JP5893051B2 - 交互空気圧膜式細胞分離システム - Google Patents

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Description

本発明は、濾過システムに関する。より具体的には、本発明は、流体、とくに細胞を含む生体液用の交互空気圧式細胞分離(PACS:Pneumatic Alternating Cell Separation)システムに関する。
濾過は、一般的に、流体の溶液、混合液、懸濁液を分離、浄化、調製及び/又は濃縮するために行う。生物学的及び薬剤関連の産業において、濾過は、生産、加工、並びに新薬、診断法及び他の生物学的製剤の試験にとって必須である。例えば、動物細胞培養を使用して生物学的製剤を製造するプロセスにおいて、濾過は、培養基(培地)から所定成分を浄化、選択的除去及び濃縮する、又は他の処理をする前に培養基を調製するのに行う。濾過は、さらに、潅流水内における培養を高い細胞濃度に維持することによって生産性を高めるのに使用する。本発明は、分子又は粒子の混合液又は懸濁液を物理的及び/又は化学的な特性に基づいて分留する改善した手段を提供する。
化学的及び物理的な特性の基づいて材料を分離する幾つかの特殊化したフィルタ及び濾過方法が開発された。従来開発されたフィルタとしては、平坦表面フィルタ、プリーツ付きフィルタ、多重ユニット式カセット、及び中空ファイバのような管状形式のものがある。しかし、これらフィルタの多くは、機能寿命が短く、また細胞培養懸濁液又は他の生体液を濾過するのに使用するとき、死んだ細胞、細胞デブリ(残骸)、凝集物又は他の流体の構成成分で詰まりがちである。
動物の細胞は細菌よりも成長が相当遅く、また保護する細胞壁が欠けていると一層もろくなる。微生物培養生産の生産性を向上させる既知の方法の幾つか、例えば、撹拌速度を上昇させること、及びガスを積極的に培養物に供給することは、動物細胞に対してはふさわしくない。したがって、生産は、極めて穏やかな培養条件及び低い細胞濃度に限定される。穏やかな培養条件を維持しつつ細胞濃度を増加させる1つの方法は、潅流方法である。
細胞を成長させる潅流方法において、栄養素が消尽され、また含んでいる有害老廃物のレベルが上昇している培養基は、連続的に培養物から除去しかつ新鮮な培養基に交換する。老廃物を排除しつつ新鮮な培養基を一定量追加することは、高い細胞濃度にするのに必要な栄養素を細胞に与える。バッチ培養生産方法の実施中一定に条件を変化させるのと違って、潅流方法は、培養を安定状態にしまた維持する手段を提供する。
通常のバッチ培養生産プロセスにおいて、細胞を、まず新鮮な培養基内に接種すると、これら細胞は直ちに対数増殖フェーズに入る。細胞が培養基の栄養素を消費し、また老廃物が溜まると、細胞は定常期に移行し、その後腐敗フェーズが続く。バッチ培養生産を最適化する幾つかの方法が開発され、各方法において、これらプロセスは急激な増殖及び腐敗サイクルを受ける。しかし、潅流方法では、培養物によって発生する老廃物は連続的に除去され、また培養物は連続的に新鮮な培養基を補充されるため、細胞濃度及び生産性が維持される平衡状態を獲得することができる。一般的には、1培養量が1日で交換され、潅流で得られる細胞濃度は、バッチ培養のピークで得られるより2倍から10倍を超える濃度である。
生体液用の濾過システムは従来にも記載されている。外部濾過潅流システムの1つのタイプとしては、例えば、特許文献1(米国特許第6,544,424号)に記載されているものがあり、これは参照によって本明細書に組み込まれるものとする。この流体濾過システムは、フィルタ収納隔室に接続した流体貯蔵容器を有し、このフィルタ収納隔室はダイヤフラムポンプに接続する。ダイヤフラムポンプは、択一的に、流体をフィルタを通して容器から吸引したり、またフィルタの保持液側端部から流体を容器内に強制送還させたりする。そのようにすることにより、システムは、フィルタ素子を経る流体の交互接線流を生ずる。
米国特許第6,544,424号明細書
このシステムの大きな欠点は、ダイヤフラムが消耗し易く、またプロセス中にしばしば破損するおそれのある可動部分を有する点である。ダイヤフラムが破損すると、濾過システムは閉鎖状態にならなくなり、また汚染し易くなる。したがって、濾過プロセスは断念しなければならず、例えば、生物薬剤生産の処理の場合、コストが高くなる。実際、生物薬剤学的微粒子の生産プロセスには、数日、場合によっては数週間かかるため、プロセス稼働中のポンプ破損は、高コスト及び製造設備における長い停止時間を招く。新たなプロセス稼働に日数を要する。これら潅流培養は、主に生産プロセスの最終段階で行い、このことは、ダイヤフラム破損のために多くの時間及び資金がムダになることを意味する。通常、潅流段階に達するまでに3〜5週間かかる。それにかかるコストは、100,000ユーロを超えるまで上昇する。
第2の欠点としては、特許文献1に記載のダイヤフラムポンプは、通常ゴム又はシリコーンで形成したダイヤフラムを収納するステンレス鋼製の外殻を有する点である。各プロセス稼働前には、このダイヤフラムポンプの素子を清浄化し、組み付け、また無菌化しなければならない。さらに、このシステムを医薬品生産に使用するとき、清浄化及び無菌化手順は結果が適正であることを検証しなければならない。この検証は長時間の手順及び検査稼働を要し、極めてコスト及び時間を消費する。
現在使用されているこのシステムの第3の欠点は、侵襲性のあるセンサ技術を使用する点であり、センサは製品に接触し、またセンサはプロセス中に交換できない。
本発明の目的は、これら欠点を軽減する又は排除する改良した流体濾過システムを得るにある。
本発明は、交互空気圧式細胞分離器(Pneumatic Alternating Cell Separator:PACS)と称することができる新規な濾過システムを提供し、それに使用するコンポーネントは、システムを組立てるのに使用できるアセンブリ又はパーツキットの形式とし、またこの流体濾過システムは、例えば、細胞培養潅流システムに使用する。本発明は、フィルタ収納隔室に接続した容器を備え、フィルタ収納隔室の出口端部を拡張チャンバに接続し、この拡張チャンバは気体流コントローラに接続する。この気体流コントローラは、拡張チャンバに正圧及び負圧を交互に供給して、貯蔵容器に収容された流体を、フィルタ素子を経て拡張チャンバ内に吸引し、また拡張チャンバから容器内に強制送還することを交互に行う。このようにすることによって、フィルタ素子を通過する流体流の交互接線流を生ずる。この流体流は、さらに流体収穫ポートを経て回収容器に案内することができる。このシステムは、急速、低剪断力接線流濾過を行うのに有用である。このようなシステムは、培養した動物細胞の潅流用途、並びに他の様々な濾過用途がある。
