JP2012027868A - 人物識別方法及び人物識別装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
本発明の課題は、成長による容姿などの変化に対応した人物識別を、利用者に負担をかけずに行う方法及び装置を提供することにある。
【解決手段】
目標人物の人物特徴量を識別要素として、対象データ群から目標人物を有するデータを識別する。目標人物を有すると判断されたデータの内、記録日がより古いデータとより新しいデータを用いて、識別要素の更新を行う。更新された識別要素を用いて、同様の識別処理を行う。
【選択図】 図10
本発明の課題は、成長による容姿などの変化に対応した人物識別を、利用者に負担をかけずに行う方法及び装置を提供することにある。
【解決手段】
目標人物の人物特徴量を識別要素として、対象データ群から目標人物を有するデータを識別する。目標人物を有すると判断されたデータの内、記録日がより古いデータとより新しいデータを用いて、識別要素の更新を行う。更新された識別要素を用いて、同様の識別処理を行う。
【選択図】 図10
Description
本発明は、人物識別方法及び人物識別装置に関する。
当技術分野の背景技術として、例えば特許文献1及び特許文献2がある。
特許文献1には課題として「簡易な編集で人物を中心にした演出効果の高い画像再生システムを提供する。」と記載され、解決手段として「画像再生装置100は、再生対象画像登録DB10の各再生対象画像ごとにその再生対象画像から顔領域を検出し、検出した顔領域の顔と特定人物画像の顔との類似度を判定し、判定した類似度に基づいて、再生対象画像登録DB10の再生対象画像のうち特定人物画像と同一または類似の人物画像が含まれるものを順次再生する。」と記載されている。
また、特許文献2には課題として「長期間に亘る個人の識別をするために好適な個人識別装置を提供する。」と記載され、解決手段として「個人Pi(i=1,2,・・・)を識別するための辞書データとして、複数個の異なる期間のそれぞれにおける個人を識別するための識別要素から抽出された特徴データから生成した複数個の期間辞書データTDi,n(n=1,2,・・・,N)を備える。個人の異なる期間のそれぞれにおける識別は、対応する期間の期間辞書データTDi,nを用いて行なう。」と記載されている。
近年デジタルカメラなどの普及と記録メディアの大容量化により、容易に大量の画像データを保存できるようになった。そして、このように保存されているデータを編集して閲覧するためのサービスも多く提供されている。しかし、利用者が所望するデータを検索することは、保存するデータの増加に伴い困難になっている。たとえば、特定の人物の成長記録を作成する場合は、大量の画像データの中から、その人物を有する画像を識別し、抽出しなければならない。
従来の人物識別装置では、以下に示す問題点が存在していた。
目標となる人物(以下、目標人物という)の顔画像を識別要素とした場合、目標人物を有する画像を結果として得ることが出来たとしても、得られる画像は、識別要素として入力された顔画像に近い年代の画像のみである。なぜなら、人物の容姿は、年月とともに変化するものであり、一枚の顔画像から全ての年代における目標人物を抽出することは難しいからである。成長記録を作成する場合には、幼少期から大人に至るまでの画像を抽出する必要があるため、ある年代の画像のみを抽出する従来の人物識別装置では、この要求を満たせないという問題があった。
また、従来の人物識別装置で、全ての年代における識別を行うためには、各年代における目標人物の顔画像を識別要素として入力しなければならず、これは利用者にとって大きな負担となっていた。
また、画像データだけでなく、声などの音声データに関しても同様である。
本発明の目的は、人物の成長による容姿などの変化に対応した人物識別を、利用者に負担をかけずに行う方法及び装置を提供することである。
本発明によれば、上記課題を例えば特許請求の範囲記載の構成を用いて解決する。
