JP5905405B2 - ヒータ付シートベルト装置 - Google Patents

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Description

本発明は、乗員を座席に拘束するだけでなく暖房機能も有しているヒータ付シートベルト装置に関するものである。
現在のほぼすべての乗用車には、座席にシートベルト装置が設置されている。シートベルト装置は、帯状のウェビングで乗員を座席に拘束する安全装置であって、車両に急停止や衝突などによる大きな減速度が作用した際に、乗員が慣性力で前方へ飛び出すことを防いでいる。一般に広く普及している三点式のシートベルト装置は、ウェビング上に設けられたタングプレートを座席横のバックルに挿入することで、乗員の肩から腰にかけての領域と、腰の両脇にかけての領域を拘束する構成となっている。
近年のシートベルト装置には、乗員拘束機能の他にも、乗員を暖めるヒータ機能などの様々な追加機能を兼ね備えたタイプが開発されている。例えば特許文献1のシートベルト装置には、ウェビングに調温部と呼ばれる発熱する部分が設けられている。この調温部は、電熱線などの発熱部材が埋め込まれていて、暖房等として機能することで乗員の快適感を高めることができるとされている。
特開2008−37326号公報
現在では、さらに簡潔な構成のヒータ付シートベルト装置の開発が要望されている。例えば、ヒータ付シートベルト装置には、ヒータの温度を制御する制御部が必要になる。この制御部は、従来では車両側に設置されていたが、設置場所も含めて構成にはさらなる簡潔化を施す余地があった。また、ノイズ低減の観点から、制御部は他の電子機器とは離れた場所に置くことが望まれていた。
本発明は、このような課題に鑑み、簡潔な構成で品質の向上が図られたヒータ付シートベルト装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかるヒータ付シートベルト装置の代表的な構成は、乗員を拘束する帯状のウェビングと、車両に設置されてウェビングをその一端側から巻き取って収納するリトラクタと、ウェビングの他端を車両座席の側部付近に固定するラップアンカと、ウェビング上に移動可能に設置され、車両座席のラップアンカとは反対側の側部付近に設置されたバックルに着脱可能なタングプレートと、シート状であって電気で発熱し、ウェビングのうちラップアンカとタングプレートとの間における乗員の腰を拘束する範囲に沿って取り付けられる面状ヒータと、ウェビングのラップアンカ付近に設置される所定の保護ケースと、保護ケース内に設置され、面状ヒータへの供給電力を制御する制御回路基板と、を備えることを特徴とする。
上記構成では、従来ではヒータベルトの制御部は他のECU(Electronic Control Unit)と共に設置していたところ、制御回路基板を含めた保護ケース(以下、制御ユニットと総称する)をウェビング上のラップアンカ付近に設置している。そのため、全体として簡潔な構成であることに加え、制御ユニットが他の電子機器とは離間していることでその制御動作においてノイズを低減することが可能である。さらには、制御ユニットをウェビング上の特にラップアンカ付近に設置しているため、リトラクタのウェビングの巻取り動作には制御ユニットの重量による負荷はかからず、リトラクタの動作品質を保つことができる。
上記の保護ケースは、車両座席のシートクッションにおける座面よりも低い位置に設置されるとよい。この位置であれば、保護ケース等の制御ユニットが人目につくことがないため、車内の美観を保つことができる。
上記のウェビング上に配線されて制御回路基板と面状ヒータまたは車両側の電源とを電気的に接続する1つ以上のケーブルであって、少なくとも1箇所以上のコーナーを設けた配線経路でウェビング上に配線されるケーブルと、ケーブルをウェビング上に保持するケーブル保持手段と、をさらに有するとよい。このケーブルは、コーナーを設けて配線しているため、直線的に配線する場合に比べて、ウェビングの巻取り時や引出し時において共に引っ張られたとしても、その引張り荷重を分散させて損傷の発生を防ぐことができる。
上記の配線経路のコーナーは、1つのケーブルにつき少なくとも2箇所以上設けられてもよい。また、ケーブル保持手段は、ケーブルの配線経路のコーナーにてケーブルにウェビングからループ状にかけわたされる縫製部を含んでもよい。これら構成によって、ケーブルにかかり得る引張り荷重を効率よく分散することが可能になる。