本発明システムは、接線流濾過の欠点のうち幾つかがないという利点を接線流濾過にもたらす。明らかなように、従来の他のシステムによっては得られなかった利点の幾つかとしては、同様のシステムにおいて交互流体流を生ずるには必要とされていた可動部分がないことである。実際、従来既知の若干のシステムはダイヤフラムポンプを備え、このダイヤフラムポンプが容器からの流体をフィルタ収納隔室内に吸引させ、またフィルタの保持液側端部から流体を容器内に強制送還させることを交互に行う。破損し易いゴム薄膜であるこのダイヤフラムは、過剰な使用で破断し易い。
本発明システムは、破損し易いダイヤフラムポンプは不要であり、システムの過剰な使用によって廃棄することになりがちな可動部分も一切不要である。本発明システムは、少なくとも2個の開口を有する拡張チャンバを備え、一方の側(第1開口)をフィルタ収納隔室の出口端部に接続し、フィルタ収納隔室からの液体が拡張チャンバに流入できるようにし、また他方の側(第2開口)を気体流コントローラに接続し、負圧及び正圧を拡張チャンバに交互に供給し、これによりフィルタ収納隔室の出口端部から流体を吸引し、また流体をフィルタ収納隔室の出口端部に強制送還させる。
この場合、本発明システムにおける拡張チャンバは、分離手段を設けることなく、直接的な気体−液体界面を有し、この界面は、システムに含まれる液体により形成され、気体流コントローラによって供給された気体相に直接接触する。本発明における拡張チャンバはチャンバの第1開口と第2開口との間に何ら分離手段を含まない。拡張チャンバは、2個又はそれ以上の隔室に分離されない、1個の部屋又は空間しか持たない。分離手段、例えばダイヤフラム又は他の任意な可動部分がないことは、システムの寿命を延ばし、プロセスサイクルの故障による早期断念のリスクを最小化する。
さらに、本発明の好適な実施形態による濾過システムは、コストがかかる洗浄及び殺菌の検証を不要とする。このような実施形態においては、その代わりに、予め殺菌して、使用準備ができている使い捨て素子により構成する。このことにより、検証コスト及び組立ての時間を考慮すると、大きな利点である。
さらに他の実施形態において、本発明システムの第3の顕著な利点は、非侵襲的なセンサを使用する点である。本発明による濾過システムは、製品に接触せず、また破損したときプロセス進行中であっても交換できるセンサを使用できる。このことにより、プロセス稼働全体にわたり、より制御されたプロセス環境が可能となる。
本発明は流体濾過システムを提供し、この流体濾過システムは、
a)少なくとも1個の流体貯蔵容器と、
b)少なくとも1個のフィルタ収納隔室と、
c)前記流体貯蔵容器を前記フィルタ収納隔室の入口端部に接続する少なくとも1個の流体移送ラインであって、流体を前記流体貯蔵容器から前記フィルタ収納隔室の入口端部に導くことができる、該流体移送ラインと、
d)第1及び第2の少なくとも2個の開口を有する少なくとも1個の拡張チャンバであって、第1開口を前記フィルタ収納隔室の出口端部に接続し、第2開口を気体流コントローラに接続し、前記第1及び第2の開口間には分離手段を持たない、該拡張チャンバと、
e)前記拡張チャンバに対して交互に正圧及び負圧を供給する少なくとも1個の気体流コントローラと、
f)前記フィルタ収納隔室から濾過流体を取り出すため前記フィルタ収納隔室に接続した少なくとも1個の流体収穫ポートと
を備える。
一実施形態において、拡張チャンバを気体ラインにより気体流コントローラに接続する。一実施形態において、気体ラインは、拡張チャンバと気体流コントローラとの間で無菌フィルタを有するものとする。一実施形態において、無菌フィルタにはヒータを設ける。
本発明の一実施形態において、流体貯蔵容器はバイオリアクタとする。
一実施形態において、フィルタ収納隔室は中空ファイバフィルタを有するものとする。他の実施形態において、フィルタ収納隔室はスクリーンフィルタを有するものとする。
さらに他の実施形態において、本発明による流体濾過システムは、少なくとも1個のレベルセンサを拡張チャンバの表面に取付ける。
好適な実施形態において、流体濾過システムは、少なくとも1個のレベルセンサを拡張チャンバの外側又は内側に取付け、好適には、少なくとも2個のレベルセンサを拡張チャンバの外側又は内側に取付け、また好適には、レベルセンサを拡張チャンバの表面(すなわち、外側)に取付ける。
一実施形態において、レベルセンサは、拡張チャンバ内における最大流体レベル及び最小流体レベルを測定することができ、機能的に気体流コントローラに接続する。
一実施形態において、本発明による流体濾過システムは、流体貯蔵容器からシステム流体を、フィルタ収納隔室を経て拡張チャンバ内に吸引し、また拡張チャンバからの流体を、フィルタ収納隔室を経て流体貯蔵容器に強制送還するのを交互に行う。流体の吸引は負圧を拡張チャンバに供給することによって行い、また流体の強制送還は拡張チャンバに正圧を供給することによって行う。
好適には、負圧は、拡張チャンバ内に真空を生成することによって得るものとし、正圧は、気体、例えば、圧縮空気を拡張チャンバに注入することによって得るものとする。
好適な一実施形態において、本発明流体濾過システムは、
a)少なくとも1個の流体貯蔵容器と、
b)少なくとも1個のフィルタ収納隔室であって、前記フィルタは互いに結束した複数個の中空ファイバを有し、これら中空ファイバの軸線は前記フィルタ収納隔室の入口端部から出口端部まで縦方向に延在する、該フィルタ収納隔室と、
c)一方の端部を前記流体貯蔵容器に接続し、また他方の端部を前記フィルタ収納隔室の入口端部に取付けた流体移送ラインであって、前記流体貯蔵容器からの流体を前記フィルタ収納隔室の前記入口端部に導くことができるものとした、該流体移送ラインと、
d)前記フィルタ収納隔室の保持液出口端部に接続した少なくとも1個の拡張チャンバであって、前記フィルタ収納隔室の前記保持液出口端部からの流体を吸引し、また前記流体を、前記フィルタ収納隔室の保持液出口端部に強制送還するのを交互に行うことができるものとし、前記拡張チャンバを気体流コントローラに接続し、前記気体流コントローラは前記拡張チャンバに負圧及び正圧を交互に供給し、これにより、分離手段を設けることなく、気体−液体界面を前記拡張チャンバ内に形成する、該拡張チャンバと、及び
e)前記フィルタ収納隔室の透過液出口端部から濾過流体を取り出すため前記フィルタ収納隔室に接続した少なくとも1個の流体収穫ポートであって、随意的に透過液ラインを介して流体ポンプに接続した、該流体収穫ポートと
を備える。
若干の実施形態において、フィルタ収納隔室及び/又は拡張チャンバは使い捨て可能、すなわち、使い捨て可能材料で形成し、さらに好適な実施形態においては、流体貯蔵容器及び/又は流体移送ラインを使い捨て可能とする。好適には、流体濾過システム全体を使い捨て可能とする。
本発明の他の態様は、拡張チャンバを備えるアセンブリであって、前記拡張チャンバは、一方の側をフィルタ収納隔室に、他方の側をエアフィルタに組付けたアセンブリに関する。好適には、気体ラインに機能的に接続可能とし、気体ラインは正圧及び負圧を前記拡張チャンバに供給できるものとする。好適には、組付けたコンポーネントは完全に使い捨て材料で構成する。
