JP5885623B2 - 通信システム、送信装置および受信装置 - Google Patents

通信システム、送信装置および受信装置 Download PDF

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本発明は、通信システム、送信装置および受信装置に関する。
時空間でブロック符号化された信号を複数のアンテナを使用して送信することにより、空間ダイバーシチ効果が得られる方法が提案されている。例えば、STBC(Space Time Block Code)方式があるが、中でもDSTBC(Differential STBC:差動時空符号)方式は受信側で伝送路情報が既知でなくとも、復調を行うことができる(例えば、非特許文献1、2参照)。
DSTBC方式では、受信アンテナが1本であっても、送信アンテナを複数本使用することで、複数本分のダイバーシチ利得が得られる。
C.Gao,M.Haimovich,"BER Analysis of MPSK Space−Time Block Codes With Differential Detection,"IEEE Communications Letters,vol.7,no.7,pp.314−316,July 2003. V.Tarokh and H.Jafarkhani,"A Differential Detection Scheme for Transmit Diversity,"IEEE Journal on Selected Areas in Communications,vol.18,no.7,pp.1169−1174,July 2000.
しかしながら、上記従来のDSTBC方式によれば、送信局毎に差動時空符号化処理を行って送信する場合、複数の送信局(送信装置)からそれぞれ異なるデータを送信することとなる。このため、他の送信局からの送信信号が干渉となるため、通信品質が劣化するという課題があった。
また、通信品質の改善を図るために、複数の送信局が差動時空符号化処理によりデータの送信を行う場合、各送信局からの送信される信号の位相条件及び伝送路の状態によっては、受信局で受信した際に信号位相が逆相に近い状態となる。このため、位相条件及び伝送路の状態によっては、信号が打ち消しあい、信号レベルが低下することとなり、通信品質が劣化するという課題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の送信装置により差動時空符号化送信を行う場合に、通信品質の低下を抑えることができる通信システム、送信装置および受信装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、2つ以上の送信装置と、前記送信装置から信号を受信する受信装置と、を備える通信システムであって、前記送信装置は、2本以上の送信アンテナと、送信データを差動時空符号化し、前記差動時空符号化後のデータを、対応する送信アンテナごとに分割する差動時空符号化部と、送信アンテナごとに、分割後の前記データに対して、送信装置ごとに異なる符号を乗算する乗算部と、前記乗算部による乗算結果を、乗算された前記符号のビットごとに異なる周波数に周波数変換する周波数変換部と、を備え、前記周波数変換後の結果を、対応する前記送信アンテナからそれぞれ送信し、前記受信装置は、前記送信装置から受信した受信信号に対して、前記送信装置の前記周波数変換部により与えられた周波数の差を除去するよう周波数変換を実施する受信側周波数変換部と、前記受信側周波数変換部による周波数変換実施後の前記受信信号に対して前記符号を乗算する受信側乗算部と、前記符号が乗算された前記受信信号に基づいて差動時空復号を行う差動時空復号部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、複数の送信局を用いて差動時空符号化送信を行う場合に、通信品質の低下を抑えることができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1の通信システムの構成例を示す図である。 図2は、実施の形態1の差動時空符号化のブロックと要素の関係と直交性を有する符号の乗算とを説明するための図である。 図3は、実施の形態2の通信システムの構成例を示す図である。 図4は、実施の形態2の差動時空符号化のブロックと要素の関係と直交性を有する符号の乗算とを説明するための図である。 図5は、実施の形態3の通信システムの構成例を示す図である。 図6は、実施の形態3の差動時空符号化のブロックと要素の関係と直交性を有する符号の乗算とを説明するための図である。 図7は、実施の形態4の通信システムの構成例を示す図である。 図8は、実施の形態4の差動時空符号化のブロックと要素の関係と直交性を有する符号の乗算とを説明するための図である。 図9は、実施の形態5の通信システムの構成例を示す図である。 図10は、実施の形態5の差動時空符号化のブロックと要素の関係と直交性を有する符号の乗算とを説明するための図である。
以下に、本発明にかかる通信システム、送信装置および受信装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる通信システムの実施の形態1の構成例を示す図である。図1に示すように本実施の形態の通信システムは、送信局(送信装置)1−1,1−2と、受信局2−1,2−2と、を備える。
送信局1−1の構成と送信局1−2の構成は同様である。送信局1−1,送信局1−2は、それぞれ、変調部10、差動時空符号化部11、乗算器12〜15、パラレル/シリアル変換部(P/S)16,17および送信アンテナ18,19を備える。なお、ここでは、送信アンテナの数が2本の例を説明するが、送信アンテナの数は2本以上であればよい。
受信局2−1の構成と受信局2−2の構成は同様である。受信局2−1,2−2は、それぞれ、受信アンテナ20、シリアル/パラレル変換部(S/P)21、乗算器(受信側乗算部)22,23、加算器24、差動時空復号部25および復調部26を備える。
