JP5896120B2 - ワイヤハーネス用プロテクタの固定構造 - Google Patents

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Description

本発明は、他部材に固定される金属製のシールド部材が外挿されたワイヤハーネスの端末部分に取り付けられる、ワイヤハーネス用プロテクタの固定構造に関するものである。
従来から、例えば電気自動車やハイブリッド自動車等において、自動車のインバータとモータ等の電気機器は、ワイヤハーネスによって接続されている。このようなワイヤハーネスは、特開2004−178913号公報(特許文献1)に記載されているように、インバータ等から発生する電気ノイズがワイヤハーネスを通じて外部に漏洩するのを防止するために、筒状の金属製ブラケットとブラケットの端部から延出する金属細線がメッシュ状に編まれて形成された編組線からなるシールド部材が外挿されており、これによってシールド機能が付与されている。そして、編組線の端部に設けられたブラケットがインバータ等の取付部分にボルト等で固定されると共に、ブラケットの内部を挿通して外部に突出するワイヤハーネスの端末に設けられた電線側端子がインバータ等の接続部に接続されるようになっている。
ところで、ワイヤハーネスの端末に設けられた電線側端子は、インバータ等の電気機器に接続されることから、接続信頼性を確保するために、ワイヤハーネスの端末部分は、他部材との衝突等から特に保護される必要がある。そこで、ワイヤハーネスにプロテクタを外挿することで、ワイヤハーネスの端末部分をプロテクタで保護することが考えられる。
しかし、プロテクタの配設位置の付近に、車体パネル等の適当な取付部材が存しない場合には、プロテクタをワイヤハーネス上で位置決めすることが困難となる。それ故、単にプロテクタをワイヤハーネスに外挿するのみでは、プロテクタがワイヤハーネス上で位置ずれして、目的の部位を保護することが出来なくなるという問題があった。
特開2004−178913号公報
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、周囲に車体パネル等の取付部材が存しない場合でも、プロテクタをワイヤハーネスの端末部分に位置決め固定することの出来る、新規な構造のワイヤハーネス用プロテクタの固定構造を提供することにある。
本発明の第一の態様は、他部材に固定される筒状の金属ブラケット及び金属細線をメッシュ状に編んだ編組線からなるシールド部材が端末部分に外挿されているワイヤハーネスに用いられるものであり、該ワイヤハーネスの端末部分を保護する合成樹脂製のワイヤハーネス用プロテクタの固定構造であって、前記ワイヤハーネス用プロテクタのプロテクタ本体には、前記ワイヤハーネスの端末に設けられた電線側端子が突出する開口部と、該開口部の側方に開口する側方開口部とが設けられており、前記開口部の内面には、該開口部の開口方向と直交する方向に延びると共に前記側方開口部に開放された係止溝が形成されている一方、前記金属ブラケットには、前記係止溝に挿入されて係止される係止リブが形成されていることを、特徴とする。
本発明においては、インバータ等の他部材に固定される金属ブラケットに形成された係止リブを、プロテクタ本体に形成された係合溝に挿通して係止することによって、プロテクタ本体を金属ブラケットに固定することが出来る。これにより、車体パネル等のプロテクタの取付部材が近接して存しない場合でも、プロテクタをワイヤハーネスの端末部分に位置決めして配設することが出来る。即ち、金属ブラケットは、ワイヤハーネスのシールド効果を確保するために、インバータ等の他部材に固定される。そこで、金属ブラケットをプロテクタの取付部材として巧く利用することによって、周囲に適当な取付部材が存しない場合でも、プロテクタをワイヤハーネスの端末部分に位置決めして固定的に配設することが出来て、ワイヤハーネスの端末部分を確実に保護することが出来る。
