JP5888325B2 - 減圧脱泡装置、ガラス製品の製造装置、およびガラス製品の製造方法 - Google Patents

減圧脱泡装置、ガラス製品の製造装置、およびガラス製品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、減圧脱泡装置、該減圧脱泡装置を含むガラス製品の製造装置、およびガラス製品の製造方法に関する。
従来から、ガラス製品の品質を向上させるために、溶融炉で溶融した溶融ガラスを成形装置で成形する前に溶融ガラス内に発生した気泡を除去する減圧脱泡装置が知られている。
この種の減圧脱泡装置の一例構造を図7に示す。図7に示す減圧脱泡装置100は、溶融槽101に収容されている溶融ガラスGを減圧脱泡処理して次の処理槽に連続的に供給するプロセスに用いられる装置であって、装置内部が減圧状態に保持されている。
減圧脱泡装置100において、減圧ハウジング103の内部に水平に減圧槽105が配置され、その入口側下部に上昇管106が垂直に取り付けられ、出口側下部に下降管107が垂直に取り付けられている。
上昇管106は、減圧槽105に連通され、脱泡処理前の溶融ガラスGを溶融槽101から上昇させて減圧槽105に導入する。下降管107は、減圧槽105に連通され、脱泡処理後の溶融ガラスGを減圧槽105から下降させて次の処理槽(図示略)に導出する。減圧ハウジング103の内部において、減圧槽105、上昇管106および下降管107の周囲には、これらを断熱被覆する断熱用レンガなどの断熱材108が配設されている。
減圧ハウジング103は、金属製、例えばステンレス鋼製であり、外部から真空ポンプ(図示略)などによって真空引きされ、内設される減圧槽105内を所定の減圧状態、例えば1/20〜1/3気圧の減圧状態に維持することにより、減圧処理ができる。
前記減圧脱泡装置100において、例えば1200〜1400℃の溶融ガラスGを減圧処理するので、減圧槽105と上昇管106および下降管107は、耐熱性に優れ、高温の溶融ガラスGに対し反応性の低い材料で形成する必要がある。
減圧脱泡装置100の規模が小さい場合は、減圧槽105と上昇管106および下降管107を白金や白金合金などの耐熱性に優れた貴金属材料から形成できる。しかし、規模の大きな生産設備において減圧槽105と上昇管106および下降管107を貴金属材料から構成すると設備コストが高くなるので、実現が難しい問題がある。
そこで、この問題を解消し得る装置として、図8に示す減圧槽105と上昇管106および下降管107を耐火レンガで形成し、上昇管106と下降管107の下端部に白金や白金合金などの貴金属材料からなる延長管110、111を設けた構造の減圧脱泡装置120が提案されている(特許文献1参照)。
日本特開平11−139834号公報
図8に示す減圧脱泡装置120では、上昇管106と下降管107を減圧ハウジング103の内部にとどめ、それらの下端部に減圧ハウジング103の外部に延出するように貴金属材料からなる延長管110、111を設けている。図8に示す減圧脱泡装置120では、これら延長管110、111の下端部を溶融ガラスGに浸漬しているが、貴金属材料からなる延長管110、111は一体ものであるので、延長管110、111の支持構造を実現することは容易にできる。例えば、減圧ハウジング103の底部側に延長管110、111を支持する構造を設けることができる。また、延長管110、111のみを貴金属材料から構成し、上昇管106と下降管107をレンガから形成すると、高価な貴金属の使用量を少なくできるので設備コストの面からみて有利な構造となる。
しかしながら、図8に示す構造の減圧脱泡装置120では、以下に説明する問題点を有していた。通常、耐火レンガで構成される構造物は、耐火レンガの耐久年数に応じ、長期の使用に耐える構造とされる。しかし、図8に示す減圧脱泡装置120の貴金属材料からなる延長管110、111を備えた構造では、延長管110、111の下端部を常に高温の溶融ガラスGに浸漬させておくので、延長管110、111を耐熱性に優れた貴金属材料で形成したとしても、延長管110、111が損傷することがあった。例えば、耐用年数を加味して厚さや材料組成を吟味し、延長管110、111を耐火レンガと同程度の耐用年数として製造しても、溶融ガラスGに異質素地や組成変動が生じること、あるいは、製造する溶融ガラスGの組成そのものを変えることなどが要因となって、延長管110、111に想定外の劣化を生じてしまい、延長管110、111が耐用年数に達する前に損傷する場合があった。
よって、減圧脱泡装置120において必要に応じて延長管110、111を交換できる構造が望まれる。ところが、特許文献1に記載されている延長管110、111の支持構造は、延長管110、111の上端部にフランジを形成し、このフランジを上昇管106の下端部を構成している耐火レンガの水平方向の目地部あるいは下降管107の下端部を構成している耐火レンガの水平方向の目地部に挟み込んで支持する構造とされている。
上昇管106と下降管107をレンガで構築する場合、溶融ガラスGに接触するレンガは耐食性に優れた電鋳レンガなどを用いることが好ましく、電鋳レンガの水平方向の外側には耐熱性のレンガを設けている。ところが、レンガの目地の部分を溶融ガラスGが侵食し、外側の耐火レンガに到達すると、溶融ガラスGによって耐火レンガが侵食されてしまう。この侵食を防止するためには、耐食性に優れた貴金属材料からなる延長管110、111を上昇管106と下降管107の下端開口部分よりも内側まで引き込み、両者をオーバーラップする部分を設ける必要があると考えられる。
しかし、上述のような支持構造であると、上昇管106の下端部と、下降管107の下端部を構成している耐火レンガを目地の部分から分解し、更に延長管110、111を取り外さないと延長管110、111を交換できないので、上昇管106と下降管107を部分的に解体する必要が生じ、大工事となってしまう問題がある。例えば、減圧槽105から溶融ガラスGを抜いた後、減圧力を開放し、上昇管106と下降管107を冷却し、減圧ハウジング103を部分的に解体後、上昇管106と下降管107のレンガの解体を行って延長管106、107の交換を行う必要があるため、簡単には実現できない問題がある。なお、上記の問題は、図8に示す上昇管、下降管及び延長管が上下方向にない場合も同様に発生しうる。
なお、上昇管106の下端部と下降管107の下端部を冷却した後、解体すると、溶融ガラスGと接触する電鋳レンガを冷やすことになるが、一度溶融ガラスGに浸漬して1200〜1400℃の高温に加熱された電鋳レンガを一時でも常温程度まで冷却してしまうと、電鋳レンガの表面が損傷して再利用できないおそれがある。
本発明は前記事情に鑑みなされたものであり、溶融ガラスに浸漬される耐熱金属製の延長管を従来構造よりも簡便に交換できる構造とした減圧脱泡装置の提供を目的とする。
また、本発明は、前記構造を備えた減圧脱泡装置を用いてガラス製品を製造する方法と、前記減圧脱泡装置を備えたガラス製品の製造装置の提供を目的とする。
