JP5895791B2 - 位置計測システムを備えた物品保管設備 - Google Patents

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本発明は、移動対象空間を移動自在な移動体に設けられかつ当該移動体の位置を検出するための位置計測用信号を送信自在な送信部と、前記送信部から送信された位置計測用信号を受信自在な受信部と、前記送信部から送信された位置検出用の信号に基づいて、前記受信部に対する前記送信部の相対位置を計測する相対位置計測装置と、前記相対位置計測装置が計測した前記送信部と前記受信部との相対位置情報に基づいて、前記移動対象空間において鉛直方向に一軸が沿う状態で設定された三次元直交座標系における前記送信部の位置座標を算出する位置算出部と、が設けられた位置計測システムを備えた物品保管設備に関する。
かかる位置計測システムは、例えば、移動対象空間としての物品保管設備の保管用空間に設定された移動用空間内を移動自在な移動体としてのフォークリフトの位置座標を算出するために用いられる。算出したフォークリフトの位置座標は、上位の管理装置によって、当該フォークリフトが搬送する物品の位置管理等を行う為に用いられる。
フォークリフトの位置座標を算出する方法として、例えば、送信部としての無線式の位置検出用タグをフォークリフトに取り付け、かつ、受信部としての無線式の測位基地局を保管用空間における所定の位置に固定して取り付けて、位置検出用タグが送信する位置検出用の信号としての電波を測位基地局にて受信し、その電波に基づいて測位基地局に対する位置検出用タグの相対位置を計測し、その相対位置情報に基づいて、保管用空間における位置検出用タグの平面視での位置座標を算出するものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1における位置計測システムが設けられた物品保管設備は、搬送対象の物品を床面に直接載置して収納する、いわゆる平置き式の物品保管設備であるため、フォークリフトにて物品を搬送する場合において、当該フォークリフトが搬送する物品の鉛直方向に沿う方向(高さ方向)の位置を把握する必要はない。しかしながら、高さ方向に収納部を複数並べて設けた物品収納棚に搬送対象の物品を収納する形態の物品保管設備においては、物品を異なる高さに位置する収納部に収納する場合があるため、高さ方向でいずれの収納部に収納したかを知得するために高さ方向の位置座標を算出する必要がある。
特開2010−18408号公報
位置計測用信号は、例えば上記特許文献1に記載されるような電波のほかに超音波等も考えられるが、電波や超音波等の位置計測用信号の伝播速度であると、移動体が移動する移動用空間の大きさによっては、位置計測用信号の伝播時間が十分確保できず、送信部の位置座標を精度よく算出できない虞がある。そして、移動用空間は、移動体が移動する平面的な広がりを有することから、高さ方向の寸法が水平面に沿う方向の寸法よりも小さい(高さ方向に薄い)扁平形状であることが多いため、送信部と受信部との距離が水平面に沿う方向よりも短くなり易い高さ方向については、送信部の位置座標を精度よく算出できない虞がある。
このため、高さ方向に沿う方向での位置座標を精度よく算出する方法として、例えば、フォークリフトの荷役の変位距離をロータリーエンコーダやレーザー式測距計等の計測装置を用いて計測し、その計測値に基づいて高さ方向の位置座標を算出することが考えられる。しかしながら、そのような構成では、平面視での位置を計測するための装置の他に高さ方向の位置の計測のためだけに別途機器を備える必要があり、コスト面で不利であるという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、送信部の平面視での位置座標に加えて送信部の高さ方向での位置座標をも精度よく算出でき、しかもコスト面で有利な位置計測システムを備えた物品保管設備を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明にかかる位置計測システムを備えた物品保管設備の第1特徴構成は、移動対象空間を移動自在な移動体に設けられかつ当該移動体の位置を検出するための位置計測用信号を送信自在な送信部と、前記送信部から送信された位置計測用信号を受信自在な受信部と、前記送信部から送信された位置計測用信号に基づいて、前記受信部に対する前記送信部の相対位置を計測する相対位置計測装置と、前記相対位置計測装置が計測した前記送信部と前記受信部との相対位置情報に基づいて、前記移動対象空間において鉛直方向に一軸が沿う状態で設定された三次元直交座標系における前記送信部の位置座標を算出する位置算出部と、を備えたものであって、