識別処理の結果を用いて、識別要素を更新することで、経年変化に対応した人物の識別ができる。また、記録日情報を用いて、対象データをフィルタリングすることで、識別処理の高速化を図ることができる。また、記録日情報を推定することで、利用者の負担を低減することができる。また、利用者が指定するデータの数を減らし、利用者の負担を低減することができる。また、目標人物固有の特徴量を用いることで、識別精度を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず図10を用いて、本発明の概念を説明する。本発明は、年月による容姿などの変化は急激に起こるものではないため、目標人物のデータを時系列で追っていけば、経年変化に対応した人物識別が可能であるという考えに基づいている。例えば、15歳の画像データから5歳や50歳の目標人物を識別することは困難であるが、13〜17歳程度の範囲の目標人物を識別することは可能である。さらに、抽出された画像データの内、目標人物が13歳及び17歳の画像データを用いて識別要素を更新すれば、11〜14歳及び16〜20歳程度の目標人物を抽出することができる。このように抽出された画像データを用いて識別要素を更新し、識別できる年齢の範囲を徐々に広げていくことで、5歳や50歳の目標人物の識別も可能となる。
以下、本発明の詳細について説明する。
まず、図1を用いて本発明に係る人物識別装置の構成を説明する。図1は、本発明に係る人物識別装置の全体構成を説明するブロック図である。
人物識別装置1は、図1に示すように、制御プログラムに基づいて演算およびシステム全体を制御するCPU(Central Processing Unit)101と、CPU101の制御処理の実行時に作業領域として使用され、各種データの一時保存場所であるメモリ102を有する。
外部の入力装置2から入力された画像データは、人物の有無を問わない任意の画像データであるが、目標画像に関しては、人物を有するものとする。
画像入力部103は、入力装置2から入力された画像データの入力処理を行う。
特徴量抽出部104は、顔画像検出部105、顔画像特徴量抽出部106及び撮影日情報抽出部107を備えている。
特徴量抽出部104は、顔画像検出部105、顔画像特徴量抽出部106及び撮影日情報抽出部107を備えている。
顔画像検出部105は、入力された画像データから顔領域を検出する。尚、検出する顔領域の数に制限はない。
顔画像特徴量抽出部106は、顔画像検出部105で検出された顔領域から顔画像特徴量を抽出する。顔画像特徴量としては、顔の輪郭などに着目した全体的特徴や、目、鼻、口などに着目した部分的特徴を用いる。また、それらを組み合わせて用いてもよい。
撮影日情報抽出部107は、画像データから撮影日情報を抽出する。撮影日情報は、Exif(Exchangeable Image File Format)情報などのメタデータや、OCR(Optical Charcter Recognition)技術を用いて画像から取得する。
人物識別部108は、識別処理部109、識別要素更新部110及び撮影日推定部111を備えている。
識別処理部109は、識別要素となる目標人物の顔画像特徴量と画像データベース113に登録されている各顔画像特徴量の類似度を算出し、類似度が閾値以上の画像データを結果として取得する。詳細な動作については後述する。
識別要素更新部110では、前記識別処理の結果における顔画像特徴量と、撮影日情報を用いて、新たに目標人物の顔画像特徴量を生成し、識別要素を更新する。この識別要素の更新を行うことで、本実施例における人物識別装置は、利用者に負担をかけずに、経年変化に対応した人物の識別ができる。詳細な動作については後述する。
撮影日推定部111は、撮影日情報抽出部107で撮影日情報が抽出できなかった画像データに対して、撮影日の推定を行う。詳細な動作については後述する。
画像出力部112は、前記識別処理で目標人物との類似度が閾値以上だった画像データを撮影日で並び替え、順に出力装置3に出力する。
図6に本実施例における画像データベース113の構成の一例を示す。画像データベース113は、画像データのファイル名601、該画像データが既に検出されているかどうかを表すフラグ602、撮影日情報603、検出された各顔領域のID604、該顔画像が既に目標人物として検出されているかどうかを表すフラグ605、該顔画像特徴量606、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式によって圧縮された画像データ607が格納されている。
