JP5908146B2 - 切断用ブレードの製造方法 - Google Patents

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本発明は、切断用ブレードの製造方法に関する。
半導体製品等に用いられる酸化アルミニウムや石英、ガラス、水晶等の硬脆材料からなる被加工材に溝を形成する溝加工、切断して個片化する切断加工等においては、高い精度で加工できることから、樹脂ボンド相中に砥粒が分散された円形薄板状の薄刃砥粒層を有する切断用ブレードが広く用いられている。
例えば、フェノール樹脂やポリイミド樹脂を主成分とする樹脂ボンド相に、ダイヤモンドやcBN(立方晶窒化ホウ素)からなる砥粒が分散された円形薄板状の薄刃砥粒層を有する切断用ブレードが知られている(例えば、特許文献1)。
このような切断用ブレードは、例えば、フェノール樹脂やポリイミド樹脂と砥粒を含むスラリー化した樹脂組成物をシート成型し、乾燥した後に、薄板状の薄刃砥粒層から円形状の薄刃砥粒層をくり抜く方法により得られる。
特開2006−62009号公報
しかし、フェノール樹脂を用いて樹脂ボンド相を形成する方法では、充分な寿命を有する切断用ブレードを得ることが困難である。また、ポリイミド樹脂を用いて樹脂ボンド相を形成する方法では、耐熱性に優れた長寿命の切断用ブレードが得られるものの、ブレードの厚さ精度を充分に高めることが困難であり、充分な歩留まりが得られ難い。
本発明は、ブレードの厚さ精度に優れ、歩留まりが高く、耐熱性に優れた長寿命の切断用ブレードの製造方法の提供を目的とする。
本発明の切断用ブレードの製造方法は、下式(1)で表されるポリイミド樹脂を含有する樹脂ボンド相中に砥粒が分散された円形薄板状の薄刃砥粒層を有する切断用ブレードの製造方法であって、下式(2)で表されるポリアミック酸と砥粒を含む樹脂組成物を薄板状にシート成型した後、円形状にくり抜いて薄刃砥粒層前駆体を得る成型工程と、前記薄刃砥粒層前駆体を200〜250℃で圧縮成型する圧縮工程と、圧縮成型後の前記薄刃砥粒層前駆体を350〜420℃で加熱処理して、前記式(2)で表されるポリアミック酸を前記式(1)で表されるポリイミド樹脂に変換して前記薄刃砥粒層を形成する加熱処理工程と、を有することを特徴とする方法である。
Figure 0005908146
(ただし、式(1)、(2)中、nは30〜200の整数である。)
本発明の切断用ブレードの製造方法によれば、高いブレードの厚さ精度が得られ、高い歩留まりで、耐熱性に優れた長寿命の切断用ブレードを製造できる。
本発明の切断用ブレードの一例を示した側面図である。 図1の切断用ブレードのA−A断面である。 図2の切断用ブレードにおけるB部分の拡大図である。
<切断用ブレード>
本発明の切断用ブレードは、例えば、半導体デバイス(電子材料部品)等に用いられる硬脆材料(酸化アルミニウム、炭化珪素、石英、ガラス、水晶等)からなる被加工材の切断加工、溝加工等に使用されるものである。特に、発振子等、狭ピッチで溝加工する必要がある分野や、複数の製品が連なった形態の大型の製品前駆体を形成した後に、該製品前駆体を切断して個片化することで各々の製品を得る製造方法を採用する電子材料製造分野に適している。
以下、本発明の切断用ブレードの一例である切断用ブレード10について、図1〜3に基づいて説明する。
切断用ブレード10は、図1及び図2に示すように、軸線Oを中心とした円形薄板状の薄刃砥粒層12を有する。薄刃砥粒層12における外周面12a、軸線Oと垂直な両方の側面12b,12bにおける外周縁部、及び外周面12aと側面12b,12bが交差するエッジ部12c,12cによって形成される外周端12dが切れ刃として働く。
