JP2015020156A - 水処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理剤の交換を連続的に行ない、処理水を連続的に処理することで効率のよい水処理装置を提供する。【解決手段】水処理装置1は、反応槽2と仕切板23と処理水供給路3と処理水回収路6と処理剤供給部4と回収装置5とを備える。反応槽2は、第1の開口部211が設けられた第1の端部21及び第2の開口部が設けられた第2の端部22を有し、回転軸Aを中心に転動される。仕切板23は、第1の端部21と第2の端部22の間に少なくとも1つ配置される。処理水Wは、第1の開口部211を通して反応槽2へ供給され、第2の開口部221を通して反応槽2の外へ排出される。処理剤Gは、第2の開口部221を通して反応槽2へ供給され、第1の開口部211を通して反応槽2の外へ取り出される。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、処理水中の溶存物質を処理剤に吸着させて回収する水処理装置に関する。
排水を回収剤または除去剤に接触させ、排水中に含まれる有効成分の回収あるいは水質汚濁成分を除去する水処理装置がある。このような水処理装置は、回収剤または除去剤としてイオン交換樹脂、活性炭、ゼオライトなどの処理剤を備えた反応槽を有しており、排水を処理水としてこの反応槽に流すことで、有効成分の回収や水質汚濁成分の除去など、溶存物質を処理剤に吸着させている。回収剤や除去剤などの処理剤は、一定量の溶存物質を吸着すると吸着能力が低下する。したがって、水処理装置は、処理水中の溶存物質の濃度や使用時間に応じて適宜交換しながら運転される。
特許第4239502号公報
処理水が供給される上流側の処理剤は、溶存物質の濃度が高い処理水に晒されるため、より多くの溶存物質を回収する処理ができる。一方、下流側の処理剤は、溶存物質の濃度が低下した処理水から溶存物質を回収しなければならないので、その分だけ高い処理能力が必要になる。したがって、下流側の処理剤を新しい処理剤に交換し、下流側にあった処理剤を上流側の処理剤として再利用するように運用することがある。このような水処理装置は、連続的な水処理を行うために、多数の反応槽を設け、使用する反応槽を順番に切り換える。そして、休止状態にした一部の反応槽の処理剤を入れ換える。
しかしながら、処理剤を交換する直前と交換した直後では、その能力に差があるため処理水の浄化程度にばらつきが生じる。また、処理剤が交換される反応槽は、水処理に寄与しないので、水処理装置が占有する敷地面積を考慮するとその分だけ処理効率が悪い。
そこで、本発明では、処理剤の交換を連続的に行ない、処理水を連続的に処理することで効率のよい水処理装置を提供する。
一実施形態の水処理装置は、反応槽と仕切板と処理水供給路と処理水回収路と処理剤供給部と回収装置とを備える。反応槽は、回転軸に沿って第1の開口部が設けられた第1の端部及び回転軸に沿って第2の開口部が設けられた第2の端部を有し、鉛直方向に交差する方向に配置される回転軸を中心に転動される。仕切板は、第1の端部と第2の端部の間に回転軸を横切る向きに少なくとも1つ配置され、反応槽の内壁から回転軸へ向かって延びている。処理水供給路は、第1の開口部を通して反応槽へ溶存物質を含む処理水を供給する。処理水回収路は、第2の開口部を通して反応槽から排出される処理後水を回収する。処理剤供給部は、溶存物質を晶析又は吸着させて回収物として処理水中から取り出す処理剤を第2の開口部を通して反応槽へ供給する。回収装置は、第1の開口部を通して反応槽の外へ処理剤及び回収物を取り出す。
第1の実施形態の水処理装置の反応槽を一部切り欠いて示す斜視図。 図1の水処理装置の回転軸を通る断面図。 図2中のF3−F3線を通る水処理装置の断面図。 図1の水処理装置の第1の端部の斜視図。 第2の実施形態の水処理装置の回転軸を通る反応槽の断面図。 図5のF6−F6線を通る反応槽の断面図。 図6の状態から反応槽が回転した状態を示す断面図。 第3の実施形態の水処理装置の回転軸を通る断面図。 第4の実施形態の水処理装置の回転軸を通る断面図。 第5の実施形態の水処理装置の回転軸を通る断面図。 第6の実施形態の水処理装置の回転軸を通る断面図。 第7の実施形態の水処理装置の回転軸を通る断面図。 第8の実施形態の水処理装置の反応槽の一部を切り欠いて示す斜視図。 図13の水処理装置の回転軸を通る断面図。 図13の反応槽の区画板の連通孔の位置関係を示す図。 第9の実施形態の水処理装置の反応槽の一部を切り欠いて示す斜視図。 図16の水処理装置の回転軸を通る断面図。 第10の実施形態の水処理装置の概略を示す図。 第11の実施形態の水処理装置の駆動装置を示す斜視図。
第1の実施形態の水処理装置1について、図1から図4を参照して説明する。図1に示す水処理装置1は、処理剤Gを用いて処理水W中に含まれる溶存物質を分離、回収する水処理装置であって、図1に示すように、反応槽2と仕切板23と処理水供給路3と処理水回収路6と処理剤供給部4と回収装置5とを備える。
反応槽2は、図1及び図2に示すように、回転軸Aに沿って第1の開口部211が設けられた第1の端部21、及び、回転軸Aに沿って第2の開口部221が設けられた第2の端部22を有している。回転軸Aは、鉛直方向に交差する方向、本実施形態ではほぼ水平、に配置される。反応槽2は、この回転軸Aを中心に転動される。反応槽2を転動させるための機構として、水処理装置1は、支持装置7と、駆動装置8とをさらに備える。
処理水Wは、第1の開口部211を通して反応槽2に供給され、処理後水となって反応槽2から第2の開口部221を通して排出される。処理剤Gは、第2の開口部221を通して反応槽2に供給され、第1の開口部211を通して反応槽2から回収される。
