JP5878841B2 - 緩衝装置 - Google Patents

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Description

本発明は、緩衝装置の改良に関する。
従来、この種の緩衝装置にあっては、シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されシリンダ内を伸側室と圧側室に区画するピストンと、ピストンに設けられた伸側室と圧側室を連通する第一流路と、ピストンロッドの先端から側部に開通して伸側室と圧側室を連通する第二流路と、第二流路の途中に接続される圧力室を備えてピストンロッドの先端に取付けられたハウジングと、圧力室内に摺動自在に挿入され圧力室を一方室と他方室とに区画するフリーピストンと、フリーピストンを附勢するコイルばねとを備えて構成されるものがある。
このように構成された緩衝装置は、圧力室がフリーピストンによって伸側圧力室と圧側圧力室とに区画されており、第二流路を介しては伸側室と圧側室とが直接的に連通されてはいないが、フリーピストンが移動すると伸側圧力室と圧側圧力室の容積比が変化し、フリーピストンの移動量に応じて圧力室内の液体が伸側室と圧側室へ出入りするため、見掛け上、伸側室と圧側室とが第二流路を介して連通されているが如くに振舞って、低周波数の振動の入力に対しては大きな減衰力を発生し、他方、高周波数の振動の入力に対しては小さな減衰力を発生することができるようになっている(たとえば、特許文献1参照)。
それゆえ、この緩衝装置は、車両が旋回中等の入力振動周波数が低い場面においては高い減衰力を発生することができることに加えて、車両が凹凸路面を走行するような入力振動周波数が高い場面においては低い減衰力を確実に発生させて、車両における乗り心地を向上させることができるのであるが、上記した減衰特性を実現するため第二流路の途中にオリフィスを設けていて、ピストンが非常に高い速度で作動すると、上記オリフィスにおける流路抵抗が第一流路における流路抵抗をはるかに大きく上回って、第一流路を流れる流量が第二流路を流れる流量よりも大幅に大きくなり、発生減衰力の低下が実現できない可能性がある。
そこで、上記構成に加えて、第二流路を迂回して伸側室と圧側室とを連通する一方側ポートと他方側ポートと、一方側ポートを開閉する一方側リリーフ弁と、他方側ポートを開閉する他方側リリーフ弁とを備えた緩衝装置が開発され、車両が走行中に路面の凹凸を通過するようなピストン速度が高速となる場面にあっても、一方側リリーフ弁或いは他方側リリーフ弁が開弁することで、減衰力を確実に低下させることができるようになった(たとえば、特許文献2参照)
特開2008−215459号公報 特開2012−057746号公報
ところで、上記緩衝装置では、フリーピストンを収容するハウジングをピストンやリーフバルブなどをピストンロッドの先端に固定するピストンナットとして利用してピストンロッドの先端に螺着するとともに、ピストンとハウジングとの間に一方側リリーフ弁および他方側リリーフ弁を配置していたので、ピストンからハウジングまでの全長が長くなる。
そのため、このような緩衝装置の場合、ハウジング、一方側リリーフ弁および他方側リリーフ弁を持たない緩衝器に比較してこれらを設置する分、ストローク長が短くなってしまい、ストローク長を確保しようとすると緩衝装置の全長が長くなり車両への搭載性が悪化し、車両への搭載性を確保しようとするとストローク長が足りなくなって、ストローク長と車両への搭載性の両立が難しい。
そこで、本発明は上記した不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、車両における乗り心地を向上させつつ、ストローク長との確保と車両への搭載性を両立することが可能な緩衝装置を提供することである。
上記した目的を解決するために、本発明における課題解決手段は、シリンダと、当該シリンダ内に摺動自在に挿入され当該シリンダ内を伸側室と圧側室に区画するピストンと、上記シリンダ内に移動自在に挿通されるとともに上記ピストンに連結されるピストンロッドと、上記伸側室と圧側室とを連通する減衰通路と、上記ピストンロッドの先端に取り付けられて上記ピストンを当該ピストンロッドに固定するとともに内部に圧力室を形成するハウジングと、上記ハウジング内に移動自在に挿入されて上記圧力室を伸側流路を介して伸側室に連通される伸側圧力室と圧側流路を介して圧側室に連通される圧側圧力室とに区画するフリーピストンと、当該フリーピストンの上記圧力室に対する変位を抑制する附勢力を発生するばね要素と、上記伸側室と上記圧側室とを連通するバイパス路と、当該バイパス路の途中に設けられて伸側室の圧力で開弁してバイパス路を開放する伸側リリーフ弁と、上記バイパス路の途中であって上記伸側リリーフ弁と並列に設けられて圧側室の圧力で開弁して当該バイパス路を開放する圧側リリーフ弁とを備えた緩衝装置において、上記伸側リリーフ弁および上記圧側リリーフ弁が上記ピストンロッドの外周であって上記ピストンよりも伸側室側に装着されることを特徴とする。
本発明の緩衝装置によれば、車両における乗り心地を向上させつつ、ストローク長との確保と車両への搭載性を両立することが可能である。
一実施の形態における緩衝装置の縦断面図である。 一実施の形態における緩衝装置の振動周波数に対する減衰特性を示した図である。 緩衝装置が伸縮する場合であってピストン速度が高速域にある場合において、緩衝装置が振動周波数に対して発生する減衰力の特性(周波数減衰力特性)を示す図である。 緩衝装置がある振動周波数で振動する場合において、緩衝装置のピストン速度に対して発生する減衰力の特性(速度減衰力特性)を示す図である。 一実施の形態の一変形例における緩衝装置の縦断面図である。 一実施の形態の他の変形例における緩衝装置の縦断面図である。 (A)一実施の形態の他の変形例の緩衝装置におけるピストンロッドの横断面図の一例である。(B)一実施の形態の他の変形例の緩衝装置におけるピストンロッドの横断面図の他例である。
