JP5904074B2 - 無線タグリーダ、無線タグ方位推定システム - Google Patents

無線タグリーダ、無線タグ方位推定システム Download PDF

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本発明は、無線タグの存在する方位を推定する無線タグリーダ、および、この無線タグリーダと無線タグとを備えた無線タグ方位推定システムに関する。
指向性を変化させることができる可変指向性アンテナを用いて無線タグの方位推定を行なう無線タグリーダや、この無線タグリーダと無線タグとを備えた無線タグ方位推定システムが知られている。
上記システムにおいて無線タグリーダは、可変指向性アンテナの指向性を変化させつつ無線タグが送信する電波の強度を測定する。特許文献1には、上記無線タグリーダに相当する方向探知機および無線タグに相当する発信機が開示されている。
可変指向性アンテナの指向性と無線タグの方向とが一致していれば、無線タグから受信できる電波強度の大きくなる。このことを利用して電波の到来方向すなわち無線タグの方位を推定する。
特許文献1では、無線タグ(発信機)が人に所持されており、無線タグの方位を推定することで、その無線タグを所持している人が存在している方位を推定している。また、特許文献1では、指向性を30度ずつ変化させ、合計12の指向性にて発信機からの電波を受信している。そのため、発信機を所持している人が存在している方位を30度の分解能で推定することができる。
特許第4232640号公報
一つの指向性において一つの無線タグからの電波を受信する受信時間はハードウェアの要因などにより定まる最低限の時間が必要である。また、無線タグは複数存在することもあるが、複数の無線タグは同じ周波数の電波を使用することから、無線タグリーダは、同時に複数の無線タグからの電波を受信することはできない。
これらのことから、一定時間内に方位推定を行なうことができる無線タグの数には上限数がある。無線タグリーダが方位推定すべき無線タグの数がこの上限数を越えてしまうと、上記一定時間内にすべての無線タグの方位を推定することができない。
ここで、たとえば、0°、30°、60°・・・と30°間隔の12方位に設定していたものを、0°、60°、120°・・・と60°間隔の6方位に設定するなど、変化させる指向性の種類を少なくすれば、一定時間内に方位推定を行なうことができる無線タグの数は増える。しかし、この場合には方位推定の精度が低下してしまう。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、方位推定精度の低下を抑制しつつ、一定時間内に方位推定できる無線タグの数を多くすることができる無線タグリーダ、および、この無線タグリーダと無線タグとを備えた無線タグ方位推定システムを提供することにある。
その目的を達成するための請求項1記載の発明は、可変指向性アンテナを備え、その可変指向性アンテナの指向性を変化させつつ、無線タグから送信されるデータを受信することで無線タグの方位推定を行なう無線タグリーダであって、
前記可変指向性アンテナに設定する指向性を、前記無線タグの方位を推定するために設定する全指向性のうちの一部の指向性に限定して、前記無線タグからの電波を受信する一次受信手段と、
前記一次受信手段で受信した電波の強度に基づいて前記無線タグが存在する方位を推定する一次方位推定手段と、
この一次方位推定手段で前記無線タグの方位を推定した後、前記可変指向性アンテナの指向性を前記一次受信手段で設定しなかった指向性に設定して、前記無線タグからの電波を受信する二次受信手段と、
前記一次受信手段で受信した電波の強度と、前記二次受信手段で受信した電波の強度とを用いて、前記無線タグが存在する方位を推定する二次方位推定手段とを含み、
前記無線タグの方位を推定するために設定する全指向性が、30°間隔となっている12方位にそれぞれ最大感度がある12の指向性であって、
前記一次受信手段は、
無線タグの方位推定を行う範囲を3等分する3つの初期方位をそれぞれ最大感度とする3つの指向性で前記無線タグからの電波を受信し、
次いで、その3つの初期方位のうちで受信電力強度が最大となった方位に隣接する2つの方位に最大感度がある2つの指向性で前記無線タグからの電波を受信し、
さらに、それら2つの方位のうちで受信電力強度が高い側に隣接する方位であって、すでに設定した指向性において最大感度になっていない側の方位を最大感度とする指向性で前記無線タグからの電波を受信することを特徴とする。
この発明によれば、一次受信手段では、可変指向性アンテナに設定する指向性を、方位推定するために設定する全指向性のうちの一部の指向性に限定して無線タグからの電波を受信する。そのため、方位推定をするための全指向性において無線タグからの電波を受信するよりも短時間で受信が終了する。そして、一次方位推定手段では、一次受信手段で無線タグから受信した電波の強度に基づいてその無線タグの方位を推定する。そのため、一つの無線タグに対して、その無線タグから電波を受信して方位を推定するのに要する時間は、全指向性で無線タグの電波を受信して方位を推定する場合よりも短くなる。したがって、一定時間内に方位推定できる無線タグの数を多くすることができる。
また、上記一次方位推定手段により方位を推定した後、一次受信手段で設定しなかった指向性に可変指向性アンテナの指向性を設定して無線タグからの電波を受信する二次受信手段を実行する。そして、二次方位推定手段では、一次受信手段で受信した電波の強度と二次受信手段で受信した電波の強度とを用いて無線タグの方位を推定する。そのため、毎回、全指向性で無線タグの電波を受信して方位を推定する場合に対する方位推定精度の低下を、一次受信手段と一次方位推定手段とを繰り返すだけの場合よりも抑制できる。