本実施形態において、説明の便宜上、重力を基準に「上」、「下」を定義し、処理水Wが流れる方向を基準に「上流」、「下流」を定義し、さらに反応槽2の回転方向について上流側から下流側へ反応槽2を見て「時計回り(右回り)」、「反時計回り(左回り)」とそれぞれ定義する。本明細書では、配置や方向を説明する際に、上述のように定義した語句およびこれらに類する語句を用いて説明する場合がある。
本実施形態において、反応槽2は、図1及び図2に示すように、回転軸Aを中心とする円筒型の容器20であって、第1の端部21と第2の端部22の間に回転軸Aを横切る向きに少なくとも1つの仕切板23が配置されている。仕切板23は、反応槽2の内壁から回転軸Aに向かって延びている。第1の実施形態の場合、仕切板23は、回転軸Aを中心とする螺旋状に形成されており、反応槽2が回転軸Aを中心に回転する場合に、第2の端部22側から第1の端部21側へ処理剤Gを搬送する方向に螺旋状である。
つまり、反応槽2が時計回り(右回り)に回転される場合に仕切板23はいわゆる「右ネジ」の螺旋状に形成され、反応槽2が反時計回り(左回り)に回転される場合に仕切板23はいわゆる「左ネジ」の螺旋状に形成される。図1及び図2に示す第1の実施形態の水処理装置1において、反応槽2は時計回り(右回り)に回転されるので、仕切板23は「右ネジ」の螺旋状に形成されている。また、仕切板23は、回転軸Aに沿って容器20の中心部分が第1の開口部211から第2の開口部221まで開通された「無軸スクリュー」のように形成されている。
処理水供給路3は、第1の開口部211を通して反応槽2へ溶存物質を含む処理水Wを供給する。処理水供給路3のノズル31は、反応槽2とともに回転する仕切板23やそのほかの部材と干渉しないように配置されていればよい。本実施形態では、図1及び図2に示すようにノズル31は、下に向けられている。
処理水回収路6は、第2の開口部221を通して反応槽2から排出される処理後水を回収する。ここで、「処理後水」とは、処理水Wを処理剤Gと接触させて処理水W中から回収または除去したい溶存物質を取り除いた後の水を意味する。処理水回収路6は、反応槽2の第2の開口部221からオーバーフローすることによって排出される処理後水WHを受け止めるために間口の大きい回収シュート61を有している。
処理剤供給部4は、図1及び図2に示すように、処理水供給路3と反対側である第2の端部22の第2の開口部221を通して、処理剤Gを反応槽2へ供給する。図2において処理剤供給部4のノズル41は、処理後水WHが反応槽2から流れ出る直前の上流位置に処理剤Gを供給している。処理剤Gが処理後水WHによって第2の開口部221から流出してしまうことのないように、処理剤供給部4は、第2の開口部221の上流位置から外れた位置に処理剤Gを供給してもよいし、ノズル41を処理水Wの水位Lよりも低い位置、すなわち水没させてもよい。
本実施形態で使用される処理剤Gは、処理水Wと接触することによって、処理水W中の溶存物質を晶析又は吸着させて、回収物Qとして取り出す機能を有している。処理剤Gは、例えば、イオン交換樹脂、活性炭、ゼオライト等の吸着を目的としたもののほか、晶析の際に核となる部材などを含む。処理剤Gとして利用されるこれらの材料は、粒状の固形物である。反応槽2に供給された処理剤Gは、処理水Wと混ざり、反応槽2が回転することに伴って螺旋状の仕切板23によって、反応槽2の下流側である第2の端部22から上流側である第1の端部21へ、処理水W内を処理水Wが流れる方向と反対方向へ、搬送される。
つまり、処理剤Gは、処理後水WHの状態に限りなく近くなった下流側の溶存物質の含有量が希薄になった処理水Wに投入され、溶存物質の含有量が多い上流側へ搬送される。したがって、例えば処理剤Gが吸着剤である場合、吸着能力が高い新しい状態で、溶存物質の含有量の少ない処理水Wに接することで、より確実に溶存物質を回収する。また、溶存物質の含有量が多くなる方向に搬送されることによって、吸着能力が少し低下した処理剤Gであっても、接触する処理水Wの溶存物質の含有量が多くなるので、相対的な吸着能力を維持することができる。そのため、処理水Wの流れる方向と逆の方向へ処理剤Gを搬送することによって、回収したい溶存物質を効果的に回収することができる。
回収装置5は、第1の端部21側に配置されており、第1の端部21まで搬送された処理剤G及びこれによって吸着又は晶析された回収物Qを第1の開口部211を通して反応槽2から外へ取り出す。回収装置5は、少なくとも1つの回収板51と樋52と固液分離器53とを備える。
回収板51は、反応槽2が回転する周方向を横切る向きに第1の端部21側の容器20の内周壁に取り付けられている。本実施形態の場合、図3及び図4に示すように、8つの回収板51が、等配に配置されている。各回収板51は、反応槽2の回転方向へ先端部がなだらかに湾曲している。この回収板51は、反応槽2が回転すると、図3及び図4に示すように、反応槽2の底部に溜まった処理剤G及びこれに吸着又は晶析した回収物Qを処理水Wとともに掬い上げる。
樋52は、図3に示すように反応槽2が回転して処理剤G及び回収物Qを掬った回収板51が回転軸Aよりも上方へ移動した場合にその回収板51の下方に採取部521を配置している。また樋52の排出部522は、図2に示すように、第1の開口部211を通って反応槽2の外へ延びている。回収板51によって樋52へ流し込まれた処理剤G及び回収物Qの流動性をよくするために、樋52は、図3に示すように底部が丸くなっているとともに、図2に示すように採取部521よりも排出部522の方が少し下がっている。また、樋52は、処理剤G及び回収物Qを投入できるように採取部521が開放されていればよい。したがって、反応槽2の外へ延びた範囲の樋52は、上面が覆われた筒状であってもよい。