以下、図に基づいて本発明を説明する。本発明の緩衝装置Dは、図1に示すように、シリンダ1と、シリンダ1内に摺動自在に挿入されシリンダ1内を伸側室R1と圧側室R2に区画するピストン2と、シリンダ1内に移動自在に挿通されるとともにピストン2に連結されるピストンロッド4と、伸側室R1と圧側室R2とを連通する減衰通路3a,3bと、ピストンロッド4の先端に取り付けられてピストン2をピストンロッド4に固定するとともに内部に圧力室R3を形成するハウジング14と、圧力室R3と、圧力室R3内に移動自在に挿入されて圧力室R3を伸側流路5を介して伸側室R1に連通される伸側圧力室7と圧側流路6を介して圧側室R2に連通される圧側圧力室8とに区画するフリーピストン9と、フリーピストン9の圧力室R3に対する変位を抑制する附勢力を発生するばね要素10と、伸側室R1と圧側室R2とを連通するバイパス路Bと、バイパス路Bの途中に設けられて伸側室R1の圧力で開弁してバイパス路Bを開放する伸側リリーフ弁23と、バイパス路Bの途中であって伸側リリーフ弁23と並列に設けられて圧側室R2の圧力で開弁してバイパス路Bを開放する圧側リリーフ弁24とを備えて構成され、車両における車体と車軸との間に介装されて減衰力を発生し車体の振動を抑制するものである。なお、伸側室R1とは、車体と車軸が離間して緩衝装置Dが伸長作動する際に圧縮される室のことであり、圧側室R2とは、車体と車軸が接近して緩衝装置Dが収縮作動する際に圧縮される室のことである。
また、この緩衝装置Dにあっては、シリンダ1の上端には環状のヘッド部材11が装着され、シリンダ1の下端はキャップ12によって閉塞されている。そして、ピストンロッド4の上端は、ヘッド部材11によって摺動自在に軸支されてシリンダ1外へ突出され、緩衝装置Dは、所謂、片ロッド型の緩衝装置とされている。そして、伸側室R1および圧側室R2さらには圧力室R3内には作動油等の液体が充満され、また、緩衝装置Dは、伸側室R1にのみピストンロッド4が挿通される片ロッド型であるので、ピストンロッド4がシリンダ1内に出入りする体積を補償するため、シリンダ1内の下方にシリンダ1の内周に摺接して圧側室R2の下方に気体室Gを区画する摺動隔壁13が設けられており、単筒型の緩衝装置に設定されている。なお、ピストンロッド4がシリンダ1に進退する体積の補償については、シリンダ1内に気体室Gを設けるほか、シリンダ1外にリザーバが設けるようにしてもよく、リザーバをシリンダ1外に設ける場合、シリンダ1の外周を覆う外筒を設けてシリンダ1と外筒との間にリザーバを形成する複筒型緩衝装置とするほか、シリンダ1とは別個にタンクを設けて当該タンクでリザーバを形成するようにしてもよい。なお、緩衝装置Dの収縮作動時に圧側室R2の圧力を高めるために圧側室R2とリザーバとの間を仕切る仕切部材と、仕切部材に設けられて圧側室R2からリザーバへ向かう液体の流れに抵抗を与えるベースバルブとを設けるようにしてもよい。なお、上記した作動室たる伸側室R1、圧側室R2および圧力室R3内に充填される液体は、作動油以外にも、たとえば、水、水溶液といった液体を使用することもできる。また、緩衝装置Dが片ロッド型ではなく、両ロッド型に設定されてもよい。
以下、各部について詳細に説明すると、ピストンロッド4は、図1に示すように、その下端側に小径部4aが形成されるとともに、小径部4aの先端側には螺子部4bが形成されている。
また、ピストンロッド4には、小径部4aの先端から開口しピストンロッド4の軸方向に沿って設けられた縦孔4cと、小径部4aより図1中上方から開口して縦孔4cを伸側室R1に連通する第一横孔4dと、小径部4aの側方から開口して縦孔4cに通じる第二横孔4eと、同じく小径部4aの側方であって第二横孔4eよりも先端側となる図1中下方側から開口して縦孔4cに通じる第三横孔4fとが設けられている。
ピストン2は、環状に形成されるとともに、その内周側にピストンロッド4の小径部4aが挿入されている。また、このピストン2には、伸側室R1と圧側室R2とを連通する減衰通路3a,3bが設けられ、減衰通路3aの図1中上端は圧側の減衰力発生要素である積層リーフバルブV1にて閉塞され、他方の減衰通路3bの図1中下端も伸側の減衰力発生要素である積層リーフバルブV2によって閉塞されている。
この積層リーフバルブV1,V2は、共に環状に形成され、内周側にはピストンロッド4の小径部4aが挿入され、積層リーフバルブV1の図1中上方には当該積層リーフバルブV1の撓み量を規制する環状のバルブストッパ41が積層されている。
そして、積層リーフバルブV1は、緩衝装置Dの収縮時に圧側室R2と伸側室R1の差圧によって撓んで開弁し減衰通路3aを開放して圧側室R2から伸側室R1へ移動する液体の流れに抵抗を与えるとともに、緩衝装置Dの伸長時には減衰通路3aを閉塞するようになっており、他方の積層リーフバルブV2は、積層リーフバルブV1とは反対に緩衝装置Dの伸長時に減衰通路3bを開放し、収縮時には減衰通路3bを閉塞する。すなわち、積層リーフバルブV1は、緩衝装置Dの収縮時における圧側減衰力を発生する減衰力発生要素であり、他方の積層リーフバルブV2は、緩衝装置Dの伸長時における伸側減衰力を発生する減衰力発生要素である。また、積層リーフバルブV1および積層リーフバルブV2で減衰通路3a,3bを閉じた状態にあっても、図示はしない周知のオリフィスによって伸側室R1と圧側室R2とが連通されるようになっており、オリフィスは、たとえば、積層リーフバルブV1および積層リーフバルブV2の外周に切欠を設けたり、積層リーフバルブV1および積層リーフバルブV2が着座する弁座に凹部を設けたりするなどして形成される。
このように、通路を一方通行とする場合には、緩衝装置Dのように、減衰通路3a,3bを設けてそれぞれを緩衝装置Dの伸長時あるいは収縮時のみ液体が通過するように構成してもよく、また、通路が双方向流れを許容する場合には一つのみを設けるようにしてもよい。さらに、減衰力発生要素は、オリフィスとリーフバルブを並列した構成以外にも、たとえば、チョークとリーフバルブを並列させる構成やその他の構成を採用することもできるのは当然である。
さらに、ピストンロッド4の小径部4aの外周であって積層リーフバルブV1の図1中上方には、伸側室R1から圧側室R2へ向けてバイパス路Bを通過する液体の流れを許容する伸側リリーフ弁23と、当該伸側リリーフ弁23に並列されて圧側室R2から伸側室R1へ向けてバイパス路Bを通過する液体の流れを許容する圧側リリーフ弁24が組付けられている。
