JP5907914B2 - 車両用運転支援装置 - Google Patents
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Description
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る車両用運転支援装置1の構成図である。
図1に示すように、車両用運転支援装置1は、表示ディスプレイ101と、視点検知装置102と、死角撮影カメラ103と、姿勢制御部104と、制御部105とを備える。
表示ディスプレイ101は、車両のAピラー部に設置され、死角映像を表示する。
ドライバーの視点の方向は、例えば、視点検知装置がカメラである場合、撮影画像中でドライバー視点がどの位置にあるかを検知することで、カメラの光学中心に対するドライバーの視点の方向が算出でき、この方向を視点検知装置からドライバーの視点の方向とみなすようにすればよい。
姿勢駆動部104は、決められた角度だけ車両用運転支援装置1の姿勢を変更させる。また、表示ディスプレイ101の平面の法線方向を正面としてヨー、ピッチの2軸の回転運動が可能となっている。
なお、本明細書では、法線方向とは略法線方向も含まれるものとし、平行とは略平行も含まれ、表示ディスプレイ101へのドライバーの視線での死角映像を撮影することのできる角度のずれであれば平行とみなすものとする。
制御部105は、姿勢駆動部104を制御し、車両用運転支援装置1の姿勢を変更させる。
図3は、車両の横方向の断面から見た、この発明の実施の形態1に係る車両用運転支援装置1の設置状況の一例を示す図である。
図2,図3のように、車両内側のAピラーに取付台が設けられ、車両用運転支援装置1を構成する表示ディスプレイ101、視点検知装置102、死角撮影カメラ103、姿勢駆動部104が設置されている(制御部105については図示しない)。
表示ディスプレイ101、視点検知装置102および死角撮影カメラ103は、姿勢駆動部104を介して取付台に設置されている。
死角撮影カメラ103は、表示ディスプレイ101の平面の法線方向に対して平行で車両外側を向くよう設置する。その位置は、表示ディスプレイ101の中央に近いほど好適である。
姿勢駆動部104は、表示ディスプレイ101の平面の法線方向を正面としてヨー、ピッチの2軸の回転運動が可能となるように設置される。
表示ディスプレイ101、視点検知装置102および死角撮影カメラ103は、姿勢駆動部104を介して一体的かつ近接して配置されており、三者の方向は固定されている。
なお、図2,図3においては、運転席側のAピラーに車両用運転支援装置1を設置した例を示しているが、これに限らず、助手席側のAピラーに同様に設置することもできる。
図4に示すように、制御部105は、視点検出部201と、駆動量決定部202と、駆動制御部203と、死角映像入力部204と、死角映像表示制御部205とを備える。
視点検出部201は、視点検知装置102から、ドライバーの視点の方向を取得する。
なお、ここで、基準方向とは、所定のドライバーの視点の位置(例えば、車両の所有者の座高等に基づき、一番ドライバーの視点の位置となる確立の高い位置)を基準位置とし、その時の車両運転支援装置1の設置状態(表示ディスプレイ101の法線方向とドライバーの視線の方向が平行)での視点検知装置102からの方向とする。
死角映像入力部204は、死角撮影カメラ103が撮影した死角映像を取得する。
死角映像表示制御部205は、表示ディスプレイ101に、死角映像入力部204が取得した死角映像を表示させる。
視点検出部201は、視点検知装置102よりドライバー視点の方向を取得する(ステップST1)。
駆動量決定部202は、ステップST1で取得されたドライバー視点の方向に基づき、車両用運転支援装置1の姿勢を変更する角度(ヨー、ピッチ)を決定する(ステップST2)。具体的には、駆動用決定部202は、あらかじめ記憶している基準方向を参照し、視点検出部201がステップST1で取得したドライバーの視点の方向との角度差を、車両用運転支援装置1の姿勢を変更する角度とする。このときの角度差とは、表示ディスプレイ101の平面の法線方向を正面としてヨー、ピッチの2軸に対しての基準方向との差をいう。
ステップST3で、姿勢駆動部104が車両用運転支援装置1を動かすと、死角撮影カメラ103は、動かされた姿勢で死角映像を撮影する。
つまり、駆動量決定部202が決定した角度だけ車両用運転支援装置1の向きを変更させることで、死角撮影カメラ103に、ドライバーの視線の方向と死角撮影カメラの光軸の方向が平行となるような向きで死角映像を撮影させることができる。