本実施の形態では、各送信アンテナのアンテナ番号を、送信局1−1の送信アンテナ18のアンテナ番号を#11、送信局1−1の送信アンテナ19のアンテナ番号を#12、送信局1−2の送信アンテナ18のアンテナ番号を#21、送信局1−2の送信アンテナ19のアンテナ番号を#22とする。以降、計算式等を簡易化するため、各送信アンテナを、アンテナ番号を用いて、例えば、アンテナ#11等のように表記する。
ここで、従来のDTBCの無線システムの送受信方法について説明する。送信すべきデータのブロックの要素である変調信号をs1(k)、s2(k)とすると、差動時空符号化前のデータのブロックS(k)は次の式(1)で表せる。ここで、kはブロック単位(本実施の形態では2シンボルを1ブロック単位とした)の時刻を表す。*は複素共役を表す。
Figure 0005885623
c1(k)、c2(k)を差動時空符号化後のブロックの要素である変調信号とすると、差動時空符号化後のデータのブロックC(k)は次の式(2)で表せる。
Figure 0005885623
また、差動時空符号化後のデータのブロックC(k)は、差動時空符号化処理をC(k)=S(k)・C(k-1)で表現できることから、差動時空符号化前の変調信号s1(k)、s2(k)を用いて次の式(3)で表せる。
Figure 0005885623
式(3)により差動時空符号化された変調信号は、2つの送信アンテナから送信される。ここでは、2つの送信アンテナをアンテナ#1,#2とする。アンテナ#1からは(c1(k)、−c2 *(k))、アンテナ#2からは(c2(k)、c1 *(k))をそれぞれ送信する。
一方、受信アンテナで受信された信号については、それぞれ、ブロック単位で得られるr1(k)、r2(k)を用いて次の式(4)のように行列R(k)で表せる。
Figure 0005885623
ここで、アンテナ#1,アンテナ#2から受信アンテナまでのそれぞれの伝送路の状態をh1(k)、h2(k)とすると、アンテナ#1,アンテナ#2から受信アンテナまでの伝送路状態を示す行列をH(k)は、h1(k)、h2(k)を用いて表すことができる。ブロック内(1ブロックを送信してから受信するまでの間)では伝送路状態は準静的なもの(時間的に変化しない)とすると、ブロック単位のH(k)、h1(k)、h2(k)は、kに依存しないH、h1、h2と表すことができ、Hは次の式(5)で表すことができる。
Figure 0005885623
受信信号のブロック単位の行列R(k)は、伝送路状態のブロック単位の行列H、雑音成分のブロック単位の行列N(k)を用いて表現すると次の式(6)で表せる。
Figure 0005885623
ここで、ブロック単位の行列N(k)は次式で表せる。
Figure 0005885623
受信側では、次の式(8)に従って差動時空復号処理が行われる。Hはエルミート作用素を表す。
Figure 0005885623
式(8)に示されるように、受信局では1本の受信アンテナでも送信2本のアンテナ(アンテナ#1およびアンテナ#2)を使用することで、2本分のダイバーシチ利得が得られることがわかる。
一方、上記のような従来のDTBCの無線システムでは、複数の送信局からそれぞれ異なるデータを送信すると、他の送信局からの送信信号が干渉となるという問題がある。本実施の形態では、このような干渉を避けるために、送信局ごとにそれぞれ直交性を有する符号を乗算する。
図2は、本実施の形態の差動時空符号化のブロックと要素の関係と直交性を有する符号の乗算とを説明するための図である。以下、図1、2を用いて、本実施の形態の動作について説明する。
図1において、送信局1−1には、送信データ#1が入力され、送信局1−2には、送信データ#2が入力される。本実施の形態では、送信データ#1と送信データ#2は別の(個別の)データである(同一データではない)とする。送信局1−1と送信局1−2は、それぞれ、送信タイミングの同期を実施する同期部を備え、送信タイミングの同期がとられているものとする。送信タイミングの同期方法について制約はないが、例えば、送信局毎にGPS(Global Positioning System)受信機を用いてタイミング同期を行ってもよい。あるいは送信局間で共通のクロックを使用するなどのタイミング同期方法を用いてもよい。
送信局1−1では、まず、変調部10が送信データ#1に基づいて変調信号を生成する。差動時空符号化部11は、式(3)に従って、変調信号に対する差動時空符号化処理を実施する。送信局1−1の差動時空符号化部11は、差動時空符号化した変調信号を送信アンテナ#11から送信するデータと送信アンテナ#12から送信するデータに分け、前者を乗算器12および乗算器13に入力し、後者を乗算器14および乗算器15に入力する。乗算器12と乗算器13には同一データが入力される。また、乗算器14と乗算器15には同一データが入力される。
送信局1−2でも同様に、変調部10が送信データ#2に基づいて変調信号を生成し、差動時空符号化部11は、変調信号に対する差動時空符号化処理を実施する。送信局1−2の差動時空符号化部11は、差動時空符号化した変調信号を送信アンテナ#21から送信するデータと送信アンテナ#22から送信するデータに分け、前者を乗算器12および乗算器13に入力し、後者を乗算器14および乗算器15に入力する。乗算器12と乗算器13には同一データが入力される。また、乗算器14と乗算器15には同一データが入力される。
本実施の形態では、送信局毎に直交性を有する符号を用意して保持し、ここではそれぞれの符号の系列長を2とする。送信局1−1が保持する系列長2の符号をW11、W12とし、送信局1−2が保持する系列長2の符号をW21、W22とする。本実施の形態では、これらの符号の系列長に対応して、差動時空符号化された変調信号をブロック単位で同一のものを2組用意する。そして、これら同一データに、保持している符号の各ビットをそれぞれ乗算する。
送信局1−1では、乗算器12および乗算器14は、入力されたデータにW11を乗算し、乗算器13および乗算器15は、入力されたデータにW12を乗算する。同様に、送信局1−2では、乗算器12および乗算器14は、入力されたデータにW21を乗算し、乗算器13および乗算器15は、入力されたデータにW22を乗算する。
