JP5894841B2 - 巻出ロールの制御装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は巻出ロールの制御装置とその制御方法に関し、例えば巻出ロールの回転速度を制御して巻出ロールに巻回された部材を予め定められた送り速度で送り出すための制御装置とその制御方法に関する。
従来から、フィルムや紙等の長尺物からなるシート状部材は、ロール軸に巻き取られた状態で保管され、使用に際して前記ロール軸を回転軸として回転させながら巻き出される。ロール軸から巻き出されたシート状部材は、送りローラを介して裁断機等に送出され、所定の形状に裁断されて様々な用途に使用されている。
ところで、ロール軸に巻き取られたシート状部材の外径(巻き径)は、シート状部材の巻出しに伴って次第に小さくなる。したがって、ロール軸から巻き出されて送りローラを介して送り出されるシート状部材の送り速度を略一定に維持するためには、ロール軸に巻き取られたシート状部材の巻き径を精度良く検知し、検知された巻き径に応じてロール軸の回転速度を制御する必要がある。
ロール軸に巻き取られたシート状部材の巻き径を検知する一つの手段としては、例えば位置や距離を検知するセンサを巻出ロールの周囲に配置し、当該センサによって巻き径を検知することが考えられるものの、このような別途の装置を追加した場合には、設備費が嵩んで製造コストが高騰するといった問題がある。
ロール軸に巻き取られたシート状部材の巻き径を検知する他の手段として、特許文献1には、ソフトウェア上でロール軸に巻き取られたシート状部材の巻き径を検知する装置が開示されている。
特許文献1に開示されている巻出コイル径検出装置は、巻出コイルのコイル回転軸の回転に応じてパルスを発生するコイルパルス発信器や、巻出コイルの後段に設置されたメジャーロールのロール回転軸の回転に応じてパルスを発生するロールパルス発信器や、高周波パルスを発生する高周波発信器によって発生される各種パルスを予め定めた演算式に適用して巻出コイルのコイル径を演算する装置である。
特開平6−117843号公報
特許文献1に開示されている巻出コイル径検出装置によれば、高周波発信器によって発生される高周波パルスの数を計数することによって、巻出コイルの後段に設置されたメジャーロールのロールパルス発信器の分解能よりも高い分解能で巻出コイルのコイル径を検知することができる。
しかしながら、特許文献1に開示されている巻出コイル径検出装置においては、ロールパルス発信器や高周波発信器等の各種発信器を配置する必要があり、依然として製造コストが高騰するといった問題を解消し得ない。
また、巻出ロールのロール軸に巻回されたシート状部材を送りローラを介して所定の送り速度で送り出す上記システムにおいては、巻出ロールのロール軸の回転速度や送りローラの回転速度が僅かながら変動したり、伸び率や熱膨張係数などの材料特性がシート状部材全体でばらつくため、シート状部材に対して一定の張力が付加されるように前記ロール軸の回転速度や送りローラの回転速度を設定しても、シート状部材に弛みや引張りが発生し、シート状部材に付加される張力が均一とはならないといった問題があることが知られている。
そこで、当該分野においては、ロール軸と送りローラとの間にダンサローラを配置し、当該ダンサローラによってロール軸と送りローラとの間のシート状部材の張力を調整しながら、巻出ロールのロール軸に巻回されたシート状部材を送りローラへ巻き出すことが行われている。
上記するダンサローラは、所定の力が付加されたされた際にばね力や空気力等によって所定の方向に移動するようになっており、例えばシート状部材に弛みが発生する場合には、ロール軸と送りローラとの間の距離を増加させる方向へダンサローラが移動し、シート状部材に引張りが発生する場合には、ロール軸と送りローラとの間の距離を減少させる方向へダンサローラが移動することで、ロール軸と送りローラとの間の距離を調整し、シート状部材に付加される張力を略一定に維持するものである。
しかしながら、ダンサローラの位置の変動幅(振幅)は、設備面等から一定の制限があり、ダンサローラを用いた巻出システムにおいては、ダンサローラが略一定の位置(例えば、その変動幅の中間位置)となるように制御されるのが好ましいことが知られている。
そこで、ダンサローラを用いた巻出システムにおいては、例えばシート状部材に弛みが発生する場合には、ダンサローラがロール軸と送りローラとの間の距離を増加させる方向へ移動するため巻出ロールの回転速度を減少させ、シート状部材に引張りが発生する場合には、ダンサローラがロール軸と送りローラとの間の距離を減少させる方向へ逆方向に移動するため巻出ロールの回転速度を増加させることによって、シート状部材に付加される張力を保持しながら、ダンサローラの位置を所定の位置に戻すように制御している。
