JP5885075B2 - 揮発性物質の除去装置 - Google Patents

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Description

本発明は、揮発性物質を含有する被処理物を加熱することによって、被処理物から揮発性物質を揮発させて除去する揮発性物質の除去装置に関する。
揮発性の比較的高い揮発性物質(水銀、タリウム、亜鉛、セレン等の重金属や、これらの重金属を有する塩化物、トルエン、ベンゼン、PCB等の有機化合物等)を含有する原料や燃料等を用いて製品の製造が行われる場合がある。例えば、廃棄物(焼却灰、各種の汚泥、廃プラスチック等)の廃棄量の低減を図るべく、斯かる廃棄物がセメント原料として、或いは、セメント製造設備における燃料として利用される場合があり、斯かる廃棄物には、揮発性物質が含有されている場合がある。
揮発性物質を含有する原料や燃料等(以下、被処理物とも記す)を製品の製造等で利用する場合には、被処理物から揮発性物質を除去した上で使用する必要がある。被処理物から揮発性物質を除去する方法としては、被処理物を加熱することで揮発性物質を被処理物から揮発させて除去する方法が知られている。例えば、被処理物が供給される内部空間を備えた本体部と、内部空間に熱を供給して被処理物を加熱する加熱手段とを備えた加熱装置を用いる方法が知られている。斯かる加熱装置では、被処理物が内部空間を一方向に沿って搬送されつつ加熱されると共に、揮発した状態の揮発性物質が内部空間の外側に排出されるように構成されている。これにより、被処理物から揮発性物質が除去され、揮発性物質の含有量の少ない処理物が得られる(特許文献1参照)。
上記のような加熱装置において、被処理物の加熱をより効果的に行う方法としては、例えば、特許文献2に示すように、内部空間に回転軸を配置し、該回転軸に連結された回転翼を回転させることで、内部空間の被処理物を撹拌し、被処理物に加熱手段からの熱を伝わり易くすることが考えられる。
特開2009−213999号公報 特開2001−091156号公報
上記のような加熱手段には、内部空間で揮発した揮発性物質を内部空間の外側に排出するための排出手段が設置される場合がある。しかしながら、上記のように、回転翼が連結された回転軸を内部空間に配置した場合、排出手段が回転翼や回転軸と接触するのを避けるために、内部空間の外側に排出手段を設置する必要がある。例えば、内部空間を形成する本体部の壁部に開口部を形成し、該開口部から揮発性物質を排出するように構成することができる。
このような構成の場合、揮発性物質が内部空間の外側へ排出される際に、本体部における開口部が形成された位置(以下、排出位置と記す)まで揮発性物質が移動する必要がある。このため、内部空間の全体(特に、排出位置から離れた位置)から揮発性物質を内部空間の外側へ効率的に排出することが困難となる。
そこで、本願発明は、被処理物が供給された本体部の内部空間で揮発した揮発性物質を内部空間から効率的に内部空間の外側へ排出して、被処理物から揮発性物質を除去することができる揮発性物質の除去装置を提供することを課題とする。
本発明に係る揮発性物質の除去装置は、揮発性物質を含有する被処理物が供給される内部空間を備えた本体部と、内部空間に供給された被処理物及び内部空間を揮発性物質が揮発する揮発温度以上に加熱する加熱手段と、一方向に沿って内部空間に配置された軸部材と該軸部材から延出するように形成されて軸部材を中心に回転する回転翼とから構成された回転部材とを備え、内部空間に供給された被処理物と回転する回転翼との接触によって被処理物が内部空間で搬送されるように構成された揮発性物質の除去装置であって、前記軸部材は、前記内部空間で揮発した揮発性物質が流通する揮発性物質流通空間を内部に備えると共に、該揮発性物質流通空間と内部空間とを連通させる開口部を備え、該開口部から揮発性物質流通空間に流入した揮発性物質が内部空間の外側に排出されるように構成されていることを特徴とする。
斯かる構成によれば、軸部材が揮発性物質流通空間及び開口部を備えることで、内部空間の外側へ揮発性物質を排出する排出手段として軸部材が機能することになる。そして、軸部材に形成された開口部は、内部空間の内側(即ち、揮発性物質が揮発する空間)に位置することになる。これにより、内部空間で揮発した揮発性物質が内部空間において揮発性物質流通空間に導かれる。このため、揮発した揮発性物質を効率的に揮発性物質流通空間に流入させることができ、内部空間の外側へ効率的に揮発性物質を排出することができる。
前記本体部は、内部空間に被処理物を供給するための本体供給部と、内部空間から被処理物を排出するための本体排出部とを備えると共に、本体供給部から内部空間に供給された被処理物が軸部材の一端側から他端側に向かって搬送されるように構成されており、前記開口部は、本体供給部及び本体排出部よりも内部空間の中央側に形成されていることが好ましい。
