JP5892649B2 - 高圧燃料ポンプ基準点検出方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置 - Google Patents
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Description
かかるコモンレール式燃料噴射制御装置において、高圧ポンプは、いわゆる機械式のもので、エンジンの出力軸に接続されて駆動力を得ることにより、プランジャが往復動せしめられて、燃料の吸入、吐出が行われるようになっている。
しかしながら、高圧ポンプの吐出タイミングとエンジンの回転位相とを所定の関係とするような組み付け作業は、作業時間を要するだけでなく、作業の熟練が必要とされるため、装置の高価格化を招く等の問題がある。
このような問題を解決する方策としては、例えば、高レール圧状態において、燃料吐出時の圧力変化に基づいて高圧燃料ポンプのプランジャの上死点の回転位置の検出を可能とした装置等が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
燃料タンクの燃料が高圧ポンプによりコモンレールへ加圧、圧送され、当該コモンレールに接続された燃料噴射弁を介してエンジンへ高圧燃料の噴射を可能としてなると共に、前記高圧ポンプの上流側に調量弁が設けられ、電子制御ユニットにより前記調量弁が駆動制御されて前記コモンレールのレール圧を制御可能に構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置における高圧ポンプ基準点検出方法であって、
前記エンジンの始動時に、種々の経過時間に対するレール圧の変化を計測し、当該計測結果に基づいて、単位時間に対するレール圧の変化量であるレール圧傾きの変化を実レール圧傾き特性として算出し、前記実レール圧傾き特性と予め取得された基準となる基準レール圧傾き特性との比較により、前記高圧ポンプの基準点としてのプランジャの上死点と前記エンジンの上死点とのずれを検出し、
前記基準レール圧傾き特性は、高圧ポンプの上死点とエンジンの上死点とを一致させた状態において、エンジン始動時に計測された経過時間に対するレール圧の変化特性に基づいて、単位時間に対するレール圧の変化量を、高圧ポンプの回転軸の回転角度に対応させて算出されてなるものであり、
前記実レール圧傾き特性と前記基準レール圧傾き特性の比較による、前記高圧ポンプの基準点としてのプランジャの上死点と前記エンジンの上死点とのずれの検出は、予め定めた変曲点について、前記それぞれのレール圧傾き特性における位置を比較し、その位置ずれを求めることにより行われるものであり、
前記検出された位置ずれに対する燃料噴射量の補正係数を、予め定められた噴射量補正用係数変換テーブルを用いて算出し、補正後の燃料噴射量による燃料噴射を可能としてなるものである。
また、上記本発明の目的を達成するため、本発明に係るコモンレール式燃料噴射制御装置は、
燃料タンクの燃料が高圧ポンプによりコモンレールへ加圧、圧送され、当該コモンレールに接続された燃料噴射弁を介してエンジンへ高圧燃料の噴射を可能としてなると共に、前記高圧ポンプの上流側に調量弁が設けられ、電子制御ユニットにより前記調量弁が駆動制御されて前記コモンレールのレール圧を制御可能に構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置であって、
前記電子制御ユニットは、
前記エンジンの始動時に、圧力センサの出力信号を入力し、前記圧力センサの出力信号に基づいて、前記エンジン始動時からの時間の経過に対するレール圧を算出し、前記算出されたレール圧に基づいて、単位時間に対するレール圧の変化量であるレール圧傾きの変化を実レール圧傾き特性として算出し、前記実レール圧傾き特性と予め取得された基準となる基準レール圧傾き特性との比較を行い、前記比較結果に基づいて前記高圧ポンプの基準点としてのプランジャの上死点と前記エンジンの上死点とのずれを検出し、