このように、ダンサローラを用いた巻出システムにおいては、巻出ロールの回転速度が、ロール軸に巻回されたシート状部材の巻き径(外径)とダンサローラの位置変動を用いたPI制御(比例制御と積分制御)によって複雑に制御されており、シート状部材の巻き径は当該シート状部材の巻出しに伴って変化することから、シート状部材の巻き径を検知するセンサ等を用いることなくロール軸の回転速度を精緻に制御することは極めて困難であるといった問題がある。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、巻出ロールのロール軸に巻回された部材を予め定められた送り速度で送り出す際に、例えばダンサローラの位置変動に基づくPI制御を行いながら、簡単な構成でもって巻出ロールのロール軸に巻回された部材の巻き径を検知し、巻出ロールの回転速度を精度良く制御することのできる巻出ロールの制御装置とその制御方法を提供することにある。
上記する課題を解決するために、本発明に係る巻出ロールの制御装置は、巻出ロールのロール軸に巻回された部材を予め定められた送り速度で送り出す巻出システムにおける前記巻出ロールの回転速度を制御する制御装置であって、前記制御装置は、前記巻出ロールのロール軸に巻回された部材が該巻出ロールから巻出される際の巻出速度と、前記部材の厚さと、前記巻出ロールの巻き径と、前記予め定められた送り速度と、に基づいて、前記巻出ロールの回転速度を制御することを特徴とする。
また、本発明に係る巻出ロールの制御方法は、巻出ロールのロール軸に巻回された部材を予め定められた送り速度で送り出す巻出システムにおける前記巻出ロールの回転速度を制御する制御方法であって、前記巻出ロールのロール軸に巻回された部材が該巻出ロールから巻出される際の巻出速度と、前記部材の厚さと、前記巻出ロールの巻き径と、前記予め定められた送り速度と、に基づいて、前記巻出ロールの回転速度を制御することを特徴とする。
本発明の巻出ロールの制御装置とその制御方法によれば、巻出ロールのロール軸に巻回された部材を予め定められた送り速度で送り出す巻出システムにおいて、巻き径を検知するセンサ等の装置を追加することなく、ソフトウェア上で巻出ロールのロール軸に巻回された部材の巻き径を算出することができ、巻出ロールのロール軸の回転速度を精度良く制御することができる。これにより、巻出ロールのロール軸に巻回された部材の巻出速度を調整することができ、巻出ロールと送りローラとの間のシート状部材の張力を保持しながら、巻出ロールのロール軸に巻回された部材を予め定められた速度で送り出すことができる。また、巻出ロールのロール軸に巻回された部材や送り速度を変更する場合であっても、設備変更を伴うことなくソフトウェア上でその変更に対応することができ、設備費の増加を抑制して製造コストの高騰を抑制することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る巻出ロールの制御装置の一実施形態が適用された巻出システムの全体構成を概略的に示す全体構成図。 図1に示す巻出ロールを拡大して示す一部拡大図。 本発明に係る巻出ロールの制御方法の一実施形態の処理フローを示すフロー図。
以下、本発明に係る巻出ロールの制御装置とその制御方法の実施の形態を図面を参照して説明する。
[巻出ロールの制御装置の実施形態]
図1は、本発明に係る巻出ロールの制御装置の一実施形態が適用された巻出システムの全体構成を概略的に示したものである。
図示する巻出システム1は、シート状部材(例えば、薄膜)Sがロール軸2aに巻回された巻出ロール2と、巻出ロール2から巻出されて送りローラ10へ送られるまでのシート状部材Sの張力を調整するダンサローラ3と、巻出ロール2からダンサローラ3まで及びダンサローラ3から送りローラ10までのシート状部材Sの送り方向をガイドするガイドローラ9と、を備えている。なお、巻出システム1においては、送りローラ10におけるシート状部材Sの送り速度Vが所定値(例えば、20〜40m/min)となるように、巻出ロール2から巻出されるシート状部材Sの巻出速度V(t)や巻出ロール2のロール軸2aの回転速度w(t)が制御されるようになっている。
また、図示する巻出システム1は、巻出ロール2のロール軸2aを回転駆動させるギヤモータ4と、該ギヤモータ4の回転速度(回転数)を検出するPLG(Pulse Logic Generator:速度検出器)5と、ギヤモータ4を回転駆動させるための電力を生成するインバータ6と、情報入力手段としてのタッチパネル8と、を備えると共に、ダンサローラ3の位置や振幅やPLG5によって検知されたギヤモータ4の回転速度、タッチパネル8を介して入力された情報等に基づいてインバータ6に制御信号を送信するPLC(Programmable Logic Controller:制御装置)7を備えている。