すなわち、乗算器12〜15は、送信アンテナごとに分割された差動時空符号化後の送信データに対して、送信装置ごとに異なる直交性を有する符号を乗算する乗算部である。
ここで、送信局1−1の差動時空符号化された変調信号をC(k)とし、c1(k)、c2(k)を差動時空符号化後のブロックごとの変調信号とするとき、送信局1−1の乗算器12、13、14、15による乗算後の信号は次の式(9)で表される。
Figure 0005885623
同様に、送信局1−2の差動時空符号化された変調信号をC(k)とし、d1(k)、d2(k)を差動時空符号化後のブロックごとの変調信号とするとき、送信局1−2の乗算器12、13、14、15による乗算後の信号は次の式(10)で表される。
Figure 0005885623
なお、ここでは、直交性を有する符号(Wi1,Wi2)の一例としてWalsh符号である{(+1,+1),(+1,−1)}を用いる例を示したが、符号はこれに限定されない。iは送信局1−iの識別番号であり、i=1,2である。
送信局1−1の乗算器12、13の出力はパラレル/シリアル変換部16に入力されアンテナ#11(送信アンテナ18)から送信される。送信局1−1の乗算器14、15の出力はパラレル/シリアル変換部17に入力されアンテナ#12(送信アンテナ19)から送信される。同様に、送信局1−2の乗算器12、13の出力はパラレル/シリアル変換部16に入力されアンテナ#21(送信アンテナ18)から送信される。送信局1−2の乗算器14、15の出力はパラレル/シリアル変換部17に入力されアンテナ#22(送信アンテナ19)から送信される。
以上のような直交性を有する符号を用いた送信信号の生成の様子を示したものが図2である。図2では、縦軸にブロック番号をとり、一番左に示した行列(C(k-1),C(k))は、差動時空符号化された変調信号を示している。この行列の列方向は、送信されるアンテナを示し、1列目はアンテナ#11から送信され、2列目はアンテナ#12から送信される信号を示している。
C(k-1),C(k)は、それぞれ同一データとして(1)、(2)に示すように、2つの符号の乗算処理に入力され、W11,W12がそれぞれ乗算され、送信信号となる。図2の右側は、送信局1−2におけるW21,W22の乗算後の送信信号を示している。
送信局1−1のアンテナ#11,#12、送信局1−2のアンテナ#21,#22から、それぞれ送信された信号は、受信局2−1および受信局2−2で受信される。受信局2−1の動作と受信局2−2の動作は同様であるが、差動時空復号を実施する前に乗算する符号が互いに異なる。具体的には、受信局2−1では、W11,W12を用い、受信局2−2では、W21,W22を用いる。用いる符号が異なるだけで、受信局2−1の動作と受信局2−2の動作は同様であるため、以下では、受信局2−1の動作を説明し、受信局2−2の動作の説明を省略する。
受信局2−1が受信アンテナ20により受信した受信信号は、シリアル/パラレル変換部21に入力される。シリアル/パラレル変換部21は、受信信号をシリアル/パラレル変換する。ここで、シリアル/パラレル変換部21の出力には、図2に示されるような(k-1)番目のブロックとk番目のブロックに対して、それぞれ図2の(1)と(2)で示し2個の(乗算した符号の異なる)ブロック要素を含む。
受信局2−1では、乗算器22により受信信号にW11が乗算され、乗算器23により受信信号にW12が乗算される。説明の簡単のために雑音がないとすると、各ブロックの受信信号の要素は、(1)に対応する要素((1)の処理が実施された送信信号に対応する受信信号の要素)をr1 b(k),r2 b(k)とし、(2)に対応する要素((2)の処理が実施された送信信号に対応する受信信号の要素)をr1 a(k),r2 a(k)とすると、以下の式(11)で表せる。
Figure 0005885623
ここで、h11、h12、h21、h22は、それぞれ、送信局1−1および送信局1−2の各送信アンテナと受信アンテナ間の伝送路状態を表している。加算器24は、乗算器22による乗算後の受信信号と、乗算器22による乗算後の受信信号と、を加算する。乗算器22による加算結果をブロックX1(k)とするとき、X1(k)の各要素x11(k)、x12(k)は、それぞれ、次の式(12)で表される。
Figure 0005885623
式(12)に示されるように、受信局2−1では送信局1−1に対応する信号成分が残っており、送信局1−2に対応する信号成分が消えていることがわかる。なお、ブロックX1(k)は次の式(13)で表せる。
Figure 0005885623
また、送信局1−1と受信局2−1の間の伝送路の状態H1(k)と、送信局1−2と受信局2−2の間の伝送路の状態H2(k)は次の式(14)で表せる。
Figure 0005885623
上記の式(13)のブロックX1(k)は、送信局1−2の信号成分が消えて、式(4)のR(k)と同じ形態となっている。また、上記の式(12)からわかるように、式(13)のブロックX1(k)は、ブロックの各要素が式(4)のR(k)の各要素の2倍の大きさになっていることがわかる。加算器24の出力は、差動時空復号部25に入力される。差動時空復号部25は、従来のDSTBC方式と同様に、式(8)により差動時空復号を実施する。具体的には、下記の式(15)により差動時空復号を実施する。そして、復調部26により復調処理が実施され、復調結果#1が得られる。
Figure 0005885623
同様にして、送信局1−2では、送信局1−1の信号成分が消えたブロックX2(k)が差動時空復号部25に入力され、差動時空復号後に、復調処理が実施され復調結果#2が得られる。
以上のように、本実施の形態では、送信局1−1,1−2が、差動時空符号化後の送信データに対して、直交する符号をビットごとに乗算して送信するようにした。そして、受信局2−1,2−2では、それぞれ送信局と同じ符号を乗算した後に復号を行うようにした。このため、受信局2−1,2−2が備える受信アンテナがそれぞれ1本であっても、2本の送信アンテナを使用することで、2本分のダイバーシチ利得が得られることに加え、伝送路の状態が不明であり、送信局間で干渉が発生する場合でも、通信品質を劣化させることなく通信を行うことが可能となる。
