JP5906459B2 - 太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池及びその製造方法に関する。
太陽電池では、光電変換効率を如何に向上させるかが重要な課題である。このような状況に鑑みて、太陽電池の裏面側に、p型半導体領域及びp側電極と、n型半導体領域及びn側電極とが形成された所謂裏面接合型の太陽電池が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この裏面接合型の太陽電池によれば、受光面側に電極が存在しないため、太陽光の受光面積を広げ、発電量を増加させることが可能である。なお、p側電極とn側電極との間には、互いの接触を防止するための分離溝が形成されている。
特開2009−200267号公報
ところで、上記裏面接合型の太陽電池では、銅(Cu)等の金属電極が用いられ、かかる電極表面には防錆目的で錫(Sn)めっき層が形成される場合がある。しかし、Snめっき層を形成する防錆手法では、例えば、Snの結晶表面からその外側に向けて髭状に成長した結晶であるウィスカーが発生することがある。このウィスカーによりショートを引き起こす可能性がある他、電極の微細化や分離溝の細線化が困難となる。またSnめっき層を形成する防錆手法は、プロセスが高価であるという問題もある。
本発明に係る太陽電池は、半導体基板と、半導体基板の一方の面上に形成されたp型領域及びn型領域と、p型領域上に形成されたp側電極及びn型領域上に形成されたn側電極を含む電極とを備え、電極は、炭化水素を主成分とする有機被膜を有する。
本発明に係る太陽電池の製造方法は、半導体基板上の一方の面上にp側電極及びn側電極を備える太陽電池の製造方法であって、半導体基板上の一方の面上にp型領域及びn型領域を形成した後、p型領域上にp側金属層を、n型領域上にn側金属層をそれぞれ形成する第1工程と、p型金属層及びn型金属層に処理液を作用させて、p型金属層の表面及びn型金属層の表面を粗化しながら該表面に炭化水素を主成分とする有機被膜を形成する第2工程とを備える。
本発明によれば、裏面接合型の太陽電池において、簡易な方法でありながら、電極の微細化や分離溝の細線化に対応することが可能な防錆手法を提供できる。
本発明の実施形態の一例である太陽電池を裏面側から見た平面図である。 図1のAA線断面図である。 本発明の実施形態の一例である太陽電池の製造過程を示す断面図である。 本発明の実施形態の一例である太陽電池の製造過程を示す断面図である。 本発明の実施形態の一例である太陽電池の製造過程を示す断面図である。 本発明の実施形態の一例である太陽電池の製造過程を示す断面図である。 本発明の実施形態の一例である太陽電池の製造過程を示す断面図である。 本発明の実施形態の一例である太陽電池の製造過程を示す断面図であって、電極表面を拡大して示す図である。
図面を参照しながら、本発明の実施形態について以下詳細に説明する。
本発明は、以下の実施形態に限定されない。また、実施形態において参照する図面は、模式的に記載されたものであり、図面に描画された構成要素の寸法比率などは、現物と異なる場合がある。具体的な寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
本明細書において、「第1のオブジェクト(例えば、半導体基板)上の全域に、第2のオブジェクト(例えば、絶縁層)が形成される」との記載は、特に限定を付さない限り、第1及び第2のオブジェクトが直接接触して形成される場合のみを意図しない。即ち、この記載は、第1及び第2のオブジェクトの間に、その他のオブジェクトが存在する場合を含む。また、「全域に形成」とは、実質的に全域とみなせる場合(例えば、第1のオブジェクト上の95%が覆われた状態)を含む。
図1及び図2を参照しながら、太陽電池10の構成について以下詳説する。図1は、太陽電池10を裏面側から見た平面図である。図2は、図1のAA線断面の一部を示す図であって、フィンガー部41,51の幅方向に沿って太陽電池10を厚み方向に切断した断面を示す。
太陽電池10は、太陽光を受光することでキャリアを生成する光電変換部20と、光電変換部20の裏面側に形成されたn側電極40及びp側電極50とを備える。太陽電池10では、例えば、光電変換部20で生成されるキャリアがn側電極40及びp側電極50によりそれぞれ収集される。ここで、光電変換部20の「裏面」とは、太陽電池10の外部から太陽光が入射する面である「受光面」と反対側の面を意味する。換言すれば、n側電極40及びp側電極50が形成される面が裏面である。