また、受信する電波の強度が強くなる方位に最大感度を有する指向性を多く用いて、無線タグからの電波を受信することができるので、無線タグからの電波を受信する指向性を一部の指向性に限定したことによる方位推定精度の低下をより抑制できる。
請求項記載の発明では、前記一次方位推定手段は、
前記一次受信手段で設定した6つの指向性それぞれにおいて最大感度となる6つの方位での受信電力強度を比較して最大強度を決定し、その最大強度に対応する方位を中心として、両側2つずつの方位からなる5つの方位における受信電力強度を、予め12方位に対してそれぞれ記憶されている基準パターンと比較することで前記無線タグの方位を推定するようになっており、
前記5つの方位のうち前記一次受信手段で指向性を設定していない方位の受信電力強度については、その方位の両側において最も近い2つの方位を最大感度とする2つの指向性でそれぞれ受信した受信電力強度を用いて補間により決定することを特徴とする。
このように、6つの方位のうちで受信電力強度が最大となる方位を中心として両側2つずつの方位からなる5つの方位における受信電力強度を用いると、受信電力強度が高い部分を重点的に用いることになるので、無線タグからの電波を受信する指向性を一部の指向性に限定したことによる方位推定精度の低下を一層抑制できる。
なお、請求項のようにして6つの指向性を決定する場合、それら6つの指向性それぞれにおいて最大感度となる6つの方位は、必ず4つの方位が連続する方位となるのみであり、5つの方位は連続しない。そこで本発明では、5つ方位のうち一次受信手段で指向性を設定していない方位の受信電力強度については補間により求めている。
請求項記載の発明では、前記一次受信手段、一次方位推定手段、二次受信手段、二次方位推定手段を繰り返し実行するようになっており、
前記一次受信手段は、前記二次方位推定手段により無線タグの方位が推定されている場合には、前記3つの初期方位のうちの1つの方位を、前記二次方位推定手段により推定された方位とすることを特徴とする。
このようにすれば、初期方位が、実際に無線タグが存在する方位あるいはその方位に近い方位となる可能性が高くなる。よって、一次受信手段において、実際に無線タグが存在する方位に指向性を設定して受信を行うことができる可能性が向上する。そのため、無線タグからの電波を受信する指向性を一部の指向性に限定したことによる方位推定精度の低下を一層抑制できる。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項の無線タグリーダと、前記無線タグとを備えた無線タグ方位推定システムであって、
前記無線タグリーダは、
所定の方位推定周期の1周期分で指向性を前記全指向性に順次設定して、前記無線タグからの電波を受信し、各無線タグの方位を推定することができる無線タグの上限数である全方位測定上限数を記憶しており、
前記方位推定周期毎に、前記無線タグに対して方位推定用データの送信を指示する指示信号を送信する指示信号送信手段と、
この無線タグリーダと通信可能な無線タグの数が前記全方位測定上限数を越えているか否かを、前記方位推定用データを受信できた無線タグの数に基づいて判断するタグ数判断手段と、
前記可変指向性アンテナの指向性を前記全指向性に順次設定して前記方位推定用データを受信して各無線タグの方位を推定する全方位測定方位推定手段と、
前記タグ数判断手段により無線タグの数が前記全方位測定上限数を越えていると判断された場合には、前記一次受信手段、一次方位推定手段、二次受信手段、二次方位推定手段を実行するタグ多数モードとする一方、タグ数判断手段により無線タグの数が前記全方位測定上限数を越えていないと判断された場合には、前記全方位測定方位推定手段を実行する通常モードとするモード設定手段とを備え、
前記指示信号送信手段は、前記指示信号に前記タグ多数モードか前記通常モードかを示す情報を含ませて送信し、
前記無線タグは、前記指示信号を受信した場合、その指示信号から前記タグ多数モードであるか前記通常モードであるかを判断し、タグ多数モードである場合にはタグ多数モードに対して設定されている所定長さの方位推定用データを送信し、通常モードである場合には、タグ多数モード時よりも長い所定長さの方位推定用データを送信することを特徴とする。
この発明では、無線タグリーダと通信可能な無線タグの数が全方位測定上限数を越えていないと判断できる場合には、全方位測定方位推定手段を実行して無線タグの方位を推定する。そのため、無線タグの数が全方位測定上限数を越えていない場合には、方位推定周期の1周期のうちに、指向性を全指向性に設定して推定した精度のよい方位推定を行うことができる。
本発明の実施形態の無線タグ方位推定システムのシステム構成を説明する図である。 無線タグリーダ100の構成を示す図である。 無線タグ200の構成を示す図である。 無線タグ200が方位推定用データを送信する期間を説明する図である。 無線タグリーダ100が無線タグ200の方位推定を行なう際に実行する処理のメインルーチンである。 図5のステップS1で実行する処理の詳細を示すフローチャートである。 図5のS1、S8で実行する処理の詳細を示すフローチャートである。 パターンA受信処理で指向性を設定する6方位を説明する図である。 図5のステップS10で基準パターンとの相関誤差を求める5方位を例示する図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態の無線タグ方位推定システムのシステム構成を説明する図である。この図1に示すように、本実施形態の無線タグ方位推定システムは、無線タグリーダ100と無線タグ200を備えており、また、図2に示すコントローラ300も備えている。図1には、無線タグ200は1つしか示していないが、無線タグ方位推定システムは複数の無線タグ200を備える。
