JP5905195B2 - Nmrシステムにおいてrf信号を調整する方法及びこの方法を実行するプローブヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、核磁気共鳴(NMR)システムにおいて高周波(RF)信号を調整する方法及びこの方法を実行するプローブヘッドに関する。
この発明は、スペクトロメータと、制御ループと、RFコンポーネントを有するNMRプローブヘッドとを備える核磁気共鳴(NMR)システムにおいて高周波(RF)信号を調整する方法に関する。スペクトロメータは、送信電力により測定周波数のRF信号を送信する送信機を備える。NMRプローブヘッドは、RFコンポーネントによって、調べようとしているある種の核の共鳴周波数に同調される少なくとも1つのRF発振回路を備え、RF発振回路は、測定試料の周囲に配置され、RF信号を送信することによって、試料中で核スピンを励起すると共に、この励起の結果もたらされるNMR信号を受信するために用いられる少なくとも1つの高周波コイルを備える。NMRプローブヘッドは、カップリングネットワーク及びフィルタネットワークにおいて、RF発振回路のコンポーネントであり得る他のRFコンポーネントを含むことができる。
NMRスペクトロメータシステムでは、高周波パルスを、送信コイル又は送信/受信コイルによって、測定試料上に照射し、測定試料からの時間分解応答を検出する。これによって、RF場の磁場成分(「磁場」)はスピン系とカップリングする。多くの場合に、いくつかの測定周波数もまた、同調ネットワークによって単一の単独送信/受信コイルにもたらされる。サドルコイル又はソレノイドコイルの形式に設計することができる1回巻又は数回巻のコイルの使用に加えて、バードケージ共振器又はオールダーマン−グラント共振器などの共振器構成の使用もまた、可能である。例えば、同軸共振器又は伝送線共振器などの別のタイプの共振器が、頻繁ではないが使用される。以下では、用語「コイル」は、測定試料中にRF場を発生させるために使用される任意の形式の送信構成又は送信/受信構成を意味する。
所定の磁場、すなわち、コイル中の電流の所定の振幅及び所定の伝送周波数fを用いて、励起パルスは、共鳴周波数f=fのある種の核の核スピン磁化を90°回転させるために特性期間(パルス持続時間p)を有する。他のパルス角に関連付けられるパルス持続時間は、一般に、この90°パルス持続時間から容易に計算することができる。RFパルスの送信周波数fがスピンの共鳴周波数fと異なるときは、パルス角は、所与の電流振幅に対して90°にはならないであろう。RFパルスの励起幅は、一般的にそれ自体のパルス持続時間に一般に反比例する。
測定試料中に高周波磁場を発生させるために電流パルスをコイル中で発生させる必要がある。キャパシタ及び/又は同調ネットワークを使用して発振回路を形成するために、一般的にコイルを接続し、核スピンの共鳴周波数に同調させる。この発振回路は、所定のインピーダンス(通常50Ω)を有する伝送線を介してカップリングネットワークによって送信機に接続される。発振回路のインピーダンスを伝送線のインピーダンスに合わせて調節するためにカップリングネットワークを使用する。最適に調節すると、波は反射なしで伝送される。ミスマッチの場合には、波の一部は、カップリングネットワークのところで反射される。かかる反射は、すべてのインピーダンスブレーク(impedance break)のところで生じる。この理由のために、1つの測定ヘッドの異なる測定周波数に発振回路を調節し、伝送線に合わせてインピーダンスを調節することが重要である。安定した極限のケースにおける完全な調節によれば、全送信電力は、発振回路に伝送され、そこで消散する。
共鳴点における発振回路のインピーダンスは、(コイルの一定のインダクタンスの状態では)それ自体のQ値に反比例する。しかしながら、損失のある測定試料を使用するときには、NMR検出システムのQ値は、測定試料中のさらなる損失のために減少する。この理由のために、インピーダンス変換を調節する必要がある。この調節は、「マッチング」と呼ばれる。その上、発振回路の共振周波数は、測定試料を貫く電場成分のために変化する。反射を防止して、最適な受信感度を保証するために、測定試料を代えた後で、送信周波数に再調節する必要がある。このプロセスを「同調」と呼ぶ。
損失抵抗を増加させることによって/所与の伝送した電力に関して測定ヘッド中への損失のある測定試料の挿入時にQ値を減少させることによって、発振回路中の電流は減少する。発生した高周波磁場は、小さな振幅を有し、核スピンの同じフリップ角を得るために、パルスの持続時間を延長するか、又は送信電力を増加させるかする必要がある。
従来技術によるNMRスペクトロメータでは、さらなる損失を補償するために、パルス持続時間が調節される。損失のある測定試料を使用するときには、励起パルスのこの延長は、損失のない測定試料と比較して励起帯域を減少させる。
パルス持続時間の延長の理由は、一般に、例えば、絶縁破壊による破壊から測定ヘッドを保護するために、送信電力を制限することである。それゆえ、測定ヘッドは、損失のない測定試料にだけ90°パルスに対して最短のパルス持続時間pminを実現するが、損失のある測定試料では、パルス持続時間をかなり長くすることができる(p>pmin)。図10は、典型的なNMR測定ヘッドについて、試料中の食塩濃度の関数としてのパルス持続時間(p/pmin)の延長を示す。
パルス持続時間の延長は、励起の間にスペクトル幅を直線的に減少させる。パルスが長いほど、通常のスペクトル品質が悪くなる。励起周波数からはるかに離れたスペクトル領域は、励起されないか又は不十分にしか励起されず、その結果、その位置における信号強度が小さくなるか、又は信号の受信がもはや不可能になる。溶媒損失の関係する範囲にわたりパルス持続時間を2倍にするか又は3倍にさえすることができることは、明らかに普通である。
しかしながら、これはやはり、スペクトル幅の半分だけ又はそれどころか3分の1だけが、励起のために利用可能であることを意味する。反転パルスが90°パルスと比較して著しく小さな励起幅をすでに有するので、これは反転パルスにとって特にそして極めて問題である。損失のある測定試料は、反転パルスによる十分な励起を実現できないことがしばしばあり、その結果、いわゆる断熱的(adiabatic)パルスを代わりに使用する必要がある。しかしながら、これらは、相当に大きな総合電力の消散を必要とし、スピン系をその間に発展させるはるかに長い全期間を有し、いかなる状況においてもこれらを使用することができない。これらの理由のために、多くの場合かかるパルスなしで済ますことがに望ましい。