固液分離器53は、回収板51によって処理水Wから掬い上げられた処理剤G及び回収物Qに処理水Wが少し混ざった混合物から、固形成分である処理剤G及び回収物Qを分離する。固液分離器53によって分離された固形成分の処理剤G及び回収物Qは、それぞれに応じた処理が施され、廃棄又は再生利用される。固液分離器53によって分離された処理水Wは、もともと第1の端部21の近傍の処理水Wであるので、ほぼ未処理に近い状態である。したがって、固液分離器53で回収された処理水Wは、処理水供給路3に戻され、再び反応槽2へ供給される。
固液分離器53は、例えば、処理剤G及びそれに付着した回収物Qを捕集するスクリーンやフィルターを備えている。固液分離器53は、処理剤G及び回収物Qを処理水Wから分離できればよいので、スクリーンやフィルターによって濾し取る方法に限定されない。例えば、加熱処理して水分を蒸発させてもよい。また、回収装置5は、反応槽2から処理剤G及び回収物Qを取り出すことができればよいので、回収板51で掬い上げる代わりに、ホースを第1の端部21側の反応槽2の底部まで差し込み、ポンプで汲み上げてもよいし、サイフォン管を第1の端部21の反応槽2の底部まで差し込み、吸い出してもよい。
以上のように構成された反応槽2を転動させるために設けられる支持装置7は、図1及び図3に示すように、反応槽2の円筒形状の容器20の外周面に転接するローラ71を備えたいわゆる「ターニングローラ」であって、本実施形態の場合、回転軸Aに沿う方向に離れた2か所で反応槽2を転動可能に支持している。反応槽2が回転軸Aに沿って十分に長い場合、必要に応じた数だけ支持装置7を追加して設置すればよい。反応槽2を回転させ続けることで、反応槽2が回転軸Aに沿う方向へ偏っていかないように、第1の端部21及び第2の端部22の少なくとも一方に、外側から転接する流れ止めを設けるとよい。流れ止めを設ける代わりに支持装置7のローラ71と嵌合するガイドを反応槽2の外周面に設けてもよい。
駆動装置8は、支持装置7に乗せられた反応槽2を一定の速度で回転させる。第1の実施形態の場合、支持装置7の一方を駆動装置8が組み込まれた駆動ローラとし、モータでローラ71を駆動することで反応槽2を転動させる。駆動装置8は、支持装置7に駆動ローラを採用する代わりに、反応槽2の円筒状の容器の外周にベルトを掛けてベルト駆動にしてもよいし、第1の端部21又は第2の端部にスプロケットを設けてチェーンで駆動してもよいし、ギアを設けて駆動してもよい。
以上のように構成された水処理装置1において、処理水Wの水位Lは、図2から図4に示すように、反応槽2の第1の開口部211の下端の内周縁212よりも低い位置に設定される。このとき、反応槽2の第1の開口部211の下端の内周縁212は、図2に示すように第2の開口部221の下端の内周縁222よりも高い位置に設定されている。また、仕切板23の下端の内周縁232は、第1の開口部211の下端の内周縁212よりも低く、第2の開口部221の下端の内周縁222よりも高い位置に設定されている。
反応槽2は、処理剤Gを第2の端部22側から第1の端部21側へ搬送するように回転する。つまり、処理水Wは、下流から上流に向けて押し戻される。第1の開口部211の下端の内周縁212は、仕切板23の下端の内周縁232よりも高いので、処理水Wは、仕切板23を越えて下流側へ流れていく。螺旋状に形成された仕切板23は、図2に示すように、上流側の第1の端部21から下流側の第2の端部22までの間の反応槽2の内部を複数の区画に区切っている。したがって、反応槽2は、第1の端部21から第2の端部22までの間に複数の貯留槽を備え、処理水Wが越流している状態である。
反応槽2は、仕切板23で区切られた処理剤Gを、回転することによって第2の端部22側から第1の端部21側へ向けて連続的に搬送しているだけでなく、常に一定量の新しい処理剤Gが第2の端部22側から連続して供給され、これとほぼ同量の処理剤G及び回収物Qを第1の端部21側から連続して排出する。そして、処理水Wは、第1の端部21側から供給され、仕切板23を越流することで、第2の端部22側へ排出される。
また、反応槽2が回転しているので、処理水Wは、単に仕切板23を越流するのではなく、仕切板23によって区切られたそれぞれの区画の中で対流するように強制的に攪拌される。このとき、反応槽2が回転していることによって、処理剤Gもまたそれぞれの区画の中で攪拌されながら上流側へ搬送される。したがって、同じ区画の中で処理剤Gの処理能力に大きな差が生じない。
反応槽2へ供給される処理水Wの流量と反応槽2の回転速度によって、処理水Wが仕切板23を越流する流量が決まる。また、反応槽2の回転速度によって、処理剤Gが処理水Wに接する時間及び回収装置5で反応槽2から取り出せる使用済みの処理剤Gの量が決まる。したがって、水処理装置1は、処理水Wの溶存物質の濃度に応じて、処理水Wの流量及び反応槽2の回転速度とともに、処理剤Gの供給量を最適化することで、連続的にかつ効率よく水処理を行なえる。
この水処理装置1によれば、溶存物質を吸着又は晶析して処理能力が低下した処理剤Gを回収装置5で反応槽2の外へ排出したのと同量の新しい処理剤Gを反応槽2へ供給する。したがって、処理剤Gを入れ換えるために水処理に寄与しない休止状態になる部分が無い。つまり、この水処理装置1は、据え付けられる占有床面積を考慮した場合、処理効率が良い。また、この水処理装置1は、連続して水処理できるため、装置の規模を小さくすることができ、排水量の少ない小規模の水処理設備にも対応することができる。
