JP5884637B2 - 積層コイル製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層コイルを形成する方法に関し、詳しくは平角導体をエッジワイズ曲げ加工してコイルを積層形成する際に、先に巻回されたコイルが振れて変形することを防ぐために、形成されたコイルを支持する方法に関する。
バッテリーとインバータの間に位置する昇圧コンバータに搭載されているリアクトルは、ハイブリッドカーや電気自動車の開発競争が行われている昨今、更なる性能の向上を求められるようになって来ている。リアクトルは、エネルギーの蓄積と放出とを交互に行う事で電圧を変換する機能を有しており、車載される以上は小型化及び高出力化が求められる。リアクトルの小型化及び高出力化を図るにあたり、リアクトルに用いるコイルに、平角導体を用いてエッジワイズ曲げ加工したコイルを使用することが検討されている。
特許文献1には、巻線装置についての技術が開示されている。送り機構と曲げ機構を備え、曲げ機構によって、平角導体のエッジワイズ曲げ加工を行い、コイル形成する装置である。この巻線装置に振れ止め機構を備えることで、平角導体を巻回する際にコイルが振れるのを抑制している。振れ止め機構は、曲げ機構の上部からコイル内周部を支持する為の振れ止め治具をコイル内周部に挿入し、平角導体の巻回と同期して回動することでこれを実現している。
特許文献2には、エッジワイズコイルの巻線方法及び巻線装置についての技術が開示されている。予め設定した長さ毎に送り出される平角線の折り曲げ部分を折り曲げ手段としてのメインクランプの支点部材とベンダとにより保持し、折り曲げ手段に連なる平角線の供給側を固定した状態で、ベンダを支点部材周りに回転させることにより保持した平角線を折り曲げて、エッジワイズコイルを形成する。この際に、形成されるエッジワイズコイルの内周側にコイルガイドを係合させ、平角線の送り出し動作によるエッジワイズコイルの移動に追従してコイルガイドを移動させる。そして、折り曲げ動作に伴ってコイルガイドを回転させつつ移動するエッジワイズコイルの移動に追従させてコイルガイドを回転させつつ移動させている。この様にすることで、コイル巻回時に生じるコイルのふらつきや揺れを抑えることが出来る。
上記の特許文献1及び特許文献2に記載の技術は、略第形状に巻回されるコイルを形成する方法を示しており、自動車の駆動に用いるモータに採用される技術だと推測されるが、リアクトル用のコイルにも採用が可能だと思われる。ただし、リアクトルには左右1対のコイルを用いられ、コイル同士はバスバなどを用いて接合されるケースが多い。特許文献3にはリアクトルに用いるコイルに関する技術が開示されているが、隣り合うコイルをバスバで溶接する技術が開示されている。しかし、この手法では溶接の手間や溶接部分の抵抗が高くなるなどの問題があるため、一本のコイルを巻回して2つのコイル要素を形成し、1方のコイル要素を折り返して2つのコイル要素が並ぶような構成となっている。
特開2009−135222号公報 特開2009−302245号公報 特開2004−55920号公報
しかしながら、特許文献1又は特許文献2に開示される装置を用いて、特許文献3に示される様なリアクトルに用いる積層コイルを形成するには、以下に説明する課題があると考えられる。
特許文献1及び特許文献2に開示される技術は、積層数のさほど多くない積層コイルの形成を前提にされている。このため、リアクトルに用いる積層コイルを特許文献1及び特許文献2に開示の技術を用いて形成する際には、2つの積層コイルを用意して、それぞれをバスバで結合する必要があると考えられる。しかし、この様なバスバでの接合は、特許文献3の課題に示される通り、リアクトルの小型化の阻害要因になると考えられる。即ち、バスバと接合するためにコイルから引き出すリード部分が、リアクトルの体格を大きくする要因となる虞がある。
しかし、例えば特許文献3に示される様な、偏芯した積層コイルを製造するにあたって、特許文献1や特許文献2に記載の技術を用いた場合、先に形成されたコイル要素に変形が生じる恐れがある。これは、特許文献1及び特許文献2に記載のコイルを支持する部材が、単にコイルの内側に挿入されるだけの構成である為、偏芯したコイル要素の変形を抑制しきれないと考えられるためである。具体的には、積層コイルが、第1コイル要素と偏芯した位置に形成される第2コイル要素とを有して、先に第2コイル要素を形成した場合、後に第1コイル要素を巻回する際に、第2コイル要素に重力や慣性力が作用して、垂れ下がりや振動による変形を生じる虞がある。これは、特許文献1又は特許文献2では、特許文献3に記載したような偏芯した積層コイルを作る事を前提として考えられていない為であり、結果、積層コイルの形状精度を高めることは困難であると考えられる。このような状況は、第1コイル要素と第2コイル要素とが偏芯していなくても、積層コイルの積層数が増えれば、似たような状況が生ずる虞がある。