尚、画像検出フラグ602及び人物検出フラグ605は、現在行われている人物識別処理において、該画像及び人物が既に目標人物として検出されているかどうかを表すもので、フラグが0の場合は、検出されていない状態であり、フラグが1の場合は、既に検出されている状態である。初期状態では全てのフラグは0である。
次に、本実施例における画像データの初期登録処理について図2を用いて説明する。図2は、本実施例における画像データベースへの初期登録処理を表すフローチャートの一例である。
まず、入力された画像データを取得し(S201)、顔領域の検出を行う(S202)。ここで、顔領域が検出されたかどうかで処理が分岐する(S203)。顔領域が検出されなかった場合、画像データベースへの登録は行わずに終了する。顔領域が検出された場合、画像データのファイル名を登録し(S204)、画像データ検出フラグを登録する(S205)。画像データ検出フラグは、該画像データが識別処理によって検出されたかどうかを表すものなので、初期登録の際は0である。次に、画像データの撮影日情報を取得し、登録する(S206)。また、検出された各顔領域に対して人物IDを登録する(S207)。人物検出フラグは、該人物が識別処理によって検出されたかどうかを表すものなので、初期登録の際は0である(S208)。次に、顔領域の特徴量を抽出し、登録する(S209)。S210は、S207、S208、S209の処理が、検出された全ての顔領域に対して行われたかを調べる。検出された全ての顔領域に対して上記処理が行われていない場合、顔領域を変更してS207からの処理を繰り返す。全ての顔領域に対して上記処理が終わった場合、入力された画像データをそのままの形式で、画像データベースに登録する(S211)。
上記の登録処理を完了した画像が対象画像となる。
次に、本実施例における識別処理について説明する。図3に本実施例における識別処理のフローチャートの一例を示す。
まず初めに、全ての画像検出フラグ及び人物検出フラグを0で初期化する(S301)。次に、識別要素となる目標人物の顔画像特徴量を取得する(S302)。もちろん、既に画像データベースに登録されている画像から指定してもよい。次に画像データベースから画像データを取得し(S303)、その画像検出フラグの状態を調べる(S304)。以下、取得した画像データを着目画像という。着目画像の画像検出フラグが1の場合、既に着目画像は目標人物を有するとして検出されているのでスキップする。フラグが0の場合、着目画像から検出された全人物と目標人物との類似度を、顔画像特徴量を用いて算出し(S305)、類似度が閾値以上の人物がいるかどうか調べる(S306)。類似度が閾値以上の人物がいた場合、着目画像の画像検出フラグと、類似度が閾値以上の人物の人物検出フラグを1にする(S307)。S308では、S303、S304、S305、S306及びS307の処理を全ての対象画像に対して行ったかを調べる。全ての対象画像に対して終了していない場合、着目画像を変更しながら上記処理を繰り返す。全ての対象画像に対して上記処理が終了した場合、S302で取得した目標人物の顔画像特徴量に対して類似度が閾値以上の画像データが検出されたかどうかを調べる(S309)。閾値以上の画像データが検出された場合、識別要素となる目標人物の顔画像特徴量を更新する(S310)。顔画像特徴量の更新処理(S310)についての詳細は後述する。閾値以上の画像データが検出されなかった場合、識別処理を終了する。
尚、本実施例では、全対象画像に対して上記識別処理を行ったが、識別要素に撮影日情報を加え、識別要素と撮影日が閾値以上離れている対象画像は除外するなどして、処理の高速化を図ってもよい。識別要素の撮影日としては、例えば、最初の識別処理では目標画像の撮影日とし、更新処理をされたものに関しては、更新処理に用いた画像の平均値とすればよい。
次に、本実施形態における識別要素更新処理の詳細について説明する。