斯かる構成によれば、軸部材の開口部が本体供給部及び本体排出部よりも内部空間の中央側に形成されていることで、該開口部が本体供給部及び本体排出部から離間することになる。これにより、内部空間の温度が低下するのを抑制することができると共に、揮発した状態の揮発性物質を効率的に揮発性物質流通空間に流入させることができる。
具体的には、加熱手段によって加熱される前(揮発温度未満)の被処理物は、本体供給部から内部空間に供給される。このため、内部空間における本体供給部の近傍では、内部空間の熱が被処理物に吸収されて温度低下し易くなる。一方、加熱手段によって加熱された被処理物は、本体排出部から内部空間の外側へ排出される。このため、内部空間における本体排出部の近傍では、内部空間から熱が排出されて温度低下し易くなる。
更に、内部空間で加熱されて揮発した揮発性物質は、軸部材の開口部から揮発性物質流通空間へ流入し、内部空間の外側へ排出される。このため、内部空間における軸部材の開口部の近傍では、熱が内部空間の外側へ排出されることになる。
このため、本体供給部及び本体排出部の近傍に軸部材の開口部が位置していると、本体供給部及び本体排出部の近傍における内部空間の温度がより低下し易くなる。このような温度低下が生じると、被処理物から揮発した揮発性物質が再び被処理物に析出(付着)することになり、被処理物からの揮発性物質の除去効率が低下する。
これに対し、軸部材の開口部が本体供給部及び本体排出部よりも内部空間の中央側に位置することで、本体供給部及び本体排出部から軸部材の開口部が離間することになるため、本体供給部及び本体排出部の近傍の内部空間の温度低下を抑制することができる。これにより、本体供給部及び本体排出部の近傍の内部空間において、被処理物からの揮発性物質の除去効率が低下してしまうのを抑制することができる。
更に、上述したような本体供給部及び本体排出部の近傍で生じる温度低下は、本体供給部及び本体排出部よりも内部空間の中央側の領域(以下、中央領域)では生じ難い。つまり、内部空間の中央領域では、揮発温度が維持され易いため、斯かる中央領域に軸部材の開口部が位置することで、揮発した状態の揮発性物質を効率的に揮発性物質流通空間に流入させて内部空間の外側に排出することができる。
以上のように、内部空間の温度低下が抑制されて揮発性物質の濃度が経時的に上昇するのが抑制されると共に、揮発した状態の揮発性物質を効率的に揮発性物質流通空間に流通させて内部空間の外側へ排出することができる。
前記軸部材は、揮発した状態の揮発性物質を被処理物と分離する揮発性物質分離手段を備え、該揮発性物質分離手段は、揮発性物質流通空間に配置されて、揮発性物質流通空間に流入した揮発性物質及び被処理物と接触した際に、揮発性物質を通過させるように構成されていることが好ましい。
斯かる構成によれば、揮発性物質流通空間に揮発性物質分離手段を更に備えることで、揮発した状態の揮発性物質と共に被処理物が揮発性物質流通空間に侵入した際にも、被処理物が揮発性物質と共に内部空間の外側へ排出されるのを防止することができる。
具体的には、被処理物の一部が内部空間において浮遊するような性状のもの(例えば、ダスト)である場合、浮遊する被処理物が軸部材の開口部から揮発性物質流通空間へ侵入する虞がある。
しかしながら、揮発性物質流通空間に揮発性物質分離手段が配置されていることで、揮発性物質分離手段によって揮発性物質と被処理物とが分離され、揮発性物質のみが内部空間の外側へ排出される。これにより、被処理物が内部空間の外側へ排出されて流失してしまうのを防止することができる。
以上のように、本発明によれば、被処理物が供給された本体部の内部空間で揮発した揮発性物質を内部空間から効率的に内部空間の外側へ排出して、被処理物から揮発性物質を除去することができる。
本実施形態に係る揮発性物質の除去装置の断面図。 同実施形態に係る軸部材の断面図。 他の実施形態に係る軸部材の断面図。 他の実施形態に係る発性物質の除去装置の断面図。
以下、本発明に係る揮発性物質の除去装置の実施形態について、図1及び2を参照しつつ説明する。
本実施形態に係る揮発性物質の除去装置(以下、除去装置とも記す)1は、揮発性物質を含有する被処理物を加熱することによって被処理物から揮発性物質を除去するものである。被処理物としては、特に限定されるものではなく、例えば、揮発性物質を含有する廃棄物(焼却灰、各種の汚泥、廃プラスチック等)や、セメント製造用の固体原料や燃料、セメント製造設備の排ガス処理系統(例えば、キルン排ガス系統に設置されている予熱器、沈降室、スタビライザー、ミル、ドライヤー、集塵器等)で捕集されるダスト(例えば、セメント原料として利用されるもの)等が挙げられる。
