JP5881236B2 - 抗ウイルス抗菌塗布剤 - Google Patents

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Description

本発明は、塗布することによって抗ウイルス抗菌性を発揮する抗ウイルス抗菌塗布剤に関する。
抗ウイルス抗菌性を発揮する塗布剤として、第4級アンモニウム塩、例えばオクタデシルジメチル(3−トリエトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを用い、これに、エタノール、必要に応じて水、界面活性剤、例えばヘキサデシルトリメチルアンモニウム、セチルピリジニウムクロライドを含有したものが、下記特許文献1によって提案されており、例えば、その実施例3によれば、オクタデシルジメチル(3−トリエトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを3wt%、これにラウロイルアミドプロピルジメチルアミンオキサイドを1wt%添加した水溶液、オクタデシルジメチル(3−トリエトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを3wt%、これにラウロイルアミドプロピルジメチルアミンオキサイドを1wt%、セチルピリジウムクロライドを0.1wt%添加した水溶液、オクタデシルジメチル(3−トリエトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを3wt%、これにヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライドを0.1wt%添加した消毒用エタノール溶液、オクタデシルジメチル(3−トリエトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを3wt%、これにセチルピリジウムクロライドを0.1wt%添加した消毒用エタノール溶液では優れた抗菌性を呈するが、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを3wt%、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを1wt%添加した水溶液では抗菌性を呈さないことが、記載され、また、実施例8によれば、オクタデシルジメチル(3−トリエトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを3wt%添加した80wt%のアルコール溶液では、インフルエンザウイルス、ネコカシリウイルスに対し優れた抗ウイルス性を呈することが記載されているが、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを用いた場合の抗ウイルス性については触れられていない。
特開2011−98976号公報
しかし乍ら、本発明者らの実験によると、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドは優れた抗ウイルス抗菌性を呈して、抗ウイルス抗菌塗布剤としてその積極的な活用が求めれられるところであるが、本発明者らの実験によれば、優れた抗ウイルス抗菌性を呈する一方で、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを用いて形成した抗ウイルス抗菌塗布剤は、塗布後の人や物との接触によって、その抗ウイルス抗菌性が極端に低下する傾向を招き易いという問題点がある。即ち、該塗布剤を塗布して、塗布面に後述の耐磨耗試験(サンプルNo.20参照)を施すと、耐磨耗性の指標をなす塗布直後と試験後の表面抵抗率が大きく異なり、試験後は塗布前の状態に戻っており、従って、上記オクタデシルジメチルトリエトキシシリルプロピルアンモニウムクロライドは抗ウイルス抗菌剤として高度な抗ウイルス抗菌性を発揮するも、塗布した後の持続性に欠ける傾向、即ち、耐久性に欠ける傾向を呈することになる。
従って、特許文献1のものは、塗布対象物に対する塗布によって塗布対象物付着のウイルスや菌の殺菌(ウイルスについては破壊といってもよい)と短時間の抗ウイルス抗菌性を確保し得るも、人や物との接触に起因する塗布層の剥離乃至磨耗によって、結局、実用的な抗ウイルス抗菌性を確保するものとはなし得ない。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、その解決課題とするところは、塗布によって塗布対象物に対する密着性を確保し、可及的長期に亘って抗ウイルス抗菌性を持続して、業務用乃至家庭用として実用に耐える耐久性を有する抗ウイルス抗菌塗布剤を提供するにある。