積層コイルの形状精度を高められず、積層される平角導体Hの間に隙間が出来たり、或いは積層コイルと芯金との間に隙間が生じたり、といった状況となると、リアクトルの出力向上の低下や、リアクトルの大型化に繋がる事も考えられる。また、この様なコイルに生じた塑性変形を修正する工程を追加すると、積層コイルの製造コストが上がってしまう問題もある。また、塑性変形した金属を修正するためには逆方向に変形させる力を作用させる必要があるが、巻回された後のコイルにこのような力を作用させることは困難である。よって、リアクトルに用いる積層コイルの巻回時における形状精度の向上が図られることが望ましい。
そこで、本発明はこのような課題を解決するために、積層コイルの変形抑制が可能な積層コイル製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の一態様による積層コイル製造方法は、以下のような特徴を有する。
(1)一本の導体を用い、前記導体を巻回手段により同一巻方向に巻回されて積層形成し、積層コイルを製造する積層コイル製造方法において、前記巻回手段によって巻回された前記積層コイルを、把持手段にて把持し、前記巻回手段の巻回動作と同期して、前記把持手段を移動させ、又、前記積層コイルの積層と同期して、前記把持手段を前記積層コイルの積層方向に移動すること、を特徴とする。
上記(1)に記載の態様により、積層巻回される積層コイルを、把持手段を用いて保持し、把持手段を巻回手段の巻回動作と同期して移動させている。この結果、順次積層されていく積層コイルが巻回手段の動作の影響によって振動することを防ぐことが可能となる。また、把持手段には積層コイルの積層方向に移動する機構を有しているので、積層コイルを比較的早い段階から保持可能であり、積層コイルを巻回形成時に発生する積層コイルの振動を適切に保持可能である。積層コイルは把持手段によって確実に把持され、また、把持手段は巻回手段に同期するので、積層コイルの振動の発生は最低限に抑えられる。
積層コイル巻回時の振動の発生が最低限に抑えられることで、特許文献1や特許文献2に記載の技術を用いて積層コイルを巻回する際よりも、より確実に積層コイルの塑性変形を抑えることが可能となる。よって、積層コイルの変形抑制が可能な積層コイル製造方法を提供することが可能となる。
(2)(1)に記載の積層コイル製造方法において、前記積層コイルは、前記巻回手段に巻回される第1コイル要素と、前記巻回手段にすでに巻回され前記第1コイル要素と偏芯された位置で前記把持手段に把持される第2コイル要素と、を有し、前記把持手段は、前記巻回手段の巻回動作と同期して、前記第1コイル要素と前記第2コイル要素との位置関係が変わらないように移動すること、を特徴とする。
上記(2)に記載の態様により、積層コイルを形成する第1コイル要素と、第1コイル要素と中心が偏芯された位置に形成される第2コイル要素とが巻回されるにあたり、第2コイル要素が把持手段によって把持されており、巻回手段の巻回動作に同期して把持手段が移動するので、偏芯されて形成される第2コイル要素が重力に負けて垂れ下がる、などといった変形を抑えることが可能となる。特許文献3に示されたような偏芯コイルを形成するにあたり、その製造方法が特許文献3には開示されていないため、本発明によってこうした偏芯した積層コイルの製造を実現する積層コイルの製造方法を提供することが出来る。
本実施形態の、リアクトルの平面概念図である。 本実施形態の、コイルの斜視図である。 本実施形態の、コイル素体の斜視図である。 本実施形態の、巻回装置の側面概念図である。 本実施形態の、支持機構の斜視概念図である。 本実施形態の、コイル素体をチャックする様子を示した斜視図である。 本実施形態の、巻回時の巻回機構部を示す平面図である。 本実施形態の、第2コイル要素の形成過程を示す平面図である。 本実施形態の、第2コイル要素の形成過程を示す平面図である。 本実施形態の、第1コイル要素と第2コイル要素との接続部の形成過程を示す平面図である。 本実施形態の、第1コイル要素の第1角曲げ工程を示す平面図である。 本実施形態の、第1コイル要素の長辺送り工程を示す平面図である。 本実施形態の、第1コイル要素の第2角曲げ工程を示す平面図である。 本実施形態の、第1コイル要素の短辺送り工程を示す平面図である。 本実施形態の、第1コイル要素の第3角曲げ工程を示す平面図である。 本実施形態の、第1コイル要素の長辺送り工程を示す平面図である。 本実施形態の、第1コイル要素の第4角曲げ工程を示す平面図である。 本実施形態の、第2コイル要素の形成過程を示す斜視図である。 