JP5902002B2 - 電気化学測定用プローブを使用した塗膜評価方法 - Google Patents

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本発明は、構造物に設けられる塗膜等の電気絶縁性を有する被膜の劣化状態を検査するために用いられる電気化学測定用プローブを使用した塗膜評価方法に関する。
屋外に設置される建造物や機器等の構造物を保護するために、塗膜や酸化膜等の保護膜が設けられるが、これらの保護膜は、水分、塩分、塵埃、光線、汚染物質等の影響を受けて経時的に劣化する。保護膜の劣化、例えば剥離や割れなどの欠陥が生じると、保護膜の下の構造物が露出し、外部環境に暴露される結果、鋼材が腐食する原因になることがある。構造物のメンテナンスを的確に行うため、必要に応じて、例えば定期的に、保護膜の劣化状態を検査して、塗装の塗替えや修繕等を検討することが望ましい。
従来、例えば特許文献1には、防食被膜の劣化状態を把握するため、交流インピーダンス法を用いて被膜の防食機能を把握する電気化学的測定方法及び装置が記載されている。
特開2005−274138号公報
従来の電気化学的測定方法は、測定対象の構造物の一定面積範囲に通電するため電解液を接触させ、電気抵抗やインピーダンスを測定して構造物が電気的に絶縁されているかどうかの観点から保護膜の性能を評価している。
建材や屋根材などに用いられる塗装鋼板が、塗装後に折り曲げ加工された場合のように、屈曲部や凹凸部等の非平坦部を測定対象としたい場合がある。非平坦部は、折り曲げ等の加工の結果、保護膜により大きな負荷が掛かり、平坦部に比べて劣化がより速く進行することがある。しかしながら、従来の装置では、非平坦部において電解液が漏れやすく、測定が困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、非平坦部における電解液の漏れを防ぎ、高精度に測定が可能な電気化学測定用プローブを使用した塗膜評価方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、測定対象が金属の表面に塗膜を有する構造物であり、電気化学測定用プローブとして、電解液を充填したプローブの内部にカウンター電極と参照電極が挿入され、前記プローブが前記測定対象に接触する先端部には、前記電解液を保持するスポンジが設けられ、前記スポンジの側面が露出され前記スポンジは、30%圧縮応力が3.0〜4.7kPa、気孔径が130〜200μm、保水率が1150〜1300%であり、前記電解液は、界面活性剤水溶性高分子を含み、粘度が30〜1000mPa・sであ電気化学測定用プローブを使用して、交流インピーダンスを測定することにより前記塗膜の劣化を評価することを特徴とする塗膜評価方法を提供する。
前記測定対象の表面が凹部又は凸部を有し、前記凹部又は凸部に前記スポンジを押し当て変形させることにより、前記スポンジを前記構造物に密着させることが好ましい。
本発明によれば、非平坦部に対してもスポンジが容易に追従でき、電解液の漏れを防いで、高精度の測定が可能になる。
本発明の電気化学測定用プローブの一例を示す(a)組立図、(b)部品断面図、(c)組立断面図及び(d)シリンジ先端側の端面図である。 折り曲げ加工した塗装鋼板の一例を示す側面図である。 測定対象物の構造及び等価回路の一例を示す模式図である。 測定結果の一例を示すグラフである。
以下、好適な実施の形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
図1に、本形態例の電気化学測定用プローブ1の一例を示す。このプローブ1は、外筒となるシリンダ11内にピストン12を挿入したシリンジ10と、シリンダ11の先端部11aに設けられたスポンジ13と、シリンジ10の内部に充填された電解液14と、電解液を充分に含んだスポンジ13及び電解液14を介して測定対象物に通電するためのカウンター電極15と、電位の基準とする参照電極16を備える。電極15,16は、ピストン12に保持され、電極先端部15a,16aは、ピストン12の先端部12aに設けられた凹部12bに収容されている。
ピストン12は、シリンダ11の基端部11b(先端部11aの反対)側から挿入されており、ピストン12を押し込むことにより電解液14をスポンジ13に向けて押圧し、スポンジ13内と電極先端部15a,16aを収容する凹部12bが電解液14に満たされた状態とすることができる。電極先端部15a,16aは、ピストン12の先端部12aより奥まった位置に配置されており、ピストン12の先端部12aがスポンジ13に接触するまでピストン12を押し込んでも、電極先端部15a,16aがスポンジ13に突き当たることはない。シリンダ11は、先端部11aが胴部11cよりも小径であり、スポンジ13も、シリンダ11の胴部11cに収容される部分13cに比べて先端面13aが小径になっている。スポンジ13は、シリンダ11内に接着等で固定しても、固定しなくてもよい。