本発明は、真空吸引される減圧ハウジングと、該減圧ハウジング内に設けられ溶融ガラスが内部に導入される減圧槽と、該減圧槽に接続されて減圧ハウジング内に設けられ溶融ガラスを減圧槽に出入させるために複数のレンガで組み付けられた前記減圧槽の上流側の導入管および前記減圧槽の下流側の導出管と、該導入管の上流側の一端と該導出管の下流側の一端の少なくとも一方に接続される耐熱金属製の延長管と、を有し、前記延長管は、前記減圧槽側の一端に基端部と、該基端部に連続する本体部と、該本体部の外周側に延出され、前記導入管と前記導出管の少なくとも一方に形成された前記減圧ハウジングの外壁の挿通孔を該外壁の外表面側から覆って装着されるシール用フランジと、を備え、前記延長管は、前記基端部を前記導入管の上流側の一端の開口部あるいは前記導出管の下流側の一端の開口部を構成する端部レンガに挿入した位置で、前記シール用フランジの外周部に配置された固定手段を介し前記外壁の外表面に取り外し可能に固定された、溶融ガラスの減圧脱泡装置を提供する。
本発明は、真空吸引される減圧ハウジングと、該減圧ハウジング内に設けられ溶融ガラスが内部に導入される減圧槽と、該減圧槽に接続されて減圧ハウジング内に設けられ溶融ガラスを減圧槽に出入させるために複数のレンガで組み付けられた前記減圧槽の上流側の導入管としての上昇管および前記減圧槽の下流側の導出管としての下降管と、該上昇管および該下降管の下端の少なくとも一方に接続される耐熱金属製の延長管と、を有し、
前記延長管は、その上端に基端部と、該基端部に連続する本体部と、該本体部の外周側に延出され、前記上昇管と前記下降管の少なくとも一方の下端に形成された前記減圧ハウジングの外壁の挿通孔を該外壁の外表面側から覆って装着されるシール用フランジと、を備え、前記延長管は、前記基端部を前記上昇管の下端開口部あるいは前記下降管の下端開口部を構成する端部レンガに挿入した位置で、前記シール用フランジの外周部に配置された固定手段を介し前記外壁の外表面に取り外し可能に固定された、溶融ガラスの減圧脱泡装置であることが好ましい。
本発明の溶融ガラスの減圧脱泡装置において、前記導入管は、溶融ガラスに触れる側の内装レンガと該内装レンガの前記導入管の半径方向の外側に配置される外装レンガを組み付けて構成され、前記導出管は、溶融ガラスに触れる側の内装レンガと該内装レンガの前記導出管の半径方向の外側に配置される外装レンガを組み付けて構成され、前記減圧ハウジングの外壁は、前記導入管の上流側の一端あるいは前記導出管の下流側の一端に当接される部分において前記外装レンガよりも前記導入管あるいは前記導出管の半径方向の内側に延出され、前記端部レンガは、前記延出された部分において前記外壁に支持されることが好ましい。
本発明の溶融ガラスの減圧脱泡装置において、前記上昇管は、溶融ガラスに触れる側の内装レンガと該内装レンガの前記上昇管の半径方向の外側に配置される外装レンガを組み付けて構成され、前記下降管は、溶融ガラスに触れる側の内装レンガと該内装レンガの前記下降管の半径方向の外側に配置される外装レンガを組み付けて構成され、前記減圧ハウジングの外壁は、前記上昇管の下端あるいは前記下降管の下端に当接される部分において前記外装レンガよりも前記上昇管あるいは前記下降管の半径方向の内側に延出され、前記端部レンガは、前記延出された部分において前記外壁に支持されることが好ましい。
本発明の溶融ガラスの減圧脱泡装置において、前記端部レンガは、溶融ガラスを通過させる通過孔を有し、前記通過孔は、該通過孔の前記外壁側の開口部に位置する大径部と該大径部に続く小径部を有し、前記延長管は、該大径部の最奥部に位置する該延長管の前記基端部側に外拡がり型の拡張部を有することが好ましい。
本発明の溶融ガラスの減圧脱泡装置において、前記小径部の内周面に、該内周面を覆う耐熱金属製の保護部材が設置されてもよい。
本発明の溶融ガラスの減圧脱泡装置において、前記端部レンガの前記外壁側の端面と該端面の前記導入管あるいは前記導出管、または前記上昇管あるいは前記下降管の半径方向の外周囲側に延出されている前記外壁の外表面とが面一に形成され、前記減圧ハウジングの外壁に固定された前記シール用フランジによって前記端部レンガの前記外壁側の端面が覆われてもよい。
本発明の溶融ガラスの減圧脱泡装置において、前記シール用フランジが、その外周側に外周縁部を有する皿型に形成され、前記外周縁部が前記外壁に固定手段により取り付けられてもよい。
本発明の溶融ガラスの減圧脱泡装置において、前記延長管において前記シール用フランジの形成位置よりも基端部側に予備フランジが形成され、前記端部レンガの前記外壁側の端面が前記予備フランジにより覆われてもよい。
本発明の溶融ガラスの減圧脱泡装置において、前記導入管と前記導出管、または前記上昇管と前記下降管が、垂直方向に前記減圧槽に接続されてもよい。
本発明の溶融ガラスの減圧脱泡装置において、前記延長管は、前記導入管の上流側の一端である下端と前記導出管の下流側の一端である下端のいずれか一方で当接されてもよい。
本発明は、ガラス溶融炉と、前記の減圧脱泡装置と、減圧脱泡後の溶融ガラスを成形する成形手段と、成形後のガラスを徐冷する徐冷手段と、を備えたガラス製品の製造装置を提供する。
本発明は、溶融ガラスを溶融する溶融工程と、前記の減圧脱泡装置によって溶融ガラスを減圧脱泡処理する脱泡工程と、減圧脱泡処理後の溶融ガラスを成形する成形工程と、該成形後のガラスを徐冷する徐冷工程と、を有するガラス製品の製造方法を提供する。
本発明によれば、耐熱金属製の延長管のシール用フランジを減圧ハウジングの外壁に固定している固定手段を解除することにより、溶融ガラスに浸漬された状態で使用されていた延長管を取り外すことができる。よって、減圧槽と導入管および導出管をレンガで構成し、レンガの寿命に応じて耐久性を高めた構造に対し、これらよりも寿命が短くなる可能性を有する耐熱金属製の延長管を容易に交換することにより、減圧槽と導入管および導出管を構成するレンガ本来の寿命に対応した高い耐久性の接合構造を有する減圧脱泡装置を提供できる。
また、本発明によれば、ガラスの品種の違いによって減圧度の大幅な変更または調整が必要になった場合に、延長管を新規の長い延長管と容易に交換することができるので、減圧槽そのものを改造しなくても、迅速に、より広い減圧度の範囲に対応した減圧脱泡装置を提供できる。
さらに、本発明によれば、耐久性に優れた本発明の減圧脱泡装置を用いて長期間にわたり泡の少ない高品質のガラス製品を製造できる。