除去装置1は、被処理物を加熱することによって被処理物から揮発性物質を揮発させると共に、揮発した状態の揮発性物質を後述する内部空間2Rの外側へ排出するように構成されている。具体的には、除去装置1は、被処理物を供給する内部空間2Rを備えた本体部2と、該内部空間2Rに供給された被処理物を加熱する加熱手段3と、一方向に沿って内部空間に配置された軸部材4aと該軸部材4aから延出するように形成されて軸部材4aを中心に回転する回転翼4bとから構成された回転部材4とを備えている。
本体部2は、筒状(具体的には、円筒状)の形状を有し、軸方向が長手となるように形成されている。また、本体部2は、軸方向の両端部が閉塞されている。具体的には、本体部2は、筒状(具体的には、円筒状)に形成された本体胴部2aと、該本体胴部2aの軸方向の両端部を閉塞する本体閉塞壁2b,2bとから構成されている。そして、本体胴部2aと本体閉塞壁2b,2bとによって画定される空間が内部空間2Rとなっている。
また、本体部2は、内部空間2Rに被処理物を供給するための本体供給部2cと、内部空間2Rから被処理物を排出するための本体排出部2dとを備えている。本体供給部2cは、本体部2の軸方向の一端部(具体的には、本体閉塞壁2b)に形成されている。本実施形態では、本体供給部2cは、本体部2の軸方向の一端側に位置する本体閉塞壁2bに形成された開孔によって構成されている。また、本体供給部2cは、本体部2の内外を連通させるように形成されている。そして、本体部2(具体的には、本体供給部2c)は、被処理物を搬送する第一配管系P1を介して、被処理物を内部空間2Rに供給する被処理物供給設備(図示せず)と連結されている。
一方、本体排出部2dは、本体部2の軸方向の他端部(具体的には、本体閉塞壁2b)に形成されている。本実施形態では、本体排出部2dは、本体部2の軸方向の他端側に位置する本体閉塞壁2bに形成された開孔によって構成されている。また、本体排出部2dは、本体部2の内外を連通させるように形成されている。そして、本体部2(具体的には、本体排出部2d)は、内部空間2Rから排出された被処理物(以下、処理物とも記す)を搬送する第二配管系P2を介して、処理物を回収する処理物回収設備(図示せず)と連結されている。
また、本体部2は、本体供給部2cから内部空間2Rに供給された被処理物が本体部2(具体的には、本体胴部2a)の軸線に沿って、本体排出部2d側へ移動するように構成されている。具体的には、本体部2は、本体供給部2cが上方に位置し、本体排出部2dが下方に位置するように、本体胴部2aの軸線が上下方向に沿うように配置されている。つまり、本体部2は、内部空間2Rにおいて被処理物が上方から下方に向かって移動(落下)するように構成されている。
また、本体部2は、内部空間2Rへガス(窒素やアルゴン等の不活性ガスや空気等)を供給するガス供給部2eを備えている。ガス供給部2eは、本体部2における本体排出部2d側から内部空間2Rにガスを供給するように構成されている。本実施形態では、ガス供給部2eは、本体胴部2aの下端部に開孔が形成されることによって構成されている。また、ガス供給部2eは、本体部2の内外を連通させるように形成されている。そして、本体部2(具体的には、ガス供給部2e)は、内部空間2Rへガスを搬送する第三配管系P3を介して、内部空間2Rへガスを供給するためのガス供給設備(図示せず)に連結されている。
また、本体部2は、内部空間2Rに供給された被処理物が本体排出部2d側に向かって段階的に移動するように構成されている。具体的には、本体部2は、内部空間2Rを複数に区画する仕切部2fを備えている。仕切部2fは、板状の形状を有し、本体部2の軸線に対して交差(略直交)するように配置されている。そして、仕切部2fの外周端部が本体胴部2aの内面に連結されている。つまり、本実施形態では、仕切部2fは、略水平な状態で内部空間2Rに配置されている。これにより、仕切部2fは、上面に被処理物を載置可能となっている。また、仕切部2fの略中央部には、軸部材4aが挿通される貫通孔が形成されている。更に、仕切部2fは、被処理物を下方に向かって落下させるように構成されている。具体的には、仕切部2fは、上下方向に沿って形成された落下孔2gを備え、該落下孔2gから被処理物を落下可能に構成されている。
本実施形態では、仕切部2fは、内部空間2Rに三つ配置されている。具体的には、仕切部2fは、上下方向に沿って間隔を空けて三つ配置されている。つまり、本実施形態では、3つの仕切部2f,2f,2fによって、内部空間2Rが4つに区画されている。また、各仕切部2f,2f,2fの各落下孔2g,2g,2gのうち、一の落下孔2gとその下段に位置する他の落下孔2gとの位置関係としては、特に限定されるものではなく、本体部2を軸線に沿って見た際に、一の落下孔2gに対する他の落下孔2gの位置が本体部2の軸線を中心に、回転翼4bの回転方向に、270°の位置であることが好ましい。また、最も上方に位置する落下孔2gは、本体供給部2cに対して、本体部2の軸線を中心に、回転翼4bの回転方向に、270°の位置であることが好ましい。また、本体排出部2dは、最も下方に位置する落下孔2gに対して、本体部2の軸線を中心に、回転翼4bの回転方向に、270°の位置であることが好ましい。