上記の保護ケースは少なくとも、ウェビング上に配線されたケーブルごとウェビングを覆っていて、ケーブル保持手段は、保護ケースの内側からウェビングに向かって突出し、ケーブルの配線経路のコーナーにてケーブルに干渉するリブを含んでもよい。このリブによっても、ケーブルの配線経路を保持することができる。
上記のリブは、1つのケーブルに対して少なくとも2つ以上設けられてもよい。2つ以上のリブにかけわたすようにしてケーブルを配線することで、ケーブルにかかり得る引張り荷重を効率よく分散することが可能になる。
上記の保護ケースは、ウェビングの周囲を覆うウェビング被覆部と、ウェビング被覆部に重ねて設けられて制御回路基板が取り付けられる基板設置部と、ウェビング被覆部と基板設置部とを区画する壁部と、壁部に設けられて制御回路基板からウェビング上へと伸びるケーブルを通す配線孔と、を有するとよい。このような保護ケースによって、より簡潔な構成の制御ユニットが実現できる。
本発明によれば、簡潔な構成で品質の向上が図られたヒータ付シートベルト装置を提供することが可能となる。
本発明にかかるヒータ付シートベルト装置の概要を例示した図である。 図1のヒータアッセイを単独で例示した図である。 図2の制御ユニットの細部を例示した図である。 図3(a)のワイヤハーネスおよびリード線の配線経路を概略的に例示した図である。 本発明にかかるヒータ付シートベルトのさらなる構成を概略的に例示した図である。 図1の制御ユニットを別方向から例示した図である。 図4(b)のリード線の配線経路の変形例を例示した図である。 各ケーブルの配線経路のさらなる変形例を例示した図である。 図5に例示した当該ヒータ付シートベルトの概略構成の変形例を例示した図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本発明にかかるヒータ付シートベルト装置の概要を例示した図である。図1は、車両前部右側座席を車両前方右側から見て図示を行っている。当該ヒータ付シートベルト装置(以下、ヒータベルト100と称する)は、一般的な運転席用のシートベルトとして広く普及している三点式のものであって、帯状のウェビング102をスルーアンカ104とタングプレート106、およびラップアンカ108の三点で支えて乗員110を拘束する。
ウェビング102の一端側は、座席112の横のフロア付近に設置されたリトラクタ114に巻き取られて収納されている。リトラクタ114から伸びたウェビング102は、車室内の壁部に設けられたスルーアンカ104を通って、座席112のシートクッション116の側部付近にラップアンカ108によって固定される。
ウェビング102の途中にはタングプレート106が移動可能に設置されていて、ヒータベルト100を装着する際はこのタングプレート106を、車両座席のラップアンカ108とは反対側の側部付近に設置されたバックル118に挿入する。このとき、ウェビング102はタングプレート106を境にして、乗員110の肩から腰までにかかる肩ベルト102aと、腰にその両脇にわたってかかる腰ベルト102bとに分かれて乗員110に接触してこれを拘束する。
ヒータベルト100は、乗員110を拘束する安全装置としての本来の機能に加えて、暖房機能も有している。本実施形態では腰ベルト102bにヒータアッセイ120が装備されている。ヒータアッセイ120は、電気で発熱を行うヒータとしての面状ヒータ122(図2参照)を中心とした部材によって構成されている。
図2は、図1のヒータアッセイ120を単独で例示した図である。図2(a)に例示するように、当該ヒータベルト100では、従来は車両側に設けていたヒータアッセイ120の制御ユニット124をウェビング102上のラップアンカ108側の端部に設けていて、その分、従来のヒータベルトに比べて全体として簡潔な構成となっている。
図2(b)は、図1のヒータアッセイ120の分解図である。まず、ヒータアッセイ120には発熱素子として、面状ヒータ122が備えられている。面状ヒータ122は、長尺なシート状であって薄くて柔軟性があり、ウェビング102の腰ベルト102bの乗員側の面(図2では下側の面)に沿って取り付けられる。この面状ヒータ122は、2本のリード線126a、126bによって制御ユニット124の制御回路基板128と接続され、電力および所定の制御を受ける。なお、面状ヒータ122としては、発熱性を備えた面状構造体であればよく、例えば抵抗発熱体や炭素繊維を用いたいわゆるカーボンヒータ、その他にもアルミ箔ヒータなどが利用できる。