本発明の第1実施形態に係る減圧脱泡装置の一例を示す概略構成図。 同第1実施形態に係る導入管または導出管と延長管の接合構造の要部を示す図であり、図2(A)は要部全体の断面図、図2(B)は延長管の基端部と端部レンガの通過孔の位置関係を示す断面図、図2(C)はシール用フランジ外周縁部分の取付構造を示す断面図。 本発明の第2実施形態に係る導入管または導出管と延長管の接合構造の要部を示す図であり、図3(A)は要部全体の断面図、図3(B)は延長管の基端部と端部レンガの通過孔の位置関係を示す断面図、図3(C)はシール用フランジ外周縁部分の取付構造を示す断面図。 本発明の第3実施形態に係る導入管または導出管と延長管の接合構造の要部を示す図であり、図4(A)は要部全体の断面図、図4(B)は延長管の基端部と端部レンガの通過孔の位置関係を示す断面図、図4(C)はシール用フランジ外周縁部分の取付構造を示す断面図。 本発明の第4実施形態に係る導入管または導出管と延長管の接合構造の要部を示す図であり、図5(A)は要部全体の断面図、図5(B)は延長管の基端部と端部レンガの通過孔の位置関係を示す断面図、図5(C)はシール用フランジ外周縁部分の取付構造を示す断面図。 本発明に係るガラス製品の製造工程の一例を示すフロー図である。 従来の減圧脱泡装置における延長管の接合構造の一例を示す断面図。 従来の減圧脱泡装置における延長管の接合構造の他の例を示す断面図。
「第1実施形態」
以下、添付図面を参照して本発明に係る導入管または導出管と延長管の接続構造を備えた減圧脱泡装置の一実施形態について説明する。なお、本発明は以下に説明する実施形態に制限されるものではない。
図1に示す減圧脱泡装置1は、溶融槽2から供給される高温の溶融ガラスG(溶融物)を減圧脱泡して後工程の成形装置30に連続的に供給するプロセスに用いられる装置である。
本実施形態の減圧脱泡装置1は、使用時にその内部を減圧状態に保持できる金属製、たとえば、ステンレス鋼製の外壁5Aから構成される減圧ハウジング5を有している。減圧ハウジング5の内部には減圧槽6が水平に配置されている。
減圧ハウジング5は、減圧槽6の気密性を確保するために設けられており、図1に示す実施形態では、略門型に形成されている。この減圧ハウジング5は、減圧槽6に必要とされる気密性および強度を有するものであれば、その材質、構造は特に限定されるものではないが、耐熱金属製、特にステンレス鋼からなる外壁5Aから構成されることが好ましい。減圧ハウジング5は排気口5Xを介し外部から真空ポンプ(図示略)等によって真空吸引され、減圧槽6内を所定の減圧状態、例えば、1/20〜1/3気圧程度の減圧状態に維持できるように構成されている。
減圧ハウジング5に収容されている減圧槽6の一端6A側(図1の左端部側。すなわち、上流側)の底部下面には、垂直配置された導入管(すなわち、上昇管)7の上端部が、導入口6aを介し接続され、他端6B側(図1の右端部側。すなわち、下流側)の底部下面には、垂直配置された導出管(すなわち、下降管)8の上端部が、導出口6bを介し接続されている。前記上昇管7は、減圧ハウジング5の底部側の外壁5Aに形成された挿通口5aを介し、また下降管8は、減圧ハウジング5の底部側の外壁5Aに形成された挿通口5bを介し、それぞれ外部に連通できるように配置されている。そして、上昇管7の下端部に外壁5Aの挿通口5aを通過して下方に延在する延長管9が接続され、下降管8の下端部に外壁5Aの挿通孔5bを通過して下方に延在する延長管9が接続されている。
本明細書において、溶融ガラスを減圧槽へ流入させるために、該減圧槽の上流側に設けられた管を、その方向を問わず導入管と称するが、溶融ガラスが溶解槽の上流ピットから減圧槽6へ向って垂直方向ないし上方に向って流れるように配置された導入管を、特に上昇管と称して説明する。また、溶融ガラスを減圧槽から流出させるために、前記減圧槽の下流側に設けられた管を、その方向を問わず導出管と称するが、溶融ガラスが溶解槽から下流ピットへ向って垂直方向ないし下方に向って流れるように配置された導出管を、特に下降管と称して説明する。
なお、本明細書において、「上流」といった場合、減圧脱泡装置1の減圧槽6内を流れる溶融ガラスGの流れ方向の上流側、すなわち溶解槽側を意味し、「下流」といった場合、減圧脱泡装置1の減圧槽6内を流れる溶融ガラスGの流れ方向の下流側、すなわち成形装置側を意味する。
また、減圧ハウジング5の内部側において、減圧槽6の周囲と上昇管6の周囲および下降管7の周囲には、それぞれ断熱レンガ等の断熱材10が配設されていて、減圧槽6と上昇管7と下降管8の外部側も、断熱材10により取り囲まれた構造とされている。
減圧脱泡装置1において減圧槽6と上昇管7と下降管8は、図1では簡略記載されているが、それぞれ、溶融ガラスGに接触する側の複数の内装レンガとそれら内装レンガの外側に配置される複数の外装レンガとからなる複層構造にされている。なお、図1に示す例では、上昇管7と下降管8がそれぞれ略門型に形成されている減圧ハウジング5の外壁の脚部5B、5C内に配置されている。
図2(A)に示す上昇管7と下降管8は、それぞれ複数のレンガを組み付けた複層構造とされている。一例として、溶融ガラスGと直接接触する側の内周部11が電鋳レンガ等の耐食性に富む内装レンガを複数組み付けて構成され、これらの外側部分が断熱レンガ等の断熱性に富む外装レンガを複数組み付けて構成された外周部12とされている。なお、減圧槽6についても上昇管7および下降管8と同様に複数の内装レンガと外装レンガにより構成されているが、図1では簡略化して1層構造のように示している。
減圧槽6と上昇管7および下降管8をいずれもレンガから構成するならば、これらを白金合金から形成する場合よりも、コストを大幅に削減でき、各レンガを自由な厚さや大きさに設計できるので、減圧槽6の大型化を実現できる。
また、上昇管7および下降管8において、溶融ガラスGに触れる部分を電鋳レンガから構成すれば、一般のレンガよりも高温での耐久性に優れ、成分の溶出も最小限にできることから、溶融ガラスGの均一性を保つことができる。
本実施形態では、これらレンガの組み付けにより上昇管7および下降管8が構成されているが、これらのレンガの構築の仕方は特に規定するものではなく、例えば、小さい直方体状の電鋳レンガを積み上げ、それらの間の目地の部分を目地材で埋めて所定長の筒状管を構築することができる。また、筒状などに予め鋳込み成形した筒状レンガを一列に積み上げて、それらの間の目地の部分を目地材で埋め、所定長の筒状管を構築してもよい。
なお、電鋳レンガとは、耐火原料を電気溶融した後、所定形状に鋳込み成形したレンガであれば特に限定されず、従来技術の各種の電鋳レンガを使用すればよい。中でも、耐食性が高く、溶融ガラス素地からの発泡も少ない点で、アルミナ系電鋳耐火物、ジルコニア系電鋳耐火物、AZS(Al−ZrO−SiO)系電鋳耐火物等を挙げることができる。より具体的には、マースナイト(MB−G)、ZB−X950、ジルコナイト(ZB)(いずれもAGCセラミックス(株)製)などを使用できる。
また、これら内装レンガの外側に配置される外装レンガは、断熱性に優れた公知のレンガを用いればよく、特に限定されない。
前述の内装レンガと外装レンガによって複層構造とされた上昇管7と下降管8の下端部は、それぞれ、減圧ハウジング5を構成する外壁5Aに接合されているが、接合部分の詳細は図2に示す断面構造とされている。なお、上昇管7と外壁5Aとの接合部分の構造と、下降管8と外壁5Aとの接合部分の構造は、同等の構造にされているので、図2においては、それらの構造を代表例として示している。