前記相対位置計測装置は、前記送信部と前記受信部との相対位置として、前記受信部と前記送信部との相対距離を計測可能に構成され、前記受信部が、前記三次元直交座標系における高さ方向の軸に沿って前記高さ方向に離間する状態で一対設けられ、前記位置算出部は、前記相対位置計測装置にて計測した前記複数の受信部の夫々と前記送信部との相対距離情報に基づいて、前記送信部の前記移動対象空間における前記三次元直交座標系についての高さ方向の位置座標を算出する高さ算出処理を実行自在に構成され、前記移動対象空間が、物品を保管する保管用空間内に設定され、前記移動体が、前記保管用空間に設定された移動空間を移動自在で、かつ、物品を高さ方向に搬送すべく物品を支持した状態で昇降移動自在な荷役部を備えたフォークリフトであり、前記送信部が、前記荷役部と一体に昇降移動するように構成され、前記一対の受信部は、当該一対の受信部の設置位置を上下端とする高さ範囲と、前記送信部の高さ方向での移動範囲とが少なくとも一部において重複する位置に配置されている点にある。
すなわち、複数の受信部が、移動対象空間において異なる高さでかつ平面視で同じ位置に複数設けられるから、複数の受信部の移動対象空間における三次元直交座標系についての位置座標は、平面視での位置座標が同一であり、高さ方向の位置座標のみが異なるものとなる。
そして、位置算出部は、上記のように平面視での位置座標が等しく高さ方向の位置座標のみが互いに異なる受信部の夫々と送信部との相対位置情報に基づいて、送信部の移動対象空間における三次元直交座標系についての高さ方向の位置座標を算出することになる。
平面視での位置座標が同一である複数の受信部の夫々と送信部との相対位置情報の差は、受信部の夫々と送信部との高さの差として把握することが可能である。
つまり、複数の受信部の高さ方向の位置座標と、これらの受信部と送信部との間の三次元的な相対距離とが分かれば、送信部の高さ方向の位置座標が判明する。
したがって、相対位置計測装置にて計測した複数の相対位置情報に含まれる誤差のうち、平面視における位置座標の誤差による影響を排して、送信部の前記移動対象空間における前記三次元直交座標系についての高さ方向の位置座標を精度よく算出することができる。
また、上述のように、従来平面視での位置座標を算出するために使用していた構成を用いて、別途高さ方向の位置座標を計測するための計測装置を設置することなく、高さ方向の位置座標を精度よく算出することができるものとなる。
すなわち、送信部の平面視での位置座標に加えて送信部の高さ方向での位置座標をも精度よく算出でき、しかもコスト面で有利な位置計測システムを提供することができる。
また、この位置計測システムによれば、平面視での位置座標が等しく高さ方向の位置座標のみが互いに異なる受信部の夫々と送信部との相対位置情報に基づいて送信部の移動対象空間における三次元直交座標系についての高さ方向の位置座標を算出する場合に、少なくとも2つの受信部と送信部との相対位置情報が得られれば、それら2つの相対位置情報に基づいて、送信部の移動対象空間における三次元直交座標系についての高さ方向の位置座標を算出することができる。
そこで、移動対象空間において異なる高さでかつ平面視で同じ位置に設ける受信部を2つとすることによって、受信部を3つ以上設ける場合に較べて、機器の設置コストの増大を抑制することができるとともに、送信部の高さ方向の位置座標を算出するための構成の簡素化を図ることができる。
そして、物品を保管する保管用空間内に設定された移動対象空間を移動して物品を搬送するフォークリフトを備える物品保管設備において、上記位置計測システムは、変動送信部の変動送信部の移動対象空間における三次元直交座標系についての高さ方向の位置座標を精度よく算出することができるものであるから、変動送信部をフォークリフトにおける物品を昇降搬送自在な荷役部と一体に昇降移動するように取り付けておけば、フォークリフトの荷役部や当該荷役部に支持されている物品の昇降高さを精度よく算出することができる。
