JP5908980B2 - Pc製ライトカバーのリペア方法 - Google Patents

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Description

本発明は、PC製ライトカバーのリペア方法に関する。
従来、屋外で使用される自動車のヘッドライトや街路灯又は投光機等のポリカーボネート(PC)製のライトカバーは、紫外線や雨滴付着、外気温やライトの点灯、消灯による熱膨張・収縮差等の影響を受けて経時的に変色や白濁等を引き起こす。これはライトカバーの素地であるPC表面にコーティングされたクリア塗装であるアクリル系の樹脂が、前記要因等を受けて経年劣化することで発生することが知られている。
このように変色等したPC製のライトカバー表面を、変色等のない初期状態のように戻したい(リペアしたい)とする要求は、街路灯や投光機等よりも広く一般需要者に普及している自動車のヘッドライトカバーに対するものが圧倒的に多く、これを受けて自動車業界では様々な方法が実施されており、例えば特許文献1の方法が開示されている。
特許文献1においては、PC表面にコーティングされた変色等したクリア塗装をサンディングペーパー等によって除去し、その上に数種の材料を塗布して新たに高い表面硬度を得るものである。また、特許文献1に限らず自動車業界で行われるヘッドライトカバーのリペア作業では、表面を形成する変色等したクリア塗装を除去するため、及び表面の凹凸を均一で滑らかな状態にするためにサンディングペーパーやコンパウンドの粒度を段階的に変えながら研磨し、磨くことが周知の技術として行われている。
上述のようなリペア作業においては、個人的、家庭的に行う場合を除き、研磨工程と磨き工程では、オービタルサンダやポリッシャーといった工具を使用することで仕上がり品質の向上と作業時間の短縮を図っている。オービタルサンダは特許文献2に示すように集じん機構を有する等の改良が加えられており、多くの場合、摺動面は四角形であり、一部の製品として先端部の取り回しを向上させるために摺動面をアイロン形状としたものが実用化されている(BOSCH社製:PSM80A等)。
特許3756740号公報 特開平8−281546号公報
しかしながら、上述したリペア方法等においては、工具の使用に一定の熟練度が必要である。特に、ライトカバーの素地であるPCは熱に対する耐性が低く、柔らかい材料であるため、摺動面が回転運動するポリッシャーを使用した場合、研磨面が同一部分に一定時間接しているとライトカバーの変形が生じてしまう。更に、これを防止するために摺動面を素早く動かすと表面に深いキズが入りやすい等の扱い難さを有している。
また、ライトカバー全面を均一に研磨、磨きをしたくても、ライトカバー表面の特殊な凸部やライトカバー外周部に角部を有する形状等の場合にあっては、特許文献2のような摺動面が四角形のオービタルサンダや摺動面が円形であるポリッシャーでは、当該部分に対する研磨等が他の部分と比して充分にできない。更に、ポリッシャーを使用した場合は、角部以外の研磨対象外の範囲にまでサンディングペーパーが接触することとなり、サンディングペーパーの劣化が早まったり、意図しない部分に傷を付けてしまうといった問題がある。また、長方形の摺動面を有したオービタルサンダでは、摺動面の先端部の左右何れかの角部を使ってヘッドライトカバーの角部を研磨しなければならないといった取扱いの難しさがあり、工具の使用に精通する者であっても簡単な作業ではない。
このような問題に対処するためには、摺動面の先端部がアイロン形状のオービタルサンダの使用が有効であるが、この場合であっても研磨等行いながらオービタルサンダを旋回させようとした場合には、後部が研磨等の対象部分以外と干渉してしまうため後端部の取り回しに問題があり、使用においてはなお一定の熟練度を要する。
また、摺動面が四角形、又はアイロン形状のオービタルサンダにおいては、摺動面として使用できる部分が限られるため、オービタルサンダを動かしている方向とは異なる方向について研磨等を行いたい場合等には、オービタルサンダの把持部を握り替えて持ち直す必要があり、複雑な表面形状を有する対象物に対する研磨等を行う場合には特に作業が煩雑となる。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、熟練度を要さずにPC製ライトカバーのリペア作業を可能とする方法、及び研磨、磨き作業を容易に行うことができるオービタルサンダを提供することにある。
以上のような目的を達成するために、本発明は以下のようなものを提供する。
請求項1に係る発明では、劣化したPC製のライトカバーの表面を初期状態に近い略透明とするPC製ライトカバーのリペア方法であって、前記ライトカバーの表面以外の外周部を被覆するマスキング工程と、前記マスキング工程後に前記ライトカバーの表面を研磨するためにゴム材で形成された摺動部の略六角形の摺動面が偏心運動するオービタルサンダにサンディングペーパーを装着して前記ライトカバーの表面を形成するクリア塗装膜を除去する研磨工程と、前記研磨工程後に前記ライトカバーの表面をバフに液状のコンパウンドを着けて磨く磨き工程と、最終工程として前記ライトカバーの表面をコート剤でコーティングするコーティング工程と、を含むことを特徴とするPC製ライトカバーのリペア方法。
請求項2に係る発明では、前記磨き工程は、ゴム材で形成された前記摺動部の略六角形の摺動面が偏心運動する前記オービタルサンダを使用することを特徴とする請求項1に記載のPC製ライトカバーのリペア方法。