特に、プロテクタの係止溝が、プロテクタの開口方向と直交して延出されている。これにより、金属ブラケットの係止リブをプロテクタの開口方向で係止して、金属ブラケットのプロテクタの開口方向での抜けを効果的に阻止することが出来る。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に記載のものにおいて、前記金属ブラケットはブラケット本体と、該ブラケット本体に形成された外挿筒部に外嵌固定されることにより該外挿筒部との間で前記編組線の端部を挟んで固定する環状金具とから構成されており、前記環状金具に前記係止リブが一体形成されているものである。
本態様によれば、金属ブラケットにおいて編組線を固定するために用いられる環状金具を巧く利用して、環状金具に係止リブを形成することにより、部品点数の増加や高度な加工を要すること無しに、プロテクタの固定構造を実現することが出来る。
本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に記載のものにおいて、前記ワイヤハーネス用プロテクタには前記プロテクタ本体に固定されて前記側方開口部を塞ぐ蓋部が設けられており、前記プロテクタ本体において前記蓋部を固定するロック部の形成位置に前記係止溝が形成されているものである。
プロテクタ本体において、蓋部が固定されるロック部の形成位置は、蓋部の剛性により、形状が安定し易い。そこで、ロック部の付近に係止溝を形成することによって、係止溝の形状安定性を向上することが出来て、金属ブラケットにより安定的に固定することが出来る。
本発明の第四の態様は、前記第一〜第三の何れか1つの態様に記載のものにおいて、前記係止溝における前記側方開口部側の端部には、前記プロテクタ本体における前記側方開口部の開口端縁部から前記プロテクタ本体の内方に行くに連れて次第に幅寸法が小さくなる誘い込み部が形成されているものである。
本態様によれば、係止溝において、金属ブラケットの係止リブの差込口となる側方開口部側の端縁部の開口寸法が大きくされている。これにより、係止リブを係止溝に挿入し易くすることが出来て、プロテクタの金属ブラケットへの組み付けを容易に行なうことが出来る。
本発明の第五の態様は、前記第一〜第四の何れか1つの態様に記載のものにおいて、前記プロテクタ本体における前記開口部の開口端縁部には、前記金属ブラケットに当接して該金属ブラケットを前記プロテクタ本体内で位置決めする位置決めリブが形成されているものである。
本態様においては、位置決めリブによって、金属ブラケットをプロテクタ本体の開口端縁部で位置決めすることが出来る。これにより、プロテクタ本体の開口端縁部における金属ブラケットとの相対的な位置ずれを抑えて、プロテクタの金属ブラケットへの固定状態をより安定的に維持することが出来る。
本発明においては、プロテクタ本体に、開口部の開口方向に直交する係止溝を設ける一方、編組線を固定してワイヤハーネスに外挿される金属ブラケットに係止リブを設け、金属ブラケットの係止リブをプロテクタ本体の係止溝に挿入して係止するようにした。これにより、プロテクタを金属ブラケットに固定することが可能となり、周辺に車体パネル等の適当な取付部材が存しない場合でも、プロテクタをワイヤハーネスの端末部分に位置決め状態で固定的に配設することが出来る。これにより、ワイヤハーネスの端末部分をより確実に保護することが出来る。また、金属ブラケットをインバータ等の他部材に固定することでプロテクタも同時に固定出来ることから、組立作業の効率化を図ることも出来る。
本発明の一実施形態としての固定構造を備えたワイヤハーネスとプロテクタの斜視図。 ワイヤハーネスを説明するための説明図。 プロテクタの蓋部の開状態の側面図。 プロテクタの要部の斜視図。 他部材への組み付け状態を説明するための説明図。 プロテクタの異なる態様を示す斜視図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1に、本発明の一実施形態としてのワイヤハーネス用プロテクタの固定構造を備えたワイヤハーネス10とワイヤハーネス用プロテクタ(以下、プロテクタ)12を示す。