また、本実施の形態では、符号の系列長が2の場合について説明を行っているが、例えば、送信局数を4とした場合には、符号(例えばWalsh符号)の系列長を4とし、この符号の系列長に対応して、差動時空符号化された変調信号をブロック単位で同一のものを4組用意してそれぞれに系列を乗算する。そして、受信局の数を4とし、各受信局では、それぞれ異なる送信局が用いた符号を乗算する。これにより、利用する送信局数に応じて通信品質を劣化させることなく通信可能な通信システムが得られる。
なお、本実施の形態では、データ#1,#2を変調した変調信号を差動時空符号化する例について説明したが、変調方法に制約はなく、また変調されていない信号を差動時空符号化する場合にも同様に本実施の形態の動作を適用できる。
また、本実施の形態では、データ#1の宛先が受信局2−1であり、データ#2の宛先が受信局2−2である例を説明したが、例えば、受信局2−1がデータ#1,データ#2の両方を受信する必要がある場合は、受信局2−1は、乗算器22、23以降復調部26までの構成をもう一式備え、シリアル/パラレル変換部21の出力をこの一式にも入力するようにし、この一式の乗算器22、23では、受信局2−2と同様に、W21,W22をそれぞれ乗算して復調結果#2を得るようにすればよい。
実施の形態2.
図3は、本発明にかかる通信システムの実施の形態2の構成例を示す図である。図3に示すように本実施の形態の通信システムは、送信局(送信装置)1−1,1−2と、受信局3と、を備える。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
本実施の形態の送信局1−1,1−2の構成は、実施の形態1と同様であるが、本実施の形態では、送信局1−1と送信局1−2に送信する情報データとして同一データを入力する。
本実施の形態の受信局3は、受信アンテナ30、シリアル/パラレル変換部(S/P)31−1,31−2、乗算器32−1,32−2,33−1,33−2、加算器34−1,34−2、差動時空復号部35−1,35−2および復調部37を備える。
図4は、実施の形態の差動時空符号化のブロックと要素の関係と直交性を有する符号の乗算とを説明するための図である。図4では、図2と同様に、縦軸にブロック番号をとり、一番左に示した行列(C(k-1),C(k))は、差動時空符号化された変調信号を示している。この行列の列方向は、送信されるアンテナを示し、1列目はアンテナ#11から送信され、2列目はアンテナ#12から送信される信号を示している。
図3、4を用いて本実施の形態の動作を説明する。送信局1−1と送信局1−2には、同一のデータが入力される。送信局1−1では、変調部10、差動時空符号化部11、乗算器12〜15により、差動時空符号化された変調信号に直交性を有する符号W11、W12が乗算される。送信局1−1の差動時空符号化された変調信号をC(k)とすると、乗算器12〜15による乗算後の信号は次の式(16)で表される。式(9)と比較するとわかるとおり、この信号は実施の形態1と同様である。
Figure 0005885623
一方、送信局1−2では、本実施の形態では、送信局1−1と同一データが入力されるため、実施の形態2と同様に、直交性を有する符号W21、W22を用いた乗算を実施した後の信号は、次の式(17)で表される。
Figure 0005885623
直交性を有する符号については、実施の形態1と同様であり、ここでは、Walsh符号として、{(+1,+1),(+1,−1)}を用いる例を説明する。
以上のことから、送信局1−2からは、図3の右側に示すような送信信号が送信される。送信局1−1から送信される送信信号は、実施の形態1と同様である。
送信局1−1のアンテナ#11、#12、送信局1−2のアンテナ#21、#22から、それぞれ送信された信号は、受信局3で受信される。実施の形態1では、受信局2−1が送信局1−1が用いる符号で乗算し、受信局2−2が送信局1−2が用いる符号で乗算することにより送信局1−1からの送信信号と送信局1−2からの送信信号を分離した。本実施の形態の受信局3では、同一受信局3が、送信局1−1が用いる符号の乗算と送信局1−2が用いる符号の乗算との両方の乗算を実施する。
具体的には、受信局3は、次のような動作を実施する。受信局3では、受信アンテナ30により受信された受信信号は、シリアル/パラレル変換部31−1,31−2にそれぞれ入力される。シリアル/パラレル変換部31−1,31−2は、それぞれ入力された受信信号をシリアル/パラレル変換する。シリアル/パラレル変換部31−1,31−2の出力は、実施の形態1と同様に、送信局ごとに、図4に示されるような(k-1)番目のブロックとk番目のブロックに対して、それぞれ乗算された符号の異なる(1)と(2)の2個のブロックが含まれる。
本実施の形態では、乗算器32−1は、受信信号にW11を乗算し、乗算器33−1は、受信信号にW12を乗算し、乗算器32−2は、受信信号にW21を乗算し、乗算器33−2は、受信信号にW22を乗算する。そして、加算器34−1は、乗算器32−1の出力と乗算器33−1の出力を加算し、加算器34−2は、乗算器32−2の出力と乗算器33−2の出力を加算する。
説明の簡単のために雑音がないとすると、受信信号の各ブロックの要素は、(1)に対応する要素をr1 b(k),r2 b(k)とし、(2)に対応する要素をr1 a(k),r2 a(k)とすると、以下の式(18)で表せる。
Figure 0005885623
式(18)で表される受信信号のブロックの要素を入力として、加算器34−1,34−2の加算結果をそれぞれブロックX1(k),X2(k)とするとき、ブロックX1(k)の各要素x11(k)、x12(k)と、ブロックX2(k)の各要素x21(k)、x22(k)とはそれぞれ、次の式(19)で表される。
Figure 0005885623