上記課題に沿って、鋭意研究した結果、本発明者らは、抗ウイルス抗菌剤としてオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを含有することによって高度な抗ウイルス抗菌性を確保するとともに、該オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを用いることによってそのアンモニウム同士の相互作用又はメトキシシリル基の相互作用による抗ウイルス抗菌性の発現が阻害されるのを防止するように、その抗ウイルス抗菌促進剤としてジデシルジメチルアンモニウムクロライドを添加含有するようにする一方、上記オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドの官能基であるメトキシシリル基と反応する水酸基が存在せず又は著しく少ないことによる塗布対象樹脂面への付着不良を解消し、塗布対象樹脂面との親和性が大きいメタクロリキシ基を有してオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドのメトキシシリル基と反応することによってオクタデシルジメチルトリメトキシシリルプロピルアンモニウムクロライドの上記塗布対象樹脂面に対する密着性を確保するように、その付着増進剤として3−メタクロリキシプロピルトリメトキシシランを添加含有することによって、塗布対象樹脂面に塗布したオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドが人や物と接触してもその剥離乃至磨耗を有効に防止して高度な耐磨耗性を確保し、抗ウイルス抗菌塗布剤として、可及的長期に亘ってその抗ウイルス抗菌性を持続して、業務用乃至家庭用として実用に耐える耐久性を有するものとすることができるとの知見を得るに至った。
本発明はかかる知見に基づいてなされたもので、即ち、請求項1に記載の発明を、抗ウイルス抗菌剤としてオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを0.8〜4.1wt%、抗ウイルス抗菌促進剤としてジデシルジメチルアンモニウムクロライドを0.5〜1.5wt%、塗布対象樹脂面への付着増進剤として3−メタクロリキシプロピルトリメトキシシランを0.25〜1.0wt%、および、残部の揮発性溶媒を含有してなることを特徴とする抗ウイルス抗菌塗布剤としたものである。
請求項2に記載の発明は、同じく上記に加えて、抗ウイルス抗菌塗布剤としては、上記含有成分の他、溶媒を含むところ、これに水を用いることは不可能ではないが、水を使用すると、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドのメトキシシリル基同士の反応を招き、抗ウイルス抗菌塗布剤の白濁原因となることから、水を使用することなく、エタノール等のアルコール系溶媒を用いることによって、安全性及び有効な消毒作用を備えたものとするように、これを、上記揮発性溶媒を、水を含有しないエタノール等アルコール系溶媒としてなることを特徴とする請求項1に記載の抗ウイルス抗菌塗布剤としたものである。
請求項3に記載の発明は、同じく上記に加えて、塗布対象樹脂面を、上記付着増進剤として添加含有した3−メタクロリキシプロピルトリメトキシシランのメタクロリキシ基の親和性を発揮して確実に反応することによって、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドの塗布対象樹脂面に対する密着性を高度に確保するとともに抗ウイルス抗菌性の持続性を確保するに適したアクリル系樹脂面とするように、これを、上記塗布対象樹脂面を、アクリル系樹脂製品、アクリル系樹脂被覆面、アクリル樹脂塗膜面等のアクリル系樹脂面としてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の抗ウイルス抗菌塗布剤としたものである。
