JP5898151B2 - Tv中継システム - Google Patents
Tv中継システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP5898151B2 JP5898151B2 JP2013183624A JP2013183624A JP5898151B2 JP 5898151 B2 JP5898151 B2 JP 5898151B2 JP 2013183624 A JP2013183624 A JP 2013183624A JP 2013183624 A JP2013183624 A JP 2013183624A JP 5898151 B2 JP5898151 B2 JP 5898151B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- relay
- equipment
- equipment rack
- rail
- loaded
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Warehouses Or Storage Devices (AREA)
Description
スタジオ外でのTV中継作業は、従来より、TV中継車を使用して行われている。そして、従来より使用されているTV中継車は、大型,中型,小型の3種に分類される。
大型のTV中継車は、積載量10トンクラスよりなる。そして、全長約8メートルの車体に、大型発動発電機や空調機が取付けられると共に、10台以上のTVカメラが積載されており、その周辺機材(TV中継用の周辺機材)は固定的に装備されていた。価格は約10億円であり、主にキーTV局,準キーTV局で使用されている。
中型のTV中継車は、積載量3〜4トンクラスよりなる。そして、全長約6メートルの車体に、中型発動発電機や空調機が取付けられると共に、4〜8台のTVカメラが積載されており、その周辺機材は固定的に装備されていた。価格は約4億円であり、主にローカルTV局で使用されている。
小型のTV中継車は、積載量1〜1.5トンクラスよりなる。そして、全長5メートル以下の車体に、小型発動発電機が取付けられると共に、3台程度のTVカメラが積載されており、周辺機材は積み降ろし不能に固定的に装備されていた。空調は、車輌に装備されているエアコンを使用することが多い。
ところで、このような従来のTV中継車については、次の課題が指摘されていた。従来のTV中継車は、上述した装備等よりなり、車輌の架装業者によって大幅改装が行われている。もって、架装改装費だけで例えば数百万円から〜数千万円程度要すると共に、道路走行に際しては、改めて8ナンバーの特殊車輌として車輌検査が必要となる。
又、従来のTV中継車は、スタジオ外でのTV中継作業の専用車輌であり、TV中継作業がない時は、長時間,長日数にわたり休眠状態となり、稼働率が極めて悪かった。
すなわち、スタジオ外でのTV中継作業がない時、TV中継車は、その間長時間,長日数にわたり不使用,待機,保管,休眠状態となり、稼働率が非常に悪かった。これと共に、その高価な装備品であるTVカメラや周辺機材も、その間、不使用,待機,保管,休眠状態となってしまい、これ又、稼働率が甚だ悪かった。
このように従来のTV中継車は、架装改装費,維持費,償却費等のコスト負担が過大である上に、稼働率も悪く、例えばローカルTV局やケーブルTV局によっては、採用困難となることも多かった。
本発明のTV中継システムは、このような実情に鑑み、上記従来技術の課題を解決すべくなされたものである。
そして本発明は、第1に、車輌,TVカメラ,周辺機材等の稼働率が向上すると共に、第2に、これが簡単容易に少人数作業で実現され、第3に、車輌の架装改装費も嵩まずコスト面にも優れて実現される、TV中継システムを提案することを目的とする。
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、特許請求の範囲に記載したように、次のとおりである。
請求項1については、次のとおり。
請求項1のTV中継システムは、スタジオ外でのTV中継作業に使用可能であると共に、スタジオ内でのTV中継作業にも使用可能である。
そして、ワゴン車を含む貨物車輌の荷台に積載可能なTVカメラと、該TVカメラに接続可能なTV中継用の周辺機材と、該周辺機材を収納した機器ラックと、該貨物車輌の荷台上に着脱可能に取付けられた専用床板と、該専用床板上に前後方向に形成され、該機器ラックを載せて移動させることが可能なレールと、該レールに載せられた該機器ラックを固定可能なロック機構と、更に、該機器ラックを載せて移動可能な台車と、を有していることを特徴とする。
請求項2については、次のとおり。
