JP5880014B2 - 画像読取装置、画像形成装置、読取画像データ処理方法及びプログラム - Google Patents

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本発明は、原稿画像のカラー読取を走査方式で行う画像読取装置に関し、より詳しくは、異なる色で発光する光源を順次点灯し各色に共用するイメージセンサで副走査する原稿画像のカラー読取を行う際に、モノクロ画像を読み取った画像データに付く色を補正する機能を有する画像読取装置、前記画像読取装置を備えた画像形成装置、読取画像データ処理方法及び読取画像データ処理方法の処理に用いるプログラムに関する。
従来から、カラーの色成分に対応する複数色の光源を順次点灯制御し、各色に共用するラインイメージセンサを使用して副走査する原稿からカラー画像を読み取る方式(以下、「光源順次点灯読取方式」という)を採用したカラーイメージスキャナがある。このようなカラーイメージスキャナでは、光源に赤、緑、青のLED(発光ダイオード)を用いている。
また、光源順次点灯読取方式を採用するカラーイメージスキャナでは、ラインイメージセンサが原稿に対して、副走査方向に常に一定の速度で相対移動しながら読み取りを行い、赤、緑、青、各色の光源の点灯タイミングが順次ずれるので、副走査方向のそれぞれの読み取り位置は重ならない。
こうした光源順次点灯読取方式による画像読取は、時間的に有利であるが、赤、緑、青各色の読取位置が違うため、特に画像の境界部分などにおいて、色ずれ、色のにじみ等の画質不良が発生することがある。
具体的には、主走査方向の1ライン分の画素の読取動作、即ちカラーの各色成分の赤、緑、青の光源を点灯して行う3回の主走査ラインの読取動作を行う途中で、白から黒に変化するモノクロ画像部分を読み取る場合である。例えば、白の画像部分を読み取るときは赤光源で、その後移動して黒の画像部分を読み取るときには、緑光源と青光源で行なわれるとすると、このラインの赤、緑、青各色成分からなる画素のカラーは赤になる。また、白の画像部分を読み取るときは赤光源と緑光源で、その後移動して黒の画像部分を読み取るときには、青光源で行なわれるとすると、このラインの情報は黄色になるという問題が生じる。
上記色ずれ等の問題の解決手段を提案した従来例として、特許文献1(特開2000−13564号公報)を挙げることができる。
特許文献1には、異なる色の光源の発光時間を時系列的に近づけるように発光させることで、被写体への照射位置のずれを小さくし、色ずれを小さくすることができることが記載されている。
しかし、特許文献1におけるような、各色の光源間の発光タイミングを制御する手法では、モノクロ画像の白から黒に変わるタイミングとの関係によって色ずれ等の画質不良が抑制できない条件になる場合が生じ、このような場合には十分な効果が得られない。このような問題が生じる光源順次点灯読取方式によりカラー画像を読み取る従来技術の読取動作を以下により詳細に説明する。
図6は、光源順次点灯読取方式によるカラー画像の読取において、色ずれが生じる従来技術の読取動作を説明する図である。
図6は、横軸を時間にとり、上から順に読取対象の「原稿画像」、イメージセンサの動作信号である「主走査同期信号」、赤(Red:R)光源の点灯制御信号である「Red点灯信号」、緑(Green:G)光源の点灯制御信号である「Green点灯信号」、青(Blue:B)光源の点灯制御信号である「Blue点灯信号」の各信号、R,G,B各色の光源点灯時の読取値である「各色読取値」及び主走査方向の1ライン分の画素の読取値である「RGBを揃えた画素の読取値」を示している。
なお、図6中の「原稿画像」は、時間軸にのせているので、イメージセンサと原稿の相対速度が変わると、白、黒の期間は時間軸上で伸び縮みするが、原稿画像はイメージセンサに対し読取動作の間、一定速度で相対移動するので、同図中の「原稿画像」は、主走査ライン上のある点の移動方向の画像(画素列)がそのまま一定の倍率で表される。
また、図6に示す「原稿画像」はモノクロ画像であり、同図中に1ラインのカラー画素値を検知する期間として矢示したT1の期間の途中で白から黒に変わり、その後次の期間T2の間は、黒が継続する場合を示している。
また、図6中の各色の光源を点灯する順序は、R,G,Bの順であり、各光源は主走査同期信号から各色の光源の違いに応じて求められる所定の期間点灯される。したがって、1ラインのカラー画素値として通常利用されるRGB形式の画素値を読み取るために、各色の光源が順次所定期間点灯され、そのたびごとに行うイメージセンサによる3回のライン走査(主走査)で各色の画素値が読み取られる。
光源順次点灯読取方式では、図6に示すように、原稿を搬送させた状態で、R,G,Bの順で各色の光源であるLEDを順次点灯させて、原稿を読み取っていくため、R,G,Bの各色では1ラインずれて読み取ることになる。よって、図6の1ラインのRGBを揃えたカラー画素値を読み取る期間T1’に示すように、白から黒の切り替わりの箇所で、最初に点灯するR光源の点灯期間のみに白を含む画像を読み取り、G光源及びB光源のときは、黒画像を読み取って、“R=150,G=20,B=20”が画素値として読み取られる。
つまり、期間T1では、本来黒であるから、“R=20,G=20,B=20”となるはずが(次の期間T2において読み取った黒の画素値、参照)、R成分が強くでて、黒ではなく赤に近い色が付いてしまう。
なお、ここでは、R→G→B順の例を記載しているが、点灯順を変えても、白と黒の境界部分が各色の光源の点灯時の読取結果に影響し、“R=20,G=20,B=20”のバランスが崩れると、白黒の境界部で色が付くことになる。
上記のように、白から黒の切り替わりの箇所を読み取る際に、色が付いて読み取られて画質を低下させてしまう。そこで、次に示す画質低下を抑制する手法が提案された。