請求項4に記載の発明は、同じく上記に加えて、抗ウイルス抗菌塗布剤を塗布した塗布対象樹脂面の耐磨耗試験によって、耐磨耗性の指標となる塗布面の表面抵抗率を可及的に低い1×1013Ω未満に維持するものとして、良好な耐磨耗性を有して、長期に亘って耐久性を有する抗ウイルス抗菌性を確保した抗ウイルス抗菌持続型のものとするように、これを、30mm×50mmのアクリル−メラミン樹脂面に塗布直後及び軟質発泡ウレタンによる負荷荷重9.81N、速度800mm/秒、摺動回数700回(往復)の塗布面磨耗試験後の塗布面表面の表面抵抗率をいずれも1×1013Ω未満に維持してなることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の抗ウイルス抗菌塗布剤としたものである。
請求項5に記載の発明は、同じく上記に加えて、抗ウイルス抗菌塗布剤の使い勝手を向上して、業務用乃至家庭用の用途に好適にして抗ウイルス抗菌性を有効に発揮し得るものとするように、これを、塗布対象樹脂面を、アクリル系樹脂面とし且つスプレー容器に充填してスプレー用としてなることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の抗ウイルス抗菌塗布剤としたものである。
本発明はこれらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
本発明は以上のとおりに構成したから、請求項1に記載の発明は、抗ウイルス抗菌剤としてオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを含有することによって高度な抗ウイルス抗菌性を確保するとともに、該オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを用いることによってそのアンモニウム同士の相互作用もしくはメトキシシリル基同士の相互作用による抗ウイルス抗菌性の発現が阻害されるのを防止するように、その抗ウイルス抗菌促進剤としてジデシルジメチルアンモニウムクロライドを添加含有するようにする一方、上記オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピルプロピル)アンモニウムクロライドの官能基であるメトキシシリル基と反応する水酸基が存在せず又は著しく少ないことによる塗布対象樹脂面への付着不良を解消し、塗布対象樹脂面との親和性が大きいメタクロリキシ基を有してオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドのメトキシシリル基と反応することによってオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドの上記塗布対象樹脂面に対する密着性を確保するように、その付着増進剤として3−メタクロリキシプロピルトリメトキシシランを添加含有することによって、塗布対象樹脂面に塗布したオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドが人や物と接触してもその剥離乃至磨耗を有効に防止して高度な耐磨耗性を確保し、抗ウイルス抗菌塗布剤として、可及的長期に亘ってその抗ウイルス抗菌性を持続して、業務用乃至家庭用として実用に耐える耐久性を有する抗ウイルス抗菌塗布剤を提供することができる。
請求項1に記載の発明は、上記に加えて、その含有成分の含有率を、抗ウイルス抗菌性、密着性の確保に適当なものとするとともに関係法令に適合し且つ市販のメタノール溶液とされるオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを、特にメタノールを除外することなく、市販のものをそのまま使用して生産をなし得るものとすることができる。
請求項2に記載の発明は、同じく上記に加えて、抗ウイルス抗菌塗布剤としては、上記含有成分の他、溶媒を含むところ、抗ウイルス抗菌塗布剤の白濁原因となる水を使用することなく、エタノール等のアルコール系溶媒を用いることによって、安全性及び有効な消毒作用を備えたものとすることができる。
請求項3に記載の発明は、同じく上記に加えて、塗布対象樹脂面を、上記付着増進剤として添加含有した3−メタクロリキシプロピルトリメトキシシランのメタクロリキシ基の親和性を発揮して確実に反応することによって、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドの塗布対象樹脂面に対する密着性を高度に確保するとともに抗ウイルス抗菌性の持続性を確保するに適したアクリル系樹脂面とすることができる。