面状ヒータ122の乗員側には、面状ヒータ122が乗員110の身体に直接触れないよう、絶縁性保護部材130が設けられる。絶縁性保護部材130は、絶縁性の繊維材や発泡材で構成されたカバー部材であって、ウェビング102に縫付けや接着および溶着によって設置される。この絶縁性保護部材130を設けることで、安全性が高まるほか、ウェビング102の肌触りもよくなるため、当該ヒータベルト100の使用性が高まる。
本実施形態では、ヒータアッセイ120の温度を測定し、それを制御動作にフィードバックすることで自動的に温度制御できる構成となっている。そのため、図1に例示するように、ヒータアッセイ120には面状ヒータ122の発熱温度を検知するための温度検知素子の例としてサーミスタ132が備えられている。サーミスタ132は薄型で、面状ヒータ122を覆った絶縁性保護部材130のさらに乗員側に取り付けられる。
サーミスタ132は、面状ヒータ122の範囲のうち、少なくとも乗員110の体温が伝わる領域に設けられている。例えば、下腹部に接する領域や、骨盤の脇から臀部にわたる領域などである。これは、ウェビング102が乗員110に密着することで乗員110の体感温度は高くなりやすい点を鑑みて、乗員110から伝わる体温も加味したうえで面状ヒータ122の温度管理を行うための構成である。
図2(b)に例示するように、制御ユニット124は、保護ケース134と、その内部に設置される制御回路基板128と含んで構成されている。保護ケース134は樹脂等で構成された薄型の外装であって、上ケース134aと下ケース134bとに分かれることができ、これらでウェビング102を挟むようにしてウェビング102のラップアンカ108付近に取り付けられる。
制御回路基板128は、面状ヒータ122への供給電力を制御する機能を有した回路基板であり、CPU等の多数の電子部品が備えられている。この制御回路基板128は、保護ケース134のうち、特に上ケース134aの内部に設置される。制御回路基板128には、面状ヒータ122と接続するリード線126a、126bと、車両側の電源(バッテリ)と接続するワイヤハーネス136a、136bが備えられている。ワイヤハーネス136a、136bの先端にはコネクタ138a、138bがそれぞれ設けられていて、車両側の端子と接続して電源から電力を受給する。なお、以下の説明では、これらリード線126a、126bとワイヤハーネス138a、138bをまとめて「ケーブル」と総称する。
図3は、図2の制御ユニット124の細部を例示した図である。図3(a)は、図2(b)の上ケース134aの内側を例示した図である。上ケース134aの内側には、制御回路基板128を設置するために、ポケット状の基板設置部140が設けられている。基板設置部140には、制御回路基板128を挿入する際の挿込口142と共に、制御回路基板128に接続するリード線126a、126bが通る配線孔144が設けられている。
図3(b)は、図2(a)のA−A断面図である。図3(b)に例示するように、保護ケース134の上ケース134aと下ケース134bとを組み付けると、基板設置部140の下方にウェビング被覆部146が形成される。ウェビング被覆部146は、ウェビング102の周囲を、各ケーブルと共に覆う。このとき、前述した基板設置部140の下部は、ウェビング被覆部146と基板設置部140とを区画する壁部148となって機能する。
本実施形態では、図2(b)に例示したリード線126a、120bおよびワイヤハーネス136a、136bを、ウェビング102上に配線して各所へと接続させている。ウェビング102上にこれらケーブルを配線することで簡潔な配線構造が実現できるものの、ケーブルにはウェビング102の引出しや巻取りにともなって引張り荷重がかかるおそれがある。そこで当該ヒータベルト100では、ケーブルを引張り荷重から保護するための対策を施している。
再び図3(a)を参照する。まず、ワイヤハーネス136a、136bの配線経路は、直線的ではなく、数箇所にコーナーを設けて迂回しながら伸びる構成となっている。この配線経路を実現するために、上ケース134aの内側には、ワイヤハーネス136a、136bの配線経路を保持するケーブル保持手段として、複数のリブ150a〜150fが設けられている。リブ150a〜150fは、例えばワイヤハーネス136aに対してのリブ150a〜150cなど、1つのワイヤハーネスに対して3つ、計6つ設けられている。リブ150a〜150fは、ウェビング102に向かって突出するように設けられていて、このリブ150a〜150fにワイヤハーネス136a、136bを掛けわたして配線することで、ワイヤハーネス136a、136bはウェビング102上において数回にわたって屈曲して伸びるよう配線されている。