軸部材4aは、本体部2の軸線に沿って配置されている。また、軸部材4aは、本体部2の軸線に対して直交する方向に回転可能となるように本体部2に固定されている。具体的には、軸部材4aは、両端部が本体部2の軸方向の両端部(具体的には、本体閉塞壁2b,2b)に回転可能に固定されている。
また、軸部材4aは、内部空間2Rで揮発した揮発性物質が流通する揮発性物質流通空間4aRを内部に備えている。揮発性物質流通空間4aRは、本体部2の軸線に沿って軸部材4aの内部に形成されている。また、揮発性物質流通空間4aRは、内部空間2Rの外側と連通するように形成されている。具体的には、揮発性物質流通空間4aRは、軸部材4aの両端部において内部空間2Rの外側と連通するように形成されている。つまり、軸部材4aは、筒状(具体的には、円筒状)に形成されている。
また、軸部材4aは、揮発性物質流通空間4aRと内部空間2Rとを連通させる開口部(以下、軸部材開口部とも記す)4aIを備えている。軸部材開口部4aIは、本体供給部2c及び本体排出部2dよりも内部空間2Rの中央側に形成されている。具体的には、軸部材開口部4aIは、内部空間2Rの略中央部であって、本体供給部2c及び本体排出部2dから離間した位置に形成されている。更に、軸部材開口部4aIは、内部空間2Rにおける加熱手段3に対応した領域に形成されている。また、軸部材開口部4aIは、仕切部2fによって内部空間2Rが区画されて形成された空間に形成される。また、軸部材開口部4aIは、軸部材4aに複数形成される。本実施形態では、軸部材開口部4aIは、仕切部2fによって内部空間2Rが区画されて形成された複数の空間の内(具体的には、内部空間2Rの中央部側に位置する2つの空間と、最も本体供給部2c側の空間)に形成されている。
軸部材4aの両端部のうち本体供給部2c側の端部(上端部)は、揮発性物質流通空間4aRに流入した揮発性物質を内部空間2Rの外側に導く第四配管系P4に連結されている。本実施形態では、第四配管系P4は、揮発した状態の揮発性物質を内部空間2Rから吸引する吸引手段(図示せず)に連結されている。これにより、内部空間2Rで揮発した揮発性物質は、軸部材4a内(揮発性物質流通空間4aR)へ吸引され、揮発性物質流通空間4aRを流通して軸部材4aの上端部から内部空間2Rの外側へ排出されるように構成されている。一方、軸部材4aの両端部のうち本体排出部2d側の端部(下端部)は、揮発性物質流通空間4aRに侵入した被処理物を内部空間2Rの外側に導く第五配管系P5に連結されている。該第五配管系P5は、第二配管系P2が連結された処理物回収設備(図示せず)に連結されている。これにより、揮発性物質流通空間4aRに侵入した被処理物は、揮発性物質流通空間4aRを落下し、軸部材4aの下端部から内部空間2Rの外側へ排出される。
また、軸部材4aは、内部空間2Rで揮発した揮発性物質を被処理物と分離する揮発性物質分離手段4Fを備えている。本実施形態では、軸部材4aは、内部空間2Rから揮発性物質流通空間4aRに揮発性物質が流入する際に、揮発性物質と被処理物とを分離する第一分離手段4F1と、揮発性物質流通空間4aRにおいて揮発性物質と被処理物とを分離する第二分離手段4F2とを揮発性物質分離手段4Fとして備えている。
第一分離手段4F1及び第二分離手段4F2は、揮発した状態の揮発性物質と被処理物とを分離するフィルタ材を用いて形成されている。該フィルタ材は、被処理物を通過させずに揮発した状態の揮発性物質のみを通過させるように構成されている。第一分離手段4F1及び第二分離手段4F2を構成するフィルタ材としては、揮発性物質に対する透過性が異なるものを用いることが好ましい。具体的には、第一分離手段4F1よりも第二分離手段4F2の方が小さい粒径の被処理物を分離するようにフィルタ材が選択されることが好ましい。これにより、第一分離手段4F1で比較的大きい粒径の被処理物が被発性物質から分離され、第二分離手段4F2で比較的小さい粒径の被処理物が揮発性物質から分離される。
第一分離手段4F1を構成するフィルタ材としては、目開きが0.1mm以上であることが好ましく、20mm以下であることが好ましい。一方、第二分離手段4F2を構成するフィルタ材としては、目開きが0.1〜20μm程度のものを用いることが好ましい。また、フィルタ材としては、内部空間2Rにおける温度において耐熱性を有するものを用いることが好ましく、例えば、パンチングメタル、鉄製篩い、セラミックフィルター等を用いることができる。