請求項4に記載の発明は、同じく上記に加えて、抗ウイルス抗菌塗布剤を塗布した塗布対象樹脂面の耐磨耗試験によって、耐磨耗性の指標となる塗布面の表面抵抗率を可及的に小さく1×1013Ω未満に維持するものとして、良好な耐磨耗性を有して、長期に亘って耐久性を有する抗ウイルス抗菌性を確保した抗ウイルス抗菌持続型のものとすることができる。
請求項5に記載の発明は、同じく上記に加えて、抗ウイルス抗菌塗布剤の使い勝手を向上して、業務用乃至家庭用の用途に好適にして抗ウイルス抗菌性を有効に発揮し得るものとすることができる。
以下本発明を更に具体的に説明すれば、本発明の抗ウイルス抗菌塗布剤は、例えば、塗布対象樹脂面を、アクリル系樹脂面とし且つスプレー容器に充填してスプレー用としたものとしてあり、スプレー容器の操作によって、例えば、家庭における用途としてフローリング、家具、建具、家具や建具の引手、把手等部品の如き塗布対象樹脂面に該抗ウイルス抗菌塗布剤をスプレー塗布することによって、長期に亘る持続性を呈する抗ウイルス抗菌性を発揮して、塗布対象樹脂面の付着ウイルスや付着細菌を殺菌(ウイルスについては破壊といってもよい)するものとしてある。
抗ウイルス抗菌塗布剤は、抗ウイルス抗菌剤としてオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを、抗ウイルス抗菌促進剤としてジデシルジメチルアンモニウムクロライドを、塗布対象樹脂面への付着増進剤として3−メタクロリキシプロピルトリメトキシシランを含有したものとしてあり、このとき、本例にあって該抗ウイルス抗菌塗布剤は、その溶媒を、水を含有しないエタノール等アルコール系の揮発性溶媒として、上記含有成分に加えて該アルコール系の揮発性溶媒を追加含有したものとして構成してある。
即ち、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドは、第4級アンモニウム塩として有効な抗ウイルス抗菌性を発揮するが、そのアンモニウム同士の相互作用もしくはメトキシシリル基同士の相互作用によって表面にオクタデシルジメチルアンモニウムが配向するようにするには濃度を相当程度高くしないと抗ウイルス抗菌性を発現しない結果となるところ、ジデシルジメチルアンモニウムクロライドを添加含有することによって、比較的低濃度のオクタデシルジメチルトリメトキシシリルプロピルアンモニウムクロライドであっても、そのアンモニウム同士又はメトキシシリル基同士の上記相互作用を抑制し、該相互作用に起する抗ウイルス抗菌性の発現阻害要因を解消するように、抗ウイルス抗菌促進剤とし得る上、更に、3−メタクロリキシプロピルトリメトキシシランを添加含有することによって、そのメタクロリキシ基が上記オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドのメトキシシリル基と反応するとともにメタクロリキシ基の塗布対象樹脂面への親和性によって塗布対象樹脂面に対するオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドの密着性を確保し、その長期に亘る持続性を呈する抗ウイルス抗菌性を有効に発揮するように、塗布対象樹脂面への付着増進剤とし得る。
本例にあって抗ウイルス抗菌塗布剤は、上記オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを0.8〜4.1wt%、ジデシルジメチルアンモニウムクロライドを0.25〜2.0wt%、3−メタクロリキシプロピルトリメトキシシランを0.25〜2.0wt%とし、残部を揮発性溶媒としたものとしてあり、これによって、その含有成分の含有率を、抗ウイルス抗菌性、密着性の確保に適当なものとするとともに関係法令に適合し且つ市販のメタノール溶液とされるオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを、特にメタノールを除外したりすることなく、市販のものをそのまま使用して生産をなし得るものとしてある。