図2に示すように、上昇管7あるいは下降管8の外周部12がそれぞれ複数の外装レンガ15の組み付けにより構築され、それらの内周部11が複数の内装レンガ16の組み付けにより構築されている。ただし、上昇管7と下降管8の下端(一端)には、端部レンガ17が配置され、この端部レンガ17の中心部に通過孔17Aが形成されている。端部レンガ17は、目地部をなるべく少なくするために、一体構造または構成するレンガを少なくすることが好ましい。そして、この通過孔17Aの下端側が上昇管7あるいは下降管8の下端開口部(一端開口部)18を兼ねており、この下端開口部18に延長管9の基端部(上端部)9aが挿入されている。また、端部レンガ17の上に設置されている1層目の内装レンガ16Aの中央部には下窄まり状のテーパ付きの通過孔16Bが形成され、それよりも上側に位置する他の内装レンガ16に形成されている通過孔16Cよりも通過孔の内径が絞られている。従って、この通過孔16Bの部分で溶融ガラスGの流路が絞られてから端部レンガ17の通過孔17Aに連続するように形成されている。
端部レンガ17は、外装レンガ15の内側に位置する内装レンガ16の一種として配置され、上述の電鋳レンガで構成されている。
端部レンガ17の通過孔17Aにおいて、下端開口部18は大径部17aとされ、この下端開口部18よりも上側の通過孔17Aは小径部17bとされ、大径部17aの内径は小径部17bの内径よりも若干大きく形成されている。また、本実施形態では大径部17aの高さが小径部17bよりも低く形成され、大径部17aの高さは端部レンガ17の全体の高さ(厚さ)に対し数分の一程度に形成されている。
この端部レンガ17の底面外周部には周段部17dが形成され、この周段部17dの部分までを覆うように減圧ハウジング5の外壁5Aが延在されている。また、組み付けられた複数の外装レンガ15のうち、一番下の外装レンガ15がこの周段部17dの外側の外壁5Aの上に配置されている。即ち、端部レンガ15の下端部側においては、減圧ハウジング5の外壁5Aに形成されている挿通孔5aあるいは挿通孔5bが周段部17dの部分に位置合わせされ、端部レンガ17と外装レンガ15が減圧ハウジング5の外壁5Aに支持されている。換言すると、上昇管7の下端部と下降管8の下端部がいずれも外壁5Aに支持されている。
なお、本実施形態の端部レンガ17は一例であって、端部レンガ17は、例えば、外壁5Aと接続する外周部側において水平方向に分割された構造でもよい。
前記延長管9は、上昇管7あるいは下降管8の下端開口部18に挿入されている基端部9aと、その下側に上昇管7の下方側あるいは下降管8の下方側に延在される筒状の本体部9bと、この本体部9bの上端側外周部、即ち、基端部9aの下端側外周に延在された円板状のシール用フランジ9cとから構成されている。このシール用フランジ9cは、本体部9bの外周に本体部9bの中心線と直交する方向に延在され、その外周縁部9dを減圧ハウジング5の外壁5Aに達するように形成されている。即ち、シール用フランジ9cは、減圧ハウジング5の外壁5Aに形成されている挿通孔5aあるいは挿通孔5bを覆い隠すように延在されている。
図2(C)に示すシール用フランジ9cにおいて、外周縁部9dは肉厚のリング状に形成されており、外周縁部9dに周回りに等間隔で複数の透孔9eが形成され、これらの透孔9eの形成位置に対応するように減圧ハウジング5の外壁5Aにネジ穴5dが形成されている。これらのネジ穴5dは外壁5Aに直接形成されている必要はなく、外壁5Aに溶接等により取り付けて一体化したリング部材などにネジ穴が形成されていてもよい。
前記シール用フランジ9cにおいて肉厚の外周縁部9dの部分は、Ni合金、その他の耐熱金属材料から形成されていてもよく、全体が白金などの貴金属からなる構成であってもよい。シール用フランジ9cにおいて、内周側は高温の溶融ガラスGに近いので高温(1200〜1400℃の高温)の溶融ガラスGに対し充分な耐熱性が必要であるが、外周縁部9dの部分はそれより低い温度域に対する耐熱性でよいので、Ni合金など、貴金属以外の耐熱性合金から形成できる。
そして、前記シール用フランジ9cの外周縁部9dに形成された透孔9eを貫通して外壁5Aのネジ穴5dに螺合するボルト19により、シール用フランジ9cが外壁5Aにネジ止めされている。なお、これらのボルト19の螺合を解除してボルト19を外壁5Aから取り外すことができるように構成されている。本実施形態において、ネジ穴5dを有する外壁5Aとネジ穴5dに螺合されるボルト19によりシール用フランジ9cの固定手段、換言すると、延長管9の固定手段が構成されている。
なお、延長管9の固定手段としてはボルト19による固定に限らず、ISOヘルールユニオン(ISO ferrule union)継手の様な構造を採用してもよいのは勿論である。
本実施形態のシール用フランジ9cにおいて、外周縁部9dの上面内側には周溝9g、9hが同心円状に形成され、内周側の周溝9gに金属製のOリングなどの耐熱性のシール材13が挿入され、周溝9gより外周側の周溝9hにゴム製のOリングなどのシール材14が挿入されている。これらのシール材13、14は、シール用フランジ9cを外壁5Aにボルト止めした場合、外周縁部9dと外壁5Aとの間に介在されてこれらの接触部分を気密シールするために設けられている。
また、シール材14を収容している周溝9hの断面を台形状とすることができる。周溝9hをこのようにする理由は、シール用フランジ9cを取り外す際にシール材14が台形状の周溝9hの内部に拘束されて、周溝9hから簡単には抜け出さないようにするためであるが、台形状の溝であることが必須な訳ではない。なお、シール材14がゴムなどの樹脂製である場合、シール材14が外壁5Aの表面に焼き付いて外れないおそれがある。台形状の周溝9hとしてシール材14の抜け出しを防止しておくと、延長管9の交換時にシール用フランジ9cを外すとシール材14がシール用フランジ9cとともに外壁5Aから外れるので、シール材14を外壁5Aから簡単に取り外すことができる。
本実施形態の構造において、シール用フランジ9cの外周縁部9dに接するように環状管からなる冷却ジャケット4が設置されている。この冷却ジャケット4は中空構造とされ、内部に冷媒を流すための流路4aが形成されている。図2では略されているが、冷却ジャケット4の流路4aは冷媒の供給源に配管を介し接続されている。この流路4aに配管を介し冷媒供給源から水などの冷媒を供給し、配管を介し冷媒を戻して冷媒を循環させることができ、前記シール材13、14とその周囲部分を冷却することができる。この冷却ジャケット4においてボルト19を貫通させる部分には流路4aを妨げないように隔壁4bに囲まれるようにボルト挿通部4cが形成されている。
延長管9の基端部9aにおいて上端側には外拡がり型(すなわち、ラッパ型)の拡張部9fが形成されていて、この拡張部9fは端部レンガ17の下端開口部18の最奥部、換言すると大径部17aの最奥部に配置されている。
また、端部レンガ17の小径部17bの内側には、該小径部17bの内周面のほぼ全体を覆う筒型の保護部材20が挿入されている。この保護部材20は白金あるいは白金合金などの耐熱性の貴金属材料からなり、その上端部には通過孔17Aの開口周縁部に拡張するように延在する上部フランジ20aが形成され、その下端部には小径部17bから大径部17a側に拡張するように延在する外拡がり型の下部フランジ20bが形成されている。