請求項2のTV中継システムでは、請求項1において、該機器ラックは箱状をなし、正面が開放されると共に棚を備えており、該周辺機材が、正面側から操作可能に該棚を利用して収納されていること、を特徴とする。
請求項3のTV中継システムでは、請求項2において、該機器ラックは、該貨物車輌の荷台上に取付けられた該専用床板に、該レールおよびロック機構を利用して積載,固定される。これと共に、収納されている該周辺機材が、該荷台に共に積載されていた該TVカメラに接続される。
もって、スタジオ外でのTV中継作業に使用可能となっており、該貨物車輌がTV中継車として使用されること、を特徴とする。
請求項4については、次のとおり。
請求項4のTV中継システムでは、請求項2において、該機器ラックは該貨物車輌から降ろされ、該台車上に積載,固定されて移動されると共に、収納された該周辺機材が、該TVカメラに接続される。もって、スタジオ内でのTV中継作業に使用可能となっていること、を特徴とする。
請求項5については、次のとおり。
請求項5のTV中継システムでは、請求項3又は4において、該周辺機材としては、少なくとも、TVカメラスタッフとのトータル的連絡確認用機器、複数の該TVカメラよりの映像切り換え用機器、複数のマイクロフォンからの音声切換用機器、生中継で取得した映像や音声の送信用機器、映像や音声の収録用機器、該TVカメラへの電源供給用機器、TVカメラスタッフとの個別的双方向通信用機器、モニター機器、電源ユニットを、すべて又は選択的に、該機器ラックに収納可能となっていること、を特徴とする。
請求項6のTV中継システムでは、請求項5において、該機器ラックは、左右方向へのずれを防止すべく、底面について、該レールに接触可能なガイド条が左右両側に突設されると共に、前後方向の正面側に固定片が突設されている。
そして該ロック機構は、該固定片と該レール溝間を係止することにより、積載された該機器ラックを、該レール,専用床板,貨物車輌の荷台上に、固定可能となっていること、を特徴とする。
請求項7については、次のとおり。
請求項7のTV中継システムは、請求項6において、該台車は、該機器ラックのガイド条と嵌まり合う設定よりなると共に、該機器ラックの固定片に対応可能な固定突片が、前後方向に突設されている。そして該ロック機構は、該固定片と固定突片間を係止することにより、積載された該機器ラックを、該台車上に固定可能となっていること、を特徴とする。
請求項8については、次のとおり。
請求項8のTV中継システムでは、請求項5において、該レールは断面溝状をなし、該専用床板上に2本1組で偶数組形成されており、もって最大で同偶数の整数倍の該機器ラックが、該貨物車輌の荷台上に積載可能となっていること、を特徴とする。
請求項9のTV中継システムは、請求項8において、1組の該レールは、前後方向に該機器ラックを少なくとも2個載せることが可能な前後長さよりなるが、該機器ラックは、1組の該レールあたり1個のみ載せられる。
そしてまず、該貨物車輌による運搬時においては、次のとおり。該機器ラックは、該レールそして専用床板上の前側位置に、積載,固定される。これと共に、該専用床板上の後側位置には、該TVカメラ,三脚,ケーブル,発電機等の付帯機材が積載される。
これに対し、スタジオ外でのTV中継作業時においては、次のとおり。まず、該付帯機材が車外搬出されると共に、該機器ラックが後側位置に移動,固定される。もって、該専用床板上の前側位置が、TV中継用の作業スペースとして活用可能となること、を特徴とする。
本発明は、このような手段よりなるので、次のようになる。
(1)このTV中継システムは、TVカメラ,周辺機材,機器ラック,レール付専用床板,ロック機構,台車等を、備えている。
(2)そしてまず、スタジオ外でのTV中継に関しては、次のとおり。専用床板が、貨物車輌の荷台に取付けられており、周辺機材を収納した機器ラックは、この専用床板上に、レールやロック機構等を利用して、積載,固定されている。
(3)車輌走行先,移動先の目的地の中継現場では、車外搬出されたTVカメラに、機器ラックに収納された周辺機材が接続され、もって、スタジオ外での中継作業が実施される。機器ラックの周辺機材は、中継サブシステムとして使用され、映像と音声について生中継や収録が行われる。
(4)このように貨物車輌は、TV中継車として使用される。なお、次のような使用例も、可能である。
すなわち、車輌走行移動時には、レール,専用床板の前側位置に、機器ラックを積載,固定し、後側位置には、TVカメラ,その他の付帯機材が積載される。
そしてTV中継作業時には、TVカメラ等の付帯機材が車外搬出され、機器ラックが後側位置に移動,固定されると共に、空いた前側位置が、TV中継用の作業スペースとして活用可能である。
(5)他方、スタジオ内での中継作業に関しては、次のとおり。機器ラックは、貨物車輌から降ろされて、台車上にロック機構等を利用して積載,固定され、TVカメラが接続される。