請求項3に係る発明では、前記オービタルサンダの前記摺動部の先端部または/及び後端部の形状が、下方に向かって傾斜面の先端先鋭状か、下方に向かって凸状湾曲の傾斜面を有する先端先鋭状か、下方に向かって凹状湾曲の傾斜面を有する先端先鋭状か、のいずれかに形成した前記オービタルサンダを使用することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のPC製ライトカバーのリペア方法。
請求項4に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載のPC製ライトカバーのリペア方法で使用する、駆動軸の回転運動により前記駆動軸に対し偏心して取付けられた摺動部が偏心運動を行うオービタルサンダであって、前記摺動部の材質がゴム材であり、前記摺動部の摺動面の形状が略六角形であること、を特徴とするオービタルサンダ。
請求項5に記載の発明では、請求項に記載のPC製ライトカバーのリペア方法で使用する、駆動軸の回転運動により前記駆動軸に対し偏心して取付けられた前記摺動部が偏心運動を行うオービタルサンダであって、前記オービタルサンダの前記摺動部の先端部または/及び後端部の形状が、下方に向かって傾斜面の先端先鋭状か、下方に向かって凸状湾曲の傾斜面を有する先端先鋭状か、下方に向かって凹状湾曲の傾斜面を有する先端先鋭状か、のいずれかに形成したこと、を特徴とする請求項4に記載のオービタルサンダ。
本発明によれば、オービタルサンダの摺動面が略六角形であることから、ライトカバー表面の角部に対してその頂点である先端部が研磨対象外の範囲に接触することなく角部のみを研磨することができ、取扱いに対する熟練度を要さずに容易にリペア作業を行うことができる。
また、オービタルサンダの摺動面が略六角形であり、その頂点である後端部にかけて摺動面の後部が内側に向かって形成されているので、オービタルサンダの旋回動作、特にライトカバー外周部を旋回させながら研磨する場合に、後部が他の研磨対象外の部分に接触しないため取扱いが容易となり、熟練度を要さずにリペア作業を行うことができる。また、摺動部の材質をゴム材とすることで、研磨等の対象物や非対象物との意図しない接触による影響を軽減することができる。
また、凸部を有するライトカバーであっても、オービタルサンダの略六角形の摺動面の頂点である先端部を凸部の境界部に合わせながら作業を行うことができ、同時にパッドとサンディングペーパーを摺動面からはみ出させて略L字状にすることで、凸部の境界部、及び境界部からの立ち上がり部分に対しても研磨作業を容易に行うことができ、取扱いに対する熟練度を要さない。
また、オービタルサンダの摺動面が略六角形であることから、摺動面の側面も含めて多くの個所を多角的に摺動面として使用できるため、多様な形状を有する対象物に柔軟に対応できると共に、これにより如何なる方向に対してもオービタルサンダの把持部を握り替えず持ち直す必要なく研磨等を行うことかでき、作業効率が向上する。
また、オービタルサンダは、摺動面自体が自転するものではなく、偏心運動であるため、回転半径が小さく、熱に対する耐性が低いPCに対しても変形等の問題が発生し難く、高度な熟練度を要さずに使用できる。
また、サンディングペーパーの角部をパッドの先端部の頂点に合わせて使用することで、サンディングペーパーの4つの角部近傍をまんべんなく使用でき、サンディングペーパーの有効利用ができ、経済的に有利である。
本発明に係る実施形態であるPC製ライトカバーのリペア方法のフロー図である。 本発明に係る実施形態であるPC製ライトカバーの磨き工程のフロー図である。 オービタルサンダの内部構造例を示す概略図である。 (a)本発明に係る実施形態のオービタルサンダの側面図である。(b)本発明に係る実施形態のオービタルサンダの底面図である。 (a)オービタルサンダの偏心軌道を示す概略図である。(b)本発明に係る実施形態のオービタルサンダの偏心軌道を模式的に示す概略図である。 (a)本発明に係る実施形態のオービタルサンダと、その他部材を示した側面図である。(b)本発明に係る実施形態のオービタルサンダにサンディングペーパー等を装着した様子を示す底面図である。 (a)サンディングペーパーの有効使用領域を示した概略図である。(b)本発明に係る実施形態のオービタルサンダに使用するパッドの分割加工前のシート状態を示す概略図である。 本発明に係る実施形態のオービタルサンダのヘッドライトカバー角部への使用状態を示す概略図である。(b)本発明に係る実施形態のオービタルサンダのライトカバー外周部への使用状態を示す概略図である。 (a)本発明に係る実施形態のオービタルサンダにサンディングペーパー等をずらして装着した様子を示す底面図である。(b)ヘッドライトカバーの凸部、及び当該部分へのサンディングペーパー等の当て方を示した概略図である。 (a),(b),(c)本発明に係る実施形態のオービタルサンダの揺動プレートの3種類の形状を示す側面図と底面図の一部分である。 (a),(b),(c)3種類の特徴的な形状を有するヘッドライトを示した斜視図である。 (a)本発明に係る実施形態のオービタルサンダと、その他部材を示した側面図である。(b)本発明に係る実施形態のオービタルサンダにバフ等を装着した様子を示す底面図である。 (a)本発明に係る実施形態のオービタルサンダ用パッドの変形例を示す平面図である。(b)本発明に係る実施形態のオービタルサンダ用パッドの変形例の概略図である。
