制御を、LDOレギュレーター52aの動作の停止とDCDCコンバーター51bの動作の開始とを同期させて実行する。また、電源制御部53は、上述したLDOレギュレーター52bの動作を停止させてからDCDCコンバーター51dの動作を開始させる電源切換制御を、LDOレギュレーター52bの動作の停止とDCDCコンバーター51dの動作の開始とを同期させて実行する。
なお、省電力モードから通常電力モードに移行する場合、DCDCコンバーター51b,51dのスロースタート機能は無効にされている。
以上により、通常電力モードへの移行が完了する(ステップS16)。通常電力モードへの移行が完了すると、電力モード制御部54はそれを画像処理部30のCPU34に通知する。CPU34は画像処理部30を通常モードに復帰させる制御をする(ステップS17)。
詳しくは、CPU34はRAM33をセルフリフレッシュモードから通常モードに復帰させ、そして、CPU34はリセットベクターをRAM33に設定して、RAM33に展開されているプログラムの実行を再開する。画像処理部30に供給する電源の切り換えをして、DCDCコンバーター51a〜51eから画像処理部30の各部に電力を供給しなければ、画像処理部30で処理を実行できない。従って、まず、省電力モードから通常電力モードへ移行させた後、画像処理部30を通常モードに復帰させる。
次に、図3及び図4に示す制御選択部55及び復帰時間算出部56について説明する。復帰時間算出部56は省電力モードに移行してからネットワーク応答部10(受付部の一例)が所定の命令を受け付けて通常電力モードに復帰するまでの時間を記録し、復帰時間の平均を算出する。所定の命令とは画像形成装置1を省電力モードから通常電力モードに復帰させる命令をいう。
制御選択部55は、(a)復帰時間算出部56で算出された上記平均の復帰時間が、予め設定された禁止基準期間より短ければ、電力モード制御部54が省電力モードを選択することを禁止し、(b)平均の復帰時間が、予め設定された許可基準期間より長ければ、電力モード制御部54が省電力モードを選択した場合に、電源制御部53が上述した電源切換制御をすることを許可する。
制御選択部55及び復帰時間算出部56を備える構成は、画像形成装置1の利用頻度が、画像形成装置1毎に異なることを考慮したものである。通常電力モードから省電力モードに移行すれば、画像形成装置1の消費電力を抑制できる。一方、省電力モード状態において、印刷ジョブの命令(省電力モードから通常電力モードに復帰させる命令の一例)が受け付けられた場合、省電力モードから通常電力モードに移行する必要があるので、印刷ジョブを直ぐに実行できない。よって、画像形成装置1が省電力モードの状態にあれば、印刷ジョブを受け付けてから印刷ジョブを開始するまでの時間が長くなる。
画像形成装置1の利用頻度が多ければ、省電力モードに移行してから、ネットワーク応答部10が通常電力モードに復帰させる命令を受け付けて通常電力モードに復帰するまでの平均の復帰時間が比較的短い。このような場合(平均の復帰時間が予め設定された禁止基準期間より短い)、その画像形成装置1では、(a)を選択し、電力モード制御部54が省電力モードを選択することを禁止する。よって、印刷ジョブの命令があれば、直ぐに印刷ジョブを実行できる。
これに対して、画像形成装置1の利用頻度が少なければ、平均の復帰時間が比較的長い。このような場合(平均の復帰時間が予め設定された許可基準期間より長い)、その画像形成装置1では、(b)を選択し、電力モード制御部54が省電力モードを選択した場合に、電源制御部53が上述した電源切換制御をすることを許可する。これにより、画像形成装置1の消費電力を抑制する。
以上説明したように、この構成によれば、画像形成装置1の利用頻度に応じて、画像形成装置1の消費電力の抑制と画像形成装置1が印刷ジョブを受け付けてから印刷ジョブを開始するまでの時間の短縮とを切り換えることができる。
なお、以下の(c)や(d)を追加して、平均の復帰時間に応じて、(a)、(b)、(c)及び(d)の中から選択できるようにしてもよい。
(c)平均の復帰時間が(a)の場合と(b)の場合との間であれば、電力モード制御部54が省電力モードを選択した場合に、電源制御部53が電源切換制御をすることを禁止する。よって、省電力モードにおいて、DCDCコンバーター51bによってCPUコア電源344を介してCPUコア341に電力を供給し、かつDCDCコンバーター51dによってメモリー内部電源333を介してメモリー部331に電力を供給する。DCDCコンバーター51b,51dは通常電力モードと同じ電圧を生成する。
(d)平均の復帰時間が(b)の場合と(c)の場合との間であれば、電力モード制御部54が省電力モードを選択した場合に、電源をDCDCコンバーター51b,51dからLDOレギュレーター52a,52bに切り換えるが、電圧はそのまま維持する。例えば、DCDCコンバーター51bが1.00Vを出力していた場合、LDOレギュレーター52aは0.65Vでなく、1.00Vを出力する。