前記高圧ポンプの上死点とエンジンの上死点とを一致させた状態において、エンジン始動時に取得された経過時間に対するレール圧の変化特性に基づいて、単位時間に対するレール圧の変化量を、高圧ポンプの回転軸の回転角度に対応させて算出されてなる基準レール圧傾き特性が予め記憶される一方、
前記実レール圧傾き特性と前記基準レール圧傾き特性の比較による、前記高圧ポンプの基準点としてのプランジャの上死点と前記エンジンの上死点とのずれの検出を、予め定めた変曲点について、前記それぞれのレール圧傾き特性における位置を比較し、その位置ずれを求めることにより行い、
前記検出された位置ずれに対する燃料噴射量の補正係数を、予め定められた噴射量補正用係数変換テーブルを用いて算出するよう構成されて、補正後の燃料噴射量による燃料噴射を可能とするよう構成されてなるものである。
また、検出された高圧ポンプの燃料の吐出タイミングとエンジンとの回転位相の相対関係に基づいて補正された燃料噴射量による燃料噴射を可能としたので、製造工程における高圧ポンプとエンジンの組み付け状態を任意にしても信頼性の高い燃料噴射制御が可能となり、安定、かつ、確実な装置動作を確保することができるという効果を奏するものである。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態における高圧燃料ポンプ基準点検出方法が適用されるコモンレール式燃料噴射制御装置の構成例について、図1を参照しつつ説明する。
本発明の実施の形態におけるコモンレール式燃料噴射制御装置は、高圧燃料の圧送を行う高圧ポンプ装置50と、この高圧ポンプ装置50により圧送された高圧燃料を蓄えるコモンレール1と、このコモンレール1から供給された高圧燃料をエンジン3の気筒へ噴射供給する複数のインジェクタ2−1〜2−nと、燃料噴射制御処理や後述する圧力センサ診断処理などを実行する電子制御ユニット(図1においては「ECU」と表記)4を主たる構成要素として構成されたものとなっている。
かかる構成自体は、従来から良く知られているこの種の燃料噴射制御装置の基本的な構成と同一のものである。
かかる構成において、燃料タンク9の燃料は、供給ポンプ5により汲み上げられ、調量弁6を介して高圧ポンプ7へ供給されるようになっている。調量弁6には、電磁式比例制御弁が用いられ、その通電量が電子制御ユニット4により制御されることで、高圧ポンプ7への供給燃料の流量、換言すれば、高圧ポンプ7の吐出量が調整されるものとなっている。
また、供給ポンプ5は、高圧ポンプ装置50の上流側に高圧ポンプ装置50と別体に設けるようにしても、また、燃料タンク9内に設けるようにしても良いものである。
燃料噴射弁2−1〜2−nは、エンジン3の気筒毎に設けられており、それぞれコモンレール1から高圧燃料の供給を受け、電子制御ユニット4による噴射制御によって燃料噴射を行うようになっている。かかる本発明の実施の形態における燃料噴射弁2−1〜2−nは、例えば、従来から用いられているいわゆる電磁弁タイプのものなどが好適である。
かかる電子制御ユニット4には、コモンレール1の圧力を検出する圧力センサ11の検出信号が入力される他、エンジン回転数、アクセル開度、外気温度、大気圧などの各種の検出信号が、エンジン3の動作制御や燃料噴射制御に供するために入力されるようになっている。
まず、本発明の実施の形態における高圧ポンプ基準点検出処理について概括的に説明する。
先に説明したコモンレール式燃料噴射制御装置において、高圧ポンプ7は良く知られているように、エンジン3の回転駆動力によりプランジャ(図示せず)が往復動せしめられて、燃料の吸入、吐出が行われるようになっているものである。したがって、正確な燃料噴射制御を行うためには、高圧ポンプ7による燃料の吐出タイミングとエンジン3の回転位相とが予め所定の関係となるよう高圧ポンプ7とエンジン3の組み付けが行われる必要があるが、この組み付け作業は、時間を要するだけでなく、熟練が必要とされる。また、仮に、組み付けを行っても作業者の熟練度が十分でない場合には、所望される精度での組み付けが確保できないこともある。