本発明の要旨は、劣化したポリカーボネート(PC)製ライトカバーの表面以外の外周部を被覆するマスキング工程と、ライトカバー表面を研磨するために略六角形の摺動面が偏心運動するオービタルサンダにサンディングペーパーを装着してライトカバー表面を形成するクリア塗装膜を除去する研磨工程と、ライトカバー表面をバフに液状のコンパウンドを着けて磨く磨き工程と、最終工程としてライトカバー表面をコート剤でコーティングするコーティング工程とを含むPC製ライトカバーのリペア方法である。すなわち、高度な熟練度を要さずに劣化したPC製のライトカバーの表面を初期状態に近い略透明とするPC製ライトカバーのリペア方法、及び研磨、磨き作業を容易に行うことができるオービタルサンダに関するものである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態においてはPC製のライトカバーのリペア作業としての施工例が最も多い自動車のヘッドライトカバー表面に関するリペア方法について説明するが、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、PC製のライトカバーであれば街路灯や投光機等についても同様に本発明の範囲内に属するものである。
図1は、本実施形態おける作業フローを示すものである。本リペア方法は、洗浄工程S101、マスキング工程S102、研磨工程S103、磨き工程S104、脱脂工程S105、コーティング工程S106を含んでいる。
[洗浄工程]
洗浄工程S101は、対象とするヘッドライトカバー10表面を目視で確認し、汚れている場合は水分を含んだウエス等で汚れを除去するものである。汚れが付着したまま施工を行うと、後述する研磨工程S103で使用するサンディングペーパー7の研磨面9の目詰まりの原因となり、劣化が早くなるので可能な限り汚れを除去しておくことが望ましい。特に固形物が付着しているような場合には、研磨工程S103において当該固形物を起点とした深いキズをヘッドライトカバー10表面に生じさせてしまう可能性があるので注意が必要である。また、ヘッドライトカバー10表面に残留した水分は、異物付着の原因ともなるので、乾いたウエス等で除去しておくことが望ましい。
なお、洗浄工程S105は、前述の通りヘッドライトカバー10表面が汚れていなければ省略することができる。
[マスキング工程]
マスキング工程S102は、対象とするヘッドライトカバー10の表面以外の外周部を和紙やビニール材に糊材が塗布されたマスキングテープ等の材料を貼り付けて被覆することで、後述するヘッドライトカバー10表面に対する作業時に表面以外の意図しない部分にキズ等の影響を与えないようにするためのものである。
ヘッドライト外周部近傍については、サンディングペーパー7が接触しやすいので、マスキングテープを2〜4枚程度重ねて貼り付けることが望ましい。また、研磨粉等が自動車のボディに付着することを可能な限り防止する場合には、ポリエチレン製やクラフト紙等のマスキングシートをマスキングテープの更に外周部に貼り付けてボディの広範囲を被覆してもよい。なお、マスキングテープを長時間ボディに接着させていると、剥がす際にボディの塗装面も一緒に剥がれてしまう危険性があるため、自動車ボディ専用のマスキングテープを使用して、施工後は速やかに剥がすことが必要である。
[研磨工程]
研磨工程S103は、ヘッドライトカバー10の素地であるPC表面の変色等したクリア塗装であるアクリル系の樹脂をサンディングペーパー7によって除去するものである。クリア塗装を完全に除去できなかった場合は、残ったクリア塗装を起点として変色等の劣化が進行するので注意が必要である。
研磨工程S103においては、工具としてオービタルサンダ1を使用する。オービタルサンダ1は摺動部である揺動プレート2が円軌道運動、すなわち偏心運動(オービタル運動)するものであり、電気又はエアーによって駆動するものである。
図3は、電気によって駆動する一般的なオービタルサンダの内部の概略構造を示したものである。オービタルサンダの電源コード20をコンセントに接続し、スイッチ21をONにすることでAC−DCコンバータ22で交流から直流に変換された電流が配線23を通ってモータ24に入力されモータ24が回転し、回転する駆動軸25に接続された偏心ブラケット26も同様に回転する。偏心ブラケット26には偏心ブラケット26の回転中心から離れた位置に偏心軸中心となるベアリング27を外周に設けた偏心軸28が配設されており、偏心ブラケット26の自転に応じて偏心軸28が偏心ブラケットの回転中心に対して公転する。また、偏心軸28自体はベアリング27を配設することで自転しないように構成している。従って、偏心軸28に接続された揺動基台29を介して揺動基台29に接続された摺動部である揺動プレート2が偏心運動をすることになり、この場合、偏心ブラケット26の回転中心(駆動軸中心)と偏心軸28中心との距離が偏心運動における回転半径rとなる。
なお、本実施形態に係るオービタルサンダ1は、上述した構造で稼動するものであるが、上述のような偏心運動を可能とするものであれば、構造や動力源等は本実施形態に限定されるものではない。
図4(a)は、本実施形態に係るオービタルサンダ1を示しており、オービタルサンダ1の摺動部である揺動プレート2の摺動面3の形状は、図4(b)に示すように前側が先端先鋭状で前側左右傾斜辺30を有する先端部4を頂点とした三角形状で、中間部が等幅であり、後側が後端先鋭状で後側左右傾斜辺31を有する後端部5を頂点とした三角形状で形成した平面視略六角形状である。先端部4の頂点の角度αと後端部5の頂点の角度βは共に90°以下である。この摺動面3にパッド6、その上にサンディングペーパー7を装着することでサンディングペーパー7の研磨面9の偏心運動がヘッドライトカバー表面の層に摩擦力を与えて研磨する力となる。なお、本実施形態に係るオービタルサンダ1においては中間部を等幅としているが、摺動面3の形状が略六角形であれば等幅に限定されるものではない。