図4は、図3(a)のワイヤハーネス136a、136bおよびリード線126a、126bの配線経路を概略的に例示した図である。図4(a)では、ウェビング102上におけるワイヤハーネス136a、136b等の配線経路を概略的に例示している。図4(a)に例示するように、例えばワイヤハーネス136aでは、リブ150a〜150c(図3(a)参照)に掛けわたすことで、4箇所のコーナーC1〜C4が形成されて配線される。このような配線経路で配線されたワイヤハーネス136a、136bは、各コーナーでリブ150a〜150fが干渉しているため、直線的に配線する場合に比べて引張り荷重が分散される。そのためワイヤハーネス136a、136bは、特に根元部分への負荷の集中を避けることができ、断線等の損傷の発生を防ぐことが可能になっている。
また、ワイヤハーネス136aに対しての各リブと同様の効果を持つケーブル保持手段が、リード線126a、136bに対しても施されている。図4(b)は、図4(a)のリード線の拡大斜視図である。図4(b)に例示するように、例えばリード線126aもまた、4つのコーナーD1〜D4を設けた配線経路で配線されている。リード線126a、126bの各コーナーでは、リード線126a、126bはウェビング102から所定の紐等をループ状にかけわたして形成された縫製部152によって保持されている。したがって、リード線126a、126bもまた、直線的ではなく、数回にわたって屈曲して伸びる配線経路をとっていて、引張り荷重がかかってもその荷重を分散することができ、これによって根元部分などへの負荷の集中を避けることが可能になっている。
以下では、ヒータベルト100の動作について説明する。図5は、本発明にかかるヒータ付シートベルトのさらなる構成を概略的に例示した図である。図5に例示するように、制御回路基板128は、CPU154を中心とした各種電子部品によって面状ヒータ122への供給電力を制御している。まず、車両のイグニッションスイッチ153をONにすると、リレー156を介してバッテリ158からの電力がヒータベルト100へと供給可能になる。そして、ヒータベルト100のスイッチ160をONにすると、面状ヒータ122の稼動が開始する。制御回路基板128には安全対策として、過電流防止用のヒューズ162も備えられている。
本実施形態では、サーミスタ132によって検知したヒータベルト100の表面温度は、面状ヒータ122の温度制御にフィードバックされる。CPU154は、サーミスタ132から得たヒータベルト100の表面温度の実測値に応じて、スイッチング素子164にONOFF動作等の操作信号を送信する。そして、この操作信号に応じて、スイッチング素子164はバッテリ158から面状ヒータ122への電力供給量を制御する。このようにして、ヒータベルト100は、快適性の高い温度制御が可能になっている。
当該ヒータベルト100のさらなる利点について説明する。従来のヒータベルト100では制御部を他のECU(Electronic Control Unit)と共に設置していたところ、本実施形態では図1に例示したように、制御ユニット124としてウェビング102上のラップアンカ108付近に設置している。この点においても、ヒータベルト100には利点がある。
図6は、図1の制御ユニット124を別方向から例示した図である。図6(a)は、図1の制御ユニット124を車両前方から見て拡大して例示している。図6(a)に例示するように、ウェビング102の端部のラップアンカ108は、座席112の側部付近のフロア166に設けられたアンカブラケット168に連結する。したがって、ラップアンカ108に隣接して制御ユニット124も、フロア付近に配置される。この位置であると、例えば制御ユニット124をウェビング102の途中などに設けた場合と比べて、制御ユニット124の重量がリトラクタ114(図1参照)のウェビング102の巻取り動作に負担となることがない。制御ユニット124の重量は十分軽いものであるものの、リトラクタ114に負担をかけないことは、リトラクタ114の動作品質を保つために非常に有益である。
図6(b)は図6(a)を縮小して図示範囲を広げた図である。図6(b)に例示するように、制御ユニット124は、座席112のシートクッション116における座面170よりも低い位置に設置されている。この位置であれば、保護ケース134等を含め制御ユニット124が人目につくことがない。したがって、車内の美観を保つことができる。また、制御ユニット124の設置位置はウェビング102上であって、他の電子機器とは離間しているため、図5を参照して説明した動作の過程においてノイズを低減することが可能である。
