JP5891132B2 - 自動二輪車の前輪操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車の前輪操舵装置に関する。
一般に、自動二輪車の前輪操舵装置は、車体フレームの前端に形成されたヘッドパイプ内に、上下一対の軸受を介してステアリング軸を回動自在に支持し、該ステアリング軸の上下端部にアッパーブラケット及びロワーブラケットを固定してある。アッパーブラケット及びロワーブラケットの左右端部は、左右一対のフロントフォークに結合されており、アッパーブラケット上にはハンドルバーが取り付けられ、フロントフォークの下端部には前輪が支持されている。
ところで、自動二輪車の前輪及びステアリング軸の前後方向の位置は、自動二輪車の機種及び用途に応じて、調整される場合がある。たとえば、前輪の位置を前方に移動することにより、前輪に掛かる分布荷重を小さくし、これにより、ハンドル操作を軽くすることができる。一方、前輪の位置を後方に移動することにより、前輪に掛かる分布荷重を大きくし、前輪のグリップ力を増大させたり、コーナリング半径を小さくできる。前輪の前後方向の位置を変更可能とする技術としては、特許文献1及び特許文献2のように、キャスター角を調節可能としたもの等がある。
実開昭56−35492号公報 特許2690863号公報
前輪の前後方向の位置を調節するためには、前記従来例のようにヘッドパイプ内のステアリング軸の角度(キャスター角度)を変更したり、あるいは、ヘッドパイプに対するステアリング軸の前後方向位置を変更したりしている。ところが、各機種共通のヘッドパイプを利用する場合には、ヘッドパイプ内のスペースが制限されるため、ステアリング軸の前後方向の位置の調節範囲が制限され、所望の位置に調節することが難しい場合がある。すなわち、ステアリング軸がヘッドパイプの内壁面に干渉するのを避けなければならないので、ヘッドパイプを変更せずに、所望の位置あるいは角度までステアリング軸を変更することが困難な場合がある。
本発明の目的は、ヘッドパイプの径や形状を変更しなくとも、ヘッドパイプ内でのステアリング軸の配置の自由度を増やすことができる自動二輪車の前輪操舵装置を提供することである。
前記課題を解決するため、本発明は、車体フレーム前端のヘッドパイプに、上下一対の軸受支持部を設け、該両軸受支持部に、ステアリング軸の上側軸端部及び下側軸端部を、それぞれ軸受を介して回動自在に支持している自動二輪車の前輪操舵装置において、前記ステアリング軸の前記上側軸端部と前記下側軸端部との間の軸中間部の重心線が、ステアリング軸の回動中心線に対し前後方向に偏倚するように、前記軸中間部を形成している。
本発明は、上記自動二輪車において、好ましくは以下の構成を備える。
(a)前記ステアリング軸の前記回動中心線は、前記ヘッドパイプの前後壁面の中間に位置するヘッドパイプ中心線に対し、前後方向の一方に偏倚し、前記軸中間部の重心線は、前記回動中心線に対し、前後方向の他方に偏倚している。
(b)前記上側軸端部及び前記下側軸端部は、前記ヘッドパイプに対する前記ステアリング軸の組付挿入方向の挿入元側に位置する一方の直径が、挿入先側に位置する他方の直径よりも大きい。この場合、より好ましくは、前記軸中間部の軸直交方向の断面積は、挿入元側に位置する前記一方の軸端部の軸直交方向の断面積よりも小さく形成され、かつ、前記回動中心線方向に見て、前記軸中間部は前記一方の軸端部の断面外郭範囲内に位置している。さらに、前記挿入元側に位置する一方の軸端部は、下側軸端部である。
(c)前記両軸受支持部は、軸受嵌着孔を有するカラー部材をそれぞれ着脱自在に備え、前記軸受嵌着孔の孔中心線が、前記ヘッドパイプの前後壁面の中間に位置する中心線に対して、前後方向に偏倚している。