第一分離手段4F1は、図2に示すように、軸部材開口部4aIと重なるように(具体的には、内部空間2R側から覆うように)軸部材4aに設置されている。一方、第二分離手段4F2は、揮発性物質流通空間4aRに配置されている。具体的には、第二分離手段4F2は、揮発性物質流通空間4aRにおける加熱手段3に対応する領域に配置されている。
第二分離手段4F2は、揮発した状態の揮発性物質を流通させる流路を備えている。具体的には、第二分離手段4F2は、筒状の形状を有し、内部に前記流路が形成されている。そして、第二分離手段4F2は、本体部2の軸線に沿って(上下方向に沿って)配置されている。なお、第二分離手段4F2の下端部は、閉鎖されている。第二分離手段4F2の有する前記流路は、内部空間2Rの外側に連通するように形成されている。
回転翼4bは、軸部材4aから延出するように形成されている。また、回転翼4bは、軸部材4aを中心に回転することで、仕切部2f上の被処理物を落下孔2gへ搬送するように構成されている。本実施形態では、回転翼4bは、内部空間2Rにおける仕切部2fによって区画された各空間に配置されている。なお、内部空間2Rにおける仕切部2fによって区画された各空間のうち、最も下方に位置する空間に配置された回転翼4bは、本体排出部2dへ被処理物を搬送するように構成されている。
加熱手段3は、図1に示すように、自身から熱を放出することで、内部空間2Rに熱を供給可能に構成されている。本実施形態では、加熱手段3は、内部空間2Rの外側から内部空間2Rへ熱を供給可能に構成されている。具体的には、加熱手段3は、本体部2の外側に配置され、本体部2の外周面を全周に亘って覆うように形成されている。また、加熱手段3は、本体部2における本体排出部2dよりも本体供給部2c側の領域に配置されている。具体的には、加熱手段3は、本体供給部2cと本体排出部2dとの間に配置されている。
そして、加熱手段3は、自身から熱を放出することで、本体部2を介して、内部空間2R内の被処理物を加熱可能に構成されている。具体的には、加熱手段3は、自身から熱を放出することで、本体部2を介して、内部空間2Rの温度を上昇させると共に、内部空間2Rの温度上昇によって内部空間2R内の被処理物を加熱するように構成されている。更に、加熱手段3は、本体胴部2aを加熱することによって、本体胴部2aに連結された仕切部2fへ熱を伝達し、仕切部2f上の被処理物を加熱するように構成されている。つまり、加熱手段3は、本体部2及び内部空間2Rを介して、内部空間2R内の被処理物を間接的に加熱するように構成されている。加熱手段3としては、例えば、電熱器や熱風発生器等の外熱ジャケットなどを用いることができる。
加熱手段3は、内部空間2Rに供給された被処理物及び内部空間2Rを揮発性物質が揮発する揮発温度以上に温度上昇させる。具体的には、加熱手段3は、内部空間2Rにおける加熱手段3に対応する領域と、該領域に位置する被処理物を揮発温度以上に上昇させる。揮発温度としては、被処理物に含有される揮発性物質の性質(揮発性)に応じて適宜設定することができ、内部空間2Rの気圧が大気圧と等しい場合には、揮発性物質の沸点よりも高い温度にすることが好ましい。例えば、内部空間2Rの温度としては、250℃以上であることが好ましく、350℃以上であることがより好ましい。また、500℃以下であることが好ましく、400℃以下であることがより好ましい。このような温度に設定することで、水銀や水銀化合物(塩化水銀(II)など)等の揮発性物質を特に効果的に揮発させることができる。
次に、上記のような構成を有する除去装置1を用いて、被処理物から揮発性物質を除去する際の流れについて説明する。
まず初めに、加熱手段3から内部空間2Rに(本体部2を介して)熱を供給し、内部空間2Rの温度を所定温度(具体的には、揮発温度)以上に上昇させる。また、ガス供給部2eから内部空間2Rにガスを供給する共に、軸部材4a(揮発性物質流通空間4aR)への吸引を開始する。内部空間2Rに供給されたガスは、内部空間2Rにおける複数の仕切部2fで区画された各領域を、各落下孔2gを通過することで、下方から上方に向かって流通する。この際、内部空間2Rに供給されるガス量は、軸部材4aによって吸引されて内部空間2Rの外側へ排出される気体量に応じて調整されことが好ましい。これにより、内部空間2Rが過度に減圧されてしまうのが防止される。
次に、本体供給部2cから被処理物を内部空間2Rに供給する。内部空間2Rに供給された被処理物は、本体供給部2c側から本体排出部2d側に向かって(本体部2の軸線に沿って)搬送される。具体的には、内部空間2Rに供給された被処理物は、仕切部2f(具体的には、最も上方に位置する仕切部2f)上に載置される。仕切部2f上の被処理物は、回転翼4bによって仕切部2f上で軸部材4aを中心に搬送され、落下孔2gへ送られる。落下孔2gに到達した被処理物は、落下孔2gから落下し、下方に位置する他の仕切部2f上に載置される。このように、被処理物は、内部空間2Rに配置された仕切部2f毎に、上記のようにして落下孔2gへ送られることで、内部空間2Rを下方に向かって移動する。つまり、本実施形態では、被処理物は、下方に向かって内部空間2Rを段階的に移動する。