死角映像表示制御部205は、ステップST4で死角映像入力部204が取得した死角映像を、表示ディスプレイ101に表示させる(ステップST5)。
以上の処理を繰り返すことで、ドライバー視点の変化に対応した高解像度かつ高画質の死角領域の映像を表示することが可能となる。
(Ds−Dd)/Ds
ここで、Dsはドライバー視点から撮影対象までの距離、Ddはドライバー視点から表示ディスプレイ101までの距離である。
例えば、Ddが70cmと仮定すると、14m先の死角領域はその95%が表示ディスプレイ101に表示される。また、Aピラーによる死角領域はAピラーからの距離が長くなるほどその幅が広がるのに対し、実施の形態1の構成において表示されない死角領域は、撮影対象までの距離によらず一定の幅である。死角撮影カメラ103を図3のように設置した場合、表示されない領域は最小で表示ディスプレイ101の横幅と等しい。この死角領域は車両とともに移動するため、走行経路上の歩行者の全身やその他の移動物体の全体が常に死角内に存在し続ける可能性は低いといえる。
これに対し、実施の形態1の構成によれば、制御部105により表示ディスプレイ101の平面の法線方向とドライバーの視線の方向を平行に保つことができるため、同じ映像を表示する場合、ドライバーの視点の位置に関わらず見え方は一定である。これにより、死角映像を補正する手段を必要としないため、映像の補正に伴う画質の劣化という課題も解決することができる。
実施の形態1では、視点検知装置102に対するドライバーの視点の方向のみを考慮するようにしていた。しかし、視点検知装置102からドライバーの視点までの距離が大きく変化する場合、それに伴い死角領域の大きさも変化する。そのため、表示ディスプレイ101に映し出される映像と表示ディスプレイ101周囲との見え方のずれが大きくなる。
この実施の形態2では、視点検知装置102からドライバーの視点までの距離に応じて死角撮影カメラ103のズーム量を変えて死角映像を撮影する実施の形態について説明する。
図6は、この発明の実施の形態2に係る制御部105の構成図である。
なお、図6において、図4で説明したものと同様の構成については、重複した説明を省略する。
図6に示すように、制御部105は、実施の形態1の図4で示したものから、視点位置計測部206と、ズーム量決定部207とをさらに備える。
ズーム量決定部207は、視点位置計測部206が計測した視点検知装置102からドライバーの視点までの距離に基づき、死角映像のズーム量を決定する。
図7のステップST1〜ステップST5については、図5に示すステップST1〜ST5と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
視点位置計測部206は、視点検知装置102からドライバーの視点の位置を取得し、取得したドライバーの視点の位置に基づき、視点検知装置102からドライバーの視点までの距離を計測する(ステップST6)。視点検知装置102からドライバーの視点までの距離は、絶対的な距離を計測してもよいし、あらかじめドライバー視点の初期位置を設定し、それに対する相対的な距離を計測するようにしてもよい。ただし、相対的な距離を計測する場合は、ドライバーの初期位置および初期位置におけるズーム量を、ドライバーがあらかじめ設定するようにしておく。
駆動制御部203は、姿勢駆動部104に車両用運転支援装置1の姿勢角度を変更させ(ステップST3)、死角撮影カメラ103は、指示されたズーム量で、ズームイン・ズームアウト等を行い、死角映像を撮影する。なお、死角撮影カメラ103によるズームは、レンズ系を動かすことによる光学ズームとしてもよいし、画像処理によるデジタルズームとしてもよい。
実施の形態1,2では、車両用運転支援装置1の姿勢を、制御部105の制御により姿勢駆動部104が変更することでドライバー視点の死角映像を得るようにしていた。しかし、ドライバー視点の移動速度が速い場合、制御部105によるハードウェア的なドライバー視点の追従が間に合わず、ドライバーにとってずれが大きく不自然な映像が表示される可能性がある。
この実施の形態3では、画像処理によりソフトウェア的にドライバー視点を追従して死角映像を表示する実施の形態について説明する。
図8は、この発明の実施の形態3に係る制御部105の構成図である。
なお、図8において、図6で説明したものと同様の構成については、重複した説明を省略する。
図8に示すように、制御部105は、実施の形態2の図6で示したものから、追従遅延検知部208と、死角領域決定部209と、死角映像加工部210と、死角映像補正部211とをさらに備える。
死角領域決定部209は、死角映像を撮影する範囲を決定する。
死角映像加工部210は、死角映像入力部204が取得した死角映像を表示ディスプレイ101のアスペクト比にあわせて、表示ディスプレイ101におさまるように変形させる。
死角映像補正部211は、死角映像加工部210が変形させた死角映像を見やすい画像へと補正する。
図9のステップST1〜ステップST7については、図7に示すステップST1〜ST7と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
ステップST3において、姿勢駆動部104に車両用運転支援装置1の姿勢を変更させると、追従遅延検知部208は、視点検出部201がステップST1で取得したドライバーの視点への方向の時間変化と、駆動量決定部202がステップST2で決定した車両用運転支援装置1の姿勢を変更する角度の時間変化とに基づき、ドライバー視点の追従に遅れが発生しているかどうかを判定する(ステップST8)。例えば、視点検出部201が検出したドライバー視点の方向の時間変化が、駆動量決定部202が決定した角度の時間変化よりも大きければ、ドライバー視点の追従に遅れが発生していると判断する。
ステップST8において、ドライバー視点の追従に遅れが発生していると判断された場合(ステップST8の“YES”の場合)、死角領域決定部209は、所定の角度だけ広げた撮影範囲を死角撮影カメラ103の撮影範囲に決定し、駆動制御部203は、決定した撮影範囲を死角撮影カメラ103に送信する(ステップST9)。ここで所定の範囲とはあらかじめユーザによって指定しておくものとする。
死角映像加工部210は、ステップST10で死角映像入力部204が取得した死角映像を、表示ディスプレイ101のアスペクト比にあわせて、表示ディスプレイ101におさまるように変形させる(ステップST11)。
死角映像補正部211は、ステップST11で死角映像加工部210が変形させた死角映像を、ドライバーからみて自然な映像となるよう補正する(ステップST12)。具体的には、射影変換などの画像変形を施すことによって、画像処理を行う。
死角映像表示制御部205は、ステップST14において補正された死角映像を表示ディスプレイ101に表示する(ステップST5)。
その場合、駆動制御部104の動作は、図9のようになり、ズーム量の変更されていない、ドライバー視点の方向のみを考慮した死角映像に対してステップST8〜ステップST12の処理を行う。
Claims (3)
- 死角映像を表示する表示ディスプレイと、前記表示ディスプレイの平面の法線方向に対して平行に取り付けられ、前記死角映像を撮影する死角撮影カメラと、ドライバーの視点の方向を検知する視点検知装置とが一体的に固定され、自装置の姿勢を変更させる姿勢駆動部を介して車両のAピラー部に取り付けられ、前記姿勢駆動部を制御する制御部を有する車両用運転支援装置であって、
前記制御部は、
前記視点検知装置が検知した前記ドライバーの視点の方向に基づき、自装置の姿勢角度を決定する駆動量決定部と、
前記姿勢駆動部に、前記駆動量決定部が決定した姿勢角度となるよう自装置の姿勢を変更させる駆動制御部と、
前記ドライバーの視点の方向の変化に対する前記自装置の姿勢の追従に遅れが発生しているかどうかを判定する追従遅延検知部と、
前記追従の遅れが発生している場合に、
前記死角映像を撮影する範囲を決定する死角領域決定部と、
前記死角領域決定部が決定した前記範囲で前記死角撮影カメラが撮影した前記死角映像を、前記表示ディスプレイのサイズにあわせて変形させる死角映像加工部と、
前記死角映像加工部が変形させた前記死角映像を射影変換によって補正する死角映像補正部とを備えた
ことを特徴とする車両用運転支援装置。 - 前記追従遅延検知部は、前記視点検知装置が検知した前記ドライバーの視点への方向の時間変化と、前記駆動量決定部が決定した自装置の姿勢を変更する角度の時間変化とに基づき、前記追従に遅れが発生しているかどうかを判定する
ことを特徴とする請求項1記載の車両用運転支援装置。 - 前記視点検知装置は、前記ドライバーの視点の位置をさらに検知し、
前記制御部は、
前記視点検知装置が検知した前記ドライバーの視点の位置に基づき前記視点検知装置から前記ドライバーの視点までの距離を計測する視点位置計測部と、
前記距離に基づき、前記死角映像のズーム量を決定するズーム量決定部とをさらに備えた
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の車両用運転支援装置。
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