JP5905840B2 - 触覚センサシステム、軌道取得装置、及び、ロボットハンド - Google Patents
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Description
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態1にかかる触覚センサシステム100を説明する図である。図2は、実施の形態1にかかる触覚センサシステム100を説明するブロック図である。図3は、実施の形態1にかかる触覚センサシステム100のセンサ群を説明するブロック図である。
図1に示すように、触覚センサシステム100は、人間の手Pなどの対象物に設置され、対象物の動作の軌跡を推定するものである。
図1〜図3に示すように、触覚センサシステム100は、複数のバス1−1、1−2、・・・、1−n(nは、2以上の整数)と、複数のバス1−1、1−2、・・・、1−nに接続される演算処理部(演算処理手段)2と、を備える。
また、複数のバス1−1、1−2、・・・、1−nは、複数の触覚センサ3−1、3−2、・・・、3−m(mは、2以上の整数)と、少なくとも1つの姿勢センサ4と、を有する。
また、触覚センサシステム100は、ストレージ5、通信部6等を備えている。
以下、バス1−1、1−2、・・・、1−n、触覚センサ3−1、3−2、・・・、3−mを特に区別をする必要がない場合には、それぞれ、バス1、触覚センサ3と称する。
なお、演算処理部2、ストレージ5、通信部6は、触覚センサシステム100の制御部7を構成する。
また、演算処理部2は、姿勢センサ4が検出した値に基づいて移動距離を算出する。
そして、演算処理部2は、算出した移動距離が姿勢センサ4の分解能の最小値以上であるか否かを判断する。算出した移動距離が姿勢センサ4の分解能の最小値以上である場合、演算処理部2は、算出した圧力分布と移動距離とに基づいて、動作の軌跡を推定する。一方、算出した移動距離が姿勢センサ4の分解能の最小値よりも小さい場合、算出した圧力分布に基づいて、動作の軌跡を推定する。
姿勢センサ4は、加速度センサ等である。
ストレージ5は、演算処理部2が各種機能を実現するために必要なデータ、プログラムを格納するとともに、演算処理部2による演算結果等を格納する。
通信部6は、触覚センサシステム100と外部との通信を制御する。例えば、マッサージ等を行う施術者に触覚センサシステム100を設置し、施術者の動きをロボットRに教示する場合、通信部6は、触覚センサシステム100とロボットRとの間の通信を制御する。
まず、演算処理部2は、移動距離L及び圧力分布Fを0にリセットする(ステップS1)。
次に、演算処理部2は、姿勢センサ4が検出した値に基づいて移動距離Lを算出する(ステップS2)。ここで、移動距離Lに含まれるx軸方向の移動距離成分をLx、y軸方向の移動距離成分をLy、z軸方向の移動距離成分をLzとする。
ステップS3において、対象物が移動している場合(ステップS3;Yes)、演算処理部2は、ステップS2で算出した移動距離L(Lx、Ly、Lz)に基づいて、教示データを生成し、ストレージ5に保存する(ステップS4)。
ステップS5において、各触覚センサ3−1、3−2、・・・、3−mが力を検出していない場合(ステップS5;No)、ステップS2に戻る。
ステップS5において、各触覚センサ3−1、3−2、・・・、3−mが力を検出している場合(ステップS5;Yes)、演算処理部2は、隣り合う複数の触覚センサ3が検出した値に基づいて圧力分布Fを算出し、算出した圧力分布Fに基づいて、教示データを生成し、ストレージ5に保存する(ステップS6)。より具体的には、演算処理部2は、バス1毎に、隣り合う複数の触覚センサ3が検出した力の合力を算出する。ステップS6の詳細については、後述する。ここで、圧力分布Fに含まれるx軸方向の圧力分布成分をFx、y軸方向の圧力分布成分をFy、z軸方向の圧力分布成分をFzとする。
ステップS7において、ステップS2で算出した移動距離Lが、姿勢センサ4の分解能の最小値より小さい場合(ステップS7;No)、演算処理部2は、ステップS6で算出した圧力分布F(Fx、Fy、Fz)に基づいて、対象物の動作の軌跡を推定する(ステップS8)。具体的には、演算処理部2は、圧力分布F(Fx、Fy、Fz)に基づいて、対象物の正味の移動距離D(Dx、Dy、Dz)を推定する。ステップS8の詳細については、後述する。