即ち、上記抗ウイルス抗菌塗布剤における含有成分の含有率の範囲、即ち、含有率の上限及び下限を検討するに、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドの含有率が0.8wt%を下回ると、該オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドの塗布対象樹脂面への付着量が不足して、有効な抗ウイルス抗菌性を発現し難くなる傾向を招くことから、該含有率の下限はこれを0.8%wt%とすること、また、一般に市販されているメタノール溶液中のオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドは40.3〜43.7wt%とされるところ、有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律において家庭用のエアロゾル剤中に含まれるメタノール量は5wt%以下と規制されるから、オクタデシルジメチルトリメトキシシリルプロピルアンモニウムクロライドの含有率が4.1wt%を上回ると、該規制に適合するものとする上で、市販のメタノール溶液を使用できず、これからメタノールの除去を行うことが必要となることから、該含有率の上限はこれを4.1wt%とすることが好ましい。
ジデシルジメチルアンモニウムクロライドの含有率が0.25wt%を下回ると、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドの表面の配向が不十分となり、表面抵抗率が高く、また、有効な抗ウイルス抗菌性を発現し難くなる傾向を招くことから、該含有率の下限はこれを0.25wt%とすること、また、該ジデシルジメチルアンモニウムクロライドの含有率が2.0wt%を上回ると、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド同士の相互作用の増加に起因すると考えられるが、オクタデシルジメチルアンモニウムの表面への配向が不充分なため、長期の使用によって表面抵抗率が高くなり、同じく有効な抗ウイルス抗菌性を発現し難くなる傾向を招くから、該含有率の上限はこれを2.0wt%とすることが好ましい。
このとき、ジデシルジメチルアンモニウムクロライドの含有率については、これを、0.5〜1.5wt%とするのが特に好ましい。即ち、含有率が0.5wt%を下回ると、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドの配向能力が必ずしも十分ではない傾向を呈することがあり、例えば後述の700回の耐磨耗試験において表面抵抗率が上昇するに至ることがある。また、含有率が1.5wt%を上回るとジデシルジメチルアンモニウムクロライド同士の相互作用の増加に起因すると考えられるが、オクタデシルジメチルアンモニウムの表面への配向が不充分なため、例えば後述の700回の耐磨耗試験において表面抵抗率が上昇するに至ることがある。従って、ジデシルジメチルアンモニウムクロライドの含有率は、その下限を0.5wt%、上限を1.5wt%とするのが特に好ましい。
更に、3−メタクロリキシプロピルトリメトキシシランの含有率が0.25wt%を下回ると、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドの塗布対象樹脂面に対する密着性が低下する傾向を招くから、該含有率の下限はこれを0.25wt%とすること、また、該含有率が2.0wt%を上回ると、反応基が量的に過剰となるとともに3−メタクロリキシプロピルトリメトキシシラン同士の反応も生じて、塗布対象樹脂面とオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドの反応量が減少し、耐磨耗性が低下し、長期の使用に耐えられなくなる傾向を招くから、該含有量の上限はこれを2.0wt%とすることが好ましい。
抗ウイルス抗菌塗布剤は、これら含有成分に加えて、残余を揮発性溶媒、例えば、水を含有しないアルコール系溶媒とするのが好ましい。即ち、水を溶媒とし又は水を含有するものは、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドのメトキシシリル基同士の反応により、抗ウイルス抗菌塗布剤の白濁を招き、抗ウイルス抗菌塗布剤の商品価値を低下させる可能性があるからである。該溶媒は概ね92〜99wt%である。揮発性溶媒のアルコール系溶媒は、例えばエチルアルコールやイソプロピルアルコールが好ましく、これによって、溶媒機能とともに抗ウイルス抗菌塗布剤に消毒機能を同時に付与したものとすることができる。
以上のように、抗ウイルス抗菌塗布剤の各含有成分は、いずれも上記範囲内の含有率によるものとすることによって、後述の耐磨耗試験において、塗布直後及び軟質発泡ウレタンによる負荷荷重1kgf、速度80cm/秒、摺動回数350回(往復)の塗布面磨耗試験後の塗布面表面の表面抵抗率をいずれも1×1013Ω未満に維持した、優れた抗ウイルス抗菌性とその持続性、即ち、優れた耐久性を呈するものとし得る。このとき抗ウイルス抗菌性は、インフルエンザウイルス、単純ヘルペスウイルス、ヒト免疫不全ウイルス等のエンベロープ型ウイルスについて特に有効であり、また、菌について黄色ブドウ球菌、レンサ球菌、ボツリヌス菌、結核菌、ジフテリア菌等のグラム陽性菌、大腸菌、緑濃菌、赤痢菌、サルモネラ菌等のグラム陰性菌に特に有効である。