本実施形態の、第2コイル要素が巻回された様子を示す斜視図である。 本実施形態の、第1コイル要素と第2コイル要素との接続部の形成過程を示す斜視図である。 本実施形態の、第1コイル要素の第1角曲げ工程を示す斜視図である。 本実施形態の、第1コイル要素の長辺送り工程を示す斜視図である。 本実施形態の、第1コイル要素の第2角曲げ工程を示す斜視図である。 本実施形態の、第1コイル要素の短辺送り工程を示す斜視図である。 本実施形態の、第1コイル要素の第3角曲げ工程を示す斜視図である。 本実施形態の、第1コイル要素の長辺送り工程を示す斜視図である。 本実施形態の、第1コイル要素の第4角曲げ工程を示す斜視図である。 本実施形態の、第2コイル要素の軌跡を示す平面図である。
まず、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
図1に、本実施形態のリアクトル10の平面概念図を示す。図2に、コイル20の斜視図を示す。リアクトル10は、コア11及びコイル20を有している。コア11は積層鋼板或いは圧粉体を用いて形成されている。コイル20は、図2に示される様に第1コイル要素21及び第2コイル要素22からなる、平角導体Hがエッジワイズ曲げ加工されて巻回されたものである。平角導体Hは矩形断面を有しており、銅やアルミニウム等の導電性の高い金属よりなるものである。平角導体Hの外周には絶縁被覆が施されている。
図3に、コイル素体30の斜視図を示す。コイル20は、第1コイル要素21及び第2コイル要素22の2つの部分からなり、第1コイル要素21と第2コイル要素22は接続部分23で接続されている。第1コイル要素21、接続部分23及び第2コイル要素22は、1本の平角導体Hで形成されており、図3に示される様な状態のコイル素体30を折り曲げて形成されている。コイル素体30は、第1コイル要素21と第2コイル要素22が90度異なる状態で巻回されたものである。すなわち、第1コイル要素21と第2コイル要素22とは、偏芯した状態に形成されている。このような偏芯した2つのコイル要素を有するコイル素体30のうち、第2コイル要素22を図3の矢印の方向に曲げることで、図2に示すようなコイル20が形成される。
次に、コイル素体30を形成する、巻回装置について図を用いて簡単に説明をする。図4に、巻回装置100の側面概念図を示す。図5に、支持機構110の斜視概念図を示す。なお、図4には説明の都合で支持機構110を省いて描かれている。巻回装置100は、支持機構110と送り機構部120、保持機構部130、巻出機構部140、及び巻回機構部150を備えている。巻出機構部140に備えられたボビン141には平角導体Hがフラットワイズ方向に巻回されている。送り機構部120に備えられる送りクランプ121は送りクランプ121を台形ネジ123及びモータ122によって移動させ、送りクランプ121で平角導体Hをクランプして所定距離送ることで、ボビン141より平角導体Hを引き出すことが可能である。引き出された平角導体Hは癖取りローラ132で直進するように矯正される。
保持機構部130は、保持クランプ131によって平角導体Hをクランプする機構であり、送りクランプ121のアンクランプ時に平角導体Hが移動しないように保持する機能を有している。巻回手段に相当する巻回機構部150は、平角導体Hをエッジワイズ曲げ加工する機能を有している。センターポスト151はベース158の内部から突出する形で備えられており、先端にクランプ部分が設けられているので、平角導体Hはこのセンターポスト151に設けられるクランプ部分とベース158の表面とで保持される。センターポスト151が平角導体Hの内周側をクランプした状態で、曲げ治具152がセンターポスト151を中心に回転をして、平角導体Hをエッジワイズ曲げ加工する。曲げ治具152については、後述する図7等に関する記載を参照のこと。
支持機構110は、図5にその斜視概念図が示されており、巻回装置100の巻回機構部150側に配置される。支持機構110には、X軸駆動機構111、Y軸駆動機構112、Z軸駆動機構113、回転機構114及び保持チャック115が備えられている。X軸駆動機構111とY軸駆動機構112は直交して設けられ、それぞれサーボモータが備えられて任意の位置で保持チャック115を移動させることが可能である。Z軸駆動機構113もX軸駆動機構111及びY軸駆動機構112と直交して設けられ、サーボモータが備えられて任意の位置に把持手段に相当する保持チャック115を移動させることが可能である。そして、Z軸駆動機構113の先端に設けられている回転機構114は保持チャック115を回転させ、任意の位置で停止することが出来る。