本形態例のプローブ1では、スポンジ13の先端面13aがシリンジ10の先端部(詳しくはシリンダ11の先端部11a)から突出し、スポンジ13の側面13bが露出されている。すなわち、スポンジ13は、プローブ1の先端で容易に変形することができる。これにより、測定対象が非平坦部を有する場合でも、測定対象の凹部や凸部にスポンジ13を押し当て、変形させることにより、スポンジ13の先端面13aを非平坦部の形状に追従させて測定対象に密着させることができる。スポンジ13が測定対象の表面に接触する面積は、スポンジ13の先端面13aの面積にほぼ等しく一定であり、変形の程度によらず、ほぼ同等の計測条件で電気化学的測定を行うことができる。
例えば測定対象が、折り曲げ加工された塗装鋼板の屈曲部23である場合(図2参照)、屈曲部23の高さHはスポンジ13の直径より小さいが、屈曲部23の幅Wはスポンジ13の直径より大きいことがある。本形態例のプローブ1によれば、このような屈曲部23に対してもスポンジ13を変形させ、その先端面13aを屈曲部23の一定面積範囲(スポンジ13の先端面13aの面積程度)に密着させることが可能である。先端面13aの周囲360°にわたってスポンジ13を突出させることが好ましい。スポンジ13の先端面13aを突出させる長さLは、測定対象の有する凹凸の高さの数倍程度であればよく、スポンジ13の全長とする必要はないが、例えば1〜5mm又はそれ以上の長さにおいて、シリンジ10の先端部から突出させることが好ましい。
仮に、スポンジ13の先端面13aがシリンジ10の先端部から突出しておらず、スポンジ13の側面13b全体が、シリンダ11や他の部材によって覆われていた場合には、シリンダ11や他の部材によってスポンジ13の変形が制限されるため、隙間が開きやすく、スポンジ13の先端面13aを非平坦部に密着させるのは容易でない。
スポンジ13の先端面13aを測定対象20に接触させたとき、スポンジ13に含まれている電解液14の漏れを抑制するため、電解液14に増粘剤となる水溶性高分子を含有させ、高粘度に調整することが好ましい。電解液14の粘度は、例えば30〜1000mPa・sが好ましい。
また、電解液14の粘度が高いと、電解液14がたれにくくはなるが、塗膜の剥離や割れなどの欠陥部に浸透しにくくなるため、電解液に界面活性剤を含有させて、表面張力を低下させることが好ましい。電解液としては、アルカリ金属(Na、K等)の塩化物や硫酸塩等の塩類を電解質とし、水や極性有機溶媒等の溶媒に溶解させた溶液が挙げられる。電解液に界面活性剤を添加する場合、陽イオン(カチオン)界面活性剤、陰イオン(アニオン)界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン(ノニオン)界面活性剤などの選択肢があり、適宜選択して用いることができる。
スポンジ13の材質としては、PVA(ポリビニルアセタール)、PU(ポリウレタン)、セルロース等が挙げられる。PVAスポンジは、親水性が高く、微細気孔によって毛細管現象が生じ、吸水性、保水性に優れるため好ましい。
スポンジ13は、適度な硬さと空隙を有することが好ましく、例えば、30%圧縮応力が3.0〜4.7kPa、気孔径が130〜200μm、保水率が1150〜1300%であることが好ましい。スポンジ13は硬すぎると図2のような加工部に沿った変形がしにくいが、柔らかすぎても過剰な変形に伴う液モレが生じる。非平坦部への密着性(追従性)の観点から、30%圧縮応力等を、所定の上限と下限の範囲内とすることが好ましい。また、スポンジ13の空隙の大きさは、小さすぎると測定対象への電解液14の供給が不十分になりやすく、大きすぎると電解液14が漏れやすいので、スポンジ13から測定対象への電解液14の染み出しを最適化するには、気孔径、保水率等を調整し、さらに電解液を充分に含んでスポンジ13が電気的な抵抗とならないような所定の上限と下限の範囲内とすることが好ましい。
本形態例のプローブは、液モレや液ダレがないため、屋根板や鋼矢板等、加工部が狭い間隔で設けられている部材において、非平坦部を有する加工部の測定だけでなく、加工部間の、平坦だが狭い一般部(狭隘部)の測定においても、測定対象の下から上向きに、あるいは横から横向きに、プローブを測定対象に当てて測定することができる。
30%圧縮応力(kPa)は、スポンジを厚さ方向に30%圧縮したときの応力であり、30%圧縮時の荷重Fを、圧縮方向に垂直な断面積Sで除して得た値(F/S)として求めることができる。
気孔径(μm)は、ASTM(Designation:D4404-84)に基づく平均気孔径の測定値であり、具体的には、水銀圧入式ポロシメータを用いて求めることができる。
