JP5898571B2 - Memsセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、シリコン基板から切り出すなどして形成された可動部の高さ方向への変位量を検知可能な可動センサに関する。
特許文献1には、高さ方向であって互いに逆方向に変位可能な第1の可動部及び第2の可動部を備えた可動センサが開示されている。
特許文献1の可動センサは、特許文献1の図1に示すように、第1の可動部2と、第2の可動部3と、各可動部2,4に連結されるリンク部10a,10bと、各リンク部10a,10bと支点連結部16a,16b,32a,32bを介して連結する支持部17a、17b,21a,21bとを有して構成される。そして、支点連結部16a,16b,32a,32bを回動中心として支持部17a,17b,21a,21bが高さ方向に回動し、これにより第1の可動部2と第2の可動部3とが高さ方向であって互いに逆方向に変位可能とされている。
また特許文献2〜特許文献4も、可動部が高さ方向に変位する可動センサを構成しているが、特許文献1と違って可動部は一つであり、互いに逆方向に変位する第1の可動部と第2の可動部は設けられていない。
WO2010/001947 WO2010/140468 WO2009/099125 特開2005−114563号公報
特許文献1に示すような質量の異なる第1の可動部と第2の可動部とを備える可動センサにおいて、更なる高感度を達成できる構造が求められた。また、更なる小型化も求められており、特許文献1に示すような可動センサでは、十分な変位量を得るために必要なばねとなるトーションバーの寸法が、製造プロセス上、対応できる寸法未満となる恐れがあった。このため、安定的なばね形状を得るために、従来の可動センサにおけるばね寸法であっても、小型、高感度を達成し得るような構造も要求されていた。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、従来に比べて高感度を得ることができる可動センサを提供することを目的としている。
本発明における可動センサは、
固定支持される複数の支持部と、高さ方向に変位し互いに質量の異なる第1の可動部及び第2の可動部と、前記支持部と各可動部とに回動自在に連結された第1のリンク部及び第2のリンク部と、前記可動部の変位を検知するための検知部とを有しており、
前記第1の可動部は前記第2の可動部の外側に位置しており、
前記第1のリンク部及び前記第2のリンク部は左右方向(X)に延出して形成されており、
前記第1のリンク部は、前記第2の可動部の左端部よりも左側に延出して前記第1の可動部と第1の左連結ばねを介して連結されるとともに、前記第2の可動部の右端部側で前記第2の可動部と第1の右連結ばねを介して連結され、かつ、前記左右方向にて前記第1の左連結ばねと前記第1の右連結ばねとの間に位置する前記支持部と第1の支点連結ばねを介して連結されており、
前記第2のリンク部は、前記第2の可動部の右端部よりも右側に延出して前記第1の可動部と第2の右連結ばねを介して連結されるとともに、前記第2の可動部の左端部側で前記第2の可動部と第2の左連結ばねを介して連結され、かつ、前記左右方向にて前記第2の右連結ばねと前記第2の左連結ばねとの間に位置する前記支持部と第2の支点連結ばねを介して連結されており、
前記第1のリンク部が前記第1の支点連結ばねを中心として、前記第2のリンク部が前記第2の支点連結ばねを中心として夫々、回動したときに、前記第2の可動部と前記第1の可動部とは前記高さ方向にて逆方向に変位し、
前記第1の支点連結ばねは、前記第2の可動部の前記左端部と前後方向(Y)に一致した位置にあり、あるいは前記左端部よりも左側に位置し、前記第2の支点連結ばねは、前記第2の可動部の前記右端部と前後方向(Y)に一致した位置にあり、あるいは、前記右端部よりも右側に位置していることを特徴とするものである。
このように各支点連結ばねを、第2の可動部の左右方向の両端部と前後方向にて一致した位置に配置するか、好ましくは前記両端部よりも外側に配置したことで、支点連結ばねを介した各リンク部の左右方向への長さ寸法を従来に比べて長くでき、これにより、各可動部の高さ方向への変位量を従来に比べて大きくできる。したがって高さ方向にて互いに逆方向に変位可能な第1の可動部と第2の可動部とを備える可動センサにおいて、ばねの寸法を小さくすることなしに従来に比べて高感度の可動センサを得ることができる。
本発明では、前記第1の左連結ばねと前記第1の支点連結ばね間の前記左右方向(X)への距離、前記第1の支点連結ばねと前記第1の右連結ばね間の前記左右方向(X)への距離、前記第2の左連結ばねと前記第2の支点連結ばね間の前記左右方向(X)への距離、前記第2の支点連結ばねと前記第2の右連結ばね間の前記左右方向(X)への距離が、夫々、同寸法で形成されることが好ましい。これにより、第1の可動部及び第2の可動部を安定して高さ方向に平行移動させることができる。
また本発明では、前記第1のリンク部には、前記第2の可動部の左端部よりも左側であって、前後方向(Y)に間隔を空けて延出した複数本の左リンク片が設けられ、各左リンク片が、前記第1の可動部と前記第1の左連結ばねを介して連結されており、
前記第2のリンク部には、前記第2の可動部の右端部よりも右側であって、前後方向(Y)に間隔を空けて延出した複数本の右リンク片が設けられ、各右リンク片が、前記第1の可動部と前記第2の右連結ばねを介して連結されており、
前記第2の可動部は、少なくとも対角線上にて対向する前記左端部及び前記右端部が、夫々、前記第1のリンク部及び前記第2のリンク部により連結されていることが好ましい。これにより、第1の可動部及び第2の可動部を安定して高さ方向に平行移動させることができる。
あるいは本発明では、前記第2の可動部の左端部よりも左側に延出する前記第1のリンク部の左リンク片に対し前後方向(Y)に間隔を空けて第1の補助リンク部が設けられ、前記第1の補助リンク部は、前記第1のリンク部と共に同方向に回動するように前記第1の可動部及び前記支持部と夫々、連結されており、
前記第2の可動部の右端部よりも右側に延出する前記第2のリンク部の右リンク片に対し前後方向(Y)に間隔を空けて第2の補助リンク部が設けられ、前記第2の補助リンク部は、前記第2のリンク部と共に同方向に回動するように前記第1の可動部及び前記支持部と夫々、連結されており、
前記第2の可動部は、少なくとも対角線上にて対向する前記左端部及び前記右端部が、夫々、前記第1のリンク部及び前記第2のリンク部により連結されていることが好ましい。これにより、第1の可動部及び第2の可動部を安定して高さ方向に平行移動させることができる。
本発明では、前記第1のリンク部は、前記第2の可動部の前記左端部側に設けられた第1の支持部と前記第1の支点連結ばねを介して連結され、前記第2のリンク部は、前記第2の可動部の前記右端部側に設けられた第2の支持部と前記第2の支点連結ばねを介して連結されていることが好ましい。
あるいは本発明における可動センサは、
固定支持される単一の支持部と、高さ方向に変位し互いに質量の異なる第1の可動部及び第2の可動部と、前記支持部と各可動部とに回動自在に連結された第1のリンク部及び第2のリンク部と、前記可動部の変位を検知するための検知部とを有しており、
前記第1の可動部は前記第2の可動部の外側に位置しており、
前記第1のリンク部及び前記第2のリンク部は左右方向(X)に延出して形成されており、
前記支持部は、前記第2の可動部を前後方向(Y)にて分断するように前記左右方向(X)に延出して形成され、前記左右方向(X)に対向する左端部と右端部を有するものであって、
前記第1のリンク部は、前記第2の可動部の左端部よりも左側に延出して前記第1の可動部と第1の左連結ばねを介して連結されるとともに、前記第2の可動部の右端部側で前記第2の可動部と第1の右連結ばねを介して連結され、かつ、前記左右方向にて前記第1の左連結ばねと前記第1の右連結ばねとの間に位置する前記支持部の左端部と第1の支点連結ばねを介して連結されており、
前記第2のリンク部は、前記第2の可動部の右端部よりも右側に延出して前記第1の可動部と第2の右連結ばねを介して連結されるとともに、前記第2の可動部の左端部側で前記第2の可動部と第2の左連結ばねを介して連結され、かつ、前記左右方向にて前記第2の右連結ばねと前記第2の左連結ばねとの間に位置する前記支持部の右端部と第2の支点連結ばねを介して連結されており、