塗布対象樹脂面は、これを、アクリル系樹脂製品、アクリル系樹脂被覆面、アクリル樹脂塗膜面等のアクリル系樹脂面とするのがよく、該アクリル系樹脂面とすることによって、上記付着増進剤として添加含有した3−メタクロリキシプロピルトリメトキシシランのメタクロリキシ基の親和性により該アクリル系樹脂面に確実に反応し、オクタデシル(3−ジメチルトリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドの塗布対象樹脂面に対する密着性を高度に確保し、その抗ウイルス抗菌性の持続性を確保するに適したものとすることができる。アクリル系樹脂面は、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、アクリルメラミン、アクリルウレタン等のものとすることができる。
オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドには導電性があることから、抗ウイルス抗菌塗布剤を電気絶縁性を有する塗布対象樹脂面に塗布すれば、塗布対象樹脂面に付着するオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドの量が多い程、塗布対象樹脂面の表面における表面抵抗率は低くなり、従って、抗ウイルス抗菌塗布剤を塗布した塗布対象樹脂面の表面抵抗率を測定することによって、抗ウイルス抗菌性を発揮するオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドの付着量を把握でき、表面抵抗率を抗ウイルス抗菌性の指標とすることができる。
実験例に示すように、該表面抵抗率は、これが1×1013Ω未満のとき有効な抗ウイルス抗菌性を呈する一方、1×1013Ω以上のときに抗ウイルス抗菌性及び抗菌性は必ずしも十分であるとはいえず、従って、抗ウイルス抗菌塗布剤の塗布後の塗布対象樹脂表面における表面抵抗率を1×1013Ω未満とすること、そして、これを可及的長期に維持することが好ましい。
塗布直後の表面抵抗率は、これを測定することによって、これが1×1013Ω未満であることを容易に確認することができるが、その持続性、即ち、抗ウイルス抗菌性の耐久性については塗布後に耐磨耗性試験を施した後の表面抵抗率の測定によって、同じく1×1013Ω未満を維持しているか否かによって、これを確認することができる。
耐磨耗試験は、適当な市販試験装置が見当たらないが、軟質発泡ウレタンによる負荷荷重9.8N速度800mm/秒、摺動回数350回(往復)の塗布面磨耗後に、その塗布面の表面抵抗率を測定することによって、これを行うことができる。即ち、例えば、モーター駆動の回転円盤の外周側端部と塗布サンプル裏面の円盤側幅方向中央を回動自在のアームによって連結するとともに塗布サンプルを幅方向両端のガイドによって案内して、回転円盤の回転運動を塗布サンプルの直線運動に転換し、塗布サンプル下面の抗ウイルス抗菌剤の塗布面を定位置に固定した軟質発泡ウレタン上に9.8Nの荷重を負荷するように載置して回転円盤遠近方向に摺動し、カウンターによってその摺動回数を管理して、これを行うようにすればよい。なお、摺動回数は、例えば、これを同じく700回の往復摺動回数とするように、抗ウイルス抗菌の持続性確認のために適宜に増減することができる。
本発明は以上のとおりとしたが、抗ウイルス抗菌塗布剤を噴霧状に塗布対象樹脂面にスプレー塗布する以外に、刷毛塗り等塗布方法を適宜に設定したものとすることを含めて、本発明の実施に当って、抗ウイルス抗菌塗布剤、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、3−メタクロリキシプロピルトリメトキシシラン、塗布対象樹脂面、必要に応じて用いる揮発性溶媒、表面抵抗率、塗布形態等の各具体的材質、形状、構造、含有比率、数値、これらの関係、これらに対する付加等は、上記発明の要旨に反しない限り様々な形態のものとすることができる。
実験例1