本発明の他の態様は、拡張チャンバ、フィルタ収納隔室及びエアフィルタを備え、上述のアセンブリを設けることを意図した、パーツキットに関する。
さらに、本発明は流体を濾過するプロセスを提供し、このプロセスは、
a)流体濾過システムの準備ステップであって、該流体濾過システムは、
少なくとも1個の流体貯蔵容器、
少なくとも1個のフィルタ収納隔室、
前記流体貯蔵容器を前記フィルタ収納隔室の入口端部に接続して、前記流体貯蔵容器からの流体を前記フィルタ収納隔室の入口端部に導き入れることができる流体移送ライン、
一方の側で前記フィルタ収納隔室の出口端部に接続して前記フィルタ収納隔室からの液体が流入できるようにした少なくとも1個の拡張チャンバであり、また他方の側で気体流コントローラに接続し、前記気体流コントローラは、負圧及び正圧を交互に前記拡張チャンバに供給し、これにより、前記フィルタ収納隔室の出口端部から流体を吸引し、また前記流体を、前記フィルタ収納隔室の出口端部に強制送還するのを交互に行い、分離手段を設けることなく、気体−液体界面を前記拡張チャンバ内に形成する、該拡張チャンバ、及び
前記フィルタ収納隔室に接続して前記フィルタ収納隔室からの濾過した流体を取り出す少なくとも1個の透過液ポート
を備えるものとした、該準備ステップと、
b)前記拡張チャンバに負圧を加えて前記貯蔵容器からの流体を、前記フィルタ収納隔室を経て前記拡張チャンバ内に流入する流れを生ずることにより、流体を濾過するステップと、
c)前記拡張チャンバに正圧を加えて前記拡張チャンバからの流体の少なくとも一部を、前記フィルタを経て前記貯蔵容器内に強制送還する流れを生ずることにより、前記流体を再濾過するステップと、
d)随意的にステップb及びステップcを繰り返すステップと、及び
e)前記濾過システムから濾過した流体を取り出すステップと
を有する。
本発明は、さらに、本発明による流体濾過システムを使用して行う、流体濾過プロセスを提供する。
このプロセスの好適な実施形態において、フィルタ収納隔室及び/又は前記拡張チャンバは使い捨て可能とする。好適には、フィルタ収納隔室、拡張チャンバ、流体貯蔵容器、及び流体移送ラインを使い捨て可能とする。
他の実施形態において、正圧及び負圧は、拡張チャンバ内の流体レベルを測定するレベルセンサによって調節する。レベルセンサは、好適には、拡張チャンバに取り付ける。
本発明による交互接線流濾過システムの第1実施形態であり、フィルタ隔室の底部側に接続した容器底部側のおける採取ポートを示す。 拡張チャンバ、フィルタ収納隔室及びエアフィルタを有するアセンブリを示す。 PACSシステムに接続した10Lバイオリアクタ(生物反応器)の細胞増殖曲線を示す。 PACSシステムに接続した10Lバイオリアクタ(生物反応器)の細胞増殖曲線を示す。
本発明は、概して、少なくとも1個の流体貯蔵容器と、フィルタ収納隔室を経て容器から流体を導く流体移送ラインと、一方の側を流体コネクタによってフィルタ収納隔室に接続し、また他方の側を気体ラインによって気体流コントローラに接続した少なくとも1個の拡張チャンバと、及びフィルタ収納隔室から出てくる少なくとも1個の流体収穫ポートとを備える流体濾過システムに関する。気体流コントローラは、拡張チャンバ内に真空又は圧縮空気を交互に供給し、フィルタ収納隔室を通過する流体の向きを交互に変える動力を与える。この場合、気体−液体の直接的な界面は、システム内における流体と気体流コントローラによって供給される圧縮空気との間で拡張チャンバ内に生ずる。液体相と気体相との間の分離手段は、例えば、ダイヤフラムポンプを備えてフィルタ収納隔室に対して流体を出し入れするという従来既知のシステムとは異なり、本発明システムでは不要である。本発明においては、ダイヤフラムポンプ又は他の可動部分がなく、システムの寿命が向上し、また例えば、ダイヤフラムポンプ又は他の可動部分が容易に破損することによるプロセスサイクルの時期尚早な不全を生ずるリスクを最小化する。
システムは、動物細胞及び生体分子のような脆弱な物質の穏やかな処理を提供する。フィルタ全体にわたり均一な流れを生じ、迅速で剪断が少ない接線流を発生する手段を提供する。このシステムには、培養した動物細胞の潅流での用途、並びに他の様々な濾過の用途がある。中空ファイバ(HF:hollow fiber)タイプのフィルタは動作寿命が一層長く、またそれには多くのサイズ、構成、材料、気孔寸法及び気孔率のものが入手可能である。さらに、本発明によるプロセスは、中空ファイバフィルタの使用に限定する必要はない。中空ファイバハウジング内に他の分離デバイスを挿入することができる。このようなデバイスの1つには、分離マトリクスとしてのスクリーンメッシュからなるスクリーンモジュールがある。このような分離モジュールのすべては、フィルタ素子又は単にフィルタと総称する。
図1には本発明による流体濾過システムを示す。プロセス容器又は液体貯蔵容器1は、流体移送ライン4を介してフィルタ収納隔室6に接続する。容器1は、濾過すべき流体用の任意の適当な容器とすることができる。例えば、バイオリアクタ、発酵槽又は他の任意な容器とすることができ、限定しないが、液体を収納できる、バット、バレル、タンク、ボトル、フラスコ、コンテナ等がある。容器は、任意の適当な材料、例えば、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、多層材料であって、CX5−14フィルム、ポリエステル、タイバリア層、エチルビニルアルコール(EVOH)、タイバリア層及びポリエステルエラストマ(PE)よりなる多層材料、又はPET、PA、EVOH及びULDPEを含む多層材料、ステンレス鋼のような金属、ガラス等で構成することができる。
コネクタ又は流体コネクタとも称される流体移送ライン4は、流体(濾過すべき流体であり、したがって、例えば細胞のような粒子状物質を含有している流体であるが、本明細書では「流体」と称する)を貯蔵容器1からフィルタ収納隔室6の入口端部7に導く。流体移送ライン4は、容器1に対して流体を流入及び流出させるのに適した、また管継手に取り付けた容器ポートを有し、この管継手をフィルタ収納隔室6の入口端部7に接続する。適切なポートとしては、限定しないが、従来既知の任意な漏れ防止衛生器具、例えば、圧縮型標準インゴールド取付け具又は衛生タイプ取付け具がある。適当な管継手としては、限定しないが、パイプ、チューブ、ホース、中空継手組立体等がある。管継手は、容器及びプロセスの構成及び要件に基づいてシステム毎に変動する。好適な実施形態において、流体移送ライン4はチューブ接続部を介してフィルタ収納隔室6の入口端部7に接続し、チューブ接続部としては、例えば、シリコーンゴム製のC−フレックス型バイオプレン(bioprene)又は乾−乾式(dry-to-dry)無菌接続部、例えば、GEヘルスケア社から市販されているレディメイト(Readymate)接続具又はパル社から市販されているクリーンパック(Kleenpack)無菌コネクタがある。流体移送ライン4は、さらに、バルブ、及び例えば、トリクランプ衛生器具等の適当なクランプによって、容器1及びフィルタ収納隔室6に接続することもできる。しかし、他の適切な接続具を使用することを排除するものではない。