光電変換部20は、例えば、結晶系シリコン(c‐Si)、ガリウム砒素(GaAs)、インジウム燐(InP)等の半導体材料からなる基板21を備える。基板21としては、結晶系シリコン基板が好適であり、n型単結晶シリコン基板が特に好適である。
基板21の受光面21a上には、i型非晶質半導体層22と、n型非晶質半導体層23と、保護層24とが順に形成されている。これらの層は、例えば、受光面21a上の端縁領域を除く全域に形成される。
i型非晶質半導体層22及びn型非晶質半導体層23は、パッシベーション層として機能する。i型非晶質半導体層22としては、i型非晶質ゲルマニウムやi型非晶質シリコンからなる薄膜層が例示できる。好ましくは、i型非晶質シリコン層であって、0.1nm〜25nm程度の厚みを有する。n型非晶質半導体層23としては、リン(P)等がドープされた非晶質シリコンカーバイドや非晶質シリコンゲルマニウム、非晶質シリコンからなる薄膜層が例示できる。好ましくは、リン(P)等がドープされた非晶質シリコンであって、2nm〜50nm程度の厚みを有する。
保護層24は、パッシベーション層を保護すると共に、太陽光の反射防止機能を有する。保護層24は、光透過性の高い材料から構成されることが好適である。具体的には、シリコンオキサイド(SiO2)、シリコンナイトライド(SiN)、SiON等の金属化合物層が好ましく、SiN層が特に好ましい。保護層24の厚みは、反射防止特性等を考慮して適宜変更できるが、例えば、80nm〜1μm程度である。
基板21の裏面21b上には、n型領域25と、p型領域26とがそれぞれ形成される。n型領域25及びp型領域26は、光電変換効率等の観点から、例えば、裏面21b上の広範囲を覆って、一の方向に延びたストライプ状に形成されることが好適である。より詳しくは、n型領域25とp型領域26とが交互に配置され、隙間なく形成されることが好適である。なお、n型領域25とp型領域26との間は、絶縁層31により絶縁される。さらには、図2に例示する形態の他、n型領域25とp型領域26の配置は逆であってもよい。
n型領域25は、裏面21b上に直接形成された非晶質半導体層である。n型領域25は、i型非晶質半導体層27と、n型非晶質半導体層28とが順に形成された層構造を有する。n型非晶質半導体層28のみでn型領域25を構成してもよいが、パッシベーション性の観点からi型非晶質半導体層27を設けることが好適である。なお、i型非晶質半導体層27及びn型非晶質半導体層28は、例えば、それぞれi型非晶質半導体層22及びn型非晶質半導体層23と同様の組成、同様の厚みで形成できる。
p型領域26は、裏面21b及び絶縁層31上に直接形成された非晶質半導体層である。p型領域26は、i型非晶質半導体層29と、p型非晶質半導体層30とが順に形成された層構造を有する。n型領域25と同様、p型非晶質半導体層30のみでp型領域26を構成してもよいが、パッシベーション性の観点からi型非晶質半導体層29を設けることが好適である。なお、i型非晶質半導体層29は、例えば、i型非晶質半導体層27と同様の組成、同様の厚みで形成できる。p型非晶質半導体層30は、ボロン(B)等がドープされた非晶質シリコン層が好適である。p型非晶質半導体層30の厚みは、2nm〜50nm程度が好適である。
絶縁層31は、n型領域25のn型非晶質半導体層28上の一部に、所定のパターンで形成されている。具体的には、n型非晶質半導体層28とp型非晶質半導体層30の重なった領域(以下、「重なり領域26*」と称する。)において、n型非晶質半導体層28とp型非晶質半導体層30との間のみに絶縁層31が形成される。絶縁層31は、絶縁特性に優れた金属化合物から構成される。好適な金属化合物としては、SiO2、SiN、SiON、アルミナ(Al23)、アルミニウムナイトライド(AlN)等が挙げられる。絶縁層31の厚みは、30nm〜500nm程度が好適である。