伸側リリーフ弁23は、ピストンロッド4のピストン2よりも上方側である伸側室側に装着される環状の伸側バルブディスク25と、当該伸側バルブディスク25の図1中下方に積層される環状の伸側弁体26とを備えて構成されている。伸側バルブディスク25は、ピストンロッド4に設けた第二横孔4eを通じて伸側室R1を縦孔4c内に連通する伸側バイパス路25aを有しており、伸側弁体26は、伸側バイパス路25aを開閉するようになっている。
また、圧側リリーフ弁24は、ピストンロッド4のピストン2よりも上方側である伸側室側に装着される環状の圧側バルブディスク27と、当該圧側バルブディスク27の図1中下方に積層される環状の圧側弁体28とを備えて構成されている。圧側バルブディスク27は、ピストンロッド4に設けた第二横孔4eを通じて伸側室R1を縦孔4c内に連通する圧側バイパス路27aを有しており、圧側弁体28は、圧側バイパス路27aを開閉するようになっている。
詳しくは、ピストン2の図2中上方に積層された積層リーフバルブV1の上方に、圧側弁体28、圧側バルブディスク27、伸側弁体26および伸側バルブディスク25の順に積層してピストンロッド4の小径部4aの外周に組み付けられ、伸側バルブディスク25と圧側バルブディスク27の外周には、隔壁筒29が嵌合されており、伸側バルブディスク25と圧側バルブディスク27との間の空間Aが伸側室R1から区画されている。そして、ピストンロッド4の小径部4aに設けた第二横孔4eの出口端は、圧側バルブディスク27の内周に設けられて圧側バイパス路27aに通じる凹部27bに対向させてあり、当該出口端は、この凹部27bおよび圧側バイパス路27aを介して上記した空間Aに連通されている。したがって、空間Aは、第二横孔4eを介して縦孔4cに連通されるとともに、伸側バイパス路25aおよび圧側バイパス路27aを介して伸側室R1にも通じている。なお、詳しくは後述するが、縦孔4c内に挿入される流路形成部材30によって、当該縦孔4c内に環状のバイパス形成流路31が設けられ、このバイパス形成流路31が第二横孔4eおよび第三横孔4fに連通され、伸側室R1に通じる空間Aがこれらを介して圧側室R2にも連通されて、これによってバイパス路Bが形成されている。
そして、伸側弁体26は、伸側バルブディスク25の空間A側に積層されて伸側バイパス路25aを開閉する環状のリーフバルブとされており、伸側室R1の圧力が圧側室R2の圧力を上回り開弁圧に達すると開弁してバイパス路Bを開放する。このように、伸側リリーフ弁23がバイパス路Bを開放するので、伸側室R1内の液体は減衰通路3bだけでなく、バイパス路Bをも通過して圧側室R2へ移動するようになる。
圧側弁体28は、圧側バルブディスク27の伸側室R1側に積層されて圧側バイパス路27aを開閉する環状のリーフバルブとされており、圧側室R2の圧力が伸側室R1の圧力を上回り開弁圧に達すると開弁してバイパス路Bを開放する。このように圧側リリーフ弁24がバイパス路Bを開放するので、圧側室R2内の液体は減衰通路3aだけでなく、バイパス路Bをも通過して伸側室R1へ移動するようになる。
なお、伸側リリーフ弁23および圧側リリーフ弁24がピストン2よりも伸側室側に設けられていればよいので、伸側リリーフ弁23および圧側リリーフ弁24の構造は、上記した具体的な構造に限定されるものではない。
上記したように、ピストンロッド4の小径部4aには、伸側リリーフ弁23、圧側リリーフ弁24、バルブストッパ41、積層リーフバルブV1、ピストン2および積層リーフバルブV2が順に組み付けられ、この積層リーフバルブV2の下方からハウジング14が螺着される。このハウジング14によって、伸側リリーフ弁23、圧側リリーフ弁24、ピストン2および積層リーフバルブV1,V2がピストンロッド4に固定される。
ピストンロッド4の縦孔4c内には、流路形成部材30が収容されている。この流路形成部材30は、筒状であって、図1中上端外周と図1中下端外周のそれぞれにフランジ30a,30bを備えており、フランジ30aの外周には縦孔4cの内周に密着するシールリング30cが装着され、フランジ30bの外周には縦孔4cの内周に密着するシールリング30dが装着されるとともにシールリング30よりも図1中下方に設けられて縦孔4cの最下端内周に設けた螺子部4gに螺着する螺子部30eが設けられている。そして、この流路形成部材30を縦孔4c内に挿入して、螺子部4g,30eを利用して縦孔4c内に固定すると、流路形成部材30のフランジ30a,30b間の外周と縦孔4cの内周には環状隙間が形成され、この環状隙間でバイパス形成流路31が形成される。また、フランジ30aは、ピストンロッド4に設けた第一横孔4dと第二横孔4eとの間に配置され、フランジ30bは、ピストンロッド4に設けた第三横孔4fよりも図1中下方に配置されるようになっていて、バイパス形成流路31は第二横孔4eと第三横孔4fと連通されるが、第一横孔4dとは連通しないようになっている。また、流路形成部材30内は、第一横孔4dに連通されるが、バイパス形成流路31とは連通しない。なお、流路形成部材30の下端内周は、たとえば、図外の六角レンチの嵌合が可能なように六角形状とされていて、流路形成部材30のピストンロッド4への取付の際に六角レンチの使用を可能として当該取付を容易に行うことができるようになっている。このようにピストンロッド4の縦孔4c内に流路形成部材30を収容することで伸側流路5とバイパス路Bの一部であるバイパス形成流路31を容易に形成することができる。
つづいて、ハウジング14について説明する。ハウジング14は、ピストンロッド4の螺子部4bに螺合される筒状であって外周に鍔15bを備えたナット部15と、有底筒状のハウジング本体16とを備えて構成され、ハウジング本体16の図1中上端開口部が上記鍔15bの外周へ向けて加締められて当該鍔15bの外周に装着され、ハウジング本体16とナット部15とを一体化し、このナット部15およびハウジング本体16で圧側室R2内に圧力室R3を画成している。なお、ナット部15とハウジング本体16との一体化に際し、上記加締め加工以外にも溶接等の他の方法を採用することも可能である。
そして、上記のように形成される圧力室R3内には、フリーピストン9が摺動自在に挿入されて、圧力室R3は、図1中上方側の伸側圧力室7と下方側の圧側圧力室8とに区画されている。