また、揺動プレート2の材質は、その上に装着されるパッド6自身が弾性を有しているので、金属でもゴム材等でも特に問題はないが、研磨等の対象物や非対象物との意図しない接触による影響を軽減するためには、ゴム材であることが望ましい。
図5(a)は、オービタルサンダ1を右斜め下方に動かした場合の偏心運動の軌跡の概略イメージを示したものである。また、図5(b)は、この時のオービタルサンダ1の先端部4の偏心運動の軌跡を概略的に示したものである。上述したように、偏心ブラケット26の回転中心(駆動軸中心)と偏心軸28中心との距離が偏心運動における回転半径rとなるので、オービタルサンダ1自体を動かさない限り、揺動プレート2が摺動する範囲は狭い。
パッド6とサンディングペーパー7の装着については、図6(a)に示すように、揺動プレート2の摺動面3の全面に設けられた面ファスナー8aと、揺動プレート2の摺動面3の形状と略同一形状の略六角形のパッド6裏面の全面に設けられた面ファスナー8bとによってパッド6が摺動面3に貼り付けられる。この場合、揺動プレート2とパッド6の略六角形の全ての頂点が重なるように貼り付ける。更にパッド6の表面の全面にも面ファスナー8cが設けられており、四角形のサンディングペーパー7の裏面の全面に設けられた面ファスナー8dとによってパッド6に貼り付けられる。この場合、図6(b)に示すように、サンディングペーパー7の角部は、パッド6の先端部4の頂点に合わせておく。なお、サンディングペーパー7の裏面の状態によっては、裏面に面ファスナー8dを有していなくてもパッド6表面の面ファスナー8cによって貼り付けることが可能である。
この場合、サンディングペーパー7は、角部をパッド6の先端部4の頂点に合わせることで、図7(a)に示すようにサンディングペーパー7の4つの角部近傍をまんべんなく使用できることになり、サンディングペーパーの有効利用ができ、経済的に有利である。
なお、本実施形態では、揺動プレート2の摺動面3にパッド6を装着しているが、摺動面3とパッド6との間に更に別の緩衝材、又は研磨等の際に意図しない部分と接触させないようにするために実際の研磨面等からの高さを確保するためとしてのゴム材等を装着するようにしてもよい。
通常のオービタルサンダは、摺動面が四角形なので4つの角部が使用できるが、本実施形態に係るオービタルサンダ1は、摺動面3が略六角形であることから、6つの角部を使用することができる。また、図4(b)に示すように、前側左右傾斜辺30、中間部の左右対向辺38、後側左右傾斜辺31の6つの辺を使用でき、更に、図4(a),(b)、図9(a)に示すように、揺動プレート2の摺動面3以外の左右の前側面32と左右の中側面33と左右の後側面34についても、パッド6とサンディングペーパー7をずらして装着することで研磨のために有効な摺動面とすることができる。従って、通常のオービタルサンダでは、4つの側面が使用できるのに対して、本実施形態に係るオービタルサンダ1においては、6つの側面を使用できることになる。よって、本実施形態に係るオービタルサンダ1であれば、揺動プレート2の底面である摺動面3と各辺、及び各角部も含めて19か所を有効な摺動部として使用することが可能となり、通常のオービタルサンダの13か所に比して後述するような多様な形状を有する研磨対象物に柔軟に対応することができる。
また、オービタルサンダ1の把持部35を握って研磨する際に、上述したように多くの摺動部を使用できるので、研磨対象物の形状や研磨個所によって把持部35の握り方向を変えることなく一度握った状態のままで多様な形状に柔軟に対応でき、作業性の向上を図ることができる。
次に、オービタルサンダ1を使用した実際の研磨方法について説明する。まず、オービタルサンダ1の摺動面3に貼り付けるパッド6は、研磨作業時及び後述する磨き工程S104における磨き作業時において、ヘッドライトカバー10表面とオービタルサンダ1との緩衝材としての役割を果す。また、パッド6は、ソフトパッド6aとハードパッド6bの2種類を適宜使用することが望ましい。
パッド6は、オービタルサンダ1の揺動プレート2の摺動面3と略同一形状で平面視略六角形状であることから、パッド6の製造の際のパッド6個々への分割時において、図7(b)に示すように、複数のパッド6を隙間なく隣接するように配置する状態で分割することができ、これにより、使用できない余分なパッド材料の発生が少なく、経済的にも有利である。
ハードパッド6bは、ウレタン、NBR、シリコン、フッ素等の弾性を有するものが使用でき、硬度「8」(ゴム硬度計 アスカー タイプC)程度のもの、ソフトパッド6aは、ウレタンフォーム、ポロビニルアセタール、メラミンフォーム、発泡ポリエチレン等のスポンジ材が使用でき、硬度が70〜170N/314cm2の範囲のものが望ましい。
パッド6の表面に貼り付けるサンディングペーパー7は、ヘッドライトカバー10表面の劣化状態によって使い分けるが、劣化状態は大きく3つに分類できる。まず、第一分類としては、ヘッドライトカバー10表面の全体が黄変している場合であり、原則として280番→360番→600番→1300番→3000番の順番でサンディングペーパー7を使用し、パッド6については、280番のサンディングペーパー7を使用する場合にはハードパッド6bを使用し、以降はソフトパッド6aを使用する。
