JP5902914B2 - 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法 - Google Patents
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Description
従来、コアリング工程においては、一枚一枚個別に行なっていたが(枚葉式加工)、複数の板状ガラスを同時に研削加工することで複数の円環状の板状ガラスを一度に作製し、これにより製造のタクトタイムを短縮するようにした加工方法が知られている(特許文献1)。この従来の方法によれば、板状ガラスの積層体に対して、内径円筒刃と外径円筒刃とが同軸に一体的に構成されたコアリングカッターを回転させつつ積層体の積層方向に移動させることによって、積層体の内周面及び外周面を加工する。
上述したように、ハードディスク装置用の磁気ディスクでは、垂直磁気記録方式を用いた磁気記録情報エリアの微細化が行われており、1ビットの記録に用いる領域(磁区)の幅が極めて狭く、また磁気ディスクの内孔から外縁に向けて同心円状に形成されている複数のトラック(記憶領域)の幅も極めて狭くなってきている。そのため、ハードディスク装置内で磁気ディスクの内孔がスピンドルに取り付けられたときに内孔とスピンドルの間の遊びが大きいと、隣接するトラック間で読み取り誤り(いわゆるTMR:Track Miss-Read)が生ずる虞がある。よって、磁気ディスク用ガラス基板の内孔の真円度として、例えば2μm以下という高い精度が求められてきている。
すなわち、コアリング工程において成形された内孔の真円度が良好でない場合には、後のチャンファリング工程において例えば研削砥石の砥粒を粗いものにする等して取り代を大きくしなければならないが、チャンファリング工程での取り代を大きくすると内周端面にクラックが入りやすい。そこで、チャンファリング工程において内周端面の取り代を小さくしてクラックを極力生じさせないようにするため、その前工程であるコアリング工程において高精度で研削加工を行うことが求められているのである。なお、チャンファリング工程においては、総型砥石を用いた端部形状加工、すなわち、端面および面取り面の研削を同時に行うことで、内径・外径の寸法あわせと面取り面の形成を行うことが一般的に知られている。
また、上述した磁気ディスク用ガラス基板に対するクラックの低減は、ハードディスク装置の落下試験における強度を所要の強度を確保することだけでなく、磁気ディスクのより一層の高密度記録化を図る近年の以下の技術からも要請されている。
しかし上記高Ku磁性材料は、高Kuを実現するために特定の結晶配向状態を得る必要があり、そのため、高温での成膜、あるいは成膜後に高温で熱処理を行う必要がある。そこで、これらの高Ku磁性材料からなる磁気記録層を形成するためには、ガラス基板には上記高温処理に耐え得る高い耐熱性、即ち高いガラス転移温度(例えば摂氏600〜700度)を有することが求められる。ここで、ガラス基板の端面にクラックが生じていた場合には、上記熱処理の過程でクラックが進行し、目標とする強度を確保できない可能性がある。そこで、高Ku磁性材料を使用して高密度記録化を図ることの前提として、従来よりも一層のクラックの低減が求められている。
なお、以下の説明において、外周研削面とは、研削刃によって研削中あるいは研削済み(加工後)の円筒状の板状ガラスの積層体の外周側の面、もしくは積層体を形成する個々の円環状ガラスの外周側の面を意味する。内周研削面とは、研削刃によって研削中あるいは研削済み(加工後)の円筒状の板状ガラスの積層体の内周側の面、もしくは積層体を形成する個々の円環状ガラスの内周側の面を意味する。
本実施形態における磁気ディスク用ガラス基板の材料として、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラスなどを用いることができる。特に、化学強化を施すことができ、また主表面の平坦度及び基板の強度において優れた磁気ディスク用ガラス基板を作製することができるという点で、アルミノシリケートガラスを好適に用いることができる。
例えば、本実施形態のガラス基板は好ましくは、SiO2:58〜75重量%、Al2O3:5〜23重量%、Li2O:3〜10重量%、Na2O:4〜13重量%を主成分として含むガラスである。
