JP5879455B1 - 水道検針装置 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、メーターボックスは、通常、地中に埋設されているので、窮屈な体勢で表示を読み取らなければならない場合がある。また、表示部が汚れていたり、冬季の夕方など、あたりが薄暗かったりして、表示の読取が困難な場合がある。このため、水道検針員が直読式指示部の表示を誤読する可能性がある。
特許文献1には、検針用メータ装置を撮影し、画像認識技術により、検針値を読み取る検針装置が記載されている。
このため、水道検針員が直読式指示部の表示を直接読み取り、画像認識技術によって読み取った値が正しいかを確認する必要があり、水道検針員の作業負荷を軽減するに至らない場合がある。
本発明は、水道検針員が直読式指示部の表示を直接読み取る必要をなくし、水道検針員の作業負荷を軽減することにより、誤検針を防止し、検針の効率を高めることを目的とする。
前記画像抽出部は、前記直読式指示部の数字が直立する向きになるよう、前記画像を回転して抽出することが好ましい。
更に、前記画像抽出部が抽出した部分画像を表示する抽出画像表示部と、使用者が読み取った前記水道メーターの指示値を入力する指示値入力部と、前記指示値入力部が入力した入力値を表示する入力値表示部と、を備えることが好ましい。
前記入力値表示部は、前記抽出画像表示部が前記部分画像を表示する位置に隣接した位置に、前記入力値を表示することが好ましい。
更に、前記画像抽出部が抽出した画像を解析して、前記直読式指示部に表示された数値を判読する文字認識部を備え、前記入力値表示部は、前記指示値入力部が前記指示値をまだ入力していないとき、前記文字認識部が判読した数値を表示することが好ましい。
前記水道メーターの表示部上に載置可能であり、前記撮像部を備えるセンサー装置と、作業員が携帯可能であり、前記抽出画像表示部と、前記入力値表示部とを備える携帯端末装置と、を有することが好ましい。
前記撮像部は、更に、前記水道メーターのパイロットマークを撮影し、更に、異なる時刻に前記撮像部が撮影した複数の画像に写っているパイロットマークの角度が異なる場合に、前記水道メーターの測定対象範囲内に漏水があると判定する漏水判定部を備えることが好ましい。
前記撮像部は、前記直読式指示部を撮影した画像と同じ画像内に、前記水道メーターの個別識別番号を撮影することが好ましい。
本発明に係るシステムは、前記水道検針装置と、検針結果に疑義が生じた場合の証拠とするため、前記撮像部が撮影した画像を記録する記録装置と、を有する。
更に、前記撮像部による撮影と並行して、付近の振動を検知する振動検知部を備えることが好ましい。
更に、前記振動検知部が検知した振動を、前記水道メーターを識別する情報に紐付けて記憶する振動記憶部を備えることが好ましい。
本発明に係るシステムは、前記水道検針装置を有し、更に、前記振動検知部が検知した振動を解析して、付近の漏水の有無を判定する付近漏水判定部と、前記付近漏水判定部の判定結果に基づいて、漏水の可能性のある場所を地図上にマークする漏水地図作成部と、を備える。
直読式指示部の数字が直立する向きになるよう画像を回転すれば、数字が読みやすくなるので、作業員の作業負荷を軽減することができ、誤検針を防止することができる。
抽出した部分画像と、作業員が入力した入力値とを表示すれば、誤入力を容易に発見できるので、誤検針を防止することができる。
部分画像と、入力値とを隣接した位置に表示すれば、更に容易に両者を見比べることができるので、誤検針を防止することができる。
作業員が指示値を入力する前に、文字認識によって判読した数値を表示すれば、誤認識を容易に発見でき、誤認識の場合のみ、指示値を入力すればよいので、作業員の作業負荷を軽減することができ、誤検針を防止することができる。
異なる時刻に撮影した複数の画像に基づいて漏水の有無を判定すれば、漏水が微量であり、パイロットマークの動きを目視では判別しにくい場合であっても、宅内漏水の有無を正しく判定することができる。