一実施形態において、流体濾過システムは、流体貯蔵容器1とフィルタ収納隔室6との間を接続する流体移送ラインとしての配管を有する。
一実施形態において、流体移送ラインは、一方の端部をバルブによって貯蔵容器に接続し、また他方の端部をバルブによってフィルタ収納隔室6の入口端部7に取付ける。
フィルタ収納隔室6は、好適には、入口端部7及び出口端部又は保持液端部9を有する。用語「保持液端部」とは、濾過処理しておりフィルタの管腔内に留まる、すなわち、フィルタの気孔を経て薄膜の他方の側に通過できない保持液(retentate)と称される流体(粒子状物質を含有する可能性がある)が通過できる端部を意味する。フィルタの気孔を通過する物質は、透過液と称され又は濾過液とも称され、したがって、フィルタ隔室の他の出口端部(透過液ポート10又は収穫液ポートと称する)をフィルタ収納隔室に設けることができ、この透過液ポートによれば、接線方向流体流を回収又は収穫することができる。若干の実施形態において、流体濾過システムは、さらに、透過液ポート10に接続した少なくとも1個の透過液ポンプ12又は濾過ポンプを有する。フィルタ収納隔室の入口端部7は流体送給ライン4に接続する。フィルタ収納隔室6の保持液出口端部9は拡張チャンバ17に接続する。フィルタ収納隔室6は適切な接続部によって拡張チャンバ17に直接的に接続する、又は例えば、流体送給ライン14(図1参照)を介して拡張チャンバ17に接続することができる。一実施形態において、出口端部9は、乾−乾式(dry-to-dry)無菌接続部、例えば、GEヘルスケア社から市販されているレディメイト接続具、及びクランプ(図示せず)によって拡張チャンバ17に直接接続する。他の実施形態において、出口端部9は流体移送ライン14によって拡張チャンバ17に接続する。好適には、この流体移送ライン14はチューブ組立体の形式であるが、他のタイプのコネクタも適用することができる。このチューブ組立体は、フィルタ収納隔室と拡張チャンバとを接続する適当な接続手段、例えば、乾−乾式(dry-to-dry)無菌接続部、例えば、GEヘルスケア社から市販されているレディメイト接続具を有することができる。しかし、他の適当な接続部の使用を排除するものではない。
フィルタ収納隔室6のための適切な材料としては、限定しないが、ポリスルホンのようなプラスチック、金属、又はガラスがある。好適な実施形態において、ガンマ線殺菌をするのに適し、また好適には、使い捨てとして使用する(すなわち、1回使用)材料が適切な材料である。当業者は、どの材料が一般的に使用され、またこの用途に適切であるかを知っている。最も好適には、フィルタ収納隔室は使い捨て材料で形成し、好適な材料はポリスルホンである。フィルタ収納隔室6にはフィルタ8を備える。適切なフィルタ素子としては、限定しないが、中空ファイバフィルタ、スクリーンフィルタ等がある。最も好適には、中空ファイバフィルタ又はスクリーンメッシュで構成したフィルタである。適切な中空ファイバフィルタ又はスクリーンフィルタは、一般的に種々のベンダーから入手可能であり、例えば、GEヘルスケア社から市販されているレディ・トゥ・プロセス中空ファイバ、又はスペクトラム社から販売されているウォーターセップ(WaterSep);クロスフロ(Krosflo)中空ファイバ、パル社から販売されているミクロザ(Miroza)がある。若干の好適な実施形態において、フィルタは、フィルタ収納隔室6の入口端部7から出口端部9まで縦方向に位置決めし、これによりフィルタに沿う流体の接線流が可能となる。フィルタが中空ファイバフィルタであるとき、中空ファイバの軸線はフィルタ収容隔室6の入口端部7から出口端部9まで縦方向に延在させると好適である。
拡張チャンバ17は、一方の側をフィルタ収納隔室6の出口端部9に接続し、また他方の側を気体流コントローラ28に接続する。拡張チャンバ17は容器1からフィルタ8を経て拡張チャンバ17内に流体を吸引及び収容し、また交互に拡張チャンバ17からフィルタ8を経て容器1に逆送する。このようにして、フィルタ8を経る流体の交互接線流が生ずる。この接線流を流体収穫ポート10から透過液ライン11内に収穫することができる。好適な実施形態において、この透過液ライン11は、接線流を調節する透過液ポンプ12を有する。
フィルタ8は中空ファイバフィルタ、メッシュフィルタ等とすることができる。フィルタ8が中空ファイバフィルタである場合、双方の端部、すなわち、フィルタ8の入口端部及び出口端部はフィルタ収納隔室6のハウジング壁に対して封止し、フィルタの保持液側と透過液(濾過液)側との混合を防止する。ファイバの保持液側は中空ファイバの管腔側であり、透過液(又は濾過液)側は中空ファイバの外殻側である。このような漏洩防止シールは、従来既知の多くの方法があり、Oリング、ガスケット、又はフィルタの各端部における周囲とハウジングの内壁との間に不可入性の任意な他の手段がある。拡張チャンバ17と容器1との間における保持液の交互流は、フィルタ収納隔室6内におけるフィルタ8の管腔を通過する。
拡張チャンバ17は、入口端部(第1開口とも称する)16を有し、この入口端部16にフィルタ収納隔室6の出口端部9から流体が流入する。拡張チャンバの出口端部(第2開口とも称する)24は気体ライン22によって気体流コントローラ28に動作可能に接続する。好適な実施形態において、気体ライン22は可逆的な流入/流出ラインとする。他の実施形態において、個別の気体流入ライン及び気体流出ラインを設ける(図示せず)。流体貯蔵容器1及びフィルタ収容隔室6内に含まれる流体は、交互に拡張チャンバ17内に引き込まれまた拡張チャンバ17から排出される。流体の可逆的移動は、十分な正圧及び負圧を拡張チャンバに交互に加えることによって動作する。この正圧は、フィルタ収納隔室6内の圧力よりも高い圧力であり、好適には、例えば、圧縮空気のような気体を気体ライン22に供給することによって得られる。負圧は、フィルタ収納隔室6内の圧力よりも低い圧力であり、好適には、低圧又は真空を拡張チャンバに加えることによって得られる。正圧及び負圧は、当業者によく知られている手段及び方法を使用して加えることができ、このような手段及び方法はここで詳述する必要はないであろう。
拡張チャンバ17は、任意な形状タイプ、例えば、限定しないが円筒形、方形、又は円形をした任意なタイプの容器とすることができる。若干の実施形態において、このチャンバは円筒形形状にする。本発明による拡張チャンバは、例えば、ダイヤフラム又は他の任意な可動部分若しくは物理的バリアのよう分離手段が第1開口と第2開口との間に存在しない。拡張チャンバは、単に1個の部屋しかなく、2個又はそれ以上の隔室に分離されていない。動作にあたり、拡張チャンバは、システム内に含まれる液体が、気体流コントローラによって供給される気体相に直接的に接触することによって形成される直接的な気体−液体界面を備え、分離手段がない。