したがって、かかる高圧ポンプ基準点検出処理をコモンレール式燃料噴射制御装置に適用することにより、エンジン3の製造ラインにおいて高圧ポンプ7の組み付けを行う際には、高圧ポンプ7による燃料の吐出タイミングとエンジン3の回転位相の相互の関係を何ら考慮することなく任意に組み付け可能となる。
なお、従来、エンジンへの高圧ポンプの組み付け時においては、高圧ポンプの回転位相とエンジンの回転位相とを合わせるために、高圧ポンプのカムシャフト及びエンジンのドライブシャフトの双方、あるいは、いずれか一方に、位置合わせ用の突起等を形成していたが、本発明を適用することにより、その必要が無くなるため、従来に比して製造が容易となり、製造コストの低減が図られることになる。
本発明の実施の形態における高圧ポンプ基準点検出処理は、エンジン始動時からレール圧が目標レール圧となるまでの間、レール圧が、時間の経過と共に高圧ポンプ7の吐出、吸入動作にほぼ対応して、例えば、図3に示されたように、増加と停滞(又は、低下)を繰り返してゆく現象を示すことを利用したものであるため、ステップS104においては、かかるエンジン始動時におけるレール圧変化のデータの取得が行われる。
レール圧の計測は、レール圧が目標レール圧に達するまで、又は、目標レール圧に対して所定の許容範囲となるまで、所定の時間間隔で圧力センサ11の出力信号を電子制御ユニット4に読み込むことで行われ、電子制御ユニット4の適宜な記憶領域に記憶される。なお、所定の時間間隔としては、電子制御ユニット4の処理能力等を考慮して適宜選定されるべきもので、例えば、1ms毎に、計500msの間、圧力センサ11の出力信号の読み込みを行う、すなわち、500回の読み込みを行うこと等が考えられるが、勿論、これに限定される必要はない。
すなわち、レール圧の傾き(レール圧変化量)は、単位時間Δtにおけるレール圧の変化量Δpの除算結果として算出されることとなる。
本発明の実施の形態においては、高圧ポンプ7の燃料吐出タイミングとエンジン3の回転位相との相関関係が所定の関係に設定された基準としてのコモンレール式燃料噴射装置において、上述したエンジン始動時におけるレール圧の傾きが予め取得されており、基準データとして(以下、説明の便宜上「基準レール圧傾き」と称する)、電子制御ユニット4の適宜な記憶領域に記憶されているものとする。なお、高圧ポンプ7の燃料吐出タイミングとエンジン3の回転位相との所定の関係としては、例えば、エンジン3の上死点と高圧ポンプ7のプランジャ(図示せず)の上死点とが一致するように組み付けられた状態が、後述するように実際の装置におけるエンジン3の上死点と高圧ポンプ3プランジャ(図示せず)の上死点のずれを検出するのに好適である。
この実線で表されたレール圧の傾きΔp/Δtは、高圧ポンプ7の回転開始と共に燃料圧送が開始されると、回転角度の変化と共に正の値で増加し、比較的短時間である値に達し、その後しばらく一定状態となる。なお、ここで、レール圧の傾きΔp/Δtが一定状態となるのは、あくまでも一例であり、この部分の変化は、高圧ポンプ7におけるカムプロファイルによって定まるものであり、必ずしも一定状態とは限らない。
そして、上死点(図4において「TDC」と表記)のやや手前付近から低下し始めるものとなっており、高圧ポンプ7のプランジャ(図示せず)が上死点に達したところで、Δp/Δtは零となり、高圧ポンプ7が吸入行程に移行する。吸入行程においては、Δp/Δtは回転角度の変化と共に負の値で増加し、比較的短時間である負の値に達し、その後しばらく一定状態となる。そして、吸入行程の終了のやや手前付近からΔp/Δtは増加に転じ、吸入行程から吐出行程の切り替わりの際に、Δp/Δtは丁度零を過ぎる特性となっている。
すなわち、まず、ポンプ角度は、高圧ポンプ7の回転軸の角度、換言すれば、プランジャ(図示せず)の位置に相当するものである。