前記第1のリンク部が前記第1の支点連結ばねを中心として、前記第2のリンク部が前記第2の支点連結ばねを中心として夫々、回動したときに、前記第2の可動部と前記第1の可動部とは前記高さ方向にて逆方向に変位し、
前記第1の支点連結ばねは、前記第2の可動部の前記左端部と前後方向(Y)に一致した位置にあり、あるいは前記左端部よりも左側に位置し、前記第2の支点連結ばねは、前記第2の可動部の前記右端部と前後方向(Y)に一致した位置にあり、あるいは、前記右端部よりも右側に位置していることを特徴とするものである。この構成によれば、支持部を一つにできる。
また本発明では、前記第1リンク部と前記第2リンク部とは、前記第2の可動部の前記左右方向における略中央位置で中央連結ばねを介して連結されていることが好ましい。これにより、第1のリンク部と第2のリンク部とが回動したときに、第1のリンク部と第2のリンク部との回動状態を安定化でき、より安定して可動部を平行移動させることができる。
また本発明では、前記第1の可動部は、前記第2の可動部の前後方向の両側に配置され、前記第1の可動部と高さ方向にて対向する位置に第1の固定電極、前記第2の可動部と高さ方向にて対向する位置に第2の固定電極が配置されており、前記検知部は、各可動部及び各固定電極からなり静電容量変化を検知する構成であることが好ましい。本発明では、可動センサの中心付近に各固定電極を集約させることができ、基材の反り等があっても、またノイズ原因となる例えばセンサ中心を通る前後方向を回転中心とした回転運動等が生じても、第1の可動部と第1の固定電極間の可変コンデンサ−、及び第2の可動部と第2の固定電極間の可変コンデンサ−を備える差動出力回路を構成することで、差動出力上ノイズ成分をキャンセルでき、安定した出力を得ることができる。
また本発明では、前記第1の可動部は、前記第2の可動部の前後方向(Y)の領域から夫々、左方向に延出する左延出片と、前記第2の可動部の前後方向(Y)の領域から夫々、右方向に延出する右延出片とを備え、
前記第2の可動部の左端部よりも左側に延出する前記第1のリンク部の左リンク片が、前記左延出片と前後方向(Y)にて対向しており、
前記第2の可動部の右端部よりも右側に延出する前記第2のリンク部の右リンク片が、前記右延出片と前後方向(Y)にて対向しており、
前記第2の可動部の左側には、一対の前記左延出片にて挟まれた左側空間領域が形成されており、前記第2の可動部の右側には、一対の前記右延出片にて挟まれた右側空間領域が形成されており、
前記左側空間領域、及び前記右側空間領域には、前記左右方向への検知部及び前記前後方向への検知部が夫々、設けられており、
前記左右方向への検知部及び前記前後方向への検知部には、夫々、前記第2の可動部及び前記第1の可動部と同じ板材から切り出された可動電極及び固定電極が設けられていることが好ましい。本発明では可動センサの小型化においても、従来の構成に比べてリンク部の長さ寸法を長く形成でき、高さ方向への変位を検知するZ軸の検知部の感度を向上させることができるとともに、左側空間領域、及び右側空間領域を、左右方向及び前後方向への検知部に有効利用することで、小型の3軸可動センサを構成することができる。
本発明によれば、支点連結ばねを第2の可動部の左右方向の両端部と前後方向にて一致した位置に配置するか、好ましくは前記両端部よりも外側に配置したことで、支点連結ばねを介した各リンク部の左右方向への長さ寸法を従来に比べて長くでき、これにより、各可動部の高さ方向への変位量を従来に比べて大きくできる。したがって高さ方向にて互いに逆方向に変位可能な第1の可動部と第2の可動部とを備える可動センサにおいて、ばねの寸法を小さくすることなしに従来に比べて高感度の可動センサを得ることができる。また、空間領域を形成することができ、この空間領域を有効理由することで小型の3軸可動センサを構成することができる。
本発明の第1の実施の形態の可動センサの平面図、 本発明の第1の実施の形態の可動センサが動作している状態を示す斜視図、 第2の可動部の部分拡大平面図、 本発明の第2の実施の形態の可動センサの平面図、 本発明の第2の実施の形態の可動センサが動作している状態を示す斜視図、 本発明の第3の実施の形態の可動センサの平面図、 本発明の第3の実施の形態の可動センサが動作している状態を示す斜視図、 本発明の第4の実施の形態の可動センサの平面図、 本発明の第5の実施の形態の可動センサの平面図、 本発明の第5の実施の形態の可動センサが動作している状態を示す斜視図、 図1における第1のリンク部と第2のリンク部とを連結する部分を拡大して示した部分拡大平面図、 図4等における第1のリンク部と第2のリンク部とを連結する部分を拡大して示した部分拡大平面図、 図8における第1のリンク部と第2のリンク部とを連結する部分を拡大して示した部分拡大平面図、 図1に示す可動センサの部分拡大正面図(図1に示す可動センサをY2矢視で見た正面図)、 本実施の形態における3軸の可動センサの平面図、 検出回路を示す回路図、 比較例の可動センサの平面図。
各図に示す可動センサに関しては、X方向が左右方向であり、X1方向が右方向でX2方向が左方向、Y方向が前後方向であり、Y1方向が前方でY2方向が後方である。また、Y方向とX方向の双方に直交する方向が上下方向(高さ方向;Z)である。
図1に示す第1の実施形態の可動センサ1は、長方形の平板であるシリコン基板(板材)から形成されている。すなわち、シリコン基板に、各部材の形状に対応する平面形状のレジスト層を形成し、レジスト層が存在していない部分で、シリコン基板をディープRIE(ディープ・リアクティブ・イオン・エッチング)などのエッチング工程で切断することで、各部材を分離している。したがって、可動センサ1を構成する各部材は、シリコン基板の表面と裏面の厚みの範囲内で構成されている。
図1に示すように、可動センサ1は、第1の可動部2と第2の可動部3とを備える。第1の可動部2は第2の可動部3の外側に位置している。可動センサ1が静止状態のときに、第1の可動部2と第2の可動部3は、その表面どうしと裏面どうしが同一面上に位置しており、それ以外の部材は、前記表面および裏面から突出していない。
可動センサ1は微小であり、例えば長方形の長辺1a,1bの長さ寸法は2mm以下であり、短辺1c,1dの長さ寸法は0.8mm以下である。さらに、厚み寸法は0.1mm以下である。
図1に示すように、可動センサ1は、長方形の長辺1a,1bおよび短辺1c,1dで囲まれた外枠部分が第1の可動部2である。長辺1a,1bの延びる方向が左右方向(X)であり、短辺1c,1dの延びる方向が前後方向(Y)である。第1の可動部2の中央部には長方形の第1の空間領域2aが上下に貫通して形成されており、この第1の空間領域2aの内部に第2の可動部3が形成されている。第1の可動部2と第2の可動部3は互いに独立している。
図1に示す中立状態(静止状態)では、第1の可動部2の表面2bと第2の可動部3の表面3bが同一面であり、第1の可動部2の裏面と第2の可動部3の裏面が同一面である。第1の可動部2の表面2bの面積は第2の可動部3の表面3bの面積よりも広く、第1の可動部2の質量が第2の可動部3の質量よりも大きい。ただし、第2の可動部3の質量が第1の可動部2の質量より大きい構成としてもよい。
図1に示すように、第1の可動部2には、第2の可動部3の前方(Y1)に形成された前方可動片2cと、第2の可動部3の後方(Y2)に形成された後方可動片2dとが設けられる。前方可動片2c及び後方可動片2dは点対称となっており、前方可動片2c及び後方可動片2dとが第1の可動部2の大部分の質量を備える主体部分である。
図1に示すように前方可動片2cの左側の端部から左方向(X1)に延出する第1の左延出片2c1が形成され、前方可動片2cの右側の端部から右方向(X2)に延出する第1の右延出片2c2が形成されている。また、後方可動片2dの左側の端部から左方向(X1)に延出する第2の左延出片2d1が形成され、後方可動片2dの右側の端部から右方向(X2)に延出する第2の右延出片2d2が形成されている。