無線タグ200は人に携帯されるものであり、無線タグリーダ100と通信を行う。無線タグリーダ100は、無線タグ200からの電波を受信し、その電波の到来方位を無線タグ200の存在する方位として推定する。
図2は、無線タグリーダ100の構成を示す図である。図2に示す無線タグリーダ100は、制御部110、送信部120、受信部130、通信アンテナ140、可変指向性アンテナ150、方位推定部160を備えている。
制御部110は、外部へ無線送信させる信号を送信部120へ送るとともに、通信アンテナ140によって受信され、受信部130によって復調・復号された信号をその受信部130から取得する。そして、復号部132から取得した信号から、正常にコマンドやデータが認識できたか否かにより、受信成功したか、受信エラーとなったかの判断を行う。最初のコマンドなど一部のコマンドや、一部のコードは認識できたが、全部を認識することはできなかった場合には、受信エラーと判断する。また、制御部110は、内部にメモリ111とタイマ112とを備えている。メモリ111は後述する受信電力強度バッファとして用いる。
送信部120は、符号部121、変調部122、増幅部123を備えている。符号部121は、制御部110から供給されたビーコンを符号化する。このビーコンには方位推定コマンドとビーコンパラメータが含まれている。方位推定コマンドは、無線タグ200に方位推定のためのデータ送信を指示するコマンドである。ビーコンパラメータは、タグ多数モードであるか通常モードであるかを示す情報である。
符号部121は、符号化したビーコンを変調部122へ出力する。変調部122は、符号部121にて符号化されたビーコンを電気的デジタル信号に変換した後に、予め設定されている通信チャンネルを用いて位相偏移変調や周波数偏移変調等の所定の変調方式により変調する。増幅部123は、変調部122で変調された信号を増幅する。増幅された信号は、通信アンテナ140から電波として送信される。
通信アンテナ140は、水平偏波を受信するためのアンテナであり、アンテナ素子が水平に配置される。無線タグ200から送信され、この通信アンテナ140により受信された電波は、復調部131において復調される。復調された信号は復号部132において符号化され、符号化された信号が制御部110に送られる。
可変指向性アンテナ150は、垂直偏波を受信するためのアンテナであり、指向性を水平方向において種々の方向に変化させることができる。可変指向性アンテナ150は、1本の励振素子151と、その励振素子151を中心とする円周上に等間隔に設けられた6本の非励振素子152とを備えている。これら励振素子151と非励振素子152は、いずれも、接地導体153の上に鉛直に配置される。また、励振素子151は、電力受信部162に接続されている。
さらに、可変指向性アンテナ150の各非励振素子152には、図示していないが、可変リアクタンス素子を備えた可変リアクタンス回路がそれぞれ接続されており、この可変リアクタンス素子は、指向性制御部161によりリアクタンス値が変化させられる。
指向性制御部161は、可変指向性アンテナ150の指向性を、制御部110から指示された指向性とするために、可変リアクタンス素子のリアクタンス値を、指向性に基づいて定まる値に設定する。
電力受信部162は、可変指向性アンテナ150の励振素子151が受信した受信信号の電力強度(受信電力強度)を検出する回路である。この電力受信部162は、無線信号の電力を検出する種々の公知の回路を用いることができ、たとえばダイオード検波器を含む回路構成のものである。電力受信部162は、検出した受信電力強度を示す信号を図示しないAD変換回路を介して制御部110へ供給する。
前述の制御部110は、さらに、指向性制御部161に指向性を指示する信号を出力する。後述する通常モードであれば、指向性を0°〜330°まで30°おきに12方位に順次変化させる。一方、後述するタグ多数モードであれば、上記12方位のうちの6方位に限定して指向性を順次変化させて無線タグ200からの信号を受信した後、残りの6方位に指向性を順次変化させて無線タグ200からの信号を受信する。
さらに、制御部110は、指向性を指向性制御部161へ指示する毎に、電力受信部162から取得した受信電力強度を、メモリ111の受信電力強度バッファ領域(以下、単に受信電力強度バッファ)に逐次記憶する。
コントローラ300は、無線タグリーダ100を管理するものであり、複数の無線タグリーダ100が備えられている場合には、それら複数の無線タグリーダ100をまとめて管理する。無線タグリーダ100の処理として後に説明する無線タグ200の方位推定を、このコントローラ300が行ってもよい。
次に、図3を用いて無線タグ200の構成を説明する。図3に示す無線タグ200は、アクティブ方式の無線タグであり、内蔵電源210を備えている。この内蔵電源210の他に、送信部220、受信部230、アンテナ部240、切り替えスイッチ250、制御部260を備えており、内蔵電源210は、これらに電力を供給する。
送信部220は、符号部221、変調部222を備えている。符号部221は制御部260から供給されるデータを符号化して変調部222に送る。変調部222は、符号部221からの符号を、たとえば、振幅変位変調などの変調方式により変調する。変調された信号は、図示しない増幅部により増幅された後、アンテナ部240へ出力される。