保水率(%)は、飽和状態までスポンジに含水させたときに水が占める質量百分率であり、乾燥状態でのスポンジの質量Mdryと、飽和状態まで含水させたときの質量Mwetを測定し、(Mwet−Mdry)/Mdry×100の式により求めることができる。
また、本発明によれば、金属の表面に塗膜を有する構造物を測定対象として、上述の電気化学測定用プローブを使用して、交流インピーダンスを測定することにより塗膜の劣化を評価することができる。
電気化学的測定の方法は特に限定されず、従来と同様に行うことができる。図3に示すように、測定対象20が鋼材21の表面に塗膜22を有する構造物である場合、図1のスポンジ13から供給される電解液14により塗膜22の表面が覆われる。鋼材21の金属が露出された部分に作用電極(図示せず)を接触させることにより、交流電源から作用電極とカウンター電極15の間で電流を流すことができる。
このとき、電解液14と鋼材21の間に挟まれた塗膜22の電気二重層により静電容量Cが生じる。また、塗膜22の剥離や割れなどの欠陥部24があると、欠陥部24を通じて電流が流れるには、電解液14のバルクの溶液抵抗Rや、欠陥部24における溶液抵抗Rが加わる。また、欠陥部24に錆などの腐食部25が形成されると、金属界面においても反応抵抗R及び電気二重層による静電容量Cが生じる。ただし、このようなRC並列回路においては、通電する電流が高周波電流であると、キャパシタを介した電荷移動が顕著になり、抵抗の寄与は低下する。
交流におけるインピーダンスZは、複素数で表現すると、直流回路の電気抵抗に相当する実部Z’(レジスタンスR)と、インダクタやキャパシタによって生じる虚部Z”(リアクタンスX)とにより、Z=Z’+jZ”=R+jXで表される。ここでjは虚数単位である。なお、複素インピーダンスZの逆数はアドミタンスYであり(Y=Z−1)、アドミタンスYの実部をコンダクタンスG(直流回路では電気抵抗の逆数)、アドミタンスYの虚部をサセプタンスBといい、Y=G+jBで表される。また、複素インピーダンスZを極形式で表現すると、Z=|Z|×exp(jθ)で表される。ここで、|Z|はZの絶対値、θは偏角である。交流インピーダンス測定法における測定パラメータとしては、Z’、Z”、|Z|、θ等が挙げられる。
測定装置としては、測定レンジが10Ω〜1000MΩであること、測定周波数が1Hz、10Hz、100Hz、1kHz、10kHz、100kHz等の複数から選択できること、交流電圧が10mV〜1000mVであること、DCバイアス電圧が−1.50〜0.00Vであること、積算回数が5周期(5Cycle)以上であることが好ましい。電源としては、電池や100V電源を使用可能であることが好ましい。測定装置の重量は、なるべく軽くすると携帯式(ポータブル)にすることも容易であり、1.5kg未満が好ましい。測定条件の設定は、汎用的な入力装置の矢印キーやテンキー等を用いるだけで済むようにすることが好ましい。装置を校正するため、例えば1kΩ等、所定の抵抗値を有する校正板を用いることが好ましい。
プローブで電解液を充填する容器(プローブ本体)の構成はシリンジでなくてもよいが、その場合にも、本発明では、容器の先端部に電解液を保持するスポンジを設け、スポンジの先端面が容器の先端部から突出していることが好ましい。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。
(交流インピーダンスの測定例)
塗装鋼板(プレコートメタル)を測定対象として用意し、健全な塗膜を有する平坦な一般部、塗膜を素地までカッターナイフを用いて長さ1mmにわたってカットしたカット部、図2に示すように折り曲げた折り曲げ部の3種類について、交流インピーダンスを測定した。
図4に測定結果を示す。このときの測定パラメータは、インピーダンスの絶対値|Z|であり、参照電極の電位を0Vに調整して測定し、5周期(5Cycle)積算した平均値を用いた。電解液としては、1質量%のNaClと0.2質量%の界面活性剤を水に溶解して調製した水溶液を用いた。一般部と比較すると、折り曲げ部は塗膜の劣化によりインピーダンスが低く、カット部と同様な傾向を示すことを確認することができた。
(スポンジの選定)
スポンジとして、アイオン株式会社製のポリビニルアセタール(PVA)素材のスポンジの中から硬さや空隙の異なる数種類を試したところ、表1に示す結果が得られた。スポンジが硬すぎる(30%圧縮応力が高い)と変形しにくいが、柔らかすぎても過剰な変形による液モレが発生し、「変形」の評価が「×」となった。また、スポンジ13の空隙の大きさは、小さすぎると測定対象への電解液14の供給が不十分になりやすく、大きすぎると電解液14が漏れやすくなるため、「染み出し」の評価が「×」となった。また、電解液を含んだスポンジ自身が電気的な抵抗になると、計測データに誤差を生じるため、「電気抵抗」の評価を行ったところ、保水率1150%以上であればほぼ問題ないレベルであることが確認できている。表1の中では、No1−2やNo1−3のものが好ましいといえる。