この際、被処理物は、内部空間2R及び仕切部2fの熱を吸収するとによって加熱される。具体的には、被処理物は、上述のように、内部空間2Rを下方に向かって段階的に移動する毎に加熱される。これにより、被処理物の温度は、揮発温度以上に上昇する。特に、内部空間2Rの中央側においては、被処理物の温度が揮発温度以上に保持される。具体的には、被処理物の温度は、内部空間2Rにおける最も上方に位置する仕切部2fと、最も下方に位置する仕切部2fとの間の領域において、揮発温度以上に保持される。また、被処理物の一部が内部空間2Rを浮遊している場合(上述のようなダストが被処理物である場合)には、浮遊する被処理物も斯かる領域において揮発温度以上に保持される。
また、内部空間2Rの中央側においては、内部空間2Rの温度も揮発温度以上に保持される。具体的には、内部空間2Rの温度は、内部空間2Rにおける最も上方に位置する区画と、最も下方に位置する区画との間の領域において、揮発温度以上に保持される。
揮発温度以上に加熱された被処理物からは、揮発性物質が揮発する。揮発した状態の揮発性物質は、軸部材開口部4aIを通って揮発性物質流通空間4aRへ流入する(吸引される)。そして、揮発性物質流通空間4aRへ流入した揮発性物質は、第二分離手段4F2を通過して第二分離手段4F2内の流路を流通し、軸部材4aの上端部から内部空間2Rの外側へ排出される。
揮発性物質が揮発性物質流通空間4aRへ流入する際には、第一分離手段4F1によって、内部空間2Rで浮遊する被処理物の一部(粒度の大きいもの)が揮発性物質から分離されて内部空間2Rに残存する。また、揮発性物質流通空間4aRから揮発性物質が内部空間2Rの外側へ排出される際には、第二分離手段4F2によって、被処理物と共に揮発性物質流通空間4aRに流入した被処理物が揮発性物質から分離される。第二分離手段4F2によって分離された被処理物は、揮発性物質流通空間4aRを落下して軸部材4aの下端部から内部空間2Rの外側へ排出され、処理物として回収される。回収された処理物は、例えば、セメント等の原料として利用したり、燃焼用の燃料として利用したりすることができる。
最も下方に位置する仕切部2f上の被処理物は、内部空間2Rにおける仕切部2fで区画された各領域のうち、最も下方に位置する領域に落下する。斯かる領域に落下した被処理物は、本体部2の下方に位置する本体閉塞壁2b上に載置され、回転翼4bによって本体排出部2dへ送られる。本体排出部2dへ到達した被処理物は、本体排出部2dから第二配管系P2を介して内部空間2Rの外側へ排出され、処理物として回収される。回収された処理物は、例えば、セメント等の原料として利用したり、燃焼用の燃料として利用したりすることができる。
上記したように、本実施形態の除去装置によれば、被処理物が供給された本体部の内部空間で揮発した揮発性物質を内部空間から効率的に内部空間の外側へ排出して、被処理物から揮発性物質を除去することができる。
即ち、軸部材4aが揮発性物質流通空間4aR及び軸部材開口部4aIを備えることで、内部空間2Rの外側へ揮発性物質を排出する排出手段として軸部材4aが機能することになる。そして、軸部材開口部4aIは、内部空間2Rの内側(即ち、揮発性物質が揮発する空間)に位置することになる。これにより、内部空間2Rで揮発した揮発性物質が内部空間2Rにおいて揮発性物質流通空間4aRに導かれる。このため、揮発した揮発性物質を効率的に揮発性物質流通空間4aRに流入させることができ、内部空間2Rの外側へ効率的に揮発性物質を排出することができる。
更に、軸部材開口部4aIが本体供給部2c及び本体排出部2dよりも内部空間2Rの中央側(中央領域)に形成されていることで、軸部材開口部4aIが本体供給部2c及び本体排出部2dから離間することになる。これにより、内部空間2Rの温度が低下するのを抑制することができると共に、揮発した状態の揮発性物質を効率的に揮発性物質流通空間4aRに流入させることができる。
具体的には、加熱手段3によって加熱される前(揮発温度未満)の被処理物は、本体供給部2cから内部空間2Rに供給される。このため、内部空間2Rにおける本体供給部2cの近傍では、内部空間2Rの熱が被処理物に吸収されて温度低下し易くなる。一方、加熱手段3によって加熱された被処理物は、本体排出部2dから内部空間2Rの外側へ排出される。このため、内部空間2Rにおける本体排出部2dの近傍では、内部空間2Rから熱が排出されて温度低下し易くなる。