抗ウイルス抗菌塗布剤の塗布直後及び耐磨耗試験後における塗布面の表面抵抗率を測定するために、含有成分のオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド(長瀬カラーケミカル株式会社 商品名AEM5700 ANTIMICROBIAL(含有量42%))、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド(ライオン株式会社 商品名 アーカード210−80E(含有量80%))、3−メタクロリキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社 商品名KBM−503)の比率を、表1記載のとおりに変更した塗布剤(残余はエチルアルコール)を作成し、30mm×50mmのアクリル−メラミン樹脂面に塗布して試験用のサンプル(サンプル数5)とした。塗布はスプレー噴霧によって行い、過剰な塗布分は布により拭き取りした。各サンプルに耐磨耗試験を行った後、塗布面表面の表面抵抗率を測定した。耐磨耗試験は、上記方法によって、軟質発泡ウレタンによる負荷荷重9.8N、速度800mm/秒、摺動回数350回及び700回(いずれも往復で1回)の塗布面磨耗を施した。表面抵抗率の測定には、三菱化学アナリテック製ハイレスタUPを用いた。その結果を表2に示す。
Figure 0005881236
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以上の結果から、サンプルNo.1乃至6に示されるように、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドは0.4wt%では350回(往復)の耐磨耗試験によって表面抵抗率が1×1013Ωを超える一方、0.8wt%乃至4.1wt%とすることによって、350回及び700回(いずれも往復)の耐磨耗試験後でも表面抵抗率が1×1013Ωを下回るものとすることができる。サンプルNo.7乃至12に示されるように、ジデシルジメチルアンモニウムクロライドは、0.25wt%では350回(往復)の耐磨耗試験後で表面抵抗率を1×1013Ωを下回るものとし得るが、700回(往復)の耐磨耗試験後では表面抵抗率が1×1013Ωを超えるものとなり、また、1.5wt%を上回ると350回(往復)の耐磨耗試験によって表面抵抗率が1×1013Ωを超えることになり、従って、0.25wt%乃至2wt%、好ましくは0.5wt%乃至1.5wt%とすることによって、350回、好ましくは700回(いずれも往復)の耐磨耗試験後における表面抵抗率を1×1013Ωを下回るものとすることができる。また、サンプル13乃至19に示されるように、3−メタクロリキシプロピルトリメトキシシランは0.25wt%で350回及び700回(いずれも往復)の耐磨耗性試験後の表面抵抗率を1×1013Ωを下回るものとし得るが、2wt%で700回の耐磨耗試験後の表面抵抗率が1×1013Ωを上回り、3wt%で350回及び700回の耐磨耗性試験後の表面抵抗率が1×1013Ωを上回るから、0.25wt%乃至2.0wt%とすることが好ましい。表1及び表2の結果から、抗ウイルス抗菌塗布剤における含有成分の上限及び下限が以上であることが判明する。
実験例2
抗ウイルス抗菌塗布剤の保存安定性を確認するため、サンプル1の塗布剤を、6ヶ月間及び9ヶ月放置して、当初との変化の有無を外観で判定した。塗布剤はいずれも無色・透明であり、当初のものと外観変化は認められなかった。
実験例3
サンプルNo.1、5、6、7、13、20の抗ウイルス抗菌塗布剤の抗ウイルス性、即ち、サンプルNo.1、6、13、については耐磨耗試験700回(往復)後、サンプルNo.5、6(試料を2枚使用)、7、20についてはスプレー塗布直後の抗ウイルス性を試験するため、A型インフルエンザウイルス(Influenza A virus H1N1 PR/8/34)を発育鶏卵の漿尿膜腔に接種し、ふ卵器で培養後、漿尿液を採取し、密度勾配遠心法により精製したウイルス液を供試ウイルス液とした。3cm×5cmの試験プレートを滅菌シャーレに入れ、供試ウイルス液0.125mlを試験プレートに接種し、さらに2.5cm×5cmのポリプロピレン製のフィルムで上面をカバーし、供試ウイルス液と試験プレートとの接触効率を高め、室温にて10分間作用させた。作用後、フィルムと試験品をスチロールケースに入れ、リン酸緩衝生理食塩水10mlを加え、3分間振とうしてウイルスを誘出し、誘出液をウイルス感染価測定試料の原液として用いた。ウイルス感染価測定用試料をリン酸緩衝生理食塩水で10倍段階希釈した後、測定用試料原液または段階希釈ウイルス液50μlと5%ウシ胎児血清を含むDulbecco’s modified Eagle’s Mediumに懸濁したMadin−Darby canine kidney細胞50μlを96マイクロプレートに植え込んだ。その後、炭酸ガスふ卵器で4日間培養を行った。培養後、顕微鏡下で細胞変性効果を確認し、Reed−Muench法を用いてウイルス感染価(TCID50/ml)を求めた。ウイルス感染価は、下記の式によってウイルス感染価対数減少値とした。