式(19)に示されるように、受信局3では送信局1−1の信号成分と、送信局1−2の信号成分がそれぞれ分離して得られている。このとき、加算器34−1の出力であるブロックX1(k)、加算器34−2の出力であるブロックX2(k)は次の式(20)で表せる。
Figure 0005885623
上記式(20)のブロックX1(k),X2(k)では、それぞれ、送信局間の干渉が発生しておらず、式(15)と同じ形態となっていることがわかる。加算器34−1の出力は、差動時空復号部35−1に入力される。差動時空復号部35−1は、以下の式(21)にしたがって、式(15)と同様の差動時空復号を実施する。
Figure 0005885623
一方、加算器34−2の出力は、同様に、差動時空復号部35−2に入力されて、差動時空復号部35−2は、以下の式(22)にしたがって差動時空復号が行われる。
Figure 0005885623
上記の式(20)、式(21)に示されるように、雑音がないと仮定した場合、両復号結果ともS(k)に対して伝送路状態に応じた係数が乗じられている値となることがわかる。
したがって、加算器36により、差動時空復号部35−1の復号結果と差動時空復号部35−2の復号結果とを加算することにより、送信局1−1および送信局1−2の各2本の合計4本の送信アンテナから送信された信号の合成結果を得ることができる。この構成結果は、復調部37に入力され、復調部37が復調処理を実施する。
以上のように、本実施の形態では、送信局1−1,1−2が同一データを送信する場合に、実施の形態1と同様に直交性を有する符号を乗算して送信する。そして、受信局3が、受信信号に対して送信局1−1,1−2で用いられた符号を乗算して、送信アンテナ4本の送信信号を合成するようにした。このため、受信アンテナが1本の場合でも4本の送信アンテナを使用することができ、通信品質を改善することができる。
また、本実施例では、符号の系列長が2の場合について説明を行っているが、実施の形態1で述べたように、系列長はこれに限定されず、例えば、送信局数を4とした場合には、符号(例えばWalsh符号)の系列長を4とすることができる。
実施の形態3.
図5は、本発明にかかる通信システムの実施の形態3の構成例を示す図である。図5に示すように本実施の形態の通信システムは、送信局(送信装置)1−1,4と、受信局3aと、を備える。
本実施の形態の送信局1−1は、実施の形態1の送信局1−1と同様である。本実施の形態の送信局4は、複素共役算出部40を追加する以外は、実施の形態1の送信局1−1と同様である。本実施の形態の受信局3aは、複素共役算出部(受信側複素共役算出部)38を追加する以外は、実施の形態2の受信局3と同様である。実施の形態1、2と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1、2と同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
本実施の形態では、実施の形態2と同様に、2つの送信局から同一データを送信する。本実施の形態では、実施の形態2と異なり、信号の位相条件と伝送路の状態により各送信局から送信された信号が互いに打ち消しあわないように、送信信号を生成する。
なお、本実施の形態では、実施の形態1、2の送信局1−2の代わりに送信局4を用いるため、送信局4の送信アンテナ18のアンテナ番号を#21、送信局4の送信アンテナ19のアンテナ番号を#22として説明する。
図6は、実施の形態の差動時空符号化のブロックと要素の関係と直交性を有する符号の乗算とを説明するための図である。図6では、図2と同様に、縦軸にブロック番号をとり、一番左に示した行列(C(k-1),C(k))は、差動時空符号化された変調信号を示している。この行列の列方向は、送信されるアンテナを示し、1列目はアンテナ#11から送信され、2列目はアンテナ#12から送信される信号を示している。
図5、6を用いて、本実施の形態の動作を説明する。本実施の形態の動作は、実施の形態2と共通する部分が多いため、実施の形態2と異なる部分について説明を行う。
送信局1−1では、実施の形態1、2と同様に、差動時空符号化された信号に対して直交性を有する系列長2の符号W11,W12を乗算する。この乗算後の信号は、差動時空符号化された変調信号をC(k)とすると、以下の式(23)で表される。
Figure 0005885623
送信局4では、送信局1−1と同一データを入力として変調部10が変調信号を生成する。送信局4の複素共役算出部40は、変調信号を複素共役化して(複素共役値を求め)、差動時空符号化部11へ入力する。変調信号が複素共役化されていることから、差動時空符号化された信号C*(k)は、次の式(24)で表される。
Figure 0005885623
上記の式(24)に示した差動時空符号化された信号C*(k)に対して、乗算器12〜15は、実施の形態1と同様に、直交性を有する系列長2の符号W21,W22をそれぞれ乗算する。乗算後の信号は、次の式(25)で表される。
Figure 0005885623
ここで、直交性を有する符号(Wi1,Wi2)については、実施の形態1、2と同様である。式(23)と式(25)からわかるように、送信局1−1から送信される信号と送信局4から送信される信号と各要素が互いに複素共役となっているため、送信側の信号の位相条件によらず、受信側で信号が打ち消しあうことを防ぐことができる。
以降、受信局3aにおける差動時空復号部35−1,35−2までの処理は実施の形態2と同様であるため、説明を省略する。差動時空復号部35−1,35−2の出力は、それぞれ以下の式(26)、(27)で表せる。
Figure 0005885623
Figure 0005885623
式(25)、式(26)に示すように、差動時空復号部35−1,35−2の出力は、それぞれS(k)、S*(k)に対して伝送路状態に応じた係数が乗じられていることがわかる。
複素共役算出部38は、差動時空復号部35−2から出力される信号を複素共役化して加算器36へ出力する。加算器36では、差動時空復号部35−1の出力と複素共役算出部38の出力とを加算することにより、送信局1−1および送信局4の送信アンテナ4本分の信号が合成される。復調部37は、この合成信号に対して復調処理を実施する。