ワイヤハーネス10は、例えば電気自動車におけるインバータやモータ等の電気機器間を接続するために用いられる。ワイヤハーネス10は、複数(本実施形態においては、3本)の電線14の端末部分16にシールド部材18が外挿された構造とされている。電線14は、図示しない導体の外周が絶縁被覆で覆われたものであり、シールド層を有さないものである。各電線14の端末には電線側端子22が設けられている。電線側端子22は電線14の導体と圧着等で電気的に接続された金属製の平板とされており、ボルト孔24が貫設されている。
これら電線14には、シールド部材18が外挿されている。シールド部材18は、編組線26の端部に金属ブラケット28が取り付けられた構造とされている。編組線26は、複数本の金属細線がメッシュ状に編まれて形成された筒形状とされている。編組線26は、金属細線の有する可撓性により、径方向および長さ方向に若干伸縮可能とされている。
一方、金属ブラケット28は、図2に示すように、ブラケット本体30と環状金具32を含んで構成されている。ブラケット本体30は、例えば鉄等の金属板材に深絞り加工を施して形成された金属製の単一部品とされている。ブラケット本体30には、全体としてオーバル状の筒形状を有する外挿筒部34と、外挿筒部34の前方(図2中、左方)端縁部から全周に亘って外側へ張り出す板状のフランジ部36が形成されている。外挿筒部34は、ワイヤハーネス10の複数の電線14を並列可能な長さ寸法をもって直線状に延びる直線状部38を有するオーバル形状とされている。また、フランジ部36は正面視において略台形の板形状とされており、中央部分に外挿筒部34と連通する開口部40(図1参照)が形成されている。更に、フランジ部36において長さ寸法が大きい側の直線形状の端縁部には、フランジ部36から外挿筒部34と反対側に突出する取付板部41が形成されており、取付板部41の長手方向の両端縁部には、ボルト孔42が貫設されている。
また、環状金具32は、ブラケット本体30の外挿筒部34よりも僅かに大きなオーバル状の筒形状とされており、例えば鉄等の金属で形成されている。環状金具32において、オーバル形状の直線部分を形成する一対の直線状部44,44には、係止リブ46,46が一体形成されている。係止リブ46は、環状金具32に一体形成された突片が垂直に立ち上げられて形成されており、直線状部44においてブラケット本体30への組み付け状態で開口部40と反対側に位置する後端縁部から環状金具32の外側に突出すると共に、後端縁部に沿って直線状に延びる長手の板形状とされている。これにより、係止リブ46は、金属ブラケット28の開口方向(図2中、左右方向)に直交して延出されている。
このような金属ブラケット28は、図2に示したように、環状金具32に挿通した編組線26の端部をブラケット本体30の外挿筒部34に外挿して被せた後に、その外側に環状金具32を嵌めてかしめ固定する。これにより、編組線26の端部が外挿筒部34と環状金具32との間で挟持固定されて、金属ブラケット28が編組線26の端部に組み付けられたシールド部材18が形成される。そして、シールド部材18の編組線26および金属ブラケット28に複数の前記電線14が挿通されて、各電線14の電線側端子22が金属ブラケット28の開口部40からシールド部材18の外部に導出されている。
次に、図3に、プロテクタ12を示す。プロテクタ12は、合成樹脂から形成された一体成型品とされている。プロテクタ12は、プロテクタ本体50に蓋部52a,52bがヒンジ部54を介して開閉可能に連結された構造とされており、蓋部52a,52bが閉じられた状態で、中間部分が直角に屈曲された略L字の筒形状を形成するようになっている。
プロテクタ本体50は、L字形状の延出方向の両方向に開口されており、一方の開口端が開口部56、他方の開口端が電線取出口58とされている。更に、プロテクタ本体50には、開口部56から電線取出口58に至るL字形状の延出方向に直交して、開口部56の側方の一方に開口する側方開口部60が、全長に亘って形成されている。