n側電極40は、光電変換部20のn型領域25からキャリア(電子)を収集する電極であって、n型領域25に対応するパターンで設けられる。p側電極50は、光電変換部20のp型領域26からキャリア(正孔)を収集する電極であって、p型領域26に対応するパターンで設けられる。なお、n側電極40とp側電極50との間には、分離溝60が形成されている。キャリアの収集効率向上等の観点から、分離溝60の幅は、n側電極40とp側電極50とが電気的に接触しない範囲において小さいことが好適である。具体的には、0.5〜500μm程度が好ましく、10〜400μm程度がより好ましい。
n側電極40及びp側電極50は、複数のフィンガー部41,51と、対応する各フィンガー部を接続するバスバー部42,52とをそれぞれ有する。そして、フィンガー部41,51は、平面視において分離溝60を隔てて互いに噛み合った櫛歯状を呈する。なお、「平面視」とは、受光面に対し垂直方向から観た際の平面形状(x−y平面)を意味する。また、n側電極40及びp側電極50は、透明導電層43,53と、金属層44,54と、有機被膜45,55とが順に形成された層構造をそれぞれ有する。
透明導電層43,53は、例えば、多結晶構造を有する酸化インジウム(In23)や酸化亜鉛(ZnO)等の金属酸化物に、錫(Sn)やアンチモン(Sb)等をドープした透明導電性酸化物(以下、「TCO」とする)から構成される。透明導電層43,53の厚みは、30nm〜500nm程度が好適である。
金属層44,54は、導電性が高く、且つ光の反射率が高い金属から構成されることが好ましい。具体的には、銅(Cu)や銀(Ag)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)等の金属又はそれらを1種以上含有する合金が例示できる。これらのうち、材料コストも考慮すれば、Cuが特に好適である。金属層44,54の厚みは、50nm〜50μm程度が好適である。
有機被膜45,55は、炭化水素を主成分とする薄膜層であって、Cu等からなる金属層44,54の錆を抑制乃至防止する機能を有する。即ち、有機被膜45,55は、炭化水素基を含有する有機化合物により形成されており、金属層44,54に水分が作用することを抑制乃至防止する。炭化水素は、有機被膜45,55の重量に対して、少なくとも50重量%以上含まれ、好ましくは60重量%以上含まれる。
有機被膜45は、金属層44の表面全体を、有機被膜55は、有機被膜45の表面全体をそれぞれ覆って形成されている。つまり、太陽電池10がモジュール化されるときに接続される配線材は、有機被膜45,55を介して金属層44,54にそれぞれ接続される。このため、有機被膜45,55は、配線材と金属層44,54との電気的接続を阻害しない程度の厚みで形成される。具体的には、0.1nm〜100nm程度、好ましくは2nm〜10nm程度の厚みが好適である。なお、有機被膜45,55は、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)では明確に確認できない場合がある。
有機被膜45,55としては、金属層44,54に対する密着性が良好な炭化水素基を含有する金属錯体化合物が好適である。
好適な上記金属錯体化合物としては、炭素数5〜20のアルキル基を含有する化合物が例示できる。かかる化合物は、例えば、配位子に少なくとも1つのアルキル基が導入された構造を有する。配位子及び中心金属は、特に限定されないが、例えば、金属層44,54がCuからなる場合、中心金属もCuであることが好適である。このような金属錯体化合物は、金属層44,54の表面に物理的に吸着していると共に、該表面に化学結合している。例えば、金属錯体化合物の中心金属が金属層44,54を構成する金属と結合している、或いは配位子のみが金属層44,54を構成する金属と配位結合している。
n側電極40及びp側電極50では、X線光電子分光法(XPS)により電極表面から炭素が検出される。そして、XPSにより検出される全元素のうち、炭素の濃度が最大となることが好適である。より詳しくは、金属層44,54を構成するCu等の金属元素の濃度に対して、炭素濃度は2〜10倍程度であることが好ましく、全元素の濃度に対して、50〜90%であることが好ましい。また、XPSにより電極表面から検出される元素としては、炭素及び金属元素の他に、通常、酸素や窒素が含まれる。XPSにより検出される炭素は、有機被膜45,55に由来するものであるが、酸素、窒素は、有機被膜45,55に由来するものと空気中の酸素、窒素に由来するものとが含まれる。なお、XPSによる元素分析には、公知の分析装置(例えば、アルバックファイ株式会社製 ESCA−5600)を使用できる。
