JP5899834B2 - エンジンの冷却装置 - Google Patents
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Description
従来の上記エンジンの冷却装置では、過給機とインタークーラとに冷却水を一定割合で流通させるように、第1冷却水路と第2冷却水路とを設けてある(例えば、特許文献1参照)。
このため、エンジンの駆動停止により、そのエンジンに直結された機械式ポンプの作動によるエンジンの冷却も停止されるので、エンジンからの熱伝導などによる入熱により過給機が加熱されて、過給機に対する冷却能力が不足する場合がある。
この場合は、過給機に流入している冷却水が沸騰したり、過給機内の潤滑油のオイルコーキングや過給機の可動部分の焼き付きなどが生じるおそれがある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、エンジンの駆動停止時に、過給機に流入している冷却水が沸騰しにくく、過給機内の潤滑油のオイルコーキングや過給機の可動部分の焼き付きなども生じにくいエンジンの冷却装置を提供することを目的とする。
すなわち、過給機の運転も停止されるエンジンの駆動停止時には、インタークーラに流通させる冷却水流量を低減させることにより、過給機に流通させる冷却水流量を増大させて、過給機を効果的に冷却することができる。
したがって、本構成のエンジンの冷却装置であれば、エンジンの駆動停止時における過給機に対する冷却能力を確保し易くなり、過給機に流入している冷却水が沸騰しにくく、過給機内の潤滑油のオイルコーキングや過給機の可動部分の焼き付きなども生じにくい。
〔第1実施形態〕
図1は、自動車用エンジンに装備された本発明によるエンジンの冷却装置を示すブロック図である。
エンジン1は、エンジン1に供給する空気を過給する過給機(ターボチャージャー)2と、過給機2によって圧縮された空気を冷却するインタークーラ3とを装備している。
過給機2は、エンジン1のエンジンブロックなどに一体連結されている。
第2冷却水路12は、電動ポンプ9からインタークーラ3を介してサブラジエータ10に冷却水を流通させる。
開閉弁13aは、通電により閉弁して冷却水の流通を遮断し、通電停止により開弁して冷却水を流通させる二位置切り替え式の電磁弁で構成してあり、通常は通電を停止した開弁状態に保持されている。
なお、第1冷却水路11における最小の冷却水流量は、第2冷却水路12における最大の冷却水流量よりも大きい流量でも小さい流量でもよい。
制御装置14は、イグニッションのOFF操作によりエンジン1の駆動が停止されたことを検出すると(ステップ#1)、電動ポンプ9の作動を開始させた後(ステップ#2)、エンジン1による高負荷走行(高負荷運転の一例)がエンジン1の駆動停止前の所定時間内に行われたか否かを判定する(ステップ#3)。
この判定は、エンジン1の駆動停止前までのエンジン1の運転データ、例えばエンジン回転数や吸入空気圧、過給圧力、冷却水温度、潤滑油温度などに基づいて判定する。
したがって、開閉弁13aは、エンジン1の駆動停止時から予め設定した時間が経過するまで、第2冷却水路12の冷却水流量を低減させた状態を維持する。
図3,図4は、第1実施形態の変形例を示す。
本実施形態では、図3に示すように、冷却水のサブラジエータ10から電動ポンプ9への戻り路17に冷却水の温度を検出する温度センサ18を設けてある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
図5,図6は、本発明の別実施形態を示す。
本実施形態では、第1実施形態で示した開閉弁13aに代えて、図5に示すように、冷却水吐出路15を第1冷却水路11と第2冷却水路12とに分岐する分岐部に、流量調節機構13としての流路切替弁13bを設けてある。
流路切替弁13bは、通常は通電を停止した第1接続状態に保持され、通電により第2接続状態に保持される。
なお、第1冷却水路11における最小の第1冷却水流量は、第2冷却水路12における最大の第2冷却水流量よりも大きい流量でも小さい流量でもよい。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
図7,図8は、第3実施形態の変形例を示す。
本実施形態では、図7に示すように、冷却水のサブラジエータ10から電動ポンプ9への戻り路17に冷却水の温度を検出する温度センサ18を設けてある。
その他の構成は第3実施形態と同様である。
1.本発明によるエンジンの冷却装置は、第2冷却水路12の冷却水流量をゼロを越える最低流量を下回らない流量に低減させる流量調節機構13を備えていてもよい。
2.本発明によるエンジンの冷却装置は、第2冷却水路12の冷却水流量を連続的又は段階的に低減させる流量調節機構13を備えていてもよい。
3.本発明によるエンジンの冷却装置は、第1冷却水路11と第2冷却水路12の夫々がサブラジエータ10に各別に接続されていてもよい。
4.本発明によるエンジンの冷却装置は、過給機2又はインタークーラ3を流通した冷却水を冷却するラジエータが、機械式ポンプ6で循環させる冷却水を冷却するラジエータで構成されていてもよい。
5.本発明によるエンジンの冷却装置は、自動車用エンジン以外の各種エンジンに装備されるものであってもよい。
2 過給機
3 インタークーラ
9 電動ポンプ
10 ラジエータ
11 第1冷却水路
12 第2冷却水路
13 流量調節機構
13a 開閉弁
13b 調節弁
18 温度センサ
Claims (4)
- エンジンに供給する空気を過給する過給機と、
前記過給機によって圧縮された空気を冷却するインタークーラと、
前記過給機及び前記インタークーラに冷却水を流通させる電動ポンプと、
前記過給機又は前記インタークーラを流通した冷却水を冷却するラジエータと、
前記電動ポンプから前記過給機を介して前記ラジエータに前記冷却水を流通させる第1冷却水路と、
前記電動ポンプから前記インタークーラを介して前記ラジエータに前記冷却水を流通させる第2冷却水路と、
前記第1冷却水路及び前記第2冷却水路の冷却水流量の割合を調節する調節弁と、を備え、
前記エンジンの駆動停止時に、前記調節弁は、通電状態にすることで前記第2冷却水路の冷却水流量をゼロを超える最低流量を下回らない最小に低減させるエンジンの冷却装置。 - 前記調節弁は、前記エンジンの駆動停止前の所定時間内に当該エンジンの高負荷運転が行われたときに、前記第2冷却水路の冷却水流量を低減させるように構成してある請求項1に記載のエンジンの冷却装置。
- 前記調節弁が、前記エンジンの駆動停止時から予め設定した時間が経過するまで、前記第2冷却水路の冷却水流量を低減させた状態を維持するように構成してある請求項1又は2に記載のエンジンの冷却装置。
- 前記ラジエータから前記電動ポンプに戻る冷却水の温度を検出する温度センサを備え、
前記調節弁が、前記温度センサが予め設定した設定温度を検出するまで、前記第2冷却水路の冷却水流量を低減させた状態を維持するように構成してある請求項1又は2に記載のエンジンの冷却装置。
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