ステップS7において、ステップS2で算出した移動距離Lが、姿勢センサ4の分解能の最小値以上である場合(ステップS7;Yes)、演算処理部2は、ステップS6で算出した圧力分布と、ステップS2で算出した移動距離とに基づいて、対象物の動作の軌跡を推定する(ステップS9)。具体的には、演算処理部2は、エネルギー保存則を利用して、算出した圧力分布と移動距離とに基づいて、対象物の正味の移動距離D(Dx、Dy、Dz)を推定する。ステップS9の詳細については、後述する。
ステップS11において、触覚センサシステム100に対して終了の指示が入力されていない場合(ステップS11;No)、ステップS2に戻る。
ステップS11において、触覚センサシステム100に対して終了の指示が入力された場合(ステップS11;Yes)、本処理を終了する。
図5A、図5B、図6に示すように、触覚センサ3は、各バス上において、等間隔に配置されている。そして、演算処理部2は、隣り合う複数の触覚センサ3が検出した力の合力を算出することにより、圧力分布Fを算出する。なお、図5A、図5B、図6において、各触覚センサ3は、共通のバス1上に配置されているものとする。
図7A、図7Bに示すように、触覚センサシステム100を人間の手に設置した場合、指先の動きとしては、図7Aに示す指の左右方向の動きと、図7Bの前後方向の動きが考えられる。
当該指の左右方向の動き又は前後方向の動きが、姿勢センサ4の分解能の最小値より小さい場合、演算処理部2は、隣り合う複数の触覚センサ3が検出した値から算出した圧力分布F(Fx、Fy、Fz)に基づいて、対象物の動作の軌跡を推定する。具体的には、演算処理部2は、圧力分布F(Fx、Fy、Fz)に基づいて、対象物の正味の移動距離D(Dx、Dy、Dz)を推定する。
そして、演算処理部2は、ある時刻T1におけるクラスタ内の合力と次の時刻T2(T2=T1+T)におけるクラスタ内の合力とは等しいと仮定して、クラスタ内の圧力分布の変化と触覚センサ3の配置間隔Uとに基づいて、対象物の正味の移動距離D(Dx、Dy、Dz)を推定する。
図11では、図1と同様に、触覚センサシステム100が人間の手Pに設置された場合を例に挙げて説明する。図11において、上下方向をz軸方向、左右方向をx軸方向とする。
図11は、人間の手Pの指が摩擦係数μの面に接している場合を示している。ここで、指の質量をmとし、指が時間Tの間に速さvでx軸方向に距離d移動した場合、エネルギー保存則より、数式(1)が成り立つ。
また、指がx軸方向に移動する際の加速度をaとすると、v=a×tである。従って、移動距離dは、次の数式(3)により表される。
また、触覚センサシステム100は、複数の触覚センサ3と同一のバス1上に配置されている姿勢センサ4の他に、姿勢センサ4を備えていてもよい。これにより、触覚センサシステム100は、対象物の動作の軌跡を全体的に把握することができる。
また、複数の触覚センサ3間は、形状記憶合金等の紐状のアクチュエータにより接続されていてもよい。例えば、触覚センサシステム100をマッサージの施術者等に装着して当該施術者の動きを触覚センサシステム100に教示し、当該触覚センサシステム100を装着した他の者が当該教示データと異なる動きをした場合、当該教示データに基づいて形状記憶合金を全体的又は部分的に変形させることにより、当該他の者が教示データと異なる動きをすることをやめるようにフィードバックすることができる。
実施の形態2にかかる軌道取得装置200は、実施の形態1にかかる触覚センサシステム100有する。より具体的には、軌道取得装置200は、触覚センサシステム100を対象物に設置するための設置補助具201を有する。軌道取得装置200が備える触覚センサシステム100は、実施の形態1にかかる触覚センサシステム100であるため、その説明を省略する。
図12は、実施の形態2にかかる軌道取得装置200を説明する図である。図12では、触覚センサシステム100が人間の手Pに設置される場合を例に挙げている。そのため、図12では、設置補助具201として人間の手Pに装着可能なグローブが例示されている。