また、ナット部15は、筒状であって、筒部15aと、当該筒部15aの中間外周にフランジ状に設けた鍔15bと、筒部15aの鍔15bよりも図1中上方から開口して筒部15aの内外を連通する透孔15cと、筒部15aの内周に設けられて上記透孔15cの内周開口端に連通される環状溝15dと、筒部15aの内周であって環状溝15dを避けて当該環状溝15dよりも図1中下方に設けた螺子部15eを備えて構成されている。そして、このナット部15の螺子部15eをピストンロッド4の螺子部4bに螺着することで、上記したピストン2とこれに積層される各部材を上述のようにピストンロッド4に固定することができるとともに、ハウジング14をピストンロッド4の小径部4aに固定することが可能なようになっている。また、このようにナット部15をピストンロッド4に取り付けると、環状溝15dがピストンロッド4に設けた第三横孔4fに対向し、透孔15cがバイパス形成流路31に連通することができるようになっている。したがって、圧側室R2は、透孔15c、環状溝15d、第三横孔4f、バイパス形成流路31、第二横孔4e、凹部27b、空間A、伸側バイパス路25aおよび圧側バイパス路27aを通じて伸側室R1に連通されており、この実施の形態の場合、バイパス路Bは、透孔15c、環状溝15d、第三横孔4f、バイパス形成流路31、第二横孔4e、凹部27b、空間A、伸側バイパス路25aおよび圧側バイパス路27aによって形成されている。なお、環状溝15dを設けることで、ナット部15のピストンロッド4に対する周方向位置に関わりなく透孔15cと第三横孔14fとの連通が確保されるが、ピストンロッド4の小径部4aの外周に第三横孔4fに通じるとともに透孔15cに対向する環状溝を設けて環状溝15dを廃止してもよいし、透孔15cと第三横孔14fとの連通が確保できれば環状溝15dを省略してもよい。また、このようにナット部15に透孔15cを設けることで、バイパス形成流路31と圧側室R2とを無理なく連通させることができ、ハウジング14の軸方向長さに与える影響も軽微で緩衝装置Dのストローク長へ与える影響も軽微となる。
ハウジング本体16は、筒部16aと、筒部16aの下端を閉塞する底部16bとを備えて有底筒状とされている。また、筒部16aは、図1中下方側の内径を小径として形成した小径部16cと、小径部16cよりも図1中上方側の大径部16dと、筒部16aの内周であって小径部16cと大径部16dの境に形成される段部16eと、ハウジング本体16の内外を連通するオリフィス孔16fを備え、底部16bには、オリフィス孔16gが設けられている。
なお、筒部16aにおける小径部16cの外周の断面形状を真円以外の形状、たとえば、一部を切欠いた形状や、六角形等の形状としておくことで、当該外周に係合する工具を用いてハウジング14をピストンロッド4に螺着する作業を容易とすることができる。
他方、フリーピストン9は、有底筒状とされており、底部9aを図1中下方へ向けて筒部9bの外周をハウジング本体16の筒部16aにおける大径部16dの内周に摺接させてハウジング14内に挿入されている。フリーピストン9は、上記のようにハウジング14内に摺動自在に挿入されると圧力室R3内を伸側圧力室7と圧側圧力室8とに区画する。なお、フリーピストン9の底部9aを図1中下方へ向けてハウジング14内に収容することで、フリーピストン9のナット部15への干渉を避けることができる。さらに、フリーピストン9は、この実施の形態の場合、筒部9bの外周に環状溝9cと、フリーピストン9の底部9aから環状溝9cへ通じる孔9d、筒部9bの環状溝9cよりも図1中上方側に設けた環状のシール装着溝9eとを備えており、シール装着溝9eには、ハウジング14の筒部16aの内周に摺接してフリーピストン9とハウジング14との間をシールするシールリング17が装着される。
また、このフリーピストン9に、フリーピストン9の圧力室R3に対する変位量に応じてその変位を抑制する附勢力を作用させるばね要素10が設けられており、このばね要素10は、伸側圧力室7内であってナット部15における鍔15bとフリーピストン9の底部9aの図1中上端との間に介装された伸側コイルばね18と、圧側圧力室8内であってハウジング本体16の底部16bとフリーピストン9の底部9aとの間に介装された圧側コイルばね19とで構成されている。したがって、フリーピストン9は、これら伸側コイルばね18および圧側コイルばね19でなるばね要素10によって上下側から挟持されて、圧力室R3内の所定の中立位置に位置決められた上で弾性支持されている。なお、中立位置は、圧力室R3の軸方向の中央を指すものではなく、フリーピストン9がばね要素10によって位置決められる位置のことである。
このようにフリーピストン9が有底筒状とすることで筒部9bにおける軸方向長さを確保でき、ハウジング14に対する摺動性を損なうことなくフリーピストン9の軽量化を図ることができるとともに、ばね要素としての伸側コイルばね18および圧側コイルばね19のばね長とストローク長の確保が容易となり、ハウジング14の全長の長大化を抑制することができる。なお、ばね要素10としては、フリーピストン9を弾性支持できればよいので、コイルばね以外のものを採用してもよく、たとえば、皿ばね等の弾性体を用いてフリーピストン9を弾性支持するようにしてもよい。また、一端がフリーピストン9に連結される単一の弾性体を用いてばね要素10としてもよい。