(変形例)
以下、上記で説明したヒータベルト100の構成要素の変形例について説明する。図7は、図4(b)のリード線126a、126bの配線経路の変形例を例示した図である。図7(a)は配線経路の第1変形例、図7(b)は配線経路の第2変形例をそれぞれ例示している。例えば図7(a)に例示しているように、縫製部152はさらに多数設けることが可能であって、これによってリード線126aに例示するように6箇所にコーナーE1〜E6を設け、リード線126a、126bを屈曲させながら蛇行するような配線経路で配線することもできる。また、図7(b)に例示するように、図4(b)とは同じく4つのコーナーF1〜F4に縫製部152を設けた構成であっても、全体としてT字形状をなぞるような異なる形状の配線経路をリード線126a、126bにとらせることもできる。
図8は、各ケーブルの配線経路のさらなる変形例を例示した図である。図8(a)は、図4(b)のリード線126a、126bの配線経路の第3変形例である。図8(a)では、1つのリード線126aに対して縫製部152を2つ設置することで、2箇所にコーナーG1、G2を設けている。このように、リード線126a、126bは少なくとも2つのコーナーを設けることで、部分的に屈曲させつつも全体としてはウェビング102の長手方向に沿わせて配線することができ、引張り荷重を分散させて根元等への負荷の集中を避けることが可能になる。
図8(b)は、図3(a)のワイヤハーネス136a、136bの配線経路の変形例である。図8(a)の上ケース134aの内側には、4つのリブ210a〜210dが設けられている。そして、ワイヤハーネス136aはリブ210a、210bに掛けわたされ、ワイヤハーネス136bはリブ210c、210dに掛けわたされ、配線されている。これにより、例えば1つのワイヤハーネス136aに対して2つのコーナーH1、H2が形成され、各ワイヤハーネスはそれぞれS字形状の配線経路で配線されている。このように、1つのワイヤハーネスにつき少なくとも2つのリブを設けることで、各ワイヤハーネスを部分的に屈曲させつつも全体としては1つの方向へ向けて配線し、各ワイヤハーネスにかかり得る引張り荷重を分散させることが可能になる。
図9は、図5に例示した当該ヒータ付シートベルトの概略構成の変形例を例示した図である。図5に例示したヒータベルト100の温度のフィードバック制御は省略することもできる。そのような仕様の場合、例えば図5のウェビング102上のサーミスタ132(図1参照)、および制御回路基板128上のCPU154やスイッチング素子164を省略し、図9に例示するような簡潔な構成の制御回路基板200を実現することができる。制御回路基板200は抵抗202等の制御回路基板128とは異なる要素があるものの、この制御回路基板200を採用することで制御回路基板128に比べてより簡潔で廉価なヒータベルトを提供することが可能になる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、以上に述べた実施形態は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施態様も、各種の方法で実施または遂行できる。特に本願明細書中に限定される主旨の記載がない限り、この発明は、添付図面に示した詳細な部品の形状、大きさ、および構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書の中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨の記載がない限り、それに限定されるものではない。
例えば図4等に例示したワイヤハーネス136a、136bおよびリード線126a、126bの配線経路におけるコーナーの数やその屈曲の方向は、あくまで例示であって、これに限るものではない。上述した引張り荷重の分散効果は、コーナーを複数設けることで向上するものの、少なくとも1つ以上のコーナーがあれば得ることが可能である。
したがって、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、乗員を座席に拘束するだけでなく暖房機能も有しているヒータ付シートベルト装置に利用することができる。