以下、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法について、工程毎に説明する。ただし、各工程の順番は適宜入れ替えてもよい。
フロート法による板状ガラスの成形工程では、錫などの溶融金属の満たされた浴槽内に、例えば上述した組成の溶融ガラスを連続的に流し入れることで板状ガラスを得る。溶融ガラスは厳密な温度操作が施された浴槽内で進行方向に沿って流れ、最終的に所望の厚さ、幅に調整された板状ガラスが形成される。この板状ガラスから、磁気ディスク用ガラス基板の元となる所定形状の板状ガラスが切り出される。浴槽内の溶融錫の表面は水平であるために、フロート法により得られる板状ガラスは、その表面の平坦度が十分に高いものとなる。上記方法により得られる板状ガラスの厚さは、0.6〜1.4mmであり、その表面粗さRa(算術平均粗さ)が0.01μm以下である。
なお、板状ガラスは、フロート法に限らず、プレス成形、ダウンドロー法、リドロー法、フュージョン法などの公知の製造方法を用いて製造することができる。
(1)の工程で切り出された板状ガラスは、例えば、目標とする磁気ディスク用ガラス基板のサイズよりも少し大きい所定の矩形形状(例えば、正方形)の板状ガラスである。例えば、2.5インチの磁気ディスク用ガラス基板を作製する場合には、75mm×75mmの矩形形状の板状ガラスが切り出される。
接着剤の代わりにスペーサを貼付する場合には、樹脂材料、繊維材料、ゴム材料、金属材料、セラミック材料の薄厚のスペーサを使用しうる。接着剤またはスペーサの厚さは、例えば0.01〜2mm程度である。
浸漬工程は、積層体を研削液(クーラント)に浸漬させる工程である。以下、図2を参照して、本実施形態の浸漬工程について説明する。図2は、本実施形態の浸漬工程の一例を示す図である。図2に示されるように、浸漬容器40は、積層体5を十分に浸漬させる量のクーラント42で満たされている。また、浸漬容器40の底には、積層体5を載置する載置台30が配置されている。本実施形態の浸漬工程において、積層体5が載置台30に載置され、クーラント42に浸漬される。
クーラント42は、積層体とある程度長い時間接触し続けるため、積層体の接着剤を溶解しないものが好ましい。例えば、アルキレングリコールやエタノールアミン等を含有する水溶性のものを使用することができる。例えば、ケミクール(登録商標)C−798S等が挙げられる。
排出口46と供給口44との間には、フィルタ48とポンプ50とが設けられている。フィルタ48は、後述するコアリング工程において生じるスラッジを除去する。また、ポンプ50は、排出口46から排出されたクーラント42を、供給口44へと汲み上げる。排出口46、フィルタ48、ポンプ50、供給口44の間は、それぞれ配管52で接続されている。
なお、本実施形態では、排出口46から排出されたクーラント42を、フィルタ48、ポンプ50を介して、供給口44から浸漬容器40に供給して循環する形態について説明したが、クーラント42を循環しない場合にも本発明を適用することができる。
コアリング工程は、複数の板状ガラスが積層された積層体5を一体型コアドリルを用いて研削加工して、内孔が形成された円環状板状ガラスの積層体とする工程である。以下、図3および図4を参照して本実施形態のコアリング工程(研削工程)について説明する。図3は、本実施形態のコアリング工程において、浸漬容器40の中のクーラント42に浸漬された積層体5を研削加工するときの研削装置を示す図である。図4は、本実施形態のコアリング工程で使用される一体型コアドリルの断面を示す図である。
一体型コアドリル20は全体として実質的に円筒形である。一体型コアドリル20は、例えば高剛性のステンレス材料のシャフト12に支持されている。円筒形のシャフト12は主装置10に対して自転可能に支持されており、主装置10内のスピンドルモータ(図示せず)によって所望の回転数で回転駆動される。
本実施形態の研削装置は、図示しないサーボ機構によって主装置10を昇降させることが可能であり、これにより、一体型コアドリル20、シャフト12を一体的に昇降させることが可能となっている。