この手法は、R→G→B順としていた光源の点灯期間の順序及び点灯期間のタイミングを変更することによって、白から黒の切り替わりの箇所の変化に対して、各色の読取値への影響を受け難くするものであり、R,G,B各色の光源のそれぞれ異なる点灯期間の長さに応じて、点灯順序を定め、各光源の点灯期間を短い期間内に収めるよう各点灯期間のタイミングを定めて、白から黒の切り替わりが各色の読取値への影響を受ける期間に生じる可能性を低くする。
具体的には、下記で図を参照して説明するが、点灯期間が一番長い色の光源を2番目に点灯し、さらに最初に点灯する色の光源点灯期間のネゲートのタイミングを次ラインの主走査同期信号のアサート直前に行うように設定する。
図7は、光源順次点灯読取方式によるカラー画像の読取において、色ずれを抑制する手法を適用した従来技術の読取動作を説明する図である。
なお、図7は、R,G,B各色の光源の点灯期間の順序及び点灯期間のタイミングを変更する手法を適用した時の動作を説明する図であり、この点を除き、基本的に上記図6と同様の図面である。したがって、図6と共通する図面の説明は、省略する。
RGB各色の光源の点灯期間の最適値が調整によってそれぞれ定められ、定められたそれぞれの点灯期間の長さに応じて、点灯順序が一番長い色を2番目に点灯するので、図7に示すように、一番点灯期間の長いR光源の点灯を、1ラインのカラー画素値を検知する期間T1において3回出力される主走査同期信号に基づいて行う点灯の2番目に行わせる。
また、G光源の点灯を、3回出力される主走査同期信号の最初に点灯させるが、その際、G光源の点灯期間が次の主走査同期信号のアサート直前にネゲートするタイミングとする。
このようなRGB各色の光源の点灯期間の順序及び点灯期間のタイミングを採ることで、1ラインのRGBを揃えたカラー画素値を読み取る期間T1’を、図7中の期間Td分短くなり最短にすることができる(図6に示した当該期間T1’、参照)。
上記の構成を採る図7の例において、図6に示したと同じ条件、即ち、1ラインのカラー画素値を検知する期間T1の開始から同じタイミングで白から黒の切り替わりが生じたとすると、1ラインのRGBを揃えたカラー画素値を読み取る期間T1’を短くしたことで、白から黒の切り替わりの箇所が、最初に点灯するG光源の点灯期間内に生じなくなり、白を含む画像を読み取ることがなく、G,R,Bの全光源の点灯期間に黒画像を読み取るので、“R=20,G=20,B=20”が読取画素値となって、白黒の境界部で色が付くことの無い読み取りができる。
このように、図7の構成を採用することで、当該期間T1’内で白から黒への切り替わりが起き難くなり、即ち、当該期間T1’内で切り替わった場合に生じる各色の読取値への影響を受ける可能性が低くなって、色ずれを抑制することができる。
ただ、図7に示した解決手段は、1ラインのRGBを揃えたカラー画素値を読み取る期間T1’内で白から黒への切り替わりが起き難くなることによって、色ずれを抑制することができても、前記期間T1’内で白から黒への切り替わりが起きれば、色ずれが生じるという問題は、依然として残る。
なお、従来例として挙げた特許文献1にも、上記問題を解決する手段については記載がなく、従来技術が未解決のままにしている問題である。
本発明の目的は、光源順次点灯読取方式でカラー読取を行う際に、光源の点灯期間に対して読取対象画像が白から黒又は黒から白への切り替わりがどのタイミングで起きても、前記白、黒の切り替わりによって生じる色ずれ等の画質低下を抑制できるようにすることである。
本発明は、読取対象画像にそれぞれ異なる色の光を照射する複数種類の光源とイメージセンサとを有する画像検知手段であって、読取対象画像と当該画像検知手段とが相対移動し、かつ所定のタイミング及び前記光源ごとの所定の点灯時間で所定の順番に従って順次点灯制御される前記光源の点灯動作を繰り返し行っているときに、各点灯時間に照射される該読取対象画像に作用した光を前記イメージセンサによって検知して、前記光源のそれぞれに対応した各色成分の画像信号を出力する画像検知手段と、前記画像検知手段の出力信号から得られる前記各色成分の画素値に基づいて、所定の注目画素がカラー画素であるか、モノクロ画素であるかを判定するモノクロ/カラー画素判定手段と、前記モノクロ/カラー画素判定手段によって、所定の対象画素列における所定の注目画素がカラー画素であり、前記所定の注目画素の前後で読み取られた画素がモノクロ画素と判定されたことを条件に、前記所定の注目画素が色の付いた異常モノクロ画素であると判定する異常モノクロ画素判定手段と、前記異常モノクロ画素判定手段によって異常モノクロ画素と判定された画素の各色成分のうち異常となった色成分を検出する異常画素成分検出手段と、前記異常モノクロ画素判定手段によって判定された異常モノクロ画素の画素値をモノクロ画素値に補正する画素値補正手段と、を有し、前記画素値補正手段は、前記異常画素成分検出手段によって検出された色成分の前記画像検知手段の検知順序に応じた補正を施す画像読取装置である。
本発明によれば、光源順次点灯読取方式でカラー読取を行う際に、光源の点灯期間に対して読取対象画像が白から黒又は黒から白への切り替わりがどのタイミングで起きても、前記白、黒の切り替わりによって生じる色ずれ等の画質低下を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る画像読取装置の全体構成の概要を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像読取装置における電源ON時のLED点灯期間調整とAFEゲイン調整の処理フローを示す図である。 光源順次点灯読取方式の画像読取装置(図1)におけるカラー画像の読取において、色ずれを抑制する手法を適用した読取動作の一例を説明する図である。 光源順次点灯読取方式の画像読取装置(図1)におけるカラー画像の読取において、色ずれを抑制する手法を適用した読取動作の他の例を説明する図である。 色の付いた異常モノクロ画素の判定処理及び判定された当該画素の補正処理のフローを示す図である。 光源順次点灯読取方式によるカラー画像の読取において、色ずれが生じる従来技術の読取動作を説明する図である。 光源順次点灯読取方式によるカラー画像の読取において、色ずれを抑制する手法を適用した従来技術の読取動作を説明する図である。