なお、例えば在庫管理システム等で物品の収納位置を管理するに当たって、上記のように算出したフォークリフトの荷役部や当該荷役部に支持されている物品の昇降高さに係る情報を用いれば、収納部を上下方向に複数並べて備える物品収納棚に物品を収納する場合に、当該物品を上下方向に並ぶ収納部のいずれの段に収納したかを適切に管理することができるものとなる。
本発明にかかる位置計測システムを備えた物品保管設備の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、前記位置算出部は、前記高さ算出処理として、前記複数の受信部夫々の前記移動対象空間における前記三次元直交座標系についての高さ方向の位置座標と、前記相対位置計測装置が計測した前記送信部と前記複数の受信部の夫々との相対位置情報とに基づいて、前記送信部の前記移動対象空間における前記三次元直交座標系についての高さ方向の位置座標を算出するように構成されている点にある。
すなわち、送信部の移動対象空間における三次元直交座標系についての高さ方向の位置座標を、複数の受信部夫々の移動対象空間における三次元直交座標系についての高さ方向の位置座標と、相対位置計測装置が計測した送信部と複数の受信部の夫々との相対位置情報とに基づいて算出することができる。
このように複数の受信部夫々の高さ方向の位置座標と、送信部と複数の受信部の夫々との相対位置情報とに基づいて送信部の高さ方向の位置座標を算出する方法として、例えば、受信部の夫々を中心とし、受信部と送信部との相対位置情報としての受信部と送信部との間の距離を半径とする複数の球の交線が水平面に沿うことから、この交線を含む水平面の高さ方向の位置座標を求めることが考えられる。
この場合、受信部夫々を中心とし、受信部と送信部との間の距離を半径とする複数の球の方程式を立て、それら複数の球の方程式から、三次元直交座標系についての高さ方向の位置座標を算出する。ここで、三次元直交座標系の座標値を(x,y,z)とすると、各受信部夫々の位置座標における(x,y)の値は等しいため、上記方程式からxとyとを消去して、zについての方程式を得る。これにより、送信部のz座標を求めることができる。
上述したように、移動対象空間が鉛直方向に沿う方向が水平面に沿う方向に較べて小さい寸法に形成されているときは、送信部は受信部に対して鉛直方向に離間する距離よりも水平方向に離間する距離の方が大きくなる傾向にある。従って、送信部は受信部に対して水平方向に離間しているときは、各受信部と送信部との間の距離は位置計測装置によって精度よく計測されるから、この方程式を変数zについて解くことによって、変数zの値、すなわち、送信部の移動対象空間における三次元直交座標系についての高さ方向の位置座標を精度よく算出することができる。
このように、上記第2特徴構成によれば、上記第1特徴構成の位置計測システムを備えた物品保管設備の好適な実施形態を提供することができる。
実施形態の位置計測システムを備えた物品保管設備の平面図 物品保管設備の一部斜視図 移動体の一例としてのフォークリフトの全体斜視図 移動体の一例としてのフォークリフトの平面図 位置計測システムの構成を示すブロック図 高さ算出処理を示すフローチャート 変動タグの高さの算出方法を示す図 変動タグの高さの算出方法を示す図
以下、本発明の位置計測システムを備えた物品保管設備の実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態の物品保管設備としての倉庫Aの平面図であり、図2は、倉庫Aの一部を示す斜視図である。
本実施形態の倉庫Aは壁体Awで包囲されて構成されており、その内部空間2に、物品を収納部5Sを棚横幅方向及び棚上下方向に並べて備える複数の物品収納棚5と、物品の受け渡しのための荷受台6が設置されている。また、倉庫Aの内部空間2における物品収納棚5又は荷受台6の設けられていない空間は、物品Bを搬送する移動体としてのフォークリフト1が走行する移動対象空間となる。