端部レンガ17の大径部17aの最奥部には保護部材20の下部フランジ20bが配置されているが、この下部フランジ20bの下方に隣接するように延長管9の上端側の拡張部9fが配置されている。
保護部材20の下部フランジ20bの外径と、延長管9の拡張部9fの外径は、端部レンガ17の下端開口部18の内径よりも若干小さく形成されている。また、保護部材20に形成されている下部フランジ部20bの外周縁と、延長管9に形成されている拡張部9fの外周縁とが接近配置されている。
下部フランジ20bの外周縁と拡張部9fの外周縁との間隔は、保護部材20と延長管9に高温の溶融ガラスGが触れた際、これらが長さ方向に熱膨張する結果、下部フランジ20bの外周縁と拡張部9fの外周縁とが接近して密着し、この密着部分において溶融ガラスGをシールできるような間隔に設定されていることが好ましい。このような構造を採用することで、保護部材20と延長管9の内側を流れる溶融ガラスGが、保護部材20と小径部17bの隙間部分および延長管9と大径部17aとの隙間部分に回り込むことを防止できる。なお、高温の溶融ガラスGが保護部材20と延長管9に接触している場合、拡張部9fと下部フランジ20bを構成する白金などの貴金属が多少軟化するので、下部フランジ20bと拡張部9fとの当接によるシール効果が良好になされ、上述の溶融ガラスGの回り込みを防止できる。
本実施形態の減圧脱泡装置1においては、上昇管7側において減圧ハウジング5の下方に突出された延長管9の下端部が、溶融槽2に接続されている上流ピット22の開放端に嵌入され、上流ピット22内の溶融ガラスGに浸漬されている。また、下降管8側において減圧ハウジング5の下方に突出された延長管9の下端部が、下流ピット23の開放端に嵌入され、下流ピット23内の溶融ガラスGに浸漬されている。なお、下流ピット23の下流側にはガラスの成形装置30が接続されており、減圧脱泡装置1により溶融ガラスGの脱泡を行った後、成形装置30により溶融ガラスGを目的の形状に成形できるようになっている。
減圧脱泡装置1は、減圧槽6と上昇管7および下降管8がいずれもレンガ製であり、溶融ガラスGと接触する内部側には溶融ガラスに対する耐食性に優れた電鋳レンガが設けられているので、白金等の耐熱金属製の減圧槽、上昇管および下降管とするよりも、安価に提供でき、装置として寿命を長くできる。
減圧脱泡装置1は、溶融槽2において製造した溶融ガラスGを上流ピット22から延長管9と上昇管7を介し吸い上げて減圧槽6に導き、減圧状態に曝すことができるので、減圧槽6において優れた脱泡効果を得ることができる。また、脱泡後の溶融ガラスGを下降管8と延長管9を介し下流ピット23に導出し、下流ピット23から成形装置30に送り成形することで、目的の形状のガラス製品を得ることができる。
減圧脱泡装置1によって溶融ガラスGの減圧脱泡処理を連続して長期間行うと、異質素地の生成や異物の混入が原因となって、あるいは、製造しようとする溶融ガラスGの組成を変えたことなどが原因となって、延長管9に想定外の劣化が発生し、延長管9が損傷することが考えられる。このような場合は、延長管9を交換する必要がある。
本実施形態の減圧脱泡装置1において延長管9を交換するためには、減圧槽6に収容されている溶融ガラスGを上流ピット22あるいは下流ピット23に待避させ、上昇管7、下降管8、延長管9、9から高温の溶融ガラスGを抜き取る。この後、シール用フランジ9cの外周縁部を固定している複数のボルト19を外壁5Aから取り外すと、延長管9を固定している構造が開放されるので、延長管9を外壁5Aおよび端部レンガ17から取り外すことができる。
なお、減圧槽6と上昇管7と下降管8の全体を常温まで冷却してしまうと、これらを構成しているレンガを損傷させることになるので、別途、減圧槽6と上昇管7と下降管8の内部にバーナー等で加熱空気を送り込み、これらを構成するレンガが損傷しない程度の高温状態を維持しながら、以下に説明する延長管9の交換作業を行うことが好ましい。
なお、減圧脱泡処理を行っている間、上昇管7の内部と下降管8の内部と各延長管9の内部を溶融ガラスGが流れるが、溶融ガラスGは延長管9の基端側からその周囲の開口部18側に多少染み出し、シール用フランジ9cの上面側まで回り込むことがある。この場合、上昇管7と下降管8および延長管9、9から溶融ガラスGを抜き出すと、溶融ガラスGの凝固物がシール用フランジ9cと端部レンガ17との間に生成するので、シール用フランジ9cと端部レンガ17がガラスの凝固物を介し固着されることがある。なお、保護部材20は必須ではなく、保護部材20の下部フランジ20bと延長管9の拡張部9fとの突き合わせ構造により溶融ガラスGをある程度シールすることはできるが、この突き合わせ部分のシールは完全ではなく、溶融ガラスGは多少漏れ出すこともある。多少の溶融ガラスの漏れであれば問題はない。
上述の状態において延長管9を取り外す場合、バーナー等の加熱装置を用いてシール用フランジ9cの上面側のガラスの凝固物を加熱して溶融させ、この状態からシール用フランジ9cを下向きに引き下げると、シール用フランジ9cを端部レンガ17あるいは外壁5Aから離間できるので、延長管9を取り外すことができる。
なお、シール用フランジ9cを加熱しながら引き下げる場合、ボルト19を取り外してシール用フランジ9cの外周縁部9d側を自由にしておき、バールなどの工具を用いて外周縁部9dを強制的に引き下げ、外壁5Aとシール用フランジ9cの外周縁部9dとの間に耐火物などの物体を挟み込み、シール用フランジ9cの外周縁側を下向きに押し下げる力を作用させておくことが好ましい。この状態からバーナー等により加熱を開始すると、端部レンガ17の下面とシール用フランジ9cの上面とを固着しているガラスの凝固物が溶融した時点でシール用フランジ9cが端部レンガ17から自然に外れるので、延長管9を無理なく外すことができる。
延長管9を取り外したならば、別途製作しておいた別の同一形状の延長管を交換前の延長管9が設置されていた位置にボルト19を用いて再び固定することで、延長管9の交換作業を行うことができる。別途作成しておいた新規の延長管9を固定するには、新規の延長管9の基端部9aを端部レンガ17の下端開口部18に押し込み、シール用フランジ9cを外壁5Aに接近させ、シール用フランジ9cの外周縁部9dに形成されている透孔9eを介し外壁5Aに形成されているネジ穴5dにボルト19を螺合すればよい。
なお、水冷ジャケット4を取り付ける場合は、シール用フランジ9cを外壁5Aの下面側に沿わせた後、水冷ジャケット4を外壁5Aのネジ穴5dの形成部分に沿って位置合わせして配置し、水冷ジャケット4の各ボルト挿通部4cを介して各ネジ穴5dにボルト19を螺合し、新規の延長管を固定すればよい。