第二分類としては、ヘッドライトカバー10表面のクリア塗装が剥がれたり、ひび割れたりしている主に日本車の場合であり、原則として360番→600番→1300番→3000番の順番でサンディングペーパー7を使用し、パッド6については、全てソフトパッド6aを使用する。
第三分類としては、ヘッドライトカバー10表面のクリア塗装が剥がれたり、ひび割れたりしている主に日本車以外の輸入車の場合であり、原則として280番→360番→600番→1300番→3000番の順番でサンディングペーパー7を使用し、パッド6については、全てソフトパッド6aを使用する。
本実施形態においては上述のようなサンディングペーパーの各番手を使用するが、劣化状態や合致したサンディングペーパーの有無等によって番手を変更することは通常行われるものであり、本発明の範囲内である。
また、本実施形態においては上述のような2つのパッド6a,6bを使い分けているが、劣化状態や熟練度等によっては変更可能であり、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
パッド6の先端部4、及び後端部5は、特に使用頻度が高いことから他の部分に比して劣化しやすい。また、パッドの先端部等4,5の角度α,βを研磨対象範囲に応じて鋭角にしたい場合等がある。このような場合においては、図13(a)に示すように1以上の切取線40a,40b,41a,41b,42a,42b,43a,43bを形成した分割可能パッド6cを使用することもできる。
分割可能パッド6cであれば、先端部4や後端部5が劣化した場合でも、先端再生用切取線40a,40b、又は後端再生用切取線41a,41bの部分で切取って略V字状の端部側45を除去することで、劣化があまり進行していない部分に新たな再生先端部4aや再生後端部5aを形成した再生パッド46を得ることができる。また、図13(b)に示すように、先端鋭角用切取線42a,42b、又は後端鋭角用切取線43a,43bの部分で切取って略V字状の端部側45を除去することで、劣化があまり進行していない部分に新たに当初の角度α,βよりも鋭角な角度σを有した再生先端部4aや再生後端部5aを形成した再生パッド46を得ることができる。
以上のように、分割可能パッド6cを使用すれば、使用できるパッドの寿命を延ばすことが可能となり経済的に有利である。更に、研磨対象範囲が狭い場合等においても1つのパッドで柔軟に対応することが可能となる。
なお、このような切取線の配置については、特に上述した構成に限定されるものではない。
研磨作業においては、ヘッドライトカバー10表面の全体を均一に研磨する。この時のサンディングペーパー7の押圧力は、オービタルサンダ1の摺動面3にかかる力が直接ヘッドライトカバー10表面に伝達されることがないように、パッド6の弾性の範囲内で行う。この場合、オービタルサンダ1の移動速度は20〜60mm/secの範囲内で行うことが望ましい。
ヘッドライトカバー10の素地であるPCは熱に対する耐性が低く、柔らかい材料であるため、摺動面が回転運動するポリッシャーを使用した場合、研磨面が同一部分に一定時間接しているとヘッドライトカバーの変形が生じてしまう。更に、これを防止するために摺動面3を素早く動かすと表面に深いキズが入りやすい等の扱い難さを有している。これに対してオービタルサンダ1は、摺動面3自体が回転するものではないので偏心運動による回転半径が小さく、上述したポリッシャーが抱えるような問題点を有しておらず、熟練度を要さずに使用できる。
オービタルサンダ1は、摺動面3が略六角形であることから、その頂点である先端部4等が研磨対象外の範囲に接触することを防止することができる。従って、図8(a)に示すようなヘッドライトカバー10表面の角部11に対しては、オービタルサンダ1の先端部4や後端部5を使用して研磨することができる。更に、図11(a),(b)に示すような角部が鋭角になった狭い部分36や図11(c)に示すような下側で凹状の湾曲部37の表面に対しても、オービタルサンダ1の一方を傾けて浮かせて先端部4側、又は後端部5側で研磨することができる。
また、オービタルサンダ1は、摺動面3が略六角形であり、その頂点である後端部5にかけて摺動面3の後部が内側に向かって形成されているので、図8(b)に示すように、ヘッドライトカバー10外周部については旋回時に後部が研磨対象外の範囲に接触することなく、オービタルサンダ1を旋回させながら研磨することができる。
また、図9(b)に示すようなヘッドライトカバー10とウィンカー等が一体となった種類のヘッドライトカバー10の場合であり、ウィンカー等の部分がヘッドライトカバー全体に対して凸部12を形成しているような場合には、凸部12の境界部13に対しては、図9(a)に示すように、パッド6とサンディングペーパー7を摺動面3からはみ出すように斜め上方にスライドさせて貼り付け、図9(b)に示すように、先端部4の前側面32と摺動面3とによって、はみ出した部分で形成される略L字状の部分14で凸部12の境界部13、及び境界部13からの立ち上がり部分を研磨することができる。更に、凸部12の湾曲面に対しても先端部4を使って研磨することができる。このようにして対象物を研磨する際には、揺動プレート2の前側面32や中側面33及び後側面34を摺動面として有効に使用できる。
オービタルサンダ1は、摺動面3が略六角形であり、その頂点である先端部4を凸部12の境界部13に容易に合わせて作業をすることができるので、オービタルサンダ1の取扱いに対する熟練度を要さない。