そして、フリーピストン9が上記中立位置にあるときには、必ず環状溝9cがハウジング本体16の筒部16aに設けたオリフィス孔16fに対向するようになっており、環状溝9cが孔9dを介して圧側圧力室8に連通されているので、フリーピストン9が中立位置にあると、圧側室R2と圧側圧力室8とが、オリフィス孔16gの他、オリフィス孔16f、環状溝9cおよび孔9dを介して連通される。そして、フリーピストン9がストロークエンドまで変位すると、すなわち、フリーピストン9の筒部9bの図1中上端がナット部15に設けられた鍔15bに当接するか、フリーピストン9の底部9aの図1中下端がハウジング本体16の内周に設けた段部16eの上端に当接するまで変位すると、オリフィス孔16fがフリーピストン9の外周で完全にラップされて閉塞されるようになっている。なお、オリフィス孔16gは、フリーピストン9によって閉塞されることなく常時開放されていて、圧側室R2と圧側圧力室8とを連通している。すなわち、圧側流路6は、オリフィス孔16f,16g、環状溝9cおよび孔9dで構成されており、フリーピストン9が中立位置からオリフィス孔16fを閉塞し始める位置へ変位するとそれ以上の変位によって、この圧側流路6の流路面積が徐々に減少するようになっている。つまり、この緩衝装置Dの場合、フリーピストン9の中立位置からの変位量が所定の変位量となるときに、オリフィス孔16fの開口端全てが環状溝9cに対向する状況からフリーピストン9の外周に対向し始める状況に移行して徐々にオリフィス孔16fの流路面積が減少し始め、圧側流路6における流路抵抗が徐々に増加する。他方、伸側圧力室7は、上記した流路形成部材30内、縦孔4cおよび第一横孔4dを介して伸側室R1に連通されており、伸側流路5は、流路形成部材30内、縦孔4cおよび第一横孔4dによって形成されている。この伸側流路5の途中には、抵抗となる弁を設けていないが、絞り等の弁を設けるようにしてもよい。
なお、上記のように構成されたフリーピストン9をハウジング本体16内に挿入する場合、フリーピストン9を底部9a側からハウジング16に挿入するが、シールリング17は、ハウジング本体16に設けたオリフィス孔16fを跨ぐことが無く、フリーピストン9がハウジング本体16内でストロークしてもシールリング17にオリフィス孔16fが干渉することが無いようになっている。すなわち、シールリング17のフリーピストン9における装着位置は、フリーピストン9をハウジング本体16内へ挿入する際にオリフィス孔16fを跨がない位置に設けられるので、シールリング17がオリフィス孔16fに干渉して傷んでしまうことがなく、良好なシール性を発揮することができるようになっている。
緩衝装置Dは、以上のように構成されるが、続いて緩衝装置Dの作動について説明する。まず、伸側リリーフ弁23および圧側リリーフ弁24がバイパス路Bを開放しない状況下での緩衝装置Dの作動を説明する。
フリーピストン9における中立位置からの変位量がオリフィス流路であるオリフィス孔16fを閉塞し始めない範囲内にある場合、フリーピストン9は、圧側流路6の抵抗を変化させることなく変位することが可能である。そして、緩衝装置Dへ入力される振動周波数が低い場合と高い場合で、ピストン速度が同じであるという条件下で考えると、まず、入力周波数が低い場合、入力される振動の振幅が大きくなり、フリーピストン9の振幅も、オリフィス孔16fを閉塞し始めない範囲内で大きくなる。
フリーピストン9の振幅が上記の範囲で大きくなると、フリーピストン9が伸側コイルばね18および圧側コイルばね19でなるばね要素10から受ける附勢力が大きくなり、緩衝装置Dが伸長する場合、圧側圧力室8内の圧力は、伸側圧力室7内の圧力よりもばね要素10の附勢力分だけ小さくなり、逆に、緩衝装置Dが収縮する場合には、伸側圧力室8内の圧力は、圧側圧力室7内の圧力よりもばね要素10の附勢力分だけ小さくなる。
このように、緩衝装置Dが低周波振動を呈すると伸側圧力室7と圧側圧力室8にばね要素10の附勢力に見合った差圧が生じるので、伸側室R1と伸側圧力室7の差圧および圧側室R2と圧側圧力室8の差圧が小さくなり、伸側流路5、圧側流路6、伸側圧力室7および圧側圧力室8でなる見掛け上の流路を通過する流量は小さい。この見掛け上の流路を通過する流量が小さい分、減衰通路3a,3bの流量は大きくなるので、緩衝装置Dが発生する減衰力が大きいまま維持される。
逆に、緩衝装置Dへの入力周波数が高い場合、入力される振動の振幅が小さくなり、フリーピストン9の振幅はより小さくなる。フリーピストン9の振幅が小さくなると、フリーピストン9がばね要素10から受ける附勢力が小さくなり、緩衝装置Dが伸長行程にあっても収縮行程にあっても、伸側圧力室7内の圧力と圧側圧力室8内の圧力とが略等しくなる。すると、伸側室R1と伸側圧力室7の差圧および圧側室R2と圧側圧力室8の差圧は大きくなるので、伸側流路5および圧側流路6を通過する流量も多くなる。
緩衝装置Dへ入力される振動の周波数が低い場合には、見掛け上の流路を通過する流量は小さく、入力周波数が高い場合には、見掛け上の流路を通過する流量は大きくなり、入力速度が同じであれば、伸側室R1から圧側室R2或いは圧側室R2から伸側室R1へ流れる流量は、入力周波数によらず等しくならなければならないため、減衰通路3a,3bの積層リーフバルブV1,V2を通過する流量は、入力周波数が低い場合には多くなって減衰力が高く、反対に、入力周波数が高い場合には少なくなって減衰力は低くなる。したがって、緩衝装置Dの減衰特性は、図2に示すように、推移することになる。
そのため、この緩衝装置Dにあっては、減衰力の変化を入力振動周波数に依存させることができ、ばね上共振周波数の振動の入力に対しては高い減衰力を発生することで車両の姿勢を安定させて、車両旋回時に搭乗者に不安を感じさせることを防止できるとともに、ばね下共振周波数の振動が入力されると必ず低い減衰力を発生させて車軸側の振動の車体側への伝達を絶縁して、車両における乗り心地を良好なものとすることができる。
つづいて、フリーピストン9の中立位置からの変位量が圧側流路6の流路抵抗を増加させる範囲内となる場合の緩衝装置Dにおける動作について説明する。この場合、緩衝装置Dが伸長しても収縮しても、フリーピストン9が中立位置からの変位量の増加に伴ってオリフィス孔16fの閉塞量を増加させるため、徐々に圧側流路6の流路面積が小さくなり、フリーピストン9が上下のいずれかストロークエンドに到達すると完全にオリフィス孔16fが閉塞され、圧側流路6の流路面積がオリフィス孔16gの流路面積にまで制限されて最小となる。
つまり、フリーピストン9がオリフィス孔16fを閉塞し始めた後は変位量に応じて圧側流路6の流路抵抗を徐々に大きくし、フリーピストン9がストロークエンドに到達すると流路抵抗が最大となる。
ここで、フリーピストン9がストロークエンドまで変位するのは、伸側圧力室7もしくは圧側圧力室8への液体の流出入量が多い場合であり、具体的には、緩衝装置Dの伸縮の振幅が大きい場合である。