本実施形態の主な効果を説明する。一つ目の効果は以下の通りである。通常電力モード時にRAM33(メモリー部331)に電力を供給する電源として、DCDCコンバーター51dを用いている。RAM33(メモリー部331)に展開されているプログラムの記憶を保持するために、省電力モード時にRAM33(メモリー部331)に電力を供給する電源として、LDOレギュレーター52bを用いている。従って、通常電力モード及び省電力モードのいずれのモードでも電圧の変換効率を良くすることができる。
二つ目の効果は次の通りである。通常電力モードから省電力モードに移行する際に、図3に示すDCDCコンバーター51dの動作の停止とLDOレギュレーター52bの動作の開始とを同期させていないと、この動作の停止から動作の開始までの時間が一定しない。このため、ある場合は、その時間が長くなり、その結果、瞬時電圧低下が発生してRAM33(メモリー部331)に展開されているプログラムが消去されてしまう。省電力モードから通常電力モードへの移行についても、同じことが言える。
本実施形態によれば、図6に示すように、通常電力モードから省電力モードに移行する際に、DCDCコンバーター51dの動作を停止させてからLDOレギュレーター52bの動作を開始させる電源切換制御を、DCDCコンバーター51dの動作の停止(t1)とLDOレギュレーター52bの動作の開始(t2)とを同期させている。また、図8に示すように、省電力モードから通常電力モードに移行する際に、LDOレギュレーター52bの動作を停止させてからDCDCコンバーター51dの動作を開始させる電源切換制御を、LDOレギュレーター52bの動作の停止(t6)とDCDCコンバーター51dの動作の開始(t7)とを同期させている。
以上により、DCDCコンバーター51d(LDOレギュレーター52b)の動作の停止からLDOレギュレーター52b(DCDCコンバーター51d)の動作の開始までの時間を一定にすることができ、この動作の停止から動作の開始までの時間が長くなりすぎることを回避できる。従って、RAM33(メモリー部331)に電力を供給する電源として、通常電力モードではDCDCコンバーター51dが選択され、省電力モードではLDOレギュレーター52bが選択される場合に、電源の切り換え時に瞬時電圧低下が発生してRAM33に展開されているプログラムが消去されること防止できる。
三つ目の効果は以下の通りである。通常電力モードから省電力モードに移行する際に、DCDCコンバーター51bの動作の停止とLDOレギュレーター52aの動作の開始とを同期させていないと、この動作の停止から動作の開始までの時間が一定しない。このため、ある場合は、その時間が長くなり、その結果、瞬時電圧低下が発生してCPUに内蔵されているタイマーが停止等してしまう。省電力モードから通常電力モードへの移行についても、同じことが言える。
本実施形態では、図6に示すように、通常電力モードから省電力モードに移行する際に、DCDCコンバーター51bの動作を停止させてからLDOレギュレーター52bの動作を開始させる電源切換制御を、DCDCコンバーター51bの動作の停止(t1)とLDOレギュレーター52aの動作の開始(t2)とを同期させている。また、図8に示すように、省電力モードから通常電力モードに移行する際に、LDOレギュレーター52bの動作を停止させてからDCDCコンバーター51bの動作を開始させる電源切換制御を、LDOレギュレーター52aの動作の停止(t6)とDCDCコンバーター51bの動作の開始(t7)とを同期させている。
以上により、DCDCコンバーター51b(LDOレギュレーター52a)の動作の停止からLDOレギュレーター52a(DCDCコンバーター51b)の動作の開始までの時間を一定にすることができ、この動作の停止から動作の開始までの時間が長くなりすぎることを回避できる。従って、CPU34(CPUコア341)に電力を供給する電源として、通常電力モードではDCDCコンバーター51bが選択され、省電力モードではLDOレギュレーター52aが選択される場合に、電源の切り換え時に瞬時電圧低下が発生してCPU34に内蔵されているタイマーが停止等されることを防止できる。
四つ目の効果は次の通りである。図7のステップS15において、DCDCコンバーター制御部57は、電源切換制御を実行する場合に、DCDCコンバーター51b,51dのスロースタート機能を無効にする。スロースタートはソフトスタートとも称され、DCDCコンバーターの起動時の制御である。DCDCコンバーターの起動開始時は、スイッチング素子のON/OFFの比率を示すデューティ値を小さい値とする。起動開始からの時間の経過に合わせて、デューティ値を大きくする制御をする。これにより、DCDCコンバーターの起動時に流れる突入電流を低減することができる。
電源切換制御時にDCDCコンバーターがスロースタートすると、DCDCコンバーターの出力電圧の立ち上がりが遅れて、瞬時電圧低下が発生する可能性がある。RAM33への電力供給で瞬時電圧低下が発生すると、RAM33(メモリー部331)に展開されているプログラムの記憶を保持できず、消去されてしまう可能性がある。CPU34への電力供給で瞬時電圧低下が発生すると、CPU34の内蔵タイマーの動作が停止してしまう可能性がある。