図4に示すように、開口部56の開口端縁部62は、略U字形状とされている。これにより、開口部56の内面64は、対向する一対の平坦面66a,66bの一方の端縁部が湾曲面68で連結された形状とされている。そして、平坦面66a,66bのそれぞれにおいて、開口端縁部62からややプロテクタ本体50の内方側の位置には係止溝70,70が形成されており、平坦面66aの係止溝70と平坦面66bの係止溝70が、平坦面66a,66bの対向方向で対向位置されている。係止溝70,70は、平坦面66a,66bからプロテクタ本体50の内方に突出すると共に、開口部56の開口方向(図3中、左右方向)に直交して互いに平行に延びる一対のガイドリブ72a,72bの隙間によって形成されている。これにより、係止溝70は、略一定の溝幅寸法をもって開口部56の開口方向に直交して延出されている。また、ガイドリブ72a,72bは平坦面66a,66bの全長に亘って形成されており、係止溝70の一方の端縁部には、側方開口部60の端縁部である側方開口端縁部74に開放された差込口76が形成されている。
なお、平坦面66a,66bのそれぞれにおいて、ガイドリブ72a,72bは、ガイドリブ72aが開口端縁部62側に位置されている。そして、ガイドリブ72aにおける差込口76側の端縁部には、係止溝70の溝幅寸法が側方開口端縁部74からプロテクタ本体50の内方に行くに連れて次第に小さくなるテーパ状の誘い込み部78が形成されている。
さらに、平坦面66a,66bの開口端縁部62には、位置決めリブ80,80が形成されている。位置決めリブ80,80は、平坦面66a,66bから内方に突出して、開口端縁部62に沿って直線状に延出する突条とされている。なお、位置決めリブ80,80の平坦面66a,66bからの突出量は、ガイドリブ72a,72bの平坦面66a,66bからの突出量と等しくされている。
一方、湾曲面68と、蓋部52aにおいて湾曲面68と対向する蓋内面82には、一対の位置決め突起84,84がそれぞれ形成されている。これら位置決め突起84,84は、開口端縁部62よりもややプロテクタ本体50の内方に位置すると共に、平坦面66a,66bの対向方向の中間部分を挟む両側に位置して形成されている。そして、蓋部52aを閉じた状態で、湾曲面68の位置決め突起84,84と、蓋部52aの位置決め突起84,84が、開口部56の長手方向で対向位置されるようになっている。これら位置決め突起84,84の湾曲面68又は蓋内面82からの突出端面は、前記金属ブラケット28における環状金具32の外周面に沿うテーパ形状とされている。
また、湾曲面68と蓋内面82のそれぞれにおいて、平坦面66a,66bの対向方向の中間部分となる一対の位置決め突起84,84の間には、開口端縁部62に開口すると共にプロテクタ本体50の内方に延びる逃がし溝86,86が形成されている。これら逃がし溝86,86は、金属ブラケット28の環状金具32において、かしめ加工で生じた余剰突部88(図1参照)との干渉を避けるための溝である。
一方、蓋部52a,52bは、ヒンジ部54を介してプロテクタ本体50と連結されている。特に本実施形態における蓋部は、L字形状とされたプロテクタ本体50の互いに直交する2つの直線状部のそれぞれに対応するようにして、2つの蓋部52a,52bが設けられた分割構造とされている。これにより、例えば蓋部をL字形状の単一部材とした場合に比して、蓋部を閉じた際のプロテクタ本体50の屈曲部分での浮きが軽減されている。
これら蓋部52a,52bのそれぞれにおいて、ヒンジ部54と反対側の端縁部には、蓋部側のロック部としての1つ以上の係止片90が形成されている。一方、プロテクタ本体50において、各係止片90と対応する位置には、係止片90が挿し込まれて係止される本体側のロック部としての係止枠92が形成されている。特に、蓋部52aの係止片90の1つに対応する係止枠92aは、係止溝70の裏側に形成されている。