また、実施の形態2にかかる軌道取得装置200は、設置補助具201を備えるため、対象物に容易に装着することができる。
実施の形態3にかかるロボットハンド300は、実施の形態1にかかる触覚センサシステム100有する。ロボットハンド300が備える触覚センサシステム100は、実施の形態1にかかる触覚センサシステム100であるため、その説明を省略する。
図13は、実施の形態3にかかるロボットハンド300を説明する側面図である。図13に示すように、ロボットハンド300は、触覚センサシステム100と、触覚センサシステム100が設置される本体部301と、を備える。
例えば、触覚センサのみを備えるロボットハンドは、接触点での力を測定することはできるが、対象の形を把握することができない。そのため、触覚センサのみを備えるロボットハンドは、ロボットハンドが接触する対象の形に応じてロボットハンドの指を当てることができない。
一方、姿勢センサのみを備えるロボットハンドは、対象の硬さを把握することができない。そのため、対象の硬さに応じた力(モータートルク)でロボットハンドは対象物に接触することができない。
そして、演算処理部2は、第1節302A、第2節302B、第3節302Cが対象に接触した際の圧力と、算出した第1節302A、第2節302B、第3節302Cの変位とに基づいて、対象のばね定数(硬さ)を算出する。次いで、演算処理部2は、当該ばね定数をストレージ5に保存されている教示データに加味し、新たな教示データを生成する。ロボットハンド300は、当該新たな教示データに基づいて動作することにより、対象の形及び硬さに応じて、人間の手の動きを再現することができる。
実施の形態4にかかるロボットハンド400は、実施の形態1にかかる触覚センサシステム100有する。ロボットハンド400が備える触覚センサシステム100は、実施の形態1にかかる触覚センサシステム100であるため、その説明を省略する。
図14は、実施の形態4にかかるロボットハンド400を説明する側面図である。図14に示すように、ロボットハンド400は、触覚センサシステム100と、触覚センサシステム100が設置される本体部401と、を備える。
一方、各触覚センサ3は、第1節402A、第2節402B、第3節402Cに印加された力を検出する。
そして、演算処理部2は、第1節402Aの長さL1、第2節402Bの長さL2、第3節402Cの長さL3と、第1関節404Aのばね定数K1、第2関節404Bのばね定数K2、第3関節404Cのばね定数K3と、各触覚センサ3が検出した第1節402A、第2節402B、第3節402Cに印加された力と、に基づいて、第1関節404Aの回動角度θ1、第2関節404Bの回動角度θ2、第3関節404Cの回動角度θ3を算出する。演算処理部2は、当該算出において、フックの法則を用いる。
同様に、時刻T1において、第1節402A、第2節402B、第3節402Cに印加された力をそれぞれF11、F21、F31とする。また、時刻T1において、第1関節404Aのばね定数をK11、第2関節404Bのばね定数をK21、第3関節404Cのばね定数をK31とする。また、時刻T1において、第1関節404Aの回動角度をθ11、第2関節404Bの回動角度をθ21、第3関節404Cの回動角度をθ31とする。
同様に、時刻T2において、第1節402A、第2節402B、第3節402Cに印加された力をそれぞれF12、F22、F32とする。また、時刻T2において、第1関節404Aのばね定数をK12、第2関節404Bのばね定数をK22、第3関節404Cのばね定数をK32とする。また、時刻T2において、第1関節404Aの回動角度をθ12、第2関節404Bの回動角度をθ22、第3関節404Cの回動角度をθ32とする。
また、実施の形態4にかかるロボットハンド400に対して、触覚センサシステム100は、実施の形態2に示した様な設置補助具201により装着されてもよい。
また、第1関節404Aのばね定数K1、第2関節404Bのばね定数K2、第3関節404Cのばね定数K3は、触覚センサ3が検出した第1節402A、第2節402B、第3節402Cに印加された力と、第1関節404Aの回動角度θ1、第2関節404Bの回動角度θ2、第3関節404Cの回動角度θ3とに基づいて、演算処理部2が、予め、算出しておき、予め算出した当該ばね定数K1、K2、K3をストレージ5に保存しておいてもよい。