直読式指示部と個別識別番号とを同じ画像内に撮影すれば、検針結果に疑義が生じた場合の証拠として使うことができる。
撮像部による撮影と並行して付近の振動を検知すれば、漏水の有無を判断するための振動データを収集することができる。
振動データを水道メーターの識別情報と紐付けて記憶すれば、複数の振動データを記憶した場合でも、振動データと水道メーターとの対応関係が明確になる。
振動データを解析して付近の漏水の有無を判定し、判定結果を地図上にマークすれば、それを使って漏水調査をすることができ、漏水を早期に発見することができる。
図2に示すように、表示部91は、以下の構成を備える。
<直読式指示部92>:水道の積算使用量を表す数字を表示する。
<円読式指示部93及び94>:水道の積算使用量のうち10リットル及び1リットルの桁を、回転する針で示す。円読式指示部93の針は、100リットルの通水で1回転する。円読式指示部94の針は、10リットルの通水で1回転する。
<パイロットマーク95>:通水により回転する回転指標である。回転量は、水道管の管径によって異なり、例えば、呼び径13mmの場合、0.09リットルで1回転、20mm又は25mmの場合、0.15リットルで1回転、30mmの場合、0.36リットルで1回転である。
<個別識別番号96>:水道メーター90を一意に識別する番号であり、水道メーター90の管理に用いられる。個別識別番号96が表示部91に表示されているので、表示部91を撮影したとき、直読式指示部92と個別識別番号96とを同じ1枚の画像に写すことができる。
センサー装置12と携帯端末装置13とは、例えばブルートゥース(登録商標)などの無線通信やその他の通信によって情報を送受信する。
例えば、パイロットマーク95が0.09リットルの通水で1回転する場合、1ミリリットルの通水では、パイロットマーク95が約4度回転する。撮像部21が2つの画像を撮影した間隔が約5秒だとすると、1秒あたりの通水量は、わずか0.2ミリリットルである。水道検針員が目視で判定すると、このような微小漏水を見逃す可能性がある。これに対し、漏水判定部26が漏水有無を判定することにより、このような微小漏水が見逃されるのを防ぐことができる。
例えば、パイロットマーク95が0.09リットルの通水で1回転する場合、パイロットマーク95が1回転する間に、円読式指示部94の針は、約3度動く。したがって、2つの画像を比較するだけで、漏水の有無を正しく判定できる。動画を撮影するなど、パイロットマーク95を連続して観察する必要はない。
例えば、パイロットマーク95が0.09リットルの通水で1回転する場合において、パイロットマーク95の回転角度が4度であれば、その間の漏水量は、0.09×4÷360=0.001リットル(すなわち、1ミリリットル)である。画像の撮影間隔が5秒であれば、1時間当りの漏水量は、0.001÷5×3600=0.72リットルである。
なお、撮像部21が撮影した画像から水道メーター90の種別を判定し、判定した種別に基づいてパイロットマーク95が1回転したときの通水量を算出する構成であってもよい。
<振動記憶部28>:例えば、USBメモリなどの記憶媒体やその他の記憶装置を用いて、振動検知部27が生成した振動データを、メーター番号や水栓番号など水道メーター90を識別する情報に紐付けて記憶する。これにより、振動記憶部28が複数の振動データを記憶している場合であっても、水道メーター90と振動データとの対応関係が明確になる。振動記憶部28が記憶した振動データは、例えば水道検針員が事業所に戻ったとき、記憶媒体を外して読取り装置に接続するなどして、読み出される。
通信部29が測定開始信号を受信すると、まず、振動検知部27が振動の録音を開始し、撮像部21が第一の画像を撮影する。通信部29は、第一の画像を携帯端末装置13に対して送信する。画像抽出部22が第一の画像を解析して抽出画像を生成し、文字認識部23が直読式指示部92の指示値を判読する。通信部29は、文字認識部23が判読した直読式指示部92の指示値を携帯端末装置13に対して送信する。