電力増幅器が、一般に50Ωに調節されず、それ自体の効率を増加させるためにより低い抵抗を有することに、1つのさらなる問題がある。測定ヘッド及び増幅器と送信コイルとの間のある特定のケーブル長がミスマッチであるときには、効果的に配信される電力は、50Ωへの調節と比較してより高いことがある。名目上の送信した電力が同じであるとはいえ、これはコイル又はネットワーク中の電圧/電流を増加させる。この理由のために、送信電力を、いかなるミスマッチもまたカバーするように、十分な余裕を提供する値に制限する必要がある。
高い共振器Q値を有する短い送信パルスにとって、50Ωへの調節は、理想的な電力調節ではない。高い共振器Q値のために、理想的な電力調節が定常状態の電力調節から大きくかけ離れる過渡的な振動が生じる。高いQ値(Q>1000)又は非常に高いQ値(Q>10000)及び短いパルス(p<10μs)を用いると、パルス持続時間中に定常状態が得られず、その結果、最小のパルス角を50Ωマッチングでは得ることができない。
実際に、フリップ角α、パルス持続時間p、及び電力Pを有する既知のパルスから、フリップ角α、パルス持続時間p、及び電力Pを有するパルスを誤りなく計算できない状況がやはりある。その理由は、例えば、電力範囲PからPにわたって使用されるコイル材料の非線形性であり、これにより、消散の増加に加えて、ミスマッチを生じさせ、反射を増加させる。かかる非線形性は、例えば、超電導コイル材料の加熱により又はそれ自体臨界電流付近で動作する超電導コイル材料により生じることがある。非常に高いQ値又は大きな送信電力を用いると、一定の送信電力では、小さなフリップ角を有するパルスから大きなフリップ角を有するパルスを正しく計算することができないという状況が生じることさえある。第1のケースでは、これは、前の段落において述べたような過渡的な振動中のミスマッチに起因する共振器上での送信信号の反射のためである。第2のケースでは、パルスの持続時間中の高い電力の消散に起因する加熱が原因である。
本発明の目的は、特に、パルス持続時間を低減することなく損失の発生を補償するか、パルスの計算の際に誤りを補正するか、又はパルスの決定を自動的に行う方法、NMRプローブヘッド及びNMRシステムを提案することである。
この目的は、制御ループが送信されたRF信号の持続時間及び/又は位相及び/又は電力を制御し、あるパラメータの測定がNMRプローブヘッドによって実行され、このパラメータがRFコンポーネントのうちの1つの中の電流又はこの両端の電圧を決定し、並びにRF信号の送信電力及び/又は位相及び/又は持続時間を測定されたパラメータに応じて調整する、本発明によって達成される。
本発明の範囲内で、他のパラメータを付加されていない送信電力の制限は、測定ヘッドの破壊を効果的に防止するためには適していないことが分かる。過剰な電圧は、一般的に絶縁破壊を生じさせる。そうでなければ、例えば、超電導共振器システム又はマイクロコイル、すなわち、サイズが1から1000マイクロメートル未満の範囲にあるコイルを用いると、過剰な電流は、非常に大きな消散又はクエンチ(quench)を生じさせ、コイルの破壊に至る。
送信された電力は、他のパラメータが依存されていない値であり、破壊の直接的な原因にならない。問題のコンポーネントにおける電力は、送信コイル又はネットワークのQ値及び効率、例えば、正しい調節値で、測定試料による他の損失等だけでなく、より多くのパラメータに依存するので、本発明の方法では、臨界値(問題のコンポーネント中の電流又はこの両端の電圧)が制限される。
電力が所与の最大電力よりも小さいか否かを制御ループが検査し、この情報に基づいて過剰電力の送信を防止する従来技術とは対照的に、本発明の方法は、問題のコンポーネント中の電流又は両端の電圧についてのステートメント(statement)を可能にするパラメータを測定する。この測定したパラメータは、次に、引き続く調整を決定する。
従って、同一の最小パルス持続時間pminを任意の測定試料を用いて及び任意の調節を用いて実現できるような方法で送信電力の調節が可能である。
RFコンポーネントのうちの1つ中の電流又はこの両端の電圧に直接依存する測定したパラメータに応じて、送信されたRF信号の持続時間及び/又は位相及び/又は電力を調整する本発明の制御ループは、特に、NMR信号を測定せずに、位相の計算の際の誤りを補正し、及び/又はパルスを自動的に決定するために使用することができる。
有利な変形例
最も単純なケースでは、制御ループは送信電力を制限し、RFコンポーネントのうちの少なくとも1つの中の最大の許容可能な電流値及び/又はこの両端の電力値を決定する。
本発明の方法の第1の変形例では、RF発振回路のQ値及び/又は伝送線に合わせたRF発振回路のインピーダンス調節を、パラメータとして測定することができる。Q値並びにRF発振回路の周波数及びインピーダンスの調整を決定するときには、所定のパルス持続時間p及び所定のフリップ角αに関係する送信電力Pを、第1のパルスの送信の前に予め計算することができる。
この目的に向けて、RF発振回路のインピーダンス調節を測定するために、伝送線において反射した電力が、好ましくは測定され、RF信号の送信電力が、P=Psoll(Q)+Pであるように調節され、ここで、Psoll(Q)は、RF信号の所与のパルス持続時間pで所望のパルス角αsollを実現するために、測定ヘッド中で消散させる必要がある電力である。Pは、反射した電力であり、Pは、RF信号の送信電力である。
本発明の第2の変形例では、所望のパルス角を有するRFパルスのパルス持続時間がパラメータとして測定される。
パルス持続時間は、好ましくは、NMRスペクトロメータを使用して少なくとも1つのNMR信号を検出することによって決定される。電力P<Pmaxを用いる章動実験を、例えば、これに関連して実行することができる。
この変形例は、送信電力に関する開始値、好ましくは送信コイルの最大電力を選択することによって実行することができ、NMR信号をNMRスペクトロメータによって記録する。ここで、送信電力の開始値を有するRFパルスを照射し、NMR信号を発生させるために照射されたRFパルスのパルス角を記録されたNMR信号によって決定し、所望のパルス角及び所望のパルス持続時間を有するRFパルスの送信電力を、決定されたパルス角によって決定する。「送信コイルの最大電力」は、コイルを破壊せずに送信コイルによって達成されると共に、実現され得る電力を意味する。従来技術に対して、この変形例は、ミスマッチ及び/又は他の消散のために、送信コイル中の電流が「理想的な」前提条件下におけるよりも小さいケースでは送信電力の所定の制限値よりも大きいことがあり得る電力の照射を可能にする。
