JP5899179B2 - 人物認識装置、人物認識方法、人物認識プログラムおよびその記録媒体 - Google Patents
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Description
また、この発明は、このような人物認識方法をコンピュータに実行させる人物認識プログラムおよびその記録媒体にも関している。
しかし、取り扱う多数の画像データの撮影日時範囲が、例えば1年〜数年の長期間にわたる場合、人物の顔の特徴が経時的に変化することがある。特に、幼少期の子供の顔の特徴は、1年も経つと大きく変化し、このため、実際には同一人物の画像であっても、顔認識の結果、同一の人物として認識されないおそれがある。これでは、フォトブック等を正確に作成することが困難となる。
この特許文献1の方法によれば、第1および第2の識別要素を更新するので、時系列的により古い画像データあるいはより新しい画像データに対して、順次、顔認識することで、経時的な変化に対応した人物識別が可能となる。
また、撮影日の古い画像データから所定枚数における顔画像特徴量の平均を第1の識別要素とし、撮影日の新しい画像データから所定枚数における顔画像特徴量の平均を第2の識別要素とするため、平均をとった所定枚数の撮影日が長期間にわたっている場合には、その間に顔の特徴が変化してしまい、正確な識別要素を取得することができずに、目標人物の正確な識別が困難になるおそれがある。
また、この発明は、このような人物認識方法をコンピュータに実行させる人物認識プログラムおよびその記録媒体を提供することも目的としている。
好ましくは、グループ間人物認識部により双方のグループ間で同一の人物と認識された人物に対して、それぞれのグループで統合された双方の特徴量の差分が所定の統合しきい値以下の場合に、双方の特徴量をさらに統合するデータ統合部を備えている。データ統合部は、グループ間人物認識部により互いに撮影日時が隣接する双方のグループ間で特徴量を統合した後、双方のグループに対してさらに撮影日時が隣接する他のグループとの間で、特徴量の差分が所定の統合しきい値以下の場合に、双方のグループ間で統合された特徴量と他のグループにおける特徴量を互いに統合することが好ましい。
また、グループ間人物認識部は、所定の認識しきい値として、所定の照合しきい値と同一のものを用いることもできる。
グループ内人物判定部は、同一人物と判定された人物に係る特徴量の平均値を演算することにより特徴量の統合を行うようにしてもよい。
グループ内人物判定部は、同一人物と判定された人物が主要な人物であるか否かを判定し、主要な人物であると判定された場合に特徴量の統合を行うこともできる。
認識対象となる人物の年齢、人種、性別の少なくとも1つに応じて所定の撮影日時範囲、所定の照合しきい値および所定の認識しきい値の少なくとも1つの大きさを調整することもできる。
さらに、所定の撮影日時範囲に応じて、所定の照合しきい値および所定の認識しきい値の少なくとも1つの大きさを調整してもよい。
さらに、この発明に係る記録媒体は、上記の人物認識プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
図1に、この発明の実施の形態に係る人物認識装置を示す。人物認識装置は、データ処理部1に画像入力部2と格納部3およびデータメモリ4が接続された構成を有している。データ処理部1は、画像入力部2から入力された複数の画像を処理することにより、顔の経時的な変化に対応した人物認識を行うものである。
グループ分割部12は、ソーティング部11でソーティングされた複数の画像を、所定の撮影日時範囲に応じて複数のグループに分割する、すなわち、設定された期間毎にグループ分けする。
顔認識部13は、グループ分割部12で分割されたグループ毎に、グループ内に含まれる複数の画像に対して顔検出および顔認識を行い、画像に写っている人物毎に顔の特徴量を抽出する。ここで、顔の特徴量とは、顔の目、鼻および口等の顔パーツの位置、形状、大きさ、顔の輪郭線の形状等の情報を表すもので、画像中の対応する画素の位置に基づくスカラー量として、あるいは、各画素の位置を要素とするベクトル値として抽出することができる。また、画像をフーリエ変換し、得られる複素フーリエ成分の各成分の大きさを要素とするベクトル値として特徴量を求めることもできる。