本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
以下、本発明の画像読取装置を、光源順次点灯読取方式で読取対象の原稿画像を読み取る際の赤、緑、青(R,G,B)の各照明光源に三刺激値に対応した三つの光源を採用し、また、この三つの光源によって照明された読取対象(原稿画像)の画素値を検知する手段としてラインイメージセンサを採用した実施形態により説明する。
なお、上記赤、緑、青(R,G,B)の三つの光源は、常に固定の発光波長で用いるのではなく、場合によっては発光波長を変えることにより読取特性を変更できるものを用いる。また、上記三つの光源は、白色光源にフィルタをかけて所期の波長の光を出力する方式を採用する光源でもよい。
また、本実施形態に係る画像読取装置では、上記三つの光源がLEDであり、また、上記ラインイメージセンサが1ラインCIS(Contact Image Sensor:密着イメージセンサ)を採用する。
[画像読取装置の構成]
図1は、本発明の実施形態に係る画像読取装置の全体構成の概要を示す図である。
同図に示す画像読取装置は、シートスルー読取を行う装置であり、モータ駆動回路51によって動作するモータ5が駆動する原稿搬送ローラ4によって送られる原稿Dの画像を、固定の読取位置Aで画像検知部20により検知する。
画像検知部20は、光源駆動回路24により主走査同期信号に同期して順次点灯されるR,G,Bの各色の光源21と光源21から発光する光により照明される原稿からの画像を検知し、画素信号に変換する1ラインCIS22からなる。
また、本画像読取装置は、装置全体を制御するコントローラ10を有する。
コントローラ10は、AFE(アナログフロントエンド)30、デジタル処理部40、光源駆動回路24、モータ駆動回路51及び操作部50を制御下におく。
AFE30は、1ラインCIS22で電気信号として検知された画像(輝度)信号の入力を受け、対応するデジタルデータに変換してデジタル処理部40へ転送する。なお、1ラインCIS22が検知する画像信号は、R,G,Bの各色の光源21が順次点灯されるので、線順次で主走査同期信号に同期してAFE30に入力される。
デジタル処理部40は、線順次に入力されるR,G,B各色成分の画像データを1ラインのデータとして揃えてカラー画像データを生成する画像データ生成部41を有する。また、デジタル処理部40は、後記で詳細に説明するが、異常モノクロ画素(本来、モノクロであるべきところ、色付き等の画質不良が生じている画素)を検出し、本来のモノクロ画素に補正する処理に必要な要素として、色情報検出部42、モノクロ/カラー判定部43、異常モノクロ画素判定・補正部44の各部及びメモリ45を有する。
光源駆動回路24は、R,G,Bの各LEDの駆動を、所定の順番に従い、それぞれ主走査同期信号によって定められる期間において所定のタイミングで行って、各LEDを点灯させる。コントローラ10は、光源駆動回路24に点灯制御信号を出力する光源制御手段を有し、この光源制御手段によって点灯動作が制御される。
モータ駆動回路51は、原稿搬送ローラ4を駆動するモータ5を、指定された解像度に対応する一定速度で原稿を搬送するコントローラ10からの制御信号によって動作させる。
操作部50は、表示部と入力キー等の操作部を備え、ユーザーインターフェースとしての機能を提供する操作パネルを有する。操作パネルの表示部には、機器の状態をユーザーに知らせることや、ユーザーの入力操作を案内するための表示手段を用い、また、操作部には、表示部の画面と協働するタッチパネル方式でキー操作を行える入力手段を用いる。
また、本画像読取装置は、図1に示すようにCPU(Central Processing Unit)11を搭載し、CPU11を要素とするコンピュータをハードウェアとしてコントローラ10を構成する。このように、コントローラ10をコンピュータによって構成するとき、制御対象のAFE30、デジタル処理部40、光源駆動回路24、モータ駆動回路51及び操作部50を制御するためのプログラムを、当該コンピュータが利用可能な各種記録媒体に記録して用意し、CPU11によってこのプログラムを駆動することで、コンピュータをコントローラとして機能させることができる。
なお、図1に示した構成では、AFE30及びデジタル処理部40をコントローラ10と別の回路によって構成する例を採ったが、AFE30及びデジタル処理部40の持つ処理機能を実現するためのプログラムをコントローラ10のコンピュータにより駆動することによって、コントローラ10をAFE30及びデジタル処理部40として機能させてもよい。
〈CIS検知系の調整〉
ここで、図1の画像読取装置の画像検知部20及びAFE30において電源ON時に行う調整動作を説明する。
電源ON時にコントローラ10は、画像検知部20の光源(LED)点灯期間調整とAFE30のゲイン調整を行う。
図2は、本発明の実施形態に係る画像読取装置における電源ON時のLED点灯期間調整とAFEゲイン調整の処理フローを示す図である。
図2の処理フローによると、まず、コントローラ10は、LED点灯期間(光量)調整を開始し(ステップS101)、初期設定として所定のLED点灯期間とAFEゲインの最低値を暫定的に設定する(ステップS102)。
次に、コントローラ10は、原稿Dがない状態の読取位置Aに設けた白基準板の画像データを画像検知部20が初期設定された条件のもとで検知し、その時のAFE30の出力を基に読み取った画像データのピーク値を取得する(ステップS103)。