なお、本実施形態では、内部空間2Rの最上段に位置する区画を構成する本体部胴部2aの領域は、加熱手段3によって直接的に加熱され、最上段に位置する仕切部2fは、本体部2の外側の空間と接していないため、内部空間2Rの熱を本体部2の外側へ放出させ難いが、一方の本体閉塞壁2bは、本体部2の外側の空間と接しているため、内部空間2Rの熱を本体部2の外側へ放出させ易い。このため、内部空間2Rの最上段に位置する区画に、本体供給部2cが設けられていると、斯かる区画の内部空間2Rから熱が排出されて温度低下し易くなる。また、本実施形態では、最下段に位置する仕切部2fは、本体部2の外側の空間と接していないが、内部空間2Rの最下段に位置する区画を構成する本体部胴部2aの領域、及び、他方の本体閉塞壁2bは、本体部2の外側の空間と接しているため、内部空間2Rの熱を本体部2の外側へ放出させ易い。このため、内部空間2Rの最下段に位置する区画に、本体排出部2dが設けられていると、斯かる区画の内部空間2Rから熱が排出されて温度低下し易くなる。更に、本実施形態のように、斯かる区画にガス供給部2eが設けられているため、供給されるキャリアガスの顕熱吸収によっても斯かる区画に温度低下が生じ易い。
更に、内部空間2Rで加熱されて揮発した揮発性物質は、軸部材開口部4aIから揮発性物質流通空間4aRへ流入し、内部空間2Rの外側へ排出される。このため、内部空間2Rにおける軸部材開口部4aRの近傍では、熱が内部空間2Rの外側へ排出されることになる。
このため、本体供給部2c及び本体排出部2dの近傍に軸部材開口部4aIが位置していると、本体供給部2c及び本体排出部2dの近傍における内部空間2Rの温度がより低下し易くなる。このような温度低下が生じると、被処理物から揮発した揮発性物質が再び被処理物に析出(付着)することになり、被処理物からの揮発性物質の除去効率が低下する。
これに対し、軸部材開口部4aIが本体供給部2c及び本体排出部2dよりも内部空間2Rの中央領域に位置することで、本体供給部2c及び本体排出部2dから軸部材開口部4aIが離間することになる。このため、本体供給部2c及び本体排出部2dの近傍の内部空間2Rの温度低下を抑制することができる。これにより、本体供給部2c及び本体排出部2dの近傍の内部空間2Rにおいて、揮発性物質の濃度が経時的に上昇してしまうのを抑制することができる。
なお、本実施形態のように、内部空間における最上段に位置する区画に、軸部材開口部4aI、及び、第一分離手段4F1を設けることで、斯かる区画にキャリアガスが滞留するのを防止することができる。
更に、上述したような本体供給部2c及び本体排出部2dの近傍で生じる温度低下は、内部空間2Rの中央領域では生じ難い。つまり、内部空間2Rの中央領域では、揮発温度が維持され易いため、斯かる中央領域に軸部材開口部4aIが位置することで、揮発した状態の揮発性物質を効率的に揮発性物質流通空間4aRに流入させて内部空間2Rの外側に排出することができる。
以上のように、内部空間2Rの温度低下が抑制されて揮発性物質の濃度が経時的に上昇するのが抑制されると共に、揮発した状態の揮発性物質を効率的に揮発性物質流通空間4aRに流通させて内部空間2Rの外側へ排出することができる。
また、揮発性物質流通空間4aRに揮発性物質分離手段4F(具体的には、第二分離手段4F2)を更に備えることで、揮発した状態の揮発性物質と共に被処理物が揮発性物質流通空間4aRに侵入した際にも、被処理物が揮発性物質と共に内部空間2Rの外側へ排出されるのを防止することができる。
被処理物の一部が内部空間2Rにおいて浮遊するような性状のもの(例えば、ダスト)である場合、浮遊する被処理物が軸部材開口部4aIから揮発性物質流通空間4aRへ侵入する虞がある。
しかしながら、揮発性物質流通空間4aRに揮発性物質分離手段4F(具体的には、第二分離手段4F2)が配置されていることで、揮発性物質分離手段4F(具体的には、第二分離手段4F2)によって揮発性物質と被処理物とが分離され、揮発性物質のみが内部空間2Rの外側へ排出される。これにより、被処理物が内部空間2Rの外側へ排出されて流失してしまうのを防止することができる。
本発明に係る揮発性物質の除去装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、上記した複数の実施形態の構成や方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る構成や方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
例えば、上記実施形態では、加熱手段3が本体部2の外側に配置されているが、これに限定されるものではなく、加熱手段3が内部空間2Rに配置されてもよい。具体的には、例えば、内部空間2Rに加熱手段(バーナー等)を設置し、該加熱手段によって、被処理物及び内部空間2Rが直接加熱されてもよい。