アンテナ部240は、第1アンテナ241と第2アンテナ242とを備えている。第1アンテナ241と第2アンテナ242は、アンテナの角度が互いに異なる角度とされており、これにより、偏波が互いに異なっている。たとえば、第1アンテナ241および第2アンテナ242には、いずれも、チップアンテナあるいはパターンアンテナを用い、互いの角度が90°異なるようにする。なお、第1アンテナ241、第2アンテナ242のいずれか一方のみを備える構成としてもよい。
アンテナ部240と送信部220との間には、切り替えスイッチ250が配置されている。切り替えスイッチ250は、送信部220或いは受信部230を、第1アンテナ241に接続する状態と、第2アンテナ242に接続する状態とを切り替えるスイッチであり、制御部260により、接続状態が切り替えられる。
送信部220から出力された信号は、切り替えスイッチ250の導通状態に応じて定まるアンテナ241、242から外部に送信される。また、切り替えスイッチ250により受信部230と接続状態となっている側のアンテナ241、242により受信された電波は、電気信号として受信部230に供給される。
受信部230は、アンテナ部240が受信した電波を復調する復調部231と、復調部231が復調した信号を復号する復号部232とを備えている。復号部232は、復号した信号を制御部260へ供給する。
制御部260は、送信部220および受信部230を制御する。また、制御部260は、タイマ261、メモリ262を備えている。タイマ261は、クロック発振器(図示せず)のクロックを計数することで計時を行う。メモリ262には、この無線タグ200のIDが記憶されている。
制御部260は周期的に起動して無線タグリーダ100から電波を受信するための作動を行なう。無線タグリーダ100からビーコンを受信できた場合には、そのビーコンにて指示されているモード(すなわちタグ多数モードおよび通常モードのいずれか)において自身に割り当てられているタイミングで、IDを含む方位推定用データを無線タグリーダ100に送信する。
上記方位推定用データの送信開始時点は、無線タグリーダ100が送信するビーコンを受信した時点を基準としている。無線タグ200のメモリ261あるいは別の記憶部には、ビーコンを受信してから方位推定用データを送信するまでの時間が予め記憶されている。
ビーコンを受信してから方位推定用データを送信するまでの時間は、スロットを単位として定められており、どのスロットで送信するかは無線タグ200のIDに応じて定まっている。なお、無線タグ200のIDは、この無線タグ方位推定システムに属している複数の無線タグ200に対して、1から順番に付与されている連続番号である。
ビーコン送信周期の間に無線タグリーダ100が方位推定を行なうことができる無線タグ200の数を上限タグ数とすると、無線タグ200のIDを上限タグ数で割ったときの余りの数に対応するスロットで、各無線タグ200は方位推定用データを送信する。たとえば、無線タグ200のIDが2、上限タグ数が3であれば、2÷3=0・・・2となるため、2番目のスロットがデータを送信するスロットとなる。なお、上限タグ数は、タグ多数モードと通常モードとでは異なり、それぞれのモードにおける上限タグ数は予めしょていの記憶部に記憶されている。
方位推定用データには無線タグ200のIDが含まれており、データの送信時間が上記スロットの1つ分の長さとなるように、適宜、上記IDにデータが追加されている。
無線タグリーダ100が送信するビーコンにて示されるモードがタグ多数モードである場合には、1回のビーコン受信で上記方位推定用データを1回のみ送信する。よって、データ送信時間は1スロット分である。しかし、通常モードである場合には、上記方位推定用データを2回連続して送信する。結果として、通常モードでは、タグ多数モードよりも長い長さのデータを送信することになる。
ただし、ビーコンを受信してから方位推定用データを送信するまでの時間は、タグ多数モードの場合と同じである。
図4は無線タグ200(図4ではタグと表記)が方位推定用データを送信する期間を説明する図である。図4には、従来のデータ送信期間も比較として示している。また、図4において、Tの後の数字は無線タグ200のIDを示している。また、無線タグリーダ100(図4においてリーダと表記)の「A」「B」は、無線タグリーダ100が行う受信処理のパターンを示している。T1、T2の文字を囲んでいる四角が、無線タグ200が方位推定用データを送信している期間を示しており、A、B、全方位の文字を囲んでいる四角が、無線タグリーダ100が可変指向性アンテナ150の指向性を変化させつつデータ受信を行なっている期間である。斜線部分は、無線タグリーダ100が方位判定処理を行う期間である。
図4に示すように、通常モードでは、ID=1の無線タグ200は連続して2回、方位推定用データを送信している。これに対して、タグ多数モードでは、ID=1の無線タグ200がデータを送信した後、ID=2の無線タグ200がデータを送信する。
ビーコン送信周期の間に各無線タグ200がデータを送信する時間は、タグ多数モードでは通常モードの半分である。また、従来と比較しても、タグ多数モードでのデータ送信時間は従来のデータ送信時間の半分である。そのため、タグ多数モードでは、1回のビーコン送信周期で、従来技術や通常モードに比較して多くの無線タグ200がデータを送信することができる。
次に、本実施形態において無線タグリーダ100の制御部110が、無線タグ200の方位を推定するために実行する処理を図5〜図7を用いて説明する。