グループ間人物認識部15は、互いに撮影日時が隣接する2つのグループにおいて、それぞれ、グループ内人物判定部14により特徴量が統合された人物のうち、統合された特徴量に基づく類似度がグループ間で所定の認識しきい値Th2以上である人物を、双方のグループ間にまたがる同一の人物と認識する。
ここで、類似度は、比較対照する2つの特徴量の差分量に基づいて算定することができ、特徴量の差分量が小さいほど高い類似度を有し、特徴量の差分量が大きいほど低い類似度を有するものとする。
なお、特徴量の統合とは、例えば、それぞれの特徴量を互いに平均して1つの平均値で代表させることをいうものとする。ここで、平均値としては、相加平均、相乗平均、調和平均、それぞれの特徴量に対応する期間を考慮した加重平均等、各種の平均演算により求めることができる。特徴量がベクトル値として表される場合においても、ベクトルの平均をとることで、特徴量を統合することができる。また、平均値の他、複数の特徴量を、中央値(メディアン)、最大値、最小値等で代表させることにより、特徴量を統合してもよい。
格納部3は、グループ分割部12が複数の画像をグループ分けする際に使用される所定の撮影日時範囲、グループ内人物判定部14がグループ内の同一人物を判定する際に使用される所定の照合しきい値Th1、グループ間人物認識部15がグループ間における同一人物を認識する際に使用される所定の認識しきい値Th2、データ統合部16が複数のグループにおける特徴量を統合する際に使用される所定の統合しきい値Th3を、それぞれ予め格納している。
データメモリ4は、データ処理部1内で得られた各種データ、例えば、顔認識部13で抽出された各人物の特徴量、グループ内人物判定部14で統合された特徴量、グループ間人物認識部8で統合された特徴量等を記憶するものである。
まず、ステップS1で、画像入力部2を介して複数の画像をデータ処理部1に入力させる。例えば、図3に示されるように、n枚の画像が入力するものとする。
データ処理部1に入力されたn枚の画像は、続くステップS2で、データ処理部1のソーティング部11により、撮影日時でソーティングされる。このとき、それぞれの画像に付随されているExifタグ情報の撮影日時データに基づき、図4に示されるように、n枚の画像が時系列に沿って画像P(1)〜P(n)に並べ替えられる。
ここで、例えば、n枚の画像P(1)〜P(n)が、2011年〜2013年の3年間にわたって撮影され、1<i<j<nを満たす正数iおよびjに対し、時系列的に、古い方からi枚の画像P(1)〜P(i)は2011年に撮影され、続く(j−i)枚の画像P(i+1)〜P(j)は2012年に撮影され、(n−j)枚の画像P(j+1)〜P(n)は2013年に撮影されたものとする。
そして、所定の撮影日時範囲を「1年」に設定すると、図5に示されるように、n枚の画像は、2011年に撮影された画像P(1)〜P(i)からなるグループG1と、2012年に撮影された画像P(i+1)〜P(j)からなるグループG2と、2013年に撮影された画像P(j+1)〜P(n)からなるグループG3の、3つのグループに分割することができる。
さらに、ステップS5で、グループ内人物判定部14により、グループ内の同一人物の判定が行われる。すなわち、グループ内人物判定部14は、格納部3から所定の照合しきい値Th1を読み出し、データメモリ4に保存されている人物毎の特徴量に基づいて、それぞれのグループ内に、互いに特徴量に基づく類似度が所定の照合しきい値Th1以上である複数の人物が存在するか否かを判定する。このグループ内人物判定部14による判定は、グループ内の複数の画像に対し、撮影日時順に行うことが好ましい。