図1〜図4に示すように、フォークリフト1は、車体本体1hの前方に備えられたマスト1mに案内されて昇降移動自在な荷役部としてのフォーク1nを備えて構成されている。そして、作業者が車体本体1hに備えられる運転操作部に乗って、車体本体1hの走行操作を行うとともにフォーク1nの昇降を操作することによって、フォーク爪1nfをパレットBpの孔部に挿通して物品Bを載置支持する形態で物品Bを搬送する。本実施形態では、物品Bを収納部5Sに入庫するに際しては、物品BがパレットBp上に載置された状態で搬送元から搬送され、フォークリフト1が収納対象の収納部5Sに対応して設定された所定位置に到着すると、物品BはパレットBpごと荷降ろしされて、入庫される。一方、物品Bを収納部5Sから出庫するに際しては、物品BがパレットBpごと荷揚げされ、搬送先に搬送される。
フォークリフト1には、当該フォークリフト1の位置を検出するための位置計測用信号としての電波を送信自在なタグSが設けられている。タグSは、第1固定タグS1a及び第2固定タグS1bの2つの固定タグS1と、1つの変動タグS2とから構成されている。本実施形態においては、変動タグS2が送信部に対応する。また、本実施形態では、応答性を良くするためにタグSをアクティブタグとすることが望ましい。
第1固定タグS1a及び第2固定タグS1bはフォークリフト1の運転操作部の屋根部1rに、フォークリフト1の横幅方向に離間して取り付けられている。また、変動タグS2は、フォークリフト1前方のフォーク1nに取り付けられた支柱1pの上端に取り付けられている。支柱は、フォーク1nが昇降下限位置に位置する場合において屋根部1rに近接する位置となるように構成されている。
なお、本実施形態において、変動タグS2を支柱1pの上端に取り付けるのは、フォーク1nに物品Bを載置支持した場合において、変動タグS2が当該フォーク1nに載置支持した物品Bの陰になって後述するアクセスポイントJとの通信を阻害されないようにするためである。また、固定タグS1を2つ取り付けるのは、フォークリフト1の向きを検出するためである。
図1及び図2に示すように、倉庫Aの内部空間2には、タグSから送信された電波を受信自在な複数のアクセスポイントJが、平面視で重なる位置に上下方向(高さ方向。図2にてZ軸で示す)に離間する2つのアクセスポイントJを組として、倉庫Aの平面視で分散する形態で複数組設けられている。以下、2つのアクセスポイントJのうち、下方側に位置するアクセスポイントJを下方側アクセスポイントJ1、下方側に位置するアクセスポイントJを上方側アクセスポイントJ2と称し、上下方向に離間する一対のアクセスポイントJをアクセスポイント対Jtと称する。
本実施形態では、位置計測用信号として超広帯域無線(UWB)方式の7.25GHz〜10.25GHzの無線信号を用いており、タグSが、数ナノ秒という短いパルス信号を出力したときの複数のアクセスポイントJに到達する時間のずれを後述する相対位置計測装置が計測することで、平均誤差30cm程度の高い精度でタグSの3次元での位置計測ができるようになっている。
倉庫Aの内部空間2とは異なる箇所に、測位用コンピュータHが設置されている。
測位用コンピュータHは、図示はしないが、演算部と記憶部とを備え、さらに、入出力装置として表示部、キーボード及びマウス等を備えている。
図5に示すように、測位用コンピュータHは他のコンピュータと通信自在に構成されており、倉庫Aに保管される物品Bの在庫を管理する上位管理装置としての管理コンピュータHUとの間で相互に通信可能となっている。また、測位用コンピュータHは、ハブ等のネットワーク機器を介して上記複数のアクセスポイントJと通信自在に構成されている。
図示はしないが、物品Bには物品識別情報が記録されたRFIDやバーコードが取り付けられ、各別に識別自在となっている。そして、管理コンピュータHUは、物品Bの識別情報と上記収納部5Sに対して各別に付与された収納部識別情報とを対応付けて管理することで、在庫管理を行うようになっている。
測位用コンピュータHは、記憶部に記憶されているプログラムモジュールを演算部にロードして実行可能に構成されており、複数のプログラムモジュールを実行可能に構成されている。