(6)もって、機器ラックに収納された周辺機材は、中継サブシステムとして使用され、もってスタジオ内での中継作業が実施される。
(8)本発明において、スタジオ外でのTV中継のために、機器ラックを貨物車輌に積載,固定する作業は簡単であり、少人数の人力で容易に可能である。又、スタジオ内でのTV中継のために、機器ラックを台車に積載,固定する作業も、少人数の人力で容易に可能である。
(9)本発明で使用される貨物車輌は、荷台にレール付の専用床板を取付けるだけで、特に架装改装することもなく、TV中継車として使用可能である。もって、コスト面に優れている。
(10)さてそこで、本発明のTV中継システムは、次の効果を発揮する。
第1に、車輌,TVカメラ,周辺機材等の稼働率が向上する。本発明のTV中継システムは、スタジオ外でのTV中継作業に使用可能であると共に、スタジオ内でのTV中継作業にも使用可能である。
このように、高価なTVカメラやTV中継用の周辺機材が、スタジオ内外で共に使用可能であり、その分、稼働率が向上する。
又、スタジオ外でのTV中継作業がない時、使用する貨物車輌は無架装方式なので、TV中継車以外の他の通常用途に使用可能であり、貨物車輌の稼働率も向上する。前述した従来よりのTV中継車、つまりスタジオ外のTV中継専用車輌のように、TV中継がない時は、ずっと不使用状態となるようなことがない。
このように、スタジオ外でのTV中継作業がない時に、車輌,TVカメラ,周辺機材等が、その間長時間,長日数にわたり待機,保管,休眠状態となることは回避される。本発明では、これらの稼働率が大幅に向上する。
第2に、これは簡単容易に、少人数作業で実現される。本発明のTV中継システムでは、上述したように貨物車輌,TVカメラ,周辺機材等の稼働率が向上するが、これは簡単容易に実現される。
すなわち、スタジオ内やスタジオ外でのTV中継に備えるべく、周辺機材を収納した機器ラックを、貨物車輌に対し積み込む作業や降ろす作業は簡単であり、少人数で容易に実施可能である。又、台車上に対し積み込む作業や降ろす作業も簡単であり、少人数で容易に実施可能である。
第3に、しかも車輌の架装改装費も嵩まず、コスト面にも優れて実現される。本発明のTV中継システムは、スタジオ外でのTV中継作業のみならず、スタジオ内でのTV中継作業にも使用されるが、スタジオ外でのTV中継に際しては、その貨物車輌が、TV中継車として使用される。
それにも拘らず、この貨物車輌は、特に架装改装されることもなく、TV中継車として使用される。前述した従来よりのTV中継車のように、架装業者による大幅な改装を行うこともなく、8ナンバーの特殊車輌として車輌検査の必要が生じることもなく、使用可能である。
すなわち、貨物車輌に専用床板を着脱可能に取付けるだけで済み、例えば、従来よりのTV中継車では、数百万円から〜数千万円程度要していた架装改装費が、本発明では数十万円程度で済む等、コスト負担が大幅軽減される。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
《本発明の概要》
まず、本発明のTV中継システムの概要について、説明する。
このTV中継システムは、スタジオ外でのTV中継作業に使用可能であると共に、スタジオ内でのTV中継作業にも使用可能である。そしてTVカメラ1,周辺機材2,機器ラック3,専用床板4,レール5,ロック機構6,台車7等を、備えてなる。
すなわち、貨物車輌8の荷台9に積載可能なTVカメラ1と、TVカメラ1に接続可能なTV中継用の周辺機材2と、周辺機材2を収納した機器ラック3と、貨物車輌8の荷台9上に着脱可能に取付けられた専用床板4と、専用床板4上に前後方向に形成され機器ラック3を載せて移動させることが可能なレール5と、レール5に載せられた機器ラック3を専用床板4上で固定可能なロック機構6と、機器ラック3を載せて移動可能な台車7と、備えてなる。
本発明の概要は、以上のとおり。以下、このような本発明のTV中継システムについて、更に詳細に説明する。
まず、TVカメラ1およびその周辺機材2について、説明する。TVカメラ1は、テレビ局やプロダクション等において、スタジオ内外でのTV中継用に使用される。そして通常は、複数台が同時併行的に使用され、HDハイディフィニション化,高品位化の進展が著しい。
そして、図5の(1)図中に示したように、TVカメラ1は、スタジオ外でのTV中継作業に向かう際は、ワゴン車や小型貨物車を含む貨物車輌8の荷台9に、積載される。図5の(2)図は、その後、スタジオ外の目的地において、TV中継作業に使用中の状態を示す。