Figure 0005881236
その結果、サンプルNo.1の耐磨耗試験後におけるウイルス感染価対数減少値は0.0、サンプル7は0.1、サンプルNo13は0.2であり、いずれも抗ウイルス性は認められなかった。一方、サンプルNo.5のウイルス感染価対数減少値は1.7、サンプルNo.6のスプレー直後は2.6、同じくサンプルNo.6の700回(往復)の耐磨耗試験後は1.6であり、いずれも抗ウイルス性が認められた。
実験例4
サンプルNo.6について、抗ウイルス抗菌塗布剤のスプレー塗布直後と耐磨耗試験700回(往復)後の各抗菌性を試験するため、大腸菌NBRC 3972を普通寒天培地に移植し、35℃で20時間前培養する。前培養菌を、普通ブイヨン培地を滅菌精製水で500倍希釈した「1/500NB」培地に分散させ、菌数が2.5×105〜1.0×106個/mlとなるように調整したものを接種用菌液とした。5cm×5cmの試験プレートを滅菌シャーレに入れ、接種用菌液0.4mlを試験プレートに接種し、ポリプロピレン製のフィルムで上面をカバーし、35℃で10分間作用させた。作用後、フィルムと試験プレートをストマーカー用滅菌ポリ袋に入れ、SCDLP培地10mlを加え、試験菌を洗い出し、この洗い出した液を測定試料として用いた。測定試料1ml中の生菌数をSCDLP寒天培地混釈法で、35℃で2日間培養を行った後、生菌数を測定した。同様に生菌数は、下記の式によって抗菌活性値とした。
Figure 0005881236
その結果、サンプルNo.6のスプレー直後の抗菌活性値は4.0、700回(往復)の耐磨耗試験後は3.7であり、いずれも抗菌性が認められた。
因みに350回(往復)の耐磨耗試験で表面抵抗率1×1013Ω未満の結果を示したサンプルNo.8、12、18は、例えば、一般家庭で20回/日に人が接触する個所について、塗布対象樹脂面に対して1回の塗布によって半月程度の持続性、700回(往復)の耐磨耗試験で表面抵抗率1×1013Ω未満の結果を示したサンプルNo.3乃至6、9乃至11及び14乃至17は同じく1ヶ月程度の持続性を有する抗ウイルス抗菌性を呈するものとすることができ、従って、含有成分をこれらのものとすることによって、業務用乃至家庭用として実用に耐える耐久性を有する優れた抗ウイルス抗菌塗布剤とすることができる。

Claims (5)

  1. 抗ウイルス抗菌剤としてオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを0.8〜4.1wt%、抗ウイルス抗菌促進剤としてジデシルジメチルアンモニウムクロライドを0.5〜1.5wt%、塗布対象樹脂面への付着増進剤として3−メタクロリキシプロピルトリメトキシシランを0.25〜1.0wt%、および、残部の揮発性溶媒を含有してなることを特徴とする抗ウイルス抗菌塗布剤。
  2. 上記揮発性溶媒を、水を含有しないエタノール等アルコール系溶媒としてなることを特徴とする請求項1記載の抗ウイルス抗菌塗布剤。
  3. 上記塗布対象樹脂面を、アクリル系樹脂製品、アクリル系樹脂被覆面、アクリル樹脂塗膜面等のアクリル系樹脂面としてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の抗ウイルス抗菌塗布剤。
  4. 30mm×50mmのアクリル−メラミン樹脂面に塗布直後及び軟質発泡ウレタンによる負荷荷重9.81N、速度800mm/秒、摺動回数700回(往復)の塗布面磨耗試験後の塗布面表面の表面抵抗率をいずれも1×1013Ω未満に維持してなることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の抗ウイルス抗菌塗布剤。
  5. 塗布対象樹脂面を、アクリル系樹脂面とし且つスプレー容器に充填してスプレー用としてなることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の抗ウイルス抗菌塗布剤。
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