n側電極40及びp側電極50は、電極表面に凹凸を有することが好適である(後述の図8(b)参照)。基板21の表面にも小さな凹凸は存在するが、電極表面凹凸は、基板21の表面凹凸よりも凹凸サイズが大きい。これにより、大きなアンカー効果を得ることができ、太陽電池モジュールの充填材(例えば、EVA;エチレン酢酸ビニル共重合体)との密着性が向上する。電極表面凹凸の深さ(凸部から凹部までの厚み方向に沿った長さ)は、0.1〜10μm程度が好適であり、1〜5μm程度がより好適である。詳しくは後述するが、有機被膜45,55の形成過程において当該凹凸が形成される。
n側電極40及びp側電極50は、電極表面の反射率が有機被膜45,55の存在しない場合の金属層44,54の反射率の50%以下である。この低い反射率は、有機被膜45,55と、上記表面凹凸とに起因するものである。反射率を50%以下とし、信頼試験後に色及び断面形状をSEMによる観察を行い調べたところ、変化がないこと確認した。このように、反射率を50%以下に調整することで、金属層44,54の防錆効果に優れると共に、EVAとの密着性が良好な電極を得ることができる。なお、反射率の測定には、400〜740nmの波長が用いられ、公知の分析装置(例えば、コニカミノルタ社製 CM‐5)を使用できる。
図3〜図8を参照しながら、上記構成を備える太陽電池10の製造方法について以下詳説する。ここでは、i型非晶質半導体層22等の非晶質半導体層を非晶質シリコン層、保護層24及び絶縁層31をSiN層として説明する。
図3〜図5は、光電変換部20の製造過程を示す断面図であり、図6〜図8は、電極形成過程を示す断面図である。図8では、金属層44の表面を拡大して示す。
まず、図3に示すように、基板21の受光面21a上にi型非晶質半導体層22、n型非晶質半導体層23、及び保護層24を順に形成すると共に、裏面21b上に、それぞれパターニングされた、n型領域25(i型非晶質半導体層27、n型非晶質半導体層28)及び絶縁層31を順に形成する。この工程では、例えば、清浄な基板21を真空チャンバ内に設置して、CVDやスパッタリング法により各層を形成する。
CVDによるi型非晶質半導体層22,27の成膜には、例えば、シランガス(SiH4)を水素(H2)で希釈した原料ガスを使用する。また、n型非晶質半導体層23,28の場合は、例えば、シラン(SiH4)にホスフィン(PH3)を添加し、水素(H2)で希釈した原料ガスを使用する。シランガスの水素希釈率を変化させることにより、i型非晶質半導体層22,27及びn型非晶質半導体層23,28の膜質を変化させることができる。また、ホスフィン(PH3)の混合濃度を変化させることによって、n型非晶質半導体層23,28のドーピング濃度を変化させることができる。CVDによる保護層24及び絶縁層31の成膜には、例えば、SiH4/アンモニア(NH3)、又はSiH4/窒素(N2)の混合ガスを原料ガスとして使用する。
n型領域25及び絶縁層31のパターニングは、例えば、裏面21b上の端縁領域を除く全域にn型領域25及び絶縁層31を形成した後、フォトリソプロセスを用いて行うことができる。具体的には、目的とするレジストパターンを絶縁層31上に形成し、ウェットエッチングにより、レジスト膜で被覆されずに露出した領域を除去する。これにより、裏面21bの一部が露出するが、かかる露出領域には、後工程でp型領域26が形成される。絶縁層31は、例えば、フッ化水素(HF)水溶液を用いてエッチングできる。絶縁層31のエッチング終了後、レジスト膜を除去し、パターニングされた絶縁層31をマスクとして、露出しているn型領域25をエッチング除去する。n型領域25は、例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液(例えば、1wt% NaOH水溶液)等のアルカリ性エッチング液を用いてエッチングできる。
続いて、図4に示すように、例えば、裏面21b上の端縁領域を除く全域にp型領域26(i型非晶質半導体層29及びp型非晶質半導体層30)を形成する。p型領域26は、裏面21b上、及びパターニングされた絶縁層31上に直接形成される。p型領域26は、n型領域25と同様に、CVDによって形成できる。但し、CVDによるp型非晶質半導体層30の成膜には、例えば、ホスフィン(PH3)の代わりに、ジボラン(B26)をドーピングガスとして使用する。