更に、オービタルサンダ1の揺動プレート2の先端部4、及び後端部5の形状は、図10(a)に示すように揺動プレート2aの先端を下方に向かって傾斜面の先端先鋭状に形成したものを使用することができる。また、図10(b)に示すように揺動プレート2bの先端を下方に向かって凸状湾曲の傾斜面を有する先端先鋭状に形成したもの、又は、図10(c)に示すように揺動プレート2cの先端を下方に向かって凹状湾曲の傾斜面を有する先端先鋭状に形成したものを使用することもできる。
なお、上述した3種類の形状(図10(a),(b),(c))については、揺動プレート2の先端部4側に形成するか後端部5側に形成するか両側に形成するか、及びその組合せは任意である。
図10(a)に示す揺動プレート2aを有するオービタルサンダ1であれば、オービタルサンダ1の先端部4や後端部5を下側としてヘッドライトカバー10表面に接触させながら他側を浮かせて傾けて研磨することで、図11(a),(b)に示すような狭い部分36に対しても更に安定して研磨することが可能となる。
また、図10(b)に示す揺動プレート2bを有するオービタルサンダ1であれば、図11(c)に示すような下側で凹状の湾曲部37の表面に対しても揺動プレート2bの先端部4や後端部5を下側としてヘッドライトカバー10表面に接触させながら他側を浮かせて傾けて研磨することで更に安定して研磨をすることが可能となる。
また、図10(c)に示す揺動プレート2cを有するオービタルサンダ1であれば、図9(b)に示すような曲率半径が小さい曲面部である凸部12の表面に対しても揺動プレート2cの先端部4や後端部5を下側として凸部12表面に接触させながら他側を浮かせて傾けて研磨することで更に安定して研磨をすることが可能となる。
サンディングペーパー7はバフ目(細かい施工キズ)が発生しない程度までは継続して使用できるが、それ以上の使用では所望の品質を安定的に再現できなくなるので交換が必要である。交換に際しては、全ての番手のサンディングペーパー7を同時に交換することが熟練度を要さずに安定した仕上がりを得るためには望ましい。具体的には、新品のサンディングペーパー7に対して2台分(ヘッドライトカバー4個分)までの使用が望ましい。
サンディングペーパー7による各番手を使用した研磨作業の各終了時の目安は、280番の場合は全体が均一に白くなっていること、360番と600番の場合はヘッドライトの内部が僅かに視認できること、1300番の場合はヘッドライトの内部が全体的に比較的はっきりと視認できること、3000番の場合はヘッドライトの内部全体が綺麗に視認できることである。また、全ての番手においてヘッドライトカバー10表面に目立つような深いキズが残っていないこと、更には、1300番と3000番においては視認できる程度のバフ目領域が存在しないことが必要である。
オービタルサンダ1は、仕上がり品質を安定して良好なものとするために上述したような移動速度でゆっくりと動かすことが望まれる。また、研磨粉がヘッドライトカバー10表面に堆積するとサンディングペーパー7の研磨面9の目詰まりの原因となるばかりか、研磨粉が凝集して深いキズを生じさせる可能性があるため、ヘッドライトカバー10表面に堆積した研磨粉は適宜除去することが望まれる。
[磨き工程]
磨き工程S104は、研磨工程S103で研磨されたヘッドライトカバー10表面に対して更に透明度を向上させるものであり、ヘッドライトカバー10表面のPCの素地の状態を決定する最後の作業である。また、磨き作業は3種類の粒度の異なる液状のコンパウンドを使用するので、図2に示すように、第一磨き作業S201から第三磨き作業S203までの3段階の作業を含んでいる。
図12(a),(b)に示すように、研磨工程S103で使用したオービタルサンダ1の略六角形の摺動面3に略六角形のパッド6を取付けて、その上に四角形で布状の新しいバフ15を貼り付ける。バフ15はパッド6の全面を被覆していれば貼り付け位置は特に問題とならない。
具体的には、揺動プレート2の摺動面3の全面に設けられた面ファスナー8aと、揺動プレート2の摺動面3の形状と略同一形状の略六角形のパッド6裏面の全面に設けられた面ファスナー8bとによってパッド6が摺動面3に貼り付けられる。この場合、揺動プレート2とパッド6の略六角形の全ての頂点が重なるように貼り付ける。更にパッド6の表面の全面にも面ファスナー8cが設けられており、四角形のバフ15の裏面の全面に設けられた面ファスナー8eとによってパッド6に貼り付けられる。なお、バフ15は、使用する材質等によっては、裏面に面ファスナー8eを有していなくてもパッド6表面の面ファスナー8cによって貼り付けることが可能である。
なお、オービタルサンダ1の構造や利点、使用方法等、共通する部分については適宜説明を省略する。
パッド6は、バフ15に付着した液状のコンパウンドが浸透して付着しやすく、劣化が早いため、上述した研磨工程S103で使用できなくなったパッド6を磨き工程S104で使用してもよい。また、パッドは、ソフトパッド6aの使用が望ましいが、ハードパッド6bを使用することもできる。また、上述した分割可能パッド6cを使用することもできる。
バフ15の材質は、羊毛等の動物繊維、綿等の植物繊維、レーヨン等の再生繊維、アセテート等の半合成繊維、ポリエステル等の合成繊維の単体、もしくはこれらの組み合わせからなる毛足長さが0.7mm〜1.3mmの短毛のバフを使用する。特に縮絨によるフェルト状のバフ15を使用することが望まれる。