また、触覚センサ3として、複数軸方向の力を検出してもよい。これにより、演算処理部2は、触覚センサ3が検出した複数軸方向の力に基づいて、ロボットハンド400の2次元あるいは3次元の形状変化及び位置変化を算出することができる。
実施の形態5にかかるロボットハンド500は、実施の形態1にかかる触覚センサシステム100有する。ロボットハンド500が備える触覚センサシステム100は、実施の形態1にかかる触覚センサシステム100であるため、その説明を省略する。
図15は、実施の形態5にかかるロボットハンド500を説明する側面図である。図15に示すように、ロボットハンド500は、触覚センサシステム100と、触覚センサシステム100が設置される本体部501と、を備える。
2 演算処理部(演算処理手段)
3−1、3−2、・・・、3−m 触覚センサ
4 姿勢センサ
5 ストレージ
6 通信部
7 制御部
100 触覚センサシステム
200 軌道取得装置
201 設置補助具
300、400、500 ロボットハンド
301、401、501 本体部
302、402、502 指部
302A、402A 第1節
302B、402B 第2節
302C、402C 第3節
303、403、503 甲部
304A、404A 第1関節
304B、404B 第2関節
304C、404C 第3関節
Claims (7)
- 圧力を検出してものに触れていることを検知する複数の触覚センサと、位置の変化により姿勢の変化を検出する少なくとも一つの姿勢センサと、を有する複数のバスと、前記複数のバスに接続される演算処理手段と、を備え、
前記触覚センサ同士の間隔は、前記姿勢センサの分解能の最小値よりも短く、
前記演算処理手段は、
隣り合う複数の前記触覚センサが検出した値に基づいて圧力分布を算出し、
前記姿勢センサが検出した値に基づいて移動距離を算出し、
前記移動距離が前記姿勢センサの分解能の最小値以上である場合、前記圧力分布と前記移動距離とに基づいて、動作の軌跡を推定し、
前記移動距離が前記姿勢センサの分解能の最小値よりも小さい場合、前記圧力分布に基づいて、動作の軌跡を推定する触覚センサシステム。 - 前記触覚センサ同士の間隔は等間隔である請求項1に記載の触覚センサシステム。
- 前記演算処理手段は、
隣り合う複数の前記触覚センサを1つのクラスタとして認識し、
前記移動距離が前記姿勢センサの分解能の最小値よりも小さい場合、所定時間における前記クラスタ内の前記圧力分布の変化と、前記触覚センサ同士の間隔と、に基づいて、動作の軌跡を推定する請求項2に記載の触覚センサシステム。 - 前記演算処理手段は、前記クラスタ内の合力を前記バス毎に算出する請求項3に記載の触覚センサシステム。
- 請求項1乃至4の何れか1項に記載の触覚センサシステムと、
前記触覚センサシステムを対象物に設置するための設置補助具と、を備える軌道取得装置。 - 請求項1乃至4の何れか1項に記載の触覚センサシステムを備えるロボットハンド。
- 前記ロボットハンドは、前記触覚センサシステムが設置される本体部を備え、
前記本体部は、指部と、甲部と、を備え、
前記指部は、第1節と、第2節と、第3節と、前記第1節と前記第2節との間に第1関節と、前記第2節と前記第3節との間に第2関節と、前記第3節と前記甲部との間に第3関節と、を備え、
前記触覚センサシステムの触覚センサと姿勢センサは、前記第1節、前記第2節及び前記第3節のそれぞれに設けられ、
前記触覚センサは、前記第1節、前記第2節、及び、前記第3節が対象に接触した際の圧力を検出し、
前記姿勢センサは、前記第1関節、前記第2関節、及び、前記第3関節の回動角度を検出し、
前記触覚センサシステムの演算処理手段は、
前記第1関節、前記第2関節、及び、前記第3関節の回動角度に基づいて、前記第1節、前記第2節、及び、前記第3節の変位を算出し、
前記第1節、前記第2節、及び、前記第3節が対象に接触した際の圧力と、前記第1節、前記第2節、及び、前記第3節の変位と、に基づいて、前記対象の硬さを算出する請求項6に記載のロボットハンド。
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