チャンバは、容器から供給される液体及び気体ライン22を経て気体流コントローラから供給される気体の双方を包含するのに適していなければならない。拡張チャンバのための適切な材料は、限定しないがポリスルホンのようなプラスチックである。代案として、チャンバは、ステンレス鋼のような金属で形成する。好適な実施形態において、ガンマ線殺菌に適した材料が好適な材料として使用される。他の好適な実施形態において、一般的に1回使用材料として使用される材料が好適な材料である。さらに他の好適な実施形態において、ガンマ線殺菌に適しかつ一般的に1回使用材料として使用される材料が好適な材料である。当業者は、どの材料が一般的に使用され、またこの用途に適切であるかは既知であろう。1回使用材料とは、概して1度の使用に適した状態のことを言う。通常それらは1度殺菌され、その後使用され、そして廃棄される。例えば、ステンレス鋼のような従来型材料とは逆に、繰り返しの洗浄、組立て、及び殺菌をする必要がない。医薬業界における1回使用材料、いわゆる使い捨て材料で形成したコンポーネントを使用することは、このコンポーネントの極めてコストのかかる洗浄、組立及び殺菌プロセスを行う必要がないという利点をもたらす。使い捨てシステムは一般的に費用がかからず、また使用済みシステムは、プロセス実施中であっても未使用システムに容易に交換することができる。
拡張チャンバ17は、少なくとも部分的に透明材料で形成する(例えば、「窓」を有する)、又はほぼ全体的に透明材料で形成し、チャンバ内の液体レベルが見えるようにする。チャンバ内に引き込まれる液体は、好適には、容器内の所定レベルを越えないようにすべきである。この最大液体レベルは、容器表面に取り付けた、図1に示すレベルセンサ24で測定する。レベルセンサ24は「レベルセンサ・ハイ・ハイ(LSHH)」と称する。図1に示す好適な実施形態において、容器は、随意的に2つの表面レベル、すなわち、それぞれ低レベルセンサ25及び高レベルセンサ26が示すレベルセンサ・ロー(LSL)及びレベルセンサ・ハイ(LSH)を示す。好適な実施形態において、濾過プロセス中、液体レベルは通常LSLとLSHとの間で変動すべきである。拡張チャンバ17から追い出されたとき、好適には、液体はほぼLSLより下方のレベルまで低下しない。流体貯蔵容器1から拡張チャンバ17内に吸引されたとき、好適には、液体はほぼLSHレベルよりも高いレベルにならないようにすべきである。
好適な実施形態において、拡張チャンバ17には、さらに、2個のレベルセンサを、好適には、拡張チャンバ表面に取付け、拡張チャンバ17内の流体レベルを決定し、気体流コントローラ28にフィードバックし、この気体流コントローラ28が拡張チャンバにおける交互の正圧及び負圧サイクルを動作させるようにする。レベルセンサは拡張チャンバ17の内側に交互に配置することができるが、チャンバ表面(すなわち、拡張チャンバの外側)に取付けるのが好ましく、なぜなら濾過した流体(拡張チャンバの内側にあり、拡張チャンバの内側面に接触し得る)との接触が回避されるからである。このようなレベルセンサは従来既知であり、種々のパラメータを使用して拡張チャンバ内の流体レベルを測定することができ、例えば、ウェングロー(Wenglor)社から販売されている光の散乱に基づくK1R87xXT2、又はアクアサント・メステヒニク(Aquasant Messtechnik)社から販売されている容量測定に基づくセンサがある。好適な実施形態においては、マイクロ波エミッタ、例えば、ヴェガ(Vega)社から販売されているヴェガミップ(Vegamip)をレベル検出に使用する。このセンサは培養基(培地)表面上に泡がある場合に特に精度が高い。
拡張チャンバ17の出口端部18を気体ライン22に接続し、この気体ライン22は気体流コントローラ28に接続する。好適には、気体ライン22は無菌フィルタ21を有し、無菌ガス、例えば圧縮空気を拡張チャンバに供給できるようにする。これにより、拡張チャンバ内の液体相を汚染するリスクを最小限にする。好適な実施形態において、無菌フィルタは、好適には、ヒータを設けたエアフィルタとし、拡張チャンバ内で発生した蒸気による湿気でフィルタが詰まるのを回避できるようにする。気体ライン22が図1に示すように無菌フィルタ21を有するとき、フィルタはさらに追加した気体ライン20によって拡張チャンバ17に接続する。
気体流コントローラ28は正圧及び負圧を気体ライン22に供給し、この気体ラインは可逆的流入/流出ラインとすると好適である。正圧は例えば、圧縮空気源から直接発生させることができる。負圧はコントローラ内で、例えば、真空を生成することによって発生する。真空は、真空ポンプ、例えば真空インジェクタによって発生することができる。真空インジェクタは、ポンプに類似したデバイスであり、収束−拡開ノズルのベンチュリ効果を使用して移動流体の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換し、この速度エネルギーは吸引流体の引き込んで搬送する低圧ゾーンを生ずる。インジェクタのスロート部を通過した後、混合した流体は拡張し、その速度は減少し、この結果、速度エネルギーが圧力エネルギーに逆変換することによって混合した流体を再圧縮する。誘因流体は、液体流、又は任意な他の気体とすることができる。搬送される吸引流体は、気体、液体、スラリー、又はダスト装荷流とすることができる。好適な実施形態において、気体流コントローラは別個の真空源を必要としない。真空インジェクタの代わりに他の既知の手段及び方法を使用して拡張チャンバ17内に低圧を生ぜしめることができる。圧縮空気の代わりに、他の気体又は混合気体、例えば、窒素、窒素/酸素混合気、窒素/酸素/二酸化炭素混合気等を使用することができる。
濾過プロセス中、流体貯蔵容器1内の液体は、容器1からフィルタ8を経て拡張チャンバ17内に吸引し、また交代的に容器1に強制送還する。液体を容器1から吸引するとき、レベルセンサLSH26が応答するまで、すなわち、液体が拡張チャンバ17内に引き込まれ、そしてチャンバ17内のレベルが上限LSHに達するまで、負圧を加える。このことが正圧を加えるスイッチをトリガする。つぎに、レベルセンサLSL25が応答するまで、すなわち、液体を拡張チャンバ17から追い出し、そしてチャンバ17内の液体レベルが下限LSLに達するまで、正圧を加える。このことが負圧を加えるスイッチをトリガする。この結果、システム内の流体は、制御された状態でフィルタ8を往還して流れ、透過液ライン11に接線流を生ずる。