このような構造とされたプロテクタ12は、図1に示したように、側方開口部60からワイヤハーネス10が差し込まれる。ワイヤハーネス10の差し込みに際して、金属ブラケット28の係止リブ46,46が、プロテクタ本体50の係止溝70,70に挿入されることにより、金属ブラケット28がプロテクタ本体50への収容方向に案内される。なお、係止溝70の差込口76に誘い込み部78(図4参照)が形成されていることにより、係止リブ46の係止溝70への挿入が容易に行えるようにされている。そして、蓋部52a,52bを閉じて係止片90をプロテクタ本体50の係止枠92と係合させることにより、蓋部52a,52bがプロテクタ本体50に固定されて、側方開口部60が蓋部52a,52bで塞がれる。このようにして、ワイヤハーネス10の端末部分16にプロテクタ12が外挿されると共に、各電線14の電線側端子22が、プロテクタ12の開口部56および金属ブラケット28の開口部40を通じて、プロテクタ12の外部に突出される。これにより、ワイヤハーネス10の端末部分16が、プロテクタ12で案内されて屈曲形状に維持されると共に、他部材の衝突等から保護される。
図5に示すように、プロテクタ12の係止溝70,70には、金属ブラケット28の係止リブ46,46が挿入される。これにより、係止リブ46,46がプロテクタ12の開口方向(図5中、左右方向)で係止溝70,70に係止されて、プロテクタ12からの金属ブラケット28の抜けが防止される。また、金属ブラケット28の環状金具32において、フランジ部36側の端部の外周面が、一対の位置決めリブ80,80と、プロテクタ本体50および蓋部52aに形成された計4つの位置決め突起84により、直交2方向で挟まれてプロテクタ12の開口部56内で位置決めされる。
プロテクタ12が外挿されたワイヤハーネス10は、他部材としての電気機器94に接続される。電気機器94は、例えばインバータ等であり、導電性のシールドケース96内に機器本体98と機器本体98から延出された機器側端子100が複数(本実施形態においては3つ。図5においては1つのみ図示)収容されている。詳細な図示は省略するが、機器側端子100は金属板から形成されたバスバーであり、ボルト孔が貫設されている。そして、3つの機器側端子100が、水平方向で所定の間隔を隔てて並んで設けられている。また、シールドケース96の側壁には、3つの機器側端子100と対応するように、円形の取付孔102が3つ(図5においては1つのみ図示)並列して形成されている。
このような電気機器94にワイヤハーネス10を接続する際には、プロテクタ12の開口部56および金属ブラケット28の開口部40を通じて外部に突出された複数の電線14の各電線側端子22が、シールドケース96の対応する取付孔102に個別に差し込まれる。差し込まれた電線側端子22は、シールドケース96内の機器側端子100に重ね合わされる。そして、電線側端子22のボルト孔24と機器側端子100のボルト孔にボルト104が挿通されると共にナットが螺合されて締め付けられることにより、電線側端子22と機器側端子100が電気的に接続される。続いて、金属ブラケット28のフランジ部36をシールドケース96に重ね合わせて、フランジ部36のボルト孔42をシールドケース96に設けられた雌ネジ孔108に重ね合わせると共に、ボルト110をボルト孔42に挿通して雌ネジ孔108に螺合して締め付ける。これにより、金属ブラケット28がシールドケース96に固定されると共に、プロテクタ12が、金属ブラケット28を介してシールドケース96に固定される。このようにして、ワイヤハーネス10が電気機器94に接続される。
本実施形態に従う固定構造を備えたワイヤハーネス10とプロテクタ12においては、ワイヤハーネス10に外挿された金属ブラケット28に形成された係止リブ46,46が、プロテクタ12に設けられた係止溝70,70に挿通されて、プロテクタ12の開口方向(図5中、左右方向)で係止溝70,70に係止される。これにより、プロテクタ12からの金属ブラケット28の抜けを防止することが出来て、プロテクタ12を金属ブラケット28に固定することが出来る。その結果、周辺に車体パネル等の取付部材が存しない場合でも、プロテクタ12をワイヤハーネス10の端末部分16に位置決めして固定することが出来る。従って、ワイヤハーネス10の端末部分16を、他部材の衝突等からより確実に保護することが出来ると共に、屈曲状態を安定して維持することが出来る。また、金属ブラケット28を電気機器94に固定することでプロテクタ12も同時に固定できることから、プロテクタ12の車両への固定作業を別途に要することもなく、組立作業の効率を向上することも出来る。
