JP5907657B2 - 新規な除草剤抵抗性遺伝子 - Google Patents

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Description

雑草は、作物および他の望ましい植物によって必要とされる大切な栄養素の土壌を急速に枯渇させ得る。雑草の防除のために現在使用されている多くの異なるタイプの除草剤がある。ある非常に評判のよい除草剤は、グリホサートである。
グリホサートに対して抵抗性である、トウモロコシ、ダイズ、キャノーラ、ワタ、サトウダイコン、コムギ、芝生、およびイネなどの作物が開発されている。したがって、例えば活発に成長しているグリホサート抵抗性ダイズを有する生育地に散布して、ダイズ植物に著しく損害を与えることなく、雑草を防除することができる。
1990年代中頃における、遺伝子操作されたグリホサート耐性作物(GTC)の導入によって、栽培者らは、農業において比類がない広範囲の広葉雑草およびイネ科雑草を防除するための単純で、便利で、柔軟で、かつ安価なツールの利用が可能になった。その結果として、生産者らは、素早くGTCを採用し、また多くの事例において、輪作、除草剤の作用機序のローテーション、タンク混合、機械的雑草防除の化学的雑草防除および耕種的雑草防除への組込みなどの受け入れられていた最良の農業の慣習の多くをやめている。目下、グリホサート耐性のダイズ、ワタ、トウモロコシ、およびキャノーラは、米国および西半球における他のところにおいて市販されている。アルファルファは、導入された最初の多年生GTCであり、何年にもわたって、反復して、同じ作物および生育地でのグリホサートの反復使用の可能性を促進した。それ以外のGTC(例えばコムギ、イネ、サトウダイコン、芝生など)は、世界的な市場の承認を待ちながら、導入の用意が十分にできている状態である。他の多くのグリホサート抵抗性種は、実験段階から開発段階にある(例えばサトウキビ、ヒマワリ、テンサイ、エンドウマメ、ニンジン、キュウリ、レタス、タマネギ、イチゴ、トマト、およびタバコ;ポプラやモミジバフウのような森林種;ならびにキンセンカ、ペチュニア、およびベゴニアのような園芸種;「isb.vt.edu/cfdocs/fieldtests1.cfm,2005」ウェブサイトを参照されたい)。さらに、グリホサートの費用は、ほとんどの従来の雑草防除計画が、価格および性能において、グリホサートGTC系と効果的に競争することができないといったところまで近年劇的に下がった。
グリホサートは、15年を超える間、茎葉(burndown)区域および他の非作物区域において全植生防除にうまく使用されてきた。多くの事例において、GTCでのように、グリホサートは、連続して、3、5、10、15年間まで、1年当たり1〜3回使用されてきた。これらの状況は、グリホサートおよびGTC技術に対する過剰な信頼性をもたらし、グリホサートに対して生来より耐性であるまたはグリホサートの除草性の活性に抵抗するメカニズムを発達させた植物の代わりに、在来の雑草種に対して強い淘汰圧をかけた。
グリホサートのみの雑草防除計画の大規模な使用は、グリホサート抵抗性雑草の選択に帰着しており、ほとんどの標的種よりもグリホサートに対して固有に耐性である雑草種の繁殖を選択している(つまり雑草の変遷)(PowlesおよびPreston、2006、Ngら、2003;Simarmataら、2003;Lorraine−Colwillら、2003;Sfiligoj、2004;Millerら、2003;Heap、2005;Murphyら、2002;Martinら、2002)。グリホサートは、15年を超える間、世界的に、広く使用されてきたが、わずか一握りの雑草しか、グリホサートに対する抵抗性を発達させていないと報告されている(Heap、2005)が、これらのうちのほとんどは過去5年に同定されている。抵抗性の雑草は、イネ科種と広葉種の両方−ロリウム リジダム(Lolium rigidum)、ロリウム マルチフロラム(Lolium multiflorum)、エレウシネ インディカ(Eleusine indica)、ソルガム ハレペンス(Sorghum halepense)、アンブロシア アルテミシフォリア(Ambrosia artemisiifolia)、コニザ カナデンシス(Conyza canadensis)、コニザ ボナリエンシス(Conyza bonariensis)、プランタゴ ランセオラタ(Plantago lanceolata)、アマランサス パルメリ(Amaranthus palmerii)、およびアマランサス ラディス(Amaranthus rudis)を含む。さらに、GTCの幅広い使用の前に、以前に、農業の問題となっていなかった雑草は、今や、より優勢で、かつGTCとの関連で防除するのが困難になってきており、これらの雑草は、米国のワタおよびダイズの田畑の>80%ならびに米国のトウモロコシの田畑の>20%を構成する(Gianessi、2005)。これらの雑草の変遷は、防除困難な広葉雑草で優勢的に(しかし排他的にではない)起こっている。いくつかの例は、サツマイモ属、ヒユ属、アカザ属、タンポポ属、およびツユクサ属の種を含む。
栽培者らが、グリホサート抵抗性雑草またはより防除困難な雑草種への変遷に直面する区域において、栽培者らは、見逃された雑草を防除する他の除草剤とタンク混合するまたはそれと交替することによって、グリホサートの弱点を補うことができる。多くの事例において広葉が逃れるのを防除するための、評判のよい、効果的なあるタンク混合パートナーは、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(2,4−D)であった。2,4−Dは、60年を超える間、広域性の広葉雑草防除のために農学的におよび非作物環境において使用されてきた。より耐性の種の個々の事例が報告されているが、2,4−Dは、依然として、世界的に最も広く使用されている除草剤のうちの1つである。2,4−Dのさらなる使用に対する限界は、ダイズまたはワタのような双子葉作物におけるその選択性が非常に乏しいということであり、したがって、2,4−Dは、感受性の双子葉作物に対して(および一般にそれらの近くで)典型的に使用されない。さらに、イネ科作物における2,4−Dの使用は、起こり得る作物被害の性質によって多少制限される。グリホサートと組み合わせた2,4−Dは、不耕起ダイズおよび不耕起ワタを植え付ける前に、より強い茎葉処理を提供するために使用されてきたが、これらの双子葉植物種の2,4−Dに対する感受性のために、これらの茎葉処理は、植え付ける少なくとも14〜30日前に行われなければならない(Agriliance、2005)。
2,4−Dは、MCPAのように、フェノキシ酸クラスの除草剤である。2,4−Dは、所望の作物植物に極度に損害を与えることなく、多くの単子葉作物(トウモロコシ、コムギ、およびイネなど)において広葉雑草の選択的防除に使用されてきた。2,4−Dは、正常な細胞ホルモンホメオスタシスを無秩序にし、かつバランスのとれた、管理された成長を妨害するように作用する合成オーキシン誘導体であるが、厳密な作用機序はまだ知られていない。トリクロピルおよびフルロキシピルは、作用機序が同様に合成オーキシンのようなものであるピリジルオキシ酢酸除草剤である。
これらの除草剤は、ある植物に対して異なるレベルの選択性を有する(例えば、双子葉植物は、イネ科草本よりも感受性である)。異なる植物による差異のある代謝は、種々のレベルの選択性の1つの説明となる。一般に、植物は、2,4−Dを徐々に代謝するので、2,4−Dに対する種々の植物応答は、(1つまたは複数の)標的部位での異なる活性によって説明される可能性がより高い(WSSA、2002)。2,4−Dの植物代謝は、二相のメカニズム、典型的に、ヒドロキシル化およびその後に続くアミノ酸またはグルコースとの抱合を介して典型的に起こる(WSSA、2002)。
長い間にわたって、微生物集団は、この特定の生体異物の分解のための代替の効率的な経路を発達させてきたが、これは、2,4−Dの完全なミネラル化に帰着している。除草剤の継続的な適用は、成長のための炭素源として除草剤を利用することができる微生物を選択し、土壌における競争上の利点をそれらに与える。この理由のために、目下調合されている2,4−Dは、相対的に短い土壌半減期を有し、続く作物に対する著しい持ち越し効果に直面しない。これにより、2,4−Dの除草性の有用性が増す。
2,4−Dを分解する能力について大規模に調査されてきたある生物は、ラルストニア ユートロファである(Streberら、1987)。ミネラル化経路における最初の酵素ステップをコードする遺伝子は、tfdAである。米国特許第6,153,401号およびGENBANK受入番号M16730を参照されたい。tfdAは、α−ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ反応を介しての、2,4−D酸のジクロロフェノール(DCP)への変換を触媒する(Smejkalら、2001年)。DCPは、2,4−Dと比較して、除草性の活性をほとんど有していない。tfdAは、2,4−Dに対して通常感受性の双子葉植物(例えばワタおよびタバコ)において2,4−D抵抗性を付与するためにトランスジェニック植物において使用されてきた(Streberら(1989)、Lyonら(1989)、Lyon(1993)、および米国特許第5,608,147号)。
2,4−Dを分解することができるタンパク質をコードする多数のtfdA型遺伝子は、環境から同定され、Genbankデータベースに委託されてきた。多くの相同体は、tfdAに類似しており(>85%のアミノ酸同一性)、tfdAに対する類似の酵素特性を有する。しかしながら、tfdAに対する同一性が著しく低い(25〜50%)が、α−ケトグルタル酸ジオキシゲナーゼFe+2ジオキシゲナーゼと関連する特徴的な残基を有する多くの相同体がある。したがって、これらの多岐にわたるジオキシゲナーゼの基質特異性が何であるかは明白ではない。
tfdAに対して低い相同性(35%のアミノ酸同一性)を有するある特有の例は、スフィンゴビウム ハービシドボランス(Sphingobium herbicidovorans)からのsdpAである(Kohlerら、1999、Westendorfら、2002、Westendorfら、2003)。この酵素は、(S)−ジクロルプロップ(および他の(S)−フェノキシプロピオン酸)ならびに2,4−D(フェノキシ酢酸)のミネラル化における第1のステップを触媒することが示された(Westendorfら、2003)。植物へのこの遺伝子の形質転換は、これまでに報告されていない。
新しい除草剤耐性作物(HTC)技術の開発は、主として、GTCの有効性、低費用、および利便性のために、成功に限界があった。その結果として、GTCの非常に急速な採用が生産者の間で起こった。これは、新しいHTC技術を開発する動機をほとんど与えなかった。
アリールオキシアルカノエート化学的基礎構造は、フェノキシ酢酸オーキシン(2,4−Dおよびジクロルプロップなど)、ピリジルオキシ酢酸オーキシン(フルロキシピルおよびトリクロピルなど)、アリールオキシフェノキシプロピオン酸(AOPP)アセチルコエンザイムAカルボキシラーゼ(ACCase)阻害剤(ハロキシホップ、キザロホップ、およびジクロホップなど)、ならびに5−置換フェノキシ酢酸プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼIX阻害剤(ピラフルフェンおよびフルミクロラックなど)を含む多くの商品化された除草剤の共通の構成要素である。しかしながら、除草剤のこれらのクラスはすべて、まったく異なり、これらの化学的クラスの間の共通の分解経路について、現在の文献において存在する証拠はない。複数の作用機序を包含する除草剤の分解のための多機能酵素が最近記載された(国際出願PCT US/2005/014737;2005年5月2日に出願)。他の特有の多機能酵素および潜在的な使用は、以下に記載される。
本発明は、2,4−Dだけではなく、ピリジルオキシ酢酸除草剤に対しても抵抗性である新規な植物を提供する。これまでに、単一遺伝子の導入によってこれらの有利な特性をどちらも有する植物を産生することができる見込みも示唆もなかった。本発明はまた、より広く強い雑草防除および除草剤抵抗性管理の選択肢と適合する除草剤耐性植物を提供するために、1つまたは複数の他の除草剤抵抗性遺伝子と共に「積み重ねられた」、グリホサート、ALS(イミダゾリノン、スルホニル尿素)、アリールオキシアルカノエート、HPPD、PPO、およびグルホシネート抵抗性遺伝子を含むが、これらに限定されない本発明の1つまたは複数の酵素を産生する植物をも含む。本発明は、本明細書において例示される遺伝子およびタンパク質の相同体を利用する方法および組成物をさらに含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、2,4−D、MCPAフルロキシピル、ならびに1つまたは複数の市販されている除草剤(例えばグリホサート、グルホシネート、パラコート、ALS阻害剤(例えばスルホニル尿素、イミダゾリノン、トリアゾロピリミジンスルホンアニリドなど)、HPPD阻害剤(例えばメソトリオン、イソキサフルトールなど)、ジカンバ、ブロモキシニル、アリールオキシフェノキシプロピオン酸他)に対して耐性の単子葉植物および双子葉植物を提供する。そのような耐性植物ならびに雑草防除および雑草集団変遷の予防のための除草剤の組合せを使用する方法と同様に、そのような除草剤耐性を担う核酸配列を含むベクターもまた開示される。本発明は、除草剤の新規な組合せを新しい形で使用することを可能にする。さらに、本発明は、グリホサートなどの1つまたは複数の除草剤に対して抵抗性である、雑草の系統の発生を予防し、それらを防除するための新規な方法を提供する。本発明は、除草剤(2,4−Dなど)に対して他の場合には感受性であると思われる植物の種子を植え付ける直前の、植え付けられる区域に対する植え付け前の適用を含めて、除草剤および作物の新規な組合せの新規な使用を可能にする。
本発明は、部分的には、2,4−Dを分解することができるだけではなく、驚いたことに、例えば、本発明の酵素を、以前に知られているtfdA型タンパク質と区別する新規な特性をも持つ酵素の同定に関する。より具体的には、本発明は、2,4−Dとピリジルオキシ酢酸除草剤の両方を分解することができる酵素の使用に関する。フェノキシ酢酸オーキシン除草剤とピリジルオキシ酢酸オーキシン除草剤の両方の除草剤を分解する能力を有することが以前に報告されたα−ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ酵素はない。本発明による使用のための好ましい酵素および遺伝子は、本明細書においてAAD−13(アリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ)と呼ばれる。この非常に新規な発見は、著しい除草剤耐性作物(HTC)形質および選択可能マーカーの可能性に基づくものである。本発明の植物は、それらの全生活環を通じて抵抗性となり得る。
AAD−13遺伝子(好ましくは、本明細書において例示されるように、1つまたは複数のタイプの植物において発現に最適化されている配列を有するAAD−13ポリヌクレオチド)を含む植物を産生する以前からの動機はなく、そのような植物が、AAD−13酵素を効果的に産生して、フェノキシ酢酸除草剤(2,4−Dなど)ならびに/またはトリクロピルおよびフルロキシピルなどの、1つもしくは複数のピリジルオキシ酢酸除草剤に対して植物を抵抗性にすることができる見込みはなかった。したがって、本発明は、当技術分野において可能であるとこれまでに考えられていなかった多くの利点を提供する。
本発明はまた、部分的には、フェノキシ酢酸オーキシン除草剤および/またはピリジルオキシ酢酸オーキシン除草剤を分解することができるアリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ酵素をコードする遺伝子の同定および使用にも関する。これらの活性のためのタンパク質をスクリーニングする方法は、本発明の範囲内である。したがって、本発明は、組換えで発現されたAAD−13酵素による、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸および他のアリールオキシアルカノエートオーキシン除草剤の分解を含む。本発明はまた、雑草を防除する方法であって、AAD−13遺伝子を含む植物に、1つまたは複数のピリジルオキシ酢酸オーキシン除草剤またはフェノキシ酢酸オーキシン除草剤を適用するステップを含む方法をも含む。本発明はまた、標的植物細胞の中に同時に挿入される1つ、2つ、またはそれ以上の外来性遺伝子を任意選択で含む、AAD−13を用いて形質転換された植物細胞および植物全体を同定するための選択可能マーカーとしてAAD−13遺伝子を使用する方法を提供する。本発明の方法は、適切なレベルの除草剤に対して抵抗性である形質転換細胞を選択するステップを含む。本発明は、本発明の植物および/または細胞を培養することによって、アリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼの生物学的活性を有するポリペプチドを調製する方法をさらに含む。
本発明のAAD−13酵素によって触媒される一般的な化学反応を示す図である。 α−ケトグルタル酸ジオキシゲナーゼのClustalWアラインメントを示す図である。配列の80%において保存されている残基を強調表示する。(同一および類似の残基を強調表示する。) AAD−13を介してのα−ケトグルタル酸および対象とする基質の同時の分解を示す図である。
配列の簡単な説明
配列番号1は、スフィンゴビウム ハービシドボランスからのAAD−13の本来のヌクレオチド配列である。
配列番号2は、配列番号1によってコードされる翻訳タンパク質配列である。
配列番号3は、AAD−13(v1)の植物最適化ヌクレオチド配列である。
配列番号4は、配列番号3によってコードされる翻訳タンパク質配列である。
配列番号5は、AAD−13(v2)の大腸菌最適化ヌクレオチド配列である。
配列番号6は、「sdpacodF」AAD−13(v1)プライマーの配列を示す。
配列番号7は、「sdpacodR」AAD−13(v1)プライマーの配列を示す。
配列番号8は、「sucCD」プライマーの配列を示す。
配列番号9は、「sucCD」プライマーの配列を示す。
配列番号10は、AAD−13(v2)プライマーの配列を示す。
配列番号11は、AAD−13(v2)プライマーの配列を示す。
2,4−D抵抗性遺伝子および続く抵抗性作物の主題となる開発は、植え付け期(in-crop)の適用のために、広葉グリホサート抵抗性(または高度に耐性で、変遷した)雑草種を防除するための優れた選択肢を提供する。2,4−Dは、より高い作物耐性を、双子葉植物および単子葉作物において同様に提供することができれば、栽培者にとって優れた有用性を提供するであろう、広域性で、相対的に安価で、強い広葉除草剤である。2,4−D耐性トランスジェニック双子葉作物はまた、適用のタイミングおよび率においてより高い柔軟性をも有するであろう。2,4−Dに対する、主題となる除草剤耐性形質のさらなる有用性は、2,4−Dの飛散、揮発、反転(または他の用地外移動現象)、誤用、破壊などから通常感受性の作物に対する損害を予防するための有用性である。AAD−13遺伝子のさらなる有益性は、現在まで特徴づけられたすべてのtfdA相同体と異なり、AAD−13が、アキラルフェノキシオーキシン(例えば2,4−D、MCPA、4−クロロフェノキシ酢酸)に加えて、ピリジルオキシ酢酸オーキシン(例えばフルロキシピル)を分解することができるといったことである。表1を参照されたい。主題となるAAD−13酵素によって触媒される化学反応の一般的な例説は、図1に示す。(Oの追加は、立体特異的であり、フェノールおよびグリオキシル酸への中間体の分解は自然発生的である。)図1における化学構造は、分子のバックボーンを示し、様々なR基など(表1において示されるものなど)が含まれるが、図1において必ずしも具体的に示されるものではないことが理解されるべきである。異なるフェノキシオーキシンの組合せの複数の混合物は様々な地域において特異的な雑草スペクトルおよび環境条件に対応するために世界的に使用された。植物におけるAAD−13遺伝子の使用は、はるかに幅広いスペクトルのオーキシン除草剤に対する防御をもたらし、それによって、柔軟性および防除することができる雑草のスペクトルを増加させることができる。本発明はまた、十分に広い市販されているフェノキシオーキシンについて、飛散または他の用地外の合成オーキシン除草剤被害から防御するために使用することができる。表1は、市販されているピリジルオキシおよびフェノキシオーキシンを定義し、関連する化学構造を提供する。
植物中での発現について遺伝子操作された場合に、固有の耐性が、まったく存在しなかったまたはこれらの除草剤の使用を可能にするのに十分に高くなかった植物において、フェノキシオーキシン除草剤の使用を可能にするための特性を有する単一遺伝子(AAD−13)が今同定された。さらに、AAD−13は、生来の耐性がまた、選択性を可能にするのにも十分ではない場合に、ピリジルオキシ酢酸除草剤に対する、植物体における防御を提供し、これらの除草剤の潜在的な有用性を拡大することができる。AAD−13を単独で含む植物は、今や、順次処理されてもよく、または1つのフェノキシオーキシン除草剤、2つのフェノキシオーキシン除草剤、またはいくつかのフェノキシオーキシン除草剤の組合せとタンク混合されてもよい。それぞれのフェノキシオーキシン除草剤の率は、広いスペクトルの双子葉植物雑草の防除について、25〜4000g ae/ha、より典型的に100〜2000g ae/haの範囲としてもよい。さらに、1つのピリジルオキシ酢酸オーキシン化合物、2つのピリジルオキシ酢酸オーキシン化合物、またはいくつかのピリジルオキシ酢酸オーキシン化合物の混合物は、前記除草剤からの被害のリスクが低下した、AAD−13を発現する植物に適用されてもよい。それぞれのピリジルオキシ酢酸除草剤の率は、さらなる双子葉植物雑草の防除について、25〜2000g ae/ha、より典型的に35〜840g ae/haの範囲としてもよい。
グリホサートは、広葉雑草種およびイネ科雑草種の非常に幅広いスペクトルを防除するので、大規模に使用される。しかしながら、GTCおよび非作物への適用におけるグリホサートの反復使用は、生来、より耐性の種またはグリホサート抵抗性生物型への雑草の変遷を選択してきた、また選択し続けるであろう。効果的な率で使用され、同じ種を防除するが異なる作用機序を有するタンク混合除草剤パートナーは、抵抗性の雑草の出現を遅延させる方法として、ほとんどの除草剤抵抗性管理戦略によって決められている。グリホサート耐性形質との(および/または他の除草剤耐性形質との)AAD−13の積み重ねは、GTCにおいて、同じ作物において、選択的に、グリホサート、(1つまたは複数の)フェノキシオーキシン(例えば2,4−D)およびピリジルオキシ酢酸オーキシン除草剤(例えばフルロキシピル)の使用を可能にすることによって、グリホサート抵抗性双子葉植物雑草種の防除を可能にするメカニズムを提供することができる。これらの除草剤の適用は、異なる作用機序の2つ以上の除草剤を含むタンク混合物において同時のものとすることができる;約2時間〜約3カ月の範囲の、植え付け前、出芽前、もしくは出芽後の、タイミングを分けた適用としての連続的な適用における単一除草剤組成物の個々の適用;または、その代わりに、それぞれの化学クラスに相当する除草剤の任意の数の任意の組合せを、作物の植え付けから作物の収穫までの約7カ月内の任意のタイミング(または個々の除草剤について収穫前の期間の最も短いもの)で適用することができる。
適用のタイミング、個々の除草剤の率、および困難なまたは抵抗性の雑草を防除する能力の点から、広いスペクトルのイネ科雑草および広葉雑草を防除する際に柔軟性を有することは重要である。グリホサート抵抗性遺伝子/AAD−13の積み重ねを有する作物におけるグリホサート適用は、約250〜2500g ae/haの範囲とすることができ、(1つまたは複数の)フェノキシオーキシン除草剤(1つまたは複数)は、約25〜4000g ae/haで適用することができ、(1つまたは複数の)ピリジルオキシ酢酸オーキシン除草剤(1つまたは複数)は、25〜2000g ae/haで適用することができる。これらの適用の最適な組合せおよびタイミングは、特定の環境、種、および自然環境に依存し、雑草防除の当業者によって最適に決定され、本開示の有益性を有するであろう。
小植物は、全成長サイクルを通じて典型的に抵抗性である。形質転換植物は、典型的に、遺伝子が発現したらいつでも新しい除草剤適用に対して抵抗性となる。耐性は、本明細書において、以前に試験された構成的プロモーター(主にCsVMVおよびAtUbi 10)を使用すると、生活環にわたって2,4−Dに対して示される。典型的にこれが予期されると思われるが、それは、例えば、耐性が、抵抗性の作用メカニズムの部位の発現の低下によって著しく影響を与えられ得る他の非代謝活性の改良である。1つの例は、Roundup Readyワタであり、これらの植物は、初期に散布された場合、耐性であったが、散布が遅すぎた場合、グリホサートは分裂組織中に集中した(グリホサートは、代謝されずに、移動させられるので)。Monsantoが使用したウイルスプロモーターは、花において十分に発現しない。本発明は、これらの点における改善を提供する。
除草剤調合物(例えばエステル調合物、酸調合物、もしくは塩調合物;または可溶性濃縮物、乳剤、もしくは可溶性液剤)およびタンク混合添加剤(例えば補助剤、界面活性剤、飛散抑制剤、または適合性作用物質)は、所与の除草剤または1つもしくは複数の除草剤の組合せによる雑草防除に著しく影響し得る。前述の除草剤化学物質のいずれかとのこれらの任意の組合せは、本発明の範囲内である。
当業者はまた、防除される雑草のスペクトルを増加させるためのおよび/または生来、より耐性のもしくはより抵抗性の雑草種の防除のための2つ以上の作用機序を組み合わせる有益性について理解するであろう。これはまた、除草剤耐性が、GTCを超えて、ヒトの関与(遺伝子導入でまたは非遺伝子導入で)によって作物において可能になった化学物質にも及び得る。実際に、グリホサート抵抗性(例えば抵抗性植物または細菌EPSPS(アグロバクテリウムCP4株を含む)、グリホサートオキシドレダクターゼ(GOX)、GAT)、グルホシネート抵抗性(例えばPat、bar)、アセト乳酸シンターゼ(ALS)阻害除草剤抵抗性(例えばイミダゾリノン、スルホニル尿素、トリアゾロピリミジンスルホンアニリド、ピリミジニルチオ安息香酸、および他の化学物質=AHAS、Csr1、SurAなど)、ブロモキシニル抵抗性(例えばBxn)、HPPD(4−ヒドロキシフェニル−ピルビン酸−ジオキシゲナーゼ)酵素の阻害剤に対する抵抗性、フィトエンデサチュラーゼ(PDS)の阻害剤に対する抵抗性、光化学系II阻害除草剤(例えばpsbA)に対する抵抗性、光化学系I阻害除草剤に対する抵抗性、プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼIX(PPO)阻害除草剤(例えばPPO−1)に対する抵抗性、フェニル尿素除草剤(例えばCYP76B1)に対する抵抗性、ジカンバ分解酵素(例えば米国特許出願公開第20030135879号を参照されたい)、ならびに他をコードする形質は、雑草の変遷を効果的に防除するもしくは予防する能力および/または前述のクラスの任意の除草剤に対する抵抗性を提供するために、単独でまたは複数の組合せで積み重ねることができる。インビボにおいて、修飾EPSPSは、クラスI、クラスII、およびクラスIIIグリホサート抵抗性遺伝子と同様に、いくつかの好ましい実施形態において使用することができる。
さらなる除草剤に関して、さらなる好ましいALS阻害剤は、スルホニル尿素(クロルスルフロン、ハロスルフロン、ニコスルフロン、スルホメツロン、スルホスルフロン、トリフロキシスルフロンなど)、イミダゾロニノン(imidazoloninone)(イマザモックス、イマゼタピル、イマザキンなど)、トリアゾロピリミジンスルホンアニリド(クロランスラムメチル、ジクロスラム、フロラスラム、フルメツラム、メトスラム、およびペノキススラムなど)、ピリミジニルチオ安息香酸(ビスピリバックおよびピリチオバックなど)、ならびにフルカルバゾンを含むが、これらに限定されない。いくつかの好ましいHPPD阻害剤は、メソトリオン、イソキサフルトール、およびスルコトリオンを含むが、これらに限定されない。いくつかの好ましいPPO阻害剤は、フルミクロラック、フルミオキサジン、フルフェンピル、ピラフルフェン、フルチアセット、ブタフェナシル、カルフェントラゾン、スルフェントラゾン、ならびにジフェニルエーテル(アシフルオルフェン、ホメサフェン、ラクトフェン、およびオキシフルオルフェンなど)を含むが、これらに限定されない。
さらに、単独または1つもしくは複数のさらなるHTC形質と積み重ねられたAAD−13は、1つまたは複数のさらなる入力(例えば昆虫抵抗性、真菌抵抗性、もしくはストレス耐性ら)形質または出力(例えば収量の増加、油の特性の改善、繊維の質の改善など)形質と積み重ねることができる。したがって、本発明は、柔軟にかつ費用効果的に多くの農業有害生物を防除する能力を有する、作物の質が改善された完成農業パッケージを提供するために使用することができる。
本発明は、部分的に、2,4−Dを分解することができるだけではなく、驚いたことに、例えば、本発明の酵素を、以前に知られているtfdAタンパク質と区別する新規な特性をも持つ酵素の同定に関する。たとえ、この酵素が、tfdAに対する非常に低い相同性を有していても、本発明の遺伝子は、なお、一般に、α−ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼの同じ全般的なファミリーに分類することができる。タンパク質のこのファミリーは、活性部位を含む「HX(D/E)X23−26(T/S)X114−183HX10−13R」モチーフ中の3つの保存ヒスチジン残基によって特徴づけられる。ヒスチジンは、触媒活性にとって必須の活性部位においてFe+2イオンを配位結合させる(Hoganら、2000)。本明細書において論じられる予備的なインビトロ発現実験は、新規な特質のために選択することを支援するために調整された。これらの実験はまた、AAD−13酵素が、以前に出願された特許出願において開示された、同じクラスの他の異種の酵素から判断して、特有であることを示す(国際出願PCT US/2005/014737;2005年5月2日に出願)。その出願のAAD−1酵素は、主題となるAAD−13タンパク質とわずか約25%の配列同一性しか共有していない。