薄刃砥粒層12の中央部には、薄刃砥粒層12の軸線Oを中心とした円形の取付孔14が薄刃砥粒層12の厚さ方向(図2における左右方向)に貫通するように形成されている。特に図示しないが、切断用ブレード10は、薄刃砥粒層12がフランジを介して切断装置の主軸に取り付けられ、薄刃砥粒層12が軸線O回りに回転されつつ、該軸線Oに垂直な方向に送り出される。この回転した状態の薄刃砥粒層12の外周端12d(切れ刃)におけるフランジから突出した部分を被加工材に接触させることで、該被加工材に溝を形成したり、切断したりすることができる。
薄刃砥粒層12は、図3に示すように、下式(1)で表されるポリイミド樹脂(以下、「ポリイミド樹脂(1)」という。)を含有する樹脂ボンド相16と、樹脂ボンド相16に分散された砥粒18を有している。切断用ブレード10は、薄刃砥粒層12が、下式(2)で表されるポリアミック酸(以下、「ポリアミック酸(2)」という。)と砥粒18を含む樹脂組成物が円形薄板状に成型され、加熱処理されることにより、ポリアミック酸(2)がポリイミド樹脂(1)に変換されて形成される層であり、厚みが0.05〜0.5mmであることを特徴とする。すなわち、薄刃砥粒層12が、成型後にポリアミック酸(2)から変換されたポリイミド樹脂(1)を樹脂結合剤とする樹脂ボンド相16に砥粒18が分散された層であり、厚みが0.05〜0.5mmであることを特徴とする。
Figure 0005908146
ただし、式(1)、(2)中、nは30〜200の整数である。式(1)、(2)におけるnは、50〜200の整数が好ましく、100〜200の整数がより好ましい。
樹脂ボンド相16は、ポリアミック酸(2)が加熱処理によって変換されたポリイミド樹脂(1)に加えて、該ポリイミド樹脂(1)以外の他の樹脂を含有してもよい。前記他の樹脂としては、フェノール樹脂等が挙げられる。
樹脂ボンド相16に含有される全ての樹脂(100体積%)に対するポリイミド樹脂(1)の割合は、80体積%以上が好ましく、90体積%以上がより好ましく、100体積%が特に好ましい。ポリイミド樹脂(1)の割合が前記下限値以上であれば、優れた耐熱性を有する長寿命な切断用ブレード10となる。
砥粒18は、樹脂ボンド相16中に均一に分散されており、樹脂ボンド相16によって薄刃砥粒層12に保持されている。
砥粒18としては、例えば、ダイヤモンド砥粒、cBN(立方晶窒化ホウ素)砥粒等が挙げられ、ダイヤモンド砥粒及びcBN砥粒の少なくとも一方が好ましい。
薄刃砥粒層12の樹脂ボンド相16中には、さらに、炭化タングステン(WC)、酸化亜鉛等のフィラーが分散されていてもよい。また、薄刃砥粒層12には、シランカップリング剤等の添加剤が含有されていてもよい。
薄刃砥粒層12中の砥粒18の集中度は、25〜200が好ましく、50〜125がより好ましい。砥粒18の集中度が前記下限値以上であれば、切断用ブレード10の寿命が長くなる。砥粒18の集中度が前記上限値以下であれば、切断用ブレード10の切れ味が良好になる。
薄刃砥粒層12の樹脂ボンド相16中にフィラーを分散させる場合、樹脂ボンド相16とフィラーの合計量に対するフィラーの割合は、5〜60体積%が好ましく、20〜40体積%がより好ましい。フィラーの割合が前記下限値以上であれば、ブレード寿命が長くなる。フィラーの割合が前記上限値以下であれば、切れ味が良くなる。
薄刃砥粒層12は、軸線O側から外周端12dまで厚さが均一になっている。
薄刃砥粒層12の厚さは、0.05〜0.5mmであり、0.1〜0.3mmが好ましい。
薄刃砥粒層12の直径は、25〜100mmが好ましく、50〜80mmがより好ましい。
切断用ブレード10は、薄刃砥粒層12の樹脂ボンド相16にポリイミド樹脂(1)を用いているため、優れた耐熱性を有し、長寿命である。また、ポリアミック酸(2)を用いた成型後、加熱処理によってポリアミック酸(2)をポリイミド樹脂(1)に変換することで薄刃砥粒層12を形成しているため、ブレードの厚さ精度に優れており、歩留まりが高い。