図1に示すように、第1の左延出片2c1と第2の左延出片2d1との各左端部間は前後方向(Y)に延出する左連結片7により一体に接続されており、第2の可動部3の左側(X1)には、第1の可動部1の第1の左延出片2c1,第2の左延出片2d1及び左連結片7により囲まれた第2の空間領域(左側空間領域)5が形成される。
また、図1に示すように、第1の右延出片2c2と第2の右延出片2d2との各右端部間が前後方向(Y)に延出する右連結片8により一体に接続されており、第2の可動部3の右側(X2)には、第1の可動部1の第1の右延出片2c2,第2の右延出片2d2及び第2の連結片8により囲まれた第3の空間領域(右側空間領域)6が形成される。
図1に示す第1の可動部2及び第2の可動部3は、図2に示すように、外部から力(例えば、加速度)を受けると、高さ方向(Z)にて逆方向に変位するものである。このとき第1の可動部2及び第2の可動部3は高さ方向(Z)に平行移動する。
本実施形態では、第1のリンク部10及び第2のリンク部11が、第1の可動部2及び第2の可動部3の高さ方向への変位を規制している。
図1に示すように第1のリンク部10には、第2の可動部3の左端部3cよりも左側(X1)に延出する左リンク片10aが設けられる。左リンク片10aは、第1の可動部2を構成する前方可動片2cから延出する第1の左延出片2c1よりも内側に位置している。
図1に示すように第1のリンク部10には、左リンク片10aと一体となって、第2の可動部3の前方(Y1)、右方(X2)及び後方(Y2)の周囲を囲むように形成された第1の中央リンク片10bが設けられている。
図1に示すように第1のリンク部10を構成する左リンク片10aは、第1の可動部2と左連結片7の位置で第1の左連結ばね12を介して連結されている。また、第1のリンク部10を構成する第1の中央リンク片10bは、第2の可動部3の右端部3d側で第2の可動部3と第1の右連結ばね13を介して連結されている。
図1に示すように、第2の可動部3の左端部3c側であって前方(Y1)の位置に第1の支持部(第1のアンカ)15が設けられる。第1の支持部15は、左右方向(X)にて、第1の左連結ばね12及び第1の右連結ばね13との間に位置している。そして図1に示すように、第1のリンク部10は、第1の支持部15と第1の支点連結ばね16を介して連結されている。
図1に示すように第2のリンク部11には、第2の可動部3の右端部3dよりも右側(X2)に延出する右リンク片11aが設けられる。第2の右リンク片11aは、第1の可動部2を構成する後方可動片2dから延出する第2の右延出片2d2よりも内側に位置している。
図1に示すように第2のリンク部11には、右リンク片11aと一体となって、第2の可動部3の後方(Y2)、左方(X1)及び前方(Y1)の周囲を囲むように形成された第2の中央リンク片11bが設けられている。
図1に示すように第2のリンク部11を構成する右リンク片11aは、第1の可動部2と右連結片8の位置で第2の右連結ばね17を介して連結されている。また、第2のリンク部11を構成する第2の中央リンク片11bは、第2の可動部3の左端部3c側で第2の可動部3と第2の左連結ばね18を介して連結されている。
図1に示すように、第2の可動部3の右端部3d側であって後方(Y2)の位置に第2の支持部(第2のアンカ)19が設けられる。第2の支持部19は、左右方向(X)にて、第2の右連結ばね17及び第2の左連結ばね18との間に位置している。そして図1に示すように、第2のリンク部11は、第2の支持部19と第2の支点連結ばね20を介して連結されている。
図1に示すように、第2の可動部3の左端部3c側の後方側(Y2側)を切り欠いて第3の支持部(第3のアンカ)22が設けられ、第2の可動部3の右端部3d側の前方側(Y1側)を切り欠いて第4の支持部(第4のアンカ)23が設けられる。
図1に示すように、第1のリンク部10は、第1の中央リンク片10bのうち、第2の可動部3の後方側(Y2)にて延出した部分での左端部が第3の支持部22と第3の連結ばね22aを介して連結されている。また、第2のリンク部11は、第2の中央リンク片11bのうち、第2の可動部3の前方側(Y1)にて延出した部分での右端部が第4の支持部23と第4の連結ばね23aを介して連結されている。
また、図1に示すように、第1のリンク部10の左リンク片10aに対し第2の空間領域5を介して対向する後方位置に第1の補助リンク部21が設けられる。
図1に示すように第2の可動部3の左端部3c側の後方(Y2)には、第5の支持部(第5のアンカ)24が設けられる。
そして、第1の補助リンク部21の左端部側は、第1の可動部2を構成する左連結片7と第5の連結ばね25を介して連結され、第1の補助リンク部21の右端部側は、第5の支持部24と第6の連結ばね26を介して連結されている。
また、図1に示すように、第2のリンク部11の右リンク片11aに対し第2の空間領域6を介して対向する前方位置に第2の補助リンク部29が設けられる。
図1に示すように第2の可動部3の右端部3d側の前方(Y1)には、第6の支持部(第6のアンカ)30が設けられる。
そして、第2の補助リンク部29の右端部側は、第1の可動部2を構成する右連結片8と第7の連結ばね31を介して連結され、第2の補助リンク部29の左端部側は、第6の支持部30と第8の連結ばね32を介して連結されている。
図1に示すように、第2の可動部3の左端部3c側に配置された第1の支持部15、第3の支持部22、及び第5の支持部24は、前後方向(Y)に一列に設けられ、また、各連結ばね16、18、22a、26は、前後方向(Y1)の同位置に配置されている。また、図1に示すように、第2の可動部3の右端部3d側に配置された第2の支持部19、第4の支持部23、及び第6の支持部30は、前後方向(Y)に一列に設けられ、また、各連結ばね20、13、23a、32は、前後方向(Y1)の同位置に配置されている。
図1に示すように、第1の左連結ばね12と第1の支点連結ばね16との間の左右方向(X)への距離をL1、第1の支点連結ばね16と第1の右連結ばね13との左右方向(X)への距離をL2、第2の左連結ばね18と第2の支点連結ばね20との間の距離をL3、第2の支点連結ばね20と第2の右連結ばね17との間の距離をL4とした。なお、図1に示す第5の連結ばね25と第6の連結ばね26との間の左右方向(X)への距離はL1と同じであり、第7の連結ばね31と第8の連結ばね32との間の左右方向(X)への距離はL4と同じである。
本実施形態では、距離L1,L2,L3及びL4は全て同じ寸法である。
図1に示す各支持部(アンカ)15、19、22、23、24、30は、図14に示す支持基板36側に図示しない絶縁層を介して固定支持されている。例えば、図1に示す可動部2,3、リンク部10,11及び支持部を備える機能層と、図14に示す支持基板36及び図示しない前記絶縁層とでSOI基板を構成している。
図示しない前記絶縁層は、各支持部と支持基板36との間を除いて取り除かれており、よって、各可動部2、3及びリンク部10、11は、高さ方向(Z)に移動可能とされている。
なお図14では、可動部2,3の高さ方向(Z)への変位量を実際よりも大きく図示しており、したがって各支持部と支持基板36との間の高さ方向(Z)への距離、各支持部と対向基板35との間の高さ方向(Z)への距離も実際の寸法比よりも大きく図示した。
図14に示すように、支持基板36と高さ方向(Z)にて間隔を空けて対向基板35が配置されている。対向基板35の表面35aには固定電極37が設けられる。図14には、第1の可動部2の前方可動片2cと対向する第1の固定電極37が図示されている。
図1に示すように、第1の可動部2と高さ方向にて対向する位置に第1の固定電極37,38(点線で示した)が形成され、第2の可動部3と高さ方向にて対向する位置に第2の固定電極39(点線で示した)が形成されている。
図1に示すように、各固定電極37〜39は前後方向(Y)にて等間隔で配置される。また各固定電極37〜39は、可動センサ1の中心O1付近に集約して形成される。
本実施形態における可動センサ1の図1に示す機能層は、可動センサ1の中心O1を対称点とした点対称形状で形成されている。