プログラムモジュールとして、少なくとも、アクセスポイントJから取得した情報に基づいて、アクセスポイントJとタグSとの相対距離及びアクセスポイントJから見たタグSの角度を算出する相対位置算出プログラムと、上記相対位置算出プログラムでの算出結果に基づいて、内部空間2において鉛直方向にZ軸が沿う状態で設定された三次元直交座標系(図2のX−Y−Zの3軸で示す座標系)におけるタグSの位置座標を算出する位置座標算出プログラムとが実行されている(位置座標の算出方法については後述する)。
図5において、測位用コンピュータHは、上記相対位置算出プログラムを実装することで相対位置算出部H1を備えており、上記位置算出プログラムを実装することで位置算出部H2を備えている。
管理コンピュータHUは、物品収納棚5から物品Bを搬出する場合、又は、物品収納棚5に物品Bを収納する場合に、測位用コンピュータHから送信されたタグSの位置座標(平面視位置及び高さ方向の位置)に基づいて、物品Bが収納または搬出される収納部5Sを識別する。
測位用コンピュータHで実行される高さ算出処理を、図6のフローチャートに基づいて説明する。なお、測位用コンピュータHは、固定タグS1の平面視での位置座標も算出するが、ここでは変動タグS2の高さ方向の位置座標の算出方法のみを説明する。
測位用コンピュータHは、タグS(変動タグS2)の位置座標を取得すべく、複数のアクセスポイント対Jtの夫々に問合せ要求を指令する(ステップ#1)。
アクセスポイント対Jtの夫々は、上記問合せ要求が指令されると、問合信号電波を倉庫Aの内部空間2に向けて同時に放射する。変動タグS2は、問合信号電波を受信すると、自己の識別番号を含んだ返信電波を送信する。複数のアクセスポイント対Jtに属するアクセスポイントJの夫々は、送信された変動タグS2からの電波を受信する。
測位用コンピュータHは、複数のアクセスポイント対Jtのうち、アクセスポイントJが受信するタグSからの受信電波が最初に揃ったアクセスポイント対Jtを位置算出用のアクセスポイント対Jtとして選択する。以降、選択したアクセスポイント対Jtを本発明の受信部として演算を行う(ステップ#2)。
図7に示すように、測位用コンピュータHにおける相対位置算出部H1は上記のようにアクセスポイント対Jtに属する下方側アクセスポイントJ1及び上方側アクセスポイントJ2が受信した変動タグS2からの電波の到達時間に基づいて、下方側アクセスポイントJ1と変動タグS2との間の相対距離D1、及び、上方側アクセスポイントJ2と変動タグS2との間の相対距離D2を算出する(ステップ#3)。
これら相対距離D1及び相対距離D2は、アクセスポイントJと変動タグS2との間の距離が十分大きければ精度よく求めることができる。すなわち、タグSとアクセスポイントJとの間で操縦される電波は伝播速度が速いため、当該タグSとアクセスポイントJとの間の距離が短い場合には機器の検出タイミングによって生じる誤差等の影響を受け易いが、タグSとアクセスポイントJとの間の距離が長ければ、上記誤差等の影響は低減され、タグSとアクセスポイントJとの間の距離(相対距離D1及び相対距離D2)を精度よく求めることができる。
本実施形態では、フォークリフト1は平面視(X−Y)方向の長さよりも高さ(Z)方向の長さのほうが薄い扁平状に構成された倉庫Aの内部空間2を移動して物品Bを搬送するので、アクセスポイントJと変動タグS2との間の距離はZ方向の距離よりもX方向又はY方向の距離方が大きい可能性が高い。このため、これら相対距離D1及び相対距離D2は精度よく求め易いものとなる。
測位用コンピュータHは、ステップ#3で算出した相対距離D1及び相対距離D2を、下記の演算式(式1)に代入して、変動タグS2のZ軸方向の位置座標を算出する(ステップ#4)。
Figure 0005895791
ここで、z1は下方側アクセスポイントJ1のZ軸方向の位置座標であり、z2は上方側アクセスポイントJ2のZ軸方向の位置座標である。
以下、この数式の導出方法及び数学的意味を説明する。
下方側アクセスポイントJ1の三次元直交座標系における位置座標を(x1,y1,z1)とすると、上方側アクセスポイントJ2の三次元直交座標系における位置座標は、X軸方向とY軸方向の位置が同一であるため、(x1,y1,z2)となる。