以下に、第2から第10の実施形態の水処理装置1について、それぞれ図を用いて説明する。各実施形態では、第1の実施形態の水処理装置1と異なる事項について説明する。このとき、各実施形態において第1の実施形態と同じ機能を有する構成は、それぞれの図中において同じ符号を付し、詳細な説明は第1の実施形態の対応する説明を参酌する。また、各実施形態で説明された事項以外は、基本的に第1の実施形態の水処理装置1と同じである。そこで、各実施形態で図示されていないものについては、第1の実施形態の図及びその説明を参酌することとする。
第2の実施形態の水処理装置1は、図5から図7を参照して説明する。図5及び図6に示す水処理装置1の反応槽2は、回転軸Aに沿う方向に隣り合う仕切板23の間に、攪拌部材としてリフター24を備える。このリフター24は、仕切板23に交差する方向に配置され、反応槽2の内壁から回転軸A側へ突出している。第2の実施形態の場合、このリフター24は、図5に示すように回転軸Aに沿う方向に隣り合う螺旋状の仕切板23の間に設置され、図6に示すように反応槽2の回転方向と反対方向かつ回転軸Aを中心に容器20の半径が小さくなる方向へ内周壁から延びている。この他の構成は、第1の実施形態の水処理装置1と同じである。
以上のように構成された水処理装置1は、反応槽2が回転すると、図6に示すように、リフター24が処理剤Gを掬い上げ、図7に示すように、処理水Wの中で容器20内へ落とす。処理剤Gが搬送される過程で、処理剤Gどうしが固着して一塊になることを防止することができる。また、処理剤Gを攪拌することで、処理水Wとの接触を均質化することができる。
したがって、リフター24は、図6に示すように回転軸Aを挟んで対称となる位置に配置されていてもよいし、2つ以上が等配になるように複数配置されていてもよい。さらにリフター24は、反応槽2が1回転する間の1か所に設けられているだけでもよい。また、図5及び図6に示すように回転軸Aに沿う方向に同位相の位置にリフター24を並べて配置していてもよいし、異なる位相の位置に配置してもよい。
また、各リフター24は、隣り合う仕切板23の間で上流側に位置する仕切板23との間に隙間を有しており、下流側に位置する仕切板23に接続されている。リフター24が下流側の仕切板23とつながっていることで、仕切板23によって上流側へ搬送される処理剤Gがより多くリフター24によって掬い上げられる。また、リフター24が上流側の仕切板23との間に隙間を有していることによって、反応槽2の回転に伴ってリフター24が処理水Wに没する際にリフター24と容器20の内周壁との間に処理水Wがすぐに流れ込み、リフター24が処理水Wから引き揚げられる際にリフター24と容器20との間の処理水Wがすぐに排出される。
隣り合う仕切板23の両方にリフター24が接続されていると、リフター24が処理水Wに沈んだり引き上げられたりするたびに、仕切板23の間にある処理水Wは、リフター24と容器20の内周壁との間の容積に相当する量の変動を生じるため、処理水Wの水位Lが変化する。リフター24が仕切板23のどちらか一方に対して隙間を有していることによって、リフター24が沈む又は引き上げられる際に、処理水Wを必要以上に攪拌することを抑制し、処理水Wの水位Lを安定させることができる。
攪拌部材としてリフター24を設置する代わりに、反応槽2の内周壁を多角形にしてもよい。反応槽2が回転することで、多角形に形成された内周壁によって処理剤Gが攪拌される。なお、容器20を多角形の筒形容器にする場合、容器20の外側に円筒型の外壁を設け、支持装置7で支持する。
攪拌部材は、処理水Wに対して処理剤Gをまんべんなく接触させるように攪拌できればよい。したがって、第2の実施形態のようなリフター24に限らず、処理水Wの水位Lを著しく変化させないものであれば、容器20の内周壁から突出したスタッドやリブのようなものでもよい。
第3の実施形態の水処理装置1は、図8を参照して説明する。図8に示す水処理装置1は、仕切板23の下端の内周縁232が第2の開口部221の下端の内周縁222よりも低く形成されている。したがって、反応槽2内の処理水Wの水位Lは、仕切板23の内周縁232よりも高い。つまり、この実施形態の水処理装置1は、仕切板23で区切られた区画どうしの間で処理水Wが流通する、すなわち常に越流する状態に構成されている。
この場合、処理水供給路3から供給された処理水Wは、反応槽2の回転によらずに、螺旋状の仕切板23を越えて流れる。そこで、処理水Wと処理剤Gの接触効率向上させるために、螺旋状の仕切板のピッチを長くする、すなわち、反応槽2が1回転する間に処理剤Gが搬送される距離を長くする。この場合、反応槽2の回転速度が同じであれば、回転軸Aに沿って処理水Wと処理剤Gとの相対移動速度が速くなるので、回転軸Aに沿って反応槽2の長さを延ばしてもよいし、処理水回収路6で回収された処理後水WHを処理水供給路3に循環させてもよい。
第4の実施形態の水処理装置1は、図9を参照して説明する。図9に示す水処理装置1において、反応槽2は、第1の開口部211の下端の内周縁212が第2の開口部221の下端の内周縁222よりも高くなるように、回転軸Aを傾けて設置される。第4の実施形態の場合、上流から下流に向かって下がるように、反応槽2の第1の端部21側を第2の端部22側よりも高くしている。