以上のように、本実施の形態では、送信局1−1と送信局4が同一データを送信する場合に、送信局4は、送信する変調信号を複素共役化した後に差動時空符号化し、実施の形態2と同様に符号を乗算して送信するようにした。このため、各送信局から送信される信号の位相条件及び伝送路の状態によらずに、受信局で信号が打ち消されないようにすることができ、通信品質の劣化を抑えることができる。
また、本実施の形態では、符号の系列長が2の場合について説明を行っているが、実施の形態1で述べたように、系列長はこれに限定されず、例えば、送信局数を4とした場合には、符号(例えばWalsh符号)の系列長を4とすることができる。なお、送信局数を4とする場合、例えばそのうちの2局を送信局1−1の構成とし、他の2局を送信局4の構成とする。
実施の形態4.
図7は、本発明にかかる通信システムの実施の形態4の構成例を示す図である。図7に示すように本実施の形態の通信システムは、送信局(送信装置)1−1,4と、受信局2−1,5と、を備える。
本実施の形態の送信局1−1,4の構成は、実施の形態1の送信局1−1,4の構成と同様である。本実施の形態の受信局2−1は、実施の形態1の受信局2−1と同様である。本実施の形態の受信局5は、複素共役算出部50を追加する以外は、実施の形態1の受信局2−2と同様である。実施の形態1、2または3と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1、2または3と同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施の形態3では、2つの送信局から同一データを送信する場合に、一方のデータを複素共役化することにより、信号の位相条件と伝送路の状態により打ち消しあわないようにしたが、本実施の形態では、2つの送信局がそれぞれ別のデータを送信する場合に、信号の位相条件と伝送路の状態により打ち消しあわないように一方のデータを複素共役化して送信する。2つの送信局から別のデータを送信する場合にも、同一データを送信する場合に比べ頻度は少ないものの、信号の位相条件と伝送路の状態によっては受信側で信号が打ち消されることがある。このため、本実施の形態では、2つの送信局から別のデータを送信する場合に、一方のデータを複素共役化して送信する。
図8は、実施の形態の差動時空符号化のブロックと要素の関係と直交性を有する符号の乗算とを説明するための図である。図8では、図2と同様に、縦軸にブロック番号をとり、一番左に示した行列(C(k-1),C(k))は、差動時空符号化された変調信号を示している。この行列の列方向は、送信されるアンテナを示し、1列目はアンテナ#11から送信され、2列目はアンテナ#12から送信される信号を示している。
なお、本実施の形態においても、実施の形態3と同様に、送信局4の送信アンテナ18のアンテナ番号を#21、送信局4の送信アンテナ19のアンテナ番号を#22として説明する。
図7、8を用いて本実施の形態の動作を説明する。本実施の形態の動作は、実施の形態1と共通する部分が多いため、実施の形態1と異なる部分について説明を行う。
送信局1−1では、実施の形態1と同様に、データ#1に基づいて変調信号が生成され、差動時空符号化された変調信号に対して直交性を有する系列長2の符号W11,W12を乗算する。この乗算後の信号は、差動時空符号化された変調信号をC(k)とすると、以下の式(28)で表される。
Figure 0005885623
送信局1−2では、変調部10によりデータ#2に基づいて変調信号が生成される。変調信号を複素共役化して、差動時空符号化部11へ入力する。変調信号が複素共役化されていることから、差動時空符号化された信号D*(k)は、次の式(29)で表される。
Figure 0005885623
ここで、直交性を有する符号(Wi1,Wi2)は、実施の形態1と同様である。本実施の形態では、送信局1−1と送信局4は、別のデータを送信するが、頻度は少ないが偶然、c1(k)=d1(k)、c2(k)=d2(k)となることも考えられる。このような場合、送信側の信号の位相条件や伝送路の状態によっては、受信側で信号が打ち消されることがある。本実施の形態では、上記の式(28)と式(29)で表されるように、送信局1−1から送信する信号と送信局4から送信する信号とは各要素が互いに複素共役となっているため、c1(k)=d1(k)、c2(k)=d2(k)となった場合にも、送信側の信号の位相条件によらず、受信側で信号が打ち消しあうことを防ぐことができる。
受信局2−1の動作は実施の形態1と同様である。また、受信局5の差動時空復号部25までの動作は、実施の形態1の受信局2−2の動作と同様である。受信局2−1の差動時空復号部25の出力と、受信局5の差動時空復号部25の出力と、は、それぞれ以下の式(30)、式(31)で表される。
Figure 0005885623
Figure 0005885623
受信局5では、差動時空復号部25の出力は、複素共役算出部50に入力される。複素共役算出部50は、入力された信号を複素共役化して復調部26へ出力する。復調部26は、実施の形態1と同様に復調処理を実施する。これにより、受信局5では、復調結果#2として、送信局4から送信されたデータ#2を得ることができる。
以上のように、本実施の形態では、送信局1−1と送信局4からの別の情報を送信する場合に、一方の送信データを複素共役化してから差動時空符号化し、実施の形態1と同様に直交する符号を乗算して送信するようにした。このため、送信局から送信される信号の位相条件及び伝送路の状態によらず、受信局で信号が打ち消されることを防ぎ、通信品質の劣化を抑えることができる。
また、本実施の形態では、符号の系列長が2の場合について説明を行っているが、実施の形態1で述べたように、系列長はこれに限定されず、例えば、送信局数を4とした場合には、符号(例えばWalsh符号)の系列長を4とすることができる。なお、送信局数を4とする場合、例えばそのうちの2局を送信局1−1の構成とし、他の2局を送信局4の構成とする。
実施の形態5.