図5は、無線タグリーダ100が無線タグ200の方位推定を行なう際に実行する処理のメインルーチンを示している。無線タグリーダ100は図5に示す処理をコントローラ300からの指示あるいは電源投入により開始する。
ステップS1ではビーコンパラメータを決定する。このステップS1の処理は図6に詳しく示している。図6においてステップS101では、タグ多数モードがONであるか否かを判断する。初期設定ではこのタグ多数モードはOFFであり、次に説明するステップS102やS103の判断を経てステップS104やS105を実行することで、タグ多数モードのON/OFFが切り替わる。タグ多数モードがONであれば(S101:YES)ステップS103へ進み、OFFであれば(S101:NO)ステップS102へ進む。
ステップS102では、前回の受信処理において受信しきれない無線タグ200が存在したか否かを判断する。受信しきれない無線タグ200が存在したか否かは、受信エラーが生じたか否かで判断する。
前述したように、各無線タグ200が方位推定用データを送信するスロットは、各無線タグ200のIDを上限タグ数で割ったときの余りの数に対応するスロットである。したがって、無線タグリーダ100のビーコンを受信することができる範囲に存在する無線タグ200の数が上限タグ数よりも多い場合には、複数の無線タグ200が同じスロットで方位推定用データを送信する。その結果、無線タグリーダ100では受信エラーが生じる。よって、受信エラーが生じたかどうかで、受信しきれない無線タグ200が存在したか否かが判断できるのである。ステップS102の判断がYESであればステップS104へ進み、NOであればステップS105へ進む。
ステップS103では、前回の受信処理において、方向推定用データを受信した無線タグ200の数がタグ多数モードで受信できる無線タグ200の数の半分以下であるか否かを判断する。ステップS102、S103がタグ数判断手段に相当する。
本実施形態では、通常モードで受信できる無線タグ200の数はタグ多数モードで受信できる無線タグ200の数の半分である。よって、このステップS103は、通常モードで全ての無線タグ200の方位推定が可能かどうかを判断していることになる。なお、ここでの判断に用いる数が全方位測定上限数である。ステップS103の判断がNOであればステップS104へ進み、YESであればステップS105へ進む。
ステップS104ではタグ多数モードをONにする。一方、ステップS105では、タグ多数モードをOFFにする。これらステップS104、S105がモード設定手段に相当する。
説明を図5に戻す。ステップS2ではビーコンを送信する。このビーコンには、前述したように、方位推定コマンドとビーコンパラメータ(タグ多数モードか通常モードかを示す情報)が含まれている。ビーコンは指示信号に相当し、ステップS2は指示信号送信手段に相当する。
上記ビーコンを受信した無線タグ200は、ビーコンパラメータで示されているモードにおいて自身に割り当てられているタイミングで、IDを含む方位推定用データを無線タグリーダ100に送信する。
ステップS3では、現時点でタグ多数モードがONであるかOFFであるかを判断する。ONであればステップS4〜S12を実行し、OFF(すなわち通常モード)であればステップS13〜S16を実行する。まず、ステップS4〜S12を説明する。
ステップS4は一次受信手段に相当する。このステップS4では、スロットの開始時点と一致させてパターンA受信処理を開始する。パターンとは、可変指向性アンテナ150の指向性を変化させるパターンを意味している。本実施形態では、指向性を全部で12方位に変化させ、そのうちの半分をパターンAで設定する指向性とし、残りの半分をパターンBで設定する指向性としている。
パターンAでは、受信電力強度(以下、RSSI値)を測定する指向性を6方位に限定しながらも、その6方位によりできるだけ精度のよい方位推定ができるようにするため、どの6方位とするかをRSSI値に基づいて都度決定する。詳しくは図7に示す処理を行なう。
図7において、まず、ステップS41では、初期方位でRSSI値を取得して、このRSSI値を(1)とする。RSSI値は、電力受信部162のダイナミックレンジ内において、できるだけ広い距離範囲の検出精度を向上させるため対数に変換する。なお、受信電力[dBm]をそのまま対数に変換してもよいが、特定のオフセットを加えてもよい。
また、初期方位は、前回の方位判定(ステップS11あるいはステップS15)で判定した方位とする。なお、初回の実行時の初期方位は、たとえば、無線タグリーダ100が無線タグ200の方位を推定する範囲の中央となる方位とする。図8に示す白丸はステップS41で設定した初期方位の一例である。
ステップS42では、初期方位の+60°の方位および−60°の方位に順番に指向性を変化させ、各方位でRSSI値をそれぞれ取得して(2)、(3)とする。図8に示す2つの黒丸がこのステップS42で設定する方位を示している。
ステップS43では、ステップS41、S42で取得した3つのRSSI値(1)、(2)、(3)の中で最大のRSSI値を決定し、これを3MAXとする。図8では、黒丸のうちの一方が3MAXとなっている。
ステップS44では、3MAXの+60°の方位および−60°の方位に順番に指向性を変化させ、各方位でRSSI値をそれぞれ取得する。これらを(4)、(5)とする。
ステップS45では、上記(4)と(5)を比較してRSSI値が大きい方の方位をbigとする。図8では白三角で示されている方位がbigである。