図4に本実施形態における識別要素の更新処理の処理フローの一例を示す。本実施形態における識別要素の更新処理では、目標画像より古い(目標人物が若い・幼い)画像データを識別するための顔画像特徴量Foldと、より新しい(目標人物が成長した・年老いた)画像データを識別するための顔画像特徴量Fnewの2つが識別要素となる。
まず、識別処理の結果として得た目標人物の顔画像特徴量とその撮影日情報を取得する(S401)。このとき、結果に撮影日情報が登録されていない画像があるか調べる(S402)。撮影日情報が登録されていない画像がある場合は、画像の類似度を用いて、撮影日の推定を行う(S403)。撮影日推定処理(S403)についての詳細は後述する。次に、目標画像が入力されてから最初の更新処理かを調べる(S404)。最初の更新処理の場合は、結果から、FoldとFnewを生成する。識別処理の結果の内、撮影日が最も新しいものから順にN枚を取得し、その顔画像特徴量を平均してFnewを生成する(S406)。また、同様にして、識別処理の結果の内、撮影日が最も古いものから順にN枚を取得し、その顔画像特徴量を平均してFoldを生成する(S407)。尚、識別要素との類似度や、撮影日によって、各画像データに重みを付与してもよい。
更新処理が最初ではない場合は、何を識別要素として識別処理を行ったか調べる(S405)。Fnewを識別要素としていた場合、上記Fnewの生成方法と同様にしてFnewを更新する(S406)。Foldを識別要素としていた場合にも、上記Foldの生成方法と同様にしてFoldを更新する(S407)。最後に、生成または更新した顔画像特徴量を識別処理(S302)へ出力する(S408、S409)。
尚、この識別要素の更新処理を行うことで、本発明における人物識別装置は、利用者に負担をかけずに、経年変化に対応した人物識別が可能となる。
次に、本実施形態における撮影日推定処理の詳細について説明する。通常、年月による容姿などの変化は、年月が離れるほど大きくなるので、画像中の目標人物の類似度が大きければ、撮影日は近く、類似度が小さければ、撮影日は遠くなる。そこで、撮影日が分かっている画像との類似度を用いて撮影日の推定を行う。
まず、識別処理の結果の内、撮影日情報がない画像データI0を取得する(S501)。次に、撮影日情報が登録されている結果の内、I0との類似度が大きい2つの画像データI1、I2を取得する(S502)。ここでの類似度とは、各画像中の目標人物の顔画像特徴量を用いた類似度のことである。次に、I0とI1の類似度の逆数L01、I0とI2の類似度の逆数L02、I1とI2の類似度の逆数L12の大きさを比較し、L12が最も大きいかどうか調べる(S503)。L12が最も大きい場合、I0の撮影日D0は、I1の撮影日D1とI2の撮影日D2をL01:L02で内分した日付とし(S504)、それ以外の場合は、D1とD2をL01:L02で外分した日付とする(S505)。最後に、識別処理の結果として得られた全画像データに撮影日情報が登録されたか確認して(S506)、終了する。
撮影日情報がない画像データに関しては、利用者に撮影日を入力しもらってもよいが、画像データが大量の場合、利用者にとって大きな負担となる。また、利用者が画像データの撮影日を知らない場合もある。上記処理は、既に撮影日情報が登録されている画像データを用いて撮影日情報を推定するので、利用者の負担を低減することができる。また、利用者が撮影日を知らない場合にも、上記処理は効果的である。
最後に、本実施形態における出力処理について説明する。識別処理の終了後、画像データベース上から、画像検出フラグが1になっている画像を撮影日順に並べ替えて、出力する。このとき、人物検出フラグが1の人物IDに目標人物の名前を登録すれば、以降の識別処理の効率化を図れる。
また、本実施例では、画像データの場合を例にとったが、音声データなど、経年変化が徐々に表れるデータに関して、本発明は利用できる。
また、本実施例では、人物識別装置とした場合を例にとったが、人物識別のソフトウェアとしても同様に利用できる。その場合、図1の入力装置2や出力装置3は、装置ではなくプログラムなどになる。
