JP5898997B2 - 日焼け止め化粧料 - Google Patents
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(A)アルキルアルコキシシランで表面処理された金属酸化物
(B)(トリフルオロプロピルジメチルシロキシ/トリメチルシロキシ)シルセスキオキサン
(C)シリコーン粉体
具体的な化合物としては、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらのうちオクチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシランで表面処理すると、耐水性に優れるため、より好ましい。
メチルポリシロキサン網状重合体とは、メチルトリメトキシシロキサンをアルカリ水溶液中で乳化重合させた固形物であり、例えば、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製のトスパールシリーズ(トスパール145A等)等が挙げられる。架橋型メチルポリシロキサンは、ジメトキシジメチルシロキサンに少量のメチルトリメトキシシロキサンを加えて重合したものであり、内部にメチルトリメトキシシロキサンによる架橋構造を有するものである。このものは、前記したメチルポリシロキサン網状重合体と同様に乳化重合することにより製造でき、例えば、東レ・ダウコーニング社製のトレフィルシリーズ(トレフィルE506W、トレフィルE505C、トレフィルE506C、トレフィルE505W等)等が挙げられる。これらシリコーン粉体は、単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらシリコーン粉体を各種溶媒等に分散したものや、他の成分と事前に混合されたものを用いても何ら問題なく使用できる。これらの例としては、トレフィルE507液、E508、BY29−119、及びBY29−122(以上、東レ・ダウコーニング社製)等が挙げられる。
本発明は、下記<1>に記載の化粧料である。
<1>下記成分(A)〜(C)を含有することを特徴とする日焼け止め化粧料。
(A)アルキルアルコキシシランで表面処理された金属酸化物
(B)(トリフルオロプロピルジメチルシロキシ/トリメチルシロキシ)シルセスキオキサン
(C)シリコーン粉体
<2>(A)成分が、オクチルトリエトキシシラン又はオクチルトリメトキシシランで表面処理された金属酸化物である前記<1>の日焼け止め化粧料。
<3>(A)成分の金属酸化物が、平均粒子径が10nm〜200μmである酸化亜鉛の微粒子粉体である前記<1>又は<2>の日焼け止め化粧料。
<4>(A)成分のアルキルアルコキシシラン(a1)と金属酸化物(a2)との質量比(a1:a2)が、1:100〜1:3が好ましく、1:20〜1:5がさらに好ましい前記<1>〜<3>の日焼け止め化粧料。
<5>(A)成分の含有量が、日焼け止め化粧料の総量を基準として1〜50質量%であり、好ましくは5〜30質量%、更に好ましくは5〜25質量%である前記<1>〜<4>の日焼け止め化粧料。
<6>(B)成分の含有量が、日焼け止め化粧料の総量を基準として0.05〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましく、0.2〜3質量%がさらに好ましい前記<1>〜<5>の日焼け止め化粧料。
<7>(C)成分の含有量が、日焼け止め化粧料の総量を基準として0.5〜10質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましく、4〜10質量%がさらに好ましく、3〜8質量%がさらに好ましく、4〜8質量%がさらに好ましく、4〜7質量%がさらに好ましい前記<1>〜<6>の日焼け止め化粧料。
<8>更に、(D)成分としてジヒドロキシポリジメチルシロキサン及び/又はフッ素化ジヒドロキシポリジメチルシロキサンを含有し、ジメチコノール及び/又はトリフルオロプロピルジメチコノールであるのが好ましい前記<1>〜<7>の日焼け止め化粧料。
<9>(D)成分の含有量が、日焼け止め化粧料の総量を基準として0.05〜5%が好ましく、0.1〜3%がさらに好ましい前記<1>〜<8>の日焼け止め化粧料。
微粒子酸化亜鉛粉末(略球状、平均粒子径20nm)93質量部とオクチルトリエトキシシラン7質量部と、トルエンからなるスラリーを作成し、ビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製ダイノミル)を用いて粉砕・解砕を行った。次いで、トルエンを減圧下に加熱留去した後、送風気流型乾燥機を用いて150℃にて4時間加熱処理し、オクチルトリエトキシシラン処理微粒子酸化亜鉛を得た。
製造例1の微粒子酸化亜鉛粉末の代わりに、酸化チタン(針状、平均粒子径35nm)を用い、製造例1と同様の製造方法にて処理し、オクチルトリエトキシシラン処理酸化チタンを得た。
製造例1の微粒子酸化亜鉛粉末の代わりに、酸化セリウム(球状、平均粒子径30nm)を用い、製造例1と同様の製造方法にて処理し、オクチルトリエトキシシラン処理酸化セリウムを得た。
試料を2mg/cm2の割合で、石英硝子上に張り付けた樹脂テープ上に塗布し、SPFアナライザーUV−1000S(Labsphere社製)を用いて、波長300nmにおける透過率を測定し、以下の基準で示した。
〔UVB防御効果評価基準〕
◎:UVB透過率が10%未満
○:UVB透過率が10以上20%未満
△:UVB透過率が20以上30%未満
×:UVB透過率が30%以上
試料0.1mgを石英板に塗布し、バーコーダーにて均一に引き伸ばし10分間乾燥させた後、SPFアナライザーUV−1000S(Labsphere社製)を用いてSPF値を測定した。続いて80分間、水中に浸漬処理後、再びSPF値を測定した。
次に、各SPF値からSPFの持続性を算出した。