このような周辺機材2としては、TVカメラ1のスタッフとのトータル的連絡確認用機器(ライブユニット)、複数のTVカメラ1より受信した映像切り換え用機器(スイッチャー)、複数のマイクロフォンから受信した音声切換用機器(ミキサー)、生中継で取得した映像や音声の送信用機器、映像や音声の収録用機器(レコーダ)、TVカメラ1への電源供給用機器、TVカメラ1のスタッフとの個別的双方向通信用機器(ベースユニット)、モニター機器(ディスプレイ)、電源ユニット等が、少なくとも挙げられる。
そして、このような各種周辺機材2について、1個,複数個,又はすべてが選択されて、機器ラック3に収納される。
図4に示した例の機器ラック3では、図中上側から下側に向け、トータル的連絡確認用機器(各TVカメラ1との集約的連絡用)、映像切り換え用機器、個別的双方向通信用機器(各TVカメラ1各々との個別連絡用,図示例では4個)、最下段左側に電源ユニット、最下段右側に収録用機器等の周辺機材2が、収納されている。
TVカメラ1,その周辺機材2については、以上のとおり。
次に機器ラック3について、説明する。機器ラック3は、図3の(1)図に示したように、箱状をなし軽量構造よりなり、正面が開放されると共に、棚10を備えており、図4に示したように、上述したTV中継用の周辺機材2が、正面側から操作可能に棚10を利用して収納される。
そして機器ラック3は、左右方向へのずれを防止すべく、底面について、専用床板4側のレール5に接触可能なガイド条11が、左右両側に突設されると共に、前後方向の正面側に固定片12が突設されている。
すなわち、貨物車輌8に車載走行された際において、機器ラック3のレール5上からの左右方向へのずれ移動を防止するため、図2の(1)図中に示したように、レール5に接触可能なガイド条11が、配設されている。このガイド条11は、2本1組のレール5の図示例ではそれぞれ外側に位置すべく、機器ラック3底面の左右両側に突設され、もって前後方向に向け条状に配設されている。
更に、図2の(1)図〜(4)図,図3の(1)図等に示したように、機器ラック3の底面付近から前後方向の正面側に向け、左右2枚の固定片12が突設取付けされている。この固定片12は、ロック機構6による機器ラック3のレール5,専用床板4上への固定用に使用される。図3中13は、機器ラック3の積み降ろし用の取手である。
機器ラック3については、以上のとおり。
次に、専用床板4について、説明する。専用床板4は、貨物車輌8の荷室14の荷台9上に、着脱可能に取付けられる。
この専用床板4は、TV中継用の周辺機材2を収納した機器ラック3を、貨物車輌8の荷台9上に積載するための、基礎部分である。そこで、強度と加工性を得べく、厚手の合板に金属板を貼り合わせた板材が用いられており、このような板材が、貨物車輌8の荷台9床形状に合わせて切断加工され、もって図1中に示したような形状に製作される。
貨物車輌8の荷台9床の周辺部要所には、予めアンカーナット等のナット15が埋め込まれている。もって専用床板4は、各ボルト16をナット15に螺着することにより、荷台9上に堅固に固定される。
勿論、ボルト16のナット15に対する螺合を解くことにより、専用床板4は容易に荷台9上から取り外される。このように専用床板4は、貨物車輌8の荷台9に対し着脱可能である。
専用床板4については、以上のとおり。
次にレール5について、図1,図2の(1)図〜(4)図等を参照して、説明する。レール5は、専用床板4上に前後方向に形成されており、機器ラック3を載せて移動させることが可能である。まずレール5としては、リップ溝形鋼等、内リブ状のリップ部付のレール溝17を備えたものが、代表的に使用される。
レール5は図示例では、専用床板4上に2本1組で偶数組形成され、もって最大で同偶数の整数倍の機器ラック3が、貨物車輌8の荷台9上に積載可能となっている。
そして図示例では、専用床板4上に2本1組のレール5が、2組形成されており、もって最大で2組の整数倍(2個又は4個)の機器ラック3が、その上に積載可能となっている。つまり最大で、図1の(1)図の例では2個の機器ラック3が、図1の(2)図の例では4個の機器ラック3が、それぞれ積載可能となっている。
ところで本発明は、このような図示例に限定されるものではなく、次のように構成することも可能である。
すなわち、レール5を2本1組で奇数組形成し(例えば1組)、もって最大で同奇数の整数倍の機器ラック3を、積載するようにすることも可能である。又、2本1組のレール5ではなく、1本のレール5を単数又は複数使用することも可能である。
これに対し、図1の(2)図の例において、レール5は、前後方向長さ寸法が、1個の機器ラック3の前後方向長さ寸法の2倍に、略見合った設定よりなる。このレール5は、専用床板4の前後方向の前側前端から後側後端にかけて、形成されている。
レール5については、以上のとおり。
次に、図2の(3)図〜(5)図を参照して、説明する。ロック機構6は、レール5に載せられた機器ラック3を、専用床板4上で固定可能である。