第一の画像を撮影してから所定の時間(例えば5秒)が経過したら、振動検知部27が振動の録音を終了し、撮像部21が第二の画像を撮影する。画像抽出部22が第二の画像を解析して抽出画像を生成し、漏水判定部26が漏水の有無を判定する。漏水ありと判定した場合は、漏水量算出部25が漏水量を算出する。通信部29は、漏水判定部26が判定した判定結果と、漏水量算出部25が算出した漏水量とを携帯端末装置13に対して送信する。
撮像部21が撮影する画像の枚数は、2枚に限らず、もっと多くてもよい。その場合、撮像部21が画像を撮影する間隔は、それぞれ異なることが好ましい。例えば、第一の画像から第二の画像までの撮影間隔を2秒、第二の画像から第三の画像までの撮影間隔を3秒とする。そうすれば、漏水を見逃す可能性を抑えることができる。
振動検知部27が振動を録音する開始時刻及び終了時刻は、撮像部21が画像を撮影する時刻と異なっていてもよい。
あるいは、撮像部21が撮影した画像から、個別識別番号96が写っている部分を抽出し、個別識別番号96を判読して、判読した個別識別番号96を振動記憶部28が振動データに紐付けて記憶する構成であってもよい。
<抽出画像表示部33>:画像抽出部22が抽出した部分画像を拡大して携帯端末装置13の表示画面に表示する。
<指示値入力部34>:水道検針員が読み取った水道メーター90の指示値を入力する。水道検針員は、水道メーター90の直読式指示部92を直接目視して指示値を読み取ってもよいが、抽出画像表示部33が表示した直読式指示部92の画像から読み取るほうが、楽な体勢で読み取ることができ、また、あたりが薄暗くても指示値を正しく読み取ることができる。水道検針員は、携帯端末装置13の数字ボタンを押すなどして、読み取った指示値を入力する。
<入力値表示部35>:指示値入力部34が入力した指示値(入力値)を携帯端末装置13の表示画面に表示する。また、指示値入力部34が指示値をまだ入力していないときは、文字認識部23が認識した指示値を携帯端末装置13の表示画面に表示する。これにより、入力値表示部35に表示された指示値が正しい場合には、指示値の入力を省略することができ、検針の効率を高めることができる。また、表示部91が汚れている場合など、文字認識部23が指示値を正しく認識できなかった場合は、手入力により指示値を正しい値に修正することができる。
具体的な対処方法としては、例えば、水道の契約者が在宅であれば、水道検針員が声を掛けて、水道を使用中でないかを確認し、使用中であれば、使用を中止してもらう。そして、もう一度、漏水の有無を判定し、それでも漏水があると判定された場合には、漏水があることを契約者に伝える。
漏水がある場合、漏水箇所を特定し、修理するなどの対処が必要になる。しかし、漏水量が微量である場合、漏水箇所を特定するための検査や修理にかかるコストを考慮すると、しばらく様子を見たほうがよい場合もある。
漏水量算出部25が算出した漏水量が水道検針員に通知されているので、漏水量を契約者に伝えたり、どう対処すべきかのアドバイスをしたりすることができ、漏水量に見合った適切な対処をすることができる。
<通信部41>:水道検針装置10と通信する。例えば、携帯端末装置13から、撮像部21が撮影した全体画像、入力値表示部35が表示した指示値、漏水判定部26による判定結果などを受信する。また、読取り装置などから、センサー装置12の振動記憶部28が記憶した振動データなどを受信する。
通信部41が受信したデータは、記録装置49が記憶する。撮像部21が撮影した全体画像には、直読式指示部92と、個別識別番号96とが含まれているので、これを記録装置49に記録することにより、検針結果に疑義がある場合の証拠として使用することができる。
生の振動データを記録装置49が記憶しているので、漏水があると判定した場合、更に高度な解析をして、判定精度を高めることもできる。
付近漏水判定部42による判定結果は、記録装置49が記録する。これにより、検針結果と漏水判定結果とを一元的に管理することができる。
他のデータとの組み合わせにより、漏水箇所を絞り込んでもよい。例えば、宅内漏水がない水道メーター90の付近に漏水がある場合、漏水箇所は、水道メーター90よりも上流であると考えられる。また、近接した複数の水道メーター90で、付近に漏水がある場合、漏水箇所は、漏水に特有の振動パターンの振幅が大きいほうの水道メーター90に近いと考えられる。これにより、漏水調査の効率を高めることができる。
水道検針のたびに漏水地図を作成できるので、例えば2ヶ月に1回など、高い頻度で漏水地図を作成することができる。これを使って実地調査をすることにより、早期に漏水を発見することができるので、重大事故の発生を未然に防ぐことができる。
Claims (12)
- 水道メーターの直読式指示部を撮影する撮像部と、
前記撮像部が撮影した画像を解析して、前記画像のうち、前記直読式指示部が写っている部分を抽出する画像抽出部と、
前記画像抽出部が抽出した部分画像を表示する抽出画像表示部と、
作業員が読み取った前記水道メーターの指示値を入力する指示値入力部と、
前記指示値入力部が入力した入力値を表示する入力値表示部と、
を備える、水道検針装置。 - 前記水道メーターの表示部上に載置可能であり、前記撮像部を備えるセンサー装置と、
作業員が携帯可能であり、前記抽出画像表示部と、前記入力値表示部とを備える携帯端末装置と、
を有する、請求項1の水道検針装置。 - 水道メーターの直読式指示部を撮影する撮像部と、
前記撮像部が撮影した画像を解析して、前記画像のうち、前記直読式指示部が写っている部分を抽出する画像抽出部と、
前記画像抽出部が抽出した部分画像を表示する抽出画像表示部と、作業員が読み取った前記水道メーターの指示値を入力する指示値入力部と、前記指示値入力部が入力した入力値を表示する入力値表示部とを備え、作業員が携帯可能な携帯端末装置に対して、前記部分画像を送信する通信部と、
を備える、水道検針装置。 - 前記画像抽出部は、前記直読式指示部の数字が直立する向きになるよう、前記画像を回転して抽出する、
請求項1乃至3いずれかの水道検針装置。 - 前記入力値表示部は、前記抽出画像表示部が前記部分画像を表示する位置に隣接した位置に、前記入力値を表示する、
請求項1乃至4いずれかの水道検針装置。 - 更に、
前記画像抽出部が抽出した画像を解析して、前記直読式指示部に表示された数値を判読する文字認識部を備え、
前記入力値表示部は、前記指示値入力部が前記指示値をまだ入力していないとき、前記文字認識部が判読した数値を表示する、
請求項1乃至5いずれかの水道検針装置。 - 前記撮像部は、更に、前記水道メーターのパイロットマークを撮影し、
更に、
異なる時刻に前記撮像部が撮影した複数の画像に写っている前記パイロットマークの角度が異なる場合に、前記水道メーターの測定対象範囲内に漏水があると判定する漏水判定部を備える、
請求項1乃至6いずれかの水道検針装置。 - 前記撮像部は、前記直読式指示部を撮影した画像と同じ画像内に、前記水道メーターの個別識別番号を撮影する、
請求項1乃至7いずれかの水道検針装置。 - 請求項8の水道検針装置と、
検針結果に疑義が生じた場合の証拠とするため、前記撮像部が撮影した画像を記録する記録装置と、
を有する、システム。 - 更に、
前記撮像部による撮影と並行して、付近の振動を検知する振動検知部を備える、
請求項1乃至8いずれかの水道検針装置。 - 更に、
前記振動検知部が検知した振動を、前記水道メーターを識別する情報に紐付けて記憶する振動記憶部を備える、
請求項10の水道検針装置。 - 請求項10又は11の水道検針装置を有し、
更に、
前記振動検知部が検知した振動を解析して、付近の漏水の有無を判定する付近漏水判定部と、
前記付近漏水判定部の判定結果に基づいて、漏水の可能性のある場所を地図上にマークする漏水地図作成部と、
を備える、システム。
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