(d)前記ヘッドパイプは、走行風取入通路を有するヘッドボックス内に、ヘッドボックスと一体に形成されている。
本発明によると、ヘッドパイプの大きさ又は形状を変更することなく、ヘッドパイプ内の限られたスペース内において、ステアリング軸の前後方向の移動位置の調節範囲を大きく採ることができる。これにより、前輪の前後方向の位置の調節範囲が増え、前後の車輪の荷重分布を広い範囲で調節できる。
構成(a)によると、ステアリング軸をヘッドパイプ内の前方寄りに配置した時には、軸中間部を後方に偏倚させ、ステアリング軸をヘッドパイプ内の後方寄りに配置した時には、軸中間部を前方に偏倚させることにより、ステアリング軸の前後方向位置の調節量を大きく確保することができる。
構成(b)によると、挿入元側の軸受の直径が挿入先側より大きくなっているので、ステアリング軸及び軸受をヘッドパイプ内に組み付ける時に、組み付け作業が容易である。
また、前記軸中間部の軸直交方向の断面積が軸端部の断面積よりも小さく形成され、かつ、前記軸中間部は前記一方の軸端部の断面外郭範囲内に位置していることにより、一対の軸受を、ステアリング軸の挿入先側から簡単に挿入することができる。さらに、前記挿入元側の大きな直径の軸端部が下側軸端部であると、上側軸端部よりも大きな荷重がかかる下側軸端部の強度を高くすることができる。
構成(c)によると、カラー部材を交換し、あるいは前後方向を逆向きに装着することにより、ステアリング軸の取付位置を、簡単に前後方向に調節できる。
構成(d)によると、エンジンの燃焼用あるいは冷却用の走行風取入通路を有するヘッドボックス内において、ヘッドパイプの径を大きくすることがないので、吸気用のラム空気の通路が狭くなることがなく、エアクリーナ等への空気の流通量を確保できる。
本発明に係る操舵装置の一実施の形態であり、ヘッドパイプを内蔵するヘッドボックスの縦断面拡大図(図2のI-I断面拡大図)である。 図1のヘッドボックスのII-II断面図である。 図1のステアリング軸のIII-III断面拡大図である。 上側カラー部材の平面図である。 下側カラー部材の平面図である。 ステアリング軸の変形例の水平断面図である。 ステアリング軸の別の変形例の水平断面図である。
図1乃至図5は、本発明に係る自動二輪車の前輪操舵装置であり、これらの図面に基づいて第1の実施の形態を説明する。図2は、自動二輪車のヘッドボックス1の水平断面図(図1のII-II断面図)であり、ヘッドボックス1は、車体フレームの前端部を構成しており、たとえば左右一対のメインチューブ2の前端部に溶接等により結合されている。
ヘッドボックス1内には走行風取入通路5が形成されており、走行風取入通路5の前端は空気取入口6として前方に開口し、空気取入ダクト7に接続されており、走行風取入通路5の後端は左右のメインチューブ2内に連通し、該メインチューブ2内は、図示しない吸気ボックスあるいはエアクリーナ等に連通している。なお、図示しないが、ヘッドボックス1の後端壁に通風口を形成して、該通風口を後方の吸気ボックス等の接続する場合もある。ヘッドパイプ8は、ヘッドボックス1と一体成形されると共に走行風取入通路5内に配置されており、ヘッドパイプ8内に前輪操舵用のステアリング軸10が配置されている。ヘッドパイプ8は、ラム空気取入通路5の左右幅の略中央に配置されている。したがって、走行風取入通路5は、ヘッドパイプ8の左右に分岐して、後方に流れる。