また、ステップS103で取得したピーク値を設定された所定目標値と比較し(ステップS104)、目標値より低い場合には(ステップS104-YES)、前記ピーク値を目標値にするためのLED点灯期間を計算し、算出したLED点灯期間を設定して(ステップS105)、再びピーク値を取得する(ステップS103)。
ステップS104でピーク値が目標値以上であれば(ステップS104-NO)、AFEゲイン調整へ移行する。なお、ここまでのLED点灯期間調整は、R,G,BのLEDごとに行う。調整後の点灯期間は、1ラインCIS22の分光感度とR,G,BのLEDごとの分光特性によりR,G,Bで同じにはならない。
AFEゲイン調整へ移行し、その処理を開始し、(ステップS106)、先ず、コントローラ10は、先に調整したLED点灯期間の設定で、原稿Dがない状態の読取位置Aに設けた白基準板の画像データを画像検知部20が検知し、その時のAFE30の出力を白読取値として取得する(ステップS107)。なお、この白読取を行う際、LEDの点灯期間は主走査同期信号に同期してアサートし、R,G,Bそれぞれに調整された点灯期間でLEDを駆動した時の白読取値が所定目標値になるようにAFEゲイン調整が行われる。
調整手順としては、ステップS107で取得した白読取値が設定された所定目標値の範囲内に入っているか、上限値(目標値+)及び下限値(目標値−)と比較し(ステップS108)、所定目標値の範囲内に入らない場合には(ステップS108-NO)、前記白読取値を目標範囲内に収める値にするためのAFEゲインを計算し、算出したAFEゲインを設定して(ステップS109)、再び前記白読取値を取得する(ステップS107)。
ステップS108で前記白読取値が所定目標値の範囲内に入れば(ステップS108-YES)、AFEゲイン調整が済むので、本フローの調整処理を終了する。
この調整処理のフローで得られた各色のLEDに適応するLED点灯期間及びAFEゲインは、読取を適正に行うために用いられるが、本画像読取装置においては、求めたLED点灯期間が、読取対象画像における白、黒の切り替わりによって生じる色ずれ等の画質低下を抑制することを可能にする後述の読取動作に必要な情報となる。
〈色ずれの抑制〉
本画像読取装置は、光源順次点灯読取方式で読取対象の原稿画像を読み取るので、上記「背景技術」で図6を参照して説明した、R→G→B順とする光源の点灯期間の順序によると、色ずれが発生する確率が高くなる。
そこで、点灯期間が一番長い色の光源を2番目に点灯し、さらに最初に点灯する色の光源点灯期間のネゲートのタイミングを次ラインの主走査同期信号のアサート直前に行うように設定することで、1ラインのRGBを揃えたカラー画素値を読み取る期間を短くし、色ずれを生じ難くする。
R,G,Bの各色のLEDの場合、通常Rが最も点灯期間が長くなり、B、Gの順で短くなるので、G→R→B順とし、Rのアサート直前をGの点灯期間と設定する。なお、点灯期間の一番短い色を先頭にするか最後にするかは任意に定めることができるので、B→R→G順としても1ラインのRGBを揃えたカラー画素値を読み取る期間の長さは変わらない。
なお、光源に赤外光などの可視光以外を含む場合は、可視光の順序を可視光以外の点灯順よりも前にする。
図3は、光源順次点灯読取方式によるカラー画像の読取において、1ラインのRGBを揃えたカラー画素値を読み取る期間を最短にする点灯順序によって色ずれを抑制する手法を適用した読取動作の一例を説明する図である。
図3は、横軸を時間にとり、上から順に読取対象の「原稿画像」、1ラインCIS22の動作信号である「主走査同期信号」、R光源の点灯制御信号「Red点灯信号」、G光源の点灯制御信号「Green点灯信号」、B光源の点灯制御信号「Blue点灯信号」の各信号、R,G,B各色の光源点灯時の読取値である「各色読取値」及び主走査方向の1ライン分の画素の読取値である「RGBを揃えた画素の読取値」を示している。
なお、図3中の「原稿画像」は、時間軸にのせているので、1ラインCIS22と原稿Dの相対速度が変わると、白、黒の期間は時間軸上で伸び縮みするが、原稿画像は1ラインCIS22に対し読取動作の間、一定速度で相対移動するので、同図中の「原稿画像」は、主走査ライン上のある点の移動方向の画像(画素列)がそのまま一定の倍率で表される。
また、図3に示す「原稿画像」はモノクロ画像であり、同図中に1ラインのカラー画素値を検知する期間として矢示したT1の期間の途中で白から黒に変わり、その後次の期間T2の間は、黒が継続する場合を示している。
また、図3中の各色の光源を点灯する順序は、図2のLED点灯期間の調整で最長の期間になったRを真ん中にして、最短の期間になったGをRの直前、即ち,GのネゲートタイミングをRのアサートタイミングの直前とし、また、Bを通常の主走査同期信号でアサートすることで、G,R,Bの順とする。
したがって、1ラインのカラー画素値として通常利用されるRGB形式の画素値を読み取るために、ここでは、G,R,Bの光源が順次点灯され、そのたびごとに行うイメージセンサによる3回のライン走査(主走査)で各色の画素値が読み取られる。
このようなR,G,B各色の光源の点灯期間の順序及び点灯期間のタイミングをとることで、1ラインのRGBを揃えたカラー画素値を読み取る期間T1’を最短に、即ち、図6に示した当該期間T1’よりも短くすることができる。
よって、1ラインのカラー画素値を検知する期間T1における前記期間T1’を除く期間が以前より拡がり、この期間に「原稿画像」が白から黒に変わっても、色の付いた黒となる色ずれが生じることが回避できる利点が生まれる(図7、参照)。
なお、ここではRGB3色での順序を決定しているが、さらに光源色が多い場合は一番長い点灯期間の色から中央に近い順序で点灯させ、一番長い点灯期間の色よりも前に点灯させる色は点灯期間のネゲートタイミングが次のラインの主走査同期信号の直前になるようにし、長い点灯期間との間隔をできる限り近づけるようにして前記期間T1’を最短化する。