続いて、図5に示すように、絶縁層31上に形成されたp型領域26の一部、及び絶縁層31の一部を除去する。これにより、n型領域25の一部が露出してn型領域25とn側電極40とのコンタクトが可能となる。この工程では、まず、p型領域26の上記一部をエッチング除去する。p型領域26のエッチングは、レジスト膜をマスクとして、NaOH水溶液等のアルカリ性エッチング液を用いて行う。p型領域26は、通常、n型領域25よりもエッチングされ難いため、例えば、n型領域25をエッチングするNaOH水溶液よりも高濃度のもの(例えば、10wt% NaOH水溶液)を用いる。p型領域26等のエッチング終了後、レジスト膜を除去して、パターニングされたp型領域26等をマスクとして使用し、絶縁層31をエッチング除去する。これにより、絶縁層31は、n型領域25と重なり領域26*の間のみに残る。
以上のようにして、光電変換部20を製造できる。そして、光電変換部20のn型領域25上にn側電極40を、p型領域26上にp側電極50をそれぞれ形成することにより、太陽電池10が製造される。n側電極40及びp側電極50は、例えば、以下に例示する方法で形成される。
まず、図6に示すように、n型領域25及びp型領域26上の全域を覆う透明導電層33及び金属層34を順に形成する。透明導電層33は、例えば、スパッタリング法やCVDにより形成できる。金属層34は、電解めっき法により形成することが好適である。この場合、透明導電層33上にめっきのシード層を形成しておくことが好ましい。金属層34としてCuめっき層を形成する場合、シード層もCu層とすることが好ましい。
続いて、図7に示すように、透明導電層33及び金属層34の一部をエッチング除去して分離溝60を形成する。これにより、透明導電層43,53、及び金属層44,54が形成される。具体的には、まず、分離溝60に対応する領域を残して金属層34上にレジスト膜を形成する。そして、このレジスト膜をマスクとして露出した金属層34をエッチング除去することにより、金属層44,54を形成する。金属層34のエッチングには、例えば、塩化第二鉄(FeCl3)水溶液を用いる。次に、金属層44,54をマスクとして露出した透明導電層33をエッチング除去することにより、透明導電層43,53を形成する。透明導電層33のエッチングには、例えば、塩化水素(HCl)水溶液やシュウ酸水溶液を用いる。
この工程では、n型領域25及びp型領域26上の全域にCuめっき層等の金属層34を形成してから該層をパターニングして金属層44,54を形成する。このため、例えば、透明導電層43,53及びシード層を形成してから金属層44,54を形成するプロセスに比べて、分離溝60を細線化することができる。つまり、横方向へのCuめっき層の成長を考慮して透明導電層43,53の間隔を広く設定する必要がなく、電極間の絶縁性を良好に維持しながら電極面積を拡大できる。
続いて、図8に示すように、平坦な表面46を有する金属層44に処理液を作用させて、金属層44の表面46を粗化しながら該表面に炭化水素を主成分とする有機被膜45を形成する。なお、図8では、(a)処理液を作用させる前の金属層44の表面46と、(b)処理液を作用させた後の金属層44の表面47とを示しているが、金属層54の表面状態も金属層44の場合と同じである。
有機被膜45,55は、例えば、金属層44,54が形成された光電変換部20を処理液に所定時間浸漬し、必要により処理品を洗浄、乾燥することで形成される。上記処理液は、炭化水素を主成分とする上記有機化合物を含む。好ましくは、金属層44,54のエッチング液、及び上記金属錯体化合物を含む。なお、エッチング液は、金属錯体化合物を溶解(又は分散)させる溶媒(又は分散媒)としても機能する。エッチング液としては、金属層44,54を構成する金属等に応じて適宜変更でき、金属層44,54がCu層である場合は、例えば、硫酸/過酸化水素水が用いられる。また、金属錯体化合物の溶解性を高めるため、アルコール等の有機溶剤を含むことが好適である。