第1の実施形態では、第1の開口部211の内径、仕切板23の内径、第2の開口部221の内径を変えることで、第1の開口部211の下端の内周縁212が第2の開口部221の下端の内周縁222よりも高くなるように設定していた。これに対し、第4の実施形態では、反応槽2の回転軸Aを傾けることで、第1の実施形態と同じ条件、すなわち第1の開口部211の下端の内周縁212が第2の下端の内周縁222よりも高くなるようにしている。処理剤Gは、低くなった反応槽2の第2の端部22から供給されるが、仕切板23が螺旋状であるので、第1の実施形態と同様に、反応槽2が回転することに伴って、高くなった第1の端部21側へ搬送される。
したがって、第4の実施形態では、回転軸Aを中心とする第1の開口部211の内径と第2の開口部221の内径とを同じ寸法にすることができる。部品を共通化することで、製造コストが軽減されるとともに、回転軸Aを傾ける角度を変えることによって、仕切板23によって区切られた区画の間で処理水Wが逆流することを防止するとともに、仕切板23を越流する処理水Wの流量を制御しやすい。
第5の実施形態の水処理装置1は、図10を参照して説明する。図10に示す水処理装置1において、反応槽2は、円錐形の容器20に形成され、その回転軸Aをほぼ水平に配置している。この第1の端部21側の容器20の内壁よりも第2の端部22側の容器20の内壁の方が回転軸Aに遠い円錐形、すなわち、第1の端部21の内径よりも第2の端部22の内径の方が大きい、円錐形である。
図10において、回転軸Aに対する半径方向に容器20の内周壁からの仕切板23の高さ寸法は、一定である。つまり、回転軸Aが水平であり、容器20の内径は第1の端部21よりも第2の端部22のほうが大きいので、仕切板23の下端の内周縁232は、第2の端部22側のほうが下がっている。なお、容器20の内周壁からの仕切板23の高さそのものが、第1の端部21側よりも第2の端部22側へ向かうにしたがって徐々に小さくなっていてもよい。また、回転軸Aに沿って螺旋状の仕切板23のピッチは、第1の端部21側よりも第2の端部22側の方が大きい。反応槽2が回転すると、仕切板23が処理剤Gを第1の端部21側へ搬送する。また、螺旋状の仕切板23のピッチが第1の端部21側へ行くにしたがって小さくなるので、螺旋状の仕切板23の間に溜まる処理水Wの容積は徐々に小さくなる。このとき仕切板23は、上流側の仕切板23の方が高くなるように設けられているので、処理水Wの水位Lは上流側の仕切板23を超えない、すなわち、処理水Wが上流側へ逆流するように越流しない。
このように設けられた第5の実施形態の水処理装置1において、処理剤Gが供給される第2の端部22側における反応槽2の中の処理水Wの水位Lは浅い。また、第2の端部22側の反応槽2の内径が大きいので、処理剤Gが広がりやすい。したがって、処理水Wに対する処理剤Gの接触効率を向上させることができる。
第6の実施形態の水処理装置1は、図11を参照して説明する。図11に示す水処理装置において、反応槽2は、第1の端部21側の容器20の内壁よりも第2の端部22側の容器20の内壁の方が回転軸Aに近い円錐形、すなわち、第1の端部21の内径よりも第2の端部22の内径の方が小さい円錐形である。回転軸Aは、第5の実施形態と同様にほぼ水平に配置されている。
上流である第1の端部21側から下流である第2の端部22側へ、処理水Wが螺旋状の仕切板23を越流できるように、回転軸Aに対する半径方向に容器20の内周壁からの仕切板23の高さ寸法は、第1の端部21側よりも第2の端部22側へ向かうにしたがって徐々に小さくなっている。また、回転軸Aに沿って螺旋状の仕切板23のピッチは、第1の端部21側よりも第2の端部22側の方が大きい。
さらに、第6の実施形態の場合、第1の実施形態と同様に第1の開口部211の下端の内周縁212は、第2の開口部221の下端の内周縁222よりも高く設けられている。また、仕切板23の下端の内周縁232は、第1の開口部211の下端の内周縁212よりも低く、第2の開口部221の下端の内周縁222よりも高く設けられている。
反応槽2が回転すると、処理剤Gは、仕切板23で第2の端部22側から第1の端部21側へ搬送されるだけでなく、容器20が円錐形であるために低くなった第1の端部21側へ自重で流れて行く。第2の端部22側の容器20の水位Lは、容器20が円錐形であることによって浅くなっており、容積も小さい。したがって、第2の端部22側に供給された処理剤Gは、処理水Wに対して効率よく接触されるので、処理能力が向上する。
第7の実施形態の水処理装置1は、図12を参照して説明する。図12に示す水処理装置1において、反応槽2は、第1の開口部211の下端の内周縁212が第2の開口部221の下端の内周縁222よりも高くなるように、かつ、回転軸Aを傾けて設置されている。第7の実施形態の場合、第4の実施形態とは反対に、上流から下流に向かって上がるように反応槽2の回転軸Aを傾けている。そして、図12に示した状態でも第1の開口部211の下端の内周縁212は、第2の開口部221の下端の内周縁222よりも高い。
また第7の実施形態において仕切板23の下端の内周縁232は、第1の開口部211の下端の内周縁212及び第2の開口部221の下端の内周縁222のいずれよりも低く設けられている。したがって、処理水Wの水位Lは、仕切板23の下端の内周縁232を常に超えた状態である。なお、螺旋状の仕切板23の下端の内周縁232が処理水Wの水位Lとほぼ等しくなるように、下流の第2の端部22側から上流の第1の端部21側へ向かうにしたがって、回転軸Aの半径方向に容器の内周壁からの仕切板23の高さ寸法が徐々に大きくしてもよい。