ただ、R,G,B各色の光源の点灯期間の順序及び点灯期間のタイミングを図3に示すようにするだけでは、1ラインのRGBを揃えたカラー画素値を読み取る期間T1’内で白から黒への切り替わりが起きれば、色ずれが生じる。
図3における「原稿画像」の白から黒への切り替わりは、Rの光源の点灯期間のタイミングで起きているので、前記期間T1’内で起きた場合にあたる。この場合、最初に点灯するG光源の点灯期間の全部で白画像を読み取り、また、R光源の点灯期間で白を含む黒画像を読み取り、また、B光源の点灯期間の全部で黒画像を読み取るので、“G=240,R=150,B=20”が読取画素値となって、読み取った画像が白黒の境界部に色(濃い目の黄色)の付いた画像となってしまう。
また、図4は、光源順次点灯読取方式によるカラー画像の読取において、図3と同様の色ずれを抑制する手法を適用した読取動作の他の例を説明する図である。
図4は、「原稿画像」の白から黒への切り替わりは、Rよりも後のBの光源の点灯期間のタイミングで起きている点で、図3とは異なる。図4の場合、最初に点灯するG光源及び次のR光源の点灯期間の全部で白画像を読み取り、またG光源の点灯期間で白を含む黒画像を読み取るので、“G=240,R=240,B=150”が読取画素値となって、読み取った画像が白黒の境界部に色(薄い目の黄色)の付いた画像となってしまう。
〈モノクロ画素への補正〉
図3及び図4に示すように、「原稿画像」の白から黒への切り替わりが1ラインのRGBを揃えたカラー画素値を読み取る期間T1’内で起きると、読み取った画像が白黒の境界部に色の付いた画像となって、画質の低下が生じてしまう。
そこで、本画像読取装置は、光源の点灯期間に対して読取対象画像が白から黒又は黒から白への切り替わりがどのタイミングで起きても、前記白、黒の切り替わりによって生じる色ずれ等の画質低下を抑制できるようにする。
本実施形態では、1ラインのRGBを揃えたカラー画素値を読み取る期間T1’を最短期間にする、R,G,B各色の光源の点灯期間の順序及び点灯期間のタイミングを定める方式(図3)を採用した上で、前記期間T1’内で「原稿画像」の白から黒への切り替わりが起きたために生じるカラー画素(以下「異常モノクロ画素」ともいう)をあるべきモノクロ画素に変える補正処理を行い、モノクロ画像を読み取った画像の出力に色が付かないようにし、色ずれを抑制する。
上記補正処理は、1ラインのカラー画素値を検知する期間T1ごとに検知される画素のうち、本来あるべきモノクロ画素とならずにカラー画素となった異常モノクロ画素を、補正対象の画素と判定し、判定された異常モノクロ画素をあるべきモノクロ画素に補正する処理である。
具体的には、1ラインのカラー画素値であるR,G,B各色成分の画素値に基づいて、先ず、処理対象の画素がモノクロ/カラー画素のいずれかが判定される。
次いで、処理対象の画素を注目画素として、この注目画素がカラー画素であり、かつこの注目画素の前後で読み取られた画素のモノクロ/カラー画素の判定結果を得、これらがモノクロ画素と判定されたことを条件に、この注目画素を異常モノクロ画素であると判定する。
異常モノクロ画素と判定された画素に対するあるべきモノクロ画素への補正は、原稿の白黒境界部が各色の検知(点灯)期間に対してどのタイミングとなるかによって異なる。このため、検知順序に従い検知される各色成分のうち、異常モノクロ画素の画素値となる色成分の検知順を検出し、検出された検知順に応じて、下記1.〜3.に示す補正を施す。
1.原稿の白黒境界部が最初の順番の色成分の検知タイミングとなる(図3におけるG成分の画素値がカラー画素値となる)ときには、当該色(G)成分の画素値を、一つ後に読み取られるモノクロ画素の同じ色成分の画素値に置き換える補正を行う。
2.原稿の白黒境界部が中間の順番の色成分の検知タイミングとなる(図3において2番目の検知順であるR成分の画素値がカラー画素値となる)ときには、最初の色(G)成分と中間の色(R)成分の画素値を、一つ後に読み取られるモノクロ画素の同じ色成分の画素値に置き換えるか、又は中間の色(R)成分と最後の色(B)成分の画素値を一つ前に読み取られたモノクロ画素の同じ色成分の画素値に置き換える補正を行う。
3.原稿の白黒境界部が最後の順番の色成分の検知タイミングとなる(図3におけるB成分の画素値がカラー画素値となる)ときには、当該色(B)成分の画素値を、一つ前に読み取られたモノクロ画素の同じ色成分の画素値に置き換える補正を行う。
上記補正を行うことによって、異常モノクロ画素のカラー画素成分を無くすことで、モノクロ画像に色が付くことを回避するとともに、各色成分の検知タイミングに応じてあるべきモノクロ画素を白黒のいずれにするかを定めることで、画質の低下を防ぐことができる。
〈異常モノクロ画素の判定及び補正処理の手順〉
次に、上記〈モノクロ画素への補正〉で説明した手法に基づいて行う異常モノクロ画素に対する補正処理の手順を説明する。
図5は、色の付いた異常モノクロ画素の判定処理及び判定された当該画素の補正処理のフローを示す図である。
図5の処理フローは、原稿読取時に光源順次点灯読取方式で画像検知部20によって検知され、AFE30を経て出力される読取画像データを受け取るデジタル処理部40がコントローラ10の指示に従い実行する。
なお、以下に説明するモノクロ/カラー判定、異常モノクロ画素の判定及びモノクロ画素への補正処理において、色情報検出部42は、各ラインの読取データを保存したメモリ45から必要な色情報として参照するR,G,Bの各色成分の画素値を検出し、各処理部に提供する手段として機能する。
図5の処理フローによると、デジタル処理部40は、AFE30が出力する画像データの入力を受け、画像データ生成部41によってR,G,B各色成分の画素値を揃えて1ラインのカラー画素値を生成し、生成したカラー画素値に基づいて、先ず、ラインごとに読取対象画素がカラー画素であるか、モノクロ画素であるかを判定する。この判定は、モノクロ/カラー判定部43によって判定される。