Figure 0005902002
「変形」の評価基準:目視でスポンジが測定対象に追従できないもの、または変形しすぎて液漏れを生じるものを「×」とした。
「染み出し」の評価基準:電解液の充填作業を作業性良く行えないものを「×」とした。
「電気抵抗」の評価基準:電解液を充分に含ませた状態で、スポンジ自身が電気的な抵抗になるものを「×」とした。
(水溶性高分子の濃度)
電解液としては、硫酸ナトリウム(NaSO)2質量%と表2の「水溶性高分子」に示す濃度の水溶性高分子を水に溶解して調製した水溶液を用いた。ここで用いた水溶性高分子は、市販のカルボキシメチルセルロース(CMC)である。なお、電解液には界面活性剤を添加していない。水溶性高分子の濃度を、0質量%(なし)、1質量%、3質量%、5質量%、10質量%の5通りとして、電解液の粘度の違いによるタレと塗膜クラックへの浸透性を調べたところ、表2に示す結果が得られた。粘度を高くすると電解液はタレないが、塗膜クラックへ電解液が浸透しにくくなることから、表2の中ではNo2−2やNo2−3のものが好ましいといえる。
Figure 0005902002
「タレ」の評価基準:電解液を含んだスポンジを測定対象に押し当てたときに、電解液が垂れ落ちないものを「○」、垂れ落ちたものを「×」とした。
「塗膜クラックへの浸透」の評価基準:電解液が塗膜クラックによく浸透したものを「○」、浸透がやや悪いものを「△」、浸透が悪いものを「×」とした。
(界面活性剤の濃度)
表3では、電解液として、硫酸ナトリウム(NaSO)2質量%と水溶性高分子(CMC)1質量%、さらに表3の「界面活性剤」に示す濃度の界面活性剤を添加した水溶液を用いた。表4では、電解液として、硫酸ナトリウム(NaSO)2質量%と水溶性高分子(CMC)3質量%、さらに表4の「界面活性剤」に示す濃度の界面活性剤を添加した水溶液を用いた。ここで用いた界面活性剤は、アニオン性界面活性剤(日油株式会社製のラピゾール(登録商標)A−80、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム)である。表3と表4は水溶性高分子の濃度が異なり、それぞれについて、界面活性剤の濃度が、0質量%(なし)、0.001質量%、0.01質量%、0.1質量%、0.2質量%の5通りに異なる電解液を調製して測定した。
Figure 0005902002
Figure 0005902002
「塗膜クラックへの浸透」の評価基準:表2(水溶性高分子の濃度)と同じ。
「泡の巻き込み」の評価基準:電解液を調製した後、泡が発生しないか、又は速やかに消泡したものを「○」、泡が多く残りやすいものを「×」とした。
表面張力を低くすれば、濡れ性が良くなり、塗膜クラックへ浸透しやすくなる。ただし、粘度が高い状態で、界面活性剤の添加量が多すぎると、泡が抜けにくくなり、電解液として扱いづらくなる。表3の中では、No3−2からNo3−5のものが、また、表4の中では、No4−2からNo4−5のものが好ましいといえる。
好ましい電解液の組成の一例としては、硫酸ナトリウム(NaSO)2.0質量%と水溶性高分子(CMC)1.6質量%、さらに界面活性剤0.04%を添加した水溶液が挙げられ、その粘度は100mPa・s、表面張力は26.2mN/mである。
1…プローブ、10…シリンジ、11…シリンダ、12…ピストン、13…スポンジ、14…電解液、15…カウンター電極、16…参照電極、20…測定対象、21…鋼材、22…塗膜、23…屈曲部、24…欠陥部、25…腐食部。

Claims (2)

  1. 測定対象が金属の表面に塗膜を有する構造物であり、電気化学測定用プローブとして、電解液を充填したプローブの内部にカウンター電極と参照電極が挿入され、前記プローブが前記測定対象に接触する先端部には、前記電解液を保持するスポンジが設けられ、前記スポンジの側面が露出され、前記スポンジは、30%圧縮応力が3.0〜4.7kPa、気孔径が130〜200μm、保水率が1150〜1300%であり、前記電解液は、界面活性剤と水溶性高分子を含み、粘度が30〜1000mPa・sである電気化学測定用プローブを使用して、交流インピーダンスを測定することにより前記塗膜の劣化を評価することを特徴とする塗膜評価方法
  2. 前記測定対象の表面が凹部又は凸部を有し、前記凹部又は凸部に前記スポンジを押し当て変形させることにより、前記スポンジを前記構造物に密着させることを特徴とする請求項に記載の塗膜評価方法。
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