図9は、本発明にかかる通信システムの実施の形態5の構成例を示す図である。図9に示すように本実施の形態の通信システムは、送信局(送信装置)6−1,6−2と、受信局7−1,7−2と、を備える。
本実施の形態の送信局6−1,6−2は、周波数変換部60−1,60−2,61−1,61−2を追加する以外は、実施の形態1の送信局1−1,1−2と同様である。本実施の形態の受信局7−1,7−2は、周波数変換部(受信側周波数変換部)70,71を追加する以外は、実施の形態1の受信局2−1,2−2と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
なお、本実施の形態においては、送信局6−1の送信アンテナ18のアンテナ番号を#11、送信局6−1の送信アンテナ19のアンテナ番号を#12とし、送信局6−2の送信アンテナ18のアンテナ番号を#21、送信局6−2の送信アンテナ19のアンテナ番号を#22として説明する。
本実施の形態では、時間方向に同じ情報の差動時空符号化のブロックを送信するのではなく、信号帯域のコヒーレンシがある伝送路において、周波数方向に同じ情報の差動時空符号化のブロックを送信する例について説明する。これにより、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、通信速度の低下を防ぐことができる。
図10は、実施の形態の差動時空符号化のブロックと要素の関係と直交性を有する符号の乗算とを説明するための図である。図10では、図2と同様に、縦軸にブロック番号をとり、一番左に示した行列(C(k-1),C(k))は、差動時空符号化された変調信号を示している。この行列の列方向は、送信されるアンテナを示し、1列目はアンテナ#11から送信され、2列目はアンテナ#12から送信される信号を示している。
本実施の形態の動作は、実施の形態1と共通する部分が多いため、実施の形態1と異なる部分について説明を行う。送信局6−1,6−2において、それぞれ乗算器12〜15による乗算が行われるまでの動作は実施の形態1と同様である。送信局6−1,6−2の乗算器12〜15による乗算後の信号は、それぞれ式(32)、(33)で表される。
Figure 0005885623
Figure 0005885623
送信局6−1,6−2の乗算器12の出力は周波数変換部60−1へ入力され、乗算器13の出力は周波数変換部61−1へ入力され、乗算器14の出力は周波数変換部60−2へ入力され、乗算器15の出力は周波数変換部61−2へ入力される。
周波数変換部60−1,60−2は、入力された信号に対して予め定められた周波数f分周波数をシフトさせる周波数変換を行い、変換後の信号を加算器62,63へそれぞれ出力する。周波数変換部61−1,61−2は、入力された信号に対して予め定められた周波数f+Δf周波数をシフトさせて、変換後の信号を加算器62,63へそれぞれ出力する。f,Δfは、どのような値でもよい。Δfは、例えば、変調部10で生成された変調信号の帯域幅以上の周波数を設定することができる。
加算器62は、周波数変換部60−1からの出力と周波数変換部61−1からの出力とを加算する。この加算された信号は送信アンテナ18から送信される。加算器63は、周波数変換部60−2からの出力と周波数変換部61−2からの出力とを加算する。この加算された信号は送信アンテナ19から送信される。
このようにして、差動時空符号化部11から出力される同一の信号に対して、W11を乗算した場合とW12を乗算した場合と(またはW21を乗算した場合とW22を乗算した場合と)、で異なる周波数に変換して送信するようにしている。これにより、信号間の干渉を低減することができる。
送信局6−1および送信局6−2より送信された信号は、受信局7−1および受信局7−2で受信される。受信局7−1,7−2では、受信アンテナ20により受信した受信信号は、周波数変換部70および周波数変換部71に入力される。周波数変換部70では、受信信号に対して周波数を−fシフトする周波数変換が実施され、周波数変換部71では、受信信号に対して周波数を−(f+Δf)シフトする周波数変換が実施される。すなわち、周波数変換部70、71は、送信側で実施された周波数変換を元に戻す処理を実施する。例えば、周波数変換された信号は、ベースバンド信号となるように調整される。なお、周波数変換部70、71の周波数変換は、各受信信号の周波数の差(Δf)をなくすような処理であればよい。
周波数変換部70の出力と周波数変換部71の出力とは加算器24に入力される。換算器24以降の処理は実施の形態1と同様であるため説明を省略する。この際の差動時空復号部25の処理は、以下の式(34)、式(35)で表される。
Figure 0005885623
Figure 0005885623
以上のように、複数の送信局で、異なる情報を送る際に干渉が発生しないように、信号帯域のコヒーレンシがある伝送路において、実施の形態と直交性を有する符号を乗算した後に、符号の系列長に相当する複数の周波数を用いて、符号のビットごとに異なる周波数で信号を送信するようにした。受信局では、受信信号に対して複数の周波数に対応する周波数変換を実施した後に差動時空復号を行うようにした。このため、干渉の発生を抑圧して通信品質の劣化を抑えるとともに、通信速度を低下させずに通信を実施することが可能である。
また、本実施の形態では、符号の系列長が2の場合について説明を行っているが、実施の形態1で述べたように、系列長はこれに限定されず、例えば、送信局数を4とした場合には、符号(例えばWalsh符号)の系列長を4とすることができる。