モノクロ/カラー画素の判定は、カラー画素であれば、R,G,B各色成分の画素値間の差が所定値より大きくなるので、この条件により、カラー画素であるか否かを判定し、この判定で非カラー画素であれば、モノクロ画素と判定する。
具体的には、R,G,B各色のLEDの点灯順(即ち、検知順)で最初に点灯させた色成分の画素値をD1、中間の2番目に点灯させた色成分をD2、最後に点灯させた色成分の画素値をD3とし、注目ラインを(n)として、それぞれをD1(n)、D2(n)、D3(n)とする。また、最初に点灯させた色成分の画素値D1から2番目に点灯させた色成分の画素値D2の差の絶対値(|D1(n)−D2(n)|)をDa(n)、最初に点灯させた色成分の画素値D1から最後に点灯させた色成分の画素値D3の差の絶対値(|D1(n)−D3(n)|)をDb(n)とする。
上記Da(n),Db(n)からモノクロ/カラー画素を判定するための閾値をDth_cとし、Da(n),Db(n)のどちらか一方でもDth_cよりも大きい場合は、カラー画素と判定し、両方小さい場合はモノクロ画素と判定する。
図5の処理フローにおけるモノクロ/カラー画素の判定手順は、注目ライン(n)とその前後のライン、即ち、(n−1)ライン、(n)ライン、(n+1)ラインの3ラインにおける判定を順次に行う。この手順を行うことで、異常モノクロ画素となって、補正が必要なラインを検出する。
よって、モノクロ/カラー判定部43は、注目ライン(n)の一つ前の(n−1)ラインにおける、D1とD2の差の絶対値及びD1とD3の差の絶対値、即ち、
|D1(n−1)−D2(n−1)|=Da(n−1)
|D1(n−1)−D3(n−1)|=Db(n−1)
を算出し(ステップS201)、算出した差の絶対値それぞれの閾値処理、
Da(n−1)orDb(n−1)>Dth_c
を行うことで、モノクロ/カラー画素の判定を行う(ステップS202)。
ステップS202でDa(n−1)orDb(n−1)>Dth_cが満足されれば(ステップS202−YES)、(n−1)ラインは、カラー画素と判定されるから、注日ラインである(n)ラインは、補正の対象にならないので、デジタル処理部40は、この処理フローを終了する。
他方、ステップS202でDa(n−1)orDb(n−1)>Dth_cが満足されなければ(ステップS202−NO)、(n−1)ラインは、モノクロ画素であるから、注目ラインである(n)ラインは、補正の対象になる可能性があるので、次の(n)ラインのモノクロ/カラー画素の判定に移行する。
(n)ラインのモノクロ/カラー画素の判定は、(n)ラインのR、G、B各色成分の画素値に対し、上記(n−1)ラインにおけると同様に、D1とD2の差の絶対値Da(n)及びD1とD3の差の絶対値Db(n)を算出し(ステップS203)、モノクロ/カラー画素の判定を行う(ステップS204)ことによって結果を得る。
ただ、(n)ラインは注目ラインであるから、ここでは、モノクロ画素と判定されれば(ステップS204−NO)、補正の対象にならないので、デジタル処理部40は、この処理フローを終了する。
他方、ステップS204でカラー画素であれば(ステップS204−YES)、注目ラインであるこの(n)ラインは、補正の対象になる可能性があるので、次の(n+1)ラインのモノクロ/カラー画素の判定に移行する。
(n+1)ラインのモノクロ/カラー画素の判定は、(n+1)ラインのR,G,B各色成分の画素値に対し、上記(n−1)ラインにおけると同様に、D1とD2の差の絶対値Da(n+1)及びD1とD3の差の絶対値Db(n+1)を算出し(ステップS205)、モノクロ/カラー画素の判定を行う(ステップS206)ことによって結果を得る。
カラー画素と判定されている注目ラインである(n)ラインが、補正の対象になるには、(n+1)ラインがモノクロ画素と判定されなければならないので、ここで、(n+1)ラインがカラー画素と判定されれば(ステップS206−YES)、注目ラインである(n)ラインは、補正の対象にならないので、デジタル処理部40は、この処理フローを終了する。
他方、ステップS206でモノクロ画素と判定されれば(ステップS206−NO)、カラー画素と判定されている注目する(n)ラインの画素は、異常(色の付いた)モノクロ画素と判定されて、補正の対象になるので、次の補正処理に移行する。
なお、ステップS201〜S206の手順で行う異常モノクロ画素の判定処理は、異常モノクロ画素判定・補正部45がモノクロ/カラー判定部43と協働して行う。
異常(色の付いた)モノクロ画素と判定された画素に対するあるべきモノクロ画素への補正は、原稿の白黒境界部が各色の検知(点灯)期間に対してどのタイミングとなるかによって異なる。このため、検知順序に従い検知される各色成分のうち、異常モノクロ画素の画素値となる色成分の検知順を検出し、検出された検知順に応じた補正を施す。
そこで、次に、3色各色の点灯期間中の何番目で原稿の白/黒が切り替わったか、つまり、原稿の白黒境界部の検知がG,R,Bのどの検知期間のタイミングで行われたかを検出する。
このため、注目ラインの1ライン前の各色の画素値と注目ラインの各色の画素値の差の絶対値、即ち、(|D*(n−1)−D*(n)|)(但し*は1、2、3)をそれぞれDα(n)、Dβ(n)、Dγ(n)として求め、得られた前ラインとの注目ライン間のこれらの画素値の変化により、白/黒の切り替わりがどの色の検知期間で生じたかを検出する。処理としては、求めたDα(n)、Dβ(n)、Dγ(n)を閾値Dth_nと比較し、Dth_nよりも大きい場合は、その点灯期間で白/黒の切り替わりを知る。なお、点灯順と同じ順でこの閾値処理を行なっていくことで、どこで切り替わったかが分かり、その色を特定することができる。