以上説明したように本発明の減圧脱泡装置によれば、必要に応じて延長管9を新規の延長管に容易に交換できる構造としているので、レンガで構成した減圧槽6と上昇管7と下降管8についてはレンガ本来の寿命に至るまで継続利用することができる。従って、レンガで構成した減圧槽6と上昇管7と下降管8を備えた減圧脱泡装置1において、耐熱金属製の延長管9を必要回数交換しながら継続使用することで、延長管9の寿命により制限されていた減圧脱泡装置1の寿命を耐火レンガが本来有する寿命に対応させて長くできる。
次に、延長管9を交換する場合、延長管9が損傷した場合のみに交換するのではなく、減圧脱泡装置1の適用性を広くするために交換することも可能である。
例えば、延長管9の本体部9bについて、長さの異なる新規の延長管に交換することも可能である。減圧脱泡装置1にあっては、その内部を減圧し、減圧槽6に収容している溶融ガラスGを規定の減圧度において脱泡処理するが、その際に適用する減圧度の範囲はガラスの種類によって微妙に異なる。即ち、溶融ガラスGにおいては、その組成や温度に応じて泡の生成する度合いが異なり、例えば色物ガラスと白物ガラスにおいても理想的な脱泡のための減圧度は異なる。
減圧脱泡装置1を設計する場合、一般に、溶融ガラスGの種類に応じて減圧度の設定値の変更があっても、それら減圧度の設定値の変更にある程度対応できるように設計している。
ここで、図1に示す門型の減圧脱泡装置1の場合、減圧槽6の圧力に応じて溶融ガラスGの液面は上下に変動する。例えば、減圧槽6内の圧力が極めて低くなると、溶融ガラスGの液面位置は減圧槽6の内部において上昇する。即ち、溶融ガラスGの液面は減圧槽6の天井部に近付く。このため、一定の減圧度以上になると、減圧槽6全体位置の変更が必要となる。
上述のような問題を解決するために、1つの手段として、延長管9、9を交換前よりも長く形成し、減圧槽6の設置されている位置を従来よりも高い位置に変更すると、減圧槽6の減圧の度合いを従来よりも広い範囲で変更しても、溶融ガラスGの液面が簡単には減圧槽6の天井部に到達しないように構成できる。
即ち、減圧槽6を最初に設計し、製造した際に想定した減圧度の範囲がある程度限られていても、その後、更に高い減圧度が要求される新種の溶融ガラスを製造する必要を生じる場合がある。この場合、延長管9、9を新規の長い延長管と交換することにより、減圧槽6、上昇管7、および下降管8を含む減圧ハウジング内の構造を改造しなくても、より広い減圧度の範囲において減圧脱泡装置1を適用できるようになる。例えば、減圧槽6をレンガから構成すると、耐用年数は長い期間となるので、この間に開発された新規組成のガラスが、より低圧において減圧脱泡することが望ましいガラスである場合、減圧脱泡装置1の全体を作り直すことなく、延長管9の交換のみで対応できる効果がある。
本実施形態の減圧脱泡装置1を用いて脱泡しようとする溶融ガラスGは、組成的には特に制約されない。従って、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、混合アルカリ系ガラス、またはホウケイ酸ガラス、あるいは、その他のガラスのいずれであってもよい。また、製造されるガラス製品の用途は、建築用や車両用に限定されず、フラットパネルディスプレイ用、その他の各種用途が挙げられる。
「第2実施形態」
図3は、本発明に係る第2実施形態の導入管または導出管と延長管の接合構造を有する減圧脱泡装置において、導入管または導出管と延長管の接合部分を示す拡大断面図である。
図3に示す実施形態の接合構造において、レンガにより構築されている上昇管7と下降管8については、先の実施形態の構造と同等である。なお、図3では略しているが、上昇管7と下降管8を接続する減圧槽は、第1実施形態の減圧槽6と同等であり、減圧ハウジングの構造についても第1実施形態の構造と同等である。
本実施形態の構造で第1実施形態の構造と異なっているのは、延長管の構造である。
本実施形態の構造において、延長管29は、上昇管7あるいは下降管8の下端開口部18に挿入されている基端部29aと、その下側に上昇管7の下方側あるいは下降管8の下方側に突出して延在される筒状の本体部29bと、この本体部29bの上端側外周部、即ち、基端部29aの下端側外周に延在された円板状の予備フランジ29cと、予備フランジ29cよりも下方に形成された皿型(すなわち、キャップ型)のシール用フランジ29dとから概略構成されている。予備フランジ29cは、本体部29bの外周に本体部29bの中心線と直角向きに延在され、その外周縁部29eを減圧ハウジング5の外壁5Aに達しないように延在されている。即ち、予備フランジ29cの外周縁部は端部レンガ17の底面に接して外壁5Aには到達しない大きさに形成されている。
また、シール用フランジ29dは、ドーナツ板状の内周部29fから予備フランジ29c側に湾曲するように延出された屈曲部29gとその外周側に形成されたリング状の外周縁部29hとからなる。シール用フランジ29dにおいて、内周部29fは、本体部29bの中心線と直角向きに延在されているが、屈曲部29gは、予備フランジ29c側に湾曲して予備フランジ29cより外側に延在するように形成されている。内周部29fの外側に屈曲部29gと外周縁部29hが形成されているので、シール用フランジ29dは、全体として底の浅い皿型状に形成されている。また、リング状の外周縁部29hに沿ってその周回りに等間隔で複数の透孔29iが形成されている。
シール用フランジ29dは、延長管29の基端部29aを上昇管7の下端開口部18、あるいは下降管8の下端開口部18に挿入した状態において、外周縁部29hの透孔29iを外壁5Aのネジ穴5dに位置合わせできる大きさに形成されている。
従って、延長管29の基端部29aを上昇管7の下端開口部18あるいは下降管8の下端開口部18に挿入した状態において、透孔29iを通過させたボルト19を外壁5Aのネジ穴5dに螺合することでシール用フランジ29dが外壁5Aに固定されている。本実施形態において、ネジ穴5dを有する外壁5Aとネジ穴5dに螺合されるボルト19によりシール用フランジ29dの固定手段、換言すると、延長管29の固定手段が構成されている点について先の第1実施形態と同様である。
本実施形態の構造では、減圧ハウジング5の外壁5Aに形成されている挿通孔5aあるいは挿通孔5bをシール用フランジ29dが覆い隠す。また、シール用フランジ29dを外壁5Aに取り付けた状態において、予備フランジ29cが端部レンガ17の底面に接するように配置されている。
第2実施形態の構造において、前記ボルト19の螺合を解除してボルト19を外壁5Aから取り外すことができるように構成されている点については先の第1実施形態の構造と同等である。
延長管29の基端部29aにおいて上端側に外拡がり型(ラッパ型)の拡張部29jが形成されている点について、第1実施形態の構造と同等であり、この拡張部29jが上昇管7または下降管8の下端開口部18の最奥部、換言すると大径部17aの最奥部に配置されている点についても同等である。
本実施形態の構造において、シール用フランジ29dの外周縁部29hの上面側には周溝31、32が同心円状に形成され、内周側の周溝31に金属製のOリングなどの耐熱性のシール材33が挿入され、外周側の周溝32にゴム製のOリングなどのシール材34が挿入されている点についても先の第1実施形態と同等構造である。