バフ15は上記範囲の毛足であれば広範囲の材料を用いることができるので、安価な材料のものを適宜使用できる。これにより使い捨てが可能となるので、従来のような高価なバフを複数回使用することで、毛の間に固形物等が付着してキズを発生させるといった不具合を防止でき、部材管理、品質管理が容易となる。
磨き作業においては、ヘッドライトカバー10表面の全体を均一に磨く。この時のバフ15の押圧力は、オービタルサンダ1の摺動面3にかかる力が直接ヘッドライトカバー10表面に伝達されることがないように、パッド6の弾性の範囲内で行う。この場合、オービタルサンダ1の移動速度は20〜60mm/secの範囲内で行うことが望ましい。
第一磨き作業S201は、コンパウンドとして中心粒径が10〜12μmのアルミナを主研磨剤とした液状のものを使用し、小豆1個程度の量をバフ15の磨き面16に着け、オービタルサンダ1の電源等を入れない状態でヘッドライトカバー10表面の広範囲に塗り延ばし、その後、オービタルサンダ1を稼動させてバフ目が見えなくなるまで、及びコンパウンドの残渣が見えなくなるまで表面全体を磨き、作業終了後にヘッドライトカバー10表面を乾いたウエスで拭き取る。
なお、コンパウンドは水分が少ない乾きかけた状態が最も効率の良い磨き力を有するのでコンパウンドの量は可能な限り少ない方がよい。また、本第一磨き作業S201でバフ目が消えない場合は、上述した研磨工程S103に戻り、必要と考えるサンディングペーパー7の番手からやり直す。
オービタルサンダ1は、摺動面3が略六角形であることから、その頂点である先端部4等が磨き対象外の範囲に接触することを防止することができる。従って、図8(a)に示すようなヘッドライトカバー10表面の角部11に対しては、オービタルサンダ1の先端部4や後端部5を使用して磨くことができる。更に、図11(a),(b)に示すような角部が鋭角になった狭い部分36や図11(c)に示すような下側で凹状の湾曲部37の表面に対しても、オービタルサンダ1の一方を傾けて浮かせて先端部4側、又は後端部5側で磨くことができる。このような方法は、後述する第二磨き作業S202、第三磨き作業S203においても同様である。
また、オービタルサンダ1は、摺動面3が略六角形であり、その頂点である後端部5にかけて摺動面3の後部が内側に向かって形成されているので、図8(b)に示すように、ヘッドライトカバー10外周部については旋回時に後部が磨き対象外の範囲に接触することなく、オービタルサンダ1を旋回させながら磨くことができる。このような方法は、後述する第二磨き作業S202、第三磨き作業S203においても同様である。
また、図9(b)に示すようなウィンカー等の凸部12の境界部13に対しては、図9(b)に示すように、パッド6とバフ15を摺動部に対してはみ出すように斜め上方にスライドさせて貼り付け、先端部4の前側面32と摺動面3とによって、はみ出した部分で形成される略L字状の部分14で凸部12の境界部13、及び境界部13からの立ち上がり部分を磨くことができる。更に、凸部12の湾曲面に対しても先端部4を使って磨くことができる。以上のようにして対象物を磨く際には、揺動プレート2の前側面32や中側面33及び後側面34を摺動面として有効に使用できる。このような方法は、後述する第二磨き作業S202、第三磨き作業S203においても同様である。
オービタルサンダ1は、摺動面3が略六角形であり、その頂点である先端部4を凸部12の境界部13に容易に合わせて作業をすることができるので、オービタルサンダ1の取扱いに対する熟練度を要さない。
更に、オービタルサンダ1の揺動プレート2の先端部4、及び後端部5の形状は、図10(a)に示すように揺動プレート2aの先端を下方に向かって傾斜面の先端先鋭状に形成したものを使用することができる。また、図10(b)に示すように揺動プレート2bの先端を下方に向かって凸状湾曲の傾斜面を有する先端先鋭状に形成したもの、又は、図10(c)に示すように揺動プレート2cの先端を下方に向かって凹状湾曲の傾斜面を有する先端先鋭状に形成したものを使用することもできる。
なお、上述した3種類の形状(図10(a),(b),(c))については、揺動プレート2の先端部4側に形成するか後端部5側に形成するか両側に形成するか、及びその組合せは任意である。
以上のような揺動プレート2の先端部4と後端部5に3つの異なる形状を有するオービタルサンダ1の使用方法については、上述した研磨工程S103で説明した方法と同様にして、図11(a),(b),(c)に示すようなヘッドライトカバー10に対しても磨き作業を行うことができる。また、このような方法は、後述する第二磨き作業S202、第三磨き作業S203においても同様である。
第二磨き作業S202は、第一磨き作業S201で形成された滑らかな表面状態を更に滑らかな状態にする作業である。コンパウンドとして中心粒径が6〜8μmのアルミナを主研磨剤とした液状のものを使用し、小豆1/2個程度の量を新しいバフ15の磨き面16に着け、オービタルサンダ1の電源等を入れない状態でヘッドライトカバー10表面の広範囲に塗り延ばし、その後、オービタルサンダ1を稼動させてコンパウンドの残渣が見えなくなるまで表面の全体を磨き、作業終了後にヘッドライトカバー10表面を乾いたウエスで拭き取る。
なお、コンパウンドは水分が少ない乾きかけた状態が最も効率の良い磨き力を有するのでコンパウンドの量は可能な限り少ない方がよい。
また、第二磨き作業S202では第一磨き作業S201と比して仕上がり状態に大きな差は見られないが、後述する最終の第三磨き作業S203の仕上がりに影響するため省略することはできない。