ステップS46では、上記bigの+30°の方位および−30°の方位のうち、ステップS43で決定した3MAXでない側(図8で黒三角で示されている方位)に指向性を変化させてRSSI値を取得する。このRSSI値を(6)とする。
ステップS47では、上記(1)〜(6)のRSSI値を、そのRSSI値を測定した方位とともにメモリ111に保存する。
説明を図5に戻す。ステップS4のパターンA受信処理を実行したら、ステップS5に進み、再びパターンA受信処理を行う。このステップS5も一次受信手段に相当する。
なお、ビーコンにてタグ多数モードであることを無線タグ200に通知しているので、無線タグ200もタグ多数モードで自身に割り当てられているタイミングで方位推定用データを送信する。よって、図4で説明したように、ID=1の無線タグ200が第1スロットで方位推定用データを送信した後、ID=2の無線タグ200が第2スロットで方位推定用データを送信する。ステップS5の開始時点は、ステップS4を実行している期間に対応するスロットの次のスロットの開始時点である。
一次方位推定手段に相当するステップS6では方位判定を行う。まず、ステップS4、S5で取得した6方位のRSSI値のうちの最大値が得られた方位(6MAXとする)を中心にして、両側2方位ずつの合計5方位で形成されるRSSI値の変化パターンを作成する。そして、この5方位のRSSI値の変化パターンを5方位分の基準パターンと比較して相関誤差を求める。
ただし、図4からも分かるように、パターンA受信処理で取得するRSSI値は4方位が連続しているだけである。したがって、5方位目のRSSI値は補間により求める。補間にはたとえば線形補間を用いる。
図9には、線形補間により作成した5点目を含めたマッチング範囲、すなわち、基準パターンとの相関誤差を求める範囲が例示してある。図9の例では、図7のステップS45で決定したbigが6MAXとなっている。この場合、図9にも示すように、黒三角と黒丸との間の方位におけるRSSI値を線形補間で求めることになる。なお、6MAXとなる可能性がある方位は、3MAX(=黒丸)、big(=白三角)、黒三角のいずれかである。いずれの場合にも、1方位のみ補間で求めれば連続する5方位のRSSI値を決定することができる。
5方位のRSSI値の変化パターンと5方位分の基準パターンとの相関誤差を求めた後は、最も相関誤差が小さくなった基準パターンに対応する方位を無線タグ200が存在する方位とする。ステップS6では、上述の処理をステップS4、S5でRSSI値を取得した2つの無線タグ200に対してそれぞれ行う。
ステップS7では、規定回数の受信が終了したか否かを判断する。規定回数とは、ビーコンを出してから次のビーコンを出すまでの間に無線タグ200から方位推定用データを受信できる回数であり、前述の上限タグ数と同じ数である。規定回数の受信が終了していない場合(S7:NO)にはステップS4に戻り、パターンA受信処理(S4、S5)、方位判定(S6)を行う。なお、2回目以降のステップS4は、スロットの開始時点(換言すれば第2スロット以降のスロットで無線タグ200が方位推定用データの送信を開始する時点)と一致させて実行する。
タグ多数モードでは、図4からも分かるように、従来技術や通常モードと方位判定のタイミングは同じであるが、その方位判定で2つの無線タグ200の方位を判定する。よって、従来技術や通常モードと同じ時間でそれらの2倍の無線タグ200の方位を判定することができる。
規定回数の受信が終了し、ステップS7の判断がYESとなった場合にはステップS8へ進む。ステップS8では、ビーコンを出す。このステップS8でのビーコンは直前のステップS2のものと同じである。したがって、このビーコンを受信した各無線タグ200は、タグ多数モードにおいて自身に割り当てられているタイミングで、IDを含む方位推定用データを無線タグリーダ100に送信する。
ステップS9ではパターンB受信処理を行う。パターンB受信処理とは、パターンA受信処理(S4)で測定していない6方位(図8の例では記号が示されていない方位)に順番に指向性を設定して、各方位でRSSI値を取得・保存する処理である。続くステップS10でもパターンB受信処理を行い、ステップS5で測定していない6方位に順番に指向性を設定して、各方位でRSSI値を取得・保存する。これらステップS9、S10は二次受信手段に相当する。
ステップS11は二次方位推定手段に相当しており、無線タグ200の方位判定を行う。ここでの方位判定では、ステップS4あるいはステップS5で保存しておいたパターンAの6方位のRSSI値と、ステップS9あるいはステップS10で保存しておいたパターンBの6方位のRSSI値、合計12方位のRSSI値を用いる。12方位のRSSI値により形成されるRSSI値の変化パターンを、12方位それぞれに対して予め用意してある基準パターンと比較し相関誤差を求める。そして、相関誤差が最も小さくなった基準パターンに対応する方位を無線タグ200が存在する方位として推定する。一度のステップS11の実行で、ステップS4、S9で取得した12方位のRSSI値、ステップS5、S10で取得した12方位のRSSI値を別々に用いて2つの無線タグ200の方位を判定する。
ステップS12では、規定回数の受信が終了したか否かを判断する。ここでの規定回数はステップS7と同じ値である。規定回数の受信が終了していない場合(S12:NO)にはステップS9に戻り、パターンB受信処理(S9、S10)、方位判定(S11)を行う。2回目以降のステップS9は、ステップS7がNOとなった場合と同様、スロットの開始時点と一致させて実行する。規定回数の受信が終了し、ステップS12の判断がYESとなった場合にはステップS1へ戻る。