以下、他の図面に従って、本発明に係る人物識別装置の第2の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態では、全ての目標人物に対して共通の特徴量のみを用いて識別処理を行った。しかし、目標人物の識別には、目標人物固有の特徴量(以下、固有特徴量という)を用いることにより、識別精度を向上させることができると考えられる。例えば、目標人物の顔に特徴的な黒子や傷跡がある場合、その部分を利用者に指定してもらい、対象画像中の人物に対して、指定された位置に黒子や傷跡があるか調べる。
本実施例では、このような観点から、識別処理において固有特徴量を用いたフィルタリング処理を加える。
図7は、本実施例における人物識別装置の全体構成を説明するブロック図である。この図7で、図1に示した第1の実施形態の人物識別装置と同一部分は、同一番号を付して、その詳細な説明は省略する。
本実施例では、人物識別部108は、識別処理部109、識別要素更新部110、撮影日推定部111に加えて、フィルタリング処理部114を備えている。フィルタリング処理部114は、識別処理部109の識別結果に対して、固有特徴量を用いて、目標人物との類似度を算出し、類似度が閾値未満のデータを識別結果から除去するフィルタリング処理を行う。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
図8に本実施例における識別処理のフローチャートを示す。
まず初めに、全ての画像検出フラグ及び人物検出フラグを0で初期化する(S801)。次に、フィルタリング処理に用いる目標人物の固有特徴量を抽出する(S802)。固有特徴量の抽出方法としては、例えば、利用者に目標人物の特徴的な部分を指定してもらい、該領域から特徴量を抽出する方法や、予め画像データベースに登録されている顔画像から平均的な顔画像を作成しておき、平均的な顔画像と目標人物の顔画像において、差分が大きい特徴量を抽出する方法などが考えられる。
まず初めに、全ての画像検出フラグ及び人物検出フラグを0で初期化する(S801)。次に、フィルタリング処理に用いる目標人物の固有特徴量を抽出する(S802)。固有特徴量の抽出方法としては、例えば、利用者に目標人物の特徴的な部分を指定してもらい、該領域から特徴量を抽出する方法や、予め画像データベースに登録されている顔画像から平均的な顔画像を作成しておき、平均的な顔画像と目標人物の顔画像において、差分が大きい特徴量を抽出する方法などが考えられる。
次のS803、S804、S805、S806、S807は、それぞれ第1の実施形態における図3中のS302、S303、S304、S305、S306と同様の処理であるため説明を省略する。次に、S807で類似度が閾値以上の人物がいた場合、該画像データに対してフィルタリング処理を行う(S808)。フィルタリング処理(S808)についての詳細は後述する。以降のS809、S810、S811は、それぞれ第1の実施形態における図3中のS308、S309、S310と同様の処理であるので説明を省略する。
次に、本実施例におけるフィルタリング処理の詳細について説明する。
図9に本実施例におけるフィルタリング処理のフローチャートの一例を示す。まず初めに、上記識別処理で目標人物との類似度が閾値以上の画像データを取得する(S901)。次に、該画像データから目標人物の固有特徴量を抽出し(S902)、抽出した固有特徴量を用いて目標人物との類似度を算出する(S903)。類似度が閾値以上か調べ(S904)、閾値に未満の場合は、終了する。類似度が閾値以上の場合は、該画像データの画像検出フラグと、該人物の人物検出フラグを1にする。
図9に本実施例におけるフィルタリング処理のフローチャートの一例を示す。まず初めに、上記識別処理で目標人物との類似度が閾値以上の画像データを取得する(S901)。次に、該画像データから目標人物の固有特徴量を抽出し(S902)、抽出した固有特徴量を用いて目標人物との類似度を算出する(S903)。類似度が閾値以上か調べ(S904)、閾値に未満の場合は、終了する。類似度が閾値以上の場合は、該画像データの画像検出フラグと、該人物の人物検出フラグを1にする。
このように、第2の実施形態では、目標人物の固有特徴量を用いることで、より高精度の識別処理が可能となる。
尚、本実施例では、全ての年代において固有特徴量を用いたフィルタリング処理を行ったが、フィルタリング処理を行う年代を指定してもよい。