本実施形態によれば、省電力モードから通常電力モードへの移行において、電源切換制御を実行する際に、DCDCコンバーター51b,51dのスロースタート機能を無効にする。従って、電源切り換え時にDCDCコンバーター51b,51dの出力電圧の立ち上がりを速くできるので、瞬時電圧低下の発生を防止できる。
五つ目の効果は次の通りである。本実施形態では、I/O電源345に電力を供給するDCDCコンバーター51aにより、LDOレギュレーター52a,52bに電力を供給している。I/O電源345に供給される電圧は、CPUコア341に供給される電圧及びメモリー部331に供給される電圧より高い。また、I/O電源345に供給される電圧と、CPUコア341に供給される電圧及びメモリー部331に供給される電圧との電位差は比較的小さい。従って、本実施形態によれば、LDOレギュレーター52aに供給される電圧とLDOレギュレーター52aがCPUコア341に供給する電圧との差を小さくできる。また、LDOレギュレーター52bに供給される電圧とLDOレギュレーター52bがメモリー部331に供給する電圧との差を小さくできる。この結果、LDOレギュレーター52a,52bでの電力損失を少なくできる。
六つ目の効果は次の通りである。図8に示すように、省電力モードにおいて、メモリー内部電源333を介してメモリー部331に供給される第1の電圧(1.45V)は、通常電力モードにおいて、メモリー内部電源333を介してメモリー部331に供給される第2の電圧(1.80V)より低くされている。電源制御部53は、省電力モードから通常電力モードへの移行において、電源切換制御を実行する際に、LDOレギュレーター52bが省電力モードにおいて、メモリー内部電源333を介してメモリー部331に供給する電圧を、第1の電圧から第2の電圧より大きくする制御(t5〜t6)をした後、電源切換制御を実行する。よって、LDOレギュレーター52bからDCDCコンバーター51dへの切り換えを安全に行うことができる。CPUコア341についても同じことが言える。
また、本実施形態によれば、省電力モードにおいてネットワーク応答部10が、画像処理部30で画像処理が必要なジョブを受信すると、電源の切り換えをして通常電力モードした後、画像処理部30を通常モードに復帰させている。従って、画像処理部30が画像処理を実行するときに電力供給が不足することを防止できる。
さらに、本実施形態によれば、省電力モード時に画像処理部30のCPU34に含まれるCPUコア341及びI/O部342に電力を供給している。よって、DCDCコンバーター51b,51dとLDOレギュレーター52a,52bとの切り換え、省電力モードでのDCDCコンバーター51a及びLDOレギュレーター52a,52bの目標電圧の切り換え、省電力モードでのDCDCコンバーター51aのスイッチングモードの変更等のタイミング制御を、CPUコア341とI/O部342を用いて実行できる。例えば、CPU34に内蔵されているシステムタイマーを利用してタイミング制御したり、I/O部342に入力した信号を利用してタイミング制御したりすることができる。また、画像処理部30のシステムの仕様に応じてタイミング制御の設定を変更することができる。
10 ネットワーク応答部(受付部の一例)
33 RAM(揮発性メモリーの一例)
51a DCDCコンバーター(第3のDCDCコンバーターの一例)
51b DCDCコンバーター(第2のDCDCコンバーターの一例)
51d DCDCコンバーター(第1のDCDCコンバーターの一例)
52a LDOレギュレーター(第2のLDOレギュレーターの一例)
52b LDOレギュレーター(第1のLDOレギュレーターの一例)

Claims (7)

  1. 画像処理をするためのプログラムが展開される揮発性メモリーと、前記揮発性メモリーに展開されている前記プログラムを実行して画像処理をするCPUと、を含む画像処理部を備える画像形成装置であって、
    前記画像処理部に電力を供給することにより、前記画像処理部が画像処理をできる状態となる通常電力モードと、前記通常電力モードより前記画像処理部に供給する電力を減らすことにより、前記画像処理部が画像処理をできない状態となる省電力モードと、を選択して実行する電力モード制御部と、
    前記通常電力モード時に前記揮発性メモリーに電力を供給する第1のDCDCコンバーターと、
    前記揮発性メモリーに展開されている前記プログラムの記憶を保持するために、前記省電力モード時に前記揮発性メモリーに電力を供給する第1のLDOレギュレーターと、
    前記電力モード制御部によって前記通常電力モードから前記省電力モードに選択を切り換える決定がされた後に、前記第1のDCDCコンバーターの動作を停止させてから前記第1のLDOレギュレーターの動作を開始させる電源切換制御を、前記第1のDCDCコンバーターの動作の停止と前記第1のLDOレギュレーターの動作の開始とを同期させて実行する電源制御部と、