このような気体流コントローラは既知であり、本明細書に記載のように、当業者に既知の方法に基づいて使用することができる。気体流コントローラ28は拡張チャンバ17に正圧及び負圧を供給する。若干の実施形態において、気体流コントローラ28は、圧力測定デバイス32、例えば、気体ライン22における圧力をモニタリング/調節する圧力センサを備える。さらに、気体流コントローラは、透過液ライン11における圧力を測定する圧力測定デバイス30を備える。若干の実施形態において、気体流コントローラ28を空気又は他の気体の供給源に接続して気体流コントローラに空気又は気体を供給し、減圧器46により圧力を随意的に減少するようにする。流れにおいて減少することもある気体は、圧力コントローラ44及び制御バルブ40を経て正圧を気体ライン22に供給し、又は交代的に圧力コントローラ42及び真空インジェクタ36を経て負圧を気体ライン22に供給する。さらに、気体流コントローラに遮断バルブ38を設け、この遮断バルブ38は、機能的にレベルセンサ25,26と連絡し合い、拡張チャンバ17における流体が最大レベルLSHに達したとき閉鎖する。気体流コントローラ28は、さらに、レベルセンサ25,26と連絡し合う切替えバルブ34を有し、圧縮空気(フィルタ収納隔室内の圧力より高い圧力)、又は真空若しくは低圧(フィルタ収納隔室内の圧力より低い圧力)が気体ライン22に加わっているか否かを決定する。
一実施形態において、拡張チャンバ内の液体レベルは、レベルセンサ、例えば光スイッチ又はマイクロ波発生器によって制御する。レベルセンサの幾つかは拡張チャンバに沿って位置決めし、拡張チャンバ内の培養基フロントの速度を計算できるようにする。培養基速度は、LSLレベルとLSHレベルとの間で培養基が費やした時間(Δt)を連続的に測定することによって決定することができる。速度変動は中空ファイバ薄膜が詰まりかけている、又は詰まってしまっているかを表すことができる。速度を測定することによって、正圧及び負圧サイクルを自動的に制御し、またこれとともに、培養基流速の調整又は培養基吸引/強制送還サイクルの調整を行い、詰まりの兆候を示す中空ファイバが詰まらないようにすることができる。
他の実施形態において、拡張チャンバ内における正圧及び負圧サイクルは、粒子サイズ分布及び細胞懸濁液の装荷量に基づいて調節することができる。粒子サイズ分布及び装荷量は、寸法測定器、例えばCasy(登録商標)カウンタで測定することができる。粒子サイズ分布及び装荷量の出力値を気体流コントローラに送り、正圧及び負圧サイクルを調節できるようにする。この実施形態において、細胞密度に対する中空ファイバ性能の相関関係を示す較正(検定)曲線を準備することができ、また細胞密度入力に基づいて流れの制御を自動的に行うことができるようになる。
このことは、中空ファイバが詰まりの兆候を示した後、作業員が手作業の行為をとることしかできない現行の濾過システムよりも大きな利点がある。本発明によるシステムは、自動的に動作しかつ先を見越した動作をすることができる。
これらすべての制御の特徴は、現行の既存濾過システム(例えば、現在市販されており、特許文献1に記載されているようなシステム)では利用できない。サイクル数が、この既存システムで制御される唯一のパラメータである。サイクルタイムは、作業員が直観に基づいて手動で適用する。
フィルタ収納隔室6には、さらに透過液ポート10を設け、接線流の流れを回収できるようにする。透過液はフィルタ収納隔壁から透過液ポート10を経て透過液ライン11に流出する。最も好適な実施形態において、透過液ポンプ12を透過液ライン11に接続する。透過液ポンプ12は、システムから濾過(透過)液を取り出す制御手段として好適であり、また隔室6からの透過液の制限しない流れを調節するチェック弁として作用する。透過液ラインにおける圧力は、図Iに示すように圧力センサ30によってモニタリングする。
本発明の1つの実施形態を詳細に説明したが、多くの他の変更例も考えられる。例えば、本発明の他の実施形態において、スクリーンメッシュフィルタモジュールを、上述した中空ファイバフィルタモジュールの代わりに使用することができる。本発明に好適なスクリーンメッシュは、例えば、特許文献1に記載されている。
若干の実施形態において、望ましくは、プロセス容器1を上述した底部側開口以外の開口から通過できるようにする。図示しないが、プロセス容器1のヘッドプレートを貫通する頂部ポートを設ける。この場合、流体移送ライン4、フィルタ収納隔室6、拡張チャンバ17及び気体流コントローラ28を含むシステムコンポーネント間の関係は同一である。しかし、この場合、交代接線流を発生するために、浸漬チューブを使用して濾過システムをプロセス容器1内の液体に接続する。濾過した収穫物(透過液)は、同じようにして、フィルタ収納隔室6から透過液ポート10を経て透過液ライン11に収集する。システムから(透過液ラインを経て)取り出す液体量は、レベル制御機構によってシステム内に復元することができ、レベル制御機構は追加のポンプを動作させ、液体を容器にポンプ送給する。
本発明の他の変更例も可能である。例えば、多重フィルタ収納隔室を並列的に単独の容器に接続することができる。各フィルタ収納隔室を単独の拡張チャンバに接続することができる。多重フィルタ収納隔室を並列的な配列にし、第1フィルタが詰まるとき、プロセスは、第2及び第3のフィルタ収納隔室で続行することができる。これにより、プロセスの連続性が保障される。
本発明の他の一態様は、図2に示すアセンブリに関し、このアセンブリは、一方の側でフィルタ収納隔室6に組付け、また他方の側でエアフィルタ21に組付けた拡張チャンバ17を備え、組付けたコンポーネントは好適には、使い捨て材料で形成し、好適には、無菌(少なくとも濾過すべき流体に接触することを意図する内側が無菌)のものとする。1回使用材料(又は使い捨て)の定義は上述したとおりであり、当業者であればどの材料がこの目的のために適切であるかは知っているであろう。
このアセンブリの拡張チャンバ17は、入口端部又は第1開口16を有し、この第1開口16をフィルタ収納隔室6の出口端部又は保持液端部9に接続する。双方のコンポーネントは互いに直接的に接続する、又は図2に示すように中間チューブ組立体14を介して接続する。互いに直接的に接続するとき、適切な接続部は、例えば、乾−乾式(dry-to-dry)無菌接続部、例えば、GEヘルスケア社から市販されているレディメイト(Readymate)接続具又はパル社から市販されているクリーンパック(Kleenpack)無菌コネクタがある。中間チューブ組立体14を使用するとき、チューブ組立体は、シリコーン、バイオプレン、Cフレックス等の配管を有するものとすると好適である。各チューブ端部に接続手段を設け、中間チューブ組立体14をフィルタ収納隔室6及び拡張チャンバ17に適切に接続できるようにする。適当な接続部としては、例えば、レディメイト(Readymate)接続具等がある。
拡張チャンバの出口端部又は第2開口18をエアフィルタ21に接続する。双方のコンポーネントは互いに直接的に接続する、又は図2に示すように中間チューブ組立体20を介して接続する。適切な接続部は、拡張チャンバをフィルタ収納隔室に接続するのと同様とする。