以上のように構成された水処理装置1は、反応槽2となる容器20を円錐形にしなくてもよいので、製造コストを安くすることができる。また、反応槽が回転すると、螺旋状の仕切板23によって処理剤Gが上流の第1の端部21側へ搬送されるとともに、処理剤Gを供給した第2の端部22よりも低くなっている第1の端部21へ処理剤Gが自重で移動しやすい。処理剤Gが供給される第2の端部22側が高くなっており、処理水Wの水位Lが低いので、第1の端部21側に比べて第2の端部22側の処理水Wの容積に対して処理剤Gの容積比率が大きい。すなわち、処理水Wと処理剤Gとの接触効率が高くなるので、水処理装置1の処理能力が向上する。
第8の実施形態の水処理装置1は、図13から図15を参照して説明する。図13に示す水処理装置1において、反応槽2は、第7の実施形態と同様に、第1の端部21よりも第2の端部22が高くなるように、すなわち、図13に示すように上流から下流に向かって上がるように回転軸Aを傾けて配置している。
また、この反応槽2に設置される仕切板23は、回転軸Aに対して垂直に配置される複数の区画板231で構成されている。それぞれの区画板231は、回転軸Aと交差する中央部分が開口しており、内周縁232を有している。また、区画板231は、反応槽2の内壁に接する外周部の少なくとも一部に、回転軸Aに沿う方向に貫通した連通孔233を有している。この連通孔233は、図13及び図15に示すように、回転軸Aに沿う方向に隣り合う区画板231どうしで、回転軸Aを中心とする回転方向へ異なる位置、すなわち位相がずれた位置、に配置されている。
図13及び図14に示すように第8の実施形態では上流から順番に、第1区画板231A、第2区画板231B、第3区画板231C、第4区画板231D、第5区画板231E、第6区画板231Fの6つの区画板231を有しており、上流の区画板231の連通孔233に対して下流の区画板231の連通孔233は、反応槽2が回転する方向に対して反対の方向へ90°ずらして配置されている。
図13及び図14は、第4区画板231Dの連通孔233が処理水Wの水面よりも下に没した状態を示している。反応槽2は、図14に示すように上流の第1の端部21側が低くなっている。したがって、下流の第2の端部22側から供給された処理剤Gは、図14に示すように第4区画板231Dの下流側から連通孔233を通って上流側へ移動する。これに対し、上流の第1の端部21側から供給された処理水Wは、第4区画板231Dの上流と下流との間に生じている水位Lの差分だけ上流から連通孔233を通って下流側へ流れる。
以上のように第4区画板231Dの連通孔233を通して処理水W及び処理剤Gが移動したことと同様のことが、反応槽2が回転すると、他の区画板231でも生じる。仕切板23の各区画板231のそれぞれの連通孔233の位置と反応槽2の回転角度との関係を図15に示す。
図15は、反応槽2の回転角度に対してそれぞれの区画板231の連通孔233の位置を模式的に示すとともに連通孔233の高さ方向の変位を示している。さらに図15中のハッチングの範囲Tは、連通孔233が処理水Wに沈み、その区画板231の上流が下流へ連通している角度範囲を示している。例えば、第1区画板231Aについて説明すると、反応槽2が30°ほど回転すると連通孔233が第1区画板231Aの上流を下流へ連通した状態となり、反応槽2が150°を超える位置まで回転すると連通孔233が処理水Wの水面よりも上に移動して第1区画板231Aの上流と下流とを区切る状態になる。
また、反応槽2が120°を超えて150°ぐらいまでの間である場合、第2区画板231Bの連通孔233も第2区画板231Bの上流を下流側へ連通させる状態になる。したがって、この回転角度範囲Sでは、第1区画板231Aの上流から第2区画板231Bの下流、すなわち第3区画板231Cの上流側まで、連通された状態である。第1区画板231A以外の他の区画板231についても、図15に示すとおりである。
以上のように構成していることによって、第1の実施形態のように、仕切板23を螺旋状にしなくても第1の実施形態の水処理装置1と同等の機能及び効果を発揮することができる。仕切板23の構造が簡素である分だけ製造コストを軽減できる。また、仕切板23が回転軸Aに対して垂直に配置された複数の区画板231であるので、反応槽2の容器20の剛性が増す。図13のようにターニングローラのようなローラ71を有した支持装置7で保持する場合に、支持する場所を設定しやすい。
第9の実施形態の水処理装置1は、図16及び図17を参照して説明する。図16及び図17に示す水処理装置1は、処理水Wが区画板231の連通孔233を通って下流側へ流れるだけでなく、各区画板231の中央部分に設けられた開口によって作られる内周縁232を処理水Wが下流側へと順番に越流する。
図17に示すように反応槽2は、第7及び第8の実施形態と同様に第1の端部21側が低くなっており、その状態においても第1の開口部211の下端の内周縁212が第2の開口部221の下端の内周縁222よりも高くなるように構成されている。また、仕切板23を構成する各区画板231の中央部分が開口されることによって作られるそれぞれの内周縁232は、第1の開口部211の下端の内周縁212よりも低く、第2の開口部221の下端の内周縁222よりも高い。そして、各区画板231を処理水Wが上流側から順に越流するために、区画板231の中央部分に設けられた穴の開口径は、第1区画板231Aに対して下流の区画板231になるほど大きい。上記以外の構成は、第8の実施形態の水処理装置1と同じである。
反応槽2が回転すると、下流の第2の端部22側から供給された処理剤Gは、区画板231の連通孔233が下端に回ってきたときにその区画板231を下流側から上流側へ通り抜ける。上流の第1の端部21から供給された処理水Wは、区画板231の連通孔233が処理水Wの水面よりも没したときにその区画板231を上流側から下流側へ通り抜けるとともに、反応槽2の回転位置によらず区画板231の内周縁232を上流から下流へ越流する。