本発明の方法の第3の変形例では、RFコイルによって発生される高周波H場又はE場をパラメータとして測定する。高周波磁場の決定は、パルスの正確な決定を可能にする。この方法では、高周波電磁場の振幅及び/又は位相についての測定すべきパラメータの依存性を、校正測定を介して初期に決定する必要がある。(所定の位相や、周波数や、フリップ角や、パルス持続時間を有する)任意のパルスは、(このパラメータを測定し、マッチングさせることによって)制御ループを使用して結果として調節することができる。位相及び送信電力を変更することによって測定試料中のRF場の磁界強度及び位相の両方をマッチングさせることができる。
RFコイルによって発生される高周波H場又はE場は、従って、調節ネットワークのRFコンポーネントのうちの1つにカップリングされ又は送信コイルに直接カップリングされたプローブを使用して都合よく測定される。NMR実験の前にパルス角の自動調整による有利な時間節約に加えて、極端に希釈した測定試料についてのパルス決定の可能性はまた、特に関係があり、非常に低い信号対ノイズ比が妥当な時間の期間内にある測定試料についての重要なNMRスペクトルの測定を妨げるときでさえ、パルス角をプローブによって正確に測定することができる。これは、一般的には、13C又は15Nが測定試料中にそれ自体の自然界存在数で存在し、パルス角を決定するために数百スキャン又は数千スキャンの積分を必要とするときは、13C又は15Nなどの核をデカップリングさせる場合である。従来技術によれば、そのような状況ではパルスが何も決定されないが、(これらの同位元素を濃縮した)別の測定試料を使用して、ほぼ近い測定のパルスが使用される。
本発明の第3の変形例は、1つのパルス列の持続時間にわたりRF信号の送信電力及び/又は位相を調節する可能性を提供し、RFコイルによって発生した高周波H場又はE場の複数の測定は、パルス列の持続時間中に実行される。変形例のこの方法では、複数の値が、パルス列の複数のパルスについて決定される。この方法では、ネットワークの加熱効果や、RFコイル又はRFコンポーネントの非線形性や、同じ周波数の2つのパルス又は異なる周波数のパルスの同時送信による2つのパルスの送信間の期間よりも減衰時間が長いときに生じる蓄積効果に起因するアーチファクトを補正することが可能である。
代替の方法では、RF信号の送信電力及び/又は位相を単一のパルスの持続時間にわたり調節することも有利であり、RFコイルによって発生される高周波H場又はE場を時間に応じて測定する。この変形例では、送信パス中におそらく設けることができる送信機、電力増幅器、及び任意のフィルタを含むRFコイルの励起時間及び減衰時間が考慮される。これは、特に、時定数がパルス長と同じ長さである、高いQ値を有するRFコイルにとって有利である。過渡的な振動の開始において、送信電力の主要部分が反射される。過渡的な振動の範囲内でのみ、共振器及び測定試料からなるシステム内で電力を完全に受信し、消散させる。この理由のために、RFコイルの電力制限に到達せずにパルスの開始においてPmaxよりもかなり高い送信電力を使用することが可能であるのに対して、パルスの終わりに向けて、電力を最大電力に再び引き下げる必要がある。本発明の方法によれば、パルスの持続時間中に動的な値(パルスの持続時間にわたる時間の関数としてのH場又はE場)が測定され、それによって、最大電力Pmaxよりも大きな送信電力のリスクを伴わない使用を可能にする。
特に好ましい方法では、これによって発生したRFパルス形状が以前に決定したパルス形状と大部分が対応するように送信電力をパルスの持続時間にわたって調整する。励起したスピン系についてのフリップ角の誤差は、理論値に対して20°未満、好ましくは10°未満である。
本発明の方法の1つの特に好ましい変形例では、RFパルスを、測定試料からのNMR信号を測定しないで決定する、すなわち、パルス列を照射し、それによって発生したH場及び/又はE場をシステムの応答を待たないで測定する。これは、重要なNMR信号の測定の要求が非常に高いことから特に有利である。従って、正確に定めたパルス角又は複雑なスピン操作を精密に調節することがさらに可能である。
NMRスペクトルを記録する前に、いわゆる「ダミースキャン」が一般的に実行される。これらのスキャン中に、信号を測定しないで測定試料上に全パルス列が照射される。このダミースキャンは、系をつり合わせるために(一方で、熱的に、他方で、乱されていない系の平衡磁化とは一般に異なる新たな平衡磁化をスピン系に与えるために)を使用される。本発明のこの特に好ましい実施形態では、測定のために時間損失なく微調整を実行できるように、「ダミースキャン」中にパルスを細かく調節することができる。
本発明は、また、上記の方法を実行するための核磁気共鳴(NMR)プローブヘッドに関し、プローブヘッドは、RFコイル中の電流及び/又はこの両端の電圧を測定し、及び/又はRFコイルによって発生されるRF場を測定するためのプローブを備える。
プローブは、好ましくは、RFコイル又はRFコンポーネントのうちの1つに誘導カップリングされ、RFコイル中の電流又はRFコイルによって発生されるRF場を測定するために使用するコンポーネントを備える。プローブは、例えば、ピックアップループとして設計することができる。
代替の方法では、プローブは、RFコイル又は少なくとも1つのRFコンポーネントに容量カップリングされ、RFコンポーネントの両端の電圧を測定するために使用する電極を備えることができる。プローブは、例えば、突出したコアを有する同軸ケーブル又はキャパシタ電極板として設計することができる。
誘導カップリングが容量カップリングに対して基本的に好まれ、その理由は、容量カップリングが初期にRFコイルのE場を測定するだけであるが、E場は、それ自体の誘電率を有する測定試料の存在に起因して、且つ同調キャパシタの調節に起因して変化して、RFコイルの磁場に対して非常に複雑な依存性を有することがあるためである。実際には、しかしながら、一般的に一種の混合効果が求められるように純粋な誘導カップリングを定めることは非常に困難である。