可動センサ1に外部から加速度が与えられると、第1の可動部2の質量が第2の可動部3の質量よりも大きいため、第1の可動部2が慣性力によって絶対空間内で留まろうとし、その結果、各支持部15、19、22、23、24、30に対して第1の可動部2が加速度の作用方向と逆の方向へ相対的に移動する。このとき図2に示すように、各リンク部10,11は、図1に示す各支点連結ばね16,20を中心として高さ方向(Z)に回動する。その結果、第2の可動部3は、第1の可動部2の移動方向とは逆方向に移動する。各支点連結ばね16,19は、中心O1を対称点として点対称に配置され、また、各連結ばねも点対称配置とされているため、第1の可動部2と第2の可動部3は、互いに平行な姿勢を維持したまま逆向きに移動する。
なお各リンク部10,11は連結ばねよりも幅広であり、連結ばねよりも高い剛性を有しているため、リンク部10,11が捩れたり曲げられながら回動するのを抑制できる。
静止状態では、第1の可動部2と第1の固定電極37,38間の高さ方向への距離、第2の可動部3と第2の固定電極39間の高さ方向への距離は同じであるが、加速度を受けて、第1の可動部2と第2の可動部3とが高さ方向にて逆方向に変位すると、第1の可動部2と第1の固定電極37,38間の高さ方向への距離と、第2の可動部3と第2の固定電極39間の高さ方向への距離とが異なる。これにより、第1の可動部2と第1の固定電極37,38間、及び第2の可動部3と第2の固定電極39間で生じる静電容量が異なる値となり、図16に示す検出回路60により、前記静電容量の変化の差に基づく検出出力を得ることができる。
図16の検出回路60では、第1の固定電極37,38と、第1の可動部2(第1の可動電極)とで構成される可変コンデンサーをCaで示し、第2の固定電極39と、第2の可動部3(第2の可動電極)とで構成される可変コンデンサーをCbで示している。
パルス発生部61からは一定の周期の矩形波で電圧が変化するパルス信号が発生し、このパルス信号が抵抗器Raと前記可変コンデンサーCaとで構成される遅延経路La1に与えられる。遅延経路La1で立ち上がりが遅延した電圧と、遅延経路La1を経ていないバイパス経路La2を通過したパルス信号の電圧とがアンド回路62に与えられる。遅延経路La1では、可変コンデンサーCaの静電容量の変化により電圧の立ち上がり時刻が変化し、アンド回路62では、前記電圧の立ち上がり時刻の変化に対応したパルス幅の電圧が出力される。そしてアンド回路62から出力される矩形波が平滑回路63で平滑化される。
同様に、抵抗器Rbと可変コンデンサーCbとで構成される遅延経路Lb1を経た電圧と、バイパス経路Lb2を通過したパルス信号とがアンド回路64に与えられ、アンド回路64からは、可変コンデンサーCbの静電容量の変化に対応したパルス幅の電圧が出力される。そしてその電圧が平滑回路65で平滑化される。
アンド回路62から平滑回路63に与えられる電圧のパルス幅の変動と、アンド回路64から平滑回路65に与えられる電圧のパルス幅の変動は、互いに逆である。そこで、差動回路66において両出力の差を求めることで、絶対値を加算された検知出力を得ることができ、温度変化などによる変動分やノイズをキャンセルできる。
図1に示す実施形態では、第1の支点連結ばね16が、第2の可動部3の左端部3cよりも左側に位置し、第2の支点連結ばね20が、第2の可動部3の右端部3dよりも右側に位置している。
図3は、第2の可動部3の左端部3c付近及び右端部3d付近を拡大して示した部分拡大平面図である。
図3に示すように、第2の可動部3の左端部3cは、前後方向(Y)に平行に延出し最も左側(X1)に位置する第1の左端面3c1と、前後方向(Y)に平行に延出し第1の左端面3c1よりもやや右側(X2)に位置する第2の左端面3c2と、前後方向(Y)に平行に延出し第2の左端面3c2よりもさらに右側に位置する第3の左端面3c3とを備えて構成される。
第2の左端面3c2は、第2の左連結ばね18を形成するために第1の左端面3c1の位置から右方向(X2)に切り欠かれて形成された部分である。また、第3の左端面3c3は、第3の支持部22を形成するために第1の左端面3c1から右方向(X2)に切り欠かれて形成された部分である。
ここで第2の可動部3の左端部3cとは、各左端面3c1〜3c3のうち、最も左側に位置する第1の左端面3c1と、最も右側に位置する第3の左端面3c3との間のライン上と規定する。図3に示すような切欠きによる第2の左端面3c2及び第3の左端面3c3が形成されていなければ、第2の可動部3の左端部3cは、図3に示す第1の左端面3c1となる。また、第2の可動部3の左端部3cが、第1の左端面3c1と第2の左端面3c2のみで構成される場合、第2の可動部3の左端部3cとは、第1の左端面3c1と第2の左端面3c2との間のライン上と規定される。
また、左側面が斜めに傾いているような場合であっても、最も左側に位置する部分と最も右側に位置する部分とのちょうど中間地点を左端部3cとして規定できる。
そして、図1に示す第1の支点連結ばね16は、図3に示す第2の左連結ばね18と前後方向(Y)の同位置に形成されているから、第1の支点連結ばね16は、第2の可動部3の左端部3cよりも左側(X1)に位置している。
また、第2の可動部3の右端部3dは、前後方向(Y)に平行に延出し最も右側(X2)に位置する第1の右端面3d1と、前後方向(Y)に平行に延出し第1の右端面3d1よりもやや左側(X1)に位置する第2の右端面3d2と、前後方向(Y)に平行に延出し第2の右端面3d2よりもさらに右側に位置する第3の右端面3d3とを備えて構成される。
そして第2の可動部3の右端部3dとは、各右端面3d1〜3d3のうち、最も右側に位置する第1の右端面3d1と、最も左側に位置する第3の右端面3d3との間のライン上と規定する。図3に示すような切欠きによる第2の右端面3d2及び第3の右端面3d3が形成されていなければ、第2の可動部3の右端部3dは、図3に示す第1の右端面3d1となる。また、第2の可動部3の右端部3dが、第1の右端面3d1と第2の右端面3d2のみで構成される場合、第2の可動部3の右端部3dとは、第1の右端面3d1と第2の右端面3d2との間のライン上と規定される。
そして、図1に示す第2の支点連結ばね20は、図3に示す第1の右連結ばね13と前後方向(Y)への同ライン上に位置しているから、第2の支点連結ばね20は、第2の可動部3の右端部3dよりも右側(X1)に位置している。
このように、各支点連結ばね16,20を、第2の可動部3の左右方向の両端部3c,3dの外側に配置したことで、支点連結ばね16,20を介した各リンク部10,11の左右方向(X)への長さ寸法を長くでき、これにより、各可動部2,3の高さ方向(Z)への変位量を大きくできる。したがって高さ方向にて互いに逆方向に変位可能な第1の可動部2と第2の可動部3とを備える可動センサにおいて、従来に比べて高感度の可動センサを得ることができる。従来の可動センサでは、感度を高くするためには各ばねを微細化して、ばね定数を小さくしなくてはならず、製造プロセス上の加工精度を保持するのが困難となる。これに対し、本実施形態においては、このように各ばねを微細化せずに高感度化に対応することが可能となる。
なお各支点連結ばね16,20は、左右方向の両端部3c,3dと前後方向(Y)の同位置に形成されていてもよい。
また、図1で示したように、各距離L1〜L4は同寸法であり、したがって各リンク部10,11において、支点連結ばね16,20の位置を中心として左右方向(X)と平行な方向へのリンク片の長さ寸法は夫々、同じ長さである。このため、第1のリンク部10及び第2のリンク部11の高さ方向への変位量は、支点連結ばね16,20の位置を中心として上下に同寸法となり、よって第1の可動部2及び第2の可動部3を安定して高さ方向(Z)に平行移動させることができる。
なお、図1で示した各距離L1〜L4を同寸法とした構成は、図4以降に示す各実施形態においても同様である。
また本実施形態では、各可動部2,3、各リンク部10,11、及び各支持部15、19、22、23、24、30が同じ板材(シリコン基板)から切り出されており、各連結ばね12,13,16,17,20,22a,23a,25,26,31,32は、各リンク部10,11よりも十分細く形成されたトーションバーで構成される。
これにより、各可動部2,3及び各リンク部10,11を高さ方向に適切に変位させることができ、また外力が作用しないときにトーションバーの弾性力によって、静止姿勢に復元できるようになる。
なお上記したトーションバーの構成は、図4以降に示す各実施形態においても同様である。
図1に示す実施形態では、第1のリンク部10は、第2の可動部3の左端部3c側に位置する第1の支持部15と第1の支点連結ばね16を介して連結され、第2のリンク部11は、第2の可動部3の右端部3d側に位置する第2の支持部19と第2の支点連結ばね20を介して連結されている。これにより、各リンク部10,11が高さ方向に回動した際、図1に示す前方側や後方側から各リンク部10,11を見ると、各リンク部10,11がクロスするように各リンク部10,11を回動させることができる(図14参照)。
また、図1に示す実施形態では、第1の補助リンク部21及び第2の補助リンク部29が設けられる。第1の補助リンク部21は、第1のリンク部10と共に同方向に回動するように第1の可動部2及び支持部24に連結されている(図2も参照)。
また、第2の補助リンク部29は、第2のリンク部11と共に同方向に回動するように第1の可動部2及び支持部30と夫々、連結されている(図2も参照)。
そして第2の可動部3は、対角線上にて対向する部分での左端部3c及び右端部3dが、夫々、第1のリンク部10及び第2のリンク部11と連結ばね13,18を介して連結されている。
上記により質量の大きい第1の可動部2はその四隅付近で連結ばね12,17,25,31を介して各リンク部10,11,21,29に連結された状態となる。これにより第1の可動部2を安定して高さ方向に平行移動させることができる。また質量の小さい第2の可動部3については、対角線上にて対向する部分で連結ばね13,18を介して各リンク部10,11に連結しているため、第2の可動部3も高さ方向に安定して平行移動させることができる。なお、第2の可動部3も四隅をリンク部に連結することも可能であり、これにより、第2の可動部3をより安定して高さ方向に平行移動させることができる。
また図1に示すように、第1の可動部2は、第2の可動部3の前後方向(Y)の両側に配置された前方可動片2cと後方可動片2dとを備えており、各可動部2,3に高さ方向(Z)にて対向する固定電極37〜39が対向基板35に設置されている(図14参照)。そして、各可動部2、3(可動電極)と各固定電極37〜39とで、検知部が構成されており、検知部では、第1の可動部2と第2の可動部3とが高さ方向にて逆変位したときに生じる静電容量変化を検知することができる。
本実施形態では、図1に示すように、各固定電極37〜39を可動センサ1の中心O1付近に集約させることができ、また各固定電極37〜39を前後方向(Y)に等間隔で配置することができる。これにより、対向基板35に反り等があっても、またノイズ原因となる例えばセンサ中心O1を通る前後方向(Y)を回転中心とした回転運動等が生じても、第1の可動部2と第1の固定電極37,38間の可変コンデンサ−Ca、及び第2の可動部3と第2の固定電極39間の可変コンデンサ−Cbを備える差動出力回路を構成することで(図16参照)、差動出力上ノイズ成分をキャンセルでき、安定した出力を得ることができる。例えば図11に示すように、中央連結ばね51を用いて、第1のリンク部10の第1の中央リンク片10bと、第2のリンク部11の第2の中央リンク片11bとを連結することができる。中央連結ばね51は、前後方向(Y)に延出するとともに折り返されて第1の中央リンク片10bと第2の中央リンク片11bの間を連結している。これにより、第1のリンク部10と第2のリンク部11とが高さ方向(Z)に回動したときに、第1のリンク部10と第2のリンク部11との回動状態を安定化でき、より安定して各可動部2,3を平行移動させることができる。
図4は、第2の実施形態における可動センサの平面図である。また図5は、図4に示す可動センサの動作説明図(斜視図)である。以下、主に図1の第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。よって説明をしない部分については図1と同じであるため図1の説明を参照されたい。また符号については、図1と形状が異なっていても同じ機能である部分について同じ符号を付すこととした。
図4に示すように、第1のリンク部10は、第2の可動部3の左端部3cよりも左方向に延出する一対の左リンク片10a,10cが前後方向(Y)に間隔を空けて形成されている。各左リンク片10a,10cは左右方向(X)に平行に延出している。各左リンク片10a,10cの左端部は、第1の可動部2の左連結片7に左連結ばね12,25を介して連結されている。
また第1のリンク部10を構成する各左リンク片10a,10cは、第2の可動部3の左端部3c側で一体化して、第2の可動部3の前方(Y1)、右方(X2)、後方(Y2)を囲むように形成された第1の中央リンク片10bを備えている。そして第2の可動部3の右端部3dの前後方向(Y)の両端と、第1の中央リンク片10bとの間が右連結ばね13,13を介して連結されている。
また図4に示すように、第2のリンク部11は、第2の可動部3の右端部3dよりも右方向に延出する一対の右リンク片11a,11cが前後方向(Y)に間隔を空けて形成されている。各右リンク片11a,11cは左右方向(X)に平行に延出している。各右リンク片11a,11cの右端部は、第1の可動部2の右連結片8に右連結ばね17,31を介して連結されている。
また第2のリンク部11を構成する各右リンク片11a,11cは、第2の可動部3の右端部3d側で一体化して、第2の可動部3の後方(Y2)、左方(X1)、前方(Y1)を囲むように形成された第2の中央リンク片11bを備えている。そして第2の可動部3の左端部3cの前後方向(Y)の両端と、第2の中央リンク片11bとの間が左連結ばね18,18を介して連結されている。
また図4に示すように第2の可動部3の左端部3c側の前方(Y1)及び後方(Y2)の夫々に第1の支持部(アンカ)15,15が形成される。また第2の可動部3の右端部3d側の前方(Y1)及び後方(Y2)の夫々に第2の支持部(アンカ)19,19が形成される。
そして、第1のリンク部10を構成する各左リンク片10a,10cと各第1の支持部15,15とが夫々、第1の支点連結ばね16,16を介して連結されている。また、第2のリンク部11を構成する各右リンク片11a,11cと各第2の支持部19,19とが夫々、第2の支点連結ばね20,20を介して連結されている。
図4に示すように、第1の支点連結ばね16,16は、第2の可動部3の左端部3cよりも左側(X1)に位置している。また、第2の支点連結ばね19,19は、第2の可動部3の右端部3dよりも右側(X2)に位置している。
図5に示すように第1の可動部2と第2の可動部3とが高さ方向(Z)にて逆方向に移動する。図4,図5の実施形態では、図1と異なって補助リンク部は形成されておらず、第1のリンク部10及び第2のリンク部11により第1の可動部2の四隅を連結ばね12,17,25,31を介して連結している。また第2の可動部3は、その四隅が、第1のリンク部10及び第2のリンク部11と連結ばね13,13,18,18を介して連結されている。
図4,図5に示す実施形態では、支持部15,15,19,19の数が4であり、図1に示す実施形態よりも少ない。
図4,図5に示す実施形態でも図1に示す実施形態と同様に、各支点連結ばね16,20が、第2の可動部3の左右方向の両端部3c,3dよりも左右方向の外側に位置している。したがって、支点連結ばね16,20を介した各リンク部10,11の左右方向への長さ寸法を長く形成でき、これにより各可動部2,3の高さ方向への変位量を従来より大きくすることができる。よって高さ方向(Z)にて互いに逆方向に変位可能な第1の可動部2と第2の可動部3とを備える可動センサにおいて、従来に比べて高精度の可動センサを得ることができる。従来の可動センサでは、感度を高くするためには各ばねを微細化して、ばね定数を小さくしなくてはならず、製造プロセス上の加工精度を保持するのが困難となる。これに対し、本実施形態においては、このように各ばねを微細化せずに高感度化に対応することが可能となる。
また図4に示す符号Bで示した部分は、第2の可動部3の左右方向(X)の略中央に位置しており、符号Bの部分では、図12に示すように、第1のリンク部10の第1の中央リンク片10bと、第2のリンク部11の第2の中央リンク片11bとが、中央連結ばね50を介して連結されている。中央連結ばね50は、前後方向(Y)に延出するとともに折り返されて第1の中央リンク片10bと第2の中央リンク片11bの間を連結している。これにより、第1のリンク部10と第2のリンク部11とが高さ方向(Z)に回動したときに、第1のリンク部10と第2のリンク部11との回動状態を安定化でき、より安定して各可動部2,3を平行移動させることができる。
また図4に示す符号Cの部分には、可動センサの中心O1を対称点とした図12に示す中央連結ばね50の点対称形状の中央連結ばねが配置されている。
図6は、第3の実施形態における可動センサの平面図である。また図7は、図6に示す可動センサの動作説明図(斜視図)である。以下、主に図1の第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。よって説明をしない部分については図1と同じであるため図1の説明を参照されたい。また符号については、図1と形状が異なっていても同じ機能である部分について同じ符号を付すこととした。
図6に示すように、第1のリンク部10は、第2の可動部3の左端部3cよりも左方向に延出する一対の左リンク片10a,10cが前後方向(Y)に間隔を空けて形成されている。各左リンク片10a,10cは左右方向(X)に平行に延出している。各左リンク片10a,10cの左端部は、第1の可動部2の左連結片7に左連結ばね12,25を介して連結されている。
また第1のリンク部10を構成する各左リンク片10a,10cは、第2の可動部3の左端部3c側で一体化して、第2の可動部3の前方(Y1)、右方(X2)、後方(Y2)を囲むように形成された第1の中央リンク片10bを備えている。そして第2の可動部3の右端部3dの前後方向(Y)の両端と、第1の中央リンク片10bとの間が右連結ばね13,13を介して連結されている。
また図6に示すように、第2のリンク部11は、第2の可動部3の右端部3dよりも右方向に延出する一対の右リンク片11a,11cが前後方向(Y)に間隔を空けて形成されている。各右リンク片11a,11cは左右方向(X)に平行に延出している。各右リンク片11a,11cの右端部は、第1の可動部2の右連結片8に右連結ばね17,31を介して連結されている。
また第2のリンク部11を構成する各右リンク片11a,11cは、第2の可動部3の右端部3d側で一体化して、第2の可動部3の後方(Y2)、左方(X1)、前方(Y1)を囲むように形成された第2の中央リンク片11bを備えている。そして第2の可動部3の左端部3cの前後方向(Y)の両端と、第2の中央リンク片11bとの間が左連結ばね18,18を介して連結されている。
また図6に示すように第2の可動部3の前後方向(Y)の中央であって、第2の可動部3の左端部3c側に第1の支持部(アンカ)15が1つ形成される。また第2の可動部3の前後方向(Y)の中央であって、第2の可動部3の右端部3d側に第2の支持部(アンカ)19が1つ形成される。
そして、第1のリンク部10と第1の支持部15とが前後方向(Y)に間隔を空けた2ヶ所の位置で夫々、第1の支点連結ばね16,16を介して連結されている。また、第2のリンク部11と第2の支持部19とが前後方向(Y)に間隔を空けた2ヶ所の位置で夫々、第2の支点連結ばね20,20を介して連結されている。
図6に示すように、第1の支点連結ばね16,16は、第2の可動部3の左端部3cよりも左側(X1)に位置している。また、第2の支点連結ばね19,19は、第2の可動部3の右端部3dよりも右側(X2)に位置している。
図7に示すように第1の可動部2と第2の可動部3とが高さ方向(Z)にて逆方向に移動する。図4,図5の実施形態では、図1と異なって補助リンク部は形成されておらず、第1のリンク部10及び第2のリンク部11により第1の可動部2の四隅を連結ばね12,17,25,31を介して連結している。また第2の可動部3は、その四隅が、第1のリンク部10及び第2のリンク部11と連結ばね13,13,18,18を介して連結されている。
図4,図5に示す実施形態では、支持部15,19の数が2であり、図1や図4に示す実施形態よりも少ない。
図6,図7に示す実施形態でも図1に示す実施形態と同様に、各支点連結ばね16,20が、第2の可動部3の左右方向の両端部3c,3dよりも左右方向の外側に位置している。したがって、支点連結ばね16,20を介した各リンク部10,11の左右方向への長さ寸法を長く形成でき、これにより各可動部2,3の高さ方向への変位量を従来より大きくすることができる。よって高さ方向(Z)にて互いに逆方向に変位可能な第1の可動部2と第2の可動部3とを備える可動センサにおいて、従来に比べて高精度の可動センサを得ることができる。従来の可動センサでは、感度を高くするためには各ばねを微細化して、ばね定数を小さくしなくてはならず、製造プロセス上の加工精度を保持するのが困難となる。これに対し、本実施形態においては、このように各ばねを微細化せずに高感度化に対応することが可能となる。
図6の符号B,Cの部分では、図4の実施形態で説明した通り、図12で説明した中央連結ばね50を介して第1のリンク部10と第2のリンク部11とを連結している。
図8は、第4の実施形態における可動センサの平面図であり、図9は、第5の実施形態における可動センサの平面図である。また図10は、図9に示す可動センサの動作説明図(斜視図)である。以下、主に図1の第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。よって説明をしない部分については図1と同じであるため図1の説明を参照されたい。また符号については、図1と形状が異なっていても同じ機能である部分について同じ符号を付すこととした。
図8に示すように、可動センサの中心位置に支持部52が形成されている。支持部52は、図14に示す支持基板36に絶縁層(図示せず)を介して固定支持されるアンカ52aと、アンカ52aの左右方向(X)の両側に延出する腕部52b,52cとを備える。図8に示す支持部52により第2の可動部3は前後方向(Y)に分断されている。
図8に示すように、第1のリンク部10は、第2の可動部3の左端部3cよりも左方向に延出する一対の左リンク片10a,10cが前後方向(Y)に間隔を空けて形成されている。各左リンク片10a,10cは左右方向(X)に平行に延出している。各左リンク片10a,10cの左端部は、第1の可動部2の左連結片7に左連結ばね12,25を介して連結されている。
また第1のリンク部10を構成する各左リンク片10a,10cは、第2の可動部3の左端部3c側で一体化し、さらに第2の前方可動片3eの前方(Y1)及び、第2の後方可動片3fの前方(Y1)を通る2つの第1の中央リンク片10bを備えている。
そして、各第1の中央リンク片10bは、第2の前方可動片3e及び第2の後方可動片3fの各右端部3d側の前方(Y1)側にて右連結ばね13,13を介して連結されている。
また図8に示すように、第2のリンク部11は、第2の可動部3の右端部3dよりも右方向に延出する一対の右リンク片11a,11cが前後方向(Y)に間隔を空けて形成されている。各右リンク片11a,11cは左右方向(X)に平行に延出している。各右リンク片11a,11cの右端部は、第1の可動部2の右連結片8に右連結ばね17,31を介して連結されている。
また第2のリンク部11を構成する各右リンク片11a,11cは、第2の可動部3の右端部3d側で一体化し、さらに第2の前方可動片3eの後方(Y2)及び、第2の後方可動片3fの後方(Y2)を通る2つの第2の中央リンク片11bを備えている。
そして、各第2の中央リンク片11bは、第2の前方可動片3e及び第2の後方可動片3fの各左端部3c側の後方(Y2)側にて左連結ばね18,18を介して連結されている。
また図8に示すように、第1のリンク部10と支持部52を構成する左腕部52bとが前後方向(Y)に間隔を空けた2ヶ所の位置で夫々、第1の支点連結ばね16,16を介して連結されている。また、第2のリンク部11と支持部52を構成する右腕部52cとが前後方向(Y)に間隔を空けた2ヶ所の位置で夫々、第2の支点連結ばね20,20を介して連結されている。
図8に示すように、第1の支点連結ばね16,16は、第2の可動部3の左端部3cよりも左側(X1)に位置している。また、第2の支点連結ばね20,20は、第2の可動部3の右端部3dよりも右側(X2)に位置している。