本実施形態の構造において、シール用フランジ29dの外周縁部29hに接するように環状管からなる冷却ジャケット4が設置されている点についても、第1実施形態と同等構造である。
本実施形態の構造において、延長管29のシール用フランジ29dと予備フランジ29cとの間の空間部分には、断熱材36が充填されている。この断熱材36は、複数の小型の断熱レンガを組み付けて構成してもよく、不定形の断熱材を充填して構成してもよい。
予備フランジ29cは、シール用フランジ29dを外壁5Aに固定した状態において端部レンガ17の底面に接触するが、予備フランジ29cの下に断熱材36を配置し、この下をシール用フランジ29dで支持している。端部レンガ17については、その周囲側が外壁5Aにより支持されている。
本実施形態の構造における交換作業については、先の第1実施形態の構造の減圧脱泡装置と同様なので省略する。
図3に示す構造の延長管29は、皿型のシール用フランジ29dを有しているが、延長管29の内部を溶融ガラスGが通過してシール用フランジ29dが熱膨張により径方向に伸張した場合、屈曲部29gが変形して熱膨張分を吸収できる。
その他の効果については、先に説明した第1実施形態の延長管9の場合と同様の効果を得ることができる。
「第3実施形態」
図4は本発明に係る第3実施形態の導入管または導出管と延長管の接合構造を有する減圧脱泡装置において、導入管または導出管と延長管の接合部分を示す拡大断面図である。
図4に示す実施形態の接合構造において、レンガにより構築されている上昇管7と下降管8については、先の実施形態の構造と同等である。なお、図4では略しているが、上昇管7と下降管8を接続する減圧槽は第1実施形態の減圧槽6と同等であり、減圧ハウジングの構造についても第1実施形態の構造と同等である。図4において先の第1実施形態の構造と同一の要素については同一の符号を付してそれらの部分の説明を略する。
本実施形態の構造において、先の第1実施形態の構造において設けられていた端部レンガ17において通過孔17Aに設けられていた保護部材20が略されている。
その他の作用効果として、第3実施形態の構造によれば、先の第1実施形態の構造と同等の作用効果を得ることができる。
「第4実施形態」
図5は、本発明に係る第4実施形態の導入管または導出管と延長管の接合構造を有する減圧脱泡装置において、減圧槽と延長管の接合部分を示す拡大断面図である。
図5に示す実施形態の接合構造において、レンガにより構築されている上昇管7と下降管8については、先の実施形態の構造と同等である。なお、図5では略しているが、上昇管7と下降管8を接続する減圧槽は、第1実施形態の減圧槽6と同等であり、減圧ハウジングの構造についても第1実施形態の構造と同等である。図5において先の第2実施形態と同一の要素については、同一の符号を付してそれらの部分の説明を略する。
図5に示した本実施形態の構造において、先の第2実施形態の構造において設けられていた端部レンガ17において通過孔17Aに設けられていた保護部材20が略されている。
本実施形態の構造において、シール用フランジ29dの外周部が予備フランジ29c側に向いて湾曲された屈曲部29kが内周部29fに対し90度に近い角度で湾曲され、予備フランジ29cとシール用フランジ29dとの間の空間に断熱材46を収容し易い構造とされている。
予備フランジ29cとシール用フランジ29dの間の空間に耐熱レンガからなる断熱材46を配置する場合、耐熱レンガを予備フランジ29cと屈曲部29kとの間の隙間から挿入する。この場合、屈曲部29kが90度に近い角度で湾曲していると、断熱材の挿入作業が容易にできる効果がある。
また、図5に示す構造の延長管29は、皿型のシール用フランジ29dを有しているが、延長管29の内部を溶融ガラスGが通過してシール用フランジ29dが熱膨張により径方向に伸張した場合、屈曲部29kの部分が変形して熱膨張分を吸収できる。
その他の効果については、先に説明した第2実施形態の延長管29の場合と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明のガラス製品の製造装置について説明する。
本発明のガラス製品の製造装置は、図1に示されるように、ガラス原料を溶融して溶融ガラスを得るための溶融槽2を備えたガラス溶融炉50と、ガラス溶融炉50と連続して設けられた前記溶融ガラスG内の気泡を除去する本発明の減圧脱泡装置1と、減圧脱泡処理された溶融ガラスGを所望のガラス製品に成形するための成形手段を備えたガラスの成形装置30と、成形されたガラスを徐冷する徐冷する徐冷手段とを有する。
本発明のガラス製品の製造装置は、前述した減圧脱泡装置1を利用することの他は、公知技術の範囲である。
次に、本発明のガラス製品の製造方法について説明する。図6は、本発明のガラス製品の製造方法の一実施形態のフロー図である。
本発明のガラス製品の製造方法は、前述の減圧脱泡装置1を用いることを特徴とする。本発明のガラス製品の製造方法は、一例として、前述の減圧脱泡装置1の前段の溶融槽2により溶融ガラスを溶融して溶融ガラスを製造する溶融工程K1と、前述の減圧脱泡装置1により溶融ガラスの減圧脱泡を行う脱泡工程K2と、前述の減圧脱泡装置1よりも下流側の成形装置30で溶融ガラスを成形する成形工程K3と、その後工程において溶融ガラスを徐冷する徐冷工程K4と、徐冷後のガラスを必要に応じて切断する切断工程K5とによって、ガラス製品G6を得るガラス製品の製造方法である。本発明のガラス製品の製造方法は、上記K1からK5の工程の順に従って行なわれる。
本発明のガラス製品の製造方法は、前述した減圧脱泡装置1を利用することの他は、公知技術の範囲である。図6では、本発明のガラス製品の製造方法の構成要素である溶融工程K1、脱泡工程K2、成形工程K3および徐冷工程K4に加え、さらに必要に応じて用いる切断工程K5、その他の後工程も示しているが、ガラス製品の種類によっては、切断工程K5、その他の後工程は、必要とされない場合もある。
本発明の減圧脱泡装置1を用いて溶融ガラスGの減圧脱泡処理を行うことで泡の少ない品質の高い溶融ガラスGを成形装置30に送ることができるので、成形装置30により目的の形状に成形して得られるガラス製品は泡少ない高品質のガラス製品とすることができる。
また、本発明の減圧脱泡装置1を用いれば、ガラスの品種の違いによって減圧度の大幅な変更または調整が必要になった場合に、延長管を新規の長い延長管と容易に交換することができるので、減圧槽、上昇管、および下降管を改造しなくても、迅速に、より広い減圧度の範囲に減圧脱泡装置を適用できるようにできる。
本発明の技術は、建築用ガラス、車両用ガラス、光学用ガラス、医療用ガラス、表示装置用ガラス、その他一般のガラス製品の製造に広く適用できる。
なお、2011年3月31日に出願された日本特許出願2011−078365号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の開示として取り入れるものである。