図5の処理フローにおいて原稿の白/黒の切り替わりを検出する手順として、デジタル処理部40は、先ず、前ライン(n−1)との注目ライン(n)間の各色成分の画素値の差、Dα(n)、Dβ(n)、Dγ(n)を算出する(ステップS207)。
次いで、色成分のG→R→Bの検知順、即ち、算出した各色成分の画素値の差に対し、Dα(n)→Dβ(n)の順に原稿の白/黒の切り替わりを閾値処理によって検出する手順を行い、切り替わりが検出されれば、それぞれの色成分に対応したモノクロ画素への補正を行っていく。なお、以下の手順では、2番目の検知順であるRにおけるDβ(n)に対する閾値処理の結果によって、3番目の検知順のBにおけるDγ(n)の閾値処理は、省略する手順を採用している。
よって、最初のG色成分の「Dα(n)>Dth_n」の閾値処理を行う(ステップS208)。
ここで、前ラインとの注目ライン間のG色成分の画素値の差Dα(n)が閾値Dth_nを越えて、原稿の白/黒の切り替わりが検出されたときには(ステップS208−YES)、注目ラインの画素は異常モノクロ画素と判定されるので、あるべきモノクロ画素への補正を施す。
この補正は、このG色成分の画素値を、一つ後に読み取られるモノクロ画素(ステップS206でモノクロであることが判定されている)の同じG色成分の画素値に置き換える、即ち、「D1(n)←D1(n+1)」の補正を行う(ステップS209)。この補正処理は、後続するR,Bがモノクロ画素であり、一つ後のラインの画素値に近い値を採ることで連続性が保たれることを考えると、適切な補正が行える。
このモノクロ画素への補正を行った後、この処理フローの手順を終える。
他方、Dα(n)が閾値Dth_nを越えず、原稿の白/黒の切り替わりが検出されないときには(ステップS208−NO)、次の検知順のR色成分の「Dβ(n)>Dth_n」の閾値処理を行う(ステップS210)。
R色成分の画素値の差Dβ(n)が閾値Dth_nを越えて、原稿の白/黒の切り替わりが検出されたときには(ステップS210−YES)、注目ラインの画素は異常モノクロ画素と判定されるので、あるべきモノクロ画素への補正を施す。
この補正は、このR色成分と最初のG色成分の画素値を、一つ後に読み取られるモノクロ画素の同じR,G色成分の画素値に置き換える、即ち、「D1(n)←D1(n+1)、D2(n)←D2(n+1)」か、又はこのR色成分と最後のB色成分の画素値を、一つ前に読み取られたモノクロ画素の同じR,B色成分の画素値に置き換える、即ち、「D2(n)←D2(n−1)、D3(n)←D3(n−1)」とする補正を行う(ステップS211)。
なお、この補正処理は、選択性があり、機器の特性やユーザーの要求によって適切と考えられる方を選択できるようにすることが望ましい。例えば、操作部50から、ユーザーや機器の管理者が選択の指示を行うようにする手段を採ることができ、このようにすることで、適切な処理結果を得ることができる。
このモノクロ画素への補正を行った後、この処理フローの手順を終える。
また、Dβ(n)が閾値Dth_nを越えず、原稿の白/黒の切り替わりが検出されないときには(ステップS210−NO)B色成分の画素値の差Dγ(n)が閾値Dth_nを越えたとみなし、B色成分の検知で原稿の白/黒の切り替わりが検出されたと判断して、B色成分の画素値に対してあるべきモノクロ画素への補正を施す。
このB色成分の画素値を、一つ前に読み取られたモノクロ画素(ステップS202でモノクロであることが判定されている)の同じB色成分の画素値に置き換える、即ち、「D3(n)←D3(n−1)」の補正を行う(ステップS212)。この補正処理は、直前のR,Gがモノクロ画素であり、一つ前のラインの画素値に近い値を採ることで連続性が保たれることを考えると、適切な補正が行える。
このモノクロ画素への補正を行った後、この処理フローの手順を終える。
図5の異常モノクロ画素の判定処理及び判定された当該画素の補正処理のフローを行うことによって、異常モノクロ画素のカラー画素成分を無くすことで、モノクロ画像に色が付くことを回避するとともに、各色成分の検知タイミングに応じてあるべきモノクロ画素を白黒のいずれにするかを定めることで、画質の低下を防ぐことができる。また、モノクロ画素への補正によって、読取データの量に変わりがなく、等倍性も確保することができる。
[他の画像処理機能との複合]
本画像読取装置は、原稿から読み取った画像情報を利用する画像処理装置へ通信手段を介して接続することで利用先の画像処理装置への画像データの入力手段として機能させることができる。
プリント出力用の画像データによってプリンタエンジンを動作させ画像を形成する装置の画像データ入力部とすることが本画像読取装置の利用形態であり、この利用形態によって画像形成装置に複写機能を持たせることができる。
このようにして構成する画像形成装置は、原稿画像の入力を本画像読取装置によって行い、得られるプリント出力用画像データを用いて画像形成処理を行うことで、複写画像の画質の低下を防ぐことで、性能の向上を図ることができる。
4・・原稿搬送ローラ、10・・コントローラ、11・・CPU、20・・画像検知部、21・・R,G,Bの各色の光源、22・・1ラインCIS、24・・光源駆動回路、30・・AFE、40・・デジタル処理部、D・・原稿。
特開2000−13564号公報

Claims (11)

  1. 読取対象画像にそれぞれ異なる色の光を照射する複数種類の光源とイメージセンサとを有する画像検知手段であって、読取対象画像と当該画像検知手段とが相対移動し、かつ所定のタイミング及び前記光源ごとの所定の点灯時間で所定の順番に従って順次点灯制御される前記光源の点灯動作を繰り返し行っているときに、各点灯時間に照射される該読取対象画像に作用した光を前記イメージセンサによって検知して、前記光源のそれぞれに対応した各色成分の画像信号を出力する画像検知手段と、
    前記画像検知手段の出力信号から得られる前記各色成分の画素値に基づいて、所定の注目画素がカラー画素であるか、モノクロ画素であるかを判定するモノクロ/カラー画素判定手段と、
    前記モノクロ/カラー画素判定手段によって、所定の対象画素列における所定の注目画素がカラー画素であり、前記所定の注目画素の前後で読み取られた画素がモノクロ画素と判定されたことを条件に、前記所定の注目画素が色の付いた異常モノクロ画素であると判定する異常モノクロ画素判定手段と、
    前記異常モノクロ画素判定手段によって異常モノクロ画素と判定された画素の各色成分のうち異常となった色成分を検出する異常画素成分検出手段と、
    前記異常モノクロ画素判定手段によって判定された異常モノクロ画素の画素値をモノクロ画素値に補正する画素値補正手段と、
    を有し、
    前記画素値補正手段は、前記異常画素成分検出手段によって検出された色成分の前記画像検知手段の検知順序に応じた補正を施す
    画像読取装置。
  2. 請求項1に記載された画像読取装置において、
    前記モノクロ/カラー画素判定手段は、前記所定の順番において最初に点灯する第1の光源を点灯させたときに検知した色成分の画素値と前記所定の順番において中間の順番に点灯する第2の光源を点灯させたときに検知した色成分の画素値との差、又は前記第1の光源を点灯させたときに検知した色成分の画素値と前記所定の順番において最後に点灯する第3の光源を点灯させたときに検知した色成分の画素値との差のいずれかが所定値より大きいことを条件に前記所定の注目画素がカラー画素であり、カラー画素以外をモノクロ画素であると判定する
    画像読取装置。
  3. 請求項2に記載された画像読取装置において、
    前記複数種類の光源の点灯を制御する点灯制御手段をさらに備え、
    前記点灯制御手段は、前記所定の点灯時間が長いほど、前記所定の順番において真ん中に近い順番とし、
    前記第2の光源は、前記所定の順番において真ん中の順番である光源とする
    画像読取装置。
  4. 請求項に記載された画像読取装置において、
    前記異常画素成分検出手段は、前記画像検知手段が検知した、異常モノクロ画素と当該異常モノクロ画素の一つ前に読み取られたモノクロ画素の同じ色成分の画素値の差が所定値より大きくなる色成分を、異常となった色成分として検出する
    画像読取装置。
  5. 請求項に記載された画像読取装置において、
    前記画素値補正手段は、前記画像検知手段において検知順序が最初の色成分が前記異常画素成分検出手段によって検出されたとき、前記検知順序が最初の色成分の画素値を一つ後に読み取られるモノクロ画素の同じ色成分の画素値に置き換えることによって補正する
    画像読取装置。
  6. 請求項又はに記載された画像読取装置において、
    前記画素値補正手段は、前記画像検知手段において検知順序が中間の色成分が前記異常画素成分検出手段によって検出されたとき、前記検知順序が最初及び中間の色成分の画素値を一つ後に読み取られるモノクロ画素の同じ色成分の画素値に置き換えるか、又は前記検知順序が中間及び最後の色成分の画素値を一つ前に読み取られたモノクロ画素の同じ色成分の画素値に置き換えることによって補正する
    画像読取装置。
  7. 請求項乃至のいずれかに記載された画像読取装置において、
    前記画素値補正手段は、前記画像検知手段において検知順序が最後の色成分が前記異常画素成分検出手段によって検出されたとき、前記検知順序が最後の色成分の画素値を一つ前に読み取られたモノクロ画素の同じ色成分の画素値に置き換えることによって補正する
    画像読取装置。
  8. 請求項1乃至のいずれかに記載された画像読取装置において、
    前記複数の光源は三刺激値に対応した三つの光源である
    画像読取装置。
  9. コンピュータを請求項1に記載された画像読取装置が有する前記モノクロ/カラー画素判定手段、前記異常モノクロ画素判定手段、前記画素値補正手段の各手段として機能させるためのプログラム。
  10. 請求項1乃至のいずれかに記載された画像読取装置と、
    入力される画像データに基に生成されるプリント出力用データを用いて画像を形成する画像形成部と、
    を有する画像形成装置。
  11. 読取対象画像にそれぞれ異なる色の光を照射する複数種類の光源とイメージセンサとを有する画像検知手段を備えた画像読取装置における読取画像データ処理方法であって、
    読取対象画像と前記画像検知手段を相対移動させながら、所定のタイミング及び前記光源ごとの所定点灯時間で所定の順番に従って順次点灯制御される前記光源の点灯動作を繰り返し行って、各点灯時間に照射される該読取対象画像に作用した光を前記イメージセンサによって検知して、前記光源のそれぞれに対応した各色成分の画像信号を出力する画像検知工程と、
    前記画像検知工程で検知した出力信号から得られる前記各色成分の画素値に基づいて、所定の注目画素がカラー画素であるか、モノクロ画素であるかを判定するモノクロ/カラー画素判定工程と、
    前記モノクロ/カラー画素判定工程で、所定の対象画素列における所定の注目画素がカラー画素であり、前記所定の注目画素の前後で読み取られた画素がモノクロ画素と判定されたことを条件に、前記所定の注目画素が色の付いた異常モノクロ画素であると判定する異常モノクロ画素判定工程と、
    前記異常モノクロ画素判定工程において異常モノクロ画素と判定された画素の各色成分のうち異常となった色成分を検出する異常画素成分検出工程と、
    前記異常モノクロ画素判定工程で判定された異常モノクロ画素の画素値をモノクロ画素値に補正する画素値補正工程と、
    を有し、
    前記画素値補正工程では、前記異常画素成分検出工程において検出された色成分の前記画像検知工程における検知順序に応じた補正を施す
    読取画像データ処理方法。
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