ここで、前記送りローラ10の送り速度Vと前記巻出ロール2から巻出されるシート状部材Sの巻出速度V(t)が等しい場合には、前記ダンサローラ3は、稼動可能な振幅の中間位置で静止する。しかしながら、シート状部材Sは、送りローラ10や巻出ロール2の速度変動やシート状部材Sの伸び率や熱膨張係数等の特性ばらつき等に起因して弛みや引張りを有しており、シート状部材Sからダンサローラ3に付与される力は一定であるため、ダンサローラ3はたとえば前記速度差に応じて上下動を繰り返している。
一方で、ダンサローラ3の変動量(振幅)は設備面から制限があり、中心位置からのずれ量が大きくなり、その移動量が許容範囲を越えると、シート部材Sの張力を一定に保持できなくなる。
そこで、PLC7は、上記するダンサローラ3の中心位置からのずれ量や振幅に関する情報を受信し、そのダンサローラ3の位置や振幅に関する情報、PLG5によって検知された現在のギヤモータ4の回転速度、タッチパネル8を介して入力された予め定められた送り速度Vやシート状部材Sの厚さや巻出ロール2の巻き径等の情報に基づいて、ギヤモータ4を回転駆動させるための制御信号を生成し、その制御信号をインバータ6へ送信する。インバータ6は、PLC7から送信された制御信号に基づいてギヤモータ4を回転駆動させ、巻出ロール2のロール軸2aを適正な回転速度w(t)で回転させることによって、巻出ロール2から巻出されるシート状部材Sの巻出速度V(t)とタッチパネル8を介して入力された送りローラ10の送り速度Vとが等しくなるように制御し、ダンサローラ3が稼動可能な振幅の中間位置に配置されるように制御しながら、巻出ロール2と送りローラ10との間のシート状部材Sの張力が保持されるように調整する。
ここで、巻出ロール2から巻出されるシート状部材Sの巻出速度V(t)は、巻出ロール2のロール軸2aの回転速度w(t)と巻出ロール2に巻回されたシート状部材Sの巻き径(外径)との積算値として算出される。したがって、巻出システム1の運転中にシート状部材Sの巻出速度V(t)と送りローラ10の送り速度Vとが等しくなるように制御するためには、巻出システム1の運転中の巻出ロール2のロール軸2aの回転速度w(t)と共に、当該巻出システム1の運転中における巻出ロール2に巻回されたシート状部材Sの巻き径を精緻に検知する必要がある。
以下、巻出システム1の運転中における巻出ロール2に巻回されたシート状部材Sの巻き径と巻出ロール2のロール軸2aの回転速度w(t)の算出方法を図2を参照して具体的に説明する。なお、図2において、巻出ロール2に巻回されたシート状部材Sのタッチパネル8を介して入力された(例えば初期状態における)巻き径をD1[m](例えば、0.2〜1m)、巻出システム1の運転中の所定時間の巻き径をD2[m]、シート状部材Sの厚さをd[m](例えば、10〜200μm)、タッチパネル8を介して巻き径D1が入力されて巻き径D2を算出する所定時間までに巻出ロール2から巻出されたシート状部材Sの巻出長さをL[m]とする。
まず、タッチパネル8を介して巻き径D1が入力されて巻出システム1の運転中の所定時間までの巻出ロール2の側面積の減少量は、タッチパネル8を介して巻き径D1が入力されて巻出システム1の運転中の所定時間までに巻出ロール2から巻出されたシート状部材Sの巻出長さLとシート状部材Sの厚さdとの積算値と同一であることから、以下の式(1)で示す関係が成立する。
Figure 0005894841
したがって、巻出システム1の運転中の所定時間の巻き径D2は、上記する式(1)を用いて以下の式(2)により算出される。
Figure 0005894841
ここで、タッチパネル8を介して巻き径D1が入力されて巻出システム1の運転中の所定時間までに巻出ロール2から巻出されたシート状部材Sの巻出長さLは、巻出ロール2から巻出されるシート状部材Sの巻出速度V(t)のタッチパネル8を介して巻き径D1が入力されて巻出システム1の運転中の所定時間までの積分値であることから、以下の式(3)で示す関係が成立する。
Figure 0005894841
上記する式(2)及び式(3)により、例えばPLG5によって検出されるギヤモータ4の回転速度に基づいて算出されるシート状部材Sの巻出速度V(t)と、タッチパネル8を介して入力されるシート状部材Sの厚さdと巻出ロール2の巻き径D1と、を用いることによって、巻出システム1の運転中の所定時間における巻き径D2を算出することができる。