    前記画像形成装置を前記省電力モードから前記通常電力モードに復帰させる命令を受け付ける受付部と、
    前記省電力モードに移行してから前記受付部が前記命令を受け付けて前記通常電力モードに復帰するまでの時間を記録し、復帰時間の平均を算出する復帰時間算出部と、
    前記復帰時間算出部で算出された前記平均の復帰時間が、予め設定された禁止基準期間より短ければ、前記電力モード制御部が前記省電力モードを選択することを禁止し、前記平均の復帰時間が、予め設定された許可基準期間より長ければ、前記電力モード制御部が前記省電力モードを選択した場合に、前記電源制御部が前記電源切換制御をすることを許可する制御選択部と、を備える画像形成装置。
  2. 前記CPUはCPUコアを含み、
    前記画像形成装置は、前記通常電力モード時に前記CPUコアに電力を供給する第2のDCDCコンバーターと、
    前記省電力モード時に前記CPUコアに電力を供給する第2のLDOレギュレーターと、を備え、
    前記電源制御部は、前記電力モード制御部によって前記通常電力モードから前記省電力モードに選択を切り換える決定がされた後に、前記第2のDCDCコンバーターの動作を停止させてから前記第2のLDOレギュレーターの動作を開始させる電源切換制御を、前記第2のDCDCコンバーターの動作の停止と前記第2のLDOレギュレーターの動作の開始とを同期させて実行する請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記CPUはI/O部を含み、
    前記CPUコアに供給される電圧及び前記揮発性メモリーに供給される電圧と比べて高い電圧の電力を、前記I/O部、前記第1のLDOレギュレーター及び前記第2のLDOレギュレーターに供給する第3のDCDCコンバーターを備える請求項に記載の画像形成装置。
  4. 画像処理をするためのプログラムが展開される揮発性メモリーと、前記揮発性メモリーに展開されている前記プログラムを実行して画像処理をするCPUと、を含む画像処理部を備える画像形成装置であって、
    前記画像処理部に電力を供給することにより、前記画像処理部が画像処理をできる状態となる通常電力モードと、前記通常電力モードより前記画像処理部に供給する電力を減らすことにより、前記画像処理部が画像処理をできない状態となる省電力モードと、を選択して実行する電力モード制御部と、
    前記通常電力モード時に前記揮発性メモリーに電力を供給する第1のDCDCコンバーターと、
    前記揮発性メモリーに展開されている前記プログラムの記憶を保持するために、前記省電力モード時に前記揮発性メモリーに電力を供給する第1のLDOレギュレーターと、
    前記電力モード制御部によって前記省電力モードから前記通常電力モードに選択を切り換える決定がされた後に、前記第1のLDOレギュレーターの動作を停止させてから前記第1のDCDCコンバーターの動作を開始させる電源切換制御を、前記第1のLDOレギュレーターの動作の停止と前記第1のDCDCコンバーターの動作の開始とを同期させて実行する電源制御部と、を備え
    前記電源制御部は、前記電源切換制御を実行する場合に、前記第1のDCDCコンバーターのスロースタート機能を無効にする画像形成装置。
  5. 前記省電力モードで前記揮発性メモリーに供給される第1の電圧は、前記通常電力モードで前記揮発性メモリーに供給される第2の電圧より低くされており、
    前記電源制御部は、前記電源切換制御を実行する場合に、前記第1のLDOレギュレーターが前記省電力モードで前記揮発性メモリーに供給する電圧を、前記第1の電圧から前記第2の電圧より大きくする制御をした後、前記電源切換制御を実行する請求項に記載の画像形成装置。
  6. 前記CPUはCPUコアを含み、
    前記画像形成装置は、前記通常電力モード時に前記CPUコアに電力を供給する第2のDCDCコンバーターと、
    前記省電力モード時に前記CPUコアに電力を供給する第2のLDOレギュレーターと、を備え、
    前記電源制御部は、前記電力モード制御部によって前記省電力モードから前記通常電力モードに選択を切り換える決定がされた後に、前記第2のLDOレギュレーターの動作を停止させてから前記第2のDCDCコンバーターの動作を開始させる電源切換制御を、前記第2のLDOレギュレーターの動作の停止と前記第2のDCDCコンバーターの動作の開始とを同期させて実行する請求項4又は5に記載の画像形成装置。
  7. 前記CPUはI/O部を含み、
    前記CPUコアに供給される電圧及び前記揮発性メモリーに供給される電圧と比べて高い電圧の電力を、前記I/O部、前記第1のLDOレギュレーター及び前記第2のLDOレギュレーターに供給する第3のDCDCコンバーターを備える請求項に記載の画像形成装置。
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