図9に示す実施形態は、図8とよく似ているが、図9の符号Dで囲った部分が図13に示すように第1のリンク部10を構成する第1の中央リンク片10bの前方(Y1)及び後方(Y2)の夫々において第2のリンク部11と中央連結ばね54,55を介して連結している。中央連結ばね54,55の形状は図12とほぼ同様である。
図9に示す符号Eで囲った部分は、図13と同様の形状であるが、符号Eの部分では、第2のリンク部11を構成する第2の中央リンク片11bの前方(Y1)及び後方(Y2)の夫々において第1のリンク部10と中央連結ばね54,55を介して連結している。
図9,図13に示すように、第1のリンク部10と第2のリンク部11とを連結することで、連結強化でき、各リンク部10,11及び各可動部2,3とをより安定して動かすことができる。
図10に示すように第1の可動部2と第2の可動部3とが高さ方向(Z)にて逆方向に移動する。図8〜図10の実施形態では、図1と異なって補助リンク部は形成されておらず、第1のリンク部10及び第2のリンク部11により第1の可動部2の四隅を連結ばね12,17,25,31を介して連結している。また2分された第2の前方可動片3e及び第2の後方可動片3fは夫々、対角線上にて対向する両端で第1のリンク部10及び第2のリンク部11と連結ばね13,13,18,18を介して連結されている。
図8ないし図10に示す実施形態では、支持部52の数が1である。ただし支持部52を構成するアンカ52aから左右両側に腕部52b,52cを延ばし、各腕部52b,52cと各リンク部10,11とが支点連結ばね16,20を介して連結された状態とされている。
図8ないし図10に示す実施形態でも図1に示す実施形態と同様に、各支点連結ばね16,20が、第2の可動部3の左右方向の両端部3c,3dよりも左右方向の外側に位置している。したがって、支点連結ばね16,20を介した各リンク部10,11の左右方向への長さ寸法を長く形成でき、これにより各可動部2,3の高さ方向への変位量を従来より大きくすることができる。よって高さ方向(Z)にて互いに逆方向に変位可能な第1の可動部2と第2の可動部3とを備える可動センサにおいて、従来に比べて高精度の可動センサを得ることができる。
図1等に示すように、第1の可動部2は、第2の可動部3の左端部3cよりも左側に延出する左延出片2c1,2d1と各左延出片2c1、2d1間を一体に連結する左連結片7を備え、これにより、第2の可動部3の左側(X1)に第2の空間領域(左側空間領域)5が形成される。なお、第1のリンク部10の左リンク片10a,10cや第1の補助リンク部21(図1の形態)は、左延出片2c1,2d1の内側に配置されている。また、第1の可動部2は、第2の可動部3の右端部3dよりも右側(X2)に延出する右延出片2c2,2d2と各右延出片2c2、2d2間を一体に連結する右連結片8を備え、これにより、第2の可動部3の右側(X2)に第3の空間領域(右側空間領域)6が形成される。なお、第2のリンク部11の右リンク片11a,11cや第2の補助リンク部29(図1の形態)は、右延出片2c2,2d2の内側に配置されている。
第2の空間領域5及び第3の空間領域6を夫々、水平面方向(X1−X2,Y1−Y2)に対する検知部として構成することができる。図15に3軸可動センサ70の一例を示す。なお図15に示す第1の可動部2、第2の可動部3、リンク部10,11及び各支持部を備えるZ軸の検知部71の構成は、図4に示す形態によく似ている。ただし図15では、第1の支点連結ばね16,及び第2の支点連結ばね20が、第2の可動部3の左端部3c及び右端部3dと前後方向(Y)の同位置に形成されている。
図15に示すように第2の空間領域5には、第1の可動部2及び第2の可動部3等と同じ板材(シリコン基板)から切り出した可動電極及び固定電極を備えた左右方向(X)への検知部72が設けられている。また、第3の空間領域6には、第1の可動部2及び第2の可動部3等と同じ板材(シリコン基板)から切り出した可動電極及び固定電極を備えた前後方向(Y)への検知部73が設けられている。検知部72を構成する電極と、検知部73を構成する電極とは夫々、直交している。左右方向(X)から外力を受けると、検知部72の可動電極と固定電極との間の静電容量が変化し、これにより左右方向(X)に生じた外力に対する検知信号を出力することができる。また、前後方向(Y)から外力を受けると、検知部73の可動電極と固定電極との間の静電容量が変化し、これにより前後方向(Y)に生じた外力に対する検知信号を出力することができる。
図15に示す可動センサ70は3軸の可動センサを構成する。図15に示す構成とすることで、可動センサ70の小型化に伴って、可動センサ70の左右方向(X)への長さ寸法を短くしても、Z軸の検知部71では、各リンク部10,11を第2の可動部3の左右方向の両端部3c,3dよりも外側に延出したことで、各リンク部10,11の左右方向への長さ寸法を長くでき、Z軸検知部71の感度を向上させることができるとともに、第2の空間領域5、第3の空間領域6をZ軸以外の2軸の検知部72,73として有効利用でき、小型で感度に優れた3軸の可動センサ70を構成することができる。
図6に示す実施形態の可動センサと図17に示す比較例の可動センサとを用いて感度測定を行った。
図17の比較例では、第2の可動部3の左右方向(X)の中央であって、第2の可動部3の前方(Y1)及び後方(Y2)の位置に夫々、支持部(アンカ)57,57が設けられている。
図17に示すように第1のリンク部58がクランク状で形成され、支持部57と支点連結ばね57aを介して連結されている。また第2のリンク部59は、可動センサの中心O2を対称点として第1のリンク部58と点対称形状で形成されている。そして、第2のリンク部59は、支持部57と支点連結ばね57aを介して連結されている。
図17に示すように、第1のリンク部58は、左端部にて第1の可動部2と連結ばね70aを介して連結されるとともに、右端部にて第2の可動部3と連結ばね70bを介して連結される。また、第2のリンク部59は、右端部にて第1の可動部2と連結ばね70cを介して連結されるとともに、左端部にて第2の可動部3と連結ばね70dを介して連結される。
また図17に示す比較例では、補助リンク部74,75が設けられ、補助リンク部74は、左端部にて第1の可動部2と連結ばね73aを介して連結され、右端部にて支持部57と連結ばね73bを介して連結されている。また、補助リンク部75は、右端部にて第1の可動部2と連結ばね73cを介して連結され、左端部にて支持部57と連結ばね73dを介して連結されている。
図17に示す可動センサも、本実施形態と同様に高さ方向(Z)から加速度等の外力を受けると各リンク部58,59が、支点連結ばね57aを介して高さ方向に回動して第1の可動部2と第2の可動部3とが高さ方向(Z)にて逆方向に移動する。
図17に示す比較例では、支点連結ばね57aが、第2の可動部3の左端部3c及び右端部3dよりも内側に形成されている。この点が、実施例と異なる形態の一つとなっている。
図14に示す可動部と固定電極間のギャップを図6の実施形態及び図17の比較例において同寸法(具体的には1.7μm)とし、また、各連結ばねの幅を図6の実施形態及び図17の比較例において同寸法(具体的には1.34μm)とした。
そして図6の実施形態及び図17の比較例の加速度(遠心力)に対する差動容量変化を求めた。その結果、図6の実施形態では、加速度感度が3.5fF/Gであり、図17の比較例では、加速度感度が1.5fF/Gであった。
このように実施形態のほうが比較例に比べて感度を向上させることができるとわかった。
本実施形態は加速度センサのみならず角速度センサ、衝撃センサ等、MEMSセンサ全般に適用可能である。
1、70 可動センサ
2 第1の可動部
3 第2の可動部
3c (第2の可動部の)左端部
3d (第2の可動部の)右端部
5 第2の空間領域
6 第3の空間領域
7 左連結片
8 右連結片
10 第1のリンク部
10a、10c 左リンク片
10b 第1の中央リンク片
11 第2のリンク部
11a、11c 右リンク片
11b 第2の中央リンク片
12、13、17、18、22a、23a、25、31、32 連結ばね
15、19、22、23、24、30、52 支持部(アンカ)
16 第1の支点連結ばね
20 第2の支点連結ばね
21、29 補助リンク部
35 対向基板