緩衝装置Dに入力される振動周波数が比較的高い場合、緩衝装置Dは、フリーピストン9がオリフィス孔16fを閉塞し始める位置へ変位するまでは、比較的低い減衰力を発生しているが、フリーピストン9がオリフィス孔16fを閉塞し始める位置を越えて変位するようになると、徐々に圧側流路6の流路抵抗が徐々に大きくなっていくので、フリーピストン9のそれ以上のストロークエンド側への移動速度が減少されて、見掛け上の流路を介しての液体の移動量も減少し、その分減衰通路3a,3bを通過する液体量が増加することになり、緩衝装置Dの発生減衰力は徐々に大きくなっていく。
そして、フリーピストン9がストロークエンドに達すると、それ以上、見掛け上の流路を介しての液体の移動はなくなり、緩衝装置Dの伸縮方向を転ずるまでは液体は減衰通路3a,3bのみを通過することになり、緩衝装置Dは、最大の減衰係数で減衰力を発生することになる。
すなわち、フリーピストン9がストロークエンドまで変位してしまうような高周波数で大振幅の振動が緩衝装置Dに対し入力されても、フリーピストン9の中立位置からの変位量が任意の変位量を超えるとフリーピストン9がストロークエンドに達するまでに緩衝装置Dは徐々に発生減衰力を大きくするので、低い減衰力から急激に高い減衰力に変化することが無くなる。つまり、フリーピストン9がストロークエンドに達して圧力室R3内を介して伸側室R1と圧側室R2の液体の交流ができなくなるときに急激に減衰力の大きさが変化してしまうことがなくなり、低減衰力から高減衰力への減衰力変化がなだらかとなる。さらに、フリーピストン9が圧力室R3における両端側のストロークエンドまで到る際に、徐々に発生減衰力を大きくするので、減衰力の急激な変化を抑制する機能は、緩衝装置Dの伸圧の両行程で発揮される。
したがって、この緩衝装置Dにあっては、高周波数で振幅が大きい振動が入力されても、発生減衰力がなだらかに変化することになって、搭乗者に減衰力の変化によるショックを知覚させずにすみ、特に、急激な減衰力変化によって車体が振動しボンネットが共振して異音が発生してしまう事態も防止できる。
上記したように伸側リリーフ弁23および圧側リリーフ弁24がバイパス路Bを開放しない場合、低周波数域の振動に対しては大きな減衰力を発生し、高周波数域の振動に対しては減衰力を小さくすることができ、入力振動周波数に依存して車両に適した減衰力を発生することができる。
これに対して、緩衝装置Dが非常に高い速度で伸縮させられる場面、つまり、シリンダ1に対するピストン2の移動速度が高速域に達する場面においては、入力振動周波数の如何によらず、伸側室R1から圧側室R2へ或いは圧側室R2から伸側室R1へ移動する流量が大きくなり、オリフィス孔16f,16gで構成される圧側流路6の通過液体の流れに与える抵抗が積層リーフバルブV1および積層リーフバルブV2が液体の流れに与える抵抗よりも非常に大きくなり、液体は減衰通路3a,3bを優先的に流れて伸側室R1から圧側室R2へ或いは圧側室R2から伸側室R1へ移動しようとする。しかしながら、本実施の形態の緩衝装置Dにあっては、ピストン速度が高速で図1中上方に移動して伸長作動を呈すると、高圧となった伸側室R1内の圧力が伸側リリーフ弁23に作用し、伸側リリーフ弁23が開弁動作してバイパス路Bを通じて伸側室R1と圧側室R2とが連通するようになっており、また、ピストン速度が高速で図1中下方に移動して収縮作動を呈すると、高圧となった圧側室R2内の圧力が圧側リリーフ弁24に作用し、圧側リリーフ弁24が開弁動作してバイパス路Bを通じて圧側室R2と伸側室R1とが連通するようになっている。
したがって、緩衝装置Dが高速で伸縮作動を呈する場合には、液体は、減衰通路3a,3bのみならず、バイパス路Bを介して、伸側室R1から圧側室R2へ或いは圧側室R2から伸側室R1へ移動するようになり、緩衝装置Dの発生する減衰力を低減して、積層リーフバルブV1および積層リーフバルブV2の仕様で設定された値にまで高まることがない。
このように、本実施の形態の緩衝装置Dにあっては、ピストン速度が非常に高速となって圧力室R3を介しての液体の見掛け上の移動が難しくなっても、図3および図4の破線で示す従来の緩衝装置の周波数減衰力特性および速度減衰力特性(緩衝装置のピストン速度に対する減衰力の特性)に対して、図3および図4の実線に示すように、ピストン速度に対する減衰力の勾配を小さくさせて、減衰力を確実に低下させることができるので、従来の緩衝装置のように減衰力が高止まりしてしまって、車軸から車体への振動の伝達を絶縁する効果が消失してしまうといった不具合を解消でき、車両における乗り心地を向上させることができる。
また、緩衝装置Dの伸長時には、伸側リリーフ弁23のみが開放動作し、緩衝装置Dの収縮時には、圧側リリーフ弁24のみが開放動作するので、緩衝装置Dの伸長時における速度減衰力特性を伸側弁体26と伸側バイパス路25aの設定によって調節でき、緩衝装置Dの収縮時における速度減衰力特性を圧側弁体28と圧側バイパス路27aの設定で調節することができる。つまり、緩衝装置Dの伸長時と収縮時のそれぞれの速度減衰力特性を別個独立に設定することができ、チューニングの自由度が格段に向上する。
つまり、図4に示すように、緩衝装置Dの伸長側の速度減衰力特性の伸長側の折れ点aの位置、折れ点a以後の傾きと、緩衝装置Dの収縮側の速度減衰力特性の収縮側の折れ点bの位置、折れ点b以後の傾きとを別個独立に設定することができ、折れ点aの位置については伸側弁体26の開弁圧で、折れ点a以後の傾きは伸側バイパス路25aの開口面積や通路抵抗によって、折れ点bの位置については圧側弁体28の開弁圧で、折れ点b以後の傾きは圧側バイパス路27aの開口面積や通路抵抗によって、それぞれ設計者の意図によって自由に設定することができる。
このように、緩衝装置Dの収縮行程における速度減衰力特性の勾配を小さくできるので、車輪が路面突起に乗り上げた際のインパクトショックの低減効果が高くなり、伸長行程における速度減衰力特性の勾配を小さくできるので沈み込んだ車体の揺返し時に生じる衝撃を緩和することが可能であって、伸縮の両側で速度減衰力特性を自由に設定することができるから、この緩衝装置Dにあっては、旋回時にはしっかりと車体を支えつつもインパクトショックを低減でき、しなやかでありつつもしっかりとした足回りを車両に提供することができる。