次に、ダンサローラ3を稼動可能な振幅の中心位置へ制御するためには、巻出ロール2から巻出されるシート状部材Sの巻出速度V(t)とタッチパネル8を介して入力された送りローラ10の送り速度Vとは等しくなるように調整する必要がある。したがって、巻出システム1の運転中の巻出ロール2のロール軸2aの回転速度w(t)は、送りローラ10の送り速度Vと巻出システム1の運転中の所定時間における巻き径D2とを用いて以下の式(4)により算出される。
Figure 0005894841
なお、図2で示すように、巻出ロール2のロール軸2aとギヤモータ4とは、一般に機械系ギヤ4aとモータギヤ4bを介して接続されているため、ギヤモータ4の回転速度wm(t)は、機械系ギヤ4aのギヤ比graとモータギヤ4bのギヤ比grbを用いて以下の式(5)により算出される。
Figure 0005894841
このように、本実施形態のPLC(制御装置)7によれば、例えばPLG5によって検出されるギヤモータ4の回転速度に基づいて巻出ロール2から巻出されるシート状部材Sの巻出システム1の運転中の巻出速度V(t)を検知すると共に、タッチパネル8を介して入力されるシート状部材Sの厚さdと巻出ロール2の巻き径D1を用いることによって、巻出システム1の運転中の巻き径D2を算出することができる。また、算出された巻出システム1の運転中の巻き径D2とタッチパネル8を介して入力された予め定められた送りローラ10の送り速度Vを用いることによって、巻出システム1の運転中における巻出ロール2のロール軸2aの回転速度w(t)や当該ロール軸2aに接続されたギヤモータ4の回転速度wm(t)を算出することができる。したがって、巻き径を検知するセンサ等の装置を追加することなく、巻出ロール2のロール軸2aの回転速度w(t)や該ロール軸2aに接続されたギヤモータ4の回転速度wm(t)を精緻に制御することができ、ダンサローラ3を稼動可能な振幅の中心位置へ制御し、巻出ロール2と送りローラ10との間のシート状部材Sの張力を保持しながら、巻出ロール2に巻回されたシート状部材Sを所定の送り速度Vで送りローラ10から送り出すことができる。
[巻出ロールの制御方法の実施形態]
図3は、本発明に係る巻出ロールの制御方法の一実施形態の処理フローを示したものである。
まず、巻出システム1の運転を開始する前に、タッチパネル8を介してシート状部材Sの厚さdと巻出ロール2の(例えば初期状態における)巻き径D1と送りローラ10の送り速度Vを入力する(S101)。また、必要に応じて、前回値の0クリアを行う。必要な情報を入力した後、巻出システム1の運転を開始する(S102)。
運転開始後、PLG5によって検出されるギヤモータ4の回転速度に基づいて巻出ロール2から巻出されるシート状部材Sの所定時間tにおける巻出速度V(t)を検知する(S103)。本実施形態においては、制御に用いる速度の急変を抑制するために、1分間(60秒間)の平均速度を用いる。そこで、1秒毎に検知した巻出速度V(t)を加算し、60で除算して平均速度Vavgを算出する(S104)。そして、60秒経過したか否かを判定し(S105)、60秒経過していないと判定された場合には、この演算を繰り返して60秒間の平均速度Vavgを算出する。
ここで、巻出システム1の運転中の前記所定時間tよりも前の時間における速度の積算値である前回積算値Vsumが予め算出されており、60秒経過したと判定された(S105)場合には、前回積算値Vsumに60秒間の平均速度Vavgを加算して前回積算値Vsumを更新する(S106)。なお、必要に応じて、平均速度Vavg等の0クリアを行う。これにより、巻出システム1の運転開始から当該巻出システム1の運転中の所定時間tまでに巻出ロール2から巻出されたシート状部材Sの巻出長さLを算出することができる。
次いで、S101でタッチパネル8を介して入力されたシート状部材Sの厚さdと巻出ロール2の巻き径D1とS106で更新された速度の積算値である前回積算値Vsumを上記する式(2)に適用して巻出システム1の運転中の所定時間tにおける巻き径D2を算出する(S107)。
そして、S101でタッチパネル8を介して入力された送りローラ10の送り速度VとS107で算出された巻出システム1の運転中の所定時間tにおける巻き径D2を上記する式(4)、(5)に適用して、巻出システム1の運転中の所定時間tにおける巻出ロール2のロール軸2aの回転速度w(t)やギヤモータ4の回転速度wm(t)を算出する(S108)。