ここで、図8に示すように、下方側アクセスポイントJ1の位置座標(x1,y1,z1)を中心とし、半径を下方側アクセスポイントJ1と変動タグS2との相対距離D1とする球G1と、上方側アクセスポイントJ2の位置座標(x1,y1,z2)を中心とし、半径を上方側アクセスポイントJ2と変動タグS2との相対距離D2とする球G2とを描くと、球G1と球G2とは、変動タグS2の存在位置の座標(x3,y3,z3)を含む位置で交わり、球G1と球G2との交線(交円)Czが現れる。
下方側アクセスポイントJ1と上方側アクセスポイントJ2とは、Z軸に沿って並んでいるため、上記交線(交円)Czは、Z軸と直交するX−Y平面に沿う姿勢となる。したがって、上記球G1と球G2との交線(交円)CzのZ軸方向での位置座標が、変動タグS2の位置するZ軸方向での位置座標となる。
球G1の方程式は(式2)のようになる。また、球G2の方程式は(式3)のようになる。
Figure 0005895791
Figure 0005895791
(式2)から(式3)を引いて左辺第1項及び第2項を消去すると、変数x1、y1、x3、及びy3が消去され、(式1)が導かれる。
(式1)において、下方側アクセスポイントJ1の設置高さであるz1と、上方側アクセスポイントJ2の設置高さであるz2とは既知であり、高い精度で与えることができる。また、下方側アクセスポイントJ1と変動タグS2との間の相対距離D1、及び、上方側アクセスポイントJ2と変動タグS2との間の相対距離D2とは上述の通り高い精度で与えることができる。したがって、z1、z2、D1、D2より算出されるz3についても、高い精度で算出することができるものとなる。
このように、本発明によれば、移動対象空間において異なる高さでかつ平面視で同じ位置に設けられた2つのアクセスポイントJと変動タグS2との相対位置情報に基づいて、変動タグS2の移動対象空間における三次元直交座標系についての高さ方向の位置座標を精度よく算出することができる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、位置計測用信号として、UWB方式の無線信号を用いる形態を説明したが、このような構成に限定されるものではなく、例えば、無線LAN(IEEE802.11にて規定された無線通信方式)の無線信号や超音波等を用いる構成としてもよい。
)上記実施形態では、位置計測システムを壁体に包囲された室内空間としての物品保管設備に備える構成を説明したが、このような構成に限定されるものではなく、屋外の保管設備に本発明の位置計測システムを適用しても良い
)上記実施形態では、可動部に変動タグS2を1つだけ備える構成を説明したが、変動タグS2を2つ或いはそれ以上設ける構成としてもよい。
この場合、複数の変動タグS2の夫々のZ軸方向の位置座標が複数算出されるが、これらの平均値を算出すれば、より精度よく可動部のZ軸方向の位置座標を算出することができる。
)上記実施形態では、測位用コンピュータHがプログラム形式で備える相対位置算出部が、アクセスポイントJに対するUWBタグの相対位置を計測する相対位置計測装置を構成する例を説明したが、アクセスポイントJにて上記相対位置計測装置を構成するようにしてもよい。この場合、検出したアクセスポイントJに対するUWBタグの相対位置の情報を、LAN等のネットワークを介して測位用コンピュータHに送信するように構成すればよい。
)上記実施形態では、タグSをアクティブタグとする構成を例示したが、タグSをパッシブタグとして構成してもよい。
)上記実施形態では、移動対象空間において異なる高さでかつ平面視で同じ位置に設けられた2つのアクセスポイントJと変動タグS2との相対位置情報に基づいて、変動タグS2の移動対象空間における三次元直交座標系についての高さ方向の位置座標を算出する方法として、下方側アクセスポイントJ1の位置座標を中心とし、半径を下方側アクセスポイントJ1と変動タグS2との相対距離D1とする球G1と、上方側アクセスポイントJ2の位置座標を中心とし、半径を上方側アクセスポイントJ2と変動タグS2との相対距離D2とする球G2との交線(交円)CzのZ軸方向での位置座標を求める構成を説明したが、このような構成に限定されるものではなく、例えば、下方側アクセスポイントJ1と上方側アクセスポイントJ2との間の距離(z2−z1)を、相対距離D1と相対距離D2との比率に従って内分することによって、変動タグS2のZ軸方向での位置座標を求める構成とすることも可能である。