一方、図3に示されたレール圧変化は、先に述べたように、エンジン3の上死点と高圧ポンプ7のプランジャ(図示せず)の上死点とが一致するように組み付けられた状態で取得されたものであり、エンジン3の回転軸の回転角度から高圧ポンプ7のポンプ角度との相対関係は、事前に把握されており、しかも、エンジン3の回転角度は、エンジン回転数を検出する回転センサ(図示せず)の出力信号によって把握できるものとなっているため、結局、エンジン3の回転角度を基に、高圧ポンプ7のポンプ角度に置換することができる。
しかして、上述の実レール圧傾き算出後は、基準レール圧傾きとの比較が行われることとなる(図2のステップS108参照)。
しかして、実レール圧傾き特性と基準レール圧傾き特性との比較により、上述のずれの大きさ、すなわち、ずれ量が算出されることとなる(図2のステップS110参照)。
ずれ量は、先に述べたように変曲点の位置における比較によって求めるのが好適である。
ここで、変曲点の位置は、例えば、先に述べた変曲点a、bは、Δp/Δtが一定値からの減少開始する点であるので、算出されたΔp/Δtの変化から識別可能である。なお、ずれ量の算出の際に基準とする変曲点は、変曲点a、変曲点bのいずれでも良い。
ここで、噴射量補正用係数は、次述するように、基準とされたコモンレール式燃料噴射制御装置を基にして予め取得されたずれ量と必要な燃料噴射量の補正との相関関係に基づいて決定されるものとなっている。
まず、予め取得されるべきデータの一つとして、燃料噴射弁2−1〜2−nの通電時間に対する燃料噴射量特性がある。図5には、かかる燃料噴射特性の例が示されている。この燃料噴射量特性は、複数のレール圧(P1、P2、・・・、Pn)について、それぞれ取得されることが好ましい(図5参照)。なお、図5において、ETは通電時間を、Qは燃料噴射量を、それぞれ表している。
、吸入行程の変化を、それぞれ模式的に表したものとなっている。
この位相ずれ対燃料変化量特性は、エンジン3の上死点と高圧ポンプ7の上死点を一致させ、あるレール圧、ある燃料噴射量を噴射する状態を基準として、エンジン3の上死点と高圧ポンプ7の上死点の位相を種々にずらした場合(図7参照)の燃料噴射量の変化量を計測した結果である。なお、位相をずらす場合、細かなピッチで行うのが好適であるが、そのピッチの大きさは特定の値に限定されるものではなく、任意に設定されるべきものである。また、位相をずらす範囲は、360度分とするのが好適である。なお、位相をずらす範囲を360度とするのは、1カムの構成の場合であり、2カムの構成の場合は180度で良く、また、3カムの構成の場合は120度で良い。
なお、図8において、「E_TDC」はエンジン3の上死点を、「P_TDC」は高圧ポンプ7の上死点を、それぞれ意味する。
なお、図10は、取得された位相ずれ対燃料変化量特性が、燃料噴射量特性のいずれの点におけるものかを白抜きの点で表したものである。
しかして、位相ずれによって生ずる燃料噴射量の変化を打ち消して、本来の燃料噴射量とするために必要な燃料噴射量の補正は、位相ずれに対して、先に取得された位相ずれ対燃料変化量特性と逆特性のものとなる。図11には、一例が示されており、同図において点線の特性線は、位相ずれに対する燃料噴射量の補正量を表しており、同図において実線で表された位相ずれ対燃料変化量特性に対して逆特性となっている。
先に述べたように位相ずれ対燃料変化量特性は複数取得されるものであるので、上述の逆特性は、個々の位相ずれ対燃料変化量特性毎に求めることとなる。
まず、位相のずれがないとした場合のある燃料噴射量を仮にQsとし、補正後の燃料噴射量を仮にQmとし、さらに、噴射量補正用係数を仮にKmとすると、本発明の実施の形態における噴射量補正用係数は、Qm=Km×Qsと用いられるものであるとする。
したがって、噴射量補正用係数Kmは、Km=(1±ΔQ/Qs)と求められることとなる。
なお、上述のように計測データに基づいて求められた噴射量補正用係数Kmはレール圧及び目標燃料噴射量に対して離散的であるので、不足する箇所については一般的な補完法などにより求めるようにすると好適である。