ステップS1でビーコンパラメータを再決定した結果、タグ多数モードがOFFになった場合には、ステップS3の判断を経てステップS13へ進む。また、ステップS13へ進む場合には、ステップS2で送信しているビーコンに含まれているビーコンパラメータもタグ多数モードになっている。
ステップS13では、前述のステップS4と同じパターンA受信処理を行う。ただし、その次のステップS14はステップS5とは異なる。ステップS14ではパターンB受信処理を行なう。すなわち、ステップS13で測定していない6方位に順番に指向性を設定して、各方位でRSSI値を取得・保存する。
続くステップS6では無線タグ200の方位判定を行う。ここでの方位判定には、ステップS13で保存しておいたパターンAの6方位のRSSI値およびステップS14で保存しておいたパターンBの6方位のRSSI値、合計12方位のRSSI値を用いる。12方位のRSSI値により形成されるRSSI値の変化パターンを、12方位それぞれに対して予め用意してある基準パターンと比較し相関誤差を求める。そして、相関誤差が最も小さくなった基準パターンに対応する方位を無線タグ200が存在する方位として推定する。
ステップS16では、規定回数の受信が終了したか否かを判断する。規定回数の受信が終了していない場合(S16:NO)にはステップS13に戻り、パターンA受信処理(S13)、パターンB受信処理(S14)、方位判定(S15)を行う。なお、2回目以降のステップS13は、ステップS7がNOとなってステップS4を実行する場合と同様、スロットの開始時点と一致させて実行する。
ここでの規定回数はステップS11と同じく上限タグ数と同じ値になる。ただし、通常モードでの上限タグ数はタグ多数モードの半分になる。従って、ここでの規定回数もステップS11の規定回数の半分となる。無線タグ200が複数存在している場合には、ステップS13〜S16を繰り返すことにより、複数の無線タグ200の方位を推定する。なお、ステップS13〜S16が全方位測定方位推定手段に相当する。
以上、説明した本実施形態では、タグ多数モードである場合、可変指向性アンテナ150に設定する指向性を、無線タグ200の方位を推定するために設定する全指向性(12方位)の半分である6方位に限定したパターンA受信処理を行う(S4、S5)。そのため、12方位の全てで無線タグ200からの電波を受信するよりも短時間で受信処理が終了する。そして、このパターンA受信処理により取得した6方位のRSSI値により無線タグ200の存在する方位を判定する(S6)。よって、一つの無線タグ200に対して方位を判定するために必要な受信時間は、12方位の全てで無線タグ200からの電波を受信する場合の半分になる。したがって、ビーコン送信周期(方位推定周期)の1周期の間に方位を推定できる無線タグ200の数を2倍にできる。
また、ステップS6で無線タグ200の方位を判定した後、パターンA受信処理(S4、S5)で設定しなかった残りの指向性に可変指向性アンテナ150の指向性を設定して無線タグ200からの電波を受信するパターンB受信処理(S9、S10)を実行する。そして、パターンA受信処理とパターンB受信処理で取得した12方位のRSSI値を用いて無線タグ200の方位判定を行うので(S11)、方位推定精度の低下も抑制できる。
しかも、パターンA受信処理(S4、S5)では、固定した6方位に指向性を設定しているのではなく、RSSI値を測定しつつ、そのRSSI値に基づいて6方位を逐次決定している。そのため、RSSI値が高くなる指向性を多く用いることができる。よって、パターンAで設定する指向性を一部の指向性に限定したことによる方位推定精度の低下をより抑制できる。
さらに、方位判定(S6)では、パターンAで設定した6つの方位のうちでRSSI値が最大となる方位を中心として両側2つずつの方位からなる5つの方位におけるRSSI値の変化パターンを用いて方位判定を行っている。これによりRSSI値が高い部分を重点的に用いることになるので、パターンA受信処理(S4、S5)で設定する指向性を一部の指向性に限定したことによる方位推定精度の低下を一層抑制できる。
また、パターンA受信処理での初期方位は、前回の方位判定(ステップS11あるいはステップS15)で判定した方位としているので、この初期方位は、実際に無線タグ200が存在する方位あるいはその方位に近い方位となる可能性が高くなる。これにより、パターンA受信処理で、実際に無線タグ200が存在する方位に指向性を設定して受信を行うことができる可能性が向上する。これによっても、パターンA受信処理で設定する指向性を一部の指向性に限定したことによる方位推定精度の低下を抑制できる。
また、本実施形態では、無線タグリーダ100と通信可能な無線タグ200の数が、タグ多数モードで受信できるタグ数の半分以下(すなわち通常モードで方位判定を行うことができる上限数以下)であると判断できる場合には(S103:YES)、通常モード(タグ多数モードOFF)で無線タグ200の方位判定を行う。この通常モードでは、ビーコン送信周期の1周期内で、12方位に指向性を順次設定してRSSI値を測定する。そのため、無線タグ200の数が通常モードで方位判定を行うことができる上限数以下の場合には、ビーコン送信周期の1周期で、指向性を全指向性に設定して推定した精度のよい方位推定を行うことができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
たとえば、前述の実施形態では、パターンA受信処理(S4、S5)での6方位をRSSI値に基づいて決定していたが、この6方位を固定した方位としてもよい。