本発明はまた、スペクトロメータ、制御ループ、及びRFコンポーネントを有するプローブヘッドを備え、上記の方法を実行するための核磁気共鳴(NMR)システムに関する。スペクトロメータは、送信電力で測定周波数のRF信号を送信する送信機を備え、制御ループが送信したRF信号の持続時間及び/又は位相及び/又は電力を制御し、NMRプローブヘッドは、RFコンポーネントによって、調べようとしているある種の核の共鳴周波数に同調される少なくとも1つのRF発振回路を含む。RF発振回路は、測定試料の周囲に配置され、RF信号を送信することによって、試料中の核スピンを励起すると共に、この励起の結果もたらされるNMR信号を受信するために用いられる少なくとも1つのRFコイルを備える。NMRプローブヘッドは、カップリングネットワーク及びフィルタネットワークにおいて、RF発振回路のコンポーネントであり得る他のRFコンポーネントを含むことができる。本発明によれば、制御ループは、測定されたパラメータに応じてRF信号の送信電力及び/又は位相を調整することに適している。
本発明のNMRシステムは、好ましくは上記のようなプローブヘッドを備える。
本発明のさらなる利点を説明及び図面から引き出すことができる。上記及び下記の特徴を、任意の組み合わせで個々に又は包括的に使用することができる。図示され説明される実施の形態は、網羅的に列挙したものと理解すべきではなく、むしろ本発明を説明するための例示的な特徴を有する。
測定されたQ値に応じて送信電力を制御する本発明の方法の変形例1に係る制御ループを示す図である。 RFパルスの測定されたパルス持続時間に応じて送信電力を制御する本発明の方法の変形例2に係る制御ループを示す図である。 誘導カップリングプローブを用いて、RFコイルの高周波H場又はE場に応じてRF信号を調整する本発明の方法の変形例3に係る制御ループを示す図である。 容量カップリングプローブを用いて、RFコイルの高周波H場又はE場に応じてRF信号を調整する本発明の方法の変形例3による制御ループを示す図である。 シールドにはんだ付けされたコアを有するループ中へと曲げられた同軸ケーブルの形式のプローブを示す図である。 従来技術に係る制御ループ(電力リミッタ)を示す図である。 パルス幅と(発振回路のQ値に反比例する)時定数との間の比に応じた、矩形送信パルスの周波数スペクトルの幅の縮小のグラフを示し、スピンの実効励起幅を考慮してブロッホ方程式を解いたものである。 矩形パルス形状を有するRFパルス及び結果として生じる測定試料中ののこぎり歯形状のB場を示す図である。 プリエンファシスを有するRFパルス及び結果として生じる測定試料中のほぼ矩形のB場(RFパルスの持続時間にわたるRF信号の調節)を示す図である。 同じ送信電力を有するパルスを含むパルス列及び結果として生じる測定試料中の減衰するB場を示す図である。 異なる送信電力を有するパルスを含むパルス列及び結果として生じる測定試料中の一定のB場(RFパルス列の持続時間にわたるRF信号の調節)を示す図である。 最大送信電力である3つのパルスを有するパルス列の一例を示す図であり、減衰しているパルスを第2のパルス及び第3のパルスに重ね合わせることによってプローブヘッドの電流/電圧限界を超えることを示す。 従来技術に係る測定ヘッドについて食塩濃度に応じたパルス持続時間のグラフを示す。
図5は、信号電力Pの調整を固定の制限値、好ましくは最大電力Pmaxを使用して実行する、すなわち、制御ループが単純なリミッタとして機能する従来技術に係るNMR測定ヘッドの制御ループを示す。パルス又はパルス列は、NMRスペクトロメータ中で発生する。制御ループは、送信電力が測定ヘッドに対して定められる電力限度内であるか否かを調べ、この値が許容されるケースにおいてのみ送信を許可する。測定ヘッドは、RFコイルL及びキャパシタの形式のRFコンポーネントBを有する発振回路1を備える。発振回路は、伝送線Tを介してスペクトロメータSの送信機に接続される。伝送線Tに合わせて発振回路1のインピーダンスを調節するための、他のRFコンポーネントBが発振回路1と直列に接続される。測定ヘッドは、本明細書には図示されない別のRFコンポーネントを含むことができる。
最大電力Pmaxに送信電力を制限することは、測定ヘッドを保護するための安全対策として妥当であるが、保護は、ある状況に対しては明らかに低過ぎるレベルであり、別の状況では不十分なレベルである。
伝送線インピーダンスに合わせた(一般的に50Ωに合わせた)所定の調節を用いると、測定ヘッドが空であり(又は無損失測定試料が設けられ)、パルス持続時間が共振器の時定数と比較して長いときには、測定ヘッドは、ある特定のパルス持続時間を得るために最小の大きさの電力を必要とする。コンポーネント及び伝送線Tにおけるミスマッチ並びに反射に応じて、(送信機の)スペクトロメータの出力部のところで反射した電力Pの一部が伝送線のインピーダンスに合わせた調節と比較して小さいことがあるので、測定ヘッドは、コイルL中の同じ電流に対して小さな電力しか必要としないことさえある。この効果を和らげるために、送信電力について決定した制限値を、一般的に十分な余裕をもって与える。
測定ヘッドが理想的には調節されていないときには(第1の状況)、送信電力Pのある部分が、送信しているコイルL中で利用可能な電力が完璧な調節のケースにおけるものよりも小さくなるように、一般的に測定ヘッド上で又は中で反射される。所望のパルス角を得るために、同一の送信電力Pを用いる場合よりも長くなるように、パルス持続時間を必然的に選択する必要がある。しかしながら、高いQ値を用いると、この効果は、やはり正反対であり(第2の状況)、パルス持続時間は、通常のミスマッチにより短縮することさえあり得る。調節が過剰であったか又は不十分であったか否か、すなわち、共振器のロードしたQ値が伝送線に合わせた「正しい」電力調節と比較して高いか又は低いかどうかを、これによって決める。
この第1の状況では、送信電力Pは、測定ヘッド又はそれぞれのコイルLに決して完全には到達しない。この理由のために、RFコンポーネント及びコイルの両端のすべての電圧は、基本的に可能であるはずの電圧よりも低く、絶縁破壊の危険性は、より高い電力レベルにおいてのみ存在する。許容可能な最大電力Pmaxは測定ヘッドには届かない。