つまり、この工程では、エッチング液により金属層44(金属層54についても同様)の表面46をエッチングして粗化しながら、上記金属錯体化合物からなる有機被膜45を該表面に形成する。これにより、上記表面凹凸が形成された表面47が得られ、例えば、アルキル基48が配位子及び/又は中心金属を解して表面47に結合された有機被膜45が形成される。なお、処理時間が長くなるほど、表面凹凸が大きくなり、有機被膜45,55の厚みが厚くなる。このように、金属層44,54の表面をエッチングして凹凸を形成しながら、金属錯体化合物を作用させることで、金属層44,54の表面に金属錯体化合物が化学的に結合し易くなる。
なお、この工程では、電極表面の反射率により終点を決定することが好適である。具体的には、電極表面の反射率が有機被膜45を有さない領域の50%以下となるように、金属層44,54に上記表面処理液を作用させることが好適である。かかる反射率の調整は、例えば、上記表面処理液の濃度や浸漬時間を適宜変更することでなされる。
以上のようにして得られた太陽電池10は、Cuめっき層等の金属層44,54の表面全体を覆って形成された有機被膜45,55によって、Cuめっき層等の錆を抑制乃至防止することができる。さらに、電極表面の凹凸により、電極とモジュール充填材との密着性が良好になる。
なお、有機被膜45,55は、薄膜層であるため、Cuめっき層とモジュール配線材との電気的接続を阻害しない。さらに、Snめっき層のようにウィスカーが発生しないため、分離溝60の幅が狭い場合であってもショートを引き起こす恐れがない。このため、上記図6,7に示すプロセスと好適に組み合わせることができ、これにより、電極の微細化や分離溝60の細線化に対応することが可能となる。また、Snめっき層が不要となるため、プロセスが簡素化され、製造コストの低減を図ることができる。
10 太陽電池、20 光電変換部、21 基板、21a 受光面、21b 裏面、22,27,29 i型非晶質半導体層、23,28 n型非晶質半導体層、24 保護層、25 n型領域、26 p型領域、30 p型非晶質半導体層、31 絶縁層、33,43,53 透明導電層、34,44,54 金属層、40 n側電極、41,51 フィンガー部、42,52 バスバー部、45,55 有機被膜、50 p側電極、60 分離溝。

Claims (6)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板の一方の面上に形成されたp型領域及びn型領域と、
    前記p型領域上に形成されたp側電極、及び前記n型領域上に形成されたn側電極を含む電極と、
    前記p側電極と前記n型電極との間に設けられた、0.5〜500μmの幅の分離溝と、
    を備え、
    前記電極は、炭化水素を主成分とする有機被膜を有し、前記有機被膜を備えた前記電極の表面は0.1〜10μmの深さの凹凸を有する太陽電池。
  2. 請求項1に記載の太陽電池であって、
    前記電極は、X線光電子分光法により電極表面から検出される全元素において、炭素の濃度が最大となる太陽電池。
  3. 請求項2に記載の太陽電池であって、
    前記電極は、前記有機被膜が形成されていない表面に比べ、前記有機被膜が形成された表面の反射率が50%以下である太陽電池。
  4. 半導体基板上の一方の面上にp側電極及びn側電極を備える太陽電池の製造方法であって、
    前記半導体基板上の前記一方の面上にp型領域及びn型領域を形成した後、前記p型領域及びn型領域上の全域を覆う金属層を形成してから、該金属層をパターニングして、前記p型領域上にp側金属層を、前記n型領域上にn側金属層をそれぞれ形成する第1工程と、
    前記p型金属層及び前記n型金属層に処理液を作用させて、前記p型金属層の表面及び前記n型金属層の表面を粗化しながら該表面に炭化水素を主成分とする有機被膜を形成する第2工程と、
    を備える太陽電池の製造方法。
  5. 請求項4に記載の太陽電池の製造方法であって、
    前記処理液は、前記p型金属層及び前記n型金属層のエッチング液、及び炭化水素基を含有する金属錯体化合物を含む太陽電池の製造方法。
  6. 請求項4又は5に記載の太陽電池の製造方法であって、
    前記第2工程では、前記p型電極及び前記n型電極は、前記有機被膜が形成されていない表面に比べ、前記有機被膜が形成された表面の反射率が50%以下となるように、前記p型金属層及び前記n型金属層に前記処理液を作用させる太陽電池の製造方法。
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