また、本実施例では、固有特徴量をフィルタリング処理として用いたが、識別要素として用いてもよい。その場合、全ての対象画像データから固有特徴量を抽出しなければならないので、処理時間は遅くなる。
また、本実施例では、画像データの場合を例にとったが、音声データなど、経年変化が徐々に表れるデータに関して、本発明は利用できる。
また、本実施例では、人物識別装置とした場合を例にとったが、人物識別のソフトウェアとしても同様に利用できる。その場合、図1の入力装置2や出力装置3は、装置ではなくプログラムなどになる。
以上、本発明の好適な実施例を説明した。本発明の好適な実施例の構成について改めて下記する。
通常、年月による容姿などの変化は急激に起こるわけではないので、目標人物のデータを時系列で追っていけば、その変化に対応した識別が可能である。
そこで、本発明では、利用者から入力された目標人物のデータ(以下、目標データという)から抽出した目標人物の特徴量を識別要素として、識別の対象となるデータ(以下、対象データという)群から目標人物を識別する識別処理と、前記識別処理の結果として得られるデータ群とその記録日情報を用いて、識別要素を更新する更新処理とを有し、前記識別処理と前記更新処理とを繰り返し行う。
識別処理によって得た結果の内、記録日がより古いデータ及びより新しいデータを用いて、識別要素を更新することで、全年代において目標人物を識別することが可能となる。
また、識別処理の結果を用いて、自動で識別要素を更新するので、利用者が指定するデータの数を減らし、負担を低減することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1…人物識別装置、101…CPU、102…メモリ、103…画像入力部、104…特徴量抽出部、105…顔画像検出部、106…顔画像特徴量抽出部、107…撮影日情報抽出部、108…人物識別部、109…識別処理部、110…識別要素更新部、111…撮影日推定部、112…画像出力部、113…画像データベース、114…フィルタリング処理部、2…入力装置、3…出力装置、601…ファイル名登録部、602…画像検出フラグ登録部、603…撮影日情報登録部、604…人物ID登録部、605…人物検出フラグ登録部、606…顔画像特徴量登録部、607…画像データ登録部
Claims (10)
- 複数のデータから人物を識別する人物識別装置であって、
データを入力する入力部と、
情報を記録する記録部と、
前記データから記録日情報を抽出する記録日情報抽出部と、
前記データから人物特徴量を抽出する手段であって前記記録日情報抽出部を有する人物特徴抽出部と、
前記データから人物を識別する際の人物識別要素を更新する人物識別要素更新部と、
前記データから人物を識別する手段であって前記人物識別要素更新手段を有する人物識別部と、
前記人物識別装置の各部を制御する制御部と、を有し、
前記データが顔領域を有する対象データである場合は、前記人物特徴量と前記記録日情報を前記記録部に記録し、
前記データが目標人物を表す目標人物データである場合は、前記人物識別部が、前記人物特徴量を前記人物識別要素とし、前記対象データの人物特徴量と当該人物識別要素との類似度を算出し、当該類似度が閾値以上の場合は前記対象データに目標人物が含まれていると判断し、
前記人物識別要素では識別できなかった年代の目標人物がいる場合、
前記人物識別要素更新部は、前記人物識別部で目標人物が含まれていると判断されたデータの記録日情報と前記目標人物データの記録日情報を比較し、次の識別に用いる人物識別要素を決定し、前記人物識別要素の更新を行い、
前記人物識別部は、人物識別要素が更新された場合、前記更新された人物識別要素を用いて、目標人物の識別を行うことを特徴とする人物識別装置。 - 請求項1に記載の人物識別装置であって、
情報を出力する出力部を有し、
前記記憶部は、前記人物識別部により目標人物が含まれていると判断されたデータを記憶し、
前記出力部は、前記記憶部に記憶されたデータを出力することを特徴とする人物識別装置。 - 請求項1に記載の人物識別装置であって、
前記人物識別部は、前記人物識別要素において、目標人物の人物特徴量と共に、その記録日情報も人物識別要素として用い、データの記録日が、前記人物識別要素と閾値以上離れているデータは対象データ群から除外し、