より具体的に、本発明は、2,4−Dだけではなくピリジルオキシ酢酸除草剤も分解することができる酵素の使用に部分的に関する。以前に同定されたAAD−1酵素およびAAD−12酵素(それぞれ、特許出願PCT US/2005/014737(国際出願第2005/107437号)および国際出願第2007/053482号の主題)に加えて、異なる作用機序を有する異なる化学クラスの除草剤を分解する能力を有することがこれまでに報告されたα−ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ酵素はない。本発明による使用のための好ましい酵素および遺伝子は、本明細書においてAAD−13(アリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ)の遺伝子およびタンパク質と呼ばれる。
本発明はまた、フェノキシオーキシン除草剤およびピリジルオキシ酢酸除草剤を分解することができるアリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ酵素をコードする遺伝子の同定および使用にも部分的に関する。したがって、本発明は、組換えで発現されたAAD−13酵素による、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸除草剤、他のフェノキシ酢酸除草剤、およびピリジルオキシ酢酸除草剤の分解に部分的に関する。
主題となるタンパク質は、試験すると、分析的アッセイにおいて、2,4−Dの、2,4−ジクロロフェノール(「DCP」;除草性が不活性)への変換について陽性であった。本発明の部分的に精製されたタンパク質は、インビトロで、2,4−DをDCPに速やかに変換することができる。AAD−13形質転換植物が提供するさらなる利点は、(1つまたは複数の)元の除草剤は、不活性な形態に代謝され、それによって、穀物または飼葉における除草性の残留物を収穫してしまう可能性を低下させることである。
本発明はまた、雑草を防除する方法であって、AAD−13遺伝子を含む植物に、ピリジルオキシ酢酸除草剤および/またはフェノキシオーキシン除草剤を適用するステップを含む方法をも含む。
これらの発見を考慮して、このタイプの酵素をコードするポリヌクレオチドを含む新規な植物が今提供される。これまでに、そのような植物を産生する動機はなく、そのような植物が、この酵素を効果的に産生して、フェノキシ酸除草剤(2,4−Dなど)だけではなくピリジルオキシ酢酸除草剤に対しても植物を抵抗性にすることができる見込みはなかった。したがって、本発明は、当技術分野において可能であるとこれまでに考えられていなかった多くの利点を提供する。
公的に入手可能な株(ATCCまたはDSMZのような微生物株保存機関に委託された)を取得し、新規な遺伝子について、本明細書において開示される技術を使用してスクリーニングすることができる。本明細書において開示される配列は、本発明に従ってさらにスクリーニングし、試験するために、相同遺伝子を増幅し、組換え発現系の中にクローニングするために使用することができる。
背景技術の節において上記に論じられるように、2,4−Dを分解する能力について大規模に調査されてきたある生物は、ラルストニア ユートロファである(Streberら、1987)。分解経路における最初の酵素をコードする遺伝子は、tfdAである。米国特許第6,153,401号およびGENBANK受入番号M16730を参照されたい。tfdAは、α−ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ反応を介しての、2,4−D酸の除草性が不活性のDCPへの変換を触媒する(Smejkalら、2001年)。tfdAは、2,4−Dに対して通常感受性の双子葉植物(例えばワタおよびタバコ)において2,4−D抵抗性を付与するためにトランスジェニック植物において使用されてきた(Streberら、1989;Lyonら、1989;Lyonら、1993)。2,4−Dを分解することができるタンパク質をコードする多数のtfdA型遺伝子は、環境から同定され、NCBIデータベースに委託されてきた。多くの相同体は、tfdAにかなり類似しており(>85%のアミノ酸同一性)、tfdAに対する類似の酵素特性を有する。しかしながら、tfdAに対する低レベルの相同性を有するα−ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ相同体の少数の収集物しか現在同定されていない。
本発明は、tfdAに対する低い相同性(35%のアミノ酸同一性)および最近同定されたAAD−1に対する低い相同性(27%のアミノ酸同一性)を有する、スフィンゴビウム ハービシドボランスからの遠縁の酵素、sdpAの新しい使用およびその機能の驚くべき発見に部分的に関する(Westendorfら、2002、2003)。その本来の形態の、精製されたこのα−ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ酵素は、以前に、2,4−DおよびS−ジクロルプロップを分解することが示されてきた(Westendorfら、2002、2003)。しかしながら、ピリジルオキシ酢酸化学クラスの選択的除草剤を分解する能力を有することがこれまでに報告されたα−ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ酵素はない。sdpA(スフィンゴビウム ハービシドボランスからの)は、植物において発現されておらず、そうするいかなる動機もなかった、なぜなら、1つには、新しいHTC技術の開発は、主として、GTCの有効性、低費用、および利便性のために、限界があったからである(Devine、2005)。
新規な活性を考慮して、本発明のタンパク質および遺伝子は、本明細書においてAAD−13のタンパク質および遺伝子と呼ばれる。AAD−13は、インビトロで種々様々のフェノキシ酢酸オーキシン除草剤を分解することが現在確認されている。下記の実施例5における表5.4.4−1を参照されたい。さらに、この酵素は、本明細書において初めて報告されるように、アリールオキシアルカノエート分子のクラスのさらなる基質をも分解することができることが驚いたことに分かった。著しく農業で重要な基質は、ピリジルオキシ酢酸オーキシン除草剤を含む。この非常に新規な発見は、著しい除草剤耐性作物(HTC)形質および選択可能マーカー形質の可能性に基づくものである。この酵素は、一連の広いスペクトルの広葉除草剤(フェノキシ酢酸オーキシンおよびピリジルオキシ酢酸オーキシン)に対する除草剤分解活性を送達する能力が特有である。
したがって、本発明は、組換えで発現されたアリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ酵素(AAD−13)による、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、他のフェノキシ酢酸オーキシン除草剤、およびピリジルオキシ酢酸除草剤の分解に部分的に関する。本発明はまた、フェノキシオーキシン除草剤および/またはピリジルオキシオーキシン除草剤を分解することができる、アリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ分解酵素(AAD−13)をコードする遺伝子の同定および使用に部分的に関する。
主題となる酵素は、広葉雑草をほぼすべて防除すると思われる除草剤の組合せに対する耐性に帰着するトランスジェニック発現を可能にする。AAD−13は、他のHTC形質と積み重ねるために、例えば優れた除草剤耐性作物(HTC)形質[例えばグリホサート抵抗性、グルホシネート抵抗性、ALS阻害剤(例えばイミダゾリノン、スルホニル尿素、トリアゾロピリミジンスルホンアニリド)抵抗性、ブロモキシニル抵抗性、HPPD阻害剤抵抗性、PPO阻害剤抵抗性など]、および昆虫抵抗性形質(Cry1F、Cry1Ab、Cry 34/45、他のバチルス チューリンゲンシスタンパク質、または非バチルス起源の殺虫性タンパク質など)として役立ち得る。さらに、AAD−13は、第2の遺伝子または遺伝子の群を用いて遺伝子操作された植物の一次形質転換体の選択を援助するために、選択可能マーカーとして役立ち得る。
さらに、主題となる微生物遺伝子は、タンパク質が、単子葉植物と双子葉植物の使用頻度の両方に対する傾向を有するコドンによってコードされるように再設計されている(ヘミコット(hemicot))。シロイヌナズナ、トウモロコシ、タバコ、ワタ、ダイズ、キャノーラ、およびイネは、AAD−13含有構築物を用いて形質転換され、フェノキシオーキシン除草剤とピリジルオキシオーキシン除草剤の両方に対する高レベルの抵抗性を実証した。したがって、本発明はまた、本発明のタンパク質をコードする「植物最適化」遺伝子にも関する。
オキシアルカノエート基は、除草剤の中に安定性の酸の機能性を導入するのに有用である。酸性基は、除草剤作用のための望ましい特質である「酸トラッピング」による師部移動性を付与することができ、したがって、移動性の目的のために、新しい除草剤の中に組み込むことができる。本発明の態様はまた、HTCを作り出すメカニズムをも提供する。AAD−13の基質として役立ち得る多くの潜在的な商業的かつ実験的な除草剤が存在する。したがって、主題となる遺伝子の使用はまた、同様に、それらの他の除草剤に対する除草剤耐性にも帰着し得る。
本発明のHTC形質は、他のHTC形質(グリホサート耐性を含むが、これらに限定されない)を有する新規な組合せにおいて使用することができる。形質のこれらの組合せは、新しく獲得した抵抗性または除草剤(例えばグリホサート)に対する固有の耐性のために、雑草(および同様の)種を防除するための新規な方法をもたらす。したがって、HTC形質に加えて、除草剤耐性がトランスジェニック作物において前記酵素によって作り出された除草剤を使用して、雑草を防除するための新規な方法は本発明の範囲内である。
本発明は、例えば、ダイズにおける最新のグリホサート抵抗性形質と積み重ねられた2,4−D抵抗性形質の商品化との関連で適用することができる。したがって、本発明は、広葉雑草種の変遷および/または除草剤抵抗性の広葉雑草の選択を阻止するように取り組むためのツールを提供し、これは、雑草防除のためのグリホサートに対する栽培者による非常に高い信頼から判断して、様々な作物で最高点に達する。
主題となるAAD−13遺伝子のトランスジェニック発現は、例えばシロイヌナズナおよびタバコにおいて例示される。ダイズは、本発明による形質転換のための好ましい作物である。しかしながら、本発明は、複数の他の単子葉作物(牧草または芝草など)およびアルファルファ、クローバ、樹種などの双子葉作物において利用することができる。さらに、2,4−D(または他のAAD−13−基質)は、より積極的に、耐性が中程度であるイネ科作物において利用することができ、この形質を介しての耐性の増加は、作物被害のリスクを伴うことなく、より効果的な率でかつより幅広い適用タイミングでこれらの除草剤を使用する可能性を栽培者に提供すると思われる。
さらに、本発明は、広葉雑草を防除する除草剤に対する抵抗性を提供することができる単一遺伝子を提供する。この遺伝子は、広いスペクトルの除草剤の組合せの使用を可能にするために、複数の作物において利用されてもよい。本発明はまた、最新の化学薬品に対して抵抗性の雑草を防除することができ、最新の農業の慣習に起因する雑草スペクトルの変遷の防除を助ける。主題となるAAD−13はまた、さらなる除草剤基質を非除草性の形態に効果的に解毒しようとするために使用することができる。したがって、本発明は、さらなるHTC形質および/または選択可能マーカーの技術の開発を提供する。
HTCを生産するために主題となる遺伝子を使用することとは別にまたはそれに加えて、主題となる遺伝子はまた、細胞培養物、温室、および生育地において形質転換体をうまく選択するために選択可能マーカーとして使用することもできる。単に、バイオテクノロジープロジェクトに対する選択可能マーカーとしての主題となる遺伝子に高い固有の価値がある。他のアリールオキシアルカノエートオーキシン除草剤に対するAAD−13の無差別な混合は、HTCおよび/または選択可能マーカーの目的のためにこの遺伝子を利用するための多くの可能性を提供する。
本発明のタンパク質(および供給源単離物)。本発明は、機能性タンパク質を提供する。「機能活性」(または「活性な」)とは、本発明による使用のためのタンパク質/酵素は、除草剤の活性を分解するまたは低減する能力を有する(単独でまたは他のタンパク質と組み合わせて)ことを本明細書において意味する。本発明のタンパク質を産生する植物は、好ましくは、植物が除草剤で処理された場合に、タンパク質発現のレベルが、除草剤に対して植物を完全にまたは部分的に抵抗性または耐性にするのに十分であるように、「有効量」のタンパク質を産生する(他に指定されない限り、典型的な率で;典型的な適用率は、例えば、十分に知られているHerbicide Handbook(Weed Science Society of America、Eighth Edition、2002)において見つけることができる)。除草剤は、標的植物を通常死滅させる率で、通常の生育地での使用率および濃度で適用することができる。(本発明のために、レベルおよび/または濃度は、以前に使用されたものよりも任意選択で高くすることができる。)好ましくは、本発明の植物細胞および植物は、除草剤処理によって引き起こされる成長阻害または損傷から防御される。本発明の形質転換植物および形質転換植物細胞は、好ましくは、本明細書において論じられるように、除草剤に対して抵抗性または耐性にされ、形質転換植物および形質転換植物細胞は、本明細書において論じられるように、有効量の1つまたは複数の除草剤の存在下で成長させることができることを意味する。本発明の好ましいタンパク質は、1つまたは複数のアリールオキシアルカノエート化合物を代謝するための触媒活性を有する。
容易に、「抵抗性」という用語について論じることはできず、また動詞「耐性がある」または形容詞「耐性の」を使用することはできない。産業界は、除草剤耐性作物(HTC)対除草剤抵抗性作物(HRC)について討論するのに無数の時間を費やしてきた。HTCは、産業界における好ましい用語である。しかしながら、公式のWeed Science Society of Americaによる抵抗性の定義は、「野生型に対して通常致命的な、用量の除草剤への曝露の後に生存し、再生するための、植物の遺伝した能力である。植物において、抵抗性は、自然発生のものであってもよく、または遺伝子操作または組織培養もしくは突然変異誘発によって生じた変異体の選択のような技術によって誘発されてもよい」とされている。本明細書において使用されるように、他に示されない限り、除草剤「抵抗性」は、遺伝性であり、本開示の出願時点での、The Herbicide Handbookの現行版によって示唆されるように、所与の植物に対する除草剤による典型的な、除草性が有効な処理の存在下で植物が成長し、再生することを可能にする。当業者によって認識されるように、たとえ、除草剤の曝露によるある程度の植物損傷が明らかであっても、植物は、なお、「抵抗性である」と考えてもよい。本明細書において使用されるように、「耐性」という用語は、「抵抗性」という用語よりも広く、本明細書において定義される「抵抗性」を含む。同様に、同じ除草剤の用量で同じ遺伝子型の野生型植物において典型的に起こる様々な程度の、除草性が誘発した損傷に耐えるための特定の植物の改善された性能を含む。
植物または細菌系への機能活性の移入は、ベクターが存在する宿主に適切であるタンパク質発現ベクターの中に統合された、本発明のタンパク質のアミノ酸配列をコードする核酸配列を伴い得る。機能活性を有するタンパク質をコードする核酸配列を得るための1つの方法は、本明細書において開示されるように、タンパク質のアミノ酸配列から推定される情報を使用して対象とするタンパク質を産生する細菌種から本来の遺伝物質を単離することである。例えば、下記により詳細に論じられるように、本来の配列は、植物中での発現に最適化することができる。最適化されたポリヌクレオチドはまた、タンパク質配列に基づいて設計することができる。
本発明は、本明細書において同定される新規な活性を有するタンパク質のクラスを提供する。タンパク質およびそれらをコードするポリヌクレオチドのこれらのクラスを特徴づけるための1つの方法は、例示されるヌクレオチド配列(その相補体および/またはどちらかの鎖に由来する1つもしくは複数のプローブ)と一連の指定された条件下でハイブリダイズする能力によって、かつ/または例示される配列に由来するプライマーを使用してPCRによって増幅されるそれらの能力によってポリヌクレオチドを定義することによるものである。
本発明による使用のためのタンパク質を得るための多くの方法がある。例えば、本明細書において開示されるタンパク質の抗体は、タンパク質の混合物から他のタンパク質を同定し、単離するために使用することができる。具体的には、抗体は、他の関連するタンパク質と比較して、最も保存されたまたは最も異なるタンパク質の部分に対して産生されてもよい。これらの抗体は、次いで、免疫沈降、酵素連結免疫吸着アッセイ(ELISA)、またはイムノブロッティングによって特徴的な活性を有する等価なタンパク質を特に同定するために使用することができる。本明細書において開示されるタンパク質または等価なタンパク質またはこれらのタンパク質の断片に対する抗体は、標準的な手順を使用して容易に調製することができる。そのような抗体は、本発明の態様である。本発明の抗体は、例示されるまたは示唆されるタンパク質に応じて好ましくは産生されるモノクローナル抗体およびポリクローナル抗体を含む。
当業者は、種々様々の供給源から本発明のタンパク質(および遺伝子)を得ることができることを容易に認識すると思われる。全除草剤分解オペロンは、プラスミドなどの転移因子上にコードされており、ゲノム的に統合されていることが知られているので、本発明のタンパク質は、例えば組換え細菌および/または野生型細菌を含む多種多様の微生物から得ることができる。
細菌単離物の突然変異体は、当技術分野において十分に知られている手順によって作製することができる。例えば、胞子非形成突然変異体は、単離物のメタンスルホン酸エチル(EMS)突然変異誘発を通して得ることができる。突然変異株はまた、当技術分野において十分に知られている手順によって、紫外線およびニトロソグアニジンを使用して作製することができる。
本明細書において言及されるまたは示唆される主題となる単離物のいずれか「からの」またはそれ「から入手可能な」タンパク質は、タンパク質(または類似のタンパク質)が、単離物または他の細菌株もしくは植物などのいくつかの他の供給源から得ることができることを意味する。「に由来する」もまた、この暗示的意味を有し、例えば、植物における発現について修飾される所与のタイプの細菌から入手可能なタンパク質を含む。当業者は、細菌の遺伝子およびタンパク質の開示を考慮すれば、植物は、タンパク質を産生するために操作することができることを容易に認識するであろう。抗体調製物、核酸プローブ(例えばDNA、RNA、またはPNA)などは、本明細書において開示されるポリヌクレオチドおよび/またはアミノ酸配列を使用して、調製することができ、また他の(天然)供給源から他の関連する遺伝子をスクリーニングし、回収するために使用することができる。
標準的な分子生物学の技術を使用して、本明細書において記載されるタンパク質および遺伝子をクローニングし、配列決定することができる。さらなる情報は、参照によって本明細書において組み込まれるSambrookら、1989において見つけることができる。
ポリヌクレオチドおよびプローブ。本発明は、本発明による使用のためのタンパク質をコードする核酸配列をさらに提供する。本発明は、所望の除草性の活性を有するタンパク質をコードする遺伝子を同定し、かつ特徴づける方法をさらに提供する。一実施形態において、本発明は、PCR技術のためのハイブリダイゼーションプローブおよび/またはプライマーとして有用な特有のヌクレオチド配列を提供する。プライマーは、対象とする特異的な遺伝子の同定、特徴づけ、および/または単離において使用することができる特徴的な遺伝子断片を産生する。本発明のヌクレオチド配列は、以前に記載されたタンパク質とは異なるタンパク質をコードする。
本発明のポリヌクレオチドは、所望の宿主細胞において、タンパク質またはペプチドをコードするための完全な「遺伝子」を形成するために使用することができる。例えば、当業者が容易に認識すると思われるように、主題となるポリヌクレオチドは、当技術分野において容易に知られているように、対象とする宿主においてプロモーターの管理下に適切に配置することができる。遺伝子発現のレベルおよび一時的/組織特異的発現は、本発明の有用性に非常に影響を与え得る。一般に、分解系遺伝子のより高いレベルのタンパク質発現は、基質(この場合、標的除草剤)のより速い、より完全な分解に帰着するであろう。プロモーターは、高い発現が植物の健康に対する重大な負の影響を有していない限り、高レベルで標的遺伝子を発現することが所望される。典型的に、すべての成長段階での植物の完全な防御のために、すべての組織においてAAD−13遺伝子を恒常的に発現させることが望まれると思われる。しかしながら、その代わりに、植物性発現抵抗性遺伝子を使用することができる;これは、雑草防除のために植え付け期の標的除草剤の使用を可能にすると思われ、続いて、開花期の間の適用によって標的作物の有性生殖を管理すると思われる。さらに、所望のレベルおよび発現の期間はまた、植物のタイプおよび所望の耐性のレベルにも依存し得る。いくつかの好ましい実施形態は、発現レベルを増加させ、かつ所望のレベルまで耐性を増強するために転写エンハンサーなどと組み合わせた強い構成的プロモーターを使用する。いくつかのそのような適用は、実施例の節の前に下記により詳細に論じられる。
当業者が知っているように、DNAは、典型的に、二本鎖形態で存在する。この配置において、一方の鎖は他方の鎖に対して相補的であり、逆もまた同様である。DNAが植物(例えば)において複製されると、DNAのさらなる相補鎖が産生される。「コード鎖」は、アンチセンス鎖と結合する鎖について言及するために当技術分野において使用されることが多い。mRNAは、DNAの「アンチセンス」鎖から転写される。「センス」鎖または「コード」鎖は、対象とするタンパク質またはペプチドを形成するためのオープンリーディングフレーム(ORF)として読み取ることができる一連のコドンを有する(コドンは、特定のアミノ酸を指定するための3残基単位として読み取ることができる3つのヌクレオチドである)。インビボにおいてタンパク質を産生するために、DNAの鎖は、タンパク質の鋳型として使用されるmRNAの相補鎖に典型的に転写される。したがって、本発明は、添付の配列表において示される、例示されるポリヌクレオチドおよび/または相補鎖を含む等価物の使用を含む。例示されるDNA分子と機能的に等価なRNAおよびPNA(ペプチド核酸)は、本発明において含まれる。
本発明の一実施形態において、細菌単離物は、微生物の高度な増殖に帰着する条件下で培養することができる。一本鎖ゲノム核酸を提供するために微生物を処理した後に、DNAは、本発明のプライマーと接触させ、PCR増幅にかけることができる。対象とする遺伝子の特徴的な断片は、この手順によって増幅され、したがって、対象とする(1つまたは複数の)遺伝子の存在を同定するであろう。
さらに、本発明の態様は、本明細書において開示される方法およびヌクレオチド配列を使用して同定される遺伝子および単離物を含む。このように同定された遺伝子は、本発明の除草性の抵抗性タンパク質をコードすることができる。
本発明による使用のタンパク質および遺伝子は、例えば、オリゴヌクレオチドプローブを使用することによって同定し、得ることができる。これらのプローブは、適切な標識によって検出可能となり得る検出可能なヌクレオチド配列であり、または国際出願国際公開第93/16094号において記載されるように固有に蛍光性にしていてもよい。プローブ(および本発明のポリヌクレオチド)は、DNA、RNA、またはPNAであってもよい。アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、チミン(T)、およびウラシル(U;RNA分子について)に加えて、本発明の合成プローブ(およびポリヌクレオチド)はまた、イノシン(4つの塩基すべてと対になることができる中性塩基;時に、合成プローブにおける4つの塩基すべての混合物の代わりに使用される)および/または他の合成(非天然)塩基を有することもできる。したがって合成縮重オリゴヌクレオチドが本明細書において言及され、「N」または「n」が総称的に使用される場合、「N」または「n」は、G、A、T、C、またはイノシンとすることができる。本明細書において使用されるアンビギュイティーコード(ambiguity code)は、本出願の出願時点での標準的なIUPAC命名規則に従う(例えば、RはAまたはGを意味し、Yは、CまたはTを意味するなど)。
当技術分野において十分に知られているように、プローブ分子が核酸サンプルとハイブリダイズする場合、プローブおよびサンプルは、実質的な相同性/類似性/同一性を有することを合理的に想定することができる。好ましくは、ポリヌクレオチドのハイブリダイゼーションが最初に行われ、その後、例えば、Keller,G.H.、M.M.Manak(1987)DNA Probes、Stockton Press、New York、NY、169〜170ページにおいて記載されるように、当技術分野において十分に知られている技術によって、低、中、または高ストリンジェンシーの条件下での洗浄が続く。例えば、そこに述べられるように、低ストリンジェンシー条件は、室温で、15分間、2×SSC(標準クエン酸生理食塩水)/0.1% SDS(硫酸ドデシルナトリウム)を用いて最初に洗浄することによって達成することができる。2回の洗浄が典型的に行われる。次いで、より高度なストリンジェンシーは、塩濃度を下げることによっておよび/または温度を上げることによって達成することができる。例えば、上記に記載される洗浄の後に、室温で、それぞれ15分間、0.1×SSC/0.1% SDSを用いる2回の洗浄、55℃で、それぞれ30分間、0.1×SSC/0.1% SDSを用いる続く洗浄を続けることができる。これらの温度は、本明細書において記載されるおよび当業者に知られている他のハイブリダイゼーションおよび洗浄プロトコールと共に使用することができる(例えば、SSPEは、SSCの代わりに塩として使用することができる)。2×SSC/0.1% SDSは、445mlの水に対して50mlの20×SSCおよび5mlの10% SDSを追加することによって調製することができる。20×SSCは、NaCl(175.3g/0.150M)、クエン酸ナトリウム(88.2g/0.015M)、および水を組み合わせ、10N NaOHを用いてpHを7.0に調整し、次いで、容量を1リットルに調整することによって調製することができる。10%のSDSは、50mlの加圧滅菌水中に10gのSDSを溶解し、次いで、100mlに希釈することによって調製することができる。
プローブの検出は、知られている方法においてハイブリダイゼーションが維持されているかどうかを決定するための手段を提供する。そのようなプローブ分析は、本発明の遺伝子を同定するための迅速な方法を提供する。本発明によるプローブとして使用されるヌクレオチドセグメントは、DNA合成装置および標準的な手順を使用して合成することができる。これらのヌクレオチド配列はまた、本発明の遺伝子を増幅するためにPCRプライマーとして使用することもできる。
分子のハイブリダイゼーションの特徴は、本発明のポリヌクレオチドを定義するために使用することができる。したがって、本発明は、本明細書において例示されるポリヌクレオチドとハイブリダイズするポリヌクレオチド(および/またはそれらの相補体、好ましくはそれらの完全相補体)を含む。すなわち、遺伝子(およびそれがコードするタンパク質)を定義するための1つの方法は、例えば、知られているまたは特に例示される遺伝子とハイブリダイズする(本明細書において特に開示されるいずれかの条件下で)能力によるものとする。
本明細書において使用されるように、ハイブリダイゼーションのための「ストリンジェントな」条件は、本出願人によって用いられる条件と同じまたはほぼ同じ程度のハイブリダイゼーションの特異性を達成する条件について言及するものである。具体的には、サザンブロットで固定されたDNAの、32P標識遺伝子特異的プローブとのハイブリダイゼーションは、標準的な方法によって行うことができる(例えばManiatisら、1982を参照されたい)。一般に、ハイブリダイゼーションおよび続く洗浄は、標的配列の検出を可能にする条件下で実行することができる。二本鎖DNA遺伝子プローブについては、ハイブリダイゼーションは、6×SSPE、5×デンハルト溶液、0.1% SDS、0.1mg/ml変性DNA中でDNAハイブリッドの融解温度(Tm)の20〜25℃下の温度で一晩実行することができる。融解温度は、以下の式によって説明される(Beltzら、1983):
Tm=81.5℃+16.6 Log[Na+]+0.41(%G+C)−0.61(%ホルムアミド)−600/二重鎖の塩基対の長さ
洗浄は、典型的に、以下のように実行することができる:
(1)1×SSPE、0.1% SDS中、15分間、室温で2回(低ストリンジェンシー洗浄)。