図6に、コイル素体30をチャックする様子を斜視図に示す。保持チャック115は先端に爪部116を2つ開閉可能に備えている。保持チャック115は空圧で制御され、爪部116の開端でコイル素体30の第2コイル要素22を内側から把持することが出来る。爪部116の素材は、コイル素体30の表面を極力傷つけない加工、素材を選択されることが望ましい。
次に、コイル素体30の巻回時の挙動を説明する。図7に、巻回時の巻回機構部150の平面図を示す。図8乃至図10に、第2コイル要素22の形成過程を平面図に示す。図11乃至図17に第1コイル要素21の形成過程を平面図に示す。平角導体Hをエッジワイズ曲げ加工するにあたり、図7等に示される様に、ベース158の上面にセンターポスト151によって平角導体Hがクランプされる。そして、センターポスト151を中心に平角導体Hの側面を曲げ治具152が押圧しながら回転することで、平角導体Hはエッジワイズ曲げ加工される。
平角導体Hのエッジワイズ曲げ加工を繰り返して、積層巻回した第2コイル要素22は、図8及び図9に示される様に形成される。その後、図10に示される様に平角導体Hが所定距離送られ、第1コイル要素21と第2コイル要素22との間に形成される接続部分23の部分を確保する。そして、図11乃至図16に示される様に、平角導体Hのエッジワイズ曲げ加工を順次繰り返し、図17に示される様な状態の第1コイル要素21を形成する。第1コイル要素21の形成過程は、第2コイル要素22の形成過程と同様に、センターポスト151で平角導体Hをクランプし、センターポスト151を中心に曲げ治具152を回転移動させることで、平角導体Hをエッジワイズ曲げ加工するというものである。
こうして、第1コイル要素21及び第2コイル要素22を形成して、図3に示される様なコイル素体30を形成するが、第2コイル要素22を巻回後、第1コイル要素21を巻回する際に、第2コイル要素22を図5に示される支持機構110の保持チャック115にて保持する必要がある。この様子について、図18乃至図27に示す。図18は、図7に対応する斜視図であり、図19は図9に、図20は図10に、図21は図11に、図22は図12に、図23は図13に、図24は図14に、図25は図15に、図26は図16に、図27は図17に対応した斜視図である。
第2コイル要素22は、図20の段階で、支持機構110の爪部116が内部に挿入される。そして、爪部116が保持チャック115の開端まで移動することで、内径把持する。この後、平角導体Hが巻回されるにしたがって、第2コイル要素22が第1コイル要素21の外側を略円状の軌跡を描いて移動することになるので、保持チャック115もそれにあわせて移動する。図28に、第2コイル要素22の中心の軌跡を示した平面図を示す。
第2コイル要素22の中心の軌跡は、第1ステップS1から第8ステップS8を結んだものである。第1ステップS1から第2ステップS2と、及び第5ステップS5から第6ステップS6が長辺送りを示し、第3ステップS3から第4ステップS4と、第7ステップS7から第8ステップS8が短辺送りを示す。そして、第2ステップS2から第3ステップS3、第4ステップS4から第5ステップS5、第6ステップS6から第7ステップS7、第8ステップS8から第1ステップS1は、エッジワイズ曲げ加工時の軌跡を示している。第2コイル要素22の中心の軌跡は、すなわち保持チャック115の中心の軌跡と等しい。
第1ステップS1から第8ステップS8を経ることで、第1コイル要素21の1層分を巻回することができる。そして、次の第1ステップS1から第8ステップS8で2層目の巻回を始めることになるが、この際には第2コイル要素22の高さを平角導体Hの厚み分だけ高い位置で保持する必要がある。したがって、第1コイル要素21を巻き進むにあたって、保持チャック115の位置もZ軸駆動機構113によって順次上昇させる必要がある。このように保持チャック115を動作させることで、第1コイル要素21を巻回するにあたって第2コイル要素22を変形させずにコイル素体30を形成することができる。
コイル素体30は、図4に示される様な形状に形成される為、その後、第2コイル要素22の位置を第1コイル要素21と並行に並ぶように折り曲げることで、図2に示すような形状に成形することが可能となる。このコイル素体30をコア11に組み付けることで、図1に示すようなリアクトル10が形成される。
本実施形態は、上記構成でコイル素体30が製造されるため、以下に示す作用及び効果を奏する。
まず、効果としてコイル素体30の変形の抑制が可能となる点が挙げられる。これは、一本の平角導体Hを用い、平角導体Hを巻回機構部150により同一巻方向に巻回されて積層形成し、コイル素体30を製造する積層コイル製造方法において、巻回機構部150によって巻回されたコイル素体30を、保持チャック115にて把持し、巻回機構部150の巻回動作と同期して、保持チャック115を移動させ、又、コイル素体30の第1コイル要素21の積層と同期して、保持チャック115をコイル素体30の積層方向に移動することで実現される。