なお第8の実施形態及び第9の実施形態で説明した区画板231を第6の実施形態の水処理装置1の反応槽2の仕切板23として採用してもよい。
第10の実施形態の水処理装置1は、図18を参照して説明する。図18に示す水処理装置1は、第1の実施形態で説明したのと同じ反応槽2及びその周辺機器(処理水供給路3、処理水回収路6、処理剤供給部4、回収装置5等)を複数ずつ、本実施形態では2つずつ備えており、これらに処理水Wが順番に流れるように直列的に接続している。つまり、上流側の反応槽2から排出される処理後水WHは、下流側の反応槽2へ処理水Wとして処理水供給路3で注水される。また、下流側の反応槽2から回収された処理剤Gは、上流側の反応槽2へ処理剤供給部4で投入される。
第10の実施形態では、上流の反応槽2には溶存物質の濃度の高い処理水Wが供給され、上流の反応槽2で除去及び回収しきれない溶存物質をさらに下流の反応槽2で除去及び回収する。下流の反応槽2で使用された処理剤Gは、上流の反応槽2である程度溶存物質が取り除かれた後の処理後水WHと接しただけであるので、処理剤Gとしての能力が十分に残っている。そこで、本実施形態では、下流側の反応槽2で使用した処理剤Gを上流の反応槽2へ再利用している。このとき、新しい処理剤Gを一部加えて上流の反応槽2へ供給してもよい。
なお、図18において、上流の反応槽2の回転方向は、時計回り(右回り)であり、その仕切板23は、右ネジの螺旋状に形成されている。また下流の反応槽2の回転方向は、反時計回り(左回り)であり、その仕切板23は、左ネジの螺旋状に形成されている。上流の反応槽2の回転方向が反時計回りかつ仕切板23が左ネジの螺旋形状で、下流の反応槽2の回転方向が時計回りかつ仕切板23が右ネジの螺旋形状であってもよいし、上流と下流の反応槽2の回転方向が同じ方向であってもよい。
また、上流の反応槽2及び下流の反応槽2のタイプは、第1の実施形態の反応槽2に限定されない、第1から第9の実施形態の水処理装置1の反応槽2のいずれであっても、上流側及び下流側あるいは両方の反応槽として利用することができる。反応槽の数は、2つに限らず、3つ以上を直列に接続してもよい。上流の反応槽を並列に2つ設置してその下流の反応槽2として1つを接続してもよい。これと逆に、1つの上流の反応槽に対して、2つの反応槽を並列に下流に接続してもよい。
このように、いずれの実施形態の水処理装置1の反応槽2も小型で効率が良いものであるので、水処理設備としてまとまった据付面積を確保しにくい場合でも、レイアウトを自由に組み替えて設置することに適している。
第11の実施形態の水処理装置1は、図19を参照して説明する。図19に示す水処理装置1は、駆動装置8が他の実施形態の水処理装置1と異なっている。図19は、反応槽2の第1の端部21の内部を示している。この水処理装置1は、駆動装置8として水車81を装備している。水車81は、処理水供給路3から流出する処理水Wを受けて回転力を得ている。
水車81は、反応槽2の第1の端部21の内側に回転軸Aを中心に放射状に設置される複数の羽根82を有している。この羽根82に処理水Wがかかるように、処理水供給路3のノズル31は、水平方向に近い角度へ曲げられている。また、水処理装置1は、第1の端部21の第1の開口部211を通して処理剤Gが取り出される。したがって、処理剤Gを取り出すための回収装置5も同じく第1の端部21側の反応槽2の内部に配置される。
そこで、本実施形態では図19に示すように、回収装置5の回収板51を水車81の羽根82の下流側の縁につなげて設けている。回収装置5の回収板51が処理剤Gを掬い上げる面と反対側の面が、水車81の羽根82にかかった処理水Wを羽根82と反応槽2の内壁の間に保持する。したがって、より大きな駆動力を得ることができる。
この水車81は、処理水供給路3から流出する処理水Wをこの羽根82で受け止めることで、所望の回転力を発生する。このように、反応槽2を転動させるための動力を水車81で供給することで、水処理装置1の運転コストを抑えることができるだけでなく、構造が簡素化される。処理水Wの供給量で十分な駆動力を発生させるために、処理水供給路3のノズル31近傍に取り付けられた水車と、この水車の回転力を反応槽に伝達する伝達機構とを設けてもよい。さらに、第2の端部22の第2の開口部221から流出する処理後水WHを利用して、反応槽2の近傍に設置された別の水車を回し、動力伝達手段を介してその駆動力で反応槽2を回転させてもよい。
以上、水処理装置1について各実施形態で説明した構成のうち、第2の実施形態において説明したリフター24は、第3から第10の実施形態の水処理装置1にも適用することができる。また、第11の実施形態の水処理装置1の駆動装置8の一例として示した水車81は、第1から第10の実施形態の水処理装置1にも適用することができる。このとき水車81は、第1の実施形態において詳述した支持装置7に組み込まれる駆動装置8とともに第1から第11の実施形態において併用されてもよい。つまり、ドラム2の回転の指導に際して大きなトルクが必要な場合に、水車81と駆動装置8との両方を用い、回転速度が安定している間は、駆動装置8の出力を押えて消費エネルギーを節約することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…水処理装置、2…反応槽、20…容器、21…第1の端部、211…第1の開口部、212…(第1の開口部の)内周縁、22…第2の端部、221…第2の開口部、222…(第2の開口部の)内周縁、23…仕切板、231…区画板、232…(仕切板の)内周縁、233…連通孔、24…リフター、3…処理水供給路、4…処理剤供給部、5…回収装置、51…回収板、52…樋、521…採取部、522…排出部、53…固液分離器、6…処理水回収路、8…駆動装置、81…水車、W…処理水、WH…処理後水、G…処理剤、Q…回収物、A…回転軸