このような演算を所定の時間間隔毎に繰り返すことによって、巻出システム1の運転中の所定の時間間隔毎に巻出ロール2のロール軸2aの回転速度w(t)や該ロール軸2aに接続されたギヤモータ4の回転速度wm(t)を精緻に制御することができ、ダンサローラ3を稼動可能な振幅の中心位置へ制御し、巻出ロール2と送りローラ10との間のシート状部材Sの張力を保持しながら、巻出ロール2に巻回されたシート状部材Sを所定の送り速度Vで送りローラ10から送り出すことができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形形態が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 巻出システム
2 巻出ロール
2a 巻出ロールのロール軸
3 ダンサローラ
4 ギヤモータ
5 PLG(速度検出器)
6 インバータ
7 PLC(制御装置)
8 タッチパネル(入力手段)
9 ガイドローラ
10 送りローラ
S シート状の部材
d シート状部材の厚さ
D1 巻出ロールの初期の巻き径
D2 巻出ロールの現在の巻き径
L シート状部材の巻出長さ
V 送りローラの送り速度
V(t) 巻出ロールの巻出速度
w(t) 巻出ロールの回転速度

Claims (6)

  1. 巻出ロールのロール軸に巻回された部材を該部材の張力を調整するダンサローラを介して送りローラから予め定められた送り速度で送り出す巻出システムにおける前記巻出ロールの回転速度を制御する制御装置であって、
    前記制御装置は、前記巻出ロールのロール軸に巻回された部材が該巻出ロールから巻出される際の巻出速度と、前記部材の厚さと、初期状態における前記巻出ロールの巻き径と、に基づいて、前記巻出システムの運転中の巻出ロールの巻き径を算出し、算出された前記運転中の巻出ロールの巻き径と、前記予め定められた送り速度と、に基づいて、前記巻出速度と前記予め定められた送り速度とが等しくなるように前記巻出システムの運転中の前記巻出ロールの回転速度を制御することを特徴とする巻出ロールの制御装置。
  2. 前記部材の厚さと初期状態における前記巻出ロールの巻き径と前記予め定められた送り速度とは、入力手段を介して前記制御装置に入力されるものであり、
    前記制御装置は、速度検出器を用いて前記巻出システムの運転中の所定の時間毎に前記巻出速度を検出し、検出された前記巻出速度と前記入力手段を介して入力された前記部材の厚さと初期状態における前記巻出ロールの巻き径とに基づいて前記巻出システムの運転中の所定の時間毎に巻出ロールの巻き径を算出し、算出された前記運転中の巻出ロールの巻き径と前記入力手段を介して入力された前記予め定められた送り速度とに基づいて前記巻出システムの運転中の所定の時間毎に前記巻出ロールの回転速度を更新することを特徴とする請求項に記載の巻出ロールの制御装置。
  3. 前記巻出速度は、前記巻出ロールの回転速度に基づいて算出されることを特徴とする請求項1または2に記載の巻出ロールの制御装置。
  4. 巻出ロールのロール軸に巻回された部材を該部材の張力を調整するダンサローラを介して送りローラから予め定められた送り速度で送り出す巻出システムにおける前記巻出ロールの回転速度を制御する制御方法であって、
    前記巻出ロールのロール軸に巻回された部材が該巻出ロールから巻出される際の巻出速度と、前記部材の厚さと、初期状態における前記巻出ロールの巻き径と、に基づいて、前記巻出システムの運転中の巻出ロールの現在の巻き径を算出し、算出された前記運転中の巻出ロールの巻き径と、前記予め定められた送り速度と、に基づいて、前記巻出速度と前記予め定められた送り速度とが等しくなるように前記巻出システムの運転中の前記巻出ロールの回転速度を制御することを特徴とする巻出ロールの制御方法。
  5. 前記部材の厚さと初期状態における前記巻出ロールの巻き径と前記予め定められた送り速度とを入力手段を介して入力し、
    速度検出器を用いて前記巻出システムの運転中の所定の時間毎に前記巻出速度を検出し、検出された前記巻出速度と前記入力手段を介して入力された前記部材の厚さと初期状態における前記巻出ロールの巻き径とに基づいて前記巻出システムの運転中の所定の時間毎に巻出ロールの巻き径を算出し、算出された前記運転中の巻出ロールの巻き径と前記入力手段を介して入力された前記予め定められた送り速度とに基づいて前記巻出システムの運転中の所定の時間毎に前記巻出ロールの回転速度を更新することを特徴とする請求項に記載の巻出ロールの制御方法。
  6. 前記巻出速度を前記巻出ロールの回転速度に基づいて算出することを特徴とする請求項4または5に記載の巻出ロールの制御方法。
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