また、上記実施形態では、第一及び第二分離手段4F1,4F2が軸部材4aに備えられているが、これに限定されるものではなく、第一及び第二分離手段4F1,4F2を備えない構成としてもよい。具体的には、被処理物の一部が内部空間2Rで浮遊しない場合、被処理物が揮発性物質流通空間4aRへ流入することがないため、第一及び第二分離手段4F1,4F2を備えない軸部材を用いることができる。
また、上記実施形態では、軸部材4aによって内部空間2Rで揮発した揮発性物質が吸引されるように構成されているが、これに限定されるものではなく、揮発した状態の揮発性物質が吸引されることなく揮発性物質流通空間4aRへ流入し、揮発性物質流通空間4aRを流通して内部空間2Rの外側へ排出されるように構成されてもよい。
また、上記実施形態では、第二分離手段4F2が軸部材4aに沿うように形成されているが、これに限定されるものではなく、軸部材4aの軸線に対して交差するように形成されてもよい。例えば、図3に示すように、揮発性物質流通空間4aRにおける軸部材4aの上端側に、揮発性物質流通空間4aRを軸部材4aの軸線に対して交差するように第二分離手段4F3を設けてもよい。
また、上記実施形態では、軸部材4aは、第一及び第二分離手段4F1,4F2を備えているが、これに限定されるものではなく、第一分離手段4F1、又は、第二分離手段4F2の何れか一方のみで被処理物と揮発性物質とを分離可能であれば、軸部材4aが第一分離手段4F1、又は、第二分離手段4F2の何れか一方のみを備えるように構成されてもよい。
また、上記実施形態では、軸部材4aが第一及び第二分離手段4F1,4F2を備えているが、これに限定されるものではなく、軸部材全体がフィルタ材を用いて形成され、軸部材全体が分離手段として構成されてもよい。
また、第一分離手段4F1及び/又は第二分離手段4F2の表面に付着した被処理物を第一及び第二分離手段4F1,4F2から取り除く、被処理物取除手段(図示せず)を備えてものよい。例えば、被処理物取除手段としては、第一及び第二分離手段4F1,4F2の表面から被処理物を掻き取るように構成されたものを用いることができる。これにより、第一及び第二分離手段4F1,4F2に付着した被処理物を強制的に落下させて回収することができる。
また、上記実施形態では、本体部2の下端部にガス供給部2eが設けられ、第三配管系P3が設置されているが、これに限定されるものではなく、図4に示すように、本体部2の上端部に、ガス供給部2eが設けられ、第三配管系P3が更に設置されてもよい。斯かる構成によれば、本体部2の上下方向から内部空間2Rの中央側に向かってキャリアガスが流れるため、内部空間2Rの中央側に設けられた軸部材開口部4aIへ揮発性物質を効率的に流入させることができ、被処理物からの揮発性物質の除去を効率に行うことができる。
1…除去装置、2…本体部、2R…内部空間、2a…本体胴部、2b…本体閉塞壁、2c…本体供給部、2d…本体排出部、2e…ガス供給部、2f…仕切部、2g…落下孔、3…加熱手段、4…回転部材、4a…軸部材、4b…回転翼、4aI…軸部材開口部、4aR…揮発性物質流通空間、4F…揮発性物質分離手段、4F1…第一分離手段、4F2…第二分離手段、P1…第一配管系、P2…第二配管系、P3…第三配管系、P4…第四配管系、P5…第五配管系

Claims (2)

  1. 揮発性物質を含有する被処理物が供給される内部空間を備えた本体部と、内部空間に供給された被処理物及び内部空間を揮発性物質が揮発する揮発温度以上に加熱する加熱手段と、一方向に沿って内部空間に配置された軸部材と該軸部材から延出するように形成されて軸部材を中心に回転する回転翼とから構成された回転部材とを備え、内部空間に供給された被処理物と回転する回転翼との接触によって被処理物が内部空間で搬送されるように構成された揮発性物質の除去装置であって、
    前記軸部材は、前記内部空間で揮発した揮発性物質が流通する揮発性物質流通空間を内部に備えると共に、該揮発性物質流通空間と内部空間とを連通させる開口部を備え、該開口部から揮発性物質流通空間に流入した揮発性物質が内部空間の外側に排出されるように構成されていることを特徴とする揮発性物質の除去装置。
  2. 前記本体部は、内部空間に被処理物を供給するための本体供給部と、内部空間から被処理物を排出するための本体排出部とを備えると共に、本体供給部から内部空間に供給された被処理物が軸部材の一端側から他端側に向かって搬送されるように構成されており、前記開口部は、本体供給部及び本体排出部よりも内部空間の中央側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の揮発性物質の除去装置。
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