また、実施の形態4と同様に、送信局6−2に変調部10の出力の複素共役値を演算する複素共役算出部50を備える、受信局7−2に差動時空復号の出力の複素共役値を演算する複素共役算出部38を設けることで、各送信局から送信される信号の位相条件及び伝送路の状態に依存せずに、通信品質の劣化を抑えることができる。
以上のように、本発明にかかる通信システム、送信装置および受信装置は、差動時空符号化を採用する通信システムに有用であり、特に、通信品質の向上を図る通信システムに適している。
1−1,1−2,4,6−1,6−2 送信局、2−1,2−2,3,3a,5 受信局、10 変調部、11 差動時空符号化部、12〜15 乗算器、16,17 パラレル/シリアル変換部、18,19 送信アンテナ、20,30 受信アンテナ、21,31−1,31−2 シリアル/パラレル変換部、22,23,32-1,32−2,33−1,33−2 乗算器、24,34−1,34−2,36 加算器、25,35−1,35−2 差動時空復号部、26,37 復調部、38,40,50 複素共役算出部、60−1,60−2,61−1,61−2,70,71 周波数変換部。

Claims (8)

  1. 2つ以上の送信装置と、前記送信装置から信号を受信する受信装置と、を備える通信システムであって、
    前記送信装置は、
    2本以上の送信アンテナと、
    送信データを差動時空符号化し、前記差動時空符号化後のデータを、対応する送信アンテナごとに分割する差動時空符号化部と、
    送信アンテナごとに、分割後の前記データに対して、送信装置ごとに異なる符号を乗算する乗算部と、
    前記乗算部による乗算結果を、乗算された前記符号のビットごとに異なる周波数に周波数変換する周波数変換部と、
    を備え、
    前記周波数変換後の結果を、対応する前記送信アンテナからそれぞれ送信し、
    前記受信装置は、
    前記送信装置から受信した受信信号に対して、前記送信装置の前記周波数変換部により与えられた周波数の差を除去するよう周波数変換を実施する受信側周波数変換部と、
    前記受信側周波数変換部による周波数変換実施後の前記受信信号に対して前記符号を乗算する受信側乗算部と、
    前記符号が乗算された前記受信信号に基づいて差動時空復号を行う差動時空復号部と、
    を備えることを特徴とする通信システム。
  2. 前記受信装置を2つ以上備え、
    前記送信装置のうち少なくとも2つの送信装置は、前記送信データとして前記送信装置ごとに個別の送信データを送信し、
    前記受信側乗算部は、前記受信装置ごとにそれぞれ異なる前記送信装置において用いられた前記符号を乗算する
    とを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記送信装置のうち少なくとも2つの送信装置は、前記送信データとして同一データを送信し、
    前記受信装置は、異なる前記符号を乗算した結果同士を加算する加算部、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  4. 前記送信装置のうち少なくとも1つの送信装置は、
    前記送信データの複素共役値を求める複素共役算出部、
    をさらに備え、
    前記差動時空符号化部は、前記複素共役値を前記送信データとして前記差動時空符号化を行い、
    前記受信装置のうち少なくとも1つの受信装置は、
    前記差動時空復号の結果の複素共役値を求める受信側複素共役算出部、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1、2または3に記載の通信システム。
  5. 前記符号を、直交性を有する符号とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の通信システム。
  6. 前記送信装置は、他の前記送信装置との間で、送信タイミングを同期させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の通信システム。
  7. 2本以上の送信アンテナと、
    送信データを差動時空符号化し、前記差動時空符号化後のデータを、対応する送信アンテナごとに分割する差動時空符号化部と、
    送信アンテナごとに、分割後の前記データに対して、送信装置ごとに異なる符号を乗算する乗算部と、
    前記乗算部による乗算結果を、乗算された前記符号のビットごとに異なる周波数に周波数変換する周波数変換部と、
    を備え、
    前記周波数変換後の結果を、対応する前記送信アンテナからそれぞれ送信することを特徴とする送信装置。
  8. 2つ以上の送信装置が、送信データを差動時空符号化して送信アンテナごとに分割して、分割後の送信データに対して送信装置ごとに異なる符号を乗算した信号を対応する前記送信アンテナからそれぞれ送信した信号、を受信する受信装置であって、
    前記送信装置は、前記符号を乗算した信号を、前記符号のビットごとに異なる周波数に周波数変換する周波数変換部を備え、
    前記受信装置は、
    前記送信装置から受信した受信信号に対して、前記送信装置の前記周波数変換部により与えられた周波数の差を除去するよう周波数変換を実施する受信側周波数変換部と、
    前記受信側周波数変換部による周波数変換実施後の前記受信信号に対して前記符号を乗算する受信側乗算部と、
    前記符号が乗算された前記受信信号に基づいて差動時空復号を行う差動時空復号部と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
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