なお、図4に示した伸側および圧側の速度減衰力特性は、積層リーフバルブV1および積層リーフバルブV2にオリフィスを並列した構成とした場合のものである。図4で示すように、低周波数域の振動入力でピストン速度が極低速域にある際における減衰力特性は、液体がオリフィスを優先的に通過することによって立上る特性となり、ピストン速度が低速域において途中で減衰力特性に変曲点が表れるのは、積層リーフバルブV1および積層リーフバルブV2が開弁してリーフバルブによる特性が支配的になるからである。
なお、積層リーフバルブV1および積層リーフバルブV2における抵抗を小さくすることで、ピストン速度が高速となった際の減衰力を小さくすることも考えられるが、そうすると、ピストン速度が低速である場合であって低周波数域の振動に対して発生する減衰力も小さくなってしまい、減衰力不足を生じて車両旋回時に搭乗者に不安を感じさせる不具合があるが、本実施の形態の緩衝装置Dにあっては、積層リーフバルブV1および積層リーフバルブV2における抵抗を小さくすることなくピストン速度が高速時における減衰力を低くすることができるので、このような不具合を招くことも無い。
なお、本実施の形態においては、伸側リリーフ弁23および圧側リリーフ弁24の動作を説明するために、便宜上、ピストン速度に低速および高速でなる区分を設けており、これらの区分の境の境界速度は伸側リリーフ弁23および圧側リリーフ弁24がそれぞれ開弁する速度であり、伸長側と収縮側で低速と高速の境界速度を同じとせずともよい。したがって、伸側リリーフ弁23および圧側リリーフ弁24の開弁圧は任意に設定することが可能である。
緩衝装置Dは、上述のように動作する。ところで、緩衝装置Dは、ピストンロッド4をヘッド部材11で軸支するとともに、ピストンロッド4の先端に連結されるピストン2がシリンダ1に摺接することで、横方向からの力(横力)を受けた際に、ヘッド部材11とピストン2とでこの横力を受ける構造となっているため、ヘッド部材11とピストン2との嵌合長さをある程度確保する必要性から、伸切ストッパ22がヘッド部材11に当接してそれ以上の緩衝装置Dの伸長を規制することでピストン2とヘッド部材11の最低限必要な嵌合長さを確保するよう伸切位置を規制しており、伸切ストッパ22とピストン2までの間の長さは緩衝装置Dのストローク長に寄与しない。
ここで、この緩衝装置Dにあっては、伸側リリーフ弁23および圧側リリーフ弁24がピストンロッド4のピストン2よりも伸側室側に装着されているので、伸側リリーフ弁23および圧側リリーフ弁24をピストン2とヘッド部材11の最低限必要な嵌合長さの範囲内に収めることで、緩衝装置Dのストローク長の影響を与えることなく、伸側リリーフ弁23および圧側リリーフ弁24を設けることができる。よって、本発明の緩衝装置Dにあっては、伸側リリーフ弁23および圧側リリーフ弁24を緩衝装置Dのストローク長を犠牲にすることが無く設けることができ、また、緩衝装置Dの全長も長くなることが無い。したがって、本発明の緩衝装置Dによれば、バイパス路B、伸側リリーフ弁23および圧側リリーフ弁24の設置により車両における乗り心地を向上させつつも、ストローク長との確保と車両への搭載性を両立することが可能となる。
つまり、伸切ストッパ22とピストン2との間に、伸側リリーフ弁23および圧側リリーフ弁24が収まるようにすれば、緩衝装置Dのストローク長を全く犠牲にすることなく、伸側リリーフ弁23および圧側リリーフ弁24を設けることができ、緩衝装置Dの全長にも影響を全く与えることが無い。
また、バイパス路Bの一部または全部をピストンロッド4の内部に設けることで減衰通路3a,3bを迂回して伸側室R1と圧側室R2とを連通することができ、伸側流路5についてもバイパス路Bとともにピストンロッド4の内部に設けることで、シリンダ1外にこれらを設ける場合に比較して、緩衝装置Dの外径が大径化せずに済む。
なお、上記したところでは、ピストンロッド4に縦孔4cを設けて、縦孔4c内に流路形成部材30を挿入することで、一つの縦孔4cをバイパス路Bとして機能する部分と伸側流路5として機能する部分に分けるようにしているが、図5に示す一実施の形態の一変形例における緩衝装置D1のように、ピストンロッド32の先端から軸方向に沿って設けられた伸側流路用の一つの縦孔32aで伸側流路を形成し、同じく、ピストンロッド32の先端から軸方向に沿って設けられたバイパス用の一つの縦孔32bでバイパス形成流路を形成するようにしてもよい。
縦孔32aは、ピストンロッド32の側方から開口する第一横孔32cによって伸側室R1に連通されるとともに、図5中下端開口部が伸側圧力室7に通じていて、伸側流路として機能する。
他方の縦孔32bは、ピストンロッド32の側方から開口する第二横孔32dに通じており、この第二横孔32dは、圧側バルブディスク27の凹部27bに対向している。また、縦孔32bは、ピストンロッド32の側方から開口する第三横孔32eに通じており、この第三横孔32eは、ナット部15の透孔15cに対向している。さらに、縦孔32bの図1中下端内周には、栓33によって閉塞されており、縦孔32bと伸側圧力室7とが連通しないようになっており、これによって、縦孔32bは、伸側室R1と圧側室R2とを連通するバイパス路Bの一部としてのバイパス形成流路として機能している。
このように、緩衝装置D1にあっては、ピストンロッド32に伸側流路として機能する縦孔32aとバイパス路Bの一部であるバイパス形成流路として機能する縦孔32bを設けるようにしているので、伸側流路およびバイパス形成流路における流路面積を確保しつつも、上記した一実施の形態の緩衝装置Dのピストンロッド4に比較してピストンロッド32の中実部分の断面積を大きくすることができ、ピストンロッド32の強度を向上することができるメリットがある。
なお、緩衝装置D1は、伸側流路およびバイパス路Bの構造のみを緩衝装置Dと異にしているだけであるから、緩衝装置Dと同様の作動と同様の効果を奏することができる。
さらに、図6に示す一実施の形態の他の変形例における緩衝装置D2のように、ピストンロッド34の外周に軸方向に沿って切欠34aを設けて、この切欠34aをバイパス路Bの一部としてのバイパス形成流路としてもよい。この場合、伸側流路35は、ピストンロッド34の先端から開口して側部へ通じ、伸側圧力室7を伸側室R1に連通している。