また、図3に示されるように、積層体5を載置する載置台30には、外周研削砥石逃がし用溝30aと内周研削砥石逃がし用溝30bとが設けられている。外周研削砥石逃がし用溝30a、内周研削砥石逃がし用溝30bは、一体型コアドリル20の外周研削砥石20a、内周研削砥石20bが載置台30の載置面に衝突することを防止するための溝である。
先ず図3に示されるように、浸漬工程において載置台30に載置された積層体5の上方に、一体型コアドリル20を配置する。次に、主装置10を下降させつつ、シャフト12を回転させる。シャフト12の回転速度は、例えば1500〜15000rpm程度である。これにより、一体型コアドリル20を、シャフト12の中心軸回りに回転させつつ、積層体5の積層方向に(つまり、下方に)移動させる。
外周研削砥石20aおよび内周研削砥石20bは、例えば、砥粒としてダイヤモンド、結合材として青銅または鋳鉄を含むメタルボンド砥石であるが、これに限られない。メタルボンド砥石に限らず、樹脂を基礎とした結合材を含むレジンボンド砥石、セラミックス質(ガラス質)の結合材を含むビドリファイドボンド砥石、電解めっきを利用した電着ボンド砥石でもよい。外周研削砥石20aの先端の厚さは1〜10mmであり、内周研削砥石20bの先端の厚さは1〜10mmである。
内周研削砥石の番手の範囲は、その下限値が磁気ディスク用ガラス基板の内孔の真円度の要求仕様に基づいて決定され、その上限値が加工時間(加工のタクトタイム)によって決定される。例えば、磁気ディスク用ガラス基板の内孔の真円度として、2μm以下という高い精度の真円度を実現するためには、コアリング工程において上記真円度に極力近付けた表面粗さにしておくことが必要である。後のチャンファリング工程において内周端面の取り代を小さくしてクラックを極力生じさせないようにするためである。かかる観点から内周研削砥石の番手は150以上とすることが好ましい。また、コアリング工程全体の加工時間の制約から内周研削砥石の番手は800以下とすることが好ましい。
なお、内周研削砥石の砥粒を細かくすることによって積層体5の内周研削面の方が外周研削面よりも研削抵抗が大きくなるが、内周研削面は加工長が短いため研削抵抗の増大は問題となるレベルにはならない。
コアリング工程の後、端部(外周端面及び内周端面)に面取り面を形成するチャンファリング工程が行われる。チャンファリング工程では、コアリング工程によって円筒状に加工された積層体の外周面および内周面に対して、例えば、ダイヤモンド砥粒を用いたメタルボンド砥石等によって面取りが施される。
次に、円環状板状ガラスの端面研磨(エッジポリッシング)が行われる。
端面研磨では、円環状板状ガラスの内周端面及び外周端面をブラシ研磨により鏡面仕上げを行う。このとき、酸化セリウム等の微粒子を遊離砥粒として含むスラリーが用いられる。端面研磨を行うことにより、円環状板状ガラスの端面での塵等が付着した汚染、ダメージあるいはキズ等の損傷の除去を行うことにより、サーマルアスペリティの発生の防止や、ナトリウムやカリウム等のコロージョンの原因となるイオン析出の発生を防止することができる。
コアリング工程、チャンファリング工程及びエッジポリッシング工程により積層体5が加工され、その後、積層体5を1枚ごとの円環状板状ガラスに分離するための積層体分離工程が行われる。例えば、接着剤5bの種類によっては、積層体を温水(摂氏80〜90度)に浸漬させることで接着剤5bが軟化し、積層体5を1枚ごとの円環状板状ガラスに分離することができる。
固定砥粒による研削工程では、両面研削装置を用いて円環状板状ガラスの主表面に対して研削加工を行う。研削による取り代は、例えば数μm〜100μm程度である。両面研削装置は、上下一対の定盤(上定盤および下定盤)を有しており、上定盤および下定盤の間に円環状板状ガラスが狭持される。そして、上定盤または下定盤のいずれか一方、または、双方を移動操作することにより、円環状板状ガラスと各定盤とを相対的に移動させることで、この円環状板状ガラスの両主表面を研削することができる。
次に、研削された円環状板状ガラスの主表面に第1研磨が施される。第1研磨による取り代は、例えば数μm〜50μm程度である。第1研磨は、固定砥粒による研削により主表面に残留したキズ、歪みの除去を目的とする。第1研磨では例えば、固定砥粒による研削工程で用いた両面研削装置を用いる。このとき、固定砥粒による研削と異なる点は、研削パッドの代わりにスラリーに混濁した遊離砥粒を用いることと、樹脂ポリッシャを用いることである。
第1研磨に用いる遊離砥粒として、例えば、スラリーに混濁させた酸化セリウム等の微粒子(粒子サイズ:直径1〜2μm程度)が用いられる。
次に、第1研磨後の円環状板状ガラスは化学強化される。
化学強化液として、例えば硝酸カリウム(60重量%)と硫酸ナトリウム(40重量%)の混合液等を用いることができる。化学強化では、化学強化液が、例えば300℃〜400℃に加熱され、洗浄した円環状板状ガラスが、例えば200℃〜300℃に予熱された後、円環状板状ガラスが化学強化液中に、例えば3時間〜4時間浸漬される。この浸漬の際には、円環状板状ガラスの両主表面全体が化学強化されるように、複数の円環状板状ガラスが端面で保持されるように、ホルダに収納した状態で行うことが好ましい。
このように、円環状板状ガラスを化学強化液に浸漬することによって、円環状板状ガラスの表層のリチウムイオン及びナトリウムイオンが、化学強化液中のイオン半径が相対的に大きいナトリウムイオン及びカリウムイオンにそれぞれ置換され、円環状板状ガラスが強化される。なお、化学強化処理された円環状板状ガラスは洗浄される。例えば、硫酸で洗浄された後に、純水、IPA(イソプロピルアルコール)等で洗浄される。
次に、化学強化されて十分に洗浄された円環状板状ガラスに第2研磨が施される。第2研磨による取り代は、例えば1μm程度である。第2研磨は、主表面の鏡面研磨を目的とする。第2研磨では例えば、固定砥粒による研削および第1研磨で用いた両面研削装置を用いる。このとき、第1研磨と異なる点は、遊離砥粒の種類及び粒子サイズが異なることと、樹脂ポリッシャの硬度が異なることである。
第2研磨に用いる遊離砥粒として、例えば、スラリーに混濁させたコロイダルシリカ等の微粒子(粒子サイズ:例えば、直径0.01〜0.1μm)が用いられる。
研磨された円環状板状ガラスを中性洗剤、純水、IPA等を用いて洗浄することで、磁気ディスク用ガラス基板が得られる。
磁気ディスクは、磁気ディスク用ガラス基板(以下、ガラス基板)を用いて以下のようにして得られる。
磁気ディスクは、例えばガラス基板の主表面上に、主表面に近いほうから順に、少なくとも付着層、下地層、磁性層(磁気記録層)、保護層、潤滑層が積層された構成になっている。
例えば基板を真空引きを行った成膜装置内に導入し、DCマグネトロンスパッタリング法にてAr雰囲気中で、基板主表面上に付着層から磁性層まで順次成膜する。付着層としては例えばCrTi、下地層としては例えばCrRuを用いることができる。上記成膜後、例えばCVD法によりC2H4を用いて保護層を成膜し、同一チャンバ内で、表面に窒素を導入する窒化処理を行うことにより、磁気記録媒体を形成することができる。その後、例えばPFPE(ポリフルオロポリエーテル)をディップコート法により保護層上に塗布することにより、潤滑層を形成することができる。
以下の組成のガラスが得られるように原料を秤量し、混合して調合原料とした。この原料を熔融容器に投入して加熱、熔融し、清澄、攪拌して泡、未熔解物を含まない均質な熔融ガラスを作製した。得られたガラス中には泡や未熔解物、結晶の析出、熔融容器を構成する耐火物や白金の混入物は認められなかった。
[ガラスの組成]
SiO2:58〜75重量%、Al2O3:5〜23重量%、Li2O:3〜10重量%、Na2O:4〜13重量%を主成分として含むガラス
錫を含む溶融金属の満たされた浴槽内に、上述した組成の溶融ガラスを連続的に流し入れるフロート法により厚さ1.0mmの板状ガラスを得た。この板状ガラスの表面粗さRaは厚さ0.01μmであった。この板状ガラスを切り出し、切り出した板状ガラスを、その表面に接着剤としての可視光線硬化樹脂材を均一に塗布した上で積層して積層体を作製した。さらに積層体を両面から圧縮させながら可視光線を照射させて樹脂材を硬化させ、積層された板状ガラスが分離しないようにした。
[実施例の積層体]
・板状ガラスの大きさ:75mm×75mm
・積層枚数:25枚
・接着剤:可視光線硬化樹脂材(株式会社アーデル、クリアプレスト(登録商標)CP4022)
・接着層の厚さ:30μm
図2を参照して説明したように、浸漬容器内に満たされたクーラント(ケミクール(登録商標)C−798S)に積層体を浸漬させた。また、供給口から毎分20リットルの量のクーラントを浸漬容器に供給し、クーラントを循環させた。フィルタは、バッグフィルタを使用した。
図3に示した配置のとおり積層体を浸漬容器内で載置台上に固定し、コアリングの研削加工を行った。このときの一体型コアドリルの回転速度を5000rpmとし、上下方向に超音波振動(20kHz,振幅5〜7μm)させながら研削加工を行い、2.5インチの円環状板状ガラス(内孔の径φ20mm、外径φ65mm)を作製した。
研削加工中において、内周研削面には毎分17リットルの量のクーラントを供給した。また、外周研削砥石および内周研削砥石は、ダイヤモンド砥粒を用いたメタルボンド砥石(結合材:鋳鉄)とした。内周研削砥石の番手は600とし、外周研削砥石の番手は300とした。なお、各研削砥石(研削ドリル)の厚みは、ともに2mmとした。
次に、円筒状の積層体を温水(摂氏80〜90度)に浸漬させて複数の円環状板状ガラスに分離した。このとき、各円環状板状ガラスの表面に異常は見られなかった。その後、酸化セリウムの微粒子を遊離砥粒として含むスラリーが用いて、円環状板状ガラスの内周端面および外周端面をブラシ研磨により鏡面仕上げを行ってガラス基板を得た。
コアリングの研削加工の後、一部のサンプルについて、チャンファリング加工を行わずに複数の円環状板状ガラスに分離した。これにより得られた円環状板状ガラスを実施例1の円環状板状ガラスとする。
また、クーラントに積層体を浸漬させず、例えば、2本のクーラント供給ノズルからクーラントを供給しながらコアリングの研削加工を行い、チャンファリング加工を行わずに複数の円環状板状ガラスに分離した。これにより得られた円環状板状ガラスを比較例1の円環状板状ガラスとする。
実施例2のガラス基板の内周の真円度は1.4μmであった。また、実施例2のガラス基板の内周端面をレーザー顕微鏡により観測した結果、クラックは観測されなかった。このように、本実施例によれば、クラックを発生させることなく、目標の真円度(2μm)を達成させることができた。
5a 板状ガラス
5b 接着剤
10 主装置
12 シャフト
17 クーラント供給管
17a ノズル
20 一体型コアドリル
20a 外周研削砥石
20b 内周研削砥石
30 載置台
30a 外周研削砥石逃がし用溝
30b 内周研削砥石逃がし用溝
40 浸漬容器
42 クーラント
44 供給口
46 排出口
48 フィルタ
50 ポンプ
52 配管
Claims (6)
- 複数の板状ガラスが積層された積層体を準備する積層体準備工程と、
前記積層体を研削液に浸漬させる浸漬工程と、
大径の円筒状の外周研削砥石と小径の円筒状の内周研削砥石とが同軸に配置される一体型コアドリルを軸を中心に回転させ、かつ前記積層体の積層方向に移動させることで、前記積層体を円筒状に研削加工する研削工程と、
を有することを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
該研削工程で、円筒状の内周研削砥石と積層体とが接触してなる内周研削面に研削液を供給し、内周研削面から外周研削面に向かう研削液流を生成する、前記磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。 - 一体型コアドリルを上下方向に微振動させる、請求項1に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
- 前記積層体を浸漬させる前記研削液を循環させる循環工程を有する、請求項1または2に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
- 前記内周研削砥石の番手は、前記外周研削砥石の番手より大きい、請求項1〜3のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
- 前記内周研削砥石の番手は、150以上800以下であり、前記外周研削砥石の番手は、120以上600以下である、請求項4に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
- 前記研削工程の後、前記板状ガラス基板の端面を研磨する機械加工工程を有する、請求項1〜5のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
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