なお、本発明の切断ブレードは、薄刃砥粒層が、ポリアミック酸(2)を用いた成型後、加熱処理によってポリアミック酸(2)をポリイミド樹脂(1)に変換することで形成された層であれば、前記切断用ブレード10には限定されない。例えば、切断用ブレード10では薄刃砥粒層12が1層であるが、薄刃砥粒層が複数積層されていてもよい。
<切断用ブレードの製造方法>
以下、本発明の切断用ブレードの製造方法の一例として、前記した切断用ブレード10の製造方法について説明する。
切断用ブレード10の製造方法としては、例えば、下記の成型工程、圧縮工程、加熱処理工程及び仕上げ工程を有する方法が挙げられる。
成型工程:ポリアミック酸(2)と砥粒18を含む樹脂組成物を薄板状にシート成型した後、円形状にくり抜いて薄刃砥粒層前駆体を得る工程。
圧縮工程:前記薄刃砥粒層前駆体を圧縮成型する工程。
加熱処理工程:前記薄刃砥粒層前駆体を加熱処理して、ポリアミック酸(2)をポリイミド樹脂(1)に変換して薄刃砥粒層12を形成する工程。
仕上げ工程:薄刃砥粒層12を所定の形状に整える仕上げ加工を施して切断用ブレード10を得る工程。
(成型工程)
例えば、ポリアミック酸(2)と砥粒18を含む樹脂組成物を、ドクターブレード法によりシート成型して薄板状とし、乾燥した後に円形状にくり抜くことで、円形薄板状の薄刃砥粒層前駆体を得る。
前記樹脂組成物は、ポリアミック酸(2)及び必要に応じて使用する他の樹脂を含む樹脂成分を溶媒に加えて溶解し、その樹脂溶液に、砥粒18及び必要に応じて使用するフィラーを添加してスラリーとすることで得られる。前記樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、ポリイミド樹脂(1)を含有させてもよい。前記樹脂組成物には、シランカップリング剤を配合してもよい。
前記溶媒としては、シート成型が可能な樹脂組成物が得られるものであれば特に限定されず、例えば、ジメチルアセトアミド(DMAc)等が挙げられる。
樹脂組成物中の溶媒の含有量は、70〜90質量%が好ましく、80〜90質量%がより好ましい。溶媒の含有量が前記下限値以上であれば、シート成型性が良好になる。溶媒の含有量が前記上限値以下であれば、シート成型後の乾燥が容易になる。
樹脂組成物中の樹脂成分と砥粒18の含有量は、形成される薄刃砥粒層12における砥粒18の集中度が前記範囲になる量であればよい。
樹脂組成物中の樹脂成分(100体積%)に対するポリアミック酸(2)の割合は、80体積%以上が好ましく、90体積%以上がより好ましく、100体積%が特に好ましい。前記ポリアミック酸(2)の割合が前記下限値以上であれば、ブレードの厚さ精度が高く、歩留まりが高くなる。
また、フィラーを使用する場合、樹脂組成物中の樹脂成分とフィラーの合計量に対するフィラーの割合は、5〜60体積%が好ましく、20〜40体積%がより好ましい。
シート成型後の成型体を乾燥する方法としては、特に限定されず、加熱乾燥等が挙げられる。
シート成型後の薄板状の成型体から、円形薄板状の薄刃砥粒層前駆体をくり抜く方法は、特に限定されず、既存の装置を用いた公知の方法を採用できる。
成型工程における薄刃砥粒層前駆体の厚さは、0.05〜0.5mmが好ましく、0.1〜0.4mmがより好ましい。
また、成型工程における薄刃砥粒層前駆体の直径は、30〜150mmが好ましく、60〜100mmがより好ましい。
(圧縮工程)
成型工程で得られた薄刃砥粒層前駆体を圧縮成型する。
圧縮成型する方法は特に限定されず、例えば、ホットプレス機により、温度200〜250℃、圧力100〜200kg/mmで30〜60分間圧縮成型する方法が挙げられる。