また、前述の実施形態では、初期方位を前回の方位判定(ステップS11あるいはステップS15)で判定した方位としていたが、この初期方位を固定しておいてもよい。
100:無線タグリーダ 120:送信部 130:受信部 140:通信アンテナ 150:可変指向性アンテナ 160:方向推定部 200:無線タグ 210:内蔵電源 220:送信部 230:受信部 240:アンテナ部 250:切り換えスイッチ 260:制御部 300:コントローラ S2:指示信号送信手段 S4:一次受信手段 S5:一次受信手段 S6:一次方位推定手段 S9:二次受信手段 S10:二次受信手段 S11:二次方位推定手段 S13〜S16:全方位測定方位推定手段 S102,103:タグ数判断手段 S104、S105:モード設定手段

Claims (4)

  1. 可変指向性アンテナを備え、その可変指向性アンテナの指向性を変化させつつ、無線タグから送信されるデータを受信することで無線タグの方位推定を行なう無線タグリーダであって、
    前記可変指向性アンテナに設定する指向性を、前記無線タグの方位を推定するために設定する全指向性のうちの一部の指向性に限定して、前記無線タグからの電波を受信する一次受信手段と、
    前記一次受信手段で受信した電波の強度に基づいて前記無線タグが存在する方位を推定する一次方位推定手段と、
    この一次方位推定手段で前記無線タグの方位を推定した後、前記可変指向性アンテナの指向性を前記一次受信手段で設定しなかった指向性に設定して、前記無線タグからの電波を受信する二次受信手段と、
    前記一次受信手段で受信した電波の強度と、前記二次受信手段で受信した電波の強度とを用いて、前記無線タグが存在する方位を推定する二次方位推定手段とを含み、
    前記無線タグの方位を推定するために設定する全指向性が、30°間隔となっている12方位にそれぞれ最大感度がある12の指向性であって、
    前記一次受信手段は、
    無線タグの方位推定を行う範囲を3等分する3つの初期方位をそれぞれ最大感度とする3つの指向性で前記無線タグからの電波を受信し、
    次いで、その3つの初期方位のうちで受信電力強度が最大となった方位に隣接する2つの方位に最大感度がある2つの指向性で前記無線タグからの電波を受信し、
    さらに、それら2つの方位のうちで受信電力強度が高い側に隣接する方位であって、すでに設定した指向性において最大感度になっていない側の方位を最大感度とする指向性で前記無線タグからの電波を受信することを特徴とする無線タグリーダ。
  2. 請求項において、
    前記一次方位推定手段は、
    前記一次受信手段で設定した6つの指向性それぞれにおいて最大感度となる6つの方位での受信電力強度を比較して最大強度を決定し、その最大強度に対応する方位を中心として、両側2つずつの方位からなる5つの方位における受信電力強度を、予め12方位に対してそれぞれ記憶されている基準パターンと比較することで前記無線タグの方位を推定するようになっており、
    前記5つの方位のうち前記一次受信手段で指向性を設定していない方位の受信電力強度については、その方位の両側において最も近い2つの方位を最大感度とする2つの指向性でそれぞれ受信した受信電力強度を用いて補間により決定することを特徴とする無線タグリーダ。
  3. 請求項またはにおいて、
    前記一次受信手段、一次方位推定手段、二次受信手段、二次方位推定手段を繰り返し実行するようになっており、
    前記一次受信手段は、前記二次方位推定手段により無線タグの方位が推定されている場合には、前記3つの初期方位のうちの1つの方位を、前記二次方位推定手段により推定された方位とすることを特徴とする無線タグリーダ。
  4. 請求項1〜のいずれか1項の無線タグリーダと、前記無線タグとを備えた無線タグ方位推定システムであって、
    前記無線タグリーダは、
    所定の方位推定周期の1周期分で指向性を前記全指向性に順次設定して、前記無線タグからの電波を受信し、各無線タグの方位を推定することができる無線タグの上限数である全方位測定上限数を記憶しており、
    前記方位推定周期毎に、前記無線タグに対して方位推定用データの送信を指示する指示信号を送信する指示信号送信手段と、
    この無線タグリーダと通信可能な無線タグの数が前記全方位測定上限数を越えているか否かを、前記方位推定用データを受信できた無線タグの数に基づいて判断するタグ数判断手段と、
    前記可変指向性アンテナの指向性を前記全指向性に順次設定して前記方位推定用データを受信して各無線タグの方位を推定する全方位測定方位推定手段と、
    前記タグ数判断手段により無線タグの数が前記全方位測定上限数を越えていると判断された場合には、前記一次受信手段、一次方位推定手段、二次受信手段、二次方位推定手段を実行するタグ多数モードとする一方、タグ数判断手段により無線タグの数が前記全方位測定上限数を越えていないと判断された場合には、前記全方位測定方位推定手段を実行する通常モードとするモード設定手段とを備え、
    前記指示信号送信手段は、前記指示信号に前記タグ多数モードか前記通常モードかを示す情報を含ませて送信し、
    前記無線タグは、前記指示信号を受信した場合、その指示信号から前記タグ多数モードであるか前記通常モードであるかを判断し、タグ多数モードである場合にはタグ多数モードに対して設定されている所定長さの方位推定用データを送信し、通常モードである場合には、タグ多数モード時よりも長い所定長さの方位推定用データを送信することを特徴とする無線タグ方位推定システム。
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