例えば、図6に示されるように、互いに撮影日時が隣接するグループG1およびG2において、人物Aの特徴量A−2011と人物Dの特徴量D−2012の差分により表される類似度が所定の認識しきい値Th2以上であるため、人物Aと人物Dが同一の人物であると認識されると共に、グループG2およびG3において、人物Dの特徴量D−2012と人物Gの特徴量G−2013の差分により表される類似度が所定の認識しきい値Th2以上であるため、人物Dと人物Gが同一の人物であると認識されたものとする。この場合、人物Aと人物Dと人物Gが同一の人物ということになり、人物Dの特徴量とされていたD−2012および人物Gの特徴量とされていたG−2013のタイトルが、それぞれ人物Aの特徴量A−2012およびA−2013と書き替えられる。
すなわち、ステップS6およびS7では、9人の主要な人物A〜Iの存在が確認されていたが、実際には、3人の人物A、BおよびCであり、以下の表2に示されるように、2011〜2013年の各年における人物A、BおよびCのそれぞれの特徴量を記すことができる。このような同一人物に対する特徴量のタイトルの書き替えもデータメモリ4に保存される。
例えば、図6に示されるように、グループG2における人物Bの特徴量B−2012とグループG3における人物Bの特徴量B−2013が互いに近似するために、これら特徴量B−2012およびB−2013の差分が所定の統合しきい値Th3以下であるものとすると、特徴量B−2012およびB−2013が1つのデータB−2012〜2013に統合され、このデータがグループG2とG3、すなわち、2012年から2013年にわたる人物Bの特徴量とされる。この特徴量の統合も、例えば、それぞれの特徴量の平均値を演算することにより行うことができる。
そして、人物認識の対象となる画像が追加された場合、または、特徴量が統合された人物が人物認識の対象となる新たな画像群の中に写されている場合に、データメモリ4に保存された特徴量を有効に活用して人物の認識を行うことができる。
なお、同じ人物の特徴量を経時的に観察したときに、特徴量の変化の割合が比較的小さいときは、統合された特徴量を基準として人物認識を行うことができるが、特徴量の変化の割合が大きくなって所定の認識しきい値Th2を越えた場合には、別の期間の特徴量として分離することが好ましい。
また、ステップS8で、互いに撮影日時が隣接する2つのグループ間において、所定の認識しきい値Th2以上の類似度を有する人物が存在しないと判定された場合は、グループ間にまたがる同一の人物が存在しないと判断し、一連の処理を終了する。
さらに、ステップS10で、隣接するグループ間で同一の人物と認識された人物に対し、グループ間における特徴量の差分が所定の統合しきい値Th3を越える場合は、ステップS11でデータを統合することができないとして、一連の処理を終了する。
さらに、データ統合部16が、隣接するグループ間で同一の人物と認識された人物に対し、グループ間の特徴量の差分が所定の統合しきい値Th3以下に小さい場合に特徴量を統合することで、人物認識の精度の低下を抑制しながら、データ量の削減を図ることができる。
例えば、子供の顔の特徴は、大人に比べて短期間の間に変化するため、認識対象となる人物が子供の場合には、所定の撮影日時範囲を「6ケ月」等の短期間にすることが好ましい。特に幼少期の子供の場合には、所定の撮影日時範囲を「3ケ月」または「4ケ月」程度としてもよい。このように、認識対象となる人物の年齢に応じて所定の撮影日時範囲を調整することができる。
さらに、所定の撮影日時範囲、所定の照合しきい値Th1および所定の認識しきい値Th2は、年齢だけでなく、認識対象となる人物の人種および性別に応じても調整可能である。すなわち、認識対象となる人物の年齢、人種、性別の少なくとも1つに応じて、所定の撮影日時範囲、所定の照合しきい値Th1、所定の認識しきい値Th2の少なくとも1つの大きさを調整することができる。
また、所定の照合しきい値Th1および所定の認識しきい値Th2は、所定の撮影日時範囲が短いほど、小さな値にする等、所定の撮影日時範囲の大きさに応じても、調整することが好ましい。
Claims (12)
- 複数の画像に対してそれぞれ顔認識を行って人物毎に特徴量を抽出すると共に抽出された特徴量を前記複数の画像の撮影日時に基づき複数のグループに分割する特徴量抽出分類部と、