)上記実施形態では、変動タグS2をフォークリフト1前方のフォーク1nに取り付けられた支柱1pの上端に取り付ける構成を例示したが、変動タグS2の取付位置は、フォーク1nによる物品Bの昇降移動に伴ってその高さが変化する位置であれば任意に変更することができる。なお、この場合においても、変動タグS2がフォーク1nに載置支持した物品BにてアクセスポイントJとの通信を阻害されない位置とすることが望ましい。
)上記実施形態では、測位用コンピュータHが、複数のアクセスポイント対Jtのうち、アクセスポイントJが受信するタグSからの受信電波が最初に揃ったアクセスポイント対Jtを位置算出用のアクセスポイント対Jtとして選択するものを例示したが、これに代えて、測位用コンピュータHが、複数のアクセスポイント対Jtのうち、一対のアクセスポイントJの平均受信強度が最も強いアクセスポイント対Jtを選択してもよい。また、測位用コンピュータHが、複数対のアクセスポイント対Jtのそれぞれについて相対距離D1及びD2を算出し、これらの距離の平均が最大となるアクセスポイント対Jtについての相対距離D1及びD2に基づき変動タグS2のZ軸方向の位置座標を算出する構成としてもよい。また、測位用コンピュータHが、複数対のアクセスポイント対Jtのそれぞれの受信電波に基づき変動タグS2のZ軸方向の位置座標を算出し、それらの平均値を最終的な変動タグS2のZ軸方向の位置座標とする構成でもよい。

1 移動体
1n 荷役部
A 物品保管設備
B 物品
D1、D2 相対位置情報
H1 相対位置計測装置
H2 位置算出部
J 受信部
S 送信部

Claims (2)

  1. 移動対象空間を移動自在な移動体に設けられかつ当該移動体の位置を検出するための位置計測用信号を送信自在な送信部と、
    前記送信部から送信された位置計測用信号を受信自在な受信部と、
    前記送信部から送信された位置計測用信号に基づいて、前記受信部に対する前記送信部の相対位置を計測する相対位置計測装置と、
    前記相対位置計測装置が計測した前記送信部と前記受信部との相対位置情報に基づいて、前記移動対象空間において鉛直方向に一軸が沿う状態で設定された三次元直交座標系における前記送信部の位置座標を算出する位置算出部と、を備えた位置計測システムが設けられた物品保管設備であって、
    前記相対位置計測装置は、前記送信部と前記受信部との相対位置として、前記受信部と前記送信部との相対距離を計測可能に構成され、
    前記受信部が、前記三次元直交座標系における高さ方向の軸に沿って前記高さ方向に離間する状態で一対設けられ、
    前記位置算出部は、前記相対位置計測装置にて計測した前記複数の受信部の夫々と前記送信部との相対距離情報に基づいて、前記送信部の前記移動対象空間における前記三次元直交座標系についての高さ方向の位置座標を算出する高さ算出処理を実行自在に構成され
    前記移動対象空間が、物品を保管する保管用空間内に設定され、
    前記移動体が、前記保管用空間に設定された移動空間を移動自在で、かつ、物品を高さ方向に搬送すべく物品を支持した状態で昇降移動自在な荷役部を備えたフォークリフトであり、
    前記送信部が、前記荷役部と一体に昇降移動するように構成され、
    前記一対の受信部は、当該一対の受信部の設置位置を上下端とする高さ範囲と、前記送信部の高さ方向での移動範囲とが少なくとも一部において重複する位置に配置されている物品保管設備
  2. 前記位置算出部は、前記高さ算出処理として、前記複数の受信部夫々の前記移動対象空間における前記三次元直交座標系についての高さ方向の位置座標と、前記相対位置計測装置が計測した前記送信部と前記複数の受信部の夫々との相対距離情報とに基づいて、前記送信部の前記移動対象空間における前記三次元直交座標系についての高さ方向の位置座標を算出するように構成されている請求項1記載の物品保管設備
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