これに対して、本発明の方法の一変形例(変形例1)では、RF信号の所与の持続時間で所望のパルス角を実現するために、反射した電力Pを測定し、送信電力P単独ではなく、送信電力Pマイナス反射した電力Pが、測定ヘッド中で消散させる必要がある電力Psoll(Q)を決定するように、送信電力Pを調節する。この測定ヘッドにより実現することができる最短のパルスに対して、Psoll(Q)=Pmaxを適用する。反射した電力のこの補正のために、測定試料のない発振回路のQ値Qの決定は必要としない。
第2の状況は、損失のある測定試料2を測定ヘッド中へと導入するときに起きる。追加の損失は、ロードした発振回路1のQ値を減少させ(Q<Q)、これによって、増加した共鳴電流を小さくする。送信電力Pの一部が測定ヘッド中ではなく測定試料2中で消散するので、パルス角は、同一の送信電力Pでより長くなる。
測定ヘッドが過剰電流により絶縁破壊し、超電導コンポーネントをクエンチし、又はコンポーネントを溶かすのを防止するために、送信電力Pを制限する。送信コイルLの両端又は同調ネットワークのコンポーネントBの両端に印加する電圧が送信電力Pに直接依存せずにいくつかのパラメータに依存するために、従来技術による保護は「ハード」過ぎる。
測定試料2中のさらなる消散のために、送信電力Pの一部だけが測定ヘッド中で消散し、残りが測定試料2中で消散する。測定ヘッドを破壊するのは電力ではなく電圧又は電流であり、電圧がコイル中又は同調ネットワーク中の電流に実質的に比例するので、最大電力Pmaxよりも大きな送信電力Pを使用するときでさえ、測定ヘッドを破壊するリスクを伴わない。本発明によれば、測定ヘッド中で消散する電力が最大電力Pmaxに再び相当するまで、送信電力Pを増加させることが可能である。これは、送信電力が、最大電力プラス測定試料2中で消散する電力に等しくなり得ることを意味する。
測定試料中で消散する電力を決定する1つの可能性は、測定試料を有する発振回路のQ値を測定し、これを測定試料のないQ値Qと比較することである。このように、測定ヘッドの絶縁破壊のリスクを生じさせずに、送信電力P=Psoll(Q)>Psoll(Q)=Pmaxを照射することができる。
送信電力が対応して調節されるときには、NMRスペクトロメータは、(全体の利用可能な電力及び許容可能な反射の範囲内で)各測定試料で及び各調節で同じパルス持続時間をもたらす。送信パス上のさらなるコンポーネントが損傷を受けていないとき、すなわち、例えば、送信/受信スイッチ中若しくはフィルタ中で何も絶縁破壊が生じていないとき、又は送信機それ自体の電力増幅器が損傷を受けていないときには、反射は許容可能である。
とりわけ、発振回路1中で消散する電力に起因してパルスの持続時間中に又はパルス列の持続時間中に導体の温度が変化するときに、それ自体の臨界電流付近で動作する超電導材料を有する測定ヘッドについて、及び通常の導電性材料のコイルを有する測定ヘッドについて、第3の状況が作り出される。
これらのケースでは、コイルLの抵抗はコイルL中の電流の関数として変化し、その結果、共振器Q値及びこれによりやはり調節が負荷下で変化する。これは、一般的に、より大きな送信電力を用いると、パルス角は送信電力の平方根に反比例するよりはさらに長くなるという結果をもたらす。この効果はQ値の電力依存性と呼ばれる。いわゆる成形したパルス、すなわち、計算したパルスが実効的に送信したパルスとは明らかに部分的に異なるので、振幅及び位相がパルス長全体にわたり変化するパルスで、この効果が特に妨げられており、この理由のために、スピン操作をこれ以上正しく実行することができない。振幅誤差に加えて、位相誤差も、送信パス中のコンポーネントについての電力依存性のために生じることがある。
これらの非線形性を補正するために、これらを測定し、補正テーブル中に記憶させる必要がある。これによる1つの問題は、非線形性が送信電力Pに依存するだけでなく問題のコンポーネント中の電流にも依存することである。ところが、この電流は、送信電力Pの関数であるだけでなく、調節(同調すること/マッチング)及び測定試料2についての損失の関数でもある。従って、単純な補正テーブルは問題の一部だけを解決する。
本発明の別の1つの変形例(変形例2)は、それ故に、この目的により良く適しており、この変形例では、パルス角が所与のパルス持続時間pで所望の値αsollに達するまで、送信電力を増加させる。この方法は、パルス角のNMR測定が妥当な時間内(測定試料に対する状態で実効測定時間の一部分)で可能である必要があるという点で不利である。その上、成形したパルスの補正は、実行することが本質的に不可能であり、従って、本方法はハードパルスに対してだけ用いることができる。
本発明の第3の変形例は、過剰な送信電力による破壊から測定ヘッドの効果的な保護の問題の明快な解に加えて、完全に自動化することが可能な「利口な」なNMR送信システムのさらなる利点をも提供する。この第3の変形例では、パラメータをプローブにより測定ヘッド中で測定し、パラメータは、既知の程度又は決定できる程度に、測定試料中で発生した高周波場に依存する。このパラメータを使用して送信する信号の調整は、例えば、装置の不完全性に起因するいかなるずれの補正をも可能にし、これによって、RFパルスを発生する際の可能性の範囲内で正確に事前決定できるRF場の送信を可能にする。絶縁破壊からの測定ヘッドの保護は、この変形例における可能性のうちの1つの態様にすぎない。
最大電力Pmaxを超える送信電力Pが許容されるときでさえ、絶縁破壊から測定ヘッドを保護するために、本発明は、従っていくつかの可能性を提供する。
変形例1
RF発振回路1のQ値及び/又は伝送線Tに合わせたRF発振回路1のインピーダンス調節値を測定し、送信電力Pを対応して調節する(図1)。
変形例2
最短の許容可能なパルス持続時間pminに到達するまで、送信電力Pを増加する、ここで、許容可能な最大電力Pmax、すなわち、RFコンポーネントが破壊される電力よりもわずかに低い電力が測定ヘッド中で消散されるときに最短の許容可能なパルス持続時間pminに到達する(図2)。
変形例3
送信コイルにより発生した場を測定し、許容可能な最大電力に到達するまで送信電力を増加させる(図3a、図3b)。
すべての変形例は、NMRヘッドを使用してパラメータを測定するという共通点があり、このパラメータを介して、RFコンポーネントB、L、B(問題のコンポーネント)のうちの1つ中の電流又はこの両端の電圧であるパラメータを決定することができ、測定したパラメータに応じてRF信号(特に、送信電力P、位相、RF信号の持続時間)を調整する。これによって、最大の許容可能な電流値及び電圧値、すなわち、関連するコンポーネントをまだ破壊しない限界的な電流値及び電圧値をいずれのRFコンポーネント又はRFコイルにおいても超えないような方法で、RF信号の送信電力Pを制限することができる。