前記人物識別要素更新部は、前記人物識別要素に用いる人物特徴量と共に、前記人物識別要素に用いる記録日情報を更新することを特徴とする人物識別装置。 - 請求項1に記載の人物識別装置であって、
前記人物識別部は撮影日推定部を有し、
前記撮影日推定部は、前記記録日情報抽出部で記録日情報が抽出できなかったデータに対し、データ間の類似度を用いて、記録日情報を推定することを特徴とする人物識別装置。 - 請求項1に記載の人物識別装置であって、
前記人物識別部は画像特徴量抽出部を有し、
前記画像特徴量抽出部は、前記人物識別手段で目標人物が含まれていると判断されたデータに対し、目標人物固有の人物特徴量を抽出し、
前記人物識別部は、前記目標人物固有の人物特徴量を用い、目標人物と前記人物識別部で目標人物が含まれていると判断されたデータ中の人物との類似度を算出し、前記人物識別部で目標人物が含まれていると判断されたデータの内、前記類似度が閾値未満のデータは目標人物が含まれていないと判断することを特徴とする人物識別装置。 - 複数のデータから人物を識別する人物識別方法であって、
データを入力する入力ステップと、
情報を記録する記録ステップと、
前記データから記録日情報を抽出する記録日情報抽出ステップと、
前記データから人物特徴量を抽出する人物特徴抽出ステップと、
前記データから人物を識別する際の人物識別要素を更新する人物識別要素更新ステップと、
前記データから人物を識別する人物識別ステップと、
前記データが顔領域を有する対象データである場合は、前記人物特徴量と前記記録日情報を記録し、
前記データが目標人物を表す目標人物データである場合は、前記人物特徴量を前記人物識別要素とし、前記対象データの人物特徴量と当該人物識別要素との類似度を算出し、当該類似度が閾値以上の場合は前記対象データに目標人物が含まれていると判断し、
前記人物識別要素では識別できなかった年代の目標人物がいる場合、
前記人物識別ステップで目標人物が含まれていると判断されたデータの記録日情報と前記目標人物データの記録日情報を比較し、次の識別に用いる人物識別要素を決定し、前記人物識別要素の更新を行い、
人物識別要素が更新された場合、前記更新された人物識別要素を用いて、目標人物の識別を行うことを特徴とする人物識別方法。 - 請求項6に記載の人物識別方法であって、
情報を出力する出力ステップを有し、
前記人物識別ステップにより目標人物が含まれていると判断されたデータを記憶し、
前記記憶されたデータを前記出力ステップにて出力することを特徴とする人物識別方法。 - 請求項6に記載の人物識別方法であって、
前記人物識別ステップは、前記人物識別要素において、目標人物の人物特徴量と共に、その記録日情報も人物識別要素として用い、データの記録日が、前記人物識別要素と閾値以上離れているデータは対象データ群から除外し、
前記人物識別要素更新ステップは、前記人物識別要素に用いる人物特徴量と共に、前記人物識別要素に用いる記録日情報を更新することを特徴とする人物識別方法。 - 請求項6に記載の人物識別方法であって、
撮影日推定ステップを有し、
前記撮影日推定ステップは、前記記録日情報抽出ステップで記録日情報が抽出できなかったデータに対し、データ間の類似度を用いて、記録日情報を推定することを特徴とする人物識別方法。 - 請求項6に記載の人物識別方法であって、
画像特徴量抽出ステップを有し、
前記画像特徴量抽出ステップは、前記人物識別ステップで目標人物が含まれていると判断されたデータに対し、目標人物固有の人物特徴量を抽出し、
前記人物識別ステップは、前記目標人物固有の人物特徴量を用い、目標人物と前記人物識別ステップで目標人物が含まれていると判断されたデータ中の人物との類似度を算出し、前記人物識別ステップで目標人物が含まれていると判断されたデータの内、前記類似度が閾値未満のデータは目標人物が含まれていないと判断することを特徴とする人物識別方法。
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2010
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