図1はヘッドボックス1の縦断面拡大図(図2のI-I断面拡大図)であり、ヘッドパイプ8は、上端の上側軸受支持部8aと、下端の下側軸受支持部8bと、両軸受支持部8a、8bを一体に連結する中間筒壁部8cと、を一体に備えている。上側軸受支持部8aはヘッドボックス1の上壁に形成されており、上側軸受支持部8aには上側カラー支持凹部13が形成され、該上側カラー支持凹部13内に上側カラー部材12が嵌合支持されている。下側軸受支持部8bはヘッドボックス1の下壁に形成され、下側軸受支持部8bには、下側カラー支持凹部23が形成され、該下側カラー支持凹部23内に下側カラー部材22が嵌合支持されている。符号O3はヘッドパイプ8の前後方向の中央に位置するヘッドパイプ中心線であり、具体的には、中間筒壁部8cの中心線である。
図4及び図5は、上下のカラー部材12,22の平面図である。図4において、ヘッドパイプ8の上側軸受支持部8aの上側カラー支持凹部13は、前後方向に長い長円形状となっており、したがって上側カラー部材12も、上側カラー支持凹部13の平面形状と対応する外周形状(長円形状)に形成されている。
上側カラー部材12には上側軸受嵌着孔18が形成されており、該上側軸受嵌着孔18に上側軸受20が嵌着されている。上側軸受嵌着孔18及び上側軸受20の中心線O1は、上側カラー部材12の前後方向の中央位置よりも後方に位置している。上側カラー部材12の外周形状は、前半部と後半部とが前後方向の中央位置に対して対称形状となっており、従って、上側カラー部材12を前後逆向きにした状態でも、上側カラー支持凹部13に嵌着できる。なお、上側カラー部材12を前後逆向きに嵌着した場合には、上側軸受嵌着孔18及び上側軸受20の中心線O1は、上側カラー部材12の前後方向の中央位置よりも前方に位置することになる。
図5において、下側軸受支持部8bの下側カラー支持凹部23は、前後方向に長い長円形状となっており、したがって、下側カラー部材22も、下側カラー支持凹部23の平面形状と対応する外周形状(長円形状)に形成されている。
下側カラー部材22には下側軸受嵌着孔28が形成されており、該下側軸受嵌着孔28に下側軸受30が嵌着されている。下側軸受嵌着孔28及び下側軸受30の中心線O1は、前記上側軸受嵌着孔18及び上側軸受20の中心線O1(図4)と一致しており、下側カラー部材22の前後方向の中央位置よりも後方に位置している。下側カラー部材22の外周形状は、前半部と後半部とが前後方向の中央位置に対して対称形状となっており、従って、下側カラー部材22を前後逆向きにしても、下側カラー支持凹部23に嵌着できる。下側カラー部材22を前後逆向きに嵌着した場合には、下側軸受嵌着孔28及び下側軸受30の中心線O1は、下側カラー部材22の前後方向の中央位置よりも前方に位置し、前後逆向きに配置した場合の前記上側カラー部材12の上側軸受嵌着孔18及び上側軸受20の中心線O1と一致する。
図1において、前述のように、上側軸受嵌着孔18及び上側軸受20の中心線O1と、下側軸受嵌着孔28及び下側軸受30の中心線O1と、が一致しており、この共通の中心線O1がステアリング軸10の回動中心線となる。この回動中心線O1は、該実施の形態では、ヘッドパイプ8の前後方向の中央に位置する中心線O3よりも後方に位置している。下側軸受嵌着孔28及び下側軸受30の直径D2は、上側軸受嵌着孔18及び上側軸受20の直径D1よりも大きく形成されている。
ステアリング軸10は、上側軸受20のインナーレース20aが嵌着される円柱状の上側軸端部10aと、下側軸受30のインナーレース30aが嵌着される円柱状の下側軸部10bと、上下の軸端部10a,10b間を結合する軸中間部10cと、を一体に有している。ステアリング軸10は、上側軸受20及び下側軸受30により、回動中心線O1回り回動自在にヘッドパイプ8に支持されている。ステアリング軸10の下側軸端部10bの直径と上側軸端部10aの直径は、下側軸受30の内径D2及び上側軸受20の内径D1にそれぞれ対応している。すなわち、ステアリング軸10の下側軸端部10bの直径D2は上側軸端部10aの直径D1よりも大きく形成されている。
ステアリング軸10の上端部にはアッパーブラケット31が固定され、ステアリング軸10の下端部にはロワーブラケット32が固定されている。アッパーブラケット31及びロワーブラケット32の左右端部は、図示しない左右一対のフロントフォークに結合されており、アッパーブラケット31上にはハンドルバーが取り付けられ、フロントフォークの下端部には前輪が支持されている。
ステアリング軸10の軸中間部10cの形状の特徴を説明すると、軸中間部10cの重心線O2がステアリング軸10の回動中心線O1よりも前方に偏倚するように、軸中間部10cが形成されている。それにより、軸中間部10cの後側には、軸中間部10cの左右の回動範囲を広げる空間部S1が形成されている。
図3はステアリング軸10の軸中間部10cの水平断面図であり、軸中間部10cの軸直交断面形状は、円形を若干左右に広げた楕円形状あるいは左右に広がる扇形に近い形状となっており、前述のように、その重心線O2が回動中心線O1よりも前方に偏倚している。偏倚量ε1は、たとえば数mmから十数mmであるが、勿論この範囲に限定されるものではなく、車種によって、十数mmより大きい偏倚量とすることもある。軸中間部10cの軸直交断面の面積は、下側軸端部10b及び上側軸端部10aの軸直交断面積よりも小さく、しかも、回動中心線O1方向に見て、軸中間部10cの軸直交断面の全体が、下側軸端部10bの軸直交断面の領域内に収まるように配置されている。
該実施の形態では、軸中間部10cの前端は、下側軸端部10bの前端の前後方向位置に略揃えられているが、上側軸端部10aの前端の前後方向位置よりも前方に張り出している。一方、軸中間部10cの後端は、上側軸端部10aの後端及び下側軸端部10bの後端よりも前方に凹んでいる。また、図1において、軸中間部10cの後端の上下端部は、後方に湾曲する湾曲部分10fを介して、それぞれ上側軸端部10aの後端及び下側軸端部10bの後端に至っている。これにより、軸中間部10cの後端の後側に前記空間S1が確保されている。
[ステアリング軸10の組付作業]
図1において、ステアリング軸10は、ロワーブラケット32、下側軸受30のインナーレース30a及びボールアッセイ30cが組み付けられた状態で、ヘッドパイプ8内に下方から挿入される。すなわち、ヘッドパイプ8の下側が挿入元となり、上側が挿入先となる。
(1)まず、ロワーブラケット32の軸取付孔32aに、下方からステアリング軸10を挿入し、ステアリング軸10の下側軸端部10bを軸取付孔32aに圧入する。このとき、段部32a、32b同士の係合を利用して、ステアリング軸10の抜け止めとする。
(2)下側軸受30のインナーレース30aをステアリング軸10に上方から嵌め、下側軸端部10bまで下方に降ろし、下側軸端部10bの外周面に、締まり嵌めにて固定する。すなわち、圧入固定する。続いて、下側軸受30のボールアッセイ30cをステアリング軸10に上方から嵌め込んで、下側軸端部10bまで下方に降ろし、インナーレース30a上に載せる。
(3)一方、下側軸受30のアウターレース30bは予め下側カラー部材22の下側軸受嵌着孔28に嵌着し、下側カラー部材22はヘッドパイプ8の下側カラー支持凹部23に嵌着しておく。
(4)また、上側軸受支持部8aの上側カラー支持凹部13には、予め上側カラー部材12を嵌着しておき、上側カラー部材12の上側軸受嵌着孔18には上側軸受20のアウターレース20bを圧入しておく。
(5)前記(2)項のように、ロワーブラケット32、下側軸受30のインナーレース30a及びボールアッセイ30cが組み付けられたステアリング軸10を、下側軸受嵌着孔28に下方から挿入し、ヘッドパイプ8内を通過させ、上側軸端部10aを上側カラー部材12の軸受嵌着孔18に挿通する。これにより、下側軸受30のアウターレース30b内に、下側軸受30のボールアッセイ30cが挿入される。
(6)上側軸受20のボールアッセイ20c及びインナーレース20aを上方から上側軸端部10aに順次嵌合し、上側軸受20のアウターレース20b上に載せる。
(7)そして、上方から、押さえナット35を上側軸端部10aの外周おねじ部に螺合することにより、上側軸受20のインナーレース20aを下方に押し込み、所定位置に固定する。続いて、ロックナット36により抜けないようにロックする。
(8)最後にアッパーブラケット31を上側軸端部10aに取り付け、ナット37により固定する。
(9)組立後のステアリング軸10は、ハンドルバーを操作することにより、上下のブラケット31,32と一体的に、ヘッドパイプ8内で回動中心線O1回りに左右に回動し、前輪を左右に操舵する。
[実施の形態における作用効果]
(1)ステアリング軸10の回動中心線O1を、ヘッドパイプ8の前後方向の中央位置の中心線O3よりも後方に偏倚させることにより、前輪を後方位置に調節しているが、ステアリング軸10の軸中間部10cを、その重心線O2が回動中心線O1より前方に偏倚するように、軸中間部10cを前方張り出し状にしている。したがって、ヘッドパイプ8の形状を変更することなく、回動中心線O1をできる限りヘッドパイプ8の後壁に近づけても、ステアリング軸10を、ヘッドパイプ8の内壁面に干渉させることなく、回動させることができる。すなわち、ヘッドパイプ8の大きさ及び形状を変更することなく、ステアリング軸10の前後方向位置の調整量を大きく確保できる。
(2)前輪の位置を前方に移動させたい場合には、上下のカラー部材12,13を前後逆向きにカラー支持凹部13,23内に嵌着する。これにより、ステアリング軸10の回動中心線O1をヘッドパイプ8の前端壁寄りに偏倚させることができる。この場合、ステアリング軸10は、軸中間部10cが後方に張り出すように上下の軸受20,30に嵌着する。すなわち、軸中間部10cの重心線O2が回動中心線O1よりも後方に位置するように、ステアリング軸10を取り付ける。これにより、操舵時におけるステアリング軸10cとヘッドパイプ8の内壁面との干渉を防ぐことができる。
(3)ステアリング軸10の挿入元側の下側軸端部10bの直径D2が挿入先側の上側軸端部10aの直径D1よりも大きく形成されているので、軸中間部10cの重心線O2が回動中心線O1から偏心していても、ステアリング軸10及び下側軸受30を簡単に組み付けることができる。
(4)軸中間部10cの軸直交断面の面積が、上下の軸端部10a、10bの軸直交断面の面積よりも小さく形成され、かつ、回動中心線O1方向に見て、軸中間部10cが下側軸端部10bの断面外郭範囲内に位置しているので、上下の軸受20、30を、ステアリング軸10の上方(挿入先側)から簡単に挿入することができる。また、下側軸端部10bの直径D2を上側軸端部10aの直径D1よりも大きくしていることにより、上側軸端部10aよりも大きな荷重がかかる下側軸端部10bの強度を高くすることができる。
(5)上下のカラー部材12,22を、軸受嵌着孔18,28の前後方向位置が異なる別のカラー部材12,22に交換することにより、ステアリング軸10の回動中心線O1の位置を、簡単かつ細かく、前後方向に調節できる。
(6)エンジンの燃焼用あるいは冷却用の走行風気取入通路5内に配置されるヘッドパイプ8の径を大きくすることなく、ステアリング軸10の前後方向位置の調整量を増やすことができるので、走行風取入通路5の通路幅が狭くなることがなく、エアクリーナ等への空気の流通量を確保できる。
[その他の実施の形態]
(1)図6及び図7はステアリング軸10の変形例を示しており、図6は軸中間部10cが円柱状に形成されており、図7は軸中間部10cが正多角形状(正六角形)に形成されている。本発明は、これらの断面形状には限定されず、少なくとも軸中間部10cの重心線O2が回動中心線O1よりも前後方向に偏倚して、ヘッドパイプ8内での軸中間部10cの回動を広く確保できる形状であればよい。
(2)ステアリング軸10の上側軸端部10aと下側軸端部10bとが同一の直径を有する構造や、上側軸端部10aが下側軸端部10bより大きい直径を有する構造も、本発明に含まれる。
(3)走行風取入通路を有しない構造でも適用可能である。
(4)カラー部材を介さずに、ヘッドパイプの上下端部に軸受を介してステアリング軸を支持する構造にも本発明は適用可能である。
1 ヘッドボックス
5 走行風取入通路
8 ヘッドパイプ
8a 上側軸受支持部
8b 下側軸受支持部
8c 中間筒壁部
10 ステアリング軸
10a 上側軸端部
10b 下側軸端部
10c 軸中間部
12 上側カラー部材
13 上側カラー支持凹部
18 上側軸受嵌着孔
20 上側軸受
22 下側カラー部材
23 下側カラー支持凹部
28 下側軸受嵌着孔
30 下側軸受
O1 回動中心線
O2 軸中間部の重心線
O3 ヘッドパイプの中心線

Claims (7)

  1. 車体フレーム前端のヘッドパイプに、上下一対の軸受支持部を設け、該両軸受支持部に、ステアリング軸の上側軸端部及び下側軸端部を、それぞれ軸受を介して回動自在に支持している自動二輪車の前輪操舵装置において、
    前記ステアリング軸の前記上側軸端部と前記下側軸端部との間の軸中間部の重心線が、ステアリング軸の回動中心線に対し前後方向に偏倚するように、前記軸中間部を形成している、ことを特徴とする自動二輪車の前輪操舵装置。
  2. 請求項1記載の自動二輪車の前輪操舵装置において、
    前記ステアリング軸の前記回動中心線は、前記ヘッドパイプの前後壁面の中間に位置する中心線に対し、前後方向の一方に偏倚し、
    前記軸中間部の重心線は、前記回動中心線に対し、前後方向の他方に偏倚している、自動二輪車の前輪操舵装置。
  3. 請求項1記載の自動二輪車の前輪操舵装置において、
    前記上側軸端部及び前記下側軸端部は、前記ヘッドパイプに対する前記ステアリング軸の組付挿入方向の挿入元側に位置する一方の直径が、挿入先側に位置する他方の直径よりも大きい、自動二輪車の前輪操舵装置。
  4. 請求項3記載の自動二輪車の前輪操舵装置において、
    前記軸中間部の軸直交方向の断面積は、挿入元側に位置する前記一方の軸端部の軸直交方向の断面積よりも小さく形成され、かつ、前記回動中心線方向に見て、前記軸中間部は前記一方の軸端部の断面外郭範囲内に位置している、自動二輪車の前輪操舵装置。
  5. 請求項4記載の自動二輪車の前輪操舵装置において、
    前記挿入元側に位置する前記一方の軸端部は、下側軸端部である、自動二輪車の前輪操舵装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一つに記載の自動二輪車の前輪操舵装置において、
    前記両軸受支持部は、軸受嵌着孔を有するカラー部材をそれぞれ着脱自在に備え、
    前記軸受嵌着孔の孔中心線が、前記ヘッドパイプの前後壁面の中間に位置する中心線に対して、前後方向に偏倚している、自動二輪車の前輪操舵装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一つに記載の自動二輪車の前輪操舵装置において、
    前記ヘッドパイプは、走行風取入通路を有するヘッドボックス内に、ヘッドボックスと一体に形成されている、自動二輪車の前輪操舵装置。
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