本発明の一実施形態において、組立体の拡張チャンバには、ダイヤフラム又は他の任意な可動部分若しくは物理的バリアのよう分離手段が第1開口と第2開口との間に存在しない。拡張チャンバは、単に1個の部屋しかなく、2個又はそれ以上の隔室に分離されていない。拡張チャンバは、システム内に含まれる液体が、気体流コントローラによって供給される気体相に直接的に接触することによって形成される直接的な気体−液体界面を備え、分離手段がない。
一実施形態において、アセンブリは、好適には、ガンマ線放射によって殺菌し、保管用に包装する。予め殺菌したアセンブリは、無菌状態下で流体容器及び気体流コントローラに接続し、本発明による接線流濾過を行うことができるようにする。このアセンブリの利点は、可動部分を含んでおらず、したがって、濾過プロセス中のシステムの廃棄処分又は破損を受けにくい点である。第2に、予め殺菌したアセンブリは、接続した直後に濾過システムを開始することができる。コストのかかる洗浄及び殺菌の検証手順は不要になる。
本発明の他の態様は、上述したアセンブリを準備する方法に関し、この方法は、フィルタ収納隔室を拡張チャンバの第1開口に組付けるステップと、エアフィルタを拡張チャンバの第2開口に組付けるステップとを有する。
本発明の他の態様は、本明細書に記載したアセンブリを設けるのに使用できるフィルタ収納隔室、拡張チャンバ及び無菌エアフィルタを含む(図2参照)パーツキットに関する。パーツキットのコンポーネントは使い捨てのものとすると好適である。パーツキットによれば、極めて堅牢でありコスト的に有利なアセンブリを、本発明による接線流濾過システムに使用できるようになる。
本発明によるシステムは、適切なフィルタ素子を使用するとき、流体又はプロセス培養基を濾過、濃縮、清澄化、又は他の調整をするのに使用できる。このシステムは、プロセスを連続的にモニタリング及び分析しつつ、プロセス容器から濾過流を抽出するのに適したサンプラーとして使用することもできる。容器とフィルタとの間で培養基流が往還することにより、これら2つの隔室間にプロセス培養基の連続的な平衡状態をもたらすことができる。若干の実施形態において、濾過流は、容器内の内容物を代表するものと考えることができる。
本発明システムは、流体、最も好適には生体液を濾過するのに使用するのが最も好ましい。生体液の非限定的例としては、懸濁液培養、微小担体培養、血液、及び動物、微生物若しくは植物の細胞を含む他の流体がある。本発明の好適な実施形態は生体液を濾過することにつき説明したが、本発明は他の液体を濾過するのにも使用できると理解されたい。
好適な実施形態において、本発明システムは、例えば、国際特許公開第2008/006494号に記載された組み換え型タンパク、又は国際特許公開第2010/060719号に記載されたウイルスのような生物製剤の生産に使用することができる。これら文献に使用された濾過システムをPACSシステムに交換できる。
実施例1:潅流における細胞培養に対するPACSシステムの使用
潅流培養6(PER.C6)細胞をカルチバッグ揺動システム(Cultibag rocking motion system)内におけるパーメクシス(Permexcis:登録商標)培養基で培養した。つぎに、この細胞を、接種のために、本発明によるPACSシステムに接続した10L撹拌式バイオリアクタに移し替えた。PACSシステムを使用しての透過液の取り出しは、生存能力のある細胞密度が約2×10 個/mLに達したとき(接種の2日後)開始した。9日間の潅流後、細胞培養における生存能力のある細胞密度は、図3に示すように、約60×10 個/mLを超える密度に達した。この実験は、潅流状況下での細胞成長にPACSシステムをうまく使用できることを示している。
実施例2:高い細胞密度で細胞を培養し、またアデノウイルスを増殖することに対するPACSシステムの使用
潅流培養6(PER.C6)細胞を解凍し、20Lのウェーブバイオリアクタ(Wave bioreactor:登録商標)内に作動量10Lで無血清培養基(培地)において増殖させた。CO 及び空気のオーバーレイをそれぞれ0.18L/分及び20mL/分にして、37゜Cの温度で細胞を増殖させた。細胞のカウントは日間ベースで行った。ウェーブバイオリアクタによる接種後4日目に逆希釈(back dilution)を行った。接種後7日目に細胞懸濁液を使用して、PACSシステムに接続した10L撹拌式バイオリアクタに、総細胞数密度が0.57×10 個/mLの状態で接種した。細胞は、10Lバイオリアクタにおいて、37゜C、40%のDO及びpH7.3の条件で増殖させた。PACSシステムは、バイオリアクタの接種直後に動作を開始し、潅流を接種後2日目に、生存能力のある細胞密度が約2×10 個/mLの状態で開始した。潅流を8日間行った後、生存能力のある細胞密度は約83.2×10 個/mLの状態に達した。この細胞成長を図4に示す。
接種後10日目に10Lバイオリアクタに含まれている懸濁液を40Lの新鮮な培養基を含む50Lの使い捨てバイオリアクタに移し替えた。この結果、接種の際に総細胞数密度が20.94×10 個/mL(そのうち90%が生存能力があり、したがって、生存能力のある細胞密度は約18.86×10 個/mL)となった。
つぎに、PACSシステムに接続した50Lバイオリアクタを、1細胞あたりウイルス粒子数が70個/細胞(VP/cell)のMOI(感染多重度)でAd35アデノウィルスに感染させ、36゜C、pH7.3及び40%のDOの条件で培養した。PACSシステムは、感染後5時間してスタートさせ、その後40時間にわたり1日あたり2容器の量の培養基補充割合にした。感染後3日目に50Lバイオリアクタをサンプリングし、AEX−HPLCによるウイルス生産量を測定した。細胞からウイルスを解放するため、1mLのサンプルに10%トリトン(Triton)X−100を100μL混合し、37゜Cで30分間培養した。培養後サンプルを2.42μLのベンソナーゼ(benzonase)/MgCl と混合し、そして37゜Cで30分間の培養ステップを続けた。最終的に50%スクロースを100μLサンプルに添加した。5分間の2500g遠心ステップ後にサンプルを−65゜Cよりも低い温度で保管し、最終的にAEX−HPLCによって分析した。AEX−HPLCの結果は、感染後3日目に2.08×1012 VP/mLの収率に達したことを示した。
これらの結果は、生存能力のある細胞密度が約80×10 個/mLより多い値まで達する極めて高い細胞密度で細胞を培養するのに使用できるものであることを示す。さらに、これら結果は、PACSシステムは、高い細胞密度での培養でウイルスを増殖させ、量的収率をバッチプロセスに比較してほぼ10倍に増加させるのに使用できることを示す。

Claims (18)

  1. 流体濾過システムにおいて、
    a)少なくとも1個の流体貯蔵容器と、