機器ラック3は、貨物車輌8の荷台9上の専用床板4に、レール5およびロック機構6を使用して、積載,固定される。すなわちロック機構6は、機器ラック3側の固定片12と専用床板4側のレール溝17間を係止することにより、積載された機器ラック3を、レール5,専用床板4,貨物車輌8の荷台9上に、固定可能となっている。
そしてロック機構6は、そのハンドル部18中央部を、機器ラック3側の左右の固定片12の切欠部に嵌入すると共に、下部の係止ロック部19を、レール5のレール溝17内に挿入する。
それから、ハンドル部18を係止ロック部19と共に回動せしめると、係止ロック部19がレール溝17内面に当接する。そして、更にハンドル部18を回動して行くと、ハンドル部18と係止ロック部19間が螺合締め付けられ、もって両者間に介在する固定片12とレール溝17リップ部間が、不動に係止ロックされる。
図示例ではこのようにして、積載された機器ラック3が、ロック機構6にて、レール5,そして専用床板4,更には貨物車輌8の荷台9上に、車輌走行時にあっても不動に固定される。
なお、固定を解く場合は、ハンドル部18を上述とは逆方向に回動することにより、ロック機構6による固定つまり係止ロック部19による係止ロックが、解除される。又、ロック機構6による固定方式は、このような図示例に限定されるものではなく、その他各種の公知方式を採用可能である。
ロック機構6については、以上のとおり。
次に、台車7について、図3の(2)図を参照して説明する。台車7は、機器ラック3を載せると共に、キャスター20にて移動可能である。
この台車7には、機器ラック3のガイド条11と嵌まり合う寸法設定よりなり、機器ラック3の固定片12に対応可能な固定突片21が、前後方向に突設されている。そしてロック機構6は、固定片12と固定突片21間を係止することにより、積載された機器ラック3を、台車7上に固定可能である。
又、図示例では、台車7の前側下端縁に、固定突片21が突設取付けされており、この固定突片21は、積載された機器ラック3の固定片12に見合った高さ位置に、形成されている。もって、台車7上に機器ラック3を積載すると、その左右の固定片12に、台車7側の固定突片21が重ね合わせられる。
そして、機器ラック3側の左右の固定片12に形成された切欠部と、固定突片21の左右に形成された両切欠部とが、それぞれ対応位置する設定よりなり、両者間にそれぞれ、ロック機構6のハンドル部18中央部を嵌入する。
後は前述した所に準じ、ハンドル部18を回動して行くと、ハンドル部18と係止ロック部19間が螺合締め付けられ、もって両者間に介在する固定片12と固定突片21間が、不動に係止ロックされる。
図示例ではこのようにして、機器ラック3(側の固定片12)が、台車7(側の固定突片21)に、固定される。なお、ロック機構6による固定方式は、このような図示例に限定されるものではなく、その他各種の公知方式を採用可能である。
台車7については、以上のとおり。
次に、このTV中継システムの使用態様1,2について、説明する。このTV中継システムは、使用態様1として、スタジオ外でのTV中継作業に使用可能であると共に、使用態様2として、スタジオ内でのTV中継作業にも使用可能である。
まず使用態様1では、図5の(1)図,(2)図に示したように、機器ラック3は、貨物車輌8の荷台9上の専用床板4に、積載,固定されている。そして目的地において、機器ラック3に収納されたTV中継用の周辺機材2が、荷台9に共に積載されていたTVカメラ1であって車外に持ち出されたTVカメラ1に、接続され、もってスタジオ外でのTV中継作業に使用される。このように使用態様1では、貨物車輌2がTV中継車として使用される。
これに対し使用態様2では、図3の(2)図に示したように、機器ラック3が、貨物車輌8の荷台9上の専用床板4から積み降ろされ、もって台車7上に積載,固定されて移動される。
これと共に使用態様2では、機器ラック3に収納されたTV中継用の周辺機材2が、例えば同様に貨物車輌8から積み降ろされたTVカメラ1に、接続される。もって、スタジオ内でのTV中継作業に使用される。
TV中継システムの使用態様については、以上のとおり。
ところで、使用態様1に関連して、次の使用態様1’も考えられる。この使用態様1’について説明しておく。
まず前提として、2本1組のレール5は、前後方向に機器ラック3を少なくとも2個載せることが可能な前後長さ寸法を備えてなるものの、機器ラック3は、この2本1組のレール5あたり、1個のみ載せられる。代表的には、図1の(2)図に示した4本2組のレール5について、機器ラック3が、左右の組に各1個ずつ計2個載せられる。