本発明の方法を実行するためのプローブヘッドは、調べようとしているある種の核の周波数にRFコンポーネントBによって同調される少なくとも1つのRF発振回路1を備える。この少なくとも1つのRF発振回路1は、測定試料2の周囲に配置され、試料容器中である特定の核スピンを励起すると共に、結果もたらされるNMR信号を受信する少なくとも1つのRFコイルLを含む。NMRプローブヘッドは、また、カップリングネットワーク及びフィルタネットワークにおいて、RF発振回路1のコンポーネントであり得る他のRFコンポーネントBを含むことができる。NMRプローブヘッドは、ある特定の核スピンをRFコイルLによって測定試料2中で励起させることができるRF信号をそれぞれ供給するための少なくとも1つの接続を有する。
3つの方法のすべてが、送信電力の制限を超えてさらに進んだ補正を許容し、
−第1の方法では、NMR信号を使用してパルス角を実験的に決定しないでQ値及び反射を測定することによって、パルス角を事前に決定することができ、
−第2の方法では、パルス式動作において生じる非線形性を補正することができ、
−第3の方法では、任意のRFパルスを決定することができ、また、非線形性、電力依存性、信号の重なり、過渡的振動等に起因する誤りもNMR信号を測定することなく補正することができる。
第1の変形例に対して使用することができる制御回路を図1に示す。Q因子は、例えば、擬似cw(連続波)信号の周波数のスイーピング中の吸収曲線の帯域幅を介して決定される。
変形例1は、正しい送信電力を最初のパルスの送信の前に予め決定することができる、すなわち、Q値及び調節を十分な精度で測定したときには、パルス角決定が基本的に不必要である、という点で有利である。これによる不都合は、これらの測定を、一般に疑似連続波を用いて実行し、Q値Qを有する発振回路中の電流が瞬時には立ち上がらないことである。この理由のために、主にQ値が非常に高いときには、長い又は非常に長い(疑似cw)パルス持続時間と比較して、特に、短いパルス持続時間を有する発振回路中では小さな電流である。これは、送信した波の重要な部分が送信コイルL上で反射されることを意味する。しかしながら、これに関連して必要な補正を計算することができる。送信した波及び反射した波を、指向性カプラにより代わりに測定することができ、その結果、測定された値を用いて補正を実行する。
図2は、変形例2を実行するための制御回路を示す。
変形例2は、厳密に正確なパルス角を測定試料2に対して決定するという点で有利である。これは、プローブヘッドについての安全限界に適合する自動ルーチンにより、最も効率的に実行される。最大電力Pmaxは、送信電力Pに関する初期値PS0として選択することができ、パルス角を決定し、次に、送信電力Pを増加させることができ、その結果、パルス持続時間は所定の所望値P(Q)(P<P(p))に調節される。共振器中の電流を(間接的に)測定するので、電力P(p)もまたPmaxよりも大きくなることがある。パルス角が所定の所望値に調節されるまで、パルス持続時間もまた代わりに変化させることができる。パルス角を決定するために、初期値PS0の送信電力を有するRFパルスが照射され、結果生じるNMR信号が記録される。
しかしながら、この変形例2は、パルス角決定が妥当な長さの時間内で可能であるように測定試料が十分な信号を与えるときにだけ、正確に決定され得るパルス角を保証する。けれども、パルス電力ではなくパルス持続時間を調節しようとするときでさえ、パルス角を決定する必要があることを考慮する必要がある。
変形例2における1つの欠点は、正常な測定試料に対してパルス角を決定するために必要な時間である。多くの状況において、パルス角の効率的な決定は、不十分な信号のためにまったく不可能である。これゆえ、本発明の方法の変形例2は、2つの他の方法のうちの1つに対する校正目的のために主に使用される。
変形例3は、はじめの2つの変形例の利点を兼ね備える。測定試料2の信号対ノイズ比(又は緩和時間)が妥当な長さの時間内でのNMRスペクトルの測定を不可能にするときでさえ、送信コイルLによって発生される磁場を決定することにより、パルス角を正確に決定することができる。さらに、送信場(H場又はE場)のその場でモニタリングする場合は、最大電力を超え、発振回路中の電圧が問題のコンポーネントの絶縁破壊又は焼損の恐れがあるレベルに到達するときに、送信を中断する又は送信パルスの電力をクリップすることができる。
かかるその場での場測定を、例えば、容量カップリングプローブ又は誘導カップリングプローブによって実行することができる。図3aは、RFコイルLに誘導カップリングされているプローブ3を有する制御回路を示す。図3bは、発振回路に容量カップリングされているプローブ4を有する制御回路を示す。
プローブ3,4は、RFコンポーネントB及びBのいずれかに、また、浮遊場、特に、コイルLの浮遊電場又は浮遊磁場に誘導カップリング及び容量カップリングされ得る。
1つより多くの測定周波数を用いる測定ヘッドでは、かかるプローブ3,4は、すべてのチャネルに容易にカップリング可能であり、すべてのチャネルの場を決定することができるように対応するブロードバンド設計を有する。H場を測定するための具体的な実施の形態は、例えば、すべての送信コイルLと非常に弱く誘導カップリングしているピックアップループである。送信がほぼ−30dBから−70dBまでの間の範囲内であるときは、スペクトロメータの受信電子回路、すなわち、検出されたNMR信号を通常処理するNMR受信機を、場測定のために直接用いることができる。カップリングが強すぎる場合には、ダンピング素子を、ピックアップループとプリアンプ又はスペクトロメータ入力部との間に接続することができる。主に容量カップリングしているプローブ4は、例えば、わずかに突出したコアを有する開放型同軸ケーブルとして設計することができる。代替の方法では、異なる送信コイルLの電場にカップリングする小さなキャパシタ電極板を組み込むか、又は小さなキャパシタンスを有するキャパシタを、送信コイルL若しくは別のRFコンポーネントに接続することができる。図4は、磁場にだけ実質的にカップリングさせたプローブ3を示す。これは、図示した例ではシールドによって実現される。これによって、同軸ケーブル5を、例えば、ループを形成するために曲げることができ、コア6を、同軸ケーブルのシールドにはんだ付けすることができる。プローブのブロードバンド特性を、50Ω及び小さなインダクタンスのおおむね正しい終端によって得ることができる。