磨き工程S104の最終作業となる第三磨き作業S203は、第二磨き作業S202で形成された滑らかな表面状態を艶に深みのある新品に近い表面状態に仕上げる作業である。コンパウンドとして中心粒径が4〜6μmのアルミナを主研磨剤とした液状のものを使用し、小豆1/3個程度の量の液状のコンパウンドを新しいバフ15の磨き面16に着け、オービタルサンダ1の電源等を入れない状態でヘッドライトカバー10表面の広範囲に塗り延ばし、その後、オービタルサンダ1を稼動させてコンパウンドの残渣が見えなくなるまで表面の全体を磨く。最後に表面を乾いたウエスで拭き取り、磨き工程S104を終了する。
なお、コンパウンドは水分が少ない乾きかけた状態が最も効率の良い磨き力を有するのでコンパウンドの量は可能な限り少ない方がよい。
上述した磨き工程S104において使用するコンパウンドの中心粒径や使用量等は本実施形態に限定されるものではない。また、コンパウンドは、ヘッドライトカバー10表面に直接付着させてから磨き作業を行ってもよい。また、磨き工程S104で使用する工具は、ポリッシャーを使用してもよく、その場合のパッド6やバフ15の選定、その他は上述同様である。
[脱脂工程]
脱脂工程S105は、コンパウンドに含まれる油分等を除去して、後述するコーティング剤とヘッドライトカバー10表面との密着力を向上させるためのものである。家庭用の中性洗剤やPCに影響を与えない水性の脱脂剤等をウエスに適量塗布してヘッドライトカバー10表面全体を拭き取り、その後、乾いたウエスで洗剤等の残渣を拭き取る。
なお、脱脂工程S105は、その前の磨き工程S104で油分等が除去されている場合には省略することができる。
[コーティング工程]
コーティング工程S106は、上述の工程においてヘッドライトカバー10表面から除去されたクリア塗装の代替膜として別途のオーバーコート層を形成するものである。クリア塗装であるアクリル樹脂の代替膜としては、水溶性で一液のガラスコート剤の使用が望ましい。
作業としては、ガラスコート剤を綺麗なウエスに適量塗布してヘッドライトカバー10表面全体にまんべんなく塗り延ばす。
以上のように洗浄工程S101からコーティング工程S106までを行うことで、経時的に変色、白濁等したPC製のライトカバーを新品のような外観にすることができ、特に重要な研磨工程S103と磨き工程S104において、略六角形の摺動面3を有するオービタルサンダ1を使用することで熟練度を要さずにPC製ライトカバーのリペア作業を可能とすることができる。
S102 マスキング工程
S103 研磨工程
S104 磨き工程
S106 コーティング工程
1 オービタルサンダ
3 摺動面
6 パッド
6a ソフトパッド
6b ハードパッド
7 サンディングペーパー
10 ヘッドライトカバー
15 バフ

Claims (5)

  1. 劣化したPC製のライトカバーの表面を初期状態に近い略透明とするPC製ライトカバーのリペア方法であって、
    前記ライトカバーの表面以外の外周部を被覆するマスキング工程と、
    前記マスキング工程後に前記ライトカバーの表面を研磨するためにゴム材で形成された摺動部の略六角形の摺動面が偏心運動するオービタルサンダにサンディングペーパーを装着して前記ライトカバーの表面を形成するクリア塗装膜を除去する研磨工程と、
    前記研磨工程後に前記ライトカバーの表面をバフに液状のコンパウンドを着けて磨く磨き工程と、
    最終工程として前記ライトカバーの表面をコート剤でコーティングするコーティング工程と、
    を含むことを特徴とするPC製ライトカバーのリペア方法。
  2. 前記磨き工程は、ゴム材で形成された前記摺動部の略六角形の摺動面が偏心運動する前記オービタルサンダを使用すること
    を特徴とする請求項1に記載のPC製ライトカバーのリペア方法。
  3. 前記オービタルサンダの前記摺動部の先端部または/及び後端部の形状が、
    下方に向かって傾斜面の先端先鋭状か、
    下方に向かって凸状湾曲の傾斜面を有する先端先鋭状か、
    下方に向かって凹状湾曲の傾斜面を有する先端先鋭状か、
    のいずれかに形成した前記オービタルサンダを使用することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のPC製ライトカバーのリペア方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載のPC製ライトカバーのリペア方法で使用する、駆動軸の回転運動により前記駆動軸に対し偏心して取付けられた摺動部が偏心運動を行うオービタルサンダであって、
    前記摺動部の材質がゴム材であり、
    前記摺動部の摺動面の形状が略六角形であること、
    を特徴とするオービタルサンダ。
  5. 請求項に記載のPC製ライトカバーのリペア方法で使用する、駆動軸の回転運動により前記駆動軸に対し偏心して取付けられた前記摺動部が偏心運動を行うオービタルサンダであって、
    前記オービタルサンダの前記摺動部の先端部または/及び後端部の形状が、
    下方に向かって傾斜面の先端先鋭状か、
    下方に向かって凸状湾曲の傾斜面を有する先端先鋭状か、
    下方に向かって凹状湾曲の傾斜面を有する先端先鋭状か、
    のいずれかに形成したこと、
    を特徴とする請求項4に記載のオービタルサンダ。
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