特に、金属ブラケット28の係止リブ46が、編組線26を固定するために用いられる環状金具32に一体形成されている。これにより、部品点数の増加を招くこともなく、簡易な構成で係止リブ46を形成することが出来る。
また、プロテクタ12の開口端縁部62には、位置決めリブ80,80が形成されている。これにより、位置決めリブ80,80が金属ブラケット28の環状金具32に接触して環状金具32を挟むことで、金属ブラケット28を開口端縁部62においてより安定的に位置決めすることが出来る。特に、位置決めリブ80の内面64からの突出寸法が、係止溝70を構成するガイドリブ72a,72bの突出寸法と等しくされていることから、位置決めリブ80とガイドリブ72a,72bで環状金具32の軸方向(図5中、左右方向)の両端部を位置決めすることが出来、プロテクタ12を金属ブラケット28に対してより安定的に固定することが出来る。
加えて、金属ブラケット28は、環状金具32の長手方向の両外側から位置決め突起84(図4参照)で挟まれる。これにより、金属ブラケット28を長手方向でも位置決めすることが出来て、位置決めリブ80,80と協働して、より精度良く位置決めすることが出来る。なお、位置決め突起84,84の間に形成された逃がし溝86には、環状金具32のかしめ加工時に生じた余剰突部88(図1参照)が挿通される。従って、余剰突部88を逃がし溝86に係止させることにより、逃がし溝86を金属ブラケット28の位置決めに利用することも出来る。また、環状金具32が円筒形状の場合には、逃がし溝86を金属ブラケット28の回転防止に用いることも出来る。
さらに、係止溝70が、プロテクタ12側のロック部を構成する係止枠92の付近に形成されている。従って、蓋部52aを閉じて蓋部52aの係止片90を係止枠92と係合させることにより、蓋部52aの剛性を用いて係止溝70の形成部位の形状安定性を確保することが出来る。これにより、金属ブラケット28をプロテクタ12に対してより精度良く位置決めすることが出来て、プロテクタ12を金属ブラケット28により安定的に固定することが出来る。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、前記実施形態における係止溝70は、内面64から突出する一対のガイドリブ72a,72bの間に形成されており、これによって係止溝70の溝深さ寸法を確保して係止リブ46の係止力を効果的に得ると共に、係止溝70の形状安定性の確保が図られていたが、このようなガイドリブ72a,72bを形成することなく、内面64の表面に開口する溝形状をもって係止溝を形成する等しても良い。また、係止溝は、必ずしも内面64における対向面の両方に形成されている必要は無く、何れか一方のみに形成しても良い。
更にまた、前記実施形態において、係止溝70の差込口76に形成された誘い込み部78は必ずしも必要ではないが、例えば、図6に示すように、ガイドリブ72aにおける係止溝70と反対側の端面に、側方開口端縁部74からプロテクタ12の内方に行くに連れて係止溝70から離隔する方向に傾斜する誤結検知面112を形成する等しても良い。このようにすれば、金属ブラケット28の係止リブ46が係止溝70に挿入されなかった場合には、係止リブ46が誤結検知面112で案内されて金属ブラケット28が係止溝70から離れるように移動されることから、作業者に対して誤組み付けを認識させることが出来る。
また、プロテクタは、必ずしも屈曲形状に限定されるものではなく、ストレート形状のものに本発明の固定構造を採用しても良い。更に、プロテクタの蓋部は、プロテクタ本体と別体形成されたものでも良い。