さらなる1つの可能性は、いくつかの測定周波数用の測定ヘッド中に用いられたコイルL間又は送信/受信チャネル間に残存するカップリングを用いることである。かかるヘッドは、測定周波数当たり1つ又は複数の送信/受信チャネルを有する。これにより、プロトンチャネル上の送信を、例えば、カーボンチャネルを介して測定することができるか、又は2つ以上のプロトンチャネルが(「直角位相」で若しくは「アレイ」として)与えられるケースでは、同じ測定周波数の別の1つのチャネルによって測定することができる。別の測定周波数における測定中にデカップリングが同時に起きて、チャネル間の送信が極端に高いダンピングで一般的に実行されるように測定ヘッドを一般的に設計することは不利である。このダンピングは、フィルタによって一般に少なくとも部分的に得られる。フィルタのタッピングアップストリーム(tapping upstream)が可能であるときにだけ、送信場の場測定用にそれぞれ別の送信/受信コイルを使用することができる。
送信コイルL外のすべての測定と比較して、変形例3のその場での場測定は、送信され且つ反射した波の重ね合わせの測定の代わりに、問題のコンポーネント中の電流/電圧を直接測定することができるという大きな利点を提供する。
この方法の最大の利点は、NMR測定を用いない実験用の正確なパルス角の決定である。この目的に向けて、「ダミースキャン」、すなわち、同時の場測定を用いる受信機中のシステムの応答を記録しないパルス列だけを実行する必要がある。正しいパルス角をこの場測定から決定することができる。測定ヘッドが送信電力Pに関して非線形であるときでさえ、すなわち、パルス角が送信電力の平方根に応じて反比例せず、調節が正確でなく、かつ、主に、短い時間期間内に測定周波数におけるパルス角を決定することができるようにするために、測定試料2が十分な測定内容を含むときに、この方法は、任意の電気的損失を有する任意の測定試料に対して正確に働く。
変形例3のさらなる1つの利点は、正確なパルス形状を決定することができ、プリエンファシスを介してパルスひずみを補正することができる点である。
非常に高いQ値を有するプローブヘッドについて最大の励起幅を得るために、これが必要になることがある。共振器の時定数が、所望のパルス長と同じ桁の長さ内であるときには、実効的なパルス形状は、矩形パルスから一種ののこぎり歯形状のパルスへと変化する(図7a)。極端なケースでは、かかるパルスの実効的な励起幅は、公称のパルス長によってはもはや決定されずに、単に発振回路1の時定数によって決定される。図6は、パルス持続時間と発振回路の時定数との間の異なる比についてパルス持続時間に応じたスペクトル幅の縮小を示す。それによって、発振回路1のQ値が一定のパルス持続時間を用いて増加する。ブロッホ方程式をスピン系について解く必要があるので、NMR中の実効的な励起幅は、図6に示したパルスのスペクトル幅とはまだ異なっている。
本発明によれば、矩形パルスを送る代わりに、より広い励起を得るために、ほぼ矩形の電流パルスをプリエンファシスを介してコイルL中で発生する(図7b)。これは、特にパルスの初めにおいて、測定ヘッドの公称の最大電力Pmaxの数倍の大きさの送信電力を必要とする。問題のコイルパラメータ(E場又はB場)のその場測定は、かかる高送信電力をリスクを伴わないで用いることができる。その上、このケースでは、送信パス内の総合的な増幅器チェーン及びフィルタの励起時間及び減衰時間を考慮するので、発生したパルス形状の正確な測定は、送信電力Pの調節を促進する。これは、測定したコイルのQ値だけをプリエンファシスの計算の際に考慮するときには当てはまらない。
これらの利点に加えて、本発明のその場測定によって、ネットワークの加熱効果又はコイルLの非線形性に起因する典型的なアーチファクトを補正することが可能である。あるパルス列について、プローブヘッド中で消散する電力は、実験期間の間、発振回路の離調を引き起こす(図8a)。デューティサイクル、すなわち、パルス持続時間とパルス間の待機時間との間の比を減少させることによっては、この問題を解決することができない。測定ヘッドの作用点のシフト、すなわち、送信周波数に合わせた周波数調節の際の変更及び/又は伝送線に合わせたインピーダンス調節の際の変更のために、パルスがもはや正しく作られないときには、アーチファクト(例えば、位相誤差)又は信号損失のいずれかをもたらすことがある。発生したB場の本発明のその場モニタでは、異なる送信電力Pを使用することによって、又はパルス列の持続期間にわたり同じパルスに対してやはり別の送信位相を使用することによって、スペクトロメータは、これらの効果を補正することができる(図8b参照)。これによって、パルス形状についてのQ値の効果は無視された。
パルス間の分離を、共振器の時定数に対して短くなるように選択するときには、測定ヘッドは、破壊を生じさせることがある電力を蓄積する。問題のコイルパラメータのその場測定のさらなる利点は、このケースでは、送信電力Pだけでなく、共振器中に蓄積した電流/電圧を考慮に入れることである。かかる状況を、図9に図示する。ハッチングしたブロックは、送信したパルス、すなわち、非常に小さなコイルQ値のケースにおけるコイル中の電流/電圧を表わす。太い実線は、パルス持続時間と同じ桁内であるコイルの時定数での電流又は電圧を表わす。任意の個々のパルスのパルス形状(且つまた減衰)を、プリエンファシスを介して次に補正することができる。1つの単独パルスにわたる早いプリエンファシスが不可能であるときには、蓄積した電流/電圧が測定ヘッドの問題のコンポーネント中の許容可能な制限値を決して超えないように、個別のパルスの少なくとも送信電力を調節することができる。
問題のコイル/ネットワークパラメータ(電流/電圧)のその場測定を広いバンドパスを用いて実行せずに、異なる周波数で励起を同時に実行するときには、検出したパラメータの数学的加算を介してのみ、信頼性のある保護を保証するように、蓄積電圧又は蓄積電流を検出しない。信頼性のある実現のために、電流又は電圧の可能な重ね合わせの位置及び測定位置と最も強い重ね合わせの場所との間で発生した振幅の関係を、各測定周波数について知る必要がある。従来技術は、このケースを考慮せず、その結果、一般に、許容可能な送信電力を1/2から1/4だけ手動で削減する必要がある。測定ヘッドの保護を、必然的に提供しないか、又は予防策として、送信電力Pを最大電力Pmaxの半分に又はたった4分の1にさえ制限する。しかしながら、このことは、多くの場合これ程にまで必要とされない。