そして、貨物車輌8による運搬走行時においては、次のとおり。まず、周辺機材2を収納した機器ラック3は、レール5の前側位置に積載されて、ロック機構6にて固定されている。これと共に、専用床板4上の後側位置には、TVカメラ1,三脚,ケーブル,可搬型発電機等の付帯機材が、積載されている。
これに対し、スタジオ外の目的地でのTV中継作業時においては、次のとおり。まず、TVカメラ1,三脚,ケーブル,発電機等の付帯機材が、車外に搬出される。これと共に、周辺機材2を収納した機器ラック3が、前側位置から後側位置に移動され、後側位置にてロック機構6にて固定される。
もって、専用床板4上の前側位置のスペースが、TV中継用の作業スペースとして、活用可能となる。つまり、周辺機材2の操作実施,操作準備,中継指揮用等の作業スペース,空間エリアとして、テーブル等も置きつつ活用可能となる。
スタジオ外での使用態様の一例については、以上のとおり。
本発明のTV中継システムは、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
(1)このTV中継システムは、TVカメラ1と、TV中継用の各種周辺機材2を収納した機器ラック3(図4,図5の(1)を参照)と、レール5付の専用床板4と、ロック機構6と、台車7等を備えている。
そして、周辺機材2を収納した機器ラック3が、この専用床板4上に、レール5やロック機構6を利用して積載,固定されている(図2,図5の(1)図を参照)。積載,固定には、例えば、機器ラック3側のガイド条11,固定片12や、レール5側のレール溝17が利用される。
機器ラック3の周辺機材2は、中継サブシステムとして使用される。TV中継は、映像と音声について、生中継用又は収録用に実施される。
そしてTV中継作業時において、付帯機材が車外に搬出され、機器ラック3は、後側位置に移動,固定される。もって、これと共に空いた前側位置が、TV中継用の作業スペースとして活用可能となる。
そして台車7にて、スタジオ内へと移動されると共に、機器ラック3に収納された周辺機材2が、TVカメラ1に接続される。
なおTVカメラ1は、貨物車輌8の荷台9から積み降ろされたものの外、スタジオに常備されると共に周辺機材2にマッチング可能なものも、使用に供することができる。
もってその分、TVカメラ1やTV中継用の周辺機材2は、長時間休眠状態となることなく、稼働率が向上する。
又、スタジオ外でのTV中継作業がない時、使用された貨物車輌8は無架装方式なので、レール5付の専用床板4を取り外すだけで、他の通常用途,一般用途に使用可能であり(図5の(3)図を参照)、長時間休眠状態とされることもなく、貨物車輌8の稼働率も向上する。
スタジオ内でのTV中継のために、機器ラック3を、貨物車輌8から積み降ろして、台車7に積載,固定する作業も、同様に、少人数の人力で容易に可能である。
本発明の作用等については、以上の通り。
2 周辺機材
3 機器ラック
4 専用床板
5 レール
6 ロック機構
7 台車
8 貨物車輌
9 荷台
10 棚
11 ガイド条
12 固定片
13 取手
14 荷室
15 ナット
16 ボルト
17 レール溝
18 ハンドル部
19 係止ロック部
20 キャスター
21 固定突片
Claims (9)
- スタジオ外でのTV中継作業に使用可能であると共に、スタジオ内でのTV中継作業にも使用可能な、TV中継システムであって、
ワゴン車を含む貨物車輌の荷台に積載可能なTVカメラと、該TVカメラに接続可能なTV中継用の周辺機材と、該周辺機材を収納した機器ラックと、該貨物車輌の荷台上に着脱可能に取付けられた専用床板と、
該専用床板上に前後方向に形成され、該機器ラックを載せて移動させることが可能なレールと、該レールに載せられた該機器ラックを固定可能なロック機構と、
該機器ラックを載せて移動可能な台車と、を有していることを特徴とするTV中継システム。 - 請求項1において、該機器ラックは箱状をなし、正面が開放されると共に棚を備えており、該周辺機材が、正面側から操作可能に該棚を利用して収納されていること、を特徴とするTV中継システム。
- 請求項2において、該機器ラックは、該貨物車輌の荷台上に取付けられた該専用床板に、該レールおよびロック機構を利用して積載,固定されると共に、収納されている該周辺機材が、該荷台に共に積載されていた該TVカメラに接続され、
もって、スタジオ外でのTV中継作業に使用可能となっており、該貨物車輌がTV中継車として使用されること、を特徴とするTV中継システム。 - 請求項2において、該機器ラックは該貨物車輌から降ろされ、該台車上に積載,固定されて移動されると共に、収納された該周辺機材が該TVカメラに接続され、