36 支持基板
37〜39 固定電極
50、51、54、55 中央連結ばね
71、72、73 検知部

Claims (9)

  1. 固定支持される複数の支持部と、高さ方向に変位し互いに質量の異なる第1の可動部及び第2の可動部と、前記支持部と各可動部とに回動自在に連結された第1のリンク部及び第2のリンク部と、前記可動部の変位を検知するための検知部とを有しており、
    前記第1の可動部は前記第2の可動部の外側に位置しており、
    前記第1のリンク部及び前記第2のリンク部は左右方向(X)に延出して形成されており、
    前記第1のリンク部は、前記第2の可動部の左端部よりも左側に延出して前記第1の可動部と第1の左連結ばねを介して連結されるとともに、前記第2の可動部の右端部側で前記第2の可動部と第1の右連結ばねを介して連結され、かつ、前記左右方向にて前記第1の左連結ばねと前記第1の右連結ばねとの間に位置する前記支持部と第1の支点連結ばねを介して連結されており、
    前記第2のリンク部は、前記第2の可動部の右端部よりも右側に延出して前記第1の可動部と第2の右連結ばねを介して連結されるとともに、前記第2の可動部の左端部側で前記第2の可動部と第2の左連結ばねを介して連結され、かつ、前記左右方向にて前記第2の右連結ばねと前記第2の左連結ばねとの間に位置する前記支持部と第2の支点連結ばねを介して連結されており、
    前記第1のリンク部が前記第1の支点連結ばねを中心として、前記第2のリンク部が前記第2の支点連結ばねを中心として夫々、回動したときに、前記第2の可動部と前記第1の可動部とは前記高さ方向にて逆方向に変位し、
    前記第1の支点連結ばねは、前記第2の可動部の前記左端部と前後方向(Y)に一致した位置にあり、あるいは前記左端部よりも左側に位置し、前記第2の支点連結ばねは、前記第2の可動部の前記右端部と前後方向(Y)に一致した位置にあり、あるいは、前記右端部よりも右側に位置していることを特徴とする可動センサ。
  2. 前記第1の左連結ばねと前記第1の支点連結ばね間の前記左右方向(X)への距離、前記第1の支点連結ばねと前記第1の右連結ばね間の前記左右方向(X)への距離、前記第2の左連結ばねと前記第2の支点連結ばね間の前記左右方向(X)への距離、前記第2の支点連結ばねと前記第2の右連結ばね間の前記左右方向(X)への距離が、夫々、同寸法で形成される請求項1記載の可動センサ。
  3. 前記第1のリンク部には、前記第2の可動部の左端部よりも左側であって、前後方向(Y)に間隔を空けて延出した複数本の左リンク片が設けられ、各左リンク片が、前記第1の可動部と前記第1の左連結ばねを介して連結されており、
    前記第2のリンク部には、前記第2の可動部の右端部よりも右側であって、前後方向(Y)に間隔を空けて延出した複数本の右リンク片が設けられ、各右リンク片が、前記第1の可動部と前記第2の右連結ばねを介して連結されており、
    前記第2の可動部は、少なくとも対角線上にて対向する前記左端部及び前記右端部が、夫々、前記第1のリンク部及び前記第2のリンク部により連結されている請求項1又は2に記載の可動センサ。
  4. 前記第2の可動部の左端部よりも左側に延出する前記第1のリンク部の左リンク片に対し前後方向(Y)に間隔を空けて第1の補助リンク部が設けられ、前記第1の補助リンク部は、前記第1のリンク部と共に同方向に回動するように前記第1の可動部及び前記支持部と夫々、連結されており、
    前記第2の可動部の右端部よりも右側に延出する前記第2のリンク部の右リンク片に対し前後方向(Y)に間隔を空けて第2の補助リンク部が設けられ、前記第2の補助リンク部は、前記第2のリンク部と共に同方向に回動するように前記第1の可動部及び前記支持部と夫々、連結されており、
    前記第2の可動部は、少なくとも対角線上にて対向する前記左端部及び前記右端部が、夫々、前記第1のリンク部及び前記第2のリンク部により連結されている請求項1又は2に記載の可動センサ。
  5. 前記第1のリンク部は、前記第2の可動部の前記左端部側に設けられた第1の支持部と前記第1の支点連結ばねを介して連結され、前記第2のリンク部は、前記第2の可動部の前記右端部側に設けられた第2の支持部と前記第2の支点連結ばねを介して連結されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の可動センサ。
  6. 固定支持される単一の支持部と、高さ方向に変位し互いに質量の異なる第1の可動部及び第2の可動部と、前記支持部と各可動部とに回動自在に連結された第1のリンク部及び第2のリンク部と、前記可動部の変位を検知するための検知部とを有しており、
    前記第1の可動部は前記第2の可動部の外側に位置しており、
    前記第1のリンク部及び前記第2のリンク部は左右方向(X)に延出して形成されており、
    前記支持部は、前記第2の可動部を前後方向(Y)にて分断するように前記左右方向(X)に延出して形成され、前記左右方向(X)に対向する左端部と右端部を有するものであって、
    前記第1のリンク部は、前記第2の可動部の左端部よりも左側に延出して前記第1の可動部と第1の左連結ばねを介して連結されるとともに、前記第2の可動部の右端部側で前記第2の可動部と第1の右連結ばねを介して連結され、かつ、前記左右方向にて前記第1の左連結ばねと前記第1の右連結ばねとの間に位置する前記支持部の左端部と第1の支点連結ばねを介して連結されており、
    前記第2のリンク部は、前記第2の可動部の右端部よりも右側に延出して前記第1の可動部と第2の右連結ばねを介して連結されるとともに、前記第2の可動部の左端部側で前記第2の可動部と第2の左連結ばねを介して連結され、かつ、前記左右方向にて前記第2の右連結ばねと前記第2の左連結ばねとの間に位置する前記支持部の右端部と第2の支点連結ばねを介して連結されており、
    前記第1のリンク部が前記第1の支点連結ばねを中心として、前記第2のリンク部が前記第2の支点連結ばねを中心として夫々、回動したときに、前記第2の可動部と前記第1の可動部とは前記高さ方向にて逆方向に変位し、
    前記第1の支点連結ばねは、前記第2の可動部の前記左端部と前後方向(Y)に一致した位置にあり、あるいは前記左端部よりも左側に位置し、前記第2の支点連結ばねは、前記第2の可動部の前記右端部と前後方向(Y)に一致した位置にあり、あるいは、前記右端部よりも右側に位置していることを特徴とする可動センサ。
  7. 前記第1リンク部と前記第2リンク部とは、前記第2の可動部の前記左右方向における略中央位置で中央連結ばねを介して連結されている請求項1ないし6のいずれか1項に記載の可動センサ。
  8. 前記第1の可動部は、前記第2の可動部の前後方向の両側に配置され、前記第1の可動部と高さ方向にて対向する位置に第1の固定電極、前記第2の可動部と高さ方向にて対向する位置に第2の固定電極が配置されており、前記検知部は、各可動部及び各固定電極からなり静電容量変化を検知する構成である請求項1ないし7のいずれか1項に記載の可動センサ。
  9. 前記第1の可動部は、前記第2の可動部の前後方向(Y)の領域から夫々、左方向に延出する左延出片と、前記第2の可動部の前後方向(Y)の領域から夫々、右方向に延出する右延出片とを備え、
    前記第2の可動部の左端部よりも左側に延出する前記第1のリンク部の左リンク片が、前記左延出片と前後方向(Y)にて対向しており、
    前記第2の可動部の右端部よりも右側に延出する前記第2のリンク部の右リンク片が、前記右延出片と前後方向(Y)にて対向しており、
    前記第2の可動部の左側には、一対の前記左延出片にて挟まれた左側空間領域が形成されており、前記第2の可動部の右側には、一対の前記右延出片にて挟まれた右側空間領域が形成されており、
    前記左側空間領域、及び前記右側空間領域には、前記左右方向への検知部及び前記前後方向への検知部が夫々、設けられており、
    前記左右方向への検知部及び前記前後方向への検知部には、夫々、前記第2の可動部及び前記第1の可動部と同じ板材から切り出された可動電極及び固定電極が設けられている請求項1ないし8のいずれか1項に記載の可動センサ。
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