2−1〜2−n…燃料噴射弁
3…エンジン
4…電子制御ユニット
7…高圧ポンプ
Claims (2)
- 燃料タンクの燃料が高圧ポンプによりコモンレールへ加圧、圧送され、当該コモンレールに接続された燃料噴射弁を介してエンジンへ高圧燃料の噴射を可能としてなると共に、前記高圧ポンプの上流側に調量弁が設けられ、電子制御ユニットにより前記調量弁が駆動制御されて前記コモンレールのレール圧を制御可能に構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置における高圧ポンプ基準点検出方法であって、
前記エンジンの始動時に、種々の経過時間に対するレール圧の変化を計測し、当該計測結果に基づいて、単位時間に対するレール圧の変化量であるレール圧傾きの変化を実レール圧傾き特性として算出し、前記実レール圧傾き特性と予め取得された基準となる基準レール圧傾き特性との比較により、前記高圧ポンプの基準点としてのプランジャの上死点と前記エンジンの上死点とのずれを検出し、
前記基準レール圧傾き特性は、高圧ポンプの上死点とエンジンの上死点とを一致させた状態において、エンジン始動時に計測された経過時間に対するレール圧の変化特性に基づいて、単位時間に対するレール圧の変化量を、高圧ポンプの回転軸の回転角度に対応させて算出されてなるものであり、
前記実レール圧傾き特性と前記基準レール圧傾き特性の比較による、前記高圧ポンプの基準点としてのプランジャの上死点と前記エンジンの上死点とのずれの検出は、予め定めた変曲点について、前記それぞれのレール圧傾き特性における位置を比較し、その位置ずれを求めることにより行われるものであり、
前記検出された位置ずれに対する燃料噴射量の補正係数を、予め定められた噴射量補正用係数変換テーブルを用いて算出し、補正後の燃料噴射量による燃料噴射を可能としたことを特徴とする高圧ポンプ基準点検出方法。 - 燃料タンクの燃料が高圧ポンプによりコモンレールへ加圧、圧送され、当該コモンレールに接続された燃料噴射弁を介してエンジンへ高圧燃料の噴射を可能としてなると共に、前記高圧ポンプの上流側に調量弁が設けられ、電子制御ユニットにより前記調量弁が駆動制御されて前記コモンレールのレール圧を制御可能に構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置であって、
前記電子制御ユニットは、
前記エンジンの始動時に、圧力センサの出力信号を入力し、前記圧力センサの出力信号に基づいて、前記エンジン始動時からの時間の経過に対するレール圧を算出し、前記算出されたレール圧に基づいて、単位時間に対するレール圧の変化量であるレール圧傾きの変化を実レール圧傾き特性として算出し、前記実レール圧傾き特性と予め取得された基準となる基準レール圧傾き特性との比較を行い、前記比較結果に基づいて前記高圧ポンプの基準点としてのプランジャの上死点と前記エンジンの上死点とのずれを検出し、
前記高圧ポンプの上死点とエンジンの上死点とを一致させた状態において、エンジン始動時に取得された経過時間に対するレール圧の変化特性に基づいて、単位時間に対するレール圧の変化量を、高圧ポンプの回転軸の回転角度に対応させて算出されてなる基準レール圧傾き特性が予め記憶される一方、
前記実レール圧傾き特性と前記基準レール圧傾き特性の比較による、前記高圧ポンプの基準点としてのプランジャの上死点と前記エンジンの上死点とのずれの検出を、予め定めた変曲点について、前記それぞれのレール圧傾き特性における位置を比較し、その位置ずれを求めることにより行い、
前記検出された位置ずれに対する燃料噴射量の補正係数を、予め定められた噴射量補正用係数変換テーブルを用いて算出するよう構成されて、補正後の燃料噴射量による燃料噴射を可能とするよう構成されてなることを特徴とするコモンレール式燃料噴射制御装置。
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