本発明の方法は、関連するコンポーネントを破壊することがある最大の許容可能な電流値及び電圧値を、高周波コンポーネントL、B、Bのいずれにおいても超えないように、RF信号の信号電力Pを制限する。
1 発振回路
2 試料
3 誘導カップリングプローブ
4 容量カップリングプローブ
5 同軸ケーブル
6 コア
発振回路のRFコンポーネント
追加のRFコンポーネント
RFコイル
送信機によって出力される公称の電力である送信電力(信号電力)
プローブヘッドにおいて反射され送信コイルには決して到達しない電力の一部である反射電力
soll(Q) 測定ヘッドが損失のない測定試料を備えるとき又はまったく測定試料がないときに、RF信号の所与の持続時間で所望のパルス角を実現するために測定ヘッド中で消散させる必要がある電力
soll(Q) 測定ヘッドがいずれかの測定試料を備えるときにRF信号の所与の持続時間で所望のパルス角を実現するために測定ヘッド中で消散させる必要がある電力
max 最大電力:電圧がプローブヘッドの問題のコンポーネントに印加され、電流が問題のコンポーネントを通り流れる電力であって、電圧及び電流が問題のコンポーネントの破壊が生じるレベルよりもわずかに低い電力。測定ヘッド中で最大電力が消散されるとき、最小の可能なパルス角が得られる。
min 90°パルスに対する最短の許容可能なパルス持続時間
(Q) 共振器のQ値に依存するパルス持続時間(これは、図2では測定値であり、パルス持続時間の値は原理的には計算することもできる)
P(p) 所与のフリップ角及び持続時間を有するパルスに関係する電力(共振器中の電流が(間接的に)測定されるので、変形例2における電力はまたPmaxよりも大きいことがある)
S スペクトロメータ
T 伝送線












Claims (9)

  1. スペクトロメータと、制御ループと、RFコンポーネント(B、L、B)を有するNMRプローブヘッドとを備える核磁気共鳴(NMR)システムにおいて高周波(RF)信号を調整するための方法であって、
    −前記スペクトロメータは、所定の送信電力(P)及び所定の測定周波数を有するRF信号を送信する送信機を備え、
    −前記NMRプローブヘッドは、調べようとしているある種の核の共鳴周波数にRFコンポーネント(B)によって同調される少なくとも1つのRF発振回路を含み、
    −前記RF発振回路は、測定試料の周囲に配置され、RF信号を放出することによって試料中の核スピンを励起すると共に、この励起の結果もたらされるNMR信号を受信するために用いられる少なくとも1つのRFコイル(L)を備え、
    −前記NMRプローブヘッドは、カップリングネットワーク及びフィルタネットワークにおいて、前記RF発振回路のコンポーネントであり得る他のRFコンポーネント(B)を含むことができ、
    前記NMRプローブヘッドは、1つのパラメータの測定を実行し、このパラメータを介して前記RFコンポーネント(B、L、B)のうちの1つの中の電流又はこの両端の電圧が決定され、
    前記制御ループは、前記送信されたRF信号の送信電力(P)を前記測定されたパラメータに応じて制御・制限し、
    電流値及び/又は電圧値が前記RFコンポーネント(B、L、B)が破壊されるよりわずかに低い最大許容電流値及び/又は電圧値が、少なくとも1つの前記RFコンポーネント(B、L、B)の中で/両端で決定され、前記制御ループは、前記最大許容電流値及び/又は電圧値を超えない範囲まで前記送信電力(P)を増加させることを特徴とする方法。
  2. 前記RF発振回路のQ値及び/又は伝送線に合わせた前記RF発振回路のインピーダンス調整が前記パラメータとして測定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 所望のパルス角を有するRFパルスのパルス持続時間が前記パラメータとして測定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記パルス持続時間は、前記NMRスペクトロメータによって少なくとも1つのNMR信号を検出することによって決定されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 初期値(PS0)、すなわち、前記送信コイル(L)の最大送信電力(Pmax)は、前記送信電力(P)に対して選択され、前記送信電力の初期値(PS0)を有するRFパルスが照射され、前記NMR信号は前記NMRスペクトロメータによって記録され、前記NMR信号を発生させるために照射された前記RFパルスのパルス角は前記記録されたNMR信号によって決定され、所望のパルス角及び所望のパルス持続時間を有する前記RFパルスの送信電力(P)は前記決定されたパルス角によって決定されることを特徴とする請求項3又は4に記載の方法。
  6. 前記RFコイルによって発生した高周波H場又はE場は、前記パラメータとして測定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記RF信号の送信電力(P)及び/又は位相は、パルス列の持続時間にわたり及び/又は単一のパルスの前記持続時間にわたり調節され、前記パルス列及び/又は前記単独パルスの持続時間中に、前記RFコイルによって発生した高周波H場又はE場の複数の測定が実行されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記送信電力(P)の調整は、発生したRFパルス形状が予め決められたパルス形状と一致するように1つのパルスの前記持続時間にわたり実行されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 複数のRFコイル(L)が設けられ、測定プローブが前記RFコイル(L)によって発生したRF場を測定するために設けられ、前記測定プローブがすべてのRFコイル(L)に誘導カップリングされることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の方法を実行するための核磁気共鳴(NMR)プローブヘッド。
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