なお、切欠34aは、ピストンロッド34の外周であって、ナット部15の環状溝15dと圧側バルブディスク27の凹部27bに対向可能であって、伸側流路35と伸側圧力室7に連通しない軸方向範囲に設けられている。切欠34aの設置数は、バイパス路Bに要求される流路面積を確保できれば、任意に設定することができる。また、切欠34aの形状は任意であり、図7(A)に示すように、ピストンロッド34の横断面を切り落とした形状であってもよいし、図7(B)に示すように、スリット状の溝とされてもよい。
切欠34aは、ピストンロッド34の外周にピストン2、積層リーフバルブV1,V2、バルブストッパ41、ナット部15、圧側弁体28、圧側バルブディスク27が装着されることでバイパス形成流路として機能し、伸側室R1と圧側室R2とを連通する。
このように、緩衝装置D2にあっては、ピストンロッド34に伸側流路35とバイパス路Bの一部であるバイパス形成流路として機能する切欠34aを設けるようにしているので、伸側流路およびバイパス形成流路における流路面積を確保しつつも、上記した一実施の形態の緩衝装置Dのピストンロッド4に比較してピストンロッド34の中実部分の断面積を大きくすることができ、ピストンロッド34の強度を向上することができ、バイパス形成流路は切欠34aであるからピストンロッド34の外周加工で形成できるから加工も簡単となるメリットがある。
なお、緩衝装置D2は、伸側流路およびバイパス路Bの構造のみを緩衝装置Dと異にしているだけであるから、緩衝装置Dと同様の作動と同様の効果を奏することができる。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
1 シリンダ
2 ピストン
3a,3b 減衰通路
4,32,34 ピストンロッド
4c 縦孔
5,35 伸側流路
6 圧側流路
7 伸側圧力室
8 圧側圧力室
9 フリーピストン
10 ばね要素
14 ハウジング
15 ナット部
15c 透孔
22 伸切ストッパ
23 伸側リリーフ弁
24 圧側リリーフ弁
25 伸側バルブディスク
25a 伸側バイパス路
26 伸側弁体
27 圧側バルブディスク
27a 圧側バイパス路
28 圧側弁体
30 流路形成部材
32a 伸側流路の縦孔
32b バイパス用の縦孔
34a 切欠
B バイパス路
D 緩衝装置
R1 伸側室
R2 圧側室
R3 圧力室

Claims (8)

  1. シリンダと、当該シリンダ内に摺動自在に挿入され当該シリンダ内を伸側室と圧側室に区画するピストンと、上記シリンダ内に移動自在に挿通されるとともに上記ピストンに連結されるピストンロッドと、上記伸側室と圧側室とを連通する減衰通路と、上記ピストンロッドの先端に取り付けられて上記ピストンを当該ピストンロッドに固定するとともに内部に圧力室を形成するハウジングと、上記ハウジング内に移動自在に挿入されて上記圧力室を伸側流路を介して伸側室に連通される伸側圧力室と圧側流路を介して圧側室に連通される圧側圧力室とに区画するフリーピストンと、当該フリーピストンの上記圧力室に対する変位を抑制する附勢力を発生するばね要素と、上記伸側室と上記圧側室とを連通するバイパス路と、当該バイパス路の途中に設けられて伸側室の圧力で開弁してバイパス路を開放する伸側リリーフ弁と、上記バイパス路の途中であって上記伸側リリーフ弁と並列に設けられて圧側室の圧力で開弁して当該バイパス路を開放する圧側リリーフ弁とを備えた緩衝装置において、上記伸側リリーフ弁および上記圧側リリーフ弁が上記ピストンロッドの外周であって上記ピストンよりも伸側室側に装着されることを特徴とする緩衝装置。
  2. 上記ピストンロッドの外周に上記シリンダに対する当該ピストンロッドの退出を規制する伸切ストッパを設け、上記伸側リリーフ弁および上記圧側リリーフ弁が上記伸切ストッパよりピストンロッドの先端側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置。
  3. 上記バイパス路は、上記ピストンロッド内或いは当該ピストンロッドの外周に設けたバイパス形成流路を備えて上記伸側室と上記圧側室とを連通し、上記伸側流路は、上記ピストンロッド内を通じて上記伸側室を上記伸側圧力室へ連通することを特徴とする請求項1または2に記載の緩衝装置。
  4. 上記バイパス路は、上記バイパス形成流路に通じて上記伸側室に連通される伸側バイパス路と圧側バイパス路とを備え、上記伸側リリーフ弁は、上記ピストンロッドの軸部の上記ピストンよりも伸側室側に装着されて上記伸側バイパス路を形成する伸側バルブディスクと、当該伸側バルブディスクに積層されて上記伸側バイパス路を開閉する伸側弁体とを備え、上記圧側リリーフ弁は、上記ピストンロッドの軸部の上記ピストンよりも伸側室側に装着されて上記圧側バイパス路を形成する圧側バルブディスクと、当該圧側バルブディスクに積層されて上記圧側バイパス路を開閉する圧側弁体とを備えたことを特徴とする請求項3に記載の緩衝装置。
  5. 上記ピストンロッドが先端から開口する縦孔を備え、上記縦孔内に挿入される筒状の流路形成部材を備え、当該流路形成部材は、内部を上記伸側圧力室に連通させて伸側流路を形成するとともに、当該縦孔の内周との間の環状隙間で上記バイパス形成流路を形成することを特徴とする請求項3または4に記載の緩衝装置。
  6. 上記バイパス形成流路は、上記ピストンロッド内に軸方向に沿って設けたバイパス用の一つの縦孔で形成され、上記伸側流路は、上記ピストンロッド内に軸方向に沿って設けた伸側流路用の一つの縦孔で形成されることを特徴とする請求項3または4に記載の緩衝装置。
  7. 上記バイパス形成流路は、上記ピストンロッドの外周に軸方向に沿って設けたバイパス用の切欠で形成され、上記伸側流路は、上記ピストンロッド内に軸方向に沿って設けた伸側流路用の縦孔で形成されることを特徴とする請求項3または4に記載の緩衝装置。
  8. 上記ハウジングは、上記ピストンロッドの先端の外周に螺着される筒状のナット部と、当該ナット部の側方から開口して内部へ通じる透孔を備え、当該透孔を上記バイパス形成流路へ連通したことを特徴とする請求項3から7のいずれか一項に記載の緩衝装置。
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