具体的には、コイル素体30は、巻回機構部150に巻回される第1コイル要素21と、巻回機構部150にすでに巻回され第1コイル要素21と偏芯された位置で保持チャック115に把持される第2コイル要素22と、を有し、保持チャック115は、巻回機構部150の巻回動作と同期して、第1コイル要素21と第2コイル要素22との位置関係が変わらないように移動している。この様子は、図20乃至図27及び図28に示す通りである。
保持チャック115の動作は、図5に示されるように配置されたX軸駆動機構111、Y軸駆動機構112、Z軸駆動機構113及び回転機構114によって実現され、それぞれが図示しない制御装置に接続されて制御されている。保持チャック115によって、第2コイル要素22の内径側から保持し、巻回機構部150の巻回動作にあわせて保持チャック115を動作させる。また、第1コイル要素21が巻き進んだ際には、Z軸駆動機構113によって第1コイル要素21の積層方向に保持チャック115を上昇させる。このような保持チャック115の動きによって、第1コイル要素21と第2コイル要素22の関係を、図4に示すような状態に保って巻回することができる。すなわち、既に巻回された第2コイル要素22が第1コイル要素21の巻回中に、巻回機構部150の動作によって発生する慣性力や重力の作用によって変形することを防ぐことが可能となる。
この結果、図2に示される様な形状にコイル素体30が形成された際に、第1コイル要素21及び第2コイル要素22の平角導体H同士の隙間を極力抑えることができ、結果的に、コイル素体30を用いるリアクトル10の出力向上や小型化に貢献することが可能となる。また、コイル素体30の形成精度を高めることが出来ることで、組み付け性を向上させ、リアクトル10の製造コストの削減に貢献することが可能となる。
以上、本実施形態に則して発明を説明したが、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更することにより実施することもできる。例えば、コイル素体30の形状について、第1コイル要素21と第2コイル要素22とが90度向きが異なる形状に形成されているが、これに限定される必要は無い。例えば、第1コイル要素21と第2コイル要素22とが並行に並んだ状況にて巻回される特許文献3に示される様なコイル素体の態様にも対応し得る。
また、第1コイル要素21と第2コイル要素22の関係のように、明確に2つの要素に分離しないコイル素体30の支持を保持チャック115で行う事も可能である。平角導体Hを巻回積層すると、先に巻回が終わった部分に慣性力が作用してコイル素体30が変形する虞がある。したがって、これを支持するのに支持機構110の構成を用いることを妨げない。また、同様にして第2コイル要素22を巻回中に、保持チャック115で第2コイル要素22の一部を支持することを妨げない。保持チャック115によって支持することで、積層形成したコイル素体30の巻回時に生じる変形を防ぐことが可能となる。
10 リアクトル
11 コア
20 コイル
21 第1コイル要素
22 第2コイル要素
23 接続部分
30 コイル素体
100 巻回装置
110 支持機構
111 X軸駆動機構
112 Y軸駆動機構
113 Z軸駆動機構
114 回転機構
115 保持チャック
120 送り機構部
130 保持機構部
140 巻出機構部
150 巻回機構部
H 平角導体

Claims (2)

  1. 一本の導線を用い、前記導線を巻回手段により同一巻方向に巻回して積層形成し、積層コイルを製造する積層コイル製造方法において、
    前記巻回手段にて、前記積層コイルに含まれる第2コイル要素を巻回し、
    前記第2コイル要素にその一端が接続する接続部を、前記導線を所定距離送ることで形成し、
    前記接続部の他端が接続する第1コイル要素が形成される際に、前記第1コイル要素と偏芯された位置で前記第2コイル要素を把持手段によって把持し、
    前記巻回手段の巻回動作と同期して、前記把持手段を移動させ、又、前記積層コイルの積層と同期して、前記把持手段を前記積層コイルの積層方向に移動すること、
    を特徴とする積層コイル製造方法。
  2. 請求項1に記載の積層コイル製造方法において
    記把持手段は、前記巻回手段の巻回動作と同期して、前記第1コイル要素と前記第2コイル要素との位置関係が変わらないように移動すること、
    を特徴とする積層コイル製造方法。
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