100 …ヒータベルト、102 …ウェビング、102a …肩ベルト、102b …腰ベルト、104 …スルーアンカ、106 …タングプレート、108 …ラップアンカ、110 …乗員、112 …座席、114 …リトラクタ、116 …シートクッション、118 …バックル、120 …ヒータアッセイ、122 …面状ヒータ、124 …制御ユニット、126a、126b …リード線、128 …制御回路基板、130 …絶縁性保護部材、132 …サーミスタ、134 …保護ケース、134a …保護ケースの上ケース、134b …保護ケースの下ケース、136a、136b …ワイヤハーネス、138a、134b …コネクタ、140 …基板設置部、142 …挿込口
144 …配線孔、146 …ウェビング被覆部、148 …壁部、150a〜150f …リブ、152 …縫製部、153 …イグニッションスイッチ、156 …リレー、158 …バッテリ、160 …スイッチ、162 …ヒューズ、164 …スイッチング素子、166 …フロア、168 …アンカブラケット、170 …シートクッションの座面、200 …変形例の制御回路基板、210a〜210d …変形例のリブ、C1〜C4 …ワイヤハーネスの配線経路のコーナー、D1〜D4 …リード線の配線経路のコーナー、E1〜E6 …リード線の配線経路の第1変形例におけるコーナー、F1〜F4 …リード線の配線経路の第2変形例におけるコーナー、G1・G2 …リード線の配線経路の第3変形例におけるコーナー、H1・H2 …ワイヤハーネスの配線経路の変形例におけるコーナー

Claims (8)

  1. 乗員を拘束する帯状のウェビングと、
    車両に設置されて前記ウェビングをその一端側から巻き取って収納するリトラクタと、
    前記ウェビングの他端を車両座席の側部付近に固定するラップアンカと、
    前記ウェビング上に移動可能に設置され、前記車両座席の前記ラップアンカとは反対側の側部付近に設置されたバックルに着脱可能なタングプレートと、
    シート状であって電気で発熱し、前記ウェビングのうち前記ラップアンカと前記タングプレートとの間における前記乗員の腰を拘束する範囲に沿って取り付けられる面状ヒータと、
    前記ウェビングの前記ラップアンカ付近に設置される所定の保護ケースと、
    前記面状ヒータへの供給電力を制御する制御回路基板であって、他の電子機器から離間した前記ウェビング上の前記保護ケース内に設置された制御回路基板と、
    を備えることを特徴とするヒータ付シートベルト装置。
  2. 前記保護ケースは、前記車両座席のシートクッションにおける座面よりも低い位置に設置されることを特徴とする請求項1に記載のヒータ付シートベルト装置。
  3. 前記ウェビング上に配線されて前記制御回路基板と前記面状ヒータまたは車両側の電源とを電気的に接続する1つ以上のケーブルであって、少なくとも1箇所以上のコーナーを設けた配線経路で該ウェビング上に配線されるケーブルと、
    前記ケーブルを前記ウェビング上に保持するケーブル保持手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載のヒータ付シートベルト装置。
  4. 前記配線経路のコーナーは、1つのケーブルにつき少なくとも2箇所以上設けられることを特徴とする請求項3に記載のヒータ付シートベルト装置。
  5. 前記ケーブル保持手段は、前記ケーブルの配線経路のコーナーにて該ケーブルに前記ウェビングからループ状にかけわたされる縫製部を含むことを特徴とする請求項3または4に記載のヒータ付シートベルト装置。
  6. 前記保護ケースは少なくとも、前記ウェビング上に配線されたケーブルごと該ウェビングを覆っていて、
    前記ケーブル保持手段は、前記保護ケースの内側から前記ウェビングに向かって突出し、前記ケーブルの配線経路のコーナーにて該ケーブルに干渉するリブを含むことを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載のヒータ付シートベルト装置。
  7. 前記リブは、1つのケーブルに対して少なくとも2つ以上設けられることを特徴とする請求項6に記載のヒータ付シートベルト装置。
  8. 前記保護ケースは、
    前記ウェビングの周囲を覆うウェビング被覆部と、
    前記ウェビング被覆部に重ねて設けられて前記制御回路基板が取り付けられる基板設置部と、
    前記ウェビング被覆部と基板設置部とを区画する壁部と、
    前記壁部に設けられて前記制御回路基板から前記ウェビング上へと伸びるケーブルを通す配線孔と、
    を有することを特徴とする請求項3から7のいずれか1項に記載のヒータ付シートベルト装置。
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