SPF持続性(%)=水処理後のSPF値/水処理前のSPF値×100
SPF持続性を下記の基準で判定し、耐水性の指標とした。
(判定基準)
○:SPF持続性が90%以上;耐水性が非常に高い
△:SPF持続性が70%以上90%未満;耐水性が高い
×:SPF持続性が70%未満;耐水性が低い
黒色の人工皮革に試料を2mg/cm2になるように均一に塗布し、15分間室温で乾燥させる。その後、クレンジング剤(商品名:ビオレメイクとろけるリキッド、花王(株)製)を約1.0mg/cm2のせ、指で擦りながら洗浄した後35度のお湯で洗い流し、目視で人工皮革上の残存物を確認し、下記の四段階判定基準を用いて判定した。
(判定基準)
◎:5回指で擦ると残存物がなく、洗浄が非常に容易である
○:10回指で擦ると残存物がなく、洗浄が容易である
△:15回指で擦ると残存物がなく、洗浄がやや困難である
×:15回指で擦っても残存物があり、洗浄性が悪い
専門パネラー10名により、試料を実際に使用してもらった後、通常の洗浄料で洗浄してもらった時の肌への負担感について、次の評価基準に従って評価した。肌への負担を全く感じないと回答した場合を5点、反対に肌への負担を感じると回答した場合を1点とし、その間を5段階で評価した。そして専門パネラー10名の平均点を求め、4点以上を◎、3点以上4点未満を○、2点以上3点未満を△、2点未満を×とした。
表1に記載の処方に従い、日焼け止め化粧料を調製した。これらを用い、前記の試験を実施した。試験結果を表1に併せて示す。
a:成分1〜17を混合して70℃で加熱溶解し、均一に混合する。
b:成分19、20を70℃に加熱する。
c:aを攪拌しながら、bを徐々に加えて予備乳化を行う。
d:cを35℃まで冷却し、成分18を徐々に加え攪拌、ホモミキサーにて均一に混合した後、脱気、冷却を行い、油中水型日焼止め化粧料を得た。
(成分) (質量%)
エタノール 10.0
ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 3.0
[KF6038;信越化学工業社製]
メチルトリメチコン 10.0
[TMF−1.5;信越化学工業社製]
シクロメチコン 15.0
[KF−995;信越化学工業社製]
オレフィンオリゴマー 3.0
(トリフルオロプロピルジメチルシロキシ
/トリメチルシロキシ)シルセスキオキサン 1.0
オクチルトリエトキシシラン処理酸化亜鉛 12.0
オクチルトリエトキシシラン処理酸化チタン 5.0
メトキシケイ皮酸オクチル 5.0
オクトクリレン 2.0
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2.0
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1.0
ポリメチルシルセスキオキサン 4.5
[トスパール145A;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製]
ジメチコノール 0.5
[YF3802A;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製]
1,3−ブチレングリコール 3.0
フェノキシエタノール 0.5
精製水 残 量
(成分) (質量%)
ジメチコンコポリオール分散液 10.0
[シリコンBY22−008;東レ・ダウコーニング社製]
シクロメチコン 8.0
[KF−995;信越化学工業社製]
ジメチルポリシロキサン 2.0
[KF―96(2cs);信越化学工業社製]
フェニルトリメチコン 5.0
[FZ−209;東レ・ダウコーニング社製]
イソノナン酸イソノニル 3.0
メトキシケイ皮酸オクチル 7.5
オクチルトリエトキシシラン処理酸化亜鉛 5.0
(トリフルオロプロピルジメチルシロキシ
/トリメチルシロキシ)シルセスキオキサン 2.5
トリフルオロプロピルジメチコノール 1.0
オクトクリレン 1.0
(ジメチコン(PEG−10/15))クロスポリマー 3.0
[トレフィルE508;東レ・ダウコーニング社製]
クエン酸ナトリウム 0.05
(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー分散体 10.0
[PF−2001 Powder in Fludi Emulsion(東レ・ダウコーニング社製)(但し、分散体中のエラストマー成分は12%である)]
塩化ナトリウム 1.0
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
ジプロピレングリコール 5.0
オリーブ葉抽出液 0.3
オトギリソウエキス 0.3
パラベン 適 量
香料 適 量
精製水 残 量
Claims (4)
- 下記成分(A)〜(C)を含有することを特徴とする日焼け止め化粧料。
(A)アルキルアルコキシシランで表面処理された金属酸化物:1〜50質量%
(B)(トリフルオロプロピルジメチルシロキシ/トリメチルシロキシ)シルセスキオキサン:0.05〜10質量%
(C)シリコーン粉体:0.5〜10質量% - (A)成分の含有量が5〜30質量%であり、(B)成分の含有量が0.1〜5質量%であり、(C)成分の含有量が3〜10質量%である請求項1に記載の日焼け止め化粧料。
- (A)成分の含有量が5〜25質量%であり、(B)成分の含有量が0.2〜3質量%であり、(C)成分の含有量が4〜10質量%である請求項1に記載の日焼け止め化粧料。
- 更に、(D)ジヒドロキシポリジメチルシロキサン及び/又はフッ素化ジヒドロキシポリジメチルシロキサンを含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の日焼け止め化粧料。
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