G…溶融ガラス(溶融物)、1…減圧脱泡装置、2…溶融槽、4…冷却ジャケット、5…減圧ハウジング、5A…外壁、5a、5b…挿通孔、5d…ネジ穴、6…減圧槽(減圧脱泡槽)、7…導入管(上昇管)、8…導出管(下降管)、9…延長管、9a…基端部、9b…本体部、9c…シール用フランジ、9d…外周縁部、9e…透孔、9f…拡張部、10…断熱材、11…内周部、12…外周部、13、14…シール材、15…外装レンガ、16、16A…内装レンガ、17…端部レンガ、17A…通過孔、17a…大径部、17b…小径部、17d…周段部、18…一端開口部(下端開口部)、19…ボルト、22…上流ピット、23…下流ピット、20…保護部材、29…延長管、29a…基端部、29c…予備フランジ、29d…シール用フランジ、29g…屈曲部、29h…外周縁部、29j…拡張部、29k…屈曲部、29i…透孔、30…ガラスの成形装置、33、34…シール材、36、46…断熱材、50…ガラス溶融炉、K1…溶融工程、K2…脱泡工程、K3…成形工程、K4…徐冷工程、K5…切断工程、G6…ガラス製品。

Claims (13)

  1. 真空吸引される減圧ハウジングと、該減圧ハウジング内に設けられ溶融ガラスが内部に導入される減圧槽と、該減圧槽に接続されて減圧ハウジング内に設けられ溶融ガラスを減圧槽に出入させるために複数のレンガで組み付けられた前記減圧槽の上流側の導入管および前記減圧槽の下流側の導出管と、該導入管の上流側の一端と該導出管の下流側の一端の少なくとも一方に接続される耐熱金属製の延長管と、を有し、
    前記延長管は、前記減圧槽側の一端に基端部と、該基端部に連続する本体部と、該本体部の外周側に延出され、前記導入管と前記導出管の少なくとも一方に形成された前記減圧ハウジングの外壁の挿通孔を該外壁の外表面側から覆って装着されるシール用フランジと、を備え、
    前記延長管は、前記基端部を前記導入管の上流側の一端の開口部あるいは前記導出管の下流側の一端の開口部を構成する端部レンガに挿入した位置で、前記シール用フランジの外周部に配置された固定手段を介し前記外壁の外表面に取り外し可能に固定された、溶融ガラスの減圧脱泡装置。
  2. 真空吸引される減圧ハウジングと、該減圧ハウジング内に設けられ溶融ガラスが内部に導入される減圧槽と、該減圧槽に接続されて減圧ハウジング内に設けられ溶融ガラスを減圧槽に出入させるために複数のレンガで組み付けられた前記減圧槽の上流側の導入管としての上昇管および前記減圧槽の下流側の導出管としての下降管と、該上昇管および該下降管の下端の少なくとも一方に接続される耐熱金属製の延長管と、を有し、
    前記延長管は、その上端に基端部と、該基端部に連続する本体部と、該本体部の外周側に延出され、前記上昇管と前記下降管の少なくとも一方の下端に形成された前記減圧ハウジングの外壁の挿通孔を該外壁の外表面側から覆って装着されるシール用フランジと、を備え、
    前記延長管は、前記基端部を前記上昇管の下端開口部あるいは前記下降管の下端開口部を構成する端部レンガに挿入した位置で、前記シール用フランジの外周部に配置された固定手段を介し前記外壁の外表面に取り外し可能に固定された、請求項1に記載の溶融ガラスの減圧脱泡装置。
  3. 前記導入管は、溶融ガラスに触れる側の内装レンガと該内装レンガの前記導入管の半径方向の外側に配置される外装レンガを組み付けて構成され、
    前記導出管は、溶融ガラスに触れる側の内装レンガと該内装レンガの前記導出管の半径方向の外側に配置される外装レンガを組み付けて構成され、
    前記減圧ハウジングの外壁は、前記導入管の上流側の一端あるいは前記導出管の下流側の一端に当接される部分において前記外装レンガよりも前記導入管あるいは前記導出管の半径方向の内側に延出され、
    前記端部レンガは、前記延出された部分において前記外壁に支持された請求項1に記載の溶融ガラスの減圧脱泡装置。
  4. 前記上昇管は、溶融ガラスに触れる側の内装レンガと該内装レンガの前記上昇管の半径方向の外側に配置される外装レンガを組み付けて構成され、
    前記下降管は、溶融ガラスに触れる側の内装レンガと該内装レンガの前記下降管の半径方向の外側に配置される外装レンガを組み付けて構成され、
    前記減圧ハウジングの外壁は、前記上昇管の下端あるいは前記下降管の下端に当接される部分において前記外装レンガよりも前記上昇管あるいは前記下降管の半径方向の内側に延出され、
    前記端部レンガは、前記延出された部分において前記外壁に支持された請求項2に記載の溶融ガラスの減圧脱泡装置。
  5. 前記端部レンガは、溶融ガラスを通過させる通過孔を有し、
    前記通過孔は、該通過孔の前記外壁側の開口部に位置する大径部と該大径部に続く小径部を有し、
    前記延長管は、該大径部の最奥部に位置する該延長管の前記基端部側に外拡がり型の拡張部を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の溶融ガラスの減圧脱泡装置。
  6. 前記小径部の内周面に、該内周面を覆う耐熱金属製の保護部材が設置された請求項5に記載の溶融ガラスの減圧脱泡装置。
  7. 前記端部レンガの前記外壁側の端面と該端面の前記導入管あるいは前記導出管、または前記上昇管あるいは前記下降管の半径方向の外周囲側に延出されている前記外壁の外表面とが面一に形成され、前記減圧ハウジングの外壁に固定された前記シール用フランジによって前記端部レンガの前記外壁側の端面が覆われた請求項1〜6のいずれか一項に記載の溶融ガラスの減圧脱泡装置。
  8. 前記シール用フランジが、その外周側に外周縁部を有する皿型に形成され、前記外周縁部が前記外壁に固定手段により取り付けられた請求項1〜7のいずれか一項に記載の溶融ガラスの減圧脱泡装置。
  9. 前記延長管において前記シール用フランジの形成位置よりも基端部側に予備フランジが形成され、前記端部レンガの前記外壁側の端面が前記予備フランジにより覆われた請求項1〜8のいずれか一項に記載の溶融ガラスの減圧脱泡装置。
  10. 前記導入管と前記導出管、または前記上昇管と前記下降管が、垂直方向に前記減圧槽に接続された請求項1〜9のいずれか一項に記載の溶融ガラスの減圧脱泡装置。
  11. 前記延長管は、前記導入管の上流側の一端である下端と前記導出管の下流側の一端である下端のいずれか一方で当接された請求項1、3、5〜9のいずれか一項に記載の溶融ガラスの減圧脱泡装置。
  12. ガラス溶融炉と、請求項1〜11のいずれか一項に記載の減圧脱泡装置と、減圧脱泡後の溶融ガラスを成形する成形手段と、成形後のガラスを徐冷する徐冷手段と、を備えたガラス製品の製造装置。
  13. 溶融ガラスを溶融する溶融工程と、請求項1〜11のいずれか一項に記載の減圧脱泡装置によって溶融ガラスを減圧脱泡処理する脱泡工程と、減圧脱泡処理後の溶融ガラスを成形する成形工程と、該成形後のガラスを徐冷する徐冷工程と、を有するガラス製品の製造方法。
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