    b)少なくとも1個のフィルタ収納隔室と、
    c)前記流体貯蔵容器を前記フィルタ収納隔室の入口端部に接続する少なくとも1個の流体移送ラインであって、流体を前記流体貯蔵容器から前記フィルタ収納隔室の入口端部に導くことができる、該流体移送ラインと、
    d)第1及び第2の少なくとも2個の開口を有する少なくとも1個の拡張チャンバであって、第1開口を前記フィルタ収納隔室の出口端部に接続し、第2開口を気体流コントローラに接続し、前記第1及び第2の開口間には分離手段を持たず、少なくとも1個のレベルセンサを前記拡張チャンバの外側又は内側に取付けた、該拡張チャンバと、
    e)前記拡張チャンバに対して交互に正圧及び負圧を供給する少なくとも1個の気体流コントローラと、
    f)前記フィルタ収納隔室から濾過流体を取り出すため前記フィルタ収納隔室に接続した少なくとも1個の流体収穫ポートと
    を備えた、流体濾過システム。
  2. 請求項1記載の流体濾過システムにおいて、前記拡張チャンバを気体ラインにより前記気体流コントローラに接続した、流体濾過システム。
  3. 請求項記載の流体濾過システムにおいて、前記気体ラインは、前記拡張チャンバと前記気体流コントローラとの間でフィルタを有し、好適には、このフィルタを無菌フィルタとし、また随意的に気体ラインにはヒータ付きの無菌フィルタを設ける、流体濾過システム。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか一項記載の流体濾過システムにおいて、前記流体貯蔵容器はバイオリアクタとする、流体濾過システム。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか一項記載の流体濾過システムにおいて、前記フィルタ収納隔室は中空ファイバフィルタを有する、流体濾過システム。
  6. 請求項1〜5のうちいずれか一項記載の流体濾過システムにおいて、少なくとも2個のレベルセンサを前記拡張チャンバの外側又は内側に取付け、また好適には、前記レベルセンサを前記拡張チャンバの表面に取付ける、流体濾過システム。
  7. 請求項1〜6のうちいずれか一項記載の流体濾過システムにおいて、前記レベルセンサは、拡張チャンバ内における最大流体レベル及び最小流体レベルを測定することができ、機能的に前記気体流コントローラに接続した、流体濾過システム。
  8. 請求項1〜7のうちいずれか一項記載の流体濾過システムにおいて、前記流体貯蔵容器からシステム流体を、前記フィルタ収納隔室を経て前記拡張チャンバ内に吸引し、また前記拡張チャンバからの流体を、前記フィルタ収納隔室を経て前記流体貯蔵容器に強制送還するのを交互に行うことができるものとし、前記流体の吸引は負圧を前記拡張チャンバに供給することによって行い、また前記流体の強制送還は前記拡張チャンバに正圧を供給することによって行う、流体濾過システム。
  9. 請求項1〜8のうちいずれか一項記載の流体濾過システムにおいて、前記負圧は、前記拡張チャンバ内に真空を生成することによって得るものとし、前記正圧は、気体、例えば、圧縮空気を前記拡張チャンバに注入することによって得るものとした、流体濾過システム。
  10. 請求項1〜9のうちいずれか一項記載の流体濾過システムにおいて、前記フィルタ収納隔室内のフィルタは、結束した複数個の中空ファイバを有する構成とし、前記中空ファイバの軸線は、前記フィルタ収納隔室の入口端部から出口端部まで縦方向に延在するものとした、流体濾過システム。
  11. 請求項1〜10のうちいずれか一項記載の流体濾過システムにおいて、前記フィルタ収納隔室及び拡張チャンバは使い捨て可能とし、好適には、前記フィルタ収納隔室、前記拡張チャンバ、流体貯蔵容器及び前記流体移送ラインを使い捨て可能とした、流体濾過システム。
  12. 流体を濾過するプロセスにおいて、
    a)流体濾過システムの準備ステップであって、該流体濾過システムは、
    少なくとも1個の流体貯蔵容器、
    少なくとも1個のフィルタ収納隔室、
    前記流体貯蔵容器を前記フィルタ収納隔室の入口端部に接続して、前記流体貯蔵容器からの流体を前記フィルタ収納隔室の入口端部に導き入れることができる流体移送ライン、
    一方の側で前記フィルタ収納隔室の出口端部に接続して前記フィルタ収納隔室からの液体が流入できるようにした少なくとも1個の拡張チャンバであり、また他方の側で気体流コントローラに接続し、前記気体流コントローラは、負圧及び正圧を交互に前記拡張チャンバに供給し、これにより、前記フィルタ収納隔室の出口端部から流体を吸引し、また前記流体を、前記フィルタ収納隔室の出口端部に強制送還するのを交互に行い、分離手段を設けることなく、気体−液体界面を前記拡張チャンバ内に形成する、該拡張チャンバ、及び
    前記フィルタ収納隔室に接続して前記フィルタ収納隔室からの濾過した流体を取り出す少なくとも1個の透過液ポート
    を備えるものとした、該準備ステップと、
    b)前記拡張チャンバに負圧を加えて前記貯蔵容器からの流体を、前記フィルタを経て前記拡張チャンバ内に引き込むステップと、
    c)前記拡張チャンバに正圧を加えて前記拡張チャンバからの流体を、前記フィルタを経て前記貯蔵容器内に強制送還させるステップと、
    d)ステップb及びステップcを繰り返して、前記フィルタを経る流体の交互接線流の流れを生ずるステップと、及び
    e)前記濾過システムから濾過した流体を取り出すステップと
    を有する、流体濾過プロセス。
  13. 請求項12記載の流体濾過プロセスにおいて、前記流体貯蔵容器はバイオリアクタとした、流体濾過プロセス。
  14. 請求項12〜13のうちいずれか一項記載の流体濾過プロセスにおいて、前記フィルタ収納隔室及び/又は前記拡張チャンバは使い捨て可能とし、好適には、前記フィルタ収納隔室、前記拡張チャンバ、前記流体貯蔵容器、及び前記流体移送ラインを使い捨て可能とした、流体濾過プロセス。
  15. 請求項12〜14のうちいずれか一項記載の流体濾過プロセスにおいて、前記正圧及び負圧は、前記拡張チャンバ内の流体レベルを測定するレベルセンサによって調節する、流体濾過プロセス。
  16. 請求項15記載の流体濾過プロセスにおいて、前記レベルセンサは、前記拡張チャンバに取り付けるものとした、流体濾過プロセス。
  17. 請求項12〜16のうちいずれか一項記載の流体濾過プロセスにおいて、前記フィルタ収納隔室は中空ファイバフィルタを有するものとした、流体濾過プロセス。
  18. 請求項12〜17のうちいずれか一項記載の流体濾過プロセスにおいて、前記負圧は、前記拡張チャンバ内に真空を生成することによって得るものとし、正圧は、気体、例えば圧縮空気を前記拡張チャンバ内に注入することによって得るものとした、流体濾過プロセス。
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