10:ワイヤハーネス、12:プロテクタ、14:電線、16:端末部分、18:シールド部材、22:電線側端子、26:編組線、28:金属ブラケット、30:ブラケット本体、32:環状金具、34:外挿筒部、36:フランジ部、40:開口部(金属ブラケット)、46:係止リブ、50:プロテクタ本体、52a,b:蓋部、56:開口部(プロテクタ)、60:側方開口部、62:開口端縁部、64:内面、70:係止溝、72a,b:ガイドリブ、74:側方開口端縁部、76:差込口、78:誘い込み部、80:位置決めリブ、90:係止片(ロック部)、92:係止枠(ロック部)、94:電気機器(他部材)、100:機器側端子、112:誤結検知面

Claims (8)

  1. 他部材に固定される筒状の金属ブラケット及び金属細線をメッシュ状に編んだ編組線からなるシールド部材が、端末部分に外挿されているワイヤハーネスに用いられるものであり、該ワイヤハーネスの端末部分を保護する合成樹脂製のワイヤハーネス用プロテクタの固定構造であって、
    前記ワイヤハーネス用プロテクタのプロテクタ本体には、前記ワイヤハーネスの端末に設けられた電線側端子が突出する開口部と、該開口部の側方に開口する側方開口部とが設けられており、
    前記開口部の内面には、該開口部の開口方向と直交する方向に延びると共に前記側方開口部に開放された係止溝が形成されている一方、
    前記金属ブラケットには、前記係止溝に挿入されて係止される係止リブが形成されている
    ことを特徴とするワイヤハーネス用プロテクタの固定構造。
  2. 前記金属ブラケットは、ブラケット本体と、該ブラケット本体に形成された外挿筒部に外嵌固定されることにより該外挿筒部との間で前記編組線の端部を挟んで固定する環状金具とから構成されており、前記環状金具に前記係止リブが一体形成されている
    請求項1に記載のワイヤハーネス用プロテクタの固定構造。
  3. 前記ワイヤハーネス用プロテクタには前記プロテクタ本体に固定されて前記側方開口部を塞ぐ蓋部が設けられており、前記プロテクタ本体において前記蓋部を固定するロック部の形成位置に前記係止溝が形成されている
    請求項1又は2に記載のワイヤハーネス用プロテクタの固定構造。
  4. 前記係止溝における前記側方開口部側の端部には、前記プロテクタ本体における前記側方開口部の開口端縁部から前記プロテクタ本体の内方に行くに連れて次第に幅寸法が小さくなる誘い込み部が形成されている
    請求項1〜3の何れか1項に記載のワイヤハーネス用プロテクタの固定構造。
  5. 前記プロテクタ本体における前記開口部の開口端縁部には、前記金属ブラケットに当接して該金属ブラケットを前記プロテクタ本体内で位置決めする位置決めリブが形成されている
    請求項1〜4の何れか1項に記載のワイヤハーネス用プロテクタの固定構造。
  6. 前記金属ブラケットの軸方向一方の端部が前記位置決めリブに当接される一方、前記金属ブラケットの軸方向他方の端部に前記係止リブが突設されている請求項5に記載のワイヤハーネス用プロテクタの固定構造。
  7. 前記蓋部の内面と、該蓋部の該内面に対向する前記プロテクタ本体の対向面には、それぞれ位置決め突起が設けられており、前記金属ブラケットが前記蓋体側の前記位置決め突起と前記プロテクタ本体側の前記位置決め突起の間に挟まれることにより、前記プロテクタ本体の前記開口部に対して位置決めされている請求項3に記載のワイヤハーネス用プロテクタの固定構造。
  8. 前記金属ブラケットが、外挿筒部を有するブラケット本体と、前記編組線の端部が外挿された前記外挿筒部に嵌め入れられてかしめ固定された環状金具を有しており、前記環状金具の外周面には、かしめ加工による余剰突部が設けられている一方、前記プロテクタ本体には、前記余剰突部を収容保持する逃がし溝が設けられている請求項1〜7の何れか1項に記載のワイヤハーネス用プロテクタの固定構造。
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