前記特徴量抽出分類部で分割されたグループ毎に前記特徴量抽出分類部で抽出された特徴量に基づく類似度が所定の照合しきい値以上である人物を同一人物と判定してその人物に係る特徴量を前記グループ毎に統合するグループ内人物判定部と、
互いに撮影日時が隣接する双方のグループで前記グループ内人物判定部によりそれぞれ統合された特徴量に基づいて所定の認識しきい値以上の類似度を有する人物を前記双方のグループ間にまたがる同一の人物と認識するグループ間人物認識部と
を備えたことを特徴とする人物認識装置。 - 前記特徴量抽出分類部は、
前記複数の画像を撮影日時でソーティングするソーティング部と、
前記ソーティング部でソーティングされた前記複数の画像を所定の撮影日時範囲に応じて複数のグループに分割するグループ分割部と、
前記グループ分割部で分割されたグループ毎に顔認識を行って人物毎に特徴量を抽出する顔認識部と
を有する請求項1に記載の人物認識装置。 - 前記グループ間人物認識部により前記双方のグループ間で同一の人物と認識された人物に対して、それぞれのグループで統合された双方の特徴量の差分が所定の統合しきい値以下の場合に、前記双方の特徴量をさらに統合するデータ統合部をさらに備えた請求項1または2に記載の人物認識装置。
- 前記データ統合部は、前記グループ間人物認識部により互いに撮影日時が隣接する双方のグループ間で特徴量を統合した後、前記双方のグループに対してさらに撮影日時が隣接する他のグループとの間で、特徴量の差分が所定の統合しきい値以下の場合に、双方のグループ間で統合された特徴量と前記他のグループにおける特徴量を互いに統合する請求項3に記載の人物認識装置。
- 前記グループ間人物認識部は、前記所定の認識しきい値として、前記所定の照合しきい値と同一のものを用いる請求項1〜4のいずれか一項に記載の人物認識装置。
- 前記グループ内人物判定部は、同一人物と判定された人物に係る特徴量の平均値を演算することにより特徴量の統合を行う請求項1〜5のいずれか一項に記載の人物認識装置。
- 前記グループ内人物判定部は、同一人物と判定された人物が主要な人物であるか否かを判定し、主要な人物であると判定された場合に特徴量の統合を行う請求項1〜6のいずれか一項に記載の人物認識装置。
- 複数の画像に対してそれぞれ顔認識を行って人物毎に特徴量を抽出すると共に抽出された特徴量を前記複数の画像の撮影日時に基づき複数のグループに分割し、
分割されたグループ毎に、抽出された特徴量に基づく類似度が所定の照合しきい値以上である人物を同一人物と判定してその人物に係る特徴量をグループ毎に統合し、
互いに撮影日時が隣接する双方のグループでそれぞれ統合された特徴量に基づいて所定の認識しきい値以上の類似度を有する人物を前記双方のグループ間にまたがる同一の人物と認識する
ことを特徴とする人物認識方法。 - 認識対象となる人物の年齢、人種、性別の少なくとも1つに応じて前記所定の撮影日時範囲、前記所定の照合しきい値および前記所定の認識しきい値の少なくとも1つの大きさを調整する請求項8に記載の人物認識方法。
- 前記所定の撮影日時範囲に応じて、前記所定の照合しきい値および前記所定の認識しきい値の少なくとも1つの大きさを調整する請求項8または9に記載の人物認識方法。
- 複数の画像に対してそれぞれ顔認識を行って人物毎に特徴量を抽出すると共に抽出された特徴量を前記複数の画像の撮影日時に基づき複数のグループに分割するステップと、
分割されたグループ毎に、抽出された特徴量に基づく類似度が所定の照合しきい値以上である人物を同一人物と判定してその人物に係る特徴量をグループ毎に統合するステップと、
互いに撮影日時が隣接する双方のグループでそれぞれ統合された特徴量に基づいて所定の認識しきい値以上の類似度を有する人物を前記双方のグループ間にまたがる同一の人物と認識するステップと
をコンピュータに実行させるための人物認識プログラム。 - 請求項11に記載の人物認識プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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