もって、スタジオ内でのTV中継作業に使用可能となっていること、を特徴とするTV中継システム。 - 請求項3又は4において、該周辺機材としては、少なくとも、TVカメラスタッフとのトータル的連絡確認用機器、複数の該TVカメラよりの映像切り換え用機器、複数のマイクロフォンからの音声切換用機器、生中継で取得した映像や音声の送信用機器、映像や音声の収録用機器、該TVカメラへの電源供給用機器、TVカメラスタッフとの個別的双方向通信用機器、モニター機器、電源ユニットを、すべて又は選択的に、該機器ラックに収納可能となっていること、を特徴とするTV中継システム。
- 請求項5において、該機器ラックは、左右方向へのずれを防止すべく、底面について、該レールに接触可能なガイド条が左右両側に突設されると共に、前後方向の正面側に固定片が突設されており、
該ロック機構は、該固定片と該レール溝間を係止することにより、積載された該機器ラックを、該レール,専用床板,貨物車輌の荷台上に、固定可能となっていること、を特徴とするTV中継システム。 - 請求項6において、該台車は、該機器ラックのガイド条と嵌まり合う設定よりなると共に、該機器ラックの固定片に対応可能な固定突片が、前後方向に突設されており、
該ロック機構は、該固定片と固定突片間を係止することにより、積載された該機器ラックを、該台車上に固定可能となっていること、を特徴とするTV中継システム。 - 請求項5において、該レールは断面溝状をなし、該専用床板上に2本1組で偶数組形成されており、もって最大で同偶数の整数倍の該機器ラックが、該貨物車輌の荷台上に積載可能となっていること、を特徴とするTV中継システム。
- 請求項8において、1組の該レールは、前後方向に該機器ラックを少なくとも2個載せることが可能な前後長さよりなるが、該機器ラックは、1組の該レールあたり1個のみ載せられており、
該貨物車輌による運搬時において、該機器ラックは、該レールそして専用床板上の前側位置に積載,固定されると共に、該専用床板上の後側位置には、該TVカメラ,三脚,ケーブル,発電機等の付帯機材が積載されており、
スタジオ外でのTV中継作業時においては、まず、該付帯機材が車外搬出されると共に、該機器ラックが後側位置に移動,固定され、もって、該専用床板上の前側位置が、TV中継用の作業スペースとして活用可能となること、を特徴とするTV中継システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013183624A JP5898151B2 (ja) | 2013-09-05 | 2013-09-05 | Tv中継システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013183624A JP5898151B2 (ja) | 2013-09-05 | 2013-09-05 | Tv中継システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015048068A JP2015048068A (ja) | 2015-03-16 |
JP5898151B2 true JP5898151B2 (ja) | 2016-04-06 |
Family
ID=52698414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013183624A Active JP5898151B2 (ja) | 2013-09-05 | 2013-09-05 | Tv中継システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5898151B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10654419B2 (en) | 2018-04-12 | 2020-05-19 | Hyundai Motor Company | Luggage room screen apparatus of vehicle |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5881830A (ja) * | 1981-11-11 | 1983-05-17 | T B S Eigashiya:Kk | 特装車 |
JPH0735787Y2 (ja) * | 1989-03-13 | 1995-08-16 | 富士通株式会社 | 車載用通信装置の固定構造 |
JP3156744U (ja) * | 2009-10-30 | 2010-01-14 | 株式会社ジャパンマリンサービス | 積載物固定具 |
JP5908694B2 (ja) * | 2011-09-30 | 2016-04-26 | 日本バルカー工業株式会社 | 荷台の取り付け構造および荷台の取り付け方法 |
-
2013