圧縮成型後の薄刃砥粒層前駆体の厚さは、0.05〜0.5mmが好ましく、0.05〜0.4mmがより好ましい。
(加熱処理工程)
圧縮成型後の薄刃砥粒層前駆体を、例えば電気炉(オーブン)等に収容して加熱処理し、薄刃砥粒層前駆体中のポリアミック酸(2)をポリイミド樹脂(1)に変換することにより、ポリイミド樹脂(1)を含有する樹脂ボンド相16中に砥粒18が分散された薄刃砥粒層12を形成する。
加熱処理は、大気雰囲気中で実施できる。
加熱処理工程における加熱温度は、250〜430℃が好ましく、350〜420℃がより好ましく、400〜420℃がさらに好ましい。加熱温度が下限値以上であれば、ポリアミック酸(2)をポリイミド樹脂(1)に変換する反応が充分に進行する。加熱温度が上限値以下であれば、樹脂の熱劣化を抑制しやすい。
加熱処理工程における加熱時間は、加熱温度によっても異なるが、0.5〜24時間が好ましく、1〜5時間がより好ましい。加熱時間が前記下限値以上であれば、ポリアミック酸(2)をポリイミド樹脂(1)に変換する反応が充分に進行する。加熱時間が前記上限値以下であれば、切断用ブレード10の生産性が高い。
(仕上げ工程)
薄刃砥粒層12の中央に取付孔14を形成し、また外周端12dの一部を切断加工あるいは研削加工することにより、所定の形状に仕上げて切断用ブレード10を得る。
仕上げ加工の方法は、公知の方法を採用できる。
以上説明した本発明の切断用ブレードの製造方法にあっては、ポリアミック酸(2)を用いてシート成型を行うので、ブレードの厚さ精度が高く、厚さのばらつきを10μm以下にすることが可能であり、歩留まりが高い。また、加熱処理によってポリアミック酸(2)をポリイミド樹脂(1)に変換するので、耐熱性に優れた長寿命な切断用ブレードが得られる。
なお、本発明の切断用ブレードの製造方法は、前記した方法には限定されない。例えば、仕上げ工程を行わず、成型工程において取付孔14となる孔を形成する方法であってもよい。また、シートを重ね合わせて焼結することにより、薄刃砥粒層12が複数積層された切断用ブレードを製造する方法であってもよい。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[実施例1]
以下の方法により、薄刃砥粒層の所定厚さを0.3mmに設定して切断用ブレードを製造した。
ポリアミック酸(2)溶液(商品名「コンポセランH801D」、荒川化学工業社製)に、ニッケルコートダイヤモンド砥粒(#170)と、フィラーであるWC及び酸化亜鉛とを混合し、スラリーとして樹脂組成物を得た。
前記樹脂組成物を、ドクターブレード法により厚さ0.25mmでシート成型し、100℃で1時間加熱して乾燥し、直径70mmの円形状に打ち抜いて円形薄板状の薄刃砥粒層前駆体を得た。次いで、得られた薄刃砥粒層前駆体を、ホットプレス機により、温度250℃、圧力100kg/mm、圧縮時間30分の条件で圧縮成型した。次いで、圧縮成型後の薄刃砥粒層前駆体を400℃で2時間加熱処理し、ポリアミック酸(2)をポリイミド樹脂(1)に変換して薄刃砥粒層を形成した。また、内径40mmの取付孔を形成し、最後に研削・研磨加工を施して切断用ブレードを得た。
切断用ブレードの薄刃砥粒層は、ポリイミド樹脂(樹脂結合剤)とフィラーの合計量に対して、ポリイミド樹脂の割合が65体積%、WCの割合が25体積%、酸化亜鉛の割合が10体積%となるようにした。また、砥粒の集中度は75とした。
[比較例1]
DMAcに、フェノール樹脂(商品名「ショウノール BRP5417」、昭和高分子社製)と、ニッケルコートダイヤモンド砥粒(#170)と、フィラーであるWC及び酸化亜鉛とを混合してスラリー化した樹脂組成物を使用して、実施例1と同様にして円形薄板状の薄刃砥粒層前駆体を得た。その後、実施例1と同様にして圧縮成型した後、内径40mmの取付孔を形成し、最後に研削・研磨加工を施して切断用ブレードを得た。