(2)0.2×SSPE、0.1% SDS中、15分間、Tm−20℃で1回(中ストリンジェンシー洗浄)。
オリゴヌクレオチドプローブについては、ハイブリダイゼーションは、6×SSPE、5×デンハルト溶液、0.1% SDS、0.1mg/ml変性DNA中、ハイブリッドの融解温度(Tm)の10〜20℃下の温度で一晩実行することができる。オリゴヌクレオチドプローブについてのTmは、以下の式によって決定することができる:
Tm(℃)=2(T/A塩基対の数)+4(G/C塩基対の数)(Suggsら、1981)。
洗浄は、典型的に、以下のように実行することができる:
(1)1×SSPE、0.1% SDS、15分間、室温で2回(低ストリンジェンシー洗浄)。
(2)1×SSPE、0.1% SDS中、15分間、ハイブリダイゼーション温度で1回(中ストリンジェンシー洗浄)。
一般に、塩および/または温度は、ストリンジェンシーを変化させるために変更することができる。>70程度の塩基長の標識DNA断片を用いると、以下の条件を使用することができる:
低:1または2×SSPE、室温
低:1または2×SSPE、42℃
中:0.2×または1×SSPE、65℃
高:0.1×SSPE、65℃。
二重鎖の形成および安定性は、ハイブリッドの2本の鎖の間の実質的な相補性に依存し、上記に述べられるように、ある程度のミスマッチは許容することができる。したがって、本発明のプローブ配列は、記載される配列の突然変異(単一と複数の両方)、欠失、挿入、ならびにその組合せを含み、前記突然変異、挿入、および欠失は、対象とする標的ポリヌクレオチドとの安定性のハイブリッドの形成を可能にする。突然変異、挿入、および欠失は、多くの方法で所与のポリヌクレオチド配列において生じさせることができ、これらの方法は、当業者に知られている。他の方法が、今後、知られるようになることもあり得る。
PCR技術。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、核酸配列の繰り返しの、酵素によるプライムド合成である。この手順は、十分に知られており、当業者らによって共通して使用される(Mullis、米国特許第4,683,195号、第4,683,202号、および第4,800,159号;Saikiら、1985を参照されたい)。PCRは、標的配列の相対する鎖にハイブリダイズする2つのオリゴヌクレオチドプライマーが側面に位置する対象とするDNA断片の酵素による増幅に基づくものである。プライマーは、好ましくは、3’端末に方向づけられ、互いに向き合っている。鋳型の熱変性、それらの相補的配列へのプライマーのアニーリング、およびDNAポリメラーゼを用いるアニールしたプライマーの伸長の繰り返しのサイクルは、PCRプライマーの5’端末によって境界を定められるセグメントの増幅に帰着する。それぞれのプライマーの伸長産物は、他のプライマーのための鋳型として役立ち得る、そのため、それぞれのサイクルは、前のサイクルにおいて産生されるDNA断片の量を本質的に2倍にする。これは、数時間で、数100万倍まで、特異的な標的断片の指数関数的な蓄積に帰着する。好熱性細菌サームス エクアティカスから単離される、Taqポリメラーゼなどの耐熱性DNAポリメラーゼを使用することによって、増幅プロセスは、完全に自動化することができる。使用することができる他の酵素は、当業者らに知られている。
例示されるDNA配列またはそのセグメントは、プライマーとしてPCR増幅に使用することができる。PCR増幅を行う際に、ある程度のミスマッチは、プライマーおよび鋳型の間で許容することができる。したがって、例示されるプライマーの突然変異、欠失、および挿入(とりわけ5’端末に対するヌクレオチドの追加)は、本発明の範囲内である。突然変異、挿入、および欠失は、当業者に知られている方法によって所与のプライマーにおいて生じさせることができる。
遺伝子およびタンパク質の修飾。主題となる遺伝子およびタンパク質は、他の遺伝子およびタンパク質に融合して、キメラタンパク質または融合タンパク質を産生することができる。本発明による有用な遺伝子ならびにタンパク質は、具体的に例示される完全長配列だけではなく、これらの配列の部分、セグメント、ならびに/または断片(隣接する断片ならびに完全長分子と比較した内部および/または端末の欠失を含む)、その変異体、突然変異体、キメラ、ならびに融合物もまた含む。本発明のタンパク質は、それらが所望の機能活性を保持する限り、置換アミノ酸を有することができる。「変異」遺伝子は、同じタンパク質または例示されるタンパク質と等価であるもしくは類似した活性を有する等価なタンパク質をコードするヌクレオチド配列を有する。
「変異タンパク質」および「等価なタンパク質」という用語は、標的基質および等価な配列に対して、例示されるタンパク質と同じまたは本質的に同じ生物学的/機能活性を有するタンパク質について言及するものである。本明細書において使用されるように、「等価な」配列に対する言及は、有意な程度まで活性を改善するまたはそれに不利に影響しないアミノ酸の置換、欠失、追加、または挿入を有する配列について言及するものである。活性を保持する断片もまた、この定義の中に含まれる。例示されるタンパク質の対応する断片と同じまたは類似する機能または活性を保持する断片および他の等価物は、本発明の範囲内である。アミノ酸の置換または追加などの変化は、(著しく/実質的にタンパク質の機能活性を減少させることなく)タンパク質のプロテアーゼ安定性を増加させる(または減少させる)、制限部位を除去するまたは追加するなどの種々様々の目的のためになすことができる。遺伝子の変異は、例えば、点突然変異を作製するために標準的な技術を使用して、容易に構築することができる。
さらに、米国特許第5,605,793号は、例えば、ランダムなまたは集中的な断片化の後にDNA再構築を使用することによってさらなる分子の多様性を生じさせる方法を記載する。これは、遺伝子「シャッフリング」と呼ぶことができ、これは、典型的に、2つ以上の異なるDNA分子の断片(所望のサイズの)の混合、その後の繰り返しの復元を含む。これは、出発遺伝子によってコードされるタンパク質の活性を改善することができる。この結果は、活性の改善、基質特異性の変更、酵素安定性の増加、立体特異性の変更、または他の特徴を有するキメラタンパク質となる。
「シャッフリング」は、対象とするタンパク質の原子の3D(三次元)座標および結晶構造を得て、検査した後に設計し、標的とすることができる。したがって、「集中的なシャッフリング」は、好ましくは、タンパク質フォールディングおよび必須の3D構造の完全性と関連する内部のセグメントではなく、修飾にとって理想的な表面が露出したセグメントなどのタンパク質のある種のセグメントに向けることができる。
酵素の「活性部位」に対する特異的な変化は、活性または立体特異性に関して固有の機能性に影響するようになすことができる(アラインメント図2を参照されたい)Mullerら(2006)。知られているtauD結晶構造は、活性部位残基を決定するためにモデルジオキシゲナーゼとして使用された。一方、これは、その固有の基質タウリンに結合する。Elkinsら(2002)「X−ray crystal structure of Escerichia coli taurine/alpha−ketoglutarate dioxygenase complexed to ferrous iron and substrates」、Biochemistry 41(16):5185〜5192ページ。酵素活性部位の配列最適化および設計可能性に関して、Chakrabartiら、PNAS、(Aug.23、2005)、102(34):12035〜12040ページを参照されたい。
変異遺伝子は、変異タンパク質を産生するために使用することができる;組換え宿主は、変異タンパク質を産生するために使用することができる。これらの「遺伝子シャッフリング」技術を使用して、本明細書において例示される任意の配列の任意の5、10、または20隣接残基(アミノ酸またはヌクレオチド)を含む等価な遺伝子およびタンパク質を構築することができる。当業者が知っているように、遺伝子シャッフリング技術は、例えば、例示されるもしくは示唆される配列(またはその相補体(完全相補体))のいずれかにおけるセグメント(同じサイズの)に対応する3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199、200、201、202、203、204、205、206、207、208、209、210、211、212、213、214、215、216、217、218、219、220、221、222、223、224、225、226、227、228、229、230、231、232、233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、253、254、255、256、257、258、259、260、261、262、263、264、265、266、267、268、269、270、271、272、273、274、275、276、277、278、279、280、281、282、283、284、285、286、287、または288隣接残基(アミノ酸またはヌクレオチド)を例えば有する等価物を得るために調整することができる。同様に、所定のサイズに作られたセグメント、とりわけ保存領域についてのものもまた、プローブおよび/またはプライマーとして使用することができる。
完全長遺伝子の断片は、標準的な手順に従って、市販されているエキソヌクレアーゼまたはエンドヌクレアーゼを使用して作製することができる。例えば、Bal31などの酵素または部位特異的突然変異誘発は、これらの遺伝子の端末からヌクレオチドを規則正しく切り離すために使用することができる。同様に、活性断片をコードする遺伝子は、種々様々の制限酵素を使用して得ることができる。プロテアーゼは、これらのタンパク質の活性断片を直接得るために使用することができる。
タンパク質は、切断することができ、機能活性をなお保持することができることは本明細書において開示されるように、本発明の範囲内である。「切断タンパク質」によって、タンパク質の一部は、切り取られてもよく、残りの切断タンパク質は、所望の活性を、切断の後に保持し、示すことを意味する。切断は、様々なプロテアーゼによって達成することができる。さらに、効果的に切断されたタンパク質は、分子生物学の技術を使用して産生することができ、前記タンパク質をコードするDNA塩基は、制限エンドヌクレアーゼを用いる消化または当業者に入手可能な他の技術のいずれかを通して除去される。切断の後、前記タンパク質は、大腸菌、バキュロウイルス、植物ベースのウイルス系、酵母などの異種の系において発現させることができ、次いで、活性を決定するために本明細書において開示されるように昆虫アッセイにかけることができる。切断タンパク質は、それらが全完全長配列未満の配列を有しながら、機能活性を保持するように、うまく産生することができるということは、当技術分野においてよく知られている。例えばバチルス チューリンゲンシスタンパク質は切断(コアタンパク質)形態で使用することができる(例えばHofteら(1989)およびAdangら(1985)を参照されたい)。本明細書において使用されるように、用語「タンパク質」は、機能的に活性な切断体を含むことができる。
いくつかの場合において、とりわけ植物における発現については、切断タンパク質を発現する切断遺伝子を使用することは有利であり得る。好ましい切断遺伝子は、典型的に、完全長タンパク質の40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99%をコードするであろう。
本発明のある種のタンパク質は、具体的に、本明細書において例示された。これらのタンパク質は、本発明のタンパク質の単に例示的なものにすぎないので、本発明が、例示されるタンパク質の同じまたは類似の活性を有する変異または等価なタンパク質(およびその等価物をコードするヌクレオチド配列)を含むことは容易に明らかとなるはずである。等価なタンパク質は、例示されるタンパク質とアミノ酸類似性(および/または相同性)を有するであろう。アミノ酸同一性は、典型的に、少なくとも60%、好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、さらにより好ましくは少なくとも90%であり、また少なくとも95%とすることができる。本発明の好ましいタンパク質はまた、より特定の同一性および/または類似性の範囲の点から定義することもできる。例えば、同一性および/または類似性は、本明細書において例示されるまたは示唆される配列と比較して、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99%であろう。上記に挙げられる任意の数は、より上のおよびより下の制限を定義するために使用することができる。
他に指定されない限り、本明細書において使用されるように、2つの核酸の配列同一性パーセントおよび/または類似性は、KarlinおよびAltschul 1993と同様に改変されたKarlinおよびAltschul、1990のアルゴリズムを使用して決定される。そのようなアルゴリズムは、Altschulら、1990のNBLASTおよびXBLASTのプログラムの中に組み込まれている。BLASTヌクレオチド検索は、NBLASTプログラム、スコア=100、ワード長=12を用いて行われる。ギャップBLASTは、Altschulら、1997において記載されるように使用することができる。BLASTおよびギャップBLASTプログラムを利用する場合、それぞれのプログラム(NBLASTおよびXBLAST)のデフォルトパラメーターが使用される。NCBI/NIHウェブサイトを参照されたい。比較目的のためにギャップアラインメントを得るために、Vector NTI Suite 8のAlignX機能(InforMax,Inc.、North Bethesda、MD、U.S.A.)をデフォルトパラメーターを用いて使用した。これらは、15のギャップ開始ペナルティー、6.66のギャップ伸長ペナルティー、および8のギャップ分離ペナルティーレンジとした。
タンパク質の様々な特性および三次元の特徴もまた、タンパク質の活性/機能性に不利に影響することなく変化させることができる。保守的アミノ酸置換は、許容することができ/なすことができ、分子の活性および/または三次元立体配置に不利に影響しない。アミノ酸は、以下のクラスに配置することができる:非極性で、無電荷極性、塩基性、および酸性。あるクラスのアミノ酸が同じタイプの他のアミノ酸と交換される保存的置換は、この置換が、化合物の生物学的活性に対して有害ではない限り、本発明の範囲内にある。表2は、それぞれのクラスに属するアミノ酸の例の表を提供する。
いくつかの事例において、非保存的置換もなすことができる。しかしながら、好ましい置換は、タンパク質の機能性/生物学的活性を著しく損なわない。
本明細書において使用されるように、「単離」ポリヌクレオチドおよび/または「精製」タンパク質についての言及は、それらが自然界において共に見つけられると思われる他の分子と関連していない場合、これらの分子について言及するものである。したがって、「単離」および/または「精製」についての言及は、本明細書において記載されるように「人の手」の関与を示す。例えば、発現のための植物の中に入れられた本発明の細菌の「遺伝子」は、「単離ポリヌクレオチド」である。さらに、細菌タンパク質に由来し、植物によって産生されるタンパク質は、「単離タンパク質」である。
遺伝子コードの縮重/重複のために、種々様々の異なるDNA配列は、本明細書において開示されるアミノ酸配列をコードすることができる。同じまたは本質的に同じタンパク質をコードする代替のDNA配列を作り出すことは十分に、当業者の技術の範囲内である。これらの変異DNA配列は、本発明の範囲内である。これはまた、「植物における発現のための配列の最適化」と題される節において下記により詳細に論じられる。
植物における発現のための配列の最適化。植物において異種遺伝子の高度な発現を得るために、それらが植物細胞(の細胞質)中でより効率的に発現されるように遺伝子を再構築することが一般に好ましい。トウモロコシは、前記植物中でその発現レベルを増加させるために、形質転換前に、(1つまたは複数の)異種遺伝子を再設計することが好ましいことがある1つのそのような植物である。したがって、細菌タンパク質をコードする遺伝子の設計におけるさらなるステップは、双子葉植物種または単子葉植物種のいずれにせよ、標的植物配列とより密接に合わせられたコドンバイアスを使用して、最適な発現のために異種遺伝子を再構築することである。配列はまた、本明細書において他のところに論じられる、より特定のタイプの植物のうちのいずれかにおける発現に最適化することができる。
トランスジェニック宿主。本発明のタンパク質コード遺伝子は、多種多様の微生物宿主または植物宿主の中に導入することができる。本発明は、トランスジェニック植物細胞およびトランスジェニック植物を含む。好ましい植物(ならびに植物細胞)は、トウモロコシ、シロイヌナズナ、タバコ、ダイズ、ワタ、キャノーラ、イネ、コムギ、芝生、マメ科植物飼料(例えばアルファルファおよびクローバ)、牧草などである。果物、植物、観賞植物、および樹木などの他のタイプのトランスジェニック植物もまた、本発明に従って作製することができる。より一般に、双子葉植物および/または単子葉植物は、本発明の様々な態様において使用することができる。
好ましい実施形態において、遺伝子の発現は、対象とする(1つまたは複数の)タンパク質の細胞内産生(および維持)に、直接または間接的に帰着する。植物は、このようにして、除草剤抵抗性にすることができる。そのような宿主は、トランスジェニック、組換え、形質転換、および/またはトランスフェクト宿主および/または細胞と呼ぶことができる。本発明のいくつかの態様において(例えば対象とする遺伝子をクローニングし、かつ調製する場合)、微生物(好ましくは細菌)細胞は、本開示の有益性を伴って、標準的な技術に従って産生し、かつ使用することができる。
本発明のポリヌクレオチドを用いてトランスフェクトされた植物細胞は、植物全体に再生することができる。本発明は、組織細胞培養物、液体培養物、および平板培養物を含む細胞培養物を含む。本発明の植物を生じさせるために使用されるおよび/またはそれらの植物によって産生された種子もまた、本発明の範囲内に含まれる。他の植物組織および部分もまた本発明に含まれる。本発明は、本発明のポリヌクレオチドを含む植物または細胞を産生する方法をさらに含む。そのような植物を産生するための好ましい1つの方法は、本発明の種子を植え付けることによるものである。
植物が好ましいが、本発明はまた、例えば、シュードモナス フルオレッセンス(Pf)宿主株における高度に活性な組換えAAD−13の産生を含む。本発明は、この宿主において可溶性活性AAD−13を維持するための好ましい成長温度ならびに溶液中でAAD−13活性を保存し、回復させることができる調合プロセスならびに長期保存および貯蔵期間の間、AAD−13活性を保持することができる凍結乾燥プロセスを含む。
トランスジェニック宿主を形成するための遺伝子の挿入。本発明の1つの態様は、本発明のタンパク質を発現する本発明のポリヌクレオチドを用いる、植物、植物細胞、および他の宿主細胞の形質転換/トランスフェクションである。このようにして形質転換された植物は、異なる作用機序を有する種々様々の除草剤に対して抵抗性にすることができる。
多種多様な方法が、遺伝子の安定性の維持および発現を可能にする条件下で、標的宿主の中に所望のタンパク質をコードする遺伝子を導入するために利用可能である。例えば、これらの方法は、当業者らによく知られており、米国特許第5,135,867号において記載される。
AAD−13ポリヌクレオチドを含むベクターは、本発明の範囲に含まれる。例えば、大腸菌の複製系および形質転換細胞の選択を可能にするマーカーを含む多数のクローニングベクターは、高等植物の中への外来遺伝子の挿入のための調製のために入手可能である。ベクターは、例えば、pBR322、pUCシリーズ、M13mpシリーズ、pACYC184などを含む。したがって、タンパク質をコードする配列は、適した制限部位でベクターの中に挿入することができる。結果として生じるプラスミドは、大腸菌の中への形質転換に使用される。大腸菌細胞は、適した培養液において培養され、次いで、採取され、溶解される。プラスミドは、ゲノムDNAから精製によって回収される。配列分析、制限分析、電気泳動、および他の生化学的−分子生物学的方法は、分析の方法として一般に実行される。それぞれの操作の後に、使用されたDNA配列は、制限消化し、次のDNA配列につなぐことができる。それぞれのプラスミド配列は、同じまたは他のプラスミドにおいてクローニングすることができる。植物の中に所望の遺伝子を挿入する方法に依存して、他のDNA配列が必要となることがある。例えば、TiプラスミドまたはRiプラスミドが植物細胞の形質転換に使用される場合、TiプラスミドまたはRiプラスミドのT−DNAの右境界配列および左境界配列であることが多いが、少なくとも右境界配列は、挿入される遺伝子のフランキング領域としてつながれなければならない。植物細胞の形質転換のためのT−DNAの使用は、欧州特許第120516号、Hoekema(1985)、Fraleyら(1986)、およびAnら(1985)において集中的に調査され、かつ記載されている。
多数の技術は、植物宿主細胞の中にDNAを挿入するために利用可能である。それらの技術は、形質転換剤としてアグロバクテリウム ツメファシエンスまたはアグロバクテリウム リゾゲネスを使用するT−DNAを用いる形質転換、融合、注射、微粒子銃(微粒子衝撃)、シリコンカーバイドウィスカー、エアロゾルビーム、PEG、またはエレクトロポレーションおよび他の可能な方法を含む。アグロバクテリウムが形質転換に使用される場合、挿入されることとなるDNAを、特殊なプラスミドの中に、すなわち中間ベクターまたはバイナリーベクターの中にクローニングしなければならない。中間ベクターは、T−DNA中の配列に対して相同性である配列による相同組換えによって、TiプラスミドまたはRiプラスミドの中に統合することができる。TiプラスミドまたはRiプラスミドはまた、T−DNAの移入のために必要なvir領域をも含む。中間ベクターは、アグロバクテリウムにおいてそれら自体を複製することができない。中間ベクターは、ヘルパープラスミド(抱合)の手段によってアグロバクテリウム ツメファシエンスの中に移入することができる。バイナリーベクターは、大腸菌とアグロバクテリウムの両方においてそれら自体を複製することができる。それらは、選択マーカー遺伝子ならびに右および左のT−DNA境界領域によって構成されるリンカーまたはポリリンカーを含む。それらは、アグロバクテリウムの中に直接、形質転換することができる(Holsters、1978)。宿主細胞として使用されるアグロバクテリウムは、vir領域を運ぶプラスミドを含むものとする。vir領域は、植物細胞の中へのT−DNAの移入のために必要である。さらなるT−DNAが含まれていてもよい。そのように形質転換された細菌は、植物細胞の形質転換に使用される。植物外植片は、植物細胞の中へのDNAの移入のために、アグロバクテリウム ツメファシエンスまたはアグロバクテリウム リゾゲネスを用いて有利に培養することができる。植物全体は、次いで、選択のために抗生物質または殺生物剤を含んでいてもよい適した培地において、感染植物材料(例えば、葉の片、茎の節、根だけではなくプロトプラストまたは懸濁液培養細胞)から再生することができる。そのように得られた植物は、次いで、挿入DNAの存在について試験することができる。特殊な要求は、注射およびエレクトロポレーションの場合、プラスミドについてなされない。例えばpUC誘導体などの通常のプラスミドを使用することが可能である。
形質転換細胞は、普通の方法においては植物の内部で成長する。それらは、生殖細胞を形成し、(1つまたは複数の)形質転換された形質を後代植物に伝達することができる。そのような植物は、通常の方法において成長することができ、同じ形質転換された遺伝因子または他の遺伝因子を有する植物と交雑させることができる。結果として生じるハイブリッド個体は、対応する表現型の特性を有する。
本発明のいくつかの好ましい実施形態において、細菌タンパク質をコードする遺伝子は、植物ゲノムの中に挿入された転写単位から発現される。好ましくは、前記転写単位は、植物ゲノムの中への安定性の統合が可能な組換えベクターであり、タンパク質をコードするmRNAを発現する形質転換植物系の選択を可能にする。
一旦挿入DNAがゲノムに統合されたら、それは、相対的にそこで安定性となる(かつ再び出てくることはない)。それは、形質転換植物細胞に、とりわけカナマイシン、G418、ブレオマイシン、ハイグロマイシン、またはクロラムフェニコールなどの殺生物剤または抗生物質に対する抵抗性を付与する選択マーカーを通常含む。植物選択可能マーカーはまた、典型的に、グルホシネート(例えばPAT/bar)、グリホサート(EPSPS)、ALS阻害剤(例えばイミダゾリノン、スルホニル尿素、トリアゾロピリミジンスルホンアニリドなど)、ブロモキシニル、HPPD阻害剤抵抗性、PPO阻害剤、ACCアーゼ阻害剤、およびその他多くのものなどの様々な除草剤に対する抵抗性を提供することができる。個々に用いられたマーカーは、したがって、挿入DNAを含んでいない細胞以外の形質転換細胞の選択を可能にするはずである。対象とする(1つまたは複数の)遺伝子は、植物細胞中で、構成的プロモーターまたは誘発性プロモーターによって好ましくは発現される。一旦発現されたら、mRNAは、タンパク質に翻訳され、それによって、タンパク質の中に対象とするアミノ酸を組み込む。植物細胞中で発現されるタンパク質をコードする遺伝子は、構成的プロモーター、組織特異的プロモーター、または誘発性プロモーターの管理下とすることができる。
植物細胞の中に外来組換えベクターを導入するためのおよび導入遺伝子を安定して維持し、かつ発現する植物を得るためのいくつかの技術が存在する。そのような技術は、微粒子上にコーティングされた遺伝物質の、直接、細胞の中への導入を含む(Cornellに対する米国特許第4,945,050号およびDowElanco、現在Dow AgroSciences,LLCに対する第5,141,131号)。さらに、植物は、アグロバクテリウム技術を使用して形質転換することができる。University of Toledoに対する米国特許第5,177,010号;Texas A&Mに対する第5,104,310号;欧州特許出願第0131624B1号;Schilperootに対する欧州特許出願第120516号、第159418B1号、および第176,112号;Schilperootに対する米国特許第5,149,645号、第5,469,976号、第5,464,763号、ならびに第4,940,838号および第4,693,976号;すべてMax Planckに対する欧州特許出願第116718号、第290799号、第320500号;日本たばこ産業に対する欧州特許出願第604662号および第627752号ならびに米国特許第5,591,616号;すべてCiba Geigy、現在Syngentaに対する欧州特許出願第0267159号および第0292435号ならびに米国特許第5,231,019号;共にCalgeneに対する米国特許第5,463,174号および第4,762,785号;ならびに共にAgracetusに対する米国特許第5,004,863号および第5,159,135号を参照されたい。他の形質転換技術は、ウィスカー技術を含む。共にZeneca、現在Syngentaに対する米国特許第5,302,523号および第5,464,765号を参照されたい。他の直接DNA送達形質転換技術は、エアロゾルビーム技術を含む。米国特許第6,809,232号を参照されたい。エレクトロポレーション技術もまた植物を形質転換するために使用されてきた。Boyce Thompson Instituteに対する国際公開第87/06614号;共にDekalbに対する米国特許第5,472,869号および第5,384,253号;ならびに共にPlant Genetic Systemsに対する国際公開第92/09696号および国際公開第93/21335号を参照されたい。さらに、ウイルスベクターもまた、対象とするタンパク質を発現するトランスジェニック植物を産生するために使用することができる。例えば、単子葉植物は、Mycogen Plant ScienceおよびCiba−Geigy(現在、Syngenta)に対する米国特許第5,569,597号ならびに共にBiosource、現在、Large Scale Biologyに対する米国特許第5,589,367号および第5,316,931号において記載される方法を使用して、ウイルスベクターを用いて形質転換することができる。
以前に述べられたように、DNA構築物が植物宿主の中に導入される方法は、本発明にとって重要ではない。効率的な形質転換を提供する任意の方法が用いられてもよい。例えば、植物細胞形質転換のための様々な方法は、本明細書において記載され、アグロバクテリウム媒介性の形質転換を行うためにTiプラスミドまたはRiプラスミドなどの使用を含む。多くの事例において、T−DNA境界配列、より具体的には、右境界配列によって片側または両側で境界をつけられた、形質転換に使用される構築物を用いることは望ましいであろう。これは、構築物が、形質転換のためのモードとして、アグロバクテリウム ツメファシエンスまたはアグロバクテリウム リゾゲネスを使用する場合、特に有用であるが、T−DNA境界配列は、形質転換の他のモードを用いる使用を見出してもよい。アグロバクテリウムが、植物細胞形質転換に使用される場合、宿主中に存在するT−DNAまたはTiプラスミドもしくはRiプラスミドとの相同組換えのために宿主の中に導入されてもよいベクターが、使用されてもよい。ベクターの導入は、エレクトロポレーション、トリペアレンタルメイティング、および当業者らに知られている、グラム陰性菌を形質転換するための他の技術を介して行われてもよい。アグロバクテリウム宿主の中へのベクター形質転換の方法は、本発明にとって重要ではない。組換えのためのT−DNAを含むTiプラスミドまたはRiプラスミドは、ゴール形成を引き起こす可能性がありまたはその可能性はなく、vir遺伝子が前記宿主中に存在する限り、前記発明にとって重要ではない。
アグロバクテリウムが形質転換に使用されるいくつかの事例において、T−DNA境界配列内にある発現構築物は、Dittaら(1980)およびEPO0120515において記載されるようにpRK2またはその誘導体などの広いスペクトルのベクターの中に挿入されるであろう。本明細書において記載されるように、形質転換アグロバクテリウムおよび形質転換植物細胞の選択を可能にする1つまたは複数のマーカーは、発現構築物およびT−DNA内に含まれるであろう。用いられる特定のマーカーは、本発明にとって必須ではなく、好ましいマーカーは、使用される宿主および構築物に依存する。
アグロバクテリウムを使用する植物細胞の形質転換のために、外植片は、組み合わせられ、その形質転換を可能にするのに十分な時間、形質転換アグロバクテリウムと共にインキュベートされてもよい。形質転換の後に、アグロバクテリウムは、適切な抗生物質を用いる選択によって死滅させられ、植物細胞は、適切な選択培地を用いて培養される。一旦カルスが形成されたら、苗条形成は、植物組織培養および植物再生の技術分野においてよく知られている方法に従って適切な植物ホルモンを用いることによって促進することができる。しかしながら、カルス中間段階は必ずしも必要だとは限らない。苗条形成の後に、前記植物細胞は、根形成を促進する培地に移入することができ、それによって植物再生を終える。次いで、植物は、種子まで成長させてもよく、前記種子は、今後の世代を確立するために使用することができる。形質転換技術にかかわらず、細菌タンパク質をコードする遺伝子は、ベクター中に、植物プロモーター調節エレメントおよびNosなどの3’非翻訳転写終結領域を含むことによって前記遺伝子を植物細胞中で発現するように適合させた遺伝子移入ベクターの中に好ましくは組み込まれる。
植物を形質転換するための多数の技術に加えて、外来遺伝子と接触させる組織のタイプも同様に変わってもよい。そのような組織は、胚形成組織、カルス組織タイプI、II、およびIII、胚軸、分裂組織、根組織、師部中の発現のための組織などを含むが、これらに限定されないと思われる。ほとんどすべての植物組織は、本明細書において記載される適切な技術を使用して脱分化の間に形質転換することができる。
上記に述べられるように、所望の場合、種々様々の選択可能マーカーを使用することができる。特定のマーカーの選択は、当業者の判断によるものであるが、以下の選択可能マーカーのうちのいずれも、選択可能マーカーとして機能することができる、本明細書において挙げられていない任意の他の遺伝子と共に使用してもよい。そのような選択可能マーカーは、抗生物質カナマイシン、ネオマイシン、およびG41に対する抵抗性;ハイグロマイシン抵抗性;メトトレキサート抵抗性をコードするトランスポゾンTn5(Aph II)のアミノグリコシドホスホトランスフェラーゼ遺伝子ならびにグリホサート;フォスフィノスリシン(ビアラホスまたはグルホシネート);ALS阻害除草剤(イミダゾリノン、スルホニル尿素、およびトリアゾロピリミジン除草剤)、ACCアーゼ阻害剤(例えばアリールオキシプロピオン酸またはシクロヘキサンジオン)、ならびにブロモキシニルなどの他、HPPD阻害剤(例えばメソトリオン)などに対する抵抗性または耐性をコードする遺伝子を含むが、これらに限定されない。
選択可能マーカーに加えて、レポーター遺伝子を使用することを望んでもよい。いくつかの事例において、レポーター遺伝子は、選択可能マーカーありでまたはなしで使用されてもよい。レポーター遺伝子は、レシピエントの生物または組織中に典型的に存在せず、いくつかの表現型の変化または酵素特性に帰着するタンパク質を典型的にコードする遺伝子である。そのような遺伝子の例は、Weisingら、1988において提供される。好ましいレポーター遺伝子は、大腸菌のuidA座のベータ−グルクロニダーゼ(GUS)、大腸菌のTn9からのクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ遺伝子、生物発光クラゲオワンクラゲからの緑色蛍光タンパク質、ホタルホチヌス ピラリスからのルシフェラーゼ遺伝子を含む。レポーター遺伝子発現を検出するためのアッセイは、次いで、前記遺伝子が、レシピエント細胞の中に導入された後に、適した時間に行われてもよい。好ましいそのようなアッセイは、形質転換細胞を同定するために、Jeffersonら、(1987)によって記載されるように、大腸菌のuidA座のベータ−グルクロニダーゼ(GUS)をコードする遺伝子の使用を伴う。
植物プロモーター調節エレメントに加えて、種々様々の供給源からのプロモーター調節エレメントは、外来遺伝子を発現するために植物細胞中で効率的に使用することができる。例えばオクトピンシンターゼプロモーター、ノパリンシンターゼプロモーター、マンノピンシンターゼプロモーターなどの細菌起源のプロモーター調節エレメント;カリフラワーモザイクウイルス(35Sおよび19S)、35T(これは、再構築された35Sプロモーターである。米国特許第6,166,302号、とりわけ実施例7Eを参照されたい)などのウイルス起源のプロモーターなどが使用されてもよい。植物プロモーター調節エレメントは、リブロース−1,6−ビスリン酸(RUBP)カルボキシラーゼ小サブユニット(ssu)、ベータ−コングリシニンプロモーター、ベータ−ファゼオリンプロモーター、ADHプロモーター、熱ショックプロモーター、および組織特異的プロモーターを含むが、これらに限定されない。マトリックス付着領域、骨格結合領域、イントロン、エンハンサー、ポリアデニル化配列などの他のエレメントが、存在していてもよく、したがって、転写効率またはDNA統合を改善してもよい。そのようなエレメントは、転写、mRNA安定性などに影響することによって、より良好な発現またはDNAの機能を提供することができるが、それらは、DNA機能にとって必要であることもあり、または必要でないこともある。そのようなエレメントは、植物中で形質転換DNAの最適な性能を得るために所望のものとして、DNA中に含まれていてもよい。典型的なエレメントは、Adh−イントロン1、Adh−イントロン6、アルファルファモザイクウイルスコートタンパク質リーダー配列、オスモチンUTR配列、メイズストリークウイルスコートタンパク質リーダー配列、および当業者に入手可能な他のものを含むが、これらに限定されない。構成的プロモーター調節エレメントもまた、使用され、それによって、すべての細胞型中で常に継続的な遺伝子発現を指示してもよい(例えばアクチン、ユビキチン、CaMV 35Sなど)。組織特異的プロモーター調節エレメントは、葉または種子などの特異的な細胞型または組織型における遺伝子発現を担い(例えばゼイン、オレオシン、ナピン、ACP、グロブリンなど)、これらもまた使用されてもよい。
プロモーター調節エレメントはまた、植物の発生のある段階の間、活性(または不活性)であってもよく、植物の組織および器官において活性であってもよい。そのようなものの例は、花粉特異的、胚特異的、トウモロコシの毛特異的、綿繊維特異的、根特異的、種子胚乳特異的、または栄養期特異的プロモーター調節エレメントなどを含むが、これらに限定されない。ある状況下で、物理的刺激(熱ショック遺伝子)、光(RUBPカルボキシラーゼ)、ホルモン(Em)、代謝物質、化学薬品(テトラサイクリン応答性)、およびストレスなどの特異的なシグナルに応じて遺伝子の発現を担う誘発性プロモーター調節エレメントを使用することが望ましいことがある。植物中で機能する他の望ましい転写エレメントおよび翻訳エレメントが使用されてもよい。多数の植物特異的遺伝子移入ベクターは、当技術分野において知られている。
植物RNAウイルスベースの系もまた、細菌タンパク質を発現するために使用することができる。そのようにする際に、タンパク質をコードする遺伝子は、対象とする宿主植物に感染するであろう、適した植物ウイルスのコートプロモーター領域の中に挿入することができる。タンパク質は、次いで、発現して、したがって、除草剤被害からの植物の防御を提供することができる。植物RNAウイルスベースの系は、Mycogen Plant Sciences,Inc.に対する米国特許第5,500,360号ならびにBiosource、現在Large Scale Biologyに対する米国特許第5,316,931号および第5,589,367号において記載される。
耐性または抵抗性のレベルをさらに増加させる手段。収量を含む表現型に対する顕著な有害効果を伴わないで、新規な除草剤抵抗性形質を本発明の植物に付与することができることが本明細書において示される。そのような植物は、本発明の範囲内である。本明細書において例示され、示唆される植物は、例えば少なくとも1つの主題となる除草剤の2×、3×、4×、および5×の典型的な適用レベルに耐えることができる。これらの耐性レベルにおける改善は、本発明の範囲内である。例えば、様々な技術は、当技術分野において知られており、所与の遺伝子の発現を増加させるために、予測可能に最適化し、さらに開発することができる。
そのような1つの方法は、(発現カセットなどにおける)主題となるAAD−13遺伝子のコピー数を増加させることを含む。形質転換イベントもまた遺伝子の複数のコピーを有するものについて選択することができる。
強力なプロモーターおよびエンハンサーは、発現を「極度に増加させる(supercharge)」ために使用することができる。そのようなプロモーターの例は、35Sエンハンサーを使用する好ましい35Tプロモーターを含む。35S、トウモロコシユビキチン、シロイヌナズナユビキチン、シロイヌナズナアクチン、およびCSMVプロモーターは、そのような使用のために含まれる。他の強力なウイルスプロモーターもまた好ましい。エンハンサーは、4OCSエンハンサーおよび35S二重エンハンサーを含む。マトリックス付着領域(MAR)もまた、例えば、形質転換効率および導入遺伝子発現を増加させるために使用することができる。
シャッフリング(定方向進化)および転写因子もまた、本発明による実施形態に使用することができる。
配列レベルで異なるが、同じまたは類似の全般的な必須の三次元構造、表面電荷分布などを保持する変異タンパク質もまた設計することができる。例えば米国特許第7,058,515号;Larsonら、Protein Sci.2002 11:2804〜2813ページ、「Thoroughly sampling sequence space:Large−scale protein design of structural ensembles」;Crameriら、Nature Biotechnology 15、436〜438ページ(1997)、「Molecular evolution of an arsenate detoxification pathway by DNA shuffling」;Stemmer,W.P.C.1994.DNA shuffling by random fragmentation and reassembly:in vitro recombination for molecular evolution.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:10747〜10751ページ;Stemmer,W.P.C.1994.Rapid evolution of a protein in vitro by DNA shuffling.Nature 370:389〜391ページ;Stemmer,W.P.C.1995.Searching sequence space.Bio/Technology13:549〜553;Crameri,A.、Cwirla,S.、およびStemmer,W.P.C.1996.Construction and evolution of antibody−phage libraries by DNA shuffling.Nature Medicine 2:100〜103ページ;ならびにCrameri,A.、Whitehorn,E.A.、Tate,E.、およびStemmer,W.P.C.1996.Improved green fluorescent protein by molecular evolution using DNA shuffling.Nature Biotechnology 14:315〜319ページを参照されたい。
植物細胞の中に挿入される組換えポリヌクレオチドの活性は、挿入物に近接する内在性植物DNAの影響に依存し得る。したがって、他の選択肢は、挿入のために植物ゲノムにおいて優れた位置であることが知られている事象を利用することである。例えばcry1Fおよびcry1Acのワタイベントに関する国際公開第2005/103266A1号を参照されたい。主題となるAAD−13遺伝子は、cry1Fおよび/またはcry1Acの挿入物の代わりに、それらのゲノムの座において置換することができる。したがって、標的とされる相同組換えは、例えば、本発明に従って使用することができる。このタイプの技術は、例えば、標的とされる組換えのためのジンクフィンガーの使用に関する国際公開第03/080809A2号および対応する公開米国出願(USPA20030232410)の主題である。リコンビナーゼの使用(例えばcre−loxおよびflp−frt)もまた当技術分野において知られている。
AAD−13解毒作用は、細胞質において起こると考えられる。したがって、このタンパク質およびmRNAをさらに安定化するための手段(mRNAの分解をブロックすることを含む)は、本発明の態様において含まれ、当技術分野で知られている技術は、したがって、適用することができる。主題となるタンパク質は、プロテアーゼなどによる分解に抵抗するように設計することができる(プロテアーゼ切断部位は、タンパク質のアミノ酸配列の再構築によって効果的に除去することができる)。そのような実施形態は、オスモチンからのUTRのような5’および3’ステムループ構造ならびにper5(AUリッチ非翻訳5’配列)の使用を含む。7−メチル基または2’−Oメチル基、例えば7−メチルグアニル酸残基のような5’キャップもまた使用することができる。例えばProc.Natl.Acad.Sci.USA Vol.74、No.7、2734〜2738ページ(July 1977)Importance of 5’−terminal blocking structure to stabilize mRNA in eukaryotic protein synthesisを参照されたい。タンパク質複合体またはリガンドブロック基もまた使用することができる。
AAD−13に最も適した5’UTRまたは3’UTRのコンピュータを利用する設計(合成ヘアピン)もまた、本発明の範囲内で行うことができる。一般にコンピュータモデリングならびに遺伝子シャッフリングおよび定方向進化は、本明細書において他のところで論じられる。より具体的に、コンピュータモデリングおよびUTRに関して、本発明の5’UTR誘導体および3’UTR誘導体の予測/評価における使用のためのコンピュータモデリング技術は、Genetics Corporation Group、Madison、WIから入手可能なMFoldバージョン3.1(Zuckerら、Algorithms and Thermodynamics for RNA Secondary Structure Prediction:A Practical Guide.RNA Biochemistry and Biotechnology中、11〜43ページ、J.Barciszewski & B.F.C.Clark編、NATO ASI Series、Kluwer Academic Publishers、Dordrecht、NL(1999);Zuckerら、Expanded Sequence Dependence of Thermodynamic Parameters Improves Prediction of RNA Secondary Structure.J.Mol.Biol.288、911〜940ページ(1999);Zuckerら、RNA Secondary Structure Prediction.Current Protocols in Nucleic Acid Chemistry中、S.Beaucage、D.E.Bergstrom、G.D.Glick、およびR.A.Jones編、John Wiley & Sons、New York、11.2.1〜11.2.10、(2000)を参照されたい)、ソースコードとして自由に配布されており、ウェブサイトgenetics.wustl.edu/eddy/software/にアクセスすることによってダウンロードすることができるCOVE(共分散モデルを使用するRNA構造分析(確率的な文脈自由文法法))v.2.4.2(Eddy & Durbin、Nucl.Acids Res.1994、22:2079〜2088ページ)、ならびに同様に自由に配布されており、ウェブサイトbioinf.au.dk.FOLDALIGN/でダウンロードして入手可能であるFOLDALIGNを含むが、これらに限定されない。(Finding the most significant common sequence and structure motifs in a set of RNA sequences.J.Gorodkin、L.J.Heyer、およびG.D.Stormo.Nucleic Acids Research、Vol.25、no.18 3724〜3732ページ、1997;Finding Common Sequence and Structure Motifs in a set of RNA Sequences.J.Gorodkin、L.J.Heyer、およびG.D.Stormo.ISMB 5;120〜123ページ、1997を参照されたい)。
本発明の実施形態は、自然に進化した突然変異体または化学的に誘発された突然変異体と共に使用することができる(突然変異体は、スクリーニング技術によって選択し、次いで、AAD−13およびおそらく他の遺伝子を用いて形質転換することができる)。本発明の植物は、ALS抵抗性および/または進化したグリホサート抵抗性と組み合わせることができる。例えば、アミノピラリド抵抗性もまた、AAD−13遺伝子と組み合わせ、または「積み重ねる」ことができる。
伝統的な育種技術もまた、所望の形質を効果的に組み合わせ、遺伝子移入し、かつ改善するために本発明と組み合わせることができる。
さらに、改善はまた、植物をさらに防御するおよび/またはより多くの除草剤に対する交差抵抗性を追加するための適切な薬害軽減剤を用いる使用を含む。(薬害軽減剤は、cP450を活性化する/発現させることによって植物免疫系を増加させるように典型的に作用する。薬害軽減剤は、雑草防除有効性を損なうことなく、生理的または分子メカニズムによって、作物植物に対する除草剤の植物毒性を低下させる化学薬剤である。)
除草剤薬害軽減剤は、ベノキサコル、クロキントセット、シオメトリニル、ジクロルミド、ジシクロノン、ジエトレート、フェンクロラゾール、フェンクロリム、フルラゾール、フルキソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン、メフェンピル、メフェナート、ナフタル酸無水物、およびオキサベトリニルを含む。植物活性剤(植物を、それらの防衛メカニズムを活性化することによって防御する新しいクラスの化合物)もまた、本発明の実施形態において使用することができる。これらは、アシベンゾラルおよびプロベナゾールを含む。
商品化された薬害軽減剤は、チオカルバメートファミリーおよびクロロアセトアニリドファミリーの植え付け前に組み込まれる除草剤または出芽前に適用される除草剤に対する、トウモロコシ、穀実用モロコシ、および水稲(wet−sown)イネなどの大きな種のあるイネ科作物の防御に使用することができる。薬害軽減剤はまた、アリールオキシフェノキシプロピオン酸除草剤およびスルホニル尿素除草剤の出芽後の適用に対するコムギなどの冬の穀類を防御するために開発されてきた。スルホニル尿素除草剤、イミダゾリノン除草剤、シクロヘキサンジオン除草剤、イソオキサゾール除草剤、およびトリケトン除草剤に対するトウモロコシおよびイネの防御のための薬害軽減剤の使用もまた十分に確立されている。毒性を緩和された植物における除草剤解毒作用の、薬害軽減剤に誘発された増強は、薬害軽減剤作用に関与する主なメカニズムとして広く承認されている。薬害軽減剤は、グルタチオンなどの補助因子ならびにグルタチオンS−トランスフェラーゼ、シトクロムP450モノオキシゲナーゼ、およびグルコシルトランスフェラーゼなどの除草剤解毒酵素を誘発する。Hatzios KK、Burgos N(2004)「Metabolism−based herbicide resistance:regulation by safeners」、Weed Science:Vol.52、No.3 454〜467ページ。
AAD−13と積み重ねられたシトクロムp450モノオキシゲナーゼ遺伝子の使用は1つの好ましい実施形態である。除草剤代謝に関与するP450がある。例えば、cP450は、哺乳動物または植物の起源とすることができる。高等植物において、シトクロムP450モノオキシゲナーゼ(P450)は二次代謝を行うことで知られている。それはまた、NADPHシトクロムP450オキシドレダクターゼ(レダクターゼ)と協力して生体異物の酸化的代謝において重要な役割を果たす。いくつかの除草剤に対する抵抗性は、P450およびグルタチオンS−トランスフェラーゼによる代謝の結果として報告された。哺乳動物における異物代謝に関与する多くのミクロソームP450種は、分子クローニングによって特徴づけられた。それらのうちのいくつかは、いくつかの除草剤を効率的に代謝することが報告された。したがって、植物または哺乳動物のP450を有するトランスジェニック植物は、いくつかの除草剤に対して抵抗性を示すことができる。
先のものの好ましい一実施形態は、アセトクロール(アセトクロールベースの産物は、Surpass(登録商標)除草剤、Keystone(登録商標)除草剤、Keystone LA除草剤、FulTime(登録商標)除草剤、およびTopNotch(登録商標)除草剤を含む)ならびに/またはトリフルラリン(Treflan(登録商標)など)に対する抵抗性のためのcP450の使用である。ダイズおよび/またはトウモロコシにおけるそのような抵抗性は、いくつかの好ましい実施形態において含まれている。そのような実施形態に関するさらなるガイダンスのために、例えばInuiら、「A selectable marker using cytochrome P450 monooxygenases for Arabidopsis transformation」、Plant Biotechnology 22、281〜286ページ(2005)を参照されたい(除草剤を代謝するヒトシトクロムP450モノオキシゲナーゼを使用する、アグロバクテリウム ツメファシエンスを介してのシロイヌナズナの形質転換のための選択系に関する;除草剤耐性実生は、形質転換され、除草剤アセトクロール、アミプロホスメチル、クロルプロファム、クロルスルフロン、ノルフルラゾン、およびペンディメタリンを用いて選択された。Siminszkyら、「Expression of a soybean cytochrome P450 monooxygenase cDNA in yeast and tobacco enhances the metabolism of phenylurea herbicides」、PNAS Vol.96、Issue 4、1750〜1755ページ、February 16,1999;Sheldonら、Weed Science:Vol.48、No.3、291〜295ページ、「A cytochrome P450 monooxygenase cDNA(CYP71A10)confers resistance to linuron in transgenic Nicotiana tabacum」;および「Phytoremediation of the herbicides atrazine and metolachlor by transgenic rice plants expressing human CYP1A1,CYP2B6,and CYP2C19」、J Agric Food Chem.2006 Apr 19;54(8):2985〜91ページ(イネにおけるヒトシトクロムp450モノオキシゲナーゼの試験に関し、イネ植物は、報告によれば、クロロアセトミド(アセトクロール、アラクロール、メトアクロール、プレチラクロール、およびテニルクロール)、オキシアセトアミド(メフェナセット)、ピリダジノン(ノルフルラゾン)、2,6−ジニトロアナリン(トリフルラリンおよびペンディメタリン)、ホスファミデート(アミプロホスメチル、チオカルバメート(ピリブチカルブ)、および尿素(クロルトルロン))に対する高度な耐性を示した。
主題となるAAD−13遺伝子をより効率的にするために、異なる2,4−D化学物質を変更するまたは使用する可能性もまたある。そのような可能な変化は、より良好な基質およびより良好な脱離基(より高度な電気陰性度)を作り出すことを含む。
オーキシン輸送阻害剤(例えばジフルフェンゾピル)もまた、2,4−Dを用いる除草剤活性を増加させるために使用することができる。
特に示されず、または暗示されない限り、「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」という用語は、本明細書において使用されるように「少なくとも1つ」を意味する。
本明細書において言及または引用される特許、特許出願、仮出願、および刊行物はすべて、それらが本明細書の明示的な教示と矛盾しない程度までそれらの全体が参照によって組み込まれる。
以下は、本発明を実施するための手順を示す実施例である。これらの実施例は、限定するものとして解釈されるべきでない。他に述べられない限り、百分率は、すべて重量によるものであり、溶媒混合物の割合はすべて、容量によるものである。
植物体において除草剤抵抗性を付与する遺伝子を同定する方法
植物体において除草剤分解活性を持つ遺伝子を同定する方法として、NCBI(National Center for Biotechnology Information)などの最新の公的データベースを調べることが可能である。処理を開始するために、所望の特徴(つまりα−ケトグルタル酸ジオキシゲナーゼ活性)を有するタンパク質をコードする既に同定された機能遺伝子配列を有していることが必要である。次いで、このタンパク質配列は、入手可能な、委託されたNCBIタンパク質配列と比較するために、BLAST(Basic Local Alignment Search Tool)(Altschulら、1997)アルゴリズムの入力として使用される。デフォルト設定を使用すると、この検索は、種々のレベルで100以上の相同タンパク質配列を返す。これらは、アミノ酸レベルで、高度に同一(85〜98%)〜非常に低度の相同性(23〜35%)の範囲である。伝統的に、高度な相同性を有する配列だけが、入力配列に対する類似の特性を保持することが予期されると思われる。この場合において、≦50%の相同性を有する配列だけを選んだ。本明細書において例示されるように、35%ほどのアミノ酸保存を有する(ラルストニア ユートロファからのtfdAと比較して)クローニング組換え発現相同体は、意図した除草剤に対してだけではなく、これらの酵素を用いて以前に試験されていない基質に対しても商業的なレベルの抵抗性を付与するために使用することができる。
単一遺伝子(sdpA)は、tfdAに対してわずか35%のアミノ酸同一性を有する相同体として、NCBIデータベース(ncbi.nlm.nih.govウェブサイトを参照されたい;受入#AJ628860)から同定された。同一性パーセントは、タンパク質のデータベースに委託されたsdpADNA配列とtfdADNA配列の両方を最初に翻訳し、次いで、複数の配列アラインメントを行うために、VectorNTIソフトウェアパッケージ中のClustalWを使用することによって決定した。
植物および細菌における発現のための配列の最適化
2.1−背景
植物において異種遺伝子のより高度なレベルの発現を得るために、それらが植物細胞においてより効率的に発現されるように、遺伝子の配列をコードするタンパク質を再構築することは好ましい可能性がある。トウモロコシは、植物中で遺伝子の発現レベルおよびコードされるタンパク質のレベルを増加させるために、形質転換前に、異種タンパク質コード領域を再設計することが好ましい可能性のある1つのそのような植物である。したがって、細菌タンパク質をコードする遺伝子の設計におけるさらなるステップは、最適な発現のための異種遺伝子の再構築である。
トウモロコシにおける発現のための細菌の遺伝子の再構築の1つの理由は、本来の遺伝子の最適ではないG+C含有量によるものである。例えば、多くの本来の細菌の(1つまたは複数の)遺伝子の非常に低度のG+C含有量(および高度なA+T含有量への必然の歪み)は、高度にA+Tリッチであることが知られている植物遺伝子制御配列に似るまたはそれに匹敵する配列の生成に帰着する。植物の中に導入された遺伝子のDNA内のいくつかのA+Tリッチ配列の存在(例えば遺伝子プロモーターにおいて通常見つけられるTATAボックス領域)は、遺伝子の異常な転写に帰着し得る。他方では、転写されたmRNAにおいて存在する他の調節配列の存在(例えばAAUAAAなどのポリアデニル化シグナル配列または前駆体mRNAスプライシングに関与する核内低分子RNAに対して相補的な配列)は、RNA不安定性をもたらし得る。したがって、トウモロコシ発現のための細菌タンパク質をコードする、より好ましくは(1つまたは複数の)植物最適化遺伝子と呼ばれる遺伝子の設計における1つの目標は、代謝酵素をコードするトウモロコシ遺伝子に好ましくは類似したG+C含有量を有するDNA配列を生成することである。細菌タンパク質をコードする植物最適化遺伝子の設計における他の目標は、配列修飾が翻訳を妨害しないDNA配列を生成することである。
表Ex2−1は、トウモロコシ遺伝子のG+C含有量を示す。表Ex2−1におけるデータについては、遺伝子のコード領域はGenBank(リリース71)エントリーから抽出し、塩基組成は、MacVector(商標)プログラム(Accelerys、San Diego、California)を使用して計算した。イントロン配列は計算において無視した。
複数の公的に入手可能なDNA配列データベースが存在し、植物ゲノムのG+C含有量または様々な植物遺伝子のタンパク質コード領域に関する情報を見つけることができる。そのような1つのデータベースは、URL http://www.kazusa.or.jp/codon/のワールドワイドウェブ上にある。このサイトで、例えばタバコ(Nicotiana tabacum)タンパク質コード配列の平均G+C含有量が43.3%であることを見つけることができる(453,797のコドンを含む1268の配列の分析)。また、トウモロコシ(Zea mays)タンパク質コード配列の平均G+C含有量が54.9%であることを見つけることができる(973,578のコドンを含む2280の配列の分析)。それに比較すると、配列番号2に示されたスフィンゴビウム ハービシドボランスAAD−13タンパク質コード配列のG+C含有量は、67.2%である。したがって、トウモロコシまたは双子葉植物における発現のためにAAD−13遺伝子を設計する場合、40〜55%の範囲までタンパク質コード領域のG+C含有量を下げることが有利である可能性がある。植物発現のための細菌タンパク質をコードする、より好ましくは(1つまたは複数の)植物最適化遺伝子と呼ばれる遺伝子の設計における1つの目標は、代謝酵素をコードする本来の宿主植物遺伝子に好ましくは類似したG+C含有量を有するDNA配列を生成することである。
遺伝子コードの重複/縮重によってもたらされた柔軟性のために(つまり、いくつかのアミノ酸は1つを超えるコドンによって指定される)、異なる生物または生物のクラスにおけるゲノムの進化は、重複コドンの異なる使用頻度に帰着した。この「コドンバイアス」はタンパク質コード領域の平均の塩基組成において反映されている。例えば、相対的に低度のG+C含有量を有する生物は、重複コドンの3番目の位置においてAまたはTを有するコドンを利用するのに対して、より高度なG+C含有量を有するものは、3番目の位置においてGまたはCを有するコドンを利用する。mRNA内の「少数の」コドンの存在は、とりわけ少数のコドンに対応するチャージtRNA(charged tRNA)の相対的な存在量が低度の場合、そのmRNAの絶対的な翻訳効率を低下させ得ると考えられる。この延長として、個々の少数のコドンによる翻訳効率の低下が、複数の少数のコドンで少なくとも相加的となると思われる。したがって、少数のコドンの高度な相対的な含有量を有するmRNAは、相応して、翻訳効率が低度であると思われる。この効率は、続く、低レベルのコードタンパク質によって反映されると思われる。
トウモロコシ(またはワタもしくはダイズなどの他の植物)における発現のために細菌タンパク質をコードする遺伝子を操作する際に、予期される宿主植物のコドンバイアスが決定されている場合、それは有益である。コドンバイアスは、単一のコドンが、すべてのアミノ酸についてのコドンと比較して使用される頻度として計算することができる。その代わりに、表Ex2−2、列C、D、I、Jにおいて開示されるように、コドンバイアスは、単一のコドンが、特定のアミノ酸についての他のすべてのコドン(同義コドン)と比較して、そのアミノ酸をコードするために使用される頻度として計算されてもよい。トウモロコシについてのコドンバイアスは、植物が、そのタンパク質をコードするために使用する統計的コドン分布であり、706のトウモロコシ遺伝子から計算されたコドン使用頻度を、表Ex2−2、列CおよびIに示す。植物発現を予定する細菌タンパク質をコードする遺伝子のコード領域を設計する際に、植物によって好まれる一次(「第1選択」)コドンが決定されるはずであり、複数の選択が存在する場合、第2、第3、第4などの選択の好ましいコドンが決定されるはずである。次いで、細菌タンパク質のアミノ配列をコードする、新しいDNA配列を設計することができるが、新しいDNA配列は、タンパク質アミノ酸配列内のそれぞれの位置でアミノ酸を指定するための植物(第1の好ましい、第2の好ましい、第3の好ましい、または第4の好ましいなど)コドンの置換によって、本来の細菌DNA配列(タンパク質をコードする)と異なる。次いで、新しい配列は、修飾によって作り出された可能性のある制限酵素部位について分析する。同定された部位は、コドンを、第1、第2、第3、または第4の選択の好ましいコドンと交換することによってさらに修飾する。対象とする遺伝子の転写または翻訳に影響し得る配列中の他の部位は、エキソン:イントロン接合部(5’もしくは3’)、ポリA追加シグナル、またはRNAポリメラーゼ終結シグナルである。配列をさらに分析し、TAダブレットまたはCGダブレットの頻度を低下させるために修飾する。ダブレットに加えて、同じである約6を超える残基を有するG配列ブロックまたはC配列ブロックは、配列の転写または翻訳に影響し得る。したがって、これらのブロックは、第1のまたは第2のコドンの選択などの次の好ましい選択のコドンと交換することによって有利に修飾される。
したがって、細菌タンパク質をコードする植物最適化遺伝子を設計するために、DNA配列は、特定の1つまたは複数の植物の遺伝子配列から蓄積されたコドンバイアス表から確立された重複遺伝子コードを利用して上述のタンパク質のアミノ酸配列をコードするように設計される。結果として生じるDNA配列は、より高度なコドン多様性、望ましい塩基組成を有し、戦略的に配置された制限酵素認識部位を含有することができ、かつ遺伝子の転写または産物mRNAの翻訳に干渉し得る配列を欠く。本発明の遺伝子/タンパク質と機能的に等価であるそのような合成遺伝子は、植物を含む宿主を形質転換するために使用することができる。合成遺伝子の産生に関するさらなるガイダンスは、例えば米国特許第5,380,831号およびPCT出願国際公開第97/13402号において見つけることができる。
AAD−13タンパク質をコードする植物最適化遺伝子を操作するために、DNA配列を、特定の宿主植物(トウモロコシおよび双子葉植物)のタンパク質コード配列から蓄積されたコドンバイアス表から確立された重複遺伝子コードを利用して、AAD−13アミノ酸配列をコードするように設計した。表Ex2−2において、列C、D、I、およびJは、Zea mays(トウモロコシ)の706のコード領域および154の双子葉植物遺伝子において見つけられるように、それぞれのアミノ酸についての同義コドンの分布を示す(そのアミノ酸についてのすべてのコドンについての使用頻度の%で)。[REF:Murray,E.E.、Lotzer,J.、Eberle,M.(1989)Codon usage in plant genes.Nucl.Acids Res.17:477〜497ページ]。それぞれの植物タイプによって最も好まれるコドンは、ボールド体で示し、複数の選択が存在する場合、第2、第3、または第4の選択のコドンを同定することができる。いくつかのアミノ酸についてのいくつかの同義コドンが植物遺伝子において極めてまれに見つけられることは明らかである(例えばトウモロコシにおけるAGTおよび双子葉植物におけるCCG)。同様に、トウモロコシおよび双子葉植物は、個々のコドン使用頻度が異なる。(例えば、アラニンコドンGCGは、双子葉植物遺伝子よりもトウモロコシ遺伝子においてより頻繁に起こるが、アルギニンコドンAGAは、トウモロコシ遺伝子よりも双子葉植物遺伝子においてより使用されることが多い)。したがって、ある植物種の遺伝子の最適なコドン組成を反映するために設計されたタンパク質コード領域が、他の植物種における発現のための最適以下のコドン組成を有する可能性があるということは明白である。トウモロコシ遺伝子と双子葉植物遺伝子の両方の平均コドン分布に近似するタンパク質コードDNA配列を作り出すための設計プロセスにおいて、いずれかのタイプの植物においてそのアミノ酸についての他の同義コドンと比較してめったに使用されないあらゆるコドンは除外した(表Ex2−2の列FおよびLにおいてDNUによって示す)。普通、コドンは、いずれかの植物タイプの遺伝子において関連するアミノ酸をコードする頻度が約10%以下で示される場合、まれに使用されると考えられた(表Ex2−2の列EおよびKにおいてNAによって示す)。アミノ酸に対する残りのコドン選択の分布のバランスをとるために、それぞれのコドンのための加重平均表示を式を使用して計算した。
C1の加重平均%=1/(%C1+%C2+%C3+など)×%C1×100、C1は、調査中のコドンであり、%C2、%C3などは、表Ex2−2の残りの同義コドンのトウモロコシおよび双子葉植物についての%平均値に相当する(関連するコドンについての%平均値は、列EおよびKから得られる)。
それぞれのコドンに対する加重平均%値は、表Ex2−2の列FおよびLに示す。
配列番号2のスフィンゴビウム ハービシドボランスAAD−13タンパク質のアミノ酸配列を本質的にコードする、新しいDNA配列を、トウモロコシおよび双子葉植物の遺伝子において見つけられる、頻繁に使用されるコドンのバランスのとれたコドン分布を使用してトウモロコシと双子葉植物細胞の両方における最適な発現のために設計した。
2.2−AAD−13植物再構築分析
AAD−13(配列番号1)の本来のDNA配列のコード領域の861の塩基対(bp)の大規模な分析は、最適な植物発現に不利益であると考えられるいくつかの配列モチーフおよび最適ではないコドン組成の存在を明らかにした。配列番号1(AAD−13)によってコードされるタンパク質は、配列番号2として示される。トウモロコシおよび双子葉植物における組換えタンパク質の産生を改善するために、第2の位置(配列番号4において下線を引いた)でのアラニン残基の追加を除いて配列番号2に示される本来のタンパク質と同じであるタンパク質(配列番号4)をコードする「植物最適化」DNA配列(AAD−13 v1)(配列番号3)を開発した。さらなるアラニンコドン(GCT;配列番号3において下線を引く)は、ATG翻訳開始コドンに及ぶNco I制限酵素認識部位(CCATGG)の部分をコードする。したがって、それは、翻訳開始を最適化するためのATG開始コドンを囲む配列構成を改善しながら、続くクローニング作業を容易にする2重の目的に役立つ。本来のコード領域および植物最適化(v1)コード領域によってコードされるタンパク質は99.3%同一であり、アミノ酸番号2でのみ異なる。対照的に、コード領域の本来のDNA配列および植物最適化(v1)DNA配列はわずか77.3%同一である。表Ex2−3は、本来の配列(列AおよびD)ならびに植物最適化配列(列BおよびE)のコドン組成における差異を示し、表Ex2−2の列FおよびLによって決定されるコドン組成を正確に有すると思われる理論的な植物最適化配列(列CおよびF)に対する比較を可能にする。
本来のコード領域および植物最適化コード領域が、ほとんど同一のタンパク質をコードしながら、互いに実質的に異なることは表Ex2−3の検査から明らかである。植物最適化バージョン(v1)は、AAD−13タンパク質をコードする理論的な植物最適化コード領域のコドン組成に密接に似ている。
2.3 大腸菌発現のための再構築
大腸菌の特別に操作された株および関連するベクター系は、生化学的および分析的研究のために、相対的に大量のタンパク質を産生するために使用されることが多い。所望のタンパク質をコードする本来の遺伝子は、たとえ、遺伝子の供給源生物が他の細菌生物である可能性があっても、大腸菌における高レベル発現に十分に適していないことが時に見つけられる。そのような場合において、それを大腸菌における発現により適しているようにするために、遺伝子のタンパク質コード領域を再構築することは可能であり、かつ望ましい。大腸菌クラスII遺伝子は、大腸菌細胞の指数増殖期の間に高度に継続的に発現されるものとして定義される。[REF:Henaut,A.およびDanchin,A.(1996)Escherichia coli and Salmonella typhimurium cellular and molecular biology、vol.2、2047〜2066ページ。Neidhardt,F.、Curtiss III,R.、Ingraham,J.、Lin,E.、Low,B.、Magasanik,B.、Reznikoff,W.、Riley,M.、Schaechter,M.、およびUmbarger,H.(編)American Society for Microbiology、Washington,DC]。大腸菌クラスII遺伝子のコード領域のコドン組成の検査を通して、これらの大腸菌クラスII遺伝子コード領域の平均コドン組成を考案することができる。クラスII遺伝子に似ている平均コドン組成を有するタンパク質コード領域は、大腸菌の指数増殖期の間の発現に有利であろうと考えられる。これらのガイドラインを使用して、AAD−13タンパク質(配列番号4;上記に述べられるように、第2の位置にさらなるアラニンを含む)をコードする、新しいDNA配列を、大腸菌クラスII遺伝子コード領域の平均コドン組成に従って設計した。設計をコドン組成にのみ基づくものとした最初の配列は、大腸菌発現ベクターの中にクローニングするのに適したある種の制限酵素認識配列を含むようにさらに操作した。16SリボソームRNAの3’末端に対して相同性の遺伝子内の配列(つまりシャイン ダルガルノ配列)のような、高度に安定性のステムループ構造などの不利益な配列の特徴は避けた。大腸菌に最適化された配列(v2)は、配列番号5として開示され、配列番号4において示されるタンパク質をコードする。
本来のDNA配列および大腸菌に最適化された(v2)DNA配列は、80.2%同一であるが、植物最適化(v1)DNA配列および大腸菌に最適化された(v2)DNA配列は、84.4%同一である。表Ex2−4は、本来のAAD−13コード領域のコドン組成;列AおよびD)、大腸菌における発現に最適化されたAAD−13コード領域(v2;列BおよびE)、ならびに大腸菌クラスII遺伝子の最適なコドン組成を有するAAD−13タンパク質の理論的なコード領域のコドン組成(列CおよびF)を示す。
本来のコード領域および大腸菌最適化コード領域が、ほとんど同一のタンパク質をコードしながら、互いに実質的に異なることは表Ex2−4の検査から明らかである。大腸菌最適化バージョン(v2)は、AAD−13タンパク質をコードする理論的な大腸菌最適化コード領域のコドン組成に密接に似ている。
発現ベクターおよび形質転換ベクターのクローニング
3.1 大腸菌、pET発現ベクターの構築物
さらなるクローニングリンカーを用いて追加された部位に対応する制限酵素を使用して(Xba 1、Xho 1)、AAD−13(v2)は、Picoscriptベクターから切り取り、pET280ストレプトマイシン/スペクチノマイシン抵抗性ベクターの中にライゲーションした。ライゲーションした産物は、次いで、TOP10F’大腸菌に形質転換し、ルリアブロス+50μg/mlストレプトマイシン&スペクチノマイシン(LB S/S)寒天平板上に平板培養した。
AAD−13(v2):pET280ライゲーションおよびpCR2.1:pET280ライゲーションを区別するために、約20の単離コロニーを、6mlのLB−S/Sの中に選び取り、攪拌しながら4時間37℃で増殖させた。次いで、それぞれの培養物を、LB+カナマイシン50μg/ml平板上に配置し、これらは、37℃で一晩インキュベートした。LB−K上で増殖したコロニーは、中にライゲーションされたpCR2.1ベクターを有することが想定され、捨てた。プラスミドは、残りの培養物から従来どおり単離し、Fsp1による消化を用いて正確さについて確かめた。最終発現構築物は、名称をpDAB4115とした。
3.3−バイナリーベクターの完成
植物最適化遺伝子AAD−13(v1)は、Picoscriptからもらった(遺伝子再構築設計を終え(上記を参照されたい)、構築のためにPicoscriptに外注した)。AAD−13(v1)遺伝子は、Nco I−Sac I断片としてpDAB4055の中にクローニングした。結果として生じる構築物は、pDAB4113と命名し、[AtUbi10プロモーター:AAD−13(v1):AtuORF1 3’UTR]を含有した(Nco IおよびSac Iの制限消化を用いて確証)。次いで、記載されるカセットを含有するNot I−Not I断片を、バイナリーベクターpDAB3038のNot I部位の中にクローニングした。以下のカセット[AtUbi10プロモーター:AAD−13(v1):AtuORF1 3’UTR:CsVMVプロモーター:PAT:ORF25/26 3’UTR]を含有する、結果として生じるバイナリーベクター、pDAB4114は、正確な配向の確証のために制限消化した(SacIを用いて)。確証した、完成した構築物(pDAB4114)は、アグロバクテリウムの中への形質転換に使用した(実施例6を参照されたい)。
シュードモナス フルオレッセンスにおける組換えAAD−13の発現および精製
4.1−シュードモナス フルオレッセンス発酵
振盪フラスコ実験については、AAD−13(v1)構築物(sec3.2)を運ぶシュードモナス フルオレッセンス株グリセロールストックの200μlを、30μg/mlテトラサイクリン/HClを補足した50mlの新鮮LB培地に接種するために使用する。培養物(250mlバッフルエルレンマイヤーフラスコ中)は、16時間、300rpmおよび30℃で、振盪機(New Brunswick Scientific Model Innova 44)上でインキュベートする。20mlの種培養物を、2.8Lバッフルエルレンマイヤーフラスコ中の、20μg/mlテトラサイクリン/HClおよび250μlのプルロニックL61(消泡剤)を補足した1Lシュードモナス フルオレッセンス培地(酵母抽出物、5g/L;KHPO 5g/L;(NHPO、7.5g/L;(NHSO;MgSO−7HO、1g/L;KCl、0.5g/L;CaCl−2HO、0.5g/L;クエン酸Na−2HO、15g/L;グリセロール、95g/L;微量元素溶液、10ml/L;微量元素溶液:FeCl−6HO、5.4g/L;MnCl−4HO、1g/L;ZnSO−7HO、1.45g/L;CuSO−5HO、0.25g/L;HBO、0.1g/L;(NHMO24、0.1g/L;濃縮HCl、13ml/L)の中に移入する。培養物は、24時間、30℃および300rpmでインキュベートされることになる。イソプロピルβ−D−1−チオガラクト−ピラノシド(IPTG)は、培養物における1mM最終物に追加し、25℃で約48時間、インキュベートし続ける。細胞は、15分間、4℃で、7krpmで、遠心分離によって採取し、細胞ペーストは、−80℃で保存するまたは精製のために直ちに処理する。
タンク実験については、グリセロールストックの各1mlは、30μg/mlテトラサイクリン/HClを補足した200mlのLB培地を含有する1Lバッフルフラスコに16〜24時間、300rpmおよび32℃で接種する。次いで、3個のフラスコから組み合わせた培養物(600ml)は、高度細胞密度増殖を支援するために設計された10LのDow所有組成培地(Teknova、Hollister、CAを通して)を含有する20Lの発酵槽(B.Braun Bioreactor Systems)に無菌的に移入する。増殖温度は、32℃に維持し、pHは、アンモニア水の追加を通して所望の設定点に管理する。溶解酸素は、噴霧気流および攪拌速度を調節することによって、液体培養物において正のレベルに維持する。流加発酵処理は、細胞密度が170〜200 OD575に達するまで、約24時間実行する。IPTGは、次いで、組換えタンパク質発現を誘発するために1mMまで追加し、温度は冷水供給を循環させて、25℃まで低下させ、維持する。発酵の誘発期をさらに24時間継続させる。サンプル(30ml)は、6、12、および18時間の誘発後の時点で、様々な分析のために収集して、細胞密度およびタンパク質発現レベルを決定する。発酵実施の終わりに、細胞は、30分間10krpmで遠心分離によって採取する。次いで、細胞ペレットは、さらに処理するために−80℃で凍結する。
4.2−生化学的特徴づけおよび抗体産生のためのAAD−13の精製
約100〜200gの凍結(または新鮮)シュードモナス細胞は、解凍し、20mM Tris−HCl、pH8.5および25mlのプロテアーゼ阻害剤カクテル(Sigmaカタログ#P8465)を含有する1〜2Lの抽出緩衝液中に再懸濁する。細胞は、11,000〜12,000psiで1回のパスで、氷上で、Microfluidizer(モデルM110Lまたは110Y)(Microfluidics、Newton、MA)を使用して破壊する。溶解物は、20分間、24,000rpmで遠心分離する。上清を、移入し、4℃で、一晩、20mM Tris−HCl、pH8.5の10容量に対して透析しまたはこの緩衝液を用いて透析濾過し、カラム分離にかける前に0.45μm膜を通して濾過する。続くタンパク質分離はすべて、Pharmacia AKTA Explorer 100を使用して行い、4℃で操作する。添加前に、Q Sepharose Fast Flowカラム(Pharmacia XK 50/00、500mlベッドサイズ)を、20mM Tris−HCl、pH8.5緩衝液を用いて平衡化する。サンプルは、15ml/分でカラムにかけ、次いで、溶出液OD280がベースラインに戻るまでこの緩衝液を用いて洗浄する。タンパク質は、15ml/分の流速で、0〜0.3Mの直線勾配の2LのNaClを用いて溶出し、一方、45mlの画分を収集する。比色定量酵素アッセイによって決定されるAAD−13活性を含有し、AAD−13タンパク質の予測される分子量(SDS−PAGE上で約32kDaのバンド)にも対応する画分は、プールされることになる。最終0.5Mまでの固体硫酸アンモニウムをサンプルに追加し、次いで、20mM Tris−HCl、pH8.0中の0.5M硫酸アンモニウム中で平衡化した、フェニルHPカラム(Pharmacia XK 50/20、250mlベッドサイズ)にかける。このカラムは、溶出液のOD280がベースラインに戻るまで、10ml/分で結合緩衝液を用いて洗浄し、タンパク質は、20mM Tris−HCl、pH8.0中の0.5M〜0の直線勾配の硫酸アンモニウムによって10ml/分で、2カラム容量内で溶出し、12.5ml画分を収集する。AAD−13を含有する主ピーク画分は、プールし、必要であれば、MWCO 10kDaカットオフ膜遠心濾過機装置(Millipore)を使用して濃縮する。いくつかの場合において、サンプルは、1ml/分の流速で、PBS緩衝液を用いて、Superdex75ゲル濾過カラム(Pharmacia XK 16/60、110mlベッドサイズ)にさらにかける。純粋なAAD−13を含有するピーク画分は、プールし、今後の使用のために−80℃で保存する。
AAD−13活性のインビトロアッセイ
5.1−比色定量フェノール検出を介してのアッセイ
酵素活性は、FukumoriおよびHausinger(1993)(J.Biol.Chem.268:24311〜24317ページ)から改変されたプロトコールを使用して、産物フェノールの比色定量検出によって測定し、96ウェルマイクロプレートフォーマットにおける展開を可能にする。比色定量アッセイは、2,4−Dおよびジクロルプロップを切断して、産物2,4−ジクロロフェノールを放出するジオキシゲナーゼの活性を測定する際の使用について記載された。いくつかのフェノールからのカラーイールドは、どのフェノール産物を容易に検出することができたかを確認するために、以前に記載された検出法を使用して2,4−ジクロロフェノールと比較した。フェノールおよびフェノール類似体は、200μM NH(FeSO、200μMアスコルビン酸ナトリウムを含有する0.15ml 20mM MOPS pH6.75中で100μMの最終濃度で試験した。フルロキシピルおよびトリクロピルに由来するピリジノールは、有意なカラーをもたらさなかった。2,4−ジクロロフェノールのカラーイールドは、アッセイにおいて、約500μMまでフェノールの濃度に直線的であり、比例した。標準的なアッセイ条件(160μl最終アッセイ容量)下で行われた検量線は、510nmでの0.1の吸光度が17.2μMフェノールから得られたことを示した。
酵素アッセイは、200μM NHFeSO、200μMアスコルビン酸ナトリウム、1mMα−ケトグルタル酸、適切な基質(DMSO中で作製した100mMストックから追加)、および酵素を含有する0.16ml 20mM MOPS pH6.75の全容量中で行う。アッセイは、時間ゼロの時点で、アリールオキシアルカノエート基質、酵素、またはα−ケトグルタル酸の追加によって開始する。25℃での5分間のインキュベーションの後に、反応は、50mM Na EDTA、pH10緩衝液(3.09gホウ酸+3.73gKCl+44ml 1N KOH)、および0.2%4−アミノアンチピリンの1:1:1混合物の30μlの追加によって終結させる。次いで、10μl 0.8%フェリシアン化カリウムを追加し、5または10分後に、510nmでの吸光度を分光光度マイクロプレートリーダーにおいて記録した。ブランクは、少量のフェノールによる基質のうちのいくつかの時々のわずかな混入を説明するために、酵素を除く試薬をすべて含有した。
5.2− クロロピリジノールの検出を介してのアッセイ
置換ピリジン(ベンゼン環以外)を含有する除草剤トリクロピルなどの潜在的な基質に対するAAD−13作用は、アリールオキシアルカノエート結合の切断と同時にピリジノールを放出するであろう。ピリジノールは、前の部において記載されるアミノアンチピリン/フェリシアニドフェノール検出を使用して検出されなかった。しかしながら、産物クロロピリジノールは、pH7で、325nmのλmaxで近紫外線で強く吸収することが分かった(吸光係数約8,400M−1.cm−1)。これは、継続的なマイクロプレートベースの分光光度アッセイを作り出すために使用した。アッセイは、200μM NHFeSO、200μMアスコルビン酸ナトリウム、1mMα−ケトグルタル酸、適切な基質(DMSO中で作製した100mMストックから追加)、および酵素を含有する0.2ml 20mM MOPS pH6.75の全容量中で行う。アッセイは、時間ゼロの時点で、アリールオキシアルカノエート基質、酵素、またはα−ケトグルタル酸の追加によって開始し、吸光度の増加が、マイクロプレートリーダーにおいて325nmで10分間、続いた。反応の最初の2分間は、初速度を決定するために使用する。
5.3− 2−(2−クロロ,4−ニトロフェノキシ)プロピオン酸を使用する比色定量アッセイ
AAD−13の便利なアッセイを、基質として2−(2−クロロ,4−ニトロフェノキシ)プロピオン酸(CNPP)を使用して考案した。AAD−13によるCNPPの切断により、2−クロロ,4−ニトロフェノールが放出されるであろう。このフェノールは、pH7で410nmで明るい黄色の吸光度を有し、反応が、継続的にまたは終点分析によって続くことを可能にする。AAD−13活性の存在は、さらなる試薬の追加の必要を伴わないで視覚的にモニターすることができる。マイクロプレートベースの分光光度アッセイは、200μM NHFeSO、200μMアスコルビン酸ナトリウム、1mM α−ケトグルタル酸、適切な量のCNPP(DMSO中で作製した10mMストックから追加)、および酵素を含有する0.2ml 20mM MOPS pH6.75の全容量中で行った。アッセイは、時間ゼロの時点で、CNPP、酵素、またはα−ケトグルタル酸の追加によって開始し、吸光度の増加が、マイクロプレートリーダーにおいて410nmで10分間、続いた。反応の最初の2分間は、初速度を決定するために使用する。標準的なアッセイ条件(200μl最終アッセイ容量)下で行われた検量線は、0.1の410nmの吸光度が25.1μM 2−クロロ,4−ニトロフェノールから得られたことを示した。このアッセイを使用して、基質としてのCNPPの反応速度定数は、K=31±5.5μMおよびkcat=16.2±0.79分−1であることが決定された。
5.4−共役アッセイ
広範囲の基質を試験するために、α−ケトグルタル酸の分解からのコハク酸の産生は、Luoら(2006)(Anal.Biochem.353:69〜74)の方法に基づくプロトコールを使用して分光光度的に検出した。図3に示されるように、AAD−13を介してのα−ケトグルタル酸および対象とする基質の同時の分解は、コハク酸の産生に帰着する。コハク酸は、ATPを消費し、ADPを産生するスクシニル−CoAシンセターゼによってさらに修飾されてスクシニル−CoAになる。ADPは、次いで、共通して用いられるピルビン酸キナーゼ/乳酸デヒドロゲナーゼ酵素共役系(Sigma P0294)によって消費される。NADへのNADHの結果として生じる変換は、340nmで分光光度的にモニターする。
5.4.1−Hisタグ付きスクシニル−CoAシンセターゼおよびAAD−13(v2)のクローニングおよび発現
シンセターゼ、sucCおよびsucDをコードする2つの大腸菌遺伝子は、単一の単位複製配列として、Invitrogenからの大腸菌のTop10株から増幅した。ゲノムDNAは、10分間、細胞の一定分量を煮沸し、次いで、遠心分離し、DNAを含有する上清を保持することによって得た。AAD−13(v2)の鋳型として、以前に作り出したpETクローンpDAB4115を使用した。sucCD遺伝子を増幅するために、以下のプライマーを使用した:suc−Nde(配列番号9)5’CATATGAACTTACATGAATATCAGGCAAAAC3’およびsuc−Xho(配列番号10)5’CTCGAGTTTCAGAACAGTTTTCAGTGCTTC’3。AAD−13(v2)については、以下のプライマーを使用した:aad−13F(配列番号11)5’CATATGGCGAGCCCGGCG3’およびaad−13R(配列番号12)5’CTCGAGGTGTGCCAGTGCGGTCTC’3。これらは、下流のクローニングのために適した制限部位を追加し、Hisタグ付けを可能にするために終止コドンを除去する。反応については、サーマルサイクラー条件は:96℃2分間、次いで、96℃30秒間、53℃30秒間、72℃1.5分間の35サイクル、その後、72℃5分間の1回の最終サイクルとした。結果として生じる単位複製配列は、正確な配列を確証するためにサブクローニングした。正確な挿入物を含有するそれぞれのクローンは、Nde1/Xho1を用いて消化し、挿入物は、次いで、pET−26b(+)発現ベクターの中にクローニングした。発現については、形質転換BL−21大腸菌の菌叢は、50mlのLB+Kan(50μg/ml)の中に削り取り、2時間、37℃で増殖させた。この2ミリリットルの培養物を100mlのLB+Kanの中に移入した。これらのフラスコを、4時間、37℃で増殖させた。細胞は、50μM IPTGを用いて誘発し、25℃で一晩増殖させた。培養物は遠心分離し、細胞ペレットは、タンパク質精製に使用した。
5.4.2−インビトロ基質同定のためのAAD−13およびHisタグ付きスクシニルCoAシンセターゼの精製
Hisタグ付きAAD−13は、カラムメーカーの指示に基づいて、金属アフィニティークロマトグラフィープロトコールを使用して精製した。1Lの培養物から採取し、−80℃で保存した細胞ペレットは、解凍し、20mLの抽出緩衝液(100mM Tris−HCl、pH8;200〜300μLプロテアーゼ阻害剤カクテル(Sigma P8849)、1mg/mLリゾチーム、および1mM MgCl)中に再懸濁させた。再懸濁させた細胞は、粘性を低下させるためにDNアーゼを用いて処理する前に、10〜15分間、室温でインキュベートした。続くステップは、すべて4℃で実行した。抽出物は、20,000×gで20分間遠心分離して、透明にした。1mL/分の流速を使用して、結果として生じる上清は、緩衝液A(25mM Tris pH8.0、0.5M NaCl)を用いてあらかじめ平衡化した、2回の連続的な1mL Co−MAC(商標)カートリッジ(EMD/Novagen 71650)にかけた。抽出物が添加された後、カラムは、OD280がベースラインに戻るまで、緩衝液A中の5mMイミダゾールを用いて洗浄した。タンパク質は、緩衝液A中の50mMイミダゾールを用いて溶出した。SDS−PAGE上の約30kDaのバンドによって示されるAAD−13を優勢的に含有する画分は、BG−10脱塩カラム(Bio−Rad)を使用して、緩衝液C(20mM Tris pH8.0、100mM NaCl、2mM DTT)の中に取り替えた。次いで、緩衝液C中のAAD−13は、インビトロ共役アッセイに従って分光光度的にアッセイした。
Hisタグ付きスクシニルCoAシンセターゼは、連続的な1mL Co−MAC(商標)カートリッジ(EMD/Novagen 71650)およびメーカーの指示に基づいたプロトコールを利用して精製した。−80℃で保存した細胞ペレットは、解凍し、細胞培養物の1L当たり50mLの抽出緩衝液(100mM Tris pH7.2、200〜300μLプロテアーゼ阻害剤カクテル(Sigma P8849)、1mg/mLリゾチーム、および1mM MgCl)中に再懸濁させた。再懸濁させた細胞は、粘性を低下させるためにDNアーゼを用いて処理する前に、10〜15分間、室温でインキュベートした。他に述べられない限り、続くステップは、すべて4℃で実行した。抽出物は、20,000×gで20分間遠心分離して、透明にした。この時点で、上清は、結合緩衝液(0.5M NaCl、20mM Tris−HCl pH7.9、および5mMイミダゾール)を用いてあらかじめ平衡化したCo−MAC(商標)カートリッジに直接かけることができ、または80%硫酸アンモニウムと反応させることができる。硫酸アンモニウム処理サンプルは、20,000×gで20分間、遠心分離し、ペレットタンパク質にした。ペレットは、緩衝液A(20mM Tris−HCl pH8.0および0.5M NaCl)中で再懸濁させ、残りの硫酸アンモニウムは、緩衝液Aを用いてあらかじめ平衡化したBG−10脱塩カラム(Bio−Rad)を使用して除去した。結果として生じるサンプルは、結合緩衝液を用いてあらかじめ平衡化したCo−MAC(商標)カートリッジおよび1mL/分の流速にかけた。抽出タンパク質の適用に続いて、カラムは、10カラム容量の0.5%緩衝液B(20mM Tris−HCl、0.5M NaCl、および1Mイミダゾール)を用いてすすいだ。これに、6%緩衝液Bの5カラム容量ステップ勾配および50%緩衝液Bのさらなる10カラム容量ステップ勾配を続けた。大多数の所望のタンパク質は、6%緩衝液B勾配を用いて溶出した。スクシニルCoAシンセターゼを含有する画分は、SDS PAGEを介してのスクシニルCoAシンセターゼサブユニットに対応する2本のバンド(約40&33kDa)の存在および対応するインビトロ活性の検出によって同定した。スクシニルCoAシンセターゼ活性は、下記の、インビトロ共役アッセイの改変バージョンを使用して確認した。手短かに言えば、反応の進行は、100mM tris pH8.0、1mM PEP 0.4mM NADH 10mM MgCl、0.2mM CoA、0.2mM ATP、3.5U/mL PK、5U/mL LDH、およびSCSの存在下で340nmで分光光度的にモニターした。反応は、1mMコハク酸の追加によって開始した。
5.4.3−インビトロ共役アッセイ
インビトロでのAAD−13(v2)基質の同定は、96ウェルマイクロタイタープレートにおける0.2mL反応容量の継続的な分光光度モニタリングの間に検出される酵素活性に基づいた。反応条件は以下のとおりとした:100mM MOPS pH7.0、0.4mM NADH、0.4mM ATP、0.4mM CoA、1mM PEP、10mM MgCl、0.1mM FeSO(HCl中で可溶化)、および0.1mMアスコルビン酸、1mM α−ケトグルタル酸、ならびに2,4−Dの存在下で観察可能な速度をもたらすのに十分なAAD−13(v2)。共役酵素(SCS/PK/LDH)は、適切な共役を確実にするためにバッチごとに調整し、潜在的な基質は、一般に、1mMでアッセイした。基質濃度の変更は、溶解性を調整するために必要に応じて行った。反応は、AAD−13(v2)または潜在的な基質のいずれかの追加によって開始した。AADによるコハク酸へのα−ケトグルタル酸の基質非依存的変換の速度は、上記のアッセイ条件下でモニターし、観察された反応速度から引き算した。プロピオン酸基質を用いて観察された反応速度は、2で割り、AADを介してのこれらの化合物の切断から結果として生じるピルビン酸の産生について調整した。さらに、プロピオン酸化合物は、化合物およびPK/LDHの存在下で分光光度的にNADHの消費をモニターすることによって、ピルビン酸混入について確かめた。
5.4.4 インビトロスクリーニング結果
表Ex5は、インビトロ共役アッセイを介しての複数の化学物質を用いて観察されたAAD−13(v2)反応速度を示す。反応速度は、同じサンプルセットにおいて得られた2,4−D反応速度の割合として報告する。このデータは、非基質から基質を質的に分けるためにおよび基質効率における傾向を同定するために使用することができる。速度が速くなるほど、消費された利用可能な基質の割合に依存して正確に比較することが困難になり得ることに留意されたい。これは、等価な数の酵素ターンオーバーについて非プロピオン酸化合物の2倍の速度を示すプロピオン酸化合物に特に該当する。その結果として、高度に効率的な基質は、低効率基質と比較した場合に、正しくグループ化されるであろう。しかしながら、高度に効率的な基質のグループ化の範囲内で、化合物は、基質およびAADの単一の速度を使用するスクリーニングによって量的に分離されなくてもよい。アスタリスクで示された化合物は、より高濃度での吸光度干渉のために1mMの代わりに0.5mMで試験した。
AAD−13は、2,4−D分解活性を有する他の報告されたa−ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼと異なっている。重要な相違点は、広範囲のアリールオキシアルカノエート基質およびアルキルオキシアルカノエート基質であるが、多くのピリジルオキシ置換体は、有効な除草剤および基質である(例えばフルロキシピル)。しかし、トリクロピルのような他の除草剤は、かなり見込みの少ない基質である。これは、AAD−13基質を用いるトランスジェニック植物の管理のために代替の除草剤を使用するための新しい可能性を作り出す。それはまた、耐性を広げるまたは植物が耐性である基質の幅を改善するために、植物体における類似遺伝子を補完するための可能性を提供する。
シロイヌナズナへの形質転換および選択
6.1−シロイヌナズナ成長条件
野生型シロイヌナズナ種子は、0.1%アガロース(Sigma Chemical Co.、St.Louis、MO)溶液中に懸濁させた。休眠要求量を満たし、かつ同調的種子発芽を確実にするために、懸濁させた種子は、2日間、4℃で保存した(層積貯蔵)。
Sunshine Mix LP5(Sun Gro Horticulture、Bellevue、WA)は、細かいバーミキュライトで覆い、濡れるまでHoagland溶液を用いて地下灌漑をした。土壌混合物は、24時間、排水した。層積貯蔵した種子は、バーミキュライト上にまき、7日間、湿潤性ドーム(KORD Products、Bramalea、Ontario、Canada)で覆った。
種子は発芽し、植物は、一定温度(22℃)および一定湿度(40〜50%)下、120〜150μmol/m秒の光強度で、長日条件(16時間明/8時間暗)下、Conviron中で成長させた(モデルCMP4030およびCMP3244、Controlled Environments Limited、Winnipeg、Manitoba、Canada)。植物は、Hoagland溶液を用いて最初に給水し、続いて、土壌を濡れた状態ではなく湿った状態に保つために脱イオン水を用いて給水した。
6.2−アグロバクテリウム形質転換。
画線培養をしたDH5αコロニーを含有する、エリスロマイシン(Sigma Chemical Co.、St.Louis、MO)(200mg/L)またはスペクチノマイシン(100mg/L)を有するLB+寒天平板を、4mlのミニプレップ培養物(液体LB+エリスロマイシン)に接種するためのコロニーを提供するために使用した。培養物は、持続的に攪拌しながら37℃で一晩インキュベートした。メーカーの指示に従って行われるQiagen(Valencia、CA)スピンミニプレップは、プラスミドDNAを精製するために使用した。
エレクトロコンピテントアグロバクテリウム ツメファシエンス(系統Z707、EHA101、およびLBA4404)細胞は、WeigelおよびGlazebrook(2002)からのプロトコールを使用して調製した。コンピテントアグロバクテリウム細胞は、WeigelおよびGlazebrook(2002)から適合させたエレクトロポレーション方法を使用して形質転換した。50μlのコンピテントアグロ細胞は、氷上で解凍し、10〜25ngの所望のプラスミドを細胞に追加した。DNAおよび細胞の混合物は、あらかじめ冷却したエレクトロポレーションキュベット(2mm)に追加した。Eppendorf Electroporator 2510は、以下の条件、電圧:2.4kV、パルス長:5ミリ秒を用いる形質転換に使用した。
エレクトロポレーションの後に、1mlのYEPブロス(1リットル当たり:10g酵母抽出物、10g Bactoペプトン、5g NaCl)をキュベットに追加し、細胞−YEP懸濁液は、15ml培養試験管に移入した。細胞は、4時間、持続的に攪拌しながら、ウォーターバス中で28℃でインキュベートした。インキュベーションの後に、培養物は、エリスロマイシン(200mg/L)またはスペクチノマイシン(100mg/L)およびストレプトマイシン(Sigma Chemical Co.、St.Louis、MO)(250mg/L)を用いてYEP+寒天上で平板培養した。平板は、28℃で2〜4日間、インキュベートした。
コロニーを選択し、エリスロマイシン(200mg/L)またはスペクチノマイシン(100mg/L)およびストレプトマイシン(250mg/L)平板を有する新鮮なYEP+寒天上で画線培養をし、1〜3日間、28℃でインキュベートした。コロニーは、ベクター特異的プライマーを使用することによって、遺伝子挿入物の存在を確証するためにPCR分析のために選択した。メーカーの指示に従って行われるQiagenスピンミニプレップは、以下の例外を伴って、選択されたアグロバクテリウムコロニーからプラスミドDNAを精製するために使用した:15ml一晩ミニプレップ培養物(液体YEP+エリスロマイシン(200mg/L)またはスペクチノマイシン(100mg/L))およびストレプトマイシン(250mg/L)のうちの4ml一定分量をDNA精製に使用した。QiagenスピンミニプレップDNAを使用する代わりとしては、5分間、100℃で10μlの水中に懸濁させた形質転換アグロバクテリウム細胞を溶解することとした。アグロバクテリウム形質転換において使用されるバイナリーベクターからのプラスミドDNAは、コントロールとして含んだ。PCR反応は、0.5×濃度で、メーカーの指示に従って、Takara Mirus Bio Inc.(Madison、Wisconsin)からのTaq DNAポリメラーゼを使用して完成させた。PCR反応は、以下の条件を用いてプログラムしたMJ Research Peltier Thermal Cyclerにおいて実行した;1)94℃、3分間、2)94℃、45秒間、3)55℃、30秒間、4)72℃、1分間、29サイクル、次いで72℃、10分間、1サイクル。その反応は、サイクル終了後に4℃に維持した。増幅は、1%アガロースゲル電気泳動によって分析し、臭化エチジウム染色によって視覚化した。PCR産物がプラスミドコントロールと同一であったコロニーを選択した。
6.3−シロイヌナズナ形質転換
シロイヌナズナは、花浸漬法を使用して形質転換した。選択されたコロニーは、エリスロマイシン(200mg/L)またはスペクチノマイシン(100mg/L)およびストレプトマイシン(250mg/L)を含有するYEPブロスの1つまたは複数の15〜30mlの前培養物に接種するために使用した。(1つまたは複数の)培養物は、220rpmで持続的に攪拌しながら28℃で一晩インキュベートした。それぞれの前培養物は、エリスロマイシン(200mg/L)またはスペクチノマイシン(100mg/L)およびストレプトマイシン(250mg/L)を含有するYEPブロスの2つの500ml培養物に接種するために使用した。培養物は、持続的に攪拌しながら、28℃で一晩インキュベートした。次いで、細胞は、室温で10分間、約8700×gでペレットにし、結果として生じる上清は捨てた。細胞ペレットは、1/2×Murashige and Skoog塩/Gamborg B5ビタミン、10%(重量/容量)スクロース、0.044μMベンジルアミノプリン(DMSO中の1mg/mlストックの10μl/リットル)、および300μl/リットルSilwet L−77を含有する500mlの浸潤培地中に穏やかに再懸濁させた。約1月齢の植物を15秒間培地の中に浸漬し、新しい花序を確実に浸した。次いで、植物は、横向きに植え、24時間覆い(透明または不透明)、次いで、水を用いて洗浄し、まっすぐに配置させた。植物は、16時間明/8時間暗の光周期を用いて22℃で成長させた。浸漬の約4週間後に、種子を採取した。
6.4−形質転換植物の選択
新たに採取したT種子[AAD−13(v1)遺伝子]を室温で7日間乾燥させた。T種子は、26.5×51cm発芽トレー(T.O.Plastics Inc.、Clearwater、MN)中にまき、それぞれに、休眠要求量を満たし、同調的種子発芽を確実にするためにあらかじめ40mlの0.1%アガロース溶液中に懸濁させ、2日間、4℃で保存した、層積貯蔵したT種子の200mgの一定分量(約10,000種子)をまいた。
Sunshine Mix LP5(Sun Gro Horticulture Inc.、Bellevue、WA)は、細かいバーミキュライトで覆い、濡れるまでHoagland溶液を用いて地下灌漑をし、次いで、重力排水した。それぞれ40ml一定分量の層積貯蔵した種子を、ピペットを用いてバーミキュライト上に均一にまき、4〜5日間、湿潤性ドーム(KORD Products、Bramalea、Ontario、Canada)で覆った。ドームは、グルホシネート出芽後散布液を使用する最初の形質転換体選択の1日前に除去した(同時形質転換PAT遺伝子を選択)。
植え付け7日後(DAP)、さらに11DAPに、T植物(それぞれ子葉および2−4−lf段階)に、1回の適用当たり、280g ai/haグルホシネートの有効な率を送達するために、DeVilbiss圧縮空気散布チップを使用して、10ml/トレー(703L/ha)の散布容量で、Liberty除草剤の0.2%溶液(200g ai/Lグルホシネート、Bayer Crop Sciences、Kansas City、MO)を散布した。生き残った植物(活発に成長している植物)は、最終散布の4〜7日後に同定し、鉢植え用培地(Metro Mix 360)を用いて調製した3インチの鉢の中に個々に移植した。移植された植物は、3〜4日間、湿潤性ドームで覆い、従来どおり22℃グロースチャンバー中に配置させ、または直接、温室に移動させた。ドームを、続いて、除去し、植物を、フェノキシオーキシン除草剤抵抗性を提供するためのAAD−13(v1)の能力について試験する少なくとも1日前に、温室中で栽培した(22±5℃、50±30% RH、14時間明:10暗、最小500μE/m、自然光+補給光)。
次いで、T植物は、様々な率の2,4−Dにランダムに割り当てた。シロイヌナズナについては、50g ae/ha 2,4−Dは、感受性の植物を有意なレベルの抵抗性を有する植物と区別するための有効用量である。高い率もまた、相対的なレベルの抵抗性を決定するために適用した(280、560、1120、または2240g ae/ha)。表11および12は、以前にPCT/US2006/042133において記載されたアリールオキシアルカノエート除草剤抵抗性遺伝子(AAD−12(v1))に対して示される比較を示す。
オーキシン除草剤適用はすべて、703L/ha散布容量(0.4ml溶液/3インチの鉢)を適用するために上記に記載されるDeVilbiss散布器を使用してなされた、または187L/ha散布容量でトラックの散布器によって適用した。使用した2,4−Dは、DMSO中で溶解し、水中で希釈した(<1%DMSO最終濃度)テクニカルグレード(Sigma、St.Louis、MO)のものまたは市販のジメチルアミン塩調合物(456g ae/L、NuFarm、St Joseph、MO)のいずれかとした。使用したジクロルプロップは、R−ジクロルプロップ(600g ai/L、AH Marks)のカリウム塩として調合された市販グレードのものとした。800g ae/haを越えて増加させられた除草剤率として、散布溶液のpHは、非常に酸性になり、若く柔らかいシロイヌナズナ植物の葉を焼き、除草剤の一次効果の評価を複雑にした。
いくつかのT個体は、フェノキシオーキシンの代わりに代替の市販の除草剤にさらした。1つの対象とする点は、ピリジルオキシ酢酸オーキシン除草剤、トリクロピルおよびフルロキシピルを、植物体において効果的に分解することができるかどうかを決定することであった。除草剤は、187L/haの散布容量で、トラックの散布器を使用してT植物に適用した。2,4−D DMAに対する耐性を示したT植物が、T世代においてさらに入手された。
6.5−形質転換植物の選択の結果
最初のシロイヌナズナ形質転換は、AAD−13(v1)(植物最適化遺伝子)を使用して行った。T形質転換体は、グルホシネート選択計画を使用して、非形質転換種子のバックグラウンドから最初に選択した。160,000を超えるT種子をスクリーニングし、238のグルホシネート抵抗性の植物を同定し(PAT遺伝子)、PAT+Libertyを選択に使用した構築物の選択頻度の正常範囲にある0.15%の形質転換/選択頻度に匹敵した。上記に選択されたT植物は、続いて、個々の鉢に移植し、様々な率の市販のアリールオキシアルカノエート除草剤を散布した。表11は、AAD−13(v1)およびシロイヌナズナT形質転換体に対して2,4−D抵抗性を付与するためのコントロール遺伝子の応答を比較する。応答は、%視覚的損傷2 WATに関して示す。データは、ほとんどまたはまったく損傷を示さない(<20%)、中程度の損傷を示す(20〜40%)、または重い損傷を示す(>40%)個体のヒストグラムとして示す。算術平均および標準偏差はそれぞれの処理について示す。個々の応答における範囲もまた、それぞれの率および形質転換について最後の列に示す。PAT/Cry1F形質転換シロイヌナズナは、オーキシン感受性の形質転換コントロールとして役立った。AAD−13(v1)遺伝子は、個々のTシロイヌナズナ植物に除草剤抵抗性を付与した。所与の処理内で、植物応答のレベルは、大幅に変わり、それぞれの植物が、非依存的な形質転換イベントを示すという事実に起因し得る。重要な留意点として、試験したそれぞれの2,4−D率で、影響されない個体がある一方で、いくつかが極度に影響された。AAD−13(v1)を用いて形質転換した植物対AAD−12(v1)またはPAT/Cry1F形質転換コントロールの間の有意差を単純に実証するための率による全集団損傷平均を表11に示す。高度な率で、散布溶液は、緩衝されない限り、高度に酸性になり、したがって、損傷のうちのいくらかは、散布溶液の酸性度に起因する可能性がある。ほとんどグロースチャンバー中で成長させたシロイヌナズナは、非常に薄い表皮を有し、重い燃焼の影響は、高い率で試験を複雑にし得る。それにもかかわらず、多くの個体が、ほとんどまたはまったく損傷なく、2,240g ae/ha 2,4−Dに耐えた。
表12は、フェノキシプロピオン酸、ジクロルプロップに対するTシロイヌナズナの同様に行われた用量応答を示す。データは、AAD−13(v1)またはAAD−12(v1)の適した基質としてジクロルプロップの除草性活性な(R−)異性体が役立たないことを示す。AAD−1(v3)が、商業的に許容できる耐性を付与するのに、R−ジクロルプロップを十分によく代謝するであろうといった事実は、3つの遺伝子を分離する1つの際立った特徴である(PCT/US2006/042133(Wrightら、2006年10月27日出願)の表12および実施例7)。AAD−1およびAAD−13は、それぞれ、RおよびS特異的α−ケトグルタル酸ジオキシゲナーゼと考えられる。
6.6−選択可能マーカーとしてのAAD−13(v1)
選択物質として2,4−Dを使用する、選択可能マーカーとしてAAD−13(v1)を使用する能力は、上記に記載されるように形質転換シロイヌナズナを用いて分析した。約50のT世代シロイヌナズナ種子(AAD−13(v1)についてホモ接合性)を混入させて、約5,000の野生型(感受性)種子にする。いくつかの処理を比較し、植物のトレーはそれぞれ、以下の処理計画のうちの1つにおいて、2,4−Dの1回または2回のいずれかの適用タイミングを適用する:7DAP、11DAP、または7、その後11DAP。すべての個体がまた同じ形質転換ベクターにおいてPAT遺伝子をも含有するので、2,4−Dを用いて選択されたAAD−13は、グルホシネートを用いて選択されたPATと直接比較することができる。
処理は、以前に記載されるように、DeVilbiss散布チップを用いて適用する。植物は、17DAPに、抵抗性または感受性として同定する。植え付けの7および11日後(DAP)に適用した75g ae/ha 2,4−Dの最適な処理は、選択頻度において等しく有効であり、Liberty選択計画よりも形質転換個体に対する除草性損傷に帰着する。これらの結果は、AAD−13(v1)が、形質転換シロイヌナズナの集団の代替の選択可能マーカーとして効果的に使用することができることを示す。
6.7−遺伝力
種々様々のTのイベントはT種子を産生するために自家受粉した。これらの種子は、100のランダムなT同胞に対してLiberty(280g ae/ha)を適用することによって試験した子孫であった。個々のT植物はそれぞれ、散布適用(187L/ha適用率でのトラックの散布器)前に7.5cmの正方形の鉢に移植した。Tファミリー(T植物)の50パーセントは、カイ2乗分析(P>0.05)によって決定されるように、メンデル遺伝を有する優性遺伝単一座についての予期される3抵抗性:1感受性のモデルに分離した。
種子は、12〜20のT個体(T種子)から収集した。それぞれの8つのランダムに選択されたTファミリーからの25のT同胞は、以前に記載されたように試験した子孫であった。試験したTファミリーの半分は、それぞれの系においてホモ接合性であった(非分離集団)。これらのデータは、AAD−13(v1)が、安定して統合され、少なくとも3世代に、メンデルの法則の様式において遺伝することを示すであろう。
6.8−AAD−13シロイヌナズナにおけるさらなる葉面適用除草剤抵抗性
AAD−13(v1)がトランスジェニックシロイヌナズナにおける他のアリールオキシアルカノエートオーキシン除草剤に対する抵抗性を提供する能力は、様々な基質の葉面適用によって決定された。T世代シロイヌナズナ種子は層積貯蔵し、シロイヌナズナ(実施例6.4)に似た選択トレーの中にまいた。PATおよび昆虫抵抗性遺伝子Cry1Fを含有する形質転換コントロール系は、類似の方法で植え付けた。実生は、温室中の個々の3インチ鉢に移入した。植物はすべて、187L/haに設定したトラックの散布器を使用して散布した。植物は、一連のピリジルオキシ酢酸除草剤を散布した:200〜800g ae/haトリクロピル(Garlon 3A、Dow AgroSciences)および200〜800g ae/haフルロキシピル(Starane、Dow AgroSciences)。AAD−13活性から結果として生じる2,4−D代謝物質、2,4−ジクロロフェノール(DCP、Sigma)(2,4−Dの280〜2240g ae/haに対して等価なモルで、テクニカルグレードも試験する。適用物はすべて、水中で調合した。処理はそれぞれ、3〜4回繰り返した。植物は、処理の3および14日後に評価した。
AAD−13−形質転換された植物も、形質転換されたコントロールの系で見られたフルロキシピル除草剤損傷から明白に防御された(Pat/Cry1F(表13を参照));しかしながら、AAD−13形質転換植物は、トリクロピルによって極度に損傷を与えられた。これらの結果は、シロイヌナズナにおけるAAD−13(v1)が、試験したピリジルオキシ酢酸オーキシンに対する抵抗性を提供することを確認する。AAD−13(v1)遺伝子は、400g ae/haフルロキシピルまで強い抵抗性を提供したのに対して、AAD−12(v1)遺伝子は、200g/haもの低度の、ごくわずかなレベルの耐性を提供した。AAD−13(v1)遺伝子は、AAD−12(v1)遺伝子よりもトリクロピルに対して著しくより少ない耐性を提供した。フルロキシピルに対する著しくより高い耐性は、予期されず、AAD−12(v1)とAAD−13(v1)のタイプ活性を区別し、それは実施例5の酵素によるデータによって支援される。
さらなる作物種の形質転換
トウモロコシは、国際公開第2007/053482号(PCT/US2006/042133(Wrightら))の実施例#8において以前に記載された同じ技術を利用することによって、2,4−Dおよびフルロキシピルに対する高レベル抵抗性を提供するために形質転換することができる。
ダイズは、国際公開第2007/053482号(PCT/US2006/042133(Wrightら))の実施例#11または実施例#13において以前に記載された同じ技術を利用することによって、2,4−Dおよびフルロキシピルに対する高レベル抵抗性を提供するために形質転換することができる。
ワタは、特許出願PCT/US2005/014737(Wrightら、2005年5月2日出願)の実施例#14または国際公開第2007/053482号(Wrightら)の実施例#12において以前に記載された同じ技術を利用することによって、2,4−Dおよびフルロキシピルに対する高レベル抵抗性を提供するために形質転換することができる。
キャノーラは、特許出願PCT/US2005/014737(Wrightら、2005年5月2日出願)の実施例#26または国際公開第2007/053482号(Wrightら)の実施例#22において以前に記載された同じ技術を利用することによって、2,4−Dおよびフルロキシピルに対する高レベル抵抗性を提供するために形質転換することができる。
抗体を介しての形質転換植物からのタンパク質検出
抗体および続くELISAアッセイは、例えば、国際公開第2007/053482号(Wrightら)の実施例9において記載されるように開発し、実施することができる。
タバコ形質転換
アグロバクテリウム ツメファシエンスを用いるタバコ形質転換は、公開された方法(Horschら、1988)に類似しているが、同一ではない方法によって実行した。形質転換の供給源組織を得るために、タバコ種子(Nicotiana tabacum品種KY160)は、表面殺菌し、寒天を用いて凝固させたホルモンなしのMurashigeおよびSkoogの培地(MurashigeおよびSkoog、1962)であるTOB培地の表面に植え付けた。植物は、28〜30℃で、明かりのついたインキュベーター室において6〜8週間成長させ、葉は、形質転換プロトコールにおいて使用するために無菌で収集した。約1平方センチメートルの片を葉から無菌で切り取り、中肋を除外した。28℃、250rpmに設定した振盪機上のフラスコ中で一晩増殖させたアグロバクテリウム系統(pDAB3278、aka pDAS1580、AAD−13(v1)+PATを含有するEHA101S)の培養物を、遠心分離機においてペレットにし、無菌Murashige & Skoog塩中に再懸濁させ、600nmで0.5の最終光学密度に調整した。葉片は、約30秒間、この細菌懸濁液中に浸漬し、次いで、無菌ペーパータオル上でふき取って乾燥させ、TOB+培地(1mg/Lインドール酢酸および2.5mg/Lベンジルアデニンを含有するMurashigeおよびSkoog培地)上で表を上にして配置させ、28℃の暗中でインキュベートした。2日後に、葉片を、250mg/Lセフォタキシム(Agri−Bio、North Miami、Florida)および5mg/Lのグルホシネートアンモニウム(Basta中の有効成分、Bayer Crop Sciences)を含有するTOB+培地に移動させ、明中で28〜30℃でインキュベートした。葉片は、最初の2週間は1週間当たり2回、およびその後は1週間当たり1回、セフォタキシムおよびBastaを有する新鮮なTOB+培地に移動させた。その葉片を、4〜6週間後に、アグロバクテリウムを用いて処理した;形質転換巣から生じる小さな植物は、この組織調製物から除去し、Phytatray(商標)II管(Sigma)中で、250mg/Lセフォタキシムおよび10mg/L Bastaを含有する培地TOBの中に植え付けた。これらの小植物は、明かりのついたインキュベーター室中で成長させた。3週間後に、茎を切り取り、同じ培地中に根付かせた。植物は、さらに2〜3週間後に、温室に送る準備ができた。
植物は、根から寒天を洗浄し、13.75cmの正方形の鉢中の土壌の中に移植し、Ziploc(登録商標)バッグ(SC Johnson & Son,Inc.)の中に鉢を配置し、バッグの底の中に水道水を配置し、かつ1週間、30℃の温室において間接光にかけることによって温室の中に移動させた。3〜7日後に、バッグを開き、植物に施肥し、植物が温室順応するまで、開放したバッグ中で成長させ、順応した時点で、バッグを除去する。植物は、通常の暖かい温室条件下で成長させた(30℃、16時間昼、8時間夜、最小の自然光+補給光=500μE/m)。
繁殖前に、T植物は、DNA分析のために挿入物コピー数を決定するためにサンプリングした。AAD−13(v1)に分子的に連結させたPAT遺伝子を便宜上アッセイした。新鮮な組織は、試験管の中に配置し、2日間、4℃で凍結乾燥させた。組織を完全に乾燥させた後、タングステンビーズ(Valenite)を試験管中に配置し、サンプルをKelcoビーズミルを使用して、1分間の乾式粉砕にかけた。次いで、標準的なDNeasy DNA単離手順を続けた(Qiagen、DNeasy 69109)。次いで、抽出したDNAの一定分量は、Pico Green(分子のプローブP7589)を用いて染色し、知られている基準を用いて蛍光光度計(BioTek)において読み取り、ng/μlの濃度を得た。
DNAサンプルは、約9ng/μlに希釈し、次いで、10分間、95℃でサーモサイクラー中でのインキュベーションによって変性させた。次いで、シグナルプローブ混合物は、提供されたオリゴ混合物およびMgCl(Third Wave Technologies)を使用して調製する。7.5μlの一定分量は、Invaderアッセイ平板のそれぞれのウェル中に配置し、その後、コントロールの7.5μlの一定分量、標準物質、および20ng/μl希釈未知サンプルを配置する。それぞれのウェルは、15μlのミネラルオイル(Sigma)用いて表面を覆った。平板は1.5時間63℃でインキュベートし、蛍光光度計(Biotek)で読み取った。内部コントロールプローブについてのバックグラウンドに対する%シグナルで割った標的プローブについてのバックグラウンドに対する%シグナルの計算により、比を計算する。サザンブロット分析を用いて現像し、検証した知られているコピー標準物質の比は、未知イベントの推定されるコピーを同定するために使用した。
すべてのイベントはまた、同じ抽出DNAサンプルを使用する、PCRによるAAD−13(v1)遺伝子の存在についてもアッセイした。全DNAの合計100ngを鋳型として使用した。それぞれのプライマーの20mMは、Takara Ex Taq PCRポリメラーゼキットで使用した。植物転写単位(PTU)PCR AAD−13のプライマーは、(SdpacodF:ATGGCTCA TGCTGCCCTCAGCC)(配列番号6)および(SdpacodR:CGGGCAGGCCTAACTCCACCAA)(配列番号7)とした。PCR反応は、サンプルを、94℃で3分間かけ、94℃で30秒間、64℃で30秒間、および72℃で1分45秒間の35サイクル、その後、72℃で10分間かけることによって、9700Geneampサーモサイクラー(Applied Biosystems)において実行した。PCR産物は、EtBrを用いて染色した1%アガロースゲル上で電気泳動によって分析した。
9.1−形質転換植物の選択
温室中での順化に続いて、次いで、T植物は、4倍の増分で、140〜2240g ae/haの範囲の2,4−D DMAの様々な率にランダムに割り当てた。タバコについては、140gのae/ha 2,4−Dは、感受性の植物を有意なレベルの抵抗性を有する植物と区別するための有効用量である。表14は、グルホシネート除草剤抵抗性遺伝子(PAT/Cry1F形質転換タバコ)を用いて形質転換されたT植物に対して示される比較を示す。データは、AAD−13(v1)が、タバコ植物において形質転換された場合、少なくとも2240g ae/haで2,4−D DMAに対する強い耐性を提供することを実証した。
個々のT0形質転換体からのT1種子は、蓄え、種子を、層積貯蔵し、実施例5に似た温室中の選択トレー上にまいた。高い率の2,4−D DMAを試験する前に、それぞれのT系は、100のランダムなT同胞に対して2,4−D DMA(560g ae/ha)を適用することによって試験した子孫とした。187L/haの適用率に調整したトラックの散布器を用いて以前に記載されたように散布適用した。Tファミリー(T植物)の43パーセントは、カイ2乗分析(P>0.05)によって決定されるように、メンデル遺伝を有する優性遺伝単一座についての予期される3抵抗性:1感受性のモデルに分離した。
種子は、12〜20のT個体(T種子)から収集した。それぞれの8つのランダムに選択されたTファミリーからの25のT同胞は、以前に記載されたように試験した子孫とする。Tファミリーの約3分の1は、それぞれの系においてホモ接合性(非分離集団)であることが予想される。これらのデータは、AAD−13(v1)は、安定して統合され、少なくとも3世代に、メンデルの法則の様式において遺伝することを示すであろう。
次いで、生存するT植物を、様々な率の2,4−Dにランダムに割り当てた。タバコについては、140gのae/ha 2,4−Dは、感受性の植物を有意なレベルの抵抗性を有する植物と区別するための有効用量である。高い率もまた、相対的なレベルの抵抗性を決定するために適用した(140、560、または2240g ae/ha)。表15は、タバコ非形質転換コントロール(KY160)系統の変種に対して示される比較を示す。
オーキシン除草剤適用はすべて、187L/ha散布容量でトラックの散布器によって適用した。使用した2,4−Dは、市販のジメチルアミン塩調合物(456g ae/L、NuFarm、St Joseph、MO)とした。いくつかのT個体は、フェノキシオーキシンの代わりに代替の市販の除草剤にさらした。1つの対象とする点は、ピリジルオキシ酢酸オーキシン除草剤、トリクロピルおよびフルロキシピルが、植物体において効果的に分解されることができるかどうかを決定することであった。除草剤は、187L/haの散布容量で、トラックの散布器を使用してT植物に適用した。2,4−D DMAに対する耐性を示したT植物が、T世代においてさらに入手された。
9.2−形質転換植物の選択の結果
形質転換体は、2,4−D選択計画を使用して、非形質転換植物のバックグラウンドから最初に選択した。表15は、AAD−13(v1)およびタバコT形質転換体に対して2,4−D抵抗性を付与するためのコントロール遺伝子の応答を比較する。応答は、%視覚的損傷2 WATに関して示す。データは、ほとんどまたはまったく損傷を示さない(<20%)、中程度の損傷を示す(20〜40%)、または重い損傷を示す(>40%)個体のヒストグラムとして示す。算術平均および標準偏差はそれぞれの処理について示す。個々の応答における範囲もまた、それぞれの率および形質転換について最後の列に示す。KY160非形質転換タバコは、オーキシン感受性のコントロールとして役立った。AAD−13(v1)遺伝子は、個々のTタバコ植物に除草剤抵抗性を付与した。
9.3−AAD−13タバコにおけるさらなる葉面適用除草剤抵抗性
AAD−13(v1)がトランスジェニックタバコにおける他のアリールオキシアルカノエートオーキシン除草剤に対する抵抗性を提供する能力は、様々な基質の葉面適用によって決定された。T1後代試験に続く余りのT世代植物に、187L/haに設定したトラックの散布器を使用して散布した。植物は、一連のピリジルオキシ酢酸除草剤を散布した:140〜1120g ae/haトリクロピル(Garlon 3A、Dow AgroSciences)および280〜1120g ae/haフルロキシピル(Starane、Dow AgroSciences)。適用物はすべて、水中で調合した。処理はそれぞれ、3回繰り返した。植物は、処理の3および14日後に評価した。
AAD−13形質転換植物は、トリクロピルからの防御が不十分であったが、非形質転換コントロール系において見られたフルロキシピル除草剤被害から防御された(表16を参照されたい)。これらの結果は、タバコにおけるAAD−13(v1)が、試験されたある種の選択されたピリジルオキシ酢酸オーキシンに対して抵抗性を提供することを確認する。AAD−13(v1)遺伝子は、1120g ae/haフルロキシピルまで耐性を著しく提供したのに対して、この遺伝子は、280g/haもの低度の、トリクロピルに対するごくわずかなレベルの耐性を提供した。これらのデータは、AAD−13(v1)が、複数の種においてピリジルオキシオーキシンのトリクロピルに対して、フルロキシピルに対する選択性バイアスを提供することを確認する。この予期しない観察によりさらに、類似のメカニズムの他の除草剤耐性酵素と、AAD−13(v1)遺伝子が区別され、複数の植物種において観察される。
キャノーラにおけるAAD−13(v1)および他の作物の形質転換
10.1−キャノーラ形質転換
2,4−Dに対する抵抗性を付与するAAD−13(v1)遺伝子は、選択可能マーカーとしてPATを使用するアグロバクテリウム媒介性の形質転換を用いて、セイヨウアブラナを形質転換するために使用することができる。
種子は、10分間、10%の市販の漂白剤を用いて表面殺菌し、滅菌蒸留水を用いて3回すすぐことができる。種子は、2分の1の濃度のMS基本培地(MurashigeおよびSkoog、1962)上に配置し、25℃および16時間明/8時間暗の光周期に設定された成長計画下で維持する。
胚軸セグメント(3〜5mm)は、5〜7日齢の実生から切除し、前処理として、3日間、カルス誘発培地K1D1(1mg/Lカイネチンおよび1mg/L 2,4−Dを有するMS培地)上に配置する。次いで、セグメントは、ペトリ皿の中に移入し、pDAB3759を含有するアグロバクテリウムZ707SまたはLBA4404株を用いて処理する。アグロバクテリウムは、150rpmで振盪機上で、暗中、28℃で一晩増殖させ、続いて、培地中に再懸濁させるものとする。
アグロバクテリウムを用いる胚軸セグメントの処理の30分後に、これらは、3日間、カルス誘発培地上に配置し戻す。共培養に続いて、セグメントは、回収の1週間または2週間、K1D1TC(250mg/Lカルベニシリンおよび300mg/Lチメンチンを含有するカルス誘発培地)上に配置する。交互に、セグメントは、選択培地K1D1H1(1mg/Lのハービエースを有する上記の培地)上に直接配置する。カルベニシリンおよびチメンチンの抗生物質は、アグロバクテリウムを死滅させるために使用する。選択物質ハービエースは、形質転換細胞の増殖を可能にする。
カルスで覆われた胚軸セグメントは、B3Z1H1(MS培地、3mg/Lベンジルアミノプリン、1mg/Lゼアチン、0.5gm/L MES[2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸]、5mg/L硝酸銀、1mg/Lハービエース、カルベニシリン、およびチメンチン)苗条再生培地上に配置する。2〜3週間後に、苗条は、再生し、苗条と共に胚軸セグメントは、さらに2〜3週間、B3Z1H3培地(MS培地、3mg/Lベンジルアミノプリン、1mg/Lゼアチン、0.5gm/L MES[2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸]、5mg/L硝酸銀、3mg/Lハービエース、カルベニシリン、およびチメンチン)に移入する。
苗条は、胚軸セグメントから切除し、2〜4週間、苗条伸長培地MESH5またはMES10(MS、0.5gm/L MES、5または10mg/Lハービエース、カルベニシリン、チメンチン)に移入する。伸長させた苗条は、MSI.1(0.1mg/Lインドール酪酸を有するMS)上で根誘発のために培養する。植物が、十分に確立された根系となったら、これらは、土壌の中に移植する。植物は、温室への移入の前に、1〜2週間、Conviron中で管理された環境条件下で順化させる。
10.2−他の作物のアグロバクテリウム形質転換
本開示を考慮して、さらなる作物を、当技術分野において知られている技術を使用して、本発明に従って形質転換することができる。ライムギのアグロバクテリウム媒介性の形質転換については、例えば、PopelkaおよびAltpeter(2003)を参照されたい。例えば、Hincheeら、1988を参照されたい。モロコシのアグロバクテリウム媒介性の形質転換については、例えば、Zhaoら、2000を参照されたい。オオムギのアグロバクテリウム媒介性の形質転換については、例えば、Tingayら、1997を参照されたい。コムギのアグロバクテリウム媒介性の形質転換については、例えば、Chengら、1997を参照されたい。イネのアグロバクテリウム媒介性の形質転換については、例えば、Hieiら、1997を参照されたい。
これらおよび他の植物のラテン名を、下記に示す。AAD−13(v1)を、例えば、トウモロコシ(Zea mays)、コムギ(トリチカム属種)、イネ(オリザ属種およびジザニア属(Zizania)種)、オオムギ(ホルデウム属種)、ワタ(アブロマ アウグスタおよびゴシッピウム属の種)、ダイズ(ダイズ(Glycine max))、糖およびテーブルビート(フダンソウ属種)、サトウキビ(アレンガ ピンナタ)、トマト(トマト(Lycopersicon esculentum)および他の種、オオブドウホオズキ、ソラナム インカナム(Solanum incanum)および他の種、ならびにキフォマンドラ ベタセア(Cyphomandra betacea))、ジャガイモ(ジャガイモ(Solanum tubersoum))、サツマイモ(サツマイモ(Ipomoea betatas))、ライムギ(ライムギ属種)、コショウ(トウガラシ、カプシカム シネンゼ(Capsicum sinense)、およびシマトウガラシ)、レタス(レタス(Lactuca sativa)、ラクツカ ペレンニス(Lactuca perennis)、およびアメリカニガナ)、キャベツ(アブラナ属種)、セロリ(セロリ(Apium graveolens))、ナス(ナスビ(Solanum melongena))、ピーナッツ(ラッカセイ)、モロコシ(すべてのモロコシ種)、アルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)、ニンジン(ノラニンジン)、豆(インゲンマメ属種および他の属)、オートムギ(マカラスムギおよびエンバク)、エンドウマメ(エンドウ、ササゲ、およびシカクマメ属種)、ヒマワリ(ヒマワリ(Helianthus annuus))、カボチャ(カボチャ種)、キュウリ(キュウリ(Cucumis sativa))、タバコ(タバコ種)、シロイヌナズナ(シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana))、芝草(ドクムギ属、コヌカグサ属、イチゴツナギ属、ギョウギシバ属、および他の属)、クローバ(シャジクソウ属)、カラスノエンドウ(ソラマメ属)を含むが、これらに限定されないこれらおよび他の植物に形質転換するためにこれらおよび他の(非アグロバクテリウム)形質転換技術を使用することができることは明らかなはずである。AAD−13(v1)遺伝子を有するそのような植物は、例えば、本発明に含まれる。
AAD−13(v1)は、多くの落葉および常緑樹木栽培体系における時を得た使用のための重要なオーキシン除草剤の適用可能性を増加させるための可能性を有する。トリクロピル、2,4−D、および/またはフルロキシピル抵抗性の樹木種は、損傷の懸念を伴わないで、これらの除草剤の大胆な使用の柔軟性を増加させると思われる。これらの種は、ハンノキ(ハンノキ属種)、セイヨウトネリコ(トネリコ属種)、アスペンおよびポプラ種(ポプラ属種)、ブナ(ブナ属種)、カバノキ(カバノキ属種)、サクラ(サクラ属種)、ユーカリ(ユーカリ属種)、ヒッコリー(ペカン属種)、カエデ(カエデ属種)、オーク(カシ属種)、ならびにマツ(マツ属種)を含むが、これらに限定されないと思われる。観賞用および果実をつける種における選択的な雑草防除のためのオーキシン抵抗性の使用もまた本発明の範囲内である。例として、バラ(バラ属種)、ヨウシュハクセン(ニシキギ属種)、ペチュニア(ペチュニア属種)、ベゴニア(ベゴニア属種)、ツツジ(ツツジ属種)、野生リンゴまたはリンゴ(リンゴ属種)、セイヨウナシ(ナシ属種)、モモ(サクラ属種)、およびキンセンカ(タゲテス属種)を含むことができるが、これらに限定され得ない。
驚くべき結果のさらなる証拠:AAD−13対AAD−2
植物最適化AAD−13(v1)または本来のAAD−2(v1)遺伝子(PCT/US2005/014737を参照されたい)を用いて形質転換された、新たに採取されたTシロイヌナズナ種子は、植え付け、以前に記載されたようにグルホシネートに対する抵抗性について選択した。次いで、植物を、様々な率の2,4−D(50〜3200g ae/ha)にランダムに割り当てた。除草剤適用は、187L/ha散布容量でトラックの散布器によって適用した。使用する2,4−Dは、200mM Tris緩衝液(pH9.0)または200mM HEPES緩衝液(pH7.5)中で混合した市販のジメチルアミン塩調合物(456g ae/L、NuFarm、St Joseph、MO)とした。
AAD−13(v1)およびAAD−2(v1)は、形質転換コントロール系および非形質転換コントロール系に対して検出可能な2,4−D抵抗性を提供したが、個体は、個々のTシロイヌナズナ植物に対して2,4−D抵抗性を付与する能力が様々であった。驚いたことに、AAD−2(v1)形質転換体およびAAD−2(v2)形質転換体は、高度に耐性の植物の頻度と全般的な平均の損傷の両方から、AAD−13(v1)遺伝子よりも2,4−Dに対してはるかに抵抗性が低かった。AAD−2(v1)を用いて形質転換された植物は、生存せず、200g ae/ha 2,4−Dは、相対的に無傷であり(<20%視覚的損傷)、全般的な集団の損傷は、約83%であった(PCT/US2005/014737を参照されたい)。逆に、AAD−13(v1)は、2,240g ae/ha 2,4−Dを用いて処理した場合、約15%の集団損傷平均を有した(表11)。AAD−13とAAD−2植物最適化遺伝子の両方の比較は、植物体におけるAAD−13(v1)の有意な利点を示す。
これらの結果は、示されたAAD−2(v1)(PCT/US2005/014737を参照されたい)およびAAD−13(v2)のインビトロ比較を考慮すれば、予期されず、両者は、2,4−Dの分解で高度に効果的であり、両者は、キラルアリールオキシアルカノエート基質に関してS型特異性を共有した。AAD−2(v1)は、種々のレベルまで個々のT植物中で発現されるが、2,4−D被害からの防御は、この発現タンパク質によってほとんどもたらされない。実質的な差異は、本来のAAD−2遺伝子および植物最適化AAD−2遺伝子について、タンパク質発現レベル(植物体における)において明らかではなかった(PCT/US2005/014737を参照されたい)。これらのデータは、植物体におけるAAD−13(v1)の機能性発現および2,4−Dに対する結果として生じる除草剤抵抗性および選択されたピリジルオキシ酢酸除草剤をなす以前の発見が予期されないことを確証する。
植え付け前の茎葉適用
本実施例および以下の実施例は、主題となるAAD−13の発明によって可能になった新規な除草剤使用の特定の例である。
植え付け前の茎葉除草剤適用は、所与の作物を植え付ける前に冬または早春にわたって発生した雑草を死滅させるように意図される。典型的に、これらの適用は、雑草の物理的な除去が植え付け前に終えられていない不耕起または耕作が減った管理システムにおいて適用される。除草剤計画は、したがって、植え付けの時に存在する非常に広範な広葉雑草およびイネ科雑草を防除しなければならない。グリホサート、グラモキソン、およびグルホシネートは、植え付け前の茎葉除草剤適用のために広く使用される非選択的で、非残留性の除草剤の例である。しかしながら、いくつかの雑草は、1つまたは複数の以下のことのためにその季節のこの時期に防除するのが困難である:除草剤に対する雑草種の固有の非感受性または生物型、越年生雑草の相対的に大きなサイズ、ならびに除草剤取り込みおよび活性を制限する冷たい天候条件。いくつかの除草剤の選択肢は、非選択的な除草剤が弱い雑草上に対する範囲および活性を増加させるためにこれらの除草剤とのタンク混合に利用可能である。例は、コニザ カナデンシス(ヒメムカシヨモギ)の防除を支援するための、グリホサートとの2,4−Dタンク混合適用であると思われる。グリホサートは、存在するほとんどの雑草の植え付け前の茎葉防除のために、420〜1680g ae/ha、より典型的に560〜840g ae/haで使用することができるが、280〜1120g ae/haの2,4−Dは、多くの広葉雑草種(例えばヒメムカシヨモギ)の防除を援助するために適用することができる。2,4−Dは、非常に広範囲の広葉雑草に対して有効であり、低温時にさえ有効であり、非常に安価であるので、一般的に好まれる除草剤である。しかしながら、続く作物が、感受性の双子葉作物である場合、土壌における2,4−D残留物(一時的であるが)は、作物に悪影響を与え得る。ダイズは、感受性の作物であり、7日間(280g ae/ha 2,4−D率で)〜少なくとも30日間(1120g ae/haの2,4−D適用のために)の最小限の期間が、茎葉適用および植え付けの間に存在することを必要とする。2,4−Dは、ワタ植え付け前の茎葉処理として禁止されている(連邦政府の標識を参照されたい、ほとんどは、CPR、2005、またはcdms.net/manuf/manuf.aspのオンラインを通して入手可能である)。AAD−13(v1)形質転換ワタまたはダイズを用いると、これらの作物は、植え付けに至るまでおよび植え付け後、作物の出芽の前に適用された茎葉適用からの土壌における2,4−D残留物に耐えることができるはずである。柔軟性の増加およびタンク混合(または市販の予混合物)パートナーの費用の低下は、雑草防除の選択肢を改善し、重要な不耕起および耕作が減った環境において茎葉適用の堅調性を増加させる。この例は、入手可能となる多くの選択肢のうちの1つである。雑草防除の当業者らは、例として、連邦政府の除草剤標識(CPR、2005)において記載される産物およびAgriliance Crop Protection Guide(2005)において記載される使用を利用することによる、グラモキソン+2,4−Dまたはグルホシネート+2,4−Dを含むが、これらに限定されない種々様々の他の適用に気づくであろう。それらの当業者らはまた、上記の例が、安定して形質転換された場合に、AAD−13(v1)遺伝子によって防御されると思われる任意の2,4−D感受性の(または他のフェノキシオーキシン除草剤)作物に適用することができることを認識するであろう。同様に、フルロキシピルの分解を可能にするAAD−13の特有の特質は、多年生雑草種もしくはビニー(viney)雑草種を防除する範囲を増加させるおよび/または多年生雑草種もしくはビニー雑草種を防除する能力を増加させるために35〜560g ae/haフルロキシピルの置換またはタンク混合物を可能にすることによって、有用性を増加させる。
AAD−13(v1)を用いてのみ形質転換されたダイズ、ワタ、および他の双子葉作物におけるオーキシン除草剤の植え付け期の使用
AAD−13(v1)は、直接、2,4−Dに対して通常感受性である作物において、広範囲の広葉雑草の防除のために、フェノキシオーキシン除草剤(例えば2,4−DおよびMCPA)ならびにピリジルオキシオーキシン(フルロキシピル)の使用を可能にすることができる。280〜2240g ae/haでの2,4−Dの適用は、農業環境において存在するほとんどの広葉雑草種を防除すると思われる。より典型的に、560〜1120g ae/haが使用される。フルロキシピルについては、適用率は、典型的に35〜560g ae/ha、より典型的に70〜280 ae/haの範囲であると思われる。
このさらなるツールに対する利点は、広葉除草剤成分が非常に低費用であることならびにより高度な率で使用した場合、より高度な率の2,4−Dおよびフルロキシピルによって提供される、潜在的な一時的な残留性の雑草防除であるのに対して、グリホサートのような非残留性の除草剤は、後の、発芽する雑草の防除をもたらさないと思われる。このツールはまた、統合された除草剤抵抗性および雑草の変遷維持の戦略として、HTCの利便性と除草剤作用機序を組み合わせるためのメカニズムを提供する。
このツールが提供するさらなる利点は、広い範囲の広葉雑草防除除草剤(例えば2,4−Dおよびフルロキシピル)を共通して使用される残留性の雑草防除除草剤とタンク混合する能力である。これらの除草剤は、植え付け前にまたは植え付け時に典型的に適用されるが、植え付け前に生育地において存在している可能性のある、出芽し、定着した雑草に対してそれほど有効ではないことが多い。植え付け時、出芽前、または植え付け前の適用を含むように、これらのアリールオキシオーキシン除草剤の有用性を広げることによって、残留性の雑草防除計画の柔軟性は増加する。当業者は、残留性除草剤計画は、対象とする作物に基づいて異なるであろうが、典型的な計画は、クロロアセトアミド除草剤ファミリーおよびジニトロアニリン除草剤ファミリーの除草剤を含むだけではなく、クロマゾン、スルフェントラゾン、種々様々のALS阻害除草剤、PPO阻害除草剤、およびHPPD阻害除草剤などの除草剤もまた含むであろうことを認識すると思われる。
さらなる有益性は、アリールオキシ酢酸オーキシン除草剤適用に続いて植え付けの前に必要とされる2,4−Dまたはフルロキシピル(前の実施例を参照されたい)および2,4−Dまたはフルロキシピルを含有していた、浄化が不十分なバルクタンクから結果として生じる混入被害からの双子葉作物に対する少数の問題に対する耐性を含むことができる。ジカンバ、R−ジクロルプロップ、および他の多くの除草剤はなお、AAD−13(v1)形質転換双子葉作物自生植物の続く管理に使用することができる。
当業者らはまた、上記の例が、安定して形質転換された場合に、AAD−13(v1)遺伝子によって防御されると思われる任意の2,4−D感受性の(または他のアリールオキシオーキシン除草剤)作物に適用することができることを認識するであろう。雑草防除の当業者は、様々な市販のフェノキシオーキシン除草剤もしくはピリジルオキシオーキシン除草剤単独のまたは除草剤と組み合わせた使用が、AAD−13(v1)形質転換によって可能になることを今や認識するであろう。これらの化学物質の他の除草剤代理品の特定の率は、CPR(Crop Protection Reference)書籍もしくは類似の編集物またはCrop Protection Guide from Agriliance(2005)などの任意の市販のもしくは学術的な作物防御の参考文献において編集された除草剤標識によって決定することができる。AAD−13(v1)によってHTCにおいて使用することが可能にされたそれぞれの代替の除草剤は、単独で、タンク混合されて、または順次使用されるにせよ、本発明の範囲内にあると考えられる。
AAD−13(v1)のみで形質転換されたトウモロコシ、イネ、および他の単子葉植物種におけるフェノキシオーキシン除草剤およびピリジルオキシオーキシン除草剤の植え付け期の使用
類似した様式において、AAD−13(v1)を用いるイネ科草本種(これらに限定されないが、トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、または芝生および牧草など)の形質転換は、通常、選択性が確かではない作物における、高度に効果的なフェノキシオーキシンおよびピリジルオキシオーキシンの使用を可能にするであろう。ほとんどのイネ科草本種は、フェノキシオーキシン(つまり2,4−D)などのオーキシン除草剤に対して生来の耐性を有する。しかしながら、相対的に低レベルの作物選択性は、適用タイミングの期間が短く、または許容できない被害リスクのために、これらの作物における有用性の低減に帰着した。AAD−13(v1)形質転換単子葉作物は、したがって、ほとんどの広葉雑草種を防除するために、280〜2240g ae/haの2,4−Dの適用などの、双子葉作物について記載される処理の類似の組合せの使用を可能にするであろう。より典型的に、560〜1120g ae/haが使用される。フルロキシピルについては、適用率は、典型的に35〜560g ae/ha、より典型的に70〜280 ae/haの範囲であると思われる。
このさらなるツールに対する利点は、広葉除草剤成分が非常に低費用であることおよびより高度な率の2,4−Dまたはフルロキシピルによって提供される、潜在的な一時的な残留性の雑草防除である。対照的に、グリホサートのような非残留性の除草剤は、後の、発芽する雑草の防除をもたらさないと思われる。このツールはまた、作物種を交替させるかどうかにせよ、グリホサート耐性作物/AAD−13(v1)HTC組合せ戦略において、統合された除草剤抵抗性および雑草の変遷維持の戦略として、HTCの利便性と除草剤の作用態様を交替させるためのメカニズムを提供すると思われる。
このツールが提供するさらなる利点は、広い範囲の広葉雑草防除除草剤(例えば2,4−Dおよびフルロキシピル)を共通して使用される残留性の雑草防除除草剤とタンク混合する能力である。これらの除草剤は、植え付け前にまたは植え付け時に典型的に適用されるが、植え付け前に生育地において存在している可能性のある、出芽し定着した雑草に対してそれほど有効ではないことが多い。植え付け時、出芽前、または植え付け前の適用を含むように、これらのアリールオキシオーキシン除草剤の有用性を広げることによって、残留性の雑草防除計画の柔軟性は増加する。当業者は、残留性除草剤計画は、対象とする作物に基づいて異なるであろうが、典型的な計画は、クロロアセトアミド除草剤ファミリーおよびジニトロアニリン除草剤ファミリーの除草剤を含むだけではなく、クロマゾン、スルフェントラゾン、種々様々のALS阻害除草剤、PPO阻害除草剤、およびHPPD阻害除草剤などの除草剤もまた含むであろうということを認識すると思われる。
フェノキシオーキシンまたはピリジルオキシオーキシンに対する、トウモロコシ、イネ、および他の単子葉植物の耐性の増加は、成長段階制限または作物傾斜の可能性;「ラットテーリング(rat-tailing)」、トウモロコシにおける成長調節因子誘発性の茎脆性、または変形した支柱根などの広がる現象を伴わないで植え付け期の、これらの除草剤の使用を可能にするものとする。AAD−13(v1)によってHTCにおいて使用することが可能にされたそれぞれの代替の除草剤は、単独で、タンク混合されて、または順次使用されるにせよ、本発明の範囲内にあると考えられる。
任意の作物におけるグリホサート耐性形質と積み重ねられたAAD−13(v1)
北米において植え付けられたワタ、キャノーラ、トウモロコシ、およびダイズの田畑の大部分は、グリホサート耐性(GT)形質を含有し、GTトウモロコシの採用は上昇中である。さらなるGT作物(例えばコムギ、イネ、サトウダイコン、および芝生)は、開発中であるが、現在まで商業的に発表されていない。他の多くのグリホサート抵抗性種は、実験段階〜開発段階にある(例えばアルファルファ、サトウキビ、ヒマワリ、テンサイ、エンドウマメ、ニンジン、キュウリ、レタス、タマネギ、イチゴ、トマト、およびタバコ;ポプラとモミジバフウのような森林種;ならびにキンセンカ、ペチュニア、およびベゴニアのような園芸種;ワールドワイドウェブ上のisb.vt.edu/cfdocs/fieldtests1.cfm,2005)。GTCは、途方もない広さの防除される雑草ならびにこの系によって提供される利便性および費用効果のために大切なツールとなる。しかしながら、今や標準的なベース処理としてのグリホサートの有用性は、グリホサート抵抗性雑草を選択している。さらに、グリホサートが固有にそれほど効果的でない雑草は、グリホサートのみの化学的計画が実施されている生育地において優性種に変遷している。GT形質とAAD−13(v1)を積み重ねることによって、従来の育種を通してまたは共同で新規な形質転換イベントを通して、雑草の変遷および除草剤抵抗性発達を管理するための雑草防除の有効性、柔軟性、ならびに能力は、改善することができる。前の実施例において述べられるように、AAD−13(v1)を用いて作物を形質転換することによって、単子葉作物は、フェノキシオーキシンまたはピリジルオキシオーキシンの安全性のより高度な限度を有し、またフェノキシオーキシンは、双子葉作物において選択的に用することができる。AAD−13(v1)およびGT形質が任意の単子葉作物種または双子葉作物種において積み重ねられる場合、改善された雑草防除の選択肢についてのいくつかのシナリオを想到することができる。
a)グリホサートは、ほとんどのイネ科雑草種および広葉雑草種の防除のために、標準的な出芽後適用率(420〜2160g ae/ha、好ましくは、560〜840g ae/ha)で適用することができる。コニザ カナデンシスのようなグリホサート抵抗性広葉雑草またはグリホサートを用いて防除することが固有に困難な雑草(例えばツユクサ属種、サツマイモ属種など)の防除については、280〜2240g ae/ha(好ましくは560〜1120g ae/ha)2,4−Dは、有効な防除を提供するために、順次、タンク混合して、またはグリホサートとの予混合物として適用することができる。フルロキシピルについては、適用率は、典型的に35〜560g ae/ha、より典型的に70〜280 ae/haの範囲であると思われる。
b)目下、GTCにおいて一般に適用されるグリホサート率は、適用タイミング当たり560〜2240g ae/haの範囲である。グリホサートは、広葉雑草種よりもイネ科草本種に対してはるかに効果的である。AAD−13(v1)+GTの積み重ね形質は、グリホサートのイネ科草本の有効な率を可能にするであろう(105〜840g ae/ha、より好ましくは210〜420g ae/ha )。2,4−D(280〜2240g ae/ha、より好ましくは560〜1120g ae/haで)は、次いで、必要な広葉雑草防除を提供するために、順次、タンク混合して、またはグリホサートのイネ科草本の有効な率との予混合物として適用することができる。上記に述べられる率でのフルロキシピルは、処理計画における許容できる成分となると思われる。低率のグリホサートはまた、広葉雑草防除に対するいくらかの有益性を提供するとも思われるが、しかしながら、一次防除は、2,4−Dまたはフルロキシピルからのものと思われる。
雑草防除の当業者は、1つまたは複数の市販のアリールオキシオーキシン除草剤単独のまたは組合せ(順次または独立して)の使用が、作物の中へのAAD−13(v1)形質転換によって可能になることを認識するであろう。これらの化学物質の他の除草剤代理品の特定の率は、CPR(Crop Protection Reference)書籍もしくは類似の編集物、オンラインで編集された標識(例えばcdms.net/manuf/manuf.asp)、またはCrop Protection Guide from Agriliance(2005)などの任意の市販のもしくは学術的な作物防御のガイドにおいて編集された除草剤標識によって決定することができる。AAD−13(v1)によってHTCにおいて使用することが可能にされたそれぞれの代替の除草剤は、単独で、タンク混合されて、または順次使用されるにせよ、本発明の範囲内にあると考えられる。
任意の作物におけるグルホシネート耐性形質と積み重ねられたAAD−13(v1)
グルホシネート耐性(PAT、bar)はまた、昆虫抵抗性タンパク質のような入力形質の選択可能マーカーとしてまたは特にHTC形質として、北米において植え付けられた多くの作物において目下存在している。作物は、グルホシネート耐性のキャノーラ、トウモロコシ、およびワタを含むが、これらに限定されない。さらなるグルホシネート耐性作物(例えばイネ、サトウダイコン、ダイズ、および芝生)は、開発中であるが、現在まで商業的に発表されていない。グルホシネートは、グリホサートのように、相対的に非選択的で広い範囲のイネ科草本除草剤および広葉除草剤である。グルホシネートの作用は、グリホサートと異なる。それは、より速く作用し、除草剤適用の24〜48時間後に、処理された葉の乾燥および「燃焼」に帰着する。これは、迅速な雑草防除の出現に関して有利である。しかしながら、これはまた、標的植物の成長点の領域へのグルホシネートの移動を制限し、多くの種における2つの化合物の相対的な雑草防除性能評価によって証拠付けられるように、見込みの少ない雑草防除に帰着する(Agriliance、2005)。
グルホシネート耐性形質とAAD−13(v1)を積み重ねることによって、従来の育種を通してまたは共同で新規な形質転換イベントを通して、雑草の変遷および除草剤抵抗性発達を管理するための雑草防除の有効性、柔軟性、ならびに能力は、改善することができる。AAD−13(v1)およびグルホシネート耐性形質が任意の単子葉作物種または双子葉作物種において積み重ねられる場合、改善された雑草防除の選択肢についてのいくつかのシナリオを想到することができる。
a)グルホシネートは、多くのイネ科雑草種および広葉雑草種の防除のために、標準的な出芽後適用率(200〜1700g ae/ha、好ましくは、350〜500g ae/ha)で適用することができる。現在まで、グルホシネート抵抗性の雑草は確認されていないが、グルホシネートは、グリホサートよりも、固有に耐性がある多くの雑草を有する。
i)固有に耐性の広葉雑草種(例えばシルシウム アルベンシス(Cirsium arvensis)アポシナム カナビナム(Apocynum cannabinum)、およびコニザ カンデンシス(Conyza candensis))は、これらのより防除困難な多年生種の有効な防除のためにおよび一年生広葉雑草種に対する防除の堅調性を改善するために、280〜2240g ae/ha、より好ましくは560〜2240g ae/ha 2,4−Dをタンク混合することによって防除することができる。フルロキシピルは、雑草防除計画において考慮するべき許容できる成分となると思われる。フルロキシピルについては、適用率は、典型的に35〜560g ae/ha、より典型的に70〜280 ae/haの範囲であると思われる。
b)グルホシネート(200〜500g ae/ha)+/−2,4−D(280〜1120g ae/ha)+/−フルロキシピル(上記に挙げられる率で)の複数の組合せは、例えば、より強い、重複する雑草防除スペクトルを提供することができる。さらに、重複するスペクトルは、除草剤抵抗性の雑草の維持または遅延のためのさらなるメカニズムを提供する。
雑草防除の当業者は、1つまたは複数の市販のアリールオキシ酢酸オーキシン除草剤単独のまたは組合せ(順次または独立して)の使用は、作物の中へのAAD−13(v1)形質転換によって可能になることを認識するであろう。これらの化学物質の他の除草剤代理品の特定の率は、CPR(Crop Protection Reference)書籍もしくは類似の編集物、オンラインで編集された標識(例えばcdms.net/manuf/manuf.asp)、またはCrop Protection Guide from Agriliance(2005)などの任意の市販のもしくは学術的な作物防御のガイドにおいて編集された除草剤標識によって決定することができる。AAD−13(v1)によってHTCにおいて使用することが可能にされたそれぞれの代替の除草剤は、単独で、タンク混合されて、または順次使用されるにせよ、本発明の範囲内にあると考えられる。
本発明は、したがって、PCT/US2007/086813(2007年12月7日に出願)のDSM−2遺伝子と「積み重ねられた」本発明のAAD−13遺伝子を含むトランスジェニック植物(および植物細胞)を含む。そのようなDSM−2遺伝子は、その出願の配列番号1および3を含む。それらの遺伝子は、その出願の配列番号2および4を含むタンパク質をコードする。なおさらに、さらなる除草剤耐性遺伝子を、3つ以上のそのような遺伝子を含む複数の「積み重ね」において含むことができる。
任意の作物におけるAAD−1(v3)形質と積み重ねられたAAD−13(v1)
ホモ接合性のAAD−13(v1)植物およびAAD−1(v3)植物(後者についてはPCT/US2005/014737を参照されたい)は共に相互に交雑させることができ、F種子を収集することができる。それぞれの遺伝子の2つの逆交雑からのF種子は、層積貯蔵し、処理し、それぞれの交雑の4つの代表的なものを以下の処理のうちの1つを用いる他の試験に使用した計画と同じ散布計画下で処理した:70、140、および280g ae/haフルロキシピル(AAD−12(v1)遺伝子に対して選択的);280、560、および1120g ae/ha R−ジクロルプロップ(AAD−1(v3)遺伝子に対して選択的);または560、1120、および2240g ae/ha 2,4−D DMA(2,4−D耐性を確認するため)。それぞれの遺伝子のホモ接合性のT植物もまたコントロールとしての使用のために植え付けた。植物は、3および14DATで判定した。散布結果は、表24に示す。
結果は、AAD−13(v1)が、AAD−1(v3)とうまく積み重ねることができることを確認し、したがって、対象とする作物に適用することができる除草剤の範囲が増大する(AAD−1およびAAD−13、それぞれについて、フェノキシ酢酸+フェノキシプロピオン酸対フェノキシ酢酸+ピリジルオキシ酢酸)。除草剤交差抵抗性パターンの相補的な性質は、相補的で、積み重ね可能な生育地選択可能マーカーとしてのこれらの2つの遺伝子の便利な使用を可能にする。単一遺伝子を用いる耐性が、取るに足らないものである可能性のある作物において、当業者は、同じ除草剤に対する第2の耐性遺伝子の積み重ねによって、耐性を増加させることができることを認識する。そのようなものは、同じまたは異なるプロモーターを用いる同じ遺伝子を使用して行うことができるが、ここで観察されるように、2つの相補的な形質の積み重ねおよびトラッキングは、フェノキシプロピオン酸[AAD−1(v3)から]またはピリジルオキシ酢酸[AAD−13](v1)に対する交差防御を区別することによって容易にすることができる。
本発明は、したがって、国際公開第2005/107437号(2005年11月17日に公開;PCT/US2005/014737(2005年5月2日に出願))のAAD−1遺伝子と「積み重ねられた」本発明のAAD−13遺伝子を含むトランスジェニック植物(および植物細胞)を含む。そのようなAAD−1遺伝子は、その出願の配列番号3、4、5、および12を含む。これらの遺伝子は、その出願の配列番号9、10、11、および13を含むタンパク質をコードする。なおさらに、さらなる除草剤耐性遺伝子は、3つ以上のそのような遺伝子を含む複数の「積み重ね」において含むことができる。
任意の作物におけるAAD−12(v1)形質と積み重ねられたAAD−13(v1)
ホモ接合性のAAD−13(v1)植物およびAAD−12(v1)植物(後者については国際公開第2007/053482号を参照されたい)は交雑させることができ、F種子を収集した。それぞれの遺伝子の2つの逆交雑からのF種子は、まくことができ、F1植物は、以下の処理のうちの1つを用いる他の試験に使用した計画と同じ散布計画下で処理した:70、280、および1120g ae/haフルロキシピル(AAD−12(v1)遺伝子に対して選択的);70、280、および1120g ae/haトリクロピル(AAD−13(v1)遺伝子に対して選択的);または560、1120、および2240g ae/ha 2,4−D DMA(2,4−D耐性を確認するため)。
AAD−13(v1)は、AAD−12(v1)と積み重ねることができ、したがって、対象とする作物に適用することができる除草剤の範囲が増大する(AAD−12およびAAD−13、それぞれについて、フェノキシ酢酸+トリクロピル対フェノキシ酢酸+フルロキシピル)。除草剤交差抵抗性パターンの相補的な性質は、相補的で、積み重ね可能な生育地選択可能マーカーとしてのこれらの2つの遺伝子の便利な使用を可能にする。単一遺伝子を用いる耐性が、取るに足らないものである可能性のある作物において、当業者は、同じ除草剤に対する第2の耐性遺伝子の積み重ねによって、耐性を増加させることができることを認識する。そのようなものは、同じまたは異なるプロモーターを用いる同じ遺伝子を使用して行うことができるが、ここで観察されるように、2つの相補的な形質のスタックおよびトラッキングは、フルロキシピル[AAD−13(v1)から]およびトリクロピル[AAD−12(v1)]に対する交差防御を区別することによって容易にすることができる。
本発明は、したがって、国際公開第2007/053482号(2007年5月10日に公開;PCT/US2006/042133(2006年10月27日に出願))のAAD−12遺伝子と「積み重ねられた」本発明のAAD−13遺伝子を含むトランスジェニック植物(および植物細胞)を含む。そのようなAAD−12遺伝子は、その出願の配列番号1、3、および5を含む。それらの遺伝子は、その出願の配列番号2および4を含むタンパク質をコードする。なおさらに、さらなる除草剤耐性遺伝子は、3つ以上のそのような遺伝子を含む複数の「積み重ね」において含むことができる。
任意の作物におけるAHAS形質と積み重ねられたAAD−13(v1)
イミダゾリノン除草剤耐性(AHASなど)は、トウモロコシ、イネ、およびコムギを含むが、これらに限定されない、北米において植え付けられた多くの作物において目下存在する。さらなるイミダゾリノン耐性の作物(例えばワタおよびサトウダイコン)は、開発中であるが、現在まで商業的に発表されていない。多くのイミダゾリノン除草剤(例えばイマザモックス、イマゼタピル、イマザキン、およびイマザピク)は、様々な従来の作物において選択的に、目下使用されている。イマゼタピル、イマザモックス、および非選択的なイマザピルの使用は、AHASなどのイミダゾリノン耐性形質を通して可能になった。この化学物質クラスはまた有意な土壌残存活性を有し、したがって、グリホサートまたはグルホシネートに基づく系と異なり、適用タイミング以上に広げられた雑草防除を提供することができる。しかしながら、イミダゾリノン除草剤によって防除される雑草のスペクトルはグリホサートほど広くない(Agriliance、2005年)。さらに、イミダゾリノン除草剤は、多くの雑草が抵抗性を発達させた作用機序(アセト乳酸シンターゼ、ALSの阻害)を有する(Heap、2007年)。イミダゾリノン耐性形質とAAD−13(v1)を積み重ねることによって、従来の育種を通してまたは共同で新規な形質転換イベントを通して、雑草の変遷および除草剤抵抗性発達を管理するための雑草防除の有効性、柔軟性、ならびに能力は、改善することができる。前の実施例において述べられるように、AAD−13(v1)を用いて作物を形質転換することによって、単子葉作物は、フェノキシオーキシンまたはピリジルオキシオーキシンの安全性のより高度な限度を有し、またこれらのオーキシンは、双子葉作物において選択的に用することができる。AAD−13(v1)およびイミダゾリノン耐性形質が任意の単子葉作物種または双子葉作物種において積み重ねられる場合、改善された雑草防除の選択肢についてのいくつかのシナリオを想到することができる。
a)イマゼタピルは、多くのイネ科雑草種および広葉雑草種の防除のために、標準的な出芽後適用率(35〜280g ae/ha、好ましくは、70〜140g ae/ha)で適用することができる。
i)アマランサス ラディス、アンブロシア トリフィダ(Ambrosia trifida)、シロザ(特に、Heap、2005年)のようなALS阻害剤抵抗性の広葉雑草は、280〜2240g ae/ha、より好ましくは560〜1120g ae/ha 2,4−Dをタンク混合することによって防除することができる。フルロキシピルについては、適用率は、典型的に35〜560g ae/ha、より典型的に70〜280 ae/haの範囲であると思われる。
ii)サツマイモ属種のような、イミダゾリノン除草剤に対して固有に、より耐性の広葉種もまた、280〜2240g ae/ha、より好ましくは560〜1120g ae/ha 2,4−Dをタンク混合することによって防除することができる。トリクロピルまたはフルロキシピルについては、上記の率を参照されたい。
b)イマゼタピル(35〜280g ae/ha、好ましくは70〜140g ae/ha)+/−2,4−D(280〜1120g ae/ha)+/−フルロキシピル(上記に挙げられる率で)の複数の組合せは、例えば、より強い、重複する雑草防除スペクトルを提供することができる。さらに、重複するスペクトルは、除草剤抵抗性の雑草の維持または遅延のためのさらなるメカニズムを提供する。
雑草防除の当業者は、様々な市販のイミダゾリノン除草剤、フェノキシ酢酸オーキシン除草剤、またはピリジルオキシ酢酸オーキシン除草剤のうちのいずれかの単独または複数の組合せにおける使用が、AAD−13(v1)形質転換および従来の育種または遺伝子操作のいずれかによる任意のイミダゾリノン耐性形質との積み重ねによって可能になることを認識するであろう。これらの化学物質の他の除草剤代理品の特定の率は、CPR(Crop Protection Reference)書籍もしくは類似の編集物、オンラインで編集された標識(例えばcdms.net/manuf/manuf.asp)、またはCrop Protection Guide from Agriliance(2005)などの任意の市販のもしくは学術的な作物防御のガイドにおいて編集された除草剤標識によって決定することができる。AAD−13(v1)によってHTCにおいて使用することが可能にされたそれぞれの代替の除草剤は、単独で、タンク混合されて、または順次使用されるにせよ、本発明の範囲内にあると考えられる。
任意の作物における、昆虫抵抗性(IR)または他の入力形質と積み重ねられたAAD−13(v1)
トランスジェニック形質によって供給される、作物における昆虫抵抗性は、北米においておよび世界にわたってトウモロコシおよびワタの生産において流行している。組み合わせられたIRおよびHTの形質を有する商品は、複数の種子会社によって開発されてきた。これらは、バチルス チューリンゲンシスIR形質(例えばウェブサイトlifesci.sussex.ac.uk、2006に挙げられるバチルス チューリンゲンシス毒素)および上記に述べられるHTC形質のいずれかまたはすべてを含む。この商品がもたらす価値は、単一の商品において遺伝学的な手段を通して複数の害虫問題を防除する能力である。雑草防除および昆虫防除が互い独立して遂行される場合、この商品の利便性は制限されるであろう。単独または1つもしくは複数のさらなるHTC形質と積み重ねられたAAD−13は、従来の育種を通してまたは共同で新規な形質転換イベントを通して、1つまたは複数のさらなる入力形質(例えば昆虫抵抗性、真菌抵抗性、またはストレス耐性など)(isb.vt.edu/cfdocs/fieldtests1.cfm,2005)と積み重ねることができる。有益性は、AAD−13によって与えられる改善された雑草防除および関連する除草剤耐性に加えて、害虫および/または他の農業のストレスを制御する能力と共に、前の実施例において記載される利便性および柔軟性を含む。したがって、本発明は、柔軟にかつ費用効果的に多くの農業の問題を防除するために能力を有する、作物の質が改善された完成農業パッケージを提供するために使用することができる。
IRおよびHTの組み合わせられた形質は、ほとんどの農業作物および園芸/観賞用作物ならびに林業における適用を有する。AAD−13およびその相応した除草剤耐性および多くのバチルス チューリンゲンシスIR遺伝子または非バチルス チューリンゲンシスIR遺伝子のいずれかによってもたらされた昆虫抵抗性の組合せは、実施例13において挙げられる(がこれらに限定されない)作物種に適用することができる。雑草防除の当業者は、様々な市販の、実施例18〜20において記載される除草剤、フェノキシ酢酸オーキシン除草剤、またはピリジルオキシ酢酸オーキシン除草剤のうちのいずれかの単独または複数の組合せにおける使用は、AAD−13(v1)形質転換および従来の育種または遺伝子操作のいずれかによる相応したHT形質またはIR形質との積み重ねによって可能になることを認識するであろう。これらの化学物質の他の除草剤代理品の特定の率は、CPR(Crop Protection Reference)書籍もしくは類似の編集物、オンラインで編集された標識(例えばcdms.net/manuf/manuf.asp)、またはCrop Protection Guide from Agriliance(2005)などの任意の市販のもしくは学術的な作物防御のガイドにおいて編集された除草剤標識によって決定することができる。AAD−13(v1)によってHTCにおいて使用することが可能にされたそれぞれの代替の除草剤は、単独で、タンク混合されて、または順次使用されるにせよ、本発明の範囲内にあると考えられる。
インビトロ双子葉植物選択可能マーカーとしてのAAD−13(v1)
植物細胞、組織、器官、および植物または色素体などの細胞小器官の遺伝子操作は、適した送達方法を使用して、植物細胞の中に対象とする遺伝子を挿入するプロセスで始まる。しかしながら、遺伝子が植物細胞に送達される場合、非常に低い割合の細胞だけがそれらのゲノムの中に異種遺伝子を統合する。対象とする遺伝子を組み込んだ少数の細胞を選択するために、研究者らは、ベクターにおいて、選択可能なまたはスクリーニングすることができる「マーカー遺伝子」を対象とする遺伝子(GOI)に連結する。これらのマーカーを含有する細胞は、DNAプラスミドベクターが送達された細胞/組織の集団から同定される。マーカー遺伝子を発現するそれらの細胞を選択することによって、研究者らは、ゲノムの中にGOIを組み込んでいる可能性のある少数の細胞を同定することができる。AAD−13(v1)は、特許出願国際公開第2007/053482号(Wrightら)の実施例#24と同様に使用される場合、選択可能マーカーとして機能することができる。

Claims (22)

  1. 植物細胞中で機能するプロモーターと、それに作動可能に連結した、アリールオキシアルカノエート除草剤のアリールオキシアルカノエート化学的基礎構造を酵素的に分解するタンパク質をコードするポリヌクレオチドとを含む単離ポリヌクレオチドであって、前記タンパク質をコードするポリヌクレオチドが、植物中の前記ポリヌクレオチドの発現を増加するための植物コドン使用に対しバイアスを有する異種コドン組成を含み、前記タンパク質をコードする核酸分子が、配列番号1、配列番号3、および配列番号5からなる群から選択される配列の完全相補体とストリンジェントな条件下(0.1×SSPE、65℃)でハイブリダイズするものである、単離ポリヌクレオチド。
  2. 前記タンパク質が、配列番号2および配列番号4からなる群から選択される配列と少なくとも95%の配列同一性を有する、請求項1に記載のポリヌクレオチド。
  3. 前記コドン組成は、双子葉植物コドン使用に対しバイアスがかけられ、および/または、前記プロモーターが植物プロモーターまたは植物ウィルスプロモーターである、請求項1に記載のポリヌクレオチド。
  4. 請求項1のポリヌクレオチドを含む植物細胞。
  5. 請求項4に記載の植物細胞を含む植物。
  6. 前記植物が、双子葉植物であり、大豆植物であってもよい、請求項5の植物。
  7. 生育地の雑草を防除する方法であって、
    前記方法は、前記生育地の土壌に種子を蒔くことを含み、
    前記種子は、アリールオキシアルカノエート除草剤のアリールオキシアルカノエート化学的基礎構造を酵素的に分解するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含み、
    前記方法は、前記生育地に前記アリールオキシアルカノエート除草剤を適用することをさらに含み、
    前記タンパク質をコードする核酸分子が、配列番号1、配列番号3、および配列番号5からなる群から選択される配列の完全相補体とストリンジェントな条件下(0.1×SSPE、65℃)でハイブリダイズする、方法。
  8. 前記タンパク質が、配列番号2および配列番号4からなる群から選択される配列と少なくとも95%の配列同一性を有する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記種子が、第二の除草剤を酵素的に分解する第二のタンパク質をコードする第二のポリヌクレオチドを含み、前記方法は、前記生育地に前記第二の除草剤を適用することを含み、そして、
    前記種子は、第三の除草剤を酵素的に分解する第三のタンパク質をコードする第三のポリヌクレオチドを含んでいてもよく、前記方法は、前記生育地に前記第三の除草剤を適用することを含んでいてもよい、請求項7の方法。
  10. 前記除草剤が、2,4−Dであり、前記第二の除草剤がグリホサート、および/または、前記第三の除草剤がグルホシネートおよびジカンバからなる群から選択され、前記除草剤が2,4−Dおよび前記第二の除草剤がグリホサートであってもよく、そして前記2,4−Dと前記グリホサートがタンク混合物から適用されてもよい、請求項9の方法。
  11. 前記種子が作物植物の種子であり、前記植物が双子葉植物であってもよく、前記植物が大豆植物であってもよい、請求項7の方法。
  12. 前記アリールオキシアルカノエート除草剤が、(a)フェノキシアセテートまたはフェノキシ酢酸除草剤;(b)フェノキシプロピオン酸除草剤;(c)ピリジルオキシアルカン酸除草剤;および(d)前記除草剤の活性成分の酸、塩、またはエステル体、から選択される、請求項7の方法。
  13. 前記ピリジルオキシアルカン酸除草剤が、ピリジルオキシ酢酸除草剤である請求項12の方法。
  14. 請求項12の方法において、(a)前記フェノキシ酢酸除草剤が、2,4−DおよびMCPAからなる群より選択され;および(b)前記フェノキシプロピオン酸除草剤が、ジクロルプロップ、メコプロップおよびそれらのエナンチオマーからなる群より選択される、方法。
  15. 前記ピリジルオキシ酢酸除草剤が、トリクロピルおよびフルロキシピルなどからなる群より選択される、請求項13の方法。
  16. フェノキシアセテート除草剤およびピリジルオキシアセテート除草剤が前記生育地に適用される、請求項7の方法。
  17. 前記方法が、前記生育地において前記種子から作物植物を生育させることを含む、請求項7の方法。
  18. 前記種子を蒔く前に、前記アリールオキシアルカノエート除草剤の前記適用が行われる、請求項7の方法。
  19. 前記種子を蒔いた後に、前記アリールオキシアルカノエート除草剤の前記適用が行われる、請求項7の方法。
  20. 作物植物の成長後に、前記アリールオキシアルカノエート除草剤の前記適用が行われる、請求項7の方法。
  21. 前記アリールオキシアルカノエート除草剤がフェノキシオーキシンである、請求項7の方法。
  22. 前記フェノキシオーキシンが、2,4−DBである請求項21の方法。
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