- 2013-09-05 JP JP2013183624A patent/JP5898151B2/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10654419B2 (en) | 2018-04-12 | 2020-05-19 | Hyundai Motor Company | Luggage room screen apparatus of vehicle |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015048068A (ja) | 2015-03-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20200148073A1 (en) | Battery quick-change process and system for electric vehicles | |
EP0668202A1 (en) | Self loading-unloading container train and power control unit | |
JP5898151B2 (ja) | Tv中継システム | |
EP2423066A3 (en) | Rail car with onboard electric components for rail cars mounted thereon and train of rail cars | |
JP6366816B2 (ja) | 車載移動スタジオおよび艤装車両の製造方法 | |
US3762341A (en) | Roll-in bulkhead | |
EP1363823A4 (en) | TRANSPORT SYSTEM FOR INDIVIDUALS OR GROUPS | |
US6585466B2 (en) | Railcar anchor and load snugger arrangement | |
PL1759063T3 (pl) | Pojazd transportowy do transportu i wyładowywania długich szyn | |
US20090127306A1 (en) | Tailgating System | |
PL1719683T3 (pl) | Wewnętrzne odłączalne wyposażenie pojazdu szynowego z co najmniej jedną linią instalacyjną do mocowania części odłączalnych w obszarze podłogi i/lub ściany bocznej | |
US20160362038A1 (en) | System and Method for Restraining a Vehicle | |
CN213009494U (zh) | 一种可减少振动的模具转运装置 | |
CN211308764U (zh) | 一种物流配送车用货厢结构 | |
JP2006142894A (ja) | レール運搬等多目的車輌の脱線復旧装置 | |
CN208149192U (zh) | 一种新能源汽车车顶载货台 | |
CN206407161U (zh) | 一种无人机地勤车上的无人机固定装置 | |
JP5141001B2 (ja) | 車両、および、燃料電池車載方法 | |
CN206217904U (zh) | 一种动车组过渡车钩存储装置 | |
RU2434762C1 (ru) | Топопривязчик | |
JP2011046365A (ja) | 鉄道車両及び貨物コンテナの鉄道車両への積み下ろし方法 | |
JP2009196579A (ja) | 半導体冷却装置の取付構造及び半導体冷却装置の取付方法 | |
JP2007246045A (ja) | 商用自動車の架装物載置機構 | |
CN205632530U (zh) | 一种苗木输送车 | |
CN104903516A (zh) | 用于有轨输送物体的系统 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150513 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160212 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160301 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160303 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5898151 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |