JP5889145B2 - 分波装置、合波装置および中継装置 - Google Patents

分波装置、合波装置および中継装置 Download PDF

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Description

本発明は、多様な帯域幅を有する複数の信号を分波する分波装置、複数の信号を合波する合波装置、および中継装置に関する。
従来、マルチレート対応のディジタル合波装置およびディジタル分波装置では、FIR(Finite Impulse Response)フィルタおよびフーリエ変換(または高速フーリエ変換:FFT)手段を組み合わせることにより、多様な帯域幅の信号のディジタル分波、ディジタル合波が可能である。このような、マルチレート対応のディジタル合波装置やディジタル分波装置に関する技術が、下記特許文献1および下記非特許文献1において開示されている。
特許第2738385号公報
山下史洋、風間宏志、中須賀好典著 「衛星搭載用帯域幅可変FFTフィルタバンクの提案と基本動作特性」 電子情報通信学会論文誌 B Vol.J85−B No.12 pp.2290−2299 2002年12月
しかしながら、上記従来技術によれば分波合波数の増加に伴い、回路規模も増加するという問題があった。例えば上記非特許文献1では、ディジタル分波/合波装置のFFT回路のポイント数を8、FIRフィルタのタップ数を256で設計することで、4分波/合波を実現している。ここで、分波合波数を4ではなくパラメータNとすると、FFTのポイント数はNポイント、FIRフィルタのタップ数は32×Nタップとなる。更なる周波数高分解能化のため、分波合波数Nを増加させると、Nの増加に伴いFFTのポイント数やFIRフィルタのタップ数も増加し、結果として回路規模が増加する。
ここで、衛星通信システムでは、必ずしもシステムで利用する帯域全てにおいて周波数高分解能化が要求されることはなく、一部の帯域のみ周波数高分解能化が要求されることが多い。この周波数高分解能化が要求される部分帯域の周波数位置は、周波数利用状況によって変化すること、また1箇所だけではなく、数箇所の部分帯域に対して同時に周波数高分解能化が要求されることもある。このように、高分解能化が要求される部分帯域の周波数位置や数が時々刻々と変化する場合、上記従来技術では、一部の帯域のみに要求される周波数高分解能化に合わせてNを増加せざるを得ず、結果として回路規模が無駄に増加してしまうことになる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって回路規模増加を抑えながら、任意な複数の部分帯域に対する周波数高分解能化を実現する分波装置、合波装置および中継装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、マルチキャリア信号を分波する分波装置であって、前記マルチキャリア信号を第1の帯域幅の複数の信号に分波する第1の分波手段と、前記第1の帯域幅の信号を前記第1の帯域幅よりも狭い第2の帯域幅の複数の信号に分波する第2の分波手段と、前記第1の分波手段から出力された複数の分波後信号を受け取り、受け取った分波後信号の一部またはすべてを選択し、必要に応じて並べ替えた上で前記第2の分波手段へ入力させるとともに、前記第2の分波手段へ入力させない分波後信号を必要に応じて並べ替えた上で外部へ出力するスイッチマトリックス手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、任意な複数の部分帯域に対する周波数高分解能化を、回路規模の増加を抑えながら実現できるため、ディジタル分波/合波装置の消費電力を低減すること、小型化、低コスト化が達成できる、という効果を奏する。
図1は、実施の形態1にかかる分波装置、合波装置、およびこれらを備えた中継装置の構成例を示す図である。 図2は、分波部の基本構成例を示す図である。 図3は、周波数変換受信ローパスフィルタ部の構成例を示す図である。 図4は、周波数変換受信ローパスフィルタ部の処理を示す図である。 図5は、周波数軸上における2分波処理を示す図である。 図6は、受信チャンネルフィルタ部の周波数特性を示す図である。 図7は、ハーフバンドフィルタの周波数特性例およびインパルス特性例を示す図である。 図8は、一般的なFIRフィルタおよびハーフバンドフィルタの構成例を示す図である。 図9は、ハーフバンドフィルタの通常の構成例および変形例を示す図である。 図10は、合波部の基本構成例を示す図を示す図である。 図11は、送信ローパスフィルタ周波数変換部の構成例を示す図である。 図12は、送信ローパスフィルタ周波数変換部の処理を示す図である。 図13は、周波数軸上における2合波処理を示す図である。 図14は、分波/合波処理の一例を示す図である。 図15は、各周波数変換受信ローパスフィルタ部の抽出対象領域を示す図である。 図16は、合波部の各送信ローパスフィルタ周波数変換部と各加算器が合波する対象領域を示す図である。 図17は、分波/合波処理の別の例を示す図である。 図18は、中継装置が中継する信号の一例を示す図である。 図19は、中継装置が中継する信号の別の例を示す図である。 図20は、分波部14Bの構成例を示す図である。 図21は、合波部16Bの構成例を示す図である。 図22は、分波部14Aと分波部14Bの接続を示す図である。 図23は、合波部16Bと合波部16Aの接続を示す図である。 図24は、分波部14Aと分波部14Bの接続を示す図である。 図25は、合波部16Bと合波部16Aの接続を示す図である。
以下に、本発明にかかる分波装置、合波装置および中継装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
本実施の形態では、回路規模増加を抑えながら、任意な複数の部分帯域に対する周波数高分解能化を実現する分波装置、合波装置、および分波装置、合波装置を備えた中継装置について説明する。
図1は、本実施の形態にかかる分波装置、合波装置、およびこれらを備えた中継装置の構成例を示す図である。図1に示した中継装置は、例えば中継衛星に搭載され、地上から送信されたマルチキャリア信号を中継する。このとき、受信した信号を分波し、必要に応じて並べ替えてから合波して送信する。
図示したように、本実施の形態にかかる中継装置10は、受信アンテナ11−0〜11−2と、ダウンコンバータ(D/C)12−0〜12−2と、A/D変換器(A/D)13−0〜13−2と、分波部14A−0〜14A−2と、分波部14B−0および14B−1と、スイッチマトリックス部15Aおよび15Bと、合波部16A−0〜16A−2と、合波部16B−0および16B−1と、D/A変換器(D/A)17−0〜17−2と、アップコンバータ(U/C)18−0〜18−2と、送信アンテナ19−0〜19−2と、を備えている。この中継装置10は、ビームエリア100−0、100−1および100−2からアップリンク信号を受信し、後述する各種処理(分波処理や合波処理など)を行った後、ビームエリア300−0、300−1および300−2へダウンリンク信号として送信する。なお、中継装置10は制御局200と接続されており、制御局200は、中継装置10の内部設定の変更指示や動作指示などを行う。
中継装置10において、受信アンテナ11−n(n=1、2または3)は、ビームエリア100−nからのアップリンク信号を受信する。ダウンコンバータ12−nは、受信アンテナ11−nにより受信されたアップリンク信号をベースバンド帯に変換する。A/D変換器13−nは、ダウンコンバータ12−nによりベースバンド帯に変換された信号をサンプリングしてディジタル信号に変換する。分波部14A−nは、A/D変換器13−nから出力されたディジタル信号をm個の信号に分波する。スイッチマトリックス部15Aは、前段の複数の処理部(分波部14A−0,14A−1,14A−2、合波部16B−0,16B−1)から入力された信号をスイッチングして後段の複数の処理部(合波部16A−0,16A−1,16A−2、分波部14B−0,14B−1)へ出力する。合波部16A−nは、スイッチマトリックス部15Aから入力された複数の信号を合波する。D/A変換器17−nは、合波部16A−nから出力されたディジタル信号をアナログ信号に変換する。アップコンバータ18−nは、D/A変換器17−nから出力されたアナログベースバンド信号を無線周波数帯の信号に変換する。送信アンテナ19−nは、アップコンバータ18−nから出力された信号をダウンリンク信号としてビームエリア300−nへ送信する。また、分波部14B−0および14B−1は、分波部14A−0〜14A−2で分波された信号の一部をスイッチマトリックス部15A経由で受け取り、更に最大m個の信号に分波する。スイッチマトリックス部15Bは、分波部14B−0および14B−1から入力された信号をスイッチングして合波部16B−0および16B−1へ出力する。合波部16B−0および16B−1は、スイッチマトリックス部15Bから入力された複数の信号を合波する。ここで、分波部14A(分波部14A−0〜14A−2)と分波部14B(分波部14B−0および14B−1)は異なる種類の分波部である。また、合波部16A(合波部16A−0〜16A−2)と合波部16B(合波部16B−0および16B−1)は異なる種類の合波部である。
なお、アップリンクのビームエリア{100−0,100−1,100−2}とダウンリンクのビームエリア{300−0,300−1,300−2}は地理的に同じエリア(場所)であってもよい。また、中継装置10の各構成要素(受信アンテナ、ダウンコンバータ、A/D変換器、…、送信アンテナ)の数は一例であり図1に示したものに限定されない。
本実施の形態の分波装置は、図1に示した複数種類の分波部(分波部14A,14B)を有する。同様に、本実施の形態の合波装置は複数種類の合波部(合波部16A,16B)を有する。
本発明にかかる中継装置10は、これらの複数種類の分波部および合波部の特徴的な信号処理や構成を利用するものである。そのため、本実施の形態では、はじめに、これらの分波部および合波部の基本構成と動作について説明した上で、これらを複数用いた全体的な動作について説明する。
(分波部の基本構成および動作)
図2は、本実施の形態にかかる分波部の基本構成例を示す図である。図2に例示した分波部は3ステージの構成である。ステージ数をstage(=1,2,3,…)とすると、最大分波数は、「2stage」で表すことができる。図2の構成では、stage=3のため、最大8(=23)波の分波を実現する。本実施の形態では、stage=3の場合について説明するが、stage=4以上の場合においても適用可能である。
図2に示した分波部は、周波数変換およびローパスフィルタ処理を施した後、そのサンプリングレートを入力データ速度の半分にしてから出力する周波数変換受信ローパスフィルタ部(FC+RXHBF)101〜114と、周波数変換受信ローパスフィルタ部107〜114からの出力信号に対してフィルタ処理を行う受信チャンネルフィルタ部(CFilter)121〜128と、を備える。
図3は、周波数変換受信ローパスフィルタ部101〜114の構成例を示す図である。フィルタのタップ数を19タップとした場合の構成である。周波数変換受信ローパスフィルタ部101〜114は、周波数変換部21と、ローパスフィルタ部(同相側)22と、ローパスフィルタ部(直交側)23と、ローパスフィルタ部22および23の出力データを1/2に間引く(=データを2回に1回の割合で間引いて、残りは廃棄する)ダウンサンプラ部24と、を備える。なお、本受信ローパスフィルタ部は、回路規模(乗算器の数)を少なくするハーフバンドフィルタ(HBF:Half Band Filter)で構成しても良い。周波数変換部21は、ローカル信号生成部211および複素乗算部212を備え、外部設定によって任意の(自由な)周波数オフセットを実現する。ローパスフィルタ部(同相側)22は、レジスタ部221〜239を備えるシフトレジスタ部252と、乗算器240〜250と、実数加算部251と、を備える。なお、ローパスフィルタ部(直交側)23の構成は、ローパスフィルタ部(同相側)22と同様の構成である。
周波数変換受信ローパスフィルタ部101〜114の処理について説明する。図4は、周波数変換受信ローパスフィルタ部101〜114の処理を示す図である。周波数変換受信ローパスフィルタ部101〜114は、サンプリング速度fsampでサンプリングされた入力信号帯域(帯域幅fsamp)の一部を、中心周波数ゼロにダウンコンバートしながら、ローパスフィルタで抽出する。
例えば、図4(1)に示すように、入力信号帯域に3つの信号スペクトラム(♯0,不要波,♯1)が存在し、この内の信号♯0あるいは信号#1を抽出する場合、周波数変換部21は(±0.125fsamp)のいずれかにオフセットする。ここで、fsampはサンプリング周波数である。
周波数変換部21は、周波数を+0.125fsampシフトすることで、信号♯1の中心周波数をゼロに周波数変換する(図4(2)♯1)。同様に、周波数を−0.125fsampシフトすることで、信号♯0を中心周波数0に周波数変換する。周波数変換部21は、上記2つのいずれかの周波数変換を行う。
ローパスフィルタ部22および23は、上記処理によって中心周波数0(DC)に周波数変換した信号を通過させ、少なくとも0.25fsamp〜0.75fsampの領域の信号成分の一部を除去する(図4(3):信号♯1をDCに変換時)。
ダウンサンプラ部24は、ローパスフィルタ部22、23通過後のデータを1/2に間引くため、間引く前の信号の0.5fsamp〜1.0fsampの領域の周波数成分が、0.0fsamp〜0.5fsampの領域の周波数成分に被るが、事前にローパスフィルタ部22,23で0.25fsamp〜0.75fsampの領域の信号成分を除去しているため、抽出対象の信号帯域にエイリアス成分が被り、S/Nを劣化させることはない(図4(4))。図4(2)〜(4)は、信号#1をDCに周波数変換後、抽出する過程を示したが、周波数変換部21が、信号♯0を中心周波数0に周波数変換することで、同様に信号#0をDCに周波数変換後、抽出できる。
図5は、周波数軸上における2分波処理を示す図である。…→ローパスフィルタ→ダウンサンプル→周波数変換→…、の流れを示すものである。本実施の形態の分波処理では、このような「周波数変換→ローパスフィルタ→ダウンサンプル→周波数変換→ローパスフィルタ→ダウンサンプル…」の処理を、ダウンサンプル後のサンプリング速度が、そのシステムにおける最小信号帯域幅(帯域幅Bw)が収まる最小チャンネル幅(Fc)の2倍以下になるまで繰り返す。その過程で、帯域幅の広い信号(2Bw,3Bw,4Bw,…)は、複数の信号に分解されることになるが構わない。1回(1サイクル)の分波処理そのものは図3,図4に示す通りであるため、詳細な説明は省略する。
つぎに、図2に示した分波部の受信チャンネルフィルタ部(CFilter)121〜128は、最終段の周波数変換受信ローパスフィルタ部107〜114から出力される信号を、図6に示す周波数特性によって波形整形しながら、対象とする信号だけを抽出する。
本チャンネルフィルタに要求される振幅対周波数特性(A(f))は、その周波数特性を中心数周波数Fcから折り返した特性(A(Fc−f))との和が一定となる特性を有する。例えば、本チャンネルフィルタに要求される振幅対周波数特性(A(f))は、下記の式を満たすものである。
A(f)=1.0 (f≦0.5Bw) …(1)
A(f)=0.0 (f>Fc−0.5Bw) …(2)
A(f)+A(Fc−f)=1.0 (0.5Bw<f≦Fc−0.5Bw)…(3)
また、図6に示す通りf=0.5FcでA(f)=0.5(−3.0dB)とする。
このような特性を満たすものとして、例えば、フルナイキストフィルタがあり、サンプリング速度がFcの2倍の関係の場合、本チャンネルフィルタは、回路規模が小さなハーフバンドフィルタで構成することができる。
上記特性を満たす本チャンネルフィルタを用いて、対象波を波形整形しながら抽出することで、上記過程で複数の信号に分解された広帯域信号(2Bw,3Bw,4Bw,…)を再度合成する際に、元の広帯域信号を、波形、スペクトラム歪み無く、復元することができる。
ハーフバンドフィルタを用いた回路の小型化について図7〜図9を用いて補足する。図7はハーフバンドフィルタ(HBF)の周波数特性例と、そのインパルス特性例を示す図である。HBFの入力サンプリング速度をfSAMPとすると、図7(a)に示すようにHBFの周波数特性は、帯域幅0.5fSAMP(±0.25fSAMP)で正規化電力が−6dBとなる特性を有する。この場合のインパルス係数列は、図7(b)に示すように偶数番目のタップ係数は値を有するが、奇数番目のタップはセンタータップ係数以外、ゼロであること、また左右対称であることが特長となる。
このようなHBFのインパルス系列の特長を活かし、図8(a)に示す一般的なFIRフィルタに対して、HBFは図8(b)に示すように、乗算器の数を約1/4に削減した構成で実現できる。
更に、図9(a)に示すように、今回の分波で利用されるように、HBFと1/2間引き(図中の“↓2”)を組み合わせた通常構成に対して、図9(b)に示す変形を行うことで、HBF内部の演算速度(演算の所要時間)を半分に削減することができる。
以下に詳細を示す。図9(a)に示す通常構成では、HBFで演算された出力結果は、後段の1/2間引き(↓2)部で2個に1個の割合で捨てられることになり、演算速度fSAMPで動作するHBFの消費電力に無駄が生じる。そこで、図9(b)に示す変形構成とし、後段の1/2間引き(↓2)部で2個に1個の割合で通過するデータのみ前段のHBFで演算することで、HBFの演算速度をfSAMPから0.5fSAMPに低減する。
図9(b)に示す変形構成の動作を説明する。サンプリング速度fSAMPでHBFに入力される信号は、はじめにS/P(直列並列変換)部で奇数番目のデータ系列と、偶数番目のデータ系列に変換される。
図9(a)で示される通常の構成のシフトレジスタにおいて、シフトレジスタ内に蓄積されるデータを{塗潰し,斜線,白色}の各ブロックで分離して表現している。図9(a)から明らかなように白色のブロックは演算に用いられない。また斜線のブロックもシフトレジスタの中心以外は演算に用いられないことが図9(a)から明らかである。
これに対して図9(b)の構成では、S/P後の奇数番目のデータを収容するシフトレジスタBは、斜線の各ブロックを格納し、S/P後の偶数番目のデータを収容するシフトレジスタAは塗潰した各ブロックを格納する。このように、図9(b)に示す構成では、シフトレジスタAとシフトレジスタBにデータを2分配してから演算するので、図9(a)の通常構成と同じ動作を、図9(a)の通常構成の半分の演算速度で行うことができる。すなわち、変形構成(b)のHBFの演算速度をfSAMPから0.5fSAMPに低減することができる。この効果により、例えば同相成分(Ich)と直交成分(Qch)の2つのデータ系列に対する演算を交互に行う制御を加えることで、演算速度はfSAMPのまま、乗算器を含めた演算部の回路規模を1/2に削減することもできる。また図9(b)の変形構成により、シフトレジスタBにおいて、白色のブロックに相当する段数確保は不要となるため、図9(a)に示した通常の構成に対して、シフトレジスタの段数を11段から9段に削減(約3/4倍に削減)することができる。
(合波部の基本構成および動作)
つぎに、合波部の基本動作について説明する。合波部は、分波部と逆の処理を行うものであり、分波部で分波された複数の信号を合波するものである。図10は、本実施の形態にかかる合波部の基本構成例を示す図である。上述した分波部(図2参照)と同様、合波部は3ステージ(stage=3)の構成であり、最大8(=23)波の合波を実現する。なお、stage=4以上の場合においても適用可能である。
合波部は、合波対象となる各信号に対してサンプリングレートを入力データ速度の2倍に補間後、周波数変換して出力する送信ローパスフィルタ周波数変換部(TXHBF+FC)311〜324と、送信ローパスフィルタ周波数変換部311〜324のうち隣り合う帯域の2つの送信ローパスフィルタ周波数変換部からの出力信号を加算する加算器331〜337と、を備える。
図11は、送信ローパスフィルタ周波数変換部311〜324の構成例を示す図である。フィルタのタップ数を19タップとした場合の構成である。送信ローパスフィルタ周波数変換部311〜324は、入力データ(実数,虚数)を、2倍にアップサンプル(=各入力データの間にゼロを1つずつ挿入)するアップサンプラ部25と、ローパスフィルタ部(同相側)22と、ローパスフィルタ部(直交側)23と、周波数変換部21と、を備える。ローパスフィルタ部(同相側)22、ローパスフィルタ部(直交側)23、および周波数変換部21の構成は、それぞれ図3に示した周波数変換受信ローパスフィルタ部(FC+RXHBF)101〜114におけるローパスフィルタ部(同相側)22、ローパスフィルタ部(直交側)23、および周波数変換部21の構成と同様である。なお、本送信ローパスフィルタ周波数変換部(TXHBF+FC)311〜324のローパスフィルタ部22,23も、周波数変換受信ローパスフィルタ部(FC+RXHBF)101〜114と同様に、ハーフバンドフィルタで構成しても良い。
送信ローパスフィルタ周波数変換部311〜324の処理について説明する。図12は、送信ローパスフィルタ周波数変換部311〜324の処理を示す図である。送信ローパスフィルタ周波数変換部311〜324は、入力信号のサンプリング速度(=0.5fsamp)を、2倍(=1.0fsamp)に補間しながら、入力信号の中心周波数を(±0.125fsamp)のいずれかにオフセットする。
例えば、入力ベースバンド信号(図12(1))は、アップサンプラ部25で、入力の2倍の速度にアップサンプルされ(図12(2))、ローパスフィルタ部22,23でイメージ成分を除去後(図12(3))、周波数変換部21で+0.125fsamp周波数にオフセットされる(図12(4))。同様に、アップサンプラ部25、ローパスフィルタ部22,23を通した後、周波数変換部21で、入力ベースバンド信号を−0.125fsamp周波数にオフセットすることもできる。
図13は、周波数軸上における2合波処理を示す図である。…→周波数変換→加算→アップサンプル→ローパスフィルタ→…、の流れを示すものである。本実施の形態の合波処理では、このような「アップサンプル→ローパスフィルタ→周波数変換」後、他の信号の加算処理が加わり、「アップサンプル→ローパスフィルタ→周波数変換→加算→アップサンプル→ローパスフィルタ→周波数変換→加算…」の処理を、アップサンプル後のサンプリング速度が、D/A変換部35のサンプリング速度に到達するまで繰り返す。2つの信号を加算する際に、一方を+0.125fsamp周波数にオフセット、もう一方を−0.125fsamp周波数にオフセットさせることで、2つの信号が周波数軸上で重なることはない。1回(1サイクル)の合波処理そのものは既存の方法と同等のため、詳細な説明は省略する。
なお、最小チャンネル幅(Fc)に対するサンプリング速度の関係は、必ずしも前記のように2の倍数である必要はなく、各周波数変換部で設定する周波数シフト量と、ローパスフィルタの周波数特性を変更することで、Fcとサンプリング速度を任意な関係で実現することが可能である。
(分波部および合波部の動作例)
つづいて、分波部および合波部の具体的な動作例について説明する。
図14は、分波/合波処理を示す図である。図14(a)に示す通り、ここでは、異なる帯域の信号♯1〜♯4が存在する。また図14(a)に示す通り、♯1,♯4の信号帯域は最小信号帯域幅(Bw)であり、最小チャンネル幅(Fc)に収まる。♯3の信号帯域は2Bw、♯2の信号帯域は3Bw、また♯2の信号と♯3の信号との間には、最小チャンネル幅(Fc)分の未使用領域が存在しており、未使用領域含め、システム帯域幅としては計8Fcとなる。
はじめに分波部の動作について説明する。図14(a)の信号(帯域:8Fc,サンプリング速度:32Fc)に対して、分波部の周波数変換受信ローパスフィルタ部101は、「未使用領域,信号♯3,信号♯4」を、周波数変換受信ローパスフィルタ部102は「信号♯1,信号♯2」を、それぞれ図4に示す動作に則り抽出する。
同様に、以降の周波数変換受信ローパスフィルタ部103〜114が、2分波をベースとした段階的な信号分離が行う。この分波フィルタの分離領域を図14(b)に示す(1)〜(8)(計8領域)とすると、各周波数変換受信ローパスフィルタ部で抽出する対象領域は、図15で示される。図15は、各周波数変換受信ローパスフィルタ部の抽出対象領域を示す図である。図15は、ステージと、周波数変換受信ローパスフィルタ部と、抽出領域と、から構成される。各ステージの周波数変換受信ローパスフィルタ部が受け持つ抽出領域を示すものである。
図15からも明らかなように、ステージ数の増加に伴い、抽出領域を2分割していくトーナメント(ツリー)形式で、分波処理が施される。実際には、図15に示す各抽出領域の左右の信号成分も一部抽出されるため、受信チャンネルフィルタ部121〜128が、ステージ3の周波数変換受信ローパスフィルタ部107〜114の出力信号を、前記した振幅対周波数特性(A(f))で波形整形しながら、所望の領域だけ抽出する。図14(c)に受信チャンネルフィルタ部121〜128抽出後の信号スペクトラムを示す。図14(c)から明らかなように、信号♯2は3つに分離((2),(3),(4))、信号♯3は2つに分離((6),(7))される。
なお、ステージ通過ごとに、信号を2分岐するがサンプリング速度も1/2に低減される性質から、ステージ単位で周波数変換受信ローパスフィルタ部や受信チャンネルフィルタ部の演算を時分割動作させることができる。この場合、周波数変換受信ローパスフィルタ部や受信チャンネルフィルタ部の演算回路は、ステージ数分の個数(本実施の形態では3個)で構成可能となる。
つぎに、合波部の動作について説明する。図14(d)に示すように、本例では分波部で分波された8つの信号の内、信号♯4と信号♯3に相当する(6),(7),(8)の領域の信号が、分波部と合波部の間に位置するスイッチマトリックス部(図1参照)で(8)→(1)、(6)→(2)、(7)→(3)と並び替えられて、合波部に入力される場合の例を示している。それ以外の余った出力領域((4),(5),(6),(7),(8))には、信号を入力しない。
具体的には、送信ローパスフィルタ周波数変換部311〜324と加算器331〜337によって、合波処理が、図13に示す動作に則り段階的に行われる。
この合波における各信号領域を図14(d)に示す(1)〜(8)(計8領域)とすると、図10に示した合波部の各送信ローパスフィルタ周波数変換部311〜324と各加算器331〜337が合波する対象領域は、図16で示される。図16は、各送信ローパスフィルタ周波数変換部311〜324と各加算器331〜337の合波対象領域を示す図である。図16は、ステージと、送信ローパスフィルタ周波数変換部と、加算器と、合波対象領域と、から構成される。各ステージの送信ローパスフィルタ周波数変換部および加算器が受け持つ合波対象領域を示すものである。なお、合波処理では、出力側(下流側)から、ステージ1、ステージ2、ステージ3としている。
図16からも明らかなように、ステージ数の減少に伴い、合波領域を2倍に拡張していくトーナメント(ツリー)形式で、合波処理が施される。
図14(e)に、加算器337(図10参照)の出力信号スペクトラムを示す。信号♯4の成分(図14(d)の(1))は送信ローパスフィルタ周波数変換部318を、信号♯3の片方の成分(図14(d)の(2))は送信ローパスフィルタ周波数変換部317をそれぞれ通過後、加算器334で合成され、送信ローパスフィルタ周波数変換部322に入力される。一方、信号♯3のもう片方の成分(図14(d)の(3))は、送信ローパスフィルタ周波数変換部316、加算器333、送信ローパスフィルタ周波数変換部321を通過後、送信ローパスフィルタ周波数変換部322の出力と加算器336において加算することで、信号♯3が復元されながら、2つの信号の合波信号が生成される。更に送信ローパスフィルタ周波数変換部324、加算器337を通過することで、図14(e)に示す出力信号スペクトラムが生成される。
ここで示す合波処理の例では、上記処理から明らかなように、送信ローパスフィルタ周波数変換部311,312,313,314,315,319,320,323、および加算器331,332,335は信号が通過しないため、これらの回路へのクロック供給を停止させることも可能である。
このように、合波の対象となる全信号帯域幅がシステム帯域の一部である場合は、クロック供給停止による低消費電力化を実現することができる。
図17は、分波/合波処理の別の例を示す図である。図14とは合波処理が異なる。
図17(d)に示すように、本例では分波部で分波された8つの信号の内、信号♯1および♯2に相当する領域((1),(2),(3),(4))の信号が、分波部と合波部の間に位置するスイッチマトリックス部で(1)→(2)、(2)→(5)、(3)→(6)、(4)→(7)と並び替えられて合波部に入力された場合の例を示している。
この場合、3つに分離されていた信号♯2は、ステージ2の加算器335で復元され、更に加算器337で信号♯1と合成され、図17(e)に示す合波信号が生成される。この場合、送信ローパスフィルタ周波数変換部311,315,316,318,321、および加算器333は信号が通過しないため、これらの回路のクロック供給を停止させることが可能である。
このように、合波の対象となる全信号帯域幅がシステム帯域の一部である場合は、クロック供給停止による低消費電力化を実現することを述べたが、同様に分波時において、分波の対象となる全信号帯域幅がシステム帯域の一部である場合も、クロック供給停止による低消費電力化を実現することができる。
以上、分波部と合波部の基本構成、及び動作について説明した。以降では、これら分波部と合波部を複数用いて、任意な複数の部分帯域に対する周波数高分解能化を実現する分波装置、合波装置および中継装置の動作について、図1に示す中継器構成図、図18,図19に示す各中継信号例を用いて説明する。
なお、本実施の形態において、図1に示した分波部14B(分波部14B−0,14B−1)は、図20に示すように、上述した分波部の基本構成(図2参照)に、分波過程の途中から信号を選択できる機能(セレクタ(SEL)401〜406)を追加している。図20において、図2に示した分波部と共通の構成要素には同じ符号を付している。
図20に示した分波部14Bにおいて、セレクタ401は、入力端子(a)からの入力信号と入力端子(b1)からの入力信号のいずれか一方を選択する。セレクタ402は、入力端子(a)からの入力信号と入力端子(b2)からの入力信号のいずれか一方を選択する。セレクタ403は、周波数変換受信ローパスフィルタ部101からの入力信号と入力端子(c1)からの入力信号のいずれか一方を選択する。セレクタ404は、周波数変換受信ローパスフィルタ部101からの入力信号と入力端子(c2)からの入力信号のいずれか一方を選択する。セレクタ405は、周波数変換受信ローパスフィルタ部102からの入力信号と入力端子(c3)からの入力信号のいずれか一方を選択する。セレクタ406は、周波数変換受信ローパスフィルタ部102からの入力信号と入力端子(c4)からの入力信号のいずれか一方を選択する。
同様に、図1に示した合波部16B(合波部16B−0,16B−1)は、図21に示すように、上述した合波部の基本構成(図10参照)に、合波過程の途中から信号を出力できる機能(出力端子)を追加している。図21において、図10に示した合波部と共通の構成要素には同じ符号を付している。
図21に示した合波部16Bにおいて、出力端子(b1)は加算器335における演算結果、出力端子(b2)は加算器336における演算結果、出力端子(c1)は加算器331における演算結果、出力端子(c2)は加算器332における演算結果、出力端子(c3)は加算器333における演算結果、出力端子(c4)は加算器334における演算結果を外部へ出力する。
つづいて、本実施の形態の中継装置の全体動作について説明する。分波部14A、あるいは合波部16Aの最小チャンネル幅(Fc)に対して、図18は、更にFc/8倍の周波数分解能で部分的な分波/合波を行う場合の中継処理の一例、図19は、Fc/2倍の周波数分解能と、Fc/4倍の周波数分解能が混在する複数の部分的な分波/合波を実現する場合の中継処理の一例を示している。図18,図19のいずれの場合も回路変更無く、同一回路構成で各中継を実現することができ、これが本実施の形態の中継装置の特徴である。
はじめに図18に例示した中継処理について説明する。
本中継処理では、図18(a)に示すビームエリア{100−0,100−1,100−2}からの各アップリンク信号を、中継装置10である中継衛星を経由して、図18(b)に示すビームエリア{300−0,300−1,300−2}への各ダウンリンク信号として中継する。すなわち、中継衛星が、各ビームからのアップリンク信号を、所望のビームエリア向けに振り分け、かつ所望の周波数に変換しながら、ダウンリンク信号として出力する。
図18から明らかなように、この中継処理では、アップリンク側の帯域信号(1−7)と帯域信号(2−8)を、ダウンリンク側の帯域信号(1−8)と帯域信号(2−6)へ、Fc/8の周波数分解能で周波数並び替えを行いながら、中継する。一方、残りの帯域信号はFcの周波数分解能で周波数並び替えを行いながら中継すればよいため、全帯域をFc/8の周波数分解能で実現することは、分波/合波部の枝数が8倍に増加し、回路リソースが無駄に増加してしまう。
そのため、本実施の形態の中継装置では、所望の中継動作を実現しつつ、回路規模の増加を抑える。中継装置による中継処理を以下に示す。
図18(a)に示すビームエリア100−0からの信号{A,B,a,b,c,d}は、図1に示す受信アンテナ11−0で受信後、ダウンコンバータ12−0を経由して無線周波数帯からベースバンド帯に変換される。A/D変換器13−0は、ベースバンド帯に変換された信号{A,B,a,b,c,d}をサンプリングし、分波部14A−0は、サンプリング後の信号を図18(a)に示す8つの帯域信号((1−1)〜(1−8))に分波する。分波の具体的な処理は前記の通りである。
この分波処理により、信号Aと信号Bはそれぞれ3つに分解される。一方、信号{a,b,c,d}はまだ分波されず、マルチキャリア信号として帯域信号(1−7)として出力される。図18に示すとおり、信号aはFc/4、信号bは3Fc/8、信号cはFc/8、信号dはFc/4の帯域幅に収まるものとする。図18(a)に示す帯域信号(1−7)はスイッチマトリックス部15Aを経由して分波部14B−0(図20参照)の入力端子(a)に接続される。なお、スイッチマトリックス部15Aの接続制御は、図1に示す制御局200によって行われる。制御局200は、全ての衛星回線の接続、使用周波数帯を一括して管理しており、通信要求に応じて中継衛星(中継装置10)におけるスイッチマトリックス部15Aおよびスイッチマトリックス部15Bの接続制御を、別の無線周波数回線経由で行う。
同様に、図18(a)に示すビームエリア100−1からの信号{C,e,f,g}は、図1に示す受信アンテナ11−1で受信後、ダウンコンバータ12−1を経由して無線周波数帯からベースバンド帯に変換される。A/D変換器13−1は、ベースバンド帯に変換された信号{C,e,f,g}をサンプリングし、分波部14A−1は、サンプリング後の信号を図18(a)に示す8つの帯域信号((2−1)〜(2−8))に分波する。この分波処理により、信号Cが抽出される。
一方、空き帯域Fc/4を含む信号{e,f,g}はまだ分波されず、マルチキャリア信号として帯域信号(2−8)として出力される。図18に示す通り、信号eは3Fc/8、信号fはFc/4、信号gはFc/8の帯域幅に収まるものとする。
図18(a)に示す帯域信号(2−8)はスイッチマトリックス部15Aを経由して分波部14B−1(図20参照)の入力端子(a)に接続される。
図18(a)に示すビームエリア100−2からの信号{D,E}は、図1に示す受信アンテナ11−2で受信後、ダウンコンバータ12−2を経由して無線周波数帯からベースバンド帯に変換される。A/D変換器13−2は、ベースバンド帯に変換された信号{D,E}をサンプリングし、分波部14A−2は、サンプリング後の信号を図18(a)に示す8つの帯域信号((3−1)〜(3−8))に分波する。この分波処理により、信号Dは2つに分解、信号Eは3つに分解される。
信号{A,B,C,D,E}はFcの周波数分解能で周波数並び替えを行えば良いため、Fcの周波数分解能で分波された信号{A,B,C,D,E}は、前記の分波/スイッチ/合波処理の要領(図14,図17参照)で、スイッチマトリックス部15Aを経由しながら合波部16A{16A−0,16A−1,16A−2}に接続される。
一方、信号{a,b,c,d,e,f,g}は、更にFc/8の周波数分解能で周波数並び替えを行うため、以下の処理を行う。
分波部14A{14A−0,14A−1}と分波部14B{14B−0,14B−1}の接続を図22に示す。本接続図から明らかなように、分波部14B−0は、信号{a,b,c,d}を更にFc/8の周波数分解能で分波する。これにより、信号aは2つに分解、信号bは3つに分解、信号dは2つに分解される。同様に分波部14B−1は、空き帯域Fc/4を含む信号{e,f,g}を更にFc/8の周波数分解能で分波する。これにより、信号eは3つに分解、信号fは2つに分解される。
これらFc/8の周波数分解能で分波された信号は、スイッチマトリックス部15Bに入力される(図1参照)。スイッチマトリックス部15Bは、3つに分解された信号e、2つに分解された信号a、2つに分解された信号fの計7つの信号を合波部16B−0に接続する。同様にスイッチマトリックス部15Bは、信号g、信号c、3つに分解された信号b、2つに分解された信号dの計7つの信号を合波部16B−1に接続する。
合波部16B−0は、3つに分解された信号e、2つに分解された信号a、2つに分解された信号fの計7つの信号を合波し、分解された信号e,a,fを復元しながら、1つの帯域信号{e,a,f}を生成する。同様に合波部16B−1は、信号g,信号c,及び3つに分解された信号b、2つに分解された信号dの計7つの信号を合波し、分解された信号b,dを復元しながら、1つの帯域信号{g,c,b,d}を生成する。これら合波された信号{e,a,f}と{g,c,b,d}は、Fc/8の空き帯域を含む形で、いずれも帯域幅Fcとして扱われながら、スイッチマトリックス部15Aに入力される。
スイッチマトリックス部15Aは、ビームエリア300−0向けの合波部16A−0に、3つに分解された信号B、2つに分解された信号D、帯域信号{e,a,f}を、2Fcの空き帯域を含む形で入力する。具体的な周波数配置は、図18(b)に示す通りであり、帯域信号{e,a,f}は帯域(1−8)に割り当てられる。
合波部16A−0から出力された合波信号は、D/A変換器17−0でアナログ信号に変換後、アップコンバータ18−0でベースバンド帯から無線周波数帯に変換され、送信アンテナ19−0を経由して、ビームエリア300−0に送信される。
同様に、スイッチマトリックス部15Aは、ビームエリア300−1向けの合波部16A−1に、3つに分解された信号A、帯域信号{g,c,b,d}を、3Fcの空き帯域を含む形で入力する。具体的な周波数配置は、図18(b)に示す通りであり、帯域信号{g,c,b,d}は帯域(2−6)に割り当てられる。
合波部16A−1から出力された合波信号は、D/A変換器17−1でアナログ信号に変換後、アップコンバータ18−1でベースバンド帯から無線周波数帯に変換され、送信アンテナ19−1を経由して、ビームエリア300−1に送信される。
合波部16B{16B−0,16B−1}と合波部16A{16A−0,16A−1}の接続を図23に示す。本接続図から明らかなように、合波部16A−0は、合波部16B−0の出力信号{e,a,f}を更にFcの周波数分解能で他の信号とともに合波する。同様に、合波部16A−1は、合波部16B−1の出力信号{g,c,b,d}を更にFcの周波数分解能で他の信号とともに合波する。
次に、スイッチマトリックス部15Aは、ビームエリア300−2向けの合波部16A−2に、信号Cと3つに分解された信号Eを、4Fcの空き帯域を含む形で入力する。具体的な周波数配置は、図18(b)に示す通りである。合波部16A−2から出力された合波信号は、D/A変換器17−2でアナログ信号に変換後、アップコンバータ18−2でベースバンド帯から無線周波数帯に変換され、送信アンテナ19−2を経由して、ビームエリア300−2に送信される。
以上、Fc/8倍の周波数分解能で部分的な分波/合波を行う場合の中継処理について説明した。
次に、図19に例示した中継処理、すなわち、Fc/2倍の周波数分解能と、Fc/4倍の周波数分解能が混在する複数の部分的な分波/合波を実現する場合の中継処理について説明する。
本中継処理では、図19(a)に示すビームエリア{100,101,102}からの各アップリンク信号を、中継装置10である中継衛星を経由して、図19(b)に示すビームエリア{400,401,402}への各ダウンリンク信号として中継する。
図19から明らかなように、この中継処理では、アップリンク側の帯域信号(1−7)と帯域信号(2−8)を、ダウンリンク側の帯域信号(1−8)と帯域信号(2−6)へ、Fc/4の周波数分解能で周波数並び替えを行いながら中継するとともに、アップリンク側の帯域信号(1−6),(2−5),(3−6),(3−7)を、ダウンリンク側の帯域信号(1−7),(2−5),(3−7),(3−8)へ、Fc/2の周波数分解能で周波数並び替えを行いながら中継する。残りの帯域信号はFcの周波数分解能で周波数並び替えを行う。
図19(a)に示すビームエリア100−0からの信号{A,P,Q,a,b,c}は、図1に示す受信アンテナ11−0で受信後、ダウンコンバータ12−0を経由して無線周波数帯からベースバンド帯に変換される。A/D変換器13−0は、ベースバンド帯に変換された信号{A,P,Q,a,b,c}をサンプリングし、分波部14A−0は、サンプリング後の信号を図19(a)に示す8つの帯域信号((1−1)〜(1−8))に分波する。分波の具体的な処理は前記の通りである。この分波処理により、信号Aはそれぞれ3つに分解される。
一方、信号{P,Q}と信号{a,b,c}はまだ分波されず、マルチキャリア信号として帯域信号(1−6),(1−7)として出力される。図19に示すとおり、信号PとQはFc/2、信号aはFc/4、信号bはFc/2、信号cはFc/4の帯域幅に収まるものとする。
図19(a)に示す帯域信号(1−6)はスイッチマトリックス部15Aを経由して分波部14B−1(図20参照)の入力端子(c1)に接続される(図24参照)。一方、図19(a)に示す帯域信号(1−7)はスイッチマトリックス部15Aを経由して分波部14B−0(図20参照)の入力端子(b1)に接続される(図24参照)。
同様に、図19(a)に示すビームエリア100−1からの信号{C,R,d,e}は、図1に示す受信アンテナ11−1で受信後、ダウンコンバータ12−1を経由して無線周波数帯からベースバンド帯に変換される。A/D変換器13−1は、ベースバンド帯に変換された信号{C,R,d,e}をサンプリングし、分波部14A−1は、サンプリング後の信号を図19(a)に示す8つの帯域信号((2−1)〜(2−8))に分波する。この分波処理により、信号Cが抽出される。
一方、空き帯域Fc/2を含む信号Rと、空き帯域Fc/4を含む信号{d,e}はまだ分波されず、帯域信号(2−5),(2−8)として出力される。図19に示す通り、信号RはFc/2、信号dはFc/2、信号eはFc/4の帯域幅に収まるものとする。
図19(a)に示す帯域信号(2−5)はスイッチマトリックス部15Aを経由して分波部14B−1(図20参照)の入力端子(c2)に接続される(図24参照)。一方、図19(a)に示す帯域信号(2−8)はスイッチマトリックス部15Aを経由して分波部14B−0(図20参照)の入力端子(b2)に接続される(図24参照)。
次に、図19(a)に示すビームエリア100−2からの信号{D,S,T,U}は、図1に示す受信アンテナ11−2で受信後、ダウンコンバータ12−2を経由して無線周波数帯からベースバンド帯に変換される。A/D変換器12−2は、ベースバンド帯に変換された信号{D,S,T,U}をサンプリングし、分波部14A−2は、サンプリング後の信号を図19(a)に示す8つの帯域信号((3−1)〜(3−8))に分波する。この分波処理により、信号Dは2つに分解される。また信号Tも、一方は信号S、もう一方は信号Uと合わさった状態で2つに分解される。信号Sと信号Tの半分を含む信号{S,0.5T}と、信号Tの半分と信号Uを含む信号{0.5T,U}はまだ完全に分波されず、帯域信号(3−6),(3−7)として出力される。図19に示す通り、信号S,UはFc/2、信号TはFcの帯域幅に収まるものとする。
図19(a)に示す帯域信号(3−6)はスイッチマトリックス部15Aを経由して分波部14B−1(図20参照)の入力端子(c3)に接続される(図24参照)。同様に、図19(a)に示す帯域信号(3−7)はスイッチマトリックス部15Aを経由して分波部14B−1(図20参照)の入力端子(c4)に接続される(図24参照)。
ここで、信号{A,C,D}はFcの周波数分解能で周波数並び替えを行えば良いため、Fcの周波数分解能で分波された信号{A,C,D}は、上述した分波/スイッチ/合波処理の要領で、スイッチマトリックス部15Aを経由しながら合波部16A{16A−0,16A−1,16A−2}に接続する。
一方、信号{a,b,c,d,e}は、更にFc/4の周波数分解能で周波数並び替えを行う必要がある。同様に信号{P,Q,R,S,T,U}は、更にFc/2の周波数分解能で周波数並び替えを行う必要がある。
そこで本実施の形態の中継装置10は、これらの周波数並び替え処理を以下に示す手順に従って実施する。
はじめに信号{a,b,c,d,e}の並び替え処理について説明する。図19に示す信号中継処理では、分波部14A{14A−0,14A−1}と分波部14B−0は、図24に示す接続が行われる。よって、分波部14A−0から分波部14B−0に入力される信号{a,b,c}は、Fc/4の周波数分解能で更に4つに分波される。これにより、信号bは2つに分解され、信号aと信号cはそれぞれ1つの信号として抽出される。同様に、分波部14A−1から分波部14B−0に入力される空き帯域Fc/4を含む信号{d,e}も、Fc/4の周波数分解能で更に4つに分波される。これにより、信号dは2つに分解され、信号eは1つの信号として抽出される。これらFc/4の周波数分解能で分波された信号は、スイッチマトリックス部15Bを経由して合波部16B−0に入力される。
ここで、スイッチマトリックス部15Bは、合波部16B−0(図21参照)の送信ローパスフィルタ周波数変換部311,312に2つに分解された信号dを、送信ローパスフィルタ周波数変換部313に信号aを、送信ローパスフィルタ周波数変換部314に信号cをそれぞれ接続する。また、スイッチマトリックス部15Bは、合波部16B−0の送信ローパスフィルタ周波数変換部315に信号eを、送信ローパスフィルタ周波数変換部317,318に2つに分解された信号bをそれぞれ接続する。
合波部16B−0は、2つに分解された信号d、信号aおよび信号cを合波し、1つの帯域信号{d,a,c}を生成した段階で、端子b1から出力する。同様に合波部16B−0は、信号eおよび2つに分解された信号bを空き帯域Fc/4を含んで合波し、1つの帯域信号{e,空,b}を生成した段階で、端子b2から出力する。これら合波された信号{d,a,c}と{e,空,b}は、いずれも帯域幅Fcとして扱われながら、スイッチマトリックス部15Aに入力される。
次に、信号{P,Q,R,S,T,U}の並び替え処理について説明する。図19に示す信号中継処理では、分波部14A{14A−0,14A−1,14A−2}と分波部14B−1は、図24に示す接続が行われる。よって、分波部14A−0から分波部14B−1に入力される信号{P,Q}は、Fc/2の周波数分解能で更に2つに分波される。これにより信号Pも信号Qも、それぞれ2つに分解される。同様に、分波部14A−1から分波部14B−1に入力される空き帯域Fc/2を含む信号Rは、Fc/2の周波数分解能で更に2つに分波される。これにより信号Rが抽出される。更に、分波部14A−2から分波部14B−1に入力される前記の信号{S,0.5T}および信号{0.5T,U}もFc/2の周波数分解能で更に2つに分波される。これにより信号S、信号Uが抽出され、信号Tは2つに分解される。
これらFc/2の周波数分解能で分波された信号は、スイッチマトリックス部15Bを経由して合波部16B−1に入力される。
ここで、スイッチマトリックス部15Bは、合波部16B−1(図21参照)の送信ローパスフィルタ周波数変換部311に信号Pを、送信ローパスフィルタ周波数変換部312に信号Rを、送信ローパスフィルタ周波数変換部313に信号Qを、送信ローパスフィルタ周波数変換部314に信号Uを、送信ローパスフィルタ周波数変換部316に信号Sを、送信ローパスフィルタ周波数変換部317,318に2つに分解された信号Tをそれぞれ接続する。
合波部16B−1は、信号P,Rを合波し、1つの帯域信号{P,R}を生成した段階で、端子c1から出力する。同様に合波部16B−1は、信号Q,Uを合波し、1つの帯域信号{Q,U}を生成した段階で、端子c2から出力する。また合波部16B−1は、信号Sを空き帯域Fc/2を含めて合波し、1つの帯域信号{空,S}を生成した段階で、端子c3から出力する。最後に合波部16B−1は、2つに分解された信号Tを合波し、1つの帯域信号{T}を生成した段階で、端子c3から出力する。これら合波された帯域信号{P,R},{Q,U},{空,S},{T}は、いずれも帯域幅Fcとして扱われながら、スイッチマトリックス部15Aに入力される。
スイッチマトリックス部15Aは、ビームエリア300−0向けの合波部16A−0に、2つに分解された信号D、帯域信号{P,R}、帯域信号{d,a,c}を、4Fcの空き帯域を含む形で入力する。具体的な周波数配置は、図19(b)に示す通りであり、帯域信号{P,R}は帯域(1−7)に、帯域信号{d,a,c}は帯域(1−8)に割り当てられる。合波部16A−0はこれらの信号を合波し、D/A変換器17−0でアナログ信号に変換し、更にアップコンバータ18−0でベースバンド帯から無線周波数帯に変換後、送信アンテナ19−0を経由して、ビームエリア300−0に送信される。
同様に、スイッチマトリックス部15Aは、ビームエリア300−1向けの合波部16A−1に、3つに分解された信号A、帯域信号{Q,U}および帯域信号{e,空,b}を、3Fcの空き帯域を含む形で入力する。具体的な周波数配置は、図19(b)に示す通りであり、帯域信号{Q,U}は帯域(2−5)に、帯域信号{e,空,b}は帯域(2−6)に割り当てられる。合波部16A−1はこれらの信号を合波し、D/A変換器17−1でアナログ信号に変換し、更にアップコンバータ18−1でベースバンド帯から無線周波数帯に変換後、送信アンテナ19−1を経由して、ビームエリア300−1に送信される。
同様に、スイッチマトリックス部15Aは、ビームエリア300−2向けの合波部16A−1に、信号C、帯域信号{空,S},帯域信号{T}を、5Fcの空き帯域を含む形で入力する。具体的な周波数配置は、図19(b)に示す通りであり、帯域信号{空,S}は帯域(3−7)に、帯域信号{T}は帯域(3−8)に割り当てられる。合波部16A−2はこれらの信号を合波し、D/A変換器17−2でアナログ信号に変換し、更にアップコンバータ18−2でベースバンド帯から無線周波数帯に変換後、送信アンテナ19−2を経由して、ビームエリア300−2に送信される。
図19に示した信号中継処理における合波部16B{16B−0,16B−1}と合波部16A{16A−0,16A−1,16A−2}の接続を図25に示す。図25に示す通り、スイッチマトリックス部15Aは、合波部16A−0に対して、合波部16B−0の出力信号{d,a,c}を帯域(1−8)に出力されるように接続し、合波部16B−1の出力信号{P,R}を帯域(1−7)に出力されるように接続する。また、スイッチマトリックス部15Aは、合波部16A−1に対して、合波部16B−0の出力信号{e,空,b}を帯域(2−6)に出力されるように接続し、合波部16B−1の出力信号{Q,U}を帯域(2−5)に出力されるように接続する。また、スイッチマトリックス部15Aは、合波部16A−2に対して、合波部16B−1の出力信号{空,S}を帯域(3−7)に出力されるように接続し、合波部16B−1の出力信号{T}を帯域(3−8)に出力されるように接続する。
なお、図24,図25に示す接続は一例であり、分波部14Aの各出力信号(帯域信号(1−1)〜(1−8),(2−1)〜(2−8),(3−1)〜(3−8))は、分波部14Bの各入力端子((a),(b1),(b2),(c1),(c2),(c3),(c4))のいずれにも接続することができる。同様に、合波部16Bの各出力端子((a),(b1),(b2),(c1),(c2),(c3),(c4))は、合波部16Aの入力(帯域信号(1−1)〜(1−8),(2−1)〜(2−8),(3−1)〜(3−8))のいずれにも接続することができる。
また、本実施の形態の中継装置10では{分波部14A,合波部16A}3式、{分波部14B,合波部16B}2式で構成した場合の例を示したが、それぞれの数は1式以上であれば何式であっても構わない。
また、分波部、合波部は、図2,図10に示す通り、3ステージ構成で8分波/合波する構成で説明したが、ステージ数3(分波/合波数8)に限定するものではなく、1以上の任意な値で構わない。
また、アップリンクとダウンリンクの各ビームエリアの数もそれぞれ3個としたが、3個に限るものではなく、1個以上の任意な値で構わない。
また、分波部14A−0〜14−2から分波部14B−0〜14B−1に接続される信号に関しては、分波部14B−0〜14B−1のチャネルフィルタでまとめて波形整形すればよいため、前段に位置する分波部14A−0〜14A−2のチャネルフィルタで波形整形する必要はない。そのため、該当のチャネルフィルタをバイパスしてクロックを停止、あるいは削除することで、消費電力を下げる制御を行ってもよい。
なお、第1の分波部(分波部14A−0〜14A−2)、第2の分波部(分波部14B−0〜14B−1)、第1の合波部(合波部16A−0〜16A−2)、第2の合波部(合波部16B−0〜16B−1)は、いずれも、複数のステージで段階的に分波・合波する構成で説明したが、第1の分波部と第1の合波部は、必ずしもこの構成である必要はなく、例えば前記特許文献1(特許第2738385号公報)で開示されている構成でもよい。この場合、第1の分波部と第1の合波部は、本明細書記載のように信号が通過しない回路へのクロック停止制御による低消費電力化の効果は得られないが、回路規模を抑えながら、任意な複数の部分帯域に対する周波数高分解能化は、同様に達成することができる。
このように、本実施の形態における中継装置10は、入力信号を帯域幅Fcで分波する第1の分波部(分波部14A−0〜14A−2)と、入力信号を帯域幅Fc/8で分波する第2の分波部(分波部14B−0および14B−1)と、帯域幅Fcの複数の入力信号を合波する第1の合波部(合波部16A−0〜16A−2)と、帯域幅Fc/8の複数の入力信号を合波する第2の合波部(合波部16B−0および16B−1)と、第1の分波部からの出力信号を第1の合波部または第2の分波部に振り分けるとともに、第2の合波部からの出力信号を第1の合波部に振り分ける第1のスイッチマトリックス部(スイッチマトリックス部15A)と、第2の分波部からの出力信号を第2の合波部へ振り分ける第2のスイッチマトリックス部(スイッチマトリックス部15B)を備えることとした。また、制御局200からの指示に従い、各分波部、各合波部および各スイッチマトリックス部の動作設定を変更することとした。これにより、図18に示す中継も、図19に示す中継も、回路変更や追加無く、同一の回路構成で実現することができる。よって、中継装置10を衛星に搭載する場合、衛星打ち上げ後に、周波数高分解能化が要求される部分帯域の周波数位置が、周波数利用状況によって変化する場合や、部分帯域の周波数位置が1箇所だけではなく、数箇所の部分帯域に対して同時に周波数高分解能化が要求される場合でも、制御局200からの指令により、中継装置10で対応することができる。したがって、一部の帯域のみに要求される周波数高分解能化に合わせて全帯域を高分解能化する従来設計に対して、回路規模が無駄に増加してしまうことなく、僅かな回路増加で上記の部分高分解能化を実現することができる。例えば、従来技術で周波数分解能をFcからFc/8に全帯域高分解能化すると、回路規模は約8倍に増加するが、本実施の形態における中継装置10の構成では約2倍の増加に抑えることができる。
なお、具体例として、中継装置に分波装置(分波部)および合波装置(合波部)を搭載した場合について説明したが、これに限定するものではない。例えば、各分波装置、合波装置、またはいずれか一方の装置を搭載した無線通信装置への適用も可能である。また、2つの装置を搭載した複数の無線通信装置によって構成される無線通信システム、または、分波装置を搭載した無線通信装置および合波装置を搭載した無線通信装置によって構成される無線通信システムへの適用も可能である。
実施の形態2.
なお、分波部14B−0,14B−1で分波した信号の一部を復調して、狭帯域信号を復調することも、僅かな回路追加で容易に実現できる。
例えば、図18に示した中継処理において、分波部14B−0で抽出した信号cをスイッチマトリックス部15Bに直接接続せず、分波部14B−0とスイッチマトリックス部15Bの間に復調器を設けて、復調器で信号cを復調し、信号cの復調データをスイッチマトリックス部15Bに入力しても良い。同様に、スイッチマトリックス部15Bと合波部16B−1の間に変調器を設け、信号cの復調データを再度変調し、再変調された信号cを合波部16B−1に入力しても良い。なお、変復調だけでなく、誤り訂正と再符号化まで含めて、本処理を実施してもよい。
このように、狭帯域信号に対する再生中継を、狭帯域信号に対応した復調器と変調器の追加だけで実現することができるため、回路規模の増加を抑えつつ、再生中継のメリットである低C/N環境下での回線成立性向上(性能向上)、アップリンク/ダウンリンク独立した適応変調、復調データのヘッダ情報(送信先情報等を含む)を用いたスイッチマトリックス部15Bの高速スイッチング等を実現することができる。
実施の形態3.
また、分波部14B−0,14B−1で分波した信号の各受信電力を測定する機能と測定した結果を地上に送信する機能を追加し、部分的な帯域信号のスペクトラムを高い周波数分解能で観測することも、僅かな回路追加で容易に実現できる。
例えば、図18に示した中継処理において、分波部14B−0で8分波した各信号電力を測定する電力測定器を分波部14B−0とスイッチマトリックス部15Bの間に設けて、分波後の{a,b,c,d}の各受信電力を測定し、測定した結果を制御局200に、別回線で送信する。このような電力測定・送信機能追加するだけで、制御局200は、部分的な帯域信号のスペクトラムを、高い周波数分解能(図18の例ではFc/8の分解能)で観測することができる。
更に、中継する信号に不要な狭帯域干渉波が混在する場合、不要な狭帯域干渉波だけを中継装置10で除去し、ダウンリンク側に不要な狭帯域干渉波を送信させないことも容易に実現できる。例えば、上記電力測定・送信機能を追加した中継装置10の構成で、かつ図18に示した中継処理において信号cが不要な狭帯域干渉波とした場合、制御局200は、高い周波数分解能(図18の例ではFc/8の分解能)で図18(a)の帯域(1−7)を観測できるため、不要波である信号cの存在を検知することができる。この場合、制御局200は、スイッチマトリックス部15Bに対して、分波部14B−0で分波した各信号の内、信号cだけ合波部16B−0および16B−1に接続せず、削除する指令を与えることで、中継処理時に信号cだけ除去し、ダウンリンクに送信させない制御が実現できる。
同様に、図19に示した中継処理においても、周波数分解能は図18に示した中継処理時より落ちるが(Fc/8→Fc/4,Fc/2)、不要な狭帯域干渉波だけ削除することができる。例えば、図19(a)に示すアップリンク信号{a,R}が不要波である場合、制御局200は、その受信電力から不要波であることを検知できるため、スイッチマトリックス部15Bに対して、分波部14B−0および14B−1で分波した各信号の内、信号{a,R}だけ合波部16B−0および16B−1に接続せず、削除する指令を与えることで、アップリンク信号{a,R}を衛星中継時に除去し、ダウンリンクに送信させない制御が実現できる。
実施の形態2の中継装置に対して上記の電力測定器を追加した構成としてもよい。
以上のように、本発明にかかる分波装置は、無線通信の信号を分波する装置として有用であり、特に、一部の帯域を高分解能で分波する場合に適している。
10 中継装置、11−0〜11−2 受信アンテナ、12−0〜12−2 ダウンコンバータ(D/C)、13−0〜13−2 A/D変換器(A/D)、14A−0〜14A−2,14B−0,14B−1 分波部、15A,15B スイッチマトリックス部、16A−0〜16A−2,16B−0,16B−1 合波部、17−0〜17−2 D/A変換器(D/A)、18−0〜18−2 アップコンバータ(U/C)、19−0〜19−2 送信アンテナ、21 周波数変換部、22 ローパスフィルタ部(同相側)、23 ローパスフィルタ部(直交側)、24 ダウンサンプラ部、25 アップサンプラ部、100−0〜100−2,300−0〜300−2 ビームエリア、101〜114 周波数変換受信ローパスフィルタ部(FC+RXHBF)、121〜128 受信チャンネルフィルタ部(CFilter)、211 ローカル信号生成部、212 複素乗算部、221〜239 レジスタ部、240〜250 乗算器、251 実数加算部、252 シフトレジスタ部、311〜324 送信ローパスフィルタ周波数変換部(TXHBF+FC)、331〜337 加算器、401〜406 セレクタ(SEL)。

Claims (17)

  1. 第1の周波数分解能が要求される信号および前記第1の周波数分解能よりも高い第2の周波数分解能が要求される信号の混在が許容されたマルチキャリア信号を分波する分波装置であって、
    前記マルチキャリア信号を、前記第1の周波数分解能に対応する帯域幅である第1の帯域幅の複数の信号に分波する第1の分波手段と、
    前記第1の帯域幅の信号を前記第1の帯域幅よりも狭い第2の帯域幅の複数の信号に分波する第2の分波手段と、
    前記第1の分波手段から出力された複数の分波後信号を受け取り、受け取った分波後信号のうち前記第1の周波数分解能が要求される信号を外部へ出力し、前記第2の周波数分解能が要求される信号を前記第2の分波手段へ入力させるスイッチマトリックス手段と、
    を備えることを特徴とする分波装置。
  2. 前記スイッチマトリックス手段は、前記第1の分波手段から受け取った分波後信号のうち、マルチキャリア信号を前記第2の分波手段へ入力させる信号として選択することを特徴とする請求項1に記載の分波装置。
  3. 前記第1の分波手段は、
    入力信号に対して周波数変換処理およびフィルタ処理を実行して所望の帯域を抽出し、さらに、ダウンサンプリング処理を行ってサンプリングレートを入力信号のデータ速度の半分にして出力する周波数変換受信ローパスフィルタ手段を、2N+1−2個(Nは正の整数)備え、かつ各周波数変換受信ローパスフィルタ手段をN段構成にしたツリー型に配置し、M段目(1≦M≦N)に配置された2M個の各周波数変換受信ローパスフィルタ手段の出力信号をそれぞれ異なる次段の2つの周波数変換受信ローパスフィルタ手段へ入力する構成とした分波処理手段と、
    前記分波処理手段の最終段の各周波数変換受信ローパスフィルタ手段から出力された信号を波形生成しながら、必要とする信号だけを抽出する、当該最終段の周波数変換受信ローパスフィルタ手段と同数のフィルタ手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の分波装置。
  4. 前記第2の分波手段は、
    入力信号に対して周波数変換処理およびフィルタ処理を実行して所望の帯域を抽出し、さらに、ダウンサンプリング処理を行ってサンプリングレートを入力信号のデータ速度の半分にして出力する周波数変換受信ローパスフィルタ手段を、2N+1−2個(Nは正の整数)備え、かつ各周波数変換受信ローパスフィルタ手段をN段構成にしたツリー型に配置し、M段目(1≦M≦N)に配置された2M個の各周波数変換受信ローパスフィルタ手段の出力信号をそれぞれ異なる次段の2つの周波数変換受信ローパスフィルタ手段へ入力する構成とした分波処理手段と、
    前記分波処理手段の最終段の各周波数変換受信ローパスフィルタ手段から出力された信号を波形生成しながら、必要とする信号だけを抽出する、当該最終段の周波数変換受信ローパスフィルタ手段と同数のフィルタ手段と、
    を備え、
    1〜M−1段目に配置されている各周波数変換受信ローパスフィルタ手段は、前段の周波数変換受信ローパスフィルタ手段から出力された信号と外部から入力された信号のいずれか一方を入力信号として選択する構成であることを特徴とする請求項1、2または3に記載の分波装置。
  5. 前記フィルタ手段は、
    入力信号を奇数番目の信号と偶数番目の信号に振り分ける信号振り分け手段と、
    前記信号振り分け手段により振り分けられた偶数番目の信号のうち、最新のK個(Kは2以上の偶数)を保持する第1のシフトレジスタと、
    前記信号振り分け手段により振り分けられた奇数番目の信号のうち、最新のK/2個を保持する第2のシフトレジスタと、
    前記第1のシフトレジスタが保持している全てのデータ、および前記第2のシフトレジスタが保持しているデータのうち最も古いデータを用いた演算を行って所望の信号成分を抽出する演算手段と、
    を備えたハーフバンドフィルタであることを特徴とする請求項3または4に記載の分波装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の分波装置とともに中継装置を構成する合波装置であって、
    記第1の帯域幅の信号を対象として合波処理を行う第1の合波手段と、
    前記第2の分波手段から出力された分波後信号を対象として合波処理を行い前記第1の帯域幅の信号を生成する第2の合波手段と
    備え
    前記第1の合波手段は、前記スイッチマトリックス手段が外部へ出力した信号および前記第2の合波手段が生成した信号を対象として合波処理を行うことを特徴とする合波装置。
  7. 前記第2の合波手段は、
    入力信号を、そのサンプリングレートが2倍となるように補間し、さらに、フィルタ処理および周波数変換処理を実行して所望帯域の信号を生成する送信ローパスフィルタ周波数変換手段を、2N+1−2個(Nは正の整数)備え、
    前記送信ローパスフィルタ周波数変換手段をN段構成にしたトーナメント型に配置し、かつ1段目には2N個の送信ローパスフィルタ周波数変換手段を配置し、M段目(1≦M≦N)に配置された2(N-M+1)個の各送信ローパスフィルタ周波数変換手段からの出力信号を隣り合う帯域ごとに2つずつ組み合わせて加算処理された信号がそれぞれ異なる次段の送信ローパスフィルタ周波数変換手段へ入力する構成とし、
    2段目からN−1段目に配置された送信ローパスフィルタ周波数変換手段は、生成した信号を次段の送信ローパスフィルタ周波数変換手段および外部へ出力することを特徴とする請求項6に記載の合波装置。
  8. 前記第1の合波手段は、
    入力信号を、そのサンプリングレートが2倍となるように補間し、さらに、フィルタ処理および周波数変換処理を実行して所望帯域の信号を生成する送信ローパスフィルタ周波数変換手段を、2N+1−2個(Nは正の整数)備え、
    前記送信ローパスフィルタ周波数変換手段をN段構成にしたトーナメント型に配置し、かつ1段目には2N個の送信ローパスフィルタ周波数変換手段を配置し、M段目(1≦M≦N)に配置された2(N-M+1)個の各送信ローパスフィルタ周波数変換手段からの出力信号を隣り合う帯域ごとに2つずつ組み合わせて加算処理された信号がそれぞれ異なる次段の送信ローパスフィルタ周波数変換手段へ入力する構成とすることを特徴とする請求項6または7に記載の合波装置。
  9. マルチキャリア信号を中継する中継装置であって、
    前記マルチキャリア信号を第1の帯域幅の複数の信号に分波する第1の分波手段と、
    前記第1の帯域幅の信号を前記第1の帯域幅よりも狭い第2の帯域幅の複数の信号に分波する第2の分波手段と、
    前記第2の帯域幅の信号を対象とした合波処理を実行して前記第1の帯域幅の信号を生成する第1の合波手段と、
    前記第1の帯域幅の信号を対象とした合波処理を実行する第2の合波手段と、
    前記第1の分波手段から出力された複数の分波後信号および前記第2の合波手段から出力された合波後信号を受け取り、受け取った分波後信号の一部またはすべてを選択して前記第2の分波手段へ入力させるとともに、前記第2の分波手段へ入力させない分波後信号および前記合波後信号を前記第2の合波手段へ入力させる第1のスイッチマトリックス手段と、
    前記第2の分波手段で分波された後の複数の信号を受け取り前記第1の合波手段へ入力させる第2のスイッチマトリックス手段と、
    を備えることを特徴とする中継装置。
  10. 前記第2の帯域幅の信号を復調する復調手段を前記第2の分波手段と前記第2のスイッチマトリックス手段の入力側との間にさらに備え、
    前記復調手段で復調された信号を再変調する変調手段を前記第2のスイッチマトリックス手段の出力側と前記第1の合波手段との間にさらに備える、
    ことを特徴とする請求項9に記載の中継装置。
  11. 前記第2の分波手段から出力された各分波後信号の電力を測定、測定結果を不要波検出用の情報として外部の制御局へ出力する電力測定手段、
    をさらに備え、
    前記第2のスイッチマトリックス手段は、前記電力測定手段による測定結果に基づく不要波検出結果を前記制御局から取得した場合、当該不要波検出結果が示す信号については前記第1の合波手段へ入力させないことを特徴とする請求項9または10に記載の中継装置。
  12. 前記第1のスイッチマトリックス手段は、前記第1の分波手段から受け取った分波後信号のうち、マルチキャリア信号を前記第2の分波手段へ入力させる信号として選択することを特徴とする請求項9、10または11に記載の中継装置。
  13. 前記第1の分波手段は、
    入力信号に対して周波数変換処理およびフィルタ処理を実行して所望の帯域を抽出し、さらに、ダウンサンプリング処理を行ってサンプリングレートを入力信号のデータ速度の半分にして出力する周波数変換受信ローパスフィルタ手段を、2N+1−2個(Nは正の整数)備え、かつ各周波数変換受信ローパスフィルタ手段をN段構成にしたツリー型に配置し、M段目(1≦M≦N)に配置された2M個の各周波数変換受信ローパスフィルタ手段の出力信号をそれぞれ異なる次段の2つの周波数変換受信ローパスフィルタ手段へ入力する構成とした分波処理手段と、
    前記分波処理手段の最終段の各周波数変換受信ローパスフィルタ手段から出力された信号を波形生成しながら、必要とする信号だけを抽出する、当該最終段の周波数変換受信ローパスフィルタ手段と同数のフィルタ手段と、
    を備えることを特徴とする請求項9〜12のいずれか一つに記載の中継装置。
  14. 前記第2の分波手段は、
    入力信号に対して周波数変換処理およびフィルタ処理を実行して所望の帯域を抽出し、さらに、ダウンサンプリング処理を行ってサンプリングレートを入力信号のデータ速度の半分にして出力する周波数変換受信ローパスフィルタ手段を、2N+1−2個(Nは正の整数)備え、かつ各周波数変換受信ローパスフィルタ手段をN段構成にしたツリー型に配置し、M段目(1≦M≦N)に配置された2M個の各周波数変換受信ローパスフィルタ手段の出力信号をそれぞれ異なる次段の2つの周波数変換受信ローパスフィルタ手段へ入力する構成とした分波処理手段と、
    前記分波処理手段の最終段の各周波数変換受信ローパスフィルタ手段から出力された信号を波形生成しながら、必要とする信号だけを抽出する、当該最終段の周波数変換受信ローパスフィルタ手段と同数のフィルタ手段と、
    を備え、
    1〜M−1段目に配置されている各周波数変換受信ローパスフィルタ手段は、前段の周波数変換受信ローパスフィルタ手段から出力された信号と外部から入力された信号のいずれか一方を入力信号として選択する構成であることを特徴とする請求項9〜13のいずれか一つに記載の中継装置。
  15. 前記フィルタ手段は、
    入力信号を奇数番目の信号と偶数番目の信号に振り分ける信号振り分け手段と、
    前記信号振り分け手段により振り分けられた偶数番目の信号のうち、最新のK個(Kは2以上の偶数)を保持する第1のシフトレジスタと、
    前記信号振り分け手段により振り分けられた奇数番目の信号のうち、最新のK/2個を保持する第2のシフトレジスタと、
    前記第1のシフトレジスタが保持している全てのデータ、および前記第2のシフトレジスタが保持しているデータのうち最も古いデータを用いた演算を行って所望の信号成分を抽出する演算手段と、
    を備えたハーフバンドフィルタであることを特徴とする請求項13または14に記載の中継装置。
  16. 前記第1の合波手段は、
    入力信号を、そのサンプリングレートが2倍となるように補間し、さらに、フィルタ処理および周波数変換処理を実行して所望帯域の信号を生成する送信ローパスフィルタ周波数変換手段を、2N+1−2個(Nは正の整数)備え、
    前記送信ローパスフィルタ周波数変換手段をN段構成にしたトーナメント型に配置し、かつ1段目には2N個の送信ローパスフィルタ周波数変換手段を配置し、M段目(1≦M≦N)に配置された2(N-M+1)個の各送信ローパスフィルタ周波数変換手段からの出力信号を隣り合う帯域ごとに2つずつ組み合わせて加算処理された信号がそれぞれ異なる次段の送信ローパスフィルタ周波数変換手段へ入力する構成とし、
    2段目からN−1段目に配置された送信ローパスフィルタ周波数変換手段は、生成した信号を次段の送信ローパスフィルタ周波数変換手段および外部へ出力することを特徴とする請求項9〜15のいずれか一つに記載の中継装置。
  17. 前記第2の合波手段は、
    入力信号を、そのサンプリングレートが2倍となるように補間し、さらに、フィルタ処理および周波数変換処理を実行して所望帯域の信号を生成する送信ローパスフィルタ周波数変換手段を、2N+1−2個(Nは正の整数)備え、
    前記送信ローパスフィルタ周波数変換手段をN段構成にしたトーナメント型に配置し、かつ1段目には2N個の送信ローパスフィルタ周波数変換手段を配置し、M段目(1≦M≦N)に配置された2(N-M+1)個の各送信ローパスフィルタ周波数変換手段からの出力信号を隣り合う帯域ごとに2つずつ組み合わせて加算処理された信号がそれぞれ異なる次段の送信ローパスフィルタ周波数変換手段へ入力する構成とすることを特徴とする請求項9〜16のいずれか一つに記載の中継装置。
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