Claims (18)

  1. 回転軸に沿って第1の開口部が設けられた第1の端部及び前記回転軸に沿って第2の開口部が設けられた第2の端部を有し、鉛直方向に交差する方向に配置される前記回転軸を中心に転動される反応槽と、
    前記第1の端部と前記第2の端部の間に前記回転軸を横切る向きに少なくとも1つ配置され、前記反応槽の内壁から前記回転軸へ向かって延びた仕切板と、
    前記第1の開口部を通して前記反応槽へ溶存物質を含む処理水を供給する処理水供給路と、
    前記第2の開口部を通して前記反応槽から排出される処理後水を回収する処理水回収路と、
    前記溶存物質を晶析又は吸着させて回収物として前記処理水中から取り出す処理剤を前記第2の開口部を通して前記反応槽へ供給する処理剤供給部と、
    前記第1の開口部を通して前記反応槽の外へ前記処理剤及び前記回収物を取り出す回収装置と、
    を備える水処理装置。
  2. 前記第1の開口部の下端の内周縁は、前記第2の開口部の下端の内周縁よりも高い位置にある、請求項1に記載された水処理装置。
  3. 前記仕切板の下端の内周縁は、前記第1の開口部の下端の内周縁よりも低く前記第2の開口部の下端の内周縁よりも高い位置にある、請求項2に記載された水処理装置。
  4. 前記仕切板の下端の内周縁は、前記第2の開口部の下端の内周縁よりも低い位置にある、請求項2に記載された水処理装置。
  5. 前記反応槽は、前記第1の開口部の下端の内周縁が前記第2の開口部の下端の内周縁よりも高くなるように前記回転軸を傾けて設置される、請求項2に記載された水処理装置。
  6. 前記仕切板は、前記回転軸を中心とする螺旋状に形成される、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載された水処理装置。
  7. 前記反応槽は、前記第1の端部が前記第2の端部よりも高くなるように前記回転軸を傾けて配置される、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載された水処理装置。
  8. 前記反応槽は、前記第1の端部が前記第2の端部よりも低くなるように前記回転軸を傾けて配置される、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載された水処理装置。
  9. 前記仕切板は、前記回転軸を中心とする螺旋状に形成されている、請求項8に記載された水処理装置。
  10. 前記仕切板は、前記回転軸に対して垂直に配置される複数の区画板を含み、前記反応槽の内壁に接する前記区画板の外周部の少なくとも一部に前記回転軸に沿う方向に貫通した連通孔を有する、請求項8に記載された水処理装置。
  11. 隣り合う前記仕切板にそれぞれ設けられた連通孔は、前記回転軸を中心とする回転方向へ異なる位置に配置される、請求項10に記載された水処理装置。
  12. 前記反応槽は、前記第1の端部側の内壁よりも前記第2の端部側の内壁の方が回転軸に遠い円錐形である、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載された水処理装置。
  13. 前記反応槽は、前記第1の端部側の内壁よりも前記第2の端部側の内壁の方が回転軸に近い円錐形である、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載された水処理装置。
  14. 前記仕切板は、前記第1の端部側から前記第2の端部側へ向かうにしたがってピッチが大きくなる螺旋状である、請求項12又は請求項13に記載された水処理装置。
  15. 前記回収装置は、
    前記反応槽の回転方向を横切る方向に前記反応槽の前記第1の端部側の前記内壁に取り付けられる少なくとも1つの回収板と、
    前記反応槽が回転して前記回収板が上部へ移動した場合に前記回収板の下方に採取部が配置されて前記第1の開口部を通って外へ排出部が延びた樋と、
    前記樋の前記下流端に設置されて前記回収物の固形成分を前記処理後水から分離する固液分離器と、
    を備える、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載された水処理装置。
  16. 前記反応槽は、前記回転軸に沿う方向に隣り合う前記仕切板の間に前記仕切板に交差する方向に配置され前記反応槽の内壁から前記回転軸側へ突出した攪拌部材を有する、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載された水処理装置。
  17. 前記反応槽を回転させる駆動装置をさらに備え、
    前記駆動装置は、前記第1の端部側の前記反応槽の中に設けられて前記処理水供給路から流出する前記処理水を受ける水車である、請求項1から請求項16のいずれか1項に記載された水処理装置。
  18. 前記反応槽を複数備え、上流側の反応槽から排出される処理後水を下流側の反応槽へ処理水として注水し、前記下流側の反応槽から回収される処理剤を前記上流側の反応槽へ供給する、請求項1から請求項17のいずれか1項に記載された水処理装置。
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