切断用ブレードの薄刃砥粒層は、フェノール樹脂(樹脂結合剤)とフィラーの合計量に対して、フェノール樹脂の割合が65体積%、WCの割合が25体積%、酸化亜鉛の割合が10体積%となるようにした。また、砥粒の集中度は75とした。
[比較例2]
粉末状のポリイミド樹脂(商品名「ベスペルSP−1」、デュポン社製)と、ニッケルコートダイヤモンド砥粒(#170)と、フィラーであるWC及び酸化亜鉛とを混合し、直径70mm、厚さ0.3mmの円形薄板状となるように焼結した後、内径40mmの取付孔を形成し、最後に研削・研磨加工を施して切断用ブレードを得た。
切断用ブレードの薄刃砥粒層は、ポリイミド樹脂(樹脂結合剤)とフィラーの合計量に対して、ポリイミド樹脂の割合が65体積%、WCの割合が25体積%、酸化亜鉛の割合が10体積%となるようにした。また、砥粒の集中度は75とした。
[評価方法]
1.歩留まり評価
各例について100枚の切断用ブレードを作製し、厚さ公差を300±10μmとして厚さNG品の枚数を計測した。また、厚さが300±10μmの範囲であったものについて、平面に置いたときの厚さ方向の反り量を測定し、反り量が300μm以上のものを反りNG品として計測した。合格品は、前記厚さNG品の枚数と前記反りNG品の枚数を100から差し引いた枚数とした。結果を表1に示す。
2.寿命評価
各例の切断用ブレードの前記歩留まり評価における合格品を、切断加工装置に装着し、被加工材としてドレスプレート(商品名「A2−1」、三菱マテリアル社製)を用いて摩耗試験を行った。具体的には、ダイサーとしてAWD−10A(東京精密社製)を使用し、スピンドル回転数を15000rpm、送り速度を100mm/秒、冷却水の供給量を外周面に対して0.8L/分、両方の側面に対して1.2L/分とし、5個の被加工材に対してそれぞれ30本の溝入れ加工(すなわち溝加工を計150本)を行った。そして、加工後の切断用ブレードにおける径方向の平均摩耗量を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0005908146
表1に示すように、本発明の切断用ブレードである実施例1では、歩留まりが非常に高く、また摩耗試験における摩耗量も少なく長寿命であった。
一方、樹脂結合剤としてフェノール樹脂を用いた比較例1の切断用ブレードは、歩留まりは充分に高いものの、摩耗試験における摩耗量が多く、実施例1の切断用ブレードに比べて寿命が短かった。
また、粉末状のポリイミド樹脂を用いて作製した切断用ブレードは、歩留まりが極めて低く、所定の厚みを有する切断用ブレードを得ることができなかった。
10・・・切断用ブレード、12・・・薄刃砥粒層、14・・・取付孔、16・・・樹脂ボンド相、18・・・砥粒。

Claims (1)

  1. 下式(1)で表されるポリイミド樹脂を含有する樹脂ボンド相中に砥粒が分散された円形薄板状の薄刃砥粒層を有する切断用ブレードの製造方法であって、
    下式(2)で表されるポリアミック酸と砥粒を含む樹脂組成物を薄板状にシート成型した後、円形状にくり抜いて薄刃砥粒層前駆体を得る成型工程と、
    前記薄刃砥粒層前駆体を200〜250℃で圧縮成型する圧縮工程と、
    圧縮成型後の前記薄刃砥粒層前駆体を350〜420℃で加熱処理して、前記式(2)で表されるポリアミック酸を前記式(1)で表されるポリイミド樹脂に変換して前記薄刃砥粒層を形成する加熱処理工程と、を有することを特徴とする切断用ブレードの製造方法。
    Figure 0005908146
    (ただし、式(1)、(2)中、nは30〜200の整数である。)
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